JP2019005770A - 多層盛り溶接による継手の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】板厚25mm以上の厚鋼板を用いる多層盛り溶接による継手の製造方法であって、各溶接パスの入熱量と溶接金属の積層間隔が以下の式0<0.077・H-1.18・d3.26≦1.1(式中、Hは入熱量(kJ/mm)であり、dは積層間隔(mm)である)を満たす溶接を行うことを含むことを特徴とする多層盛り溶接による継手の製造方法が提供される。
【選択図】図1
Description
(1)板厚25mm以上の厚鋼板を用いる多層盛り溶接による継手の製造方法であって、各溶接パスの入熱量と溶接金属の積層間隔が以下の式(1):
0<0.077・H-1.18・d3.26≦1.1 (1)
(式中、Hは入熱量(kJ/mm)であり、dは積層間隔(mm)である)
を満たす溶接を行うことを含むことを特徴とする、多層盛り溶接による継手の製造方法。
(2)板厚25mm以上の厚鋼板を用いる多層盛り溶接による継手の製造方法であって、溶接熱影響部に隣接する溶接部の溶接パスの入熱量と前記溶接部における溶接金属の積層間隔が以下の式(1):
0<0.077・H-1.18・d3.26≦1.1 (1)
(式中、Hは入熱量(kJ/mm)であり、dは積層間隔(mm)である)
を満たす溶接を行うことを含み、他の溶接部の少なくとも一部における溶接パスの入熱量と溶接金属の積層間隔が以下の式(2):
0.077・H-1.18・d3.26>1.1 (2)
(式中、Hは入熱量(kJ/mm)であり、dは積層間隔(mm)である)
を満たすことを特徴とする、多層盛り溶接による継手の製造方法。
0<0.077・H-1.18・d3.26≦1.1 (1)
(式中、Hは入熱量(kJ/mm)であり、dは積層間隔(mm)である)
を満たす溶接を行うことを含む。好ましくは、上記式(1)は、
0<0.077・H-1.18・d3.26≦0.6である。
0.077・H-1.18・d3.26>1.1 (2)
(式中、Hは入熱量(kJ/mm)であり、dは積層間隔(mm)である)
を満たす溶接を行うことが好ましい。溶接熱影響部に隣接する溶接部については、式(1)を満たす溶接を行うことにより溶接熱影響部の靱性を改善するとともに、それ以外の溶接部の少なくとも一部又は全部については、例えば、式(2)に従ってより広い積層間隔で溶接することにより溶接効率を顕著に向上させることが可能となる。なお、式(2)について上限は特に規定しないが、積層間隔dが大きくなりすぎると溶接が困難になることから、一般的には0.077・H-1.18・d3.26≦200とし、上限については例えば100、50、30、20、15又は10とする。
0<0.077・H-1.18・d3.26≦1.1 (1)
(式中、Hは入熱量(kJ/mm)であり、dは積層間隔(mm)である)
好ましくは、上記式(1)は0<0.077・H-1.18・d3.26≦0.6である。
ここで、「0.077・H-1.18・d3.26」は溶接線1mmあたりに生成する「粗粒部」と「亜粗粒部」のうち「二相域加熱」を受けた脆化が顕著な部位の面積を表している。この値が1.1以下では、脆化部の面積が大変少なく、靭性は大きく改善する。また、0.6以下では脆化部はほとんど0であり、靭性への影響がほぼ無いレベルとなると予想される。以上のような理由から、上限を1.1以下、好ましくは0.6以下とした。一方、これらの値以下であれば本発明の効果は十分に得られることから、下限を0超とした。
H=(E・I)/1000V (3)
ここで、E:電圧(V)、I:電流(A)、V:溶接速度(mm/s)である。従って、入熱量を制御するには溶接に用いられる電圧、電流または溶接速度を適切に設定すれば良い。次に、積層間隔は溶接による溶着量(g/min)を制御することにより実施できる。ここで溶着量とは単位時間に溶融・凝固する溶接材料の質量であり、これが大きいと溶接ビードの嵩が大きくなり積層間隔が大きくなる。そして、溶着量の大小は主に電流、溶接ワイヤー直径、溶接ワイヤーの突き出し量によって決まることが知られている(藤田哲也、服部和徳、中込忠男、加賀美安男、小林光博、三村麻里:「突合せ継手における溶接金属部の強度評価の検証(その7 計画パス数と施工パス数)」、日本建築学会大会学術講演梗概集(東北)、(2009年8月)、p.683)。ここで、ワイヤーの突き出し量とはトーチ終端から溶接ワイヤー終端までの長さのことで、鋼板からトーチ終端までの所謂「トーチ高さ」を調整することで制御することができる((社)日本溶接協会ホームページJWES接合・溶接技術Q&A1000、No.Q07−02−03(2004))。溶接ワイヤーの突き出し量が多いと、その分電気抵抗が増加しジュール発熱が増加するので溶接ワイヤーの溶融量すなわち溶着量が増加することになる。その他にも溶接の電流、電圧、ワイヤー直径などを制御する方法も採用可能である。
ACC:加速冷却(制御圧延後に400〜600℃の温度域まで水冷後放冷)
ACC+T:加速冷却後に400〜600℃の温度域で焼き戻しを実施する。
DQ+T:圧延後に室温〜400℃の温度に直接焼入を行った後、400〜600℃の温度域で焼き戻しを実施する。
RQ+T:熱処理炉にてオーステナイト温度域に加熱後、室温に焼入を行った後、400〜600℃の温度域で焼き戻しを実施する。
1Aa、1Ba 開先面
2 開先部
3 溶接熱影響部
4 溶接線
5 溶接金属
6、7 溶接部
Claims (2)
- 板厚25mm以上の厚鋼板を用いる多層盛り溶接による継手の製造方法であって、各溶接パスの入熱量と溶接金属の積層間隔が以下の式(1):
0<0.077・H-1.18・d3.26≦1.1 (1)
(式中、Hは入熱量(kJ/mm)であり、dは積層間隔(mm)である)
を満たす溶接を行うことを含むことを特徴とする、多層盛り溶接による継手の製造方法。 - 板厚25mm以上の厚鋼板を用いる多層盛り溶接による継手の製造方法であって、溶接熱影響部に隣接する溶接部の溶接パスの入熱量と前記溶接部における溶接金属の積層間隔が以下の式(1):
0<0.077・H-1.18・d3.26≦1.1 (1)
(式中、Hは入熱量(kJ/mm)であり、dは積層間隔(mm)である)
を満たす溶接を行うことを含み、他の溶接部の少なくとも一部における溶接パスの入熱量と溶接金属の積層間隔が以下の式(2):
0.077・H-1.18・d3.26>1.1 (2)
(式中、Hは入熱量(kJ/mm)であり、dは積層間隔(mm)である)
を満たすことを特徴とする、多層盛り溶接による継手の製造方法。
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JP2017121259A JP6950294B2 (ja) | 2017-06-21 | 2017-06-21 | 多層盛り溶接による継手の製造方法 |
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JP6950294B2 JP6950294B2 (ja) | 2021-10-13 |
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JP2017121259A Active JP6950294B2 (ja) | 2017-06-21 | 2017-06-21 | 多層盛り溶接による継手の製造方法 |
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56137880U (ja) * | 1980-03-14 | 1981-10-19 | ||
JP2006000868A (ja) * | 2004-06-15 | 2006-01-05 | Nippon Steel Corp | 下盛り溶接用ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ。 |
JP2012188749A (ja) * | 2011-02-23 | 2012-10-04 | Jfe Steel Corp | 多パス溶接部の靭性に優れた厚鋼板および多パス溶接継手 |
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2017
- 2017-06-21 JP JP2017121259A patent/JP6950294B2/ja active Active
Patent Citations (3)
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JPS56137880U (ja) * | 1980-03-14 | 1981-10-19 | ||
JP2006000868A (ja) * | 2004-06-15 | 2006-01-05 | Nippon Steel Corp | 下盛り溶接用ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ。 |
JP2012188749A (ja) * | 2011-02-23 | 2012-10-04 | Jfe Steel Corp | 多パス溶接部の靭性に優れた厚鋼板および多パス溶接継手 |
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JP6950294B2 (ja) | 2021-10-13 |
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