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JP2019031928A - 排気浄化装置 - Google Patents

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JP2019031928A
JP2019031928A JP2017152890A JP2017152890A JP2019031928A JP 2019031928 A JP2019031928 A JP 2019031928A JP 2017152890 A JP2017152890 A JP 2017152890A JP 2017152890 A JP2017152890 A JP 2017152890A JP 2019031928 A JP2019031928 A JP 2019031928A
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exhaust gas
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JP2017152890A
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勝治 井上
Katsuji Inoue
勝治 井上
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Hino Motors Ltd
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Hino Motors Ltd
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Abstract

【課題】フィルターの再生処理において、必要とされる排気ガスの昇温量に応じて燃料添加量を制御することのできる排気浄化装置を提供する。【解決手段】排気浄化装置30は、フィルター42と、排気ガスに燃料を添加する添加部32と、排気ガス中の燃料を酸化させる酸化触媒41と、フィルター42の温度を示す第1温度を検出する第1温度センサー54と、酸化触媒41に流入する排気ガスの温度を示す第2温度を検出する第2温度センサー55と、添加部32による燃料添加量を制御するECU60とを備える。ECU60は、第1温度および第2温度を取得し、フィルター42の目標温度と第1温度との偏差に基づくフィードバック制御により燃料添加量の基本添加量を演算する。ECU60は、第2温度の上昇に対して単調減少する値が補正係数として規定された補正係数データから補正係数を演算し、基本添加量を補正係数で補正することにより燃料添加量を演算する。【選択図】図1

Description

本は、排気ガスに含まれている粒子状物質を捕捉するフィルターを有する排気浄化装置に関する。
例えば特許文献1のように、軽油を燃料とするディーゼルエンジンを搭載した車両には、排気ガスに含まれるNOxや粒子状物質を浄化する排気浄化装置が搭載されている。排気浄化装置は、例えば還元剤とNOxとを反応させてNOxを還元する触媒や粒子状物質を捕捉するフィルターを備えている。このフィルターにおいては、捕捉した粒子状物質が焼却される再生処理が行われることによりフィルター機能が再生する。再生処理では、フィルターが目標温度まで昇温するように、排気ガスに添加した燃料を酸化させることによりフィルターに流入する排気ガスの温度を昇温させている。
特開2015−105633号公報
ところで、フィルターの再生処理において必要とされる燃料添加量は、直前までのエンジンの運転状態に応じて異なる。例えば、冷間始動直後の再生処理においては、エキゾーストマニホールドや排気通路などといった排気ガスが接触する排気系部材の温度が低く、エンジンからフィルターまでの経路における排気ガスの熱損失が大きい。そのため、同再生処理においては、全負荷走行直後の再生処理に比べて、必要とされる排気ガスの昇温量が大きくなり、より多くの燃料が必要となる。燃料添加量は、フィルターの目標温度とフィルターの温度との偏差に基づくフィードバック制御により制御されるが、冷間始動直後での再生処理を基準としてフィードバック制御のゲインが設定されると全負荷走行直後での再生処理においてフィルターの過熱を引き起こしてしまう。反対に、全負荷走行直後での再生処理を基準としてゲインが設定されると冷間始動直後での再生処理において再生時間が長くなってしまう。
本発明は、フィルターの再生処理において、必要とされる排気ガスの昇温量に応じて燃料添加量を制御することのできる排気浄化装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する排気浄化装置は、エンジンの排気ガスが流れる排気通路に位置するフィルターと、前記フィルターの上流で排気ガスに燃料を添加する添加部と、前記添加部が添加した燃料を酸化させることにより排気ガスを昇温させる昇温部と、前記フィルターの温度を示す第1温度を検出する第1温度検出部と、前記昇温部に流入する排気ガスの温度を示す第2温度を検出する第2温度検出部と、前記添加部を制御して前記フィルターの再生処理を実行する制御部と、を備え、前記制御部は、前記第1温度および前記第2温度を取得する取得部と、前記フィルターの目標温度と前記第1温度との偏差に基づくフィードバック制御により前記添加部が添加する燃料添加量の基本添加量を演算する基本添加量演算部と、前記第2温度の上昇に対して単調減少する値が補正係数として規定された補正係数データを保持し、前記第2温度に応じた前記補正係数を演算する補正係数演算部と、前記基本添加量を前記補正係数で補正することにより前記燃料添加量を演算する添加量演算部と、を有する。
上記構成によれば、フィードバック制御に基づく基本添加量が同じであっても、必要とされる排気ガスの昇温量が大きいときには燃料添加量が多くすることができ、また、必要とされる排気ガスの昇温量が小さいときには燃料添加量が少なくすることができる。
上記構成の排気浄化装置において、前記第2温度検出部は、前記昇温部に流入する直前の排気ガスの温度を検出することが好ましい。
上記構成によれば、必要とされる排気ガスの昇温量がより高い精度のもとで把握されることから、排気ガスの昇温量に応じた燃料添加量をより高い精度のもとで制御できる。
上記構成の排気浄化装置において、前記第2温度は、前記エンジンの運転状態が軽負荷状態であると判断される軽負荷温度と、前記エンジンの運転状態が全負荷状態であると判断される全負荷温度と、を有し、前記補正係数データには、前記第2温度が前記軽負荷温度以下の範囲に前記補正係数の最大値が規定され、前記第2温度が前記軽負荷温度よりも高く、かつ、前記全負荷温度以下の範囲に前記第2温度が高いほど小さい値が規定されていることが好ましい。
補正係数データには、第2温度の上昇に対して単調減少する補正係数として上記構成のような値を設定することが可能である。
上記構成の排気浄化装置において、前記フィードバック制御におけるゲインに前記エンジンの冷間始動直後に前記再生処理が実行された場合の最適値が設定されることが好ましい。
上記構成によれば、冷間始動直後の再生処理における再生時間の短縮を最優先してゲインの設定が可能であるから、同再生処理の再生時間をより確実に短縮することができる。
排気浄化装置の一実施形態を搭載したエンジンシステムの概略構成図。 排気浄化装置における電気的構成の一例を示す機能ブロック図。 補正係数データの一例を模式的に示すグラフ。 上限値の演算結果の一例を模式的に示すグラフ。 冷間始動直後の再生処理の再生時間を比較した結果の一例を示すグラフ。
図1〜図5を参照して、排気浄化装置の一実施形態について説明する。まず、図1を参照して、排気浄化装置が搭載されるエンジンシステムの概略構成について説明する。
図1に示すように、エンジンシステムは、ディーゼルエンジン10(以下、エンジン10という。)を備える。シリンダーブロック11に形成された複数のシリンダー12には、コモンレールから所定圧力の燃料が供給されるインジェクター13から燃料が噴射される。シリンダーブロック11には、インテークマニホールド14とエキゾーストマニホールド15とが接続されている。
インテークマニホールド14に接続される吸気通路16には、上流側から順に、エアクリーナー16A、ターボチャージャー17を構成するコンプレッサー18、インタークーラー19が設けられている。エキゾーストマニホールド15に接続される排気通路20には、ターボチャージャー17を構成するタービン22が設けられている。
エキゾーストマニホールド15と吸気通路16とを接続するEGR通路25には、EGRクーラー26とEGR弁27とが設けられている。EGR弁27が開状態にあるとき、シリンダー12には、EGRガスと吸入空気との混合気体が作動ガスとして供給される。
シリンダー12では、作動ガスとインジェクター13が噴射した燃料との混合気が燃焼する。シリンダー12からの排気ガスは、エキゾーストマニホールド15を通じて排気通路20へと流入し、タービン22を通過した後、排気浄化装置30に流入する。
排気浄化装置30は、添加部32、昇温部として機能する酸化触媒41、および、フィルターであるDPF(Diesel Particulate Filter)42を備える。酸化触媒41およびDPF42は、排気通路20を構成する拡径部20Aに収容されている。
添加部32は、拡径部20Aに流入する排気ガスに対して燃料を添加する。添加部32は、燃料を貯留する燃料タンク34に接続された燃料通路35を備える。この燃料タンク34は、インジェクター13が噴射する燃料を貯留する燃料タンクでもよいし、該燃料タンクとは別個に設けられる燃料タンクでもよい。燃料通路35には、ポンプ36が配設されている。ポンプ36は、燃料タンク34内の燃料を所定圧力で添加弁38に圧送する。添加弁38は、弁機構を内蔵した電子制御式の噴射弁であり、弁機構が開状態にあるときに排気ガスに燃料を添加する。
酸化触媒41は、排気ガス中の未燃燃料や一酸化炭素を酸化して水や二酸化炭素に変換する。また、酸化触媒41は、添加部32が添加した燃料を酸化することでDPF42に流入する排気ガスを昇温する。酸化触媒41は、例えば耐熱性に優れたステンレスやセラミックからなるフロースルー型のモノリス担体と、このモノリス担体にコーティングされた触媒層とを有する。触媒層は、例えばゼオライトやアルミナからなる粒子状の触媒担体と触媒担体に担持された触媒金属とを有する。触媒金属は、例えば白金、パラジウム、およびロジウム等の白金系元素のうちの少なくとも1種である。
DPF42は、排気ガス中の粒子状物質を捕捉する。DPF42は、例えば耐熱性に優れたセラミックやステンレスを素材としたウォールフロー型のフィルターであり、再生温度まで昇温すると粒子状物質が焼却されてフィルター機能が再生する。なお、このDPF42は、その表層にNOxを還元する触媒層を有する触媒化DPFであってもよい。
エンジンシステムは、エンジン回転数センサー52、差圧センサー53、第1温度センサー54、および、第2温度センサー55を備えている。
エンジン回転数センサー52は、エンジン10によって駆動されるクランクシャフト10aの回転数であるエンジン回転数Neを検出する。差圧センサー53は、DPF42の上流側の圧力と下流側の圧力との圧力差である差圧ΔPを検出する。第1温度センサー54は、フィルターの温度である第1温度T1を検出する第1温度検出部として機能する。第1温度センサー54は、例えば、酸化触媒41とDPF42との間を流れる排気ガスの温度であってDPF42に流入する直前の排気ガスの温度を第1温度T1として検出する。第2温度センサー55は、昇温部に流入する排気ガスの温度である第2温度T2を検出する第2温度検出部として機能する。例えば、第2温度センサー55は、タービン22を通過して酸化触媒41に流入する直前の排気ガスの温度を第2温度T2として検出する。これらの各種センサー52〜55は、制御部として機能するECU(Electronic Control Unit)60に検出値を示す信号を出力する。
図2〜図4を参照して、ECU60について説明する。
図2に示すように、ECU60は、プロセッサ、メモリー、入力インターフェース、および、出力インターフェース等がバスを介して互いに接続されたマイクロコンピューターを中心に構成される。ECU60は、入力インターフェースを介して取得した各種情報、ならびに、メモリーに格納された各種制御プログラムおよび各種データに基づいて各種処理を実行する。ECU60は、各種処理に基づく制御信号を出力インターフェースを介して各種制御対象に出力する。例えば、ECU60は、DPF42を再生する再生処理において、添加弁38から排気ガスに添加される燃料添加量Qinjを演算し、その演算した燃料添加量Qinjの燃料が排気ガスに添加されるように添加弁38を制御する。
ECU60は、再生処理に関する各種の機能部として、取得部61、基本添加量演算部62、補正係数演算部64、上限演算部66、および、添加量演算部68を備えている。
取得部61は、上述した各種センサー52〜55が検出したエンジン回転数Ne、差圧ΔP、第1温度T1、および、第2温度T2を取得する。また取得部61は、ドライバーが操作可能な再生ボタン56の操作信号を取得する。ECU60は、取得部61が再生ボタン56の操作信号を取得するとDPF42の再生処理を開始し、再生処理の実行中に第1温度T1に基づく粒子状物質の燃焼量が所定の閾値に到達すると再生処理を終了する。
基本添加量演算部62は、DPF42の目標温度Ttarと取得部61が取得した第1温度T1との偏差ΔT(=Ttar−T1)に基づくフィードバック制御により、燃料添加量Qinjの基本添加量Qbseを演算する。目標温度Ttarは、再生温度よりも高い温度であり、フィルターの再生が継続して行われる温度である。基本添加量演算部62は、例えば、偏差ΔTに対して比例ゲインKpを乗算した比例項(=Kp×ΔT)と偏差ΔTの積分に対して積分ゲインKiを乗算した積分項(=Ki×∫ΔT)との加算値を基本添加量Qbseとして演算する。
また、基本添加量演算部62は、偏差ΔTとエンジン回転数Neとに対して比例ゲインKpおよび積分ゲインKiの各々が関連付けられたゲインデータ63をメモリーの所定領域に保持している。基本添加量演算部62は、基本添加量Qbseを演算する際に、偏差ΔTとエンジン回転数Neとに対応する比例ゲインKpおよび積分ゲインKiをゲインデータ63から選択し、その選択した比例ゲインKpおよび積分ゲインKiを用いて基本添加量Qbseを演算する。
補正係数演算部64は、基本添加量演算部62が演算した基本添加量Qbseを補正する補正係数Kを演算する。補正係数演算部64は、第2温度T2の上昇に対して広義単調減少する補正係数Kが第2温度T2ごとに規定された補正係数データ65をメモリーの所定領域に保持している。補正係数演算部64は、第2温度T2に応じた補正係数Kを補正係数データ65から選択することにより補正係数Kを演算する。
図3に示すように、第2温度T2は、エンジン10の運転状態が軽負荷状態、すなわち停車中のアイドリング状態にあると判断可能な軽負荷温度T21と、エンジン10の運転状態が全負荷状態にあると判断可能な全負荷温度T22とを有している。
補正係数データ65において、軽負荷温度T21以下の第2温度T2には、補正係数Kの最大値である最大係数K1が補正係数Kとして規定されている。軽負荷温度T21よりも高く、かつ、全負荷温度T22以下の第1減少領域の第2温度T2には、全負荷温度T22に対応する全負荷係数K2に向かって第2温度T2が高くなるほど小さくなる値が補正係数Kとして規定されている。全負荷温度T22よりも高く、かつ、最小値割当温度T23以下の第2減少領域の第2温度T2には、第2温度T2が高くなるほど小さくなる値が補正係数Kとして規定されている。最小値割当温度T23よりも高い第2温度T2には、補正係数Kの最小値が規定されている。
上限演算部66は、燃料添加量Qinjの上限値Qlimを演算する。
図4に示すように、上限演算部66は、酸化触媒41が活性状態にあると判断可能な温度である添加下限温度T11よりも第1温度T1が低い場合には、上限値Qlimとして0を演算する。上限演算部66は、第1温度T1が添加下限温度T11よりも高く、かつ、上限値Qlimが最大上限値Qmaxに到達する低温側上限温度T12以下の場合には、第1温度T1が高くなるほど大きくなる値を上限値Qlimとして演算する。この添加下限温度T11と低温側上限温度T12との間には、高温側における上限値Qlimの変化率が大きくなる変化率切替温度Tcが設定されている。こうした構成によれば、酸化触媒41の活性状態に応じて燃料添加量Qinjが制限されることで燃料のスリップ量が低減されるとともに、DPF42の急激な温度上昇やDPF42における温度分布のばらつきが抑えられる。
また、上限演算部66は、第1温度T1が低温側上限温度T12よりも高く、かつ、高温側上限温度T13以下である場合には、上限値Qlimとして最大上限値Qmaxを演算する。上限演算部66は、第1温度T1が高温側上限温度T13よりも高く、かつ、禁止温度T14未満である場合には、禁止温度T14で0に到達するように第1温度T1が高くなるほど小さくなる値を上限値Qlimとして演算する。禁止温度T14よりも高い第1温度T1には、上限値Qlimとして0が規定されている。禁止温度T14は、DPF42の過熱を抑えるべく、第1温度T1の観点から燃料の添加を禁止すべきと判断される温度である。
添加量演算部68は、上限値Qlimを上限として基本添加量Qbseおよび補正係数Kに基づき燃料添加量Qinjを演算し、その演算した燃料添加量Qinjを示す制御信号を添加弁38に出力する。添加量演算部68は、例えば、基本添加量Qbseと補正係数Kとの乗算値、および、上限値Qlimのうちの小さい方を燃料添加量Qinj(=min(Qlim、K×Qbse))として演算する。
図5を参照して上述した排気浄化装置30の作用について説明する。
上述した排気浄化装置30においては、第2温度T2に応じて選択される補正係数Kによって基本添加量Qbseが補正され、その補正後の燃料量が燃料添加量Qinjに設定される。これにより、基本添加量Qbseが同じであっても、必要とされる排気ガスの昇温量が小さいほど、換言すれば排気系部材の温度が高いほど、燃料添加量Qinjを少なくすることができる。また、必要とされる排気ガスの昇温量が大きいほど、換言すれば排気系部材の温度が低いほど、燃料添加量Qinjを多くすることができる。その結果、全負荷走行直後の再生処理におけるDPF42の過熱の抑制と、冷間始動直後の再生処理における再生時間の短縮とを両立させることができる。
例えば、ゲインデータ63の比例ゲインKpおよび積分ゲインKiが冷間始動直後の再生処理における再生時間の短縮についての最適値である場合、補正係数Kの最大係数K1に1が設定され、全負荷温度T22における補正係数Kである全負荷係数K2に1未満の値が設定される。すなわち、第2温度T2が軽負荷温度T21以下である場合には、上限値Qlim以下という条件のもと、基本添加量Qbseがそのまま燃料添加量Qinjに設定される。また、第2温度T2が軽負荷温度T21よりも高く、かつ、全負荷温度T22以下である場合には、上限値Qlim以下という条件のもと、基本添加量Qbseよりも少ない燃料量が燃料添加量Qinjに設定される。こうした比例ゲインKpおよび積分ゲインKiの設定条件のもとでは、再生時間が長くなる冷間始動直後の再生処理における再生時間をより効果的に短縮することができる。
また例えば、ゲインデータ63の比例ゲインKpおよび積分ゲインKiが全負荷走行直後の再生処理におけるDPF42の過熱の抑制についての最適値である場合、最大係数K1に1よりも大きい値が設定され、全負荷係数K2に1が設定される。すなわち、第2温度T2が全負荷温度T22未満である場合には、上限値Qlim以下という条件のもと、基本添加量Qbseよりも大きい燃料量が燃料添加量Qinjに設定される。こうした比例ゲインKpおよび積分ゲインKiの設定条件のもとでは、DPF42が過熱しやすい全負荷走行直後の再生処理においてDPF42の過熱をより効果的に抑えることができる。
図5は、冷間始動直後の再生処理における再生時間を比較した結果の一例を示すグラフである。比較例は、冷間始動直後の再生処理における最適値と全負荷走行直後の再生処理における最適値との間の中間的な値が比例ゲインKpおよび積分ゲインKiに設定され、かつ、基本添加量Qbseが燃料添加量Qinjに設定される排気浄化装置の再生時間を示している。一方、実施例は、上述した排気浄化装置30であって、比例ゲインKpおよび積分ゲインKiに冷間始動直後の再生処理における最適値が設定される排気浄化装置の再生時間を示している。図5に示すように、実施例の再生時間は、比較例の再生時間に比べて約20%削減されることが認められた。
上記実施形態の排気浄化装置30によれば、以下に列挙する効果が得られる。
(1)排気浄化装置30においては、フィードバック制御に基づく基本添加量Qbseが同じであっても第2温度T2が低いほど燃料添加量Qinjが多くなる。そのため、必要とされる排気ガスの昇温量が大きいほど燃料添加量Qinjを多くすることができ、また、必要とされる排気ガスの昇温量が小さいほど燃料添加量Qinjを少なくすることができる。その結果、その時々の排気系部材の温度状態に応じた燃料添加量QinjでDPF42の再生処理を行うことができる。
(2)排気浄化装置30において、第2温度センサー55は、酸化触媒41に流入する直前の排気ガスの温度を検出している。これにより、必要とされる排気ガスの昇温量がより高い精度のもとで把握される。その結果、燃料添加量Qinjをより高い精度のもとで制御することができる。こうした効果は、一般的な乗用車に比べてスケールが大きく熱容量の大きい排気系部材が使用されるとともに車両バリエーションが多く排気系部材の形状(例えば配管長さ)や種類が多様な貨物自動車等の大型自動車においてより顕著である。
(3)排気浄化装置30においては、比例ゲインKpおよび積分ゲインKiを冷間始動直後に再生処理が行われた場合の最適値に設定可能である。この場合、補正係数Kの最大係数K1に1が設定される。この設定条件によれば、再生時間が最も長くなる冷間始動直後のアイドリング状態における再生処理での再生時間を効果的に短くすることができる。
(4)排気浄化装置30においては、比例ゲインKpおよび積分ゲインKiを全負荷走行直後に再生処理が行われた場合の最適値に設定可能である。この場合、補正係数Kの全負荷係数K2に1が設定される。この設定条件によれば、DPF42が過熱しやすい全負荷走行直後の再生処理でのDPF42の過熱を効果的に抑えることができる。
(5)排気浄化装置30においては、基本添加量Qbseを演算する際、偏差ΔTとエンジン回転数Neとに応じた比例ゲインKpおよび積分ゲインKiがゲインデータ63から選択される。こうした構成によれば、その時々の排気ガスの流量に応じて比例ゲインKpおよび積分ゲインKiが設定可能であることから、車両の走行中にDPF42の再生処理が行われたとしても、その時々の排気ガスの昇温量に応じた熱量の基本添加量Qbseを演算することができる。
(6)第2温度T2が全負荷温度T22よりも高い場合には、例えば第2温度センサー55など、排気浄化装置30の構成要素に異常が生じている可能性がある。こうした状況において、全負荷走行直後の再生処理と同等の燃料添加量Qinjを添加するとなれば、DPF42の過熱を招いてしまうおそれがある。この点、上記構成によれば、補正係数データ65には、全負荷温度T22よりも高い第2温度T2に対して全負荷係数K2よりも小さい値が補正係数Kとして規定されている。そのため、排気浄化装置30に異常が生じたとしてもDPF42の過熱を抑えることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・比例ゲインKpおよび積分ゲインKiは、冷間始動直後の再生処理の最適値や全負荷走行直後の再生処理の最適値に限らず、他の状態での再生処理における最適値であってもよい。こうした場合、高い頻度のもとで再生処理が行われる状態における最適値が比例ゲインKpおよび積分ゲインKiに設定され、また、軽負荷温度T21よりも高くかつ全負荷温度T22よりも低い第2温度T2に対応する補正係数Kに1が設定される。こうした構成によれば、頻度の高い再生処理の再生時間を効果的に短縮することができる。
・再生処理における排気ガスの昇温は、酸化触媒41における燃料の酸化に限らず、例えば、DPF42の上流に配設されたバーナーが生成する燃焼ガスとの混合によって行われてもよい。こうしたバーナーは、排気ガスに燃料を添加する添加部や排気ガスに添加した燃料を着火する着火部、燃料の燃焼空間を形成する燃焼空間形成部材などを備えている。そして、その燃焼ガスと排気ガスとが混合する混合空間を形成する混合空間形成部材によって昇温部が構成される。
・添加部は、排気ガスに燃料を添加できるものであればよい。そのため、添加部は、例えば、ポスト噴射により燃料を添加するインジェクター13であってもよい。
・第1温度検出部は、DPF42の温度を示す第1温度T1を検出するものであればよく、DPF42に流入する排気ガスの温度を検出する第1温度センサー54に限られない。例えば、第1温度検出部は、DPF42に流入する排気ガスの温度である上流側温度を検出する上流側温度センサーと、DPF42から流出した排気ガスの温度である下流側温度を検出する下流側温度センサーと、上流側温度と下流側温度とに基づく温度勾配からDPF42の温度を演算する温度演算部とによって構成されてもよい。
・第2温度検出部は、昇温部に流入する排気ガスの温度を示す第2温度T2を検出するものであればよく、昇温部に流入する直前の排気ガスの温度を検出する第2温度センサー55に限られない。例えば、第2温度検出部は、ターボチャージャー17を備えたエンジンシステムにおいては、タービン22から流出した直後の排気ガスの温度である流出温度を第2温度T2として検出してもよい。また、第2温度検出部は、その時々の運転状態や外気温などに基づいて流出温度を補正した温度を第2温度T2として検出してもよい。なお、第2温度検出部は、実際の温度との誤差が小さくなるように、昇温部に連なる区間であって排気通路との管摩擦により圧力損失が生じる区間を流れる排気ガスの温度に基づいて第2温度T2を検出することが好ましい。
・ECU60においては、基本添加量Qbseに対して補正係数Kを乗算することにより燃料添加量Qinjが演算されている。これに限らず、ECU60は、例えば、補正係数データ65として、比例ゲインKpに対応する補正係数が規定されたデータと積分ゲインKiに対応する補正係数が規定されたデータとが保持されることにより、各ゲインの補正係数が各別に演算されてもよい。こうした構成によれば、燃料添加量Qinjについての自由度がさらに向上することから、その時々の状態に応じた燃料添加量Qinjをさらに高い精度のもとで演算することができる。
・基本添加量演算部62は、DPF42の目標温度Ttarと第1温度T1との偏差ΔTに基づくフィードバック制御により基本添加量Qbseを演算すればよく、比例制御および積分制御に微分制御を加えて基本添加量Qbseを演算してもよい。
・ECU60は、再生ボタン56の操作信号に限らず、例えば、差圧センサー53の検出した差圧ΔPが再生差圧ΔP2(>閾値ΔP1)を超えるなど、DPF42における粒子状物質の堆積量が所定量を超えたことを契機に再生処理を実行してもよい。
10…ディーゼルエンジン、10a…クランクシャフト、11…シリンダーブロック、12…シリンダー、13…インジェクター、14…インテークマニホールド、15…エキゾーストマニホールド、16…吸気通路、17…ターボチャージャー、18…コンプレッサー、19…インタークーラー、20…排気通路、20A…拡径部、22…タービン、25…EGR通路、26…EGRクーラー、27…EGR弁、30…排気浄化装置、32…添加部、34…燃料タンク、35…燃料通路、36…ポンプ、38…添加弁、41…酸化触媒、42…DPF、52…エンジン回転数センサー、53…差圧センサー、54…第1温度センサー、55…第2温度センサー、56…再生ボタン、60…ECU、61…取得部、62…基本添加量演算部、63…ゲインデータ、64…補正係数演算部、65…補正係数データ、66…上限演算部、67…上限データ、68…添加量演算部。

Claims (4)

  1. エンジンの排気ガスが流れる排気通路に位置するフィルターと、
    前記フィルターの上流で排気ガスに燃料を添加する添加部と、
    前記添加部が添加した燃料を酸化させることにより排気ガスを昇温させる昇温部と、
    前記フィルターの温度を示す第1温度を検出する第1温度検出部と、
    前記昇温部に流入する排気ガスの温度を示す第2温度を検出する第2温度検出部と、
    前記添加部を制御して前記フィルターの再生処理を実行する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記第1温度および前記第2温度を取得する取得部と、
    前記フィルターの目標温度と前記第1温度との偏差に基づくフィードバック制御により前記添加部が添加する燃料添加量の基本添加量を演算する基本添加量演算部と、
    前記第2温度の上昇に対して単調減少する値が補正係数として規定された補正係数データを保持し、前記第2温度に応じた前記補正係数を演算する補正係数演算部と、
    前記基本添加量を前記補正係数で補正することにより前記燃料添加量を演算する添加量演算部と、を有する
    排気浄化装置。
  2. 前記第2温度検出部は、前記昇温部に流入する直前の排気ガスの温度を検出する
    請求項1に記載の排気浄化装置。
  3. 前記第2温度は、前記エンジンの運転状態が軽負荷状態であると判断される軽負荷温度と、前記エンジンの運転状態が全負荷状態であると判断される全負荷温度と、を有し、
    前記補正係数データには、前記第2温度が前記軽負荷温度以下の範囲に前記補正係数の最大値が規定され、前記第2温度が前記軽負荷温度よりも高く、かつ、前記全負荷温度以下の範囲に前記第2温度が高いほど小さい値が規定されている
    請求項1または2に記載の排気浄化装置。
  4. 前記フィードバック制御におけるゲインに前記エンジンの冷間始動直後に前記再生処理が実行された場合の最適値が設定される
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の排気浄化装置。
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