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JP2018171080A - 代用骨ブロック、代用骨ブロックの製造方法 - Google Patents

代用骨ブロック、代用骨ブロックの製造方法 Download PDF

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橋本 和明
Kazuaki Hashimoto
和明 橋本
茂雄 福山
Shigeo Fukuyama
茂雄 福山
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Fukuyamaika Corp
Chiba Institute of Technology
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Abstract

【課題】優れた生体吸収性と十分な機械的強度を有する代用骨ブロックを提供する。【解決手段】一方向に貫通孔を複数設けた生体吸収性を有する代用骨ブロックなどを提供する。なお、貫通孔内の表面粗度Raは1μm〜100μmであることが好ましい。また、貫通孔の直径が20〜2500μmφであることが好ましい。また、貫通孔も含めたブロック全体の体積に対して貫通孔の占める体積の割合が25%以下又は50%以上であることが好ましい。また、ブロックの貫通孔が設けられていない面に貫通孔の方向を示すマークが設けられていても良い。【選択図】図1

Description

本発明は生体吸収性を有する代用骨ブロックに関するものであり、一方向に貫通孔を複数設けることにより優れた生体吸収性と十分な機械的強度を有する代用骨ブロックに関する。
従来より、事故や病気などにより欠損、喪失した歯や骨などの生体硬組織の代替材料として代用骨ブロックが用いられている。この代用骨ブロックは、骨形成の足場を提供するものや、それ自体が骨に吸収されて次第に新生骨と置換するものがある。これらの材料としては、生体組織に悪影響を及ぼさず、生体からの作用によって劣化せず、目的の性能が長期間にわたって機能することが要求される。また、非常に高い負荷がかかり摩擦や摩耗が起こり易い組織の代替材料として用いられる場合には、高密度で耐摩擦・摩耗特性に優れた機械的強度の大きい材料からなる代用骨ブロックが所望される。
現在、代用骨ブロックとして広く研究されている材料に、ハイドロキシアパタイト(HAP)やリン酸三カルシウム(TCP)などのリン酸カルシウム系セラミックスがある。例えば特許文献1には、リン酸カルシウム系化合物を主成分とした、高強度かつ高じん性を有するリン酸三カルシウム焼結体として、メカノケミカル法で合成し焼成したリン酸カルシウム粉末に、シリカ(SiO2)粉末とアルミナ粉末(Al2O3)を混合し焼結したリン酸三カルシウム焼結体が開示されている。また特許文献2には、多孔質構造を有するリン酸カルシウム系の焼結体として、焼結体の気孔率が55%〜90%の連通した多孔質を有するリン酸カルシウム系多孔質焼結体が開示されている。さらに、特許文献3には、優れた生体吸収性と十分な機械的強度を有する代用骨の材料として、99.5%以上の高純度なβ型リン酸三カルシウム(β-TCP)に筒型気孔を設けた代用骨の製造方法が開示されている。
特許第2800829号公報 特許第3400740号公報 特許第5014544号公報 特許第5681968号公報 特開2014−036733号公報
しかしながら、上述した先行技術文献には次のような課題があった。まず、特許文献1に記載のリン酸三カルシウム焼結体は、α-TCP、β-TCP、HAP、ピロリン酸カルシウムの複製物を含む低純度のリン酸三カルシウム焼結体であり、焼結体の多孔質度を高めれば、生体吸収性は優れるものの、機械的強度が低下してしまうため、荷重負荷がかかる部位での使用ができないという問題点があった。また、特許文献2に記載のリン酸カルシウム系多孔質焼結体も特許文献1と同様に、焼結体の気孔率が55%〜90%に調整されることにより、生体吸収性は優れているものの、機械的強度が小さいため、荷重負荷がかかる部位での使用ができないという問題点があった。
特許文献3に記載の代用骨の製造方法により製造される代用骨は、機械的強度を高めるために、代用骨の材料として99.5%以上の高純度なβ-TCPを用いるとともに、生体吸収性を向上させるために、100〜2000μmφの貫通孔を少なくとも互いが直交する2方向に設け、貫通孔も含めた代用骨全体の体積に対する貫通孔の占める体積の割合を25〜50%としていた。すると、特許文献1、2に記載のリン酸カルシウム焼結体と比較する場合には、確かに機械的強度が優れているものの、やはり生体内で荷重負荷のかかる部位での使用には十分であるとは言えなかった。
従って、本発明は、優れた生体吸収性と十分な機械的強度を有する代用骨ブロックを提供することを課題とする。特許文献1から3に記載の代用骨とは異なり、一方向にのみ貫通孔を複数設けることにより、優れた生体吸収性と十分な機械的強度を得ることができる。
また、本発明者の一人は、特許文献4において、バナジン酸イオン(VO4 3-)を3mol%以下固溶したβ型リン酸三カルシウム(β-TCP)が、十分な生体吸収性と機械的強度を有することを報告している。さらに、特許文献5において、ケイ酸イオン(SiO4 4-)を固溶したβ-TCPが、十分な生体吸収性と機械的強度を有することを報告している。そこで、本発明では特許文献4又は5に記載のβ-TCPを用い、貫通孔を一方向にのみ設けるとともに、貫通孔も含めた代用骨全体の体積に対する貫通孔の占める体積の割合を25%以下とすることにより、優れた生体吸収性と十分な機械的強度を有する代用骨ブロックを得られることを見出した。
本発明は、一方向に貫通孔を複数設けた生体吸収性を有する代用骨ブロックを提供する。なお、貫通孔内の表面粗度Raは1μm〜100μmであることが好ましい。また、貫通孔の直径が20〜2500μmφであることが好ましい。また、貫通孔も含めたブロック全体の体積に対して貫通孔の占める体積の割合が25%以下又は50%以上であることが好ましい。
また、本発明の代用骨ブロックは、以下の材料から構成されていても良い。
(1)β型リン酸三カルシウムのリン酸イオン(PO4 3-)に対してバナジン酸イオン(VO4 3-)を3mol%以下固溶したβ型リン酸三カルシウム
(2)β型リン酸三カルシウムのリン酸イオン(PO4 3-)に対してバナジン酸イオン(VO4 3-)を3mol%以下固溶し、バナジン酸イオン(VO4 3-)に加えて、β型リン酸三カルシウムのカルシウムイオン(Ca2+)に対してナトリウムイオン(Na+)を9.1mol%以下、マグネシウムイオン(Mg2+)を9.1mol%以下のいずれか一以上を固溶したβ型リン酸三カルシウム
(3)β型リン酸三カルシウムのリン酸イオン(PO4 3-)に対してケイ酸イオン(SiO4 4-)を4mol%以下、さらにβ型リン酸三カルシウムのカルシウムイオン(Ca2+)に対してナトリウムイオン(Na+)を9.1mol%以下およびマグネシウムイオン(Mg2+)を9.1mol%以下のいずれも固溶したβ型リン酸三カルシウム
また、本発明の代用骨ブロックは、ブロックの貫通孔が設けられていない面に貫通孔の方向を示すマークが設けられていても良い。
また、本発明は、出発原料を混合する混合プロセスと、混合プロセスにて得られた混合物を焼成する第一焼成プロセスと、第一焼成プロセスにて得られた焼成物を粉砕する粉砕プロセスと、粉砕プロセスにて得られた粉末を加圧成型して成型体を作成する成型プロセスと、成型プロセスにて得られた成型体を焼成する第二焼成プロセスと、第二焼成プロセスにて得られた焼成体に、一方向に貫通孔を複数設ける貫通孔配設プロセスと、貫通孔を設けられた焼成体を溶媒中で超音波洗浄する超音波洗浄プロセスと、を有する代用骨ブロックの製造方法を提供する。なお、超音波洗浄プロセスは、殺菌又は/及び消毒のプロセスである殺菌・消毒サブプロセスを含んでいることが好ましい。また、貫通孔配設プロセスにおける貫通孔の配設はドリルにより行われ、ドリルの材質は主成分が鉄又はチタンであることが好ましい。
また、代用骨ブロックの製造方法において、出発原料としてリン酸水素二アンモニウム、炭酸カルシウム、酸化バナジウム、酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、二酸化ケイ素を用いても良い。
本発明の代用骨ブロックは、優れた生体吸収性と十分な機械的強度を有することから、欠損、喪失した歯や骨などの生体硬組織の代替材料として好適である。
以下、本発明の各実施形態について図面と共に説明する。なお、本発明は本明細書の記載に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、様々な態様で実施しうる。
<構成>
図1は、代用骨ブロックの一例を示す概要図であり、(a)は斜視図を、(b)は断面図を示す。本発明の代用骨ブロック(0101)は、一方向(0103)に貫通孔(0102)が複数設けられている。代用骨ブロックの形状については、図1に示す立方体の他、任意の形状とすることができ、例えば生体内の欠損、喪失した歯や骨の欠損部位の形状と同一形状の代用骨ブロックを作製しても良い。しかしながら、欠損部位の形状は複雑である場合が多く、いちいち代用骨ブロックの形状を欠損部位の形状とするのは手間がかかる。そこで、図2に示すように、複数の代用骨ブロック(0201a〜0201e)を組み合わせることで欠損部位の形状と同一形状の代用骨として使用することができるように構成しても良い。その場合に、例えば代用骨ブロックの貫通孔が設けられていない面には、互いの代用骨ブロックを結合するための突起(0202)や、突起を内部に受承可能な凹部(0203)が設けられていても良い。
本発明の代用骨ブロックには、一方向に貫通孔(0102)が複数設けられる。「一方向に」とは、貫通孔の中心軸が相互に平行であることを示している。代用骨ブロックに貫通孔を設ける構成とすると、貫通孔内への破骨細胞や骨芽細胞の導入を促進することができる。すると、破骨細胞と骨芽細胞の作用により代用骨ブロックの自家骨への置換を促進することができる。
また、一方向に貫通孔が複数設けられる構成とすると、貫通孔の配設による代用骨ブロックの機械的強度の低下を低減させることができる。図3において、自家骨(0301)の骨欠損部位(0302)を代用骨ブロックで置換する場合を考える。例えば、図3(a)に示す特許文献3に記載の代用骨ブロック(0303a)は、貫通孔を少なくとも互いが直交する二方向に設けてある。すると、代用骨ブロックの一方向に荷重がかかった場合に、荷重がかかる方向(0304)と平行ではない中心軸を有する貫通孔が、代用骨ブロックの機械的強度を大きく低下させることになる。そこで、図3(b)に示すように、荷重がかかる方向と平行な方向の中心軸を有する貫通孔のみを代用骨ブロック(0303b)に設けることにより、貫通孔の配設による代用骨ブロックの機械的強度の低下を最小限とすることができる。
なお、貫通孔は任意の配置間隔で設けられていて良い。すなわち、代用骨ブロックの位置によって貫通孔の配置間隔を変更しても良い。例えば、代用骨ブロックの特定の位置において貫通孔の配置間隔を短くして貫通孔の密度を増加させると、かかる位置における代用骨ブロックの機械的強度は低下するが、自家骨への置換を促進することができる。逆に、貫通孔の配置間隔を長くして貫通孔の密度を減少させると、かかる位置における代用骨ブロックの機械的強度の低下を低減させることができるが、自家骨への置換の促進は抑制される。そこで、代用骨ブロックを自家骨に埋植した際に十分な機械的強度が要求される位置では貫通孔の配置間隔を短くし、逆に機械的強度がそれほど要求されない位置では貫通孔の配置間隔を長くすることにより、優れた生体吸収性と十分な機械的強度を有する代用骨ブロックとすることができる。
例えば、円筒形状の代用骨ブロックであって、底面及び上面に垂直な中心軸を有する貫通孔が複数設けられた代用骨ブロックを底面又は上面から見た際に、図4(a)に示すように全ての貫通孔(0401)が等間隔となるように配設されていても良いが、図4(b)に示すように代用骨ブロックの底面の中心付近に配設される貫通孔は配置間隔を短くし、代用骨ブロックの底面の外周付近に配設される貫通孔は配置間隔を長くしても良い。図4(b)に示すように代用骨ブロックを構成すると、貫通孔を設けることによる代用骨ブロックの外周付近の機械的強度の低下を最低限とすることができるとともに、代用骨ブロックの底面の中央付近において、代用骨ブロックの生体吸収性を向上させることができる。
また、貫通孔の直径を代用骨ブロックの位置によって変化させても良い。例えば、代用骨ブロックを自家骨に埋植した際に十分な機械的強度が要求される位置では貫通孔の直径を短いものとし、逆に機械的強度がそれほど要求されない位置では貫通孔の直径を長いものとすることにより、優れた生体吸収性と十分な機械的強度を有する代用骨ブロックとすることができる。例えば、図4(c)に示すように、代用骨ブロックの底面の中心付近に配設される貫通孔の直径を長いものとし、代用骨ブロックの底面の外周付近に配設される貫通孔の直径を短いものとしても良い。かかる構成とすると、図4(b)に示す代用骨ブロックと同様に、貫通孔を設けることによる代用骨ブロックの外周付近の機械的強度の低下を最低限とすることができるとともに、代用骨ブロックの底面の中央付近において、代用骨ブロックの生体吸収性を向上させることができる。
さらに、貫通孔に加えて貫通していない孔が設けられていても良い。代用骨ブロックに貫通孔が配設されると、貫通孔の両開口から破骨細胞や骨芽細胞を導入することができるが、あまりに複数の貫通孔が配設されると、代用骨ブロックの機械的強度が減少してしまう場合がある。そこで、貫通孔に加えて貫通していない孔を設けておくと、代用骨ブロックの機械的強度を保ちつつ破骨細胞や骨芽細胞の導入を促進することができる。図4−2に、その例を示す。例えば図4−2(a)、(b)に示すように、代用骨ブロックが円筒形状である場合に、代用骨ブロックに円筒の底面と上面とを貫通する貫通孔(0411)と、貫通していない貫通孔(0412)とが設けられていても良い。かかる構成とすると、全ての孔を貫通孔とする場合と比較して、代用骨ブロックの機械的強度を増大させることができる。ちなみに、図4−2(b)は、図4−2(a)のA-B線の断面図を示している。また、図4−2(c)、(d)に示すように、代用骨ブロックが円筒形状である場合に、円筒の底面及び上面の中心付近の孔を貫通孔(0145)とし、中心から距離が離れるに従って、孔の深さを浅いものとした貫通していない孔(0414、0413)を設ける構成としても良い。かかる構成とすると、代用骨ブロックを上面から見た際に、代用骨ブロックの外周付近の機械的強度を増大させ、代用骨ブロックの中央付近の生体吸収性を向上させることができる。ちなみに、図4−2(d)は、図4−2(c)のC-D線の断面図である。
なお、貫通孔の表面粗度Raは1μm〜100μmであることが好ましい。表面粗度Raとは、ある2点(A、B)を結ぶ直線を中心線(0501)として、表面の曲線(0502)を中心線で一方向に折り返し(折り返した曲線:0503)、折り返した曲線と中心線とによって得られた面積を2点間の距離で割った値である。例えば表面粗度が小さい、すなわち表面があまりになだらかであると、破骨細胞や骨芽細胞を貫通孔の表面に定着させることができず、代用骨ブロックの自家骨への置換が行われにくくなる。逆に、表面粗度が大きい、すなわち表面があまりに凸凹であると、破骨細胞や骨芽細胞が貫通孔内部に侵入しにくくなり、代用骨ブロックの自家骨への置換が行われにくくなる。
また、貫通孔の直径が20〜2500μmφであることが好ましい。後述するように代用骨ブロックは基本的にはセラミックスで構成されるので、セラミックスに20μmφの直径の貫通孔を空けることは難しい。また、貫通孔の直径があまりにも小さすぎると、破骨細胞のサイズが20〜100μmと言われているから、貫通孔の内部に破骨細胞を導入することができず、従って代用骨ブロックの自家骨への置換を促進することができない。逆に、貫通孔の直径があまりに大きすぎると、代用骨ブロックの十分な機械的強度を得ることができなくなるため好ましくない。
また、貫通孔も含めたブロック全体の体積に対して貫通孔の占める体積の割合が25%以下であることが好ましい。例えば特許文献3には、代用骨全体の体積に対して貫通孔の占める体積の割合は25〜50%が好ましいと記載されている。かかる構成を採用することにより、優れた生体吸収性を得られるとされているが、貫通孔の占める体積が25%以上であると十分な機械的強度を得られないため、荷重負荷の大きい部位に使用することができない。
なお、貫通孔も含めたブロック全体の体積に対して貫通孔の占める体積の割合が50%以上であっても良い。貫通孔の占める体積の割合を増大させることにより、代用骨ブロックの生体吸収性を向上させることができる一方、機械的強度は減少してしまうが、機械的強度を必要としない場合には、貫通孔の占める体積を増大させても問題ない。機械的強度を必要としない部位として、例えば抜歯した下顎骨などが挙げられる。
本発明者の一人は、代用骨ブロックとして広く研究されている材料の中でもβ型リン酸三カルシウム(β-TCP)に注目して研究を行ってきた。β-TCPは他のリン酸カルシウム系セラミックスと比較して生体吸収性に優れており、さらにβ-TCP中のリン酸イオン(PO4 3-)やカルシウムイオン(Ca2+)を、他のイオンと置換させることにより、機械的強度を制御することができるとともに、代用骨ブロックの自家骨への置換を促進することができる。
図6に、β-TCPの結晶構造を示す。図6(a)に示すのは、β-TCPのa軸及びb軸で構成される平面の構造を示したものであり、β-TCPはCaとPO4四面体からなる結晶学的に独立なAとBの2本のカラムがc軸に平行に存在している。なお、β-TCPは菱面体晶系に属し、格子定数は六角格子設定で、a=b=1.0439nm、c=3.7375nmである。図6(b)に示すのは、β-TCPのAカラムとBカラムのそれぞれのc軸構造の結晶構造である。Aカラムは、PO4 (1)-Ca(4)-Ca(5)- PO4 (1)-空孔-Ca(5)の繰り返し構造を有する。また、Bカラムは、PO4 (3)-Ca(1)-Ca(2)-Ca(3)- PO4 (2)- PO4 (3)-Ca(1)-Ca(2)-Ca(3)- PO4 (2)の繰り返しであり、Bカラムの3つのCaサイト(Ca(1)、Ca(2)、Ca(3))はc軸上にはのらず、折れ線を形成する。従って、β-TCP中の単位格子には結晶学的に独立した3種類のPO4サイトと、5種類のCaサイトが存在する。表1に、β-TCP単位格子中の各PO4サイトの割合を示し、表2に、β-TCP単位格子中の各Caサイトの割合を示す。
ここで、代用骨ブロックに用いる生体吸収性を有する材料の一例として、β型リン酸三カルシウムのリン酸イオン(PO4 3-)に対してバナジン酸イオン(VO4 3-)を3mol%以下固溶したβ型リン酸三カルシウムを用いても良い。本発明者の一人は、特許第5681968号において、β-TCPのリン酸イオンに対して3mol%以下バナジン酸イオンを固溶させることにより、優れた機械的強度を有するβ-TCPを得られることを報告している。β-TCP中では、バナジン酸イオンは、図6における各PO4サイト(PO4 (1)、PO4 (2)、PO4 (3))に置換される。なお、バナジウムは生体必須元素の一つであり、骨や歯の石灰化を促進することが知られている。従って、骨芽細胞により代用骨ブロック内のバナジウムが溶解することで、代用骨ブロックの自家骨への置換が促進される。
また、代用骨ブロックに用いる生体吸収性を有する材料の別の一例として、β型リン酸三カルシウムのリン酸イオン(PO4 3-)に対してバナジン酸イオン(VO4 3-)を3mol%以下固溶し、バナジン酸イオン(VO4 3-)に加えて、β型リン酸三カルシウムのカルシウムイオン(Ca2+)に対してナトリウムイオン(Na+)を9.1mol%以下、マグネシウムイオン(Mg2+)を9.1mol%以下のいずれか一以上を固溶したβ型リン酸三カルシウムを用いても良い。マグネシウムは、生体内の骨にも含まれており、カルシウム(リン酸カルシウム)の骨への沈着作用の調節を行う役割を担っている。また、ナトリウムも、生体内の骨に含まれており、骨形成に関与する物質である。従って、骨芽細胞により代用骨ブロック内のマグネシウム、ナトリウムが溶解することで、代用骨ブロックの自家骨への置換が促進される。
なお、図7に一価と二価金属イオンのβ-TCPへの固溶形態を示す。ここで、ナトリウムイオンは一価金属イオンであり、マグネシウムイオンは二価金属イオンである。一価金属イオンは図7(a)に示すように、Ca(4)サイト及び空孔に固溶する。すなわち、Ca2++□(□:空孔)→2M+(M+:一価金属イオン)の形態で固溶する。一価金属イオンの固溶限界は、Ca(4)サイトの割合と同様に9.09mol%である。また、二価金属イオンは図7(b)に示すように、まずCa(5)サイトに9.09mol%まで固溶して、Ca(5)サイトが二価金属イオンで埋まると、Ca(4)サイトに13.64mol%まで固溶する。すなわち、Ca2+→M2+(M2+:二価金属イオン)の形態で固溶する。
また、代用骨ブロックに用いる生体吸収性を有する材料の別の一例として、β型リン酸三カルシウムのリン酸イオン(PO4 3-)に対してケイ酸イオン(SiO4 4-)を4mol%以下、さらにβ型リン酸三カルシウムのカルシウムイオン(Ca2+)に対してナトリウムイオン(Na+)を9.1mol%以下およびマグネシウムイオン(Mg2+)を9.1mol%以下のいずれも固溶したβ型リン酸三カルシウムを用いても良い。本発明者の一人は、特開2014−036733号公報において、β-TCPのリン酸イオンをケイ酸イオンと置換すると同時に、カルシウムイオン及びマグネシウムイオンを固溶したβ-TCPについて報告している。リン酸イオンをケイ酸イオンで置換することにより、β-TCPの機械的強度や焼結性を向上させることが出来るだけでなく、ケイ素が骨生成促進作用を有していることから、骨生成を促進できる代用骨ブロックとすることができる。なお、β-TCPにケイ酸イオンを固溶させる場合、ケイ酸イオンは図6に示すAカラム中のPO4(1)サイトのリン酸イオンと置換される。
また、代用骨ブロックに用いる生体吸収性を有する材料の別の一例として、β型リン酸三カルシウムの結晶構造内のリン酸のリン位置にケイ素を置換させ、置換元素の価電子数の変化にともなう電荷補償のために同結晶構造内に存在する空孔に一価陽イオンを置換させ、さらにこの置換固溶体の構造安定化のためにカルシウム位置に二価陽イオンを置換させたβ型リン酸三カルシウムを用いても良い。本発明者の一人は、特願2014−051459において、かかるβ型リン酸三カルシウムからなる生体材料セラミックスを焼結してなる生体材料セラミックスの製造方法を開示している。すなわち、原料となるリンイオン源物質とケイ素イオン源物質とカルシウムイオン源物質と前記一価陽イオン源物質と前記二価陽イオン源物質とを配合し、かつ、前記ケイ素イオン源物質の配合比率を4.0mol%未満として混合する混合ステップと、混合ステップにて得られた混合物を仮焼きする仮焼ステップと、仮焼ステップにて得られた仮焼成体を成形する成形ステップと、成形ステップにて得られた成形体を1000℃より高く1150℃より低い温度で焼成する焼成ステップと、を有する生体材料セラミックス焼結体の製造方法が開示されており、かかる製造方法を用いて製造された生体材料セラミックスは機械的強度と生体吸収性に優れていることから、本発明の代用骨ブロックに用いる材料として使用しても良い。
なお、特許文献3に記載の代用骨の場合、代用骨全体の体積に対して貫通孔の占める体積の割合は25〜50%が好ましいと記載されており、貫通孔の占める体積の割合を25〜50%とすることにより、優れた生体吸収性を得ることができるとされているが、上述のように貫通孔の占める体積の割合を25%以上とすると、十分な機械的強度を得られないため、荷重負荷の大きい部位に使用することができない。そこで、特許文献3に記載の代用骨において、貫通孔の占める体積の割合を25%以下とすることにより、代用骨の機械的強度を向上させることができるが、その場合には貫通孔の優れた生体吸収性を得ることができなくなる。一方、本発明の代用骨ブロックに用いる生体吸収性を有する材料として上述の材料を用いることにより、機械的強度と生体吸収性が向上したβ-TCPが得られることとなるから、貫通孔の占める体積の割合を25%以下とした場合であっても、十分な機械的強度と優れた生体吸収性を有する代用骨ブロックとすることができる。
図8は、代用骨ブロックの別の一例を示す概要図である。本発明の代用骨ブロックは、ブロックの貫通孔が設けられていない面に貫通孔の方向を示すマークが設けられていても良い。上述したように貫通孔の方向は、代用骨ブロックを生体内に埋植する際には、代用骨ブロックに対して最も荷重がかかる方向と同一方向となるように埋植されることが好ましい。しかしながら、代用骨ブロックの形状が複雑であると、貫通孔の方向を貫通孔が設けられていない面から確認することが難しくなる。そこで、貫通孔が設けられていない面にマークを設けることにより、貫通孔が設けられていない面を見て容易に貫通孔の方向を確認することができる。なお、「マーク」としては、例えば(a)に示すように貫通孔が設けられていない面に、貫通孔の方向と略平行な方向の凹部(0801a)が設けられていても良い。また、(b)に示すように、貫通孔が設けられていない面にマーカー(0801b)を設けても良い。
<製造方法>
図9に、代用骨ブロックの製造方法の一例を示す。本発明において、代用骨ブロックの製造方法として特に限定するものではないが、例えば本発明の代用骨ブロックは、混合プロセス(S0901)、第一焼成プロセス(S0902)、粉砕プロセス(S0903)、成型プロセス(S0904)、第二焼成プロセス(S0905)、貫通孔配設プロセス(S0906)、超音波洗浄プロセス(S0907)、から構成されても良い。
混合プロセス(S0901)において、出発原料を混合する。出発原料としては、例えばリン酸源及びカルシウム源としてリン酸水素二アンモニウム((NH42HPO4)と炭酸カルシウムを用い、ボールミルで所定時間(例えば48時間)湿式混合する。なお、湿式混合を終えた後は、エバポレータなどを用いて溶媒を除去する。湿式混合には、溶媒としてエタノールなどの有機溶媒を用いる。リン酸源としてリン酸水素二アンモニウムを用いる構成とすると、リン酸二水素アンモニウム((NH4)H2PO4)を原料として使用する場合と比較して、第一焼成プロセスにおいてアンモニアガスの発生を抑えることができ、代用骨ブロックの品質を向上させることができる。
なお、代用骨ブロックとしてバナジン酸イオンを固溶したβ-TCPを用いる場合には、出発原料としてさらに酸化バナジウムを用いても良い。また、マグネシウムイオンを固溶したβ-TCPを用いる場合には、出発原料としてさらに酸化マグネシウムを用いても良い。また、ナトリウムイオンを固溶したβ-TCPを用いる場合には、出発原料としてさらに炭酸ナトリウムを用いても良い。さらに、ケイ酸イオンを固溶したβ-TCPを用いる場合には、出発原料としてさらに二酸化ケイ素を用いても良い。
第一焼成プロセス(S0902)において、混合プロセスにて得られた混合物を焼成する。例えば、混合プロセスにおいて得られた粉末を、一軸加圧成型して成型体を作成し、作成した成型体を焼成する。ここで、第一焼成プロセスは、材料の仮焼きを行う工程である。仮焼きを行うことにより、代用骨ブロックの焼結性を増大させることができ、従って代用骨ブロックの機械的強度を増大させることができる。なお、第一焼成プロセスは仮焼きの工程であるから、成型体の形状については特に限定するものではない。
粉砕プロセス(S0903)において、第一焼成プロセスにて得られた焼成物を粉砕する。焼成物の粉砕は、ボールミルなどを用いて行うことができる。
成型プロセス(S0904)において、粉砕プロセスにて得られた粉末を加圧成型して成型体を作成する。なお、成型プロセスにおいて成型される成型体は、実際の代用骨ブロックの形状としても良いが、後述する第二焼成プロセスにより成型体の形状は若干変化するため、第二焼成プロセス後に焼成体を研削し、所望の形状としても良い。
第二焼成プロセス(S0905)において、成型プロセスにて得られた成型体を焼成する。焼成方法については特に限定するものではないが、例えば昇温温度3℃/min、焼成温度1100℃、保持時間24時間、大気雰囲気中として行うことができる。
貫通孔配設プロセス(S0906)において、第二焼成プロセスにて得られた焼成体に、一方向に貫通孔を複数設ける。貫通孔の配設方法について特に限定するものではないが、例えば貫通孔の配設はドリルにより行われることが好ましい。レーザー加工やウォータージェット加工により行われても良いが、レーザー加工もウォータージェット加工もうまく貫通孔を加工することが難しい。
なお、貫通孔配設プロセスにおける貫通孔の配設がドリルにより行われる場合に、ドリルの材質は主成分が鉄又はチタンであることが好ましい。例えば貫通孔の配設に用いたドリル中に、生体に有害な物質が含まれていると、かかる物質が生体内で悪影響を及ぼすおそれがある。鉄やチタンは人体の必須元素であり、生体内に溶解した場合にも生体に悪影響を及ぼす恐れが少ない。
また、第二焼成プロセスと貫通孔配設プロセスは、その順序が逆であっても良い。すなわち、第二焼成プロセスの後に貫通孔配設プロセスを行っても良いし、貫通孔配設プロセスの後に第二焼成プロセスを行っても良い。第二焼成プロセスの後に貫通孔配設プロセスを行う場合、焼結体に貫通孔を設けることとなる。焼結体は非常に硬度が高いから、貫通孔の配設は簡単ではない。しかしながら、第二焼成プロセスの前に貫通孔配設プロセスを行う場合、焼結体ではなく成型体に貫通孔を設けることとなるから、容易に貫通孔を配設することができる。
超音波洗浄プロセス(S0907)において、貫通孔を設けられた焼成体を溶媒中で超音波洗浄する。すなわち、貫通孔配設プロセスにおいて主に貫通孔内の表面に存在する焼成体の削りくずを、超音波洗浄プロセスにおいて除去する。焼成体の削りくずは鋭利なものであるから、代用骨ブロックにそのまま残っていると、生体内で悪影響を及ぼすおそれがある。
なお、超音波洗浄プロセスは、殺菌又は/及び消毒のプロセスである殺菌・消毒サブプロセス(S0908)を含んでいてもよい。例えば、超音波の洗浄に用いる溶媒として、エタノールやアセトンなどの有機溶媒を用いると、代用骨ブロックの殺菌又は/及び消毒も行うことができるため好ましい。
本実施例において、ウサギ大腿骨に代用骨ブロックを埋植し、代用骨ブロックの骨形成への作用を確認する試験を行った。
<実験方法>
(被験物質)
図10に、本実施例において用いた被験物質(代用骨ブロック)を示す。また、図11に実施例で用いた被験物質の形状を示す。被験物質として、A〜Fまでの6種類の料を用いて試験を行った。各被験物質は、φ4mm、高さ5mmの円筒形状に加工されており、円筒形状の側面には一方向にφ0.3mmの貫通孔を設けた。なお、比較対象として、貫通孔が設けられていない各被験物質も用意して試験を行った。また、各被験物質は、殺菌処理を施すために、1100℃〜1150℃で24時間加熱を行った。なお、被験物質Fについては吸湿性が高いため、1250℃の水蒸気下で5時間加熱を行った。
なお、図11の点線で示す線は、代用骨の製造方法における第二焼成プロセス後の被験物質のサイズを示している。すでに上述したように、第二焼成プロセスにより成型体の形状は若干変化するため、第二焼成プロセス後であって貫通孔配設プロセスにおいて貫通孔を配設する前に、焼成体を研削して所望のサイズの被験物質を得た。その際に、被験物質を正確に所望のサイズに研削し、所望の位置に貫通孔を設けるために、焼成体に2箇所のステ穴加工を施した。
(使用動物および飼育条件)
20〜22週齢の日本白色種(Kbs:JW)ヘルシー動物 ウサギ、雄性、15匹を2014年12月19日に北山ラベス株式会社より入手し、7日以上馴化・検疫を行い、馴化・検疫期間中の体重及び一般状態の観察により異常のないことを確認した全生存例の動物に対し、左右の大腿骨骨幹端部に1個ずつ各被験物質を埋植した。なお、入荷時の体重範囲は2.94〜3.44 kg、埋植時は2.96〜3.42kgであった。
動物は、温度19±3℃、湿度 50±15%、換気回数約 10〜15回/時間(オールフレッシュエアー供給)及び照明時間 12時間/日(8:00 点灯,20:00消灯)、照度150〜300Luxに設定された部屋内で飼育した。
動物飼育には自動水洗式ステンレス固定ラック(トキワ科学器械株式会社)にアルミニウム製ケージ(350W×527D×350H mm、トキワ科学器械株式会社)を使用した。なお、餌はステンレス製固形飼料給餌器を使用した。各器材の消毒は弱酸性水(エコプロウオータ、ハムリー株式あぎ者)を用いた。
飼料は、馴化・検疫期間中及び試験期間中は未滅菌の実験動物用固形飼料(RC-4,Lot No.140911,141113,141211,オリエンタル酵母工業株式会社)を、飲用水は5μmフィルター濾過した水道水を自動給水装置から、それぞれ自由に摂取させた。なお、飼料中の汚染物質に関しては、オリエンタル酵母工業株式会社で実施したロット毎の分析結果を入手し、残留農薬等の汚染物質濃度が当研究所で定めた基準に適合していることを確認した。飲用水は水道法、厚生労働省令第101号による水質検査を1年に1回、飲水可能かの簡易検査を年2回、株式会社江東微生物研究所で実施し、汚染物質濃度が当研究所で定めた基準に適合していることを確認した。
(個体及びケージの識別)
各動物は入荷時には耳介部に油性インクを用いて通し番号を付けて個体識別を行ない、識別を行った。ケージには群分けまでは試験番号、系統および動物種、個体番号、性別、入荷日、馴化期間を記したラベルを、群分け以降は試験番号、系統および動物種、動物番号(個体番号)、性別、投与期間を記載したラベルを付けた。
(骨欠損モデルの作製)
塩酸ケタミン(ケタラール500mg、Lot No.GYA0028,GYA0030、第一三共プロファーマ株式会社)およびキシラジン(セラクタール2%注射液、Lot No.KP09G51、バイエルメディカル株式会社)の混合液を等量で混合し、0.4 mL/kgを筋肉内投与で導入麻酔を行い、吸入麻酔器IMPAC6(VetEquip Inc)による日本薬局方イソフルラン(エルカイン、Lot No.124ATA、マイラン製薬株式会社)で維持麻酔を行い、左右大腿骨の骨幹端部分で膝関節部から1.5mm、膝関節滑車部分から1.2mmの部位に1箇所ずつにΦ4 mmの孔を開け,骨欠損モデルを作製した.
左右膝関節部分から大腿骨部分にかけて広い範囲を電気バリカン(THRIVE Model6000AD、株式会社夏目製作所)で刈毛し、動物用イソジン(Lot No.ADDL706、ADDL704、明治製菓株式会社)および消毒用エタノール(Lot No.KPK6570、和光純薬工業株式会社)で十分に消毒後切皮し、筋肉を可能な限り傷つけないように筋膜の部分から剥離して大腿骨骨幹部および骨端部分を露出させた、電気ドリル(長田機器株式会社およびリョービ株式会社)を用いて徐々に径を広げ、最終的に直径4 mmの大きさの孔を1箇所に開けた。作製時には抗生物質(注射用エンロフロキサシン、Lot No.KP09G55、KP08SP3、バイエル薬品株式会社)入りの日本薬局方 生理食塩液(Lot No.13I30C,14B17C、扶桑薬品工業株式会社)を術部にたらしながら、骨片を洗い流すと共に熱による骨細胞の死滅を防御した。術部を十分に洗浄後、余分な水分を除き、骨切除部位に被験物質を埋植した。器具による骨の固定は行わなかった。被験物質が骨欠損部位に静置されていることを確認した後に、筋肉および結合組織、皮膚を縫合し、術部を動物用イソジンで消毒した。手術器具は5%ヒビテン液(Lot No.3355C、大日本住友製薬株式会社)で消毒した。
術後は化膿の防止のために動物用イソジン(Lot No.ADDL706、ADDL704、明治製菓株式会社)で消毒と抗生物質(エンロフロキサシン、Lot No.KP09G55,KP08SP3、バイエル薬品株式会社)の投与を、また、鎮痛剤(プブレノルフィン、Lot No.3B88L2、大塚製薬株式会社)の投与を3日間行った。
(試験内容)
被験物質を1個体の左右の大腿骨に作製した孔に埋植した。連通孔有は各ポイントで2検体ずつ、連通孔無は12週で1検体ずつ確保した。埋植時と計画殺時にX線撮影を行った。被験物質は欠損部位作製時に 1回投与して、4週間および12週間観察終了後に標本を採取した。10%中性緩衝ホルマリン固定液で1昼夜固定し、直ちに70%アルコール液に変えて固定した。非脱灰研磨標本を2枚作製し、1枚は蛍光状態を確認し、1枚はH.E.染色を行った。
(骨標識)
骨の組織動態を解析するために、非脱灰標本作製の生存例に対し剖検7日前と3日前に、カルセイン(Lot No.CW071、株式会社同仁化学研究所)を10mg/0.4ml/kg背部皮下に投与して二重標識を行った.体重は至近時の値を用いた(投与スケジュール1-3-1-2)。カルセインは2%炭酸水素ナトリウム液(蒸留水(Lot No.K4E81、株式会社大塚製薬工場)に炭酸水素ナトリウム(Lot No.509H1500、関東化学株式会社)を添加)に溶解した。
<観察・測定項目>
(一般状態)
全生存例について毎日1回以上行い、異常の有無を観察した。観察点は、摂餌状態、排尿・糞の状態、活動性、外観等を観察した。摂餌状態は120g給餌した餌の1/3以上を残した場合を餌残しとして記載した。尿・糞の状態は尿・糞が減少もしくは認めない状態を異常として記載した。活動性は通常の状態より活発性が増加もしくは減少した状態を異常として記載した。外観は被毛の状態が粗剛や脱毛、粘膜の充血等、目脂の存在等を異常な所見として記載した。
(体重)
全生存例について入荷時、埋植時、その後剖検時に電子天秤SK-10KWP(株式会社エー・アンド・デイ)で測定した。
(X線撮影)
全生存例において埋植直後および剖検時に撮影した。剖検後被験物質を摘出後に軟X線撮影を行った。埋植直後に埋植部分のX線写真を1方向から撮影し,被験物質の埋植状態、骨の治癒状態を確認した。撮影は小動物専用X線診断装置VPX-40A(東芝医療用品株式会社)を用い、46KV,3.00mAsで、フイルムはHR-S30(Lot No.87401C、87403C、富士フイルム株式会社)を用いた。摘出後の標本は軟X線撮影装置(M-60型、ソフテックス株式会社)を用いて、3.5KV、3.5mA、230秒の条件で行った。フイルムはFR(Lot No.33934F,富士フイルム株式会社)を用いた。現像液はハイレンドール(Lot No.4AB1、4JB1、富士フイルム株式会社)、定着はハイレンフィックス(Lot No.4CC1、4GC1、富士フイルム株式会社)を用いた。
(標本採取)
計画殺時に、ペントバルビタール酸Na(Lot No.4005101,共立製薬株式会社)麻酔下で放血致死させた後、埋植部位の大腿骨を採取した。10%中性緩衝ホルマリン液(Lot No.KPJ4123、和光純薬工業株式会社)に浸漬して固定し、翌日70%アルコール液で固定した。
<組織作製>
(樹脂包理)
バンドソー(ホーザン株式会社)で被験物質とその周囲の母床骨を入れた状態でトリミングし、常法に基づきアルコ−ル脱水列で脱水後アセトンで置換し、アセトン・モノマー、モノマーを通した後に樹脂包埋を行った。組織中の空気を抜くために、また、各溶液の浸透を早めるために適宜抜気した。樹脂は包埋用 MMA樹脂を用いた。また、樹脂内に組織が十分に包埋される様に適宜追加用 MMAを加えながら約 35℃の恒温器に入れて完全に重合させ,約 20μmの研磨標本を作製した。
MMA樹脂の調製方法は包埋用MMAは、MMAモノマー(和光純薬工業株式会社)100mLに対し、MMAポリマー(和光純薬工業株式会社)を40g加え、完全に溶解させる。その後、Benzoyl peroxide(ナカライテスク株式会社)を1gの割合で加え、完全に溶解させたものを用いた。 追加用MMAは、MMAモノマー(和光純薬工業株式会社)100mLに対し、MMAポリマー(和光純薬工業株式会社)を40g加え、完全に溶解させた。その後、Benzoyl peroxide(ナカライテスク株式会社)を1.5gの割合で加え、完全に溶解させたものを用いた。
(研磨標本)
作製小孔の長軸面に対して可能な限り平行な面で作製した。研磨はマイクロ・カッティング・マシン(BS-3000N、EXAKT GmbH、Germany)およびマイクロ・グランディング・マシン(MG-4000N、EXAKT GmbH、Germany)を用いて厚さ約20μmの研磨標本を1個のブロックから1枚作製した。染色はトルイジンブルー染色とH.E.染色を行った。
<試験結果>
(一般状態)
試験において死亡例は認めなかった。また、埋植後4日目まで全個体において餌残しを頻発に、その後一部の個体で散発的に認めたが、麻酔下で外科手術により被験物質を骨内に埋植したことにより生じたものと判断した。その他の一般状態に異常な所見は認めなかった。全例とも、モデル作製後4週目で体重は回復しており、異常な増減は認めなかった。
(蛍光標識)
図12に各被験物質を埋植して4週間後の蛍光標識の観察結果を示す。白く囲った部分が各被験物質であり、高輝度な部分が、骨を再生している状態を示している。なお、貫通孔の形状が各図において異なっているのは、蛍光標識として観測した面が、各被験物質において異なっているためである。被験物質A、Bでは、貫通孔の表面にわずかな骨の再生が見られる。また、被験物質C、Dでは、明らかに貫通孔の表面に骨の再生が見られ、骨が再生しているも被験物質A、Bと比較しても厚いものであった。すなわち、被験物質C、Dは被験物質A、Bと比較して生体吸収性が優れていることを示している。また、被験物質D、Fについても、貫通孔の表面に骨の再生が見られた。
図13に各被験物質を埋植して12週間後の蛍光標識の観察結果を示す。被験物質A、Bでは、貫通孔の表面全体が明るく光っており、すなわち貫通孔の表面全体において骨の再生が見られる。また、被験物質C、Dでは、貫通孔の内部全体が薄く光っており、すなわち貫通孔の表面のみならず貫通孔内部全体で骨の形成が起こっていることを示している。
なお、図14には、貫通孔を設けていない各被験物質を埋植し、12週間後の蛍光標識の観察結果を示す。被験物質a〜dにおいて、それぞれ被験物質の表面がうっすらと光っており、すなわち被験物質の表面において骨再生が行われていることがわかるが、各被験物質の内部に特に変化は見られなかった。従って、図12、13に示す貫通孔を設けた各被験物質と比較して、最終的な自家骨への置換速度はかなり遅いものと考えられる。
(H.E.染色)
図15に、各被験物質を埋植して4週間後のH.E.染色(ヘマトキシリン・エオジン染色)後の標本の観察結果を示す。なお、白く囲った部分が各被験物質であり、被験物質外で濃色を示しているのが骨細胞である。被験物質A、Bでは、貫通孔の内部に骨細胞の侵入が見られなかったが、被験物質Cでは、貫通孔の表面にうっすらと骨細胞の侵入が見られた。また、被験物質D〜Fについては、明らかに貫通孔の内部に骨細胞が侵入しているのが確認でき、骨生成が進んでいることがわかった。
図16に、各被験物質を埋植して12週間後のH.E.染色後の標本の観察結果を示す。各被験物質において、貫通孔の内部への骨細胞の侵入が確認されたが、図13に示す実験結果と対応するかたちで、被験物質A、Bと比較して被験物質C、Dの方が貫通孔内への骨細胞の侵入量が多かった。なお、被験物質Cの図において、貫通孔の表面が凸凹した状態となっているが、これは生体内で被験物質が破骨細胞により溶解されていることを示している。
なお、図17には、貫通孔を設けていない各被験物質を埋植し、12週間後のH.E.染色後の標本の観察結果を示す。どの被験物質においても、被験物質の表面に骨細胞が付着していることがわかる。
代用骨ブロックの一例を示す概要図 代用骨ブロックの別の一例を示す概要図 代用骨ブロックの機械的強度と貫通孔の方向の関係を示す図 代用骨ブロックの別の一例を示す概要図 代用骨ブロックの別の一例を示す概要図 貫通孔の表面粗度を示す図 β-TCPの結晶構造を示す図 一価と二価金属イオンのβ-TCPへの固溶形態を示す図 代用骨ブロックの別の一例を示す概要図 代用骨ブロックの製造方法の一例を示す図 実施例において用いた被験物質を示す図 実施例で用いた各被験物質の形状を示す図 被験物質を埋植して4週間後の蛍光標識の観察結果を示す図 被験物質を埋植して12週間後の蛍光標識の観察結果を示す図 貫通孔を設けていない各被験物質を埋植し、12週間後の蛍光標識の観察結果を示す図 被験物質を埋植して4週間後のH.E.染色後の標本の観察結果を示す図 被験物質を埋植して12週間後のH.E.染色後の標本の観察結果を示す図 貫通孔を設けていない各被験物質を埋植し、12週間後のH.E.染色後の標本の観察結果を示す図
0101:代用骨ブロック、0102:貫通孔、0103、一方向

Claims (13)

  1. 一方向に貫通孔を複数設けた生体吸収性を有する代用骨ブロック。
  2. 貫通孔内の表面粗度Raは1μm〜100μmである請求項1に記載の代用骨ブロック。
  3. 貫通孔の直径が20〜2500μmφである請求項1又は2に記載の代用骨ブロック。
  4. 貫通孔も含めたブロック全体の体積に対して貫通孔の占める体積の割合が25%以下である請求項1から3のいずれか一に記載の代用骨ブロック。
  5. 貫通孔も含めたブロック全体の体積に対して貫通孔の占める体積の割合が50%以上である請求項1から3のいずれか一に記載の代用骨ブロック。
  6. β型リン酸三カルシウムのリン酸イオン(PO4 3-)に対してバナジン酸イオン(VO4 3-)を3mol%以下固溶したβ型リン酸三カルシウムからなる請求項1から5のいずれか一に記載の代用骨ブロック。
  7. バナジン酸イオン(VO4 3-)に加えて、β型リン酸三カルシウムのカルシウムイオン(Ca2+)に対してナトリウムイオン(Na+)を9.1mol%以下、マグネシウムイオン(Mg2+)を9.1mol%以下のいずれか一以上を固溶した請求項6に記載の代用骨ブロック。
  8. β型リン酸三カルシウムのリン酸イオン(PO4 3-)に対してケイ酸イオン(SiO4 4-)を4mol%以下、さらにβ型リン酸三カルシウムのカルシウムイオン(Ca2+)に対してナトリウムイオン(Na+)を9.1mol%以下およびマグネシウムイオン(Mg2+)を9.1mol%以下のいずれも固溶したβ型リン酸三カルシウムからなる請求項1から5のいずれか一に記載の代用骨ブロック。
  9. ブロックの貫通孔が設けられていない面に貫通孔の方向を示すマークを設けた請求項1から8のいずれか一に記載の代用骨ブロック。
  10. 出発原料を混合する混合プロセスと、
    混合プロセスにて得られた混合物を焼成する第一焼成プロセスと、
    第一焼成プロセスにて得られた焼成物を粉砕する粉砕プロセスと、
    粉砕プロセスにて得られた粉末を加圧成型して成型体を作成する成型プロセスと、
    成型プロセスにて得られた成型体を焼成する第二焼成プロセスと、
    第二焼成プロセスにて得られた焼成体に、一方向に貫通孔を複数設ける貫通孔配設プロセスと、
    貫通孔を設けられた焼成体を溶媒中で超音波洗浄する超音波洗浄プロセスと、
    を有する代用骨ブロックの製造方法。
  11. 超音波洗浄プロセスは、殺菌又は/及び消毒のプロセスである殺菌・消毒サブプロセスを含む請求項10に記載の代用骨ブロックの製造方法。
  12. 貫通孔配設プロセスにおける貫通孔の配設はドリルにより行われ、
    ドリルの材質は主成分が鉄又はチタンである請求項10又は11に記載の代用骨ブロックの製造方法。
  13. 出発原料としてリン酸水素二アンモニウム、炭酸カルシウム、酸化バナジウム、酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、二酸化ケイ素を用いる請求項10から12のいずれか一に記載の代用骨ブロックの製造方法。
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