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JP2018017887A - 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置、ならびに、充填部材の取り出し方法 - Google Patents

電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置、ならびに、充填部材の取り出し方法 Download PDF

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JP2018017887A
JP2018017887A JP2016148022A JP2016148022A JP2018017887A JP 2018017887 A JP2018017887 A JP 2018017887A JP 2016148022 A JP2016148022 A JP 2016148022A JP 2016148022 A JP2016148022 A JP 2016148022A JP 2018017887 A JP2018017887 A JP 2018017887A
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晴彦 満田
Haruhiko Mitsuda
晴彦 満田
正樹 野中
Masaki Nonaka
正樹 野中
斉藤 善久
Yoshihisa Saito
善久 斉藤
高橋 孝治
Koji Takahashi
孝治 高橋
優介 山西
Yusuke Yamanishi
優介 山西
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Abstract

【課題】 高い耐摩耗性を有し、繰り返し使用時の電気特性の変動が小さい電子写真感光体を提供する。【解決手段】 電子写真感光体の表面層が、2つ以上の連鎖重合性官能基を有するトリフェニルアミン化合物の硬化物、ポリテトラフルオロエチレン粒子、フッ素原子含有グラフトポリマー、および、4−メトキシフェノールを含有し、表面層中のポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量が、表面層の全質量に対して、5質量%以上75質量%以下であり、表面層中の4−メトキシフェノールの含有量が、表面層中のポリテトラフルオロエチレン粒子に対して、0.001質量%以上5質量%以下である。【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置、ならびに、充填部材の取り出し方法に関する。
近年、電子写真装置には、高画質の印刷物を大量に生産することが求められている。
そこで、電子写真装置において繰り返し使用される電子写真感光体には、耐摩耗性に優れ、繰り返し使用時の電気特性が安定である表面層を有していることが求められる。
特許文献1には、2つ以上の連鎖重合性官能基を有する電荷輸送物質を重合させて得られる硬化物を含有する表面層を電子写真感光体に設けることによって、電子写真感光体の耐摩耗性を向上させる技術が開示されている。
特許文献2には、電子写真感光体の表面層に、潤滑剤としてのポリテトラフルオロエチレン粒子、および、ポリテトラフルオロエチレン粒子の分散剤としてのフッ素原子含有グラフトポリマーを含有させる技術が開示されている。
特開2000−066425号公報 特開2005−043818号公報
本発明者らは、ポリテトラフルオロエチレン粒子およびフッ素原子含有グラフトポリマーを含有する表面層において、フッ素原子含有グラフトポリマーの含有量が多すぎると、繰り返し使用時の電子写真感光体の電気特性の変動が大きくなること見出した。
電気特性の変動の改善のため、表面層中のフッ素原子含有グラフトポリマーの含有量を少なくすると、特定の場合において、表面層の耐摩耗性が低下して、高い耐摩耗性と電気特性の変動の抑制との両立ができない場合があった。
本発明の目的は、高い耐摩耗性を有し、繰り返し使用時の電気特性の変動が小さい電子写真感光体、および、その製造方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、電子写真感光体の表面層に4−メトキシフェノールをさらに含有させることで、表面層中のフッ素原子含有グラフトポリマーの含有量を少なくしても、表面層の耐摩耗性が維持されることを見出した。
すなわち、本発明は、支持体および該支持体上の感光層を有する電子写真感光体において、
該電子写真感光体の表面層が、
2つ以上の連鎖重合性官能基を有するトリフェニルアミン化合物の硬化物、
ポリテトラフルオロエチレン粒子、
フッ素原子含有グラフトポリマー、および、
4−メトキシフェノール
を含有し、
該表面層中の該ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量が、該表面層の全質量に対して、5質量%以上75質量%以下であり、
該表面層中の4−メトキシフェノールの含有量が、該表面層中の該ポリテトラフルオロエチレン粒子に対して、0.001質量%以上5質量%以下である
ことを特徴とする電子写真感光体である。
また、本発明は、上記電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段と、を一体に支持し、電子写真装置の本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
また、本発明は、上記電子写真感光体、ならびに、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置である。
また、本発明は、支持体および該支持体上の感光層を有する電子写真感光体を製造する電子写真感光体の製造方法であって、
該製造方法が、
表面層用塗布液を調製する工程、
該表面層用塗布液の塗膜を形成する工程、および、
該塗膜を硬化させることによって該電子写真感光体の表面層を形成する工程
を有し、
該表面層用塗布液が、
2つ以上の連鎖重合性官能基を有するトリフェニルアミン化合物、
ポリテトラフルオロエチレン粒子、
フッ素原子含有グラフトポリマー、および、
4−メトキシフェノール
を含有し、
該表面層中の該ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量が、該表面層の全質量に対して、5質量%以上75質量%以下であり、
該表面層中の該4−メトキシフェノールの含有量が、該表面層中のポリテトラフルオロエチレン粒子に対して、0.001質量%以上5質量%以下である
ことを特徴とする電子写真感光体の製造方法である。
本発明によれば、高い耐摩耗性を有し、繰り返し使用時の電気特性の変動が小さい電子写真感光体、および、その製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、そのような電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。
本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す図である。 本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。 電子写真感光体の内部から充填部材を取り出す方法の一例を示す図である。 電子写真感光体の内部から充填部材を取り出す方法の別の一例を示す図である。
本発明の電子写真感光体は、上記のとおり、支持体および該支持体上の感光層を有する電子写真感光体である。
そして、該電子写真感光体の表面層が、
2つ以上の連鎖重合性官能基を有するトリフェニルアミン化合物の硬化物、
ポリテトラフルオロエチレン粒子、
フッ素原子含有グラフトポリマー、および、
4−メトキシフェノール
を含有し、
該表面層中の該ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量が、該表面層の全質量に対して、5質量%以上75質量%以下であり、
該表面層中の4−メトキシフェノールの含有量が、該表面層中の該ポリテトラフルオロエチレン粒子に対して、0.001質量%以上5質量%以下である
ことを特徴とする。
上述のとおり、本発明の電子写真感光体は、高い耐摩耗性を有し、繰り返し使用時の電気特性の変動が小さく、電気特性が安定である。繰り返し使用時の電気特性の変動が小さく、電気特性が安定である理由について、本発明者らは、以下のように推測している。
2つ以上の連鎖重合性官能基を有するトリフェニルアミン化合物の硬化物、
ポリテトラフルオロエチレン粒子、および、
フッ素原子含有グラフトポリマー
を含有する表面層は、
2つ以上の連鎖重合性官能基を有するトリフェニルアミン化合物、
ポリテトラフルオロエチレン粒子、および、
フッ素原子含有グラフトポリマー
を含有する表面層用塗布液の塗膜を形成し、該塗膜を硬化させることによって形成されることが一般的である。
フッ素原子含有グラフトポリマーは、表面層用塗布液中において、酸化劣化しやすい傾向がある。
そのため、従来は、フッ素原子含有グラフトポリマーの酸化劣化による分散剤機能の低下を見越して、多量のフッ素原子含有グラフトポリマーを表面層用塗布液に含有させることが行われてきた。
表面層用塗布液に多量に含有させたフッ素原子含有グラフトポリマーは、表面層に多量に含有されることになる。表面層中のフッ素原子含有グラフトポリマーは、電子写真感光体の繰り返し使用による通電の影響によって変性(通電変性)し、変性したフッ素原子含有グラフトポリマーは、表面層中のキャリアの移動を阻害する傾向にある。表面層中のフッ素原子含有グラフトポリマーが多量であるほど、表面層中のキャリアの移動を阻害しやすくなる。その結果、電子写真感光体の電気特性の変動(悪化)を引き起こすと本発明者らは推測している。
本発明においては、電子写真感光体の表面層/表面層用塗布液に4−メトキシフェノールをさらに含有させることを特徴としている。4−メトキシフェノールによって、フッ素原子含有グラフトポリマーの酸化劣化が抑制されるため、酸化劣化を見越して多量にフッ素原子含有グラフトポリマーを表面層/表面層用塗布液に含有させる必要がなくなる。その結果、表面層中において、キャリアの移動を阻害するフッ素原子含有グラフトポリマーの通電変性物の量が少なくなり、電子写真感光体を繰り返し使用したときの電気特性の変動(悪化)が抑制されると本発明者らは推測している。
2つ以上の連鎖重合性官能基を有するトリフェニルアミン化合物としては、例えば、下記式(1)で示される化合物などが挙げられる。
Figure 2018017887
本発明に用いられるポリテトラフルオロエチレン粒子の平均粒径は、表面層用塗布液の安定性の観点から、50μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましく、1μm以下であることがより好ましい。
また、本発明に用いられるフッ素原子含有グラフトポリマーは、
2つ以上の連鎖重合性官能基を有するトリフェニルアミン化合物、および、
ポリテトラフルオロエチレン粒子
のそれぞれに対して相溶性の高い構造単位を同一の樹脂分子内に有することが好ましく、また、分子量は、数百から数十万であることが好ましい。
本発明の電子写真感光体は、支持体および該支持体上の感光層を有する。
感光層は、支持体上の電荷発生層、および、該電荷発生層上の電荷輸送層を有する積層型(機能分離型)の感光層が好ましい。
図1は、本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す図である。
図1中、101は支持体であり、102は電荷発生層であり、103は電荷輸送層であり、104は表面層(保護層)である。
また、本発明においては、必要に応じて、支持体と感光層との間に、後述の導電層や下引き層を設けてもよい。
本発明の電子写真感光体に用いられる支持体としては、導電性を有するもの(導電性支持体)が好ましく、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼などの金属(合金)製の支持体が挙げられる。アルミニウムまたはアルミニウム合金製の支持体の場合は、ED管、EI管や、これらを切削、電解複合研磨、湿式または乾式ホーニング処理した管を支持体として用いることもできる。また、金属製支持体、樹脂製支持体上にアルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金などの導電性材料の薄膜を形成したものも、支持体として用いることができる。
また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子などの導電性粒子を樹脂などに含浸させてなる支持体や、導電性樹脂製の支持体を用いることもできる。
支持体の表面は、切削処理、粗面化処理、アルマイト処理などを施してもよい。
支持体と感光層または後述の下引き層との間には、導電性粒子および結着樹脂を有する導電層を設けてもよい。
導電層は、導電性粒子を結着樹脂および溶剤とともに分散処理して得られる導電層用塗布液を塗布して塗膜を形成し、該塗膜を乾燥および/または硬化させることによって形成することができる。
導電層に用いられる導電性粒子としては、例えば、カーボンブラックや、アセチレンブラックや、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属の粒子や、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタン、ITOなどの金属酸化物の粒子などが挙げられる。
導電層に用いられる樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、アセタール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル、ポリカーボネートなどが挙げられる。これらの樹脂は、1種のみを使用してもよく、混合または共重合体として2種以上を併用してもよい。
導電層用塗布液に用いられる溶剤としては、例えば、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。これらの溶剤は、1種のみを使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
導電層の膜厚は、0.2μm以上40μm以下であることが好ましく、5μm以上40μm以下であることがより好ましい。
支持体または導電層と感光層との間には、下引き層を設けてもよい。
下引き層は、樹脂を含有する下引き層用塗布液を塗布して塗膜を形成し、該塗膜を乾燥または硬化させることによって形成することができる。
下引き層に用いられる樹脂としては、例えば、ポリアクリル酸、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド酸、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタンなどが挙げられる。これらの樹脂は、1種のみを使用してもよく、混合または共重合体として2種以上を併用してもよい。
下引き層には、上述の導電性粒子、半導電性粒子、電子輸送物質、電子受容性物質を含有させることもできる。
下引き層用塗布液に用いられる溶剤としては、例えば、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。これらの溶剤は、1種のみを使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
下引き層の膜厚は、0.05μm以上40μm以下であることが好ましく、0.1μm以上20μm以下であることがより好ましい。
支持体、導電層または下引き層上には、感光層が形成される。
感光層が積層型の感光層の場合、電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂および溶剤とともに分散処理して得られる電荷発生層用塗布液を塗布して塗膜を形成し、該塗膜を乾燥させることによって形成することができる。また、電荷発生層は、電荷発生物質の蒸着膜であってもよい。
電荷発生層に用いられる電荷発生物質としては、例えば、ピリリウム、チアピリリウム系染料、フタロシアニン顔料、アントアントロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラントロン顔料、アゾ顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、キノシアニン顔料などが挙げられる。
これらの中でも、ガリウムフタロシアニンが好ましい。さらには、高感度の観点から、ヒドロキシガリウムフタロシアニンが好ましい。ヒドロキシガリウムフタロシアニンの中でも、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの7.4°±0.3°および28.2°±0.3°に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が好ましい。
電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリビニルアセタール、ポリ酢酸ビニルなどが挙げられる。これらの中でも、ブチラール樹脂が好ましい。これらの樹脂は、1種のみを使用してもよく、混合または共重合体として2種以上を併用してもよい。
電荷発生層において、電荷発生物質と結着樹脂との割合は、電荷発生物質1質量部に対して、結着樹脂が0.3質量部以上4質量部以下であることが好ましい。
また、分散処理方法としては、例えば、ホモジナイザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミルなどを用いた方法が挙げられる。
電荷発生層用塗布液に用いられる溶剤は、例えば、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。これらの溶剤は、1種のみを使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
電荷発生層の膜厚は、0.01μm以上5μm以下であることが好ましく、0.1μm以上1μm以下であることがより好ましい。
また、電荷発生層には、必要に応じて、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを添加することもできる。
感光層が積層型の感光層の場合、電荷輸送層は、電荷輸送物質および結着樹脂を溶剤に溶解させることによって得られる電荷輸送層用塗布液を塗布して塗膜を形成し、該塗膜を乾燥させることによって形成することができる。
電荷輸送層に用いられる電荷輸送物質としては、例えば、トリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合物、チアゾール化合物、トリアリールメタン化合物などが挙げられる。
電荷輸送層に用いられる結着樹脂としては、例えば、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アガロース樹脂、セルロース樹脂、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。これらの樹脂は、1種のみを使用してもよく、混合または共重合体として2種以上を併用してもよい。
電荷輸送物質の割合は、電荷輸送層の全質量に対して、電荷輸送物質が30質量%以上70質量%以下であることが好ましい。
電荷輸送層用塗布液に用いられる溶剤としては、例えば、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。これらの溶剤は、1種のみを使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
電荷輸送層の膜厚は、5μm以上40μm以下であることが好ましい。
電荷輸送層には、必要に応じて、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などの添加剤を含有させることもできる。
電子写真感光体における表面層は、例えば、次のようにして形成することができる。まず、ポリテトラフルオロエチレン粒子、フッ素原子含有グラフトポリマー、4−メトキシフェノールおよび溶剤を、超高圧分散機で分散処理して分散母液を得る。この分散母液に、2つ以上の連鎖重合性官能基を有するトリフェニルアミン化合物を加えることによって、表面層用塗布液を調製する。この表面層用塗布液の塗膜を形成し、該塗膜に含まれる2つ以上の連鎖重合性官能基を有するトリフェニルアミン化合物を重合させることによって、表面層を形成することができる。このようにして形成された表面層は、3次元架橋膜となる。
本発明において、表面層中のポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量は、表面層の全質量に対して、5質量%以上75質量%以下である。また、表面層中の4−メトキシフェノールの含有量は、表面層中のポリテトラフルオロエチレン粒子に対して、0.001質量%以上5質量%以下である。
4−メトキシフェノールの含有量が多すぎると、電子写真感光体の電気特性が低下しやすくなる。4−メトキシフェノールの含有量が少なすぎると、電子写真感光体の耐摩耗性向上の効果が得られにくくなる。
表面層用塗布液に用いられる溶剤としては、例えば、
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−メトキシー2−プロパノールなどのアルコール系溶剤、
アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤、
酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤、
テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶剤、
1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン系溶剤、
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤、
メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのセロソルブ系溶剤
などが挙げられる。これらの溶剤は、1種のみを使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
表面層の膜厚は、2μm以上20μm以下であることが好ましい。
表面層には、必要に応じて、種々の添加剤を含有させることもできる。
表面層に含有させる添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤などの劣化防止剤、重合反応開始剤や重合反応停止剤などの重合制御剤、シリコーンオイルなどのレベリング剤、界面活性剤などが挙げられる。
本発明においては、電子写真感光体の電気特性の向上の観点から、電子写真感光体の表面層には、ベンゾフェノン誘導体を含有させることが好ましい。ベンゾフェノン誘導体の中でも、下記式(2)で示されるベンゾフェノン誘導体がより好ましい。
Figure 2018017887
電子写真感光体の表面層中のベンゾフェノン誘導体の含有量は、表面層の全質量に対して、0.001質量%以上5質量%以下であることが好ましい。
本発明において、2つ以上の連鎖重合性官能基を有するトリフェニルアミン化合物の重合は、熱、光(紫外線など)、放射線(電子線など)などを用いて行うことができる。これらの中でも、放射線を用いた重合が好ましく、放射線の中でも電子線がより好ましい。
電子線を用いて重合させると、非常に緻密(高密度)な3次元架橋構造が得られ、高い耐久性を有する表面層が得られる。また、短時間でかつ効率的な重合反応となるため、生産性も高くなる。
表面層用塗布液の塗膜に電子線を照射する場合、加速器としては、例えば、スキャニング型、エレクトロカーテン型、ブロードビーム型、パルス型、ラミナー型などの加速器が挙げられる。
電子線を用いる場合、電子線の加速電圧は、重合効率を損なわずに電子線による材料特性の劣化を抑制できる観点から、120kV以下であることが好ましい。また、表面層用塗布液の塗膜の表面での電子線吸収線量は、5kGy以上50kGy以下であることが好ましく、1kGy以上10kGy以下であることがより好ましい。
電子線を用いて2つ以上の連鎖重合性官能基を有するトリフェニルアミン化合物を重合させる場合、酸素による重合阻害作用を抑制する観点から、不活性ガス雰囲気で電子線を照射した後、不活性ガス雰囲気で加熱することが好ましい。不活性ガスとしては、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスなどが挙げられる。
上記各層の塗布液を塗布する際は、浸漬塗布法(ディッピング法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法、ビームコーティング法などの塗布方法を用いることができる。
電子写真感光体の表面層の表面は、各種方法を用いて表面加工を施し、任意の形状を形成してもよい。
図2に、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す。
図2において、1は円筒状(ドラム状)の本発明の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
電子写真感光体1は、回転過程において、帯電手段(一次帯電手段)3により、その表面(周面)が正または負に帯電される。次いで、電子写真感光体1の表面には、露光手段(像露光手段)(不図示)から出力される露光光(像露光光)4が照射される。露光光4は、目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強度変調される。露光手段としては、スリット露光やレーザービーム走査露光などが挙げられる。こうして電子写真感光体1の表面には、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、次いで、現像手段5の内部に収容されたトナーで現像(正規現像または反転現像)され、トナー像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段6により転写材7に転写される。ここで、転写材7が紙である場合、給紙部(不図示)から電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて、電子写真感光体1と転写手段6との間に給送される。また、転写手段6には、バイアス電源(不図示)からトナーの保有電荷とは逆極性のバイアス電圧が印加される。また、転写手段は、一次転写部材、中間転写体および二次転写部材を有する中間転写方式の転写手段であってもよい。
トナー像が転写された転写材7は、電子写真感光体1の表面から分離され、定着手段8へ搬送されて、トナー像の定着処理を受けることにより、画像形成物(プリント、コピー)として電子写真装置の外へプリントアウトされる。
トナー像を転写した後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段9によってクリーニングされ、転写残トナーなどの付着物が除去される。転写残トナーは、現像手段などで回収することもできる。さらに、必要に応じて、電子写真感光体1の表面は、前露光手段(不図示)からの前露光光10の照射により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光手段は必ずしも必要ではない。
本発明においては、電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5、転写手段6およびクリーニング手段9などから選択される構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとしてもよい。また、プロセスカートリッジを電子写真装置の本体に対して着脱自在とする構成であってもよい。例えば、電子写真感光体1と、帯電手段3、現像手段5、転写手段6およびクリーニング手段9からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持してカートリッジ化する。そして、電子写真装置の本体のレールなどの案内手段12を用いて電子写真装置の本体に着脱自在なプロセスカートリッジ11とすることができる。
また、電子写真感光体には、帯電音やクリーニングブレードとの摩擦による鳴きの対策のために、電子写真感光体の内部(円筒状の支持体の内部)に充填部材を挿入してもよい。充填部材としては、例えば、ゴム製の充填部材などが挙げられる。充填部材は、電子写真感光体(の表面)や、その端部に設けられるフランジ(ギアフランジを含む)などのように、摺擦による摩耗などがないため、再利用することも可能である。
以下、電子写真感光体の内部から充填部材を取り出す方法を述べる。端部の両方(両端部)にフランジが取り付けられた電子写真感光体を例に挙げる。
図3に示すように、
(a)電子写真感光体を固定し、一方の端部のフランジの軸孔にシャフトを挿入する。
(b)シャフトを傾ける。
(c)電子写真感光体からフランジを取り外し、次に、他方の端部のフランジも同様にして取り外す。
(d)充填部材の形状に即した形状の押出治具を電子写真感光体の支持体に挿入し、充填部材の一部を押すことで電子写真感光体の支持体の内部から充填部材を取り出す。
また、図4に示すように、(b)フランジに挿入したシャフトを傾け、シャフトを旋回させてフランジを取り外すことも可能である。
以上の方法で取り出した充填部材には、傷や汚れが付きにくく、そのまま再利用しやすい。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
〈実施例1〉
直径30mm、長さ357.5mm、肉厚0.7mmのアルミニウムシリンダーを支持体(導電性支持体)とした。
次に、金属酸化物粒子としての酸化亜鉛粒子(比表面積:19m/g、粉体抵抗:4.7×10Ω・cm)100部をトルエン500部と撹拌混合した。これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)0.8部を添加し、6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去して、6時間130℃で乾燥(加熱乾燥)させることによって、表面処理された酸化亜鉛粒子を得た。
次に、ポリオールとしてのブチラール樹脂(商品名:BM−1、積水化学工業(株)製)15部およびブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製)15部を、メチルエチルケトン73.5部および1−ブタノール73.5部の混合溶剤に溶解させることによって、溶液を得た。この溶液に、上記表面処理された酸化亜鉛粒子80.64部、下記式(2)で示される化合物(ベンゾフェノン誘導体)0.8部(東京化成工業(株)製)
Figure 2018017887
を加え、これを直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置に入れ、23±3℃雰囲気下で3時間分散処理した。
分散処理後、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レダウコーニングシリコーン社製)0.01部、架橋ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子(商品名:TECHPOLYMERSSX−102、積水化成品工業(株)製、平均一次粒径:2.5μm)を5.6部加えて攪拌することによって、下引き層用塗布液を調製した。
この下引き層用塗布液を上記支持体上に浸漬塗布して塗膜を形成し、この塗膜を40分間160℃で乾燥(加熱乾燥)させて、膜厚が18μmの下引き層を形成した。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.4°および28.2°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)11部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)5部、および、シクロヘキサノン130部を混合し、これに直径1mmのガラスビーズ500部を加えて、18℃の冷却水で冷却しつつ、1800rpmの条件で2時間分散処理した。
分散処理後、酢酸エチル300部およびシクロヘキサノン160部を加えて希釈することによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を上記下引き層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、この塗膜を10分間110℃で乾燥させることによって、膜厚が0.16μmの電荷発生層を形成した。
なお、調製した電荷発生層用塗布液中のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の平均粒径(メジアン)を、液相沈降法を原理とした遠心式粒度測定装置(商品名:CAPA700、(株)堀場製作所製)を用いて測定したところ、0.18μmであった。
次に、下記式(3)で示される化合物(電荷輸送物質)2部、
Figure 2018017887
下記式(4)で示される化合物(電荷輸送物質)7部、
Figure 2018017887
下記構造式(5)で示される化合物(電荷輸送物質)1部、
Figure 2018017887
ポリカーボネート(商品名:ユーピロンZ400、三菱ガス化学(株)製)10部、および、下記式(6−1)で示される構造単位および下記式(6−2)で示される構造単位を有するポリカーボネート(粘度平均分子量:Mv:20000)0.002部
Figure 2018017887
(式(6−1)および(6−2)中の0.95および0.05は、両者の共重合比を意味する。)
を、モノクロロベンゼン70部およびジメトキシメタン30部の混合溶剤に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。
この電荷輸送層用塗布液を上記電荷発生層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、該塗膜を30分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が18μmの電荷輸送層を形成した。
次に、4−メトキシフェノール(東京化成工業(株)製)0.35部を、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン(商品名:ゼオローラH、日本ゼオン(株)製)10000部に溶解させることによって、4−メトキシフェノール希釈溶液を調製した。
次に、上記4−メトキシフェノール希釈溶液100部、ポリテトラフルオロエチレン粒子(商品名:ルブロンL2、ダイキン(株)製)30部、および、フッ素原子含有グラフトポリマー(商品名:GF300)を真空乾燥させた乾固物1.5部を、高圧分散機で分散処理することによって、実施例1の分散母液を調製した。GF300(商品名)は、東亜合成(株)製のフッ素原子含有グラフトポリマーである。
次に、下記式(7)で示されるトリフェニルアミン化合物(2つの連鎖重合性官能基(アクリロイルオキシ基)を有するトリフェニルアミン化合物)70部
Figure 2018017887
を、n−プロパノール100部に溶解させ、上記分散母液130部と混合することによって、実施例1の表面層用塗布液を調製した。
この表面層用塗布液を上記電荷輸送層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、該塗膜を50℃で5分間加熱処理した。その後、窒素雰囲気下にて、加速電圧70kV、吸収線量50000Gyの条件で1.6秒間電子線を該塗膜に照射した。その後、窒素雰囲気下にて、該塗膜が130℃になる条件で25秒間加熱処理した。なお、電子線の照射から25秒間の加熱処理までの酸素濃度は18ppmであった。次に、大気中において、該塗膜が115℃になる条件で12分間加熱処理することによって、膜厚が5μmの表面層を形成した。
このようにして、支持体、導電層、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層および表面層を有する、実施例1の電子写真感光体を製造した。
〈実施例2〉
実施例1において、4−メトキシフェノールの使用量を0.35部から0.7部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例2の表面層用塗布液を調製した。
実施例2の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の電子写真感光体を製造した。
〈実施例3〉
実施例1において、4−メトキシフェノールの使用量を0.35部から0.07部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例3の表面層用塗布液を調製した。
実施例3の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の電子写真感光体を製造した。
〈実施例4〉
上記式(2)で示される化合物(ベンゾフェノン誘導体)1部を、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン(商品名:ゼオローラH、日本ゼオン(株)製)1000部に溶解させることによって、実施例4のベンゾフェノン希釈溶液を調製した。
実施例1と同様にして調製した表面層用塗布液に、さらに実施例4のベンゾフェノン希釈溶液2部を添加して、実施例4の表面層用塗布液を調製した。
実施例4の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例4の電子写真感光体を製造した。
〈実施例5〉
実施例1において、4−メトキシフェノールの使用量を0.35部から0.7部に変更し、ポリテトラフルオロエチレン粒子の使用量を30部から60部に変更した。また、フッ素原子含有グラフトポリマー(商品名:GF300)を真空乾燥させた乾固物の使用量を1.5部から3部に変更した。それら以外は、実施例1と同様にして実施例5の分散母液を調製した。
次に、実施例1において、上記式(7)で示されるトリフェニルアミン化合物の使用量を70部から40部に変更し、分散母液を実施例1の分散母液130部から実施例5の分散母液160部に変更した。それら以外は、実施例1と同様にして、実施例5の表面層用塗布液を調製した。
実施例5の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例5の電子写真感光体を製造した。
〈実施例6〉
実施例1において、4−メトキシフェノールの使用量を0.35部から0.12部に変更し、ポリテトラフルオロエチレン粒子の使用量を30部から10部に変更した。また、フッ素原子含有グラフトポリマー(商品名:GF300)を真空乾燥させた乾固物の使用量を1.5部から0.5部に変更した。それら以外は、実施例1と同様にして実施例6の分散母液を調製した。
次に、実施例1において、上記式(7)で示されるトリフェニルアミン化合物の使用量を70部から90部に変更し、分散母液を実施例1の分散母液130部から実施例6の分散母液110部に変更した。それら以外は、実施例1と同様にして、実施例6の表面層用塗布液を調製した。
実施例6の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例6の電子写真感光体を製造した。
〈実施例7〉
実施例1と同様にして調製した表面層用塗布液に、さらに純水3部を添加して、実施例7の表面層用塗布液を調製した。
実施例7の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例7の電子写真感光体を製造した。
〈実施例8〉
実施例1と同様にして調製した表面層用塗布液に、さらにシリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レダウコーニングシリコーン社製)1部を添加して、実施例8の表面層用塗布液を調製した。
実施例8の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例8の電子写真感光体を製造した。
〈実施例9〉
実施例1において、表面層の膜厚を10μmに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例9の電子写真感光体を製造した。
〈実施例10〉
実施例1において、上記式(7)で示されるトリフェニルアミン化合物の使用量を70部から58部に変更し、さらに下記式(8)で示される化合物12部
Figure 2018017887
を添加して、実施例10の表面層用塗布液を調製した。
実施例10の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例10の電子写真感光体を製造した。
〈実施例11〉
実施例1において、上記式(7)で示されるトリフェニルアミン化合物の使用量を70部から35部に変更し、さらに上記式(8)で示される化合物35部を添加して、実施例11の表面層用塗布液を調製した。
実施例11の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例11の電子写真感光体を製造した。
〈実施例12〉
実施例1において、上記式(7)で示されるトリフェニルアミン化合物の使用量を70部から58部に変更し、さらに下記式(9)で示される化合物12部
Figure 2018017887
を添加して、実施例12の表面層用塗布液を調製した。
実施例12の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例12の電子写真感光体を製造した。
〈実施例13〉
実施例1において、フッ素原子含有グラフトポリマー(商品名:GF300)を真空乾燥させた乾固物1.5部を別のフッ素原子含有グラフトポリマー(商品名:GF400)を真空乾燥させた乾固物1.5部に変更した。GF400(商品名)も、東亜合成(株)製のフッ素原子含有グラフトポリマーである。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例13の表面層用塗布液を調製した。
実施例13の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例13の電子写真感光体を製造した。
〈実施例14〉
実施例7と同様にして調製した表面層用塗布液に、さらにシリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レダウコーニングシリコーン社製)1部を添加して、実施例14の表面層用塗布液を調製した。
実施例14の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例7と同様にして、実施例14の電子写真感光体を製造した。
〈実施例15〉
実施例14において、4−メトキシフェノールの使用量を0.35部から0.7部に変更した。それ以外は、実施例14と同様にして、実施例15の表面層用塗布液を調製した。
実施例15の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例14と同様にして、実施例15の電子写真感光体を製造した。
〈実施例16〉
実施例14において、4−メトキシフェノールの使用量を0.35部から0.07部に変更した。それ以外は、実施例14と同様にして、実施例16の表面層用塗布液を調製した。
実施例16の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例14と同様にして、実施例16の電子写真感光体を製造した。
〈実施例17〉
実施例14と同様にして調製した表面層用塗布液に、さらに実施例4と同様にして調製した実施例17のベンゾフェノン希釈溶液2部を添加して、実施例17の表面層用塗布液を調製した。
実施例17の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例14と同様にして、実施例17の電子写真感光体を製造した。
〈実施例18〉
実施例14において、4−メトキシフェノールの使用量を0.35部から0.7部に変更し、ポリテトラフルオロエチレン粒子の使用量を30部から60部に変更した。また、フッ素原子含有グラフトポリマー(商品名:GF300)を真空乾燥させた乾固物の使用量を1.5部から3部に変更した。それら以外は、実施例14と同様にして実施例18の分散母液を調製した。
次に、実施例14において、上記式(7)で示されるトリフェニルアミン化合物の使用量を70部から40部に変更し、分散母液の使用量を130部から160部に変更した。それら以外は、実施例14と同様にして、実施例18の表面層用塗布液を調製した。
実施例18の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例14と同様にして、実施例18の電子写真感光体を製造した。
〈実施例19〉
実施例14において、4−メトキシフェノールの使用量を0.35部から0.12部に変更し、ポリテトラフルオロエチレン粒子の使用量を30部から10部に変更した。また、フッ素原子含有グラフトポリマー(商品名:GF300)を真空乾燥させた乾固物の使用量を1.5部から0.5部に変更した。それら以外は、実施例14と同様して実施例19の分散母液を調製した。
次に、実施例14において、上記式(7)で示されるトリフェニルアミン化合物の使用量を70部から90部に変更し、分散母液の使用量を130部から110部に変更した。それら以外は、実施例14と同様にして、実施例19の表面層用塗布液を調製した。
実施例19の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例14と同様にして、実施例19の電子写真感光体を製造した。
〈実施例20〉
実施例14において、表面層の膜厚を10μmに変更した以外は、実施例14と同様にして、実施例20の電子写真感光体を製造した。
〈実施例21〉
実施例14において、上記式(7)で示されるトリフェニルアミン化合物の使用量を70部から58部に変更し、さらに上記式(8)で示される化合物12部を添加した。それら以外は、実施例14と同様にして、実施例21の表面層用塗布液を調製した。
実施例21の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例14と同様にして、実施例21の電子写真感光体を製造した。
〈実施例22〉
実施例14において、上記式(7)で示されるトリフェニルアミン化合物の使用量を70部から35部に変更し、さらに上記式(8)で示される化合物35部を添加した。それら以外は、実施例14と同様にして、実施例22の表面層用塗布液を調製した。
実施例22の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例14と同様にして、実施例22の電子写真感光体を製造した。
〈実施例23〉
実施例14において、上記式(7)で示されるトリフェニルアミン化合物の使用量を58部に変更し、さらに上記式(9)で示される化合物12部を添加した。それら以外は、実施例14と同様にして、実施例23の表面層用塗布液を調製した。
実施例23の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例14と同様にして、実施例23の電子写真感光体を製造した。
〈実施例24〉
実施例14において、フッ素原子含有グラフトポリマー(商品名:GF300)を真空乾燥させた乾固物1.5部を別のフッ素原子含有グラフトポリマー(商品名:GF400)を真空乾燥させた乾固物1.5部に変更した。それ以外は、実施例14と同様にして、実施例24の表面層用塗布液を調製した。
実施例24の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例14と同様にして、実施例24の電子写真感光体を製造した。
〈実施例25〉
実施例17において、4−メトキシフェノールの使用量を0.35部から0.7部に変更した。それ以外は、実施例17と同様にして、実施例25の表面層用塗布液を調製した。
実施例25の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例17と同様にして、実施例25の電子写真感光体を製造した。
〈実施例26〉
実施例17において、4−メトキシフェノールの使用量を0.35部から0.07部に変更した。それ以外は、実施例17と同様にして、実施例26の表面層用塗布液を調製した。
実施例26の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例17と同様にして、実施例26の電子写真感光体を製造した。
〈実施例27〉
実施例17において、4−メトキシフェノールの使用量を0.35部から0.7部に変更し、ポリテトラフルオロエチレン粒子の使用量を30部から60部に変更した。また、フッ素原子含有グラフトポリマー(商品名:GF300)を真空乾燥させた乾固物の使用量を1.5部から3部に変更した。それら以外は、実施例17と同様にして、実施例27の分散母液を調製した。
次に、実施例17において、上記式(7)で示されるトリフェニルアミン化合物の使用量を70部から40部に変更し、分散母液の使用量を130部から160部に変更した。それら以外は、実施例17と同様にして、実施例27の表面層用塗布液を調製した。
実施例27の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例17と同様にして、実施例27の電子写真感光体を製造した。
〈実施例28〉
実施例17において、4−メトキシフェノールの使用量を0.35部から0.12部に変更し、ポリテトラフルオロエチレン粒子の使用量を30部から10部に変更した。また、フッ素原子含有グラフトポリマー(商品名:GF300)を真空乾燥させた乾固物の使用量を1.5部から0.5部に変更した。それら以外は、実施例17と同様にして分散母液を調製した。
次に、実施例17において、上記式(7)で示されるトリフェニルアミン化合物の使用量を70部から90部に変更し、分散母液の使用量を130部から110部に変更した。それら以外は、実施例17と同様にして、実施例28の表面層用塗布液を調製した。
実施例28の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例17と同様にして、実施例28の電子写真感光体を製造した。
〈実施例29〉
実施例17において、表面層の膜厚を10μmに変更した以外は、実施例17と同様にして、実施例29の電子写真感光体を製造した。
〈実施例30〉
実施例17において、上記式(7)で示されるトリフェニルアミン化合物の使用量を70部から58部に変更し、さらに上記式(8)で示される化合物12部を添加した。それら以外は、実施例17と同様にして、実施例30の表面層用塗布液を調製した。
実施例30の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例17と同様にして、実施例30の電子写真感光体を製造した。
〈実施例31〉
実施例17において、上記式(7)で示されるトリフェニルアミン化合物の使用量を70部から35部に変更し、さらに上記式(8)で示される化合物35部を添加した。それら以外は、実施例17と同様にして、実施例31の表面層用塗布液を調製した。
実施例31の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例17と同様にして、実施例31の電子写真感光体を製造した。
〈実施例32〉
実施例17において、上記式(7)で示されるトリフェニルアミン化合物の使用量を70部から58部に変更し、さらに上記式(9)で示される化合物12部を添加した。それら以外は、実施例17と同様にして、実施例32の表面層用塗布液を調製した。
実施例32の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例17と同様にして、実施例32の電子写真感光体を製造した。
〈実施例33〉
実施例17において、フッ素原子含有グラフトポリマー(商品名:GF300)を真空乾燥させた乾固物1.5部を別のフッ素原子含有グラフトポリマー(商品名:GF400)を真空乾燥させた乾固物1.5部に変更した。それ以外は、実施例17と同様にして、実施例33の表面層用塗布液を調製した。
実施例33の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例17と同様にして、実施例33の電子写真感光体を製造した。
〈実施例34〉
実施例30において、4−メトキシフェノールの使用量を0.35部からから0.7部に変更した。それ以外は、実施例30と同様にして、実施例34の表面層用塗布液を調製した。
実施例34の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例30と同様にして、実施例34の電子写真感光体を製造した。
〈実施例35〉
実施例30において、4−メトキシフェノールの使用量を0.35部から0.07部に変更した。それ以外は、実施例30と同様にして、実施例35の表面層用塗布液を調製した。
実施例35の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例30と同様にして、実施例35の電子写真感光体を製造した。
〈実施例36〉
実施例30において、4−メトキシフェノールの使用量を0.35部からから0.7部に変更し、ポリテトラフルオロエチレン粒子の使用量を30部から60部に変更した。また、フッ素原子含有グラフトポリマー(商品名:GF300)を真空乾燥させた乾固物の使用量を1.5部から3部に変更した。それら以外は、実施例30と同様にして、実施例36の分散母液を調製した。
次に、実施例30において、上記式(7)で示されるトリフェニルアミン化合物の使用量を58部から33部に変更し、上記式(8)で示される化合物の使用量を12部から7部に変更し、分散母液の使用量を130部から160部に変更した。それら以外は、実施例30と同様にして、実施例36の表面層用塗布液を調製した。
実施例36の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例30と同様にして、実施例36の電子写真感光体を製造した。
〈実施例37〉
実施例17において、4−メトキシフェノールの使用量を0.35部から0.12部に変更し、ポリテトラフルオロエチレン粒子の使用量を30部から10部に変更した。また、フッ素原子含有グラフトポリマー(商品名:GF300)を真空乾燥させた乾固物の使用量を1.5部から0.5部に変更した。それら以外は、実施例17と同様にして、実施例37の分散母液を調製した。
次に、実施例17において、上記式(7)で示されるトリフェニルアミン化合物の使用量を70部から75部に変更し、分散母液を実施例17の分散母液130部から実施例37の分散母液110部に変更した。また、さらに上記式(8)で示される化合物15部を添加した。それら以外は、実施例17と同様にして、実施例37の表面層用塗布液を調製した。
実施例37の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例30と同様にして、実施例37の電子写真感光体を製造した。
〈実施例38〉
実施例30において、表面層の膜厚を10μmに変更した以外は、実施例30と同様にして、実施例38の電子写真感光体を製造した。
〈実施例39〉
実施例30において、上記式(7)で示されるトリフェニルアミン化合物の使用量を58部から50部に変更し、上記式(8)で示される化合物の使用量を12部から10部に変更し、さらに上記式(9)で示される化合物10部を添加した。それら以外は、実施例30と同様にして、実施例39の表面層用塗布液を調製した。
実施例39の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例30と同様にして、実施例39の電子写真感光体を製造した。
〈実施例40〉
実施例30において、フッ素原子含有グラフトポリマー(商品名:GF300)を真空乾燥させた乾固物1.5部を別のフッ素原子含有グラフトポリマー(商品名:GF400)を真空乾燥させた乾固物1.5部に変更した。それ以外は、実施例30と同様にして、実施例40の表面層用塗布液を調製した。
実施例40の表面層用塗布液を用いて表面層を形成した以外は、実施例30と同様にして、実施例40の電子写真感光体を製造した。
〈評価〉
実施例1〜40の表面層用塗布液および電子写真感光体の評価方法については、以下のとおりである。なお、実施例9の表面層用塗布液は、実施例1の表面層用塗布液と同様である。実施例20の表面層用塗布液は、実施例14の表面層用塗布液と同様である。実施例29の表面層用塗布液は、実施例17の表面層用塗布液と同様である。実施例38の表面層用塗布液は、実施例30の表面層用塗布液と同様である。
(表面層用塗布液の評価)
実施例1〜40の表面層用塗布液の分散性の評価は、次のようにして行った。表面層用塗布液を調製した後、温度23℃/湿度30%RHの環境下で表面層用塗布液を3日間静置し、表面層用塗布液中のポリテトラフルオロエチレン粒子の凝集・沈殿の有無を目視で確認することで評価した。
(電気特性の評価)
電子写真感光体の電気特性の評価は、以下のように行った。
評価装置として、電子写真装置であるキヤノン(株)製の複写機(商品名:iR−ADVC5255)の改造機を用いた。上記複写機は、帯電手段として帯電ローラーを有している。改造点としては、上記複写機の外部から帯電ローラーに電力が供給できるように改造した。
帯電ローラー用の電力を上記複写機の外部から供給するための電源としては、トレック社製の高圧電源コントロールシステム(商品名:Model615−3)を用いた。
そして、定電圧制御で放電電流量が100μAになるように調整し、電子写真感光体の初期暗部電位(Vd)が−700[V]、初期明部電位(Vl)が−200[V]になるように、帯電ローラーに印加する直流電圧および露光光量の条件を設定した。
本評価中は、一貫して、環境ヒーターへの給電はOFFの状態とした。
実施例1〜40の電子写真感光体を上記複写機(評価装置)用のプロセスカートリッジに装着し、これを上記評価装置に装着した。その後、温度23℃/湿度30%RHの環境下で、画像比率3%の画像をA4縦サイズ紙にて1000枚出力した。1000枚の画像出力後の明部電位(Vl)を測定し、初期値(Vl)からの変動(ΔVl)を算出した。
ΔVl=|Vl−Vl| (V)
ΔVlが10V以内であれば、電気特性の変動が小さいと判断した。
(耐摩耗性の評価)
電子写真感光体の耐摩耗性の評価は以下のように行った。
評価装置として、キヤノン(株)製の複写機(商品名:iR−ADVC5255)を用いた。そして、電子写真感光体の初期暗部電位(Vd)が−700[V]、初期明部電位(Vl)が−200[V]になるように、帯電ローラーに印加する直流電圧および露光光量の条件を設定した。
本評価中も、一貫して、環境ヒーターへの給電はOFFの状態とした。
実施例1〜40の電子写真感光体を上記複写機(評価装置)用のプロセスカートリッジに装着し、これを上記評価装置に装着した後、温度23℃/湿度30%RHの環境下で、画像比率3%の画像をA4縦サイズ紙にて200000枚出力した。画像出力前と、200000枚出力後の表面層の膜厚を、大塚電子(株)製の干渉膜厚計(商品名:MCPD−3700)で測定した。そして、画像出力前後の表面層の膜厚の差を、電子写真感光体(の表面層)の摩耗量として評価した。
摩耗量が2.0μm以下であれば、電子写真感光体の耐摩耗性が高いと判断した。
(評価結果)
実施例1〜40の表面層用塗布液は、調製後3日間静置しても、表面層用塗布液中のポリテトラフルオロエチレン粒子の凝集・沈殿が見られず、分散性は良好であると判断した。
実施例1〜40の電子写真感光体の電気特性および耐摩耗性の評価結果を表1に示す。
Figure 2018017887
101 支持体
102 電荷発生層
103 電荷輸送層
104 表面層(保護層)
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段
201 電子写真感光体
202 フランジ
203 シャフト
204 充填部材
205 押出治具

Claims (8)

  1. 支持体および該支持体上の感光層を有する電子写真感光体において、
    該電子写真感光体の表面層が、
    2つ以上の連鎖重合性官能基を有するトリフェニルアミン化合物の硬化物、
    ポリテトラフルオロエチレン粒子、
    フッ素原子含有グラフトポリマー、および、
    4−メトキシフェノール
    を含有し、
    該表面層中の該ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量が、該表面層の全質量に対して、5質量%以上75質量%以下であり、
    該表面層中の該4−メトキシフェノールの含有量が、該表面層中のポリテトラフルオロエチレン粒子に対して、0.001質量%以上5質量%以下である
    ことを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記表面層が、さらに、ベンゾフェノン誘導体を含有し、
    前記表面層中の該ベンゾフェノン誘導体の含有量が、前記表面層の全質量に対して、0.001質量%以上5質量%以下である
    請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記支持体が円筒状の支持体であり、該支持体の内部に充填部材が挿入されており、前記電子写真感光体の端部にフランジが取り付けられている請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記充填部材が、ゴム製の充填部材である請求項3に記載の電子写真感光体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段と、を一体に支持し、電子写真装置の本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真感光体、ならびに、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
  7. 支持体および該支持体上の感光層を有する電子写真感光体を製造する、電子写真感光体の製造方法であって、
    該製造方法が、
    表面層用塗布液を調製する工程、
    該表面層用塗布液の塗膜を形成する工程、および、
    該塗膜を硬化させることによって該電子写真感光体の表面層を形成する工程
    を有し、
    該表面層用塗布液が、
    2つ以上の連鎖重合性官能基を有するトリフェニルアミン化合物、
    ポリテトラフルオロエチレン粒子、
    フッ素原子含有グラフトポリマー、および、
    4−メトキシフェノール
    を含有し、
    該表面層中の該ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量が、該表面層の全質量に対して、5質量%以上75質量%以下であり、
    該表面層中の該4−メトキシフェノールの含有量が、該表面層中のポリテトラフルオロエチレン粒子に対して、0.001質量%以上5質量%以下である
    ことを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  8. 請求項3または4に記載の電子写真感光体の支持体の内部から前記充填部材を取り出す充填部材の取り出し方法であって、
    前記フランジの軸孔にシャフトを差し込み、前記シャフトを傾けおよび/または旋回させて、前記フランジを取り外す工程、および、
    前記フランジを取り外した後、前記支持体に押出治具を挿入し、前記充填部材の一部を押すことで前記支持体の内部から前記充填部材を取り出す工程
    を有することを特徴とする充填部材の取り出し方法。
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