JP2018096391A - パッキン - Google Patents
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Abstract
【課題】パッキンが軸と供回りすることを抑制することができるパッキンを提供する。【解決手段】本発明のパッキン10は、外周側がハウジングの内周面に装着されるとともに、内周側が軸と摺動自在に接触することによって、密封流体が大気側へ漏洩しないようにシールするものであって、パッキンは、外周面24がハウジングと密接する基部20と、基部20の密封流体側の端部21から軸方向に延在するシール部40を備え、基部20の外周面24には、軸方向の大気側端部から密封流体側に向けて溝部30が形成されており、溝部30における外周側の角部がハウジングの内周面に密接していることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、自動車のパワーステアリング等、回転・揺動する軸とハウジングとの間に装着されるパッキンに関する。
従来より、自動車のパワーステアリングに装着されるパッキン510として、図6に示すものが知られている。このパッキン510は、ハウジング550の内周面551に密接することで、パッキン510をハウジング550の内周面551に固定する基部520と、この基部520の密封流体油側Bの端部521から軸方向に延在するシール部540とを備える。
シール部540は、内周側リップ部541と外周側リップ部542とからなるものであって、内周側リップ部541が軸560の外周面561に摺動自在に接触するとともに、外周側リップ部542がハウジング550の内周面551と密接することで、密封流体油が大気側Aへ漏洩しないようシールする。
そして、基部520がハウジング550の内周面551に固定されている限りにおいて、軸560のみがハウジング550の内周側で回転し、パッキン510の内周側リップ部541のみが軸560の外周面561に摺動自在に接触する。
ところで、パッキン510が内周面511又は外周面512で摺動するか否かについては、パッキン510の内周面511又は外周面512のうちトルクの小さい面がハウジング550又は軸560と摺動することになる。
ここで、トルク(T)は、パッキン510の内周面511又は外周面512の半径を「r」とし、摺動抵抗を「F」とすると、
T=r×Fの式で算出することができる。
T=r×Fの式で算出することができる。
また、摺動抵抗(F)は、摩擦係数を「μ」とし、緊迫力を「Pr」とすると、
F=μ×Prの式で算出することができる。
F=μ×Prの式で算出することができる。
また、緊迫力(Pr)は、軸径を「d」とし、接触幅を「b」とし、作用圧力を「p」とし、大気圧下でのパッキン510の緊迫力を「Pr0」とすると、
Pr=πdbp+Pr0の式で算出することができる。
Pr=πdbp+Pr0の式で算出することができる。
そして、上記式からも明らかな通り、パッキン510の外周面512は、内周面511よりも半径(r)が大きく、かつ、内周面511よりも接触幅(b)が大きい。そのため、パッキン510の内周面511は、外周面512よりもトルクが小さくなるため、パッキン510の内周面511が軸560と摺動自在に接触することになる。
しかし、パッキン510の外周面512とハウジング550の内周面551との間に密封流体油が侵入し、蓄積する場合がある。
パッキン510の外周面512とハウジング550の内周面551との間に密封流体油が蓄積すると、ハウジング550とパッキン510の外周面512との摩擦係数が低下し、パッキン510の外周面512の摺動抵抗が低下することで、パッキン510の外周面512のトルクが低下する可能性がある。
そして、パッキン510の外周面512のトルクが低下することによって、パッキン510の外周面512がパッキン510の内周面511のトルクを下回ると、パッキン510が軸560とともに回転し、パッキン510の外周面512とハウジング550の内周面551とが意図せず摺動する、いわゆる供回りが発生する可能性がある。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、パッキンが軸と供回りすることを抑制することができるパッキンを提供することにある。
上述した技術的課題を解決するために、本発明は、外周側がハウジングの内周面に装着されるとともに、内周側が軸と摺動自在に接触することによって、密封流体が大気側へ漏洩しないようにシールするパッキンにおいて、前記パッキンは、外周面が前記ハウジングと密接する基部と、前記基部の密封流体側の端部から軸方向に延在するシール部を備え、前記基部の外周面には、軸方向の大気側端部から密封流体側に向けて溝部が形成されており、前記溝部における外周側の角部が前記ハウジングの内周面に密接していることを特徴とする。
また、本発明において好ましくは、前記溝部は、周方向所定の間隔をもって複数形成されてなるものである。
また、本発明において好ましくは、前記溝部は、前記溝部における外周側の角部と互いに向かい合う角部間における周方向幅と、前記溝部における内周側の溝底部における周方向幅とが異なるものである。
また、本発明において好ましくは、前記溝部は、外周側から内周側にかけて周方向幅が小さくなっているものである。
本発明のパッキンによれば、基部の外周面に形成された溝部の角部がハウジングと基部との間に介在する密封流体を掻き切ることで、パッキンの外周面とハウジングの間に介在する密封流体量を少なくし、基部の摩擦抵抗を大きく設定することができるため、パッキンが軸と供回りすることを抑制することができる。
次に、本実施形態に係るパッキン10について図面に基づき詳細に説明する。
本実施形態に係るパッキン10は、自動車のパワーステアリングに用いられるものである。図1及び図2に示すように、パッキン10は、ハウジング50の内周に形成された環状段差部52に当接して装着され、ハウジング50とハウジング50の軸孔53内周に挿通される軸60との間をシールするものである。
パッキン10は、ゴム状弾性体からなるものであって、ハウジング50に固定される環状の基部20と、この基部20の密封流体油側Bの端部21から軸方向に延在する環状のシール部40とが一体成形されている。
シール部40は、全体として密封流体油側Bに向けて開口した形状をなすものであって、内周側リップ部41と、外周側リップ部42とを備える。
内周側リップ部41は、基部20における密封流体油側Bの端部21から内径方向に向けて斜めに延在し、軸60の外周面61と摺動自在に接触することで、密封流体油が大気側Aへ漏洩しないようにシールする。
外周側リップ部42は、基部20における密封流体油側Bの端部21から外径方向に向けて斜めに延在し、ハウジング50の内周面51と密接することで、密封流体油が大気側Aへ漏洩しないようにシールする。
基部20は、ハウジング50の内周に形成された環状段差部52と当接する端面部22と、端面部22の外周端部22aから密封流体油側Bへ受けて延在する外周面24と、端面部22の内周端部から密封流体油側Bへ向けて延在する内周面23とを備える。
端面部22は、ハウジング50の環状段差部52に当接することによって、パッキン10の装着位置の位置決めをするとともに、密封流体油が大気側Aへ漏洩しないようにシールする。
基部20の外周面24は、ハウジング50の内周面51と密接することによって、パッキン10をハウジング50の内周面51に固定するとともに、密封流体油が大気側Aへ漏洩しないようシールする。また、基部20の外周面24には、端面部22の外周端部22aから密封流体油側Bへ向けて凹設され、基部20の密封流体油側Bの端部21近傍にまで延在する溝部30が形成されている。
溝部30は、図3に示すように基部20の外周面24に周方向所定の間隔をもって複数形成されるものである。また、溝部30は、周方向所定の幅を有する溝底部31と、この溝底部31の周端縁から溝部30の周方向幅が一定となるように(すなわち、溝底部31に対して直角となるように)外周端部22aに向けて延在する側壁部32と、この側壁部32と基部20の外周面24が突き当たる位置に形成される角部33とを備える。また、溝部30の大気側Aの端部には、密封流体油を流出させるために開放された開口部34が形成されている。
角部33は、所要の面圧をもってハウジング50の内周面51に圧接することによって、パッキン10の外周面12とハウジング50の内周面51との間に介在する密封流体油を掻き切るものである。
本実施形態に係るパッキン10は、図2に示すように、基部20における端面部22をハウジング50の内周に形成された環状段差部52に当接させることによって、ハウジング50に装着、固定され、内周側リップ部41が軸60の外周面61に摺動自在に接触する。
ここで、軸60が回転するとトルクが軸60からパッキン10へ伝達されるが、パッキン10の内周面11と外周面12とを比較すると、外周面12の摺動抵抗が大きい。そのため、パッキン10は、ハウジング50の内周面51に固定されたままとなり、軸60が回転してもパッキン10は供回りしない。
しかし、ハウジング50の内周面51とパッキン10の外周面12との間に密封流体油が侵入し介在すると、ハウジング50の内周面51に対するパッキン10の摺動抵抗が小さくなるため、軸60の回転に対してパッキン10が供回りすることがある。
そのため、本実施形態に係るパッキン10には、上述の通り、パッキン10の外周面12(基部20の外周面24)に密封流体油を排出するための溝部30が形成されている。
そして、この溝部30によって、パッキン10が供回りを開始したときに、溝部30に形成された角部33が密封流体油に対してスクレーパー作用を発揮することで、密封流体油を掻き切り、掻き切った密封流体油を溝部30の内部に流出させる。流出した密封流体油は、溝部30の内部を満たした後に、溝部30の大気側Aの端部に設けられた開口部34から排出される。
これにより、ハウジング50の内周面51と、パッキン10の外周面12との間に介在する密封流体油の量が上記スクレーパー作用によって減少するため、パッキン10の外周面12の摺動抵抗が増加する。
以上により、本実施形態に係るパッキン10によれば、パッキン10の外周面12の摺動抵抗を大きく設定することができるため、パッキン10の外周面12のトルクを大きくし、パッキン10の内周面11が軸60とともに回転する、いわゆる供回りが発生し続けることを抑制することができる。
次に、第二実施形態に係るパッキン10について、図面に基づいて詳細に説明する。
第二実施形態に係るパッキン10は、第一実施形態に係るパッキン10に対して、溝部30の周方向幅が一定でない点で相違する。
本実施形態に係るパッキン10の溝部30は、図4(a)に示すように、溝部30の周方向幅が溝底部31から外周側に向けて徐々に小さくなるように形成されている。また、図4(b)に示すパッキン10は、溝部30の周方向幅が溝底部31から外周側に向けて徐々に大きくなるように形成されている。
すなわち、図4(a)においては、第一実施形態に係る溝部30に対して角部33の角度が小さくなっており、図4(b)においては、第一実施形態に係る溝部30に対して角部33の角度が大きくなっており、ともに第一実施形態に係るパッキン10より、密封流体油を掻き切り易くなる。
次に、本実施形態に係るパッキン10の角部33に発生する面圧の分布を説明する。図5に示す通り、p1は、図4(b)に係る角部33の面圧の分布を示し、p2は、図4(a)に係る角部33の面圧の分布を示す。なお、図5のグラフにおける横軸xは、溝部30の角部33における周方向位置を示し、図5のグラフにおける縦軸yは、ハウジング50の内周に対する角部33の面圧を示す。
そして、図5に示すとおり、図4(b)に係る角部33は、図4(a)に係る角部33に対して、急激にハウジング50に対する面圧が上昇している。
したがって、図4(b)に示すパッキン10によれば、図4(a)に示すパッキン10よりもハウジング50の内周面51に対する面圧が急激に上昇しているため、ハウジング50の内周面51とパッキン10の外周面12との間に介在する密封流体油をより確実に掻き切ることができる。
10 パッキン
11 内周面
12 外周面
20 基部
21 端部
22 端面部
22a 外周端部
23 内周面
24 外周面
30 溝部
31 溝底部
32 側壁部
33 角部
34 開口部
40 シール部
41 内周側リップ部
42 外周側リップ部
50 ハウジング
51 内周面
52 環状段差部
53 軸孔
60 軸
61 外周面
A 大気側
B 密封流体油側
11 内周面
12 外周面
20 基部
21 端部
22 端面部
22a 外周端部
23 内周面
24 外周面
30 溝部
31 溝底部
32 側壁部
33 角部
34 開口部
40 シール部
41 内周側リップ部
42 外周側リップ部
50 ハウジング
51 内周面
52 環状段差部
53 軸孔
60 軸
61 外周面
A 大気側
B 密封流体油側
Claims (4)
- 外周側がハウジングの内周面に装着されるとともに、内周側が軸と摺動自在に接触することによって、密封流体が大気側へ漏洩しないようにシールするパッキンにおいて、
前記パッキンは、外周面が前記ハウジングと密接する基部と、前記基部の密封流体側の端部から軸方向に延在するシール部を備え、
前記基部の外周面には、軸方向の大気側端部から密封流体側に向けて溝部が形成されており、
前記溝部における外周側の角部が前記ハウジングの内周面に密接していることを特徴とするパッキン。 - 請求項1に記載のパッキンにおいて、
前記溝部は、周方向所定の間隔をもって複数形成されていることを特徴とするパッキン。 - 請求項1又は2に記載のパッキンにおいて、
前記溝部は、前記溝部における外周側の角部と互いに向かい合う角部間における周方向幅と、前記溝部における内周側の溝底部における周方向幅とが異なることを特徴とするパッキン。 - 請求項3に記載のパッキンにおいて、
前記溝部は、外周側から内周側にかけて周方向幅が小さくなっていることを特徴とするパッキン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016238396A JP2018096391A (ja) | 2016-12-08 | 2016-12-08 | パッキン |
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JP2016238396A JP2018096391A (ja) | 2016-12-08 | 2016-12-08 | パッキン |
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JP2016238396A Pending JP2018096391A (ja) | 2016-12-08 | 2016-12-08 | パッキン |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110307336A (zh) * | 2019-07-09 | 2019-10-08 | 北京裕泰行新材料科技有限公司 | 双向密封装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008144784A (ja) * | 2006-12-06 | 2008-06-26 | Nok Corp | パッキン及びシーリングシステム |
JP2010116964A (ja) * | 2008-11-12 | 2010-05-27 | Nok Corp | 密封装置 |
JP2011153644A (ja) * | 2010-01-26 | 2011-08-11 | Nok Corp | 密封装置およびこれを用いるポンプ装置 |
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2016
- 2016-12-08 JP JP2016238396A patent/JP2018096391A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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JP2008144784A (ja) * | 2006-12-06 | 2008-06-26 | Nok Corp | パッキン及びシーリングシステム |
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