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JP2018150207A - コアシェル型酸化物材料、それを用いた排ガス浄化用触媒、及び排ガス浄化方法 - Google Patents

コアシェル型酸化物材料、それを用いた排ガス浄化用触媒、及び排ガス浄化方法 Download PDF

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JP2018150207A JP2017048998A JP2017048998A JP2018150207A JP 2018150207 A JP2018150207 A JP 2018150207A JP 2017048998 A JP2017048998 A JP 2017048998A JP 2017048998 A JP2017048998 A JP 2017048998A JP 2018150207 A JP2018150207 A JP 2018150207A
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Abstract

【課題】高温に曝された場合であっても、優れた酸素吸蔵放出能(酸素吸蔵量(OSC)及び酸素吸蔵放出速度(OSC−r))を有し、かつ、優れたNOx浄化性能を発現する排ガス浄化用触媒を得ることが可能な酸化物材料を提供すること。【解決手段】パイロクロア相及びκ相のうちの少なくとも一方の規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末からなるコアと、該コアの一部の表面に配置されているアルミナ系酸化物からなるシェルとを備え、前記セリア−ジルコニア系固溶体粉末の体積基準の粒度分布における累積体積が50%となる二次粒子径D50が0.2〜8.0μmであり、X線光電子分光分析により測定される、前記シェルの表面から深さ3nmの領域におけるAl元素の平均濃度が25〜75at%である、ことを特徴とするコアシェル型酸化物材料。【選択図】なし

Description

本発明は、表面がアルミナ系酸化物で被覆されたセリア−ジルコニア系複合酸化物を含有するコアシェル型酸化物材料、それを用いた排ガス浄化用触媒、及び排ガス浄化方法に関する。
従来から、様々な金属酸化物を含有する複合酸化物が排ガス浄化用触媒用の担体や助触媒等として利用されてきた。このような複合酸化物中の金属酸化物としては、雰囲気中の酸素分圧に応じて酸素の吸放出が可能である(酸素吸蔵放出能を持つ)ことから、セリアが好適に用いられてきた。そして、近年では、セリアを含有する様々な種類の複合酸化物が研究されており、種々のセリア−ジルコニア系複合酸化物及びその製造方法が開示されている。
例えば、特開2007−144290号公報(特許文献1)には、セリア等の酸素吸蔵放出材粒子からなる芯部と、ジルコニア、チタニア等の担体酸化物からなる殻部とを備えているコアシェル構造の担体に、少なくともロジウム粒子を含む貴金属粒子が接触している排ガス浄化用触媒が開示されており、ロジウムの酸化が抑制され、酸素吸蔵放出能により触媒活性が向上することも記載されている。
また、特開2005−830号公報(特許文献2)には、CeO−ZrO固溶体粒子と、CeO−ZrO固溶体粒子の表面の少なくとも一部を覆うAl層とからなる複合粒子の、少なくともAl層にPt及びPdが担持されている排ガス浄化用触媒が開示されており、貴金属の粒成長が抑制されるとともに、酸素吸蔵放出能が向上することも記載されている。
さらに、特開2007−69107号公報(特許文献3)には、アルミナ担体と、アルミナ担体の内部に存在するPt、Pd、Rh等の貴金属粒子と、この貴金属粒子に接触しているセリア、ジルコニア等の助触媒粒子とを含む排ガス浄化用触媒が開示されており、アンカー効果により貴金属粒子の凝集が抑制されるため、空燃比の変動下においても高い触媒活性が維持され、触媒の浄化性能の低下が防止されることも記載されている。
また、特開2014−114180号公報(特許文献4)には、セリア−ジルコニア複合酸化物のパイロクロア構造を有する結晶粒子と、この粒子表面に存在するランタナ−ジルコニア複合酸化物のパイロクロア構造を有する結晶とを含み、前記ランタナ−ジルコニア複合酸化物の結晶が少なくとも一部において前記セリア−ジルコニア複合酸化物の結晶粒子表面に固溶している複合酸化物材料が開示されており、高温下においても酸素貯蔵能が低下しにくいことが記載されている。
特開2007−144290号公報 特開2005−830号公報 特開2007−69107号公報 特開2014−114180号公報
しかしながら、ジルコニアやチタニアは比較的緻密な酸化物であるため、特許文献1に記載の排ガス浄化用触媒においては、殻部での酸素の拡散性が低く、酸素吸蔵放出速度が遅いという問題があった。また、この排ガス浄化触媒が高温に曝されると、芯部のセリアと殻部のジルコニアとが相互拡散してコアシェル構造が破壊されるため、ロジウムの触媒活性が低下するという問題があった。
また、特許文献2〜3に記載の排ガス浄化用触媒においては、CeO−ZrO固溶体粒子や助触媒粒子におけるセリアの酸素利用効率が低く、必ずしも十分に高い酸素吸蔵放出能が得られていなかった。
さらに、特許文献4に記載の複合酸化物材料にロジウムを担持した触媒においては、高温に曝された場合に、優れた酸素吸蔵放出能が発現するものの、NOx浄化性能が低下するという問題があることを本発明者らは見出した。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、高温に曝された場合であっても、優れた酸素吸蔵放出能(酸素吸蔵量(OSC)及び酸素吸蔵放出速度(OSC−r))を有し、かつ、優れたNOx浄化性能を発現する排ガス浄化用触媒を得ることが可能な酸化物材料、それを用いた排ガス浄化用触媒、及び排ガス浄化方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、パイロクロア相及びκ相のうちの少なくとも一方の規則相を有し、所定の粒子径を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末からなるコアの表面を所定の割合でアルミナ系酸化物で被覆することによって、得られたコアシェル型酸化物材料に貴金属が接触している触媒が、高温に曝された場合であっても、優れた酸素吸蔵放出能(酸素吸蔵量(OSC)及び酸素吸蔵放出速度(OSC−r))を有し、かつ、優れたNOx浄化性能を発現することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のコアシェル型酸化物材料は、パイロクロア相及びκ相のうちの少なくとも一方の規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末からなるコアと、該コアの一部の表面に配置されているアルミナ系酸化物からなるシェルとを備え、
前記セリア−ジルコニア系固溶体粉末の体積基準の粒度分布における累積体積が50%となる二次粒子径D50が0.2〜8.0μmであり、
X線光電子分光分析により測定される、前記シェルの表面から深さ3nmの領域におけるAl元素の平均濃度が25〜75at%である、
ことを特徴とするものである。
このような本発明のコアシェル型酸化物材料においては、前記シェルの含有量が前記コア100質量部に対して0.05〜2.0質量部であることが好ましい。また、前記コアがCe以外の希土類元素を更に含有するものであることが好ましい。さらに、X線光電子分光分析により測定される、前記シェルの表面から深さ3nmの領域におけるAl元素の平均濃度が30〜75at%であることが好ましい。
また、本発明の排ガス浄化用触媒は、前記本発明のコアシェル型酸化物材料と、該コアシェル型酸化物材料に接触している貴金属とを備えていることを特徴とするものである。さらに、本発明の排ガス浄化方法は、前記本発明の排ガス浄化用触媒に、窒素酸化物を含有する排ガスを接触せしめることを特徴とする。
なお、本発明のコアシェル型酸化物材料が、高温に曝された場合であっても優れた酸素吸蔵放出能を有する理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、本発明のコアシェル型酸化物材料におけるコアは、パイロクロア相及びκ相のうちの少なくとも一方の規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末からなるものである。このようなセリア−ジルコニア系固溶体のパイロクロア相(CeZr)は気相中の酸素分圧に応じてκ相(CeZr)との間で相変化を行い、酸素吸蔵放出能を発現する。このようなパイロクロア相とκ相との間の相変化により発現する酸素吸蔵放出能は、蛍石相において発現する酸素吸蔵放出能に比べて、CeOの酸素利用効率が極めて高く、ほぼ理論限界値に達するため、前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末は、非常に高い酸素吸蔵量(OSC)とOのバルク拡散速度を示す。このため、前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末からなるコアの表面の少なくとも一部がアルミナ系酸化物によって被覆されたとしても、被覆による酸素吸蔵量(OSC)や酸素吸蔵放出速度(OSC−r)の低下が少なく、優れた酸素吸蔵放出能が発現すると推察される。また、本発明のコアシェル型酸化物材料は、1500℃以上の高温で還元処理されるため、通常のセリア−ジルコニア固溶体に比べて、高温安定性に優れており、高温に曝された場合であっても優れた酸素吸蔵放出能が発現すると推察される。
また、本発明のコアシェル型酸化物材料に貴金属を接触させた触媒が、高温に曝された場合であっても優れたNOx浄化性能を発現する理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、本発明のコアシェル型酸化物材料に貴金属を接触させた触媒においては、貴金属がコアシェル型酸化物材料のシェル、すなわち、アルミナ系酸化物被覆層に接触しているため、貴金属(特に、ロジウム)の易還元性が向上し、前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末からなるコアに貴金属を接触させた場合に比べて、NOx浄化活性が向上すると推察される。さらに、高温に曝された場合であっても貴金属の粒成長が抑制され、NOx浄化活性の低下が抑制されることも、優れたNOx浄化性能を発現する理由の1つであると推察される。
本発明によれば、高温に曝された場合であっても、優れた酸素吸蔵放出能(酸素吸蔵量(OSC)及び酸素吸蔵放出速度(OSC−r))を有し、かつ、優れたNOx浄化性能を発現する排ガス浄化用触媒を得ることが可能となる。
実施例1〜5及び比較例1〜2で得られたコアシェル型酸化物材料粉末のX線回折パターンを示すグラフである。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
先ず、本発明のコアシェル型酸化物材料について説明する。本発明のコアシェル型酸化物材料は、パイロクロア相及びκ相のうちの少なくとも一方の規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末からなるコアと、該コアの一部の表面に配置されているアルミナ系酸化物からなるシェルとを備えるものであり、前記セリア−ジルコニア系固溶体粉末の体積基準の粒度分布における累積体積が50%となる二次粒子径D50が0.2〜8.0μmであり、X線光電子分光分析により測定される、前記シェルの表面から深さ3nmの領域におけるAl元素の平均濃度が25〜75at%である。このような本発明のコアシェル型酸化物材料は、高温に曝された場合であっても、優れた酸素吸蔵放出能(酸素吸蔵量(OSC)及び酸素吸蔵放出速度(OSC−r))を有するものである。
本発明のコアシェル型酸化物材料は、CeとZrとが規則的に配列しているパイロクロア相及びκ相のうちの少なくとも一方の規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末からなるコアを備えるものである。このような規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末からなるコアを備えるコアシェル型酸化物材料は、蛍石構造を有するセリア−ジルコニア系固溶体よりもバルク内の酸素拡散速度が大きいため、酸素吸蔵放出能(酸素吸蔵量(OSC)及び酸素吸蔵放出速度(OSC−r))に優れている。また、このような規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末におけるCeとZrとの含有比率としてはモル比(Ce:Zr)で35:65〜65:35が好ましく、45:55〜55:45がより好ましい。モル比(Ce:Zr)が前記範囲から逸脱すると、高温に曝された場合に規則相が再配列により蛍石構造に変化し、酸素吸蔵放出能が低下する傾向にある。
このような規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末からなるコアには、Ce以外の希土類元素やTi等の添加元素が更に含まれていてもよい。このような添加元素が含まれると、高温に曝された場合の酸素吸蔵放出能の低下が抑制される。また、前記添加元素としては、Sc、Y、La、Pr、Nd、Sm、Gd、Tb、Dy、Yb、Lu、Ti等が挙げられ、中でも、高温に曝された場合の酸素吸蔵放出能の低下が更に抑制されるという観点から、Y、La、Pr、Ndが好ましく、Prがより好ましい。なお、これらの添加元素は1種が単独で含まれていても2種以上が含まれていてもよい。また、前記添加元素は、通常、酸化物としてコアに含まれており、さらに、前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末に、固溶、分散等した状態で存在していることが好ましく、前記添加元素による効果を確実に得るためには、固溶していることがより好ましい。
本発明にかかるコアにおいて、前記添加元素の含有量としては、元素換算で20mol%以下が好ましく、10mol%以下が好ましく、5mol%以下が特に好ましい。前記添加元素の含有量が前記上限を超えると、規則相の耐熱性が低下し、高温に曝された場合に酸素吸蔵放出能が低下する傾向にある。なお、前記添加元素の含有量の下限として特に制限はないが、前記添加元素による効果を確実に得るためには、0.1mol%以上が好ましい。
本発明にかかるコアを形成する前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末においては、体積基準の粒度分布における累積体積が50%となる二次粒子径D50が0.2〜8.0μmである。前記二次粒子径D50が前記下限未満になると、パイロクロア相構造及びκ相構造が熱劣化により蛍石構造に変化してCeOの酸素利用効率が減少するため、酸素吸蔵放出能が低下する。他方、前記二次粒子径D50が前記上限を超えると、相対的に比表面積が低下する上に、粒子内部からの酸素の拡散距離が長くなるため、酸素吸蔵放出能、特に、酸素吸蔵放出速度(OSC−r)が低下する。このような前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末の前記二次粒子径D50としては、より高い酸素吸蔵放出能が発現するという観点から、1.0〜7.5μmが好ましく、3.0〜7.0μmがより好ましい。なお、前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末の前記二次粒子径D50は、例えば、粒度分布測定装置を用いて動的光散乱法により、前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末の体積基準の粒度分布曲線を求め、この粒度分布曲線における累積体積が50%となる粒子径として求めることができる。
また、前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末の比表面積としては特に制限はないが、0.1〜20m/gが好ましく、0.5〜10m/gがより好ましい。前記比表面積が前記下限未満になると、酸素吸蔵放出能が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、粒子径が小さな粒子が増加し、高温耐久性が低下する傾向にある。なお、このような比表面積は吸着等温線からBET等温吸着式を用いてBET比表面積として算出することができる。
本発明のコアシェル型酸化物材料は、このような前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末からなるコアと、このコアの表面に所定の割合で配置されているアルミナ系酸化物からなるシェルとを備えるものである。このようなコアシェル型酸化物材料においては、前記シェルの表面から深さ3nmの領域(以下、「最表面層」という。)におけるAl元素の平均濃度が25〜75at%である。最表面層におけるAl元素の平均濃度が前記下限未満になると、コアシェル型酸化物材料に貴金属が接触している触媒において、貴金属(特に、ロジウム)がコア中のセリアと接触しやすく、貴金属(特に、ロジウム)とセリアとの相互作用により貴金属の還元が進行しにくくなり、NOx浄化性能が低下する。他方、最表面層におけるAl元素の平均濃度が前記上限を超えると、アルミナ系酸化物が凝集しやすく、これにより酸素の拡散が阻害され、酸素吸蔵放出能が低下する。このような最表面層のAl元素の平均濃度としては、酸素吸蔵放出能とNOx浄化性能とがバランスよく向上するという観点から、30〜75at%が好ましく、40〜72at%がより好ましい。なお、最表面層のAl元素の平均濃度は、コアシェル型酸化物材料のX線光電子分光(XPS)スペクトルを、例えば、X線光電子分光分析装置を用い、単色化されたAlKα(1486.6eV)をX線源とし、光電子取出角:45°、分析領域:約200μmφ、チャージアップ補正:Zr3d 182.2eV(ZrO)の条件で測定し、得られたXPSスペクトルに基づいて最表面層に存在する元素を定量し、全金属元素量に対するAl元素量の割合(Al元素量/全金属元素量×100)として求めることができる。
このようなコアシェル型酸化物材料において、アルミナ系酸化物からなるシェルの含有量としては、コア100質量部に対して0.05〜2.0質量部が好ましく、0.1〜1.5質量部がより好ましく、0.2〜1.0質量部が特に好ましい。シェルの含有量が前記下限未満になると、コアシェル型酸化物材料に貴金属が接触している触媒において、貴金属(特に、ロジウム)がコア中のセリアと接触しやすく、貴金属(特に、ロジウム)とセリアとの相互作用により貴金属の還元が進行しにくくなり、NOx浄化性能が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、アルミナ系酸化物が凝集しやすく、これにより酸素の拡散が阻害され、酸素吸蔵放出能が低下する傾向にある。
また、このようなアルミナ系酸化物からなるシェルには、希土類元素(好ましくはCe以外の希土類元素)が更に含まれていてもよい。このような希土類元素がシェルに含まれると、シェルの高温耐久性が向上する。また、前記希土類元素としては、Sc、Y、La、Pr、Nd、Sm、Gd、Tb、Dy、Yb、Lu等が挙げられ、中でも、シェルの高温耐久性が更に向上するという観点から、Laが好ましい。なお、これらの希土類元素は1種が単独で含まれていても2種以上が含まれていてもよい。また、前記希土類元素は、通常、酸化物としてシェルに含まれている。
本発明にかかるシェルにおいて、前記希土類元素の含有量としては、元素換算で10mol%以下が好ましく、5mol%以下が好ましく、2mol%以下が特に好ましい。前記希土類元素の含有量が前記上限を超えると、アルミネート相が形成し、シェルの比表面積の低下等、高温耐久性が低下する傾向にある。なお、前記希土類元素の含有量の下限として特に制限はないが、前記希土類元素による効果を確実に得るためには、0.1mol%以上が好ましい。
また、前記シェルの厚みとしては1〜50nmが好ましく、2〜20nmがより好ましい。シェルの厚みが前記下限未満になると、コアシェル型酸化物材料に貴金属が接触している触媒において、貴金属(特に、ロジウム)がコア中のセリアと接触しやすく、貴金属(特に、ロジウム)とセリアとの相互作用により貴金属の還元が進行しにくくなり、NOx浄化性能が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、シェルによって酸素の拡散が阻害され、酸素吸蔵放出能が低下する傾向にある。
本発明のコアシェル型酸化物材料においては、大気中、1100℃で5時間加熱した後の、CuKαを用いたX線回折測定により得られるX線回折パターンから求められる2θ=14.5°の回折線と2θ=29°の回折線との強度比〔I(14/29)値〕が、0.02以上であることが好ましく、0.030以上であることがより好ましい。前記I(14/29)値が前記下限未満になると、規則相の維持率が低く、高温に曝された場合に酸素吸蔵放出能が低下する傾向にある。なお、前記I(14/29)値の上限として特に制限はないが、後述するように、PDFカード(01−075−2694)から計算したパイロクロア相のI(14/29)値が上限となるという観点から、0.05以下が好ましい。
ここで、2θ=14.5°の回折線は規則相(κ相)の(111)面に帰属する回折線である。また、2θ=29°の回折線は規則相の(222)面に帰属する回折線とセリア−ジルコニア固溶体(CZ固溶体)の立方晶相(111)面に帰属する回折線とが重なったものである。したがって、両者の回折線の強度比であるI(14/29)値を算出することにより、これを規則相の維持率(存在率)を示す指標として規定することができる。なお、回折線強度を求める際、各回折線強度の値から、バックグラウンド値として2θ=10°〜12°の平均回折線強度を差し引いて計算する。また、完全な規則相には、酸素が完全充填されたκ相(CeZr)と、酸素が完全に抜けたパイロクロア相(CeZr)とがあり、それぞれのPDFカード(κ相はPDF2:01−070−4048、パイロクロア相はPDF2:01−075−2694)から計算したκ相のI(14/29)値は0.04、パイロクロア相のI(14/29)値は0.05である。さらに、規則相、すなわち、セリウムイオンとジルコニウムイオンとにより形成される規則配列構造を有する結晶相は、CuKαを用いた前記X線回折測定により得られるX線回折パターンの2θ角が14.5°、28°、37°、44.5°及び51°の位置にそれぞれピークを有する結晶の配列構造(φ’相(κ相と同一の相)型の規則配列相:蛍石構造の中に生ずる超格子構造)である。なお、ここにいう「ピーク」とは、ベースラインからピークトップまでの高さが30cps以上のものをいう。
また、本発明のコアシェル型酸化物材料においては、大気中、1100℃で5時間加熱した後の、CuKαを用いたX線回折測定により得られるX線回折パターンから求められる2θ=28.5°の回折線と2θ=29°の回折線との強度比〔I(28/29)値〕が、0.08以下であることが好ましく、0.06以下であることがより好ましく、0.04以下であることが特に好ましい。前記I(28/29)値が前記上限を超えると、高温に曝された場合に酸素吸蔵放出能が低下する傾向にある。なお、前記I(28/29)値の下限としては特に制限はなく、より小さい値となることが好ましい。
ここで、2θ=28.5°の回折線はCeO単体の(111)面に帰属する回折線であり、2θ=28.5°の回折線と2θ=29°の回折線との両者の回折線の強度比であるI(28/29)値を算出することにより、これを複合酸化物からCeOが分相している程度を示す指標として規定することができる。
なお、前記回折線強度比〔I(14/29)値〕及び〔I(28/29)値〕を求める際のX線回折測定の方法としては、X線回折装置(例えば、(株)リガク製「RINT2100」を用いて、CuKα線をX線源とし、40KV、30mA、2θ=2°/分の条件で測定する方法を採用することができる。
また、本発明のコアシェル型酸化物材料の比表面積としては特に制限はないが、0.1〜20m/gが好ましく、0.5〜10m/gがより好ましい。前記比表面積が前記下限未満になると、酸素吸蔵放出能が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、粒子径が小さな粒子が増加し、高温耐久性が低下する傾向にある。なお、このような比表面積は吸着等温線からBET等温吸着式を用いてBET比表面積として算出することができる。
このような本発明のコアシェル型酸化物材料は、例えば、以下の方法により製造することができる。すなわち、セリア−ジルコニア系固溶体を加圧成形して得られる成型体に1500℃以上の温度で還元処理を施して、パイロクロア相及びκ相のうちの少なくとも一方の規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末を調製し(還元処理工程)、前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末とアルミナ前駆体とを接触せしめて、前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末の表面に所定の割合で前記アルミナ前駆体を付着させ(付着工程)、前記アルミナ前駆体が付着しているセリア−ジルコニア系固溶体粉末を加熱する(焼成工程)ことによって、本発明のコアシェル型酸化物材料を得ることができる。
本発明のコアシェル型酸化物材料を製造する際に用いられるセリア−ジルコニア系固溶体としては、CeとZrとの含有比率がモル比(Ce:Zr)で35:65〜65:35であるものが好ましく、45:55〜55:45であるものがより好ましい。モル比(Ce:Zr)が前記範囲から逸脱するセリア−ジルコニア系固溶体を用いると、得られるコアシェル型酸化物材料が高温に曝された場合に規則相が再配列により蛍石構造に変化し、酸素吸蔵放出能が低下する傾向にある。
このようなセリア−ジルコニア系固溶体には、Ce以外の希土類元素やTi等の添加元素が更に含まれていてもよい。このような添加元素が含まれると、得られるコアシェル型酸化物材料が高温に曝された場合の酸素吸蔵放出能の低下が抑制される。また、このような添加元素としては、コアシェル型酸化物材料のコアに含まれていてもよいものとして例示した前記添加元素が挙げられ、中でも、得られるコアシェル型酸化物材料が高温に曝された場合の酸素吸蔵放出能の低下が更に抑制されるという観点から、Y、La、Pr、Ndが好ましく、Prがより好ましい。なお、これらの添加元素は1種が単独で含まれていても2種以上が含まれていてもよい。また、前記添加元素は、通常、酸化物としてコアに含まれており、さらに、前記セリア−ジルコニア系固溶体に、固溶、分散等した状態で存在していることが好ましく、前記添加元素による効果を確実に得るためには、固溶していることがより好ましい。
前記セリア−ジルコニア系固溶体において、前記添加元素の含有量としては、元素換算で20mol%以下が好ましく、10mol%以下が好ましく、5mol%以下が特に好ましい。前記添加元素の含有量が前記上限を超えると、規則相の耐熱性が低下し、高温に曝された場合に酸素吸蔵放出能が低下する傾向にある。なお、前記添加元素の含有量の下限として特に制限はないが、前記添加元素による効果を確実に得るためには、0.1mol%以上が好ましい。
このようなセリア−ジルコニア系固溶体は、例えば、以下の共沈法により製造することができる。すなわち、セリウムの塩(例えば、硝酸塩)及びジルコニウムの塩(例えば、硝酸塩)、必要に応じて前記添加元素の塩(例えば、硝酸塩)及び界面活性剤等を含有する水溶液を用い、アンモニアの存在下で共沈殿物を生成させ、得られた共沈殿物を分離回収して洗浄した後、乾燥処理、焼成処理、粉砕処理を施すことによって、粉末状のセリア−ジルコニア系固溶体を得ることができる。なお、前記水溶液中の各原料の含有量は、得られるセリア−ジルコニア系固溶体中の各成分の含有量が所定量となるように適宜調整する。
本発明のコアシェル型酸化物材料を製造する場合には、先ず、このようなセリア−ジルコニア系固溶体を加圧成形する。加圧成形時の圧力としては400〜3500kgf/cm(39〜343MPa)が好ましく、500〜3000kgf/cm(49〜294MPa)がより好ましい。成形圧力が前記範囲から逸脱すると、得られるコアシェル型酸化物材料が高温に曝された場合に酸素吸蔵放出能が低下する傾向にある。なお、このような加圧成形の方法としては特に制限はなく、静水圧プレス等の公知の加圧成形方法を適宜採用できる。
次に、得られた加圧成型体に1500℃以上の温度で還元処理を施す(還元処理工程)。これにより、本発明にかかるパイロクロア相及びκ相のうちの少なくとも一方の規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体が形成される。このような規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体は、表面の熱安定性に優れており、緻密で固相反応が進行しにくい構造を有している。還元処理温度が前記下限未満になると、規則相の安定性が低く、得られるコアシェル型酸化物材料が高温に曝された場合に酸素吸蔵放出能が低下する。また、規則相の安定性が向上し、得られるコアシェル型酸化物材料が高温に曝された場合の酸素吸蔵放出能の低下が確実に抑制されるという観点から、還元処理温度としては1600℃以上が好ましい。また、還元処理時間としては0.5時間以上が好ましく、1時間以上がより好ましい。還元処理時間が前記下限未満になると、規則相の安定性が低く、得られるコアシェル型酸化物材料が高温に曝された場合に酸素吸蔵放出能が低下する傾向にある。なお、還元処理温度及び還元処理時間の上限としては特に制限はないが、エネルギー効率や副生成物の低減の観点から、それぞれ、2000℃以下(より好ましくは1900℃以下)、24時間以下(より好ましくは10時間以下)が好ましい。
還元処理の方法としては、還元雰囲気下で前記加圧成型体に所定の温度で還元処理を施すことができる方法であれば特に制限はなく、例えば、(i)真空加熱炉内に前記加圧成型体を設置して真空引きした後に、炉内に還元性ガスを流入させて炉内の雰囲気を還元雰囲気とし、所定の温度で加熱して還元処理を施す方法、(ii)黒鉛製の炉を用いて炉内に前記加圧成型体を設置して真空引きした後、所定の温度で加熱して炉体や加熱燃料等から発生するCOやHC等の還元性ガスにより炉内の雰囲気を還元雰囲気として還元処理を施す方法や、(iii)活性炭を充填したルツボ内に前記加圧成型体を設置し、所定の温度で加熱して活性炭等から発生するCOやHC等の還元性ガスによりルツボ内の雰囲気を還元雰囲気として還元処理を施す方法等が挙げられる。
このような還元雰囲気を達成するために用いる還元性ガスとしては特に制限はなく、CO、HC、H、その他の炭化水素ガス等の還元性ガスが挙げられる。また、このような還元性ガスの中でも、より高温で還元処理を実施した場合に炭化ジルコニウム(ZrC)等の複生成物が生成されることを防止するという観点から、炭素(C)を含まないものが好ましい。このような炭素(C)を含まない還元性ガスを用いると、ジルコニウム等の融点に近いより高い温度での還元処理が可能となるため、規則相の安定性をより十分に向上させることが可能となる。
本発明のコアシェル型酸化物材料の製造方法においては、前記還元処理の後に、前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体に酸化処理を更に施すことが好ましい。これにより、還元処理中に失われた酸素が補填され、酸化物材料としての安定性が向上する傾向にある。このような酸化処理の方法としては特に制限はなく、例えば、酸化雰囲気下(例えば、大気中)において前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体を加熱処理する方法を好適に採用することができる。また、このような酸化処理の際の加熱温度としては特に制限はないが、300〜800℃程度が好ましい。さらに、前記酸化処理の際の加熱時間も特に制限はないが、0.5〜5時間程度が好ましい。
次に、このようにして得られた前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体に、体積基準の粒度分布における累積体積が50%となる二次粒子径D50が所定の範囲内となるように、粉砕処理を施し、前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末を得る。粉砕処理の方法としては特に制限はなく、例えば、湿式粉砕法、乾式粉砕法、凍結粉砕法等が挙げられる。
次に、このようにして得られた前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末とアルミナ前駆体とを接触せしめ、前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末の表面に所定の割合で前記アルミナ前駆体を付着させる(付着工程)。ここで用いられるアルミナ前駆体としては、加熱処理によりアルミナ系酸化物を形成するものであれば特に制限はなく、例えば、アルミニウムの塩(例えば、硝酸塩、酢酸塩)が挙げられる。
前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末とアルミナ前駆体とを接触させる方法としては特に制限はなく、例えば、前記アルミナ前駆体、必要に応じて前記希土類元素の塩(例えば、硝酸塩)及び界面活性剤等を含有する水溶液に前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末を浸漬して、前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末に前記アルミナ前駆体水溶液を含浸させる方法が挙げられる。なお、前記水溶液中の各原料の含有量は、得られるコアシェル型酸化物材料中の各成分の含有量が所定量となるように適宜調整する。
次に、前記アルミナ前駆体水溶液を含浸させたセリア−ジルコニア系固溶体粉末を蒸発乾固させた後、前記アルミナ前駆体が付着したセリア−ジルコニア系固溶体粉末に加熱処理を施す(焼成処理)。これにより、前記規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末からなるコアの表面に所定の割合でアルミナ系酸化物からなるシェルが形成され、本発明のコアシェル型酸化物材料が得られる。
加熱処理の温度としては300〜1100℃が好ましく、500〜900℃がより好ましい。加熱処理温度が前記下限未満になると、安定したシェルが形成しにくい傾向にあり、他方、前記上限を超えると、得られるコアシェル型酸化物材料の比表面積が小さくなる傾向にある。また、加熱時間は特に制限はないが、2〜10時間が好ましい。
次に、本発明の排ガス浄化用触媒について説明する。本発明の排ガス浄化用触媒は、前記本発明のコアシェル型酸化物材料と、このコアシェル型酸化物材料に接触している貴金属とを備えるものである。このような本発明の排ガス浄化用触媒は、高温に曝された場合であっても、優れた酸素吸蔵放出能(酸素吸蔵量(OSC)及び酸素吸蔵放出速度(OSC−r))を有し、かつ、優れたNOx浄化性能を発現するものである。
本発明の排ガス浄化用触媒において、前記貴金属としては、優れたNOx浄化性能が得られるという観点から、Rh、Pd、Ptが好ましく、Rh、Pdがより好ましく、Rhが特に好ましい。本発明の排ガス浄化用触媒において、このような貴金属は、前記コアシェル型酸化物材料と接触していれば、その形態は特に制限されず、前記コアシェル型酸化物材料の表面に直接貴金属を担持して接触させてもよいが、操作が簡便であるという観点から、前記コアシェル型酸化物材料と、貴金属を担持した他の酸化物材料とを混合して接触させてもよい。
本発明の排ガス浄化用触媒は、ペレット状のものを反応管等に充填して使用してもよいが、実用性の観点から、ハニカム基材の細孔の内壁に、本発明の排ガス浄化用触媒からなる層とアルミナを含有する触媒層とを形成したハニカム触媒として使用することが好ましい。また、このようなハニカム触媒のうち、高温や高流速ガスに曝された場合であっても優れた酸素吸蔵放出能を有し、かつ、優れたNOx浄化性能を発現するという観点から、ハニカム基材の細孔の内壁に形成された貴金属及びアルミナを含有する触媒下層と、この触媒下層の上に形成された本発明の排ガス浄化用触媒からなる触媒上層とを備えるものが好ましく、前記触媒上層が本発明のコアシェル型酸化物材料と貴金属を担持したジルコニアとの混合物からなるものがより好ましい。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で使用したセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物は以下の方法により調製した。
(調製例1)
セリウムとジルコニウムとプラセオジムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[プラセオジム])で45:54:1であるセリア−ジルコニア系複合酸化物を以下のようにして調製した。すなわち、先ず、CeO換算で28質量%の硝酸セリウム水溶液442gと、ZrO換算で18質量%のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液590gと、Pr11換算で1.2gとなる量の硝酸プラセオジムを含む水溶液100gと、含有されるセリウムの1.1倍モル量の過酸化水素を含む過酸化水素水197gとを、中和当量に対して1.2倍当量のアンモニアを含有する水溶液1217gに添加して共沈物を生成させ、得られた共沈物に遠心分離を施し、イオン交換水で洗浄した。次に、得られた共沈物を110℃で10時間以上乾燥した後、大気中、400℃で5時間焼成してセリウムとジルコニウムとプラセオジムとの固溶体(CeO−ZrO−Pr11固溶体)を得た。その後、前記固溶体を、篩分けにより粒径が75μm以下となるように粉砕機(アズワン(株)製「ワンダーブレンダー」)を用いて粉砕し、前記セリア−ジルコニア−プラセオジム固溶体粉末を得た。
次に、このセリア−ジルコニア−プラセオジム固溶体粉末20gを、ポリエチレン製のバッグ(容量:0.05L)に詰め、内部を脱気した後、前記バッグの口を加熱してシールした。続いて、静水圧プレス装置(日機装(株)製「CK4−22−60」)を用いて、前記バッグに対して2000kgf/cm(196MPa)の圧力(成型圧力)で1分間、静水圧プレス(CIP)成形を行い、セリア−ジルコニア−プラセオジム固溶体粉末の成型体を得た。成型体のサイズは、縦4cm、横4cm、平均厚み7mm、質量約20gとした。
次いで、得られた成型体(2枚)を、活性炭70gを充填したルツボ(内容積:直径8cm、高さ7cm)内に配置し、蓋をした後、高速昇温電気炉に入れ、1000℃まで1時間かけて昇温し、さらに、1700℃まで4時間かけて昇温した後、1700℃(還元処理温度)で5時間加熱した。その後、1000℃まで4時間かけて冷却した後、自然放冷により室温まで冷却して還元焼成物を得た。
次に、この還元焼成物を大気中、500℃の温度条件で5時間加熱して酸化し、複合酸化物におけるセリウムとジルコニウムとプラセオジムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[プラセオジム])で45:54:1であるセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物を得た。
(比較調製例2)
セリウムとジルコニウムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム])で45.5:54.5であるセリア−ジルコニア固溶体粉末を以下のようにして調製した。すなわち、先ず、CeO換算で28質量%の硝酸セリウム水溶液442gと、ZrO換算で18質量%のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液590gと、含有されるセリウムの1.1倍モル量の過酸化水素を含む過酸化水素水197gとを、中和当量に対して1.2倍当量のアンモニアを含有する水溶液1217gに添加して共沈物を生成させ、得られた共沈物に遠心分離を施し、イオン交換水で洗浄した。次に、得られた共沈物を110℃で10時間以上乾燥した後、大気中、400℃で5時間焼成してセリウムとジルコニウムとの固溶体(CeO−ZrO固溶体)を得た。その後、前記固溶体を、篩分けにより粒径が75μm以下となるように粉砕機(アズワン(株)製「ワンダーブレンダー」)を用いて粉砕し、前記セリア−ジルコニア固溶体粉末を得た。
(実施例1)
調製例1で得られたセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物を、体積基準の粒度分布における累積体積が50%となる二次粒子径D50が4μmとなるように、粉砕機(アズワン(株)製「ワンダーブレンダー」)を用いて粉砕し、セリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物粉末(以下、「CZP粉末」と略す。)を得た。なお、このCZP粉末の体積基準の粒度分布は、粒度分布測定装置(日機装株式会社製「レーザー回折・散乱粒度分布測定装置MT3300EX」)を用いて動的光散乱法により測定した。
次に、硝酸アルミニウム0.73gとカルボン酸キレート剤1.12gとを含有する水溶液50mlに4級アミン1.92gを含有する水溶液150mlを添加してアルミナ前駆体水溶液を調製した。このアルミナ前駆体水溶液に前記CZP粉末(D50:4μm)100gを投入して攪拌し、マイクロ波で加熱して蒸発乾固させ、得られた乾燥物を大気中、500℃で5時間焼成して、前記CZP粉末の表面がアルミナ層で被覆されたコアシェル型酸化物材料粉末(CZP粉末のD50:4μm、CZP量:100質量部、アルミナ被覆量:0.1質量部)を得た。
(実施例2)
硝酸アルミニウムの量を1.83gに、カルボン酸キレート剤の量を2.8gに、4級アミンの量を4.8gに変更した以外は実施例1と同様にして、前記CZP粉末の表面がアルミナ層で被覆されたコアシェル型酸化物材料粉末(CZP粉末のD50:4μm、CZP量:100質量部、アルミナ被覆量:0.25質量部)を得た。
(実施例3)
前記二次粒子径D50が5μmとなるように粉砕した以外は実施例1と同様にしてCZP粉末を得た。D50が4μmのCZP粉末の代わりに、このCZP粉末を用い、硝酸アルミニウムの量を3.66gに、カルボン酸キレート剤の量を5.6gに、4級アミンの量を9.6gに変更した以外は実施例1と同様にして、前記CZP粉末の表面がアルミナ層で被覆されたコアシェル型酸化物材料粉末(CZP粉末のD50:5μm、CZP量:100質量部、アルミナ被覆量:0.5質量部)を得た。
(実施例4)
前記二次粒子径D50が6μmとなるように粉砕した以外は実施例1と同様にしてCZP粉末を得た。D50が4μmのCZP粉末の代わりに、このCZP粉末を用い、硝酸アルミニウムの量を5.49gに、カルボン酸キレート剤の量を8.4に、4級アミンの量を14.4gに変更した以外は実施例1と同様にして、前記CZP粉末の表面がアルミナ層で被覆されたコアシェル型酸化物材料粉末(CZP粉末のD50:6μm、CZP量:100質量部、アルミナ被覆量:0.75質量部)を得た。
(実施例5)
硝酸アルミニウムの量を7.32gに、カルボン酸キレート剤の量を10.2gに、4級アミンの量を19.2gに変更した以外は実施例1と同様にして、前記CZP粉末の表面がアルミナ層で被覆されたコアシェル型酸化物材料粉末(CZP粉末のD50:4μm、CZP量:100質量部、アルミナ被覆量:1.0質量部)を得た。
(比較例1)
前記二次粒子径D50が10μmとなるように粉砕した以外は実施例1と同様にして、CZP粉末を得た。次に、硝酸アルミニウム9.5mmolと硝酸ランタン0.096mmolとをイオン交換水200mlに溶解し、La含有アルミナ前駆体水溶液を調製した。このLa含有アルミナ前駆体水溶液に、前記CZP粉末(D50:10μm)100gを添加し、15分間撹拌した。得られたCZP粉末含有分散液を撹拌しながら200℃で加熱して蒸発乾固させ、得られた乾燥物を900℃で5時間焼成して、前記CZP粉末の表面がランタンを含有するアルミナ層で被覆されたコアシェル型酸化物材料粉末(CZP粉末のD50:10μm、CZP量:100質量部、アルミナ被覆量:0.5質量部、ランタナ被覆量:0.015質量部)を得た。
(比較例2)
調製例1で得られたセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物の代わりに、比較調製例1で得られたセリア−ジルコニア固溶体粉末を用い、前記二次粒子径D50が10μmとなるように粉砕した以外は実施例1と同様にして、セリア−ジルコニア固溶体粉末(以下、「CZ粉末」と略す。)を得た。
次に、硝酸アルミニウム9.5mmolと硝酸ランタン0.096mmolとをイオン交換水200mlに溶解し、La含有アルミナ前駆体水溶液を調製した。このLa含有アルミナ前駆体水溶液に、前記CZ粉末(D50:10μm)100gを添加し、15分間撹拌した。得られたCZP粉末含有分散液を撹拌しながら200℃で加熱して蒸発乾固させ、得られた乾燥物を900℃で5時間焼成して、前記CZ粉末の表面がランタンを含有するアルミナ層で被覆されたコアシェル型酸化物材料粉末(CZ粉末のD50:10μm、CZ量:100質量部、アルミナ被覆量:0.5質量部、ランタナ被覆量:0.015質量部)を得た。
次に、前記CZ粉末(D50:10μm)の代わりに、このコアシェル型酸化物材料粉末100gを用いた以外は前記方法と同じ手順で、前記CZ粉末の表面がランタンを含有するアルミナ層で被覆されたコアシェル型酸化物材料粉末(CZ粉末のD50:10μm、CZ量:100質量部、アルミナ被覆量:1.0質量部、ランタナ被覆量:0.030質量部)を得た。
<X線回折(XRD)測定>
実施例及び比較例で得られた各コアシェル型酸化物材料粉末を大気中、1100℃で5時間加熱した。加熱後のコアシェル型酸化物材料粉末の規則相(コアの規則相)のX線回折パターンを、X線回折装置((株)リガク製「RINT2100」)を用い、CuKαをX線源としてX線回折法により測定した。その結果を図1に示す。また、得られたX線回折パターンにおいて、2θ=14.5°の回折線と2θ=29°の回折線との強度比〔I(14/29)値〕を求めた。その結果を表1に示す。
<X線光電子分光分析>
実施例及び比較例で得られた各コアシェル型酸化物材料粉末のX線光電子分光(XPS)スペクトルを、X線光電子分光分析装置(ULVAC−PHI社製「Quantera SXM」)を用い、単色化されたAlKα(1486.6eV)をX線源とし、光電子取出角:45°、分析領域:約200μmφ、チャージアップ補正:Zr3d 182.2eV(ZrO)の条件で測定した。得られたXPSスペクトルに基づいて、コアシェル型酸化物材料粉末の表面(シェルの表面)から深さ3nmの領域(約200μmφ)に存在する元素を定量し、Al元素の平均濃度〔=Al量/(Al量+Ce量+Zr量+Pr量)×100〕を求めた。その結果を表1に示す。
<触媒調製>
実施例及び比較例で得られた各コアシェル型酸化物材料粉末とRh担持Al−ZrO−La−Nd複合酸化物粉末(Rh担持量:0.2質量%、Al:ZrO:La:Nd=30質量%:64質量%:4質量%:2質量%、平均粒径:20μm)とを質量比1:1で乳鉢を用いて混合し、得られた混合物を1tの静水圧で加圧成形し、得られた成型体を、粒径が0.5〜1mmとなるように粉砕・分級して、ペレット触媒を得た。
<高温耐久試験>
得られたペレット触媒1.5gを直径10mmの円筒状の反応管に充填し、このペレット触媒に、1100℃の温度条件下、ガス流量10L/分で、リッチガス〔H(2%)+CO(10%)+N(88%)〕とリーンガス〔O(1%)+CO(10%)+N(89%)〕とを5分間ずつ交互に切り替えながら5時間流通させた。
<酸素吸蔵放出速度(OSC−r)及び酸素吸蔵放出量(OSC)の測定>
高温耐久試験後のペレット触媒0.25gと石英砂0.25gとの混合物を反応管に充填した。この触媒に、触媒入りガス温度500℃、ガス流量10L/分で、リッチガス〔CO(2体積%)+N(残部)〕を3分間流通させた後、流通ガスをリーンガス〔O(1体積%)+N(残部)〕に切り替えて3分間流通させ、再度、流通ガスを前記リッチガスに切り替えた。この2回目の流通ガス切り替え後5秒間及び3分間の触媒出ガス中のCO量から、酸素吸蔵放出速度(OSC−r、単位:μmol/(g・s))及び酸素吸蔵放出量(OSC、単位:μmol/g)をそれぞれ求めた。それらの結果を表1に示す。
<50%NOx浄化温度測定>
高温耐久試験後のペレット触媒0.5gを反応管に充填した。この触媒に、モデルガス〔NO(1200体積ppm)+CO(10体積%)+O(0.646体積%)+CO(0.7体積%)+C(1600体積ppmC)+H(0.233体積%)+HO(10体積%)+N(残部)〕を、100℃から600℃まで50℃/分の昇温速度で加熱しながら、ガス流量10L/分で流通させ、各触媒入りガス温度において触媒入りガス中及び触媒出ガス中のNOの濃度を測定してNOx浄化率を算出し、NOxが50%浄化された時点の触媒温度(50%NOx浄化温度)を求めた。その結果を表1に示す。
<NOx過渡浄化率測定>
高温耐久試験後のペレット触媒0.5gを反応管に充填した。この触媒に、ガス流量10L/分で、リーンガス〔NO(1500体積ppm)+CO(10体積%)+O(0.8体積%)+CO(0.65体積%)+C(3000体積ppmC)+HO(5体積%)+N(残部)〕を流通させながら触媒入りガス温度が600℃になるまで昇温した後、流通ガスをリッチガス〔NO(1500体積ppm)+CO(10体積%)+CO(0.65体積%)+C(3000体積ppmC)+HO(5体積%)+N(残部)〕に切り替えて5分間流通させ、さらに、流通ガスを前記リーンガスに切り替えて5分間流通させ、前処理を行なった。その後、触媒入りガス温度を500℃に降温し、ガス流量10L/分で、流通ガスとして前記リッチガスと前記リーンガスとを交互に5分間毎に切り替えながら流通させた。3サイクル目の前記リッチガス流通時(5分間)の触媒入りガス中及び触媒出ガス中の平均NO濃度を測定し、NOx過渡浄化率を求めた。その結果を表1に示す。
表1に示した結果から明らかなように、実施例1〜5及び比較例1で得られたコアシェル型酸化物材料粉末はいずれも、CuKαをX線源とするX線回折パターンにおける回折線強度比〔I(14/29)値〕が0.02以上であり、パイロクロア相及びκ相のうちの少なくとも一方の規則相を有するものであることが確認された。一方、比較例2で得られたコアシェル型酸化物材料粉末は、CuKαをX線源とするX線回折パターンにおいて、2θ=14.5°の回折線が観測されず(I(14/29)=0)、パイロクロア相及びκ相のいずれの規則相も形成されていないことがわかった。
また、実施例1〜5で得られたコアシェル型酸化物材料粉末を用いたペレット触媒は、比較例1〜2で得られたコアシェル型酸化物材料粉末を用いたペレット触媒に比べて、酸素吸蔵放出量(OSC)及び酸素吸蔵放出速度(OSC−r)に優れたものであり、また、50%NOx浄化温度が低く、低温でのNOx浄化活性に優れたものであることがわかった。
さらに、実施例1〜5及で得られたコアシェル型酸化物材料粉末を用いたペレット触媒は、比較例2で得られたコアシェル型酸化物材料粉末を用いたペレット触媒に比べて、NOx過渡浄化率が高く、流通ガスの組成変化に素早く対応できるものであることがわかった。中でも、セリア−ジルコニア系固溶体粉末が所定の二次粒子径D50を有し、Al元素の平均濃度が30at%以上のコアシェル型酸化物材料粉末を用いたペレット触媒(実施例2〜5)は、NOx過渡浄化率が特に優れており、流通ガスの組成変化に更に素早く対応できるものであることがわかった。
以上説明したように、本発明のコアシェル型酸化物材料を用いることによって、高温に曝された場合であっても、優れた酸素吸蔵放出能(酸素吸蔵量(OSC)及び酸素吸蔵放出速度(OSC−r))を有し、かつ、優れたNOx浄化性能を発現する排ガス浄化用触媒を得ることが可能となる。
したがって、本発明のコアシェル型酸化物材料は、自動車の内燃機関等から排出される、窒素化合物を含有する排ガスを浄化するための排ガス浄化用触媒の担体や助触媒等として有用である。

Claims (6)

  1. パイロクロア相及びκ相のうちの少なくとも一方の規則相を有するセリア−ジルコニア系固溶体粉末からなるコアと、該コアの一部の表面に配置されているアルミナ系酸化物からなるシェルとを備え、
    前記セリア−ジルコニア系固溶体粉末の体積基準の粒度分布における累積体積が50%となる二次粒子径D50が0.2〜8.0μmであり、
    X線光電子分光分析により測定される、前記シェルの表面から深さ3nmの領域におけるAl元素の平均濃度が25〜75at%である、
    ことを特徴とするコアシェル型酸化物材料。
  2. 前記シェルの含有量が前記コア100質量部に対して0.05〜2.0質量部であることを特徴とする請求項1に記載のコアシェル型酸化物材料。
  3. 前記コアがCe以外の希土類元素を更に含有するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のコアシェル型酸化物材料。
  4. X線光電子分光分析により測定される、前記シェルの表面から深さ3nmの領域におけるAl元素の平均濃度が30〜75at%であることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のコアシェル型酸化物材料。
  5. 請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のコアシェル型酸化物材料と、該コアシェル型酸化物材料に接触している貴金属とを備えていることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  6. 請求項5に記載の排ガス浄化用触媒に、窒素酸化物を含有する排ガスを接触せしめることを特徴とする排ガス浄化方法。
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