JP2019134550A - モータ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】放電抵抗を用いずにリップル吸収用のコンデンサに蓄えられた電荷を放電可能なモータ制御装置を提供する。【解決手段】電源装置からモータに流れる電流を制御するモータ制御装置であって、複数のスイッチング素子を備え、前記モータを駆動する駆動回路と、前記駆動回路を制御する制御部と、前記電源装置と前記駆動回路との間に設けられている電源スイッチと、前記電源スイッチと前記駆動回路との間に設けられたリップル吸収用のコンデンサと、を備え、前記制御部は、前記電源スイッチがオン状態からオフ状態に移行した場合に、前記複数のスイッチング素子を第1の通電パターンに制御することで、前記コンデンサに蓄積された電荷を、前記駆動回路を介して放電させることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、モータ制御装置に関する。
下記特許文献1には、電動モータを駆動することにより車両のステアリング機構に操舵補助力を与えるモータ制御装置が開示されている。
上記モータ制御装置は、バッテリからの直流電流を交流電流に変換して電動モータに供給する駆動回路と、バッテリと駆動回路との間に設けられた電源スイッチと、電源スイッチ及び駆動回路の間の直流電流を平滑するリップル吸収用のコンデンサと、を備える。そして、モータ制御装置は、イグニッションスイッチがオン状態に操作された場合には、電源スイッチをオン状態に制御することで、バッテリから駆動回路に直流電流を供給する。これにより、駆動回路は、リップル吸収用のコンデンサで平滑された直流電流を交流電流に変換して電動モータに供給することで、当該電動モータを駆動する。
ところで、安全性の観点から、イグニッションスイッチがオフ状態からオン状態に操作された場合には(電動モータを駆動する場合には、)、電源スイッチの両端の電圧差に応じて当該電源スイッチの故障検査を行う場合がある。その際、故障検査は電源スイッチ両端の電圧を用いて判定を行うため、リップル吸収用コンデンサに電荷が残っていると対象の電圧に影響を与え、判定が正しく行えない。したがって、イグニッションスイッチがオフ状態に操作され、電源スイッチをオフ状態に制御する度にリップル吸収用のコンデンサの電荷を放電する必要がある。
特許文献1に記載のモータ制御装置では、放電抵抗を備え、当該放電抵抗を介してリップル吸収用のコンデンサの電荷を放電している。そのため、速やかに放電を行うためには、低抵抗に大電流を流す必要があるが、発生する損失が大きくなるため、定格電力に優れた大型の抵抗が必要になり、モータ制御装置が大型化する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、放電抵抗を用いずにリップル吸収用のコンデンサに蓄えられた電荷を放電可能なモータ制御装置を提供することである。
本発明の一態様は、電源装置からモータに流れる電流を制御するモータ制御装置であって、複数のスイッチング素子を備え、前記モータを駆動する駆動回路と、前記駆動回路を制御する制御部と、前記電源装置と前記駆動回路との間に設けられている電源スイッチと、前記電源スイッチと前記駆動回路との間に設けられたリップル吸収用のコンデンサと、を備え、前記制御部は、前記電源スイッチがオン状態からオフ状態に移行した場合に、前記複数のスイッチング素子を第1の通電パターンに制御することで、前記コンデンサに蓄積された電荷を、前記駆動回路を介して放電させることを特徴とするモータ制御装置である。
本発明の一態様は、上述のモータ制御装置であって、前記制御部は、前記第1の通電パターンに制御することで、前記コンデンサに蓄積された電荷を、前記駆動回路を介して前記モータに流すことで放電させる。
本発明の一態様は、上述のモータ制御装置であって、前記第1の通電パターンとは、前記コンデンサに蓄積された電荷をd軸電流として前記モータに供給する通電パターンである。
本発明の一態様は、上述のモータ制御装置であって、前記制御部は、イグニッションスイッチをオン状態からオフ状態に移行したと判定した場合には、前記複数のスイッチング素子を第2の通電パターンに制御することで前記モータに流れるq軸電流をゼロに低減し、当該低減した後に、前記電源スイッチがオン状態からオフ状態に制御して前記複数のスイッチング素子を第1の通電パターンに制御する。
以上説明したように、本発明によれば、放電抵抗を用いずにリップル吸収用のコンデンサに蓄えられた電荷を放電することができる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面において、同一又は類似の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省く場合がある。また、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
以下、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置Aを、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置Aの概略構成の一例を示す図である。本発明の一実施形態に係るモータ制御装置Aは、例えば、車両に搭載されるモータコントローラである。本実施形態では、モータ制御装置Aは、電動パワーステアリング装置の駆動源である電動モータMの駆動を制御する。
電動モータMは、電動パワーステアリング装置に用いられるモータであって、3相(U、V、W)のブラシレスモータである。具体的には、電動モータMは、永久磁石を有するロータと、3相(U、V、W)それぞれに対応するコイルLu、Lv、Lwがロータの回転方向に順に巻装されているステータとを備えている。各相のコイルLu、Lv、Lwのそれぞれは、駆動回路2に接続されている。
以下に、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置Aの構成について、図1を用いて説明する。
図1に示すように、モータ制御装置Aは、電源装置1、駆動回路2、フェイルセーフリレー回路3、電源スイッチ4、リップル吸収用のコンデンサ5、電流センサ6、回転角センサ7、プリドライバ8、及び制御部9を備える。ただし、フェイルセーフリレー回路3は、本実施形態において必須な構成ではなく省略可能である。
電源装置1は、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった二次電池を用いることができる。また、電源装置1は、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタ(コンデンサ)を用いることもできる。本実施形態の電源装置1は、車両内に設けられたバッテリである。なお、電源装置1の出力電圧は、バッテリ電圧VBとする。
駆動回路2は、複数のスイッチング素子SWUH〜SWWL(SWUH,SWUL,SWVH,SWVL,SWWH,SWWL)を有し、このスイッチング素子のオンとオフとをPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御することで電源装置1からの直流電流を交流電流(相電流)に変換して電動モータMに出力する。これにより、電動モータMが駆動する。なお、本実施形態では、6つのスイッチング素子SWUH〜SWWLがn型チャネルのFET(Field Effective Transistor)である場合について説明するが、これに限定されず、例えば、IGBT(Insulated gate bipolar transistor)、及びBJT(bipolar junction transistor)であってもよい。
具体的には、直列に接続されたスイッチング素子SWUH,SWULと、直列に接続されたスイッチング素子SWVH,SWVLと、直列に接続されたスイッチング素子SWWH,SWWLとは、電源装置1の高電位(出力)側と、接地電位との間に並列に接続されている。
スイッチング素子SWUHのドレイン端子は、電源スイッチ4を介して電源装置1の出力端子に接続されている。スイッチング素子SWULのソース端子は、GND(グランド)に接続されている。スイッチング素子SWUHのソース端子と、スイッチング素子SWULのドレイン端子との接続点N1は、コイルLuの一端に接続されている。
スイッチング素子SWVHのドレイン端子は、スイッチング素子SWUHのドレイン端子に接続されている。スイッチング素子SWVLのソース端子は、GND(グランド)に接続されている。スイッチング素子SWVHのソース端子と、スイッチング素子SWVLのドレイン端子との接続点N2は、コイルLvの一端に接続されている。
スイッチング素子SWWHのドレイン端子は、スイッチング素子SWUHのドレイン端子に接続されている。スイッチング素子SWWLのソース端子は、GND(グランド)に接続されている。スイッチング素子SWWHのソース端子と、スイッチング素子SWWLのドレイン端子との接続点N3は、コイルLwの一端に接続されている。
また、各スイッチング素子SWUH〜SWWLは、ゲート端子がプリドライバ8に接続されている。
フェイルセーフリレー3は、3つのスイッチング素子SWFSRU,SWFSRV,SWFSRVを備える。
スイッチング素子SWFSRUは、接続点N1とコイルLuの一端との間に接続されており、制御部9による制御によりオン状態又はオフ状態に制御される。スイッチング素子SWFSRUがオン状態である場合には、接続点N1からコイルLuにU相の相電流(以下、「U相電流」という。)が供給される。一方、スイッチング素子SWFSRUがオフ状態である場合には、接続点N1からコイルLuへのU相電流の供給が遮断される。
スイッチング素子SWFSRVは、接続点N2とコイルLvの一端との間に接続されており、制御部9による制御によりオン状態又はオフ状態に制御される。スイッチング素子SWFSRVがオン状態である場合には、接続点N2からコイルLvにV相の相電流(以下、「V相電流」という。)が供給される。一方、スイッチング素子SWFSRVがオフ状態である場合には、接続点N2からコイルLvへのV相電流の供給が遮断される。
スイッチング素子SWFSRWは、接続点N3とコイルLwの一端との間に接続されており、制御部9による制御によりオン状態又はオフ状態に制御される。スイッチング素子SWFSRWがオン状態である場合には、接続点N3からコイルLwにW相の相電流(以下、「W相電流」という。)が供給される。一方、スイッチング素子SWFSRWがオフ状態である場合には、接続点N3からコイルLwへのW相電流の供給が遮断される。
電源スイッチ4は、電源装置1及び駆動回路2の間に設けられている。具体的には、電源装置1の出力端子と、駆動回路2(例えば、スイッチング素子SWUHのドレイン端子)との間に接続されている。電源スイッチ4は、電源装置1の出力端子と駆動回路2との間を電気的に接続又は遮断するスイッチである。例えば、電源スイッチ4は、制御部9による制御によりオン状態又はオフ状態に制御される。電源スイッチ4は、制御部9によりオン状態に制御された場合には、電源装置1の出力端子と駆動回路2との間を電気的に接続する。これにより、電源装置1からの直流電流が駆動回路2に供給される。一方、電源スイッチ4は、制御部9によりオフ状態に制御された場合には、電源装置1の出力端子と駆動回路2との間を電気的に遮断する。これにより、電源装置1からの直流電流が駆動回路2に供給されない。なお、電源スイッチ4はリレー等の機械的なスイッチでもよいし、FET等の電気的なスイッチであってもよい。
コンデンサ5は、一端が電源スイッチ4と駆動回路2(例えば、スイッチング素子SWUHのドレイン端子)との間に接続され、他端がGNDに接続されている。このコンデンサ5は、電源装置1から電源スイッチ4を介して駆動回路2に供給される電流のリップルを吸収する平滑コンデンサである。
電流センサ6は、電動モータMが有するU相巻線Lu、V相巻線Lv、及びW相巻線Lwのそれぞれに流れる相電流の値を検出する。そして、電流センサ6は、検出したU相電流の電流値であるU相電流値Iu、V相電流の電流値であるV相電流値Iv、W相電流の電流値であるW相電流値Iwのそれぞれを制御部9に出力する。なお、図1に示す電流センサ6の配置は、相電流の検出手段の一例であり、例えばSWUL,SWVL,SWWLのそれぞれとGNDとの間に配置されていてもよい。
回転角センサ7は、電動モータMのロータの回転位置を示す電気角θを検出する。そして、回転角センサ7は、検出した電気角θを制御部9に出力する。例えば、回転角センサ7は、レゾルバである。
プリドライバ8は、制御部9からの駆動信号に基づいて、スイッチング素子SWUH〜SWWLのオン状態又はオフ状態に切り替える。
制御部9は、故障判定部10、電源スイッチ制御部11、及び駆動制御部12を備える。
故障判定部10は、イグニッションスイッチがオン操作されたことを示すIGSW_ON信号を取得した場合には、電源スイッチ4のオン故障の有無を判定する。具体的には、故障判定部10は、電源装置1の出力電圧であるバッテリ電圧VBを読み取る。また、故障判定部10は、コンデンサ5の両端の電圧(以下、「コンデンサ電圧」という。)Vcを読み取る。そして、故障判定部10は、読み取ったバッテリ電圧VBからコンデンサ電圧Vcを差し引いた値が予め設定された値(閾値)Vth以上であれば、電源スイッチ4がオン故障していないと判定する。一方、故障判定部10は、読み取ったバッテリ電圧VBからコンデンサ電圧Vcを差し引いた値が閾値Vth未満であれば、電源スイッチ4がオン故障していると判定する。なお、本実施形態ではバッテリ電圧VBからコンデンサ電圧Vcを差し引いた値に応じて、電源スイッチ4がオン故障しているか否かを判定したが、本発明はこれに限定されない。例えば、故障判定部10は、コンデンサ電圧Vcが所定の電圧(例えば、バッテリ電圧VB)未満であれば、電源スイッチ4がオン故障していないと判定してもよい。そして、故障判定部10は、コンデンサ電圧Vcが上記所定の電圧以上であれば、電源スイッチ4がオン故障していると判定してもよい。
電源スイッチ制御部11は、電源スイッチ4をオン状態又はオフ状態に制御する。具体的には、電源スイッチ制御部11は、故障判定部10により電源スイッチ4がオン故障していないと判定された場合には、電源スイッチ4をオフ状態からオン状態に制御する。これにより、電源装置1から駆動回路2に電流が供給される。
駆動制御部12は、イグニッションスイッチがオン操作され、故障判定部10により電源スイッチ4がオン故障していないと判定された場合には、電動モータMを駆動するモードである通常モードに移行する。通常モードにおいては、駆動制御部12は、外部から出力されるトルク指令値に基づいて、第1の駆動信号をプリドライバ8に出力することで、UVW相の各相の相電流を制御する。これにより、電動モータMを駆動させる。なお、このトルク指令値とは、運転者によってステアリングハンドルが操作された場合のステアリングハンドルのトルク(操作トルク)に基づいた値であって、トルクセンサによって検出される。
一方、駆動制御部12は、イグニッションスイッチがオフ操作されたことを示すIGSW_OFF信号を取得した場合には、コンデンサ5に蓄えられた電荷を電動モータMに供給することで放電させる放電制御モードに移行する。
以下に、本発明の一実施形態に係る駆動制御部12の構成について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る駆動制御部12のブロック図である。
図2に示すように、駆動制御部12は、状態遷移処理部13、目標dq軸電流設定部14、三相−二軸変換部15、電流制御部16、及びゲート駆動信号生成部17を備える。
状態遷移処理部13は、通常モードと放電制御モードとの切り替えを行う。具体的には、状態遷移処理部13は、IGSW_ON信号を取得した場合であって、故障判定部10により電源スイッチ4がオン故障していないと判定された場合には、モード指令信号として通常モード信号を目標dq軸電流設定部14に出力する。一方、状態遷移処理部13は、IGSW_OFF信号を取得した場合には、モード指令信号として放電制御モード信号を目標dq軸電流設定部14に出力する。
目標dq軸電流設定部14は、トルクセンサからトルク指令値を取得する。また、目標dq軸電流設定部14は、回転角センサ7から電気角θを取得する。そして、目標dq軸電流設定部14は、取得したトルク指令値と電気角θとに応じて、d軸電流の目標値である目標d軸電流値Idrefと、q軸電流の目標値である目標q軸電流値Iqrefと、を設定する。ただし、目標dq軸電流設定部14は、状態遷移処理部13から放電制御モード信号を取得した場合には、トルク指令値によらず、目標d軸電流値と目標q軸電流値とを算出する。具体的には、目標dq軸電流設定部14は、状態遷移処理部13から放電制御モード信号を取得した場合には、目標d軸電流値を所定値に設定するとともに、目標q軸電流値をゼロに設定する。目標dq軸電流設定部14は、設定した目標d軸電流値Idref及び目標q軸電流値Iqrefを電流制御部16に出力する。
三相−二軸変換部15は、電流センサ6から取得したU相電流値Iu、V相電流値Iv及びW相電流値Iwを、回転角センサ7から取得した電気角θを用いて、d軸電流値Id及びq軸電流値Iqに変換する。なお、U相電流値Iu、V相電流値Iv及びW相電流値Iwからd軸電流値Id及びq軸電流値Iqへの変換には、以下に示す式(1)及び式(2)が用いられる。
Id=√(2/3)×(−Iu×cosθ−Iv×cos(θ−2π/3)−Iw×cos(θ−4π/3)) …(1)
Iq=√(2/3)×(Iu×sinθ+Iv×sin(θ−2π/3)+Iw×sin(θ−4π/3)) …(2)
Iq=√(2/3)×(Iu×sinθ+Iv×sin(θ−2π/3)+Iw×sin(θ−4π/3)) …(2)
三相−二軸変換部15は、d軸電流値Id及びq軸電流値Iqを電流制御部16に出力する。
電流制御部16は、目標dq軸電流設定部14から取得した目標d軸電流値Idrefと、三相−二軸変換部15から取得したd軸電流値Idとの偏差Δdに対してPI演算を実行することで、偏差Δdをゼロに近づけるためのd軸の電圧であるd軸電圧指令値Vdを算出する。また、電流制御部16は、目標dq軸電流設定部14から取得した目標q軸電流値Iqrefと、三相−二軸変換部15から取得したq軸電流値Iqとの偏差Δqに対してPI演算を実行することで、偏差Δqをゼロに近づけるためのq軸の電圧であるq軸電圧指令値Vqを算出する。
次に、電流制御部16は、算出したd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqを、回転角センサ7から取得した電気角θを用いて、UVW相の各相の電圧指令値であるU相電圧指令値Vu、V相電圧指令値Vv、及びW相電圧指令値Vwに変換する。なお、d軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値VqからU相電圧指令値Vu、V相電圧指令値Vv、及びW相電圧指令値Vwへの変換には、以下に示す式(3)から式(5)が用いられる。
Vu=−Vd×cosθ+Vq×sinθ…(3)
Vv=−Vd×cos(θ−2π/3)+Vq×sin(θ−2π/3)…(4)
Vw=−Vd×cos(θ−4π/3)+Vq×sin(θ−4π/3)…(5)
Vv=−Vd×cos(θ−2π/3)+Vq×sin(θ−2π/3)…(4)
Vw=−Vd×cos(θ−4π/3)+Vq×sin(θ−4π/3)…(5)
電流制御部16は、変換したU相電圧指令値Vu、V相電圧指令値Vv、及びW相電圧指令値Vwにそれぞれ対応するデューティ比を示す駆動信号を生成し、プリドライバ8に出力する。これにより、プリドライバ8は、通常モードにおいては、電流制御部16からの駆動信号(第1の駆動信号)に基づいて、各相の相電流を制御することでトルクが発生する。すなわち、通常モードにおいては、電動モータMにq軸電流が流れるため、電動モータMが駆動する。
一方、放電制御モードにおいては、目標d軸電流値が所定値に設定され、且つ目標q軸電流値がゼロに設定されている。そのため、プリドライバ8は、放電制御モードにおいては、電流制御部16からの駆動信号(第2の駆動信号)に基づいて、各相の相電流を制御することで電動モータMに対してd軸のみに電流が流れるように制御する。ここで、放電制御モードにおいて、電源スイッチ4はオフ状態に制御される。したがって、放電制御モードにおいては、コンデンサ5に蓄えられた電荷が駆動回路2に供給され、d軸電流として電動モータMに供給される。これにより、電動モータMを駆動させずに、且つコンデンサ5に蓄えられた電荷を放電させることができる。
以下に、本発明の一実施形態に係る放電制御モードにおけるモータ制御装置Aの動作の流れについて、図3及び図4を用いて説明する。図3は、本発明の一実施形態に係る放電制御モードにおけるモータ制御装置Aの動作のフロー図である。図4は、本発明の一実施形態に係る放電制御モードにおけるモータ制御装置Aのタイミングチャートである。
モータ制御装置Aには、イグニッションスイッチがオン状態からオフ状態に操作された場合にIGSW_OFF信号が入力する。例えば、モータ制御装置Aは、時間T1において、IGSW_OFF信号を取得した場合には(ステップS101)、目標dq軸電流設定部14では、q軸電流値Iqをゼロまで減少(低減)させるために目標q軸電流値Iqrefをゼロに設定する。
これにより、制御部9は、q軸電流を減少させるための通電パターン(第2の通電パターン)でスイッチング素子SWUH〜SWWLをオン状態又はオフ状態に制御する(ステップS102)。なお、通電パターンとは、スイッチング素子SWUH〜SWWLをオン状態又はオフ状態にするスイッチングパターンであって、継続的にオンされた状態(「ON」)もしくは継続的にオフ「OFF」された状態(「ON」または「PWM(Pulse Width Modulation)」以外の期間)または一定の周期でオンまたはオフに制御された状態(PWM制御された状態)(「PWM」)のいずれかの組み合わせである。
時間T2において、q軸電流値Iqがゼロ又はゼロと同視し得る状態である場合には、放電制御モードに移行して、電源スイッチ制御部11が電源スイッチ4をオン状態からオフ状態に制御する(ステップS103)。これにより、電源装置1から駆動回路2への直流電流の供給が遮断されるとともに、コンデンサ5に蓄えられた電荷が駆動回路2に供給される。
ここで、目標dq軸電流設定部14は、目標d軸電流値Idrefを所定値に設定する。これにより、制御部9は、q軸電流をゼロに制御したままd軸電流を所定値に制御する通電パターン(第1の通電パターン)でスイッチング素子SWUH〜SWWLをオン状態又はオフ状態に制御する(ステップS104)。したがって、駆動回路2によってコンデンサ5に蓄えられた電荷がd軸電流として電動モータMに供給され、コンデンサ5に蓄えられた電荷が放電される(ステップS105)。
制御部9は、第1の通電パターンでスイッチング素子SWUH〜SWWLをオン状態又はオフ状態に制御しながら、コンデンサ電圧Vcが閾値Vcth以下か否かを判定する(ステップS106)。すなわち、制御部9は、コンデンサ5に蓄えられた電荷が放電されていることで低下したコンデンサ電圧Vcが閾値Vcth以下になったか否かを判定する。この閾値Vcthとは、例えば、プリドライバ8の作動電圧である。なお、閾値Vcthは、電源スイッチ4のオン故障の有無判定に支障がないレベルである。すなわち、閾値Vcthは、(バッテリ電圧VB−閾値Vcth)>閾値Vthの条件を満たす値である。
制御部9は、コンデンサ電圧Vcが閾値Vcth以下になった場合には(時間T3)、第1の通電パターンでの通電を停止する(ステップS107)。これにより、コンデンサ5に蓄えられた電荷の放電が停止される。したがって、プリドライバ8の作動電圧を確保しながら、電源スイッチ4のオン故障の有無判定に支障がない範囲まで、コンデンサ5に蓄えられた電荷を放電することができる。
制御部9は、駆動回路2の電動モータMの動作を停止して、モータ制御装置Aの電源がオフされる(ステップS108)。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
以上、説明したように、モータ制御装置Aは、電源スイッチ4がオン状態からオフ状態に移行した後にd軸電流のみを電動モータMに通電することで、電動モータMを駆動させずにコンデンサ5に蓄積された電荷を放電する。
なお、上記実施形態では、制御部9は、イグニッションスイッチがオン状態からオフ状態に移行したと判定した場合には、複数のスイッチング素子を第2の通電パターンに制御することで、電動モータMに流れるq軸電流をゼロに低減したが、発明はこれに限定されない。例えば、制御部9は、イグニッションスイッチがオン状態からオフ状態に移行したと判定した場合には、複数のスイッチング素子を第2の通電パターンに制御することで、電動モータMに流れるq軸電流及びd軸電流の両方の電流をゼロに低減してもよい。
また、上記実施形態では、制御部9は、イグニッションスイッチがオン状態からオフ状態に移行したと判定した場合に、コンデンサ5に蓄積された電荷を駆動回路2を介して放電させたが、本発明はこれに限定されない。例えば、制御部9は、イグニッションスイッチがオフ状態からオン状態に移行した後であって、故障判定部10による電源スイッチ4のオン故障の有無を判定する前に、放電制御モードの実行、すなわちコンデンサ5に蓄積された電荷を駆動回路2を介して放電させてもよい。
このような構成によれば、放電抵抗を用いずに速やかにコンデンサ5に蓄積された電荷を放電することができる。したがって、回路削減分のコストダウンやモータ制御装置Aの大型化を抑制することができる。
A モータ制御装置
1 電源装置
2 駆動回路
3 フェイルセーフリレー回路
4 電源スイッチ
5 コンデンサ
6 電流センサ
7 回転角センサ
8 プリドライバ
9 制御部
1 電源装置
2 駆動回路
3 フェイルセーフリレー回路
4 電源スイッチ
5 コンデンサ
6 電流センサ
7 回転角センサ
8 プリドライバ
9 制御部
Claims (4)
- 電源装置からモータに流れる電流を制御するモータ制御装置であって、
複数のスイッチング素子を備え、前記モータを駆動する駆動回路と、
前記駆動回路を制御する制御部と、
前記電源装置と前記駆動回路との間に設けられている電源スイッチと、
前記電源スイッチと前記駆動回路との間に設けられたリップル吸収用のコンデンサと、
を備え、
前記制御部は、前記電源スイッチがオン状態からオフ状態に移行した場合に、前記複数のスイッチング素子を第1の通電パターンに制御することで、前記コンデンサに蓄積された電荷を、前記駆動回路を介して放電させることを特徴とするモータ制御装置。 - 前記制御部は、前記第1の通電パターンに制御することで、前記コンデンサに蓄積された電荷を、前記駆動回路を介して前記モータに流すことで放電させることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
- 前記第1の通電パターンとは、前記コンデンサに蓄積された電荷をd軸電流として前記モータに供給する通電パターンであることを特徴とする、請求項2に記載のモータ制御装置。
- 前記制御部は、イグニッションスイッチがオン状態からオフ状態に移行したと判定した場合には、前記複数のスイッチング素子を第2の通電パターンに制御することで前記モータに流れるq軸電流をゼロに低減し、当該低減した後に、前記電源スイッチがオン状態からオフ状態に制御して前記複数のスイッチング素子を第1の通電パターンに制御することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
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JP2018013653A JP2019134550A (ja) | 2018-01-30 | 2018-01-30 | モータ制御装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2018-01-30 JP JP2018013653A patent/JP2019134550A/ja active Pending
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