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JP2018092818A - アルカリ蓄電池及びアルカリ蓄電池の製造方法 - Google Patents

アルカリ蓄電池及びアルカリ蓄電池の製造方法 Download PDF

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JP2018092818A JP2016235953A JP2016235953A JP2018092818A JP 2018092818 A JP2018092818 A JP 2018092818A JP 2016235953 A JP2016235953 A JP 2016235953A JP 2016235953 A JP2016235953 A JP 2016235953A JP 2018092818 A JP2018092818 A JP 2018092818A
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Takeshi Ito
武 伊藤
麻奈美 小田原
Manami Odawara
麻奈美 小田原
貴志 倉林
Takashi Kurabayashi
貴志 倉林
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Abstract

【課題】高容量化と長寿命化との両立を図ることができるアルカリ蓄電池及びそのアルカリ蓄電池の製造方法を提供する。【解決手段】ニッケル水素蓄電池2は、外装缶4と、外装缶4内にアルカリ電解液とともに収容された電極群22とを備え、電極群22は、セパレータ28を介在させて重ね合わされた正極24及び負極26を含み、セパレータ28は、正極24と接する第1セパレータ50及び負極26と接する第2セパレータ52を含み、第1セパレータ50の保液率をAとし、第2セパレータ52の保液率をBとした場合に、A<Bの関係を満たしている。【選択図】図1

Description

本発明は、アルカリ蓄電池及びアルカリ蓄電池の製造方法に関する。
アルカリ蓄電池の一種としてニッケル水素蓄電池が知られている。このニッケル水素蓄電池は、外装缶と、この外装缶の中にアルカリ電解液とともに収容された電極群とを備えている。上記した電極群は、セパレータを介在させた状態で正極及び負極を重ね合わせて形成される。ここで、正極には、正極活物質である水酸化ニッケルが含まれる正極合剤が担持されており、負極には、負極活物質である水素を吸蔵及び放出することができる水素吸蔵合金が含まれる負極合剤が担持されている。
また、電極群の形態としては、例えば、円筒形と積層型が一般的に知られている。ここで、円筒形の電極群は、1枚の正極と1枚の負極とが間にセパレータを介在させた状態で渦巻き状に巻回されて形成される。一方、積層型の電極群は、例えば、以下のようにして形成される。まず、複数の正極及び複数の負極を準備し、正極及び負極をそれぞれ個々にセパレータで包む。そして、セパレータで包まれた正極及び負極を交互に積層することにより積層型の電極群が形成される。
ところで、近年、電池に対しては、更なる高性能化が望まれている。このような要請に応えるために、電池を構成する部品に特定の機能を持たせるなどして改良し、この改良された部品を組み込むことにより電池を高性能化することが試みられている。ここで、例えば、特許文献1においては、セパレータを改良することにより、電池が放電できる時間をなるべく長くする、つまり電池の放電特性を高めることが提案されている。
特許文献1に開示されているセパレータは、正極側に空孔率が低い緻密な層(分離機能層)を有し、負極側に空孔率が高く粗い層(支持層)を有している。特許文献1では、不純物金属のイオンが正極側から負極側へ移動することが正極側に位置する緻密な分離機能層により抑制される。これにより、負極側での水素ガスの発生及び不純物金属の析出を抑制することができ、放電特性が向上する。また、緻密な分離機能層が正極側、つまり、金属イオン濃度の高い側に配置されている。このため、負極側の支持層から透過してきた電解液の水分が緻密な分離機能層の作用により分離機能層側へ拡散する。これにより、負極側から正極側への電解液の水分の移動が阻害されることが無いので、濃度分極が抑えられる。このように濃度分極が抑えられることによっても放電特性が向上する。
特開2015−170403号公報
ところで、近年、エネルギーバックアップ分野において、アルカリ蓄電池が果たす役割が非常に重要になってきている。つまり、主電源が使用不能となった場合には、バックアップ用の電源であるアルカリ蓄電池は、電気をより長い時間供給しなければならないので、高容量化が望まれている。また、主電源が使用不能になる事態は何時起こるかわからないので、斯かる事態に備えるため、バックアップ用の電源であるアルカリ蓄電池は、使用可能な状態をなるべく長い期間維持しなければならず、長寿命化が望まれている。このように、アルカリ蓄電池、特にエネルギーバックアップ分野のアルカリ蓄電池には、高容量化と長寿命化の両立が望まれている。
ここで、アルカリ蓄電池の高容量化を図るため、正極合剤及び負極合剤の量を増やすことが一般的に行われている。この場合、正極及び負極以外の構成要素を収容できる電池内のスペースが減少するので、低目付のセパレータを使用してセパレータの薄型化を図るとともに、電解液の消費量が少ない正極合剤及び負極合剤を使用することにより、電解液の注入量を減らすなどして、アルカリ蓄電池の寿命を維持しつつ高容量化を図ることが行われている。
アルカリ蓄電池の更なる高容量化を図るために正極合剤及び負極合剤の量をより増やすと、セパレータを更に低目付化せざるを得ず、また、電解液の量を更に減らさなければならない。
しかしながら、セパレータの低目付化は、絶縁性の低下を招き、内部短絡の発生数を増加させてしまう。また、セパレータを低目付化すると、セパレータの保液性が低下してしまう。一般的に電池は、セパレータが保持する電解液が枯渇し、いわゆるドライアウトになると充放電反応を進めることができなくなり、寿命が尽きる。上記したようにセパレータの保液性が低下するとドライアウトしやすくなり、電池の寿命は低下する。なお、このようなドライアウトは、電池の連続使用による正極の膨潤化にともなう正極内への電解液の取り込み、負極の腐食による電解液の消費、電池内圧の上昇にともない電池の安全弁が開かれ、ガスとともに電解液が電池系外へ放出されること等により発生する。
一方、電解液の量の削減は、電池反応の抵抗を増大させてしまう。電池反応の抵抗が増大すると、充放電反応を進めることができなくなるので、やはり、電池の寿命を短くしてしまう。
このように、正極合剤及び負極合剤の量の増加による高容量化と長寿命化との両立は、限界に達しつつある。
ここで、特に、エネルギーバックアップ分野での使用を目的としたアルカリ蓄電池は、常に使用可能状態としておかなければならない、いわゆるスタンバイユースがなされるので、連続充電寿命や間欠充電寿命を延ばす必要がある。なお、連続充電とは低めの電流で常に充電を続ける充電方法であり、間欠充電とは電池容量が所定値を下回った際に充電を行い、自然放電した分の電池容量を随時補充する充電方法である。
このような連続充電や間欠充電を行った場合、電池は過充電されやすく、過充電になると正極はより膨潤しやすくなり、電解液を正極内に取り込む作用がより大きくなる。その結果、ドライアウトになり、電池の寿命が低下する。つまり、エネルギーバックアップ分野での使用を目的としたアルカリ蓄電池は、正極膨潤にともなう寿命の低下が起こりやすい。
ここで、電池の放電特性を向上させる目的で、特許文献1のセパレータを採用することも考えられる。しかしながら、特許文献1のセパレータは、正極側に電解液を円滑に供給するので、膨潤する正極に電解液をより多く取り込ませてしまう。その結果、ドライアウトが起こりやすくなり、電池の寿命は低下する。
アルカリ蓄電池、特に、エネルギーバックアップ分野での使用を目的としたスタンバイユースのアルカリ蓄電池においては、高容量化とともに、連続充電寿命及び間欠充電寿命を延ばす必要がある。そのために、正極の膨潤が起こっても正極に取り込まれるアルカリ電解液の量を少なく抑えることができ、ドライアウトが起こり難いアルカリ蓄電池の開発が望まれている。
本発明は、上記の事情に基づいてなされたものであり、その目的とするところは、高容量化と長寿命化との両立を図ることができるアルカリ蓄電池及びそのアルカリ蓄電池の製造方法を提供することにある。
本発明によれば、外装缶と、前記外装缶内にアルカリ電解液とともに収容された電極群とを備え、前記電極群は、セパレータを介在させて重ね合わされた正極及び負極を含み、前記セパレータは、前記正極と接する第1の部分及び前記負極と接する第2の部分を含み、前記第1の部分の保液率をAとし、前記第2の部分の保液率をBとした場合に、A<Bの関係を満たしている、アルカリ蓄電池が提供される。
前記第1の部分は、前記正極を包み込む第1セパレータであり、前記第2の部分は、前記負極を包み込む第2セパレータである構成とすることが好ましい。
より好ましくは、前記第1の部分の単位面積当たりの質量をXg/mとし、前記第2の部分の単位面積当たりの質量をYg/mとした場合に、1.09×X≦Yの関係を満たしている構成とする。
また、本発明によれば、正極、負極及びセパレータを含む電極群を形成し、前記電極群をアルカリ電解液とともに外装缶内に収容する、アルカリ蓄電池の製造方法において、前記セパレータにおける前記正極に接する第1の部分の保液率をAとするための第1の親水化処理を行う第1の親水化処理工程と、前記セパレータにおける前記負極に接する第2の部分の保液率をBとするための第2の親水化処理を行う第2の親水化処理工程と、前記正極と前記負極との間に前記親水化処理を経た前記セパレータを介在させた状態で、前記正極と前記負極とを重ね合わせて前記電極群を形成する、電極群形成工程と、備え、前記Aと、前記Bとが、A<Bの関係を満たしている、アルカリ蓄電池の製造方法が提供される。
また、前記第1の部分は、前記正極を包み込む第1セパレータであり、前記第2の部分は、前記負極を包み込む第2セパレータであり、電極群形成工程は、前記第1セパレータで包み込まれた前記正極と、前記第2セパレータで包み込まれた前記負極とを重ね合わせて前記電極群を形成する構成とすることが好ましい。
更に、前記第1の親水化処理は、スルホン化処理であり、前記第2の親水化処理は、フッ素処理、プラズマ処理及び界面活性剤を使用した処理の中から選ばれる少なくとも1つの処理である構成とすることが好ましい。
本発明のアルカリ蓄電池は、外装缶と、前記外装缶内にアルカリ電解液とともに収容された電極群とを備え、前記電極群は、セパレータを介在させて重ね合わされた正極及び負極を含み、前記セパレータは、前記正極と接する第1の部分及び前記負極と接する第2の部分を含み、前記第1の部分の保液率をAとし、前記第2の部分の保液率をBとした場合に、A<Bの関係を満たしている。また、本発明のアルカリ蓄電池の製造方法は、上記した構成のアルカリ蓄電池を得ることができる。このため、セパレータにおいて、正極に接する部分に存在するアルカリ電解液の量を比較的少なくし、それ以外の部分にアルカリ電解液を比較的多く存在させることができるので、正極が膨潤化してアルカリ電解液を取り込んだとしても、セパレータ全体としてはアルカリ電解液が枯渇することを抑制することができる。よって、本発明によれば、高容量化と長寿命化との両立を図ることができるアルカリ蓄電池及びそのアルカリ蓄電池の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るニッケル水素蓄電池を分解して示した斜視図である。 本発明の一実施形態に係る正極を示した平面図である。 本発明の一実施形態に係る正極複合体を示した平面図である。 本発明の一実施形態に係る負極を示した平面図である。 本発明の一実施形態に係る負極複合体を示した平面図である。
以下、本発明に係るニッケル水素蓄電池(以下、電池という)2を、図面を参照して説明する。
本発明が適用される電池2としては、例えば、図1に示すような角形の電池2が挙げられる。
図1に示すように、電池2は、上端が開口した有底角形形状をなす外装缶4を備えている。外装缶4の開口6には、封口体8が固定されている。この封口体8は、正極端子10、負極端子12及び安全弁14を有する蓋板16を含んでいる。蓋板16は、外装缶4の開口6に合致するような矩形状をなす板材からなる。蓋板16の中央には、電池の内圧が所定値を超えた場合に開弁する弁体を含む安全弁14が設けられている。また、蓋板16においては、安全弁14を挟んで、一方側に正極端子10が、他方側に負極端子12が配設されている。正極端子10及び負極端子12は、それぞれ蓋板16の裏面側から表面側へ貫通するように配設されている。ここで、正極端子10及び負極端子12は、絶縁性を確保した状態で蓋板16に取り付けられている。また、正極端子10における蓋板16の裏面側に位置する部分には、正極タブ(図示せず)が設けられており、負極端子12における蓋板16の裏面側に位置する部分には、負極タブ(図示せず)が設けられている。外装缶4の開口6の内側には、蓋板16及びこの蓋板16を囲む絶縁パッキン18が配置され、絶縁パッキン18は外装缶4の開口縁20をかしめ加工することにより外装缶4の開口縁20に固定されている。すなわち、蓋板16及び絶縁パッキン18は互いに協働して外装缶4の開口6を気密に閉塞している。
外装缶4には、電極群22が収容されている。この電極群22は、正極24、負極26及びセパレータ28を含む。正極24と負極26とは、間にセパレータ28を介在させた状態で重ね合わされ、これにより電極群が形成される。
正極24は、多孔質構造を有する導電性の正極基材と、この正極基材の空孔内に保持された正極合剤とを含む。
このような正極基材としては、例えば、ニッケル製多孔体のシートを用いることができる。
正極合剤は、正極活物質粒子と、結着剤とを含む。この結着剤は、正極活物質粒子を互いに結着させるとともに、正極活物質粒子を正極基材に結着させる働きをなす。ここで、結着剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)ディスパージョン、HPC(ヒドロキシプロピルセルロース)ディスパージョンなどを用いることができる。
正極活物質粒子は、ニッケル水素蓄電池に一般的に用いられている水酸化ニッケルの粒子が用いられる。
ついで、正極24は、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、上記したような正極活物質粒子からなる正極活物質粉末、水及び結着剤を含む正極合剤スラリーを調製する。正極合剤スラリーは、例えば、ニッケル製多孔体のシートに充填され、乾燥させられる。乾燥後、水酸化ニッケル粒子等が充填されたニッケル製多孔体のシートは、ロール圧延されてから矩形状に裁断され、正極の中間製品が形成される。
次に、この正極の中間製品の4つの辺のうち、1つの辺の部分に相当する端縁部30について、保持されている正極合剤の除去が行われ、正極基材がむき出しの状態とされる。正極合剤が除去された端縁部30は、正極の中間製品の厚さ方向に圧縮加工され正極接続端縁部32となる。このように圧縮加工されることにより、正極基材は、稠密な状態となるので、この正極接続端縁部32は溶接がしやすい状態となる。そして、正極接続端縁部32には、金属製の帯状体からなる正極リード34が溶接される。このようにして、正極リード34を有する正極24が得られる(図2参照)。ここで、正極合剤の除去方法としては、特に限定はされないが、例えば、超音波振動を与えることにより除去することが好適に行われる。なお、正極接続端縁部32以外の領域には、正極合剤が充填されたままの状態である。
次に、負極26について説明する。
負極26は、帯状をなす導電性の負極芯体を有し、この負極芯体に負極合剤が保持されている。
負極芯体は、貫通孔が分布されたシート状の金属材からなり、例えば、パンチングメタルシートを用いることができる。負極合剤は、負極芯体の貫通孔内に充填されるばかりでなく、負極芯体の両面上にも層状にして保持されている。
負極合剤は、負極活物質としての水素を吸蔵及び放出可能な水素吸蔵合金粒子、導電剤及び結着剤を含む。この結着剤は水素吸蔵合金粒子及び導電剤を互いに結着させると同時に水素吸蔵合金粒子及び導電剤を負極芯体に結着させる働きをなす。ここで、結着剤としては親水性若しくは疎水性のポリマーを用いることができ、導電剤としては、カーボンブラックや黒鉛を用いることができる。
水素吸蔵合金粒子における水素吸蔵合金としては、特に限定されるものではなく、ニッケル水素蓄電池用として一般的に用いられている水素吸蔵合金を採用することができる。
負極26は、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、水素吸蔵合金粒子からなる水素吸蔵合金粉末、導電剤、結着剤及び水を混練して負極合剤ペーストを調製する。得られた負極合剤ペーストは負極芯体に塗着され、乾燥させられる。乾燥後、水素吸蔵合金粒子等が付着した負極芯体はロール圧延されてから矩形状に裁断され、負極の中間製品が形成される。
次に、この負極の中間製品の4つの辺のうち、1つの辺の部分に相当する端縁部40について、保持されている負極合剤の除去が行われ、負極芯体がむき出しの状態とされる。負極合剤が除去された端縁部40は、負極接続端縁部42となる。負極芯体は、金属材からなるので溶接がしやすい。
その後、負極接続端縁部42には、金属製の帯状体からなる負極リード44が溶接される。このようにして、負極リード44を有する負極26が得られる(図4参照)。ここで、負極合剤の除去方法としては、特に限定はされないが、例えば、超音波振動を与えることにより除去することが好適に行われる。なお、負極接続端縁部42以外の領域には、負極合剤が保持されたままの状態である。
セパレータ28としては、ポリアミド繊維製不織布からなる基布に親水化処理を施して親水性官能基を付与したもの、あるいは、ポリプロピレン及びポリエチレンを含むポリオレフィン繊維製不織布からなる基布に親水化処理を施して親水性官能基を付与したものが用いられる。
本発明に係るセパレータ28は、正極と接する第1の部分及び負極と接する第2の部分を含んでいる。そして、第1の部分の保液率をAとし、第2の部分の保液率をBとした場合、A<Bの関係を満たしている態様とする。
ここで、保液率とは、以下に示すようなセパレータが保持できる液体の量の比率をいう。
まず、所定寸法(例えば、縦100mm、横100mm)のセパレータの試験片を準備する。そして、試験片の乾燥状態の質量W(wet)を測定する。
次に、試験片を純水に1分間浸して水分平衡状態とする。そして、試験片を純水から取り出した後、1分間保持し、その後、水分を含んだ状態の試験片の質量W(dry)を測定する。
得られた乾燥状態の質量W(wet)及び水分を含んだ状態の質量W(dry)の値を次の(I)式に代入し、得られた比率を保液率とする。
保液率[%]=(W(wet)−W(dry))/W(dry)×100・・・(I)
本発明によれば、正極と接する第1の部分の保液率Aは、負極と接する第2の部分の保液率Bよりも小さいので、正極側に存在する電解液の量の比率が低くなる。このため、正極の膨潤が起こっても、正極内に取り込まれる電解液の量を少なくすることができ、電池全体として電解液が枯渇することを抑制することができる。その結果、電池の寿命を延ばすことができる。このように、本発明によれば、電池内において電解液の分布状態をマネージメントすることができ、もって、電池の高容量化と長寿命化との両立を図ることができる。
なお、セパレータにおける保液率と空孔率との間に相関関係はなく、空孔率が低いからといって保液率が低くなるとは限らない。セパレータの保液率は、セパレータの繊維の種類、目付量、セパレータの厚さ等の因子により決まる。
セパレータにおいて保液率を異ならせるには、異なる親水化処理を施すことが有効である。親水化処理の方法について以下に説明する。
まず、第1の部分の保液率をAとするために第1の親水化処理が行われる。この第1の親水化処理は、例えば、スルホン化処理である。
スルホン化処理としては、公知の方法が採用され、例えば、加熱した濃硫酸(濃度が95〜98%のもの)の中に基布を所定時間(例えば、10分間〜20分間)浸漬する。これにより、基布の繊維の表面は改質され、親水性が付与されたスルホン化処理セパレータが得られる。
次に、第2の部分の保液率をBとするために第2の親水化処理が行われる。この第2の親水化処理は、例えば、フッ素処理、プラズマ処理、界面活性剤処理等を挙げることができる。これらの処理について以下に説明する。
フッ素処理としては、公知の方法が採用され、例えば、不活性ガスで希釈したフッ素ガスに、酸素ガス、二酸化炭素ガス、二酸化硫黄ガス等を添加した混合ガスを準備し、この混合ガス中に基布を投入して処理を行う。これにより、フッ素ガスで基布の繊維の表面が改質され、親水性が付与されたフッ素処理セパレータが得られる。
プラズマ処理としては、公知の方法が採用され、例えば、酸素ガスをプラズマ化して酸素のラジカルを発生させ、この酸素のラジカル中に基布を投入して処理を行う。これにより、酸素のラジカルで基布の繊維の表面が改質され、親水性が付与されたプラズマ処理セパレータが得られる。
界面活性剤処理としては、公知の方法が採用され、例えば、界面活性剤を溶解させた溶液を準備し、この溶液中に基布を投入して処理を行う。処理後の基布は、乾燥させられる。これにより、界面活性剤で基布の繊維の表面が改質され、親水性が付与された界面活性剤処理セパレータが得られる。ここで、界面活性剤としては、例えば、脂肪酸塩、アルキルエトキシカルボン酸塩、アシル化アミノ酸塩、飽和カルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩等を用いることができる。
上記のような第1の親水化処理を施された部分の保液率は、上記のような第2の親水化処理を施された部分の保液率よりも低くなる。つまり、第1の親水化処理と第2の親水化処理とでは、処理後のセパレータの保液率を異ならせることができ、第1の親水化処理により得られる保液率をAとし、第2の親水化処理により得られる保液率をBとすると、A<Bの関係が得られる。
本発明に係るセパレータは、1枚の不織布において正極と接する第1の部分及び負極と接する第2の部分を有するシングルタイプであっても、保液率の異なる2種類のセパレータを組み合わせた複合タイプであっても構わない。
シングルタイプのセパレータは、例えば、基布の一方の面に第1の親水化処理を施し、基布の他方の面に第2の親水化処理を施すことにより形成される。このシングルタイプのセパレータは、例えば、蛇腹状に折りたたむことにより、第1の部分が対向するポケット部と、第2の部分が対向するポケット部が形成される。よって、第1の部分のポケット部に正極を挿入し、第2のポケット部に負極を挿入することにより、正極と第1の部分(保液率がA)を接触させることができ、負極と第2の部分(保液率がB)を接触させることができる。
また、複合タイプのセパレータの場合、第1の親水化処理が施され保液率がAとされた第1セパレータと、第2の親水化処理が施され保液率がBとされた第2セパレータとを準備し、第1セパレータと第2セパレータとを貼り合わせる。これにより、表面側に第1セパレータが位置付けられ裏面側に第2セパレータが位置付けられている複合タイプのセパレータが得られる。この複合タイプのセパレータは、例えば、正極及び負極の平面視形状よりも大きい短冊状に裁断したものを形成することが好ましい。そして、斯かる短冊状の複合セパレータについては、第1セパレータ側の面を正極と接触させ、第2セパレータ側の面を負極と接触させるようにして、正極と負極との間に配置させて使用する。なお、この複合タイプセパレータは、長尺のものも形成できるので、斯かる長尺複合タイプセパレータを上記したシングルタイプのセパレータと同様に、蛇腹状に折りたたんで使用することも可能である。
より好ましいセパレータの態様としては、第1の親水化処理が施され保液率がAとされた第1セパレータ50と、第2の親水化処理が施され保液率がBとされた第2セパレータ52とを準備し、準備された第1セパレータ50で正極24を包み込み、準備された第2セパレータ52で負極26を包み込む。このように、正極24を包み込むセパレータ(第1セパレータ50)と、負極26を包み込むセパレータ(第2セパレータ52)とを別体にした場合、上記した複合タイプの場合のような第1セパレータと第2セパレータとを貼り合わせる作業を省略できるので生産性に優れ、また、電極群の製造に際し、第1セパレータ50で覆われている正極24と、第2セパレータ52で覆われている負極26とを単純に重ね合わせればよいので、上記のような蛇腹状に折りたたんだセパレータに正極及び負極を組み込むような作業に比べて取り回し性に優れている。
また、セパレータにおいて保液率を異ならせるには、親水化処理の他に、基布の繊維種を変える、基布の単位面積当たりの質量、いわゆる目付量を変える、基布の厚さを変える等の方法がある。ここで、特に、親水化処理と併せて基布の目付量を変更することがセパレータにおいて保液率を異ならせる方法としては有効である。
具体的には、第1の部分(第1セパレータ)の単位面積当たりの質量をX[g/m]とし、第2の部分(第2セパレータ)の単位面積当たりの質量をY[g/m]とした場合に、1.09×X≦Yの関係を満たすことが好ましい。
以上のようにして製造された正極24及び負極26は、上記したセパレータ28を介在させた状態で重ね合わされ、電極群22が形成される。ここで、例えば、第1セパレータ50と第2セパレータ52とを別体で用いる態様で電極群22を製造する手順について以下に説明する。
上記のようにして得られた正極24及び第1セパレータ50を準備する。ここで、第1セパレータ50は、二つ折りにした際の平面視形状が、正極24の正極タブ34を除いた部分の平面視形状よりも僅かに大きいサイズに設定されている。そして、第1セパレータ50を二つ折りにした際に形成される間隙部分に正極24を挿入し、正極24を第1セパレータ50で包み込む。このとき、正極タブ34は、部分的に第1セパレータ50から突出させておく。その後、第1セパレータ50の周縁部を、例えば、超音波溶接機で超音波溶接する。このようにして、図3に示すような正極24と第1セパレータ50とが組み合わされた正極複合体54が得られる。このような正極複合体54を複数個製造する。
一方、上記のようにして得られた負極26及び第2セパレータ52を準備する。ここで、第2セパレータ52は、二つ折りにした際の平面視形状が、負極26の負極タブ44を除いた部分の平面視形状よりも僅かに大きいサイズに設定されている。そして、第2セパレータ52を二つ折りにした際に形成される間隙部分に負極26を挿入し、負極26を第2セパレータ52で包み込む。このとき、負極タブ44は、部分的に第2セパレータ52から突出させておく。その後、第2セパレータ52の周縁部を、例えば、超音波溶接機で超音波溶接する。このようにして、図5に示すような負極26と第2セパレータ52とが組み合わされた負極複合体56が得られる。このような負極複合体56を複数個製造する。
次に、複数の正極複合体54及び負極複合体56を交互に積層して一体化し、図1に示すような電極群22を形成する。この電極群22においては、上部58の一方側(例えば、左側)から複数の正極リード34が突出しており、上部58の他方側(例えば、右側)から複数の負極リード44が突出している。突出した複数の正極リード34の上端部は相互に結合され、これにより、正極リード接続部60が形成されている。また、突出した複数の負極リード44の上端部は相互に結合され、これにより、負極リード接続部62が形成されている。
このようにして得られた電極群22は、外装缶4内に収容される。そして、外装缶4内には所定量のアルカリ電解液が注入される。ここで、アルカリ電解液としては、KOH、NaOH及びLiOHのうちの少なくとも一種を溶質として含むアルカリ電解液を用いることが好ましい。
その後、電極群22の正極リード接続部60が封口体8の正極タブと溶接され、電極群22の負極リード接続部62が封口体8の負極タブと溶接される。続いて、封口体8は、外装缶4の開口6に固定される。このようにして、本発明に係る電池2が得られる。得られた電池2は、初期活性化処理が施され、使用可能状態とされる。
[実施例]
1.電池の製造
(実施例1)
(1)正極の作製
Niに対しZnが2.5質量%、Coが1.0質量%となるように、硫酸ニッケル、硫酸亜鉛及び硫酸コバルトを計量し、これらを、アンモニウムイオンを含む1Nの水酸化ナトリウム水溶液に加え、混合水溶液を調製した。得られた混合水溶液を攪拌しながら、この混合水溶液に10Nの水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加して反応させ、ここでの反応中のpHを13〜14に安定させて、水酸化ニッケルを主体とし、Zn及びCoを固溶した水酸化ニッケル粒子からなるベース粒子を生成させた。
得られたベース粒子を10倍の量の純水で3回洗浄した後、脱水、乾燥した。なお、得られたベース粒子につき、レーザー回折・散乱式粒径分布測定装置を用いて粒径を測定した結果、斯かるベース粒子38の体積平均粒径(MV)は11μmであった。
次に、硫酸コバルトが13.1g含まれる硫酸コバルト水溶液1リットル中に、上記のようにして得られたベース粒子を投入した。そして、この硫酸コバルト水溶液を撹拌しながら、1Nの水酸化ナトリウム水溶液を徐々に滴下して反応させた。この反応中、pHを11に維持した。これにより、ベース粒子を核として、この核の表面に水酸化コバルトが析出し、厚さ約0.1μmの水酸化コバルトの被覆層を備えた複合粒子を得た。
ついで、得られた複合粒子を分取し、洗浄、乾燥を行った後、斯かる複合粒子をビーカー中に25質量%の水酸化ナトリウム水溶液とともに投入した。ここで、水酸化ナトリウム水溶液は、質量比で複合粒子の10倍の量だけ投入した。そして、ビーカー中の複合粒子を含む水酸化ナトリウム水溶液に対し、空気雰囲気下で85℃に加熱して8時間攪拌する加熱処理(アルカリ熱処理)を施した。このアルカリ熱処理により、被覆層の水酸化コバルトはナトリウムを含有するとともに、一部が高次化された。アルカリ熱処理後の複合粒子については、分取した後、水洗および脱水し、65℃で乾燥させた。これにより、亜鉛及びコバルトが固溶した水酸化ニッケル粒子を核とし、1質量%のナトリウムを含有し且つ一部が高次化された水酸化コバルトの被覆層で表面が覆われた正極活物質粒子からなる正極活物質粉末を得た。
次に、上記したようにして得られた正極活物質粉末97質量部に、正極添加剤としての酸化イットリウムの粉末3質量部と、結着剤としてのカルボキシメチルセルロースを0.2質量%含んでいる水溶液50質量部とを添加して混合し正極合剤スラリーを調製した。得られた正極合剤スラリーは、正極基材としてのシート状のニッケル製多孔体(多孔度95%)に充填した。正極合剤のスラリーが充填されたニッケル製多孔体に乾燥処理を施した後、正極合剤が充填されたニッケル製多孔体をロール圧延した。圧延後の厚さは、0.7mmであった。その後、正極合剤が充填されたニッケル製多孔体を縦130mm、横70mmの寸法に裁断し、正極の中間製品を得た。その後、正極の中間製品の上端縁部の正極合剤を超音波振動装置で超音波振動を与えて除去し、ニッケル製多孔体をむき出しの状態とした。そして、このニッケル製多孔体がむき出しの部分を圧延して、稠密化し、正極接続端縁部32を形成した。そして、この正極接続端縁部32には、金属製の帯状体からなる正極リード34を溶接した。このようにして、図2に示すような、正極リード34を有する正極24を得た。
(2)負極の作製
まず、ミッシュメタル(以下、Mmという)、Ni、Co、Al、Mnを計量して、これらがモル比で、Mm:Ni:Co:Al:Mn=1.0:3.7:0.8:0.3:0.2の割合となる混合物を調製した。
得られた混合物を、アルゴンガス雰囲気中にて高周波誘導溶解炉で溶解し、その溶湯を鋳型に流し込んだ後、室温(25℃)まで冷却し水素吸蔵合金のインゴットを得た。
次いで、このインゴットに熱処理を施した。この熱処理としては、前記インゴットをアルゴンガス雰囲気中にて温度1000℃に加熱し、1000℃のまま10時間保持するというものである。そして、この熱処理の後、室温(25℃)まで冷却し、熱処理済みの水素吸蔵合金のインゴットを得た。
次に、熱処理後の水素吸蔵合金のインゴットをアルゴンガス雰囲気中で機械的に粉砕して篩分けし、水素吸蔵合金粒子からなる粉末を得た。得られた水素吸蔵合金の粉末の粒径をレーザー回折・散乱式粒度分布測定装置により測定した結果、水素吸蔵合金粒子の体積平均粒径(MV)は、50.0μmであった。
水素吸蔵合金粒子からなる粉末100質量部に対し、結着剤としてのポリエチレンオキサイド1.0質量部、導電剤としてのカーボンブラック1.0質量部、および水30質量部を添加してこれらを混練し、負極合剤スラリーを調製した。
この負極合剤スラリーを負極芯体としての鉄製のパンチングメタルシートの両面に均等、且つ、厚さが一定となるように塗布した。このとき、負極合剤スラリーはパンチングメタルシートの貫通孔内にも充填される。なお、このパンチングメタルシートは60μmの厚みを有し、その表面にはニッケルめっきが施されている。
負極合剤スラリーの乾燥後、水素吸蔵合金の粉末等を含む負極合剤を保持したパンチングメタルシートを更にロール圧延して体積当たりの水素吸蔵合金の量を高めた。ここで、負極合剤層の密度を5.5g/cmとなるように調整した。また、圧延後の厚さは、0.4mmであった。その後、負極合剤が充填されたパンチングメタルシートを縦130mm、横70mmの寸法に裁断し、負極の中間製品を得た。その後、負極の中間製品の上端縁部の負極合剤を超音波振動装置で超音波振動を与えて除去し、パンチングメタルシートをむき出しの状態とし、負極接続端縁部42を形成した。そして、この負極接続端縁部42には、金属製の帯状体からなる負極リード44を溶接した。このようにして、図4に示すような、負極リード44を有する負極26を得た。
(3)セパレータの作製
(i)基布の作製
ポリプロピレン及びポリエチレンを含むポリオレフィン系繊維を出発材料として、乾式基布、又は湿式基布を複合した複合基布を公知の方法で作製した。ここで、得られた基布においては、ポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)との質量比は、PP/PE=6/4とし、目付は、40g/mとした。
(ii)第1セパレータの作製
上記のようにして得られた基布に公知の方法でスルホン化処理を施した。詳しくは、加熱した濃度95%の濃硫酸中に上記のようにして得られた基布を15分間浸漬させ、スルホン化処理セパレータを作製した。ここで、得られたセパレータを、長辺が280mm、短辺が80mmとなるように裁断した。
(iii)第2セパレータの作製
上記のようにして得られた基布に公知の方法でフッ素処理を施した。詳しくは、不活性ガス(アルゴンガス)で希釈したフッ素ガスに、酸素ガス、二酸化炭素ガス、二酸化硫黄ガスを添加した混合ガスを準備した。そして、上記した混合ガスを入れたチャンバー中に上記のようにして得られた基布を投入してフッ素処理を行った。これにより、フッ素処理セパレータを作製した。ここで、得られたセパレータを、長辺が280mm、短辺が80mmとなるように裁断した。
(4)正極複合体の作製
上記のようにして得られた第1セパレータ50を長辺の中間部分で二つ折りにし、その間隙部分に上記のようにして得られた正極24を挿入し、正極24を第1セパレータ50で包み込んだ。このとき、正極タブ34は、部分的に第1セパレータ50から突出させておく。その後、第1セパレータ50の周縁部を、超音波溶接機で超音波溶接した。このようにして、図3に示すような、正極24と第1セパレータ50とを組み合わせた正極複合体54を作製した。このような正極複合体54を複数個製造した。
(5)負極複合体の作製
上記のようにして得られた第2セパレータ52を長辺の中間部分で二つ折りにし、その間隙部分に上記のようにして得られた負極26を挿入し、負極26を第2セパレータ52で包み込んだ。このとき、負極タブ44は、部分的に第2セパレータ52から突出させておく。その後、第2セパレータ52の周縁部を、超音波溶接機で超音波溶接した。このようにして、図5に示すような、負極26と第2セパレータ52とを組み合わせた負極複合体56を作製した。このような負極複合体56を複数個製造した。
(6)電極群の作製
上記のようにして得られた正極複合体54と負極複合体56とを交互に積層させ、複数の正極複合体54及び負極複合体56が一体化された電極群22を作製した。ここで、電極群22の上部58から突出した複数の正極リード34は、その上端部が相互に結合され、これにより、正極リード接続部60が形成された。また、電極群22の上部58から突出した複数の負極リード44は、その上端部が相互に結合され、これにより、負極リード接続部62が形成された。
(7)電池の組み立て
有底角型形状の外装缶4内に上記した電極群22を収容した。そして、LiOH及びNaOHを含む7NのKOH水溶液からなるアルカリ電解液を外装缶4内に所定量注液した。そして、封口体8の正極タブと正極リード接続部60とを溶接し、封口体8の負極タブと負極リード接続部62とを溶接した後、斯かる封口体8で外装缶4の開口6を塞ぎ、公称容量100Ahの積層型のニッケル水素蓄電池2を組み立てた。
(8)初期活性化処理
得られた電池2に対し、温度25℃の環境下にて12時間放置した後、0.1Itの充電電流で16時間の充電を行った。その後、0.2Itの放電電流で電池電圧が1.0Vになるまで放電させる充放電作業を3回繰り返した。このようにして初期活性化処理を行い、電池2を使用可能状態とした。
(実施例2)
第1セパレータの目付を45g/mとしたこと以外は、実施例1と同様にしてニッケル水素蓄電池を作製した。
(実施例3)
第2セパレータの目付を45g/mとしたこと以外は、実施例1と同様にしてニッケル水素蓄電池を作製した。
(実施例4)
第2セパレータとして、フッ素処理セパレータの代わりに、酸素ガスをプラズマ化して酸素のラジカルを発生させ、この酸素のラジカル中に基布を投入し、公知の方法でプラズマ処理を行うことにより得られたプラズマ処理セパレータを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてニッケル水素蓄電池を作製した。
(実施例5)
第2セパレータとして、フッ素処理セパレータの代わりに、界面活性剤(脂肪酸塩)を溶解させた溶液中に基布を投入し、公知の方法で界面活性剤処理を行うことにより得られた界面活性剤処理セパレータを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてニッケル水素蓄電池を作製した。
(比較例1)
第2セパレータとして、フッ素処理セパレータの代わりに、加熱した濃度95%の濃硫酸中に基布を15分間浸漬させ、公知の方法でスルホン化処理することにより得られたスルホン化処理セパレータを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてニッケル水素蓄電池を作製した。
(比較例2)
第1のセパレータとして、スルホン化処理セパレータの代わりに、不活性ガス(アルゴンガス)で希釈したフッ素ガスに、酸素ガス、二酸化炭素ガス、二酸化硫黄ガスを添加した混合ガスを入れたチャンバー中に基布を投入し、公知の方法でフッ素処理することにより得られたフッ素処理セパレータを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてニッケル水素蓄電池を作製した。
2.セパレータ及びニッケル水素蓄電池の評価
(1)保液率について
各実施例及び各比較例において使用したセパレータについて、予め保液率測定用の試験片(縦100mm、横100mm)を別途作製しておいた。この試験片について、乾燥状態の質量W(wet)を測定した。次に、この試験片を純水に1分間浸して水分平衡状態とした。そして、試験片を純水から取り出した後、1分間保持し、その後、水分を含んだ状態の試験片の質量W(dry)を測定した。
得られた乾燥状態の質量W(wet)及び水分を含んだ状態の質量W(dry)の値を上記した(I)式に代入し、保液率を算出した。得られた結果を表1に示した。
(2)間欠充電寿命
実施例1〜5及び比較例1、2の初期活性化処理済みの電池について、25℃の環境下にて、0.1Itで120%充電を行い、その後、同一の環境下にて0.2Itで電池電圧が1.0Vになるまで放電することにより初期容量を求めた。
その後、0.1Itで120%充電を行い、40℃の環境下に電池を静置した。静置中の電圧をモニターし、電池電圧が1.33Vに達した時点(約10%の容量が自然放電した時点)で、0.1Itで12%の補充電を行い、満充電状態を維持した。そして、1ヶ月に1回、25℃の環境下で0.2Itで電池電圧が1.0Vになるまで放電する放置後放電を行った。放置後放電を行った後、0.1Itで120%充電を行い、その後、25℃の環境下で0.2Itで電池電圧が1.0Vになるまで放電を行い、回復容量を確認した。回復容量確認後は、0.1Itで120%充電を再度行い、40℃の環境下の静置と補充電のサイクルを繰り返した。
そして、次の(II)式より回復容量率を算出した。
回復容量率[%]=(回復容量÷初期容量)×100・・・(II)
ここで、回復容量率が60%を下回った時点の月数を間欠充電寿命とした。得られた結果を表1に示した。
Figure 2018092818
(3)考察
(i)実施例1〜5の電池では、間欠充電寿命が46ヶ月〜52ヶ月である。これに対し、比較例1、2の電池では、間欠充電寿命が28ヶ月〜33ヶ月である。このことから、実施例1〜5の電池は、間欠充電寿命が比較例1、2の電池よりも優れており、高容量化が図られている従来の電池に相当する比較例1、2の電池に比べて寿命特性が改善されていることが確認できる。
実施例1〜5の電池は、正極に接する部分側の第1セパレータの保液率Aが、負極に接する部分側の第2セパレータの保液率Bよりも低い。このため、正極が膨潤化し、アルカリ電解液を正極内に取り込んだとしても、正極の周囲にはアルカリ電解液が比較的少なく、アルカリ電解液の取り込み量はあまり多くはないと考えられる。また、第1セパレータと第2セパレータとでは、親水化処理の処理方法が異なり、これにより、セパレータにおけるアルカリ電解液の透過性に関する性質が異なっていると考えられる。つまり、保液率が低い第1セパレータは、アルカリ電解液を透過しにくく、保液率が高い第2セパレータは、第1セパレータに比べアルカリ電解液を透過しやすい。正極と第2セパレータとの間にアルカリ電解液を透過しにくい第1セパレータが存在すると、正極の膨潤が起こっても第2セパレータから第1セパレータ側へアルカリ電解液はスムーズに移動することは抑制されると考えられる。以上のような理由から、正極から離れている部分には、アルカリ電解液が比較的多く存在でき、セパレータの全体としては、アルカリ電解液の枯渇、いわゆるドライアウトが起こることを抑制でき、その結果、間欠充電寿命が延びているものと考えられる。
一方、比較例1、2の電池は、正極に接する部分側の第1セパレータの保液率Aと、負極に接する部分側の第2セパレータの保液率Bとが等しい。比較例における第1セパレータと第2セパレータとは、親水化処理の処理方法が同じであり、このため、セパレータにおけるアルカリ電解液の透過性に関する性質も同じであると考えられる。このため、比較例1、2においては、第1セパレータと第2セパレータとの界面でのアルカリ電解液の移動はスムーズに行われると考えられる。よって、正極の膨潤化が起こると、正極は負極側のアルカリ電解液も内部に取り込むことが容易に行え、その結果、セパレータ全体として、アルカリ電解液の枯渇が起こるものと考えられる。このため、比較例1、2では、間欠充電寿命が短くなっていると考えられる。
(ii)ここで、比較例1と、比較例2とでは、親水化処理の処理方法が異なっている。つまり、比較例1はスルホン化処理を採用し、比較例2では、フッ素処理を採用している。スルホン化処理とフッ素処理とでは、フッ素処理の方が得られる保液率は高い。このため、比較例1と比較例2とでは、アルカリ電解液をより多く保持できるフッ素処理を施した比較例2の方が比較例1よりも間欠充電寿命が長い。しかしながら、比較例2の間欠充電寿命は、実施例1〜5の間欠寿命よりも短い。このことから、保液率を高めるだけでは、間欠充電寿命は延びず、第1セパレータの保液率Aと第2セパレータの保液率Bとの関係をA<Bとすることが間欠充電寿命の向上に有効であることがわかる。
(iii)実施例1においては、第1セパレータの目付と第2セパレータの目付とは、同じである。実施例2においては、第1セパレータの目付と第2セパレータの目付とは、第1セパレータの目付の方が大きい。これら実施例1及び実施例2では、間欠充電寿命は同じ48ヶ月である。この結果より、第1セパレータの目付を高めても間欠充電寿命の向上にはあまり効果がないと言える。一方、実施例3では、第1セパレータの目付に比べ第2にセパレータの目付が大きい。そして、この実施例3の間欠充電寿命は、実施例1及び2の間欠充電寿命よりも改善されている。このことから、第1セパレータの目付よりも第2セパレータの目付を大きくすることが、間欠充電寿命の向上により有効であると考えられる。
(iv)比較例1及び比較例2の結果から、第1セパレータの親水化処理をスルホン化処理とし、第2セパレータの親水化処理をスルホン化処理とする態様、及び、第1セパレータの親水化処理をフッ素処理とし、第2セパレータの親水化処理をフッ素処理とする態様では、間欠充電寿命を延ばす効果があまり得られないと言える。一方、実施例1〜5のように、第1セパレータの親水化処理をスルホン化処理とし、第2セパレータの親水化処理をフッ素処理、プラズマ処理又は界面活性剤処理とすることが間欠充電寿命を延ばすことに有効であると言える。
なお、本発明は、上記した実施形態及び実施例に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。本発明が適用される電池は、アルカリ蓄電池であればよく、ニッケル水素蓄電池の他に、例えば、ニッケルカドミウム蓄電池、ニッケル亜鉛蓄電池等を挙げることができる。また、電池の機械的な構造は格別限定されることはなく、角形電池の他、円形電池であってもよい。更に、電極群22の形成にあたり、正極複合体54と負極複合体56との積層数は特に限定されるものではない。
2 ニッケル水素蓄電池
22 電極群
24 正極
26 負極
28 セパレータ
50 第1セパレータ
52 第2セパレータ
54 正極複合体
56 負極複合体

Claims (6)

  1. 外装缶と、前記外装缶内にアルカリ電解液とともに収容された電極群とを備え、
    前記電極群は、セパレータを介在させて重ね合わされた正極及び負極を含み、
    前記セパレータは、前記正極と接する第1の部分及び前記負極と接する第2の部分を含み、
    前記第1の部分の保液率をAとし、前記第2の部分の保液率をBとした場合に、A<Bの関係を満たしている、
    アルカリ蓄電池。
  2. 前記第1の部分は、前記正極を包み込む第1セパレータであり、
    前記第2の部分は、前記負極を包み込む第2セパレータである、
    請求項1に記載のアルカリ蓄電池。
  3. 前記第1の部分の単位面積当たりの質量をXg/mとし、前記第2の部分の単位面積当たりの質量をYg/mとした場合に、1.09×X≦Yの関係を満たしている、請求項1又は2に記載のアルカリ蓄電池。
  4. 正極、負極及びセパレータを含む電極群を形成し、前記電極群をアルカリ電解液とともに外装缶内に収容する、アルカリ蓄電池の製造方法において、
    前記セパレータにおける前記正極に接する第1の部分の保液率をAとするための第1の親水化処理を行う第1の親水化処理工程と、
    前記セパレータにおける前記負極に接する第2の部分の保液率をBとするための第2の親水化処理を行う第2の親水化処理工程と、
    前記正極と前記負極との間に前記親水化処理を経た前記セパレータを介在させた状態で、前記正極と前記負極とを重ね合わせて前記電極群を形成する、電極群形成工程と、
    備え、
    前記Aと、前記Bとが、A<Bの関係を満たしている、
    アルカリ蓄電池の製造方法。
  5. 前記第1の部分は、前記正極を包み込む第1セパレータであり、
    前記第2の部分は、前記負極を包み込む第2セパレータであり、
    電極群形成工程は、前記第1セパレータで包み込まれた前記正極と、前記第2セパレータで包み込まれた前記負極とを重ね合わせて前記電極群を形成する、
    請求項4に記載のアルカリ蓄電池の製造方法。
  6. 前記第1の親水化処理は、スルホン化処理であり、
    前記第2の親水化処理は、フッ素処理、プラズマ処理及び界面活性剤を使用した処理の中から選ばれる少なくとも1つの処理である、
    請求項4又は5に記載のアルカリ蓄電池の製造方法。
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