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JP2018122460A - 角底袋の製造方法 - Google Patents

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JP2018122460A
JP2018122460A JP2017014927A JP2017014927A JP2018122460A JP 2018122460 A JP2018122460 A JP 2018122460A JP 2017014927 A JP2017014927 A JP 2017014927A JP 2017014927 A JP2017014927 A JP 2017014927A JP 2018122460 A JP2018122460 A JP 2018122460A
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貴哉 籾井
Takaya Momii
貴哉 籾井
秀和 真田
Hidekazu Sanada
秀和 真田
西村 文男
Fumio Nishimura
文男 西村
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Abstract

【課題】表面に余分な横筋を形成せず体裁に優れた角底袋を、安定性を有してより確実に製造する。また角底形成前の筒体形状の歪みがなく、組み立て時の体裁にも優れた製造方法を提供する。
【解決手段】角底袋の原紙100を搬送機によって所定の搬送速度で縦方向に続けて載置搬送しながら、互いに対向する表面11及び裏面12の両側部に左右のマチ13が形成されると共に下部に角底14が折り形成された角底袋を連続的に又は断続的に製造する。縦筋形成工程Aの際、搬送方向と垂直な第二横筋142Lを、表面11に相当する範囲を除く幅方向範囲にのみ予め形成する第二横筋形成工程D2を行い、折り返し工程Cの際に、折り返した裏面に対し調整設定された補正速度で接触補正体3を上部から面接触させて補正搬送する補正工程Fを行う。
【選択図】図1

Description

この発明は、マチ付き紙袋の表面・裏面の各下辺部に角状底が形成された角底袋の製造方法に関し、特に、マチ付き紙袋の表面・裏面の各上辺部に手提げが取り付けられると共に角底が折り畳み形成された、手提げ付き角底紙袋を含む角底袋の製造方法に関する。
従来、紙袋の角底部分を折り込む際の折癖を付ける角底袋の筋付け装置に関し、側縁を糊付けして前後を開口する紙筒を形成し、この紙筒を搬送して底折工程に搬送供給し、その搬送途中に前記紙筒の底口寄りに折込フラップの折目線を刻設する第1の筋付ブレードと、前記折目線と平行して前記紙筒の表面側の折込フラップを裏返しに折り返すための折返線を刻設する第2の筋付ブレードとを設けた角底袋の筋付け装置において、前記第1及び第2の筋付ブレードを組み付けるブレードホルダーを設け、このブレードホルダーの下方に前記紙筒を介在して第1及び第2の筋付ブレードを突き当てる硬質な受部を設け、この受部には前記第1の筋付ブレードと対応する凹溝を形成し、この凹溝内に装着する柔軟性のゴム材と前記第1の筋付ブレードで前記紙筒を挾着して紙筒の表裏に前記折込フラップの折目線を刻設するとともに、受部と前記第2の筋付ブレードで前記紙筒を挾着して紙筒の表面側にのみ折返線を刻設したものが開示される(特許文献1参照)。この装置によれば、第1の筋付ブレードを受部の凹溝内に設けたゴム材に食い込ませて、紙筒の表裏に折込フラップの折目線を刻設する。一方、表側折込フラップの折返線を入れる第2の筋付ブレードは、硬質な受部に突き当てることによって、紙筒の表面紙にのみ、表側折込フラップを折り返す折返線を刻設するため、完成した紙袋の一側面には、筋状の跡が残らない、とされる。
また他に従来、角底を折り畳み成形するための折り筋を袋用紙に形成する筋付け装置に関し、紙筒の一面側を角底部で折り返すための折返筋を折り畳み前の袋用紙に入れる折返筋付けローラ部を有する角底袋製袋機の筋付け装置が開示される(特許文献2参照)。この装置においては、上記折返筋付けローラ部を、上記袋用紙の筒状に成形後の一面側に谷折り状となる折り筋を入れるローラ対と、筒状の成形後の他面側のマチ部に山折り状となる折り筋を入れるローラ対とし、各ローラ対を軸方向に離隔して軸に取り付けた複数のフランジにて構成し、各ローラ対の一方に筋付け刃を、他方にこの筋付け刃を受ける刃受けを、それぞれローラを構成するフランジの外周部に軸方向に掛け渡し固定した構成となっている。この装置によれば、筋付け装置における折返筋付けローラの容量を軽くしてこれの移動、交換を容易に行うことができる、とされる。
特開平08−090687号公報 特開2011−152782号公報
ここで、この種の折り返しによる角底袋の製袋においては、表面・裏面の折り返しの際に、角底の折り畳みラインに相当する箇所の横筋を形成する必要がある。すなわち、角底の形成の際には、上記文献1の図4や図20に示されるように、表裏面同士を筒状体に折り畳み成形し、両側辺と直交し且つ下辺と平行な2本の横筋をそれぞれ谷折り及び山折りし、側部を開いて角底を形成する。
かかる角底袋の製造工程において、表裏面同士を筒状体に折り畳み成形した後に第一・第二横筋を形成すると、表裏面同士で位置を合わせた互いに平行な横筋を形成できるものの、角底を折り畳んだ後の表面(例えば特許文献1の図20(c)に表わされた面)まで横筋(第二横筋)が入ってしまい、表面の体裁に欠けるものとなってしまう。
これに関し、上記文献1のように、表裏面の折り返し後であっても第二横筋を片面にのみ形成する技術も開示されるが、紙質や紙厚さ等の種々の条件に影響されるため安定性に欠ける。
一方、上記文献2のように、折り返し前の展開状態で先に第二横筋のみを部分形成することで、表面範囲への第二横筋の形成は回避できる。しかし、折り返し方向による用紙のコシの強さの相違や、上辺の折り返し補強等による折り曲げ抵抗の部分相違などによって、筒体成形の際に筒体形状の歪みが生じてしまう場合がある。このような筒体形状の歪みが生じると、先に形成した第二横筋と異なる第二筋線で実際の折り線が成形されてしまう。つまり組み立てた際に2重の第二横筋が表れ、組み立て時の体裁に欠けるものとなってしまう。
なお、前記筒体形状の歪みとは例えば、図5に示すような、表裏面のマチ折り辺の重なり位置に僅かにズレが生じた状態、或いは、このようなズレを解消するために筒体の片側部の折り辺を歪ませることで、筒体形状の両側部が非平行となった状態をいう。このような状態は特に、筒体を連続運搬しつつ自動折り機械によって折り返しブレードで折り畳む際に生じやすい。
そこで本発明においては、表面に余分な横筋を形成せず体裁に優れた角底袋を、安定性を有してより確実に製造し、また、角底形成前の筒体形状の歪みがなく、組み立てた際に裏面に2重の第二横筋が表れることなく、組み立て時の体裁にも優れた角底袋の製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、次の(1)〜(4)の技術的手段を講じている。なお以下の各用語に続けて示す数字列、アルファベット、又はアルファベットを含む数字列は、図面にて実施例の相当構成箇所を参照するために便宜上付した参照用符号であり、概念ないし形態を特定したり限定したりするものではない。
(1)本発明の角底袋の製造方法は、
角底袋の原紙100を搬送機2によって所定の搬送速度2Vで縦方向に続けて載置搬送しながら、互いに対向する表面11及び裏面12の両側部に左右のマチ13が形成されると共に下部に角底14が折り形成された角底袋を連続的に又は断続的に製造する角底袋の製造方法であって、
マチ13となる縦筋13Lを幅方向の相当位置に形成する“縦筋形成工程A”と、
前記縦筋13Lを幅方向内側に折り返してマチ13を形成する“マチ折り工程B”と、
マチ折り工程B後の裏面12を表面11上に折り返して筒袋101を形成し、折り返し先の裏面の端縁121を表面の端縁111上に形成されたマチ13に貼り合わせる“折り返し工程C”と、
折り返し工程C後の筒袋101に対し、角底14の形成のための横折り線の相当位置に、搬送方向と垂直な横筋141Lを角底部の相当位置に重畳形成する“横筋形成工程D”と、
横筋を折りたたんで角底14を折り形成して接着する“角底成形工程E”と、からなる各工程を具備してなり、
前記各工程において、
縦筋形成工程Aの際(縦筋形成工程Aの前後)であって折り返し工程Cの前に、角底成形後の谷折り線となる、搬送方向と垂直な第二横筋142Lを、表面11に相当する幅方向範囲を除く、裏面12に相当する幅方向範囲、及び、裏面の左右側部に隣接するマチ13の半片の幅方向範囲にのみ予め形成する“第二横筋形成工程D2”を行い、
折り返し工程Cの際に、折り返した裏面に対し調整設定された補正速度3Vで接触補正体3を上部から面接触させて補正搬送する“補正工程F”を行う。
そして、前記補正工程Fにおいて、前記所定の搬送速度2Vで載置搬送しながら、前記搬送速度2Vと異なる補正速度3Vで上部接触して搬送することで、折り返した裏面12全体の表面11に対する折り返し位置を調整し、口折り角部101Cのズレが規定範囲以下となるよう補正するものであり、
さらに前記補正工程Fにおいて、接触補正体の面接触範囲(搬送方向の面接触の有効長)は、折り返した裏面の口折り部分から底折り部末端までに至る搬送方向長さを含むことを特徴とする。
上記のものであれば、折り返した裏面の縦方向(搬送方向長さ)全体に面接触して搬送することで、裏面の平面的な面補正を裏面全体で行い、折り返し工程の際の裏面の歪みを回避しつつ確実な裏面の折り返し位置の調整を行うことができる。また、前記面接触範囲の接触補正体が所定以上のテンションで張設された状態で裏面と面接触することがさらに好ましい。後述の実施例では、搬送方向下流側へのテンションロールの追加によって、接触補正体に所定のテンションを掛けることで、裏面の搬送方向長さ全体への接触補正を確実に行うものとしている。
また、表裏面の折り返し前の展開状態の原紙100において、先に第二横筋142Lの形成を幅方向の全体ではなく一部(裏面12の相当範囲)に予め行うことで、表面11範囲に余分な第二横筋を形成せず、表面の体裁を保つことができる。また、第二横筋142Lを予形成すると折り返し工程後の筒体の形状の歪みによって第二横筋142Lと実際の角底形成時の谷折り線とにズレが生じてしまうところ、前記裏面のみの位置補正によって、角底形成の際の第一横筋との平行を確実に出すことで、第二横筋142Lと実際の角底形成時の谷折り線とのズレを解消するものとなっている。
(2)また本発明の角底袋の製造方法は、
少なくとも前記縦筋形成工程と、前記マチ折り工程と、前記第二横筋形成工程と、前記折り返し工程と、前記横筋形成工程と、前記角底成形工程と、からなる各工程を第一工程セットとして行った後に、
前記縦筋形成工程と、前記マチ折り工程と、前記第二横筋形成工程と、前記折り返し工程及び補正工程と、前記横筋形成工程と、前記角底成形工程と、からなる各工程を第二工程セットとして行う角底袋の製造方法であって、
前記接触補正体は搬送機の駆動機構と異なる駆動機構によって駆動され、
またさらに、搬送機の搬送速度と接触補正体の補正速度との速度差を、所定の調整値に可変調整させる可変調整機を有してなり、
前記第二工程セットにおける前記補正工程において、
可変調整機は、前記折り返し工程における裏面の端縁上端の角部と表面の端縁上端の角部との位置ズレの量(すなわち、口折り角部のズレ量AD)に基づいてプラス又はマイナスの調整値が設定され、当該設定された調整値に基づいて接触補正体の駆動機構の駆動力を制御することが好ましい。
上記製造方法であれば、載置搬送の下送りの速度(搬送速度2V)と、接触補正体の上送りの速度(補正速度3V)との速度差によって、裏面12の貼り合わせ位置を口折り角部101Cで調整することとなる。裏面12全体に面接触する接触補正体3によって、裏面12の貼り合わせ位置だけを調整することで、筒体側辺に歪みが生じることがなく、両側辺が互いに平行な筒体形状を形成することができる。特に接触補正体が搬送機の駆動機構と異なる駆動機構によって駆動するものであり、また上記可変調整機を備えたものであれば、別の駆動機構及び可変調整機によって調整値設定された速度で独立駆動することで、微細な調整が可能となる。
補正工程において、接触補正体の面接触範囲は、折り返した裏面の口折り部分から底折り部末端までに至る搬送方向長さを含む。これにより、裏面の縦方向全体に面接触して搬送することとなり、裏面全体の面補正を確実に行うことができる。また、前記面接触範囲の接触補正体が所定以上のテンションで張設された状態で裏面と面接触することがさらに好ましい。後述の実施例では、搬送方向下流側へのテンションロールの追加によって、接触補正体に所定のテンションを掛けることで、裏面全体への接触補正を確実に行うこととなる。
(3)前記いずれかの製造方法の補正工程における接触補正体の補正接触面は、測定面60mm平方の接触補正体同士の接触荷重500kgfの滑り角が31.0°を超えることが好ましい。但し前記滑り角は、JISP8147に基づく傾斜法を用いた摩擦試験であって測定面60mm平方の接触補正体同士のおもり接触荷重500kgfの試験条件による値とする。
上記は滑り角試験機による接触補正体の同一サンプルの滑り角を測定した結果に基づくものであり、滑り角が31.0°を超えるものは滑り角31.0°以下のものに対して良好な面接触摩擦力を有し、本製造方法の折り返し工程及び補正工程において良好な接触補正が達成されることが確認された。
(4)前記いずれかの製造方法の第二横筋形成工程において、所定の非連続範囲に横筋形成ナイフを押圧すると共に、横筋形成ナイフの上流側又は下流側に、浮き上がり防止用の上方押え部を形成してなり、横筋形成時の浮き上がり片を上方押え部にて上方接触して浮き上がりを規制することが好ましい。
上記手段を講じることで、本発明においては、表面に余分な横筋を形成せず体裁に優れた角底袋を、安定性を有してより確実に製造し、また、角底形成前の筒体形状の歪みがなく、組み立てた際に裏面に2重の第二横筋が表れることなく、組み立て時の体裁にも優れた角底袋の製造方法を提供するものとなった。
実施例1の角底袋の製造方法の工程による、原紙、筒体ないし角底袋の各状態の説明図 実施例1の角底袋の製造装置の側面視概要図 実施例1の角底袋の製造装置における補正装置3周辺の構成の側面視説明図 実施例1の角底袋の製造装置における搬送機2の構成の平面視説明図 折り返し工程後の筒体の口折り角部にズレが生じた複数の状態例を示す図 実施例2の角底袋の製造方法の工程による、原紙、筒体ないし角底袋の各状態の説明図 口折り角部のズレが発生するプロセスを示す、従来の製造工程の説明図。
本発明は基本的に、表面・裏面が幅方向に配置された原紙を所定の搬送速度2Vで縦方向に下部搬送しながらマチを有した筒袋を形成し、さらに角底を折り畳み形成して、角底袋を連続的又は断続的に製造する製造方法である。特に、角底袋の原紙100を搬送機2によって所定の搬送速度2Vで縦方向に続けて載置搬送しながら、互いに対向する表面11及び裏面12の両側部に左右のマチ13が形成されると共に下部に角底14が折り形成された角底袋を連続的に又は断続的に製造する角底袋の製造方法であって、表面・裏面の折り返し前の展開状態で先に第二横筋を形成し、裏面の折り返しの際に裏面の搬送方向長さ全体を面接触によって調整して、筒袋の口折り角部のズレを補正することを特徴とする。
製造する角底袋は、図1に示すように、互いに対向する表面11及び裏面12の両側部に左右のマチ13が形成されると共に下部に角底14が折り形成された折り畳み状態であり、角底14が底面になるよう組み立てることによって、表面11及び裏面23が立った状態となる。但し、組み立て状態の表面11には横筋が面内に形成されておらず、組み立て状態の裏面12には予め形成された第二横筋122Lのみが面内に表れ、第二横筋122Lと異なる実折り線は形成されていない。また、実施例1の角底袋の製造方法による袋口上部は、図1に示すように、内側へ口折りされた口折り部15が形成される。この形態の他、図6に示すような、口折り部15に紐状の手提げ16を貫通接着した実施例2の形態も製造対象とする。
本発明の実施例1の製造方法の基本的な工程として、搬送機2(図2、図4)による載置搬送を行いながら、図1に示す以下の各工程を行うものとしている。
・原紙100の搬送方向上流側端辺に沿って口折り部15を水平に折り込む“口部折込み工程P”
・マチ13となる縦筋13Lを幅方向の相当位置に形成する“縦筋形成工程A”
・縦筋形成工程Aの際(工程Aと同時又はその前後)であって下記折り返し工程Cの前に、角底成形後の谷折り線となる、搬送方向と垂直な第二横筋142Lを、表面11に相当する幅方向範囲を除く、裏面12に相当する幅方向範囲、及び、裏面の左右側部に隣接するマチ13の半片の幅方向範囲にのみ予め形成する“第二横筋形成工程D2”
・前記縦筋13Lを幅方向内側に折り返してマチ13を形成する“マチ折り工程B”
・マチ折り工程B後の裏面12を表面11上に折り返して筒袋101を形成し、折り返し先の裏面の端縁121を表面の端縁111上に形成されたマチ13に貼り合わせる“折り返し工程C”
・折り返し工程Cの際(工程Cと同時又はその前後)に、折り返した裏面に対し調整設定された補正速度3Vで接触補正体3を上部から面接触させて補正搬送する“補正工程F”
・折り返し工程C後の筒袋101に対し、角底14の形成のための横折り線の相当位置に、搬送方向と垂直な横筋141Lを角底部の相当位置に重畳形成する“横筋形成工程D”
・横筋を折りたたんで角底14を折り形成して接着する“角底成形工程E”
以下、各工程及びこれを実施するための装置構成につき詳述する。
(縦筋形成工程A、第二横筋形成工程D2、マチ折り工程B)
縦筋形成工程Aは、マチ13となる縦筋13Lを幅方向の相当位置に形成する工程である。縦筋13Lは具体的には、搬送方向と同一方向の2本の平行な第一縦筋131Lと、2本の第一縦筋131L間にて搬送方向と同方向に形成された1本の第二縦筋132Lとからなる、合計3本の平行な押し罫からなる。マチ折り工程Bにおいて、第一縦筋131Lに沿って山折りされ、第二縦筋132Lに沿って谷折りされることで、断面視M字形状のマチ13が形成される。展開状態の原紙100の幅方向の相当位置として、表面の左右側部の各位置に、三本ずつ平行近接した縦筋13L群(131L,132L)が形成される。すべての第一縦筋131L、第二縦筋132Lは互いに正確な平行折り線となると共に、後述の第二横筋形成工程D2における第二横筋142Lは、前記第一縦筋131L、第二縦筋132Lのそれぞれに対して正確な垂直方向の直交折り線となる。
(折り返し工程C)
折り返し工程Cは、マチ折り工程B後の裏面12を表面11上に折り返して筒袋101を形成し、折り返し先の裏面の端縁121を表面の端縁111上に形成されたマチ13に貼り合わせる工程である。しかして、本発明は折り返し工程C中に以下の補正工程Fを行うことを特徴の一つとする。
(補正工程F)
補正工程Fは、前記所定の搬送速度2Vで載置搬送しながら、前記搬送速度2Vと異なる補正速度3Vで上部接触して搬送することで、折り返した裏面12全体の表面11に対する折り返し位置を調整し、口折り角部101Cのズレが規定範囲以下となるよう補正する工程である。特に実施例では、折り返し工程Bの際に、折り返した裏面に対し、所定の幅方向長さでテンションをかけて環状配置した“接触補正体3”を、調整設定された補正速度3Vで上部から面接触させて補正搬送するものとしている。
前記接触補正体3は搬送機の駆動機構と異なる駆動機構によって駆動されるものであり、搬送機の駆動機構に対して接触補正体の駆動機構の搬送速度2V差を所定の調整値に可変調整させる可変調整機35を有する。ここで接触補正体3の面接触範囲(図3に示す両端矢印の範囲)は、折り返した裏面の口折り部分から底折り部末端までに至る搬送方向長さ(図1(c)の筒体101の横方向平行線に示される、筒体101の縦方向長さ)を含むものとなっている。また可変調整機35は、口折り角部のズレ量ADに基づいてプラス又はマイナスの調整値が設定され、当該設定された調整値に基づいて接触補正体の駆動機構の駆動力を制御する。但し前記口折り角部のズレ量ADとは、図5の各図に示すような、折り返し工程後における裏面の端縁上端の角部と表面の端縁上端の角部との距離をいう。角底袋の製造においては、製品の品質を保つために、ズレ量ADに関する規定の範囲が予め設定されているところ、図5(a)は裏面の口折り角部102Cが表面の口折り角部101Cよりも下方へ過度にズレが生じたものであり、そのズレ量ADが規定の範囲を超えた状態を示す。また図5(b)(c)は、裏面の口折り角部102Cが表面の口折り角部101Cよりもそれぞれ下方及び上方へ僅かにズレが生じたものであり、共にそのズレ量ADが規定の範囲を超えていない状態を示す。
載置搬送の下送りの速度(搬送速度2V)と、接触補正体の上送りの速度(補正速度3V)との速度差によって、裏面12の貼り合わせ位置を口折り角部101Cで調整することとなる。所定の滑り角かつ所定の面接触範囲の面接触体によって、裏面の貼り合わせ位置を面の搬送方向長さ全体で補正することで、筒体側辺に歪みが生じることがなく、両側辺が互いに平行な筒体形状とすることができる。
(第二横筋形成工程D2)
第二横筋形成工程D2は、表裏面の折り返し前の展開状態の原紙100において、先に第二横筋142Lの形成を幅方向の全体ではなく一部(裏面12の相当範囲)に予め行う工程である。縦筋形成工程Aの際(工程Aと同時又はその前後)であって下記折り返し工程Cの前に、角底成形後の谷折り線となる、搬送方向と垂直であって前記縦筋13Lと垂直な第二横筋142Lを、表面11に相当する幅方向範囲11Wを除く、裏面12に相当する幅方向範囲、及び、裏面の左右側部に隣接するマチ13の半片の幅方向範囲にのみ予め形成する。非形成幅NLWの範囲内には第二横筋を形成しない。これにより、表面11の面領域に余分な第二横筋を形成せず、表面の体裁を保つことができる。また、第二横筋142Lを予形成すると折り返し工程後の筒体の形状の歪みによって第二横筋142Lと実際の角底形成時の谷折り線とにズレが生じてしまうところ、前記裏面のみの位置補正によって、角底形成の際の第一横筋との平行を確実に出すことで、第二横筋142Lと実際の角底形成時の谷折り線とのズレを解消するものとなっている。
(可変調整機35)
本発明の製造装置は、筒体の原紙を断続的に又は連続的に搬送する搬送機2と、折り返した裏面の口折り部分から底折り部末端までに至る搬送方向長さを含む面接触範囲を有する接触補正体3と、搬送機2の搬送空間上方に配置されて断続的に各種の折り線のためのナイフを突入させる折り線形成機4と、搬送機2の搬送部上に配置されて搬送された原紙を起立ブレードによって折り曲げ形成する折り曲げ機5と、角底底部を形成する折り畳み機6と、を有する。
実施例ではさらに、筒体の口部に手提げ紐を取り付ける手提げ取付け機7と、所定の非連続範囲に横筋形成ナイフを押圧すると共に、横筋形成ナイフの上流側又は下流側に、浮き上がり防止用の上方押え部8と、そして、搬送機の駆動機構と異なる駆動機構によって接触補正体を駆動し、搬送機の駆動機構に対して接触補正体の駆動機構の搬送速度2V差を所定の調整値に可変調整させる可変調整機35(図示せず)と、を有する。
可変調整機35は、口折り角部のズレ量AD(図5参照)に基づいてプラス又はマイナスの調整値が設定され、当該設定された調整値に基づいて接触補正体3の駆動機構の駆動速度を制御するものである。別の駆動機構によって調整値設定された速度で独立駆動することで、微細な調整が可能となっている。
(接触補正体3)
接触補正体3の補正接触範囲は、筒体の上端口部から下端の角底形成前の切断口までを含む搬送方向長さを有し、かかる補正接触範囲全体が所定のテンションによる張設状態となることで、筒体の上端口部から下端の角底形成前の切断口までを含む搬送方向長さ1ALを面接触補正の面接触範囲3ELとして所定の摩擦力で面接触するものとなっている。
(上方押え部8)
上方押え部8は、第二横筋形成工程において、所定の非連続範囲に横筋形成ナイフを押圧すると共に、横筋形成ナイフの上流側又は下流側に上方配置されたブレード体であり、横筋形成時の浮き上がり片を上方押え部にて上方接触しうきあがり規制する浮き上がり防止用の押え部として機能する。
(従来の製造法の課題)
以下、従来の製造法の課題について説明する。既存の技術である紙袋用の原紙の裏面(紙袋の外観にて、折り畳まれた状態で、紙袋の正面全面が目視出来る面を表面、底折り部が目視出来る面を裏面とする)にのみ底成形用の底第二筋付け(横筋付け)を行う場合、機上で平判原紙に行う技術、機構を用いても、或いは打ち抜き機を利用した前加工による筋付け加工を行った平判原紙を利用しても、機上で既に紙袋用の原紙裏面に加工された横筋の位置を合わせる技術が無い為、紙袋を安定的に生産することは困難であった。
また既存の枚葉製袋機では、M字にマチ成形され、袋裏面を表面側の糊代に貼り合わせる方法が、図5に示すような紙袋の口折り角部の誤差を最小限にする為に筒状の仕上りを歪ませて(テーパー状にして)為されていた。このため図7(D´)に示すように、原紙の坪量が小さいときは折り返した裏面が下流側へズレ、また図7(D´´)に示すように、原紙の坪量が大きいときは折り返した裏面が上流側へズレるといった傾向が生じていた。つまり原紙の坪量によって折り返し時の抵抗が変わるため、紙質や折り形状によってその都度折り返し工程の折り返しブレードの取付け角度を調整設定する必要があった。これは底成形の精度、製造の効率性を著しく低下させており、今回の横筋付けによる表面筋無しの製袋においては致命的な欠陥となっていた。
また底成形用の底第二筋付け(横筋付け)時に、底成形におけるマチ部分に成形される三角形の折れ線を同時に加工しても、実際の底成形においては精度誤差(紙袋用原紙の厚み)の関係で、自動製袋時には2重折れ線(筋付けされた三角形の線と、自動製袋時の機械上の成形における折れ線は完全には一致しない)の原因となり、不良品を発生させるので、実質使用出来ず、既存の筋付け装置単体では表面筋無し袋の安定的かつ効率的な生産は出来なかった。
また、機上での横筋付け加工において、単に筋付け加工するだけであれば、既存の技術を採用すれば可能であるものの、枚葉製袋機の特性上、裏面への筋付け加工が袋貼り合わせ後谷折りになる様にする為、製袋機の下面に筋付け用刃を、上面に筋付け用刃の受けを設置する仕様となる。この仕様では、横筋付け加工時に紙袋用の原紙の浮き上がり(刃の受けに圧着される)が発生し、直後の搬送用ロール或いは搬送用ベルトに衝突したり、原紙の歪み或いは詰りが発生したりする場合があった。
また機上での横筋付け加工が安定生産にとって技術的に困難である為に、前加工による横筋付け加工を行い、歩留の低下を無視しながら機上で製造するか、或いは手作業にて紙袋を製造するかの手法の低効率な生産方法しかなかった。
(作用効果)
上記課題に対し、本発明の製造方法によれば、従来の角底袋の製造方法の課題である、第一横筋及び第二横筋の正確な平行形成と、筒袋形成(裏面返し貼り)の際の口部のズレを筒袋形状の歪み成形の解消とを同時に行うことができる。すなわち裏面の折り返し位置を口角部で調整した場合であっても、裏面全体を所定の補正速度3Vの接触補正体3で接触補正することで、筒袋の両側辺を平行に保ち、角底成形の際に、予め形成した第二横筋と同じラインで正確に谷折りするものとなった。
さらに、枚葉製袋における自動角底製袋機で「表面完全筋無し袋」を平判状の原紙100より製袋機上で安定的かつ効率的に生産可能にすることができるものとなった。また、複雑或いは多段的な機械構造を用いず、機械要素を最小限に留め、作業性を確保した効率的な作業を実現するものとなった。
(接触補正体3及び補正装置について)
本製造装置においては、搬送機2上で、紙袋用原紙の幅方向に対してM字にマチ13を成形し、紙袋裏面を紙袋表面側の糊代に貼り合わせた直後に、紙袋裏面の貼り合わせ位置を補正する接触補正体3を面接触させる。この接触補正体3は、サーボ制御を代表とする差動駆動により任意の(例えば0.1mm精度の)補正速度でベルト進行しており、搬送機2上を載置運搬される紙袋裏面に所定以上の当接圧力で当接する搬送ベルトからなる。この接触補正体3の面接触範囲は、折り返した裏面の口折り部分から底折り部末端までに至る搬送方向長さHを含むと共に、測定面60mm平方の接触補正体同士の接触荷重500kgfの滑り角が31.0°を超えるように設定される。
なお、前記滑り角の設定(測定面60mm平方の接触補正体同士の接触荷重500kgfの滑り角が31.0°を超えるという設定)は、JISP8147に基づく傾斜法の摩擦試験結果に基づく。具体的には、好ましい滑り角の設定値を得るため、接触荷重500kgf、測定面60mm×60mmの複数のサンプル同士を重ね合わせ、ザ・パック株式会社製の滑り角測定器にて、JISP8147に基づく傾斜法を用いた摩擦試験を行い、各サンプルの組み合わせにおいて、サンプル同士が滑り始める角度(滑り角)を測定した。面接触させる接触補正体3の搬送ベルトのサンプルとして、30mm幅の三ツ星ベルト株式会社製T−10からなるサンプル1、及び、25mm幅のハバジット日本株式会社製XVV−2237からなるサンプル2、並びに、油性オフセット印刷ベタ(下ツヤクラフト100kgf/m)からなる相対サンプル3を用意した。そして、前記サンプル1同士の組み合わせ(組み合わせパターンa)、サンプル2同士の組み合わせ(組み合わせパターンb)、サンプル1と相対サンプル3との組み合わせ(組み合わせパターンc)、並びにサンプル2と相対サンプル3との組み合わせ(組み合わせパターンd)、からなる4種類の組み合わせパターンa〜dでそれぞれ滑り角度を測定した。測定試験は、JISP8147の傾斜法を用いた摩擦試験に準じて行い、試験条件を、測定面60mm平方の接触補正体同士のおもり接触荷重500kgfとして、傾斜板の角度を徐々に上げることで滑りを始めたときの角度、すなわち滑り角度を測定した。その結果、滑り角度の平均値は、組み合わせパターンaが31.0°、組み合わせパターンbが54.0°、組み合わせパターンcが41.2°、組み合わせパターンdが47.0°であった。また、サンプル1、2それぞれを接触補正体3の材料としたときの筒体の両側部の平行歪みを測定したところ、n=100にてサンプル1の平行歪み率が平均1.30%であり、n=100にてサンプル2の平行歪み率が平均0.40%であった。このことから、少なくともサンプル1の測定面60mm平方の接触補正体同士の接触荷重500kgfにおける滑り角31.0°を超える滑り角であること、さらには、少なくともサンプル1の測定面60mm平方の接触補正体同士の接触荷重500kgfにおける滑り角が31.0°を超え、かつ、下ツヤクラフト紙100kgf/m(相対サンプル3)に対する接触荷重500kgfにおける滑り角が41.2°を超えることが必要であると判断される。また望ましくは、少なくともサンプル2の測定面60mm平方の接触補正体同士の接触荷重500kgfにおける滑り角が54.0°以上であり、かつ、下ツヤクラフト紙100kgf/m(相対サンプル3)に対する接触荷重500kgfにおける滑り角が47.0°を以上であることが好ましいと判断される。
また接触補正体3を備えた補正装置は、図3に示すように、環状ベルト体30からなる接触補正体3の他に、並行に配置された7本の当接ロール31と、上流側から見て7番目の当接ロールの下流側先方に浮き上がり配置された下流部テンションロール32と、7本の当接ロール31の上方に斜め方向に対向配置された上流側・下流側一対の上部テンションロール33と、これらの上方に配置された一つのサーボモータ34と、サーボモータ34の駆動力を制御する可変調整機35とを具備する。本実施例では、7本の当接ロール31のうち最前部の当接ロール31と最後部の当接ロール31の下端間の範囲に亘って有効な面接触補正が行われる。このため、最前部の当接ロール31と最後部の当接ロール31の下端の距離が、面接触範囲3ELの有効長さとなっている(図3)。
このうち可変調整機35は、搬送機の駆動機構に対して接触補正体用の別の駆動機構によって補正速度を制御しサーボモータ34を駆動させる。具体的には、搬送機2の搬送速度2Vと接触補正体3の補正速度3Vとの速度差を調整値とし、図5に示す口折り角部101C,102Cの折り返し状態の距離すなわちズレ量ADに基づいて調整値をプラス又はマイナスの所定値に手動又は自動設定する設定機構を有する。設定機構によって調整値設定された可変調整器35は、当該設定された調整値に基づいて接触補正体の駆動機構の駆動力を制御する。
7本の当接ロール31のうち最上流側の第1の当接ロール31と、最下流側の第7の当接ロール31との軸間距離は、接触補正体3が紙袋の流れ方向に口折り部側から底部端側までの長さを超えるように設定されており、かつ、緩みのないよう所定以上のテンションを掛けた張設状態とされている。
接触補正体3が紙袋の流れ方向に口折り部側から底部端側まで掛かる長さを有し、かつ、所定以上の滑り角に基づく静摩擦抵抗を有することで、裏面全体を流れ方向の前後補正を緩やかに、且つ確実に行うことが可能な仕様となっている。その為、裏面全体に補正能力を発揮し、シワ等の不良の発生をさせること無く、紙袋の貼り合わせ位置の補正(口折り角部のズレ量ADの低減ないしズレの解消)を実現している。
この補正装置の機能により、紙袋のマチ成形及び貼り合わせ成形の精度を維持したまま横筋の位置(見当)合わせを行うことが可能となり、尚且つ、底成形の精度も維持される。
底成形用の底第二筋付け(横筋付け)の装置は、マチ成形用の縦筋付け機構より流れ方向上流に配置し、紙袋用の原紙が完全に平判の状態で筋付けを実施することにより安定した横筋付け加工と搬送を両立させる。
横筋付け加工は紙袋用の原紙の幅方向に対して、袋裏面の正面、裏面側のマチの半分、表面側と裏面側を貼り合わせる糊代部分、および表面側のマチの糊代側の半分に底成形用の底第二筋を横線のみを筋付けする。この時、底成形時のマチ部分の三角形用の筋付けは行わない。また横筋付け加工における裏面側への筋付けは、紙袋の貼り合わせ時に谷折りになる向きに筋付け用の刃および刃受けが設置され、原紙の浮き上がりを防止する為の紙押さえガイド或いは回転式のロープを設置し、搬送上の原紙歪み及び詰まりを防止し、安定的な搬送を実現している。
底成形用の底第一筋は底成形の基本となる為、既存の枚葉製袋機と同様に底成形前のマチ成形及び貼り合わせ成形後の筒状になった状態で、第二筋の横筋と異なる位置にて行う。
上記の接触補正体による貼り合わせ位置の補正装置及び横筋付け時の原紙浮き上がり防止の措置により安定した搬送と横筋の正確な位置(見当)合わせを可能にし、尚且つ、既存の技術であった表面側及び裏面側への横筋付けを個別に行う機構(二軸で実施)を一軸上で一括して行うことが可能となり、型替え及び調整に係る作業の煩雑さを軽減することも可能となった。
また、上記の接触補正体による貼り合わせ位置の補正装置及び横筋付け時の原紙浮き上がり防止の措置により、打ち抜き機等による筋付け加工された原紙100についても安定的な搬送及び横筋の位置(見当)合わせを可能にし、機上筋付け及び前加工による筋付けの原紙の区別なく、表面筋無し袋の安定的かつ効率的な自動製袋を実現することが可能となった。
(製造装置の動作)
本発明では、メインシリンダーで口部の折込み加工が行われ、リバースドラムに受け渡し、縦筋付けロールの手前にて、横筋付けブレードにて角底成形用の第二筋付けを行う。
横筋付けブレードは一軸上に構成された第一ブレードと第二ブレードからなり、第一ブレードにより紙袋裏面の正面及び裏面側のマチ部の半分に、第二ブレードにより糊代部及び裏面側になるマチの半分へ筋付け加工を行う。横筋付け軸は機械本体とは別に単独のサーボ制御による駆動を有し、任意の位置に筋加工が可能な機構となっている。
また横筋付け刃は、紙袋の出来上がりの姿に従い、専用のホルダ及び受けゴムを携えた構成となっており、裏面側正面が機械上から紙袋用原紙を見た時に山折り、糊代側が谷折りになる様に横筋付け加工を行う。
また横筋付け刃によって紙袋用原紙は受けゴムに圧着され、裏面側では紙の浮き上がりが発生する。紙の浮き上がりによって、直後の搬送ロールに紙が衝突し、折れ曲がりや、搬送歪みが発生するので、これを防止する為に紙押さえ部(ガイド)8を設け、搬送ロールの下を必ず紙袋用原紙が通過する様に措置する。なお、紙押さえガイドに準じた回転式のロープ或いは平ベルトにおいても同じ効果を得ることが出来る。
縦筋付けロール通過直後に紙袋用原紙の裏面側の端に合成糊をスプレーガンにより、機械の流れ方向に平行に塗布していく。その後紙袋用原紙は搬送用の下ベルト及び上ベルトによってニップ送りされ、この区間を通過する間に成形板に沿って紙袋表面の正面、マチ成形板に沿って紙袋の両側マチ成形を行い、紙袋用原紙の両端がそれぞれZ字になるように縦筋に従って折込まれていく。この区間を第一成形部という。
第一成形部を通過した直後に左右3連のマチプレスロールにより表面の正面及びマチ折り部に折り曲げ癖を付ける。
マチプレスロール通過後に、第一成形と同様に下ベルトと上ベルト28によってニップ送りされながら成形板に沿って裏面及び糊代の折り込み位置を支持しながら、糊代側は折り込みガイドに従い折り込まれ、糊代押さえにより折り込み姿勢を保持される。遅れて裏面側は折り込みガイドに従い糊代方向へ折り込まれていき、第一成形の手前にて塗布された合成糊によって糊代と裏面の端が接着され、接着姿勢を糊代押さえにより保持されながら単独のサーボモータを搭載した補正装置に進入してくる。
補正装置6のサーボモータにより機械速度に対して任意の速度で回転させることが可能で、摩擦係数の高い上ベルトを装備している。この上ベルトの紙袋用原紙に接する、接触補正体3の面接触範囲3ELは、紙袋の流れ方向に対する搬送方向長さ1ALの全長に亘る長さを有する。なお接触補正体3の面接触範囲3ELとは、面接触の有効範囲の搬送方向長さをいう。例えば、図3に示す実施例では複数の当接ロール31のうち最前部と最後部の間の距離が面接触範囲3ELとなる。合成糊が乾燥し、糊代と裏面の端が完全に接着する前に、補正装置を可変速させ、紙袋の貼り合わせ部分及び横筋付けによって付けた横筋の位置(見当)を正確に合わせる。補正装置による補正は押しボタン操作による手動か、または画像処理等の別途装置を併用した自動かを問わず、±10%以内の上ベルトの回転速度の変化だけで調整することが可能となっている。
補正装置により横筋同士の位置合わせを行った紙袋用原紙は、直後の胴プレスロールによって糊代と裏面の端の接着面を圧着し、その後底成形部へ搬送される。
図6に、本発明の実施例2の製造方法による各工程の加工品(原紙100、筒体101、角底袋102)の状態を示す。実施例2においては、実施例1の口部折込み工程Pに代えて、口折り部15に紐状の手提げ16を貫通接着させる手提げ形成工程P1を具備する。手提げ形成工程は、口折り部15の折り線内の2箇所に紐状の手提げ16を貫通させ、口折り部15を谷折りして手提げ16の端部を口折り部15内に収容した状態で接着する。これにより口折り部15は手提げ16の端部を内部収容した状態と成り、この内部収容によって部分的に厚さが増した状態となっている。これにより、実施例2では紐状の手提げ16を有した角底袋が形成されるのであるが、特に実施例2のように口部に厚さの異なる部分を有した原紙100の加工体は、折り返し工程の際に厚さ方向の歪みによって口折り角部に規定以上のズレ量ADが発生したり、折り返した裏面にしわが発生したりしやすいため、本発明の接触補正体3による補正工程が有効となる。その他、特記しない他の製造方法、製造装置、各構成の形成態様は実施例1と同様である。
その他本発明は上述した実施例に限られず、実施例の各部の各要素を組み合わせ或いは各要素の抽出ないし置換など、本発明の趣旨を逸脱しない程度の種々の変更を適宜行うことができる。また各構成の形状は実施例の説明ないし各図に表されたものに限られず、要素ごとの形状変更が可能である。
100 原紙
101 筒体
101C、102C 口折り角部
102 角底袋
11 表面
111、121 端縁
12 裏面
13 マチ
131L、132L 縦筋
14 角底
141L 第一横筋
142L 第二横筋
15 口折り部
1AL 搬送方向長さ
2 搬送機
3 接触補正体
3EL 面接触範囲
4 折り線形成機
5 折り曲げ機
6 折り畳み機
8 上方押え部
A 縦筋形成工程
AD 口折り角部のズレ量
B マチ折り工程
C 折り返し工程
D 横筋形成工程
D2 第二横筋形成工程
E 角底成形工程
F 補正工程
P 口部折込み工程

Claims (4)

  1. 角底袋の原紙を搬送機によって所定の搬送速度で縦方向に続けて載置搬送しながら、互いに対向する表面及び裏面の両側部に左右のマチが形成されると共に下部に角底が折り形成された角底袋を連続的に又は断続的に製造する角底袋の製造方法であって、搬送機によって所定の搬送速度で縦方向に続けて載置搬送しながら、
    マチとなる縦筋を幅方向の相当位置に形成する縦筋形成工程と、
    前記縦筋を幅方向内側に折り返してマチを形成するマチ折り工程と、
    マチ折り工程後の裏面を表面上に折り返して筒袋を形成し、折り返し先の裏面の端縁を表面の端縁上に形成されたマチに貼り合わせる折り返し工程と、
    折り返し工程後の筒袋に対し、角底の形成のための折り線の相当位置に、搬送方向と垂直な横筋を角底部の相当位置に重畳形成する横筋形成工程と、
    横筋を折りたたんで角底を折り形成して接着する角底成形工程と、からなる各工程を行い、さらに前記各工程において、
    縦筋形成工程の際であって折り返し工程の前に、角底成形後の谷折り線となる、搬送方向と垂直な第二横筋を、表面に相当する範囲を除いた、裏面及び裏面の左右側部に隣接するマチの半片の幅方向範囲に予め形成する第二横筋形成工程を行い、
    折り返し工程の際に、折り返した裏面に対し調整設定された補正速度で接触補正体を上部から面接触させて補正搬送する補正工程を行い、
    前記補正工程において、前記所定の搬送速度で載置搬送しながら、前記搬送速度と異なる補正速度で上部接触して搬送することで、折り返した裏面全体を表面に対して調整し、口折り角部のズレが規定範囲以下となるよう補正するものであり、
    前記補正工程において、接触補正体の面接触範囲は、折り返した裏面の口折り部分から底折り部末端までに至る搬送方向長さを含むことを特徴とする、角底袋の製造方法。
  2. 前記縦筋形成工程と、前記マチ折り工程と、前記第二横筋形成工程と、前記折り返し工程と、前記横筋形成工程と、前記角底成形工程と、からなる各工程を第一工程セットとして行った後に、前記縦筋形成工程と、前記マチ折り工程と、前記第二横筋形成工程と、前記折り返し工程及び補正工程と、前記横筋形成工程と、前記角底成形工程と、からなる各工程を第二工程セットとして行う角底袋の製造方法であって、
    前記接触補正体は搬送機の駆動機構と異なる駆動機構によって駆動され、
    またさらに、搬送機の搬送速度と接触補正体の補正速度との速度差を、所定の調整値に可変調整させる可変調整機を有してなり、
    前記第二工程セットにおける前記補正工程において、
    可変調整機は、前記折り返し工程における裏面の端縁上端の角部と表面の端縁上端の角部とのズレ量に基づいてプラス又はマイナスの調整値が設定され、当該設定された調整値に基づいて接触補正体の駆動機構の駆動力を制御する、請求項1記載の角底袋の製造方法。
  3. 補正工程における接触補正体の補正接触面は、JISP8147に基づく傾斜法を用いた摩擦試験であって測定面60mm平方の接触補正体同士のおもり接触荷重500kgfの試験条件における滑り角が31.0°を超える、請求項1又は2に記載の角底袋の製造方法。
  4. 第二横筋形成工程において、所定の非連続範囲に横筋形成ナイフを押圧すると共に、横筋形成ナイフの上流側又は下流側に、浮き上がり防止用の上方押え部を形成してなり、横筋形成時の浮き上がり片を上方押え部にて上方接触して浮き上がりを規制する、請求項1、2、又は3のいずれか記載の角底袋の製造方法。
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