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JP2018073345A - 認証デバイス、および、電子装置 - Google Patents

認証デバイス、および、電子装置 Download PDF

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JP2018073345A
JP2018073345A JP2016216253A JP2016216253A JP2018073345A JP 2018073345 A JP2018073345 A JP 2018073345A JP 2016216253 A JP2016216253 A JP 2016216253A JP 2016216253 A JP2016216253 A JP 2016216253A JP 2018073345 A JP2018073345 A JP 2018073345A
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Tomohiko Baba
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Sony Semiconductor Solutions Corp
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Abstract

【課題】画像を撮像する認証デバイスにおいて、画像の画質を向上させる。
【解決手段】認証デバイスは、撮像部と信号処理部とを具備する。この認証デバイス内の撮像部において、物体側から順に、透明な保護層と、複数の開口が設けられた遮光膜と、複数の開口のそれぞれに対応する位置に光電変換部が設けられた撮像素子とを配置する。また、認証デバイス内の信号処理部は、撮像部により撮像された画像に基づいて所定の認証処理を行う。
【選択図】図1

Description

本技術は、認証デバイス、および、電子装置に関する。詳しくは、画像を撮像する認証デバイス、および、電子装置に関する。
従来より、コンピュータへのログイン時や、銀行ATM(Automatic Teller Machine)の利用開始時などの様々なシーンにおいて、指紋や静脈などの身体的特徴を用いて個人を識別する生体認証技術が利用されている。例えば、透明体フィルムでカバーした固体撮像素子により指を撮像して指紋認証を行う認証装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−264958号公報
上述の従来技術では、固体撮像素子を利用して指紋認証が行われている。しかし、この従来技術では、固体撮像素子内の画素のそれぞれにおいて、その真上からの光に斜め方向からの光が混入し、画像の画質が低下するおそれがある。そして、その画像の画質の低下により、認証精度が低下してしまうという問題がある。
本技術はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、画像を撮像する認証デバイスにおいて、画像の画質を向上させることを目的とする。
本技術は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、物体側から順に、透明な保護層と、複数の開口が設けられた遮光膜と、上記複数の開口のそれぞれに対応する位置に光電変換部が設けられた撮像素子とを配置した撮像部と、上記撮像部により撮像された画像に基づいて所定の認証処理を行う信号処理部とを具備する認証デバイスである。これにより、複数の開口のそれぞれに対応する位置に光電変換部が設けられた撮像素子により撮像された画像に基づいて認証処理が行われるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記撮像部において上記遮光膜と上記撮像素子との間に透明体をさらに配置してもよい。これにより、遮光膜と撮像素子との間の距離が調整されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記撮像素子には、複数の単位セルが配列され、上記光電変換部は、上記複数の単位セルのそれぞれに配置され、上記複数の開口のそれぞれからの光は対応する上記光電変換部に入射され、上記複数の単位セルのそれぞれにおいて上記光電変換部に該当しない部分には上記開口からの光は入射されないものとしてもよい。これにより、複数の開口のそれぞれからの光が光電変換されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記光電変換部のサイズと上記開口のサイズとは略一致してもよい。これにより、光電変換部とサイズが略一致する開口からの光が光電変換されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記単位セルのピッチをdとし、有効な上記フォトディテクタのサイズをpとし、上記遮光膜の物体側の面から上記光電変換部までの距離をtとし、上記保護層の厚さをLとして
0.7マイクロメートル≦d≦16.0マイクロメートル
0.4マイクロメートル≦p≦15.0マイクロメートル
p<d
3マイクロメートル≦t≦2900マイクロメートル
25マイクロメートル≦L≦2900マイクロメートル
の式を全て満たす認証デバイスであってもよい。これにより、式を全て満たす認証デバイスにより認証処理が行われるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、少なくとも2層の前記遮光膜が配置されてもよい。これにより、迷光が抑制されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記信号処理部は、上記所定の認証処理において上記撮像された画像と予め登録された生体情報とを比較してもよい。これにより、撮像された画像が生体情報と比較されるという作用をもたらす。
また、本技術の第2の側面は、物体側から順に、透明な保護層と、複数の開口が設けられた遮光膜と、上記複数の開口のそれぞれに対応する位置に光電変換部が設けられた撮像素子とを配置した撮像部と、上記撮像部により撮像された画像に対して所定の信号処理を行う信号処理部とを具備する電子装置である。これにより、複数の開口のそれぞれに対応する位置に光電変換部が設けられた撮像素子により撮像された画像に対して信号処理が行われるという作用をもたらす。
また、本技術の第3の側面は、物体側から順に、透明な保護層と、複数の開口が設けられた遮光膜と、上記複数の開口のそれぞれに対応する位置に光電変換部が設けられた撮像素子とを配置した撮像部と、上記撮像部により撮像された画像に基づいて所定の認証処理を行う信号処理部と、上記認証処理の結果に基づいて所定の画面を表示する表示部とを具備する電子装置である。これにより、複数の開口のそれぞれに対応する位置に光電変換部が設けられた撮像素子により撮像された画像に基づいて実行された認証処理の結果により所定の画面が表示されるという作用をもたらす。
本技術によれば、画像を撮像する認証デバイスにおいて、画像の画質を向上させることができるという優れた効果を奏し得る。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術の第1の実施の形態における電子装置の一構成例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態における撮像部の斜視図の一例である。 本技術の第1の実施の形態における遮光膜、透明体および固体撮像素子の斜視図の一例である。 本技術の第1の実施の形態における撮像部の断面図の一例である。 本技術の第1の実施の形態における固体撮像素子の入射角と感度との関係の一例を示すグラフである。 本技術の第1の実施の形態における、ある開口の真上の物点から、その隣の開口への光の入射角の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における光学的伝達関数の一例を示すグラフである。 本技術の第1の実施の形態におけるフォトディテクタに入射される光の入射角の一例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態における撮像部の斜視図の一例である。 本技術の第3の実施の形態におけるレンズレス顕微鏡の一構成例を示すブロック図である。 本技術の第3の実施の形態における撮像部の斜視図の一例である。
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(開口ごとにフォトディテクタを設けた例)
2.第2の実施の形態(2層の遮光膜を積層し、開口ごとにフォトディテクタを設けた例)
3.第3の実施の形態(開口ごとにフォトディテクタを設け、画像を拡大する例)
<1.第1の実施の形態>
[電子装置の構成例]
図1は、本技術の第1の実施の形態における電子装置100の一構成例を示すブロック図である。この電子装置100は、指紋認証や静脈認証を行う機能を有する装置であり、認証デバイス110および表示部120を備える。電子装置100としては、例えば、スマートフォンやパーソナルコンピュータが想定される。
認証デバイス110は、指紋認証や静脈認証を行って認証結果を出力するデバイスであり、撮像部200、信号処理部111、制御部112および登録情報記録部113を備える。
撮像部200は、制御部112の制御に従ってユーザの身体の部位(指など)の画像データを撮像するものである。この撮像部200は、画像データを信号線209を介して信号処理部111に供給する。
制御部112は、撮像部200を制御して画像データを撮像させるものである。例えば、電源ボタンが押下されたときや、タッチパネルがタップされたときに、制御部112は、撮像を開始させる。
登録情報記録部113は、予め登録された指紋や静脈などの生体情報を記録するものである。
信号処理部111は、撮像された画像データに対して、認証処理を含む所定の信号処理を行うものである。この認証処理において、信号処理部111は、撮像された画像データと登録情報とを比較して、認証の成否を判定する。そして、信号処理部111は、認証処理の結果を表示部120に供給する。
表示部120は、認証処理の結果に基づいて所定の画面を表示するものである。例えば、画面のロック解除に指紋認証を用いる場合において表示部120は、認証に成功すると、ロック画面から初期画面等に表示を切り替える。
[撮像部の構成例]
図2は、本技術の第1の実施の形態における撮像部200の斜視図の一例である。この撮像部200は、カバーガラス210、遮光膜220、透明体230および固体撮像素子240を備える。固体撮像素子240には板状の透明体230が積層され、その透明体230に遮光膜220が積層され、その遮光膜220に板状のカバーガラス210が積層される。言い換えれば、物体側から順に、カバーガラス210、遮光膜220、透明体230および固体撮像素子240が配置される。このカバーガラス210にユーザが身体の部位(指など)を押し当てると、固体撮像素子240が、その部位の画像データを撮像する。
カバーガラス210は、遮光膜220の表面を保護する層である。なお、表面を保護することができる透明な部材であれば、PET(Poly-Ethylene Terephthalate)樹脂など、ガラス以外のものを用いてもよい。また、カバーガラス210は、特許請求の範囲に記載の保護層の一例である。
以下、固体撮像素子240の像面に平行な所定の軸をX軸とし、その面に平行でX軸に垂直な軸をY軸とし、X軸およびY軸に垂直な軸をZ軸とする。
図3は、本技術の第1の実施の形態におけるカバーガラス210、遮光膜220、透明体230および固体撮像素子240の斜視図の一例である。
固体撮像素子240は、画像データを撮像するものである。例えば、CMOS(Complementary MOS)センサやCCD(Charge Coupled Device)センサが固体撮像素子240として用いられる。この固体撮像素子240の像面には、二次元格子状に複数の単位セル242が配列されている。単位セル242は、固体撮像素子240を構成する単位であり、画像データにおける画素データを生成する。また、単位セル242のそれぞれには、フォトディテクタ241が設けられる。
フォトディテクタ241は、光を光電変換してアナログの電気信号を生成するものである。フォトディテクタ241として、例えば、フォトダイオードが用いられる。単位セル242は、その電気信号をデジタルの画素データに変換する。そして、単位セル242のそれぞれの画素データを配列したデータが画像データとして出力される。なお、フォトディテクタ241は、特許請求の範囲に記載の光電変換部の一例である。
ここで、フォトディテクタ241および単位セル242の形状は、例えば、正方形であり、単位セル242の面積は、フォトディテクタ241の面積よりも大きい。
また、フォトディテクタ241は、全てを撮像に用いる必要は無く、複数のフォトディテクタ241の中の一部のみを撮像に用いてもよい。例えば、画素を間引いて解像度を低下させる際には、一部のフォトディテクタ241のみが用いられる。撮像に用いるフォトディテクタ241を以下、「有効な」フォトディテクタ241と称し、それ以外のフォトディテクタ241を「無効な」フォトディテクタ241と称する。
遮光膜220には、二次元格子状に複数の開口221が設けられている。それぞれの開口221は、遮光膜220をZ軸方向に沿って貫通しており、フォトディテクタ241ごとに、1つの開口221が配置される。像面から物体への方向を上方向として、開口221の真上からの光は、その開口221を通過し、開口221とペアを形成するフォトディテクタ241に入射される。
図4は、本技術の第1の実施の形態における撮像部200の断面図の一例である。像面において、隣接する単位セル242の中心間の距離を以下、セルピッチdと称する。また、単位セル242内のフォトディテクタ241の一辺の長さを以下、セルサイズpとする。また、遮光膜220の物体側の面からフォトディテクタ241までの距離をtとする。また、カバーガラス210のZ軸方向の長さを厚さLとする。
図5は、本技術の第1の実施の形態における固体撮像素子240の入射角と感度との関係の一例を示すグラフである。同図における横軸は、画素への入射光の入射角Rを示し、縦軸は、入射角Rの入射光に対する画素の感度を示す。縦軸の感度は、最大感度に対する比率で表されている。入射角Rの単位は、例えば、「°」であり、感度の単位は、例えば、パーセント(%)である。
また、図5における実線は、通常のデジタルカメラなどで用いられる、斜入射感度特性が良好な固体撮像素子の入射感度ごとの感度を示す。例えば、入射角Rが15°のときの感度は、80パーセント(%)より高い。同図における点線は、撮像部200に配置された固体撮像素子240の入射感度ごとの感度を示す。同図に例示するように、固体撮像素子240の斜入射感度特性は、通常の固体撮像素子よりも悪い。例えば、入射角Rが15°のときの感度が、80パーセント(%)以下である。
図6は、本技術の第1の実施の形態における、ある開口の真上の物点から、その隣の開口への光の入射角Rの一例を示す図である。セルピッチdを10マイクロメートル(μm)とし、開口221から物体までの距離L'を37.3マイクロメートル(μm)とすると、入射角Rは、次の式により求められる。ここで、L'は、L以上の実数である。
=arctan(10/37.3)≒15
上式においてarctan()は、正接関数の逆関数を示す。
入射角Rが15°程度であるため、図5に例示した点線のグラフより、固体撮像素子240の斜入射感度が80パーセント(%)となる。この感度未満では、画素を識別することができないものとすると、この37.3マイクロメートルの距離に平坦に物体を置いた際に固体撮像素子240の分解能は、約10マイクロメートル(μm)となる。
図7は、本技術の第1の実施の形態における光学的伝達関数の一例を示すグラフである。同図における縦軸は、光学的伝達関数であり、横軸は、像面上の位置を示す。また、図7の実線は、図5の実線に係る固体撮像素子の光学的伝達関数を示し、図7の点線は、図5の点線に係る固体撮像素子240の光学的伝達関数を示す。光学的伝達関数のピークに対応する位置は、単位セル242(画素)の中心の位置に該当する。
図5に例示したように、真上からの入射光の光量に対して、真上以外からの入射光の光量が低下するものとすると、図7に例示するように、それぞれの画素の真上からの光が、その画素に光学的に伝達される一方で、斜めからの光は伝達されなくなる。
このため、図7に例示するように、斜入射感度の比較的低い固体撮像素子240の光学的伝達関数が高くなり、物体の識別が容易となる。
図8は、本技術の第1の実施の形態におけるフォトディテクタ241に入射される光の入射角の一例を示す図である。同図に例示するように、ペアを形成するフォトディテクタ241および開口221を結ぶ直線とのなす角度Rからの光が開口221内に入射される。この入射角Rは、例えば、15°以下であり、それより角度の大きな光は、フォトディテクタ241に入射されない。
図5乃至図7で説明した原理に基づいて、まず、図3に例示したように、物体側から順にカバーガラス210、遮光膜220、透明体230および固体撮像素子240が配置される。この固体撮像素子240上には、遮光膜220上の開口221ごとにフォトディテクタ241が設けられる。
さらに、図8に例示したように、ペアを形成するフォトディテクタ241および開口221を結ぶ直線とのなす角度が所定角度(15°など)より大きな方向からの入射光は、そのフォトディテクタ241には入射されないものとする。
加えて、図4に例示したように像面に複数の単位セル242が配置され、それぞれの単位セル242内のフォトディテクタ241のみに光が入射され、そのフォトディテクタ241以外の部分には、光が入射されないものとする。
さらに、ペアを形成するフォトディテクタ241の一辺のサイズと開口221の一辺のサイズとが略一致するものとする。
また、撮像部200は、次の式を全て満たすものとする。
0.7≦d≦16.0 ・・・式1
0.4≦p≦15.0 ・・・式2
p<d ・・・式3
3≦t≦2900 ・・・式4
25≦L≦2900 ・・・式5
式1乃至式5におけるd、p、tおよびLの単位は、例えば、マイクロメートル(μm)である。
式1に関し、指紋の中にある汗腺や、指紋を認識するには、2000dpi(dots per inch)程度の解像度が必要である。この解像度を実現するには、12.7マイクロメートル(μm)以下のセルピッチdが要求されるが、後段の画像処理により解像度を向上することができることを考慮すると、セルピッチdは16マイクロメートル(μm)以下でよい。したがって、「16」がセルピッチdの上限となる。また、固体撮像素子240の一般的な設計限界より、「0.7」がセルピッチdの下限となる。
式2に関し、有効なフォトディテクタ241のセルサイズpと単位セル242のセルピッチdとの差が小さいと、十分な解像度が得られない。しかし、後述のように開口221を施した遮光膜220を複数枚にすると、解像度不足を克服することができる。この遮光膜の寸法は、製造上の観点から、大きいピッチで単位セル当たり、1マイクロメートル(μm)は必要である。これらの遮光膜により解像度不足を解消し、tを3マイクロメートル(μm)、Lを25マイクロメートル(μm)とし、セルサイズpを15マイクロメートル(μm)とすると、次の式より、入射角Rが得られる。
=arctan(7.5/28)≒15
入射角Rを15°程度にすることができるため、「15.0」がセルサイズpの上限となる。
また、セルピッチdが0.4マイクロメートル(μm)より小さいと、波長が0.4マイクロメートル(μm)以下の光が回折の影響を強く受けて、フォトディテクタ241まで到達しなくなる。このため、「0.4」がセルピッチdの下限となる。
また、有効なフォトディテクタ241は、単位セル242内に配置されるため、式3を満たす必要がある。
式4に関し、距離tを長くするほど、斜入射感度が低くなり、光学的伝達関数の値が高くなる。しかし、距離tを長くするには、遮光膜220を厚くしなければならず、厚さが大きいほど、製造が困難となる。ここで、例えば、セルピッチdを16マイクロメートル(μm)とし、有効なフォトディテクタ241のセルサイズpを8マイクロメートル(μm)とし、カバーガラス210の厚さLを52.4マイクロメートル(μm)とする。この場合には、距離tが3マイクロメートル(μm)となり、ある画素に対して、その隣の画素への入射光の光量が10パーセント減少する。現状の設計パラメータとして、これらの数値が商品として成立する限界であり、このときの「3」が距離tの下限となる。
また、撮像部200の厚さが3ミリメートル(mm)以下であることを要求されることが多く、その際、tの取り分は最大でも、2.9ミリメートル(mm)、すなわち2900マイクロメートル(μm)までとなる。このため、「2900」がtの上限となる。
また、距離tは、遮光膜220と透明体230とのそれぞれの厚さにより調整される。なお、式4の条件を満たせるのであれば、透明体230を配置しない構成としてもよい。また、透明体230を1枚のみ設けているが、式4の条件を満たせるのであれば、積層した2枚以上の透明体230を設けてもよい。
式5に関し、カバーガラス210が薄すぎると、ロボットのアームがカバーガラス210をハンドリングすることが困難となる。ハンドリングすることができる最小値は25マイクロメートル(μm)程度であるため、「25」がLの下限となる。また、撮像部200の厚さが3ミリメートル(mm)以下であることを要求されることが多く、その他の厚みも考慮して、カバーガラス210の厚さは2.9ミリメートル(mm)、すなわち2900マイクロメートル(μm)までとなる。このため、「2900」がLの上限となる。
式1乃至式5の条件下において、撮像部200の有効なフォトディテクタ241からなる有効域のサイズを例えば、5ミリメートル(mm)×5ミリメートル(mm)とする。この有効域内に例えば、500×500個の単位セル242が配列される。この構成における、パラメータの設定例を下記に示す。
セルピッチd:19マイクロメートル(μm)
セルサイズp:2マイクロメートル(μm)
厚さL:190マイクロメートル(μm)
距離t:8マイクロメートル(μm)
開口221のサイズは、セルサイズpと同じ値である。上述の例では、セルピッチdが10マイクロメートル(μm)であるため、原理的には、2540dpiの解像度を実現することができる。また、カバーガラスの厚さLが190マイクロメートル(μm)であるため、あるフォトディテクタ241の真上の一点から隣のフォトディテクタ241への入射角は、3°となる。この際に、隣の画素の真上の一点からの光は、20パーセント蹴られるため、おおよそ、それぞれのフォトディテクタ241において、その真上からの光が転写される。これにより、画像データの画質を向上させて、指紋の認証精度を上昇させることができる。また、300マイクロメートル(μm)の有機基板上に、200マイクロメートル(μm)の厚さのシリコンで固体撮像素子240を形成した場合、認証デバイス110全体の厚みを、700マイクロメートル(μm)程度以下にすることができる。
斜め方向からの光の蹴られ率を上げれば、カバーガラス210の表面より上の空間にあるものも識別することができる。これにより、非接触で認証を行う、レンズレスの認証デバイス110を実現することができる。また、レンズレスであるため、安価で生産性の高い認証デバイス110を提供することができる。
このように、本技術の第1の実施の形態によれば、遮光膜220上の開口221のそれぞれに対応する位置にフォトディテクタ241を設けたため、それぞれのフォトディテクタ241において、その真上以外の方向からの光の入射を抑制することができる。これにより、真上方向からの光のみがフォトディテクタ241に入射されるため、画像データの画質を向上させることができる。
<2.第2の実施の形態>
上述の第1の実施の形態では、認証デバイス110に遮光膜220を1枚のみ配置していたが、遮光膜220に設けた複数の開口221により回折が生じて、フォトディテクタ241の真上以外からの光が迷光として入射されてしまうおそれがある。この迷光を抑制するには、例えば、遮光膜を2層以上とすればよい。この第2の実施の形態の認証デバイス110は、2層以上の遮光膜を設けた点において第1の実施の形態と異なる。
図9は、本技術の第2の実施の形態における撮像部200の斜視図の一例である。この第2の実施の形態の撮像部200は、カバーガラス210と透明体230との間に上側遮光膜222および下側遮光膜223を配置した点において第1の実施の形態と異なる。透明体230の上に下側遮光膜223が積層され、その上に上側遮光膜222が積層される。なお、遮光膜を2層としているが、3層以上の遮光膜を積層してもよい。
このように、本技術の第2の実施の形態では、2層の遮光膜を積層したため、回折により生じた迷光がフォトディテクタ241に入射されることを抑制することができる。これにより、画像データの画質をさらに向上させることができる。
<3.第3の実施の形態>
上述の第1の実施の形態では、撮像部200を認証デバイス110内に設けていたが、レンズレス顕微鏡内に設けて、試料の観察に利用することもできる。この第3の実施の形態の撮像部200は、レンズレス顕微鏡内に配置された点において第1の実施の形態と異なる。
図10は、本技術の第3の実施の形態におけるレンズレス顕微鏡101の一構成例を示すブロック図である。このレンズレス顕微鏡101は、微小な物体を拡大する装置であり、撮像部200、信号処理部115、制御部116および表示部120を備える。
制御部116は、ユーザの操作に従って撮像部200を制御して画像データを撮像させる。第3の実施の形態の撮像部200の構成は、第1の実施の形態と同様である。
信号処理部115は、画像データの一部を拡大する処理を実行する。拡大の際に信号処理部115は、画素を補間する処理や、アンチエイリアス処理を必要に応じて実行する。信号処理部115は、拡大した画像データを表示部120に供給して表示させる。
図11は、本技術の第3の実施の形態における撮像部200の斜視図の一例である。ユーザは、観察対象の試料303をスライドガラス301に乗せ、カバープレート302で覆う。このように、スライドガラス301上に試料303を載せてカバープレート302で覆い、観察しやすく処理したものは、プレパラートと呼ばれる。
そして、ユーザは、そのプレパラートをカバーガラス210に載置し、撮像部200に撮像させるための操作を行う。その操作に従って撮像部200は、高画質で画像データを撮像し、その画像データ内の試料303の部分を拡大する。表示部120は、その拡大画像を表示する。これにより、ユーザは、試料303を拡大して観察することができる。その観察結果に基づいて、ユーザや画像解析装置(不図示)は、細胞の選り分けや、ウイルスの判別などを行うことができる。
撮像部200の有効域のサイズを例えば、10ミリメートル(mm)×10ミリメートル(mm)とする。この有効域内に例えば、3300×3300個の単位セル242が配列される。この構成における、パラメータの設定例を下記に示す。
セルピッチd:3マイクロメートル(μm)
セルサイズp:1マイクロメートル(μm)
厚さL:58マイクロメートル(μm)
距離t:8マイクロメートル(μm)
開口221のサイズは、セルサイズpと同じ値である。上述の例では、セルピッチdが3マイクロメートル(μm)であるため、原理的には、8382dpiの解像度を実現することができる。また、カバーガラス210の厚さLが58マイクロメートル(μm)であるため、あるフォトディテクタ241の真上の一点から隣のフォトディテクタ241への入射角は、3°となる。この際に、隣の画素の真上の一点からの光は、42パーセント蹴られるため、おおよそ、それぞれのフォトディテクタ241において、その真上からの光が転写される。これにより、画像データの画質を向上させて、指紋の認証精度を上昇させることができる。
このように、本技術の第3の実施の形態では、レンズレス顕微鏡101は、遮光膜220上の開口221のそれぞれに対応する位置にフォトディテクタ241を設けて画像を拡大するため、ユーザは、高画質で撮像された試料を拡大して観察することができる。
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disc)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray(登録商標)Disc)等を用いることができる。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって、限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)物体側から順に、透明な保護層と、複数の開口が設けられた遮光膜と、前記複数の開口のそれぞれに対応する位置に光電変換部が設けられた撮像素子とを配置した撮像部と、
前記撮像部により撮像された画像に基づいて所定の認証処理を行う信号処理部と
を具備する認証デバイス。
(2)前記撮像部において前記遮光膜と前記撮像素子との間に透明体をさらに配置した前記(1)記載の認証デバイス。
(3)前記撮像素子には、複数の単位セルが配列され、
前記光電変換部は、前記複数の単位セルのそれぞれに配置され、
前記複数の開口のそれぞれからの光は対応する前記光電変換部に入射され、
前記複数の単位セルのそれぞれにおいて前記光電変換部に該当しない部分には前記開口からの光は入射されない
前記(1)または(2)に記載の認証デバイス。
(4)前記光電変換部のサイズと前記開口のサイズとは略一致する
前記(3)記載の認証デバイス。
(5)前記単位セルのピッチをdとし、有効な前記フォトディテクタのサイズをpとし、前記遮光膜の物体側の面から前記光電変換部までの距離をtとし、前記保護層の厚さをLとして
0.7マイクロメートル≦d≦16.0マイクロメートル
0.4マイクロメートル≦p≦15.0マイクロメートル
p<d
3マイクロメートル≦t≦2900マイクロメートル
25マイクロメートル≦L≦2900マイクロメートル
の式を全て満たす前記(3)または(4)記載の認証デバイス。
(6)少なくとも2層の前記遮光膜が配置される
前記(1)から(5)のいずれかに記載の認証デバイス。
(7)前記信号処理部は、前記所定の認証処理において前記撮像された画像と予め登録された生体情報とを比較する
前記(1)から(6)のいずれかに記載の認証デバイス。
(8)物体側から順に、透明な保護層と、複数の開口が設けられた遮光膜と、前記複数の開口のそれぞれに対応する位置に光電変換部が設けられた撮像素子とを配置した撮像部と、
前記撮像部により撮像された画像に対して所定の信号処理を行う信号処理部と
を具備する電子装置。
(9)物体側から順に、透明な保護層と、複数の開口が設けられた遮光膜と、前記複数の開口のそれぞれに対応する位置に光電変換部が設けられた撮像素子とを配置した撮像部と、
前記撮像部により撮像された画像に基づいて所定の認証処理を行う信号処理部と、
前記認証処理の結果に基づいて所定の画面を表示する表示部と
を具備する電子装置。
100 電子装置
101 レンズレス顕微鏡
110 認証デバイス
111、115 信号処理部
112、116 制御部
113 登録情報記録部
120 表示部
200 撮像部
210 カバーガラス
220 遮光膜
221 開口
222 上側遮光膜
223 下側遮光膜
230 透明体
240 固体撮像素子
241 フォトディテクタ
242 単位セル
301 スライドガラス
302 カバープレート

Claims (9)

  1. 物体側から順に、透明な保護層と、複数の開口が設けられた遮光膜と、前記複数の開口のそれぞれに対応する位置に光電変換部が設けられた撮像素子とを配置した撮像部と、
    前記撮像部により撮像された画像に基づいて所定の認証処理を行う信号処理部と
    を具備する認証デバイス。
  2. 前記撮像部において前記遮光膜と前記撮像素子との間に透明体をさらに配置した請求項1記載の認証デバイス。
  3. 前記撮像素子には、複数の単位セルが配列され、
    前記光電変換部は、前記複数の単位セルのそれぞれに配置され、
    前記複数の開口のそれぞれからの光は対応する前記光電変換部に入射され、
    前記複数の単位セルのそれぞれにおいて前記光電変換部に該当しない部分には前記開口からの光は入射されない
    請求項1記載の認証デバイス。
  4. 前記光電変換部のサイズと前記開口のサイズとは略一致する
    請求項3記載の認証デバイス。
  5. 前記単位セルのピッチをdとし、有効な前記フォトディテクタのサイズをpとし、前記遮光膜の物体側の面から前記光電変換部までの距離をtとし、前記保護層の厚さをLとして
    0.7マイクロメートル≦d≦16.0マイクロメートル
    0.4マイクロメートル≦p≦15.0マイクロメートル
    p<d
    3マイクロメートル≦t≦2900マイクロメートル
    25マイクロメートル≦L≦2900マイクロメートル
    の式を全て満たす請求項3記載の認証デバイス。
  6. 少なくとも2層の前記遮光膜が配置される
    請求項1記載の認証デバイス。
  7. 前記信号処理部は、前記所定の認証処理において前記撮像された画像と予め登録された生体情報とを比較する
    請求項1記載の認証デバイス。
  8. 物体側から順に、透明な保護層と、複数の開口が設けられた遮光膜と、前記複数の開口のそれぞれに対応する位置に光電変換部が設けられた撮像素子とを配置した撮像部と、
    前記撮像部により撮像された画像に対して所定の信号処理を行う信号処理部と
    を具備する電子装置。
  9. 物体側から順に、透明な保護層と、複数の開口が設けられた遮光膜と、前記複数の開口のそれぞれに対応する位置に光電変換部が設けられた撮像素子とを配置した撮像部と、
    前記撮像部により撮像された画像に基づいて所定の認証処理を行う信号処理部と、
    前記認証処理の結果に基づいて所定の画面を表示する表示部と
    を具備する電子装置。
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