JP2017514803A - ゴナドトロピンの新規の精製方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、少なくとも1種の夾雑タンパク質を含有する粗混合物からの、所望のゴナドトロピンの改善された精製方法を提供する。本発明による所望のゴナドトロピンの精製方法は、更なる精製のための任意のカラムクロマトグラフィー工程の使用前に、第一のカラム精製工程としてアフィニティークロマトグラフィーの使用を含む。そのような精製方法は、所望のアイソフォームプロファイルを有する実質的に精製されたゴナドトロピンタンパク質を得るために、イオン交換及び/又は疎水性相互作用クロマトグラフィー工程を更に含みうる。
Description
本発明は、少なくとも1種の夾雑タンパク質を含有する粗混合物からの所望のゴナドトロピンの改善された精製方法を提供する。本発明による所望のゴナドトロピンの精製方法は、更なる精製のための任意のカラムクロマトグラフィー工程の使用前に、第一のカラム精製工程としてアフィニティークロマトグラフィーの使用を含む。そのような精製方法は、所望のアイソフォームプロファイルを有する実質的に精製されたゴナドトロピンタンパク質を得るために、イオン交換及び/又は疎水性相互作用クロマトグラフィー工程を更に含みうる。
卵胞刺激ホルモンは、アルファ(92個のアミノ酸)及びベータ(111個のアミノ酸)サブユニットから成るヘテロダイマーの糖タンパク質である。アルファ及びベータサブユニット両方の特定の部位において糖鎖付加が生じる。卵胞刺激ホルモンは、女性において卵胞成長を制御し、男性において精子形成の誘導に重要な役割を示す。卵胞刺激ホルモンは、以下の治療上の使用-
- 女性における無排卵症
- 体外受精(IVF)/胚移植(ET)のための、女性における多発性の卵胞発生を誘導する制御された卵巣過剰刺激
- LHと組み合わせた卵胞刺激ホルモンが、女性における卵胞発生の刺激に推奨される
- 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症を有する男性における、hCG併用療法
に適応される。
- 女性における無排卵症
- 体外受精(IVF)/胚移植(ET)のための、女性における多発性の卵胞発生を誘導する制御された卵巣過剰刺激
- LHと組み合わせた卵胞刺激ホルモンが、女性における卵胞発生の刺激に推奨される
- 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症を有する男性における、hCG併用療法
に適応される。
本発明の発明者らは、宿主システムとして遺伝子工学的に作製されたCHO細胞を用いるr-DNA技術により、組み換えr-hFSH又はフォリトロピンを特有の方法で開発した。
本発明は、ゴナドトロピンの精製に関する。ゴナドトロピンの精製には、従来技術において公知のいくつかの精製方法がある。そのような精製方法は、高価で操作中に大量の有機溶媒を必要とする高速液体クロマトグラフィー(HPLC)の使用を含む(例えば、特許文献WO2006/051070)。産業規模でHPLCによりゴナドトロピンを精製する場合、費用のかかる機器及び大過剰の有機溶媒の必要性が主要な制約である。
WO2007/065918は、FSH又はFSH突然変異体を含有する液体を、任意の順序で実行できる(1)色素アフィニティークロマトグラフィー、(2)弱陰イオン交換クロマトグラフィー、(3)疎水性相互作用クロマトグラフィー、及び(4)強陰イオン交換クロマトグラフィーに供する工程を含む、前記FSH又はFSH突然変異体を精製する方法を開示する。色素アフィニティークロマトグラフィー精製工程の第一の工程前に、工程(0)として、捕捉工程の任意選択の工程を含む。
色素アフィニティークロマトグラフィーは、多くのタンパク質の結合部位に対する固定化した色素のアフィニティーに基づくタンパク質精製手順である。このクロマトグラフィー技術は非特異的である。固定化した色素は、糖化タンパク質分子に非特異的に結合できる。この精製技術の別の欠点は、対象のタンパク質と一緒に粗混合物中に存在する他の類似の種類のタンパク質が共溶出する可能性がありうることである。更に、所望の部分と一緒に色素分子又はその部分が共溶出する可能性もある。従って、所望のタンパク質の十分なレベルの純度を提供しない。これらの合成色素の主な不都合な点は、特定の生体分子の選択方法が経験的であり、方法開発時に広範囲なスクリーニング方法を必要とすることである。一方、本発明は色素アフィニティークロマトグラフィー工程を含まない。従って、本明細書に記載の精製方法では、色素又は修飾した色素の化学物質汚染を回避する。
WO2005/063811は、任意の順序で実行できるイオン交換クロマトグラフィー、固定化金属イオンクロマトグラフィー、及び疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)の工程を含む、組み換えヒトFSH又はFSH変異体を精製する方法を開示する。
本発明において記載されるゴナドトロピンの精製方法は、HPLCの使用を含まない。従って、本発明は、高度精製のゴナドトロピンを得るための簡単、費用効果が高い、高度にスケーラブル、産業的に実行可能、及び環境的に好ましい精製方法を開示する。本発明に開示される精製方法は、粗混合物からゴナドトロピンの混合物を精製する工程にも使用できる。
本発明の目的は、組み換えFSH又はその機能的変異体を精製するための、新しい、有益な方法を提供することである。本発明において、HPLC法工程を使用しない組み換えヒト卵胞刺激ホルモンの新規の精製方法を開示する。
本発明は、粗混合物からゴナドトロピンを精製する方法を提供する。粗混合物は、所望のタンパク質に加えて、夾雑タンパク質、内在性タンパク質、生成物関連物質、及び他の不純物を含みうる。
一態様において、本発明は、HPLCを含まない一連のクロマトグラフィー工程を含む、粗混合物からのゴナドトロピンの精製方法を提供する。
実施形態の1つにおいて、本発明は、アフィニティーカラムクロマトグラフィーを用いてまず捕捉し、次いでカラムから高純度のタンパク質を溶出することによる、粗混合物からの細胞培養物由来のゴナドトロピンの精製方法を提供する。粗混合物は、対象のタンパク質のものに加えて、宿主細胞由来の夾雑タンパク質、生成物関連物質、及び他の不純物を含みうる。
本発明はまた、中性緩衝液pH条件又は酸性pH条件下で、最大回収率でカラムから対象のタンパク質を溶出しながら、アフィニティークロマトグラフィーによる大半の宿主細胞夾雑タンパク質の除去も実証する。
実施形態の1つにおいて、本発明はまた、中性又は酸性pH条件下で、アフィニティーカラムから溶出後の所望のゴナドトロピンタンパク質の分子の完全性も、分析HP-SECにより評価されるように、少なくとも約24時間変更されないままであることを実証する。
実施形態の1つにおいて、本発明はまた、陰イオン交換カラムクロマトグラフィーを通る結合様式において、所望のアイソフォームを有するゴナドトロピンの精製も提供する。
別の実施形態では、本発明は、結合-溶出様式の疎水性相互作用カラムクロマトグラフィーを用いることによる、所望のタンパク質画分からの方法関連及び生成物関連残留不純物の除去を提供する。所望のタンパク質の溶出は、直線的に又は段階的に、より低いコンダクタンスで実施する。
好ましい実施形態では、粗混合物由来の所望のゴナドトロピンの精製は以下の工程:
1. アフィニティークロマトグラフィー
2. 陰イオン交換カラムクロマトグラフィー、続いて当業者の知る限りで利用でき、HPLCを含まない他の好適な精製技術
の通りに実行する。
1. アフィニティークロマトグラフィー
2. 陰イオン交換カラムクロマトグラフィー、続いて当業者の知る限りで利用でき、HPLCを含まない他の好適な精製技術
の通りに実行する。
別の実施形態では、細胞培養物由来の所望のゴナドトロピンの精製は、以下の精製工程:
1. アフィニティークロマトグラフィー
2. 陰イオン交換カラムクロマトグラフィー
3. 疎水性相互作用クロマトグラフィー
の通りに実行する。
1. アフィニティークロマトグラフィー
2. 陰イオン交換カラムクロマトグラフィー
3. 疎水性相互作用クロマトグラフィー
の通りに実行する。
疎水性相互作用クロマトグラフィー工程は、アフィニティークロマトグラフィー工程後、任意の順序で実施できる。本出願において記載される精製方法は、当業者の知る限りで利用でき、HPLCを含まない任意の精製技術によって更に実行されうる。
そのような精製技術は、透析濾過、任意のカラムクロマトグラフィー、ナノ濾過、又は任意の他の公知の精製技術を含む。
本明細書において使用される略語を以下に明示する:
Affinity Matrix:アフィニティーカラム精製
AEX:陰イオン交換カラムクロマトグラフィー
DF:透析濾過
HIC:疎水性相互作用カラムクロマトグラフィー
HP-SEC:高速サイズ排除クロマトグラフィー
HPL:高速液体クロマトグラフィー
u-HCG:尿のHCG
u-FSH:尿のFSH
MWCO:分子量カットオフ
NaCl:塩化ナトリウム
UF:限外濾過
WFI:注射用水
本明細書において使用される略語を以下に明示する:
Affinity Matrix:アフィニティーカラム精製
AEX:陰イオン交換カラムクロマトグラフィー
DF:透析濾過
HIC:疎水性相互作用カラムクロマトグラフィー
HP-SEC:高速サイズ排除クロマトグラフィー
HPL:高速液体クロマトグラフィー
u-HCG:尿のHCG
u-FSH:尿のFSH
MWCO:分子量カットオフ
NaCl:塩化ナトリウム
UF:限外濾過
WFI:注射用水
本発明は、所望のゴナドトロピン、好ましくはFSH又はその機能的変異体のための新規の精製方法を提供する。
実施形態の1つでは、本発明は、まずアフィニティークロマトグラフィーを用い、続いてHPLCを含まない他のカラムクロマトグラフィー工程の使用を含む、粗混合物からのゴナドトロピンの精製方法を提供する。粗混合物は、所望のタンパク質に加えて、夾雑タンパク質、内在性タンパク質、生成物関連物質、及び他の不純物を含みうる。
実施形態の1つでは、本発明は、アフィニティー及びイオン交換クロマトグラフィー工程の使用を含むゴナドトロピンの新規の精製方法を提供する。イオン交換クロマトグラフィーは陰イオン交換カラムクロマトグラフィー又は陽イオン交換カラムクロマトグラフィーであってよい。
実施形態の1つでは、アフィニティークロマトグラフィー工程用のカラムマトリックスはFSH特異的及びゴナドトロピン特異的なアフィニティーマトリックスから選択される。別の実施形態では、陰イオン交換クロマトグラフィー工程用のカラムマトリックスはDEAEセファロース、Mono Q、及びQセファロースXL、好ましくはQセファロースから選択される。
好ましい実施形態では、ゴナドトロピンの精製方法は以下のクロマトグラフィーの工程:
1. アフィニティークロマトグラフィー
2. 陰イオン交換又は陽イオン交換カラムクロマトグラフィー
3. HICクロマトグラフィー
を含む。
1. アフィニティークロマトグラフィー
2. 陰イオン交換又は陽イオン交換カラムクロマトグラフィー
3. HICクロマトグラフィー
を含む。
カラムクロマトグラフィーのそのような工程は任意の順序で実行できる。
別の実施形態では、本発明は、結合-溶出様式の疎水性相互作用カラムクロマトグラフィーを用いることによる、所望のタンパク質画分からの方法関連及び生成物関連残留不純物の除去を提供する。所望のタンパク質の溶出は、主要なピークの形で塩濃度勾配を下げて実施する。
更なる実施形態では、疎水性相互作用クロマトグラフィー用のカラムマトリックスは、フェニルセファロース、ブチルセファロース、オクチルセファロース、好ましくはフェニルセファロースから選択される。
その上更なる実施形態では、疎水性相互作用クロマトグラフィー工程での所望のタンパク質の溶出のための塩は、硫酸アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム及び硫酸ナトリウムから選択され、好ましくは硫酸アンモニウムである。
より好ましい実施形態では、粗混合物からのゴナドトロピンの精製は以下の工程:
- 工程1:細胞分離及びリコンディショニング
- 工程2:アフィニティーカラムクロマトグラフィー
- 工程3:ウイルス不活化
- 工程4:限外濾過-透析濾過及びリコンディショニング(UF/DF)
- 工程5:陰イオン交換カラムクロマトグラフィー(AEX)
- 工程6:リコンディショニング
- 工程7:疎水性相互作用カラムクロマトグラフィー(HIC)
- 工程8:限外濾過-透析濾過
- 工程9:ナノ濾過によるウイルスクリアランス
- 工程10:精密濾過
- 工程11:冷凍条件下で保管
の通りに実行される。
- 工程1:細胞分離及びリコンディショニング
- 工程2:アフィニティーカラムクロマトグラフィー
- 工程3:ウイルス不活化
- 工程4:限外濾過-透析濾過及びリコンディショニング(UF/DF)
- 工程5:陰イオン交換カラムクロマトグラフィー(AEX)
- 工程6:リコンディショニング
- 工程7:疎水性相互作用カラムクロマトグラフィー(HIC)
- 工程8:限外濾過-透析濾過
- 工程9:ナノ濾過によるウイルスクリアランス
- 工程10:精密濾過
- 工程11:冷凍条件下で保管
の通りに実行される。
別の実施形態では、粗混合物由来の所望のゴナドトロピンの精製はHICクロマトグラフィー工程を用いずに実行しうる。
更なる実施形態では、透析濾過培地は水、Tris-Cl緩衝液、クエン酸緩衝液、リン酸緩衝液、コハク酸緩衝液、酢酸緩衝液、及びそれらの組み合わせから選択される。
好ましい実施形態では、ゴナドトロピンは卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(LH)、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)、及びそれらの好適な組み合わせから選択される。
より好ましい実施形態では、ゴナドトロピンはr-hFSH、u-FSH、r-hLH、u-LH、r-hHCG及びu-HCGから選択される。
本発明によるカラムクロマトグラフィー工程を、以下に更に詳細に記載する。
I)アフィニティーカラムクロマトグラフィー:
リコンディショニング後の清澄化した上澄み液をゴナドトロピン特異的なアフィニティーカラムマトリックスに通し、粗混合物から所望のゴナドトロピンを選択的に捕捉する。所望のタンパク質の溶出前に、アフィニティーマトリックスは中間のカラム洗浄を受ける。所望のタンパク質は、ほぼ中性pHでカラムから溶出する。
II)陰イオン交換カラムクロマトグラフィー
透析濾過後、所望のアイソフォームプロファイルを有する所望のタンパク質の更なる精製のために、組み換え卵胞刺激ホルモンを含有する溶液を陰イオン交換カラムに添加する。このカラム工程は、結合-溶出様式で実行し、所望のアイソフォームを有する前記タンパク質を単離しながら、主に望まないアイソフォームの組み換え卵胞刺激ホルモンの除去のために実施する。タンパク質を、約pH8.0でカラムに添加し、マトリックスに結合させる。カラムマトリックスを同じ平衡化緩衝液で洗浄し、未結合の夾雑物を除去する。平衡化緩衝液洗浄に続き、第二の洗浄を最初の平衡化緩衝液のpHより低いpHの緩衝液で実施する。続いて、第三の洗浄をNaClの存在下、酸性pHで実施する。カラムは平衡化緩衝液で再平衡化し、所望のタンパク質の溶出はコンダクタンスを増加して実行する。本発明による陰イオン交換クロマトグラフィーを実行するために、他の使用できる陰イオン交換体は、DEAEセファロース、Mono Q、QセファロースXL等から選択されうる。陰イオン交換体Qセファロースは、本発明において使用されている。
III)疎水性相互作用カラムクロマトグラフィー:
少なくとも1種の望まない夾雑物を含有する混合物からの所望のゴナドトロピンタンパク質の精製は、結合-溶出様式の疎水性相互作用カラムクロマトグラフィーによって行う。カラムへのタンパク質添加の完了後、所望のゴナドトロピンタンパク質は塩濃度勾配を下げて、即ち、平衡化緩衝液の導電率に比べ低い導電率でカラムから溶出する。所望のゴナドトロピンタンパク質の溶出は単一ピークの形で起こる。溶出したタンパク質は、画分に回収し、所望のレベルの純度を含有する画分は一緒に集める。本発明による疎水性相互作用カラムクロマトグラフィーを実行するために、フェニルセファロース、ブチルセファロース4FF、オクチルセファロースなどのHIC樹脂が使用されうる。
I)アフィニティーカラムクロマトグラフィー:
リコンディショニング後の清澄化した上澄み液をゴナドトロピン特異的なアフィニティーカラムマトリックスに通し、粗混合物から所望のゴナドトロピンを選択的に捕捉する。所望のタンパク質の溶出前に、アフィニティーマトリックスは中間のカラム洗浄を受ける。所望のタンパク質は、ほぼ中性pHでカラムから溶出する。
II)陰イオン交換カラムクロマトグラフィー
透析濾過後、所望のアイソフォームプロファイルを有する所望のタンパク質の更なる精製のために、組み換え卵胞刺激ホルモンを含有する溶液を陰イオン交換カラムに添加する。このカラム工程は、結合-溶出様式で実行し、所望のアイソフォームを有する前記タンパク質を単離しながら、主に望まないアイソフォームの組み換え卵胞刺激ホルモンの除去のために実施する。タンパク質を、約pH8.0でカラムに添加し、マトリックスに結合させる。カラムマトリックスを同じ平衡化緩衝液で洗浄し、未結合の夾雑物を除去する。平衡化緩衝液洗浄に続き、第二の洗浄を最初の平衡化緩衝液のpHより低いpHの緩衝液で実施する。続いて、第三の洗浄をNaClの存在下、酸性pHで実施する。カラムは平衡化緩衝液で再平衡化し、所望のタンパク質の溶出はコンダクタンスを増加して実行する。本発明による陰イオン交換クロマトグラフィーを実行するために、他の使用できる陰イオン交換体は、DEAEセファロース、Mono Q、QセファロースXL等から選択されうる。陰イオン交換体Qセファロースは、本発明において使用されている。
III)疎水性相互作用カラムクロマトグラフィー:
少なくとも1種の望まない夾雑物を含有する混合物からの所望のゴナドトロピンタンパク質の精製は、結合-溶出様式の疎水性相互作用カラムクロマトグラフィーによって行う。カラムへのタンパク質添加の完了後、所望のゴナドトロピンタンパク質は塩濃度勾配を下げて、即ち、平衡化緩衝液の導電率に比べ低い導電率でカラムから溶出する。所望のゴナドトロピンタンパク質の溶出は単一ピークの形で起こる。溶出したタンパク質は、画分に回収し、所望のレベルの純度を含有する画分は一緒に集める。本発明による疎水性相互作用カラムクロマトグラフィーを実行するために、フェニルセファロース、ブチルセファロース4FF、オクチルセファロースなどのHIC樹脂が使用されうる。
本発明において使用する分析技術
HP-SEC:分析サイズ排除クロマトグラフィー(HP-SEC)は、硫酸ナトリウムを含有するpH6.7のリン酸ナトリウム緩衝液で平衡化したTSK-3000カラムを用いて実施する。タンパク質は、無勾配様式で0.5mL/minで溶出する。
HP-SEC:分析サイズ排除クロマトグラフィー(HP-SEC)は、硫酸ナトリウムを含有するpH6.7のリン酸ナトリウム緩衝液で平衡化したTSK-3000カラムを用いて実施する。タンパク質は、無勾配様式で0.5mL/minで溶出する。
本発明による精製の工程を以下に更に詳細に記載する。
ここで、本発明は以下の非限定的な例により例示するものであり、いかなる方法でも本発明の範囲を限定すると解釈するべきではない。
(実施例1)
組み換えFSHの精製
工程1:細胞分離及びリコンディショニング
バッチを採取した後、他の可溶性の夾雑物と一緒に対象のタンパク質を含有する清澄な上澄み液を得るために、まず遠心分離、続いて深層濾過により細胞を培養液から分離する。遠心分離は約10,000gで30分間実行する。深層濾過は、更なる清澄化のために0.45μm次いで0.22μmのメンブレンを使用して実施する。清澄化した上澄み液をリコンディショニングし、例えばpH及びコンダクタンスなど、次のアフィニティーカラム平衡化緩衝液条件に調整した。この工程は、尿から得たゴナドトロピンを精製する場合には必要ではない。
組み換えFSHの精製
工程1:細胞分離及びリコンディショニング
バッチを採取した後、他の可溶性の夾雑物と一緒に対象のタンパク質を含有する清澄な上澄み液を得るために、まず遠心分離、続いて深層濾過により細胞を培養液から分離する。遠心分離は約10,000gで30分間実行する。深層濾過は、更なる清澄化のために0.45μm次いで0.22μmのメンブレンを使用して実施する。清澄化した上澄み液をリコンディショニングし、例えばpH及びコンダクタンスなど、次のアフィニティーカラム平衡化緩衝液条件に調整した。この工程は、尿から得たゴナドトロピンを精製する場合には必要ではない。
工程2:アフィニティーカラムクロマトグラフィー
リコンディショニング後の清澄化した上澄み液をアフィニティーカラムマトリックスに通し、所望のタンパク質を選択的に捕捉する。所望のタンパク質の溶出前に、アフィニティーマトリックスは中間のカラム洗浄を受ける。所望のタンパク質は、ほぼ中性pHでカラムから溶出する。カラムクロマトグラフィープロファイルを図1に示す。アフィニティー精製タンパク質は、図2に示すようにSDS-PAGEによって分析した場合、ゲルにおいて単一バンドの純度を示す。
リコンディショニング後の清澄化した上澄み液をアフィニティーカラムマトリックスに通し、所望のタンパク質を選択的に捕捉する。所望のタンパク質の溶出前に、アフィニティーマトリックスは中間のカラム洗浄を受ける。所望のタンパク質は、ほぼ中性pHでカラムから溶出する。カラムクロマトグラフィープロファイルを図1に示す。アフィニティー精製タンパク質は、図2に示すようにSDS-PAGEによって分析した場合、ゲルにおいて単一バンドの純度を示す。
工程3:限外濾過-透析濾過及びリコンディショニング
アフィニティーカラム溶出タンパク質は、次のカラム(Qカラム)工程平衡化緩衝液条件(例えば、pH及びコンダクタンス)に合わせるために、pH7.0の低イオン強度Tris-Cl緩衝液に対して、10kDa MWCOのメンブレンフィルターを使用するUF/DFによってリコンディショニングする。透析濾過タンパク質溶液は、Q-カラムに添加する前に0.22μmのフィルターに通す。
アフィニティーカラム溶出タンパク質は、次のカラム(Qカラム)工程平衡化緩衝液条件(例えば、pH及びコンダクタンス)に合わせるために、pH7.0の低イオン強度Tris-Cl緩衝液に対して、10kDa MWCOのメンブレンフィルターを使用するUF/DFによってリコンディショニングする。透析濾過タンパク質溶液は、Q-カラムに添加する前に0.22μmのフィルターに通す。
工程4:ウイルス不活化
透析濾過タンパク質溶液は、ウイルス不活化のために一定に撹拌しながら室温条件下で約4〜6時間、溶媒/界面活性剤又は界面活性剤の存在下、同じpH条件でインキュベートする。
透析濾過タンパク質溶液は、ウイルス不活化のために一定に撹拌しながら室温条件下で約4〜6時間、溶媒/界面活性剤又は界面活性剤の存在下、同じpH条件でインキュベートする。
工程5:陰イオン交換カラムクロマトグラフィー(AEX)
透析濾過後、組み換え卵胞刺激ホルモンを含有する溶液を、所望のアイソフォームプロファイルを有する所望のタンパク質の更なる精製のために、陰イオン交換カラムに添加する。このカラム工程は、結合-溶出様式で実行し、主に所望のアイソフォームを有する前記タンパク質を単離しながら、望まないアイソフォームの組み換え卵胞刺激ホルモンの除去のために実施する。カラムクロマトグラフィープロファイルを図3に示す。タンパク質を約pH8.0でカラムに添加し、マトリックスに結合させる。カラムマトリックスを同じ平衡化緩衝液で洗浄し、未結合の夾雑物を除去する。平衡化緩衝液洗浄に続き、第二の洗浄を最初の平衡化緩衝液のpHより低いpHの緩衝液で実施する。続いて、第三の洗浄をNaClの存在下、酸性pHで実施する。カラムは平衡化緩衝液で再平衡化し、所望のタンパク質の溶出はコンダクタンスを増加して実行する。
透析濾過後、組み換え卵胞刺激ホルモンを含有する溶液を、所望のアイソフォームプロファイルを有する所望のタンパク質の更なる精製のために、陰イオン交換カラムに添加する。このカラム工程は、結合-溶出様式で実行し、主に所望のアイソフォームを有する前記タンパク質を単離しながら、望まないアイソフォームの組み換え卵胞刺激ホルモンの除去のために実施する。カラムクロマトグラフィープロファイルを図3に示す。タンパク質を約pH8.0でカラムに添加し、マトリックスに結合させる。カラムマトリックスを同じ平衡化緩衝液で洗浄し、未結合の夾雑物を除去する。平衡化緩衝液洗浄に続き、第二の洗浄を最初の平衡化緩衝液のpHより低いpHの緩衝液で実施する。続いて、第三の洗浄をNaClの存在下、酸性pHで実施する。カラムは平衡化緩衝液で再平衡化し、所望のタンパク質の溶出はコンダクタンスを増加して実行する。
Q-カラム工程後、所望の組み換えFSHタンパク質の純度は、図4に示すHP-SECによって評価されるように、98%を超えることが観察される。
工程6:リコンディショニング
HICカラムに添加する前に、透析濾過タンパク質溶液を濃縮塩化ナトリウム溶液と混合して、更にHICカラム平衡化条件に調整し、0.22μmのメンブレンフィルターに通す。
HICカラムに添加する前に、透析濾過タンパク質溶液を濃縮塩化ナトリウム溶液と混合して、更にHICカラム平衡化条件に調整し、0.22μmのメンブレンフィルターに通す。
工程7:疎水性相互作用カラムクロマトグラフィー(HIC)
リコンディショニング後、所望のタンパク質を含有するタンパク質溶液を、更なる精製のために結合-溶出様式で疎水性相互作用クロマトグラフィーマトリックスに通す。カラムマトリックスへの結合に続き、タンパク質は直線的又は段階的な方法のいずれかで低いコンダクタンスで溶出した。カラムクロマトグラフィープロファイルを図5に示す。組み換え卵胞刺激ホルモンを含有する主要な溶出ピークは更なるプロセシングのために回収する。第三のカラム工程後、図6に示すHP-SECによって評価されるように、99%を超える純度の所望の組み換えFSHが達成される。
リコンディショニング後、所望のタンパク質を含有するタンパク質溶液を、更なる精製のために結合-溶出様式で疎水性相互作用クロマトグラフィーマトリックスに通す。カラムマトリックスへの結合に続き、タンパク質は直線的又は段階的な方法のいずれかで低いコンダクタンスで溶出した。カラムクロマトグラフィープロファイルを図5に示す。組み換え卵胞刺激ホルモンを含有する主要な溶出ピークは更なるプロセシングのために回収する。第三のカラム工程後、図6に示すHP-SECによって評価されるように、99%を超える純度の所望の組み換えFSHが達成される。
工程8:限外濾過-透析濾過
第三のカラム工程後、組み換え卵胞刺激ホルモンを含有する溶液は、室温条件下で緩衝液交換のために限外濾過-透析濾過工程を受ける。
第三のカラム工程後、組み換え卵胞刺激ホルモンを含有する溶液は、室温条件下で緩衝液交換のために限外濾過-透析濾過工程を受ける。
工程9:ナノ濾過
緩衝液交換工程後、組み換え卵胞刺激ホルモンはウイルスクリアランスのためにナノ濾過工程を受ける。HP-SECによって評価されるように、ナノ濾過工程の間及び後に、タンパク質の重大な喪失又は凝集は観察されない。ナノ濾過後、組み換え卵胞刺激ホルモンの純度は99%を超えることが観察される。
緩衝液交換工程後、組み換え卵胞刺激ホルモンはウイルスクリアランスのためにナノ濾過工程を受ける。HP-SECによって評価されるように、ナノ濾過工程の間及び後に、タンパク質の重大な喪失又は凝集は観察されない。ナノ濾過後、組み換え卵胞刺激ホルモンの純度は99%を超えることが観察される。
工程10:精密濾過
最後に、精製組み換え卵胞刺激ホルモン溶液を、無菌的に0.22μmのメンブレンフィルターに通し、0.2mg/mLと2.5mg/mLの間の濃度で、冷却条件下で液体形態(短期保管のため)又は長期保管のために冷凍条件下のいずれかで保存する。
最後に、精製組み換え卵胞刺激ホルモン溶液を、無菌的に0.22μmのメンブレンフィルターに通し、0.2mg/mLと2.5mg/mLの間の濃度で、冷却条件下で液体形態(短期保管のため)又は長期保管のために冷凍条件下のいずれかで保存する。
最終精製後、組み換えFSHの純度は図7に示すHP-SECによって評価されるように、少なくとも99%であることが観察される。
最終精製後、精製組み換えFSHタンパク質のアイソフォームプロファイルは、標準に類似していることが観察される。
(実施例2)
尿のHCGの精製
工程1:アフィニティーカラムクロマトグラフィー
リコンディショニング後のu-HCG粗混合物をアフィニティーカラムマトリックスに通し、所望のタンパク質を選択的に捕捉し、その後溶出する。所望のタンパク質の溶出前に、アフィニティーマトリックスは中間のカラム洗浄を受ける。所望のタンパク質は、酸性pHでカラムから溶出する。カラムクロマトグラフィープロファイルを図8に示す。
尿のHCGの精製
工程1:アフィニティーカラムクロマトグラフィー
リコンディショニング後のu-HCG粗混合物をアフィニティーカラムマトリックスに通し、所望のタンパク質を選択的に捕捉し、その後溶出する。所望のタンパク質の溶出前に、アフィニティーマトリックスは中間のカラム洗浄を受ける。所望のタンパク質は、酸性pHでカラムから溶出する。カラムクロマトグラフィープロファイルを図8に示す。
工程2:限外濾過-透析濾過及びリコンディショニング
アフィニティーカラム溶出タンパク質は、次のカラム(Qカラム)工程平衡化緩衝液条件(例えば、pH及びコンダクタンス)に合わせるために、pH7.0の低イオン強度緩衝液に対して、10kDa MWCOのメンブレンフィルターを使用するUF/DFによってリコンディショニングする。透析濾過タンパク質溶液は、Q-カラムに添加する前に0.22μmのフィルターに通す。
アフィニティーカラム溶出タンパク質は、次のカラム(Qカラム)工程平衡化緩衝液条件(例えば、pH及びコンダクタンス)に合わせるために、pH7.0の低イオン強度緩衝液に対して、10kDa MWCOのメンブレンフィルターを使用するUF/DFによってリコンディショニングする。透析濾過タンパク質溶液は、Q-カラムに添加する前に0.22μmのフィルターに通す。
工程3:ウイルス不活化
透析濾過タンパク質溶液は、ウイルス不活化のために一定に撹拌しながら室温条件下で約4〜6時間、溶媒/界面活性剤又は界面活性剤の存在下、同じpH条件でインキュベートする。
透析濾過タンパク質溶液は、ウイルス不活化のために一定に撹拌しながら室温条件下で約4〜6時間、溶媒/界面活性剤又は界面活性剤の存在下、同じpH条件でインキュベートする。
工程4:陰イオン交換カラムクロマトグラフィー(AEX)
透析濾過後、u-HCGを含有する溶液を、所望のアイソフォームプロファイルを有する所望のタンパク質の更なる精製のために、陰イオン交換カラムに添加する。このカラム工程は、結合-溶出様式で実行し、主に所望のアイソフォームを有する前記タンパク質を単離しながら、望まないアイソフォームの組み換え卵胞刺激ホルモンの除去のために実施する。カラムクロマトグラフィープロファイルを図9に示す。タンパク質を約pH8.0でカラムに添加し、マトリックスに結合させる。カラムマトリックスを同じ平衡化緩衝液で洗浄し、未結合の夾雑物を除去する。平衡化緩衝液洗浄に続き、第二の洗浄を最初の平衡化緩衝液のpHより低いpHの緩衝液で実施する。続いて、第三の洗浄をNaClの存在下、酸性pHで実施する。カラムは平衡化緩衝液で再平衡化し、所望のタンパク質の溶出はコンダクタンスを増加して実行する。
透析濾過後、u-HCGを含有する溶液を、所望のアイソフォームプロファイルを有する所望のタンパク質の更なる精製のために、陰イオン交換カラムに添加する。このカラム工程は、結合-溶出様式で実行し、主に所望のアイソフォームを有する前記タンパク質を単離しながら、望まないアイソフォームの組み換え卵胞刺激ホルモンの除去のために実施する。カラムクロマトグラフィープロファイルを図9に示す。タンパク質を約pH8.0でカラムに添加し、マトリックスに結合させる。カラムマトリックスを同じ平衡化緩衝液で洗浄し、未結合の夾雑物を除去する。平衡化緩衝液洗浄に続き、第二の洗浄を最初の平衡化緩衝液のpHより低いpHの緩衝液で実施する。続いて、第三の洗浄をNaClの存在下、酸性pHで実施する。カラムは平衡化緩衝液で再平衡化し、所望のタンパク質の溶出はコンダクタンスを増加して実行する。
Q-カラム工程後、図10に示すように、SDS PAGEによって単一バンドの純度が観察される。
工程5:限外濾過-透析濾過
第三のカラム工程後、u-HCGを含有する溶液は、室温条件下で緩衝液交換のために限外濾過-透析濾過工程を受ける。
第三のカラム工程後、u-HCGを含有する溶液は、室温条件下で緩衝液交換のために限外濾過-透析濾過工程を受ける。
工程6:精密濾過
最後に、精製u-HCG溶液を、無菌的に0.22μmのメンブレンフィルターに通し、0.2mg/mLと2.5mg/mLの間の濃度で、冷却条件下で液体形態(短期保管のため)又は長期保管のために冷凍条件下のいずれかで保存する。
最後に、精製u-HCG溶液を、無菌的に0.22μmのメンブレンフィルターに通し、0.2mg/mLと2.5mg/mLの間の濃度で、冷却条件下で液体形態(短期保管のため)又は長期保管のために冷凍条件下のいずれかで保存する。
最終精製後、精製u-HCGのアイソフォームプロファイルは標準u-HCGに類似していることが観察される。
(実施例3)
尿のFSHの精製
u-FSHの精製方法は、実施例2に記載した方法で実行した。精製u-FSHは、SDS-PAGE(図11)によって評価されるように、ゲルにおいて単一バンドの純度を示し、HP-SEC(図12)によって評価されるように、98%を超える純度を示す。
尿のFSHの精製
u-FSHの精製方法は、実施例2に記載した方法で実行した。精製u-FSHは、SDS-PAGE(図11)によって評価されるように、ゲルにおいて単一バンドの純度を示し、HP-SEC(図12)によって評価されるように、98%を超える純度を示す。
Claims (14)
- 以下の必須の工程:
(a)アフィニティークロマトグラフィー、
(b)陰イオン交換クロマトグラフィー、続いて他の好適な精製工程
を含むゴナドトロピンの精製方法。 - アフィニティークロマトグラフィーマトリックスがゴナドトロピン特異的アフィニティーマトリックスである、請求項1に記載の方法。
- 工程(a)後のゴナドトロピンの溶出が、中性緩衝液pH条件又は酸性pH条件下で実行される、請求項1に記載の方法。
- 陰イオン交換体がDEAEセファロース、Mono Q、及びQセファロースXL、好ましくはQセファロースから選択される、請求項1に記載の方法。
- 以下の工程:
(a)アフィニティークロマトグラフィー、
(b)陰イオン交換クロマトグラフィー、
(c)疎水性相互作用クロマトグラフィー
を含み、工程(b)及び工程(c)が任意の順序で実行できる、ゴナドトロピンの精製方法。 - 疎水性カラムマトリックスが、フェニルセファロース、ブチルセファロース、オクチルセファロース、好ましくはフェニルセファロースから選択される、請求項5に記載の方法。
- 工程(c)において、前記ゴナドトロピンが塩濃度勾配を下げてカラムから溶出される、請求項5に記載の方法。
- 前記塩が、硫酸アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、及び硫酸ナトリウムから選択され、好ましくは硫酸アンモニウムである、請求項7に記載の方法。
- 以下の工程:
(a)細胞分離及びリコンディショニング、
(b)アフィニティーカラムクロマトグラフィー、
(c)限外濾過-透析濾過及びリコンディショニング、
(d)ウイルス不活化、
(e)陰イオン交換カラムクロマトグラフィー(AEX)、
(f)リコンディショニング、
(g)疎水性相互作用カラムクロマトグラフィー(HIC)、
(h)限外濾過-透析濾過、
(i)ナノ濾過、
(j)精密濾過
を含み、疎水性及び陰イオン交換クロマトグラフィー工程が、アフィニティークロマトグラフィー工程後、任意の順序で実施でき、工程(c)から(j)が任意の順序で実行できる、粗混合物からの請求項1から8のいずれか一項に記載のゴナドトロピンの精製方法。 - 透析濾過培地が、Tris-Cl緩衝液、リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液、コハク酸緩衝液、及びそれらの組み合わせから選択される、請求項9に記載の方法。
- アフィニティークロマトグラフィーが請求項2及び3に記載のように実行され、陰イオン交換クロマトグラフィーが請求項4に記載のように実行され、疎水性相互作用クロマトグラフィーが請求項6から8に記載のように実行される、請求項5及び9に記載の方法。
- 前記ゴナドトロピンが細胞培養物由来であるか、又は尿由来の粗混合物である、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
- ゴナドトロピンが卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、及びそれらの組み合わせから選択される、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
- ゴナドトロピンがr-hFSH、u-FSH、r-hLH、u-LH、r-hHCG及びu-HCGから選択される、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
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