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JP2019089934A - 重合体およびその製造方法 - Google Patents

重合体およびその製造方法 Download PDF

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cycloalkyl
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明子 影山
Akiko Kageyama
明子 影山
浩平 小野
Kohei Ono
浩平 小野
敬幸 廣田
Takayuki Hirota
敬幸 廣田
平 安井
Taira Yasui
平 安井
克幸 杉原
Katsuyuki Sugihara
克幸 杉原
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

【課題】ポリイミド樹脂の前駆体として有用な、溶剤への溶解性が良好な重合体およびその製造方法を提供すること。【解決手段】末端が封止されたポリアミック酸重合体と縮合剤とを反応させることにより得られたテトラカルボン酸二無水物に由来するイソイミド重合体と、求核性反応基を有する求核性化合物と、を反応させることにより、溶剤に対する溶解性が良好な重合体および末端封止工程とイソイミド化工程と反応基導入工程とを備えている製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、高い耐熱性を備えた膜等を形成する電子材料として有用な、高耐熱コーティング剤用バインダーや高耐熱添加剤として用いられる重合体およびその製造方法に関する。
液晶表示素子や有機EL表示素子などのディスプレイ分野において、液晶パネルを構成する透明基板として無機ガラスが用いられている。無機ガラスは比重が高くて脆いことから、無機ガラスに代替可能な、比重が低くて堅い透明材料が求められている。また、透明基板は液晶パネルの製造工程において高温に晒されるから、高い耐熱性を備えている必要もある。
ポリイミド樹脂は、高分子フィルムとしては高い耐熱性を備えているため、液晶表示素子や半導体の保護材料や絶縁材料として用いられる。
ポリイミド樹脂に関して、例えば、特許文献1には、透明性、耐熱性及び機械特性が良好な特定の構造単位を含む新規なポリイミドおよびポリイミドの製造方法が開示されている。また、特許文献2には、溶媒溶解性のポリイソイミド樹脂の溶液をフィルム状に成形した後、溶液を蒸発除去してポリイソイミドを熱転位させることにより、比較的低温での加熱工程によって得られるポリイミドフィルムが開示されている。
特開平8−104750号公報 特開平8− 3314号公報
ポリイミド樹脂は、一般に溶剤(溶媒)への溶解性が低いことから、フィルムなど所定形状の成形品とされる前に、ポリイミド樹脂の前駆体によって所定形状が形成される。例えば、ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミック酸樹脂の溶液を塗布して膜を形成し、溶媒を除去した後にイミド化することにより、ポリイミド樹脂の成形品が製造される。しかし、ポリアミック酸樹脂溶液には、保存安定性が悪いという問題がある。
本発明の目的は、ポリイミド樹脂の前駆体として有用な、溶剤への溶解性が良好な重合体およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、末端が封止されたポリアミック酸重合体と縮合剤とを反応させることにより得られたイソイミド重合体と、求核性反応基を有する求核性化合物と、を反応させることにより、溶剤に対する溶解性が良好な重合体が得られることを見出した。本発明は、当該知見に基づいたものであり、以下の構成を備えている。
[1]下記一般式(1)、(2)、(3)で表される構造を下記式(A)を満たすように有することを特徴とする重合体。
[一般式(1)、(2)および(3)において、Xは4価の有機基を表し、Yは2価の有機基を表す。nおよびmは1以上の整数を示し、lは0又は1以上の整数を示し、n、m、lは、下記式(A)の関係を満たす。
(2n+m)/(2n+2m+2l)≧0.5 (A)
破線は、Xと接続されたC=NとC=Oとの位置が、各一般式に示された位置から入れ替わった位置異性体を含むことを示す。Rは、以下の一般式(4)、(5)、(6)または(7)で表される基を示している。]
−NH―R―OH (4)
−O―R―OH (5)
−NR―R―OH (6)
−NH―R―NHR (7)
[一般式(4)〜(7)において、R、RおよびRはそれぞれアルキル、アルケニル、シクロアルキルおよびアリールアルキルから独立して選択され、Rはアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルアルコール、シクロアルキルアルコールおよびアリールアルキルアルコールから独立して選択され、Rはアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから独立して選択され、Rはアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールから選択される。]
[2]下記一般式(8)で表されるイソイミド結合を有するイソイミド重合体と、求核性反応基を有する求核性化合物との反応によって得られることを特徴とする、[1]に記載の重合体。
[一般式(8)中、Pは炭素数1〜100の有機基であり、Xは四価の有機基であり、Yは二価の有機基であり、sは1〜100の整数である。]
[3]前記一般式(1)、(2)、(3)および(8)中のXがそれぞれ独立し、芳香族環を1〜4個を有するテトラカルボン酸二無水物および/または脂環式のテトラカルボン酸二無水物に由来する4価の有機基である、[1]または[2]に記載の重合体。
[4]前記一般式(1)、(2)、(3)および(8)中のXが、炭素数4〜14のシクロアルキル基、アリール基からなる群から選択される少なくとも1種以上の置換基である、[1]または[2]に記載の重合体。
[5]前記一般式(1)、(2)、(3)および(8)中のYがそれぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはオルガノシロキサン基である、[1]または[2]に記載の重合体。
[6]モノイソシアネート、モノカルボン酸活性体およびモノアミン化合物からなる群のうちの一または二以上と、アミック酸重合体と、を反応させて、末端が封止された末端封止アミック酸重合体を生成する末端封止工程と、前記末端封止アミック酸重合体と、縮合剤と、を反応させて、イソイミド重合体を生成するイソイミド化工程と、前記イソイミド重合体と、求核性反応基を有する求核性化合物と、を反応させて、前記イソイミド重合体に前記求核性反応基を導入する反応基導入工程と、を備えていることを特徴とする、[1]に記載の重合体の製造方法。
本発明の重合体は、イミド重合体に求核性反応基が導入されたものであり、求核性置換基を介して種々の性質を付与可能なイミド樹脂の前駆体として有用である。また、本発明の重合体の製造方法によれば、本発明の重合体を安定的に製造することができる。
以下、本発明の実施形態である重合体およびその製造方法について説明する。
<重合体>
本実施形態の重合体(以下、適宜「本重合体」ともいう。)は、一般式(8)で表される、末端が封止された、イソイミド結合を有するイソイミド重合体と、求核性反応基を有する求核性化合物との反応によって得ることができる。重合体の原料重合体(原料ポリマー)として、末端封止されたイソイミド重合体を用いることにより、溶媒に対する溶解性の良好な重合体が得られる。例えば、1−メチル−2−ピロリドンを溶媒として用いた場合、室温(25℃)における溶解性が40重量%以上となる。また、原料重合体としてポリアミック酸樹脂を用いた重合体よりも、安定性が良好となる。
[一般式(8)中、Pは炭素数1〜100の有機基であり、Xは四価の有機基であり、Yは二価の有機基であり、sは1〜100の整数である。]
本重合体は、イソイミド重合体に求核性反応基が導入されたものである。このため、一般式(8)の構造に導入される求核性反応基の数の異なる、下記一般式(1)、(2)または(3)で表される構造を下記式(A)を満たすように備えたものとなる。
[一般式(1)、(2)および(3)において、Xは4価の有機基を表し、Yは2価の有機基を表す。nおよびmは1以上の整数を示し、lは0又は1以上の整数を示し、n、m、lは、重合体が有する一般式(1)、(2)、(3)で表される構造の比であり、下記式(A)の関係を満たす。
(2n+m)/(2n+2m+2l)≧0.5 (A)
破線は、Xと接続されたC=NとC=Oとの位置が、各一般式に示された位置から入れ替わった位置異性体を含むことを示す。Rは、以下の一般式(4)、(5)、(6)または(7)で表される基を示している。]
−NH―R―OH (4)
−O―R―OH (5)
−NR―R―OH (6)
−NH―R―NHR (7)
[一般式(4)〜(7)において、R、RおよびRはそれぞれアルキル、アルケニル、シクロアルキルおよびアリールアルキルから独立して選択され、Rはアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルアルコール、シクロアルキルアルコールおよびアリールアルキルアルコールから独立して選択され、Rはアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから独立して選択され、Rはアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールから選択される。]
本重合体のRは、活性水素(−OH、−NH2、−NH、−CONH−など)を有した部分を備えている。一般式(8)で示される構造のうち、一般式(2)または(3)で示される求核性反応基が導入された部分の活性水素部分を介して、他の置換基を導入することにより、本重合体に種々の性質を付与することができる。
また、本重合体は、一般式(1)のn、一般式(2)のm、一般式(3)のlが、(2n+m)/(2n+2m+2l)≧0.5(式A)という関係を満たしている。この関係を満たすか否かは、本重合体のFT−IRを測定し、イソイミド特有のピーク(910nm−1前後)とアミック酸特有のピーク(1540nm−1前後)の面積を芳香族環のC=C伸縮振動(1500nm−1)の面積を基準とした規格化を行って特定することができる。イソイミド特有のピークを規格化した結果得られる値が2n+mであり、アミック酸特有のピークを規格化した結果得られる値がm+2lである。このため、これらの値を用いることにより、(2n+m)/[(2n+m)+(m+2l)]=(2n+m)/(2n+2m+2l)≧0.5を満たすか否かを評価することがきる。
<イソイミド重合体>
本重合体の原料樹脂(ポリマー)として用いられる一般式(8)で表されるイソイミド重合体について、以下に説明する。
[一般式(8)中、Pは炭素数1〜100の有機基であり、Xは四価の有機基であり、Yは二価の有機基であり、sは1〜100の整数である。]
一般式(8)中のPは、一般式(9)、(10)、(11)および(12)で表される有機基である。

[一般式(9)中、Aはカルボニル基[−C(=O)またはアミド基−C(=O)−NH−]であり、Rは炭素数1〜100の一価の有機基である。]
一般式(9)中、Rは、炭素数1〜40のアルキル基、シクロアルキル基、アルキレン基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロヘキサン基からなる群から選択される少なくとも1種以上の置換基であることが好ましい。
[一般式(10)中、Aはエチレン基またはビニレン基であり、前記エチレン基および前記ビニレン基中の水素が炭素数1〜100の有機基に置換されていてもよい。]
[一般式(11)中のXは、一般式(1)中のXと同様の基であり、Rは炭素数1〜100の有機基である。]
[一般式(12)中のXは、一般式(1)中のXと同様の基であり、R10は炭素数1〜100の有機基である。]
一般式(8)中、Xは、芳香族環を1〜4個有するテトラカルボン酸二無水物および/または脂環式のテトラカルボン酸二無水物に由来する四価の有機基であり、炭素数4〜14のシクロアルキル基およびアリール基が好ましい。「テトラカルボン酸二無水物に由来する」とは、原料として用いられたテトラカルボン酸二無水物の一部であることを意味する。
テトラカルボン酸二無水物は特に制限されないが、3,3',4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,2−[ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)]ヘキサフルオロプロパン二無水物およびエチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)(商品名;TMEG−100、新日本理化(株)製)等の芳香族テトラカルボン酸二無水物;シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、メチルシクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物およびシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物等の脂環式のテトラカルボン酸二無水物、ならびに以下の式で表される化合物を挙げることができる。
式(AN−4−17)において、mは1〜12の整数である。
式(AN−12)において、環A11はそれぞれ独立してシクロヘキサン環またはベンゼン環である。
式(AN−13)において、X13は炭素数2〜6のアルキレンであり、Phはフェニルを表す。
他の成分との相溶性がよいイソイミド重合体となるという観点から、Xは独立に、炭素数2〜25の四価の有機基であることが好ましく、炭素数2〜20の四価の有機基であることがより好ましく、一般式(13)で表される基であることがさらに好ましい。
[一般式(13)において、R11は、−O−、−CO−、−SO−、−C(CF−、−R12−または−COO−R12−OCO−(R12は独立に、炭素数1〜4のアルキル基である。)である。]
一般式(8)中、Yは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはオルガノシロキサン基であり、ジアミンに由来する二価の有機基である。
他の成分との相溶性が良いイソイミド重合体になるという観点から、Yは、炭素数2〜35の二価の有機基であることが好ましく、炭素数2〜30の二価の有機基であることがより好ましく、一般式(14)で表される基であることがさらに好ましい。
[一般式(14)において、R13は、−O−、−CO−、−SO−、−C(CF−、−R14−または−O−ph−R15−ph−O−である(phはベンゼン環であり、R15は、−O−、−CO−、−SO−、−C(CF−または−R14−である。)。なお、R14は独立に、炭素数1〜4のアルキル基である。]
一般式(1)、(2)、(3)中、C=N結合が位置異性体であってもよい。ここで、「C=N結合が位置異性体である」とは、一般式(1)、(2)、(3)において、Xに結合しているC=N結合の位置とC=O結合の位置とが入れ替わった位置異性体をいう。
<イミド結合を有する重合体>
イソイミド結合を有する重合体を転位することにより、イミド結合を有する重合体が得られる。イソイミド結合を有する重合体は、加熱によって分子内で転位を生じさせたり、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等の触媒(酸触媒、塩基触媒)を使用して分子内で転位を生じさせたりして、生成することができる。イミド結合を有する重合体(イミド樹脂)の前駆体として、イソイミド結合を有する重合体を用いることにより、ポリアミック酸重合体を用いた場合のように脱水反応が生じないから、脱水反応に伴う成形体の欠陥発生を避けることができる。
加熱により転位を生じさせる場合の温度は、イソイミド結合を有する重合体において転位が生じる温度であれば良いが、100〜350℃であることが好ましく、150〜250℃であることがより好ましい。転位反応の時間(反応時間)は、通常、30分間〜3時間程度であり、1〜2時間程度が好ましい。
触媒を使用した転位は、加熱による転位に用いられる温度よりも、低い温度で実現することができる。触媒を使用した転位の温度は、25〜200℃であることが好ましく、25〜150℃であることがより好ましい。
イソイミド重合体を前駆体として用いることにより、イミド結合を有する重合体とする際に脱水反応を伴わないから、成形体が収縮することを抑制することができる。したがって、脱水反応に起因して成形体の物性が低下することを防止できる。イソイミド重合体を転位させる前に所定の形状とする方法としては、例えば、塗布法、押出成形法、圧縮成形法、射出成形法、インフレーション成形法等が挙げられる。
<重合体の製造方法>
本発明の重合体の製造方法は、末端封止工程と、イソイミド化工程と、反応基導入工程とを備えている。
末端封止工程において用いられるアミック酸重合体は、酸無水物とジアミンを反応させることにより得られる。
アミック酸重合体の原料として用いられる酸無水物としては、例えば、一般式(8)中の四価の有機基Xの由来として挙げた、テトラカルボン酸二無水物を用いることができる。
アミック酸重合体の原料として用いられるジアミンとしては特に制限されないが、以下の式で表される化合物を挙げることができる。
上記の式(DI−1)において、G20は、−CH−であり、少なくとも1つの−CH−は−NH−、−O−に置き換えられてもよく、mは1〜12の整数であり、アルキレンの少なくとも1つの水素は−OHに置き換えられてもよい。式(DI−3)および式(DI−5)〜式(DI−7)において、G21は独立して単結合、−NH−、−NCH−、−O−、−S−、−S−S−、−SO−、−CO−、−COO−、−CONCH−、−CONH−、−C(CH−、−C(CF−、−(CH−、−O−(CH−O−、−N(CH)−(CH−N(CH)−、−(O−C−O−、−O−CH−C(CF−CH−O−、−O−CO−(CH−CO−O−、−CO−O−(CH−O−CO−、−(CH−NH−(CH−、−CO−(CH−NH−(CH−、−(NH−(CH−NH−、−CO−C−(NH−C−CO−、または−S−(CH−S−であり、mは独立して1〜12の整数であり、kは1〜5の整数であり、nは1または2である。式(DI−4)において、sは独立して0〜2の整数である。式(DI−6)および式(DI−7)において、G22は独立して単結合、−O−、−S−、−CO−、−C(CH3)−、−C(CF−、−NH−、または炭素数1〜10のアルキレンである。式(DI−2)〜式(DI−7)中のシクロヘキサン環およびベンゼン環の少なくとも1つの水素は、−F、−Cl、炭素数1〜3のアルキル、−OCH、−OH、−CF、−COH、−CONH、−NHC、フェニル、またはベンジルで置き換えられてもよく、加えて式(DI−4)においては、シクロヘキサン環およびベンゼン環の少なくとも1つの水素は下記式(DI−4−a)〜式(DI−4−e)で表される基の群から選ばれる1つで置き換えられていてもよい。環を構成する炭素原子に結合位置が固定されていない基は、その環における結合位置が任意であることを示す。そして、シクロヘキサン環またはベンゼン環への−NH2の結合位置は、G21またはG22の結合位置を除く任意の位置である。
以下の式で表される側鎖を有さないジアミン。
式(DI−1−7)および式(DI−1−8)において、kはそれぞれ独立して、1〜3の整数である。
式(DI−5−1)において、mは1〜12の整数である。
式(DI−5−12)および式(DI−5−13)において、mは1〜12の整数である。
式(DI−5−16)において、vは1〜6の整数である。
式(DI−5−30)において、kは1〜5の整数である。
式(DI−5−35)〜式(DI−5−37)、および式(DI−5−39)において、mは1〜12の整数であり、式(DI−5−38)および式(DI−5−39)において、kは1〜5の整数であり、式(DI−5−40)において、nは1または2の整数である。
式(DI−7−3)および式(DI−7−4)において、mは1〜12の整数であり、nは独立して1または2である。
式(DI−7−12)において、mは1〜12の整数である。
[一般式(15)中、mは0〜200である。]
これらの中でも、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3’−ジアミノフェニルスルホン、ベンジジン、2,7−フルオレンジアミン、シロキサンジアミン、パラフェニルジアミン、4,4’−メチレンジアニリン、4,4’―ジアミノベンゾフェノン、4,4’−オキシジアニリン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−メチレンビスシクロへキサンアミン、1,3−ビス(4−アミノフェニル)アダマンタンが望ましく、さらに1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンが特に好ましい。
上述したアミック酸重合体を製造する反応をスムーズに進行させるため、当該反応を反応溶媒中で行うことが好ましい。反応溶媒は特に制限されないが、具体例として、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドンおよびN,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロキシフランが挙げられる。
上記の反応は40〜200℃で、0.2〜20時間行うことが好ましい。
末端封止工程は、モノイソシアネート、モノカルボン酸活性体およびモノアミン化合物からなる群のうちの一または二以上と、アミック酸重合体と、を反応させて、末端が封止された末端封止アミック酸重合体を生成する工程である。
末端封止工程は、モノイソシアネート、モノカルボン酸活性体およびモノアミン化合物からなる群のうちの一または二以上と、アミック酸重合体と、を反応させて、末端が封止された末端封止アミック酸重合体を生成する工程である。モノカルボン酸活性体とは、下記の構造式で示した、酸無水物構造、酸クロライド構造、塩化チオニール構造を有する化合物をいう。
末端封止工程で用いられる末端封止成分は、ポリマーの末端に残留する基と反応するものであって、脱水縮合剤として作用するものではない。末端封止工程において末端封止成分として用いられる、モノイソシアネートとしては、例えばメチルイソシアネート、フェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートが挙げられ、モノカルボン酸活性体としては、例えば、無水マレイン酸、無水フタル酸、フェニルクロライドが挙げられ、モノアミン化合物としては、例えば、アニリンが挙げられる。
末端封止工程で用いられる末端封止成分は、ポリマーの末端に残留する基と反応するものである。このため、末端封止アミック酸重合体の安定性をよくする観点から、末端封止工程において添加される末端封止成分のモル数は、ポリマーの末端に残留する基のモル数以上であることが好ましい。[(ジアミンの反応性官能基のモル数−酸無水物の反応性官能基のモル数)の絶対値]:末端封止成分の反応性官能基のモル数は、1:1〜1:3が好ましく、1:1〜1:1.2であることがより好ましい。
末端封止工程における反応温度や反応時間は、用いる末端封止成分によって異なる。末端封止成分として、モノカルボン酸活性体またはモノアミンを有する化合物を使用する場合、酸無水物とジアミンとを反応させてアミック酸重合体とする反応と同様の条件で行うことができる。対して、末端封止成分として、モノイソシアネートを使用する場合、アミック酸重合体とする反応と同様な条件で反応が進む場合や、より高い反応温度とすることが必要な場合もある。反応温度や反応時間は、用いる末端封止成分によって異なるものの、一般に20〜200℃、0.2〜20時間程度である。
イソイミド化工程は、末端封止アミック酸重合体と縮合剤と、を反応させて、イソイミド結合を有する重合体とする工程である。縮合剤としては、例えば、カルボジイミド系縮合剤である、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド;イミダゾール系縮合剤であるN,N’−カルボニルジイミダゾール、1,1’−カルボニルジ(1,2,4−トリアゾール);トリアジン系縮合剤である、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウム=クロリドn水和物、トリフルオロメタンスルホン酸(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−(2−オクトキシ−2−オキソエチル)ジメチルアンモニウム;ホスホニウム系縮合剤である、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロりん酸塩、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホ二ウムヘキサフルオロりん酸塩、(7−アザベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロりん酸塩、クロロトリピロリジノホスホ二ウムヘキサフルオロりん酸塩、ブロモトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロりん酸塩、3−(ジエトキシホスホリルオキシ)−1,2,3−ベンゾトリアジン−4(3H)−オン;ウロニウム系縮合剤である、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロりん酸塩、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロりん酸塩、O−(N−スクシンイミジル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロほう酸塩、O−(N−スクシンイミジル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロりん酸塩、O−(3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン−3−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロほう酸塩、S−(1−オキシド−2−ピリジル)−N,N,N’,N’−テトラメチルチウロニウムテトラフルオロほう酸塩、O−[2−オキソ−1(2H)−ピリジル]−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロほう酸塩、{{[(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデン)アミノ]オキシ}−4−モルホリノメチレン}ジメチルアンモニウムヘキサフルオロりん酸塩;ハロウロニウム系縮合剤である2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロりん酸塩、1−(クロロ−1−ピロリジニルメチレン)ピロリジニウムヘキサフルオロりん酸塩、2−フルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロりん酸塩、フルオロ−N,N,N’,N’−テトラメチルホルムアミジニウムヘキサフルオロりん酸塩等が挙げられる。また、縮合剤と併用して、添加剤を使用してもよい。添加剤としては1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール、N−ヒドロキシこはく酸イミド、炭酸N,N’−ジスクシンイミジル等が挙げられる。
安定で単離可能なイソイミド重合体が得られることから、例示した縮合剤の中ではカルボジイミド系縮合剤が好ましく、特に、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸)が好ましい。
イソイミド化工程における反応温度や反応時間は、用いられる縮合剤の種類や、得られるイソイミド結合を有する重合体の構造等によって異なるが、一般に20〜200℃、0.2〜20時間程度である。
反応基導入工程は、イソイミド重合体と、求核性反応基を有する求核性化合物と、を反応させて、イソイミド重合体に求核性反応基を導入する工程である。
求核性化合物は、以下の一般式(16)〜(19)で示されるものから選択されるものである。
NH―R―OH (16)
HO―R―OH (17)
NHR―R―OH (18)
NH―R―NHR (19)
[一般式(16)〜(19)におけるR〜Rは、上述した一般式(4)〜(7)と同様である。]
求核性化合物としては、2−アミノエタノール、6−アミノ−1−ヘキサノール、12−アミノ−1−ドデカノール、1,4−ブタンジオール、2−(メチルアミノ)エタノール、1,10ジアミノデカン等が挙げられる。
反応基導入工程の反応は、0〜200℃で、0.2〜20時間行うことが好ましく、イミド化反応が進行する温度よりも、低い温度で行うことが好ましい。
実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。実施例で用いる化合物等の名称ならびにその略号を示す。以下の記述にはこの略号を使用する。
PSt: ポリスチレン
PMMA:ポリメタクリル酸メチル
THF:テトラヒドロフラン
NMP:1-メチル‐2−ピロリドン
IPA:2−プロパノール
6FDA:2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物
PMDA:無水ピロメリット酸
TPE−R:1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
DDS:3,3’−ジアミノフェニルスルホン
FDA:2,7−フルオレンジアミン
PDA:パラフェニルジアミン
MDA:4,4’−メチレンジアニリン
MODA:4,4’―ジアミノベンゾフェノン
ODA:4,4’−オキシジアニリン
4−BDAF:2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン
EDC・HCl:1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
カレンズBEI(登録商標):1,1-(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート
カレンズAOI(登録商標):2-イソシアナトエチルアクリラート
MEHQ:4-メトキシフェノール
:重量平均分子量
:数平均分子量
/M:分子量分布指数
以下に、合成例、実施例における分析条件を示す。
<GPC>
装置:Waters製ACQUTY APCシステム(検出器: 示差屈折率計)
溶剤:THF
流速:0.8ml/min
カラム温度:40℃
使用カラム:ACQUITY APC XT 45とACQUITY APC XT 45をつなげて使用
較正曲線用標準試料:PSt(Aglent PS CALIBRATION KIT
S−M2−10)
溶剤:NMP
流速:0.4ml/min
カラム温度:60℃
使用カラム:ACQUITY APC XT 45とACQUITY APC XT 45をつなげて使用
較正曲線用標準試料:PMMA(Shodex STANDARD P−75)
<DSC>
装置:Diamond−DSC(パーキンエルマー社製)
昇温速度:100℃/min
測定温度:20〜350℃
解析:中間点ガラス転移温度;Tg(JIS K 7121準拠)
<TG/DTA>
装置:TG/DTA6200(日立ハイテクサイエンス社製)
昇温速度:10℃/min
測定温度:40〜700℃
解析:5%重量減の温度;Td5
<スピンナー>
装置:ミカサ社製 MS−A150
[合成例1]原料ポリマー(1)の合成
撹拌機、温度計、還流冷却管を備えた500mLの4つ口フラスコに、ジアミン成分として、ODA(8.204g、0.041mol)を加え、さらにNMP156.00gを加え、ジアミンが溶解するまでよく撹拌した。ジアミン成分が溶解した後、オイルバスを用いて、溶液を50℃まで昇温し、酸無水物成分としてPMDA(5.919g、0.027mol)を系内に添加し、添加終了後、50℃を保ちながら3時間撹拌を行った。続いて、オイルバスを用いて、溶液を80℃まで昇温し、末端封止成分としてフェニルイソシアネート(3.26g、0.027mol)を添加し、添加終了後、80℃を保ちながら2時間撹拌を行った。続いて溶液温度を50℃まで下げ、EDC・HCl(11.54g、0.060mol)を添加し、50℃を保ちながら4時間撹拌を行った。得られたポリマー溶液をIPA/ヘプタン=2/1(体積比)の混合溶液に滴下し、再沈殿を行った。桐山ロートでろ過した後、40℃で8時間真空乾燥を行い、式(16)に示す原料ポリマー(1)が13.65g得られた。
GPCを用いて分子量を測定した結果、M=14,000、M/M=1.2であった。DSCを用いてガラス転移点を測定したが、観測されなかった。
TG/DTAを用いて5%重量減温度を測定した結果、Td5=310℃であった。
[合成例2]原料ポリマー(2)の合成
撹拌機、温度計、還流冷却管を備えた500mLの4つ口フラスコに、ジアミン成分として、TPE−R(11.99g、0.041mol)を加え、さらにNMP222.00gを加え、ジアミンが溶解するまでよく撹拌した。ジアミン成分が溶解した後、オイルバスを用いて、溶液を50℃まで昇温し、酸無水物成分として6FDA(12.15g、0.027mol)を系内に添加し、50℃を保ちながら3時間撹拌を行った。続いて、溶液を80℃まで昇温し、末端封止成分としてフェニルイソシアネート(3.26g、0.027mol)を添加し、80℃を保ちながら2時間撹拌を行った。続いて溶液温度を50℃まで下げ、EDC・HCl(11.54g、0.060mol)を添加し、50℃を保ちながら4時間撹拌を行った。得られたポリマー溶液をIPA/ヘプタン=2/1(体積比)の混合溶液に滴下し、再沈殿を行った。桐山ロートでろ過した後、40℃で8時間真空乾燥を行い、式(17)に表す原料ポリマー(2)が23.18g得られた。
GPCを用いて分子量を測定した結果、M=5,300、M/M=1.2であった。DSCを用いてガラス転移点を測定した結果、T=292℃であった。
TG/DTAを用いて5%重量減温度を測定した結果、Td5=320℃であった。
[合成例3]原料ポリマー(3)の合成
フェニルイソシアネートをカレンズAOI(0.027mol)に変更し、重合禁止剤としてMEHQ0.005gを添加した以外は合成例2と同じ方法で式(18)に表す原料ポリマー(3)を得た。GPCを用いて得られたポリマーの分子量を測定した結果、M=5,500、M/M=1.7であった。
[合成例4]原料ポリマー(4)の合成
カレンズAOIをカレンズBEI(0.027mol)に変更した以外は合成例3と同じ方法で式(19)に表す原料ポリマー(4)を得た。GPCを用いて得られたポリマーの分子量を測定した結果、M=5,600、M/M=1.6であった。
[合成例5]原料ポリマー(5)の合成
TPE−Rの代りにDDS(0.041mol)を用いた以外は合成例2と同じ方法で、式(20)に表す原料ポリマー(5)を合成することができる。
[合成例6]原料ポリマー(6)の合成
TPE−Rの代りにベンジジン(0.041mol)を用いた以外は合成例2と同じ方法で、式(21)に表す原料ポリマー(6)を合成することができる。
[合成例7]原料ポリマー(7)の合成
TPE−Rの代りにFDA(0.041mol)を用いた以外は合成例2と同じ方法で、式(22)に表す原料ポリマー(7)を合成することができる。
[合成例8]原料ポリマー(8)の合成
TPE−Rの代りにシロキサンジアミン(0.041mol)を用いた以外は合成例2と同じ方法で、式(23)に表す原料ポリマー(8)を合成することができる。
[合成例9]原料ポリマー(9)の合成
TPE−Rの代りにPDA(0.041mol)を用いた以外は合成例2と同じ方法で、式(24)に表す原料ポリマー(9)を合成することができる。
[合成例10]原料ポリマー(10)の合成
TPE−Rの代りにMDA(0.041mol)を用いた以外は合成例2と同じ方法で、式(25)に表す原料ポリマー(10)を合成することができる。
[合成例11]原料ポリマー(11)の合成
TPE−Rの代りにMODA(0.041mol)を用いた以外は合成例2と同じ方法で、式(26)に表す原料ポリマー(11)を合成することができる。
[合成例12]原料ポリマー(12)の合成
TPE−Rの代りにODA(0.041mol)を用いた以外は合成例2と同じ方法で、式(27)に表す原料ポリマー(12)を合成することができる。
[合成例13]原料ポリマー(13)の合成
TPE−Rの代りに4−BDAF(0.041mol)を用いた以外は合成例2と同じ方法で、式(28)に表す原料ポリマー(13)を合成することができる。
[合成例14]原料ポリマー(14)の合成
TPE−Rの代りに4,4’−メチレンビスシクロへキサンアミン(0.041mol)を用いた以外は合成例2と同じ方法で、式(29)に表す原料ポリマー(14)を合成することができる。
[合成例15]原料ポリマー(15)の合成
TPE−Rの代りに1,3−ビス(4−アミノフェニル)アダマンタン(0.041mol)を用いた以外は合成例2と同じ方法で、式(30)に表す原料ポリマー(15)を合成することができる。
[合成例16]原料ポリマー(16)の合成
6FDAの代りにジシクロヘキシルー3,4,3,4−テトラカルボン酸無水物(0.041mol)を用いた以外は合成例1と同じ方法で、式(31)に表す原料ポリマー(16)を合成することができる。
[合成例17]原料ポリマー(17)の合成
6FDAの代わりにFDA(0.027mol)を用いた以外は合成例7と同じ方法で、式(32)に表す原料ポリマー(17)を合成することができる。
[合成例18]原料ポリマー(18)の合成
6FDAの代わりにPMDA(0.027mol)を用いた以外は合成例6と同じ方法で、式(33)に表す原料ポリマー(18)を合成することができる。
[実施例1]ポリマー(1)の合成
温度計、攪拌機、原料投入仕込み口および窒素ガス導入口を備えた200mlの四つ口フラスコに、乾燥窒素気流下、合成例1で合成した原料ポリマー(1)2.0gとTHF20mlを仕込み、50℃に加熱攪拌した。そこに式(34)で表される2-アミノエタノール0.044gを添加して反応を行った。FT-IRによりイソイミドの特徴的なピークである1800cm-1の減少を観察して、変化がなくなったことを確認することで反応の終了を確認した。
得られたポリマー溶液をIPA/ヘプタン=2/1(体積比)の混合溶液に滴下し、再沈殿を行った。桐山ロートでろ過した後、40℃で8時間真空乾燥を行い、ポリマー(1)1.5gを得た。TG/DTAを用いてポリマー(1)の5%重量減温度を測定した結果、Td5=290℃であった。室温中NMPに対する溶解性は40wt%以上だった。
[実施例2]ポリマー(2)の合成
原料ポリマー(1)を原料ポリマー(2)に変更した以外は実施例1と同じ方法で合成を行い、側鎖に水酸基を有するポリマー(2)を得た。GPCを用いて得られたポリマーの分子量を測定した結果、M=5,800、M/M=1.7であった。室温中THFに対する溶解性は40wt%以上だった。
[実施例3]ポリマー(3)の合成
原料ポリマー(1)を原料ポリマー(3)に変更した以外は実施例1と同じ方法で合成を行った。側鎖に水酸基を有するポリマー(3)を得た。GPCを用いて得られたポリマーの分子量を測定した結果、M=6,000、M/M=1.6であった。室温中THFに対する溶解性は40wt%以上だった。
[実施例4]ポリマー(4)の合成
原料ポリマー(1)を原料ポリマー(4)に変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(4)を合成することができる。
[実施例5]ポリマー(5)の合成
原料ポリマー(1)を原料ポリマー(5)に変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(5)を合成することができる。
[実施例6]ポリマー(6)の合成
原料ポリマー(1)を原料ポリマー(6)に変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(6)を合成することができる。
[実施例7]ポリマー(7)の合成
原料ポリマー(1)を原料ポリマー(7)に変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(7)を合成することができる。
[実施例8]ポリマー(8)の合成
原料ポリマー(1)を原料ポリマー(8)に変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(8)を合成することができる。
[実施例9]ポリマー(9)の合成
原料ポリマー(1)を原料ポリマー(9)に変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(9)を合成することができる。
[実施例10]ポリマー(10)の合成
原料ポリマー(1)を原料ポリマー(10)に変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(10)を合成することができる。
[実施例11]ポリマー(11)の合成
原料ポリマー(1)を原料ポリマー(11)に変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(11)を合成することができる。
[実施例12]ポリマー(12)の合成
原料ポリマー(1)を原料ポリマー(12)に変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(12)を合成することができる。
[実施例13]ポリマー(13)の合成
原料ポリマー(1)を原料ポリマー(13)に変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(13)を合成することができる。
[実施例14]ポリマー(14)の合成
原料ポリマー(1)を原料ポリマー(14)に変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(14)を合成することができる。
[実施例15]ポリマー(15)の合成
原料ポリマー(1)を原料ポリマー(15)に変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(15)を合成することができる。
[実施例16]ポリマー(16)の合成
原料ポリマー(1)を原料ポリマー(16)に変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(16)を合成することができる。
[実施例17]ポリマー(17)の合成
原料ポリマー(1)を原料ポリマー(17)に変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(17)を合成することができる。
[実施例18]ポリマー(18)の合成
原料ポリマー(1)を原料ポリマー(18)に変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(18)を合成することができる。
[実施例19]ポリマー(19)の合成
2-アミノエタノールを式(35)で表される6-アミノ-1-ヘキサノールに変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(19)を合成することができる。
[実施例20]ポリマー(20)の合成
2-アミノエタノールを式(36)で表される12-アミノ-1-ドデカノールに変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(20)を合成することができる。
[実施例21]ポリマー(21)の合成
2-アミノエタノールを式(37)で表される1,4-ブタンジオールに変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(21)を合成することができる。
[実施例22]ポリマー(22)の合成
2-アミノエタノールを式(38)で表される2-(メチルアミノ)エタノールに変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(22)を合成することができる。
[実施例23]ポリマー(23)の合成
2-アミノエタノールを式(39)で表される1,10-ジアミノデカンに変更した以外は実施例1と同じ方法で、ポリマー(23)を合成することができる。
本発明の新規な重合体は、溶剤に対して高い溶解性を有するため、高耐熱コーティング剤用バインダーや高耐熱添加剤として極めて有用である。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)、(2)、(3)で表される構造を下記式(A)を満たすように有することを特徴とする重合体。
    [一般式(1)、(2)および(3)において、Xは4価の有機基を表し、Yは2価の有機基を表す。nおよびmは1以上の整数を示し、lは0又は1以上の整数を示し、n、m、lは、下記式(A)の関係を満たす。
    (2n+m)/(2n+2m+2l)≧0.5 (A)
    破線は、Xと接続されたC=NとC=Oとの位置が、各一般式に示された位置から入れ替わった位置異性体を含むことを示す。Rは、以下の一般式(4)、(5)、(6)または(7)で表される基を示している。]
    −NH―R―OH (4)
    −O―R―OH (5)
    −NR―R―OH (6)
    −NH―R―NHR (7)
    [一般式(4)〜(7)において、R、RおよびRはそれぞれアルキル、アルケニル、シクロアルキルおよびアリールアルキルから独立して選択され、Rはアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルアルコール、シクロアルキルアルコールおよびアリールアルキルアルコールから独立して選択され、Rはアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルから独立して選択され、Rはアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールから選択される。]
  2. 下記一般式(8)で表されるイソイミド結合を有するイソイミド重合体と、求核性反応基を有する求核性化合物との反応によって得られることを特徴とする、請求項1に記載の重合体。
    [一般式(8)中、Pは炭素数1〜100の有機基であり、Xは四価の有機基であり、Yは二価の有機基であり、sは1〜100の整数である。]
  3. 前記一般式(1)、(2)、(3)および(8)中のXがそれぞれ独立し、芳香族環を1〜4個を有するテトラカルボン酸二無水物および/または脂環式のテトラカルボン酸二無水物に由来する4価の有機基である、請求項1または2に記載の重合体。
  4. 前記一般式(1)、(2)、(3)および(8)中のXが、炭素数4〜14のシクロアルキル基、アリール基からなる群から選択される少なくとも1種以上の置換基である、請求項1または2に記載の重合体。
  5. 前記一般式(1)、(2)、(3)および(8)中のYがそれぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはオルガノシロキサン基である、請求項1または2に記載の重合体。
  6. モノイソシアネート、モノカルボン酸活性体およびモノアミン化合物からなる群のうちの一または二以上と、アミック酸重合体と、を反応させて、末端が封止された末端封止アミック酸重合体を生成する末端封止工程と、
    前記末端封止アミック酸重合体と、縮合剤と、を反応させて、イソイミド重合体を生成するイソイミド化工程と、
    前記イソイミド重合体と、求核性反応基を有する求核性化合物と、を反応させて、前記イソイミド重合体に前記求核性反応基を導入する反応基導入工程と、
    を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の重合体の製造方法。
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