[go: up one dir, main page]

JP2018020999A - アトモキセチン錠剤およびアトモキセチン錠剤の製造方法 - Google Patents

アトモキセチン錠剤およびアトモキセチン錠剤の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018020999A
JP2018020999A JP2016164126A JP2016164126A JP2018020999A JP 2018020999 A JP2018020999 A JP 2018020999A JP 2016164126 A JP2016164126 A JP 2016164126A JP 2016164126 A JP2016164126 A JP 2016164126A JP 2018020999 A JP2018020999 A JP 2018020999A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tablet
atomoxetine
fatty acid
acid ester
tablets
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016164126A
Other languages
English (en)
Inventor
哲也 穀田
Tetsuya Kokuda
哲也 穀田
紘規 石黒
Hiroki Ishiguro
紘規 石黒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takada Seiyaku KK
Original Assignee
Takada Seiyaku KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takada Seiyaku KK filed Critical Takada Seiyaku KK
Priority to JP2016164126A priority Critical patent/JP2018020999A/ja
Publication of JP2018020999A publication Critical patent/JP2018020999A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Abstract

【課題】注意欠陥多動性障害(ADHD)に対する治療薬であるアトモキセチン錠剤及びその製造方法の提供。【解決手段】アトモキセチン又はその塩と、グリセリン脂肪酸エステルと、ステアリン酸金属塩とを含むアトモキセチン錠剤。滑沢剤としてグリセリン脂肪酸エステルとステアリン酸金属塩を共に用いて打錠することにより、打錠障害(スティッキング及びバインディング)を抑制し、かつ十分な錠剤硬度を有するアトモキセチン錠剤の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、有効成分としてアトモキセチンまたはその塩を含有するアトモキセチン錠剤とその製造方法に関する。
アトモキセチン(atomoxetine)およびその塩類は、注意欠陥多動性障害(ADHD)に対する治療薬として知られ、カプセル剤、内用剤が販売されている(非特許文献1および2参照。)。
ストラテラ(登録商標)カプセル5mg、同10mg、同25mg、同40mgの医薬品インタビューフォーム(2013年11月改訂(第9版)) ストラテラ(登録商標)内用液0.4%の医薬品インタビューフォーム(2014年7月改訂(第3版))
しかしながら、アトモキセチンおよびその塩類を含む錠剤(以下、「アトモキセチン錠剤」という。)については、販売されていない。錠剤は、カプセル剤よりも飲みやすく、内用液剤よりも携帯しやすい傾向にある。このように錠剤は嚥下性と携帯性とを兼ね備えているため、アトモキセチン錠剤の開発が望まれる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、アトモキセチン錠剤の提供、特に打錠障害(スティッキングおよびバインディング)が抑制され、かつ、十分な錠剤硬度を有するアトモキセチン錠剤の提供と、その製造方法の提供を目的とする。
本発明者が鋭意検討したところ、アトモキセチンまたはその塩を含む混合物は、スティッキング(打錠用の混合物が杵に付着する現象)等の打錠障害が生じやすい傾向にあることを見出した。そして、滑沢剤として、グリセリン脂肪酸エステルとステアリン酸金属塩とを共に用いて打錠することにより、スティッキングに加え、バインディング(錠剤の側面に傷ができる現象)をも抑制でき、かつ、得られる錠剤の硬度も十分であることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は以下の構成を有する。
〔1〕アトモキセチンまたはその塩と、グリセリン脂肪酸エステルと、ステアリン酸金属塩とを含む、アトモキセチン錠剤。
〔2〕ステアリン酸金属塩が、ステアリン酸マグネシウムおよびステアリン酸カルシウムのうちの少なくとも1種である、〔1〕に記載のアトモキセチン錠剤。
〔3〕グリセリン脂肪酸エステルと、ステアリン酸金属塩との合計量が、アトモキセチン錠剤100質量%中、0.1〜5質量%である、〔1〕または〔2〕に記載のアトモキセチン錠剤。
〔4〕さらに軽質無水ケイ酸を含む、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のアトモキセチン錠剤。
〔5〕アトモキセチンまたはその塩と、グリセリン脂肪酸エステルと、ステアリン酸金属塩とを含む混合物を圧縮する圧縮工程を有する、アトモキセチン錠剤の製造方法。
本発明によれば、アトモキセチン錠剤、特に打錠障害(スティッキングおよびバインディング)が抑制され、かつ、十分な錠剤硬度を有するアトモキセチン錠剤と、その製造方法を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
〔アトモキセチン錠剤〕
本発明のアトモキセチン錠剤(以下、単に「錠剤」ともいう。)は、アトモキセチンまたはその塩と、グリセリン脂肪酸エステルと、ステアリン酸金属塩とを含む。
アトモキセチンの塩としては、塩酸塩、硝酸塩、リン酸塩、硫酸塩、臭化水素酸塩、臭化ヨウ素酸塩、ピロ硫酸塩、亜硫酸塩、メタリン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、カプリル酸塩、ギ酸塩、フタル酸塩、クエン酸塩および乳酸塩等が挙げられ、なかでもアトモキセチン塩酸塩が好ましい。
アトモキセチン錠剤100質量%中のアトモキセチンまたはその塩の含有量は、特に制限はないが、アトモキセチンとして、1〜30質量%が好ましく、3〜25質量%がより好ましく、5〜15質量%がさらに好ましい。
本発明の錠剤は、滑沢剤としてグリセリン脂肪酸エステルとステアリン酸金属塩とを共に含有する。グリセリン脂肪酸エステルとステアリン酸金属塩を共に含有することにより、打錠時(圧縮工程)においてスティッキングおよびバインディングが抑制されるとともに、十分な錠剤硬度を有するアトモキセチン錠剤とすることができる。
グリセリン脂肪酸エステルとしては、たとえば、理研ビタミン株式会社より販売されている「ポエム」シリーズ等が挙げられ、具体的には、主構成脂肪酸の炭素数が22であるポリグリセリン脂肪酸エステル(「ポエムHB(商品名)」:トリグリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン社製)等。)が好適に使用できる。グリセリン脂肪酸エステルは1種以上を使用できる。
ステアリン酸金属塩としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等、滑沢剤として使用可能なものが挙げられ、これらのうちの1種以上を使用できる。
グリセリン脂肪酸エステルと、ステアリン酸金属塩との合計量は、アトモキセチン錠剤100質量%中、0.1〜5質量%が好ましく、1.5〜2.5質量%がより好ましい。この範囲であれば、打錠時のスティッキングおよびバインディングがより抑制されるとともに、十分な錠剤硬度を有するアトモキセチン錠剤とすることができる。
ステアリン酸金属塩に対するグリセリン脂肪酸エステルの質量比[グリセリン脂肪酸エステル/ステアリン酸金属塩]は、0.5〜10が好ましく、0.5〜7がより好ましく、1〜4がさらに好ましく、2.5〜3.5が最も好ましい。
本発明の錠剤は、グリセリン脂肪酸エステルおよびステアリン酸金属塩以外の1種類以上の添加剤を含有してもよい。添加剤としては、たとえば崩壊剤、賦形剤、結合剤、着色剤、滑沢剤、流動化剤等が挙げられ、医薬品分野において使用可能な添加剤であれば、いずれも使用できる。
賦形剤としては、結晶セルロース、D−マンニトール、乳糖水和物、無水乳糖,精製白糖、バレイショデンプン、アルファー化デンプン、リン酸水素カルシウム等が挙げられ、これらのうちの1種以上を使用できるが、なかでも、結晶セルロースおよびD−マンニトールが好ましく、これらを併用すると、アトモキセチンまたはその塩が溶解しやすいカプセル剤や、すでに溶解している内用液剤と同等の溶出が得られやすい。
賦形剤の含有量は、アトモキセチン錠剤100質量%中、40質量%以上であることが好ましく60〜90質量%がより好ましく、70〜85質量%がさらに好ましい。
結晶セルロースとD−マンニトールとを併用する場合、結晶セルロースの含有量は、アトモキセチン錠剤100質量%中、1〜34質量%が好ましく、5〜29質量%がより好ましく、12〜22質量%が好ましい。この範囲であれば、溶出性に優れるアトモキセチン錠剤が得られやすい。
D−マンニトールの含有量は、40〜85質量%が好ましく、55〜70質量%がより好ましい。この範囲であれば、溶出性に優れるアトモキセチン錠剤が得られやすい。
本発明の錠剤は造粒物を含み、該造粒物がアトモキセチンまたはその塩と、結晶セルロースと、D−マンニトールとを含有することが好ましい。アトモキセチンまたはその塩と、結晶セルロースと、D−マンニトールとがいずれも造粒物に含まれることにより、十分な錠剤硬度を有するアトモキセチン錠剤が得られやすい。
この場合、造粒物中の結晶セルロースに対する造粒物中のD−マンニトールの質量比[D−マンニトール/結晶セルロース]は、0.5〜12が好ましく、5.0〜8.0がより好ましく、5.8〜7.0がさらに好ましい。
また、この場合、造粒物中の結晶セルロースの含有量は、アトモキセチン錠剤100質量%中、1〜20質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましく、8〜12質量%が好ましい。
アトモキセチンまたはその塩と、結晶セルロースと、D−マンニトールとが造粒物に含まれる場合、造粒物以外の部分(後述の「後添加部」に対応。)には、アトモキセチンまたはその塩と、結晶セルロースと、D−マンニトールのうちの1種以上が含まれていても、1種類も含まれていなくてもよい。なかでも、アトモキセチンまたはその塩と、結晶セルロースと、D−マンニトールのうち、造粒物以外の部分には結晶セルロースのみが含まれる態様が好ましい。この態様であれば、溶出性と錠剤硬度とがより優れるアトモキセチン錠剤とすることができる。
この場合、造粒物以外の部分に含まれる結晶セルロースの含有量は、アトモキセチン錠剤100質量%中、1〜15質量%が好ましく、5〜11質量%がより好ましく、6〜10質量%が好ましい。
崩壊剤としては、たとえば、セルロース系崩壊剤(クロスカルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、カルメロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等。)、クロスポビドン、デンプン系崩壊剤(トウモロコシデンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ等。)等が挙げられ、これらのうちの1種以上を使用できるが、崩壊性や溶出性および安定性の点から、デンプン系崩壊剤が好ましく、なかでもデンプングリコール酸ナトリウムが好ましい。
結合剤としては、たとえばポリビニルピロリドン(ポビドン)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、ポリビニルアルコール、ステアリルアルコール、アンモニオメタクリレート・コポリマー、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、デキストリン、水アメ等が挙げられ、これらのうちの1種以上を使用できる。
滑沢剤としては、グリセリン脂肪酸エステルおよびステアリン酸金属塩以外のものをさらに含有してもよいが、上述したスティッキング、バインディング、錠剤硬度等の観点からは、グリセリン脂肪酸エステルおよびステアリン酸金属塩以外の滑沢剤を含有しない方が好ましい。たとえば、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル等の滑沢剤は含有しない方が好ましい。
着色剤としては、たとえば黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、食用黄色4号、食用黄色5号、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色102号等が挙げられ、これらのうちの1種以上を使用できる。
流動化剤としては、たとえば含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム等が挙げられ、これらのうちの1種以上を使用できるが、なかでも軽質無水ケイ酸を用いると、スティッキングをより抑制でき好ましい。軽質無水ケイ酸の含有量は、アトモキセチン錠剤100質量%中、0.1〜2質量%が好ましい。
その他の添加剤としては、酸化チタン、タルク、カルナウバロウ等が挙げられる。
以上の添加剤は、錠剤が、素錠と該素錠を被覆するコーティング部とからなるフィルムコーティング錠(FC錠)である場合に、素錠に含まれていてもコーティング部に含まれていても両方に含まれていてもよい。
本発明の錠剤としては、普通錠や、唾液または少量の水で崩壊する口腔内速崩壊錠等が挙げられる。普通錠としては、素錠のみからなるものでも、FC錠でもよいが、アトモキセチンまたはその塩の眼球刺激性および苦みを抑制する点からは、FC錠とすることが好ましい。
FC錠である場合には、コーティング部が、先に添加剤として例示したヒプロメロース、酸化チタン、タルク、カルナウバロウを含むことが好ましい。コーティング部は、着色剤を含んでもよい。
〔錠剤の製造方法〕
本発明の錠剤の製造方法は、アトモキセチンまたはその塩と、グリセリン脂肪酸エステルと、ステアリン酸金属塩とを含む混合物を圧縮する圧縮工程を有する。圧縮工程には、錠剤成形に一般に使用される打錠機を使用できる。混合物がグリセリン脂肪酸エステルとステアリン酸金属塩を共に含有することにより、打錠時においてスティッキングおよびバインディングが抑制されるとともに、十分な錠剤硬度を有するアトモキセチン錠剤が得られる。
また、本発明の錠剤が、アトモキセチンまたはその塩と、結晶セルロースと、D−マンニトールとを含有する造粒物を有する態様である場合には、該錠剤の製造方法は、アトモキセチンまたはその塩と、結晶セルロースと、D−マンニトールとを含む造粒用粉末を造粒する造粒工程と、該造粒工程で得られた造粒物とグリセリン脂肪酸エステルおよびステアリン酸金属塩とを含む混合物を圧縮する圧縮工程を有する方法であることが好ましい。本発明の錠剤がFC錠である場合には、圧縮工程で得られた素錠にコーティングを施す被覆工程をさらに有していてよい。
製造する錠剤が、造粒物以外の部分に結晶セルロースを含む態様である場合には、造粒物の他に結晶セルロースを添加した混合物を圧縮すればよい。
なお、造粒用粉末および圧縮用の混合物には、適宜、上述した添加剤が含まれてよい。
造粒工程および被覆工程は、それぞれ公知の方法により行える。圧縮工程は、上述のとおり、錠剤成形に一般に使用される打錠機を用いて行える。
[実施例1〜3、比較例1および2]
下記の表1の処方に従い、錠剤(素錠)を製造した。
まず、各表の造粒物の欄に記載の各成分を混合して造粒用粉末を得て、造粒用粉末に水を加えて混合し、造粒、乾燥、整粒を行い造粒物を得た。得られた造粒物に対して、各表の後添加部の欄に記載の各成分を加えて混合して圧縮用の混合物とし、この混合物をロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA5)で杵を6本立てて打錠成型し、素錠とした。このようにして1錠中のアトモキセチン塩酸塩の含量が45.71mgであり、造粒物と後添加部からなる素錠を得た。得られた素錠(錠剤)について、以下のとおり、錠剤硬度を測定した。また、スティッキング、バインディングを評価した。結果を表1に示す。
<錠剤硬度>
各例で得られた錠剤の硬度を錠剤硬度計PC−30(岡田精工社製)を用いて測定した。なお、表1に示した錠剤硬度は、5個の錠剤の平均値(サンプル数N=5)である。
<スティッキング>
以下の基準によりスティッキングを評価した。
○:連続的に150錠(25錠/杵)を打錠し、杵を目視確認しても圧縮用の混合物の付着が認められず、その後、1200錠(200錠/杵)まで打錠を続けても、杵への圧縮用の混合物の付着が認められなかった。
×:連続的に150錠(25錠/杵)を打錠し、杵を目視確認したところ、杵への圧縮用の混合物の付着が認められた。
<バインディング>
以下の基準によりバインディングを評価した。
○:連続的に1200錠(200錠/杵)まで打錠を続けても側面に傷のある錠剤が認められなかった。
×:打錠開始直後に得られた錠剤の側面に傷が認められた。
Figure 2018020999
Figure 2018020999
表1に示すように、グリセリン脂肪酸エステルおよびステアリン酸金属塩のうち、グリセリン脂肪酸エステルのみを用いた比較例1では、錠剤硬度が高い錠剤が得られたものの、スティッキングが認められた。また、グリセリン脂肪酸エステルおよびステアリン酸金属塩のうち、ステアリン酸金属塩のみを用いた比較例2では、錠剤硬度が低い錠剤が得られ、バインディングも認められた。
これに対して、グリセリン脂肪酸エステルと、ステアリン酸金属塩とを併用した実施例では、グリセリン脂肪酸エステルのみを用いた錠剤と同程度の高い錠剤硬度を有する錠剤が得られ、かつ、スティッキングおよびバインディングが認められなかった。
[実施例4〜7]
下記の表2の処方に従い、FC錠を製造した。
まず、各表の造粒物の欄に記載の各成分を混合して造粒用粉末を得て、造粒用粉末に水を加えて混合し、造粒、乾燥、整粒を行い造粒物を得た。得られた造粒物に対して、各表の後添加部の欄に記載の各成分を加えて混合して圧縮用の混合物とし、圧縮用混合物をロータリー式打錠機(菊水製作所社製、VELA5)で杵を6本立てて打錠成型し、造粒物と後添加部からなる素錠とした。
ついで、得られた素錠に対し、コーティング用液(エタノール、水、ヒプロメロース、酸化チタン、タルク、所望に応じて着色剤(黄色三二酸化鉄または三二酸化鉄)を含む液。)をコーティング機(フロイント産業社製、ハイコーター)で噴霧、乾燥した後、カルナウバロウによりポリシングを行い、表2に示す処方のコーティング部を有するFC錠を得た。
このようにして1錠中のアトモキセチン塩酸塩の含量が実施例4では5.71mg、実施例5では11.43mg、実施例6では28.57mg、実施例7では45.71mgであるFC錠を得た。素錠について、先に記載した方法で錠剤硬度を測定するとともに、以下のようにスティッキング、バインディングを評価した。また、得られたFC錠についても錠剤硬度を測定した。結果を表2に示す。なお、表2に示した錠剤硬度は、10個の錠剤の平均値(サンプル数N=10)である。
<スティッキング>
以下の基準によりスティッキングを評価した。
○:連続的に約30000錠(約5000錠/杵)を打錠し、杵を目視確認しても圧縮用の混合物の付着が認められなかった。
<バインディング>
以下の基準によりバインディングを評価した。
○:連続的に約30000錠(約5000錠/杵)まで打錠を続けても側面に傷のある錠剤が認められなかった。
Figure 2018020999
Figure 2018020999
以上のとおり、グリセリン脂肪酸エステルと、ステアリン酸金属塩とを含むアトモキセチン錠剤は、打錠障害(スティッキングおよびバインディング)が抑制され、かつ、十分な錠剤硬度を有することがわかった。

Claims (5)

  1. アトモキセチンまたはその塩と、グリセリン脂肪酸エステルと、ステアリン酸金属塩とを含む、アトモキセチン錠剤。
  2. ステアリン酸金属塩が、ステアリン酸マグネシウムおよびステアリン酸カルシウムのうちの少なくとも1種である、請求項1に記載のアトモキセチン錠剤。
  3. グリセリン脂肪酸エステルと、ステアリン酸金属塩との合計量が、アトモキセチン錠剤100質量%中、0.1〜5質量%である、請求項1または2に記載のアトモキセチン錠剤。
  4. さらに軽質無水ケイ酸を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアトモキセチン錠剤。
  5. アトモキセチンまたはその塩と、グリセリン脂肪酸エステルと、ステアリン酸金属塩とを含む混合物を圧縮する圧縮工程を有する、アトモキセチン錠剤の製造方法。
JP2016164126A 2016-08-05 2016-08-05 アトモキセチン錠剤およびアトモキセチン錠剤の製造方法 Pending JP2018020999A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016164126A JP2018020999A (ja) 2016-08-05 2016-08-05 アトモキセチン錠剤およびアトモキセチン錠剤の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016164126A JP2018020999A (ja) 2016-08-05 2016-08-05 アトモキセチン錠剤およびアトモキセチン錠剤の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018020999A true JP2018020999A (ja) 2018-02-08

Family

ID=61165216

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016164126A Pending JP2018020999A (ja) 2016-08-05 2016-08-05 アトモキセチン錠剤およびアトモキセチン錠剤の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018020999A (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007517050A (ja) * 2003-12-31 2007-06-28 アクタビス グループ フルータフェーラグ アトモキセチン製剤

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007517050A (ja) * 2003-12-31 2007-06-28 アクタビス グループ フルータフェーラグ アトモキセチン製剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014517843A (ja) 医薬組成物用の圧縮コア
JP5517327B2 (ja) 口腔内崩壊錠用組成物
JP2015501808A5 (ja)
JP6446511B2 (ja) 非晶質体ソリフェナシン及び抗酸化剤を含有する固形製剤
JP7094944B2 (ja) ロスバスタチン及びエゼチミブを含む医薬組成物並びにその調製方法
JP6816972B2 (ja) エゼチミブ含有医薬組成物及びその製造方法、エゼチミブ含有医薬組成物の硬度低下抑制剤及び硬度低下抑制方法、並びにエゼチミブ含有医薬組成物の吸湿抑制剤及び吸湿抑制方法
JP6813822B2 (ja) アトモキセチン錠剤およびアトモキセチン錠剤の製造方法
KR102579095B1 (ko) 에스오메프라졸 또는 이의 약학적으로 허용 가능한 염을 포함하는 약제학적 제형
JP2017206488A (ja) ゲフィチニブ錠剤およびゲフィチニブ錠剤の製造方法
JP7511596B2 (ja) リバーロキサバン含有錠剤
JP2018184382A (ja) エゼチミブ含有錠剤およびその製法
JP2018184381A (ja) エゼチミブ含有錠剤およびその製法
WO2011161689A1 (en) Imatinib mesilate pharmaceutical tablet
JP6188183B1 (ja) 薬物高含有圧縮錠剤の安定な製造方法
JP5644167B2 (ja) 溶出改善されたケトチフェン又はその塩を含有する固形製剤
JP2018020999A (ja) アトモキセチン錠剤およびアトモキセチン錠剤の製造方法
KR101524264B1 (ko) 발사르탄 함유 경구용 약학 조성물
JP7090847B2 (ja) アトモキセチン錠剤およびアトモキセチン錠剤の製造方法
JP5534645B2 (ja) 無包装状態において安定性に優れた塩酸サルポグレラート含有経口投与製剤
JP2016222651A (ja) ミグリトール含有口腔内崩壊錠
JP2021091624A (ja) ソラフェニブトシル酸塩製剤
JP6851973B2 (ja) ラセカドトリルの医薬製剤
JP2019156844A (ja) メマンチン塩酸塩含有錠
JP5065519B1 (ja) 結晶性アトルバスタチンカルシウム含有錠剤の製造方法
JP6858873B2 (ja) セレコキシブを含む錠剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200526

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200716

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210105

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210406