JP2019128436A - 定着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低加圧モードにおいて、当接手段を加圧回転体に当接させたときの衝撃によるグロススジを抑制することができる定着装置を提供する。【解決手段】定着用回転体と、前記定着用回転体に対向し、トナー像を担持した記録材を挟持搬送するニップ部を前記定着用回転体と共に形成する加圧用回転体と、前記ニップ部を加熱するための加熱手段と、前記定着用回転体と前記加圧用回転体との間で相対的に加圧するための加圧手段と、第1の加圧力、前記第1の加圧力より弱い第2の加圧力を含む前記加圧手段による加圧力を択一的に設定可能とする加圧力可変手段と、前記加圧用回転体に当接可能な当接手段と、前記第2の加圧力が設定されるとき、前記加圧用回転体に対し前記当接手段を前記記録材が前記ニップ部を通過していないタイミングで当接させる制御部と、を有する。【選択図】図2A
Description
本発明は、例えば電子写真方式を採用した複写機やプリンタ、あるいはファクシミリ等、記録材上に画像形成可能な画像形成装置に用いられる定着装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置では、一対の回転体(例えば、定着ベルトと加圧ローラ)により形成される加熱ニップ部において、用紙上に形成された未定着のトナー画像を加圧・加熱して定着される。
最大通紙幅よりも小形サイズの用紙を連続で通紙すると、非通紙領域では用紙に熱が奪われないために、加熱回転体(例えば、定着ベルト)の非通紙領域での温度が上昇し、通紙領域との温度差が大きくなる恐れがある。
特許文献1には、加熱ローラに当接する加圧ローラに、加圧ローラの長手方向の温度を均一にする目的で中空筒状のアルミニウム製ローラ(以下、均熱ローラと呼ぶ)を押圧させるように配置した定着装置が開示されている。これによれば、加圧ローラの熱が均熱ローラに沿って移動することにより、加圧ローラひいては加熱ローラの表面温度の均一化が図られる。
また、通紙開始当初は加圧ローラの保持する熱量も十分に大きくないので、加圧ローラの温度を一定以上に保つために、加圧ローラが十分に熱量を保持してから均熱ローラを当接させることができる様に、均熱ローラが加圧ローラに対して接離可能に設けられる。
一方で、近年、記録材として封筒やラベル紙といった多種多様なメディアに対応するニーズも高まっている。定着ニップ部を形成するための加圧力が高い場合においては、封筒通紙時に封筒にしわが発生することがある。
特許文献2には、普通紙等における光沢や定着性と、封筒のシワやラベル紙のはがれを両立するために、普通紙の通紙時は加圧力を高く設定し、封筒やラベル紙の通紙時においては加圧力を低く設定する構成が開示されている。
封筒通紙時に適用される定着の加圧力を低く設定した状態(以下、低加圧モード)で、当接手段としての均熱ローラを加圧回転体としての加圧ローラに当接させると、均熱ローラの当接時の衝撃で瞬間的に加圧ローラが持ち上がってしまう可能性がある。そして、加圧ローラが持ち上がると定着ニップ部の加圧力が大きくなる。
すなわち、定着ニップ部に用紙がいる状態(定着ニップ部を記録材が通過している状態)で定着ニップ部の加圧力が大きくなると、用紙上のトナーの溶け方が変化し、グロスが変化する。つまり、均熱ローラが加圧ローラに衝撃力を与えている時間だけグロスが高くなり、グロススジが発生する可能性がある。
本発明の目的は、低加圧モードにおいて、当接手段を加圧回転体に当接させたときの衝撃によるグロススジを抑制することができる定着装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る定着装置は、定着用回転体と、前記定着用回転体に対向し、トナー像を担持した記録材を挟持搬送するニップ部を前記定着用回転体と共に形成する加圧用回転体と、前記ニップ部を加熱するための加熱手段と、前記定着用回転体と前記加圧用回転体との間で相対的に加圧するための加圧手段と、第1の加圧力、前記第1の加圧力より弱い第2の加圧力を含む前記加圧手段による加圧力を択一的に設定可能とする加圧力可変手段と、前記加圧用回転体に当接可能な当接手段と、前記第2の加圧力が設定されるとき、前記加圧用回転体に対し前記当接手段を前記記録材が前記ニップ部を通過していないタイミングで当接させる制御部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、低加圧モードにおいて、当接手段を加圧回転体に当接させたときの衝撃によるグロススジを抑制することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
(画像形成装置)
以下、本発明の実施形態に係る定着装置を搭載した画像形成装置態について図面に基づいて説明をする。なお、以下では、本発明を複数の感光ドラムを有する電子写真方式のフルカラーの画像形成装置に適用する例を説明するが、本発明はこれに限らず、各種方式の画像形成装置、単色の画像形成装置などにも適用できる。
(画像形成装置)
以下、本発明の実施形態に係る定着装置を搭載した画像形成装置態について図面に基づいて説明をする。なお、以下では、本発明を複数の感光ドラムを有する電子写真方式のフルカラーの画像形成装置に適用する例を説明するが、本発明はこれに限らず、各種方式の画像形成装置、単色の画像形成装置などにも適用できる。
図1は、フルカラーの画像形成装置を示す図である。画像形成装置1000は、画像読取装置300と画像形成装置本体400とを備える。画像読取装置300は、原稿台ガラス302上に置かれた原稿を読み取るもので、光源303から照射された光が原稿で反射し、レンズなどの光学系部材304を介してCCDセンサ305に結像される。このような光学系ユニットは、矢印の方向に走査することにより、原稿をライン毎の電気信号データ列に変換する。
CCDセンサ305により得られた画像信号は、画像形成装置本体400に送られ、プリンタ制御部(以下、制御部)309で後述する各画像形成部に合わせた画像処理がなされる。また、制御部309は、画像信号としてプリントサーバ等からの外部入力も受けられる。
画像形成装置本体400は、複数の画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを備え、各画像形成部では、上述の画像信号に基づいて画像形成が行われる。即ち、画像信号は、制御部309によりPWM(パルス幅変調制御)されたレーザービームに変換される。図1において、310は露光装置としてのポリゴンスキャナで、画像信号に応じたレーザービームを走査する。そして、各画像形成部Pa〜Pdの像担持体としての感光ドラム200a〜200dにレーザービームが照射される。
なお、Paはイエロー色(Y)画像形成部、Pbはマゼンタ色(M)画像形成部、Pcはシアン色(C)画像形成部、Pdはブラック色(Bk)画像形成部で、それぞれ対応する色の画像を形成する。画像形成部Pa〜Pdは略同一なので、以下にY画像形成部Paの詳細を説明して、他の画像形成部の説明は省略する。Y画像形成部Paにおいて、200aは感光ドラムで、次述するように、画像信号に基づいて表面にトナー画像が形成される。
201aは1次帯電器で、感光ドラム200aの表面を所定の電位に帯電させて静電潜像形成の準備を施す。ポリゴンスキャナ310からのレーザービームによって、所定の電位に帯電された感光ドラム200aの表面に静電潜像が形成される。202aは現像器で、感光ドラム200a上の静電潜像を現像してトナー画像を形成する。203aは転写ローラで、中間転写ベルト204の背面から放電を行いトナーと逆極性の一次転写バイアスを印加し、感光ドラム200a上のトナー画像を中間転写ベルト204上へ転写する。転写後の感光ドラム200aは、クリーナー207aでその表面を清掃される。
また、中間転写ベルト204上のトナー画像は次の画像形成部に搬送され、Y、M、C、Bkの順に、順次それぞれの画像形成部にて形成された各色のトナー像が転写され、4色の画像がその表面に形成される。Bk画像形成部を通過したトナー画像は、2次転写ローラ対205、206で構成される2次転写部において、中間転写ベルト204上のトナー画像と逆極性の2次転写電界が印加されることにより、用紙Pに2次転写される。
給紙された用紙は、レジ部208で待機した後、中間転写ベルト204上のトナー画像と用紙の位置を合わせるためにCPUがタイミングを制御し、レジ部から用紙が搬送される。その後、用紙上のトナー画像は、像加熱装置としての定着装置500で、用紙に定着される。
両面JOB(ジョブ)の場合は、画像形成第一面(1面目)のトナーの転写および定着が終了すると、用紙は定着後の画像形成装置内部に設けられた反転部を経て用紙の表裏が逆転される。そして、画像形成第二面(2面目)のトナーの転写および定着を終了し、機外へ排出される。
(定着装置)
次に、本実施形態の定着装置500について、図2A、図2B、図3を用いて説明する。なお、以下の説明において、定着装置またはこれを構成している部材の長手方向とは、記録材搬送路面内において記録材の搬送方向に直交する幅方向である。また短手方向とは、記録材の搬送方向に平行な方向である。
次に、本実施形態の定着装置500について、図2A、図2B、図3を用いて説明する。なお、以下の説明において、定着装置またはこれを構成している部材の長手方向とは、記録材搬送路面内において記録材の搬送方向に直交する幅方向である。また短手方向とは、記録材の搬送方向に平行な方向である。
また、定着装置に関し、正面とは装置を記録材入口側から見た面、背面とはその反対側の面(記録材出口側)、左右とは装置を正面から見て左または右である。上流側と下流側とは、記録材搬送方向に関しての上流側と下流側である。更に、最大発熱幅とは、トナーが記録材に定着できる温度を保っている定着用回転体としての定着ベルトの幅方向の最大幅のことを意味する。
まず、定着装置500の概略構成について、図2A、図2Bを用いて説明する。定着装置500は、加熱部材としての定着ベルト1と、加圧用回転体(回転部材)としての加圧ローラ2と、誘導加熱装置100とを備える。定着ベルト1は、無端状に形成され、磁束が通過することにより発熱する金属層を有し、搬送される記録材を加熱する。
定着ベルト1に対向する加圧用回転体としての加圧ローラ2は、定着ベルト1の外周面と接するように配設され、定着ベルト1と共に記録材を挟持搬送する定着ニップ部(以下、ニップ部)Nを形成する。3は、後述する圧力付与手段としての圧力付与機構30により、定着ベルト1と加圧ローラ2との間に押圧力を作用させてニップ部Nを形成する圧力付与部材であり、金属製のステー4に保持されている。また、ステー4の誘導加熱装置100側には、定着ベルト1を効率的に加熱するために誘導磁場をベルトに集中させるための磁性体コア5(内コア)が設けられている。
誘導加熱装置100は、定着ベルト1を誘導加熱する加熱源(誘導加熱手段)であり、励磁コイル6と、複数の磁性体コア7a(外コア)と、励磁コイルに電流を印加する電源装置101と、電源装置101を制御する制御回路部102とを有する。励磁コイル6と、電源装置101及び制御回路部102により、磁束発生手段を構成する。
励磁コイル6は、電線として例えばリッツ線を用い、これを横長・船底状にして定着ベルト1の周面と側面の一部に対向するように巻回してなる。図3に示すように複数の磁性体コア7aは、励磁コイル6によって発生した磁束が定着ベルト1の金属層(導電層)以外に実質漏れないように励磁コイル6の外側を覆うように配置されている。また、複数の磁性体コア7aは、定着ベルト1に対向する位置に、記録材の搬送方向に直交する幅方向に並べて配置され、励磁コイル6により発生した磁束を定着ベルト1に導く。
これら励磁コイル6と複数の磁性体コア7とは、電気絶縁性の樹脂により形成されたモールド部材7cによって支持される。このように構成される誘導加熱装置100は、定着ベルト1の外周面に対してギャップ(隙間)を存して対面させて配設してある。
定着ベルト1の回転状態において、誘導加熱装置100の励磁コイル6には電源装置(励磁回路)101から20〜50kHzの高周波電流が印加されて、励磁コイル6によって発生した磁束により定着ベルト1の金属層(導電層)が誘導発熱する。
TH1は、例えばサーミスタ等の温度センサ(温度検出素子、第1温度検知手段)であり、定着ベルト1の幅方向中央部の内周面の位置に当接させて配設してあり、定着ベルト1の幅方向中央部の温度を検知する。即ち、温度センサTH1は、記録材が通過する通紙部となる定着ベルト1部分の温度を検知する。
温度センサTH1は、圧力付与部材3に弾性支持部材を介して取り付けられており、定着ベルト1の当接面が波打つなどの位置変動が生じたとしてもこれに追従して良好な接触状態が維持されるように構成されている。温度センサTH1により検知された検知温度情報は、制御回路部102にフィードバックされる。
制御回路部102は、この温度センサTH1から入力する検知温度が所定の目標温度(定着温度)に維持されるように電源装置101から励磁コイル6に入力する電力を制御している。即ち、定着ベルト1の検知温度が目標温度に昇温した場合、励磁コイル6への通電が遮断される。本実施形態では、電源の立ち上げ中は定着ベルト1の目標温度で一定になるように、温度センサTH1の検出温度に基づいて高周波電流の周波数を変化させて励磁コイル6に入力する電力を制御して温度調節(温調)を行っている。
一方、定着ベルト1の幅方向端部には、第2温度検知手段としての温度センサTH2が、温度センサTH1と同様の構成で設けられている。この温度センサTH2は、定着ベルト1の幅方向中央から例えば160mmの位置に配置されている。このような温度センサTH2は、通紙する最大サイズの記録材の端部近傍にあることが望ましく、定着ベルト1の幅方向中央から150〜165mmの範囲にあることが好ましい。
定着ベルト1は、少なくとも画像形成実行時には、制御回路部102で制御されるモータM1(駆動手段)によって加圧ローラ2が回転駆動されることで、従動回転する。そして、2次転写部側から搬送されてくる、未定着トナー画像を担持した記録材の搬送速度とほぼ同一の周速度で回転駆動される。本実施形態の場合、定着ベルト1の表面回転速度を、例えば330mm/secとし、フルカラーの画像を1分間にA4サイズで80枚、A4Rサイズで58枚定着することが可能である。
また、定着ベルト1が所定の定着温度に立ち上がって温調された状態において、ニップ部Nに、未定着トナー画像を有する記録材がそのトナー画像担持面側を定着ベルト1側に向けてガイド部材で案内されて導入される。そして、記録材のトナー画像担持面側がニップ部Nにおいて定着ベルト1の外周面に密着し、定着ベルト1と一緒にニップ部Nを挟持搬送されていく。
これにより、主に定着ベルト1の熱が付与され、また、ニップ部Nの加圧力を受けて、未定着トナー画像が記録材の表面に熱圧定着される。ニップ部Nを通った記録材は、定着ベルト1の外周面から定着ベルト1の表面のニップ部Nの出口部分の変形によって自己分離されて、定着装置外へ搬送される。
また、加圧ローラ2に当接可能な当接手段(均熱部材)としての均熱ローラ9が、均熱ローラ9をクリーニングするためのクリーニング装置600が均熱ローラ9にそれぞれ当接している。均熱ローラ9は、定着ベルト1の過昇温を防止するための金属製のローラである。均熱ローラ9とクリーニング装置600については。後に詳述する。
このように構成される定着装置500の各部の構成について、以下、詳しく説明する。
(定着ベルト)
定着ベルト1について、図4を用いて説明する。定着ベルト1は内径が30mmで、電気鋳造法によって製造したニッケルの基層(金属層)1aを有している。この基層1aの厚みは、40μmである。基層1aの外周には、弾性層1bとして耐熱性シリコーンゴム層が設けられている。シリコーンゴム層の厚さは、100〜1000μmの範囲内で設定するのが好ましい。
定着ベルト1について、図4を用いて説明する。定着ベルト1は内径が30mmで、電気鋳造法によって製造したニッケルの基層(金属層)1aを有している。この基層1aの厚みは、40μmである。基層1aの外周には、弾性層1bとして耐熱性シリコーンゴム層が設けられている。シリコーンゴム層の厚さは、100〜1000μmの範囲内で設定するのが好ましい。
本実施形態では、定着ベルト1の熱容量を小さくしてウォーミングアップタイムを短縮し、かつカラー画像を定着するときに好適な定着画像を得ることを考慮して、シリコーンゴム層の厚みは300μmとされている。このシリコーンゴムは、JIS−A20度の硬度を持ち、熱伝導率は0.8W/mKである。更に弾性層1bの外周には、表面離型層1cとしてフッ素樹脂層(例えばPFAやPTFE)が30μmの厚みで設けられている。
基層1aの内面側には、定着ベルト内面と温度センサTH1との摺動摩擦を低下させるために、フッ素樹脂やポリイミドなどの樹脂層(滑性層)1dを10〜50μm設けても良い。本実施形態では、この層1dとしてポリイミドを20μm設けた。
なお、定着ベルト1の基層1aとしては、ニッケルのほかに鉄合金や銅、銀などを適宜選択可能である。また、樹脂基層にそれら金属を積層させるなどの構成でも良い。基層1aの厚みは、後で説明する励磁コイルに流す高周波電流の周波数と金属層の透磁率・導電率に応じて調整して良く、5〜200μm程度の間で設定すると良い。
(加圧ローラ)
加圧ローラ2について、図2及び図5を用いて説明する。加圧ローラ2は、駆動手段としてのモータM1により回転駆動される。また、加圧ローラ2は、定着ベルト1に対して着脱可能に配置され、モータM2の駆動により、定着ベルト1に当接又は離間する。このような加圧ローラ2(加圧回転体)は、外径が30mmで長手方向中央部の径が20mmで両端部の径が19mmである鉄合金製の芯金に、弾性層としてシリコーンゴム層が設けてある。表面は、離型層としてフッ素樹脂層(例えばPFAやPTFE)が30μmの厚みで設けられる。
加圧ローラ2について、図2及び図5を用いて説明する。加圧ローラ2は、駆動手段としてのモータM1により回転駆動される。また、加圧ローラ2は、定着ベルト1に対して着脱可能に配置され、モータM2の駆動により、定着ベルト1に当接又は離間する。このような加圧ローラ2(加圧回転体)は、外径が30mmで長手方向中央部の径が20mmで両端部の径が19mmである鉄合金製の芯金に、弾性層としてシリコーンゴム層が設けてある。表面は、離型層としてフッ素樹脂層(例えばPFAやPTFE)が30μmの厚みで設けられる。
加圧ローラ2の長手方向中央部における硬度は、ASK−C70℃である。加圧ローラ2は、図5に誇張して示すように、端部の外径が中央の外径より大きい、逆クラウン形状としている。クラウン量は加圧ローラの中央と端部(中央から163.5mmの位置)で200μmとしている。なお、加圧ローラ2の外径形状は、このような逆クラウン形状以外に、例えば、中央と端部との径がほぼ同じとなるストレート形状としても良い。
(圧力付与機構)
圧力付与機構30について、図6を用いて説明する。定着ベルト1の幅方向両端部には、定着ベルト1の長手方向移動および周方向の形状を規制する規制部材としての定着フランジ105が設けられている。圧力付与機構30は、定着フランジ105内に挿通して配設した金属製のステー4の両端部と装置本体に固定のステー用バネ受け部材9aとの間にステー加圧バネ9bを弾性的に縮めた状態で設けている。そして、このステー加圧バネ9bによりステー4に加圧ローラ2に近づく方向に圧力を付与している。
圧力付与機構30について、図6を用いて説明する。定着ベルト1の幅方向両端部には、定着ベルト1の長手方向移動および周方向の形状を規制する規制部材としての定着フランジ105が設けられている。圧力付与機構30は、定着フランジ105内に挿通して配設した金属製のステー4の両端部と装置本体に固定のステー用バネ受け部材9aとの間にステー加圧バネ9bを弾性的に縮めた状態で設けている。そして、このステー加圧バネ9bによりステー4に加圧ローラ2に近づく方向に圧力を付与している。
ステー4には、圧力付与部材3が保持されており、ステー4に付与された圧力により、圧力付与部材3を介して定着ベルト1が加圧ローラ2に向けて付勢され、定着ベルト1と加圧ローラ2との間でニップ部Nが形成される。
圧力付与部材3は耐熱性樹脂であり、ステー4は圧接部に圧力を加えるために剛性が必要であるため、本実施形態では鉄製である。圧力付与部材3は、中央が端部よりも加圧ローラ2側に突出するようなクラウンが付けてあり、クラウン量は圧力付与部材3の中央と端部(中央から163.5mmの位置)で1.4mmとしている。
なお、回転する定着ベルト1は、基層が金属で構成されているので、回転状態にあっても幅方向への寄りを規制するための手段としては、定着ベルト1の端部を単純に受け止めるだけの定着フランジ105を設ければ十分である。これにより、定着装置の構成を簡略化できるという利点がある。
(誘導加熱装置)
定着ベルト1と誘導加熱装置100の励磁コイル6は、0.5mmのモールドにより電気絶縁の状態を保ち、定着ベルト1と励磁コイル6との間隔は1.5mm(モールド表面と定着ベルト表面の距離は1.0mm)で一定で、定着ベルト1は均一に加熱される。前述したように、励磁コイル6には、20〜50kHzの高周波電流が印加されて、定着ベルト1の基層1aが誘導発熱する。そして、立ち上げ時の定着ベルト1の目標温度である180℃で一定になるように、温度センサTH1の検出値に基づいて高周波電流の周波数を変化させて励磁コイル6に入力する電力を制御して温度調節される。
定着ベルト1と誘導加熱装置100の励磁コイル6は、0.5mmのモールドにより電気絶縁の状態を保ち、定着ベルト1と励磁コイル6との間隔は1.5mm(モールド表面と定着ベルト表面の距離は1.0mm)で一定で、定着ベルト1は均一に加熱される。前述したように、励磁コイル6には、20〜50kHzの高周波電流が印加されて、定着ベルト1の基層1aが誘導発熱する。そして、立ち上げ時の定着ベルト1の目標温度である180℃で一定になるように、温度センサTH1の検出値に基づいて高周波電流の周波数を変化させて励磁コイル6に入力する電力を制御して温度調節される。
励磁コイル6を含む誘導加熱装置100は、高温になる定着ベルト1の内部ではなく外部に配置されているので、励磁コイル6の温度が高温になりにくい。また、電気抵抗も上昇せず高周波電流を流してもジュール発熱による損失を軽減することが可能となり、また励磁コイル6を外部に配置したことで定着ベルト1の小径化(低熱容量化)にも寄与しており、ひいては省エネルギー性にも優れていると言える。
本実施形態の定着装置のウォーミングアップタイムに関しては、非常に熱容量が低い構成である。このため、例えば励磁コイル6に1200W入力すると約15秒で目標温度である180℃に到達でき、スタンバイ中の加熱動作が不要であるため、電力消費量を非常に低く抑えることが可能である。
(加圧力可変手段)
次に、本実施形態における加圧力切替機構および圧解除機構について説明する。図13に本実施形態の長手方向の図を、図7に本実施形態の加圧力切替機構の図を示す。加圧支持板700の内部に、加圧手段としての加圧板1(701)、加圧板2(702)が同じ回転中心軸703を持ち、加圧支持板700に回転可能に係合されている。また、加圧板1(701)を弾性部材としての加圧バネ1(704)が、加圧板2(702)を弾性部材としての加圧バネ2(705)がそれぞれ定着フランジ105を加圧ローラ2側に押し付ける方向にバネ付勢している。
次に、本実施形態における加圧力切替機構および圧解除機構について説明する。図13に本実施形態の長手方向の図を、図7に本実施形態の加圧力切替機構の図を示す。加圧支持板700の内部に、加圧手段としての加圧板1(701)、加圧板2(702)が同じ回転中心軸703を持ち、加圧支持板700に回転可能に係合されている。また、加圧板1(701)を弾性部材としての加圧バネ1(704)が、加圧板2(702)を弾性部材としての加圧バネ2(705)がそれぞれ定着フランジ105を加圧ローラ2側に押し付ける方向にバネ付勢している。
そして、加圧板1(701)、加圧板2(702)の関係を示す模式図としての図7(b)に示すように、加圧板2(702)は定着フランジ105を押す面の一部に突起部702aを有している。これにより、この突起部702aを加圧板1(701)が押すことで加圧板1(701)と加圧板2(702)で同時に定着フランジ105を加圧する構成となっている。図8、図9に、加圧力切替機構の断面図を示す。図8は図13のA−A断面図、図9は図13のB−B断面図である。
加圧バネ1(704)は、加圧バネ2(705)よりも高い付勢力が出るように設定されている。例えば、ニップ部に550Nの加圧力が付与されている場合、加圧バネ1(704)は520Nを、加圧バネ2(705)は残り30Nを付勢するように設定されている。この550Nというニップ部における加圧力(第1の加圧力)は、普通紙や光沢紙、厚紙等のメディアに対して用いられる。以後、この加圧力の状態を通常加圧モードと称する。通常加圧モードでの加圧力と、通紙速度や温調温度を適切にコントロールすることによって、普通紙のみならず、厚紙や光沢紙の定着性や光沢感を満足することが可能となる。
図7(a)で、回転中心軸703が在る側には、圧解除機構としての圧解除カム706と、加圧支持板700の加圧板701,702を内包する空間の外側にカム回動軸70を中心とした圧解除ギア707が設けられる(図7(a))。圧解除カム706は、ベルト1を加圧ローラ2へ加圧するための加圧力(第1の加圧力、第1の加圧力より弱い後述する第2の加圧力を含む加圧板1、2による加圧力)を択一的に設定可能とする加圧力可変手段として機能する。
そして、定着フランジを挟んだ反対側には圧解除軸708が配置されている。圧解除ギア707と圧解除カム706は圧解除軸708と同軸に配置されており、圧解除ギア707の回転によって圧解除カム706が回転するように係合している。
圧解除カム706は長手方向に2つのカム(第1のカムとしての大カム部706aと第2のカムとしての小カム部706b)を並設したような形状をしており、2つのカムプロファイルを持っている。具体的には、圧解除カムの小カム部706bは加圧板2(702)を回転中心軸としての圧解除軸708を中心に回転動作させ、圧解除カムの大カム部706aは加圧板1(701)を回転中心軸としての圧解除軸708を中心に回転動作させることができる。
すなわち、加圧力可変手段としての圧解除カム706は、第1の加圧部材としての加圧板1と第2の加圧部材としての加圧板2を選択的に揺動させることによりニップ部の加圧力を変更可能な大カム部706aと小カム部706bを備える。大カム部706aと小カム部706bは、図7(b)のように別体の構成でも良いし、一体の構成でも良い。
図10に圧解除カムが回転したときの、小カム部と大カム部による加圧板1、2それぞれの回転中心軸中心の回転量を図示している。図10は、加圧状態が縦軸の0°に対応しており、加圧板1、2が回転軸中心に反時計方向に回転する時を正としている。
(低加圧モード)
次に、図11を用いて、ニップ圧(ニップ部における加圧力)が通常加圧モードにおける第1の加圧力より弱い第2の加圧力が設定される状態(以下、低加圧モード)について説明する。低加圧モードで通紙するJOB(ジョブ)、例えば封筒通紙JOB(ジョブ)がきた場合、定着装置は低加圧モードに移行する。
次に、図11を用いて、ニップ圧(ニップ部における加圧力)が通常加圧モードにおける第1の加圧力より弱い第2の加圧力が設定される状態(以下、低加圧モード)について説明する。低加圧モードで通紙するJOB(ジョブ)、例えば封筒通紙JOB(ジョブ)がきた場合、定着装置は低加圧モードに移行する。
図7の駆動ギアG(加圧ローラ2の芯金2aを中心軸としモータM1と連結)から圧解除ギア707に駆動が伝わり、圧解除ギア707を時計方向に回転させる。これにより、圧解除ギア707と平行ピンやDカット等により係合している圧解除軸708、ならびに圧解除カム706を回転させる。圧解除カム706が低加圧モードで停止し、定着装置が低加圧モードに移行した状態が図11である。図11では、圧解除カムの大カム部706aが加圧板1(701)を押し上げ、加圧板1(701)は圧解除状態となっている。一方、小カム部706bは加圧板2(702)には触れず、加圧板1(701)と加圧板2(702)も接触しない状態となっている。
このため、加圧バネ1(704)の加圧力は圧解除カム(706)で受けることができ、定着フランジ105には加圧バネ1(704)の加圧力は作用しない。加圧板2(702)には加圧バネ2(705)が配置されているため、図11の状態では加圧バネ2(705)のみが定着フランジ105に作用する。通常加圧モードの説明で述べた通り、加圧バネ1(704)の付勢力に比べて加圧バネ2(705)の付勢力は約1/18程度であるため、通常加圧モードに比して低加圧モードの加圧力を大きく減少させることができる。
(圧解除モード)
画像形成装置が稼働しておらず、メインスイッチがOFFされている場合や、紙詰まりを生じた場合、定着装置は圧解除モードに移行する。その際は、通常加圧モードや低加圧モードから、図12に示す圧解除モードに移行する。圧解除モードでは低加圧モードと異なり、加圧板1(701)、加圧板2(702)がともに圧解除カムのそれぞれ大カム部706a、小カム部706bにより持ち上げられる。そして、加圧バネ1(704)、加圧バネ2(705)の両方のバネの付勢力を圧解除カム706が受けることによって、ニップ部の加圧力が解除された状態となる。
画像形成装置が稼働しておらず、メインスイッチがOFFされている場合や、紙詰まりを生じた場合、定着装置は圧解除モードに移行する。その際は、通常加圧モードや低加圧モードから、図12に示す圧解除モードに移行する。圧解除モードでは低加圧モードと異なり、加圧板1(701)、加圧板2(702)がともに圧解除カムのそれぞれ大カム部706a、小カム部706bにより持ち上げられる。そして、加圧バネ1(704)、加圧バネ2(705)の両方のバネの付勢力を圧解除カム706が受けることによって、ニップ部の加圧力が解除された状態となる。
圧解除モードに移行することにより、定着ベルト1や加圧ローラ2の歪みや紙詰まり時の用紙の除去性が向上する。
(装置の電源投入時又は画像形成ジョブの開始時の制御)
本実施形態の定着装置500では、装置の電源投入時又は画像形成ジョブの開始時で、ニップ部Nに記録材が進入する(搬入される)前に、制御部309は、定着ベルト1を加熱するべく励磁コイルに投入する電流を制御する。最大発熱幅では、幅方向の長さが330mmとなる。また、最大発熱幅内の温度差は±15℃以内に収まっている。最大発熱幅とは、トナーが記録材に定着できる温度を保っている定着ベルト1の長手の最大幅のことを示している。
本実施形態の定着装置500では、装置の電源投入時又は画像形成ジョブの開始時で、ニップ部Nに記録材が進入する(搬入される)前に、制御部309は、定着ベルト1を加熱するべく励磁コイルに投入する電流を制御する。最大発熱幅では、幅方向の長さが330mmとなる。また、最大発熱幅内の温度差は±15℃以内に収まっている。最大発熱幅とは、トナーが記録材に定着できる温度を保っている定着ベルト1の長手の最大幅のことを示している。
このような本実施形態の制御について、図14を用いて説明する。図14に示すように、制御部309は、CPU1000、メモリ1001、用紙情報処理部1006、定着蓄熱カウンタ1007、ファン制御部1008を備える。
操作部1002は、CPU1000と電気的情報の授受を行うユーザインタフェース(UI:User Interface、入力手段、表示手段)である。この操作部1002により、CPU1000に対してユーザ(操作者、使用者)からの画像形成モード設定及び指示の入力を行う。また、CPU1000から操作部1002に対してユーザへの装置の状態報知等がなされる。CPU1000は、画像形成装置1の全ての機構部を統括的に制御する。
操作部1002は、図14のように、メインスイッチM−SW、入力部(操作パネル)1004、表示部(ディスプレイ:UI画面)1005を有する。入力部1004には、値数入力を行うためのテンキー群、プリント開始ボタン、ストップキー、節電ボタン等の各種の操作キーが配設されている。表示部1005はタッチパネル方式の液晶画面であり、使用する用紙の選択が可能な用紙表示などの各種の情報表示がなされると共に、各種の操作ボタンの表示もなされる。表示された操作ボタンによっても、画像形成装置が行う動作の各種設定が制御部309に入力される。
記録材情報処理部1006は、操作部1002又は外部端末としてのPCから、ユーザが出力する記録材種の情報(記録材サイズおよび記録材種類)が送られる。
定着蓄熱カウンタ1007は、ニップ部を通過した用紙枚数をカウントする。ファン制御部1008は、冷却ファンの駆動及び非駆動を制御する。メモリ1001には、CPU1000が各制御部に指令を送るための各種データが保存されている。
(均熱ローラ当接動作)
均熱ローラ9は、定着装置の立ち上げ(定着装置が十分に常温状態である時)当初から加圧ローラ2に当接してしまうと、加圧ローラ2を経由して定着ベルト1の熱を奪ってしまい、定着装置の高速ウォームアップを阻害する要因となる。そのため、定着装置が通紙によりある程度蓄熱されるまで、加圧ローラ2からは離間している。
均熱ローラ9は、定着装置の立ち上げ(定着装置が十分に常温状態である時)当初から加圧ローラ2に当接してしまうと、加圧ローラ2を経由して定着ベルト1の熱を奪ってしまい、定着装置の高速ウォームアップを阻害する要因となる。そのため、定着装置が通紙によりある程度蓄熱されるまで、加圧ローラ2からは離間している。
本実施形態では、制御部309に定着蓄熱カウンタ1007を設け、ニップ部を用紙が通過するごとにカウントアップしていく。より具体的には、定着ベルト、加圧ローラからなるニップ部Nの用紙搬送方向下流側に、定着後センサ40が配置され、定着後センサ40を用紙の後端が通過した時に、ニップ部を用紙が通過したと判断し、カウントアップを行う。
搬送方向の用紙サイズがA4サイズより大きい場合は、用紙一枚につき2カウント、用紙サイズがA4サイズ以下の場合は用紙一枚につき1カウント分だけ定着蓄熱カウンタが増加していく。定着蓄熱カウンタが所定値(例えば25)を超えると、均熱ローラ9を加圧ローラ2へ当接させるようにCPUが制御している。
なお、定着蓄熱カウンタ1007は、通紙が無い場合においては所定時間ごとにカウントした数字を減らすようになっている。具体的には、JOBが終了してからの経過時間(秒)に0.5を乗じた数値が蓄熱カウンタ1007から減算されていく。このため、JOB(ジョブ)の間隔が十分に開いたときには、再びゼロからカウントアップを始め、JOB間隔が短い場合においては蓄熱カウンタはある程度維持した状態でJOBが開始する。
(均熱ローラ及びクリーニング機構)
本実施形態の定着装置500には、図2に示すように、加圧ローラ2に対して接離可能(変位可能、当接可能)な均熱ローラ9が備えられている。均熱ローラ9は、定着ベルト1の通紙部以外の異常昇温を加圧ローラ2で吸熱し、その吸熱した加圧ローラ2の熱を分散し、定着ベルト1の異常昇温を抑制するために備えられている。
本実施形態の定着装置500には、図2に示すように、加圧ローラ2に対して接離可能(変位可能、当接可能)な均熱ローラ9が備えられている。均熱ローラ9は、定着ベルト1の通紙部以外の異常昇温を加圧ローラ2で吸熱し、その吸熱した加圧ローラ2の熱を分散し、定着ベルト1の異常昇温を抑制するために備えられている。
このような均熱ローラ9は、熱伝導率が100〜250℃で100W/m・K以上であり、且つ熱容量が100〜250℃で3.0kJ/m3・K以下の材料からなることが好ましい。前記材料はアルミニウム及び銅などであることが好ましい。
均熱ローラ9の軸径は8mm、直径はφ20mm、長手方向長さは300mmであって、前記材料で内部が埋まっている中実構成であり、加圧ローラ2に当接している際は、80Nの力で均熱ローラの加圧バネ902により加圧ローラ2に付勢されている。また、均熱ローラ9の表面層には、ごみや加圧ローラ2からのオフセットトナー、紙粉等の異物付着を防止する目的で、10〜20μmのフッ素コート層を設けたり、PFA層を設けても良い。
均熱ローラ9は、本実施形態においては加圧ローラ2の表面の摩擦により回転駆動を伝達され、加圧ローラ2に従動回転している。更に、均熱ローラ9の表面についたトナーや紙粉を清掃するために、クリーニング装置600が設けられている。クリーニング装置600は、ウェブペーパ601と、ウェブペーパの巻き取りを行う2本のアルミパイプ602、603、及びスポンジ製ローラのクリーニングローラ604、及び図示しないウェブ送り機構からなる。
ウェブペーパ601は、具体的にはメタン系アラミド繊維でできた不織布などを用いることができる。また、602側に巻きつけられたウェブペーパ601が、図示されないウェブ送り機構によって、矢印A方向に送られ、603側のローラに巻き取られていく。
均熱ローラ9が、加圧ローラ2及びクリーニング装置600に当接している場合は、記録材が定着器を通過するたびに、所定の量だけウェブペーパを送っている。本実施形態においては、A4用紙が2枚定着器を通過するたびに、ウェブペーパを0.02mm送っている。
(均熱ローラの着脱機構)
均熱ローラ9の着脱動作とウェブペーパ601の巻き取り動作は、同じモータM2(図2A)で行っている。モータM2をCW回転すると、ウェブペーパ601が巻き取られる。逆に、モータM2がCCW回転すると、均熱ローラ着脱軸906、及び同軸上の均熱ローラ着脱カム903が回転する。
均熱ローラ9の着脱動作とウェブペーパ601の巻き取り動作は、同じモータM2(図2A)で行っている。モータM2をCW回転すると、ウェブペーパ601が巻き取られる。逆に、モータM2がCCW回転すると、均熱ローラ着脱軸906、及び同軸上の均熱ローラ着脱カム903が回転する。
均熱ローラ9は、均熱ローラ加圧アーム901に抱えられており、均熱ローラ加圧アーム901はアーム回動軸904中心に回動可能に支持されている。そして、均熱ローラ着脱カム903が均熱ローラ加圧アーム901を押し上げ/離間することによって、均熱ローラ9が加圧ローラ2に対して当接/離間する。CW回転時に均熱ローラ着脱軸906が回転しないように、均熱ローラ着脱軸906端部には、不図示のワンウェイクラッチが設けられている。
(均熱ローラの衝撃力)
均熱ローラ9が加圧ローラ2に与える力の関係を、図15に示す。均熱ローラ9と加圧ローラ2が離間状態から当接状態に移行するとき、均熱ローラ着脱軸906端部の不図示のワンウェイクラッチが空転することにより、均熱ローラ9は加圧ローラ2に勢いよく当接する。そのときの衝撃力をF’とする。
均熱ローラ9が加圧ローラ2に与える力の関係を、図15に示す。均熱ローラ9と加圧ローラ2が離間状態から当接状態に移行するとき、均熱ローラ着脱軸906端部の不図示のワンウェイクラッチが空転することにより、均熱ローラ9は加圧ローラ2に勢いよく当接する。そのときの衝撃力をF’とする。
均熱ローラ9の質量をm、均熱ローラ9が加圧ローラ2に衝突する瞬間の速度をv1、均熱ローラ9が加圧ローラ2に当接した後の速度をv2とすると、以下の式が成り立つ。
mv1−mv2=F’Δt
ここで、Δtは、均熱ローラ9が加圧ローラ2に力を与える時間である。
mv1−mv2=F’Δt
ここで、Δtは、均熱ローラ9が加圧ローラ2に力を与える時間である。
したがって、衝撃力F’は、以下の式のようになる。
F’=m(v1−v2)/Δt
また、本実施形態において、均熱ローラ9の加圧ローラ2に対する加圧方向と、重力方向の角度が52°なので、均熱ローラ9が加圧ローラ2に与える衝撃力F’の重力方向の分力F’zは、以下の式のようになる。
F’=m(v1−v2)/Δt
また、本実施形態において、均熱ローラ9の加圧ローラ2に対する加圧方向と、重力方向の角度が52°なので、均熱ローラ9が加圧ローラ2に与える衝撃力F’の重力方向の分力F’zは、以下の式のようになる。
F’z=m(v2−v1)/Δt*cos52°
本実施形態において、
均熱ローラの質量:m=0.4kgf
均熱ローラが加圧ローラに当接するときの速度:v1=4m/s
均熱ローラが加圧ローラに当接した後の速度:v2=0m/s
均熱ローラが加圧ローラに衝突している時間:Δt=0.01sec
である。そのため、F’z=98.5Nとなる。
本実施形態において、
均熱ローラの質量:m=0.4kgf
均熱ローラが加圧ローラに当接するときの速度:v1=4m/s
均熱ローラが加圧ローラに当接した後の速度:v2=0m/s
均熱ローラが加圧ローラに衝突している時間:Δt=0.01sec
である。そのため、F’z=98.5Nとなる。
(加圧ローラにかかる力)
加圧ローラ2の重力方向にかかる力をFとする。本実施形態において、重力方向と定着ベルトユニット加圧方向が一致するので、加圧ローラ2にかかる力Fは、誘導加熱ユニット、定着フィルムユニット、加圧ローラ2の自重と定着ベルトユニットの加圧力の和となる。本実施形態において、各ユニットの総重量が36N、そして、低加圧モード時の加圧力が30Nである。つまり、ユニットの重量と加圧力を足し合わせると、F=66Nとなる。
加圧ローラ2の重力方向にかかる力をFとする。本実施形態において、重力方向と定着ベルトユニット加圧方向が一致するので、加圧ローラ2にかかる力Fは、誘導加熱ユニット、定着フィルムユニット、加圧ローラ2の自重と定着ベルトユニットの加圧力の和となる。本実施形態において、各ユニットの総重量が36N、そして、低加圧モード時の加圧力が30Nである。つまり、ユニットの重量と加圧力を足し合わせると、F=66Nとなる。
ここで、均熱ローラ9が加圧ローラ2に衝突し、加圧ローラを持ち上げる力(F’z)が98.5Nであり、加圧ローラ2の重力方向にかかる力Fよりも大きい結果となる。つまり、均熱ローラ9が加圧ローラ2に衝突したとき、加圧ローラ2が定着ベルトユニット方向に持ち上がり、定着ベルトユニットと加圧ローラ間のニップ圧が大きくなる、ということになる。
(均熱ローラの当接圧(静的荷重))
本実施形態において、均熱ローラ9の加圧ローラ2に対する当接圧(静的荷重)は80Nである。均熱ローラ9の加圧ローラ2に対する加圧方向と、重力方向の角度が52°なので、加圧ローラ2を持ち上げる方向には、80×cos52°=48.3Nとなる。したがって、静的荷重においては、加圧ローラ2の重力方向にかかる力F(=66N)よりも小さい値のため、衝突した後は、均熱ローラ9がニップ圧(ニップ部における加圧力)に与える影響はない。
本実施形態において、均熱ローラ9の加圧ローラ2に対する当接圧(静的荷重)は80Nである。均熱ローラ9の加圧ローラ2に対する加圧方向と、重力方向の角度が52°なので、加圧ローラ2を持ち上げる方向には、80×cos52°=48.3Nとなる。したがって、静的荷重においては、加圧ローラ2の重力方向にかかる力F(=66N)よりも小さい値のため、衝突した後は、均熱ローラ9がニップ圧(ニップ部における加圧力)に与える影響はない。
(低加圧モード時の均熱ローラ当接動作)
前述したように、用紙がニップ部Nを通過中に、均熱ローラ9が加圧ローラ2に当接し、加圧ローラ2が持ち上がると、瞬間的にニップ圧が高くなってしまい、そのときだけグロスが高くなる現象が生じる(グロススジ)。そこで、本実施形態においては、均熱ローラ9の加圧ローラ2に当接するタイミングを紙間に行うことで、グロススジを回避している。
前述したように、用紙がニップ部Nを通過中に、均熱ローラ9が加圧ローラ2に当接し、加圧ローラ2が持ち上がると、瞬間的にニップ圧が高くなってしまい、そのときだけグロスが高くなる現象が生じる(グロススジ)。そこで、本実施形態においては、均熱ローラ9の加圧ローラ2に当接するタイミングを紙間に行うことで、グロススジを回避している。
ここで、紙間とは、用紙(記録材)の後端がニップ部を通過した瞬間から、次の用紙(記録材)の先端がニップ部に到達するまでの間である。
図16に、本実施形態で採用している制御のフローチャートを、また図17に本制御のタイミングチャートを示す。画像形成JOBが投入されると(S16−1)、定着装置の立ち上げが開始される(S16−2)。制御部309は、「通常加圧モード」又は「低加圧モード」で定着装置を加圧状態にする(S16−3)。
ここで、定着装置の加圧状態を「通常加圧モード」にするか「低加圧モード」にするかは、投入されたJOBに応じて決定される。その後、加圧ローラ2をモータM1により駆動させ、加圧ローラ2及び定着ベルト1を回転駆動させる(S16−4)。次いで、制御部309は、励磁コイル6に電圧を印加し(S16−5)、定着ベルト1の温度を180℃に保つように温調を開始する(S16−6)。
定着装置が立ち上がったら、JOBが開始される(S16−7)。JOBが開始されると、通紙が始まり(S16−8)、通紙枚数毎に定着蓄熱カウンタ1007がカウントUPされていく。通紙される用紙がラージサイズの場合は、通紙1枚ごとに定着蓄熱カウンタは2ずつカウントUPされていく(S16−9)。JOBが終了しておらず(S16−10、NO)、定着蓄熱カウンタが所定値としての25を超えると(S16−11、YES)、制御部309は、均熱ローラ9が既に当接状態であるか否かを判断する(S16−12)。
定着蓄熱カウンタが所定値としての25を超えたら、均熱ローラ9が当接されていない場合(S16−12、NO)は、均熱ローラ9を当接させることとなる(S16−15)。一方、均熱ローラ9が既に当接されている場合(S16−12、Yes)は、そのまま当接状態を維持する(S)16−12、YES)。
均熱ローラ9が加圧ローラ2に当接されてなく、定着装置の加圧状態が「低加圧モード」の場合(S16−13、YES)、後続紙をレジ部で停止させ、紙間を長くする(空ける)(S16−14)。即ち、通常であれば第1の紙間で搬送される所定の用紙であって低加圧モードで搬送される所定の用紙Xを複数枚(例えば100枚)、連続して通紙するジョブが実行される場合において、そのジョブの途中で、S16−12にてNOのフローに至った場合、均熱ローラ9を当接させるために第1の紙間よりも長い第2の紙間にする。
例えば、25枚目の所定の用紙Xがニップ部を通過したときにS16−11にてYESと判定された場合、26枚目の紙をレジ部で停止させて紙間を空ける構成としてもよいし、より後の紙間(例えば、28枚目と29枚目の間)で紙間を空けるとしてもよい。そして、その長くした紙間の間に均熱ローラ9を加圧ローラ2に当接させる(S16−15)。そうすることで、用紙がニップ部に到達するのは均熱ローラ9が加圧ローラ2に当接した後になり、用紙がニップ部にいる間に均熱ローラ2が当接しないので、グロススジを回避することができる。
定着ベルト1と加圧ローラ2の加圧状態が「通常加圧モード」の場合は(S16−13、NO)、均熱ローラ当接によるグロススジ発生の可能性がないため、紙間を長くする(空ける)ことなく均熱ローラ9を加圧ローラ2に当接させる(S16−15)。即ち、所定の紙間で搬送される所定の用紙であって通常加圧モードで搬送される所定の用紙Yを複数枚(例えば100枚)、連続して通紙するジョブが実行される場合において、そのジョブの途中で、S16−13にてNOのフローに至った場合、紙間は所定の紙間を維持したままで、均熱ローラ9を当接させる。
一連のJOBが終了と判断されると(S16−10、YES)、JOBが終了する(S16−16)。その後、励磁コイル6に電圧を印加するのを停止し(S16−17)、モータM1の駆動を停止させる(S16−18)。その時に、均熱ローラ9が加圧ローラ2に当接させているかを確認し(S16−19)、均熱ローラ9が加圧ローラ2に当接状態であれば、離間動作を行う(S16−20)。以上で、定着装置の動作は終了となる(S16−21)。
ここで、図16のS11〜S15までの均熱ローラ当接動作と紙位置の関係を、図17のタイミングチャートを用いて説明する(低加圧モードの場合に限る)。本実施形態では、紙搬送速度が330mm/s、レジ部からニップ部入口までの搬送距離は280mmである。そのため、用紙がニップ部の入口に到達する時間は、レジONから0.85sec後である(T1)。
一方、均熱ローラ9が離間状態から加圧ローラに当接するまで1secの時間を有する。それに加え、均熱ローラ9が加圧ローラ2に当接した後、均熱ローラ9が加圧ローラ2に衝突している時間Δtが0.01secである。したがって、均熱ローラ当接動作を開始してから当接動作が完了するまでには、1.01secの時間を有する(T2)。
CPUは、定着蓄熱カウンタ1007が所定値としての25になった後の最初のレジオンをトリガにして、すぐに均熱ローラ9の接離機構を動作させる。したがって、紙間を約0.16sec(=1.01sec−0.85sec)広げ、その間に均熱ローラ9を加圧ローラ2に当接させる。
図17では、広げる紙間が最小の場合を例に説明したが、少なくとも均熱ローラ9が加圧ローラ2に当接する瞬間から完了するまでの間に用紙がニップ部に到達しない紙間であればよく、長めの紙間にしてもよい。よって、本実施例の構成で場合であれば、0.16sec以上広げておけばよく、通常の紙間よりも0.5sec広げてもよいし、10sec広げてもよい。
ここで、均熱ローラ9が加圧ローラ2に当接する瞬間から完了するまでの期間とは、瞬間Aから瞬間Bまでの期間である。瞬間Aとは、離間状態から加圧ローラ2に向かって当接動作している均熱ローラ9の周面と加圧ローラ2の周面との距離がゼロになった瞬間である。そして、瞬間Bとは、瞬間Aから0.01sec経った瞬間である。少なくとも、この期間(瞬間Aから瞬間B)の間に用紙がニップ部に到達しないようにする。
尚、紙がニップ部にいる間の均熱ローラ9の当接をより確実に避けるために、均熱ローラ9が加圧ローラ2への当接動作を開始してから当接動作が完了するまで期間に、用紙がニップ部Nに到達しない構成としてもよい。均熱ローラ9が加圧ローラ2への当接動作を開始してから当接動作が完了するまで期間とは、瞬間Cから瞬間Dまでの期間である。即ち、瞬間Cとは、次の均熱ローラ9のモータM2が均熱ローラ9を当接させる方向(本実施例ではCCW方向)に回り始めた瞬間である。瞬間Dとは、上述の瞬間Bと同じである。
本実施形態では、レジ部の用紙が搬送開始されるタイミング、すなわちレジオンを均熱ローラ当接動作の開始トリガとしたが、二次転写ベルト上のトナー画像と用紙を合わせるために、レジオンと画像の書き出し信号は同期している。そのため、画像の書き出し信号を均熱ローラ当接動作の開始トリガとしても問題は無い。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同様の画像形成装置や定着装置の本体動作に関しては、説明を割愛する。本実施形態では、低加圧モードで通紙するJOBのときには、通紙前に均熱ローラ9を予め加圧ローラ2に当接させておく。すなわち、用紙(記録材)がニップ部に搬入される前に、均熱ローラ9を予め加圧ローラ2に当接させておく。図18に実施形態2の制御のフローチャートを示す。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同様の画像形成装置や定着装置の本体動作に関しては、説明を割愛する。本実施形態では、低加圧モードで通紙するJOBのときには、通紙前に均熱ローラ9を予め加圧ローラ2に当接させておく。すなわち、用紙(記録材)がニップ部に搬入される前に、均熱ローラ9を予め加圧ローラ2に当接させておく。図18に実施形態2の制御のフローチャートを示す。
画像形成JOBが投入されると(S18−1)、定着装置の立ち上げが開始される(S18−2)。制御部309は、定着装置の加圧状態を、投入されたJOBによって「通常加圧モード」か「低加圧モード」かに切り替える(S18−3)。その後、加圧ローラ2をモータM1により駆動させ、加圧ローラ2及び定着ベルト1を回転駆動させる(S18−4)。次いで、制御部309は、励磁コイル6に電圧を印加し(S18−5)、定着ベルト1の温度を180℃に保つように温調を開始する(S18−6)。
その後、定着装置の加圧状態が低加圧モードであれば(S18−7、YES)、均熱ローラ9を加圧ローラ2に当接させる(S18−8)。均熱ローラ9の加圧ローラ2に対する当接動作が完了したら(当接動作開始から1.01esc後)、JOBが開始される(S18−9)。JOBが開始されると、通紙が始まり(S18−10)、通紙枚数毎に定着蓄熱カウンタ1007がカウントUPされていく。通紙される紙がラージサイズの場合は、通紙1枚ごとに定着蓄熱カウンタは2ずつカウントUPされていく(S18−11)。
JOBが終了しておらず(S18−12、NO)、定着蓄熱カウンタ1007が所定値としての25を超えると(S18−13、YES)、制御部309は、均熱ローラ9が既に当接状態であるか否かを判断する(S18−14)。均熱ローラ9が既に当接されている場合,すなわち定着装置の加圧状態が「低加圧モード」の場合は、すでに均熱ローラ9が加圧ローラ2に当接されているので、そのまま継続してJOBが続く(S18−14、YES)。
均熱ローラ9が当接されていない場合(S18−14、NO)、すなわち定着装置の加圧状態が「通常加圧モード」の場合は、定着蓄熱カウンタ1007が所定値としての25を超える、このタイミングで均熱ローラ9が加圧ローラ2に当接される(S18−15)。
低加圧モード時において、通紙前に予め均熱ローラ9を加圧ローラ2に当接させておくことで、通紙中の均熱ローラ9の当接動作が発生しない。そのため、途中で紙間を長くする(空ける)必要がなくなる。ただし、画像形成装置が置かれている環境によっては、立ち上げ時の熱を均熱ローラ9が奪ってしまうために、立ち上げ時間が長くなってしまう可能性がある。
一連のJOBが終了と判断されると(S18−12、YES)、JOBが終了する(S18−16)。その後、励磁コイル6に電圧を印加するのを停止し(S18−17)、モータM1の駆動を停止させる(S18−18)。その時に、均熱ローラ9が加圧ローラ2に当接させているかを確認し(S18−19)、均熱ローラ9が加圧ローラ2に当接状態であれば、離間動作を行う(S18−20)。以上で、定着装置の動作は終了となる(S18−21)。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態に係る定着装置の実施形態について説明する。定着用回転体と加圧用回転体との間で相対的に加圧するための加圧手段に関し、定着回転体を加圧回転体へ加圧する第1、第2の実施形態と異なり、本実施形態では加圧回転体を定着回転体へ加圧する。なお、第1、第2の実施形態と同様の画像形成装置や定着装置の本体動作に関しては、説明を割愛する。
以下、本発明の第3の実施形態に係る定着装置の実施形態について説明する。定着用回転体と加圧用回転体との間で相対的に加圧するための加圧手段に関し、定着回転体を加圧回転体へ加圧する第1、第2の実施形態と異なり、本実施形態では加圧回転体を定着回転体へ加圧する。なお、第1、第2の実施形態と同様の画像形成装置や定着装置の本体動作に関しては、説明を割愛する。
図19は、本実施形態に係る定着装置の構成を示す概略断面図である。定着装置1500は、円筒形状の定着ローラ112と、別ローラとして加熱ローラ115と、テンションローラ116と、該定着ローラ112,加熱ローラ115及びテンションローラ116に懸架された定着部材である定着ベルト111を備える。更に、定着ベルト111に対して回転自在に圧接しニップ部Nを形成する加圧部材である加圧ローラ114を備える。ここでは、加圧ローラ114が定着ベルト111を介して定着ローラ112に圧接する構成となっている。
(定着ベルト)
ここで、定着ベルト111は、用紙S上の未定着トナーTを定着する無端ベルトであり、断面構造としては、例えばニッケル、ステンレス、ポリイミドなどの基材にシリコーンゴム層などの弾性層、更にその上に離型層を形成した3層構造となっている。例えば、定着ベルト111は、内径110mmであり、耐熱性が高く、熱膨張量が少なく、しかも比較的強度が大きな無端状のポリイミド樹脂からなる基材の上に弾性層として厚み200μmのシリコーンゴムの層が形成される。
ここで、定着ベルト111は、用紙S上の未定着トナーTを定着する無端ベルトであり、断面構造としては、例えばニッケル、ステンレス、ポリイミドなどの基材にシリコーンゴム層などの弾性層、更にその上に離型層を形成した3層構造となっている。例えば、定着ベルト111は、内径110mmであり、耐熱性が高く、熱膨張量が少なく、しかも比較的強度が大きな無端状のポリイミド樹脂からなる基材の上に弾性層として厚み200μmのシリコーンゴムの層が形成される。
そして、更に最外層に離型層としてトナーとの離型性に優れたフッ素樹脂(PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)など)のチューブが被覆され、あるいはフッ素樹脂がコーティングされたものである。
(定着ローラ)
定着ローラ112は、中空円筒状の基体ローラの外周にシリコーンゴム(ソリッドシリコーンゴム)又はシリコーンスポンジ(発泡シリコーンゴム)などの耐熱弾性層を形成してなるローラである。例えば、基体ローラ外周に厚み14mmの発泡シリコーンゴムからなる耐熱弾性層を形成して外径65mmとしたものである。また、定着ローラ112のニップ部Nの手前の領域の温度を検知する温度検知センサ52を備えている。
定着ローラ112は、中空円筒状の基体ローラの外周にシリコーンゴム(ソリッドシリコーンゴム)又はシリコーンスポンジ(発泡シリコーンゴム)などの耐熱弾性層を形成してなるローラである。例えば、基体ローラ外周に厚み14mmの発泡シリコーンゴムからなる耐熱弾性層を形成して外径65mmとしたものである。また、定着ローラ112のニップ部Nの手前の領域の温度を検知する温度検知センサ52を備えている。
(テンションローラ)
テンションローラ116は、定着ローラ112と加熱ローラ115間に配置され、定着ベルト111を支持しつつ、スプリングバネ116sを使用した機構により定着ベルト111に所定の張力を付与する機能を有する。定着装置500では、例えば軸方向片側9.8N、両側で合計19.6Nの張力を付与する。
テンションローラ116は、定着ローラ112と加熱ローラ115間に配置され、定着ベルト111を支持しつつ、スプリングバネ116sを使用した機構により定着ベルト111に所定の張力を付与する機能を有する。定着装置500では、例えば軸方向片側9.8N、両側で合計19.6Nの張力を付与する。
(加熱ローラ)
加熱ローラ115は、アルミ又は鉄の中空ローラであり、例えば外径35mm、厚み0.6mmのアルミ製中空円筒ローラである。また、内部に定着ベルト111を加熱するためのハロゲンヒータなどのヒータ115hからなる熱源を有していて、定着ベルト111の内周側の加圧ローラ114とは圧接しない位置に、すなわちニップ部Nに加熱源を有しないように配置されている。熱源は誘導加熱機構(IH)でもよい。また、定着ベルト111が加熱ローラ115に接触している領域の温度を検知する温度検知センサ162を備えている。
加熱ローラ115は、アルミ又は鉄の中空ローラであり、例えば外径35mm、厚み0.6mmのアルミ製中空円筒ローラである。また、内部に定着ベルト111を加熱するためのハロゲンヒータなどのヒータ115hからなる熱源を有していて、定着ベルト111の内周側の加圧ローラ114とは圧接しない位置に、すなわちニップ部Nに加熱源を有しないように配置されている。熱源は誘導加熱機構(IH)でもよい。また、定着ベルト111が加熱ローラ115に接触している領域の温度を検知する温度検知センサ162を備えている。
(加圧ローラ)
加圧ローラ114は、アルミ又は鉄等の芯金の上にシリコーンゴム(ソリッドシリコーンゴム)又はシリコーンスポンジ(発泡シリコーンゴム)などの耐熱弾性層が設けられた円筒形状のローラである。例えば、厚み1mmの鋼製中空芯金の外周を厚み1.5mmのシリコーンゴムで覆い、更に最外層をPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)チューブで被覆した外径65mmのローラである。
加圧ローラ114は、アルミ又は鉄等の芯金の上にシリコーンゴム(ソリッドシリコーンゴム)又はシリコーンスポンジ(発泡シリコーンゴム)などの耐熱弾性層が設けられた円筒形状のローラである。例えば、厚み1mmの鋼製中空芯金の外周を厚み1.5mmのシリコーンゴムで覆い、更に最外層をPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)チューブで被覆した外径65mmのローラである。
また、加圧ローラ114は、内部にヒータ114hを有し、温度検知センサ172により検知される加圧ローラ114の温度に基づいてヒータ114hの点灯制御が行われる。これにより、ニップ部Nを用紙が通過する時に該用紙から加圧ローラ114が熱を奪うことを防止している。
(加圧構成)
図19、図20に示すように、加圧ローラ114には、加圧レバー176、スプリング177、加圧中間部材176a、カム178からなる加圧手段が設けられている。該加圧手段により加圧ローラ114が定着ベルト111を介して定着ローラ112に圧接してニップ部Nを形成したり、該ニップ部Nを開放したりするようになっている。また、そのニップ部N1のニップ幅は用紙の種類(紙種)やモード(光沢を付与するモード、光沢を付与しないモード)によって複数の通紙状態に可変可能な構成になっている。
図19、図20に示すように、加圧ローラ114には、加圧レバー176、スプリング177、加圧中間部材176a、カム178からなる加圧手段が設けられている。該加圧手段により加圧ローラ114が定着ベルト111を介して定着ローラ112に圧接してニップ部Nを形成したり、該ニップ部Nを開放したりするようになっている。また、そのニップ部N1のニップ幅は用紙の種類(紙種)やモード(光沢を付与するモード、光沢を付与しないモード)によって複数の通紙状態に可変可能な構成になっている。
この加圧手段により加圧ローラ114を加圧状態とする動作としては、まず、外部からの駆動力によりカム178が図20中矢印B方向に一定の回転角だけ回転されると、該カム178が加圧中間部材176aを押し上げる図20中矢印C方向)。加圧中間部材176aが押されると、該加圧中間部材176aに固定されているスプリング177が一定の圧力で加圧レバー176の端部を押し上げる。
次に、加圧レバー176のスプリング177側の端部が押し上げられると、該加圧レバー176は支持軸176bを中心軸として回転する図20では反時計回り方向)。ついで、加圧レバー176のスプリング177側の端部と支持軸176bの中間にある加圧部176c(不図示)が加圧ローラ114の軸に当接し、定着ローラ112方向に押すように作用する。最後に、加圧ローラ114が定着ベルト111を介して定着ローラ112に圧接して、一定の圧力で加圧する状態の定着用のニップ部Nとなる。
なお、定着装置500では、前記加圧手段により加圧ローラ114の加圧状態を変更して、定着ベルト111内の定着ローラ112と加圧ローラ114の当接状態を変化させ、ニップ部Nのニップ幅を複数段階に切り替えることが可能である。これにより、第1、第2の実施形態で説明したものと同様の低加圧モードが設定可能である。
(均熱ローラ及びクリーニング機構)
本実施形態の定着装置1500には、図19に示すように、加圧ローラ114に対して接離可能な均熱ローラ400が備えられている。均熱ローラ400は、加圧ローラ114に当接することで加圧ローラ114の熱を分散し、定着ベルト111、及び加圧ローラ114の通紙部以外の異常昇温を抑制するために備えられている。
本実施形態の定着装置1500には、図19に示すように、加圧ローラ114に対して接離可能な均熱ローラ400が備えられている。均熱ローラ400は、加圧ローラ114に当接することで加圧ローラ114の熱を分散し、定着ベルト111、及び加圧ローラ114の通紙部以外の異常昇温を抑制するために備えられている。
このような均熱ローラ400は、熱伝導率が100〜250℃で100W/m・K以上であり、且つ熱容量が100〜250℃で3.0kJ/m3・K以下の材料からなることが好ましい。前記材料はアルミニウム及び銅などであることが好ましい。均熱ローラ400の軸径は8mmであり、均熱ローラの直径はφ20mm、長手方向長さは300mm、前記材料で内部が埋まっている中実構成である。そして、加圧ローラ114に当接している際は80Nの力で均熱ローラ加圧バネ402により加圧ローラ114に付勢されている。
また、均熱ローラ400の表面層には、ごみや加圧ローラ2からのオフセットトナー、紙粉等の異物付着を防止する目的で10〜20μmのフッ素コート層を設けたり、PFA層を設けても良い。
均熱ローラ400は、本実施形態においては加圧ローラ114の表面の摩擦により回転駆動を伝達され、加圧ローラ114に従動回転している。
そして、均熱ローラ400の表面についたトナーや紙粉を清掃するために、クリーニング装置450が設けられている。クリーニング装置450は、ウェブペーパ451と、ウェブペーパの巻き取りを行う2本のアルミパイプ452、453、及びスポンジ製ローラのクリーニングローラ454、及び図示しないウェブ送り機構からなる。ウェブペーパ451は、具体的にはメタン系アラミド繊維でできた不織布などを用いることができる。また452側に巻きつけられたウェブペーパ451が、図示されないウェブ送り機構によって、矢印A方向に送られ、453側のローラに巻き取られていく。
均熱ローラ400が、加圧ローラ114及びクリーニング装置450に当接している場合は、記録材が定着器を通過するたびに、所定の量だけウェブペーパを送っている。本実施形態においては、A4用紙が2枚定着器を通過するたびに、ウェブペーパを0.02mm送っている。
(均熱ローラの着脱機構)
均熱ローラ400の着脱動作とウェブペーパ451の巻き取り動作は、同じモータM2(図19)で行っている。モータM2をCW回転すると、ウェブペーパ451が巻き取られる。逆に、モータM2がCCW回転すると、均熱ローラ着脱軸406、及び同軸上の均熱ローラ着脱カム403が回転する。均熱ローラ400は、均熱ローラ加圧アーム401に抱えられており、均熱ローラ加圧アーム401はアーム回動軸404中心に回動可能に支持されている。
均熱ローラ400の着脱動作とウェブペーパ451の巻き取り動作は、同じモータM2(図19)で行っている。モータM2をCW回転すると、ウェブペーパ451が巻き取られる。逆に、モータM2がCCW回転すると、均熱ローラ着脱軸406、及び同軸上の均熱ローラ着脱カム403が回転する。均熱ローラ400は、均熱ローラ加圧アーム401に抱えられており、均熱ローラ加圧アーム401はアーム回動軸404中心に回動可能に支持されている。
そして、均熱ローラ着脱カム403が均熱ローラ加圧アーム401を押し上げ/離間することによって、均熱ローラ400が加圧ローラ114に対して当接/離間する。なお、CW回転時に均熱ローラ着脱軸406が回転しないように、均熱ローラ着脱軸906端部には、不図示のワンウェイクラッチが設けられている。
(低加圧モード時の均熱ローラ当接動作)
本実施形態において、低加圧モード時の均熱ローラ当接のタイミングは、第1の実施形態のように、加圧用回転体に熱量が保持された状態であって、記録材がニップ部を通過し、次の記録材がニップ部に搬入されるまでの間(紙間)であっても良い。あるいは、低加圧モード時の均熱ローラ当接のタイミングは、第2の実施形態のように、記録材がニップ部に搬入される前であっても良い。低加圧モード時の具体的な均熱ローラ当接動作は、第1、第2の実施形態と同じ動作になるため、説明を割愛する。
本実施形態において、低加圧モード時の均熱ローラ当接のタイミングは、第1の実施形態のように、加圧用回転体に熱量が保持された状態であって、記録材がニップ部を通過し、次の記録材がニップ部に搬入されるまでの間(紙間)であっても良い。あるいは、低加圧モード時の均熱ローラ当接のタイミングは、第2の実施形態のように、記録材がニップ部に搬入される前であっても良い。低加圧モード時の具体的な均熱ローラ当接動作は、第1、第2の実施形態と同じ動作になるため、説明を割愛する。
(変形例)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
(変形例1)
上述した本実施形態では、均熱ローラ9の当接動作開始のタイミングを、通紙枚数毎に増えていく定着蓄熱カウンタをトリガとしたが、定着ベルト1の温度や連続通紙時間をトリガにしても良い。
上述した本実施形態では、均熱ローラ9の当接動作開始のタイミングを、通紙枚数毎に増えていく定着蓄熱カウンタをトリガとしたが、定着ベルト1の温度や連続通紙時間をトリガにしても良い。
すなわち、第1の実施形態では、記録材のニップ部を通過する累積枚数もしくは累積時間、あるいは定着用回転体の温度を計測する計測手段を有し、低加圧モードでは、計測手段の出力に応じて紙間のタイミングで加圧ローラに対し均熱ローラを当接させる。そして、通常加圧モードでは、計測手段の出力に応じて加圧ローラに対し均熱ローラを当接させる。
また、第2の実施形態では、記録材のニップ部を通過する累積枚数もしくは累積時間、あるいは定着用回転体の温度を計測する計測手段を有し、通常加圧モードでは、計測手段の出力に応じて加圧ローラに対し均熱ローラを当接させる。低加圧モードでは、計測手段の出力と無関係に、記録材がニップ部に到達する前に加圧ローラに対し均熱ローラを当接させる。
(変形例2)
上述した実施形態における、均熱ローラの当接ショック対策をサービスモードに設定することも可能である。例えば、均熱ショック対策サービススイッチを備えており、これは画像形成装置のメンテナンスを行うサービスマンがスイッチをONすることができる。具体的には、操作部1002からサービスマン専用のメンテナンスモードに入り、設定を変更することで行われる。均熱ショック対策サービススイッチがONされている場合においてのみ、低圧モードのJOBが投入されると紙間、もしくは通紙前に均熱ローラ9が加圧ローラ2に当接されるようになる。
上述した実施形態における、均熱ローラの当接ショック対策をサービスモードに設定することも可能である。例えば、均熱ショック対策サービススイッチを備えており、これは画像形成装置のメンテナンスを行うサービスマンがスイッチをONすることができる。具体的には、操作部1002からサービスマン専用のメンテナンスモードに入り、設定を変更することで行われる。均熱ショック対策サービススイッチがONされている場合においてのみ、低圧モードのJOBが投入されると紙間、もしくは通紙前に均熱ローラ9が加圧ローラ2に当接されるようになる。
(変形例3)
上述した実施形態では、ニップ部を加熱する加熱手段として、励磁コイルを用いた電磁誘導方式を示したが、ベルトの内面に当接するヒータや、ベルトの内側(中心部)に設けるハロゲンヒータを用いる方式、ベルトに通電して発熱させる方式などでも良い。
上述した実施形態では、ニップ部を加熱する加熱手段として、励磁コイルを用いた電磁誘導方式を示したが、ベルトの内面に当接するヒータや、ベルトの内側(中心部)に設けるハロゲンヒータを用いる方式、ベルトに通電して発熱させる方式などでも良い。
(変形例4)
上述した実施形態では、記録材であるシートとして記録紙を説明したが、本発明におけるシートは紙に限定されるものではない。一般に、記録材とは、画像形成装置によってトナー像が形成されるシート状の部材であり、例えば、定型或いは不定型の普通紙、厚紙、薄紙、封筒、葉書、シール、樹脂シート、OHPシート、光沢紙等が含まれる。なお、上述した実施形態では、便宜上、記録材(シート)Pの扱いを給紙、通紙などの用語を用いて説明したが、これによって本発明におけるシートが紙に限定されるものではない。
上述した実施形態では、記録材であるシートとして記録紙を説明したが、本発明におけるシートは紙に限定されるものではない。一般に、記録材とは、画像形成装置によってトナー像が形成されるシート状の部材であり、例えば、定型或いは不定型の普通紙、厚紙、薄紙、封筒、葉書、シール、樹脂シート、OHPシート、光沢紙等が含まれる。なお、上述した実施形態では、便宜上、記録材(シート)Pの扱いを給紙、通紙などの用語を用いて説明したが、これによって本発明におけるシートが紙に限定されるものではない。
(変形例5)
上述した実施形態では、未定着トナー像をシートに定着する定着装置を例に説明したが、本発明は、これに限らず、画像の光沢を向上させるべく、シートに仮定着されたトナー像を加熱加圧する装置(この場合も定着装置と呼ぶ)にも同様に適用可能である。
上述した実施形態では、未定着トナー像をシートに定着する定着装置を例に説明したが、本発明は、これに限らず、画像の光沢を向上させるべく、シートに仮定着されたトナー像を加熱加圧する装置(この場合も定着装置と呼ぶ)にも同様に適用可能である。
1・・定着ベルト、2・・加圧ローラ、9・・均熱ローラ、100・・誘導加熱装置(加熱手段)、176・・加圧レバー、178・・カム、309・・プリンタ制御部、701・・加圧板1、702・・加圧板2、706・・圧解除カム、706a・・大カム部、706b・・小カム部
Claims (17)
- 定着用回転体と、
前記定着用回転体に対向し、トナー像を担持した記録材を挟持搬送するニップ部を前記定着用回転体と共に形成する加圧用回転体と、
前記ニップ部を加熱するための加熱手段と、
前記定着用回転体と前記加圧用回転体との間で相対的に加圧するための加圧手段と、
第1の加圧力、前記第1の加圧力より弱い第2の加圧力を含む前記加圧手段による加圧力を択一的に設定可能とする加圧力可変手段と、
前記加圧用回転体に当接可能な当接手段と、
前記第2の加圧力が設定されるとき、前記加圧用回転体に対し前記当接手段を前記記録材が前記ニップ部を通過していないタイミングで当接させる制御部と、
を有することを特徴とする定着装置。 - 前記タイミングは、前記加圧用回転体に熱量が保持された状態であって、前記記録材が前記ニップ部を通過し、次の記録材が前記ニップ部に搬入されるまでの間であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記ニップ部を前記記録材が通過した後、前記ニップ部に次の記録材が搬入されるまでの間は、前記第1の加圧力が設定される場合よりも前記第2の加圧力が設定される場合の方が長いことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
- 前記タイミングは、前記記録材が前記ニップ部に搬入される前であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記記録材の前記ニップ部を通過する累積枚数もしくは累積時間、あるいは前記定着用回転体の温度を計測する計測手段を有し、
前記制御部は、前記第2の加圧力が設定されるとき、前記計測手段の出力に応じて前記タイミングで熱量が保持された前記加圧用回転体に対し前記当接手段を当接させることを特徴とする請求項2または3に記載の定着装置。 - 前記制御部は、前記第1の加圧力が設定されるとき、前記計測手段の出力に応じて前記加圧用回転体に対し前記当接手段を当接させることを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
- 前記記録材の前記ニップ部を通過する累積枚数もしくは累積時間、あるいは前記定着用回転体の温度を計測する計測手段を有し、
前記制御部は、前記第1の加圧力が設定されるとき、前記計測手段の出力に応じて前記加圧用回転体に対し前記当接手段を当接させることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。 - 前記加圧手段は、前記定着用回転体を前記加圧用回転体へ加圧することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記定着用回転体はベルトであることを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
- 前記加圧手段は、前記加圧用回転体を前記定着用回転体へ加圧することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記定着用回転体は、前記加圧用回転体に対向する定着ローラと、前記定着ローラと別ローラとの間で懸架されるベルトと、で構成されることを特徴とする請求項10に記載の定着装置。
- 前記加熱手段は、前記ベルトを誘導加熱する励磁コイルを有することを特徴とする請求項9または11に記載の定着装置。
- 前記当接手段は均熱ローラであり、前記加圧用回転体は加圧ローラであることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記当接手段は、前記加圧用回転体に当接する位置と、前記加圧用回転体から離間する位置との間で変位可能であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記加圧手段は、第1の弾性部材で加圧される第1の加圧部材と、第2の弾性部材で加圧される第2の加圧部材を備え、
前記加圧力可変手段は、前記第1の加圧部材と前記第2の加圧部材を選択的に揺動させることにより前記ニップ部の加圧力を変更可能な第1のカムと第2のカムを備えることを特徴とする請求項8または9に記載の定着装置。 - 前記第2の加圧力は、前記当接手段の前記加圧用回転体への加圧力と同じもしくは前記当接手段の前記加圧用回転体への加圧力より小さいことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記記録材が前記ニップ部を通過している状態で、前記加圧用回転体に対し前記当接手段が当接していることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の定着装置。
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Cited By (1)
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JP2021099440A (ja) * | 2019-12-23 | 2021-07-01 | ブラザー工業株式会社 | 画像形成装置 |
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Legal Events
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