JP2018030265A - 化粧シートおよび化粧板 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷原反にアンカー層を形成し、その上にインクジェット印刷により印刷層を形成し、更にその上にクリア層などの層を形成する構成の化粧シートにおいて、その層とアンカー層および印刷層とアンカー層の両者の密着性を考慮したアンカー層の材料設計が不要であり、且つ紫外線硬化型インクジェットインクを使用しても、印刷層とアンカー層の凹凸が生じることで意匠性が低下する虞がない化粧シートを提供することを課題とする。【解決手段】印刷原反2上に、インクジェットインクの密着性を高めるアンカー層3と、インクジェット印刷による印刷層4と、透明保護層であるクリア層5と、がこの順に備えられた化粧シート1において、前記印刷層が、着色インクジェットインクにより絵柄を印刷した絵柄印刷層4bと、絵柄印刷層以外の部分に透明インクジェットインクを印刷した透明印刷層4aと、からなることを特徴とする化粧シート。【選択図】図1
Description
本発明は、化粧シートおよびそれを使用した化粧板に関する。更には、多品種小ロットに適する化粧シートおよび化粧板に関する。
従来、化粧板を作製するための化粧シートに絵柄を印刷する技術として、グラビア印刷が使用されてきた。グラビア印刷は、優れた階調表現により意匠性が良好な化粧シートの絵柄を作成することができる。しかしながら、例えばフルカラーの絵柄の場合、グラビア印刷版を最低4つ(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)作製する必要があり、版代が高くなり、少量多品種生産への対応が困難であった。また、2m以上のサイズには対応できない問題があった。
このような問題を解決する技術として、例えば特許文献1には、絵柄を形成する技術としてインクジェット印刷を使用した技術が開示されている。インクジェット印刷は、無版印刷であり、少量多品種に対応可能な技術である。
しかしながら、印刷原反として、ポリオレフィン系フィルムやポリエステル系フィルムを使用した場合、印刷層と印刷原反との密着性が低いため、印刷原反から印刷層が剥れ、意匠性が低下する虞がある。その解決策として、印刷原反の表面にアンカー層を形成することが考えられる。しかしながら、紫外線硬化型インクジェットインクにより形成した印刷層の上に、保護層としてクリア層を設けた場合、クリア層と印刷層およびクリア層とアンカー層との密着性を同時に確保しなければならない。これは印刷層がアンカー層全体を被覆していないためであり、印刷層が形成されていない部分では、アンカー層が露出している。
そのため、印刷層の上にクリア層を形成すると、クリア層は、印刷層とアンカー層の両方に同時に接することになるため、クリア層と、印刷層またはアンカー層のいずれかとの密着力が不足する場合、クリア層が剥れ、意匠性が低下する虞がある。そのため、クリア層とアンカー層、印刷層とアンカー層のそれぞれの密着性を考慮したアンカー層の設計が必要となる。また、紫外線硬化型インクジェットインクを使用した場合、その特性から、印刷層はアンカー層の上で盛り上がってしまい、クリア層を設けた場合に、印刷層とアンカー層の凹凸が生じ、意匠性が低下する虞がある。
上記の事情に鑑み、本発明は、印刷原反にアンカー層を形成し、その上にインクジェット印刷により印刷層を形成し、更にその上にクリア層などの層を形成する構成の化粧シートにおいて、その層とアンカー層および印刷層とアンカー層の両者の密着性を考慮したアンカー層の材料設計が不要な化粧シートを提供することを課題とする。
また、紫外線硬化型インクジェットインクを使用しても、印刷層とアンカー層の凹凸が生じることで意匠性が低下する虞がない化粧シートを提供することを課題とする。
上記の課題を解決する手段として、本発明の請求項1に記載の発明は、印刷原反上に、インクジェットインクの密着性を高めるアンカー層と、インクジェット印刷による印刷層と、透明保護層であるクリア層と、がこの順に備えられた化粧シートにおいて、
前記印刷層が、着色インクジェットインクにより絵柄を印刷した絵柄印刷層と、絵柄印刷層以外の部分に透明インクジェットインクを印刷した透明印刷層と、からなることを特徴とする化粧シートである。
前記印刷層が、着色インクジェットインクにより絵柄を印刷した絵柄印刷層と、絵柄印刷層以外の部分に透明インクジェットインクを印刷した透明印刷層と、からなることを特徴とする化粧シートである。
また、請求項2に記載の発明は、前記印刷原反が、ポリオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の化粧シートである。
また、請求項3に記載の発明は、前記着色および透明インクジェットインクが紫外線硬化型インクであることを特徴とする請求項1または2に記載の化粧シートである。
また、請求項4に記載の発明は、前記アンカー層が、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂およびアクリル系樹脂のいずれか1種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の化粧シートである。
また、請求項5に記載の発明は、前記クリア層が、電離放射線照射により架橋し硬化させた樹脂層であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の化粧シートである。
本発明の化粧シートによれば、アンカー層上に印刷された印刷層が、着色インクジェットインクによる印刷層と、着色インクの無い部分には、着色インクジェットインクから着色成分のみを除去した透明インクジェットインクによる印刷層が形成されていることにより、印刷層の凹凸が緩和されているため、意匠性が低下する虞がない。
また、アンカー層が印刷層によって全て被覆されているため、印刷層の上に形成する層は、印刷層との密着性のみを考慮した材料設計をするだけで、印刷層の上に形成した層が剥れる虞が無く、意匠性を低下させる虞がない。
<化粧シート>
図1は、本発明の化粧シート1の層構成の一例を示した概略断面図である。
本発明の化粧シート1は、印刷原反2上に、インクジェットインクの密着性を高めるアンカー層3と、インクジェット印刷による印刷層4と、透明保護層であるクリア層5と、がこの順に備えられた化粧シート1である。
また、前記印刷層4が、着色インクジェットインクにより絵柄を印刷した絵柄印刷層4bと、絵柄印刷層4b以外の部分に透明インクジェットインクを印刷した透明印刷層4aと、からなる。
図1は、本発明の化粧シート1の層構成の一例を示した概略断面図である。
本発明の化粧シート1は、印刷原反2上に、インクジェットインクの密着性を高めるアンカー層3と、インクジェット印刷による印刷層4と、透明保護層であるクリア層5と、がこの順に備えられた化粧シート1である。
また、前記印刷層4が、着色インクジェットインクにより絵柄を印刷した絵柄印刷層4bと、絵柄印刷層4b以外の部分に透明インクジェットインクを印刷した透明印刷層4aと、からなる。
また、本発明の化粧シート1は、印刷原反2が、ポリオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂のいずれかであっても良い。
また、本発明の化粧シート1は、着色インクジェットインクや透明インクジェットインクが紫外線硬化型インクであっても良い。
また、本発明の化粧シート1は、アンカー層3が、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂およびアクリル系樹脂のいずれか1種以上を含有するものであっても良い。
また、本発明の化粧シート1は、クリア層5が、電離放射線照射により架橋し硬化させた樹脂層であっても良い。
(印刷原反)
印刷原反2としては、シート状の樹脂フィルムを好適に使用することができる。樹脂の種類としては、ポリオレフィン系樹脂およびポリエステル系樹脂を挙げることができる。
印刷原反2としては、シート状の樹脂フィルムを好適に使用することができる。樹脂の種類としては、ポリオレフィン系樹脂およびポリエステル系樹脂を挙げることができる。
(アンカー層)
アンカー層3は、インクジェット印刷で印刷されるインクジェットインクを定着させるための層である。アンカー層3は、シリカを含む層からなり、例えばポリエステル系樹脂にシリカ粒子を分散させたものである。
ポリエステル系樹脂を使用した例としては、例えば、100質量部のポリエステル系樹脂に対して、18質量部の硬化剤を添加し、動的光散乱法による体積基準の平均粒子径(以後、特に断らない場合は、この平均粒子径とする。)が2.0μmのシリカが1.5質量%以上5.0質量%以下添加された材料を好適に使用することができる。
アンカー層3は、インクジェット印刷で印刷されるインクジェットインクを定着させるための層である。アンカー層3は、シリカを含む層からなり、例えばポリエステル系樹脂にシリカ粒子を分散させたものである。
ポリエステル系樹脂を使用した例としては、例えば、100質量部のポリエステル系樹脂に対して、18質量部の硬化剤を添加し、動的光散乱法による体積基準の平均粒子径(以後、特に断らない場合は、この平均粒子径とする。)が2.0μmのシリカが1.5質量%以上5.0質量%以下添加された材料を好適に使用することができる。
この場合、主剤として、2液硬化型のポリエステル系塗工液(UCクリア W−320(DIC(株)社製))を使用し、硬化剤としては、ウレタン硬化剤(W−A、(DIC(株)社製))を使用することができる。
なお、硬化剤は、主剤100質量部に対して18質量部を含有する場合に限定するものではなく、ポリエステル系樹脂の硬化を果たすことができる量であれば良く、18質量部の前後であっても構わない。
同様に、シリカは、平均粒子径を2.0μmに限定するものではなく、例えば1.8μm以上2.2μm以下であっても良く、所望の光沢範囲に調整できる平均粒子径であれば良い。
なお、硬化剤は、主剤100質量部に対して18質量部を含有する場合に限定するものではなく、ポリエステル系樹脂の硬化を果たすことができる量であれば良く、18質量部の前後であっても構わない。
同様に、シリカは、平均粒子径を2.0μmに限定するものではなく、例えば1.8μm以上2.2μm以下であっても良く、所望の光沢範囲に調整できる平均粒子径であれば良い。
ポリエステル樹脂に対するシリカの添加濃度を調整することにより、化粧シート1の光沢値を調整することができる。具体的には、平均粒子径2.0のシリカを1.5質量%以上5.0質量%以下の範囲で添加することによって、化粧シート1の表面の光沢値を5以上20以下の範囲で調整可能である。なお、アンカー層3には、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、増粘剤、耐水化剤、等を添加しても良い。
(印刷層)
印刷層4は、意匠性を付与するための絵柄印刷層4bと印刷層4の平滑性を向上させるために絵柄印刷層4b以外の領域全体に透明インクジェットインキを印刷した透明印刷層4aからなる。
印刷層4は、意匠性を付与するための絵柄印刷層4bと印刷層4の平滑性を向上させるために絵柄印刷層4b以外の領域全体に透明インクジェットインキを印刷した透明印刷層4aからなる。
絵柄印刷層4bは、着色インクジェットインクによって意匠性を付与するための絵柄がアンカー層3の表面に印刷された印刷層である。着色インクジェットインクとしては、例えば紫外線硬化型インクジェットインクを使用できる。印刷する絵柄としては、木目、コルク、焼き物、抽象柄等、化粧シート1やそれを使用した化粧板が使用される場面に適した絵柄を選択することができる。また、着色インクジェットインクの色は、通常使用されるシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックに限らず、オレンジ、グリーン、バイオレットなど、その他の色も使用することができる。
透明印刷層4aは、絵柄印刷層4b以外の領域に、印刷層4全体の平滑性を向上させる
ために透明インクジェットインクが印刷された層である。透明インクジェットインクは、着色インクジェットインクから顔料などの着色成分を除いたものであり、着色成分以外のインクを構成する樹脂などの成分は、着色インクジェットインクと同様のものである。また透明印刷層4aを設けることにより、アンカー層3とクリア層5の界面がなくなり、印刷原反2とアンカー層3、アンカー層3と印刷層4、の密着性だけを考慮すれば良くなるため、アンカー層3に使用できる材料の選択肢を広げることができる。
ために透明インクジェットインクが印刷された層である。透明インクジェットインクは、着色インクジェットインクから顔料などの着色成分を除いたものであり、着色成分以外のインクを構成する樹脂などの成分は、着色インクジェットインクと同様のものである。また透明印刷層4aを設けることにより、アンカー層3とクリア層5の界面がなくなり、印刷原反2とアンカー層3、アンカー層3と印刷層4、の密着性だけを考慮すれば良くなるため、アンカー層3に使用できる材料の選択肢を広げることができる。
(クリア層)
クリア層5は、印刷層4の絵柄を透視できる程度に透明または半透明な樹脂からなる層である。透明または半透明な樹脂としては、紫外線硬化型樹脂を挙げることができる。
クリア層5は、印刷層4の絵柄を透視できる程度に透明または半透明な樹脂からなる層である。透明または半透明な樹脂としては、紫外線硬化型樹脂を挙げることができる。
<化粧板>
本発明の化粧シート1を使用して、図2に例示したような化粧板10を作製することができる。
本発明の化粧板10は、本発明の化粧シート1の印刷原反2のアンカー層3が形成された面とは逆側の面に、プライマー層6と、接着剤層7と、基材8と、をこの順に備えている。
本発明の化粧シート1を使用して、図2に例示したような化粧板10を作製することができる。
本発明の化粧板10は、本発明の化粧シート1の印刷原反2のアンカー層3が形成された面とは逆側の面に、プライマー層6と、接着剤層7と、基材8と、をこの順に備えている。
(プライマー層)
プライマー層6は、プライマーからなるシート状の層である。プライマーの材料としては、既知の材料を好適に使用することができる。例えば、ポリエステルウレタン系樹脂と、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体と、の混合物を使用することができるが、これに限定するものではない。
プライマー層6は、プライマーからなるシート状の層である。プライマーの材料としては、既知の材料を好適に使用することができる。例えば、ポリエステルウレタン系樹脂と、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体と、の混合物を使用することができるが、これに限定するものではない。
(接着剤層)
接着剤層7は、接着剤からなるシート状の層である。接着剤の材料としては、既知の接着剤を好適に使用することができる。例えば、反応性ホットメルト材料であるPUR(Poly Urethane Reactive Hot Melt Adhesive)接着剤を挙げることができるが、これに限定するものではない。
接着剤層7は、接着剤からなるシート状の層である。接着剤の材料としては、既知の接着剤を好適に使用することができる。例えば、反応性ホットメルト材料であるPUR(Poly Urethane Reactive Hot Melt Adhesive)接着剤を挙げることができるが、これに限定するものではない。
(基材)
基材8は、金属系または木質系の材料からなる板状の部材である。金属系の材料としては、アルミニウム、鋼、ステンレス鋼、複合パネルなどを挙げることができる。複合パネルとしては、例えば、芯材となるシート状の樹脂層と、その樹脂層の両面に貼り付けられた金属板(アルミニウム板、ガルバリウム鋼板(登録商標)、ステンレス板など)と、を備えたものがある。木質系の材料としては、MDF(Medium Density Fiberboard、中密度繊維板)、合板、パーティクルボードなどを挙げることができる。
基材8は、金属系または木質系の材料からなる板状の部材である。金属系の材料としては、アルミニウム、鋼、ステンレス鋼、複合パネルなどを挙げることができる。複合パネルとしては、例えば、芯材となるシート状の樹脂層と、その樹脂層の両面に貼り付けられた金属板(アルミニウム板、ガルバリウム鋼板(登録商標)、ステンレス板など)と、を備えたものがある。木質系の材料としては、MDF(Medium Density Fiberboard、中密度繊維板)、合板、パーティクルボードなどを挙げることができる。
次に、本発明の化粧板についての実施例について説明する。
<実施例1>
まず、印刷原反2の一方の面に、プライマー層6用の塗工液を塗工した。印刷原反2としては、厚さが0.060mmのポリエステルフィルム原反を使用した。塗工液としては、主剤100質量部に対して硬化剤3質量部を含有したポリエステルウレタン系且つ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を使用した。動的光散乱法による体積基準の平均粒子径が2μmのシリカ粒子を1.5質量%添加した。また、塗工液の塗布量は、1.2g/m2とした。塗工後、乾燥することにより、印刷原反2の一方の面に、プライマー層6を形成した。
まず、印刷原反2の一方の面に、プライマー層6用の塗工液を塗工した。印刷原反2としては、厚さが0.060mmのポリエステルフィルム原反を使用した。塗工液としては、主剤100質量部に対して硬化剤3質量部を含有したポリエステルウレタン系且つ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を使用した。動的光散乱法による体積基準の平均粒子径が2μmのシリカ粒子を1.5質量%添加した。また、塗工液の塗布量は、1.2g/m2とした。塗工後、乾燥することにより、印刷原反2の一方の面に、プライマー層6を形成した。
次に、印刷原反2の他方の面に、アンカー層3用の塗工液を塗工した。アンカー層3用の塗工液としては、主剤100質量部に対して硬化剤10質量部を含有したアクリルウレ
タン系樹脂塗工液を使用した。アクリルウレタン系樹脂のガラス転移点は102℃とした。この塗工液には、前記のシリカ粒子を3.8質量%添加した。また、塗布量は1.3g/m2とした。塗工後、乾燥することにより、印刷原反2に、アンカー層3を形成した。
タン系樹脂塗工液を使用した。アクリルウレタン系樹脂のガラス転移点は102℃とした。この塗工液には、前記のシリカ粒子を3.8質量%添加した。また、塗布量は1.3g/m2とした。塗工後、乾燥することにより、印刷原反2に、アンカー層3を形成した。
次に、印刷原反2のプライマー層6を形成した側の面に、基材8を貼り合わせた。具体的には、プライマー層6上にまず接着剤層7を形成した後、基材8を接着した。接着剤としては、PUR接着剤を使用し、その塗布量は、40g/m2とし、塗工後、乾燥することにより、接着剤層7を得た。基材8としては、厚さが15mmの木質系の基材であるMDFを使用した。
次に、アンカー層3上に、インクジェット印刷にて絵柄等を印刷することで印刷層4を得た。具体的には、インクジェット印刷機としてRoland DG社製 VersaUV LEJ−640を使用して、絵柄印刷層4bには純正のCMYKインクで印刷し、透明印刷層4aには純正のクリアインク(着色成分を含まない透明インク)を使用して印刷した。
次に、印刷層4の上に、クリア層5用の塗工液(サンユーペイント社製 RF−00−197)をフローコートで塗工した。続いて、電離放射線によりその塗工した塗工液を硬化させることにより、クリア層5を形成した。クリア層5の厚さは80μmとした。以上の用にして、化粧板10のサンプルを作製した。
次に、比較例について説明する。
<比較例1>
実施例1において、アンカー層3を設けない、および透明印刷層4aを印刷しない、以外は実施例1と同様として、化粧板のサンプルを作製した。
実施例1において、アンカー層3を設けない、および透明印刷層4aを印刷しない、以外は実施例1と同様として、化粧板のサンプルを作製した。
<比較例2>
透明印刷層4aを印刷しない、以外は実施例1と同様として、化粧板のサンプルを作製した。
透明印刷層4aを印刷しない、以外は実施例1と同様として、化粧板のサンプルを作製した。
<比較例3>
アンカー層3の形成に使用する塗工液の主剤を、アクリル系樹脂に変更した以外は、比較例2と同様として、化粧板のサンプルを作製した。
アンカー層3の形成に使用する塗工液の主剤を、アクリル系樹脂に変更した以外は、比較例2と同様として、化粧板のサンプルを作製した。
<比較例4>
アンカー層3の形成に使用する塗工液の主剤を、ポリカーボネート系樹脂に変更した以外は、比較例2と同様として、化粧板のサンプルを作製した。
アンカー層3の形成に使用する塗工液の主剤を、ポリカーボネート系樹脂に変更した以外は、比較例2と同様として、化粧板のサンプルを作製した。
<比較例5>
アンカー層3を2層構成にし、使用する塗工液の主剤を、ポリカーボネート系樹脂に変更した塗工液と、ポリエステル系樹脂に変更した塗工液の順に塗工した以外は、比較例2と同様として、化粧板のサンプルを作製した。
アンカー層3を2層構成にし、使用する塗工液の主剤を、ポリカーボネート系樹脂に変更した塗工液と、ポリエステル系樹脂に変更した塗工液の順に塗工した以外は、比較例2と同様として、化粧板のサンプルを作製した。
<評価>
以上の様にして作製した化粧板のサンプルについて、表面粗さ、光沢度、ハイグロス感、密着性の各評価項目について評価した。
以上の様にして作製した化粧板のサンプルについて、表面粗さ、光沢度、ハイグロス感、密着性の各評価項目について評価した。
(表面粗さの評価)
JIS B0601に規定された方法に従って、表面粗さ(Ra)を評価した。評価装置には、Mitutoyo製 SURFTEST SJ−410を使用した。
JIS B0601に規定された方法に従って、表面粗さ(Ra)を評価した。評価装置には、Mitutoyo製 SURFTEST SJ−410を使用した。
(光沢度の評価)
JIS Z8741に規定された方法に従って、光沢度を測定した。測定装置には、HORIBA製 GROSSCHECKER IG−320を使用した。
JIS Z8741に規定された方法に従って、光沢度を測定した。測定装置には、HORIBA製 GROSSCHECKER IG−320を使用した。
(ハイグロス感の判定)
光沢度90.0以上を○(良好)、90.0未満を×(不良)と判定した。
光沢度90.0以上を○(良好)、90.0未満を×(不良)と判定した。
(密着性の評価)
JIS K5600に規定された方法に従って、密着性を評価した。テープ剥離した結果、碁盤目状にカットした評価片において、1つの剥離も見られない場合を○(良好)、1つ以上の剥離が見られる場合を×(不良)とした。
JIS K5600に規定された方法に従って、密着性を評価した。テープ剥離した結果、碁盤目状にカットした評価片において、1つの剥離も見られない場合を○(良好)、1つ以上の剥離が見られる場合を×(不良)とした。
以上の評価および判定結果を、まとめて表1に示す。
実施例1は、光沢度が92.1であり唯一、90.0を以上となり、ハイグロス感が良好であり、密着性も良好であった。比較例1〜5においては、全て光沢度が90.0未満であり、ハイグロス感が不良であった。密着性については比較例5も良好であったが、ハイグロス感が不良のため、総合的な判定としては不良となった。
表面粗さ(Ra)は、実施例1のみが0.100μm未満であった以外は、比較例1〜5の全てにおいて、0.100μmを超えており、実施例1において絵柄印刷層4b以外の領域に透明印刷層4aを形成した結果、表面粗さが軽減されていることが分った。
表面粗さ(Ra)は、実施例1のみが0.100μm未満であった以外は、比較例1〜5の全てにおいて、0.100μmを超えており、実施例1において絵柄印刷層4b以外の領域に透明印刷層4aを形成した結果、表面粗さが軽減されていることが分った。
以上は、化粧板についての実施例を説明したが、化粧シートは、同様にして作製することができる。具体的には、実施例1において、最初に印刷原反2の片面にプライマー層6を形成しているが、この工程を省略し、アンカー層3の形成を行い、次に印刷層4およびクリア層5の形成を順次実施することにより、本発明の化粧シート1を作製することができる。
1・・・化粧シート
2・・・印刷原反
3・・・アンカー層
4・・・印刷層
4a・・・絵柄印刷層
4b・・・透明印刷層
5・・・クリア層
6・・・プライマー層
7・・・接着剤層
8・・・基材
10・・・化粧板
2・・・印刷原反
3・・・アンカー層
4・・・印刷層
4a・・・絵柄印刷層
4b・・・透明印刷層
5・・・クリア層
6・・・プライマー層
7・・・接着剤層
8・・・基材
10・・・化粧板
Claims (5)
- 印刷原反上に、インクジェットインクの密着性を高めるアンカー層と、インクジェット印刷による印刷層と、透明保護層であるクリア層と、がこの順に備えられた化粧シートにおいて、
前記印刷層が、着色インクジェットインクにより絵柄を印刷した絵柄印刷層と、絵柄印刷層以外の部分に透明インクジェットインクを印刷した透明印刷層と、からなることを特徴とする化粧シート。 - 前記印刷原反が、ポリオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の化粧シート。
- 前記着色および透明インクジェットインクが紫外線硬化型インクであることを特徴とする請求項1または2に記載の化粧シート。
- 前記アンカー層が、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂およびアクリル系樹脂のいずれか1種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の化粧シート。
- 前記クリア層が、電離放射線照射により架橋し硬化させた樹脂層であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の化粧シート。
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---|---|---|---|
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114728493A (zh) * | 2019-11-29 | 2022-07-08 | 凸版印刷株式会社 | 装饰片、装饰板、以及装饰片用喷墨油墨 |
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2016
- 2016-08-23 JP JP2016162602A patent/JP2018030265A/ja active Pending
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