[go: up one dir, main page]

JP2019081683A - 高温用シール部材の製造方法および高温用シール部材 - Google Patents

高温用シール部材の製造方法および高温用シール部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2019081683A
JP2019081683A JP2017211293A JP2017211293A JP2019081683A JP 2019081683 A JP2019081683 A JP 2019081683A JP 2017211293 A JP2017211293 A JP 2017211293A JP 2017211293 A JP2017211293 A JP 2017211293A JP 2019081683 A JP2019081683 A JP 2019081683A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxide
high temperature
seal member
sealing member
ceramic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017211293A
Other languages
English (en)
Inventor
栗村 隆之
Takayuki Kurimura
隆之 栗村
能智 宮城
Yoshitomo Miyagi
能智 宮城
峰明 松本
Mineaki Matsumoto
峰明 松本
光 黒崎
Hikaru Kurosaki
光 黒崎
貴史 音羽
Takashi Otowa
貴史 音羽
豪通 小薮
Toshimichi Koyabu
豪通 小薮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2017211293A priority Critical patent/JP2019081683A/ja
Publication of JP2019081683A publication Critical patent/JP2019081683A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Gasket Seals (AREA)

Abstract

【課題】高温部位に使用されるガスシールのためのシール部材、特にセラミック基複合材料からなるシール部材として、断熱性に優れると同時に、充分にシール性を確保することが可能な高温用シール部材の製造方法、および高温用シール部材の提供。【解決手段】非酸化物系無機繊維が不規則に絡み合ってなる繊維集合体に、酸化物系セラミック粉末もしくは酸化物系セラミック生成物質を含む液状物を含浸させて、含浸体を形成する含浸工程と、前記含浸体を焼成する焼成工程とを有する高温用シール部材10Bの製造方法。また好ましくは、前記含浸体を、焼成工程以前の段階で、実機における製品のシール部材10Bを装着すべき箇所に配置し、前記焼成工程として、実機の運転時に前記含浸体に加えられる熱によって含浸体を焼成する高温用シール部材10Bの製造方法。【選択図】図3

Description

本発明は、ガスタービンなどの高温で運転もしくは使用される装置における、ガスシールのための高温用シール部材の製造方法、および高温用シール部材に関するものである。
ガスタービンにおいては、その効率を高めるために、ガスシールを行うためのシール部材、例えばガスケットやシールプレートが各所に使用されている。従来、一般にこの種のシール部材としては、高温に曝されるため、耐熱性を有する金属、例えば各種耐熱鋼あるいはNi基超合金などを用いるのが一般的であった。
一方、最近では、ガスタービンにおける高温部位の部品、例えば静翼の分割環や遮熱環に、断熱性および耐熱性に優れたセラミック基複合材料(CMC)を使用する試みがなされている。
セラミック基複合材からなる部材の製造方法としては、繊維強化材料としてのセラミック繊維からなるシートに、セラミック粉末のスラリーを含浸させ、必要に応じてプレスして成型し、加熱して焼成する方法が一般的である。またこのようなセラミック基複合材からなる部材は、その焼成後の製品の形態に仕上げた状態で、ガスタービンなどの実機の高温部位に配置して使用するのが一般的である。そして上記のような製造方法に使用するセラミック繊維からなるシートとしては、特許文献1に示されているように、セラミック繊維の長繊維を縦糸、横糸として織った織布を使用するのが通常である。
特開2002−234777号公報
ところで、本発明者等は、ガスタービンの高温部位におけるシール部材として、金属に換えてセラミック基複合材料を使用する試みを行っている。セラミック基複合材料は、金属と比較して熱伝導率が低く、断熱性が優れているため、高温部位におけるシール部材として使用すれば、ガスシールの機能と同時に、断熱機能も発揮することが出来ると考えられる。
しかしながら、ガスタービンの高温部位におけるシール部材として、金属に換えてセラミック基複合材料を使用した場合、実際にはシール性の点で問題が生じることを認識した。すなわち、従来の一般的なセラミック基複合材料をシール部材に使用した場合、シール部材表面と相手材との間に空隙が生じやすく、シール性を充分に確保し得ないことが判明した。そのため、従来の一般的なセラミック基複合材料では、金属よりも格段に断熱性に優れるにもかかわらず、ガスタービンのシール部材として使用することがためらわれていた。
本発明は以上の事情を背景としてなされたもので、高温部位に使用されるガスシールのためのシール部材、特にセラミック基複合材料からなるシール部材として、断熱性に優れると同時に、充分にシール性を確保することが可能な高温用シール部材の製造方法、および高温用シール部材を提供することを課題とする。
本発明者等が、上記課題を解決するため、鋭意実験・検討を重ねたところ、繊維強化のための繊維集合体として、織布ではなく、短繊維がランダムに絡み合った繊維集合体、すなわち一般に不織布あるいはフェルトと称される繊維集合体を用い、しかもその繊維として、SiC(炭化ケイ素)で代表される非酸化物系の無機繊維を用いるとともに、複合材料のマトリックスのセラミックとして酸化物系セラミックを用いることによって、前記課題を解決し得ることを見い出し、発明の一態様をなすに至った。
さらに、製造プロセスのうちの焼成工程を実施する段階を、従来の一般的な手法における焼成工程の段階とは異ならせることによって、シール性をより向上させ得ることを見い出し、本発明の別の態様をなすに至った。
具体的には、本発明の基本的な態様(第1の態様)の高温用シール部材の製造方法は、
非酸化物系無機繊維が不規則に絡み合ってなる繊維集合体に、酸化物系セラミック粉末もしくは酸化物系セラミック生成物質を含む液状物を含浸させて、含浸体を形成する含浸工程と、前記含浸シートを焼成する焼成工程とを有することを特徴とする。
また本発明の第2の態様の高温用シール部材の製造方法は、前記第1の態様の高温用シール部材の製造方法において、前記非酸化物系無機繊維がSiC系繊維であることを特徴とする。
また本発明の第3の態様の高温用シール部材の製造方法は、前記第1もしくは第2の態様の高温用シール部材の製造方法において、前記含浸工程で、前記液状物として、酸化物系セラミック粉末を分散媒に懸濁させたスラリーを用いることを特徴とする。
また本発明の第4の態様の高温用シール部材の製造方法材は、前記第1又は第2の態様の高温用シール部材の製造方法において、前記含浸工程で、前記液状物として、酸化物系セラミック前駆体溶液もしくは酸化物系セラミック生成用金属塩溶液を用いることを特徴とする。
また本発明の第5の態様の高温用シール部材の製造方法は、前記第1〜第4のいずれかの態様の高温用シール部材の製造方法において、前記含浸体を、焼成工程以前の段階で、実機におけるシール部材を装着すべき箇所に配置し、前記焼成工程として、実機の運転時に前記含浸体に加えられる熱によって含浸体を焼成することを特徴とする。
また本発明の第6の態様の高温用シール部材の製造方法は、第1〜第4のいずれかの態様の高温用シール部材の製造方法において、製品の高温用シール部材として実機に装着する以前の段階で、前記焼成工程を実施することを特徴とする。
また本発明の第7の態様の高温用シール部材の製造方法は、第1〜第6のいずれかの態様の高温用シール部材の製造方法において、前記高温用シール部材がガスタービンに使用される部材であることを特徴とする。
また本発明の第8の態様の高温用シール部材は、不規則に絡み合った非酸化物系無機繊維からなる繊維集合体における、繊維間の空隙部分に酸化物系セラミックが充填されて、前記繊維とセラミックとが焼結結合されていることを特徴とする。
本発明の一態様の高温用シール部材の製造方法によれば、高温部位に使用されるガスシールのための、セラミック基複合材料からなるシール部材として、断熱性に優れると同時に、充分にシール性を確保することが可能な高温用シール部材を得ることが出来る。
本発明の第一実施形態の製造方法によって製造する高温用シール部材の一例として、ガスケットを示す斜視図である。 図1のガスケットの使用態様を示す略解的な縦断面図である。 本発明の第一実施形態の高温用シール部材の製造方法の全体的なプロセスを示す模式図である。 本発明の第二実施形態の製造方法によって製造する高温用シール部材の一例としてのシールプレートの使用態様を示す略解的な縦断面図である。
<第一実施形態>
先ず第一実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
本発明の製造方法によって製造する高温用シール部材は、ガスタービンなどの高温部位にガスシールのために配設されるシール部材であり、例えばガスケットや、ガスタービンの静翼側の分割環と遮熱環との間に配設されるシールプレート等が対象となるが、第一実施形態では、例えば図1に示すように、中空環状のガスケット10Aを製造することとしている。このようなガスケット10Aは、例えば図2に示すように、全体としては所定の厚みを有する平板状で、且つ厚み方向に沿って中央部に中空部分10Aaを形成した形状、すなわち中空環状をなすものである。
このようなガスケット10Aの使用の一態様としては、例えば図2に示しているように、高温で運転されるガスタービンなどにおいて、流体が流通する配管継手部分20を構成する第1管状部材21と第2管状部材22との間のガスシールのためのシール部材としてガスケット10Aを挟み込んで使用される。
第一実施形態における製造プロセスの全体を図3に示す。なお図3には、必ずしも必須ではない工程をも含んだプロセスを示している。
第一実施形態では、準備段階Aとして、酸化物系セラミック粉末1と、非酸化物系無機繊維からなる繊維シート(繊維集合体)2Aとを用意する。
なお、第一実施形態では、後の含浸工程において繊維集合体に含浸させる液状物として、酸化物系セラミック粉末のスラリーを用いることとしており、そこで、セラミック基複合材のマトリックスの出発物質として、セラミック粉末を用いることとしている。しかしながら、本発明の製造方法においては、含浸工程において繊維集合体に含浸させる液状物は、酸化物系セラミックもしくは酸化物系セラミック生成物質を含む液状物であればよい。したがってセラミック基複合材のマトリックスの出発物質としては、酸化物系セラミックの粉末に限らず、加熱による熱分解もしくは反応によって酸化物系セラミックを生成する物質(セラミック生成物質)、例えば酸化物系セラミック前駆体溶液もしくは酸化物系セラミック生成用金属塩溶液であってもよい。これらの点については、後に改めて説明する。
酸化物系セラミック粉末としては、例えばアルミナ(Al)の粉末、あるいはムライト(3Al・2SiO)の粉末を使用することができ、また希土類シリケート粉末や、安定化ジルコニア(ZrO)などを使用してもよく、さらにはこれらの2種以上の混合粉末でもよい。なお酸化物系セラミック粉末の粒径は、平均で0.1〜10μm程度が好ましい。これらのうち、安定化ジルコニア(ZrO)は、アルミナ等と比較して高価ではあるが、耐熱性が特に優れており、そのためガスケットの耐熱性を、1700℃程度まで高めたい場合には、安定化ジルコニア(ZrO)を用いることが望ましい。
このようなセラミック粉末1を、図3においてスラリー調製工程Bとして示しているように、スラリー調製容器4において分散媒としての水に懸濁させ、スラリー5とする。ここで、スラリーの濃度(スラリー全体の体積に占めるセラミック粉末全体の体積)は、20〜70vol%であることが好ましい。なおスラリーの分散媒としては水に限らず、アセトン、ベンゼン、ヘキサン、アセトン等の有機溶媒も使用出来る。また、セラミック粉末を分散させる分散媒として、セラミック前駆体ポリマーや金属塩など、加熱によってセラミックを生成する物質を溶解させた溶液を用いることも出来る。
また、スラリーとしては、水などの分散媒に、セラミック粉末の分散を促進させるためのポリカルボン酸アンモニウムなどの分散剤や、後の乾燥工程後の段階でセラミック粉末粒子が脱落しないようにポリビニルアルコール(PVA)などのバインダ樹脂を添加してもよい。
一方、非酸化物系無機繊維からなるシート2Aとしては、非酸化物系無機繊維の短繊維がランダムに(すなわち各短繊維の方向性がランダムとなるように)絡み合った繊維集合体を用いる。このような繊維集合体は、不織布あるいはフェルトと称されるものである。非酸化物系無機繊維としては炭化物系無機繊維が代表的であり、そのうちでも耐熱性が優れている点からSiC(炭化ケイ素)が好適である。
シート2Aの繊維集合体を構成する短繊維の繊維長は特に限定しないが、通常は1〜50mm程度とすることが好ましい。またシート2の繊維集合体を構成する短繊維の径も特に限定しないが、通常は1〜10μm程度とすることが好ましい。
このようなシート2A(繊維集合体)には最終的な製品形状に対応した形状となるように、形状付与工程Cを施す。第一実施形態では、中空環状のガスケットを製造することとしているから、第一実施形態ではシート2Aを中空環状に加工し、ガスケット形状のシート2Bとする。この加工手段は特に限定しないが、シート2Aをパンチングによって抜く手法、あるいは裁断する手法等を適用すればよい。
なお場合によっては、形状付与工程Cを、後述する含浸工程Dと兼ねた工程とすることもでき、その点の詳細は、含浸工程Dについての説明において詳述する。
形状付与工程Cによって例えば中空環状に加工されたシート2Bは、次いで含浸工程Dに付される。すなわち、形状付与されたシート2Bを、浸漬浴6においてスラリー5中に浸漬させ、スラリーを含浸させる。これによってシート2Bの繊維間の空隙に、スラリー中のセラミック粉末粒子が侵入することになる。
このようにスラリーが含浸されたシート2Cは、次いで乾燥工程Eに付される。なお、より充分にスラリーを含浸させるためには、2回以上含浸工程と乾燥工程を繰り返してもよい。
ここで、含浸工程前の形状付与工程を省略して、含浸工程を形状付与工程と兼ねて実施することもできる。例えば、短繊維が不規則に絡み合ってなる繊維シート2Aを細かく裁断し、その裁断された多数の繊維片を、ガスケット形状を有する金型などの型内に均一な厚みとなるように敷き詰め、スラリーを金型に注入して敷き詰めた繊維にスラリーを含浸させ、ガスケット形状を有する含浸シート2Cを得てもよい。
乾燥工程Eは、例えば乾燥用の加熱室7に含浸シート2Cを挿入し、80〜150℃程度に加熱して、スラリー中の水分を蒸発させればよい。このようにして乾燥されたシート2Dは、次いで焼成工程Fに付される。
焼成工程Fは、第一実施形態では、乾燥されたガスケット形状のシート2Dを、高温で運転される実機の装置8、例えばガスタービンにおけるガスケットとして使用すべき箇所に組み込み、その状態で実機の運転を行い、運転中にそのガスケット形状シート2Dに加えられる熱によってシート2Dを焼成する。例えば実機のガスタービンにおける、高温流体が流通する配管継手部分20(図2参照)の第1環状部材21と第2環状部材22との間のガスシールのためのシール部材としてガスケット形状シート2Dを挟み込み、その状態で実機を組み立てて、ガスタービンの実機運転を行う。この実機運転時には、ガスケット形状シート2Dは900〜1400℃程度の高温に曝され、これにより酸化物系セラミック粉末粒子(例えばアルミナ粒子)の相互間での焼結結合が進行するとともに、非酸化物系無機繊維(例えばSiC繊維)と酸化物系セラミック粉末粒子との間の焼結結合が進行する。したがってガスケット形状シート2Dは、焼成されたセラミック基複合材料(酸化物系セラミックをマトリックスとし、非酸化物系無機繊維によって繊維強化された複合材料)からなるガスケット10Aとなる。
なおここで、確実に焼成を進行させ、しかも複合材料の溶融開始等の問題を招かない適切な焼成温度は、構成材料によっても若干異なるが、一般に900〜1400℃程度である。そこで、第一実施形態でも、実機運転時にこのような温度に曝される箇所にガスケット形状シート2Dを配置することが望ましいが、大型の産業用ガスタービンではこのような温度域に曝されるのが一般的であり、したがって、特に構成材料の溶融等の問題を招くことなく、充分に焼成を進行させることが出来る。また焼成のための実機運転時間は、要は充分に進行が完了する時間以上とすればよく、一般には1時間以上で充分である。
第一実施形態の方法によって実機の高温部位に組み込まれた状態で製造されたガスケット(シール部材)は、不規則に絡み合った非酸化物系無機繊維からなる繊維集合体における、繊維間の空隙部分に酸化物系セラミックスが充填されて、前記繊維とセラミックとが焼結結合されているものである。
<第二実施形態>
第二実施形態は、製造対象のシール部材として、大型の産業用ガスタービンの静翼側において、例えば図4に示すように、遮熱環31と分割環32との間に介挿されるシールプレート10Bを製造する例である。
従来この種のガスタービンにおける遮熱環や分割環としては、耐熱鋼やNi基超合金等の金属を用いており、また、遮熱環と分割環との間をガスシールするためのシールプレートとしても同様な金属を用いるのが一般的であった。しかるに最近では、遮熱環と分割環の一方又は双方として、金属よりも耐熱性、断熱性に優れたセラミック基複合材(CMC)を使用しようとする試みがなされている。またその場合、遮熱環と分割環との間のシールプレートとしても、耐熱性、断熱性に優れたセラミック基複合材を使用することが望まれる。しかしながら従来の一般的な手法を適用して製造されたセラミック基複合材では、シール性を確保することが困難であった。そこで第二実施形態では、この種のセラミック基複合材からなるシールプレートを製造するにあたって本発明の製造方法を適用することとしている。
第二実施形態の製造法におけるプロセスは、最終的なシール部材の形状がガスケット形状ではなく、ガスタービンにおける遮熱環と分割環との間にシールプレートとして配置される形状とする点が、第一実施形態のプロセスとことなるだけであり、その他のプロセスは、図3に示したプロセスと同様であればよい。そして、最終的に焼成する前に、実機のガスタービンに組みこんで、その状態でガスタービンを運転させ、その運転時の熱によって焼成する点も、第一実施形態と同様である。
<第一実施形態、第二実施形態の作用・効果>
上記の各実施形態の製造方法にしたがって製造されたシール部材(ガスケットもしくはシールプレート)は、従来の一般的な方法によって製造されたシール部材と比較して、優れたシール性を発揮することが出来る。その理由を、従来の方法によるシール部材と比較しながら次に説明する。
ガスタービン等におけるシール部材は、本来、ガスの流通を阻止する(シールする)ためのものであり、シール性を確保するためには、シール部材の表面と、シール部材が接する相手材との間が確実に密着していることが強く望まれる。
ところが、従来の一般的なセラミック基複合材料からなるシール部材においては、複合材料の繊維強化材として織布を用いていて、織布が縦糸、横糸によって織られているため、変形させようとする際の抵抗が大きく、また面内異方性が大きいため、変形の自由度が低い。そのため、複雑形状を有する部位、すなわち相手材の表面が単純な平面ではない部位に、従来のセラミック基複合材料からなるシール部材を配置しようとした場合、変形抵抗が大きく且つ変形の自由度が低いため、シール部材を相手材の表面形状に確実に沿わせることが困難であり、シール性を充分に確保することが出来ない。特に第二実施形態で製造対象としているガスタービンのシールプレートは、相手材である遮熱環、分割環におけるシールプレートに接する面が平坦ではないことが多く、その場合には、上記のように遮熱環や分割環との間に隙間が発生してしまうことが懸念される。
また従来のシール部材に使用されているセラミック基複合材料は、その表面に繊維間の空孔が露呈して微細な凹凸が存在しているのが通常である。そのため、相手材との間に、シール部材表面の凹部の箇所で相手材との間に空隙が生じて、シール性を充分に向上させ得ない。
これに対して第一実施形態、第二実施形態のシール部材では、複合材料中の繊維強化材としての繊維が、縦糸、横糸として整列されておらず、不規則に絡み合っているため、変形抵抗が小さいと同時に、面内異方性がなく、どの方向へも容易に変形(湾曲、折り曲げ等)させることが出来る。そのため複雑形状を有する部分にも、相手材の表面形状に確実に沿わせて、相手材表面に確実に密着させ、シール性を確保することが出来る。特に第二実施形態で対象としているような、ガスタービンの遮熱環と分割環との間のシールプレートとして、そのシールプレートにおける遮熱環や分割環に接する面が複雑な形状である場合に、上記の作用効果を有効に発揮させることが出来る。
また第一実施形態、第二実施形態では、未焼成の状態(含浸シートを乾燥させただけの状態)のまま、シール部材を実機の高温部位に組み込み、実機運転時の熱によって焼成することとしている。未焼成の段階では、焼成後の状態と比較して格段に硬さや剛性が低いため、実機組み込み時には相手材の表面形状に沿って容易に変形させて、相手材と充分に密着させることが出来、これもシール性を向上させ得る要因となっている。この点に関しても、特に第二実施形態で対象としているような、ガスタービンの遮熱環と分割環との間のシールプレートとして、そのシールプレートにおける遮熱環や分割環に接する面が複雑な形状である場合に、上記の作用効果を有効に発揮させることが出来る。
さらに、第一実施形態、第二実施形態では、セラミック粉末のスラリーを繊維シートに含浸させているため、繊維の表面の空孔にもセラミック粉末粒子が充填され、そのため表面の凹凸も少ないから、相手材との間に上記の空孔に由来する空隙が生じるおそれが少なく、このこともシール性を向上させ得る要因となっている。
またシール部材が接する相手材は、金属であってもセラミック基複合材であってもよいが、特に相手材がセラミック基複合材である場合には、焼成前の段階でシール部材を実機に組み込んで、実機運転時の熱によって焼成するという、第一実施形態、第二実施形態の方法を適用することによって、相手材との密着性をより一層高めることが出来る。すなわち焼成時には、シール部材のマトリックス構成材料(酸化物系セラミック粉末粒子)が焼結されると同時に、そのマトリックス構成材料が、相手材のセラミック基複合材料にも焼結結合され、これによって、相手材との密着性がより一層高まる。したがって特に第二実施形態として対象としているように、ガスタービンの遮熱環と分割環のいずれか一方もしくは双方にセラミック基複合材料を用いる場合に、その効果が有効に発揮される。
そして、これらの作用、効果が相俟って、第一実施形態、第二実施形態のシール部材は、シール性を充分に確保することが出来るのである。したがって、断熱性が優れているというセラミック基複合材料の特性を生かしつつ、シール部材として必要なシール性を充分に確保することができるから、実際にそのような断熱性とシール性を両立させたシール部材として高温ガスタービンなどの高温部位に使用することが可能となったのである。
なお断熱性に関しては、第一実施形態、第二実施形態ではシール部材の構成材料がセラミック基複合材料であって、金属製のシール部材と比較して熱伝導率が格段に低く、そのためガスタービン等の高温部位に使用されるシール部材として、十分な断熱性を発揮することが出来る。
また第一実施形態、第二実施形態のシール部材では、繊維強化材としてSiC等の非酸化物系無機繊維を使用することとしており、この種の非酸化物系無機繊維は、アルミナやムライト等の酸化物系セラミックと比較して耐熱性に優れており、そのため、1300〜1400℃程度の高温に達する産業用ガスタービン等に組み込むシール部材として、充分に耐熱性を確保することが出来る。
さらに第二実施形態で対象としているガスタービンにおける遮熱環と分割環との間のシールプレートにおいて、遮熱環と分割環とのいずれか一方又は双方がセラミック基複合材料によって作られている場合、シールプレートが金属製であれば、シールプレート金属の熱膨張係数が、相手材である遮熱環もしくは分割環のセラミック基複合材料よりも大きいため、運転時の高温による熱膨張差に起因して遮熱環もしくは分割環のセラミック基複合材料が損傷され、シール性が低下してしまうおそれがある。しかしながら、シールプレートもセラミック基複合材料によって形成することにより、上記の熱膨張差を少なくし、熱膨張時の遮熱環もしくは分割環の損傷に起因するシール性の低下を未然に防止することが出来る。
またシールプレートが金属製であって遮熱環と分割環とのいずれか一方又は双方がセラミック基複合材である場合、接触面での表面硬さが異なるため、運転時の振動によって表面の摩耗が進行し、シール性が低下してしまうことが懸念される。しかしながら第二実施形態として示したように、シールプレートもセラミック基複合材料によって形成することにより、このような摩耗の進行に起因するシール性の低下を防止することが出来る。
<その他の実施形態>
なお上記の説明では、複合材料のマトリックスを構成する酸化物系セラミックについて、その出発物としてセラミックの粉末を使用し、そのセラミック粉末を含むスラリーを調製して、非酸化物系無機繊維のランダムに絡み合った繊維シートにスラリーを含浸させることとしている。しかしながら、繊維シートに含浸させる液状物は、基本的には、酸化物系セラミック粉末もしくは酸化物系セラミック生成物質を含むものであればよいから、スラリーに限られるものではない。
例えば前述の液状物は、加熱による熱分解もしくは反応によって酸化物系セラミックを生成する物質(セラミック生成物質)として酸化物系セラミック前駆体や、酸化物系セラミック生成用金属塩を含む溶液であってもよい。酸化物系セラミック前駆体としては、例えば、アルミニウムアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、また金属塩としては、塩化アルミニウム、塩化ジルコニウム等が挙げられる。
さらに、第一の実施形態、第二の実施形態においては、焼成前の段階で実機のガスタービンなどの高温部位に組み込み、実機の運転によって加熱して焼成させるものとしているが、場合によっては、実機に組み込む以前の段階で焼成工程を実施することも許容される。その場合の焼成条件としては、900〜1400℃で、1時間以上とすることが好ましい。
以下に本発明の実施例を記す。なお以下の実施例は、本発明の効果を検証するための例であり、実施例の条件が本発明の範囲を限定するものでないことはもちろんである。
実施例1:
酸化物系セラミック粉末として、平均粒径が0.16μmの微粒アルミナ粉末(大明化学製:TM−DAR)を用意し、非酸化物系無機繊維からなる厚み10mmの繊維シート(繊維集合体)として、SiCの短繊維からなるフェルトを用意した。フェルトを構成するSiC短繊維の平均繊維長は10mm、平均繊維径は10μmであり、フェルトの空隙率は約90%である。
上記の微粒アルミナ粉末100gを、分散剤(中京油脂製:セルナD305)2g、バインダとしてのPVA5gとともに、蒸留水80gに添加して、スラリーを生成させた。一方、上記のフェルトを、パンチングによってガスケット形状(中空環状)に加工した。加工後のフェルトにスラリーを含浸させ、含浸シートとした。スラリー含浸後のスラリーを80℃に加熱して乾燥させた。
乾燥後のガスケット形状のシートを、実機ガスタービンにおける高温ガスが流通する配管継手箇所等に装着し、その状態でガスタービンを実際に運転した。運転時のガスケット形状のシートは、約900〜1400℃に加熱されていると推定される。
実機における1時間相当以上の熱履歴付与後、常温環境下で耐圧試験を行ってシール性を調べたところ、確実にシールされていることが確認された。またこのことから、実機運転時にガスケット形状のシートが十分に焼成されていると推測される。
実施例2:
酸化物系セラミック生成物質として、アルミニウムイソプロキシド(昭和化学製)を用意し、また非酸化物系無機繊維からなる繊維シート(繊維集合体)として、SiCの短繊維からなる厚み10mmのフェルトを用意した。フェルトを構成するSiC短繊維の平均繊維長は10mm、平均繊維径は10μmであり、フェルトの空隙率は約90%である。
上記のアルミニウムイソプロキシド40gを、ヘキサン80gに添加して、原料溶液(液状物)を生成させた。一方、上記のフェルトを、パンチングによってガスケット形状(中空環状)に加工した。加工後のフェルトに上記の原料溶液を含浸させ、含浸シートとした。含浸後のシートを80℃に加熱して乾燥させた。
乾燥後のガスケット形状のシートを、実機ガスタービンにおける高温ガスが流通する配管継手箇所などに装着し、その状態でガスタービンを実際に運転した。運転時のガスケット形状のシートは、約900〜1400℃に加熱されていると推定される。
実機における1時間運転相当の熱履歴付与後、常温環境下で耐圧試験を行ってシール性を調べたところ、確実にシールされていることが確認された。またこのことから、実機運転時にガスケット形状のシートが十分に焼成されていると推測される。
実施例3:
酸化物系セラミック生成物質として、塩化アルミニウム6水和物粉末(和光純薬製)を用意し、また非酸化物系無機繊維からなる繊維シート(繊維集合体)として、SiCの短繊維からなる厚み10mmのフェルトを用意した。フェルトを構成するSiC短繊維の平均繊維長は10mm、平均繊維径は10μmであり、フェルトの空隙率は約90%である。
上記の塩化アルミニウム6水和物粉末40gを、蒸留水100gに添加して、原料溶液(液状物)を生成させた。一方、上記のフェルトを、パンチングによってガスケット形状(中空環状)に加工した。加工後のフェルトに上記の原料溶液を含浸させ、含浸シートとした。含浸後のシートを80℃に加熱して乾燥させた。
乾燥後のガスケット形状のシートを、実機ガスタービンにおける高温ガスが流通する配管継手箇所などに装着し、その状態でガスタービンを実際に運転した。運転時のガスケット形状のシートは、約900〜1400℃に加熱されていると推定される。
実機における1時間運転相当の熱履歴付与後、常温環境下で耐圧試験を行ってシール性を調べたところ、確実にシールされていることが確認された。またこのことから、実機運転時にガスケット形状のシートが十分に焼成されていると推測される。
以上、本発明の好ましい実施形態、実施例について説明したが、これらの実施形態、実施例は、あくまで本発明の要旨の範囲内の一つの例に過ぎず、本発明の要旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。すなわち本発明は、前述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定され、その範囲内で適宜変更可能であることはもちろんである。
1 セラミック粉末
2 繊維シート(遷移集合体)
2B 含浸シート(含浸体)
5 スラリー(溶媒)
10A ガスケット(シール部材)
10B シールプレート(シール部材)
D 含浸工程
F 焼成工程

Claims (8)

  1. 非酸化物系無機繊維が不規則に絡み合ってなる繊維集合体に、酸化物系セラミック粉末もしくは酸化物系セラミック生成物質を含む液状物を含浸させて、含浸体を形成する含浸工程と、
    前記含浸体を焼成する焼成工程と
    を有する高温用シール部材の製造方法。
  2. 前記非酸化物系無機繊維がSiC系繊維である、請求項1に記載の高温用シール部材の製造方法。
  3. 前記含浸工程において、前記液状物として、酸化物系セラミック粉末を分散媒に懸濁させたスラリーを用いる、請求項1、請求項2のいずれかの請求項に記載の高温用シール部材の製造方法。
  4. 前記含浸工程において、前記液状物として、酸化物系セラミック前駆体溶液もしくは酸化物系セラミック生成用金属塩溶液を用いる、請求項1、請求項2のいずれかの請求項に記載の高温用シール部材の製造方法。
  5. 前記含浸体を、焼成工程以前の段階で、実機におけるシール部材を装着すべき箇所に配置し、
    前記焼成工程として、実機の運転時に前記含浸体に加えられる熱によって含浸体を焼成する、請求項1〜請求項4のいずれかの請求項に記載の高温用シール部材の製造方法。
  6. 製品の高温用シール部材として実機に装着する以前の段階で、前記焼成工程を実施する、請求項1〜請求項4のいずれかの請求項に記載の高温用シール部材の製造方法。
  7. 前記高温用シール部材がガスタービンに使用される部材である、請求項1〜請求項6に記載の高温用シール部材の製造方法。
  8. 不規則に絡み合った非酸化物系無機繊維からなる繊維集合体における、繊維間の空隙部分に酸化物系セラミックが充填されて、前記繊維とセラミックとが焼結結合されていることを特徴とする高温用シール部材。
JP2017211293A 2017-10-31 2017-10-31 高温用シール部材の製造方法および高温用シール部材 Pending JP2019081683A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017211293A JP2019081683A (ja) 2017-10-31 2017-10-31 高温用シール部材の製造方法および高温用シール部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017211293A JP2019081683A (ja) 2017-10-31 2017-10-31 高温用シール部材の製造方法および高温用シール部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019081683A true JP2019081683A (ja) 2019-05-30

Family

ID=66670069

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017211293A Pending JP2019081683A (ja) 2017-10-31 2017-10-31 高温用シール部材の製造方法および高温用シール部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019081683A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6011348A (ja) * 1983-06-20 1985-01-21 ソシエテ・ナシオナ−ル・アンデユストリエル・アエロスパシイアル 耐火性繊維で強化された耐火性複合材の製法
JPS62285972A (ja) * 1986-06-03 1987-12-11 Tainetsu Giken:Kk 耐熱性シ−ル材
US20110259506A1 (en) * 2010-04-21 2011-10-27 Rolls-Royce Plc Method of manufacturing a ceramic matrix composite article
WO2017029304A1 (en) * 2015-08-20 2017-02-23 Element Six (Uk) Limited Composite material, components comprising same and method of using same

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6011348A (ja) * 1983-06-20 1985-01-21 ソシエテ・ナシオナ−ル・アンデユストリエル・アエロスパシイアル 耐火性繊維で強化された耐火性複合材の製法
US4568594A (en) * 1983-06-20 1986-02-04 Societe Nationale Industrielle Aerospatiale Refractory composite reinforced with refractory fibers and process for manufacturing same
JPS62285972A (ja) * 1986-06-03 1987-12-11 Tainetsu Giken:Kk 耐熱性シ−ル材
US20110259506A1 (en) * 2010-04-21 2011-10-27 Rolls-Royce Plc Method of manufacturing a ceramic matrix composite article
WO2017029304A1 (en) * 2015-08-20 2017-02-23 Element Six (Uk) Limited Composite material, components comprising same and method of using same
JP2018529613A (ja) * 2015-08-20 2018-10-11 エレメント、シックス、(ユーケー)、リミテッドElement Six (Uk) Limited 複合材料、複合材料を含んでなる部品、およびその使用方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10683764B2 (en) Modified atmosphere melt infiltration
JP5394475B2 (ja) 炭化ホウ素複合材料
KR100447840B1 (ko) 탄소 복합재 제조 방법
US8309197B2 (en) Integral abradable seals
JP3971903B2 (ja) SiC繊維強化型SiC複合材料の製造方法
RU2668431C2 (ru) Способ получения деталей из композитного материала путем пропитки композицией с низкой температурой плавления
CN105060913B (zh) 一种低热膨胀系数C/C‑SiC复合材料的制备方法
JP4106086B2 (ja) セラミックス基繊維複合材料
CN103922777A (zh) 一种轴承用炭/炭-碳化硅复合材料的制备方法
CN112341235A (zh) 超高温自愈合陶瓷基复合材料的多相耦合快速致密化方法
Parlier et al. Potential and Perspectives for Oxide/Oxide Composites.
EP2774905B1 (en) Ceramic matrix composite
WO2013165981A2 (en) Graphite foil-bonded device and method for preparing same
JP2010159199A (ja) 複合材料に関する方法および装置
JP6225093B2 (ja) 複合耐火物
CN109608218B (zh) 一种自愈合陶瓷基复合材料及其低温快速制备方法
JP4517334B2 (ja) 複合材料及びその製造方法
US11987533B2 (en) Ceramic matrix composite component and method of producing the same
CN1334759A (zh) 层条状金属-陶瓷复合材料
JP7060605B2 (ja) 溶射粉末およびコーティング中の繊維多孔性形成充填剤、ならびにその製造方法および使用
JP6172732B2 (ja) 黒鉛シート複合材及びその製造方法
CN115244217A (zh) 用环境屏障涂覆陶瓷基质复合材料零件的方法
JP6987785B2 (ja) セラミックマトリックス複合部品
Parlier et al. High temperature materials
JP2018199587A (ja) SiC/SiC複合材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200805

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210524

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210608

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210831

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220301