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JP2018100923A - 光照射装置、光照射方法および光照射プログラム - Google Patents

光照射装置、光照射方法および光照射プログラム Download PDF

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JP2018100923A JP2016247622A JP2016247622A JP2018100923A JP 2018100923 A JP2018100923 A JP 2018100923A JP 2016247622 A JP2016247622 A JP 2016247622A JP 2016247622 A JP2016247622 A JP 2016247622A JP 2018100923 A JP2018100923 A JP 2018100923A
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Abstract

【課題】媒質の内部等の所望の位置により高いエンハンスメントで光をフォーカスさせる。
【解決手段】光照射装置は、光源100からの光を変調して該光の波面を成形する空間光変調手段107と、波面が成形された光を媒質に照射する光学系108と、光が照射された媒質から発生する信号を検出する検出手段110と、媒質の内部または外部の検出位置において検出される信号の強度が増加するように空間光変調手段に波面を成形させる最適化処理を行う制御手段111とを有する。制御手段は、検出位置を含む所定領域での信号の強度分布を取得し、該強度分布に基づいて検出位置または信号を補正する補正処理を行い、該補正処理後の信号の強度が増加するように最適化処理を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、媒質に光を照射してイメージングする技術に関する。
可視域から近赤外の光を用いて生体等の媒質の内部の光学特性を非侵襲または低侵襲でイメージングする際に、媒質に入射する光の波面を適切に成形することで、該光を効率的に媒質の内部やその背後の位置に到達させることができる。非特許文献1には、散乱媒質に光を照射する際に特定位置の透過光の強度が増加するように、入射波面を空間光変調器(SLM:Spatial Light Modulator)で成形する方法が開示されている。また、特許文献1には、透過光に代えて、光音響信号を波面最適化のターゲットに用いる方法が開示されている。さらに、非特許文献2には、2光子吸収による蛍光信号(TPF:Two-photon fluorescence)をターゲットにする方法が開示されている。
このように、様々な信号を、波面を成形するためのターゲットとして用いて、散乱媒質に入射させる光の波面を適切に成形することで、該光を散乱媒質の内部やその背後の所望の位置にフォーカスさせることができる。そして、光がフォーカスする位置における信号(透過光、蛍光および光音響信号等)の強度を増加させて測定することで、生体組織を含む様々な散乱媒質を対象とするイメージングの侵達長を向上させることができる。また、イメージングのSNR(Signal-to-Noise Ratio)を改善することもできる。
米国特許公開第2011/0083509号公報
I. M. Vellekoop and A. P. Mosk, "Focusing coherent light through opaque strongly scattering media", Optics Letters Vol.32, No.16 2309-2311(2007) Jianyong Tang, Ronald N. Germain and Meng Cui, Superpenetration optical microscopy by iterative multiphoton adaptive compensation technique", Proceeding of the National Academy of Sciences USA, 109(22) 8434-8439 (2012)
上記のような波面成形方法では、ある指定位置において透過光等の信号強度をフィードバック信号としてモニタする。例えば、媒質に入射する光の位相をSLMで変調することに追従して変化する信号をモニタし、その信号の強度が最大となるときの位相(最適位相)をSLMに設定する。しかしながら、ノイズの影響によって高い精度で位相を測定することができない場合があり、この場合は光強度の増加効果(エンハンスメント)が低下する。
本発明は、媒質の内部等の所望の位置により高いエンハンスメントで光をフォーカスさせることができるようにした光照射装置等を提供する。
本発明の一側面としての光照射装置は、光源からの光を変調して該光の波面を成形する空間光変調手段と、波面が成形された光を媒質に照射する光学系と、光が照射された媒質から発生する信号を検出する検出手段と、媒質の内部または外部の検出位置において検出される信号の強度が増加するように空間光変調手段に波面を成形させる最適化処理を行う制御手段とを有する。そして、制御手段は、検出位置を含む所定領域での信号の強度分布を取得し、該強度分布に基づいて検出位置または信号を補正する補正処理を行い、該補正処理後の信号の強度が増加するように最適化処理を行うことを特徴とする。
また、本発明の他の一側面としての光照射方法は、光源からの光を変調して該光の波面を成形する空間光変調手段、波面が成形された光を媒質に照射する光学系および光が照射された媒質から発生する信号を検出する検出手段を設けるステップと、媒質の内部または外部の検出位置において検出される信号の強度が増加するように空間光変調手段に波面を成形させる最適化処理を行う制御ステップとを有する。そして、制御ステップにおいて、検出位置を含む所定領域での信号の強度分布を取得し、該強度分布に基づいて検出位置または信号を補正する補正処理を行い、該補正処理後の信号の強度が増加するように最適化処理を行うことを特徴とする。
なお、上記光照射方法に従う処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムとしての光照射プログラムも、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、媒質の内部等の検出位置により高いエンハンスメントで光をフォーカスさせることができる。
本発明の実施例1であるイメージング装置の構成を示す図。 実施例1における入射波面の最適化処理を示すフローチャート。 実施例1における波面最適化処理前の透過光の強度分布を示す図。 実施例1におけるターゲット位置での信号強度を最適化処理における反復回数Nを関数としてプロットした図。 実施例1における初期ターゲット位置と修正後ターゲット位置とを示す図。 本発明の実施例2であるイメージング装置の構成を示す図。 実施例2における処理フローを示す概略図。 実施例2における初期ターゲット位置での信号の補正を示す図。 実施例2におけるフォーカス位置をスキャンして行われるイメージングを示す図。 本発明の実施例3であるイメージング装置の構成を示す図。 実施例3における初期ターゲット位置と修正後ターゲット位置とを示す図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施例1である光照射装置としてのイメージング装置の構成を示している。光源100は、400〜1500nm等の可視域から近赤外域の波長を有し、強度が時間的に一定な連続光(CW光)を発するレーザ光源である。光源100の波長は、光照射装置の使用目的に応じて任意に設定することができる。また、光源100は、強度変調された光やパルス光を発するものであってもよい。
光源100から発せられた光は、空間フィルタ101およびレンズ102によって平行光に変換され、そのビームサイズは可変絞り103によって、またその光強度はNDフィルタ104によってそれぞれ適切に調整される。NDフィルタ104を用いる代わりに、光源100の出力を直接変更して光強度を調整してもよい。ビームサイズは、後述する空間光変調器(SLM)107の有効領域を基準として調整される。
ビームサイズと光強度が調整された光120は、ビームスプリッタ(BS)106を透過してSLM107に入射する。SLM107としては、例えばLCOS(Liquid crystal On Silicon)を用いることができる。また、SLM107として、図1に示すように反射型SLMを用いたり、透過型SLMを用いたりすることができる。
SLM107は、制御手段としてのパーソナルコンピュータ(PC)111に接続され、該PC111により制御される。制御手段として、専用のCPUやMPUを用いてもよい。SLM107は、後述する波面最適化処理によって入射する光120を変調(位相変調)して該光の波面を成形する。なお、入射光120の偏光は、SLM107で位相変調を行う偏光方向と一致するように調整される。
SLM107で反射し、かつ波面が成形された光121は、レンズ108を介して媒質であるサンプル125に入射する。このとき、レンズ108とSLM107との間隔およびレンズ108とサンプル125の入射面との間隔は、いずれもレンズ108の焦点距離と等しい。SLM107とサンプル125の入射面はフーリエ変換の関係にある。すなわち、SLM107で成形された波面をフーリエ変換したものがサンプル125に入射する。サンプル125は、入射光121に対して散乱媒質である。例えば、サンプル125は、生体組織であってもよいし、拡散板や樹脂等の媒質でもよい。
散乱媒質であるサンプル125を透過して該サンプル125を出射した散乱光(光信号)122は、レンズ109を通って撮像デバイスとしてのCCDセンサ(以下、単にCCDという)110により撮像される。撮像デバイスとしては、CMOSセンサ、イメージインテンシファイアを有するエリアセンサ、EMCCDおよびsCMOS等を用いてもよい。CCD110は、PC111に接続され、該PC111によって制御される。CCD110による撮像によって取得されたモニタ画像は、PC111に転送されて解析される。
次に、波面最適化処理について説明する。この処理では、まずモニタする信号の位置を設定する。具体的には、本装置のユーザがモニタ画像における任意の位置をターゲット位置(検出位置)として指定する。以下の説明では、ターゲット位置をサンプル125の背後(CCD110の位置)にて指定するが、サンプル125の内部にて指定してもよい。
次に、本処理では、ターゲット位置において検出手段としてのCCD110により検出される光信号の強度、つまりはCCD110から出力される電気信号の強度(以下、信号強度という)が増加するようにSLM107で位相変調を行う。この位相変調を反復的に行うることで、最終的には、ターゲット位置にフォーカススポットが形成され、光強度の増加効果(エンハンスメント)が得られる。ターゲット位置、言い換えれば信号強度をモニタするターゲット領域は、CCD110の画素を単位として任意のサイズに設定することが可能である。ただし、エンハンスメントを大きくするために、ターゲット位置(ターゲット領域)は、CCD110により観測されるスペックルグレインのサイズ以下に設定するとよい。スペックルグレインのサイズは、レンズ109の口径や、サンプル125、レンズ109およびCCD110の配置によって決まり、CCD110において所望のサイズになるように調整することが可能である。
SLM107上では、入射光120を複数のセグメントに分割し、それぞれのセグメントにおいて入射光120の波面を独立に成形(位相変調)する。各セグメントはSLM107の複数の画素を含み、セグメントのサイズやセグメントの数N(すなわち入射波面の分割数)は目的に応じて適宜設定される。セグメント数Nを増やせばフォーカスによるエンハンスメントは大きくなるが、測定の反復回数も増えるため、測定時間がかかる。エンハンスメントと測定時間のバランスを考慮してセグメント数Nを設定する。
次に図2を用いて、波面最適化処理(S1200)について説明する。PC111がコンピュータプログラムである光照射プログラム(光照射方法)に従って本処理を実行する。以下の説明および図2において、Sはステップを意味する。
まずS1221において、PC111は、SLM107のセグメントj(j=1〜N)を選択する。ここでは、セグメント数Nは、後述するセグメントごとの波面最適化処理の反復回数と等しい。S1222では、PC111は、jがセグメント数Nより大きい(つまりは全てのセグメントについて処理が完了した)か否かを確認し、j>Nであれば本処理を終了する。一方、まだjがセグメント数N以下である場合は、PC111はS1223に進む。
S1223では、PC111は、CCD110を通じてターゲット位置を透過した光の強度を測定(検出)してその光強度を示すCCD110からの信号の値を、セグメントjの位相の値φと共にPC111内のメモリにφ信号データとして保存する。
次にS1224では、PC111は、位相φが2πを超えたか否かを判定し、超えていなければS1225に進んで、セグメントjの位相φを位相Δφを加えて更新する(φ→φ+Δφ)。位相Δφは、離散化された位相のステップサイズを有し、測定の精度やスピードを考慮して設定する。PC111は、更新された位相φに対して、再びS1223において、ターゲット位置における光の強度を測定し、PC111内のメモリにφ信号データを保存する。こうしてセグメントjの位相φが2πを超えるまでS1225およびS1223の処理を繰り返す。
S1224においてセグメントjの位相φが2πを超えると、PC111は、S1226に進み、メモリに保存されたセグメントjのφ信号データから、ターゲット位置での光強度が最大となる最適な位相φj_maxを読み出す。そして、この最適な位相φj_maxをSLM107のセグメントjの位相として設定する。
次にS1227では、PC111は、セグメントj+1について上述したS1222〜S1227の波面最適化処理を反復する。このようにしてSLM107の全てのセグメントに対して波面最適化処理を実行することで、SLM107からターゲット位置に向かう光の波面が最適化され、ターゲット位置にフォーカススポットを形成することができる。なお、波面最適化処理として、上述したSLMのセグメントごとの位相を最適化するアルゴリズムに代えて、文献Aに開示されている複数のセグメントを同時に最適化するPartitioning algorithmを用いてもよい。また、文献Bに開示されているように、遺伝的アルゴリズムを用いることもできる。
(文献A)I. M.Vellekoop, A. P. Mosk, ”Phase control algorithms for focusing light through turbid media”, Optics Communications 281 (2008) 3071-3080
(文献B)Donald B. Conkey et al., ”Genetic algorithm optimization for focusing through turbid media in noisy environments”, Optics Express Vol.20, No.5 (2012)
図3(a)は、波面最適化処理を行う前にCCD110を通じて観察される透過像130を示す。透過像130において白くなるほど信号強度が高く、黒くなるほど信号強度が低い。131と132はターゲット位置である。図3(b)は、波面最適処理によってターゲット位置131,132に形成されたフォーカススポット周辺の信号強度分布(1次元断面)140を示す。図中の分布141(△点線)と分布142(+実線)はそれぞれ、ターゲット位置131,132に設定したときの信号強度分布である。
分布143(●破線)は、波面最適化処理を行う前の透過像130の平均信号強度分布である。これらの図3(a),(b)は、ターゲット位置での信号強度と形成されるフォーカススポットでのエンハンスメントの例を示している。波面最適化処理を行う前において、ターゲット位置132のように信号強度レベルが低い位置をターゲット位置とすることで、装置の様々な要因で発生するノイズの影響を敏感に受ける。このため、図2のS1223における測定において測定誤差が生じ、S1226で最適位相φj_maxを精度良く求めることができなくなる。その結果、図3(b)の分布142に示すように、分布141に比べてエンハンスメントが低下し、フォーカススポットでのピーク強度に差が生じる。このように測定のSNRに応じて、最終的に形成されるフォーカスのエンハンスメントが影響を受ける。
ターゲット位置132の信号強度は、その周囲の平均信号強度より低く、信号強度が平均信号強度以上であるターゲット位置131に比べてノイズの影響をより敏感に受けやすい。図2のフローチャートに従って反復的な波面最適化処理を行う過程において、ターゲット位置131,132いずれにおいても信号強度が徐々に増加するため、SNRが徐々に改善される。ただし、波面最適化処理における初期段階では、通常は信号強度レベルが微弱であることが多く、ノイズの影響を受けやすい。したがって、波面最適化処理の初期段階で、できる限りSNRが良い状態でSLM107の位相変調によるターゲット位置での信号強度の変化をモニタすることが必要となる。
図4は、波面最適化処理の初期段階での測定に対するSNRの影響を示す別の例を示す。この図は、ターゲット位置での信号強度を、波面最適化処理の反復回数の関数としてプロットしたものである。ターゲット位置での信号強度151は、反復回数Nの増加と共に上昇し、セグメント数を超えた反復回数の領域153において波面最適化処理を反復しても信号強度が増加する。領域153における信号強度は、セグメントj=Nに対する処理(S1222)が終了した後に、再びj=1のセグメントに戻って波面最適化処理を行ったときの結果を示す。この領域153にて示す反復回数は、領域152にて示す初期状態から信号強度がおおよそ周囲の平均信号強度まで増加するまでに要する反復回数に相当する。つまり、領域152における波面最適化処理の反復では、求めたい位相φj_maxが十分な精度で求められていないことになる。これも、前述したSNRに起因する問題である。
以上のことから分かるように、波面最適化処理の初期段階においてSNRをできるだけ改善することで、セグメント数Nを超えた余計な反復回数を増やす必要なく、フォーカスポイントでのエンハンスメントを効率良く向上させることができる。
SNRを改善するためには、ターゲット位置での信号強度が大きい方が有利である。このため、できるだけ高い信号強度を波面最適化処理における初期信号強度とすることが望ましい。
図5は、CCD110で観測される透過像であって、初期ターゲット位置201を含み、該初期ターゲット位置201の近傍の領域(所定領域:以下、ターゲット近傍領域という)の透過像を示す。初期ターゲット位置は、本実施例の光照射装置の使用目的に応じて任意に設定される。例えば、本実施例の光照射装置を用いてイメージングを行う場合には、イメージングしたい注目領域内の任意の点を初期ターゲット位置として設定すればよい。
図5において、初期ターゲット位置201での信号強度は非常に小さく、その周辺の平均信号強度より低い。これに対して、位置202〜204には、平均信号強度以上の信号強度を有するスペックルグレインが存在する。
初期ターゲット位置201に対して、フォーカススポットが形成される点が横方向(透過像200の面内)にシフトしても許される範囲を、ターゲット近傍領域210として設定する。このターゲット近傍領域210の大きさは、イメージング等の目的やスペックルグレインのサイズ等に基づいて設定される。例えば、初期ターゲット位置201を中心に直径100画素以内をターゲット近傍領域210とする。
このターゲット近傍領域210内で信号強度分布を測定するとともに信号強度の閾値(所定値)を設定し、その閾値以上(所定値以上)の信号強度を有するスペックルグレインを探索する。例えば、閾値を初期ターゲット位置201の付近の平均信号強度に設定することで、位置202,203のスペックルグレインが選択される。閾値は初期ターゲット位置201の付近の平均信号強度より高くてもよい。
そして、選択された位置202,203のスペックルグレインのうち信号強度の最大値がより大きいスペックルグレインの位置(特定位置)202を新たなターゲット位置として選択する。この際、信号強度が最大値である位置202を中心として平均的なスペックルグレインサイズ以内に収まる領域をターゲット位置のサイズとしてもよい。また、位置202のスペックルグレインのサイズを測定し、測定したサイズ以内の領域をターゲット位置のサイズに設定してもよい。このようにして、波面最適化処理のターゲット位置を、初期ターゲット位置201からこの新たに選択した位置202に修正(補正)する。
このようなターゲット位置の修正により、初期の信号強度が高い状態で波面最適化処理(S1200)を実行することができる。ターゲット位置の修正は、任意に設定した初期ターゲット位置に対して許容し得る微小距離の範囲内で行われ、光照射装置として実用上問題ない範囲での修正である。このようにターゲット位置を許容範囲内で微小修正することで、波面最適化処理の初期状態でのSNRを改善することができる。
なお、ターゲット近傍領域210内に閾値以上のスペックルグレインで信号強度もほぼ同じである複数のスペックルグレインが存在する場合は、初期ターゲット位置201により近いスペックルグレインの位置にターゲット位置を修正することが好ましい。また、閾値は、測定のSNRに応じて任意に設定することが可能である。
ターゲット近傍領域210内に閾値以上の信号強度を有する信号が存在しない場合は、閾値を下げたりターゲット近傍領域210を許容範囲内で広げたりして閾値以上の信号が存在する位置を探索してもよい。
このように初期ターゲット位置から修正されたターゲット位置を用いて波面最適化処理を実行することで、修正後のターゲット位置により効率的にフォーカススポットを形成することができる。さらに、光源100の波長を変えて波面最適化処理を実行し、波長ごとにエンハンスメントされた信号を測定することで、同位置の光学特性を評価することも可能である。
以上説明したように、本実施例では、最終的にフォーカススポットを形成するターゲット位置を初期ターゲット位置からより高い信号強度が得られる位置に移動させる補正処理を行った後に該補正処理後のターゲット位置に対して波面最適化処理を実行する。さらに、本実施例では、波面最適化処理における信号強度の初期値を、波面最適化処理の実行前の初期状態における信号強度の平均値以上に設定する。
図6は、本発明の実施例2である光照射装置としてのイメージング装置の構成を示している。光源300は、可視域から近赤外域の波長を有し、サンプル320の内部の蛍光体321を励起させる光を発する。蛍光体は、外部からサンプル320に注入した蛍光色素であってもよいし、サンプル320内の構造に起因する自家蛍光体であってもよい。また、サンプル320は生体組織であり、後述するSLM303からの入射光316に対して散乱媒質である。
光源300から射出した光は、光学系301によって適切なビーム径の平行光に変換され、BS302を透過し、SLM303に入射する。SLM303で位相変調された入射光316は、ダイクロイックミラー(DM)305を透過して光学系304と光学系306によって適当な倍率でサンプル320の表面に結像する。サンプル320に入射した光は、サンプル320の内部で散乱されながら蛍光体321に到達し、蛍光体321を励起して蛍光を発生させる。蛍光体321から発生した蛍光318は、サンプル320の内部で散乱しながらサンプル320から出射して光学系306を通り、DM305で反射されて光学系307を介して蛍光信号としてCCD309により撮像される。CCD309の前面には、蛍光318の波長領域のみを通過させる波長フィルタ308が配置されており、これによりCCD309は蛍光318のみを効率的に撮像する。また、SLM303とCCD309は、PC310に接続されており、該PC310により制御される。本実施例においても、実施例1と同様に、CCD309により測定(検出)した信号強度に基づいてSLM303でサンプル320に入射する入射光316の波面を成形する。
図7のフローチャートは、本実施例において画像を生成するまでの処理の流れを示す。まずS1000において、PC310は、フォーカススポットを形成するための初期ターゲット位置を設定する。初期ターゲット位置は、何等かの事前情報を利用して蛍光体が存在する位置付近に設定する。事前情報としては、本実施例のイメージング装置とは別に、X線、MRI、超音波および光等を用いて測定した結果やそれ以外の病理的な診断結果等、他のモダリティにより提供される情報を用いることが可能である。また、S1000において、PC310はターゲットのサイズ(ターゲット領域)も設定する。
S1000で初期ターゲット位置を設定したPC310は、S1100においてターゲット位置で得られた信号を以下に説明するように補正する補正処理を行う。
図8は、CCD309で撮像される蛍光像330を示す。蛍光像330は、サンプル320内部のうち光学系306の焦点位置における深さで発生した蛍光(蛍光信号)318の強度分布を含む。図中の位置331が、S1000にて設定された初期ターゲット位置である。実施例1において説明したように、ターゲット近傍領域内で閾値以上の信号強度を有する複数の位置に着目する。その複数の位置のうち信号強度が最大値である位置を抽出し、その位置を中心としたターゲットサイズの範囲内の領域を注目信号位置(特定位置)332とする。本実施例では、実施例1で示したように初期ターゲット位置331を注目信号位置332に修正するのではなく、注目信号位置332の信号強度を初期ターゲット位置331にシフトさせる補正処理を行う。
観測された蛍光像330の面内において、位置331の中心と位置332の中心は、X方向にΔX、Y方向にΔYだけ離れている。このとき、注目信号位置332がXおよびY方向にそれぞれΔXおよびΔYだけシフトして、初期ターゲット位置331に重なるようにSLM303の向き(傾き)を調整する。例えば、SLM303を多軸ステージに固定しておき、Xおよび方向のそれぞれにおいて、サンプル320に対するSLM303の傾きを調整する。シフト量ΔXとSLM303から観測面までの距離から、SLM303をX方向に傾ける角度(傾斜角)を求めることができる。ΔXおよびΔYのシフトをSLM303の傾斜角で調整して、注目信号位置332の蛍光信号を初期ターゲット位置331に移動させることができる。また、SLM303に設定する位相分布にXおよびY方向のそれぞれに、傾斜角に応じて線形の位相シフト量を与えることで上記シフトを行ってもよい。この場合、線形のシフト量を与えた位相分布をSLM303の初期値として、波面最適化処理を行う。さらに、SLM303に代えて又はSLM303とともに光学系であるレンズ108の向き(傾き)を変更してもよい。
このように、初期ターゲット位置331の近傍で閾値以上の信号強度を有する信号を初期ターゲット位置にシフトさせることで、波面最適化処理における初期信号強度を増加させることができる。
図7のS1100で上述したようにしてターゲット位置での信号を補正した後、S1200において、PC310は、ターゲット位置331にフォーカススポットを形成して、実施例1で説明した波面最適化処理(図2に示したS1200)を実行する。なお、計測スピードが要求されるような場合は、ターゲット位置331の信号強度をモニタし、十分な信号強度に達することに応じて波面最適化処理を終了して次のステップS1300に進んでもよい。また、必ずしも全てのセグメントについて波面最適化処理を実行する必要はない。
次のS1300以降では、PC310は、生成したフォーカススポットを利用してイメージングを行う。図9は、S1300でのイメージングを模式的に示している。PC310は、ターゲット位置に生成したフォーカススポット331を撮像領域としての物体面336に対して水平方向に順次移動させるスキャン337を行う。スキャンは、物体面336内をX方向とY方向のそれぞれに順に行ってもよいし、スパイラルに行ってもよい。このスキャンは、メモリ効果と呼ばれる散乱の相関を利用する。このメモリ効果を利用すれば、波面最適化処理で既に得られているSLM303の最適化された位相分布を用いて、再度の波面最適化処理を行う必要なく、フォーカススポットを保つことができる。
フォーカススポットのスキャンは、前述したように多軸ステージに固定されたSLM303をスキャンシフト量に応じて傾けることで行ってもよいし、SLM303と共役な位置に配置された2軸のミラーを制御することで行ってもよい。また、シフト量に応じて線形の位相のシフト量を、既に得られたSLM303の位相分布に足し合わせることでスキャンを行ってもよい。
メモリ効果が得られる、すなわち波面最適化処理の効果が得られる角度範囲θを、例えばフォーカスピーク強度が1/eになる強度の範囲とすれば、
と見積もることができる。λは入射光316の波長であり、Lは媒質の厚さ(サンプル320の表面から物体面336までの距離)である。本実施例では、PC310は、上記スキャンによりイメージング(画像を生成)する領域を上記メモリ効果が得られる角度範囲内に設定する。
S1300では、PC310は、フォーカススポット350のスキャンを行いながら各スキャン位置(検出位置)において蛍光信号を測定(検出)する。スキャンする際のステップサイズ(シフト量)は、イメージングの解像度に応じて任意に設定することができる。物体面336における蛍光信号の測定が終了すると、PC310はS1400に進む。
S1400では、画像生成手段としてのPC310は、各測定位置に対応した蛍光信号をマッピングすることで画像を生成し、得られた画像をディスプレイ等の画像表示装置に表示する。なお、フォーカススポットのスキャンを行う際に、S1200でフォーカススポットを生成した位置331からのシフト量に応じて、フォーカススポットのピーク強度が減衰する。この減衰効果を、メモリ効果の理論モデルから導かれる相関関数である、
C(qL)=[qL/sinh(qL)]
でフィッティングして、スポットの強度減衰を補正してもよい。さらに、サンプル320を可動ステージ上に配置して、該ステージを光軸方向に移動させることで、異なる深さ位置の画像をイメージングすることもできる。
また、撮像領域を広げるため、上記メモリ効果が得られる範囲の境界位置で、再度、波面最適化処理を行ってフォーカススポットを再形成し、更にスキャンとイメージングを継続することも可能である。
上述したS1000〜S1400の処理によって、生体組織等のサンプル320の内部の蛍光信号の信号強度をエンハンスメントして、より高精度にイメージングを行うことができる。
本実施例は、初期設定されたターゲット位置での信号強度が閾値以上となるように、撮像領域内の信号強度分布をシフトすることで波面最適化処理における信号強度の初期値を十分に高くすることができる。
なお、本実施例にいう蛍光信号は、非線形現象の多光子励起により発光した信号も含む。また、本実施例を、蛍光信号を用いたイメージングだけでなく、媒質に光を照射して該媒質の内部の第二次高調波(SHG)や第三次高調波(THG)を測定してイメージングする場合に適用してもよい。さらに、本実施例を、誘導ラマン散乱(SRS)およびコヒーレント反ストークスラマン散乱(CARS)等を含むラマン散乱に起因するラマン散乱信号のイメージングに適用してもよい。加えて、本実施例を、OCT(Optical Coherence Tomography)における光干渉信号の)イメージングに適用してもよい。
図10は、本発明の実施例3である光照射装置としてのイメージング装置の構成を示している。本実施例のイメージング装置は、実施例1等で説明した波面最適化処理による光のフォーカシングを利用した光音響イメージング装置である。
サンプル420は生体組織であり、散乱粒子421を含む。このサンプル420は、可視域から近赤外域の光に対して散乱媒質である。光源400からは数nsのパルス光が発せられる。また、光源400の波長としては、生体組織420の主要な構成成分である水、脂肪、タンパク質、酸化ヘモグロビンおよび還元ヘモグロビン等の吸収スペクトルに応じた複数の波長を選択することができる。例えば、光源400として、400〜1500nm等の可視域から近赤外域の範囲の波長を放射する電磁波源を使用することができる。
光源400から発せられた光は、ビームスプリッタ401を透過してSLM402に入射する。SLM402は、制御部(制御手段)405によって制御され、前述した波面最適化処理によってサンプル420に入射する光410の波面を成形する。SLM402で反射し、かつ波面成形された光410は、ビームスプリッタ401で反射して光学系403を介してサンプル420に照射される。
散乱媒質であるサンプル420に入射した光411は、散乱されながらサンプル420の内部を伝搬し、その一部のエネルギーはサンプル420の内部のある位置としての局所領域425の吸収体で吸収される。これにより、局所領域425の温度が上昇し、その局所領域425の体積が膨張して音響波(光音響信号)423が発生する。超音波トランスデューサを含む超音波装置(検出手段)404は、この光音響信号423を測定(検出)する。このとき、制御部405は、超音波装置404を制御して、サンプル420内の局所領域425からの光音響信号423を含む信号が検出されるように、超音波トランスデューサのフォーカスを制御する。
超音波トランスデューサは、例えばリニアアレイ探触子により構成され、アレイ探触子を用いた電子フォーカスによってサンプル420の内部の任意の位置に超音波フォーカス領域を生成することが可能である。トランスデューサとしては、圧電現象を用いたトランスデューサ、光の共振を用いたトランスデューサ、容量変化を用いたトランスデューサ等を用いることができる。また、超音波トランスデューサは、サンプル420と音響的に整合されている。
サンプル420の内部における光411の入射位置からの深さがzの位置における光音響信号P(z)は、以下の式(1)ように表わされる。式(1)において、Φ(z)は位置zにおける光強度であり、μ(z)は該位置zにある吸収体の吸収係数である。また、Γは熱から音響波への変換効率を表すグリュナイゼン係数である。
式(1)から分かるように、位置zにてグリュナイゼン係数Γと吸収係数μ(z)が媒質固有で一定であるとすれば、光音響信号は位置zでの光強度に応じて変化する。したがって、位置zに効率良く光をフォーカスさせれば、光音響信号P(z)の信号強度は増加する。
SLM402は光学系403の瞳面に配置され、SLM402上の各セグメントがそれぞれ入射光410の波面を独立に成形する。波面最適化処理においてモニタする信号として、局所領域425から発生する光音響信号を利用する。波面最適化処理としては、図2にS1200として示した処理を用いてもよいし、前述した遺伝的アルゴリズムを用いてもよい。本実施例は、この光音響信号をターゲットとして波面最適化処理を行って該波面最適化処理における初期値としての光音響信号の信号強度を増加させる。
図11は、本実施例において、光音響信号の信号強度の初期値に対する補正処理を示している。補正処理では、まずサンプル420の内部における光音響イメージングを行う撮像領域のうち任意の位置に初期ターゲット位置(局所領域)450を設定する。初期ターゲット位置450は、予め取得された診断結果等の事前情報や、超音波装置404を用いて取得した超音波エコー画像に基づいて設定すればよい。例えば、超音波エコー画像において、何らかの信号の変化が認められる部位を、光音響イメージングを行う撮像領域とし、その領撮像域内で任意に初期ターゲット位置450を設定する。また、超音波エコー画像に加えて、予め取得した光音響信号を併せ用いて初期ターゲット位置450を設定してもよい。
次に、サンプル420の内部における初期ターゲット位置450を含むその近傍の領域であるターゲット近傍領域460において、互いに異なる深さの位置Z〜Zの光音響信号の分布を超音波装置404を用いて測定し、信号強度の3次元データを取得する。ターゲット近傍領域460は、入射光のフォーカススポットの修正が許容できる範囲内で3次元的に設定する。ターゲット近傍領域460の内部には、光音響信号が相対的に大きい、複数の注目位置451〜453が存在する。これら注目位置451〜453のうち信号強度が最大値である注目位置(特定位置)453を選択する。そして、ターゲット位置を初期ターゲット位置450から注目位置453に修正(補正)し、ここでの信号強度を初期値として波面最適化処理を行う。
本実施例においても、実施例2で説明したように、ターゲット近傍領域460またはメモリ効果が得られる範囲内でのフォーカススポットのスキャンとイメージングを行うことも可能である。また、メモリ効果が得られる範囲の境界位置で再度、波面最適化処理を行ってフォーカススポットを再形成し、さらにフォーカススポットのスキャンとイメージングを行ってもよい。
このようにして光音響イメージングにより生成された画像は、ディスプレイ406に表示される。また、この画像と他の診断結果や測定データとを重ね合わせて表示することも可能である。
さらに、任意の複数の波長を用いて上述した処理を行い、サンプルの内部の分光特性を測定し、酸化ヘモグロビン、還元ヘモグロビンおよび水等の成分比率や、酸素飽和度等の代謝情報を求め、これを3次元断層画像としてイメージングすることも可能である。
また、モニタする信号として、光音響信号ではなく、超音波変調光の光強度を示す信号を用いることも可能である。超音波変調光は、下記の文献Cにて開示されているように、サンプルに光と超音波を照射し、超音波で変調され周波数シフトした光である。例えば、サンプルの内部の位置に集束する集束超音波を照射する。そして、その位置において、周波数が照射した超音波の周波数に応じて周波数シフトした光をモニタ信号として測定する。この際、モニタ信号の測定には、フォトダイオード(PD)、アバランシェフォトダイオード(APD)および光電子増倍管(PMT)等の単一センサと、ロックインアンプ(lock-in amplifier)またはバンドパスフィルタとを組み合わせて用いる。これらに代えて、CCDセンサ、CMOSセンサ、EMCCDセンサまたはCCDセンサにイメージインテンシファイアを組み合わせた2次元センサアレイを用いてもよい。
(文献C) 特開2010−71692号公報
次に、本発明の実施例4である光照射装置としての光治療装置の構成を示している。本実施例の光治療装置は、実施例1等で説明した波面最適化処理による光のフォーカシングを利用して光線力学療法等に用いられる。
本実施例の説明に、再び図10を用いる。本実施例でも、光のフォーカススポットを形成する位置をターゲット位置(局所領域425)として設定する。このターゲット位置425は、予め行われた様々な診断結果から、治療を実施すべき位置に設定する。このターゲット位置425に光がフォーカスするように、光音響信号をモニタ信号として、波面最適化処理を行うことで、ターゲット位置425にフォーカスポットを形成する。このとき、良好なSNRで波面最適化処理が行えるように、ターゲット位置425における光音響信号(初期値)を補正する。
本実施例においては、SLM402に任意の位相パターンを設定し、ターゲット位置425での光音響信号が、例えばその近傍の領域の平均信号強度としての閾値(所定値)以上となるように、SLM402に与える位相パターンを調整する。SLM402に与える位相パターンは、完全にランダムな位相パターンであってもよいし、直交基底のベクトルを適当に足し合わせた位相パターンであってもよい。SLM402に複数の位相パターンを順次与え、ターゲット位置425における光音響信号が閾値以上となったら波面最適化処理を実行する。
フォーカススポットが形成された後に、光源400を治療目的に使用する光源に切り替えてもよい。例えば、波長が同じで出力がより大きいレーザ光源に切り替える。または、光源400は切り替えず、光源400の出力を波面最適化処理時に比べて大きくする等、調整してサンプル402に光を照射してもよい。
以上説明したように、上記各実施例では、媒質に入射する光の波面を適切に成形する際に、モニタする信号の強度の初期値や該信号強度をモニタする位置を補正する補正処理を行うことによって、モニタする信号のSNRを向上させることができる。これにより、モニタ位置でより光強度が増加したフォーカススポットを形成することが可能である。そして、この波面最適化処理を、様々なイメージング方法および装置と組み合わせることで、より効率的にイメージングや治療等を行うことができる。(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
100 光源
107 空間光変調器
108 レンズ
110 撮像デバイス(CCD)
111 パーソナルコンピュータ(PC)
125 サンプル

Claims (10)

  1. 光源からの光を変調して該光の波面を成形する空間光変調手段と、
    前記波面が成形された光を媒質に照射する光学系と、
    前記光が照射された前記媒質から発生する信号を検出する検出手段と、
    前記媒質の内部または外部の検出位置において検出される前記信号の強度が増加するように前記空間光変調手段に前記波面を成形させる最適化処理を行う制御手段とを有し、
    前記制御手段は、前記検出位置を含む所定領域での前記信号の強度分布を取得し、該強度分布に基づいて前記検出位置または前記信号を補正する補正処理を行い、該補正処理後の前記信号の強度が増加するように前記最適化処理を行うことを特徴とする光照射装置。
  2. 前記制御手段は、前記補正処理において、該補正処理が行われる前の前記信号の強度が所定値以上である又は前記強度分布において最大である特定位置に前記検出位置を移動させることを特徴とする請求項1に記載の光照射装置。
  3. 前記制御手段は、前記補正処理において、前記強度分布における前記信号の強度が所定値以上である又は該強度分布において最大である特定位置を検出し、該特定位置が前記検出位置に移動するように前記空間光変調手段を制御することで前記信号を補正することを特徴とする請求項1に記載の光照射装置。
  4. 前記制御手段は、前記補正処理において、前記強度分布における前記信号の強度が所定値以上である又は該強度分布において最大である特定位置を検出し、該特定位置が前記検出位置に移動するように前記空間光変調手段および前記光学系のうち少なくとも一方の向きを変更することで前記信号を補正することを特徴とする請求項1に記載の光照射装置。
  5. 前記制御手段は、前記補正処理において、前記検出位置における前記信号の強度が所定値以上となるように前記空間光変調手段からの前記光の波面を変更することを特徴とする請求項1に記載の光照射装置。
  6. 前記所定値は、前記補正処理が行われる前の前記強度分布における平均信号強度またはそれよりも高いことを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の光照射装置。
  7. 前記制御手段は、前記最適化処理の効果が得られる範囲で前記検出位置を順次移動させるように前記空間光変調手段を制御し、
    順次移動する前記検出位置で検出された前記信号を用いて画像を生成する画像生成手段をさらに有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の光照射装置。
  8. 前記信号は、前記媒質を透過した光、光音響信号、超音波変調光、蛍光、第2次または第3次高調波、ラマン散乱信号および光干渉信号のうちいずれかであることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の光照射装置。
  9. 光源からの光を変調して該光の波面を成形する空間光変調手段、前記波面が成形された光を媒質に照射する光学系および前記光が照射された前記媒質から発生する信号を検出する検出手段を設けるステップと、
    前記媒質の内部または外部の検出位置において検出される前記信号の強度が増加するように前記空間光変調手段に前記波面を成形させる最適化処理を行う制御ステップとを有し、
    前記制御ステップにおいて、前記検出位置を含む所定領域での前記信号の強度分布を取得し、該強度分布に基づいて前記検出位置または前記信号を補正する補正処理を行い、該補正処理後の前記信号の強度が増加するように前記最適化処理を行うことを特徴とする光照射方法。
  10. 光源からの光を変調して該光の波面を成形する空間光変調手段、前記波面が成形された光を前記媒質に照射する光学系および前記光が照射された前記媒質から発生する信号を検出する検出手段とともに用いられるコンピュータに、前記媒質の内部または外部の検出位置において検出される前記信号の強度が増加するように前記空間光変調手段に前記波面を成形させる最適化処理を行わせるコンピュータプログラムであって、
    前記検出位置を含む所定領域での前記信号の強度分布を取得させ、
    該強度分布に基づいて前記検出位置または前記信号を補正する補正処理を行わせ、
    該補正処理後の前記信号の強度が増加するように前記最適化処理を行わせることを特徴とする光照射プログラム。
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