[go: up one dir, main page]

JP2018076478A - ボーラスの製造方法及びボーラス - Google Patents

ボーラスの製造方法及びボーラス Download PDF

Info

Publication number
JP2018076478A
JP2018076478A JP2017140086A JP2017140086A JP2018076478A JP 2018076478 A JP2018076478 A JP 2018076478A JP 2017140086 A JP2017140086 A JP 2017140086A JP 2017140086 A JP2017140086 A JP 2017140086A JP 2018076478 A JP2018076478 A JP 2018076478A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bolus
mold
manufacturing
head
image data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017140086A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6446635B2 (ja
Inventor
伊藤 哲
Satoru Ito
哲 伊藤
哲夫 西村
Tetsuo Nishimura
哲夫 西村
喜美 勝間田
Yoshimi Katsumata
喜美 勝間田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
A Just Polymer Co Ltd
Shizuoka Prefecture
Original Assignee
A Just Polymer Co Ltd
Shizuoka Prefecture
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by A Just Polymer Co Ltd, Shizuoka Prefecture filed Critical A Just Polymer Co Ltd
Publication of JP2018076478A publication Critical patent/JP2018076478A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6446635B2 publication Critical patent/JP6446635B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Radiation-Therapy Devices (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

【課題】好適な特性を有しているボーラスの製造方法を提供する。
【解決手段】ポリオールを含む主剤と、ポリイソシアネート及びフタル酸ジイソノニルを含む硬化剤とを混ぜ合わせてボーラスの材料を生成する工程を備えたボーラスの製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、放射線治療において、照射した放射線の人体での吸収の分布を補正するために、人体に密着して使用されるボーラスの製造方法及びボーラスに関する。
図3(a)及び図3(b)はボーラスの一般的な作用を説明するための模式図である。
図3(a)の紙面左側に示すように、体表面101付近の患部103の治療のために、矢印y101で示すように放射線を体表面101に照射したとする。この場合、図3(a)の紙面右側において線L101で示すように、体内における放射線の吸収量は、最初、体表面101から深い位置へ行くにつれて増加し、その後、ピーク(ビルドアップ点BP)を過ぎると減少していく。従って、患部103から線L101へ点線を引いて示しているように、患部103がビルドアップ点BPよりも浅い位置にあると、放射線を効率的に患部103に吸収させることができない。
そこで、図3(b)に示すように、体表面101上に、放射線に対する特性が人体に類似する材料からなるボーラス105を配置する。このようにすることによって、放射線にとっては、ボーラス105の表面が見かけ上の体表面となる。その結果、患部103がビルドアップ点BPに位置することになり、効率的に放射線を患部103に吸収させることができる。
このようなボーラスの材料としては種々のものが提案されている(例えば特許文献1及び2)。特許文献1は、従来用いられているボーラスの材料として、プラスチックス、パラフィン、合成ゴム、シリコーン及び水を挙げるとともに、新たなボーラスの材料として、水を含むゲルを提案している。特許文献1は、このような水を含むゲルを用いることによって、使い捨てが可能になることなどを謳っている。特許文献2は、ボーラスの材料として、熱可塑性エラストマーを含む油性ゲルを提案している。
特開平11−255958号公報 米国特許出願公開第2008/0123810号明細書
後述するように、ボーラスの材料には、種々の特性が要求される。従って、一つの特性を評価したときに、又はいくつかの特性を総合的に評価したときに、好適な特性を有しているボーラスの製造方法及びボーラスが提供されることが望まれる。
本発明の一態様に係るボーラスの製造方法は、ポリオールを含む主剤と、ポリイソシアネート及びフタル酸ジイソノニルを含む硬化剤とを混ぜ合わせてボーラスの材料を生成する工程を備えている。
一例では、前記主剤と前記硬化剤との重量比が100:40〜100:60である。
一例では、前記ポリイソシアネートと前記フタル酸ジイソノニルとの重量比が10:90〜20:80である。
一例では、前記ポリイソシアネートがヘキサメチレンジイソシアネート系のものである。
一例では、前記硬化剤は、ヘキサメチレンジイソシアネートを含んでいる。
一例では、前記ボーラスは、頭部のうち少なくとも頭頂側部分を囲む頭部用ボーラスであり、前記製造方法は、前記頭頂側部分のCTスキャンを行って3次元断層画像データを取得するステップと、前記3次元断層画像データに基づいて、前記頭頂側部分の表面形状を内側面の形状とする一様厚さの前記ボーラスの、3次元の座標データを生成するステップと、前記座標データに基づいて、3Dプリンタによって前記ボーラスのマスターモデルを形成するステップと、前記マスターモデルの周囲に未硬化の型用材料を配置するステップと、前記型用材料が硬化して形成された型を分割して前記型から前記マスターモデルを取り出すステップと、前記型内に未硬化の前記ボーラス用材料を配置するステップと、前記ボーラス用材料が硬化して形成された前記ボーラスを前記型内から取り出すステップと、を有する。
一例では、前記ボーラスは、頭部のうち少なくとも頭頂側部分を囲む頭部用ボーラスであり、前記製造方法は、前記頭頂側部分のCTスキャンを行って3次元断層画像データを取得するステップと、前記3次元断層画像データに基づいて、前記頭頂側部分の表面形状を内側面の形状とする一様厚さの前記ボーラスを形成可能な型の、3次元の座標データを生成するステップと、前記座標データに基づいて、3Dプリンタによって前記型を形成するステップと、前記型内に未硬化の前記ボーラス用材料を配置するステップと、前記ボーラス用材料が硬化して形成された前記ボーラスを前記型内から取り出すステップと、を有する。
一例では、前記ボーラスは、頭部のうち少なくとも頭頂側部分を囲む頭部用ボーラスであり、前記製造方法は、前記頭頂側部分のCTスキャンを行って3次元断層画像データを取得するステップと、前記3次元断層画像データに基づいて、前記頭頂側部分の表面形状を内側面の形状とする一様厚さの前記ボーラスの、3次元の座標データを生成するステップと、前記座標データに基づいて、3Dプリンタによって前記ボーラスを形成するステップと、を有する。
一例では、前記座標データを生成するステップでは、前頭部側のデータと後頭部側のデータとが生成され、以後のステップが前頭部側と後頭部側とで別個に行われる。
一例では、前記ボーラス用材料は、可視光線に対する透過性を有している。
本発明に係るボーラスは、ポリオールとポリイソシアネートとがウレタン結合してなる高分子化合物と、フタル酸ジイソノニルと、が配合されてなる材料を主成分とする。
一例では、厚みが3mm以上20mm以下である。
一例では、JIS K 6253で規定されているA型の硬度計によって計測した硬度が0以上10以下である。
上記の手順又は構成によれば、好適な特性を有しているボーラスが得られる。
本発明の実施形態に係るボーラスを示す外観斜視図。 図2(a)〜図2(h)は図1のボーラスの製造方法を説明するための模式図。 図3(a)及び図3(b)はボーラスの一般的な作用を説明するための模式図。
<ボーラスの構成>
(ボーラスの形状)
ボーラスの外力(重力含む)が加えられていない状態での形状は、患部の体表面の3次元形状と同様の3次元形状であってもよいし、適宜な平面形状のシート状であってもよい。別の観点では、ボーラスは、特定の患部に対応するものであってもよいし、汎用性を有するものであってもよい。なお、患部の体表面の3次元形状は、例えば、治療時の姿勢かつ外力(重力は考慮してもよいし、考慮しなくてもよい。)が加えられていない状態での形状である。患部は、人体のどの部位であってもよい。
図1は、特定の患部用のボーラスの一例として、頭部用のボーラス1を示している。以下では、ボーラスの構成、製造方法及び使用方法等について、この頭部用のボーラス1を例にとって説明することがある。ただし、頭部に適した形状であることを除いては、以下のボーラス1についての説明は、他の患部用のボーラス又は汎用のボーラスにも当て嵌まる。従って、例えば、以下の説明において、頭部の語は、適宜に他の患部に置き換えられてよい。
一般に、頭部の語は、目や耳などよりも上方側の内部に脳がある部分を指す場合(狭義の場合)と、これに加えて目、鼻及び口を含む、首よりも上方側の部分全体を指す場合(広義の場合)とがある。本実施形態の説明においては、頭部の語は、基本的に後者の意味で用いるものとする。ただし、ボーラス1について頭部用と記載したからといって、ボーラス1は、広義の頭部全体を覆うことが必須要件となるものではなく、頭部の少なくとも一部を覆うものであればよい。
ボーラス1は、例えば、前頭部などを覆う前側パーツ3と、後頭部などを覆う後側パーツ5とを有している。前側パーツ3と後側パーツ5とで頭部を挟みこむようにして両パーツを合わせることによって、ボーラス1は、頭部のうちの少なくとも頭頂側部分を囲むことができる。なお、ここでいう頭頂側部分は、ボーラスによって囲まれる(前後左右から覆われる)部分であるから、例えば、少なくとも額の高さよりも上の半球状の部分である。
ボーラス1が囲む又は覆うことができる範囲は、適宜に設定されてよい。例えば、額の高さよりも上の部分であってもよいし、目及び耳よりも上の部分であってもよいし、図1の例のように鼻及び耳から上の部分であってもよいし、さらに、首から上の頭部全体であってもよい。
ボーラス1の内側面の形状は、個々の患者の頭部の形状と概ね同一となるように形成されている。従って、ボーラス1は、個々の患者の頭部にフィットする。また、ボーラス1は、例えば、概ね一様な厚さとされている。別の観点では、ボーラス1の外側面の形状は、内側面と概ね相似形とされている。なお、凹凸部においての厚みが一様という場合は、例えば、内側面の各点から外側面への最短距離が一定の構成を指す。また、厚みが一様と言っても、製造の精度に起因する厚みのばらつきがあってよいことは当然である。
なお、ボーラス1の内側面又は外側面の形状は、一部に実際の患者の頭部の形状を反映していない部分があってもよい。例えば、治療の目的に応じて形状の細部が省略されてもよい。より具体的には、例えば、図1の例のボーラス1においては、耳が治療対象に含まれていない場合、ボーラス1が患者の耳を覆うことに支障が生じない限り、耳の細部の形状は省略されてよい。また、例えば、患者の呼吸用の孔などが適宜に形成されてもよい。
(ボーラスの厚さ)
ボーラスの厚み(頭部用に限らない)は、図3(a)及び図3(b)を参照して説明したボーラスの作用から理解されるように、患部103の体表面からの深さ及びボーラスの表面からのビルドアップ点の深さ等に応じて適宜に設定されてよい。例えば、ボーラスの厚みは、3mm以上20mm以下である。このような深さであれば、患部103の深さとビルドアップ点の深さとを合わせることが可能である。
また、例えば、種々の厚みのボーラスを予め用意しておくことにより、放射線治療の際に、種々の患部の部位に応じた治療が可能になる。例えば、5mm、10mm及び15mmの厚さのものを用意しておいてよい。
(ボーラスの材料)
ボーラスの材料は、以下のような特性を有していることが好ましい。
1)人体の組織と等価な物質であること
2)皮膚への当たりの良い柔らかさがあり、密着性が良いこと
3)形態の保存性が良く、均質に作られていること
4)毒性を持たず、皮膚にあてても炎症等の障害をひきおこさないこと
5)変色、変形など経年・経時変化しないこと
6)気泡などの混入がないこと
7)可撓性に優れ、弾力性があること
8)透明性(可視光線に対する透過性)があること
ここで、人体の組織と等価とは、放射線(例えばX線)の吸収及び/又は散乱に関して人体組織と同じような特性を持つことを指す。別の観点では、人体の組織と等価とは、CT(Computed Tomography)値が人体における値(水における値を代替させてもよい)と同一又は近いことを指す。CT値が近いとは、例えば、人体(水)におけるCT値との差が、80以下、好ましくは30以下、より好ましくは5以下の状態を指す。
そして、本願発明者は、鋭意検討の結果、ボーラスの材料として、ポリウレタン又はポリウレタンを主成分とする材料を用いることが好ましいことを見出した。なお、ここでいうポリウレタンは、ウレタン結合を有する高分子化合物(狭義のポリウレタン)だけでなく、材料の特性を調整等するために狭義のポリウレタンに対して種々の材料を混合して得られる、慣習的にポリウレタン(又はウレタン樹脂若しくはウレタン系樹脂)と呼ばれているものを含む。以下、特に断りがない限りは、同様である。また、主成分は、例えば、その材料の少なくとも50wt%を超える成分である。
ポリウレタンをボーラス1の材料に用いることによって、例えば、人体との等価性を実現しやすい。また、例えば、耐腐食性、柔軟性及び密着性等においても好適な特性が得られやすい。また、例えば、透明性をボーラスに付与することも容易である。
また、ポリウレタンを用いたボーラス1は、例えば、十分に柔らかくすることが可能である。その結果、例えば、患者の体表面に対するボーラス1の当たりを柔らかくして、患者の心身に対する負担を軽減したり、ボーラスの体表面に対する密着性を良好にして、放射線治療の精度を向上させたりすることができる。例えば、ボーラス1を構成するポリウレタンは、JIS(日本工業規格) K 6253で規定されているA型の硬度計によって計測した硬度が0以上10以下である。
ポリウレタンの具体的な組成乃至は構造は、公知の種々のものとされてよい。ポリウレタンは、その原料段階(硬化前)において、大気中の酸素または湿気などと反応して硬化する一液性のものであってもよいし、水酸基を有する高分子化合物を含む主剤と、イソシアネート基を有する高分子化合物を含む硬化剤とが混合されて硬化する二液性のものであってもよい。また、ポリウレタンは、ウレタン結合する主原料の他に、触媒、架橋剤、充填剤、安定剤等の副原料乃至は添加剤を必要に応じて適宜に含んでいてよい。
二液性のポリウレタンにおいては、主剤と硬化剤との重量配合比を適宜に設定することによって、硬度等の特性を調整することが可能である。具体的な主剤及び硬化剤の組成乃至は構造にもよるが、例えば、主剤と硬化剤との重量比を100:40〜100:60にすることによって好適な特性が得られる。
水酸基を有する高分子化合物、又は当該高分子化合物を含む二液性ポリウレタンの主剤の具体的な組成乃至は構造は、公知の種々のものとされてよい。例えば、水酸基を有する高分子化合物としては、一般的にポリオールが用いられている。ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及びポリマーポリオールを挙げることができる。
イソシアネート基を有する高分子化合物、又は当該高分子化合物を含む二液性ポリウレタンの硬化剤の具体的な組成乃至は構造は、公知の種々のものとされてよい。例えば、イソシアネート基を有する高分子化合物としては、一般的にポリイソシアネートが用いられている。ポリイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)系ポリイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)系ポリイソシアネート及びジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)系ポリイソシアネートを挙げることができる。HDI系ポリイソシアネートとしては、例えば、HDIのホモポリマーを挙げることができる。
ポリウレタン、及び二液性ポリウレタンの主剤若しくは硬化剤は、ポリウレタンを柔らかくするための可塑剤を適宜な割合で含んでいてもよい。可塑剤としては、例えば、フタル酸ジイソノニル(DINP)を挙げることができる。可塑剤の割合は、適宜に設定されてよい。例えば、ポリウレタン、及び二液性ポリウレタンの硬化剤において、ポリイソシアネートとフタル酸ジイソノニルとの重量比は10:90〜20:80である。
以上を踏まえて具体的な材料を挙げると、例えば、ポリウレタンとしては、ポリオールを含む主剤と、ポリイソシアネート及びフタル酸ジイソノニルを含む硬化剤とを混ぜ合わせる二液性のものが用いられてよい。このとき、ポリイソシアネートは、例えば、HDI系である。硬化剤には、ヘキサメチレンジイソシアネート(モノマー)が若干含まれていてもよい。例えば、硬化剤は、ヘキサメチレンジイソシアネートを0.15wt%以下の割合で含んでいてよい。このような二液性のポリウレタンとしては、例えば、株式会社ポリシスの「ポリクリスタルPC−00N」を用いることができる。
なお、ポリウレタンは、メディカルグレードのものであることが好ましい。すなわち、ポリウレタンは、生産工程について医療向けとしての認証を受けた工場で製造されたものであることが好ましい。認証機関は、例えば、マーカ1が実施される国におけるものでよい。
<ボーラスの製造方法>
上記のようなボーラスは、種々の製造方法によって製造されてよい。以下では、製造方法の例1〜例3について説明する。なお、以下の説明では、先に断ったように、ボーラスが図1の頭部用のボーラス1である場合を例にとる。
(製造方法の例1の手順の概要)
図2(a)〜図2(h)は、ボーラス1の製造方法の例1を説明するための模式図である。図の間に矢印を付して示しているように、製造方法は、図2(a)から図2(h)へ順に進行する。
まず、図2(a)に示すように、CT装置13によって患者11のCTスキャンを行い、患者11の頭部についての3次元断層画像のデータ(以下、「CT画像データ」という。)を生成する。
次に、図2(b)に示すように、CT画像データ15に基づいてボーラス1のマスターモデルの3次元座標データ(座標データ17)を生成する。なお、同図では、CT画像データ15が情報として保持している患者11の頭部の形状、及び座標データ17が情報として保持しているマスターモデルの形状を模式的に図示している。
次に、図2(c)に示すように、座標データ17に基づいて、3Dプリンタによってマスターモデル19を作成する。
次に、図2(d)に示すように、マスターモデル19の周囲に未硬化の型用材料21を配置する。
次に、図2(e)に示すように、型用材料21が硬化して形成された型23を第1型23a及び第2型23bに分割し、マスターモデル19を取り出す。これにより、マスターモデル19と同一形状のキャビティ25が形成される。
次に、図2(f)に示すように、未硬化状態のボーラス用材料27(ポリウレタン)を準備する。図示の例では、ボーラス用材料27は、二液性のポリウレタンであり、主剤27a及び硬化剤27bが混合されている。
次に、図2(g)に示すように、型23のキャビティ25にボーラス用材料27を配置する。
そして、図2(h)に示すように、ボーラス用材料27が硬化して形成されたボーラス1が、型開きされた型23から取り出される。
以下、上記の各手順について詳述する。
(CTスキャン(図2(a))
CTスキャンでは、線源から放射され、患者を透過した放射線(例えばX線)の線量が検出器によって検出される。これにより、投影データ(生データ)が生成される。また、線源及び検出器を患者の体軸回りに回転させて複数の投影データを得る。そして、複数の投影データに基づいて画像再構成が行われ、断層画像が得られる。また、線源及び検出器を患者に対して体軸方向においても移動させることにより3次元的に断層画像が得られる。
CT装置13は、公知の適宜なものが利用されてよい。検出器は多列であることが好ましいが、単列であってもよい。スキャン方式は、ノンヘリカルスキャン(コンベンショナルスキャン、アキシャルスキャンと言われることもある)であってもよいし、ヘリカルスキャンであってもよい。ピッチ等の精度に影響を及ぼすパラメータは適宜に設定されてよい。造影剤が用いられてもよいし、用いられなくてもよい。
CT画像データ15は、上記の再構成後の3次元断層画像の情報を含むデータである。CT画像データ15は、例えば、座標を特定可能な情報と、各座標におけるCT値を特定可能な情報とを含んでいる。その形式は、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)等の規格に準拠していることが好ましいが、準拠していなくてもよい。座標の情報は、実際の距離の単位で座標を特定可能なものを含んでいる。例えば、CT画像データ15は、検出器及び撮像のピッチを単位とする位置情報と、この位置情報を実際の長さの座標に変換するための縮尺等の情報とを含んでいる。
CTスキャンは、例えば、ボーラス1の作成のためだけに行われる必要はない。例えば、放射線治療を行う場合、現在は、CTスキャンによって患者のCT画像データを取得し、そのCT画像データに基づく画像を見て治療計画を立てることが行われている。従って、このような治療計画のために取得されたCT画像データがボーラス1の作成に利用されてよい。もちろん、ボーラス1の作成のためだけにCTスキャンが行われてもよい。
(座標データの作成(図2(b)))
CT画像データ15に基づく座標データ17の作成は、その一部又は全部がCT装置13において行われてもよいし、その一部又は全部がCT装置13からデータを取得したコンピュータにおいて行われてもよい。以下では、便宜上、この座標データ17の作成を行う機器をデータ編集機器という。
座標データ17の作成においては、CT画像データ15から患者の体表面の座標の抽出が行われる。例えば、データ編集機器は、再構成された、体軸に直交する各断層の画像に対してエッジ検出処理を行って、各断層における体表面の座標を特定する。そして、データ編集機器は、この座標の特定を体軸方向の複数の断層について行うことによって、体表面について3次元の座標を特定する。
データ編集機器は、上記の体表面の座標を、座標データ17における、ボーラス1(別の観点ではマスターモデル19)の内側面の座標とする。データ編集機器は、この座標を一定の距離で外側へずらした座標を計算する。そして、データ編集機器は、このずらされた座標を、座標データ17における、ボーラス1の外側面の座標とする。このようにして、患者11の頭部にフィットする一様な厚みのボーラス1の座標データ17が作成される。
なお、マスターモデル19の厚みは、例えば、ユーザ(医師等。以下同じ。)がデータ編集機器に対してその数値を入力することによって設定する。外側面の座標の計算においては、ボーラス1の厚みが概ね一様になるように、適宜なアルゴリズムが用いられてよい。内側面の個々の座標に対してずらす方向及び/又はずらす量が別個に設定されてもよいし、内側面のある程度まとまった数の座標に対して外側へずらす方向及び/又はずらす量が共通に設定されてもよい。治療に影響しない細部等については、ユーザのデータ編集機器に対する操作等によって座標の修正が行われてもよい。
また、データ編集機器は、座標データ17の作成に際して、ボーラス1によって覆う対象部位の抽出を行う。この抽出は、例えば、ユーザがデータ編集機器に対して抽出範囲と非抽出範囲との境界の断層画像又は座標を指定することによって行われる。なお、指定のためのグラフィックユーザーインターフェース等は適宜に構築されてよい。また、対象部位の抽出は、CT画像データ15に基づいて行われてもよいし、CT画像データ15から抽出された体表面の座標に基づいて行われてもよい。
また、データ編集機器は、ボーラス1が前側パーツ3及び後側パーツ5を有していることに対応して、ボーラス1(マスターモデル19)を分割したものの座標データをそれぞれ作成する。その後、マスターモデル19の作成(図2(c))、型23の作成(図2(d)及び図2(e))、ボーラス用材料27の配置(図2(g))及びボーラス1の取り出しは、前側パーツ3と後側パーツ5とで別個に行われる。なお、図2(b)〜図2(h)では、前側パーツ3の作成のみを図示しているが、後側パーツ5の作成も同様である。
ボーラス1(マスターモデル19)の分割位置は、データ編集機器が自動で設定してもよいし、ユーザがデータ編集機器に対して所定の操作を行うことによって設定されてもよい。なお、指定のためのグラフィックユーザーインターフェース等は適宜に構築されてよい。
また、データ編集機器は、座標データ17の作成に際して、CT画像データ15のデータ形式から、3Dプリンタで利用可能なデータ形式への変換を行う。例えば、CT画像データ15の形式は、上述のDICOMという医療分野で広く利用されている規格に準拠している。座標データ17の形式は、例えば、STL(Standard Triangulated Language)形式という、3Dプリンタなどの3次元造形の分野で広く利用されているものである。このデータ形式の変換は、容易に行われる。
(マスターモデルの作成(図2(c)))
マスターモデル19を形成する3Dプリンタは、市販されているものでよい。3Dプリンタは、例えば、最終的に形成するものの断面形状を積層的に形成していくことにより3次元形状の造形を行う。その方式は、未硬化の光硬化性樹脂に紫外線を照射して硬化した層を積層させていく光造形方式であってもよいし、熱で融解した樹脂を積み重ねていく熱溶解積層方式であってもよいし、粉末の樹脂に接着剤を吹きつけていく粉末固着方式であってもよいし、未硬化の光硬化性樹脂を噴射しつつ紫外線を照射するインクジェット方式であってもよい。層の厚さ等の精度に影響を及ぼすパラメータは適宜に設定されてよい。マスターモデル19に対する積層方向は適宜に設定されてよい。
マスターモデル19の材料は、3Dプリンタで一般的に利用されている材料、及び/又は3Dプリンタによる造形に適した材料とされてよい。また、マスターモデル19の周囲に型用材料21を配置して型23を形成することから、ある程度の剛性を有していることが好ましい。このような樹脂としては、例えば、ABS(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン)樹脂が挙げられる。
(型用材料の配置(図2(d)))
型用材料21をマスターモデル19の周囲に配置する前においては、マスターモデル19の表面に適宜な離型用のコーティングが施されてもよい。これにより、後にマスターモデル19を型23から取り出す際に(図2(e))、マスターモデル19と型23とが好適に離れる。
未硬化の型用材料21をマスターモデル19の周囲に配置する方法は、適宜な方法とされてよい。例えば、熱溶解積層方式、粉末固着方式又はインクジェット方式の3Dプリンタによってマスターモデル19の周囲に型用材料21を配置してもよいし、箱状の型枠内にマスターモデル19を配置するとともに、型枠内に未硬化の型用材料21を注いでもよい。
なお、型用材料21の配置に3Dプリンタを用いる場合は、当該3Dプリンタは、マスターモデル19を作成する3Dプリンタと兼用されてもよい。型枠内に未硬化の型用材料21を注ぐ場合においては、適宜に脱泡が行われてもよい。例えば、上方が開放された型枠であれば、未硬化の型用材料を注ぐ際、及び/又は注いだ後に、真空槽に型枠を配置してもよい。また、例えば、キャビティが密閉される型枠であれば、キャビティを真空にしてから型用材料21を注入してよい。
型用材料21は、適宜な材料とされてよい。ただし、型用材料21は、硬化後に型23として機能するように、硬化後の剛性がある程度確保されることが好ましい。その一方で、型用材料21は、型23の分割を容易に行えるものであることが好ましい。例えば、型用材料21は、シリコン樹脂である。
(型の分割(図2(e)))
型23の分割は、例えば、ナイフなどの刃物を用いた切断によって行われる。なお、切断は、切断に際して型23の体積が減じられない、または減じられにくい方法であることが好ましい。
分割位置は、適宜に設定されてよい。また、一平面によって分割するのではなく、型開き方向の位置が互いに異なる複数面によって分割されてもよい。図示の例では、第1型23a及び第2型23bの双方に凹部が形成されているが、一方は分割面に対して凹部のみが形成された雌型とされ、他方は分割面に対して凸部のみが形成された雄型とされてもよい。
(ボーラス用材料の準備(図2(f))
主剤27a及び硬化剤27bの混合は種々の公知の器具乃至は装置を用いて行われてよい。図2(f)では、最も簡易な例として、容器に主剤27a及び硬化剤27bを注ぐ方法を例示している。なお、図示の例では、容器に収容された主剤27aに硬化剤27bが注がれているが、両者が同時に容器に注がれてもよいし、硬化剤27bに主剤27aが注がれてもよい。
二液性のポリウレタンからなるボーラス用材料27は、主剤27aと硬化剤27bとの混合比によって硬度等の特性が変化し得る。これにより、ボーラスによって覆われる部位等に応じて、ボーラスの硬度を適切なものとすることができる。本実施形態では、頭部に適した硬度の混合比となるように、主剤及び硬化剤を計量して両者を混合する。
混合前、混合中及び/又は混合後、真空装置によってボーラス用材料27の脱泡を行ってもよい。ボーラス1の内部に気泡が含まれていると、放射線の散乱特性等が意図したものから変わってしまうことからである。具体的には、例えば、混合後のボーラス用材料27が収容された容器を真空槽に配置し、その真空槽を真空ポンプによって排気する。
(ボーラス用材料の注入(図2(g))
ボーラス用材料27のキャビティ25への注入は、例えば、キャビティ25と型23の外部とを連通する通路(スプールなど)を切削などにより型23に形成しておき、型閉じされた状態で前記の通路を介してなされてよい。また、型23が雄型及び雌型からなるように型23を分割した場合においては、型開きされて分割面が上方へ向けられた雌型にボーラス用材料27を注ぎ、その後、雄型を雌型に被せてもよい。
また、ボーラス用材料27のキャビティ25への注入は、静かに行われることが好ましい。ボーラス用材料27が気体(例えば空気)を巻き込まないようにするためである。なお、キャビティ25を真空引きしてからボーラス用材料27を注入してもよい。
(ボーラスの取り出し(図2(h))
ボーラス1の取り出しは、ボーラス用材料27が十分に硬化したときに行われる。十分に硬化したか否かは、例えば、ボーラス用材料27をキャビティ25に注入してから所定の時間が経過したか否かによって判断してよい。
取りだしたボーラス1は、不要部分がカットされる。例えば、上述のようにボーラス用材料27の注入用の通路を型23に形成した場合においては、当該通路内で硬化した部分をカットする。また、ボーラス用材料27が第1型23a及び第2型23bの隙間に侵入して形成されたバリがある場合、当該バリをカットする。なお、逆に、ボーラス1に厚みが不足する部分(ヒケ)が認められる場合においては、当該部分に未硬化のボーラス用材料27を必要量塗布し、硬化させてもよい。
(製造方法の例2)
上記の例1では、CTスキャンによって得られたCT画像データ15に基づいてマスターモデル17を作成し、マスターモデル17の周囲に型用材料21を配置して型23を作成した。これに対して、製造方法の例2では、CT画像データ15に基づいて型23を直接作成する。
例えば、例1においては、CT画像データ15に基づいてマスターモデル17の表面の座標を求めたが、この座標を型23の内面の座標とし、型23の外面の座標を適当に設定する。すなわち、型23の3次元座標データを生成する。そして、この3次元座標データに基づいて、3Dプリンタを用いることによって型23を形成してよい。直接的に型23を形成する以外は、例2は、例1と同様でよい。
(製造方法の例3)
上記の例1及び例2では、CT画像データ15に基づいて間接又は直接に型23を作成し、型23にボーラス用材料27を配置してボーラス1を作成した。これに対して、例3では、CT画像データ15に基づいて直接的にボーラス1を作成する。例えば、例1において3Dプリンタによってマスターモデル17を作成したのと同様に、3Dプリンタによってボーラス1を作成する。
<ボーラスの使用手順の一例>
上記のようなボーラス1の使用手順は、例えば、以下のとおりである。
まず、後側パーツ5を凹面が上方になるように治療用のベッドに載置する。次に、患者が後側パーツ5の上に頭を載せつつベッドに仰向けに横たわる。次に、患者の顔の上に前側パーツ3を被せる。次に、前側パーツ3と後側パーツ5とのつなぎ目に接着シールを貼って両者を固定し、ひいては、ボーラス1を患者の頭に固定する。この状態で放射線を、ボーラス1を介して患者の頭部に照射して治療を行う。
治療用の放射線は、例えば、X線、ガンマ線、電子線、陽子線又は重粒子線である。波長及び線量等は適宜に設定されてよい。なお、治療用の放射線は、ボーラス1の製造に利用された図2(a)のCTスキャンで利用された放射線(一般にはX線)と同一種類の放射線でなくてもよい。両者の種類が同一である場合において、両者の波長及び線量等は互いに同一である必要はない。
以上のとおり、本実施形態に係るボーラス1の製造方法は、ポリオールを含む主剤27aと、ポリイソシアネート及びフタル酸ジイソノニルを含む硬化剤27bとを混ぜ合わせてボーラス用材料27を生成する工程(図2(f))を備えている。
別の観点では、本実施形態に係るボーラス1は、ポリオールとポリイソシアネートとがウレタン結合してなる高分子化合物と、フタル酸ジイソノニルと、が配合されてなる材料を主成分としている。
従って、例えば、ボーラス1に放射線に関して人体と等価な特性を付与することができ、かつ十分な柔らかさを付与することができる。ボーラス1が十分な柔らかさを有することによって、例えば、患者が痛みを感じるおそれを低減できる。また、例えば、体表面に対するボーラス1の密着性を向上させて放射線治療の精度を向上させることができる。
さらに、ボーラス1は、ポリウレタンによって構成されることになるから、水分を含まない、又は水分が少ない。その結果、例えば、ボーラス1は、比較的長い期間に亘って特性を維持することができる。その結果、例えば、一の患者(患部)の治療期間を通じてボーラス1を利用可能となることも期待される。ひいては、治療にかかる費用を低減することができる。
また、ポリイソシアネートがHDI系である場合においては、空気にさらされても黄変しないことから、ボーラスの透明性を維持しやすい。ボーラスの透明性は、放射線治療を容易化する。すなわち、治療の観点において良好な特性が維持される。
<実施例>
ポリウレタンによってボーラスのサンプルを作製し、その硬度を所定の期間に亘って計測した。具体的には、以下のとおりである。
(サンプルの条件)
サンプルの材料は、主剤(ポリオール)と硬化剤とを重量比100:40〜100:60で混合した二液性のポリウレタンとした。硬化剤は、HDI系ポリイソシアネートとフタル酸ジイソノニルとを重量比10:90〜20:80で含むものとした。なお、硬化剤は、ヘキサエチレンジイソシアネートを0.15wt%以下で含み得るものとした。主剤と硬化剤との重量比を異ならせて4つのサンプルを作製した。
(硬度の測定方法)
F型硬度計でサンプルの硬度を測定した。なお、F型硬度計の硬度100は、既述のA型硬度計の硬度10よりも僅かに大きい程度である。
(サンプルの環境)
サンプルの作成後、サンプルを以下のような環境にさらした。
0日目〜20日目:約25℃において空気にさらした。
21日目:放射線(4MV X線)の照射を2回(30Gy,60Gy)行った。
22日目:放射線(4MV X線)の照射を1回(60Gy)行った。
23日目〜約半年:約25℃において空気にさらした。
(測定結果)
F型硬度計による硬度の測定結果は、以下のとおりである。なお、22日目の硬度は、放射線照射後の数値である。
サンプル 0日 20日 22日 約2ヵ月 約半年
1 61 58 57 57 58
2 65 63 60 60 64
3 72 67 66 66 70
4 75 74 75 74 73
上記の測定結果から、X線を照射しても、また、約半年経過しても、サンプルの硬度はほとんど変化していないことが確認された。その長期に亘って維持された硬度は、F型硬度計の57以上75以下の範囲であり、A型硬度計の硬度の0以上10以下の範囲に含まれている。
なお、計測期間が約半年後までであるのは、出願直前の時期が約半年後であったことによるものである。従って、ボーラスの硬度は、更に長期に亘って維持されるものと期待される。
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。例えば、主剤と硬化剤との混合比、ポリイソシアネートとフタル酸ジイソノニルとの混合比、ヘキサメチレンジイソシアネートの含有量等は、実施形態に例示したものに限定されない。ウレタン結合に加えて他の結合が生じていてもよい。
なお、CTスキャンによる画像データに基づいてボーラスを形成する技術は、実施形態で挙げたボーラス用材料以外の材料に対しても適用可能である。例えば、ボーラス用材料は、実施形態で挙げた樹脂以外の樹脂、合成ゴム、シリコン又はゼラチンであってもよい。また、例えば、3Dプリンタによってボーラスを直接に形成する場合においては、ボーラス用材料は、3Dプリンタに適した材料とされてもよい。
1…ボーラス、27a…主剤、27b…硬化剤、27…ボーラス用材料。

Claims (13)

  1. ポリオールを含む主剤と、ポリイソシアネート及びフタル酸ジイソノニルを含む硬化剤とを混ぜ合わせてボーラス用材料を生成するステップを備えたボーラスの製造方法。
  2. 前記主剤と前記硬化剤との重量比が100:40〜100:60である
    請求項1に記載のボーラスの製造方法。
  3. 前記ポリイソシアネートと前記フタル酸ジイソノニルとの重量比が10:90〜20:80である
    請求項1又は2に記載のボーラスの製造方法。
  4. 前記ポリイソシアネートがヘキサメチレンジイソシアネート系のものである
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のボーラスの製造方法。
  5. 前記硬化剤は、ヘキサメチレンジイソシアネートを含んでいる
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のボーラスの製造方法。
  6. 前記ボーラスは、頭部のうち少なくとも頭頂側部分を囲む頭部用ボーラスであり、
    前記頭頂側部分のCTスキャンを行って3次元断層画像データを取得するステップと、
    前記3次元断層画像データに基づいて、前記頭頂側部分の表面形状を内側面の形状とする一様厚さの前記ボーラスの、3次元の座標データを生成するステップと、
    前記座標データに基づいて、3Dプリンタによって前記ボーラスのマスターモデルを形成するステップと、
    前記マスターモデルの周囲に未硬化の型用材料を配置するステップと、
    前記型用材料が硬化して形成された型を分割して前記型から前記マスターモデルを取り出すステップと、
    前記型内に未硬化の前記ボーラス用材料を配置するステップと、
    前記ボーラス用材料が硬化して形成された前記ボーラスを前記型内から取り出すステップと、
    を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のボーラスの製造方法。
  7. 前記ボーラスは、頭部のうち少なくとも頭頂側部分を囲む頭部用ボーラスであり、
    前記頭頂側部分のCTスキャンを行って3次元断層画像データを取得するステップと、
    前記3次元断層画像データに基づいて、前記頭頂側部分の表面形状を内側面の形状とする一様厚さの前記ボーラスを形成可能な型の、3次元の座標データを生成するステップと、
    前記座標データに基づいて、3Dプリンタによって前記型を形成するステップと、
    前記型内に未硬化の前記ボーラス用材料を配置するステップと、
    前記ボーラス用材料が硬化して形成された前記ボーラスを前記型内から取り出すステップと、
    を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のボーラスの製造方法。
  8. 前記ボーラスは、頭部のうち少なくとも頭頂側部分を囲む頭部用ボーラスであり、
    前記頭頂側部分のCTスキャンを行って3次元断層画像データを取得するステップと、
    前記3次元断層画像データに基づいて、前記頭頂側部分の表面形状を内側面の形状とする一様厚さの前記ボーラスの、3次元の座標データを生成するステップと、
    前記座標データに基づいて、3Dプリンタによって前記ボーラスを形成するステップと、
    を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のボーラスの製造方法。
  9. 前記座標データを生成するステップでは、前頭部側のデータと後頭部側のデータとが生成され、以後のステップが前頭部側と後頭部側とで別個に行われる
    請求項6〜8のいずれか1項に記載のボーラスの製造方法。
  10. 前記ボーラス用材料は、可視光線に対する透過性を有している
    請求項1〜9のいずれか1項に記載のボーラスの製造方法。
  11. ポリオールとポリイソシアネートとがウレタン結合してなる高分子化合物と、
    フタル酸ジイソノニルと、
    が配合されてなる材料を主成分とするボーラス。
  12. 厚みが3mm以上20mm以下である
    請求項11に記載のボーラス。
  13. JIS K 6253で規定されているA型の硬度計によって計測した硬度が0以上10以下である
    請求項11又は12に記載のボーラス。
JP2017140086A 2016-11-01 2017-07-19 放射線治療用ボーラスの製造方法及び放射線治療用ボーラス Active JP6446635B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016213996 2016-11-01
JP2016213996 2016-11-01

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018076478A true JP2018076478A (ja) 2018-05-17
JP6446635B2 JP6446635B2 (ja) 2019-01-09

Family

ID=62149983

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017140086A Active JP6446635B2 (ja) 2016-11-01 2017-07-19 放射線治療用ボーラスの製造方法及び放射線治療用ボーラス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6446635B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022168904A1 (ja) * 2021-02-05 2022-08-11 早川ゴム株式会社 ボーラス形成材およびそれを用いたボーラス
JP2022179334A (ja) * 2021-05-21 2022-12-02 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 構成要素イメージングシステム、構成要素イメージング装置、および構成要素イメージング方法
JP2023079540A (ja) * 2021-11-29 2023-06-08 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 固定具データ生成装置、固定具データ生成方法、および固定具作成方法

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0542228A (ja) * 1991-08-13 1993-02-23 Takiron Co Ltd ハイパーサーミア用ボーラス
JPH11221293A (ja) * 1998-02-06 1999-08-17 Mochida Shoko Kk 放射線治療用シリコーンボーラスの製造法
JP2001346892A (ja) * 2000-06-07 2001-12-18 Hitachi Ltd 放射線治療用ボーラスおよびその製造方法
US20100070236A1 (en) * 2007-02-27 2010-03-18 Campana Francois Bolus for radiotheraphy and method for determining the shape of one such bolus
US20120253495A1 (en) * 2011-03-31 2012-10-04 Axellis Ventures Ltd. Defining the volumetric dimensions and surface of a compensator
JP2014037488A (ja) * 2012-08-16 2014-02-27 Polysis:Kk 軟質ポリウレタン樹脂、それを用いた防振性、制振性及び衝撃吸収性に優れた軟質ポリウレタン樹脂部材
JP2014074124A (ja) * 2012-10-05 2014-04-24 Iej:Kk 低x線吸収性、低反発弾性の軟質ポリウレタンフォームおよび医療設備用器具
US20150006098A1 (en) * 2012-02-02 2015-01-01 Samsung Life Public Welfare Foundation Method and apparatus for manufacturing radiation intensity bolus
WO2016121217A1 (ja) * 2015-01-30 2016-08-04 株式会社アールテック 3次元造形物の製造方法、3次元造形物の製造装置、3次元造形物及び造形材料
US20160256709A1 (en) * 2013-11-27 2016-09-08 Dalhousie University System and method for manufacturing bolus for radiotherapy using a three-dimensional printer
CN106039598A (zh) * 2016-06-30 2016-10-26 北京启麟科技有限公司 放射治疗组织等效补偿物及其制备方法

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0542228A (ja) * 1991-08-13 1993-02-23 Takiron Co Ltd ハイパーサーミア用ボーラス
JPH11221293A (ja) * 1998-02-06 1999-08-17 Mochida Shoko Kk 放射線治療用シリコーンボーラスの製造法
JP2001346892A (ja) * 2000-06-07 2001-12-18 Hitachi Ltd 放射線治療用ボーラスおよびその製造方法
US20100070236A1 (en) * 2007-02-27 2010-03-18 Campana Francois Bolus for radiotheraphy and method for determining the shape of one such bolus
US20120253495A1 (en) * 2011-03-31 2012-10-04 Axellis Ventures Ltd. Defining the volumetric dimensions and surface of a compensator
US20150006098A1 (en) * 2012-02-02 2015-01-01 Samsung Life Public Welfare Foundation Method and apparatus for manufacturing radiation intensity bolus
JP2014037488A (ja) * 2012-08-16 2014-02-27 Polysis:Kk 軟質ポリウレタン樹脂、それを用いた防振性、制振性及び衝撃吸収性に優れた軟質ポリウレタン樹脂部材
JP2014074124A (ja) * 2012-10-05 2014-04-24 Iej:Kk 低x線吸収性、低反発弾性の軟質ポリウレタンフォームおよび医療設備用器具
US20160256709A1 (en) * 2013-11-27 2016-09-08 Dalhousie University System and method for manufacturing bolus for radiotherapy using a three-dimensional printer
WO2016121217A1 (ja) * 2015-01-30 2016-08-04 株式会社アールテック 3次元造形物の製造方法、3次元造形物の製造装置、3次元造形物及び造形材料
CN106039598A (zh) * 2016-06-30 2016-10-26 北京启麟科技有限公司 放射治疗组织等效补偿物及其制备方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022168904A1 (ja) * 2021-02-05 2022-08-11 早川ゴム株式会社 ボーラス形成材およびそれを用いたボーラス
JP7140345B1 (ja) * 2021-02-05 2022-09-21 早川ゴム株式会社 ボーラス形成材およびそれを用いたボーラス
EP4275743A4 (en) * 2021-02-05 2024-05-08 Hayakawa Rubber Co., Ltd. BOLUS-FORMING MATERIAL AND BOLUS WITH IT
JP2022179334A (ja) * 2021-05-21 2022-12-02 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 構成要素イメージングシステム、構成要素イメージング装置、および構成要素イメージング方法
US12111148B2 (en) 2021-05-21 2024-10-08 General Electric Company Component imaging systems, apparatus, and methods
JP2023079540A (ja) * 2021-11-29 2023-06-08 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 固定具データ生成装置、固定具データ生成方法、および固定具作成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6446635B2 (ja) 2019-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Tino et al. Additive manufacturing in radiation oncology: a review of clinical practice, emerging trends and research opportunities
Ricotti et al. 3D-printed applicators for high dose rate brachytherapy: Dosimetric assessment at different infill percentage
Dancewicz et al. Radiological properties of 3D printed materials in kilovoltage and megavoltage photon beams
AU2005283072B2 (en) Method and device for registration and immobilization
JP6446635B2 (ja) 放射線治療用ボーラスの製造方法及び放射線治療用ボーラス
EP2110079A1 (en) Method to derive anatomical and/or pathological structures from data of imaging technologies
CN105664377B (zh) 一种个性化硅胶等效补偿体膜及其制备方法
Fisher et al. Evaluation of 3-D printed immobilisation shells for head and neck IMRT
CN106039598A (zh) 放射治疗组织等效补偿物及其制备方法
Ehler et al. Workload implications for clinic workflow with implementation of three-dimensional printed customized bolus for radiation therapy: A pilot study
Park et al. Development and dosimetric assessment of a patient-specific elastic skin applicator for high-dose-rate brachytherapy
US10835759B2 (en) Methods, apparatuses, and systems for creating a patient-specific soft bolus for radiotherapy treatment
Bielęda et al. 3D-printed surface applicators for brachytherapy: A phantom study
Lescot et al. Tumor Shape‐Specific Brachytherapy Implants by 3D‐Printing, Precision Radioactivity Painting, and Biomedical Imaging
JP2017140090A (ja) ボーラスの製造方法及びボーラス
An et al. Geometric evaluation of patient-specific 3D bolus from 3D printed mold and casting method for radiation therapy
CN110290833A (zh) 用于施加辐射的模型、用于制作所述模型的方法以及所述模型的用途
Shamsabadi 3D-Printing advances in radiotherapy
Craft et al. Three-dimensionally printed on-skin radiation shields using high-density filament
Khoshhal et al. Feasibility of Anthropomorphic Head Phantom Design Using DLP 3D Printing for Dosimetry
Poltorak et al. Brachytherapy and 3D printing for skin cancer: A review paper
KR20180040788A (ko) 흉벽의 두께를 보정하기 위한 맞춤형 볼러스 및 이의 제조 방법
US20220266058A1 (en) Systems and Methods for Creating Radiation Shields
Guo et al. Study on the application of 3D printing head film fixation technology in cranial radiotherapy
Amor-Coarasa et al. 3D printing in nuclear medicine and radiation therapy

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180306

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180529

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180718

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181002

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181015

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6446635

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250