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JP2018156870A - 接点部材、及び接点対 - Google Patents

接点部材、及び接点対 Download PDF

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JP2018156870A
JP2018156870A JP2017053724A JP2017053724A JP2018156870A JP 2018156870 A JP2018156870 A JP 2018156870A JP 2017053724 A JP2017053724 A JP 2017053724A JP 2017053724 A JP2017053724 A JP 2017053724A JP 2018156870 A JP2018156870 A JP 2018156870A
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JP2017053724A
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中井 由弘
Yoshihiro Nakai
由弘 中井
真嶋 正利
Masatoshi Mashima
正利 真嶋
鉄也 桑原
Tetsuya Kuwabara
鉄也 桑原
亮 丹治
Akira Tanji
亮 丹治
美里 草刈
Misato Kusakari
美里 草刈
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

【課題】相手部材との接続抵抗を低減できる上に、相手部材との接触状態から非接触状態により確実に移行できる接点部材、及び接点対を提供する。【解決手段】所定の加熱及び所定の加圧の少なくとも一方がなされると溶融状態となり、前記加熱及び前記加圧の少なくとも一方が解除されると固相となる導電部を備える接点部材。また接点部材に電気的に接続される相手部材とを備え、相手部材における接点部材との電気接続箇所に導電部を加圧する突起部を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、接点部材、及び接点対に関する。
接触状態に配置されて導通可能となり、非接触状態に配置されることで電気的に接続されない状態で使用される部材として、互いに嵌合される雌端子と雄端子との対、接触スイッチなどが汎用されている。
特許文献1は、雌端子と雄端子間に、以下の液体金属を含浸したウレタンスポンジを設けて、端子間の抵抗低下と液体金属の漏洩防止とを図ることを開示する。上記液体金属は、ガリンスタンなどと呼ばれる、68.5質量%Ga−21.5質量%In−10質量%Snからなる共晶合金である。
特開2009−059479号公報
上述のような相手部材と電気的に接続されて使用される部材には、相手部材と接触状態に配置されて導通をとる際に接続抵抗が低いことが望まれる。また、相手部材との接触状態から非接触状態に配置されて非導通とする際に、相手部材との接触状態から非接触状態に確実に移行できることが望まれる。
特許文献1に記載されるように端子間に液体金属を介在させると、両端子と液体金属との接触面積を大きくし易く、端子間の接続抵抗を低下し易い。また、雌端子と雄端子との嵌合状態を解除して物理的に非接触状態にする場合には、端子間の液体金属が流れ落ちれば非接触状態にできる。しかし、上述のガリンスタンのような常温で液体である金属では、端子の使用環境が常温であると、端子に液体金属が濡れて付着した状態が維持され易い。例えば、両端子の嵌合状態を外す際、端子間の液体金属が切れずに延びるように流動して端子間を渡り、この液体金属によって、両端子が導通可能な状態を維持される可能性がある。従って、液体金属といった溶融状態の導電材料を介在させて低抵抗な接続構造を構築できる上に、相手部材との接触状態から非接触状態により確実に移行できることが望まれる。
そこで、相手部材との接続抵抗を低減できる上に、相手部材との接触状態から非接触状態により確実に移行できる接点部材、及び接点対を提供することを目的の一つとする。
本開示に係る接点部材は、
所定の加熱及び所定の加圧の少なくとも一方がなされると溶融状態となり、前記加熱及び前記加圧の少なくとも一方が解除されると固相となる導電部を備える。
上記の接点部材は、相手部材との接続抵抗を低減できる上に、相手部材との接触状態から非接触状態により確実に移行できる。
実施形態の接点対の一例について、使用状態を模式的に示す工程説明図である。 実施形態の接点対の別例について、使用状態を模式的に示す工程説明図である。
最初に本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係る接点部材は、
所定の加熱及び所定の加圧の少なくとも一方がなされると溶融状態となり、前記加熱及び前記加圧の少なくとも一方が解除されると固相となる導電部を備える。
上記の接点部材は、電気的に接続される相手部材と接触状態に配置されると、相手部材との間に導電部を介在できる。この導電部は所定の加熱や加圧がなされると溶融状態となる。上記の接点部材は、溶融状態の導電部を介して相手部材と導通をとることができる。溶融状態の導電部は流動性を有するため、相手部材との接触面積を大きくし易い。従って、上記の接点部材によれば、溶融状態の導電部の介在によって、相手部材との接続抵抗を低減でき、低抵抗な接続構造を構築できる。
また、上記の接点部材は、相手部材との接触状態から非接触状態に移行する際、上述の導電部が溶融状態であれば、流動性を有するため、相手部材から容易に離れられる。更に、上記導電部は所定の加熱や加圧が解除されると固相となり(液相から固相に戻り)、流動しなくなり、接点部材の基材と相手部材間を渡るように濡れた状態を維持できなくなる。即ち、溶融状態の導電部の介在による上記の接点部材と相手部材間の接触状態を解消して、非接触状態にできる。このような上記の接点部材は、相手部材との間に溶融状態の導電部が介在して接触状態が維持されて導通可能な状態となることを低減できる。従って、上記の接点部材によれば、相手部材との接触状態から非接触状態への移行をより確実に行える。
(2)上記の接点部材の一例として、
前記導電部は、前記所定の加圧により溶融状態となる金属又は半金属からなる形態が挙げられる。上記の金属又は半金属として、固相での体積よりも液相での体積が小さいものが挙げられる。
上記の金属又は半金属は、所定の圧力を受けると、より安定な相状態となるように液相に変化し、溶融状態となる。そのため、例えば、上記形態の接点部材と相手部材とを圧接状態にすれば導電部を固相から溶融状態にすることができ、圧接状態を解除すれば導電部を液相から固相にできる。従って、上記形態は、相手部材と導通をとる場合、圧接状態とすることで溶融状態の導電部の介在によって相手部材との接続抵抗を低減できる。また、上記形態は、相手部材との圧接状態から非接触状態に移行する際、溶融状態の導電部から相手部材を離し易い上に、圧接状態の解除によって導電部が固相になることで非接触状態を確保できる。
(3)上記の接点部材の一例として、
前記導電部は、前記所定の加熱により溶融状態となり、融点が250℃以下の金属からなる形態が挙げられる。上記の金属は、単一金属元素からなる純金属でも、母相となる金属元素に1種以上の添加元素を含む合金でもよい。純金属であれば融点、合金であれば液相線温度が250℃以下とする。
上記形態は、所定の加熱によって導電部を溶融状態にすることができる。特に、融点が250℃以下の金属であれば、溶融に必要な熱エネルギーを少なくできる。例えば、上記形態の接点部材と相手部材とを接触状態に配置して通電すれば、両者間の接続抵抗を含めた電気抵抗に基づくジュール熱によって導電部を加熱して溶融状態にできる場合がある。かつ、融点が250℃以下と低ければ、溶融に必要な時間も短くて済み、低抵抗な接触状態をより早く構築できる。一方、所定の加熱が無くなり、導電部の温度が導電部の融点以下となれば、導電部を液相から固相にできる。特に、上述のように融点が低ければ、より早く固相になり、相手部材との非接触状態をより早く構築できる。このような上記形態は、相手部材と導通をとる場合、加熱によって溶融状態にある導電部が介在することで相手部材との接続抵抗を低減できる。融点が低いほど、より早期に低抵抗な接触状態とすることができる。また、上記形態は、相手部材との接触状態から非接触状態に移行する際、加熱によって溶融状態にある導電部から相手部材を離し易い上に、加熱が無くなり導電部の温度が融点以下となれば導電部が固相になり、熱収縮などすることで非接触状態をより確保し易い。融点が低いほど、より早期に相手部材との非接触状態を確保できる。
(4)本発明の一態様に係る接点対は、
上記(2)の接点部材と、
前記接点部材に電気的に接続される相手部材とを備え、
前記相手部材における前記接点部材との電気接続箇所に、前記導電部を加圧する突起部を備える。
上記の接点対は、上述の導電部を備える接点部材と相手部材とが接触状態に配置されると、相手部材の突起部は導電部を局所的に加圧して溶融状態にすることができ、上記接点部材と相手部材とを離せば、上述の加圧状態を解除して、導電部を液相から固相にできる。従って、上記の接点対は、導通をとる場合、上述の接点部材と相手部材とを接触状態に配置することで溶融状態の導電部の介在によって接続抵抗を低減できる。また、上記の接点対は、接触状態から非接触状態に移行する際、溶融状態の導電部から相手部材を離し易い上に、上記加圧状態の解除によって導電部が固相になることで非接触状態を確保できる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、適宜、図面を参照して、本発明の実施形態を具体的に説明する。図1,図2では導電部12が分かり易いようにクロスハッチングを付して示す。
[実施形態1]
(概要)
実施形態に係る接点部材1は、図1に示すように相手部材2と電気的に接続されて使用される部材である。実施形態に係る接点対3は、実施形態の接点部材1と相手部材2とを備える。代表的には、接点部材1は、相手部材2に接触状態に配置されると導通可能となり、相手部材2と物理的に非接触状態に配置されると導通不可能となる。接点対3の具体的な適用例として、電線の端部に取り付けられる雌端子や雄端子(一方の端子が接点部材1、他方の端子が相手部材2に相当)、回路部品などに利用される接触スイッチなどのスイッチ類(一組のスイッチ片のうち、一方が接点部材1、他方が相手部材2に相当)、トロリ線とトロリ線に摺接する擦り板との組などといった走行する車両に給電する給電部材と給電部材に摺接する摺接部材との組(一方が接点部材1、他方が相手部材2に相当)などが挙げられる。
実施形態の接点部材1は、所定の加熱及び所定の加圧の少なくとも一方がなされると溶融状態となり、加熱及び加圧の少なくとも一方が解除されると固相となる導電部12を備える。以下、詳細に説明する。
(接点部材)
接点部材1は、金属を含む基材10と、基材10における少なくとも相手部材2との電気的接続箇所に対応した箇所に設けられた導電部12とを備える。
((基材))
基材10の構成材料は、代表的には金属が挙げられる。基材10を構成する金属として、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銀合金、鉄、鉄合金などの各種の純金属、各種の合金が挙げられる。銅やアルミニウム、銀、これらの合金は電気抵抗率が低く、より低抵抗な接続構造を構築できる接点部材1や接点対3とすることができる。銅や銅合金は、アルミニウムや鉄、これらの合金よりも導電率が高く電気抵抗率が低い、加工し易い、比較的安価である。アルミニウムやアルミニウム合金は、導電率が高く電気抵抗率が低い、軽量である、加工し易い、比較的安価である。銀や銀合金は、銅や銅合金よりも導電率が高く電気抵抗率が低い。鉄や鉄合金は、アルミニウムなどに比較して導電率が低く電気抵抗率が高いものの、強度や耐摩耗性などの機械的特性に優れる。
基材10は、上述の構成材料からなる素材を、接点部材1の用途に応じた所定の形状などとなるように製造することで得られる。公知の製造方法、製造条件が利用できる。例えば、接点部材1を上述の雌端子や雄端子、接触スイッチのスイッチ片などとする場合、上述の構成材料からなる圧延板や押出材などの展伸材をプレス成形などによって所定の形状に成形して基材10を製造することが挙げられる。又は、例えば、接点部材1を上述の摺接部材とする場合、所定の形状に成形した粉末成形体を焼結して、焼結体からなる基材10を製造することが挙げられる。又は、例えば、接点部材1を上述のトロリ線などの給電部材とする場合、上述の構成材料からなる素材(連続鋳造圧延材など)を所定の形状に伸線などして基材10を製造することが挙げられる。基材10は、上述のような展伸材の成形体や焼結体、上述の線材や押出棒材、圧延板材などといった展伸材、その他鋳造材など種々の形態をとり得る。
基材10には、導電部12を保持する保持部(図示せず)を備える。ここで、導電部12が溶融状態になって流動性を有すると周囲に流れ出て、接点部材1における相手部材2との電気的接続箇所から無くなる可能性がある。そのため、例えば、溶融前の固相状態の導電部12(好ましくは初期の固相状態の導電部12)に保形できるように導電部12の周囲を囲む壁部などを保持部として基材10に備えることが好ましい。こうすることで、所定量の導電部12を所定の箇所に存在させることができる。
((導電部))
実施形態の接点部材1に備える導電部12は、接点部材1と相手部材2とを相対的に移動させて両者が接触状態に配置されて導通をとる際に、所定の加熱や所定の加圧によって溶融状態となって接点部材1の基材10と相手部材2間に介在し(図1の下図参照)、両者間の接続抵抗を低減することに寄与する。また、この導電部12は、接点部材1と相手部材2とが接触状態から非接触状態に移行する際に、流動性を有する溶融状態であることで接点部材1と相手部材2とを物理的に離し易くすることに寄与する。更に、この導電部12は、所定の加熱や加圧が解除されて固相となり流動性が無くなることで、基材10と相手部材2間で流れるように延びて接触状態が維持されることを防止し、非接触状態(図1の上図参照)により確実に移行することに寄与する。このような導電部12は、所定の加熱や加圧の付与によって固相から液相(溶融状態)となり、所定の加熱や加圧の解除によって液相から固相になる材料で構成される。
例えば、導電部12は、所定の加圧により溶融状態となる金属又は半金属からなる形態が挙げられる。このような金属又は半金属として、固相状態の体積よりも液相状態の体積が小さいものが挙げられる。この金属又は半金属が固相であるときに所定の圧力を加えると、体積が小さい液相である方が安定した相状態であるため、液相に変化する、即ち溶融状態となり、上述の保持部などによって保持された状態で加圧し続けると溶融状態を維持できる。このような金属として、ガリウム、ガリウム合金、ビスマス、ビスマス合金、ゲルマニウム、ゲルマニウム合金などの各種の純金属、各種の合金が挙げられ、半金属として、珪素などが挙げられる。これらの金属及び半金属はいずれも、液相での電気抵抗が固相での電気抵抗よりも小さい。そのため、溶融状態の導電部12の介在に加えて、導電部12自体が低抵抗であることからも、接点部材1と相手部材2間の接続抵抗を低減できる。液相での電気抵抗は、ガリウム:25.8μΩ・cm、ビスマス:130.2μΩ・cm、ゲルマニウム:63μΩ・cm、珪素:81μΩ・cmである。
ガリウムやその合金、ビスマスやその合金は、融点が比較的低い(ガリウムの融点:30℃、ビスマスの融点:271℃)。そのため、ガリウムなどからなる導電部12は、接点部材1と相手部材2との導通時、所定の加圧によって溶融状態になる上に、基材10や相手部材2などから発生するジュール熱によって融点以上に加熱されると、溶融状態を維持できる。
例えば、導電部12は、所定の加熱により溶融状態となり、融点(又は液相線温度)が250℃以下の金属からなる形態が挙げられる。この金属は、上述の保持部などによって保持された状態で加熱し続けると溶融状態を維持できる。特に、融点が250℃以下と比較的低い金属であれば、導電部12の溶融に必要な熱エネルギーが少なくて済む。融点によっては、接点部材1と相手部材2との導通時に生じるジュール熱程度の加熱でもよい。ジュール熱を導電部12の溶融に利用する場合、熱エネルギーを付与する加熱部4Hを不要にできる。また、融点が低いほど、導電部12をより短時間で固相から溶融状態にすることができ、相手部材2との接続抵抗が低い状態をより早く構築できる。かつ、融点が低いほど、導電部12をより短時間で液相から固相にすることができ、相手部材2との非接触状態をより早く構築できる。
導電部12の構成金属の融点は、低いほど、上記熱エネルギーの低減、状態変化の所要時間の短縮などを図ることができることから、250℃未満、更に230℃以下が好ましい。但し、接点部材1や接点対3の使用環境が常温(JISでは、20℃±15℃)である場合、上記融点が常温以下であると、所定の加熱をしなくても導電部12が溶融状態であり、接点部材1の基材10と相手部材2間で流れるように延びて両者間の接触状態が維持され易く、非接触状態になり難い。そのため、上記融点は、接点部材1や接点対3の使用環境温度を超えることが好ましく、代表的には常温程度以上、具体的には25℃以上、更に30℃以上、35℃超が挙げられる。上記融点が50℃以上、更に80℃以上、100℃以上であれば、上記使用環境が常温であっても、加熱が解除されて導電部12の温度が融点以下になれば、導電部12は固相になる。
融点が常温程度以上250℃以下である純金属として、ガリウム(30℃)、インジウム(157℃)、錫(232℃)などが挙げられる(括弧内の数値は融点)。
融点が常温程度以上250℃以下である合金として、例えば、ガリウム合金、インジウム合金、錫合金などが挙げられる。錫合金は、低融点ハンダとして利用されているもの、例えば、Sn−Ag合金(222℃程度)、Sn−Ag−Cu合金(217℃〜219℃程度)、Sn−Ag−Bi−Cu合金(218℃程度)、Sn−In−Ag−Bi合金(206℃〜212℃程度)、Sn−Zn合金(198℃程度)、Sn−Zn−Bi合金(196℃程度)、Sn−Bi合金(139℃程度)、Sn−In合金(119℃程度)などが挙げられる(括弧内の数値は融点)。
導電部12は、接点部材1の基材10における相手部材2との電気的接続箇所に対応した箇所に備えていればよく、その形状、形態などは適宜選択できる。導電部12は、例えば、(1)基材10に設けられた塗膜、(2)板状や棒状など所定の形状に成形した成形体(鋳造材、圧延材、伸線材など)とし、レーザー溶接やスタッド溶接などの溶接やロウ付け、半田付けなどによって基材10に接合されたもの、(3)上記成形体をボルト及びナットなどの締結部材を用いて基材10に固定されたもの、(4)上述の成形体を鋳込んで一体化されたもの(この場合、基材10は鋳造材)、(5)同時に焼結して一体化されたもの(この場合、基材10及び導電部12はいずれも焼結体)などとすることが挙げられる。導電部12は、上述のような塗膜、鋳造材、展伸材など種々の形態をとり得る。導電部12を塗膜とすれば、任意の基材10に対して容易に導電部12を設けられる。
図1,図2では基材10における相手部材2との電気的接続箇所を平坦な面とし、この面に沿って導電部12も平坦な形状である場合を示すが、例えば、基材10における相手部材2との電気的接続箇所に微細な凹凸を有する形態とすることができる。この形態は、上述の微細な凹凸によって基材10と溶融状態の導電部12との接触面積を大きくし易い。この点からも接続抵抗を低減し易いと期待される。この形態では、導電部12を例えば上述の塗膜とすれば容易に設けられる。
導電部12の固相時における厚さは適宜選択できる。上記厚さがある程度厚いと、溶融状態の導電部12を多く確保し易く、溶融状態の導電部12の介在によって接続抵抗を低減し易いと期待される。上記厚さが厚過ぎると、導電部12を完全に溶融状態とするための圧力や熱エネルギーが多く必要になったり、固相に戻る時間が長くなり、非接触状態への移行時間が長くなったりする可能性がある。一方、上記厚さが薄過ぎると、溶融状態の導電部12の絶対量を十分に確保できない可能性がある。導電部12の固相時における平均厚さは、1μm以上5000μm(5mm)以下程度、更に2μm以上3000μm(3mm)以下程度とすることが挙げられる。理想的には導電部12は固相と液相との繰り返しという状態変化のみを行い、導電部12自体の質量は変化しない。そのため、上述の厚さ程度でも長期に亘り使用できると期待される。
(加圧形態)
上述の所定の加圧によって導電部12を溶融する加圧形態では、例えば、接点部材1及び相手部材2の少なくとも一方に適宜な加圧部4Pを備えて、接点部材1と相手部材2とを圧接可能な構成とすることが挙げられる。図1では、接点部材1に加圧部4Pを備える場合を例示する。この形態では、接点部材1と相手部材2とが導通をとる場合、両者が加圧部4Pによって圧接状態に配置されることで、導電部12が溶融状態となって両者間に介在できる(図1の下図)。通電時、導電部12は、接点部材1や相手部材2のジュール熱によっても加熱されて、溶融状態を維持し易い。接点部材1と相手部材2との圧接状態から非接触状態(非導通状態)に移行する場合、導電部12が溶融状態にあれば、接点部材1と相手部材2とを離し易い。接点部材1と相手部材2とが相対的に離れて圧接状態が解除されると導電部12は固相になる。上述のように相対的に離れることで十分な通電状態とならずに上述のジュール熱も発生しなくなることからも、導電部12は固相になる。その結果、接点部材1は、相手部材2との接触状態を維持できず、非接触状態とすることができる。
上述のように加圧部4Pを備えていれば、例えば、図1に示す相手部材2Aのように、相手部材2Aにおける接点部材1との電気接続箇所を平坦な面とすることができる。又は、図2に示す相手部材2Bのように、相手部材2Bにおける接点部材1との電気接続箇所に、導電部12を加圧する突起部20を備え、突起部20によって導電部12を局所的に加圧可能な構成とすることができる。この場合、加圧部4Pを備えると、導電部12に高い圧力を負荷できて、溶融状態により確実にすることができる。又は、この場合、接点部材1と相手部材2Bとが接触状態に配置されると突起部20による局所的な加圧が可能であるため、加圧部4Pを省略して簡素な構成とすることもできる。
突起部20は、接点部材1と相手部材2とが接触状態に配置された場合に導電部12を溶融状態にできる程度の圧力を発生できるように、その形状、個数などを調整するとよい。図2に示す突起部20の形状、個数は例示である。突起部20は、導電部12とする素材に切削加工を施したり、突起部20となる切片などをレーザー溶接やスタッド溶接などの溶接・ロウ付け・半田付けなどで接合したり、導電部12を鋳造材とし、突起部20を鋳型によって一体に鋳造成形したり、導電部12を焼結体とし、突起部20を有する粉末成形体を焼結したりなどすることで設けられる。
相手部材2Bは突起部20を有することで、突起部20が無い場合に比較して表面積が大きく、溶融状態の導電部12との接触面積を大きくし易い(図2の拡大図参照)。この点からも接続抵抗を低減し易いと期待される。
加圧部4Pは、加圧可能な種々の機構を備えることができる。例えば、各種のゴム、バネなどの弾性部材や、シリンダ及びピストンなどの往復動を行う部材などを所定の箇所に配置することが挙げられる。
加圧形態の具体例として、導電部12の構成材料と、室温(ここでは20℃)で溶融状態となるために必要な圧力とを表1に示す。表1は、導電部12をガリウム(Ga)又はビスマス(Bi)からなるものとする場合に必要な圧力(MPa)を示す。使用環境温度(ここでは室温(20℃))に応じて、表1に示す圧力の値以上となるように加圧部4Pを構成するとよい。
Figure 2018156870
(加熱形態)
上述の所定の加熱によって導電部12を溶融する加熱形態では、例えば、接点部材1及び相手部材2の少なくとも一方に適宜な加熱部4Hを備えて、導電部12を加熱可能な構成とすることが挙げられる。図1に例示するように接点部材1に加熱部4Hを備えると、接点部材1と相手部材2とが非接触状態であるときに導電部12を加熱して溶融状態とし、相手部材2に溶融状態の導電部12を確実に接触させられる。図2に例示するように相手部材2に加熱部4Hを備える場合には、接点部材1と相手部材2とを接触状態に配置することで導電部12を加熱できる。加熱形態では、接点部材1と相手部材2とが導通をとる場合、加熱部4Hによって所定の加熱がなされた導電部12が溶融状態となって接点部材1と相手部材2間に介在できる。通電時、導電部12は、接点部材1や相手部材2のジュール熱によっても加熱されて、溶融状態を維持し易い。接点部材1と相手部材2との接触状態から非接触状態(非導通状態)に移行する場合、加熱部4Hによって加熱したままとすると導電部12が溶融状態にあり、相手部材2を離し易い。接点部材1と相手部材2とが相対的に離れる際に、所定の加熱が解除されていれば導電部12は固相になり、相手部材2との接触状態を維持できず、非接触状態とすることができる。
上述のようにジュール熱を利用する導電部12を溶融する場合、加熱部4Hを省略することもできる。この形態では、接点部材1と相手部材2とが導通をとる場合、接点部材1と相手部材2とが接触状態に配置されて通電されることで、接点部材1などに発生するジュール熱によって導電部12が加熱されて溶融状態となり、接点部材1と相手部材2間に介在できる。接点部材1と相手部材2との接触状態から非接触状態(非導通状態)に移行する場合、導電部12が溶融状態にあれば相手部材2を離し易い。接点部材1と相手部材2とが相対的に離れて十分な通電状態とならず、十分なジュール熱が発生しなくなると、所定の加熱が解除されて導電部12は固相になり、相手部材2との接触状態を維持できず、非接触状態とすることができる。
加熱形態の接点部材1や相手部材2は、上述の平坦な形状でも(図1)、微小凹凸や突起部20を有する凹凸形状でも(図2)、いずれも利用できる。
加圧部4Pと加熱部4Hとの双方を備えて、上述の加圧形態と加熱形態とを組み合わせた形態とすることもできる。この場合、突起部20を備えることもできるし省略してもよい。
(主要な効果)
実施形態の接点部材1は、所定の加熱や加圧がなされることで溶融状態となった導電部12を相手部材2との間に介在できるため、相手部材2との接続抵抗を低減でき、低抵抗な接続構造を構築できる。かつ、実施形態の接点部材1は、所定の加熱や加圧が解除されると、導電部12は固相となって接点部材1の基材10と相手部材2間を渡るように濡れた状態を維持できなくなり、相手部材2との接触状態が解消される。従って、実施形態の接点部材1は、相手部材2との接続抵抗を低減できる上に、相手部材2との接触状態から非接触状態への移行をより確実に行える。実施形態の接点対3は、このような実施形態の接点部材1を備えるため、溶融状態の導電部12の介在によって接点部材1と相手部材2との接続抵抗を低減できる上に、導電部12が固相となることで接点部材1と相手部材2との接触状態から非接触状態への移行をより確実に行える。
本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 接点部材
10 基材
12 導電部
2,2A,2B 相手部材
20 突起部
3 接点対
4H 加熱部
4P 加圧部

Claims (4)

  1. 所定の加熱及び所定の加圧の少なくとも一方がなされると溶融状態となり、前記加熱及び前記加圧の少なくとも一方が解除されると固相となる導電部を備える接点部材。
  2. 前記導電部は、前記所定の加圧により溶融状態となる金属又は半金属からなる請求項1に記載の接点部材。
  3. 前記導電部は、前記所定の加熱により溶融状態となり、融点が250℃以下の金属からなる請求項1に記載の接点部材。
  4. 請求項2に記載の接点部材と、
    前記接点部材に電気的に接続される相手部材とを備え、
    前記相手部材における前記接点部材との電気接続箇所に、前記導電部を加圧する突起部を備える接点対。
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