添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図1を参照して本実施形態に係る無線基地局の直流電源システム10の概要について説明する。図1は、直流電源システムの概要を示すシステム構成図である。図1に示すように、この直流電源システム10は、整流器100、太陽光発電装置200、電池部300、及び通信装置400(負荷)を含んで構成される。
整流器100は、商用電源500から供給される交流電流を直流電流に変換する装置である。
太陽光発電装置200は、太陽光を受けることにより発電を行う装置である。この太陽光発電装置200は、48Vバスに直接接続されており、太陽光発電装置200の発電電力は優先的に通信装置400に供給される。
電池部300は、充放電を行うことができる蓄電池302を含む。当該蓄電池302は、整流器100を介して商用電源500から電力供給を受けることで、充電を行うことができる。また、商用電源500が停電している場合、太陽光発電装置200から電力供給を受けることで、充電を行うことができる。すなわち、上記の蓄電池302は、太陽光発電装置200からの電力供給を受けて蓄電する。また、蓄電池302は、商用電源500が停電している場合、通信装置400へ電力供給する。
通信装置400は、商用電源500、太陽光発電装置200、及び電池部300の蓄電池302の何れかから電力供給を受けて、通信機能を実行する装置であり、いわゆる電力を消費する負荷部分(電力消費対象)である。本実施形態においては、通信装置400は、無線基地局における無線通信を実行するための機能を有するが、これに限定するものではない。
このような直流電源システム10において、商用電源500が停電した場合に、太陽光発電装置200が、通信装置400の消費電力以上の発電を行うとき、電池部300から通信装置400に電力が供給されなくなるため、バス電圧は太陽光発電装置200の出力電圧となる。このバス電圧の変動を検知することで、太陽光発電装置200の余剰電力の有無を知ることができる。
この根拠について試験グラフを用いて説明する。図2は、太陽光発電装置200における発電状況と電力バス電圧との関係を示した図である。
図2に示される通り、太陽光発電装置200の発電状況(出力電流)と電池部300内におけるバス電圧との間には、相関関係があると認められる。例えば、朝の7時ぐらいから太陽により照射が始まり、太陽光発電装置200における出力電流が上昇する。そして、太陽光発電装置200が日陰部分にあった時刻である12時半ぐらいから14時半ぐらいまでその出力電流は低下しつつも、日陰部分を脱すると、再度出力電流は上昇し、そのピーク後日没まで出力電流は徐々に低下する。
一方で、図2において、電池部300内における電力バスの電圧は、この太陽光発電装置200の出力電流と相関するようにその波形を描いていることが分かる。本実施形態においては、商用電源500からの電力供給を受けていることから、常時電力バスには約51V程度の電圧がかかっているが、太陽光発電装置200の発電動作が始まると、そのバス電圧は上昇し、53Vから54Vの間で一定した電圧がかかっていることが分かる。
ここで、太陽光発電装置200により発電される発電電力は、通信装置400において消費される消費電力(負荷)より高い場合には、余剰電力が発生することになる。本実施形態においては、図2に示される太陽光発電装置200の発電状況と電池部300のバス電圧との関係からわかるように、電池部300内のバス電圧を計測することにより、太陽光発電装置200の発電電力量を把握し、余剰電力の有無について判断することができる。そして、その余剰電力については、電池部300の蓄電池に対して充電するように制御することにより、太陽光発電装置200による発電電力を効率的に使用することができる。具体的には、電池部300内の蓄電池に対する充電電流値を変動させる、という制御を行う。
続いて、図1に戻り、電池部300の具体的構成の説明をする。電池部300は、制御装置301と、蓄電池302とを含んで構成されている。
この制御装置301は、具体的には、BMS(Battery Management System)であり、蓄電池302の状態を監視及び制御する部分である。制御装置301は、制御部311(停電判定部、制御部)と、電流/電圧センサ312(電流測定部、電圧測定部)と、スイッチ部313とを含んで構成されている。
制御部311は、電流/電圧センサ312により測定された電圧と、通信装置400へ電力を供給する商用電源500が停電していることを示す電圧の閾値である停電閾値(第1閾値)とに基づいて、停電しているか否かを判定する。具体的には、制御部311は、所定のタイミングで電流/電圧センサ312により測定された電圧値が、予め記憶している停電閾値(例えば、45V)を超えている場合、停電していると判定する。
これは、蓄電池302と整流器100と太陽光発電装置200とのそれぞれの出力電圧が、「蓄電池出力電圧≦整流器出力電圧<太陽光発電装置出力電圧」を満たすため、上記のように判断することができる。整流器100が蓄電池302を満充電にできるように、「蓄電池出力電圧≦整流器出力電圧」の関係にある。また、太陽光発電装置200が、整流器100(商用電力)より優先して通信装置400に電力を供給できるように、「整流器出力電圧<太陽光発電装置出力電圧」の関係にある。
また、制御部311は、上記のように、商用電源500が停電していると判定した場合、電流/電圧センサ312により測定された電圧と、太陽光発電装置200による発電量が通信装置400の消費電力量を超えることを示す電圧の閾値である充電閾値(第2閾値)とに基づいて、蓄電池302の充放電を制御する。なお、この充電閾値は、例えば、50Vである。
また、制御部311は、電流/電圧センサ312により測定された電流及び電圧に基づいて、後述のようにして、蓄電池302に対する充電量を調整する。なお、制御部311は、予め初期値の充電量、現状の充電量、及び変動分の値(上昇又は減少させる値)である変動値(例えば、0.1A)を記憶している。
また、制御部311は、取得した電流値が予め記憶している電流規定値以上である場合(電池状態が停電放電である場合)において、蓄電池302に対する充電量を調整する。例えば、太陽光発電装置200が、通信装置400が消費する電力(負荷)以上に発電を行い、且つ充電中であるときに、制御部311は、充電量を段階的に微小量増加する。具体的に、制御部311は、現在の充電量に、変動値を加算した値を新たな充電量とする。このように、制御部311は、通信装置400が消費する電力量(負荷)以上に発電を行っており、且つ電流が、蓄電池302が充電していることを示す場合、蓄電池302に対する充電量を増加させる。この充電量を増加させる条件に合致している限り、制御部311は、所定の制御間隔で繰り返す。なお、増加させる充電量を一定としてもよいし、可変としてもよい。
ここで、「通信装置400が消費する電力量(負荷)以上に発電を行うとき」とは、電池部300内部の電圧が太陽光発電装置200の出力電圧に依存することを利用して、電池部300内の電流/電圧センサ312により測定された電圧が太陽光発電装置200の出力電圧に依存しているとみなせる電圧閾値を超えるとき、とする。
また、制御装置301は、太陽光発電装置200が、通信装置400が消費する電力(負荷)以上に発電を行い、且つ充電中ではないときに、充電量を初期値に変更する。例えば、晴れの日であっても雲など一時的な影により、太陽光発電装置200による発電量が急激に低下することがある。この場合、制御装置301は、通信装置400への電力供給が途切れないようにすぐさま停電発生時の状態に切り替える。このように、制御装置301は、充電電流値を初期値にリセットすることで、急激な発電量の変化に対応させる。
また、制御装置301は、太陽光発電装置200が、通信装置400が消費する電力(負荷)以上に発電していないとき、充電中でなければ、停電放電させる。このように、制御装置301は、通信装置400が消費する電力(負荷)以上に発電しているか否かに基づいて、充放電制御をする。また、制御装置301は、太陽光発電装置200が、通信装置400が消費する電力(負荷)以上に発電していないとき、充電中であれば、充電電力量を一定量減少させる。上述のように、充電量を繰り返し増加させた結果、理想的な環境において、充電量と、通信装置400への供給電力量の合計が太陽光発電装置200による発電電力と拮抗する。この結果、バス電圧が、通信装置400が消費する電力(負荷)以上に発電していないことを示すことになる。これを検出して、制御装置301は、充電量を減少させる。なお、減少させる量は、一定でもよいし、可変でもよい。
電流/電圧センサ312は、電池部300と、通信装置400とを結ぶバスに流れる直流電流(蓄電池302と通信装置400との間を流れる電流)の電流を測定する部分である。また、電流/電圧センサ312は、電池部300と、通信装置400とを結ぶバスに流れる直流電流の電圧を測定する部分でもある。
スイッチ部313は、蓄電池302と、太陽光発電装置200との間のバスに配置されており、停電時において蓄電池302の放電を制御するために、その接続のオンオフを行うことにより、蓄電池302との接続制御を行う部分である。蓄電池302は、充放電を行うことができる蓄電池である。
制御装置301の機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施の形態における制御装置301などは、充放電制御を行うコンピュータとして機能してもよい。図3は、本発明の一実施の形態に係る制御装置301のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の制御装置301は、物理的には、プロセッサ31、メモリ32、ストレージ33、通信モジュール34、入力装置35、出力装置36、バス37などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。制御装置301のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
制御装置301における各機能は、プロセッサ31、メモリ32などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ31が演算を行い、通信モジュール34による通信や、メモリ32及びストレージ33におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ31は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ31は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述の制御部311などは、プロセッサ31で実現されてもよい。
また、プロセッサ31は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ33及び/又は通信モジュール34からメモリ32に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、制御部311は、メモリ32に格納され、プロセッサ31で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ31で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ31により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ31は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
メモリ32は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ32は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ32は、本発明の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ33は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ33は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ32及び/又はストレージ33を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信モジュール34は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカードなどともいう。
入力装置35は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、電流/電圧センサ312など)である。出力装置36は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置35及び出力装置36は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ31やメモリ32などの各装置は、情報を通信するためのバス37で接続される。バス37は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、制御装置301は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ31は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
つぎに、このように構成された電池部300の制御装置301の動作について説明する。図4は、本実施形態の電池部300の動作を示すフローチャートである。
まず、制御装置301の制御部311は、電流/電圧センサ312により測定されたバス電圧を取得する(ステップS1)。制御部311は、バス電圧とバス電圧停電閾値とを比較して、バス電圧停電閾値を超えた場合(ステップS2:YES)、制御部311は、スイッチ部313を動作させ、停電放電させる(ステップS3)。制御部311は、充電値を0に設定し(ステップS4)、制御部311は、電流/電圧センサ312を介して、バス電圧、電流を取得する(ステップS5)。
制御部311は、バス電圧が出力電圧に依存しているとみなせる閾値を超えるか否かを判断する(ステップS6)。
バス電圧が上記閾値を超えない場合(ステップS6:NO)、制御部311は、電流/電圧センサ312により測定された結果に基づいて充電中か否かを判断する(ステップS7)。充電中でなければ(ステップS7:NO)、ステップS3へ移動する。充電中であれば、制御部311は、現状の充電値から変動値分減算した値を新たな充電電流値(新充電電流値)とする(ステップS8)。制御部311は、充電電流値を当該新たな充電電流値として充電を行う(ステップS9)。
ステップS6において、バス電圧が上記閾値を超える場合(ステップS6:YES)、ステップS7と同様に充電中か否かを判断する(ステップS10)。充電中でなければ(ステップS10:NO)、制御部311は、新充電電流値を初期値として(ステップS11)、ステップS9へ進む。また、充電中であれば(ステップS10:YES)、制御部311は、現在の充電値に変動値を加算したものを新充電電流値とし(ステップS12)、ステップS9へ進む。なお、上記フローチャートでは、バス電圧が充電閾値を超えているか否かを判定した後に、充電中であるか否かを判定したが、判定順序が逆でもよいし、同時でもよい。
このフローチャートによる処理結果を、図5により示されるグラフを参照して説明する。縦軸が充電率を示し、横軸が時間を示す。グラフG1は、従来の直流電源システムによる充電率を示し、グラフG2は、本実施形態に係る直流電源システム10の充電率を示すグラフを示す。
従来の直流電源システムにおいては、太陽光発電装置の発電量が設備の負荷を上回る場合、余剰電力は熱として放出されるため、グラフG1に示すように、災害発生後(停電後)、充電率が増えることなく減る。
一方、本実施形態に係る直流電源システム10でも、グラフG2に示すように、夜間(例えば、期間t1)は、太陽光発電装置200の発電量が設備の負荷を上回ることがないため、蓄電池302の充電率が下がる。しかし、晴れの状態(例えば、期間t2)には、直流電源システム10は、余剰電力を利用して段階的に充電量を増やすので、段階的に充電率を上げることができる。また、曇りのち晴れの状態(例えば、期間t3)には、余剰電力がほとんどないので、直流電源システム10は、期間t2の場合と比較して緩やかに充電率を上げるように制御する。例えば、直流電源システム10は、充電量を減少させるように制御する。
無線基地局において、災害などにより商用電源500が停電の時でも太陽光発電装置200の発電量を最大限に活用して通信装置400に供給することが可能となる。具体的には、晴れの日の日中には発電電力を通信装置400に供給しつつ、余剰電力を蓄電池302に充電することでサービス確保時間の延命が可能となる。また、蓄電池302が枯渇してからも、発電電力を通信装置400に供給しつつ、余剰電力を蓄電池302に充電することで復活運転が可能となる。また、充放電制御を環境や天候に依らず一意に定めることで、充放電制御のための外部情報である日射計など新たなハードウェアの追加を必要とせず、コストを低く抑えることができる。
余剰電力の発生時、すなわち太陽光発電装置200の発電電力のみですべての負荷を賄っているときには、バス電圧は太陽光発電装置200の出力電圧に影響される。電流/電圧センサ312でバス電圧を読み込み、余剰電力が発生しているとみなせるときには、蓄電池302の充電電力量を制御周期ごとに初期値から一定量増加させていくことで、余剰電力を活用することが可能である。余剰電力を蓄電池302に充電する制御を災害時に適用するためには、余剰電力の充電を実施するとともに、余剰電力以上の電力を充電することによる通信装置400への供給電力の喪失を防ぐ必要がある。通常時の余剰電力の充電制御では余剰電力以上の電力を充電する場合、超過分について整流器100から電力が供給されるが、停電時では整流器100からの電力供給は望めない。そのため停電時では余剰電力以上の電力を充電しないため、充電電力量の制御周期を小刻みにすること、そして充電電力量の増加量を微少量に設けることが求められる。
停電時の余剰電力の充電制御では、余剰電力以上の電力を充電しないために、太陽光発電装置200の発電電力が充電電力量と通信装置400の負荷の和と拮抗するときにより多くの電流量を取り出すために太陽光発電装置200の出力電圧がわずかに減少して所定のバス電圧閾値を下回ることを利用している。所定のバス電圧閾値を下回るときには、制御部311は、充電電力量を一定量減少させる。制御間隔が長すぎる場合には発電量の変化に十分追従できないためにこの拮抗状態に至らない可能性があり、また増加電流値が十分大きい場合も拮抗状態に至らず停電時の余剰電力の充電を実現することができない。
上述の実施形態では、電池部300の内部に、電流センサ及び電圧センサを備えるものであったが、電池部300の外部に電流センサ及び電圧センサを備えるようにしてもよい。
上述の実施形態では、無線基地局の直流電源システム10において停電時に太陽光発電装置200の余剰電力を有効活用するというものであったが、無線基地局に限定しなくてもよい。
上述の実施形態では、電流/電圧センサ312により測定された電流値を用いて、制御部311が充電中であるか否かを判定する場合について述べたが、新充電電流値に基づいて充電中か否かを判定するようにしてもよい。
上述の実施形態では、バス電圧の監視により余剰電力発生の有無を検出するものであったが、PV出力電流により余剰電力発生の有無を検出するものであってもよい。例えば、理想的な環境ではPV出力電流が電池の充電と負荷の合計と等しい場合、余剰電力が発生していると判断し、電池部300の出力電流がゼロの場合は余剰電力が発生していると判断する。
つぎに、本実施形態の直流電源システム10の作用効果について説明する。
本実施形態の制御装置301において、電流/電圧センサ312は、太陽光発電装置200の出力電圧に基づいて電圧を測定し、制御部311は、電流/電圧センサ312によって測定された電圧と、停電閾値とに基づいて、停電しているか否かを判定する。制御部311は、停電していると判定した場合、電流/電圧センサ312によって測定された電圧と、充電閾値とに基づいて、蓄電池302の充放電を制御する。このように、制御部311が、停電しているか否かを判定する処理と、蓄電池302の充放電の制御を行うので、簡易な構成で効率的に蓄電池302の充放電を制御することができる。
より具体的には、制御部311は、電流/電圧センサ312により測定された電圧が、充電閾値を上回る場合、蓄電池302へ充電し、電流/電圧センサ312により測定された電圧が、充電閾値を上回らない場合、蓄電池302を放電させる。このように、制御部311は、太陽光発電装置200による発電量が電力消費対象の消費電力量を超える(上回る)場合に、充電し、太陽光発電装置200による発電量が通信装置400の消費電力量を超えない(上回らない)場合に、放電させるので、太陽光発電装置200による発電量の状態に基づいて、効率良く充放電制御をすることができる。
また、制御部311は、電流/電圧センサ312により測定された電圧と、第2閾値とに基づいて、蓄電池302に対する充電量を調整する。これにより、太陽光発電装置200に余剰電力が生まれる場合には、蓄電池302に充電することができ、余剰電力が生まれる場合には、蓄電池302に充電することができ、余剰電力を効率的に用いることができる。
より具体的には、制御部311は、電流/電圧センサ312によって測定された電流に基づいて、充電量を調整する。例えば、これにより、制御部311は、雲の通過などによる急激な発電量が低下していることを特定することができ、充電量を適切に調整することができる。
また、制御部311は、電圧に基づいて余剰電力が発生しているとみなせるときには、蓄電池の充電電力量を初期値から一定量増加させていくので、余剰電力を有効に活用することができる。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナル)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC)は、キャリア周波数、セルなどと呼ばれてもよい。
本明細書で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的なものではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本明細書で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素(例えば、TPCなど)は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
基地局は、1つまたは複数(例えば、3つ)の(セクタとも呼ばれる)セルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」または「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局、および/または基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部または全体を指す。さらに、「基地局」「eNB」、「セル」、および「セクタ」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(accesspoint)、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
また、本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する。「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」、「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」、「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」、「決定」は、何らかの動作を「判断」、「決定」したとみなす事を含み得る。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
また、上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
本明細書で使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1および第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本実施例の中で記載の「最大送信電力」は、送信電力の最大値を意味するが、これのみではなく、例えば、公称最大送信電力(the nominal UE maximum transmit power)、又は、定格最大送信電力(the nominal UE maximum transmit power)であってもよい。
本開示の全体において、例えば、英語でのa, an, 及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含むものとする。
なお、情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC ConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。
また、本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
また、本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
また、本明細書において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つまたは複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局および/または基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MMEまたはS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)によって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MMEおよびS-GW)であってもよい。
上記の情報等は、上位レイヤ(または下位レイヤ)から下位レイヤ(または上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
本開示の全体において、明らかに単数であることを示しているものではない限り、単数および複数の両方のものを含むものとする。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。