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JP2018197539A - 内燃機関のピストン - Google Patents

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JP2018197539A JP2017103296A JP2017103296A JP2018197539A JP 2018197539 A JP2018197539 A JP 2018197539A JP 2017103296 A JP2017103296 A JP 2017103296A JP 2017103296 A JP2017103296 A JP 2017103296A JP 2018197539 A JP2018197539 A JP 2018197539A
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惟人 樋笠
Korehito Higasa
惟人 樋笠
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Hitachi Astemo Ltd
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Hitachi Automotive Systems Ltd
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Abstract

【課題】 ピストンヘッドの変形量を抑制することができる内燃機関のピストンを提供する。【解決手段】 内燃機関のピストンは、ピストンヘッド、一対のピストンピンボス部、一対のスカート部、及びピストンピンボス部とスカート部とを接続する4つのエプロン部を有する。4つのエプロン部のそれぞれが、屈曲部と、屈曲部よりもピストンピンボス部の側にあるボス部側部と、屈曲部よりもスカート部の側にあるスカート部側部とを備える。内燃機関のシリンダの軸線とピストンピン孔の軸線の両方に直交する軸線と、ボス部側部との間の距離が、ピストンピン孔の軸線から離れるほど大きい。【選択図】 図4

Description

本発明は、内燃機関のピストンに関する。
従来、内燃機関のピストンであって、ピストンヘッド、一対のピストンピンボス部、一対のスカート部、及びピストンピンボス部とスカート部とを接続する4つのエプロン部を有するピストンが知られている。例えば特許文献1に開示されるピストンは、4つのエプロン部のそれぞれが、屈曲部と、屈曲部よりもピストンピンボス部の側にあるボス部側部と、屈曲部よりもスカート部の側にあるスカート部側部とを備える。
特開2015−132248号公報
従来のピストンでは、外力を受けるピストンヘッドの中央部付近の変形量を抑制する余地があった。
本発明の一実施形態に係る内燃機関のピストンは、好ましくは、内燃機関のシリンダの軸線とピストンピン孔の軸線の両方に直交する軸線と、ボス部側部との間の距離が、ピストンピン孔の軸線から離れるほど大きい。
よって、ピストンピンボス部に近づくほど、上記距離が小さくなり、上記直交する軸線を挟んで対向するボス部側部の間の距離が小さくなる。よって、ピストンヘッドの中央部付近の変形量を抑制することができる。
第1実施形態の1つのシリンダの軸線を通る平面でエンジンの一部を切った断面を模式的に示す。 第1実施形態の、第1軸線を含み第2軸線に直交する平面で切ったピストンの2つの部分のうち一方の斜視図である。 第1実施形態の、第1軸線を含み第2軸線に直交する平面で切ったピストンの2つの部分のうち他方の斜視図である。 第1実施形態のピストンの上記一方の部分をピストン冠面の反対側から見た図である。 第1実施形態のピストンの第2軸線を通り第1軸線に直交する断面の四半分を示す。 図4のVI-VI視断面を示す。 第2実施形態のピストンの第1軸線に平行な断面であって、図6に相当する断面を示す。 第3実施形態のピストンの第2軸線を通り第1軸線に直交する断面の半分を示す。
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明する。
[第1実施形態]
まず、構成を説明する。図1に示す内燃機関(エンジン)100は、4ストローク・ガソリンエンジンであり、自動車等の車両の駆動力源として用いられる。エンジン100は、ピストン1、シリンダブロック101、シリンダヘッド103、コネクティングロッド(コンロッド)104、燃焼室105、バルブ106、及び点火装置107を備える。シリンダブロック101には、エンジンの出力軸であるクランクシャフトが回転可能に設置される。シリンダブロック101は、円筒状のシリンダスリーブ(シリンダライナ)102を備える。シリンダライナ102の内周側はシリンダ(シリンダボア)108の内壁として機能する。ピストン1は、シリンダ108の内部に、往復移動可能に収容される。シリンダヘッド103は、シリンダ108の開口を塞ぐようにシリンダブロック101に設置される。図1に示すようにピストン1が上死点にあるとき、ピストン1とシリンダヘッド103との間に、燃焼室105が区画される。シリンダヘッド103には、バルブ106、燃料の噴射ノズル、及び点火装置107が設置される。バルブ106は2つの吸気バルブと2つの排気バルブを有する。
ピストン1は、アルミニウム合金(例えばアルミニウムAl-シリコンSi系のAC8A)により、1つの部材として鋳造される。なお、ピストン1の主材料はアルミニウムにかぎらず、マグネシウムや鉄等でもよい。図2〜図4に示すように、ピストン1は、有底筒状であり、ピストンヘッド(冠部)2、ピストンピンボス部3、スカート部4、及びエプロン部5を、一体に有する。ピストンヘッド2は、冠面部20とランド部21を、一体に有する。シリンダ108の内部におけるピストン1の移動方向に対し直交する平面で切ったピストンヘッド2(冠面部20)の断面は略円形である(低温時に楕円形であり高温時に円形に近づく等)。この円(楕円)の中心を通り、かつ上記移動方向に沿った(上記移動方向と平行な)軸線を、ピストン1の第1軸線61という。以下、第1軸線61を含めて複数の軸線を適宜定義するが、それぞれの軸線が延びる方向を軸線方向という。冠面部20は、ピストンヘッド2における第1軸線方向の一方側にある。冠面部20の第1軸線方向の一方側にはピストン冠面(頂面)200がある。ピストン冠面200は燃焼室105に対向する。
ランド部21は、冠面部20の外周側から第1軸線方向の他方側に延びる。ランド部21の外周面210には、3つの環状のピストンリング溝211,212,213がある。リング溝211,212,213にはそれぞれピストンリング221,222,223が設置される。ランド部21の内周面214の径(第1軸線61からの距離)は、第1軸線方向の一方側から他方側へ向うにつれて徐々に大きくなる。ピストンピンボス部3、スカート部4、及びエプロン部5は、ピストンヘッド2においてピストン冠面200に対し第1軸線方向の反対側に接続し、ピストンヘッド2から第1軸線方向の他方側に延びる。ピストンピンボス部3、スカート部4、及びエプロン部5の内周側は中空である。
ピストンピンボス部3は、第1軸線61を中心とするピストン1の径方向(以下、単に径方向という。)で両側に一対ある。ピストンピンボス部3は、第1ピストンピンボス部31及び第2ピストンピンボス部32を有する。各ピストンピンボス部3にはピストンピン孔300がある。ピストンピン孔300は、ピストンピンボス部3を貫通してピストン1の径方向に延びる。ピストンピン孔300にはピストンピン109の端部が挿入される。ピストン1は、ピストンピン109を介してコンロッド104の一端側(小端部)に連結される。コンロッド104の他端側(大端部)はクランクシャフトに連結される。ピストンピン孔300は円筒状である。ピストンピン孔300の長手方向に対し直交する平面で切ったピストンピン孔300の断面は略円形である。この円の中心を通り、かつピストンピン孔300の長手方向に沿った軸線(ピストンピン孔300の軸線)を、ピストン1の第2軸線62という。また、第1軸線61と第2軸線62の両方に直交する軸線をピストン1の第3軸線63という。各ピストンピンボス部3はピストンピン孔300を取り囲む筒状である。第2軸線62に対し第1軸線方向の一方側で、ピストンピンボス部3は、第1軸線方向に延びてピストンヘッド2の冠面部20に接続する。第2軸線62に対し第1軸線方向の他方側で、ピストンピンボス部3は、ピストンピン孔300に軸線が沿う半円筒状である。ピストンピンボス部3の第2軸線方向の端部302,303は、第2軸線62に直交する平面状である。
スカート部4は、ピストン1の径方向で両側に一対ある。スカート部4は、第1スカート部41及び第2スカート部42を有する。各スカート部4は、ピストン1の第1軸線61の周り方向(以下、単に周方向という。)でピストンピンボス部31,32の間にあり、第3軸線方向においてピストンピンボス部3の両側にある。スカート部4の径方向外側に外周面400があり、径方向内側に内周面401がある。外周面400はシリンダ108の内周面に沿った曲面状である。両面400,401は略平行であり、第1軸線方向に延びる。第2軸線方向で、外周面400は、内周面401よりも広い(第3軸線63から遠くまで広がる)。
エプロン部5は、4つあり、第1エプロン部51、第2エプロン部52、第3エプロン部53、及び第4エプロン部54を有する。各エプロン部5は、ピストン1の周方向で(第2軸線方向及び第3軸線方向において)ピストンピンボス部3とスカート部4とを接続(連結)する。第1エプロン部51は、第1ピストンピンボス部31と第1スカート部41とを接続する。第2エプロン部52は、第1ピストンピンボス部31と第2スカート部42とを接続する。第3エプロン部53は、第2ピストンピンボス部32と第1スカート部41とを接続する。第4エプロン部54は、第2ピストンピンボス部32と第2スカート部42とを接続する。エプロン部5の径方向外側に外周面500があり、径方向内側に内周面501がある。スカート部4の一部はエプロン部5よりも第1軸線方向の他方側に突出して延びる。
図5は、第2軸線62を通り第1軸線61に直交するピストン1の断面80を示す。以下、断面80を参照して説明する。各エプロン部5は、スカート部側部55、屈曲部56、及びボス部側部57を有する。屈曲部56は、ピストン1の周方向(第3軸線方向)におけるエプロン部5の中間付近にある。スカート部側部55は、ピストン1の周方向(第3軸線方向)で屈曲部56よりもスカート部4の側にあり、屈曲部56とスカート部4とを接続(連結)する。スカート部側部55は、スカート部4と同じくピストン1の周方向に延びると共に、スカート部4に対してピストン1の径方向内側に折れ曲がる部分である。第1軸線方向から見て、スカート部側部55はピストンヘッド2のランド部21に重なる。第1軸線方向の一方側で、スカート部側部55はランド部21に接続する。ボス部側部57は、ピストン1の周方向(第3軸線方向)で屈曲部56よりもピストンピンボス部3の側にあり、屈曲部56とピストンピンボス部3とを接続(連結)する。第1軸線方向から見て、ボス部側部57の大部分はピストンヘッド2の冠面部20に重なる。第1軸線方向の一方側で、ボス部側部57の大部分は冠面部20に接続する。
スカート部側部55は、ピストン1の周方向で、肉厚が一定である本体部550と、肉厚が変化する2つの端部551,552とを有する。スカート部4の側の端部551は、本体部550からスカート部4への移行部である。屈曲部56の側の端部552は、本体部550から屈曲部56への移行部である。スカート部側部55の外周面500は、第1軸線方向に延びる略平面状であり、ピストン1の周方向で、点Aと点Cの間に広がる。点Aは、スカート部4の外周面400とスカート部側部55の外周面500との境界線に相当する。点Cは、スカート部側部55の外周面500と屈曲部56の外周面500との境界線に相当する。スカート部側部55の内周面501は、第1軸線方向に延びる略平面状であり、ピストン1の周方向で、点Hと点Jの間に広がる。点Hは、スカート部4の内周面401とスカート部側部55の内周面501との境界線に相当する。点Jは、スカート部側部55の内周面501と屈曲部56の内周面501との境界線に相当する。スカート部側部55の外周面500と内周面501は実質的に平行である。第3軸線63からスカート部側部55の外周面500までの第2軸線方向における距離は、点Cから点Aへ向うにつれて(第2軸線62から離れるほど)小さくなる。第3軸線63からスカート部側部55の内周面501までの第2軸線方向における距離(スカート部側部55と第3軸線63との間の距離)は、点Jから点Hへ向うにつれて(第2軸線62から離れるほど)小さくなる。スカート部側部55の内周面501における点Iは、点Aから内周面501に向けて引いた垂線と内周面501との交点である。スカート部側部55の外周面500における点Bは、点Jから外周面500に向けて引いた垂線と外周面500との交点である。端部551は、点A,点I,及び点Hにより囲まれる略直角三角形の範囲である。点Aと点Hを結ぶ線分は、スカート部4とスカート部側部55(端部551)との境界面に相当する。端部552は、点J,点B,及び点Cにより囲まれる直角三角形の範囲である。点Jと点Cを結ぶ線分は、スカート部側部55(端部552)と屈曲部56との境界面に相当する。
屈曲部56は、ピストン1の周方向で、スカート部側部55及びボス部側部57の一方から他方への移行領域である。屈曲部56の外周面500は、ピストン1の径方向外側に凸の曲面状であり、第1軸線方向に延びる。屈曲部56の外周面500は、ピストン1の周方向で、点Cと点Eの間に広がる。点Dで曲率が最大となる。屈曲部56の内周面501は、ピストン1の径方向外側に凸の曲面状であり、第1軸線方向に延びる。屈曲部56の内周面501は、ピストン1の周方向で、点Jと点Lの間に広がる。点Kで曲率が最大となる。
ボス部側部57は、ピストン1の周方向で、肉厚が一定である本体部570と、肉厚が変化する2つの端部571,572とを有する。屈曲部56の側の端部571は、本体部570から屈曲部56への移行部である。ピストンピンボス部3の側の端部572は、本体部570からピストンピンボス部3への移行部である。ボス部側部57の外周面500は、第1軸線方向に延びる平面状であり、ピストン1の周方向で、点Eと点Gの間に広がる。点Eは、屈曲部56の外周面500とボス部側部57の外周面500との境界線に相当する。点Gは、ボス部側部57の外周面500とピストンピンボス部3の外周面301との境界線に相当する。ボス部側部57の内周面501は、第1軸線方向に延びる略平面状であり、ピストン1の周方向で、点Lと点Nの間に広がる。点Lは、屈曲部56の内周面501とボス部側部57の内周面501との境界線に相当する。点Nは、ボス部側部57の内周面501とピストンピンボス部3の外周面301との境界線に相当する。ボス部側部57の外周面500と内周面501は実質的に平行である。第3軸線63からボス部側部57の外周面500までの第2軸線方向における距離は、点Gから点Eへ向うにつれて(第2軸線62から離れるほど)大きくなる。第3軸線63からボス部側部57の内周面501までの第2軸線方向における距離(ボス部側部57と第3軸線63との間の距離)は、点Nから点Lへ向うにつれて(第2軸線62から離れるほど)大きくなる。ボス部側部57の外周面500における点Fは、点Lから外周面500に向けて引いた垂線と外周面500との交点である。ボス部側部57の内周面501における点Mは、点Gから内周面501に向けて引いた垂線と内周面501との交点である。端部571は、点L,点F,及び点Eにより囲まれる直角三角形の範囲である。点Lと点Eを結ぶ線分は、屈曲部56とボス部側部57(端部571)との境界面に相当する。端部572は、点G,点M,及び点Nにより囲まれる略直角三角形の範囲である。点Gと点Nを結ぶ線分は、ボス部側部57(端部572)とピストンピンボス部3との境界面に相当する。なお、端部572は、ピストンピンボス部3の第2軸線方向における中間付近(中間部位より若干第3軸線方向側)に接続する。第2軸線62に直交するピストンピンボス部3の断面積は、第2軸線方向の端部302,303から、ピストンピンボス部3と端部572との接続部位(点G又は点N)へ向うにつれて大きくなる。ピストンピン孔300の内周面とピストンピンボス部3の外周面301との間の距離(ピストンピン孔300の周りのピストンピンボス部3の肉厚)は、端部302,303から第2軸線方向に沿って上記接続部位へ向うにつれて大きくなる。
スカート部側部55(本体部550)の厚さ方向の中間部位(外周面500と内周面501の両方からの距離が等しい部位)を通る直線と、ボス部側部57(本体部570)の厚さ方向の中間部位を通る直線との交点をOとする。点Oを端点とし、スカート部側部55(本体部550)の厚さ方向の中間部位を通る半直線(スカート部側部55の延長線)64と、第3軸線63との交点をPとする。点Oを端点とし、ボス部側部57(本体部570)の厚さ方向の中間部位を通る半直線(ボス部側部57の延長線)65と、第3軸線63との交点をQとする。点O,P,Qを頂点とする三角形の内角のうち、θ1は、半直線64と第3軸線63とがなす角のうちの鋭角である。θ2は、半直線65と第3軸線63とがなす角のうちの鋭角である。θ3は、点Oを頂点とし、両半直線64,65を辺とする角のうちの劣角である。θ1はθ2よりも大きい。θ3は鈍角である。
スカート部4の外周面400の点Aにおける接線であって、点Aを端点とする半直線を、半直線66とする。点Aを頂点とし、半直線66(で近似されるスカート部4の外周面400)とスカート部側部55の外周面500とがなす角のうち劣角を、θ4とする。スカート部4の内周面401の点Hにおける接線であって、点Hを端点とする半直線を、半直線67とする。点Hを頂点とし、半直線67(で近似されるスカート部4の内周面401)とスカート部側部55の内周面501とがなす角のうち劣角をθ5とする。θ4及びθ5はともに、スカート部側部55とスカート部4とがなす角のうち劣角に相当しており、鈍角である。
ピストンピンボス部3において、第3軸線63から遠い側の端部302と第2軸線62との交点をRとし、第3軸線63に近い側の端部303と第2軸線62との交点をSとする。第2軸線62において点Rと点Sの中間点(第2軸線方向におけるピストンピンボス部3の中央部)をTとする。第2軸線方向で、第3軸線63から点Aまでの距離は、第3軸線63から点Rまでの距離よりも小さく、第3軸線63から点Tまでの距離よりも若干小さい。言換えると、ピストンの周方向(第2軸線方向)におけるスカート部4の寸法(幅)は、第1ピストンピンボス部31の点Rと第2ピストンピンボス部32の点Rとの間の距離よりも小さく、第1ピストンピンボス部31の点Tと第2ピストンピンボス部32の点Tとの間の距離よりも若干小さい。第2軸線方向で、点Tは、点Gと点Nの間にある。第2軸線方向で、点Nは点Tよりも第3軸線63に近く(第3軸線63から点Nまでの距離は、第3軸線63から点Tまでの距離よりも小さく)、点Gは点Tよりも第3軸線63から遠い(第3軸線63から点Gまでの距離は、第3軸線63から点Tまでの距離よりも大きい)。同様に、第2軸線方向で、点Aは、点Gと点Nの間にある。
点Aと点Hを結ぶ線分の略中点(半直線64と線分AHとの交点)Uから、点Cと点Jを結ぶ線分の中点(半直線64と線分CJとの交点)Vまでの距離は、ピストン1の周方向におけるスカート部側部55の寸法に相当する。点Eと点Lを結ぶ線分の中点(半直線65と線分ELとの交点)Wから、点Gと点Nを結ぶ線分の略中点(半直線65と線分GNとの交点)Xまでの距離は、ピストン1の周方向におけるボス部側部57の寸法に相当する。点Wから点Xまでの上記距離は、点Uから点Vまでの上記距離よりも大きい。すなわち、ボス部側部57はスカート部側部55よりも周方向寸法が大きい(周方向で長い)。また、点Aから点Bまで(点Iから点Jまで)の距離は、ピストン1の周方向におけるスカート部側部55の本体部550の寸法に相当する。点Fから点Gまで(点Lから点Mまで)の距離は、ピストン1の周方向におけるボス部側部57の本体部570の寸法に相当する。点Fから点Gまで(点Lから点Mまで)の距離は、点Aから点Bまで(点Iから点Jまで)の距離よりも大きい。すなわち、ボス部側部57の本体部570はスカート部側部55の本体部550よりも周方向寸法が大きい(周方向で長い)。
第1軸線61を中心とする径方向におけるスカート部4の寸法(スカート部4の外周面400と内周面401との間の距離)をスカート部肉厚という。半直線64に直交する方向におけるスカート部側部55の寸法をスカート部側部第1肉厚という。本体部550のスカート部側部第1肉厚は、半直線64に直交する方向におけるスカート部側部55の外周面500と内周面501との間の距離である。端部551のスカート部側部第1肉厚の平均値は、半直線64に直交する方向における点Uから内周面501までの距離で近似できる。第2軸線方向におけるスカート部側部55の寸法(スカート部側部55の外周面500と内周面501との間の距離)をスカート部側部第2肉厚という。ピストン1の周方向にエプロン部5が延びる方向に直交する方向における屈曲部56の寸法(屈曲部56の外周面500と内周面501との間の距離)を屈曲部第1肉厚という。屈曲部第1肉厚は、点Oと点Dを通る直線上における外周面500と内周面501との間の距離、点Oと点Kを通る直線上における外周面500と内周面501との間の距離、又は点Dと点Kとの間の距離で近似できる。第2軸線方向における屈曲部56の寸法(屈曲部56の外周面500と内周面501との間の距離)を屈曲部第2肉厚という。半直線65に直交する方向におけるボス部側部57の寸法をボス部側部第1肉厚という。本体部570のボス部側部第1肉厚は、半直線65に直交する方向におけるボス部側部57の外周面500と内周面501との間の距離である。端部572のボス部側部第1肉厚の平均値は、半直線65に直交する方向における点Xから内周面501までの距離で近似できる。第2軸線方向におけるボス部側部57の寸法(ボス部側部57の外周面500と内周面501との間の距離)をボス部側部第2肉厚という。スカート部肉厚よりも、ボス部側部57の本体部570のボス部側部第1肉厚のほうが大きい。本体部570のボス部側部第1肉厚よりも、スカート部側部55の本体部550のスカート部側部第1肉厚のほうが大きい。本体部550のスカート部側部第1肉厚よりも、屈曲部第1肉厚のほうが大きい。ボス部側部57の端部572のボス部側部第1肉厚(の平均値)よりも、スカート部側部55の端部551のスカート部側部第1肉厚(の平均値)のほうが大きい。端部551のスカート部側部第1肉厚(の平均値)よりも、屈曲部第1肉厚のほうが大きい。ボス部側部第2肉厚よりも屈曲部第2肉厚のほうが大きい。屈曲部第2肉厚よりもスカート部側部第2肉厚のほうが大きい。
図6は、第3軸線63に直交するピストン1の断面81を示す。第1軸線方向におけるピストンヘッド2の冠面部20の寸法をピストンヘッド肉厚という。エプロン部5(ボス部側部57)とピストンヘッド2との接続部位よりもピストン1の径方向外側(第1軸線61ないし第3軸線63から遠い側)におけるピストンヘッド肉厚71は、上記接続部位よりもピストン1の径方向内側(第1軸線61ないし第3軸線63に近い側)におけるピストンヘッド肉厚72よりも、小さい。
次に、作用効果を説明する。エンジン100の作動時、ピストン1は、膨張行程時に燃焼室105で発生した燃焼圧をピストン冠面200に受けることで、シリンダ108の内部を往復移動する。この往復移動がコンロッド104により回転運動に変換され、クランクシャフトに出力される。ピストンヘッド2の中央部付近(第1軸線を中心とする一定範囲)には、燃焼圧が作用すると共に、ピストンピン109からの反力がピストンピンボス部3を介して作用する。ピストンリング221〜223及びスカート部4は、シリンダライナ102の内周側(シリンダ108の内壁)に対し摺動する。スカート部4はシリンダ108の内壁に押し付けられる。第1スカート部41は第2軸線62に対しスラスト側にあり、第2スカート部42は第2軸線62に対し反スラスト側にある。特に上死点の直後、多くのエンジンでは、燃焼室105内の燃焼圧によって、(スラスト側の)第1スカート部41が、(反スラスト側の)第2スカート部42よりも強い力で、シリンダ108の内壁に押し付けられる。各スカート部4は、各エプロン部5よりも第1軸線方向の他方側に突出して延びる部分を有する。よって、スカート部4がピストンピン109の周り方向のピストン1の首振り動作をより効果的に抑制可能であると共に、エプロン部5の肉抜きによりピストン1の軽量化を図ることができる。
ピストンヘッド肉厚が、各エプロン部5(とピストンヘッド2との接続部位)の第1軸線61を中心とする径方向における内側よりも外側の方で小さい。このように、エプロン部5に対し径方向外側におけるピストンヘッド肉厚71を小さくする(肉抜き量を増やす)ことで、ピストン1の軽量化を図ることができる。一方、エプロン部5に対し径方向内側におけるピストンヘッド肉厚72を大きくすることで、ピストンヘッド2の中央部付近の剛性を向上できる。これにより、(燃焼圧やピストンピン109からの反力を受ける)ピストンヘッド2の中央部付近の変形量を抑制することができる。
第1軸線61に直交する断面80において、各エプロン部5のボス部側部57と第3軸線63との間の距離は、第2軸線62から離れるほど大きい。言換えると、第2軸線62に近づくほど、各ボス部側部57と第3軸線63との間の距離が小さくなり、第3軸線63を挟んで第2軸線方向で対向するボス部側部57の間の距離が小さくなる。よって、ピストンヘッド2の中央部により近い位置で、各ボス部側部57が冠面部20に接続する。これら各ボス部側部57は、いわばリブとして機能することでピストンヘッド2(冠面部20)を補強する。これにより、ピストンヘッド2の中央部付近の変形量を更に抑制することができる。また、各ボス部側部57と冠面部20との接続部位がピストンヘッド2の中央部に近づく分だけ、上記接続部位からランド部21(の内周面214)までの距離が大きくなる。これにより、エプロン部5に対し径方向外側であってピストンヘッド肉厚71が小さい上記領域を広げることができる。よって、ピストン1の更なる軽量化を図ることができる。
断面80において、各ボス部側部57におけるピストンピンボス部3の側の端部572のうち第3軸線63に最も近い部分(点N)が、第2軸線方向における各ピストンピンボス部3の中央部(点T)よりも第3軸線63に近い。これにより、第3軸線63を挟んで第2軸線方向で対向するボス部側部57の間の距離を、ピストンヘッド2の中央部付近で充分に小さくすることが可能である。よって、ピストンヘッド2の中央部付近の変形量を更に抑制することができる。
各エプロン部5は、スカート部4に対してピストン1の径方向内側に折れ曲がるスカート部側部55を有する。よって、スカート部側部55の分だけ、ピストン1の周方向における各スカート部4(外周面400)の幅が小さくなり、シリンダ108の内壁と各スカート部4との摺動面積が小さくなる。これにより、各スカート部4の摺動抵抗が低減するため、燃費の向上を図ることができる。ここで、スカート部4がシリンダ108の内壁に押し付けられたときのスカート部4の変位を、スカート部側部55が撓むことで吸収することができる。言換えると、スカート部側部55により、ピストン1の強度を確保しつつ、スカート部4の周方向幅を小さくできる。また、ボス部側部57が直接的にスカート部4に接続する場合に比べ、スカート部側部55により、ボス部側部57とスカート部4の側との境界部分における角度が大きくなるため、上記境界部分における応力集中を緩和することができる。
断面80において、各スカート部4の第2軸線方向における寸法が、第1ピストンピンボス部31のうち第3軸線63から遠い側の端部302(点R)と、第2ピストンピンボス部32のうち第3軸線63から遠い側の端部302(点R)との間の第2軸線方向における距離よりも短い。このように、ピストン1の周方向における各スカート部4の幅を、両ピストンピンボス部3の径方向外側の端部302の間の距離よりも小さくすることで、シリンダ108の内壁と各スカート部4との摺動面積を充分に小さくすることができる。同様に、ピストン1の周方向における各スカート部4の幅が、両ピストンピンボス部3の第2軸線方向における中間点Tの間の距離よりも小さい。よって、上記摺動面積をより効果的に小さくすることができる。
断面80において、各エプロン部5の屈曲部56からピストンピンボス部3までのボス部側部57の寸法(点Wから点Xまでの距離)が、スカート部4から屈曲部56までのスカート部側部55の寸法(点Uから点Vまでの距離)よりも大きい。すなわち、ボス部側部57はスカート部側部55よりも周方向寸法が大きい。よって、第3軸線63を挟んで第2軸線方向で対向するボス部側部57の間の距離が小さくなる上記領域を、第2軸線方向で広げることができる。これにより、第3軸線63を挟んで第2軸線方向で対向するボス部側部57の間の距離を、ピストンヘッド2の中央部付近で充分に小さくすることが可能である。よって、ピストンヘッド2の中央部付近の変形量を更に抑制することができる。また、エプロン部5に対し径方向外側であってピストンヘッド肉厚71が小さい上記領域を充分に広げることができる。よって、ピストン1の更なる軽量化を図ることができる。断面80において、ボス部側部57の本体部570の周方向寸法(点Fから点Gまでの距離)が、スカート部側部55の本体部550の周方向寸法(点Aから点Bまでの距離)よりも大きい。よって、上記と同じ作用効果が得られる。
各エプロン部5の断面80において、スカート部側部55とスカート部4とがなす角のうち劣角(θ4又はθ5)は、鈍角である。このため、スカート部4がシリンダ108の内壁に押し付けられたときの、スカート部4とスカート部側部55との境界部分における応力集中を緩和することができる。断面80において、スカート部側部55の延長線(半直線64)と第3軸線63とがなす角のうちの鋭角θ1が、ボス部側部の延長線(半直線65)と第3軸線63とがなす角のうちの鋭角θ2よりも大きい。このように、第3軸線63に対するスカート部側部55の傾斜角θ1を比較的大きく設定することで、上記境界部分における応力集中を更に緩和することができる。スカート部側部55とボス部側部57とがなす角のうち劣角(θ3)は、鈍角である。このため、スカート部4がシリンダ108の内壁に押し付けられたときの、スカート部側部55とボス部側部57との境界部分(屈曲部56)における応力集中を緩和することができる。
各エプロン部5の断面80において、ボス部側部57の第2軸線方向の寸法であるボス部側部第2肉厚が、スカート部側部55の第2軸線方向の寸法であるスカート部側部第2肉厚よりも小さい。このため、スカート部4がシリンダ108の内壁に押し付けられたときエプロン部5の内部で第3軸線方向に作用する圧縮力に垂直な断面が、ボス部側部57よりもスカート部側部55で大きい。よって、第3軸線方向でスカート部4により近く、より大きな圧縮力が作用しやすいスカート部側部55の側で、圧縮応力を低減することができる。これにより、エプロン部5の全体の強度バランスの向上を図ることができる。
また、各エプロン部5の断面80において、スカート部4からピストンピンボス3部へ向ってエプロン部5が延びる方向に直交する方向(断面80における外周面500又は内周面501の法線方向)を厚さ方向としたとき、ボス部側部57の厚さ方向の寸法であるボス部側部第1肉厚が、スカート部側部55の厚さ方向の寸法であるスカート部側部第1肉厚よりも小さい。よって、ボス部側部57がスカート部側部55よりも厚さ方向に撓みやすい。ここで、ピストン1の周方向で、ボス部側部57の寸法(点Wから点Xまでの距離)が、スカート部側部55の寸法(点Uから点Vまでの距離)よりも大きい。よって、ボス部側部57が、より一層、厚さ方向に撓みやすい。すなわち、スカート部側部55よりも周方向に長いボス部側部57の第1肉厚がスカート部側部55の第1肉厚よりも小さいことで、ボス部側部57がより効率的に撓む。これにより、スカート部4がシリンダ108の内壁に押し付けられたときのスカート部4の変位をボス部側部57の撓みで効率的に吸収できる。よって、スカート部4とスカート部側部55の間の境界部分や屈曲部56における応力集中を更に緩和することができる。
断面80において、各エプロン部5のスカート部側部55とスカート部4との境界部分(点Aと点Hを結ぶ線分及びその近傍)における第2軸線方向の寸法(実質的にスカート部側部第2肉厚)が、屈曲部56の第2軸線方向の寸法である屈曲部第2肉厚よりも大きい。このため、スカート部4がシリンダ108の内壁に押し付けられたときエプロン部5の内部で第3軸線方向に作用する圧縮力に垂直な断面が、屈曲部56よりも、スカート部側部55とスカート部4との上記境界部分で、大きい。よって、屈曲部56よりも第3軸線方向でスカート部4に近く、より大きな圧縮力が作用しやすい上記境界部分の側で、圧縮応力を低減することができる。これにより、エプロン部5の全体の強度バランスの向上を図ることができる。同様に、屈曲部第2肉厚が、ボス部側部57とピストンピンボス部3との境界部分(点Gと点Nを結ぶ線分及びその近傍)における第2軸線方向の寸法(実質的にボス部側部第2肉厚)よりも大きい。よって、第3軸線方向でボス部側部57とピストンピンボス部3との上記境界部分よりもスカート部4に近く、より大きな圧縮力が作用しやすい屈曲部56の側で、圧縮応力を低減することができる。
また、断面80において、各エプロン部5の屈曲部56における厚さ方向の寸法(屈曲部第1肉厚)が、スカート部側部55のうちスカート部4の側の端部551における厚さ方向の寸法(スカート部側部第1肉厚の平均値)、及びボス部側部57のうちピストンピンボス部3の側の端部572における厚さ方向の寸法(ボス部側部第1肉厚の平均値)よりも大きい。このため、スカート部4がシリンダ108の内壁に押し付けられたときエプロン部5の内部で厚さ方向に作用するせん断力に沿った断面が、スカート部側部55の端部551及びボス部側部57の端部572よりも、屈曲部56で大きい。よって、端部551及び端部572よりも大きなせん断力が作用しやすい屈曲部56の側で、平均せん断応力を低減することができる。これにより、エプロン部5の全体の強度バランスの向上を図ることができる。同様に、スカート部側部55の端部572における厚さ方向の寸法(スカート部側部第1肉厚の平均値)が、ボス部側部57の端部551における厚さ方向の寸法(ボス部側部第1肉厚の平均値)よりも大きい。よって、端部572よりも大きなせん断力が作用しやすい端部551の側で、平均せん断応力を低減することができる。
なお、エプロン部5のうち第1軸線方向の全部で上記各関係が成立していなくてもよく、少なくとも一部で上記各関係が成立していれば、上記各作用効果が得られる。本実施形態では、各エプロン部5の第2軸線62を通り第1軸線61に直交する断面80において、上記各関係が成立している。ピストンピン109(ピストンピン孔300)の中心にある第2軸線62を通る平面は、エプロン部5のうち第1軸線方向の略中間部である。よって、エプロン部5の全体でバランスよく上記各作用効果が得られる。例えば、各エプロン部5の第2軸線62を通り第1軸線61に直交する断面80において、鋭角θ1が鋭角θ2よりも大きい。よって、エプロン部5の全体でバランスよく、スカート部4とスカート部側部55との境界部分における応力集中を緩和することができる。また、本実施形態では、各エプロン部5のピストンヘッド2との接続部位を通り第1軸線61に直交する断面において、上記各関係が成立している。よって、より確実に上記各作用効果が得られる。例えば、各エプロン部5のピストンヘッド2との接続部位を通り第1軸線61に直交する断面において、ボス部側部57の周方向寸法(点Wから点Xまでの距離)が、スカート部側部55の周方向寸法(点Uから点Vまでの距離)よりも大きい。よって、より確実に、ピストンヘッド2に接続するボス部側部57の間の第2軸線方向における距離を、ピストンヘッド2の中央部付近で充分に小さくすることが可能である。また、本実施形態では、エプロン部5のうち第1軸線方向の全部で、第1軸線61に直交する断面において、上記各関係が成立している。よって、エプロン部5の全体で効果的に上記各作用効果が得られる。
[第2実施形態]
まず、構成を説明する。以下、第1実施形態と共通する部材や構造については第1実施形態と同じ符号を付して、説明を省略する。図7に示すように、断面80において、エプロン部5のボス部側部57の端部572は、ピストンピンボス部3の第2軸線方向における第1実施形態と同じ位置に接続する。断面81において、ボス部側部57(の本体部570)は、断面80よりも第1軸線方向の一方側で第1軸線61に近づき、断面80よりも第1軸線方向の他方側で第1軸線61から遠ざかるように、断面80における半直線64上の点Yを中心として回転している(第1軸線61に対し傾いている)。第3軸線63を挟んで第2軸線方向で対向するボス部側部57の間の距離(第2軸線方向における第1エプロン部51のボス部側部57と第3エプロン部53のボス部側部57との間の距離、及び第2軸線方向における第2エプロン部52のボス部側部57と第4エプロン部54のボス部側部57との間の距離)が、第1軸線方向の他方側から一方側に向かって徐々に小さくなる。ピストン1の径方向(第2軸線方向)で、ボス部側部57(の本体部570)とピストンヘッド2との接続部位からランド部21までの距離73は、第1実施形態(図6参照)よりも大きい。スカート部側部55及び屈曲部56は、第1軸線方向に延びる。各ボス部側部57の端部571は、第1軸線61に対し上記のように傾いたボス部側部57の本体部570と、第1軸線方向に延びる屈曲部56とを接続するように捻れた形状である。ピストンヘッド肉厚71がピストンヘッド肉厚72よりも小さい等、その他の構成は、第1実施形態と同じである。
次に、作用効果を説明する。第2軸線方向における第1エプロン部51と第3エプロン部53の間の距離、及び第2軸線方向における第2エプロン部52と第4エプロン部54の間の距離が、第1軸線61の他方側から一方側に向かって徐々に小さくなる。よって、ピストンヘッド2の中央部により近い位置で、各ボス部側部57が冠面部20に接続する。これにより、ピストンヘッド2の中央部付近の変形量を更に抑制することができる。また、距離73を大きくし、エプロン部5に対し径方向外側であってピストンヘッド肉厚71が小さい上記領域を広げることができる。よって、ピストン1の更なる軽量化を図ることができる。他の作用効果は第1実施形態と同じである。
[第3実施形態]
まず、構成を説明する。以下、第1実施形態と共通する部材や構造については第1実施形態と同じ符号を付して、説明を省略する。図8に示すように、断面80において、第2エプロン部52(及び第4エプロン部54)のスカート部側部55の周方向寸法は、第1エプロン部51(及び第3エプロン部53)のスカート部側部55の周方向寸法よりも小さい。第2エプロン部52(及び第4エプロン部54)のスカート部側部55は、本体部550を実質的に有しておらず、端部551,552がいわば直結している。第2エプロン部52(及び第4エプロン部54)のボス部側部57の周方向寸法は、第1エプロン部51(及び第3エプロン部53)のボス部側部57の周方向寸法よりも大きい。第2エプロン部52(及び第4エプロン部54)のボス部側部57は、第1エプロン部51(及び第3エプロン部53)のボス部側部57よりも第3軸線63に近い位置でピストンピンボス部3に接続する。第1エプロン部51の第2軸線方向における寸法(肉厚)の平均値が、第2エプロン部52の第2軸線方向における寸法(肉厚)の平均値よりも大きい。エプロン部5の上記肉厚の平均値とは、上記肉厚を第3軸線方向で積分した値(言換えると当該エプロン部5の断面積)を当該エプロン部5の第3軸線方向の寸法で割ったものである。同じく、第3エプロン部53の肉厚の平均値が、第4エプロン部54の肉厚の平均値よりも大きい。他の構成は第1実施形態と同じである。
次に、作用効果を説明する。第1エプロン部51と第3エプロン部53は、第1スカート部41を支持する。第2エプロン部52と第4エプロン部54は、第2スカート部42を支持する。第1スカート部41はスラスト側であり、第2スカート部42は反スラスト側である。多くのエンジンでは、スラスト側のスカート部がより強くシリンダ108の内壁へ押し付けられる。一方、エプロン部5の肉厚の平均値を大きくすることでピストン1の強度を向上し、エプロン部5の肉厚の平均値を小さくすることでピストン1の重量を低減することが可能である。本実施形態では、スラスト側の第1スカート部41を支持する第1エプロン部51と第3エプロン部53の肉厚の平均値が、反スラスト側の第2スカート部42を支持する第2エプロン部52と第4エプロン部54の肉厚の平均値よりも大きい。よって、ピストン1の強度を向上しつつ、重量を低減することができる。すなわち、ピストン1の強度維持と重量軽減とのバランスの向上を図ることができる。他の作用効果は第1実施形態と同じである。
なお、第2実施形態のように、第1軸線61に対し各エプロン部5のボス部側部57(本体部570)が傾いていてもよい。また、第2エプロン部52(第4エプロン部54)よりも第1エプロン部51(第3エプロン部53)の肉厚の平均値を大きくするため、第2エプロン部52(第4エプロン部54)のスカート部側部55の周方向寸法を小さくしボス部側部57の周方向寸法を大きくする代わりに、又はそれと共に、スカート部側部55又はボス部側部57の肉厚自体を小さくしてもよい。本実施形態では、第2エプロン部52(第4エプロン部54)において、スカート部側部55の周方向寸法が小さくボス部側部57の周方向寸法が大きいため、ボス部側部57とピストンピンボス部3との接続部位が第3軸線63により近くなる。よって、ピストンヘッド2の中央部付近の変形量を更に抑制し、ピストン1の更なる軽量化を図ることができる。
[他の実施形態]
以上、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明したが、本発明の具体的な構成は、実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。例えば、エンジンの形式は任意である。エンジンは、4ストロークエンジンに限らず2ストロークエンジンであってもよい。火花点火機関(ガソリンエンジン)に限らず、圧縮点火機関(ディーゼルエンジン)であってもよい。燃料の供給方式は、シリンダ(燃焼室)内に直接噴射する筒内直噴式でもよいし、吸気ポートに噴射するポート噴射式でもよい。車両に限らず船舶等に搭載されるエンジンであってもよい。ピストンの形状は任意である。例えば、いわゆるスラップ騒音を抑制する等のため、第3軸線方向で、第2軸線62が、第1軸線61に対しスラスト側に若干寄っていてもよい。また、ピストン冠面にバルブとの干渉を抑制するための凹部等があってもよい。
[実施形態から把握しうる技術的思想]
以上説明した実施形態から把握しうる技術的思想(又は技術的解決策。以下同じ。)について、以下に記載する。
(1) 本技術的思想の内燃機関のピストンは、その1つの態様において、燃焼室に対向するピストン冠面を備えたピストンヘッドと、前記ピストンヘッドに対し前記ピストン冠面の反対側にあり、ピストンピンが挿入されるピストンピン孔を備えた筒状の一対のピストンピンボス部である、第1ピストンピンボス部及び第2ピストンピンボス部と、前記内燃機関のシリンダ内での前記ピストンの移動方向に沿った軸線であって、前記ピストンの移動方向に対し直交する前記ピストンヘッドの断面の中心を通る軸線を第1軸線とし、前記ピストンピン孔の長手方向に沿った軸線であって、前記ピストンピン孔の長手方向に直交する前記ピストンピン孔の断面の中心を通る軸線を第2軸線とし、前記第1軸線と前記第2軸線の両方に直交する軸線を第3軸線としたとき、前記ピストンヘッドに対し前記ピストン冠面の反対側にあり、前記第3軸線方向において前記一対のピストンピンボス部の両側にある一対のスカート部である、第1スカート部及び第2スカート部と、前記第3軸線方向において前記一対のピストンピンボス部と前記一対のスカート部とを接続する4つのエプロン部であり、前記第1ピストンピンボス部と前記第1スカート部とを接続する第1エプロン部、前記第1ピストンピンボス部と前記第2スカート部とを接続する第2エプロン部、前記第2ピストンピンボス部と前記第1スカート部とを接続する第3エプロン部、及び、前記第2ピストンピンボス部と前記第2スカート部とを接続する第4エプロン部とを有し、前記4つのエプロン部のそれぞれは、屈曲部と、前記屈曲部よりも前記ピストンピンボス部の側にあるボス部側部と、前記屈曲部よりも前記スカート部の側にあるスカート部側部とを備え、前記第1軸線に直交する断面において、前記スカート部側部のそれぞれと前記スカート部とがなす角のうち劣角は鈍角であり、前記ボス部側部のそれぞれと前記第3軸線との間の距離は、前記第2軸線から離れるほど大きい。
(2) より好ましい態様では、前記態様において、前記第1軸線に直交する断面において、前記スカート部のそれぞれの前記第2軸線方向における寸法が、前記第1ピストンピンボス部のうち前記第3軸線から遠い側の端部と、前記第2ピストンピンボス部のうち前記第3軸線から遠い側の端部との間の前記第2軸線方向における距離よりも短い。
(3) 別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、前記第1軸線に直交する断面において、前記ボス部側部のそれぞれにおける前記ピストンピンボス部側の端部のうち前記第3軸線に最も近い部分が、前記第2軸線方向における前記ピストンピンボス部のそれぞれの中央部よりも前記第3軸線に近い。
(4) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、前記第1軸線方向において、前記ピストンヘッドに対し前記ピストン冠面の側を一方側、前記ピストンピン孔の側を他方側としたとき、前記第2軸線方向における前記第1エプロン部の前記ボス部側部と前記第3エプロン部の前記ボス部側部との間の距離、及び前記第2軸線方向における前記第2エプロン部の前記ボス部側部と前記第4エプロン部の前記ボス部側部との間の距離が、前記第1軸線方向の前記他方側から前記一方側に向かって徐々に小さくなる。
(5) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、前記第1軸線方向における前記ピストンヘッドの寸法が、前記第1軸線を中心とする径方向における前記エプロン部のそれぞれの内側よりも外側の方で小さい。
(6) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、前記エプロン部のそれぞれの前記第1軸線に直交する断面において、前記屈曲部から前記ピストンピンボス部までの前記ボス部側部の寸法が、前記スカート部から前記屈曲部までの前記スカート部側部の寸法よりも大きい。
(7) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、前記エプロン部のそれぞれの前記第2軸線を通り前記第1軸線に直交する断面において、前記屈曲部から前記ピストンピンボス部までの前記ボス部側部の寸法が、前記スカート部から前記屈曲部までの前記スカート部側部の寸法よりも大きい。
(8) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、前記エプロン部のそれぞれの前記第1軸線に直交する断面において、前記ボス部側部の前記第2軸線方向の寸法である肉厚が、前記スカート部側部の前記第2軸線方向の寸法である肉厚よりも小さい。
(9) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、前記エプロン部のそれぞれの前記第1軸線に直交する断面において、前記スカート部側部の延長線と前記第3軸線とがなす角のうちの鋭角が、前記ボス部側部の延長線と前記第3軸線とがなす角のうちの鋭角よりも大きい。
(10) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、前記エプロン部のそれぞれの前記第2軸線を通り前記第1軸線に直交する断面において、前記スカート部側部の延長線と前記第3軸線とがなす角のうちの鋭角が、前記ボス部側部の延長線と前記第3軸線とがなす角のうちの鋭角よりも大きい。
(11) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、前記エプロン部のそれぞれの前記第1軸線に直交する断面において、前記スカート部から前記ピストンピンボス部へ向って前記エプロン部が延びる方向に直交する方向を厚さ方向としたとき、前記屈曲部における前記厚さ方向の寸法は、前記スカート部側部のうち前記スカート部の側の端部における前記厚さ方向の寸法、及び前記ボス部側部のうち前記ピストンピンボス部の側の端部における前記厚さ方向の寸法よりも大きい。
(12) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、前記エプロン部のそれぞれの前記第1軸線に直交する断面において、前記スカート部側部のうち前記スカート部の側の端部における前記厚さ方向の寸法は、前記ボス部側部のうち前記ピストンピンボス部の側の端部における前記厚さ方向の寸法よりも大きい。
(13) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、前記燃焼室内の燃焼圧によって前記第1スカート部が前記シリンダに押し付けられる力が、前記燃焼圧によって前記第2スカート部が前記シリンダに押し付けられる力よりも大きく、前記第1軸線に直交する断面において、前記第1エプロン部と前記第3エプロン部の前記第2軸線方向における寸法の平均値が、前記第2エプロン部と前記第4エプロン部の前記第2軸線方向における寸法の平均値よりも大きい。
(14) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、前記第1スカート部は前記第2軸線に対しスラスト側にあり、前記第2スカート部は前記第2軸線に対し反スラスト側にある。
1 ピストン
2 ピストンヘッド
200 ピストン冠面
31 第1ピストンピンボス部
32 第2ピストンピンボス部
300 ピストンピン孔
41 第1スカート部
42 第2スカート部
51 第1エプロン部
52 第2エプロン部
53 第3エプロン部
54 第4エプロン部
55 スカート部側部
56 屈曲部
57 ボス部側部
61 第1軸線
62 第2軸線
63 第3軸線
100 エンジン(内燃機関)
105 燃焼室
108 シリンダ
109 ピストンピン

Claims (14)

  1. 内燃機関のピストンであって、
    燃焼室に対向するピストン冠面を備えたピストンヘッドと、
    前記ピストンヘッドに対し前記ピストン冠面の反対側にあり、ピストンピンが挿入されるピストンピン孔を備えた筒状の一対のピストンピンボス部である、第1ピストンピンボス部及び第2ピストンピンボス部と、
    前記内燃機関のシリンダ内での前記ピストンの移動方向に沿った軸線であって、前記ピストンの移動方向に対し直交する前記ピストンヘッドの断面の中心を通る軸線を第1軸線とし、
    前記ピストンピン孔の長手方向に沿った軸線であって、前記ピストンピン孔の長手方向に直交する前記ピストンピン孔の断面の中心を通る軸線を第2軸線とし、
    前記第1軸線と前記第2軸線の両方に直交する軸線を第3軸線としたとき、
    前記ピストンヘッドに対し前記ピストン冠面の反対側にあり、前記第3軸線方向において前記一対のピストンピンボス部の両側にある一対のスカート部である、第1スカート部及び第2スカート部と、
    前記第3軸線方向において前記一対のピストンピンボス部と前記一対のスカート部とを接続する4つのエプロン部であり、前記第1ピストンピンボス部と前記第1スカート部とを接続する第1エプロン部、前記第1ピストンピンボス部と前記第2スカート部とを接続する第2エプロン部、前記第2ピストンピンボス部と前記第1スカート部とを接続する第3エプロン部、及び、前記第2ピストンピンボス部と前記第2スカート部とを接続する第4エプロン部とを有し、
    前記4つのエプロン部のそれぞれは、屈曲部と、前記屈曲部よりも前記ピストンピンボス部の側にあるボス部側部と、前記屈曲部よりも前記スカート部の側にあるスカート部側部とを備え、
    前記第1軸線に直交する断面において、前記スカート部側部のそれぞれと前記スカート部とがなす角のうち劣角は鈍角であり、前記ボス部側部のそれぞれと前記第3軸線との間の距離は、前記第2軸線から離れるほど大きい、
    内燃機関のピストン。
  2. 請求項1に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記第1軸線に直交する断面において、前記スカート部のそれぞれの前記第2軸線方向における寸法が、前記第1ピストンピンボス部のうち前記第3軸線から遠い側の端部と、前記第2ピストンピンボス部のうち前記第3軸線から遠い側の端部との間の前記第2軸線方向における距離よりも短い、内燃機関のピストン。
  3. 請求項1に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記第1軸線に直交する断面において、前記ボス部側部のそれぞれにおける前記ピストンピンボス部側の端部のうち前記第3軸線に最も近い部分が、前記第2軸線方向における前記ピストンピンボス部のそれぞれの中央部よりも前記第3軸線に近い、内燃機関のピストン。
  4. 請求項3に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記第1軸線方向において、前記ピストンヘッドに対し前記ピストン冠面の側を一方側、前記ピストンピン孔の側を他方側としたとき、
    前記第2軸線方向における前記第1エプロン部の前記ボス部側部と前記第3エプロン部の前記ボス部側部との間の距離、及び前記第2軸線方向における前記第2エプロン部の前記ボス部側部と前記第4エプロン部の前記ボス部側部との間の距離が、前記第1軸線方向の前記他方側から前記一方側に向かって徐々に小さくなる、
    内燃機関のピストン。
  5. 請求項4に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記第1軸線方向における前記ピストンヘッドの寸法が、前記第1軸線を中心とする径方向における前記エプロン部のそれぞれの内側よりも外側の方で小さい、内燃機関のピストン。
  6. 請求項1に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記エプロン部のそれぞれの前記第1軸線に直交する断面において、前記屈曲部から前記ピストンピンボス部までの前記ボス部側部の寸法が、前記スカート部から前記屈曲部までの前記スカート部側部の寸法よりも大きい、内燃機関のピストン。
  7. 請求項6に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記エプロン部のそれぞれの前記第2軸線を通り前記第1軸線に直交する断面において、前記屈曲部から前記ピストンピンボス部までの前記ボス部側部の寸法が、前記スカート部から前記屈曲部までの前記スカート部側部の寸法よりも大きい、内燃機関のピストン。
  8. 請求項6に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記エプロン部のそれぞれの前記第1軸線に直交する断面において、前記ボス部側部の前記第2軸線方向の寸法である肉厚が、前記スカート部側部の前記第2軸線方向の寸法である肉厚よりも小さい、内燃機関のピストン。
  9. 請求項1に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記エプロン部のそれぞれの前記第1軸線に直交する断面において、前記スカート部側部の延長線と前記第3軸線とがなす角のうちの鋭角が、前記ボス部側部の延長線と前記第3軸線とがなす角のうちの鋭角よりも大きい、内燃機関のピストン。
  10. 請求項9に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記エプロン部のそれぞれの前記第2軸線を通り前記第1軸線に直交する断面において、前記スカート部側部の延長線と前記第3軸線とがなす角のうちの鋭角が、前記ボス部側部の延長線と前記第3軸線とがなす角のうちの鋭角よりも大きい、内燃機関のピストン。
  11. 請求項1に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記エプロン部のそれぞれの前記第1軸線に直交する断面において、前記スカート部から前記ピストンピンボス部へ向って前記エプロン部が延びる方向に直交する方向を厚さ方向としたとき、前記屈曲部における前記厚さ方向の寸法は、前記スカート部側部のうち前記スカート部の側の端部における前記厚さ方向の寸法、及び前記ボス部側部のうち前記ピストンピンボス部の側の端部における前記厚さ方向の寸法よりも大きい、内燃機関のピストン。
  12. 請求項11に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記エプロン部のそれぞれの前記第1軸線に直交する断面において、前記スカート部側部のうち前記スカート部の側の端部における前記厚さ方向の寸法は、前記ボス部側部のうち前記ピストンピンボス部の側の端部における前記厚さ方向の寸法よりも大きい、内燃機関のピストン。
  13. 請求項1に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記燃焼室内の燃焼圧によって前記第1スカート部が前記シリンダに押し付けられる力が、前記燃焼圧によって前記第2スカート部が前記シリンダに押し付けられる力よりも大きく、
    前記第1軸線に直交する断面において、前記第1エプロン部と前記第3エプロン部の前記第2軸線方向における寸法の平均値が、前記第2エプロン部と前記第4エプロン部の前記第2軸線方向における寸法の平均値よりも大きい、
    内燃機関のピストン。
  14. 請求項13に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記第1スカート部は前記第2軸線に対しスラスト側にあり、前記第2スカート部は前記第2軸線に対し反スラスト側にある、内燃機関のピストン。
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