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JP2018533420A - カミソリ刃 - Google Patents

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JP2018533420A JP2018523774A JP2018523774A JP2018533420A JP 2018533420 A JP2018533420 A JP 2018533420A JP 2018523774 A JP2018523774 A JP 2018523774A JP 2018523774 A JP2018523774 A JP 2018523774A JP 2018533420 A JP2018533420 A JP 2018533420A
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Abstract

先鋭化された先端によって画定される刃先を備える基材を有するカミソリ刃が提供され、基材は組成の約1.6重量%〜約5重量%のモリブデン(Mo)含量、及び刃先端からそれぞれ4μm及び40μmの距離で測定して1.60〜1.75μm及び9.25〜10.00μmの厚さからなる。この厚さの比は0.165〜0.185である。基材厚さは、刃先端から8μmで約2.70〜3.00μであり、刃先端から16μmで約4.44〜5.00μmであり、4μmと8μmで測定した厚さの比は0.56〜0.62であり、4μmと16μmで測定した厚さの比は0.32〜0.40である。縁部形状は、式w=adnによって定義することができ、「a」は0.50〜0.62であり、「n」は0.76〜0.80である。刃先端から40μm以上の距離で7未満の半夾角が測定される。この基材はクラックを実質的に有することはない。

Description

本発明は、カミソリ、より具体的には、鋭く耐久性のある刃先を有するカミソリ刃に関する。
カミソリ刃は、典型的には、ステンレス鋼などの好適な基材材料で形成され、刃先は、最終的な先端がある半径を有するV字型形状で形成される。基材に接合されるダイヤモンド、非晶質ダイヤモンド、ダイヤモンド様炭素(DLC)材料、窒化物、炭化物、酸化物、又はセラミックなどの硬質コーティングは、強度、耐食性、及びひげ剃り能力を改善するために使用されることが多く、必要とされる強度を保持しながらに、用いられる切断力が低い薄い縁部を可能にする。摩擦を低減させるためにポリテトラフルオロエチレン(PTFE)外層を使用することができる。ニオブ、クロム、又はチタンを含有する材料からなる中間層によって、典型的にはステンレス鋼である基材と、DLCなどの硬質炭素コーティングとの結合性を高めることができる。
カミソリ刃基材用のマルテンサイトステンレス合金鋼は、高い耐食性及び高い硬度の両方を呈する。しかしながら、結果として得られるこの鋼の高い脆性は、必然的に平坦型以外の刃におけるクラッキング及びフラクチャリングをもたらす。
(例えば、湾曲型の刃で所望される曲げ半径を達成するために)より軟質の鋼を用いることもできるが、しかしながら、この解決法も刃にとって欠点を有する。より軟質の鋼から製造された刃は、多くの場合、深剃りかつ快適なひげ剃りのための丈夫な刃先に必要なエッジ強度を有していない。更に、より軟質の鋼から製造された刃は、縁部の一部が剥離するか、又は剥ぎ取られた(例えば破れ落ちた)、より破損の多い縁部を有する場合がある。
カミソリ刃用に、高い硬度及び耐腐食性を示しながらも、カミソリ刃、その縁部、及びそのひげ剃り特性の頑強性を損なわないように脆性を低下させた、頑強なカミソリ刃基材の種類及び形状(例えばマルテンサイトステンレス鋼)が求められている。例えば、毛髪を切断するのに必要なカッター力を低減させるのに効果的な形状、及び耐久性を改善させるのに効果的な基材は、より快適なひげ剃りをもたらす。
本発明は、基材を含むカミソリ刃を提供する。基材は、先鋭化された刃先端により画定される刃先を有する。基材は、組成物の約1重量%〜約5重量%のモリブデン(Mo)含量を有する。基材は、刃先端から4マイクロメートルの距離で測定して約1.60〜1.75マイクロメートルの厚さ、及び刃先端から40マイクロメートルの距離で測定して約9.25〜10.00マイクロメートルの厚さを有する。基材は、40マイクロメートルで測定した厚さに対する4マイクロメートルで測定した厚さの比が、0.165〜0.185である。基材の、刃先端から8マイクロメートルの距離で測定した厚さは約2.70〜3.00マイクロメートルであり、刃先端から16マイクロメートルの距離で測定した厚さは約4.44〜5.00マイクロメートルであり、8マイクロメートルで測定した厚さに対する4マイクロメートルで測定した厚さの比は0.56〜0.62であり、16マイクロメートルで測定した厚さに対する4マイクロメートルで測定した厚さの比は0.32〜0.40である。
本発明のカミソリ刃は、等式w=adによって定義される刃縁部の断面形状を備え、式中、「w」は、刃先端からのマイクロメートル単位の距離「d」における刃先端のマイクロメートル単位の厚さであり、「a」は0.50〜0.62の範囲の比例定数であり、「n」は0.76〜0.80の範囲である。
カミソリ刃基材は、組成の約1.8重量%〜約3重量%のMoを含む。基材は、約0.35%〜約0.7%のC、及び約12%〜約14%のCrからなる鋼を更に含む。
あるいは、カミソリ刃基材は、組成の約0.45重量%〜約0.55重量%の範囲の量の炭素(C)、組成の約12重量%〜約14重量%の範囲の量のクロム(Cr)、約0.4%〜約1.0%の範囲の量のケイ素(Si)、約0.5%〜約1.0%の範囲の量のマンガン(Mn)、重量%での組成の残部がある量の鉄(Fe)と不可避不純物とを更に含むか、又はこれらの任意の組み合わせを更に含む。
カミソリ刃は、好ましくはマルテンサイトステンレス鋼である基材からなる。カミソリ刃基材は、光学顕微鏡的断面によって測定して100平方マイクロメートル当たり少なくとも150炭化物以上の炭化物密度を有し得る。
カミソリ刃は、基材に接合している中間層を含んでもよい。中間層は、好ましくはニオブ、クロム、白金、チタン、又はこれらの任意の組み合わせ若しくは合金を含む。カミソリ刃は、中間層に接合しているコーティング層を含んでもよい。コーティング層は、炭素、クロム、白金、窒化物、アルミニウム、チタン、窒素、酸化物、又はこれらの任意の組み合わせを含み得る。
カミソリ刃は、コーティング層に接合している上塗り層を含んでもよく、又は含まなくてもよい。上塗り層は、好ましくは、クロムを含む。カミソリ刃は、上塗り層又は硬質コーティングに接合され外層を含んでもよい。外層は、好ましくはポリテトラフルオロエチレンを含み得るポリマーを含む。
好ましくは、コーティングされた基材は、約125〜約500オングストロームの先端半径を有する。
カミソリ刃は、7度未満である半夾角(semi-included angle)を含み得る。半夾角は、刃先端から40マイクロメートル以上の距離で測定するのが望ましい。
カミソリ刃基材は、上記の刃先の各面に小面を2つだけ含み得る。
カミソリ刃は、基材の表面又はその下に配設された、プラズマ窒化によって形成され得る窒化物区域を含み得る。1つ又は複数の層は、窒化基材に接合され得る。
カミソリ刃基材は湾曲部分を有し得る。カミソリ刃基材は、湾曲部分にクラックを実質的に含み得ない。
コーティングされた基材は、ひげ剃り後に、刃先端から4マイクロメートルの距離における狭い基材厚さを有する同様の刃縁部と比較して、コーティングされた刃縁部に沿って約50%少ない剥がれ落ちを有し得る。
本明細書は、本発明としてみなされる主題を具体的に示しかつ明確に権利主張する特許請求の範囲で完結するが、本発明は、以下の説明文を添付の図面と併せて読むことで更に深い理解がなされるものと考えられる。
刃の基材を示す線図である。 カミソリ刃の縁部のプロファイルを示すグラフである。 刃の基材を示す線図である。 本発明の一実施形態で、その上にコーティングが堆積された刃基材を示す線図である。 本発明の代替的実施形態で、その上にコーティングが堆積された刃基材を示す線図である。 本発明の代替的実施形態で、窒化区域を備えた刃基材を示す線図である。 湾曲した刃を示す線図である。 本発明のカミソリ刃の金属構造を示す電子顕微鏡写真である。
本発明は、組成の約1.6重量%〜約5重量%のMoを含む基材を包含し、刃先は先鋭化された先端によって画定され、上記の基材は、刃先端から4マイクロメートルの距離で測定した厚さが約1.60〜1.75マイクロメートルであり、かつ刃先端から40マイクロメートルの距離で測定した厚さが約9.25〜10.00マイクロメートルである。
本発明の刃縁部外形及び基材材料は、刃縁部の強度及び耐久性を大幅に増加させ、ひげ剃り中の耐用寿命が改善された成形可能な刃を可能にする。更に、有利なことに、ひげ剃り後に分析されたコーティングされた刃縁部の破損又は損傷は、同様の切断力及びコーティングを有するが、刃先端から4マイクロメートルの距離における基材厚さがより狭い刃縁部と比較して、一般に約50%低減される。剥がれ落ち、又は除去された縁部片を分析することが、刃縁部に沿った破損又は損傷を判定する1つの方法である。従来技術のコーティングされたカミソリ刃の縁部に沿って見られる剥がれ落ちの平均数が約9.7であるのに対して、本発明のコーティングされた刃は、カミソリ刃の縁部沿いでは平均で3.5の剥がれ落ちであることが判明した。これは、新規な刃縁部は、従来技術の縁部の約半分未満の剥がれ落ち数を有することを意味する(例えば、除去された縁部合計のおよそ半分)。
ここで図1を参照すると、カミソリ刃10が示されている。カミソリ刃10は、先端12を有するV字形の先鋭化縁部(又は刃先)を備えるステンレス鋼本体部又は基材11を含む。基材11は、刃先端12から4マイクロメートルの距離20で測定して約1.60〜1.75マイクロメートルの厚さ21を有する。
基材11は、刃先端12から8マイクロメートルの距離22で測定して約2.7〜3.00マイクロメートルの厚さ23を有する。
基材11は、刃先端12から16マイクロメートルの距離24で測定して約4.44〜5.0マイクロメートルの厚さ25を有する。
基材11は、刃先端12から40マイクロメートルの距離26で測定して約9.25〜10.00マイクロメートルの厚さ27を有する。
基材11は、先端12から40マイクロメートルで測定した厚さ27に対する先端12から4マイクロメートルで測定した厚さ21の比が、0.165〜0.185である。
基材11は、先端12から8マイクロメートルで測定した厚さ23に対する先端12から4マイクロメートルで測定した厚さ21の比が、0.565〜0.62である。
基材11は、先端12から16マイクロメートルで測定した厚さ25に対する先端12から4マイクロメートルで測定した厚さ21の比が、0.32〜0.40である。
下記の表1は、本発明で検討される値の概要を示す。距離及び厚さの単位はマイクロメートルである。
Figure 2018533420
厚さ及び厚さの比は、ひげ剃りを改善するための骨格を提供する。厚さ及び厚さの比は、縁部強度と低切断力又は鋭さとの間のバランスを提供する。より小さい比を有する基材は、最終的な縁部の破損につながる不適切な強度を有する。より厚い厚さを有する基材は、引く力(tug and pull)の増加、及びひげ剃り中のユーザの不快感の増加につながる高い切断力を有する。
本発明によれば、図1で説明した区域の刃10の断面形状は、式w=adにより定義することができ、式中「w」は、刃先端12からのマイクロメートル単位の距離「d」における基材のマイクロメートル単位の厚さであり、式中、変数「a」は0.50〜0.62の範囲の値を有する比例定数であり、変数「n」は、強度、耐久性、及び切断性能などの改善された縁部特性を与える0.76〜0.80の範囲であり得る値を有する指数である。
上記の図1の厚さ及び距離の値範囲を適用した、本発明の、「a」が0.50〜0.62の範囲であり、「n」が0.76〜0.80の範囲である式w=adのグラフ30を図2に示す。
領域32は、本発明の縁部のプロファイルを示し、一方で残る線34は、特に米国特許第4,720,918号の、従来技術の「a」及び「n」の範囲で記述される、異なる縁部のプロファイルを示す。グラフ30で分かるように、領域32は従来技術に対して新規な形状を示す。
基材11は、適切に先鋭化された縁部の製造を促進する任意の種類のステンレス鋼材料であってもよい。本発明のステンレス鋼は、好ましくは組成の約1重量%〜約5重量%のモリブデン(Mo)、より好ましくは組成の約1.6重量%〜約5重量%のMo、より好ましくは組成の約2.1重量%〜約2.8重量%のMoを含むステンレス鋼であってよい。Moに加えて、ステンレス鋼は、望ましくは約0.35%〜約0.7%の炭素(C)、及び約12%〜約14%のクロム(Cr)を含み得る。
あるいは、カミソリ刃は、組成の約0.45重量%〜約0.55重量%の範囲の量の炭素(C)、組成の約12重量%〜約14重量%の範囲の量のクロム(Cr)、約0.4%〜約1.0%の範囲の量のケイ素(Si)、約0.5%〜約1.0%の範囲の量のマンガン(Mn)、及びある量の鉄(Fe)及び不可避不純物からなる重量パーセント単位の組成の残部又はこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
本発明のステンレス鋼は、望ましくは、マルテンサイトステンレス鋼であってよい。
鋼基材中のモリブデン(Mo)の存在は、全面腐食及び局部腐食の両方に対する耐性を大幅に高め、かつ高硬度化を補助することが一般的に知られているが、本発明のMo含有量を増加させた(最大で組成の約5重量%)カミソリ刃基材用の鋼組成もまた、驚くべきことに、鋼の延性を向上させ、ひいては、鋼におけるクラックの形成を抑制するという予期せぬ効果を有する。これはカミソリ刃の形成における利点である。例えば、湾曲した刃に関する特定の利点が存在する。
「背景技術」の項で述べたとおり、延性又は柔軟性の増加は、従来技術では一般的に望まれていないが、これは、より軟質の鋼組成が、多くの場合、深剃りかつ快適なひげ剃りに必要なエッジ強度を有さないためである。
用語「延性」又は「延性のある」は、本明細書で使用するとき、フラクチャリング又はクラッキングする前に塑性変形する材料の能力を意味する。延性材料は、一般に可鍛性であるか、又は容易に成型若しくは成形され得る。刃に関して、カミソリ刃鋼の延性を概ね評価し得るプロセスは、曲げ破断(bend-to-fail)式機器を用いて、ピーク破断角度の値、及び鋼刃を破断又は曲げるまでに必要なエネルギー量を測定することによる、曲げプロセスである。組成の約1.6重量%〜約5重量%の範囲のモリブデン(Mo)量を含む基材を有するカミソリ刃鋼、曲げプロセス、及びクラッキングの分析の詳細な説明は、本願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に組み込まれる「Razor Blade Steel」と題された係属中の米国特許出願第14/737,074号で開示されている。
用語「クラック」は、本明細書で使用するとき、「マクロクラック」又は「マイクロクラック」を意味するものとして理解され得る。「マクロ」クラックは、一般的に、肉眼で又は低倍率(通常、約50xだが100xは超えない)で視認可能なクラックのタイプを指し、「マイクロ」クラックは、一般的に、高倍率(一般的に、100x又は200xより高い)でしか見ることができないクラックを指す。マクロクラックは、マイクロクラックと比べて、より長く、かつ基材により深く延在する傾向があり得る。
Moの量が増加すると、炭化物析出(MC)が減少し、また、鋼の高硬度及び機械的強度を損なうことなく鋼の延性を驚くほど向上させることが見出された。急冷又は焼戻し後の鋼材の加工性又は延性は、結晶粒界に形成されるMCの量を減少させるように鋼組成を変更することによって向上し得ることが判明した。これは、硬化工程後にフラクチャリング及びクラックが低減するため、カミソリ刃の改善である。湾曲型の刃の場合、曲げ加工性もまた改善され、クラックが減少する。
特に、Mo含有量が1.6%よりも多い場合、好ましくはMoが2.1%よりも多い場合、Moが、熱処理加工中に、焼戻し炭化物(MC形成)を抑制し、かつ焼戻し炭化物のサイズを0.1μm以下に減少させることが望ましい。自力で炭化物を形成する能力がある元素であるモリブデン(Mo)は、MC(Mは、Fe、Cr又はMoなどの金属元素)にはほとんど溶け込まないことが認められた。
本発明の実施形態は、実用上、上述の元素を有する組成に着目しているが、本発明は、上述の元素(Moは除く)が、量、種類及び重量パーセントに関して調整され得ることを想到している。例えば、基材は、1.6%〜5%の新規な範囲のMoに加えて、実質的にC、Cr及びSiのみを含んでもよい。
更に、マルテンサイトステンレス鋼は、より小さく、より微細に分布した炭化物を含んでもよいが、炭素全体の重量%は同様にする。微細な炭化物基材は、より硬く、かつより脆性である後硬化基材を提供し、より薄く、かつより強い縁部の製造を可能にする。かかる基材材料の例は、光学顕微鏡的断面によって測定して100平方マイクロメートル当たり少なくとも約150炭化物、より好ましくは100平方マイクロメートル当たり少なくとも約300炭化物、最も好ましくは100平方マイクロメートル当たり少なくとも約400炭化物以上の炭化物密度を有するより微細な平均炭化物寸法のマルテンサイトステンレス鋼である。
上述したように、刃10のV字形縁部の図1の小面14及び16は先端12から分岐する。本発明の別の好適な実施形態によれば、本発明のカミソリ刃のV字形縁部の各縁部は、追加の小面を更に含んでもよい。図3を参照すると、各側面又は縁部上に小面を2つだけ備えた基材31を有する本発明の刃40が示される。両方の縁部上の第1の小面44、45は、既知の方法で一般には最初に形成されてもよい。鋼を薄化させて頑強で耐久性のある縁部を形成することが望ましい。研磨は、縁部が一旦形成されても基材の硬度が損なわれないため、おそらく最も好ましい方法である。同様に、続いて第2の小面42、43が最終的な刃先端41を画定するように、第2の小面42、43を形成することができる(例えば小面42、43が先端41から分岐する)。第2の小面42、43は、刃先端41から後方に約12〜50マイクロメートルの距離42aを有し得る。2段階の研磨プロセスが、本発明の第1及び第2の小面をより好ましく生産し得ることに留意されたい。一部の用途では、第3の小面を製造する3段階の研磨プロセスを用いてもよい。
したがって、本発明では、刃先端41から16及び/又は40マイクロメートルの距離を、第2の小面42、43内、又は第1の小面44、45内のいずれかに配設し得ることが検討される。
第1の小面44、45は、一般には、好ましくは7度未満、より好ましくは4〜6度、最も好ましくは約6度であり得る半夾角46(及び/又は半夾角49)を画定する。示されるとおり、半夾角49は、第2の小面42、43が形成される前に、第1の小面44、45の延長線48(第1の小面44、45から延在するものとして点線で示される)の交点47の間に形成される夾角の半分として測定され得る。線48は基材31の一部ではなく、半夾角がどのように測定されるかを示す役割を果たすだけであることに留意されたい。あるいは、半夾角46は、刃本体51の垂線又は線延長部50と第1の小面44又は45との間に配設された角度によっても測定することができる。これらの半夾角は、カミソリの2つの異なる位置で示されているが、これらは概ね同じ幾何学的形状を示すように、実質的に同一となることを意図されている(例えば、半夾角46は、半夾角49と概ね同じ値である)。これらの角度は、当業者によってテーパ半角(half-included angles)と称される場合もある。
第1の小面44、45は、一般に、刃先端41から約175〜約400マイクロメートル後方の距離44aに延在し得る。
したがって、本発明では、刃先端から40マイクロメートル以上後方に距離を有する刃の区域中に、7度未満の半夾角が想到される。
あるいは、本発明では、好ましくは7度未満の半夾角が想到され、ここでカミソリ刃は、カミソリ刃の各側面又は縁部上に小面を2つのみ含む。
厚さ及び厚さの比は、ひげ剃りを改善するための骨格を提供する。厚さ及び厚さの比は、縁部強度と低切断力又は鋭さとの間のバランスを提供する。より小さい比を有する基材は、最終的な縁部の破損につながる不適切な強度を有する。より厚い厚さを有する基材は、引く力(tug and pull)の増加、及びひげ剃り中のユーザの不快感の増加につながる高い切断力を有する。
半夾角が小さくなると、刃は、刃上の先端から更に後方で(例えば、刃先端区域から16マイクロメートル後方で、又はそれを超える位置で、具体的には刃先端から40〜100マイクロメートルの範囲で後方に)より細くなり得る。これは、上記の幾何学的形状(例えば厚さ、及び厚さ比など)によって、当該技術分野で認識されていない鋭度と強度との独特な組み合わせを提供する。
次に図4を参照すると、基材(例えば示される図1の基材11)、中間層54、硬質コーティング層56、上塗り層58、及び外層52を含む本発明の完成した第1の刃50が示される。基材11は、典型的には、ステンレス鋼で作製されるが、他の材料を使用してもよい。基材、中間層、硬質コーティング層、上塗り層、及び外層を有するカミソリ刃の例は、米国特許第6,684,513号に記載されている。
中間層54は、硬質コーティング層56の基材11に対する接着を促進するために使用される。好適な中間層材料の例は、ニオブ、クロム、白金、チタン、又はそれらの任意の組み合わせ若しくは合金である。特定の中間層は、約100オングストローム超、且つ好ましくは約500オングストローム未満の厚さのニオブで作られる。中間層は、約150オングストローム〜約350オングストロームの厚さを有してもよい。国際公開第92/03330号は、ニオブ中間層の使用について説明している。
硬質コーティング層56は、改善された強度、耐食性、及びひげ剃り能力を提供し、微細結晶、マイクロ結晶、又はナノ結晶性炭素含有材料(例えば、ダイヤモンド、非晶質ダイヤモンド又はDLC)、窒化物(例えば、窒化ホウ素、窒化ニオブ、窒化クロム、窒化ジルコニウム、又は窒化チタン)、炭化物(例えば、炭化ケイ素)、酸化物(例えば、アルミナ、ジルコニア)、又は他のセラミック材料(ナノ層又はナノ複合材料を含む)から作製することができる。炭素含有材料は、タングステン、チタン、銀、又はクロムなどの他の元素で、例えばスパッタリングによる塗布中にこれらの添加物をターゲットに含めることにより、ドープされてもよい。材料は水素、例えば水素添加DLCを組み込んでもよい。好ましくは、コーティング層56は、ダイヤモンド、非晶質ダイヤモンド、又はDLCで作製される。具体的な実施形態としては、約3,000オングストローム未満、好ましくは約500オングストローム〜約1,500オングストロームのDLCが挙げられる。DLC層及び蒸着方法は、米国特許第5,232,568号に記載されている。「Handbook of Physical Vapor Deposition (PVD) Processing」に記載されるように、DLCは、ダイヤモンドの望ましい特性の多くを示すが、ダイヤモンドの結晶構造を持たない非晶質炭素材料である。
コーティング層は、炭素、クロム、白金、窒化物、アルミニウム、チタン、窒素、酸化物、又はこれらの任意の組み合わせを含有する材料を含み得る。
上塗り層58は、硬質コーティングされた縁部の先端が丸くなるのを低減させ、外層の硬質コーティングに対する接着を促進させながらも、なお両方の利益を維持させるために使用される。上塗り層58は、好ましくは、クロム含有材料、例えば、クロム、若しくはクロム合金、又は例えばCrPtなどのポリテトラフルオロエチレンと適合性があるクロム化合物から製造される。具体的な上塗り層は、約100〜200オングストロームの厚さのクロムである。上塗り層は、約50オングストローム〜約500オングストローム、好ましくは約100オングストローム〜約300オングストロームの厚さを有してもよい。カミソリ刃10は、上塗り層のない場合よりも、ヒゲ剃りを繰り返しても丸くならない刃先を有する。
摩擦を低減するためには外層52が一般に用いられる。外層52は、ポリマー組成物又は修飾ポリマー組成物であってもよい。ポリマー組成物は、ポリフルオロカーボンであってもよい。好適なポリフルオロカーボンは、テロマーと呼ばれる場合もあるポリテトラフルオロエチレンである。特定のポリテトラフルオロエチレン材料は、元DuPontのChemoursから入手可能であるKrytox LW2120である。この材料は、安定な分散液を生じさせる小粒子からなる、不燃性かつ安定な乾燥潤滑剤である。これは、20重量%固形分の水性分散液として供給され、浸漬、噴霧、又はブラッシングにより塗布されて、その後風乾、又は溶融コーティングされ得る。層は、好ましくは5,000オングストローム未満であり、典型的には1,500オングストローム〜4,000オングストロームであってもよく、連続的なコーティングが維持される限り100オングストロームほどの薄さであってもよい。連続的なコーティングが達成される限り、テロマーコーティングの厚さの減少は、第1のひげ剃り結果の改善をもたらし得る。参考として本明細書に組み入れられる米国特許第5,263,256号及び同第5,985,459号は、塗布されるテロマー層の厚さを減少するために使用できる技術を記載している。
カミソリ刃50は一般に、上記の引用特許に記載される方法により作製される。特定の実施形態は、ニオブ中間層54、DLC硬質コーティング層56、クロム上塗り層58、及びKrytox LW2120ポリテトラフルオロエチレンの外部コート層52を含む。クロム上塗り層58は、最小100オングストロームから最大500オングストロームまで蒸着される。カミソリ刃50は、上塗り層58の塗布後かつ外層52の追加前に、より好ましくはSEMで測定して約125〜約500オングストローム、より好ましくは約200〜400の先端半径を有する。
図5に示す別の実施形態は、好ましくはクロムの中間層62と、ドーパントを含んでも含まなくてもよい硬質コーティング層と、ポリテトラフルオロエチレン外部コート層66(例えば、Krytox LW2120)と、を有する基材(例えば示される図1の基材11、又は図3の基材31)を有する本発明の完成した刃60を示す。ホウ化アルミニウムマグネシウム系コーティングなどの硬質コーティングは、本願の譲受人に譲渡され、参照により本願に組み込まれる米国特許出願公開第2013/0031794号に記載されている。図5では、この実施形態では上塗り層は存在しないため、一般に上記の図4で説明した外層52と同じ種類の材料からなる外層66は、硬質コーティング層64上に直接配設される。
本発明のカミソリ刃の基材プロファイルは、刃の鋭さを改善する。刃の鋭さは、鋭さと相関する切断力を測定することによって定量化され得る。切断力は、各刃が単一の毛髪を切断するのに必要とされる力を測定することによって刃の切断力を測定する、単一繊維切断試験によって測定され得る。各刃の切断力は、各刃が単一のヒト毛髪を切断するのに必要な力を測定することによって決定される。各刃は毛髪を50回超切断し、各切断の力がレコーダで測定される。対照の刃集団が、より信頼性の高い切断力の比較を決定するために断続的な切断でしばしば用いられる。切断される毛髪は完全に水和されている。切断速度は50ミリメートル/秒である。刃先端の「皮膚面」からのオフセットは100マイクロメートルである。「皮膚面」に対する刃の角度は一般に約21.5度である。「皮膚面」に対する毛髪の配向は90度である。データ取得レートは180kHzである。このタイプの切断力試験プロセスは、本願の譲受人に譲渡され、参照により本願に組み込まれる米国特許出願公開第20110214493号に記載されている。
100マイクロメートル近い直径を有する毛髪の場合、本発明の最終の又はコーティングされた刃(例えば刃50又は60)は、約40ミリニュートン未満、好ましくは35ミリニュートン未満の切断力を有する。これは、本明細書では、比較的鋭い刃であると見なされる。
図6は、刃基材71と、図1〜3と関連して上記で説明した幾何学的形状を備える小面72及び74と、窒化工程段階の結果として形成される、基材表面上又はその真下にある窒化物区域76と、を有する、本発明の代替的実施形態を示す。窒化工程段階は、窒化物区域76を形成するためのプラズマ窒化工程を含み得る。窒化物区域は、縁部に近接した基材を補強し、この特別強度は本発明の刃形に特に有用である。所望する場合は、1つ又は複数の層78を、窒化基材71に接合してもよい。1つの層78を図6に示す。上記の外層52又は外層66と同様、層78はポリマーを含み得る。窒化工程の一種が、本願の譲受人に譲渡され、参照により本願に組み込まれる米国特許出願公開第2010/0299931(A1)号に記載されている。
図7は、湾曲ゾーン86内に湾曲部分84を有する本発明の湾曲式のカミソリ刃82を示す。
図8は、熱処理及び結合プロセスの両方を受けた後の、湾曲式の典型的な金属構造のカミソリ刃82の湾曲ゾーン中の湾曲部分の引張面(tensile surface)94の一部を示す倍率5000倍の電子顕微鏡写真であり、ここで屈曲角度は約70度であり、基材は2.61%の新規なMo含量を有する。図8で分かるように、引張面94は滑らかであるように見えるため、クラックは生じていない。滑らかな外観は、一般的に、表面が含む欠陥(例えば、クラック、境界、凹凸又は他の不整)の量が低減したことによるものである。組成の約1.6重量%〜約5重量%の範囲のモリブデン(Mo)量を含む基材を有するカミソリ刃鋼、曲げプロセス、及びクラッキングの分析の詳細な説明は、本願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に組み込まれる「Razor Blade Steel」と題された係属中の米国特許出願第14/737,074号で開示されている。
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に指示がない限り、そのような各寸法は、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40マイクロメートル」として開示される寸法は、「約40マイクロメートル」を意味するものとする。
「発明を実施するための形態」の中で引用される全ての文献は、関連部分において本明細書に参照により援用されている。いかなる文書の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを認めるものとして解釈されるべきではない。本文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により組み込まれる文書における同じ用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいては、本文献においてその用語に与えられる意味又は定義が優先するものとする。
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。

Claims (15)

  1. 組成の約1重量%〜約5重量%のMoを含む基材であって、先鋭化された先端によって画定された刃先を備え、前記刃先端から4マイクロメートルの距離で測定した厚さが約1.60〜約1.75マイクロメートルであり、かつ、前記刃先端から40マイクロメートルの距離で測定した厚さが約9.25〜10.00マイクロメートルの厚さである、基材を含む、カミソリ刃。
  2. 更に、40マイクロメートルで測定した厚さに対する4マイクロメートルで測定した厚さの比が、0.165〜0.185である、請求項1に記載のカミソリ刃。
  3. 前記基材の、前記刃先端から8マイクロメートルの距離で測定した厚さが約2.70〜3.00マイクロメートルであり、前記刃先端から16マイクロメートルの距離で測定した厚さが約4.44〜5.00マイクロメートルであり、8マイクロメートルで測定した厚さに対する4マイクロメートルで測定した厚さの比が0.56〜0.62であり、16マイクロメートルで測定した厚さに対する4マイクロメートルで測定した厚さとの比が0.32〜0.40である、請求項1に記載のカミソリ刃。
  4. 前記刃の断面形状が、式w=ad(式中、aは0.50〜0.62の範囲であり、nは0.76〜0.80の範囲である)によって定義される、請求項1に記載のカミソリ刃。
  5. 前記基材が、組成の約1.8重量%〜約3重量%のMo、約0.35重量%〜約0.7重量%のC、及び約12重量%〜約14重量%のCrを更に含む、請求項1に記載のカミソリ刃。
  6. 前記基材が、組成の約0.45重量%〜約0.55重量%の範囲の量の炭素(C)、組成の約12重量%〜約14重量%の範囲の量のクロム(Cr)、約0.4%〜約1.0%の範囲の量のケイ素(Si)、約0.5%〜約1.0%の範囲の量のマンガン(Mn)、重量%での組成の残部がある量の鉄(Fe)と不可避不純物とを更に含み、又は前記基材がこれらの任意の組み合わせを更に含む、請求項1に記載のカミソリ刃。
  7. 前記基材がマルテンサイトステンレス鋼である、請求項1に記載のカミソリ刃。
  8. 前記基材が、光学顕微鏡的断面によって測定した場合に100平方マイクロメートル当たり少なくとも150炭化物以上の炭化物密度を有する、請求項1に記載のカミソリ刃。
  9. 7度未満の半夾角を更に有する、請求項1に記載のカミソリ刃。
  10. 前記半夾角が、前記刃先端から40マイクロメートル以上の距離で測定される、請求項9に記載のカミソリ刃。
  11. 前記基材の表面に、又はその下に配設された窒化物区域を更に含む、請求項1に記載のカミソリ刃。
  12. 前記基材上に1つ又は複数の層を更に含む、請求項1又は11に記載のカミソリ刃。
  13. 前記カミソリ刃が、湾曲部分を有する、請求項1に記載のカミソリ刃。
  14. 前記基材が、前記湾曲部分中にクラックを実質的に含まない、請求項13に記載のカミソリ刃。
  15. ひげ剃り後に、前記刃先端から4マイクロメートルの距離におけるより狭い基材厚さを有する刃縁部と比較して、前記コーティングされた刃縁部に沿った剥がれ落ちが約50%低減されている、請求項14に記載のカミソリ刃。
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