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JP2019058577A - 眼科用レーザ治療装置 - Google Patents

眼科用レーザ治療装置 Download PDF

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JP2019058577A
JP2019058577A JP2017187536A JP2017187536A JP2019058577A JP 2019058577 A JP2019058577 A JP 2019058577A JP 2017187536 A JP2017187536 A JP 2017187536A JP 2017187536 A JP2017187536 A JP 2017187536A JP 2019058577 A JP2019058577 A JP 2019058577A
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柴田 隆義
Takayoshi Shibata
隆義 柴田
昌明 羽根渕
Masaaki Hanebuchi
昌明 羽根渕
村上 なほ
Naho Murakami
なほ 村上
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Nidek Co Ltd
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Abstract

【課題】レーザ光を照射することによる適切な効果を得ることが可能な眼科用レーザ治療装置を提供する。【解決手段】レーザ治療装置は、レーザ光源、照射光学系、レーザ走査部、およびCPUを備える。レーザ光源は、連続波レーザ光であるレーザ光を出射する。照射光学系は、レーザ光源から出射されたレーザ光を、患者眼の組織に照射する。レーザ走査部は、照射光学系によって照射されるレーザ光を走査することで、組織においてレーザ光が照射される位置である照射位置を移動可能である。CPUは、レーザ光源によってレーザ光を連続発振させつつ前記レーザ走査部を制御することで、レーザ光のスポットサイズより大きい面積を有する領域である照射領域内において前記照射位置を移動させる(S5、S8、S9)。【選択図】図2

Description

本開示は、眼科用レーザ治療装置に関する。
従来、レーザ光を患者眼の組織に照射する眼科用レーザ治療装置が知られている。例えば、特許文献1に開示されている光凝固装置は、眼科用レーザ治療装置の一例である。光凝固装置は、レーザ光を眼底に照射して、光凝固を行う。光凝固装置は、設定された照射領域内においてレーザ光のスポットが並べられるように、レーザ光を走査する。
特許第4349705号公報
照射領域内においてレーザ光のスポットが並べられるようにレーザ光が走査される場合、レーザ光を照射することによる適切な効果を得ることが困難な場合があった。例えば、照射領域内に複数のスポットを並べて光凝固等の治療が行われる場合、各々のスポット内又は照射領域内における熱作用の分布が、望ましい分布とは異なる分布となってしまい、適切な効果が得られない場合があった。
本開示の典型的な目的は、レーザ光を照射することによる適切な効果を得ることが可能な眼科用レーザ治療装置を提供することである。
本開示における典型的な実施形態が提供する眼科用レーザ治療装置は、連続波レーザ光であるレーザ光を出射するレーザ光源と、前記レーザ光源から出射された前記レーザ光を、患者眼の組織に照射する照射光学系と、前記照射光学系によって照射される前記レーザ光を走査することで、前記組織において前記レーザ光が照射される位置である照射位置を移動可能なレーザ走査部と、制御部とを備え、前記制御部は、前記レーザ光源によって前記レーザ光を連続発振させつつ前記レーザ走査部を制御することで、前記レーザ光のスポットサイズより大きい面積を有する領域である照射領域内において前記照射位置を移動させる。
本開示に係る眼科用レーザ治療装置によると、レーザ光を照射することによる適切な効果を得ることができる。
眼科用レーザ治療装置1の概略構成を示す図である。 レーザ光照射処理のフローチャートである。 実施形態に係る治療レーザ光の走査方法の一例を説明するための図である。 光凝固治療モードにおける、照射領域110内のエネルギー密度の分布の一例を説明するための図である。 低侵襲治療モードにおける、照射領域110内のエネルギー密度の分布の一例を説明するための図である。 切開治療モードにおける、切開領域120内のエネルギー密度の分布の一例を説明するための図である。 変形例に係る治療レーザ光の走査方法の一例を説明するための図である。
<概要>
本開示で例示する眼科用レーザ治療装置は、レーザ光源と、照射光学系と、レーザ走査部と、制御部とを備える。レーザ光源は、連続波レーザ光であるレーザ光を出射する。照射光学系は、レーザ光源から出射されたレーザ光を、患者眼の組織に照射する。レーザ走査部は、照射光学系によって照射されるレーザ光を走査することで、組織においてレーザ光が照射される位置である照射位置を移動可能である。制御部は、レーザ光源によってレーザ光を連続発振させつつレーザ走査部を制御することで、レーザ光のスポットサイズより大きい面積を有する領域である照射領域内において照射位置を移動させる。
この場合、眼科用レーザ治療装置は、レーザ光のスポットサイズよりも大きい照射領域内において、レーザ光を連続発振させつつ走査することで、照射領域内における熱作用の分布が望ましい分布となるようにレーザ光を照射することができる。例えば、照射領域内に複数のレーザ光のスポットが並べられる場合、隣接する複数のスポットの間に隙間が生じ易くなる可能性、又は、複数のスポットが意図せず重なってしまう可能性が高くなるので、照射領域内における熱作用の分布が望ましい分布とならない場合が多い。一方で、本開示では、熱作用の分布を調整しようとする場合に、レーザ光が連続発振された状態で照射領域内において走査されるので、熱作用の分布が望ましい分布となり易い。また、本開示に係る眼科用レーザ治療装置によると、治療の目的とする部位を含む広範囲の部位にレーザ光を照射しようとする場合などに、照射領域内に適切にレーザ光を照射することもできる。よって、レーザ光を照射することによる適切な効果が得られ易い。
制御部は更に、レーザ光源および照射光学系の少なくとも一方を制御して、照射領域内において照射位置を移動させている間に、組織に向けて照射される前記レーザ光の出力を変更してもよい。この場合、眼科用レーザ治療装置は、照射領域内において照射位置を移動させている間に、組織に向けて照射されるレーザ光の出力を変更することで、照射領域内におけるレーザ光のエネルギー密度の分布を調整することができる。よって、照射領域内における熱作用の分布を適切に調整することができる。なお、眼科用レーザ治療装置は、照射領域内において照射位置を移動させている間にレーザ光の出力を変更しなくてもよい。
制御部は更に、レーザ走査部を制御して、照射領域内において照射位置を移動させる速さを変更してもよい。この場合、眼科用レーザ治療装置は、照射領域内において照射位置を移動させる速さを変更することで、照射領域内におけるレーザ光のエネルギー密度の分布を調整することができる。よって、照射領域内における熱作用の分布を適切に調整することができる。なお、眼科用レーザ治療装置は、照射領域内において照射位置を移動させる速さを変更しなくてもよい。
制御部は更に、レーザ光源、照射光学系、およびレーザ走査部の少なくとも一つを制御して、照射領域内の中心部に照射されるレーザ光のエネルギー密度を、照射領域内の端部に照射されるレーザ光のエネルギー密度よりも低くしてもよい。例えば、組織に照射されるレーザ光のエネルギー密度を照射領域内の全体で均一にすると、照射領域の端部では、照射領域の中心部よりも、作用する熱が逃げ易い。従って、照射領域の中心部では、照射領域の端部よりも、熱作用が高くなる傾向にある。つまり、照射領域内で、熱作用にむらが生じやすい。これに対し、照射領域内の中心部に照射されるレーザ光のエネルギー密度を、照射領域内の端部に照射されるレーザ光のエネルギー密度よりも低くすることで、照射領域内における熱作用の差を小さくすることができる。
なお、照射領域内においてレーザ光のエネルギー密度を調整する方法は、適宜選択できる。例えば、制御部は、照射領域の中心部において、照射領域の端部より、レーザ光の出力を低くしてもよい。また、制御部は、照射領域の中心部において、照射領域の端部より、照射位置を移動させる速さを上げてもよい。また、複数のパラメータ(例えば、レーザ光の出力と、照射位置の移動の速さ)が変更されることで、エネルギー密度が調整されてもよい。
レーザ光源および照射光学系は、組織に凝固斑を生じさせるエネルギーよりも低いエネルギーでレーザ光を組織に照射することが可能であってもよい。この場合、眼科用レーザ治療装置は、熱作用の分布を適切な分布としつつ、効率的な低侵襲治療を行うことができる。
なお、組織に凝固斑を生じさせるエネルギーとは、意図的に組織に凝固斑を生じさせるエネルギーである。よって、組織に凝固斑を生じさせるエネルギーより低いエネルギーは、凝固でなく光刺激等によって組織に治療効果を生じさせること(所謂「低侵襲治療」)を目的として設定されるエネルギーであって、結果的に僅かに凝固斑を生じさせる場合もあり得る。
一例として、低侵襲治療が行われる場合、組織に照射されるレーザ光のエネルギーは、次のように設定されてもよい。まず、使用者により眼科用レーザ治療装置が操作されて、組織の治療部位とは別の部位(例えば、眼底において視野に影響しない部位)に、レーザ光が予備照射される。レーザ光が照射された部位の組織に凝固斑が僅かに生じるエネルギーが、基準値として設定される。基準値は、レーザ光の照射部位を確認したユーザからの操作指示に応じて設定されてもよいし、照射部位を含む画像を処理することで設定されてもよい。次に、基準値に乗算する比率R(0<R≦1)が設定される。制御部は、基準値に比率Rを乗算することで得た値を、低侵襲治療におけるレーザ光のエネルギーとして設定してもよい。
なお、眼科用レーザ治療装置は、レーザ光のエネルギーを、組織に凝固斑を生じさせるエネルギー以上に調整することも可能である。この場合、眼科用レーザ治療装置は、低侵襲治療以外の治療(例えば、患者眼の組織を熱凝固させる光凝固治療、および、組織(虹彩等)の切開等)を行うこともできる。
制御部は、レーザ走査部を制御して、照射領域の中心部から端部に向かって、又は、照射領域の端部から中心部に向かって、螺旋状に照射位置を移動させてもよい。この場合、眼科用レーザ治療装置は、照射領域において、レーザ光を螺旋状に照射することで、他の方式でレーザ光を照射する場合に比べて、レーザ光による熱作用の分布をより適切に調整することができる。
なお、眼科用レーザ治療装置は、照射領域においてレーザ光を螺旋状に照射しなくてもよい。例えば、眼科用レーザ治療装置は、レーザ走査部を制御して、照射領域において照射位置を複数の直線の各々に沿って順に階段状に移動させてもよい。
制御部は、レーザ走査部を制御して照射位置を移動させることで、照射領域における少なくとも一部の領域において、レーザ光を重複して照射させてもよい。この場合、眼科用レーザ治療装置は、照射領域における少なくとも一部の領域において、レーザ光を重複して照射することで、照射領域内におけるレーザ光のエネルギー密度の分布を調整することができる。よって、眼科用レーザ治療装置は、照射領域内における熱作用の分布を適切に調整することができる。
また、レーザ光を重複して照射することで、患者眼の組織に対する刺激を抑制しつつ、治療効果を高められる可能性もある。例えば、非常に短い時間でのレーザ光の照射を、1つのスポットに対して断続的に複数回行うことで、網膜色素上皮を治療する技術(所謂「マイクロパルス」による治療技術)が知られている。本開示のように、連続波レーザの照射位置を移動させて、レーザ光を同一位置に重複して複数回照射させることで、マイクロパルスによる治療と同様の効果が生じ得る。
なお、レーザ光は、様々な方法で組織に重複して照射される。例えば、レーザ光は、照射領域内において、複数回照射されてもよい。複数回の照射におけるレーザ光の軌跡は、全て同じであってもよい。この場合、照射領域内の各々の位置にレーザ光が複数回照射される。また、n巡目の照射におけるレーザ光の軌跡と、n´(≠n)巡目の照射におけるレーザ光の軌跡は、一部のみが重複していてもよい。この場合、レーザ治療装置は、レーザ光を照射させる回数を、照射領域内の各々の位置に応じて適宜切り換えることができる。また、レーザ光のスポットの中心の軌跡、つまり、レーザ光の軌跡の中心線は重複せず、レーザ光のスポットの端部、つまり、レーザ光の軌跡の端部が重複していてもよい。
なお、眼科用レーザ治療装置は、照射領域において、レーザ光を重複して照射しなくてもよい。この場合、レーザ光は、照射領域において一巡照射される。
制御部は更に、スポットサイズ以下の面積を有する領域である切開領域にレーザ光を照射してもよい。この場合、眼科用レーザ治療装置は、同一の照射光学系を用いて、光凝固治療および低侵襲治療の少なくとも何れかと、組織の切開治療を何れも行うことができる。よって、眼科用レーザ治療装置の構造が複雑化せず、製造コストを低減することもできる。
なお、切開領域に照射されるレーザ光は、前記レーザ光源から出射されるレーザ光でもあってもよいし、前記レーザ光源とは別のレーザ光源から出射されるレーザ光であってもよい。切開領域に照射されるレーザ光が前記レーザ光源とは別のレーザ光源から出射されるレーザ光である場合には、切開領域にレーザ光を照射する照射光学系は、照射領域にレーザ光を照射する照射光学系と共通であってもよい。
なお、照射光学系によって照射されるレーザ光のビームモードは、シングルモードであってもよいし、マルチモードであってもよい。レーザ光がシングルモードである場合、レーザ光のスポットの中心部におけるエネルギー密度は、スポットの端部におけるエネルギー密度よりも高くなる。従って、連続波レーザ光が走査されると、走査されたレーザ光の軌跡において、軌跡の中心線付近のエネルギー密度は、軌跡の端部のエネルギー密度よりも高くなる。この場合、例えば、軌跡の端部が重なるようにレーザ光を走査させた場合に、患者眼の組織に対する熱作用の不均一を低減することができる。また、切開領域に、シングルモードのレーザ光が照射されると、切開領域の中心部におけるエネルギー密度は、切開領域の端部のエネルギー密度よりも高くなる。従って、切開領域の中心部に対し、より高い熱作用を生じさせることができる。この場合、局所的に高い熱作用を及ぼす治療(例えば、組織の切開治療等)をより適切に行うこともできる。
本開示では、連続波レーザ光を走査することで熱作用の分布を調整する内容が主に説明されている。しかし、パルスレーザ光を走査することで熱作用の分布を調整することも可能である。例えば、パルスレーザ光の出力、パルス周波数、パルス幅、および走査の速さの少なくとも何れかを走査中に変更することで、照射領域内の中心部に照射されるレーザ光のエネルギー密度を、照射領域内の端部に照射されるレーザ光のエネルギー密度よりも低くしてもよい。
この場合、眼科用レーザ治療装置は以下のように表現することも可能である。パルスレーザ光であるレーザ光を出射するレーザ光源と、前記レーザ光源から出射された前記レーザ光を、患者眼の組織に照射する照射光学系と、前記照射光学系によって照射される前記レーザ光を走査することで、前記組織において前記レーザ光が照射される位置である照射位置を移動可能なレーザ走査部と、制御部とを備え、前記制御部は、前記レーザ光源によって前記レーザ光をパルス発振させつつ前記レーザ走査部を制御することで、前記レーザ光のスポットサイズより大きい面積を有する領域である照射領域内において前記照射位置を移動させ、前記照射位置が前記照射領域内において移動されている間に、前記パルスレーザ光の出力、パルス周波数、パルス幅、および前記照射位置の移動の速さの少なくとも何れかを制御することで、前記照射領域内の中心部に照射される前記レーザ光のエネルギー密度を、前記照射領域内の端部に照射される前記レーザ光のエネルギー密度よりも低くすることを特徴とする眼科用レーザ治療装置。
<実施形態>
以下、本発明の典型的な一実施形態について、図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、本実施形態の眼科用レーザ治療装置1(以下、単に「レーザ治療装置1」という)の概略構成について説明する。本実施形態のレーザ治療装置1は、レーザ光源ユニット10、照射光学系20、観察光学系38、照明光学系39、制御ユニット40、および操作部50を備える。
レーザ光源ユニット10は、レーザ光源11、エイミング光源12、ビームスプリッタ13、集光レンズ14、第一シャッタ15、および第二シャッタ16を備える。
レーザ光源11は、患者眼Eの組織を治療するための治療レーザ光を出射する。本実施形態では、レーザ光源11は、患者眼Eの治療に適した波長の連続波(CW)レーザ光である治療レーザ光を出射する。エイミング光源12は、照射位置(つまり、治療レーザ光が照射される位置)を示すエイミング光を出射する。本実施形態では、可視のレーザ光を出射する光源が、エイミング光源12として用いられる。使用者(例えば、術者等)は、治療する部位にエイミング光の照準を合わせた状態で、治療レーザ光の照射指示をレーザ治療装置1に入力することで、患者眼Eの所望の部位に治療レーザ光を照射させる。
ビームスプリッタ13は、治療レーザ光とエイミング光を合波する。本実施形態のビームスプリッタ13は、治療レーザ光の大部分を反射し、且つエイミング光の一部を透過することで、治療レーザ光とエイミング光を合波する。集光レンズ14は、ビームスプリッタ13から入射するレーザ光を集光し、光ファイバ19の入射端面に入射させる。なお、レーザ治療装置1は、治療レーザ光とエイミング光を合波せずに、別々の光路から患者眼Eに照射してもよい。この場合、レーザ治療装置1は、治療レーザ光とエイミング光を合成するための構成を備える必要はない。
第一シャッタ15および第二シャッタ16は、異常時に光路を遮断することで、患者および使用者等に対する安全性を高める。第一シャッタ15は、レーザ光源11とビームスプリッタ13の間の光路に設けられている。第二シャッタ16は、治療レーザ光およびエイミング光が共に導光される光路に設けられている。
詳細は図示しないが、本実施形態のレーザ光源ユニット10は、複数のレーザ光源を備えていてもよい。例えば、レーザ光源ユニット10は、波長が577nmの治療レーザ光を出射するレーザ光源11と、波長が532nmの治療レーザ光を出射するレーザ光源11とを、同時に装着することができる。複数のレーザ光源11がレーザ光源ユニット10に装着されている場合、使用者は、後述する操作部50を操作することで、治療に用いるレーザ光源11(つまり、治療レーザ光の波長)を選択することができる。従って、使用者は、治療に用いる装置を変更しなくても、複数の治療レーザ光の中から適切な治療レーザ光を選択できる。また、レーザ光源ユニット10は、光凝固治療および低侵襲治療の少なくとも何れかに用いられるレーザ光源11と、切開治療に用いられるレーザ光源を共に備えていてもよい。この場合、レーザ治療装置1は、操作部50からの信号等に応じて、レーザ光を出射させるレーザ光源を切り替えてもよい。また、使用者は、必要に応じてレーザ光源11の追加、変更等を行うことも可能である。また、レーザ治療装置1は波長変換素子を備え、波長変換素子を用いて、治療レーザ光の波長を、治療に応じた波長に調整可能であってもよい。
照射光学系20は、レーザ光源ユニット10から入射したレーザ光(本実施形態では、光ファイバ19を経て入射した治療レーザ光およびエイミング光)を、患者眼Eの組織(例えば、眼底、虹彩、線維柱帯等)に照射する。本実施形態の照射光学系20は、スリットランプ(図示せず)に装着されたデリバリである。照射光学系20は、リレーレンズ21、ズームレンズ22、ミラー23、コリメータレンズ24、レーザ走査部30、対物レンズ25、および反射ミラー26を備える。
ズームレンズ22は、リレーレンズ21から入射したレーザ光のスポットサイズを変更するために、レーザ光の光軸方向に移動する。本実施形態では、アクチュエータ(モータ等)22Aによってズームレンズ22が移動する。一例として、本実施形態では、光凝固治療モードおよび切開治療モードにおけるスポットサイズが、低侵襲治療モードにおけるスポットサイズよりも小さくなるように、治療モードが切り替えられた際にスポットサイズが変更される。なお、レーザ光のスポットサイズを変更するための構成を変更することも可能である。例えば、レーザ治療装置1は、倍率が異なる複数のレンズを備え、レーザ光の光軸に挿入するレンズを切り換えることでスポットサイズを変更してもよい。また、レーザ光のスポットサイズを変更するための構成を省略することも可能である。
ズームレンズ22を経たレーザ光は、ミラー23およびコリメータレンズ24を介してレーザ走査部30に入射する。レーザ走査部30は、レーザ光を走査することで、組織におけるレーザ光の照射位置を移動させる。レーザ走査部30を経たレーザ光は、対物レンズ25を通り、反射ミラー26によって反射され、コンタクトレンズCLを介して患者眼Eの組織に照射される。
レーザ走査部30について説明する。本実施形態のレーザ走査部30は、第一ガルバノミラー(ガルバノスキャナ)31および第二ガルバノミラー35を備える。第一ガルバノミラー31は、ミラー32およびアクチュエータ33を備える。ミラー32の揺動軸は、y軸方向に延びている。ミラー32は、y軸方向に垂直な方向であるx方向にレーザ光を走査する。第二ガルバノミラー35は、ミラー36およびアクチュエータ37を備える。ミラー36の揺動軸は、x軸方向およびy軸方向に垂直な方向であるz軸方向に延びている。ミラー36は、y方向にレーザ光を走査する。アクチュエータ33,37にはモータおよびポテンショメータが内蔵されている。後述する制御ユニット40は、ポテンショメータによって検出される位置情報に基づいて、2つのミラー32,36の各々を独立して揺動させる。その結果、レーザ光が二次元で走査される。
本実施形態のレーザ走査部30は、2つのガルバノミラー31,35によってレーザ光を走査させる。しかし、レーザ走査部30の具体的な構成は変更してもよい。例えば、ポリゴンミラー、MEMSスキャナ等をレーザ走査部30に用いてもよい。また、ミラーの反射等を利用する代わりに、レーザ光を偏向させるデバイス(例えば、音響光学素子(AOM)等)をレーザ走査部30に用いてもよい。また、本実施形態のレーザ走査部30は、治療レーザ光とエイミング光を共に走査させる。しかし、治療レーザ光を走査させる走査部と、エイミング光を走査させる走査部とを別々に設けることも可能である。
観察光学系38は、使用者が患者眼Eを観察するために用いられる。本実施形態の観察光学系38は、対物レンズ、変倍光学系、保護フィルタ、正立プリズム群、視野絞り、および接眼レンズ等を備える。照明光学系39は、患者眼Eを照明する。本実施形態の照明光学系39は、照明光源、コンデンサレンズ、スリット、および投影レンズ等を備え、スリット光によって患者眼Eを照明する。本実施形態では、観察光学系38および照明光学系39は、スリットランプである照射光学系20に搭載されている。
制御ユニット40は、CPU41、ROM42、RAM43、および不揮発性メモリ44等を備える。CPU41は、レーザ治療装置1における各部の制御を司る。ROM42には、各種プログラム、初期値等が記憶されている。RAM43は、各種情報を一時的に記憶する。不揮発性メモリ44は、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体である。例えば、制御ユニット40に着脱可能に装着されるUSBメモリ、フラッシュROM等を、不揮発性メモリ44として使用することができる。本実施形態では、後述するレーザ光照射処理(図2参照)を実行するためのレーザ光照射制御プログラム等が不揮発性メモリ44に記憶される。
制御ユニット40には、レーザ光源11、エイミング光源12、アクチュエータ33、37、フットスイッチ46、および操作部50等が接続されている。フットスイッチ46は、使用者によって踏み込まれることで、治療レーザ光の照射指示を制御ユニット40に入力する。なお、制御ユニット40に照射指示を入力するための構成は変更してもよい。例えば、手で操作されるボタン、タッチパネル等を、照射指示の入力手段として用いてもよい。
操作部50は、レーザ治療装置1に対して各種指示を入力するために、使用者によって操作される。本実施形態では、タッチパネル式のディスプレイ52が操作されることで、各種指示が入力される。しかし、キーボード、マウス、ボタン等が操作部50に用いられてもよい。図1に示すディスプレイ52の表示画面は、治療中に表示される画面の一例である。図1に示す表示画面には、配列パターン設定部53、治療モード設定部54、出力設定部55、照射領域設定部56、重複照射設定部57等が表示されている。
配列パターン設定部53は、照射領域の配列パターンを設定するために操作される。配列パターンとは、照射指示が1回入力される毎に治療レーザ光が照射される照射領域の配列のパターンである。つまり、配列パターンとは、1回の照射指示によって治療される照射領域の、患者眼の組織上での配置を示す。図1に示す例では、縦3箇所×横3箇所の合計9箇所の照射領域に治療レーザ光を照射するための配列パターン(3×3正方形パターン)が示されている。本実施形態では、例えば、照射領域が2×2の正方形状に並ぶパターン、照射領域が4×4の正方形状に並ぶパターン、照射領域を曲線状に並べるパターン、円弧状の配置を更に径方向に複数並べて形成される扇形のパターン、照射領域を直線状に並べるパターン等も予め用意されている。また、照射領域が1つであるシングルパターンも用意されている。更に、本実施形態では、使用者は、操作部50を操作することで所望の配列パターンを作成することも可能である。
使用者は、配列パターン設定部53を操作することで、用意された一つ又は複数の配列パターンから、治療に用いる配列パターンを指定する。制御ユニット40のCPU41は、指定された配列パターンを、治療に用いる配列パターンとして設定する。例えば、本実施形態では、使用者は、光凝固治療を行う場合に、配列パターンを指定する。
治療モード設定部54は、治療を行う際のレーザ治療装置1のモードを設定するために操作される。本実施形態では、治療モードとして、光凝固治療モード、低侵襲治療モード、および切開治療モードが設けられている。光凝固治療モードとは、患者眼Eの組織に凝固斑を生じさせるエネルギーで、治療レーザ光を組織に照射するモードである。低侵襲治療モードとは、患者眼Eの組織に凝固斑を生じさせるエネルギーよりも低いエネルギーで、治療レーザ光を組織に照射するモードである。切開治療モードとは、光凝固治療モードにおけるエネルギーよりも高いエネルギーで、治療レーザ光を患者眼Eの組織に照射することで、患者眼Eの組織を切開するモードである。
なお、患者眼Eの組織に凝固斑を生じさせるエネルギーとは、意図的に組織に凝固斑を生じさせるエネルギーである。よって、患者眼Eの組織に凝固斑を生じさせるエネルギーより低いエネルギーは、凝固でなく光刺激等によって組織に治療効果を生じさせることを目的として設定されるエネルギーであって、結果的に僅かに凝固斑を生じさせる場合もあり得る。
出力設定部55は、治療レーザ光の出力を設定するために操作される。使用者は、光凝固治療モードにおける出力、低侵襲治療モードにおける出力、および切開治療モードにおける出力を、出力設定部55によって設定できる。
照射領域設定部56は、照射領域を設定するために操作される。本実施形態では、例えば、使用者は、光凝固治療モードを設定した場合、配列パターン設定部53を操作して、複数の照射領域が並ぶ配列パターンを選択する。使用者は、照射領域設定部56を操作して、複数の照射領域の各々の大きさを設定する。この場合、照射領域は、レーザ光のスポットサイズより大きい面積を有する。例えば、使用者は、低侵襲治療モードを設定した場合、照射領域設定部56を操作して、低侵襲治療を行う照射領域を設定する。この場合、本実施形態では一例として照射領域は1つであり、レーザ光のスポットサイズより大きい面積を有する。なお、本実施形態では、切開治療モードが設定された場合、治療レーザ光は、スポットサイズ以下の面積を有する領域である切開領域に照射される。この場合、本実施形態では、使用者は、照射領域設定部56を操作して照射領域を設定する必要はない。
重複照射設定部57は、照射領域における治療レーザ光の重複照射を設定するために操作される。例えば、本実施形態では、低侵襲モードにおいて、治療レーザ光の重複照射が可能である。例えば、使用者は、治療モード設定部54を操作して、低侵襲モードを設定し、照射領域設定部56を操作して、照射領域を設定する。その後、使用者は、重複照射設定部57を操作して、治療レーザ光の重複照射を設定してもよい。
本実施形態では、治療レーザ光の重複照射を設定する場合、治療レーザ光は、照射領域全体に亘って、重複して照射される。しかしながら、治療レーザ光は、照射領域全体に亘って、重複して照射されなくてもよい。つまり、治療レーザ光は、照射領域における少なくとも一部の領域において、重複して照射されてもよい。この場合、例えば、重複照射設定部57を操作して、治療レーザ光が重複照射される領域を設定可能であってもよい。また、重複照射設定部57を操作して、治療レーザ光が重複照射される回数を設定可能であってもよい。治療レーザ光が重複照射される領域および治療レーザ光が重複照射される回数の少なくとも一方が、デフォルトで設定されていてもよい。レーザ治療装置1は、照射領域における少なくとも一部の領域において、治療レーザ光を重複して照射することで、照射領域内における治療レーザ光のエネルギー密度の分布を調整することができる。よって、レーザ治療装置は、照射領域内における熱作用の分布を調整することができる。
具体的には、n巡目の照射における治療レーザ光の軌跡と、n´(≠n)巡目の照射における治療レーザ光の軌跡は、一部のみが重複していてもよい。この場合、レーザ治療装置は、治療レーザ光を照射させる回数を、照射領域内の各々の位置に応じて適宜切り換えることができる。一例として、照射領域の端部から中心部に向かって、照射される回数を減少させてもよい。例えば、1巡目の照射では、照射領域全体に治療レーザ光が照射されてもよい。そして、2巡目の照射では、照射領域の端部にのみ治療レーザ光が照射されてもよい。この場合、照射領域内の中心部に照射される治療レーザ光のエネルギー密度を、照射領域内の端部に照射される治療レーザ光のエネルギー密度よりも低くすることができる。照射領域の少なくとも一部の領域への照射は、3巡以上行われてもよい。
また、治療レーザ光のスポットの中心の軌跡、つまり、治療レーザ光の軌跡の中心線は重複せず、治療レーザ光のスポットの端部、つまり、治療レーザ光の軌跡の端部が重複していてもよい。例えば、治療レーザ光がシングルモードである場合、治療レーザ光のスポットの中心部におけるエネルギー密度は、スポットの端部におけるエネルギー密度よりも高くなる。従って、CWレーザ光である治療レーザ光が走査されると、走査された治療レーザ光の軌跡において、軌跡の中心線付近のエネルギー密度は、軌跡の端部(スポットの端部)のエネルギー密度よりも高くなる。このような場合に、治療レーザ光の軌跡の端部(スポットの端部)が重ねることで、患者眼Eの組織に対する熱作用の不均一を低減することができる。
なお、治療レーザ光を重複して照射することで、患者眼Eの組織に対する刺激を抑制しつつ、治療効果を高められる可能性もある。例えば、非常に短い時間での治療レーザ光の照射を、1つのスポットに対して断続的に複数回行うことで、網膜色素上皮を治療する技術(所謂「マイクロパルス」による治療技術)が知られている。本開示のように、CWレーザの照射位置を移動させて、レーザ光を同一位置に重複して複数回照射させることで、マイクロパルスによる治療と同様の効果が生じ得る。
図2から図6を参照して、本実施形態のレーザ治療装置1が実行するレーザ光照射処理について説明する。レーザ治療装置1のCPU41は、レーザ光照射処理開始の指示を受け付けると、不揮発性メモリ44に記憶されているレーザ光照射処理制御プログラムに従って、図2に例示すレーザ光照射処理を実行する。
まず、CPU41は、治療モード設定部54が操作されて、光凝固治療モードが設定されたか否かを判断する(S1)。光凝固治療モードが設定されていない場合(S1:NO)、CPU41は、治療モード設定部54が操作されて、低侵襲治療モードが設定されたか否かを判断する(S2)。低侵襲治療モードが設定されていない場合(S2:NO)、CPU41は、治療モード設定部54が操作されて、切開治療モードが設定されたか否かを判断する(S3)。切開治療モードが設定されていない場合(S3:NO)、CPU41は、処理をS1に戻し、光凝固治療モードが設定されたか否かを再び判断する(S1)。このようにして、CPU41は、治療モード設定部54が操作されて、光凝固治療モード、低侵襲治療モード、および切開治療モードの何れかが設定されたか否かを判断する。
光凝固治療モードが設定された場合(S1:YES)、CPU41は、照射領域を取得する(S4)。例えば、照射領域設定部56が操作されて、照射領域の大きさが設定された場合に、CPU41は、設定された照射領域の大きさを取得する。照射領域の大きさは、予めデフォルト値が設定されていてもよい。そして、照射領域の大きさが設定されない場合には、CPU41は、照射領域の大きさとしてデフォルト値を取得してもよい。なお、本実施形態では、CPU41は、光凝固治療モードが設定された場合、組織に照射される治療レーザ光のスポットサイズが、低侵襲治療モードにおけるスポットサイズよりも小さくなるように、アクチュエータ22A(図1参照)を駆動する。
照射領域が取得されると(S4)、CPU41は、光凝固治療を行う(S5)。例えば、CPU41は、配列パターン設定部53が操作されて設定された配列パターンを取得する。CPU41は、エイミング光源12を点灯させつつレーザ走査部30を駆動することで、取得した配列パターンでエイミング光を患者眼Eの組織に照射させる。例えば、エイミング光は、治療レーザ光の照射を終了させるタイミング(例えば、治療レーザ光の照射を終了する指示が入力されるタイミング)が到来するまで継続して照射される。また、本実施形態では、CPU41は、選択された配列パターンに含まれる1つ又は複数の照射領域の各々の輪郭に沿うように、順にエイミング光を走査させる。従って、使用者は、それぞれの照射領域の組織上における位置と大きさを適切に把握することができる。使用者は、治療する部位にエイミング光の照準を合わせた状態で、フットスイッチ46を操作して、治療レーザ光の照射指示をレーザ治療装置1に入力する。照射指示が入力されると、CPU41は、レーザ光源11に治療レーザ光を連続発振させつつレーザ走査部30を駆動することで、患者眼Eの所望の部位において、設定された配列パターンで治療レーザ光を照射させる。選択された配列パターンに複数の照射領域が含まれる場合、CPU41は、それぞれの照射領域内で治療レーザ光を連続発振させながら走査させる。上記の通り、光凝固治療モードでは、患者眼Eの組織に凝固斑を生じさせるエネルギーで、治療レーザ光が組織に照射される。
図3に例示するように、本実施形態では、治療モードが光凝固治療モードおよび低侵襲治療モードである場合、照射領域110は、治療レーザ光のスポット101より大きい面積を有する。CPU41は、レーザ走査部30を駆動することで、治療レーザ光の照射位置を、照射領域110の中心部111から端部112に向かって、又は、照射領域110の端部112から中心部111に向かって、螺旋状に移動させる。線102は、治療レーザ光のスポット101の中心の軌跡、つまり、治療レーザ光の軌跡の中心線の一例を示す。レーザ治療装置1は、照射領域110において、治療レーザ光を螺旋状に照射することで、他の方式で治療レーザ光を照射する場合に比べて、治療レーザ光による熱作用の分布をより適切に調整することができる。
なお、治療レーザ光のビームモードは、シングルモードであってもよいし、マルチモードであってもよい。治療レーザ光がシングルモードである場合、治療レーザ光のスポット101の中心部におけるエネルギー密度は、スポットの端部におけるエネルギー密度よりも高くなる。従って、CWレーザ光である治療レーザ光が走査されると、走査された治療レーザ光の軌跡において、軌跡の中心線付近のエネルギー密度は、軌跡の端部(スポット101の端部)のエネルギー密度よりも高くなる。この場合、前述したように、軌跡の端部(スポット101の端部)が重なるように治療レーザ光を走査させると、患者眼Eの組織に対する熱作用の不均一を低減することができる。
図4に例示するように、本実施形態では、治療モードが光凝固治療モードである場合、CPU41は、レーザ光源11、照射光学系20、およびレーザ走査部30の少なくとも一つを制御して、照射領域110内の中心部111に照射される治療レーザ光のエネルギー密度を、照射領域110内の端部112に照射されるレーザ光のエネルギー密度よりも低くする。例えば、患者眼Eの組織に照射される治療レーザ光のエネルギー密度を照射領域110内の全体で均一にすると、照射領域110の端部112では、照射領域の中心部よりも、作用する熱が逃げ易い。従って、照射領域110の中心部111では、照射領域110の端部112よりも、熱作用が高くなる傾向にある。つまり、照射領域110内で、熱作用にむらが生じやすい。これに対し、照射領域110内の中心部111に照射される治療レーザ光のエネルギー密度を、照射領域110内の端部112に照射される治療レーザ光のエネルギー密度よりも低くすることで、照射領域110内における熱作用の差を小さくすることができる。
なお、照射領域110内において治療レーザ光のエネルギー密度を調整する方法は、適宜選択できる。例えば、CPU41は、レーザ光源11および照射光学系20の少なくとも一方を制御して、治療レーザ光が照射されている間に、組織に向けて照射される治療レーザ光の出力を変更してもよい。これにより、レーザ治療装置1は、照射領域110内におけるレーザ光のエネルギー密度の分布を調整することができる。よって、照射領域110内における熱作用の分布を適切に調整することができる。レーザ治療装置1から患者眼Eの組織に向けて外部に出射される治療レーザ光の出力を変更する方法も適宜選択できる。例えば、CPU41は、レーザ光源11の出力を変更することで、組織に向けて照射される治療レーザ光の出力を変更してもよい。また、レーザ光源11から出射された治療レーザ光を減衰させるレーザ減衰器が、照射光学系20に設けられていてもよい。この場合、CPU41は、レーザ減衰器の駆動を制御することで、組織に向けて照射される治療レーザ光の出力を変更してもよい。また、CPU41は、レーザ走査部30を制御して、治療レーザ光が照射されている間に、照射位置を移動させる速さを変更してもよい。この場合においても、レーザ治療装置1は、照射領域110内における治療レーザ光のエネルギー密度の分布を調整することができる。よって、照射領域内における熱作用の分布を適切に調整することができる。また、複数のパラメータ(例えば、治療レーザ光の出力と、照射位置の移動の速さ)が変更されることで、エネルギー密度が調整されてもよい。
例えば、治療モードが光凝固治療モードである場合、CPU41は、照射領域110の中心部111において、照射領域110の端部112より、治療レーザ光の出力を低くしてもよい。また、CPU41は、照射領域110の中心部111において、照射領域110の端部112より、照射位置を移動させる速さを上げてもよい。光凝固治療が終了すると(S5)、CPU41は処理をS1に戻す。
低侵襲治療モードが設定された場合(S1:NO、S2:YES)、CPU41は、照射領域を取得する(S6)。例えば、照射領域設定部56が操作されて、照射領域が設定された場合に、CPU41は、設定された照射領域を取得する。一例として、本実施形態では、低侵襲治療モードが設定されている場合の照射領域の大きさは、光凝固治療モードが設定されている場合の各々の照射領域の大きさよりも大きく設定される。その結果、組織(本実施形態では眼底)の広範囲に、低いエネルギーの治療レーザ光が照射される。なお、本実施形態では、CPU41は、低侵襲治療モードが設定された場合、組織に照射される治療レーザ光のスポットサイズが、光凝固治療モードにおけるスポットサイズよりも大きくなるように、アクチュエータ22A(図1参照)を駆動する。従って、低いエネルギーの治療レーザ光が、組織の広範囲に効率よく照射される。
照射領域が取得されると(S6)、CPU41は、照射領域における少なくとも一部の領域において、治療レーザ光を重複して照射させるか否かを判断する(S7)。本実施形態では、CPU41は、重複照射設定部57が操作されて、治療レーザ光の重複照射が設定されたか否かを判断する。
治療レーザ光の重複照射が設定されていない場合(S7:NO)、CPU41は、治療レーザ光を一巡照射することで、低侵襲治療を行う(S8)。例えば、CPU41は、エイミング光源12を点灯させつつレーザ走査部30を駆動することで、照射領域の輪郭に沿ってエイミング光を患者眼Eの組織に照射させる。例えば、エイミング光は、治療レーザ光の照射が終了するタイミングが到来するまで継続して照射される。使用者は、治療する部位にエイミング光の照準を合わせた状態で、フットスイッチ46を操作して、治療レーザ光の照射指示をレーザ治療装置1に入力する。照射指示が入力されると、CPU41は、レーザ光源11に治療レーザ光を出射させつつレーザ走査部30を駆動することで、患者眼Eの所望の部位に対し、治療レーザ光を、照射領域内において一巡照射させる。上記の通り、低侵襲治療モードでは、患者眼Eの組織に凝固斑を生じさせるエネルギーよりも低いエネルギーで、治療レーザ光が組織に照射される。
一例として、本実施形態において低侵襲治療が行われる場合、組織に照射される治療レーザ光のエネルギーは、次のように設定される。まず、使用者によりレーザ治療装置1が操作されて、組織の治療部位とは別の部位(例えば、眼底において視野に影響しない部位)に、治療レーザ光が予備照射される。治療レーザ光が照射された部位の組織に凝固斑が僅かに生じるエネルギーが、基準値として設定される。基準値を設定する方法は、適宜選択できる。一例として、使用者は、観察光学系38によって治療レーザ光が照射された部位の組織を観察し、組織に凝固斑が僅かに生じたか否かを判断してもよい。使用者は、操作部50を操作することで、組織に凝固斑が僅かに生じさせたエネルギーの値を、基準値として設定してもよい。他の例として、レーザ治療装置1は、組織を撮影する撮影部を備えていてもよい。撮影部は、治療レーザ光が照射された部位を撮影してもよい。CPU41は、撮影された部位の画像の画像を処理することで、組織に凝固斑が僅かに生じたと判断した時のエネルギーの値を、基準値として設定してもよい。
基準値が設定された後、基準値に乗算する比率が設定される。例えば、基準値は、使用者が操作部50を操作することで、レーザ治療装置1に入力される。CPU41は、基準値に比率を乗算することで得た値を、低侵襲治療における治療レーザ光のエネルギーとして設定する。
図5に例示するように、本実施形態では、治療モードが低侵襲治療モードである場合、CPU41は、レーザ光源11、照射光学系20、およびレーザ走査部30の少なくとも一つを制御して、照射領域110内において照射される治療レーザ光のエネルギー密度を略均一にする。なお、治療モードが光凝固治療モードである場合と同様、照射領域110内において治療レーザ光のエネルギー密度を調整する方法は、適宜選択できる。
治療レーザ光の重複照射が設定されている場合(S7:YES)、CPU41は、治療レーザ光を重複照射することで、低侵襲治療を行う(S9)。例えば、CPU41は、S8での処理と同様、エイミング光源12を点灯させつつレーザ走査部30を駆動することで、照射領域の輪郭に沿ってエイミング光源を患者眼Eの組織に照射させる。使用者は、治療する部位にエイミング光の照準を合わせた状態で、フットスイッチ46を操作して、治療レーザ光の照射指示をレーザ治療装置1に入力する。照射指示が入力されると、CPU41は、レーザ光源11に治療レーザ光を出射させつつレーザ走査部30を駆動することで、患者眼Eの所望の部位に対し、治療レーザ光を、照射領域内において重複して照射させる。S8又はS9における低侵襲治療が終了すると、CPU41は処理をS1に戻す。なお、CPU41は、重複照射が設定されている場合には、重複照射が設定されていない場合に比べて、照射位置を移動させる速さを速くする条件、および、組織に向けて照射される治療レーザ光の出力を低くする条件の少なくとも何れかを満たした状態で、重複照射を実行する。その結果、マイクロパルスによる治療と同様の効果が生じる。重複照射の回数(≧2)をユーザが適宜設定できることは言うまでもない。
切開治療モードが設定された場合(S1:NO、S2:NO、S3:YES)、CPU41は、切開治療を行う(S10)。例えば、CPU41は、エイミング光源12を点灯させて、患者眼Eの組織における切開領域に、エイミング光を照射させる。例えば、エイミング光は、治療レーザ光の照射が終了するタイミングが到来するまで継続して照射される。また、CPU41は、組織に照射される治療レーザ光のスポットサイズが、低侵襲治療モードにおけるスポットサイズよりも小さくなるように、アクチュエータ22A(図1参照)を駆動する。一例として、本実施形態では、切開治療モードにおけるスポットサイズと光凝固治療モードにおけるスポットサイズは同一とされる。その結果、スポットサイズを変更する動作が簡素化される。使用者は、治療する部位にエイミング光の照準を合わせた状態で、フットスイッチ46を操作して、治療レーザ光の照射指示をレーザ治療装置1に入力する。照射指示が入力されると、CPU41は、レーザ光源11に治療レーザ光を出射させることで、患者眼Eの所望の部位に対し、治療レーザ光を照射させる。
上記の通り、切開治療モードでは、スポットサイズ以下の面積を有する切開領域に、光凝固治療モードにおけるエネルギーよりも高いエネルギーで、治療レーザ光が照射される。これにより、患者眼Eの組織における切開領域が切開される。本実施形態では、CPU41は、レーザ光源11および照射光学系20の少なくとも一方を制御して、切開領域に照射される治療レーザ光のエネルギー密度を、光凝固治療モードにおける治療レーザ光のエネルギー密度よりも高くする。
なお、切開治療モードにおいて、治療レーザ光のビームモードは、シングルモードが好ましい。治療レーザ光がシングルモードである場合、治療レーザ光のスポットの中心部におけるエネルギー密度は、スポットの端部におけるエネルギー密度よりも高くなる。図6に例示するように、切開領域120に、シングルモードの治療レーザ光が照射されると、切開領域120の中心部におけるエネルギー密度は、切開領域120の端部のエネルギー密度よりも高くなる。従って、切開領域120の中心部に対し、より高い熱作用を生じさせることができる。このように、レーザ治療装置1は、局所的に高い熱作用を及ぼす治療を行うこともできる。
なお、前述したように、切開治療モードにおいて使用されるレーザ光源11は、光凝固治療モードおよび低侵襲治療モードの少なくとも一方において使用されるレーザ光源11であってもよい。また、切開治療モードにおいて使用されるレーザ光源11は、光凝固治療モードおよび低侵襲治療モードにおいて使用されるレーザ光源11とは別のレーザ光源11であってもよい。この場合、切開領域に治療レーザ光を照射する照射光学系20は、照射領域に治療レーザ光を照射する照射光学系20と共通であってもよい。
上記実施形態は、種々の変更が可能である。例えば、レーザ治療装置1は、照射領域において治療レーザ光を、螺旋状ではなく、他の方式で治療レーザ光を照射してもよい。例えば、図7に例示するように、レーザ治療装置1は、レーザ走査部30を制御して、照射領域130において照射位置(つまり、治療レーザ光のスポット101の位置)を複数の直線103の各々に沿って順に階段状に移動させてもよい。また、照射領域は、図3に例示する円形や図7に例示する四角形に限らず、他の形状(例えば、三角形等)であってもよい。
本実施形態では、治療レーザ光として、CWレーザ光が用いられる。しかしながら、レーザ治療装置1は、パルスレーザ光を出射するレーザ光源を備え、治療レーザ光として、パルスレーザ光が用いられてもよい。この場合、レーザ治療装置1は、パルスレーザ光を走査することで、熱作用の分布を調整することができる。例えば、レーザ治療装置1は、パルスレーザ光の出力、パルス周波数、パルス幅、および走査の速さの少なくとも何れかを走査中に変更してもよい。これにより、レーザ治療装置1は、照射領域内の中心部に照射されるレーザ光のエネルギー密度を、照射領域内の端部に照射されるレーザ光のエネルギー密度よりも低くしてもよい。
本実施形態では、レーザ治療装置1は、光凝固治療、低侵襲治療、および切開治療を行うことができる。しかしながら、レーザ治療装置1は、光凝固治療のみを実行可能であってもよいし、低侵襲治療のみを実行可能であってもよいし、光凝固治療および低侵襲治療のみを実行可能であってもよいし、光凝固治療および低侵襲治療の何れかと切開治療を実行可能であってもよい。レーザ治療装置1が光凝固治療のみを実行可能である場合、レーザ光照射処理におけるS2、S3、S6からS10の処理は実行されなくてよい。レーザ治療装置1が低侵襲治療のみを実行可能である場合、レーザ光照射処理におけるS1、S3からS5、S10の処理は実行されなくてよい。レーザ治療装置1が光凝固治療および低侵襲治療のみを実行可能である場合、レーザ光照射処理におけるS3およびS10の処理は実行されなくてよい。レーザ治療装置1が光凝固治療および切開治療のみを実行可能である場合、レーザ光照射処理におけるS2、S6からS9の処理は実行されなくてよい。レーザ治療装置1が低侵襲治療および切開治療のみを実行可能である場合、レーザ光照射処理におけるS1、S4、S5の処理は実行されなくてよい。
治療レーザ光の重複照射の設定は、重複照射設定部57を介して設定されなくてもよい。例えば、低侵襲治療モードが設定された場合に、デフォルトで重複照射が設定されてもよい。この場合、レーザ光照射処理におけるS7およびS8の処理は実行されず、S6の処理の後、S9の処理(重複照射)が実行されてもよい。また、治療レーザ光の重複照射の設定がなされなくてもよい。この場合、レーザ光照射処理におけるS7およびS9の処理は実行されず、S6の処理の後、S8の処理(一巡照射)が実行されてもよい。
本実施形態では、使用者が観察光学系38によってエイミング光を観察しながら、組織における治療レーザ光の照射範囲を調整する。しかし、治療レーザ光の照射範囲を決定する方法を変更することも可能である。例えば、レーザ治療装置1は、治療対象となる組織を撮影する撮影部を備えていてもよい。使用者は、操作部等を操作することで、撮影部によって撮影された画像上で治療レーザ光の照射範囲を設定してもよい。CPU41は、照射範囲が設定された画像と、治療時に撮影されている組織の画像に基づいて、設定された照射範囲に自動的に治療レーザ光を照射してもよい。この場合でも、本実施形態で例示された技術の少なくとも一部を適用できる。
上記実施形態および変形例におけるCPU41は、本発明の「制御部」の一例である。上記実施形態および変形例における治療レーザ光は、本発明の「レーザ光」の一例である。
1 眼科用レーザ治療装置
11 レーザ光源
20 照射光学系
30 レーザ走査部
41 CPU
110 照射領域
111 中心部
112 端部
120 切開領域
130 照射領域
E 患者眼

Claims (8)

  1. 連続波レーザ光であるレーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射された前記レーザ光を、患者眼の組織に照射する照射光学系と、
    前記照射光学系によって照射される前記レーザ光を走査することで、前記組織において前記レーザ光が照射される位置である照射位置を移動可能なレーザ走査部と、
    制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記レーザ光源によって前記レーザ光を連続発振させつつ前記レーザ走査部を制御することで、前記レーザ光のスポットサイズより大きい面積を有する領域である照射領域内において前記照射位置を移動させることを特徴とする眼科用レーザ治療装置。
  2. 請求項1に記載の眼科用レーザ治療装置であって、
    前記制御部は更に、
    前記レーザ光源および前記照射光学系の少なくとも一方を制御して、前記照射領域内において前記照射位置を移動させている間に、前記組織に向けて照射される前記レーザ光の出力を変更することを特徴とする眼科用レーザ治療装置。
  3. 請求項1又は2に記載の眼科用レーザ治療装置であって、
    前記制御部は更に、
    前記レーザ走査部を制御して、前記照射領域内において前記照射位置を移動させる速さを変更することを特徴とする眼科用レーザ治療装置。
  4. 請求項1から3の何れかに記載の眼科用レーザ治療装置であって、
    前記制御部は更に、
    前記レーザ光源、前記照射光学系、および前記レーザ走査部の少なくとも一つを制御して、前記照射領域内の中心部に照射される前記レーザ光のエネルギー密度を、前記照射領域内の端部に照射される前記レーザ光のエネルギー密度よりも低くすることを特徴とする眼科用レーザ治療装置。
  5. 請求項1から4の何れかに記載の眼科用レーザ治療装置であって、
    前記レーザ光源および前記照射光学系は、前記組織に凝固斑を生じさせるエネルギーよりも低いエネルギーで前記レーザ光を前記組織に照射することが可能であることを特徴とする眼科用レーザ治療装置。
  6. 請求項1から5の何れかに記載の眼科用レーザ治療装置であって、
    前記制御部は、前記レーザ走査部を制御して、前記照射領域の中心部から端部に向かって、又は、前記照射領域の端部から中心部に向かって、螺旋状に前記照射位置を移動させることを特徴とする眼科用レーザ治療装置。
  7. 請求項1から6の何れかに記載の眼科用レーザ治療装置であって、
    前記制御部は、前記レーザ走査部を制御して前記照射位置を移動させることで、前記照射領域における少なくとも一部の領域において、前記レーザ光を重複して照射させることを特徴とする眼科用レーザ治療装置。
  8. 請求項1から7の何れかに記載の眼科用レーザ治療装置であって、
    前記制御部は更に、
    前記スポットサイズ以下の面積を有する領域である切開領域にレーザ光を照射することで、前記組織における前記切開領域を切開することを特徴とする眼科用レーザ治療装置。

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