JP2018088405A - 非水系二次電池用負極材、非水系二次電池用負極及び非水系二次電池 - Google Patents
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Abstract
Description
即ち、本発明の課題は、高容量であり、初期効率、サイクル特性等に優れた非水系二次電池用負極材、並びにこれを用いた非水系二次電池用負極及び非水系二次電池を提供することにある。
即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
本発明の非水系二次電池負極用炭素材(以下において、「本発明の負極材」と称す場合がある。)は、複合炭素粒子(A)(以下において、「本発明の複合炭素粒子(A)」と称す場合がある。)と酸化珪素粒子(B)(以下において、「本発明の酸化珪素粒子(B)」と称す場合がある。)(但し、少なくとも酸化珪素粒子と黒鉛質粒子とを含む複合粒子を除く。)を含み、該複合炭素粒子(A)が少なくとも黒鉛質粒子、炭素質物、及び炭素質粒子を含むことを特徴とする。
<複合炭素粒子(A)を含むことに基づく作用効果>
少なくとも黒鉛質粒子、炭素質物、及び炭素質粒子を含む複合炭素粒子(A)は、炭素質粒子の微小な凹凸を有するため、この複合炭素粒子(A)を含むことにより、電解液の細かな流路が確保され、低温時の入出力特性が向上すると考えられる。
高容量の酸化珪素粒子(B)を含むことによって、高容量な負極材を得ることが可能となる。
特に、酸化珪素粒子(B)における珪素原子数(MSi)に対する酸素原子数(MO)の比(MO/MSi)が0.5〜1.6であることによって、高容量であると同時に、Liイオンの吸蔵・放出に伴う体積変化量が小さく、複合炭素粒子(A)の体積変化量と近くなり、複合炭素粒子(A)との接触が損なわれることによる性能低下を低減させることが可能となる。
また、酸化珪素粒子(B)がゼロ価の珪素原子を含むことによって、Liイオンを吸蔵・放出する電位の範囲が複合炭素粒子(A)と近くなり、Liイオンの吸蔵・放出に伴う体積変化が複合炭素粒子(A)と同時に起こるため、複合炭素粒子(A)と酸化珪素粒子(B)の界面のズレが生じにくくなり、複合炭素粒子(A)との接触が損なわれることによる性能低下を低減させることが可能となる。
酸化珪素粒子(B)の粒子間に複合炭素粒子(A)が存在することで、複合炭素粒子(A)が有する微小な凹凸により、電解液の細かな流路を確保しつつ、且つ酸化珪素粒子(B)との接点を増やすことが可能となり、粒子間接着強度が増して極板強度が向上し、酸化珪素粒子(B)の充放電時における大きな膨張収縮によっても導電パスが切れることを抑制できると考えられる。このため高容量で初期効率とサイクル特性に優れた非水系二次電池負極用炭素材を得ることができたと考えられる。
<構成>
本発明の複合炭素粒子(A)は、少なくとも黒鉛質粒子と炭素質物と炭素質粒子とを含む複合粒子である。炭素質粒子を含有することで、複合炭素粒子(A)の表面に均一かつ連続的な微細流路が形成され、低温下においてもスムーズなリチウムイオンの移動が可能となるため、非水系二次電池の低温時における入出力特性を向上させることが可能となる。
(粒子径)
本発明の複合炭素粒子(A)の平均粒子径(d50)は通常50μm以下、好ましくは40μm以下、より好ましくは30μm以下、更に好ましくは20μm以下であり、通常3μm以上、好ましくは、6μm以上、より好ましくは8μm以上である。複合炭素粒子(A)のd50が小さすぎると、比表面積が大きくなるため電解液の分解が増え、初期効率が低下する傾向があり、d50が大きすぎると急速充放電特性の低下を招く傾向がある。
d10が小さすぎると、粒子の凝集傾向が強くなり、スラリー粘度上昇などの工程不都合の発生、非水系二次電池における電極強度や初期充放電効率の低下の傾向がある。d10が大きすぎると高電流密度充放電特性の低下、低温入出力特性の低下の傾向がある。
d90が小さすぎると、非水系二次電池における電極強度の低下や初期充放電効率の低下を招く場合があり、大きすぎるとスラリーの塗布時の筋引きなどの工程不都合の発生、高電流密度充放電特性の低下、低温入出力特性の低下を招く場合がある。
本発明の複合炭素粒子(A)のBET法による比表面積は通常0.5m2/g以上、好ましくは1m2/g以上、より好ましくは2m2/g以上、更に好ましくは3m2/g以上である。また、通常15m2/g以下、好ましくは12m2/g以下、より好ましくは10m2/g以下、更に好ましくは8m2/g以下、特に好ましくは6m2/g以下である。比表面積が大きすぎると負極活物質として用いた時に電解液に露出した部分と電解液との反応性が増加し、初期効率の低下、ガス発生量の増大を招きやすく、好ましい電池が得られにくい傾向がある。比表面積が小さすぎるとリチウムイオンが出入りする部位が少なく、高速充放電特性及び出力特性に劣る傾向がある。
複合炭素粒子(A)の比表面積は、後掲の実施例の項に記載される方法で測定される。
本発明の複合炭素粒子(A)のタップ密度は、通常0.8g/cm3以上、0.85g/cm3以上が好ましく、0.9g/cm3以上がより好ましく、0.95g/cm3以上が更に好ましい。また、通常1.8g/cm3以下、1.5g/cm3以下が好ましく、1.3g/cm3以下がより好ましい。
タップ密度が0.8g/cm3以上であるということは、複合炭素粒子(A)が球状を呈していることを示す指標の一つである。タップ密度が0.8g/cm3より小さいということは、複合炭素粒子(A)の原料である黒鉛質粒子が充分な球形粒子となっていないことを示す指標の一つである。タップ密度が0.8g/cm3より小さいと、電極内で充分な連続空隙が確保されず、空隙に保持された電解液内のLiイオンの移動性が落ちることで、急速充放電特性が低下する傾向がある。
本発明の複合炭素粒子(A)のアスペクト比は、通常1以上、好ましくは1.5以上、より好ましくは1.6以上、更に好ましくは1.7以上、通常4以下、好ましくは3以下、より好ましくは2.5以下、更に好ましくは2以下である。
アスペクト比が大きすぎると、電極とした際に粒子が集電対と平行方向に並ぶ傾向があるため、電極の厚み方向への連続した空隙が充分確保されず、厚み方向へのLiイオン移動性が低下し、急速充放電特性の低下を招く傾向がある。複合炭素粒子(A)のアスペクト比は、3次元的に観察したときの複合炭素粒子(A)の最長となる径Aと、それと直交する径のうち最短となる径Bとしたとき、A/Bで表される。複合炭素粒子(A)の観察は、拡大観察ができる走査型電子顕微鏡で行う。厚さ50ミクロン以下の金属の端面に固定した任意の50個の複合炭素粒子(A)を選択し、それぞれについて試料が固定されているステージを回転、傾斜させて、A、Bを測定し、A/Bの平均値を求める。
本発明の複合炭素粒子(A)は、後述の実施例の項に記載の方法で測定されるフロー式粒子像分析より求められる円形度が0.88以上であることが好ましい。このように円形度が高い複合炭素粒子(A)を用いることで、高電流密度充放電特性を高めることができる。
BET法による比表面積は、後掲の実施例の項に記載の方法で測定される。
本発明の複合炭素粒子(A)は、その学振法によるX線広角回折で求めた格子面(002面)の面間隔d値(層間距離(d002))が、好ましくは0.338nm以下、より好ましくは0.337以下である。d002値が大きすぎるということは複合炭素粒子(A)の結晶性が低いことを示し、リチウムイオン二次電池の初期不可逆容量が増加する場合がある。一方、複合炭素粒子(A)の002面の面間隔の理論値は0.335nmであるため、通常0.335nm以上である。
(d002)及び(Lc)の測定方法は、以下の通りである。
試料粉末に総量の約15重量%のX線標準高純度シリコン粉末を加えて混合したものを材料とし、グラファイトモノクロメーターで単色化したCuKα線を線源とし、反射式ディフラクトメーター法で広角X線回折曲線を測定する。学振法を用いて面間隔(d002)及び結晶子の大きさ(Lc)を求める。
ラマンR値は、ラマン分光法で求めたラマンスペクトルにおける1580cm−1付近のピークPAの強度IAと、1360cm−1付近のピークPBの強度IBとを測定したときの、その強度比R(R=IB/IA)として定義する。なお、「1580cm−1付近」とは1580〜1620cm−1の範囲を、「1360cm−1付近」とは1350〜1370cm−1の範囲を指す。
アルゴンイオンレーザー光の波長 :514.5nm
試料上のレーザーパワー :25mW
分解能 :4cm−1
測定範囲 :1100cm−1〜1730cm−1
ピーク強度測定、ピーク半値幅測定:バックグラウンド処理、スムージング処理(単純平均によるコンボリューション5ポイント)
本発明の複合炭素粒子(A)の水銀圧入法による10nm〜100000nmの範囲の細孔容積は、通常1.0mL/g以下、好ましくは、0.9mL/g以下、より好ましくは0.8mL/g以下であり、通常、0.05mL/g以上、好ましくは、0.1mL/g以上、より好ましくは0.15mL/g以上である。全細孔容積が上記範囲を下回ると、非水系電解液の浸入可能な空隙が少なくなり易く、急速充放電をさせた時にLiイオンの挿入脱離が間に合わなくなり、それに伴いリチウム金属が析出しサイクル特性が悪化する傾向がある。一方、上記範囲を上回ると、極板作製時にバインダーが空隙に吸収され易くなり、それに伴い極板強度の低下を招く傾向がある。
引き続き、4psia(約28kPa)に減圧して前記セルに水銀を導入し、圧力を4psia(約28kPa)から40000psia(約280MPa)までステップ状に昇圧させた後、25psia(約170kPa)まで降圧させる。
なお、水銀の表面張力(γ)は485dyne/cm、接触角(ψ)は140°として算出する。平均細孔径は、累計細孔体積が50%となるときの細孔径として定義する。
本発明の複合炭素粒子(A)は、黒鉛質粒子と炭素質粒子と炭素質物との複合粒子であれば特にその製造方法は限定されないが、例えば、以下の(1)及び(2)の観点を考慮した製造方法を採用することが好ましい。
工程(a):黒鉛質粒子と炭素質粒子を解砕しながら混合撹拌する工程
工程(b):工程(a)で得られた粉体に炭素質物前駆体を混合する工程
工程(c):工程(b)で得られた混合物を、不活性ガス中で熱処理する工程
なお、黒鉛質粒子、炭素質粒子及び炭素質物前駆体はそれぞれ1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
黒鉛質粒子と炭素質粒子を解砕しながら混合撹拌する方法は、常法により行うことができる。以下に一例を示す。
黒鉛質粒子と炭素質粒子の混合比率は、目的とする複合粒子の組成に基づいて適宜選択されるべきものであるが、黒鉛質粒子に対して、炭素質粒子は、通常0.01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは0.15重量%以上であり、通常20重量%以下、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下、更に好ましくは2.9重量%以下である。上記範囲であると、電池の充放電効率および放電容量などリチウムイオン二次電池に求められる諸特性を満足しつつ、低温下においても入出力特性が高くなる利点がある。
黒鉛質粒子と炭素質粒子を混合する装置として解砕混合機を採用する場合、具体的な装置は特に限定されず、市販されているものを適宜採用することができるが、例えばロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ヘンシェルミキサー等が挙げられる。また、解砕混合条件も特に限定されないが、解砕羽根(チョッパー)の回転数は、通常100rpm以上、好ましくは1000rpm以上、より好ましくは2000rpm以上であり、通常100000rpm以下、好ましくは30000rpm以下、好ましくは10000rpm以下である。さらに解砕混合時間は、通常30秒以上、好ましくは1分以上、より好ましくは10分以上であり、通常24時間以下、好ましくは3時間以下、より好ましくは1時間以下である。上記範囲内であると、黒鉛質粒子や炭素質粒子の凝集を効果的に防止することができる。
工程(a)で得られた粉体(以下、「原料炭素材」と称す場合がある。)と炭素質物前駆体との混合は常法により行うことができる。以下に、一例を示す。
混合温度は炭素質物前駆体の軟化点以上であり、通常5℃以上であり、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上、一方通常250℃以下、好ましくは200℃以下、より好ましくは180℃以下、さらに好ましくは150℃以下である。軟化点より低い温度で混合した場合、炭素質物前駆体の流動性が悪くなり、均一に混合できないばかりではなく、加圧処理の際に液漏れの原因となる傾向がある。一方、温度が高すぎる場合、均一に混合又は捏合することが困難になり、且つ液状にするまでの加熱時間の長期化や高温で取り扱う必要が生じるため生産性に欠ける傾向がある。
工程(a)で得られた粉体と炭素質物前駆体の混合比率は、目的とする複合炭素粒子(A)の組成に基づいて適宜選択されるべきものであるが、原料炭素材に対して、炭素質物前駆体は、通常0.01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは0.5重量%以上であり、更に好ましくは1重量%以上であり、通常60重量%以下、好ましくは30重量%以下、より好ましくは20重量%以下であり、更に好ましくは10重量%以下であり、特に好ましくは5重量%以下である。上記範囲であると、電池の充放電効率、放電容量、および低温下における入出力特性が高くなる利点がある。
回分方式の混合装置としては、2本の枠型が自転しつつ公転する構造の混合機;高速高剪断ミキサーであるディゾルバーや高粘度用のバタフライミキサーの様な、一枚のブレートがタンク内で撹拌・分散を行う構造の装置;半円筒状混合槽の側面に沿ってシグマ型などの撹拌翼が回転する構造を有する、いわゆるニーダー形式の装置;撹拌翼を3軸にしたトリミックスタイプの装置;容器内に回転ディスクと分散媒体を有するいわゆるビーズミル型式の装置などが用いられる。
(1)焼成温度
焼成温度は混合物の調製に用いた炭素質物前駆体により異なるが、炭素化する場合、通常は600℃以上、好ましくは700℃以上、より好ましくは800℃以上に加熱し、通常1500℃以下、好ましくは1400℃以下、より好ましくは1200℃以下に止めるのが好ましい。
焼成処理条件において、熱履歴温度条件、昇温速度、冷却速度、熱処理時間等は、適宜設定する。また、比較的低温領域で熱処理した後、所定の温度に昇温することもできる。なお、本工程に用いる反応機は回分式でも連続式でも、また一基でも複数基でもよい。
焼成に使用する炉は上記要件を満たせば特に制約はないが、例えば、シャトル炉、トンネル炉、リードハンマー炉、ロータリーキルン、オートクレーブ等の反応槽、コーカー(コークス製造の熱処理槽)、タンマン炉、アチソン炉、高周波誘導加熱炉などを用いることができ、加熱方式も、直接式抵抗加熱、間接式抵抗加熱、直接燃焼加熱、輻射熱加熱等を用いることができる。熱処理時には、必要に応じて攪拌を行なってもよい。
前述の製造方法によって得られた複合粒子について、別途粉砕処理を行ってもよい。
粉砕処理に使用する粗粉砕機としては、ジョークラッシャー、衝撃式クラッシャー、コ−ンクラッシャー等が挙げられ、中間粉砕機としてはロールクラッシャー、ハンマーミル等が挙げられ、微粉砕機としてはボールミル、振動ミル、ピンミル、攪拌ミル、ジェットミル等が挙げられる。
粉砕時間は、通常30秒以上、好ましい1分以上、より好ましくは1分30秒以上、更に好ましくは2分以上である。また、通常3時間以下、好ましくは2.5時間以下、より好ましくは2時間以下である。粉砕時間が短すぎると粒子径制御が難しくなる傾向があり、粉砕時間が長すぎると、生産性が低下する傾向がある。
粉砕時間は、通常30秒以上、好ましくは1分以上、より好ましくは1分30秒以上、更に好ましくは2分以上である。また、通常3時間以下、好ましくは2.5時間以下、より好ましくは2時間以下である。粉砕時間が短すぎると粒子径制御が難しくなる傾向があり、粉砕時間が長すぎると、生産性が低下する傾向がある。
分級処理に用いる装置としては特に制限はないが、例えば、乾式篩い分けの場合:回転式篩い、動揺式篩い、旋動式篩い、振動式篩い等を用いることができ、乾式気流式分級の場合:重力式分級機、慣性力式分級機、遠心力式分級機(クラシファイア、サイクロン等)等を用いることができ、湿式篩い分けの場合:機械的湿式分級機、水力分級機、沈降分級機、遠心式湿式分級機等を用いることができる。
本発明の複合炭素粒子(A)における炭素質物の含有量は、黒鉛質粒子に対して、通常0.01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上、更に好ましくは0.3%以上、特に好ましくは0.7重量%以上であり、また前記含有量は、通常20重量%以下、好ましくは15重量%以下、更に好ましくは10重量%以下、特に好ましくは7重量%以下、最も好ましくは5重量%以下である。
一方、炭素質物の含有量が少なすぎると、被覆による効果が得られにくくなる傾向がある。すなわち、電池において電解液との副反応を十分に抑制できず、初期サイクル時充放電不可逆容量の増大、初期効率の低下を招く傾向がある。
w1を黒鉛質粒子の重量(kg)、w2を焼成後複合炭素粒子(A)重量(kg)とすると、炭素質物の含有量は、下記式で算出される。
炭素質物の含有量(重量%)=[(w2−w1)/w1]×100
本発明の複合炭素粒子(A)における炭素質粒子の含有量は、黒鉛質粒子に対する炭素質粒子の含有量で、通常0.01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上、更に好ましくは0.3%以上、特に好ましくは0.7重量%以上であり、また、通常20重量%以下、好ましくは15重量%以下、更に好ましくは10重量%以下、特に好ましくは7重量%以下、最も好ましくは5重量%以下である。
一方、炭素質粒子の含有量が少なすぎると、被覆による効果が得られにくくなる傾向がある。すなわち、電池において電解液との副反応を十分に抑制できず、初期サイクル時充放電不可逆容量の増大、初期効率の低下を招く傾向がある。
本発明の複合炭素粒子(A)の原料となる、黒鉛質粒子としては、天然黒鉛、人造黒鉛の何れを用いてもよい。黒鉛としては、不純物の少ないものが好ましく、必要に応じて種々の精製処理を施して用いる。
黒鉛の形状は特に制限されず、薄片状、繊維状、不定形粒子などから適宜選択して用いることができるが、好ましくは薄片状である。
これらの天然黒鉛の中で、土壌黒鉛は一般に粒径が小さいうえ、純度が低い。これに対して、鱗片状黒鉛や鱗状黒鉛は、黒鉛化度が高く不純物量が低い等の長所があるため、本発明において好ましく使用することができる。
人造黒鉛の具体例としては、コールタールピッチ、石炭系重質油、常圧残油、石油系重質油、芳香族炭化水素、窒素含有環状化合物、硫黄含有環状化合物、ポリフェニレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリビニルブチラール、天然高分子、ポリフェニレンサイルファイド、ポリフェニレンオキシド、フルフリルアルコール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、イミド樹脂などの有機物を、通常2500℃以上、3200℃以下の範囲の温度で焼成し、黒鉛化したものが挙げられる。
球状の黒鉛質粒子を得るには、例えば、原料となる黒鉛に対し球形化処理を行う方法が挙げられる。以下に、球形化処理を行う方法について記載するが、この方法に限定されるものではない。
具体的には、ケーシング内部に多数のブレードを設置したローターを有し、そのローターが高速回転することによって、内部に導入された炭素材料に対して衝撃圧縮、摩擦、せん断力等の機械的作用を与え、表面処理を行なう装置が好ましい。また、黒鉛を循環させることによって機械的作用を繰り返し与える機構を有するものであるのが好ましい。
本発明における黒鉛質粒子は、次に示す物性の何れか1つ又は複数を満たしていることが好ましい。本発明においては、かかる物性を示す黒鉛質粒子1種を単独で用いても、2種以上を任意の組み合わせで併用してもよい。
なお、以下の物性の測定方法は、本発明の複合炭素粒子(A)の測定方法と同様である。
黒鉛質粒子のd50は通常50μm以下、好ましくは40μm以下、より好ましくは30μm以下、更に好ましくは20μm以下、特に好ましくは15μm以下であり、通常3μm以上、好ましくは4μm以上、より好ましくは5μm、更に好ましくは6μmμm以上である。d50が小さすぎると、比表面積が大きくなるため電解液の分解が増え、初期効率が低下する傾向があり、d50が大きすぎると急速充放電特性の低下を招く傾向がある。
黒鉛質粒子のアスペクト比は、通常1以上、好ましくは1.5以上、より好ましくは1.6以上、更に好ましくは1.7以上、通常4以下、好ましくは3以下、より好ましくは2.5以下、更に好ましくは2以下である。
アスペクト比が大きすぎると、電極とした際に粒子が集電対と平行方向に並ぶ傾向があるため、電極の厚み方向への連続した空隙が充分確保されず、厚み方向へのリチウムイオン移動性が低下し、急速充放電特性の低下を招く傾向がある。
黒鉛質粒子のd10は通常1μm以上、好ましくは2μm以上、より好ましくは3μm以上であり、また、通常20μm以下、好ましくは15μm以下、より好ましくは10μm以下である。
d10が小さすぎると、粒子の凝集傾向が強くなり、スラリー粘度上昇などの工程不都合の発生、非水系二次電池における電極強度の低下や初期充放電効率が低下する傾向がある。d10が大きすぎると高電流密度充放電特性の低下、低温入出力特性が低下する傾向がある。
黒鉛質粒子のd90は通常5μm以上、好ましくは8μm以上、より好ましくは10μm以上であり、また、通常100μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下、更に好ましくは25μm以下である。
d90が小さすぎると、非水系二次電池における電極強度の低下や初期充放電効率の低下を招く場合があり、大きすぎるとスラリーの塗布時の筋引きなどの工程不都合の発生、高電流密度充放電特性の低下、低温入出力特性の低下を招く場合がある。
黒鉛質粒子のBET法による比表面積は通常0.5m2/g以上、好ましくは1m2/g以上、より好ましくは3m2/g以上、更に好ましくは4m2/g以上、特に好ましくは5m2/g以上である。また、通常30m2/g以下、好ましくは20m2/g以下、より好ましくは10m2/g以下、更に好ましくは9m2/g以下、特に好ましくは8m2/g以下である。比表面積が大きすぎると負極活物質として用いた時に電解液に露出した部分と電解液との反応性が増加し、初期効率の低下、ガス発生量の増大を招きやすく、好ましい電池が得られにくい傾向がある。比表面積が小さすぎるとリチウムイオンが出入りする部位が少なく、高速充放電特性及び出力特性に劣る傾向がある。
黒鉛質粒子のタップ密度は、通常0.8g/cm3以上、0.85g/cm3以上が好ましく、0.9g/cm3以上がより好ましく、0.95g/cm3以上が更に好ましい。また、通常1.8g/cm3以下、1.5g/cm3以下が好ましく、1.3g/cm3以下がより好ましい。
タップ密度が0.8g/cm3以上であるということは、黒鉛質粒子が球状を呈していることを示す指標の一つである。タップ密度が0.8g/cm3より小さいと、電極内で充分な連続空隙が確保されず、空隙に保持された電解液内のリチウムイオンの移動性が落ちることで、急速充放電特性が低下する傾向がある。
黒鉛質粒子の円形度は、通常0.88以上、より好ましくは0.9以上、更に好ましくは0.92以上である。また、円形度は通常1以下、好ましくは0.99以下、より好ましくは0.97以下である。円形度が小さすぎると、非水系二次電池の高電流密度充放電特性が低下する傾向がある。
黒鉛質粒子のラマンR値は通常1以下、好ましくは0.8以下、より好ましくは0.6以下、更に好ましくは0.5以下であり、通常0.05以上、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.25以上である。ラマンR値がこの範囲を下回ると、粒子表面の結晶性が高くなり過ぎてLi挿入サイト数が減り、急速充放電特性の低下を招く傾向がある。一方、この範囲を上回ると、粒子表面の結晶性が乱れ、電解液との反応性が増し、充放電効率の低下やガス発生の増加を招く傾向がある。
黒鉛質粒子の水銀圧入法による10nm〜100000nmの範囲の細孔容積は、通常1.0mL/g以下、好ましくは、0.9mL/g以下、より好ましくは0.8mL/g以下であり、通常、0.05mL/g以上、好ましくは、0.1mL/g以上、より好ましくは0.15mL/g以上である。全細孔容積が上記範囲を下回ると、非水系電解液の浸入可能な空隙が少なくなり易く、急速充放電をさせた時にLiイオンの挿入脱離が間に合わなくなり、それに伴いリチウム金属が析出しサイクル特性が悪化する傾向がある。一方、上記範囲を上回ると、極板作製時にバインダーが空隙に吸収され易くなり、それに伴い極板強度の低下を招く傾向がある。
黒鉛質粒子の細孔径80nm〜900nmの範囲の微細孔容積は、水銀圧入法(水銀ポロシメトリー)を用いて測定した値であり、通常0.08mL/g以上、好ましくは0.1mL/g以上、より好ましくは0.15mL/g以上、更に好ましくは0.3mL/g以上である。また、通常1mL/g以下であり、好ましくは0.8mL/g以下、更に好ましくは0.5mL/g以下である。
細孔径80nm〜900nmの範囲の微細孔容積が上記範囲を下回ると、非水系二次電池の充放電の際に電解液の移動が十分円滑に行われず、急速充放電をさせた時にLiイオンの挿入脱離が間に合わなくなり、それに伴いリチウム金属が析出しサイクル特性が悪化する傾向がある。一方、上記範囲を上回ると、極板作製時にバインダーが空隙に吸収され易くなり、それに伴い極板強度の低下や初期効率の低下を招く傾向がある。
本発明の複合炭素粒子(A)を構成する材となる、炭素質粒子としては種類も特に限定されないが、石炭微粉、気相炭素粉、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノファイバー等の1種又は2種以上が挙げられる。この中でもカーボンブラックが特に好ましい。カーボンブラックであると、低温下においても入出力特性が高くなり、同時に安価・簡便に入手が可能という利点がある。
本発明における炭素質粒子は、次に示す物性の何れか1つ又は複数を満たしていることが好ましい。本発明においては、かかる物性を示す炭素質粒子1種を単独で用いても、2種以上を任意の組み合わせで併用してもよい。
本発明における炭素質粒子の一次粒子径又は繊維径は、通常1nm以上500nm以下である。一次粒子径は、好ましくは3nm以上、より好ましくは15nm以上であり、更に好ましくは30nm以上であり、特に好ましくは40nm以上であり、好ましくは200nm以下、より好ましくは100nm以下、特に好ましくは70nm以下である。なお、炭素質粒子の一次粒子径又は繊維径は、SEM等の電子顕微鏡観察やレーザー回折式粒度分布計などによって測定することができる。
炭素質粒子の一次粒子径又は繊維径が大きすぎる場合、比表面積が小さくなり、低温時の入出力特性が低下する傾向がある。また、炭素質粒子の一次粒子径又は繊維径が小さすぎる場合、比表面積が大きくなり、容量が低下する傾向がある
炭素質粒子のBET法による比表面積は、通常1m2/g以上、好ましくは10m2/g以上、より好ましくは30m2/g以上であり、通常1000m2/g以下、好ましくは500m2/g以下、より好ましくは100m2/g以下、更に好ましくは70m2/g以下の範囲である。比表面積が大きすぎると負極活物質として用いた時に電解液に露出した部分と電解液との反応性が増加し、初期効率の低下、ガス発生量の増大を招きやすく、好ましい電池が得られにくい傾向がある。比表面積が小さすぎるとLiイオンが出入りする部位が少なく、高速充放電特性及び出力特性に劣る傾向がある。
炭素質粒子の嵩密度は、通常0.01g/cm3以上、好ましくは0.1g/cm3以上、より好ましくは0.15g/cm3以上であり、更に好ましくは0.17g/cm3以上であり、通常1g/cm3以下、好ましくは0.8g/cm3以下、より好ましくは0.6g/cm3以下である。
炭素質粒子の嵩密度が大きすぎる場合、低温入出力特性が低下する傾向がある。また、嵩密度が小さすぎる場合、電池容量が低下する傾向がある。
炭素質粒子の嵩密度は、粉体密度測定器を用い、直径1.6cm、体積容量20cm3の円筒状タップセルに、目開き300μmの篩を通して、原料炭素材を落下させて、セルに満杯に充填した後、その時の体積と試料の重量から密度を求めることによって測定することができる。
炭素質粒子のタップ密度は、通常0.1g/cm3以上、好ましくは0.15g/cm3以上、より好ましくは0.2g/cm3以上であり、通常2g/cm3以下、好ましくは1g/cm3以下、より好ましくは0.8g/cm3以下である。炭素質粒子のタップ密度が大きすぎる場合、低温入出力特性が低下する傾向があり、小さすぎる場合、電池容量が低下する傾向がある。
炭素質粒子のDBP吸油量は、通常10mL/100g以上、好ましくは50mL/100g以上、より好ましくは60mL/100g以上、通常1000mL/100g以下、好ましくは500mL/100g以下、より好ましくは200mL/100g以下、更に好ましくは100mL/100g以下である。
炭素質粒子のDBP吸油量が大きすぎる場合、容量が低下する傾向があり、小さすぎる場合、低温入出力特性が低下する傾向がある。
本発明の複合炭素粒子(A)の原料となる、炭素質物前駆体としては、以下の(i)又は(ii)に記載の炭素材が好ましく、これらは1種を単独で用いても、2種以上を任意の組み合わせで併用してもよい。
(ii)炭化可能な有機物を低分子有機溶媒に溶解させたもの
<構成>
前述のメカニズムの項に説明したように、本発明の酸化珪素粒子(B)における珪素原子数(MSi)に対する酸素原子数(MO)の比(MO/MSi)は0.5〜1.6であることが好ましい。また、ゼロ価の珪素原子を含むことが好ましい。また、結晶化した珪素の微結晶を含むことが好ましい。
(粒子径)
本発明の酸化珪素粒子(B)の平均粒子径、即ち、体積基準の粒子径分布における小粒子側から50%体積積算部の粒子径(d50)は、0.1μm以上20μm以下であることが好ましい。酸化珪素粒子(B)のd50が上記範囲であれば、電極にした場合、複合炭素粒子(A)によって形成された間隙に酸化珪素粒子(B)が存在し、充放電によるLiイオン等のアルカリイオンの吸蔵・放出に伴う酸化珪素粒子(B)の体積変化を間隙が吸収して、体積変化による導電パス切れを抑制し、結果としてサイクル特性を向上させることができる。酸化珪素粒子(B)のd50はより好ましくは0.3〜15μmであり、更に好ましくは0.4〜10μm、特に好ましくは0.5〜8μmである。
本発明の酸化珪素粒子(B)のBET法による比表面積は80m2/g以下であることが好ましく、60m2/g以下であることが好ましい。また、0.5m2/g以上であることが好ましく、1m2/g以上であることがより好ましく、1.5m2/g以上であることが更に好ましい。酸化珪素粒子(B)のBET法による比表面積が前記範囲内であると、Liイオン等のアルカリイオンの入出力の効率を良好に維持でき、酸化珪素粒子(B)が好適な大きさとなるため、複合炭素粒子(A)によって形成された間隙に存在させることができ、複合炭素粒子(A)との導電パスを確保することができる。また、酸化珪素粒子(B)が好適な大きさとなるため不可逆容量の増大を抑制し、高容量を確保することができる。
BET法による比表面積は、後掲の実施例の項に記載の方法で測定される。
本発明で用いる酸化珪素粒子(B)は、通常、二酸化珪素(SiO2)を原料とし、金属珪素(Si)及び/又は炭素を用いてSiO2を熱還元させることにより得られる、SiOxのxの値が0<x<2で表される珪素酸化物からなる粒子の総称である(ただし、後述するように、珪素及び炭素以外の他の元素をドープすることも可能であり、この場合はSiOxとは異なる組成式となるが、このようなものも本発明に用いる酸化珪素粒子(B)に含まれる。)。珪素(Si)は、黒鉛と比較して理論容量が大きく、更に非晶質珪素酸化物は、リチウムイオン等のアルカリイオンの出入りがしやすく、高容量を得ることが可能となる。本発明の酸化珪素粒子(B)としては、前述の通り珪素原子数(MSi)に対する酸素原子数(MO)の比(MO/MSi)が0.5〜1.6の酸化珪素粒子(B)であることが好ましい。
酸化珪素粒子(B1)は、本発明の特性を満たすものであれば、製法は問わないが、例えば特許第3952118号公報に記載されたような方法によって製造された酸化珪素粒子を使用することができる。具体的には、二酸化珪素粉末と、金属珪素粉末あるいは炭素粉末とを特定の割合で混合し、この混合物を反応器に充填した後、常圧あるいは特定の圧力に減圧し、1000℃以上に昇温し、保持してSiOxガスを発生させ、冷却析出させて、一般式SiOx(xは0.5≦x≦1.6)で示される酸化珪素粒子を得ることができる。析出物は、力学的エネルギー処理を与えることで、粒子とすることができる。
酸化珪素粒子の表面の少なくとも一部に非晶質炭素からなる炭素層を備えた複合型の酸化珪素粒子(B2)を製造する方法としては特に制限はないが、酸化珪素粒子(B1)に石油系や石炭系のタールやピッチ、ポリビニルアルコール、ポリアクリルニトリル、フェノール樹脂、セルロース等の樹脂を必要により溶媒等を用いて混合した後、非酸化性雰囲気で500℃〜3000℃、好ましくは700℃〜2000℃、より好ましくは800〜1500℃で焼成することで、酸化珪素粒子の表面の少なくとも一部に非晶質炭素からなる炭素層を備えた複合型の酸化珪素粒子(B2)を製造することができる。
本発明の酸化珪素粒子(B)は、上記のようにして製造された酸化珪素粒子(B1)や複合型の酸化珪素粒子(B2)を更に熱処理を施して不均化処理したものであってもよく、不均化処理を施すことで、アモルファスSiOx中にゼロ価の珪素原子がSi微細結晶として偏在する構造が形成され、このようなアモルファスSiOx中のSi微細結晶により、本発明の負極材のメカニズムの項に記載した通り、Liイオンを吸蔵・放出する電位の範囲が炭素質粒子と近くなり、Liイオンの吸蔵・放出に伴う体積変化が複合炭素粒子(A)と同時に起こるため、複合炭素粒子(A)と酸化珪素粒子(B)の界面における相対位置関係が維持され、炭素質粒子との接触が損なわれることによる性能低下を低減させることが可能となる。
本発明の酸化珪素粒子(B)は、珪素の微結晶を含む酸化珪素粒子の表面を炭素でコーティングした複合型の酸化珪素粒子であってもよい。
I:一般式SiOx(0.5≦x<1.6)で表される酸化珪素粉末を原料として、少なくとも有機物ガス及び/又は蒸気を含む雰囲気下900〜1400℃、好ましくは1000〜1400℃、より好ましくは1050〜1300℃、更に好ましくは1100〜1200℃の温度域で熱処理することにより、原料の酸化珪素粉末を珪素と二酸化珪素の複合体に不均化すると共に、その表面を化学蒸着する方法
II:一般式SiOx(0.5≦x<1.6)で表される酸化珪素粉末をあらかじめ不活性ガス雰囲気下900〜1400℃、好ましくは1000〜1400℃、より好ましくは1100〜1300℃で熱処理を施して不均化してなる珪素複合物、シリコン微粒子をゾルゲル法により二酸化珪素でコーティングした複合物、シリコン微粉末を煙霧状シリカ、沈降シリカのような微粉状シリカと水を介して凝固させたものを焼結して得られる複合物、又は珪素及びこの部分酸化物もしくは窒化物等の好ましくは0.1〜50μmの粒度まで粉砕したものをあらかじめ不活性ガス気流下で800〜1400℃で加熱したものを原料に、少なくとも有機物ガス及び/又は蒸気を含む雰囲気下、800〜1400℃、好ましくは900〜1300℃、より好ましくは1000〜1200℃の温度域で熱処理して表面を化学蒸着する方法
III:一般式SiOx(0.5≦x<1.6)で表される酸化珪素粉末をあらかじめ500〜1200℃、好ましくは500〜1000℃、より好ましくは500〜900℃の温度域で有機物ガス及び/又は蒸気で化学蒸着処理したものを原料として、不活性ガス雰囲気下900〜1400℃、好ましくは1000〜1400℃、より好ましくは1100〜1300℃の温度域で熱処理を施して不均化する方法
酸化珪素粒子(B)は、珪素、酸素以外の元素がドープされていてもよい。珪素、酸素以外の元素がドープされた酸化珪素粒子(B)は、粒子内部の化学構造が安定化することにより初期充放電効率、サイクル特性の向上が見込まれる。さらに、このような酸化珪素粒子(B)は、リチウムイオン受け入れ性が向上して複合炭素粒子(A)のリチウムイオン受け入れ性に近づくので、複合炭素粒子(A)と酸化珪素粒子(B)を共に含む負極材を用いることで、急速充電時にも負極電極内でリチウムイオンが極端に濃縮されることがなく、金属リチウムが析出しにくい電池を作製することができる。
<複合炭素粒子(A)と酸化珪素粒子(B)の含有割合>
本発明の負極材は、前述の本発明に好適な物性を備える複合炭素粒子(A)と酸化珪素粒子(B)とを[複合炭素粒子(A)の重量]:[酸化珪素粒子(B)の重量]=30:70〜99:1、特に40:60〜98:3、とりわけ50:50〜95:5の割合で含むことが好ましく、このような割合で複合炭素粒子(A)と酸化珪素粒子(B)とを混合して用いることにより、複合炭素粒子(A)同士によって形成された間隙に、高容量かつLiイオンの吸蔵・放出に伴う体積変化が小さい酸化珪素粒子(B)が存在することで、複合炭素粒子(A)との接触が損なわれることによる性能低下が小さい、高容量な負極材を得ることが可能となる。
(平均粒子径(d50))
本発明の負極材は、平均粒子径、即ち、体積基準の粒径分布における小粒子側から50%積算部の粒子径(d50)は3μm以上30μm以下であることが好ましい。本発明の負極材のd50が3μm以上であると、比表面積が大きくなることによる不可逆容量の増加を防ぐことができる。一方、d50が30μm以下であると、電解液と負極材の粒子との接触面積が減ることによる急速充放電性の低下を防ぐことができる。負極材のd50は好ましくは5〜27μm、更に好ましくは7〜25μm、特に好ましくは8〜23μmである。
本発明の負極材のタップ密度は、好ましくは0.8〜1.8g/cm3、より好ましくは0.9〜1.7g/cm3、更に好ましくは1.0〜1.6g・cm3である。タップ密度が上記範囲内であると、負極とした場合に、複合炭素粒子(A)によって形成される間隙に電解液及び酸化珪素粒子(B)を存在させることができ、高容量化、高レート特性化を実現することができる。
タップ密度は、後掲の実施例の項に記載の方法で測定される。
本発明の負極材のBET法による比表面積は、通常0.5m2/g以上、好ましくは2m2/g以上、より好ましくは3m2/g以上、さらに好ましくは4m2/g以上、特に好ましくは5m2/g以上である。また通常30m2/g以下、好ましくは20m2/g以下、より好ましくは10m2/g以下、更に好ましくは9m2/g以下、特に好ましくは8m2/g以下である。比表面積がこの範囲を下回ると、Liが出入りする部位が少なく、リチウムイオン二次電池の高速充放電特性出力特性や低温入出力特性が劣り、一方、比表面積がこの範囲を上回ると活物質の電解液に対する活性が過剰になり、電解液との副反応の増大により電池の初期充放電効率の低下やガス発生量の増大を招き、電池容量が低下する傾向がある。
BET法による比表面積は、後掲の実施例の項に記載の方法で測定される。
本発明の非水系二次電池用負極(以下、「本発明の負極」と称す場合がある。)は、集電体と、該集電体上に形成された活物質層とを備え、該活物質層が本発明の負極材を含有するものである。
本発明の非水系二次電池は、正極及び負極、並びに電解質を備える非水系二次電池であって、負極として、本発明の負極を用いたものである。
本発明の非水系二次電池の正極の活物質となる正極材料としては、例えば、基本組成がLiCoO2で表されるリチウムコバルト複合酸化物、LiNiO2で表されるリチウムニッケル複合酸化物、LiMnO2及びLiMn2O4で表されるリチウムマンガン複合酸化物等のリチウム遷移金属複合酸化物、二酸化マンガン等の遷移金属酸化物、並びにこれらの複合酸化物混合物等を用いればよい。更にはTiS2、FeS2、Nb3S4、Mo3S4、CoS2、V2O5、CrO3、V3O3、FeO2、GeO2及びLiNi0.33Mn0.33Co0.33O2、LiFePO4等を用いればよい。
本発明の非水系二次電池に用いる電解質は、全固体電解質であっても、電解質が非水溶媒中に含まれる電解液であってもよいが、好ましくは電解質が非水溶媒中に含まれる電解液である。
正極と負極との間に介在させるセパレータとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンの多孔性シートや不織布を用いるのが好ましい。
本発明の非水系二次電池は、負極/正極の容量比を1.01〜1.5に設計することが好ましく、1.2〜1.4に設計することがより好ましい。
本発明の非水系二次電池は、Liイオンを吸蔵・放出可能な正極及び負極、並びに電解質を備えるリチウムイオン二次電池であることが好ましい。
[複合炭素粒子(A)、酸化珪素粒子(B)、負極材の物性の測定]
<粒度分布>
体積基準の粒度分布は、界面活性剤であるポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートの0.2重量%水溶液(約10mL)に試料を分散させて、レーザー回折・散乱式粒度分布計LA−700(堀場製作所社製)を用いて測定した。
粉体密度測定器タップデンサーKYT−3000((株)セイシン企業社製)を用いて測定した。20ccのタップセルに試料を落下させ、セルに満杯に充填した後、ストローク長10mmのタップを1000回行って、そのときの密度をタップ密度とした。
マイクロメリティックス社製 トライスターII3000を用いて測定した。150℃で1時間の減圧乾燥を実施した後、窒素ガス吸着によるBET多点法(相対圧0.05〜0.30の範囲において5点)により測定した。
フロー式粒子像分析装置(東亜医療電子社製FPIA−2000)を使用し、円相当径による粒径分布の測定および平均円形度の算出を行った。分散媒としてイオン交換水を使用し、界面活性剤としてポリオキシエチレン(20)モノラウレートを使用した。円相当径とは、撮影した粒子像と同じ投影面積を持つ円(相当円)の直径であり、円形度とは、相当円の周囲長を分子とし、撮影された粒子投影像の周囲長を分母とした比率である。測定した相当径が10〜40μmの範囲の粒子の円形度を平均し、円形度とした。
ラマンスペクトルはラマン分光器で測定した。具体的には、測定対象粒子を測定セル内へ自然落下させることで試料充填し、測定セル内にアルゴンイオンレーザー光を照射しながら、測定セルをこのレーザー光と垂直な面内で回転させながら測定を行った。
アルゴンイオンレーザー光の波長 :514.5nm
試料上のレーザーパワー :25mW
分解能 :4cm−1
測定範囲 :1100cm−1〜1730cm−1
ピーク強度測定、ピーク半値幅測定:バックグラウンド処理、スムージング処理(単純平均によるコンボリューション5ポイント)
<性能評価用負極の作製>
後述する複合炭素粒子(A)と酸化珪素粒子(B)との混合物97.5重量%と、バインダーとしてカルボキシメチルセルロース(CMC)1重量%及びスチレン・ブタジエンゴム(SBR)48重量%水性ディスパージョン3.1重量%(SBR:1.5重量%)とを、ハイブリダイズミキサーにて混練し、スラリーとした。このスラリーを厚さ20μmの銅箔上にブレード法で、目付け4〜5mg/cm2となるように塗布し、乾燥させた。
上記方法で作製した評価用負極と、対極としてリチウム金属箔を直径15mmの円板状に打ち抜いたものを用いた。両極の間には、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートの混合溶媒(容積比=3:7)に、LiPF6を1mol/Lになるように溶解させた電解液を含浸させたセパレータ(多孔性ポリエチレンフィルム製)を置き、コイン型の性能評価用電池を作製した。
前述の方法で作製した非水系二次電池(コイン型電池)を用いて、下記の測定方法で電池充放電時の充電容量(mAh/g)と放電容量(mAh/g)を測定した。
0.05Cの電流密度でリチウム対極に対して5mVまで充電し、さらに5mVの一定電圧で電流密度が0.005Cになるまで充電し、負極中にリチウムをドープした後、0.1Cの電流密度でリチウム対極に対して1.5Vまで放電を行った。
充電容量、放電容量は以下のように求めた。負極重量から負極と同面積に打ち抜いた銅箔の重量を差し引き、負極活物質とバインダーの組成比から求められる係数を乗ずることで負極活物質の重量を求め、この負極活物質の重量で1サイクル目の充電容量、放電容量を除して、重量当りの充電容量、放電容量を求めた。
このときの充電容量(mAh/g)を本負極材の1st充電容量(mAh/g)とし、放電容量(mAh/g)を1st放電容量(mAh/g)とした。
また、ここで得られた1サイクル目の放電容量(mAh/g)を充電容量(mAh/g)で除し、100倍した値を1st効率(%)とした。
上記操作を10サイクル実施し、10サイクル目の放電容量を1サイクル目の放電容量で除し、100倍した値をコインサイクル維持率とした。
<複合炭素粒子(A1)>
d50が100μmの鱗片状天然黒鉛を、奈良機械製作所製ハイブリダイゼーションシステムNHS−1型にて、ローター周速度85m/秒で5分間の機械的作用による球形化処理を行った。このサンプルを分級により処理し、d50が7.5μmの球形化黒鉛粒子を得た。得られた球形化黒鉛粒子に、一次粒子径が24nm、BET比表面積(SA)が115m2/g、DBP吸油量が110mL/100gのカーボンブラックを、黒鉛質粒子に対して2.0重量%添加し、混合・攪拌した。その混合粉体と炭素質物前駆体としてナフサ熱分解時に得られる石油系重質油を混合し、不活性ガス中で1300℃熱処理を施した後、焼成物を粉砕・分級処理することにより、黒鉛質粒子の表面にカーボンブラック微粒子と非晶質炭素とが添着された複合炭素粒子(A1)を得た。
カーボンブラックを添加しなかった点以外は複合炭素粒子(A1)と同様の方法で複合炭素粒子(a1)を作製した。焼成収率から、得られた複合炭素粒子(a1)において、球形化黒鉛質粒子と非晶質炭素との質量比率(球形化黒鉛質粒子:非晶質炭素)は1:0.015であることが確認された。前記複合炭素粒子(a1)の物性を測定した。結果を表−1に示す。
<酸化珪素粒子(B1)>
市販の酸化珪素粒子(SiOx、x=1)(大阪チタニウムテクノロジーズ社製)を酸化珪素粒子(B1)として用いた。酸化珪素粒子(B1)は、d50が5.6μm、BET法比表面積が3.5m2/gであった。酸化珪素粒子(B1)のX線回折パターンからは、2θ=28.4°付近のSi(111)に帰属される回折線を確認することができず、酸化珪素粒子(B1)はゼロ価の珪素原子を微結晶として含まないことを確認された。
酸化珪素粒子(B1)を不活性雰囲気下において、1000℃で6時間加熱処理して酸化珪素粒子(B2)を得た。酸化珪素粒子(B2)は、d50が5.4μm、BET法比表面積が2.1m2/gであった。酸化珪素粒子(B2)のX線回折パターンからは、2θ=28.4°付近のSi(111)に帰属される回折線を確認することが可能であり、酸化珪素粒子(B2)はゼロ価の珪素原子を微結晶として含むことを確認された。なお、上記の回折線の広がりをもとに、シェーラーの式によって求めた珪素の結晶の粒子径は3.2nmであった。
複合炭素粒子(A1)90重量部に対して、酸化珪素粒子(B1)10重量部を乾式混合し、混合物とした。前記測定法で各評価を行った。
複合炭素粒子(A1)90重量部に対して、酸化珪素粒子(B2)10重量部を乾式混合し、混合物とした。実施例1と同様に評価を行った。
複合炭素粒子(a1)90重量部に対して、酸化珪素粒子(B1)10重量部を乾式混合し、混合物とした。実施例1と同様に評価を行った。
また、実施例1〜2、比較例1で得られた混合物よりなる負極材を用いて作製した電池の評価結果を表−4にまとめて示す。
表−4より、本発明の負極材を用いた非水系二次電池は、高容量で初期効率及びサイクル特性に優れることが分かる。
Claims (12)
- 複合炭素粒子(A)と酸化珪素粒子(B)(但し、少なくとも酸化珪素粒子と黒鉛質粒子とを含む複合粒子を除く。)を含み、該複合炭素粒子(A)が少なくとも黒鉛質粒子、炭素質物、及び炭素質粒子を含む非水系二次電池負極用炭素材。
- 複合炭素粒子(A)における炭素質粒子が、石炭微粉、気相炭素粉、カーボンブラック、ケッチェンブラック及びカーボンナノファイバーからなる群より選ばれる少なくとも1つである、請求項1に記載の非水系二次電池負極用炭素材。
- 複合炭素粒子(A)における炭素質粒子の一次粒子径又は繊維径が1nm以上500nm以下である、請求項1又は2に記載の非水系二次電池負極用炭素材。
- 複合炭素粒子(A)が球形化黒鉛を含む、請求項1乃至3の何れか1項に記載の非水系二次電池用負極材。
- 酸化珪素粒子(B)の平均粒子径(d50)が0.01μm以上20μm以下である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の非水系二次電池用負極材。
- 酸化珪素粒子(B)の小粒子側から10%積算部の粒子径(d10)が0.001μm以上6μm以下である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の非水系二次電池用負極材。
- 酸化珪素粒子(B)と複合炭素粒子(A)の平均粒子径比(R=[酸化珪素粒子(B)の平均粒子径(d50)]/[複合炭素粒子(A)の平均粒子径(d50)])が0.001以上10以下である、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の非水系二次電池用負極材。
- 酸化珪素粒子(B)における珪素原子数(MSi)に対する酸素原子数(MO)の比(MO/MSi)が0.5〜1.6である、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の非水系二次電池用負極材。
- 酸化珪素粒子(B)がゼロ価の珪素原子を含むものである、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の非水系二次電池負極用炭素材。
- 酸化珪素粒子(B)中に珪素の微結晶を含む、請求項9に記載の非水系二次電池用負極材。
- 集電体と、該集電体上に形成された活物質層とを備える非水系二次電池用負極であって、該活物質層が請求項1乃至10のいずれか1項に記載の非水系二次電池用負極材を含有する、非水系二次電池用負極。
- 正極及び負極、並びに電解質を備える非水系二次電池であって、該負極が請求項11に記載の非水系二次電池用負極である、非水系二次電池。
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