JP2017203108A - 成形材料および繊維強化複合材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】プレス成形におけるハイサイクル成形性に優れた成形材料、およびそれを用いた、離型性に優れた繊維強化複合材料を提供する。
【解決手段】成形材料は、エポキシ樹脂(A)、ジシアンジアミド(B)、およびパーフルオロアルキル基を有し、融点あるいは軟化点が25℃以上、100℃以下である内部離型剤(D)を含むエポキシ樹脂組成物が、強化繊維基材に含浸してなる。前記エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)100質量部に対して、内部離型剤(D)を0.3〜4.0質量部含有する。
【選択図】なし
【解決手段】成形材料は、エポキシ樹脂(A)、ジシアンジアミド(B)、およびパーフルオロアルキル基を有し、融点あるいは軟化点が25℃以上、100℃以下である内部離型剤(D)を含むエポキシ樹脂組成物が、強化繊維基材に含浸してなる。前記エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)100質量部に対して、内部離型剤(D)を0.3〜4.0質量部含有する。
【選択図】なし
Description
本発明は、プレス成形におけるハイサイクル成形性に優れた成形材料、およびそれを用いた、離型性に優れた繊維強化複合材料に関する。
強化繊維とマトリックス樹脂組成物とからなる繊維強化複合材料は、軽量で優れた機械的特性を有するために、航空機用、自動車等の車両用、船舶用の構造材料、建造物等の構造材料、ゴルフシャフト、釣竿、テニスラケット等のスポーツ用品等に広く用いられている。
従来、繊維強化複合材料の成形には、オートクレーブ成形、真空バッグ成形等の成形方法が広く採用されている。ところが、これら成形方法にて機械的特性の優れた複合材料を得るためには、1時間以上の加熱硬化が必要であり、昇温降温の時間を含めると、一回の成形に3時間〜6時間程度の成形時間が必要である。
そこで近年、成形時間を短縮して成形コストの低減を図るべく、プレス機を用いてプリプレグを成形する方法が開発されている(特許文献1、特許文献2)。この方法では予め作製したプリプレグ積層体をプレスに取り付けた金型内に配置した後、金型を閉め、プリプレグ積層体を加熱加圧して成形する。金型はマトリックス樹脂組成物の硬化温度よりも十分高温状態にあり、マトリックス樹脂組成物が速硬化設計されている組成であれば、型閉め直後から硬化を開始し、数分間で成形品が得られる。
特許文献1および特許文献2に記載されているように、プリプレグのマトリックス樹脂組成物には、エポキシ樹脂が広く用いられている。エポキシ樹脂は硬化収縮率が小さいことから、硬化物の内部応力が小さく寸法安定性が良い樹脂である。また、エポキシ樹脂は機械的強度が高いことから、機械的強度が求められる複合材料には好適である。一方で、エポキシ樹脂は硬化収縮の小ささと金属への親和性の高さとから、金型からの離型性が悪い。このため、成形時には、金型の樹脂接触面に塗布するタイプの塗布型離型剤や、金型内で硬化させるエポキシ樹脂組成物に配合(内部添加)するタイプの内添型離型剤が用いられている。特許文献1および特許文献2に記載された方法では、離型性を確保するために、成形の都度、金型に離型剤を塗布しなければならず、離型剤を塗布する手間や時間が掛かるため、成形サイクルが長くなるという問題点がある。
一方、成形時に頻繁に離型剤の塗布が必要なことから成形サイクルが長くなるという問題点を解決するために、プリプレグのマトリックス樹脂組成物に予め離型剤を添加する手法がある。しかしながら、この方法ではマトリックス樹脂組成物に内部離型剤を直接添加することから、十分な離型性を発現する程度の離型剤を添加した場合には、マトリックス樹脂組成物の硬化性や硬化物の物性を低下させることがあり、またプリプレグの表面に離型剤がブリードアウトしたり、得られた成形品(繊維強化複合材料)表面における塗装性が低下したりする等の問題が生じる傾向がある。
そこで本発明は、成形材料の優れたハイサイクル成形性(即ち、成形サイクルの短縮)、および繊維強化複合材料の優れた離型性を実現し、特に成形時の硬化性や硬化物の物性への影響が少ない、プレス成形に適した成形材料、およびそれを用いた繊維強化複合材料を提供することを目的とする。
成形時に頻繁に離型剤の塗布が必要なことから成形サイクルが長くなるという従来の問題点は、本発明の成形材料を使用することにより解決することができる。
即ち、本発明に係る成形材料は、エポキシ樹脂(A)、ジシアンジアミド(B)、および、パーフルオロアルキル基を有し、融点あるいは軟化点が25℃以上、100℃以下である内部離型剤(D)を含むエポキシ樹脂組成物が、強化繊維基材に含浸してなる成形材料であって、前記エポキシ樹脂組成物は、前記エポキシ樹脂(A)100質量部に対して、前記内部離型剤(D)を0.3〜4.0質量部含有することを特徴とする。
本発明によれば、プレス成形におけるハイサイクル成形性に優れた成形材料、およびそれを用いた、離型性に優れた繊維強化複合材料を提供することができるという効果を奏する。
また、成形材料に含まれる内部離型剤の融点あるいは軟化点は25℃以上であり、それゆえ、当該内部離型剤は、一般に成形材料を保管する温度環境下(低温から室温程度)において、固体である。このため、保管中の成形材料の表面に内部離型剤がブリードアウトし難く、成形材料の表面を支持する離型紙や、成形材料の表面を保護する保護フィルムの浮き剥がれが生じないという効果も奏する。
以下、本発明に係る成形材料および繊維強化複合材料に関して、詳細に説明する。なお、本発明において“室温”とは、23℃を指す。
「成形材料」
本発明の成形材料は、エポキシ樹脂(A)、ジシアンジアミド(B)、および、パーフルオロアルキル基を有し、融点あるいは軟化点が25℃以上、100℃以下である内部離型剤(D)を含むエポキシ樹脂組成物が、強化繊維基材に含浸してなる成形材料であって、前記エポキシ樹脂組成物は、前記エポキシ樹脂(A)100質量部に対し、前記内部離型剤(D)を0.3〜4.0質量部含有する構成である。
本発明の成形材料は、エポキシ樹脂(A)、ジシアンジアミド(B)、および、パーフルオロアルキル基を有し、融点あるいは軟化点が25℃以上、100℃以下である内部離型剤(D)を含むエポキシ樹脂組成物が、強化繊維基材に含浸してなる成形材料であって、前記エポキシ樹脂組成物は、前記エポキシ樹脂(A)100質量部に対し、前記内部離型剤(D)を0.3〜4.0質量部含有する構成である。
<エポキシ樹脂組成物>
(エポキシ樹脂(A))
本発明のエポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂(A)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、イソシアネート変性したオキサゾリドン環を有するエポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、カテコール型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂等の液状エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール付加反応型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂型エポキシ樹脂、ビフェニル変性ノボラック型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ウレタン変性型エポキシ樹脂、等が挙げられる。
(エポキシ樹脂(A))
本発明のエポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂(A)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、イソシアネート変性したオキサゾリドン環を有するエポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、カテコール型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂等の液状エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール付加反応型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂型エポキシ樹脂、ビフェニル変性ノボラック型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ウレタン変性型エポキシ樹脂、等が挙げられる。
これらのなかでも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、イソシアネート変性したオキサゾリドン環を有するエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、並びに、これらエポキシ樹脂の変性物、および臭素化エポキシ樹脂が好ましい。
(ジシアンジアミド(B))
本発明のエポキシ樹脂組成物に含まれるジシアンジアミド(B)は、エポキシ樹脂(A)の硬化剤である。ジシアンジアミド(B)は、エポキシ樹脂に対し、室温で難溶性であり、潜在性を有する潜在性硬化剤である。また、ジシアンジアミドにより硬化したエポキシ樹脂組成物は靭性が高く、機械的強度が要求される用途に広く適用することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物に含まれるジシアンジアミド(B)は、エポキシ樹脂(A)の硬化剤である。ジシアンジアミド(B)は、エポキシ樹脂に対し、室温で難溶性であり、潜在性を有する潜在性硬化剤である。また、ジシアンジアミドにより硬化したエポキシ樹脂組成物は靭性が高く、機械的強度が要求される用途に広く適用することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物に含有されるジシアンジアミド(B)の含有量は、エポキシ樹脂(A)100質量部に対し、通常、1〜25質量部である。具体的には、ジシアンジアミド(B)の含有量は、エポキシ樹脂(A)が有するエポキシ基の全モル数に対して、当該ジシアンジアミド(B)の活性水素のモル数が0.4〜1.0倍となる量であることが好ましい。前記活性水素のモル数を0.4倍以上とすることにより、耐熱性が良好であり、機械的物性が良好である(すなわち強度が高い)硬化物が得られるという利点を有する。また、前記活性水素のモル数を1.0倍以下とすることにより、機械的物性が良好である硬化物が得られるという利点を有する。エポキシ樹脂(A)が有するエポキシ基の全モル数に対するジシアンジアミド(B)の活性水素のモル数が0.6〜0.8倍であると、前記エポキシ樹脂組成物の硬化物の耐熱性がより優れるので、さらに好ましい。なお、エポキシ樹脂(A)が有するエポキシ基の全モル数は、仕込み量から算出すればよい。
(その他の硬化剤)
また、本発明のエポキシ樹脂組成物には、本発明の趣旨を損なわない範囲で、ジシアンジアミド(B)以外の硬化剤、即ち「その他の硬化剤」をジシアンジアミド(B)と組み合わせることができる。一般に低温における硬化性に優れる「その他の硬化剤」は、エポキシ樹脂組成物の貯蔵安定性、およびこれを含む成形材料の貯蔵安定性を低下させる(特に、プリプレグのタック性と柔軟性とを保持したままで貯蔵(保存)可能な期間を、短くする)傾向があるため、少量の添加に留めておくことが好ましい。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物には、本発明の趣旨を損なわない範囲で、ジシアンジアミド(B)以外の硬化剤、即ち「その他の硬化剤」をジシアンジアミド(B)と組み合わせることができる。一般に低温における硬化性に優れる「その他の硬化剤」は、エポキシ樹脂組成物の貯蔵安定性、およびこれを含む成形材料の貯蔵安定性を低下させる(特に、プリプレグのタック性と柔軟性とを保持したままで貯蔵(保存)可能な期間を、短くする)傾向があるため、少量の添加に留めておくことが好ましい。
(硬化促進剤(C))
本発明のエポキシ樹脂組成物に含まれるジシアンジアミド(B)は、単独では硬化温度が高い。このため、本発明に係る成形材料における好ましい実施形態においては、硬化活性を高める潜在性を有する硬化促進剤(C)(硬化助剤)をジシアンジアミド(B)と組み合わせて用いることがより好ましい。即ち、本発明に係る成形材料は、硬化促進剤(C)を含有することがより好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物に含まれるジシアンジアミド(B)は、単独では硬化温度が高い。このため、本発明に係る成形材料における好ましい実施形態においては、硬化活性を高める潜在性を有する硬化促進剤(C)(硬化助剤)をジシアンジアミド(B)と組み合わせて用いることがより好ましい。即ち、本発明に係る成形材料は、硬化促進剤(C)を含有することがより好ましい。
本発明において、ジシアンジアミド(B)と好適に組み合わせることができる硬化促進剤(C)としては、例えば、アリール基で置換された尿素誘導体が挙げられ、特に、1位がアリール基で置換され、3位が2個のアルキル基で置換された尿素誘導体が好適に用いられる。アリール基で置換された尿素誘導体としては、具体的には、例えば、1−(3,4−ジクロロフェニル)−3,3−ジメチル尿素、1−(4−クロロフェニル)−3,3−ジメチル尿素、1,1−ジメチル−3−フェニル尿素、1−(3,4−ジメチルフェニル)−3,3−ジメチル尿素、1−(3,4−ジメチルフェニル)−3,3−ジメチル尿素、1−(2−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル尿素、2,4−ジ(N,N−ジメチルウレイド)−トルエン、4,4’−メチレンビス(フェニルジメチルウレア)が挙げられる。なかでも、2,4−ジ(N,N−ジメチルウレイド)−トルエンは、ジシアンジアミドの硬化性を著しく活性化させるので、プレス成形に適した硬化促進剤として用いられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物に含有される硬化促進剤(C)の含有量は、エポキシ樹脂(A)100質量部に対し、通常、0.1〜15質量部であり、好ましくは1〜7質量部である。硬化促進剤(C)の含有量を0.1質量部以上とすることにより、反応が十分に進行するので硬化物の弾性率および耐熱性が向上し、繊維強化複合材料の強度および耐熱性が良好となる。また、硬化促進剤(C)の含有量を15質量部以下とすることにより、硬化物の靭性が向上する上に、吸湿が抑制され、繊維強化複合材料の耐衝撃性が向上する。
また、本発明においては、エポキシ樹脂組成物中のジシアンジアミド(B)および硬化促進剤(C)の合計の含有量は、エポキシ樹脂(A)100質量部に対して7〜20質量部であることが好ましく、9〜17質量部であることがより好ましい。ジシアンジアミド(B)および硬化促進剤(C)の合計の含有量が7質量部以上であれば、本発明に係る成形材料を140℃の金型でプレス成形したときに十分硬化し、20質量部以下であれば貯蔵(保存)安定性も確保することができる。
(内部離型剤(D))
本発明のエポキシ樹脂組成物に含まれる内部離型剤(D)は、パーフルオロアルキル基を有し、融点あるいは軟化点が25℃以上、100℃以下である化合物である。このような化合物は、エポキシ樹脂組成物をマトリックス樹脂組成物とする成形材料を硬化させてなる繊維強化複合材料に、優れた離型性を与えるため好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物に含まれる内部離型剤(D)は、パーフルオロアルキル基を有し、融点あるいは軟化点が25℃以上、100℃以下である化合物である。このような化合物は、エポキシ樹脂組成物をマトリックス樹脂組成物とする成形材料を硬化させてなる繊維強化複合材料に、優れた離型性を与えるため好ましい。
前記離型剤は、加熱された金型内で成形材料のエポキシ樹脂組成物が軟化するのに伴い、成形材料の表面に移行し易くなって、繊維強化複合材料の離型を容易にすることから、成形材料の成形サイクルを短縮させる、即ち、プレス成形におけるハイサイクル成形性を向上させることができる。
なかでも、内部離型剤(D)は、パーフルオロアルキル基含有ポリエステル、およびパーフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体から選択される少なくとも一種であることが好ましい。ここで「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸およびメタクリル酸」を表す。「(メタ)アクリレート」に関しても同様に、「アクリレートおよびメタクリレート」を表す。
パーフルオロアルキル基含有ポリエステルは、酸成分として特にマレイン酸およびフマル酸のうちの少なくとも一方を含むポリエステルであり、側鎖にパーフルオロアルキル基を有していることが好ましい。また、パーフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含むビニル重合体であり、側鎖にパーフルオロアルキル基を有していることが好ましい。なお、側鎖は、ポリエステル主鎖またはビニル重合体主鎖に直接結合していてもよいし、メチレン基等のスペーサー基を介して結合していてもよい。パーフルオロアルキル基の炭素数は、6〜18であることが好ましく、6〜12であることがより好ましい。このような化合物を含む内部離型剤(D)としては、例えば(株)ダイセル製のダイフリーFB−961、FB−962等が挙げられる。
本発明で用いられる内部離型剤(D)は、成形材料や繊維強化複合材料からのブリードアウトを抑制するという観点から、融点あるいは軟化点が25℃以上であり、好ましくは30℃以上である。内部離型剤の融点あるいは軟化点が25℃未満であれば、一般に成形材料を取り扱う温度環境下(低温から室温程度)において、成形材料の表面から内部離型剤がブリードアウトし、成形材料の表面を支持する離型紙や、成形材料の表面を保護する保護フィルムの浮き剥がれが生じる。離型紙や保護フィルムが剥がれた部分の成形材料におけるエポキシ樹脂組成物は、強化繊維基材内に浸み込み、部分的にタックが低下する等の品質低下を生じる場合がある。また、ブリードアウトした内部離型剤が環境汚染を引き起こすこともある。一方、内部離型剤(D)は、エポキシ樹脂(A)への混練の容易性、プレス成形時における成形材料の表面への移行性、離型後の金型汚れの抑制、および、成形材料を成形してなる成形体の表面の外観性、等の観点から、融点あるいは軟化点が100℃以下であり、好ましくは80℃以下、より好ましくは60℃以下である。よって、前述した観点から、本発明で用いられる内部離型剤(D)の融点あるいは軟化点は、25℃以上、100℃以下である。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物に含有される内部離型剤(D)の含有量は、エポキシ樹脂(A)100質量部に対して、通常、0.3〜4.0質量部であり、0.5〜2.0質量部であることがより好ましい。内部離型剤(D)の前記含有量が0.3質量部以上であれば、金型に外部離型剤を頻繁に塗布することなく、成形後の繊維強化複合材料をスムーズに離型することができ、0.5質量部以上であれば、一層の離型作用を有するためより好ましい。内部離型剤(D)の前記含有量が4.0質量部以下であれば、繊維強化複合材料の機械的特性を十分に保つことができ、2.0質量部以下であれば、内部離型剤が無添加である場合と比べて繊維強化複合材料の物性低下が殆ど起こらないためより好ましい。
(添加剤)
本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて、添加剤として、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、およびエラストマーから選択される少なくとも一種の樹脂を添加することができる。このような添加剤は、エポキシ樹脂組成物の粘弾性を変化させて、粘度、貯蔵弾性率、およびチキソトロープ性を適正化するだけでなく、エポキシ樹脂組成物の硬化物(硬化樹脂)の靭性を向上させる役割がある。添加剤として用いられる前記熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、およびエラストマーから選択される樹脂は、単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。また、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、およびエラストマーから選択される少なくとも一種の樹脂は、エポキシ樹脂組成物中に溶解した状態で存在していてもよく、微粒子、長繊維、短繊維、織物、不織布、メッシュ、パルプ等の形状でプリプレグの表層に配置されていてもよい。このような状態で、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、およびエラストマーから選択される少なくとも一種の樹脂をプリプレグの表層に配置した場合には、前記プリプレグを硬化して得られる繊維強化複合材料の層間剥離を抑制することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて、添加剤として、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、およびエラストマーから選択される少なくとも一種の樹脂を添加することができる。このような添加剤は、エポキシ樹脂組成物の粘弾性を変化させて、粘度、貯蔵弾性率、およびチキソトロープ性を適正化するだけでなく、エポキシ樹脂組成物の硬化物(硬化樹脂)の靭性を向上させる役割がある。添加剤として用いられる前記熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、およびエラストマーから選択される樹脂は、単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。また、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、およびエラストマーから選択される少なくとも一種の樹脂は、エポキシ樹脂組成物中に溶解した状態で存在していてもよく、微粒子、長繊維、短繊維、織物、不織布、メッシュ、パルプ等の形状でプリプレグの表層に配置されていてもよい。このような状態で、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、およびエラストマーから選択される少なくとも一種の樹脂をプリプレグの表層に配置した場合には、前記プリプレグを硬化して得られる繊維強化複合材料の層間剥離を抑制することができる。
本発明において、前記熱可塑性樹脂としては、主鎖に、炭素−炭素結合、アミド結合、イミド結合、エステル結合、エーテル結合、カーボネート結合、ウレタン結合、尿素結合、チオエーテル結合、スルホン結合、イミダゾール結合、およびカルボニル結合から選択される結合を有する熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。前記熱可塑性樹脂として、例えば、PVF(ポリビニルホルマール)、フェノキシ樹脂、ポリパラバン酸、PES(ポリエーテルスルホン)、PS(ポリスルホン)、PA(ポリアリレート)等を溶解してエポキシ樹脂(A)に混合して用いると、得られるエポキシ樹脂組成物は高粘度であるにもかかわらずドレープ性に優れる。従って、このエポキシ樹脂組成物をプリプレグ用のマトリックス樹脂組成物として用いた場合には、プリプレグの取り扱い性が温度環境に依存せず、良好になるという特徴を有する。前記熱可塑性樹脂のうち、特に、PVF、フェノキシ樹脂、ポリパラバン酸は、エポキシ樹脂(A)への溶解性に優れるため、好適に用いられる。また、熱可塑性樹脂として、例えば、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリアラミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリベンズイミダゾール、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、およびポリエーテルスルホン等の、エンジニアリングプラスチックに属する熱可塑性樹脂の一群がより好ましく用いられ、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、およびポリエーテルスルホンが特に好ましく用いられる。
これら添加剤を用いることは、エポキシ樹脂組成物の硬化物の耐熱性を向上させる上で好ましい。また、エポキシ樹脂組成物の硬化物の靭性向上、および硬化物の耐環境性維持の観点から、熱可塑性樹脂は、エポキシ樹脂(A)との反応性を示す官能基を有していることがより好ましい。このような官能基としては、カルボキシル基、アミノ基、および水酸基等が挙げられる。
また、本発明の成形材料がシートモールディングコンパウンド(SMC)である場合は、本発明のエポキシ樹脂組成物は、添加剤として増粘剤を含有していてもよい。
前記添加剤は、本発明の趣旨を損なわない範囲でエポキシ樹脂組成物に含有されていることが好ましい。
(エポキシ樹脂組成物の製造方法)
本発明のプリプレグに用いるエポキシ樹脂組成物は、従来公知の方法で製造することができる。製造方法としては、例えば、前記エポキシ樹脂組成物を構成する各成分を同時に混合してエポキシ樹脂組成物を調製してもよく、あるいは、予め、エポキシ樹脂(A)にジシアンジアミド(B)および/または内部離型剤(D)等を適宜分散させた硬化剤マスターバッチを調製し、これを用いてエポキシ樹脂組成物を調製してもよい。また、製造時に、混練による剪断発熱等で、混練釜内の温度が上昇する場合には、混練速度を調整したり、混練釜を水冷したりする等して、混練中にエポキシ樹脂組成物の温度を上げない工夫をすることが好ましい。混練釜を備えた混練装置としては、例えば、らいかい機、アトライタ、プラネタリミキサー、ディゾルバー、三本ロール、ニーダー、万能攪拌機、ホモジナイザー、ホモディスペンサー、ボールミル、およびビーズミルが挙げられる。また、混練装置は二種以上を併用することができる。
本発明のプリプレグに用いるエポキシ樹脂組成物は、従来公知の方法で製造することができる。製造方法としては、例えば、前記エポキシ樹脂組成物を構成する各成分を同時に混合してエポキシ樹脂組成物を調製してもよく、あるいは、予め、エポキシ樹脂(A)にジシアンジアミド(B)および/または内部離型剤(D)等を適宜分散させた硬化剤マスターバッチを調製し、これを用いてエポキシ樹脂組成物を調製してもよい。また、製造時に、混練による剪断発熱等で、混練釜内の温度が上昇する場合には、混練速度を調整したり、混練釜を水冷したりする等して、混練中にエポキシ樹脂組成物の温度を上げない工夫をすることが好ましい。混練釜を備えた混練装置としては、例えば、らいかい機、アトライタ、プラネタリミキサー、ディゾルバー、三本ロール、ニーダー、万能攪拌機、ホモジナイザー、ホモディスペンサー、ボールミル、およびビーズミルが挙げられる。また、混練装置は二種以上を併用することができる。
<成形材料>
本発明に係る成形材料は、前述した本発明のエポキシ樹脂組成物が、強化繊維基材に含浸してなる成形材料である。成形材料の表面には、必要に応じて、表面を保護する保護フィルムを貼り付けることができる。前記保護フィルムは、従来公知の保護フィルムを用いることができる。保護フィルムとしては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等からなるフィルムが挙げられる。コストの面からは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)からなる保護フィルムが好ましい。
本発明に係る成形材料は、前述した本発明のエポキシ樹脂組成物が、強化繊維基材に含浸してなる成形材料である。成形材料の表面には、必要に応じて、表面を保護する保護フィルムを貼り付けることができる。前記保護フィルムは、従来公知の保護フィルムを用いることができる。保護フィルムとしては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等からなるフィルムが挙げられる。コストの面からは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)からなる保護フィルムが好ましい。
(強化繊維基材)
本発明においては、強化繊維基材を含む成形材料を用いて得られる繊維強化複合材料の使用目的に応じて、様々な強化繊維基材を使用することができる。強化繊維基材としては、具体的には、炭素繊維(黒鉛繊維を含む)、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、タングステンカーバイド繊維、ガラス繊維等が挙げられる。これら強化繊維基材は、単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。このなかでも、比強度、比弾性率に優れる点、即ち、繊維方向弾性率が200GPa以上の成形品(繊維強化複合材料)が得られ、成形品の軽量化に大きな効果が認められることから、炭素繊維が好適である。
本発明においては、強化繊維基材を含む成形材料を用いて得られる繊維強化複合材料の使用目的に応じて、様々な強化繊維基材を使用することができる。強化繊維基材としては、具体的には、炭素繊維(黒鉛繊維を含む)、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、タングステンカーバイド繊維、ガラス繊維等が挙げられる。これら強化繊維基材は、単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。このなかでも、比強度、比弾性率に優れる点、即ち、繊維方向弾性率が200GPa以上の成形品(繊維強化複合材料)が得られ、成形品の軽量化に大きな効果が認められることから、炭素繊維が好適である。
炭素繊維としては、引張伸度1.5%以上の高強度炭素繊維が、繊維強化複合材料の強度発現のために適している。
本発明に用いる強化繊維基材の形態は、織布、不織布、または連続繊維を一方向に引き揃えてなるシート状の形態や、連続繊維を一定の長さに切り揃えた短繊維(束)等が挙げられる。例えば成形材料がプリプレグである場合は、強化繊維基材の形態は、連続繊維を一方向に引き揃えてなるシート状の形態、連続繊維を経緯にして織物とした形態、トウを一方向に引き揃えて横糸(補助糸)で保持した形態、連続繊維を一方向に引き揃えてなる強化繊維のシートを複数枚、互いに異なる方向に重ねて補助糸で留め、マルチアキシャルワープニットとした形態、または不織布等が挙げられる。なかでもプリプレグの製造し易さの観点から、強化繊維基材の形態は、連続繊維を一方向に引き揃えてなるシート状の形態、連続繊維を経緯にして織物とした形態、トウを一方向に引き揃えて横糸(補助糸)で保持した形態、連続繊維を一方向に引き揃えてなる強化繊維のシートを複数枚、互いに異なる方向に重ねて補助糸で留め、マルチアキシャルワープニットとした形態が好ましい。得られる繊維強化複合材料の強度発現の観点からは、連続繊維を一方向に引き揃えてなるシート状の形態がさらに好ましい。
また、成形材料がシートモールディングコンパウンド(SMC)やバルクモールディングコンパウンド(BMC)である場合は、連続繊維を一定の長さに切り揃えた短繊維、または短繊維束からなる強化繊維基材が用いられる。
強化繊維基材の目付は、繊維強化複合材料の使用目的(用途)に応じて自由に設定することができるが、50g/m2以上、2000g/m2以下が実用的に好ましい範囲である。但し、エポキシ樹脂組成物の含浸が良好なプリプレグを得るには、強化繊維基材の目付は、50g/m2以上、600g/m2以下であることがより好ましく、50g/m2以上、300g/m2以下であることがさらに好ましい。
従って、成形材料としては、具体的には、織布、不織布、または連続繊維を一方向に引き揃えてなるシート状の強化繊維基材を用いたプリプレグ、連続繊維を一定の長さに切り揃えた短繊維からなる強化繊維基材を用いたSMCやBMC等が挙げられる。
(プリプレグの製造)
本発明のプリプレグは、前記エポキシ樹脂組成物を強化繊維基材に含浸させることにより製造することができる。本発明のプリプレグは、例えば、離型紙等の表面に所定量の前記エポキシ樹脂組成物を塗工し、その表面に強化繊維基材を供給した後、押圧ロールを通過させることによって強化繊維基材にエポキシ樹脂組成物を含浸させることにより、あるいは、強化繊維基材に所定量の前記エポキシ樹脂組成物を直接、塗工した後、必要に応じて前記強化繊維基材を離型紙等で挟んで押圧ロールを通過させることによって強化繊維基材にエポキシ樹脂組成物を含浸させることにより、製造することができる。
本発明のプリプレグは、前記エポキシ樹脂組成物を強化繊維基材に含浸させることにより製造することができる。本発明のプリプレグは、例えば、離型紙等の表面に所定量の前記エポキシ樹脂組成物を塗工し、その表面に強化繊維基材を供給した後、押圧ロールを通過させることによって強化繊維基材にエポキシ樹脂組成物を含浸させることにより、あるいは、強化繊維基材に所定量の前記エポキシ樹脂組成物を直接、塗工した後、必要に応じて前記強化繊維基材を離型紙等で挟んで押圧ロールを通過させることによって強化繊維基材にエポキシ樹脂組成物を含浸させることにより、製造することができる。
(SMCの製造)
本発明に係る成形材料であるSMCは、前述した本発明のエポキシ樹脂組成物を調製する工程、調製したエポキシ樹脂組成物を、連続繊維を一定の長さに切り揃えた短繊維または短繊維束(強化繊維が炭素繊維の場合は短繊維束となる)からなる強化繊維基材に含浸させてSMC前駆体を作製する工程、および、当該SMC前駆体中に含まれるエポキシ樹脂組成物を増粘(Bステージ化)させる工程、を行うことにより製造することができる。
本発明に係る成形材料であるSMCは、前述した本発明のエポキシ樹脂組成物を調製する工程、調製したエポキシ樹脂組成物を、連続繊維を一定の長さに切り揃えた短繊維または短繊維束(強化繊維が炭素繊維の場合は短繊維束となる)からなる強化繊維基材に含浸させてSMC前駆体を作製する工程、および、当該SMC前駆体中に含まれるエポキシ樹脂組成物を増粘(Bステージ化)させる工程、を行うことにより製造することができる。
SMC前駆体を作製する工程としては、より具体的には、以下の工程が挙げられる。例えば、ドクターブレード等を用いて前記エポキシ樹脂組成物をキャリアフィルム上に塗布して樹脂組成物層を形成した後、当該樹脂組成物層の表面に強化繊維からなる短繊維または短繊維束を散布することにより、樹脂組成物層の表面に当該短繊維(束)が二次元ランダムに積層してなるシート状物を作製する。次いで、前記樹脂組成物層が塗布された他のキャリアフィルムを、当該樹脂組成物層が前記シート状物における短繊維(束)の散布側に対向するように積層して、積層フィルムを作製する。その後、当該積層フィルムを加圧することにより、前記短繊維(束)からなるシート状物にエポキシ樹脂組成物を含浸させて、SMC前駆体を作製する。
エポキシ樹脂組成物を増粘させる工程としては、より具体的には、前記SMC前駆体をほぼ等温で保持する工程が挙げられる。これにより、前記エポキシ樹脂組成物が増粘(Bステージ化)されて、SMCが作製される。
<繊維強化複合材料>
本発明のプリプレグを特定の条件で加熱加圧し硬化させることにより、本発明に係る繊維強化複合材料を製造することができる。
本発明のプリプレグを特定の条件で加熱加圧し硬化させることにより、本発明に係る繊維強化複合材料を製造することができる。
本発明のプリプレグを用いて繊維強化複合材料を製造する方法としては、オートクレーブ成形、真空バッグ成形、プレス成形等の方法が挙げられる。このうち、本発明のプリプレグにおいて好ましく用いられるエポキシ樹脂組成物の特徴を活かして、生産性が高く、良質な繊維強化複合材料が得られるという観点から、プレス成形が好ましい。プレス成形で繊維強化複合材料を作製する場合における製造方法は、本発明のプリプレグ、または本発明のプリプレグを積層してなるプリフォームを、予め硬化温度に調整した金型に挟んで加熱加圧する工程を含むことが好ましい。
プレス成形時の金型内の温度は、100〜150℃であることが好ましい。また、プレス成形時においては、プリプレグまたはプリフォームを、前記温度および圧力1〜15MPaの条件下で、1〜20分間硬化させることが好ましい。
前記条件のプレス成形を行うことによって繊維強化複合材料を製造する場合には、プレス成形後、繊維強化複合材料を金型から取り出すときに望ましくない変形を避けるために、硬化後の繊維強化複合材料のガラス転移温度、特に、貯蔵剛性率(G’)が低下し始める温度として決定されるG’−Tgが、成形時の金型内の温度よりも高いことが望ましい。例えば、エポキシ樹脂組成物を強化繊維基材に含浸して得られるプリプレグを140℃に予熱した金型で挟んで1MPaに加圧し、5分間保持して作製される繊維強化複合材料のG’−Tgは、150℃以上であることが好ましい。ここで、G’−Tgとは、エポキシ樹脂組成物の硬化物(硬化樹脂)の動的粘弾性測定によって得られる貯蔵剛性率(G’)の温度依存性により、後述の方法によって決定されるガラス転移温度のことを意味する。
また、本発明のSMCを用いて本発明に係る繊維強化複合材料を製造する方法としては、例えば、1枚のSMCまたは複数枚重ねたSMCを、一対の金型(オス型およびメス型)の間にセットし、加熱圧縮する方法も挙げられる。これにより、成形品である繊維強化複合材料を得ることができる。
本発明に係る成形材料を用いて得られる繊維強化複合材料の用途は特に限定されるものではなく、航空機用、自動車等の車両用、船舶用の構造材料を始めとして、建造物等の構造材料、ゴルフシャフト、釣竿、テニスラケット等のスポーツ用品、風車やロール等の一般産業用品等の用途に広く用いることができる。
(プライマー層)
本発明に係る繊維強化複合材料を用いて得られる成形品は、必要に応じて、その表面にプライマー層を有していてもよい。前記プライマー層は、アミノ基含有シランカップリング剤と、ビニル基含有シランカップリング剤との共重合オリゴマーを含有する。
本発明に係る繊維強化複合材料を用いて得られる成形品は、必要に応じて、その表面にプライマー層を有していてもよい。前記プライマー層は、アミノ基含有シランカップリング剤と、ビニル基含有シランカップリング剤との共重合オリゴマーを含有する。
前記アミノ基含有シランカップリング剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらアミノ基含有シランカップリング剤は、単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。但し、アミノ基含有シランカップリング剤は、そのままでプライマー層の一成分として使用すると、塗膜の形成を十分に行うことができず、成形品表面への良好な接着性を示すことができないので、ビニル基含有シランカップリング剤との共重合オリゴマーとして用いられる。
前記ビニル基含有シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニル基含有アルコキシシランが挙げられる。これらビニル基含有シランカップリング剤は、単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。ビニル基含有シランカップリング剤は、水に溶け難く、油状となって分離してしまい、他の成分と混合することができない(ビニル基含有シランカップリング剤のオリゴマーも水に溶け難く、沈殿を生じてしまう)ので、アミノ基含有シランカップリング剤との共重合オリゴマーとして用いられる。
必要に応じて成形品表面にプライマー層を形成する場合には、当該プライマー層は、例えば、前記共重合オリゴマーを、その濃度が約0.1〜15質量%程度になるように有機溶剤で希釈し、希釈した溶液を成形品となる繊維強化複合材料の表面に塗布すればよい。これにより、成形品表面にプライマー層を形成することができる。
前記有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、2−エトキシエタノール(エチレングリコールモノエチルエーテル)等のアルコール系有機溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系有機溶剤、トルエン、キシレン等の炭化水素系有機溶剤、等が挙げられる。また、塗布(塗装)方法は特に限定されないものの、例えば、スプレーガンによる塗布等が挙げられる。プライマー層の膜厚は、通常、1〜100μmである。
〔付記事項〕
以上のように、本発明に係る成形材料では、前記内部離型剤(D)が、パーフルオロアルキル基含有ポリエステル、およびパーフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体から選択される少なくとも一種であることがより好ましい。
以上のように、本発明に係る成形材料では、前記内部離型剤(D)が、パーフルオロアルキル基含有ポリエステル、およびパーフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体から選択される少なくとも一種であることがより好ましい。
また、本発明に係る成形材料では、さらに硬化促進剤(C)を含有することがより好ましい。
本発明に係るプリプレグは、前記成形材料である。本発明に係るシートモールディングコンパウンドは、前記成形材料である。本発明に係る繊維強化複合材料は、前記成形材料、前記プリプレグ、または前記シートモールディングコンパウンドの硬化物である。
以下、実施例を用いて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
<原材料>
○ エポキシ樹脂(A)
・A−1:ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(エポキシ当量:189g/eq、三菱化学(株)製、商品名:jER828)。
・A−2:A−1と4,4’−ジアミノジフェニルスルフォンとの反応物
具体的には、A−1と4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン(和歌山精化工業(株)製、商品名:セイカキュアーS)とを、A−1/4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン=100/9の質量比で室温にて混合した後、150℃にて混合加熱して得た反応物(エポキシ当量:266g/eq)。
・A−3:ノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量:170〜190g/eq、DIC(株)製、商品名:N−740)。
・A−4:ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂(エポキシ当量:475g/eq、三菱化学(株)製、商品名:jER1001)。
・A−5:ノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量:189g/eq、DIC(株)製、商品名:N−775)。
・A−6:ウレタン変性型エポキシ樹脂(エポキシ当量:338g/eq、旭化成イーマテリアルズ(株)製、商品名:AER4152)。
○ ジシアンジアミド(B)
・B−1:ジシアンジアミド(三菱化学(株)製、商品名:Dicy15)。
・B−2:ジシアンジアミド(Air Products and Chemicals, Inc.製、商品名:Dicyanex 1400F)。
○ 硬化促進剤(C)
・C−1:2,4−ジ(N,N−ジメチルウレイド)トルエン(CVC Specialty Chemicals, Inc.製、商品名:OMICURE U−24)。
・C−2:4,4’−メチレンビス(フェニルジメチルウレア)(CVC Specialty Chemicals, Inc.製、商品名:OMICURE 52)。
○ 内部離型剤(D)
・D−1:パーフルオロアルキル基含有ポリエステル(ダイキン工業(株)製、商品名:ダイフリー FB−961、軟化点:30〜40℃)。
・D−2:パーフルオロアルキル基含有アクリル酸エステル重合体(ダイキン工業(株)製、商品名:ダイフリー FB−962、融点:約40℃)。
○ 添加剤(E)
・E−1:ポリエーテルスルホン(BASF社製、商品名:ULTRASON E2020P)。
○ その他の内部離型剤(F)
・F−1:パーフルオロアルキル基を有していない液状内部離型剤1(ケムリースジャパン(株)製、商品名:ケムリースIC35、室温性状:液状)。
・F−2:パーフルオロアルキル基を有していない固形内部離型剤2(日油(株)製、商品名:アルフローE−10(脂肪酸アミド系内部離型剤)、融点:72〜76℃)。
・F−3:パーフルオロアルキル基を有していない固形内部離型剤3(三菱化学(株)製、商品名:ダイヤカルナ30(α−オレフィンと無水マレイン酸との共重合体)、融点:70〜76℃)。
・F−4:パーフルオロアルキル基を有していない液状内部離型剤4(アクセル社製、商品名:モールドウィズINT−1882、室温性状:液状)。
○ 強化繊維(G)
・G−1:炭素繊維(三菱レイヨン(株)製、商品名:TRW 40 50L)。
○ エポキシ樹脂(A)
・A−1:ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(エポキシ当量:189g/eq、三菱化学(株)製、商品名:jER828)。
・A−2:A−1と4,4’−ジアミノジフェニルスルフォンとの反応物
具体的には、A−1と4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン(和歌山精化工業(株)製、商品名:セイカキュアーS)とを、A−1/4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン=100/9の質量比で室温にて混合した後、150℃にて混合加熱して得た反応物(エポキシ当量:266g/eq)。
・A−3:ノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量:170〜190g/eq、DIC(株)製、商品名:N−740)。
・A−4:ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂(エポキシ当量:475g/eq、三菱化学(株)製、商品名:jER1001)。
・A−5:ノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量:189g/eq、DIC(株)製、商品名:N−775)。
・A−6:ウレタン変性型エポキシ樹脂(エポキシ当量:338g/eq、旭化成イーマテリアルズ(株)製、商品名:AER4152)。
○ ジシアンジアミド(B)
・B−1:ジシアンジアミド(三菱化学(株)製、商品名:Dicy15)。
・B−2:ジシアンジアミド(Air Products and Chemicals, Inc.製、商品名:Dicyanex 1400F)。
○ 硬化促進剤(C)
・C−1:2,4−ジ(N,N−ジメチルウレイド)トルエン(CVC Specialty Chemicals, Inc.製、商品名:OMICURE U−24)。
・C−2:4,4’−メチレンビス(フェニルジメチルウレア)(CVC Specialty Chemicals, Inc.製、商品名:OMICURE 52)。
○ 内部離型剤(D)
・D−1:パーフルオロアルキル基含有ポリエステル(ダイキン工業(株)製、商品名:ダイフリー FB−961、軟化点:30〜40℃)。
・D−2:パーフルオロアルキル基含有アクリル酸エステル重合体(ダイキン工業(株)製、商品名:ダイフリー FB−962、融点:約40℃)。
○ 添加剤(E)
・E−1:ポリエーテルスルホン(BASF社製、商品名:ULTRASON E2020P)。
○ その他の内部離型剤(F)
・F−1:パーフルオロアルキル基を有していない液状内部離型剤1(ケムリースジャパン(株)製、商品名:ケムリースIC35、室温性状:液状)。
・F−2:パーフルオロアルキル基を有していない固形内部離型剤2(日油(株)製、商品名:アルフローE−10(脂肪酸アミド系内部離型剤)、融点:72〜76℃)。
・F−3:パーフルオロアルキル基を有していない固形内部離型剤3(三菱化学(株)製、商品名:ダイヤカルナ30(α−オレフィンと無水マレイン酸との共重合体)、融点:70〜76℃)。
・F−4:パーフルオロアルキル基を有していない液状内部離型剤4(アクセル社製、商品名:モールドウィズINT−1882、室温性状:液状)。
○ 強化繊維(G)
・G−1:炭素繊維(三菱レイヨン(株)製、商品名:TRW 40 50L)。
<実施例1〜13、比較例1〜13>
(1)エポキシ樹脂組成物の調製
表1および表2に記載したエポキシ樹脂組成物1〜26(順に、実施例1〜13、比較例1〜13に対応)を、下記方法によって調製した。
(1)エポキシ樹脂組成物の調製
表1および表2に記載したエポキシ樹脂組成物1〜26(順に、実施例1〜13、比較例1〜13に対応)を、下記方法によって調製した。
先ず、エポキシ樹脂(A−2)〜(A−6)、内部離型剤(D−1)〜(D−2)、および、その他の内部離型剤(F−1)〜(F−4)を、表1および表2に記載した配合比に従って混合容器に投入し、均一になるまで100℃で撹拌することにより、エポキシ樹脂混合物を得た。
そして、添加剤(E−1)を含有するエポキシ樹脂組成物を調製する場合には、添加剤(E−1)と、当該添加剤(E−1)の2倍量(質量比)のエポキシ樹脂(A−1)とを混合し、混合物が均一に混合されて溶解物になるまで170℃で撹拌し、その後、100℃に冷却することにより、添加剤マスターバッチを得た。次いで、この添加剤マスターバッチを前述のエポキシ樹脂混合物に混合し、均一になるまで100℃で撹拌し、その後、60℃に冷却することにより、ベース樹脂を得た。
また、エポキシ樹脂(A−1)における前記ベース樹脂の調製に用いた残りのうちの12質量部、ジシアンジアミド(B−1)〜(B−2)、および、硬化促進剤(C−1)〜(C−2)を、表1および表2に記載した配合比に従って混合し、三本ロールミルで予練することにより、硬化剤が均一に分散した硬化剤マスターバッチ1を得た。
その後、前記ベース樹脂、前記硬化剤マスターバッチ1、および、エポキシ樹脂(A−1)の残量がある場合には当該残量のエポキシ樹脂(A−1)を混合し、均一になるまでよく撹拌することにより、エポキシ樹脂組成物1〜6,8〜24,26を調製した。
一方、添加剤(E−1)を含有しないエポキシ樹脂組成物を調製する場合には、エポキシ樹脂(A−1)、ジシアンジアミド(B−1)〜(B−2)、および、硬化促進剤(C−1)〜(C−2)を、表1および表2に記載した配合比に従って混合し、三本ロールミルで予練することにより、硬化剤が均一に分散した硬化剤マスターバッチ2を得た。
その後、前述のエポキシ樹脂混合物と、前記硬化剤マスターバッチ2とを混合し、均一になるまで十分に撹拌することにより、エポキシ樹脂組成物7,25を調製した。
(2)樹脂の反応性および硬化物のガラス転移温度(DSC−Tg)の評価
エポキシ樹脂組成物の硬化反応時の発熱量を等温DSCによって測定することにより、離型剤の添加による反応性への影響を評価した。
エポキシ樹脂組成物の硬化反応時の発熱量を等温DSCによって測定することにより、離型剤の添加による反応性への影響を評価した。
具体的には、表1および表2に記載のエポキシ樹脂組成物2,4,12〜14,18,20,22〜24のヒートフロー曲線におけるピークトップ時間を測定した。
ヒートフロー曲線は、示差走査熱量計(ティー・エイ・インスツルメンツ社製、製品名:Q−1000)を使用し、アルミニウム製ハーメチックパンにエポキシ樹脂組成物を約5mg分取することによって作製した試料を用いて取得した。即ち、示差走査熱量計のセル内の試料台に前記試料を、リファレンス台にリファレンスとして空のアルミニウム製ハーメチックパンをそれぞれ配置し、30℃から昇温速度200℃/分で140℃まで昇温し、140℃を20分間保持した。そして、昇温開始直後からヒートフロー情報をサンプリングレート0.1分で収集した。ヒートフロー曲線におけるピークトップ時間は、昇温開始からの時間を使用した。
本発明のエポキシ樹脂組成物に関して、本項の測定方法により得られたヒートフロー曲線におけるピークトップ時間が250秒未満であれば、後述する「(5)繊維強化複合材料の製造」に記載の方法によって、十分に硬化した繊維強化複合材料を成形することができることを確認している。一方、ヒートフロー曲線におけるピークトップ時間が250秒以上であると、繊維強化複合材料、あるいは型から流れ出たエポキシ樹脂組成物が十分に硬化せず、硬化不良を生じるおそれがある。従って、以下に示す指標により樹脂硬化性(DSCピークトップ)を二段階で評価した。
・樹脂硬化性「○」:前記ピークトップ時間が250秒未満であり、十分な速硬化性を有する。
・樹脂硬化性「×」:前記ピークトップ時間が250秒以上であり、速硬化性が不十分である。
・樹脂硬化性「○」:前記ピークトップ時間が250秒未満であり、十分な速硬化性を有する。
・樹脂硬化性「×」:前記ピークトップ時間が250秒以上であり、速硬化性が不十分である。
また、樹脂硬化性の評価に用いた試料を30℃に冷却した後、30℃から350℃まで10℃/分で昇温したときに観察されるベースラインがシフトする変曲点を、硬化物(硬化樹脂)のDSC−Tgとした。
(3)プリプレグ(成形材料)の製造
前記「(1)エポキシ樹脂組成物の調製」で得られたエポキシ樹脂組成物1,3,5〜17,19,21,24〜26を、離型紙(リンテック(株)製、商品名:CFP−45)上に樹脂目付が53.6g/m2となるように、コンマコーターを用いて均一に塗布して樹脂層を形成した。
前記「(1)エポキシ樹脂組成物の調製」で得られたエポキシ樹脂組成物1,3,5〜17,19,21,24〜26を、離型紙(リンテック(株)製、商品名:CFP−45)上に樹脂目付が53.6g/m2となるように、コンマコーターを用いて均一に塗布して樹脂層を形成した。
前記樹脂層を形成した離型紙を、直径1mのドラムワインドに巻き付け、次いで、繊維目付が250g/m2のシートになるように、炭素繊維(三菱レイヨン(株)製、製品名:TR50S)を巻き付けて炭素繊維シートを形成した。従って、ドラムワインドへの巻き付け方向が、炭素繊維を一方向に引き揃えた方向に相当する。
さらに、ドラムワインドに巻き付けたままの前記炭素繊維シートの表面に、前記樹脂層を形成した離型紙を、当該樹脂層が炭素繊維シートに対向するように貼り合わせた後、フュージングプレスにて80℃、線圧0.4MPaで加熱および加圧して、エポキシ樹脂組成物を炭素繊維シートに含浸させた。これにより、離型紙が両面に貼り合わされた、成形材料であるプリプレグ1,3,5〜17,19,21,24〜26を製造した(表1および表2を参照)。当該プリプレグの繊維目付は250g/m2、樹脂含有率は30質量%、厚さは約0.22mmであった。
(4)内部離型剤のブリードアウトの評価
前記「(3)プリプレグの製造」で得られたプリプレグを、炭素繊維を一方向に引き揃えた方向を長手方向として350mm×1500mmの大きさに裁断した。裁断したプリプレグを、温度23±3℃、湿度50±10%RHの室内に3時間静置した後、同環境に置かれたカッティングプロッター((株)レザック製、商品名:L−2500)の吸引固定機能付きカット台上に載せ、真空吸引により当該カット台上に固定した。そして、カッティングプロッター専用の超硬刃を用いて、80m/分の速度で298mm×298mmに切断した。切断したプリプレグに関して、以下に示す指標によりブリードアウトを二段階で評価した。
・ブリードアウト「○」:耐剪断剥離性が良好で、超硬刃で切断したプリプレグに離型紙が付着しており、プリプレグが正しく切断されていた。
・ブリードアウト「×」:耐剪断剥離性が不良で、カット台にプリプレグを固定する前、あるいは固定後の切断時に、プリプレグと離型紙との剥がれが生じ、プリプレグが超硬刃に引きずられて正しく切断されなかった。
前記「(3)プリプレグの製造」で得られたプリプレグを、炭素繊維を一方向に引き揃えた方向を長手方向として350mm×1500mmの大きさに裁断した。裁断したプリプレグを、温度23±3℃、湿度50±10%RHの室内に3時間静置した後、同環境に置かれたカッティングプロッター((株)レザック製、商品名:L−2500)の吸引固定機能付きカット台上に載せ、真空吸引により当該カット台上に固定した。そして、カッティングプロッター専用の超硬刃を用いて、80m/分の速度で298mm×298mmに切断した。切断したプリプレグに関して、以下に示す指標によりブリードアウトを二段階で評価した。
・ブリードアウト「○」:耐剪断剥離性が良好で、超硬刃で切断したプリプレグに離型紙が付着しており、プリプレグが正しく切断されていた。
・ブリードアウト「×」:耐剪断剥離性が不良で、カット台にプリプレグを固定する前、あるいは固定後の切断時に、プリプレグと離型紙との剥がれが生じ、プリプレグが超硬刃に引きずられて正しく切断されなかった。
(5)繊維強化複合材料の製造
前記「(3)プリプレグの製造」で得られたプリプレグを、298mm×298mmの大きさに複数枚切断した。そして、切断したプリプレグを、縦糸の繊維方向が順に0°,90°,90°,90°,0°となるように5枚積層した直交積層プリフォーム(厚さ:1.1mm、層体積:97.7cm3、片面表面積S1(下面の表面積):888.0cm2)と、縦糸の繊維方向が一方向になるように10枚積層した一方向積層プリフォーム(厚さ:2.2mm、層体積:194.6cm3、片面表面積S1(下面の表面積):888.0cm2)とを作製した。
前記「(3)プリプレグの製造」で得られたプリプレグを、298mm×298mmの大きさに複数枚切断した。そして、切断したプリプレグを、縦糸の繊維方向が順に0°,90°,90°,90°,0°となるように5枚積層した直交積層プリフォーム(厚さ:1.1mm、層体積:97.7cm3、片面表面積S1(下面の表面積):888.0cm2)と、縦糸の繊維方向が一方向になるように10枚積層した一方向積層プリフォーム(厚さ:2.2mm、層体積:194.6cm3、片面表面積S1(下面の表面積):888.0cm2)とを作製した。
金型として、クロムめっき処理した300mm×300mmの正方形状(表面積900cm2)の平板成型用金型を用い、プレス機の上にオス型、下にメス型を配置した。金型を予め、洗浄剤((株)ネオス製、商品名:ソルベント650M)を染み込ませたウエスで拭き、次いでアセトンを染み込ませたウエスで拭いて脱脂をした後、140℃に加熱し、次いで外部離型剤である金型離型剤((株)ネオス製、商品名:フリリース60、これを水で3倍に希釈して使用)をスプレーガンで均一に吹き付けた。金型離型剤が十分に乾燥した後、前記直交積層プリフォーム(または前記一方向積層プリフォーム)を下型に載置し、すぐに上型を降下して金型を閉め、4MPaの圧力をかけて5分間加熱加圧して硬化させることにより、平板状の繊維強化複合材料を製造した。
(6)離型性およびバリの除去性の評価
前記「(5)繊維強化複合材料の製造」において、平板成型用金型を開放した後の繊維強化複合材料の離型のし易さ(離型性)と、当該平板成型用金型の周縁部に溢れだして硬化したエポキシ樹脂組成物のバリ(硬化物)の除去性を、以下に示す指標によりそれぞれ二段階で評価した。
・離型性「○」:平板成型用金型にエアーを吹き付けながらゴム製吸盤を用いて繊維強化複合材料を吸着することにより、繊維強化複合材料を容易に離型(脱型)することができた。
・離型性「×」:平板成型用金型に繊維強化複合材料が貼り付き、繊維強化複合材料を離型(脱型)することが困難であった。
・バリの除去性「○」:平板成型用金型に付着したバリを、エアーを吹き付けることで除去することができた。
・バリの除去性「×」:平板成型用金型に付着したバリを、エアーを吹き付けるだけでは除去することが困難であった。
前記「(5)繊維強化複合材料の製造」において、平板成型用金型を開放した後の繊維強化複合材料の離型のし易さ(離型性)と、当該平板成型用金型の周縁部に溢れだして硬化したエポキシ樹脂組成物のバリ(硬化物)の除去性を、以下に示す指標によりそれぞれ二段階で評価した。
・離型性「○」:平板成型用金型にエアーを吹き付けながらゴム製吸盤を用いて繊維強化複合材料を吸着することにより、繊維強化複合材料を容易に離型(脱型)することができた。
・離型性「×」:平板成型用金型に繊維強化複合材料が貼り付き、繊維強化複合材料を離型(脱型)することが困難であった。
・バリの除去性「○」:平板成型用金型に付着したバリを、エアーを吹き付けることで除去することができた。
・バリの除去性「×」:平板成型用金型に付着したバリを、エアーを吹き付けるだけでは除去することが困難であった。
前記離型性およびバリの除去性を向上させることにより、プリプレグの成形サイクルを短縮させる、即ち、プレス形成におけるハイサイクル成形性を向上させることができる。
(7)耐熱性(ガラス転移温度:G’−Tg)の測定
前記「(5)繊維強化複合材料の製造」で得られた、一方向積層プリフォームを硬化させてなる平板状の繊維強化複合材料を、炭素繊維の方向を長さ方向として、長さ55mm×幅12.7mm×厚さ2.2mmの大きさに裁断して試験片とした。この試験片の耐熱性を、TAインストルメンツ社製のレオメーター ARES−RDAを用いて、測定周波数1Hz、昇温速度5℃/分で測定した。即ち、logG’を温度に対してプロットし、logG’の平坦領域の近似直線と、logG’が急激に低下する領域の近似直線との交点の温度を、ガラス転移温度(G’−Tg)として記録した。
前記「(5)繊維強化複合材料の製造」で得られた、一方向積層プリフォームを硬化させてなる平板状の繊維強化複合材料を、炭素繊維の方向を長さ方向として、長さ55mm×幅12.7mm×厚さ2.2mmの大きさに裁断して試験片とした。この試験片の耐熱性を、TAインストルメンツ社製のレオメーター ARES−RDAを用いて、測定周波数1Hz、昇温速度5℃/分で測定した。即ち、logG’を温度に対してプロットし、logG’の平坦領域の近似直線と、logG’が急激に低下する領域の近似直線との交点の温度を、ガラス転移温度(G’−Tg)として記録した。
(8)90°曲げ強度の測定
前記「(5)繊維強化複合材料の製造」で得られた、一方向積層プリフォームを硬化させてなる平板状の繊維強化複合材料を、炭素繊維の方向を幅方向として、長さ60mm×幅12.7mm×厚さ2.2mmの大きさに裁断して試験片とした。この試験片の90°曲げ強度を、ASTM D790に準拠し、500Nロードセルを備えたINSTRON 4465測定機を用いて、温度23℃、湿度50%RHの環境下、圧子直径5.0mm、サポート直径3.2mm、L/D=16の条件で測定した。そして、合計6個の試験片を用いて順次前記測定を行い、その平均値を求めて繊維強化複合材料の90°曲げ強度とした。
前記「(5)繊維強化複合材料の製造」で得られた、一方向積層プリフォームを硬化させてなる平板状の繊維強化複合材料を、炭素繊維の方向を幅方向として、長さ60mm×幅12.7mm×厚さ2.2mmの大きさに裁断して試験片とした。この試験片の90°曲げ強度を、ASTM D790に準拠し、500Nロードセルを備えたINSTRON 4465測定機を用いて、温度23℃、湿度50%RHの環境下、圧子直径5.0mm、サポート直径3.2mm、L/D=16の条件で測定した。そして、合計6個の試験片を用いて順次前記測定を行い、その平均値を求めて繊維強化複合材料の90°曲げ強度とした。
実施例1〜13、比較例1〜13の評価結果を、表1および表2に示す。なお、表1,2中、「−」で示す欄は、使用していない、製造していない、または、測定、評価していないことを示す。
実施例1,3,5〜13と比較例1との対比から、内部離型剤(D)を含有し、ジシアンジアミド(B)を硬化剤とするエポキシ樹脂組成物を用いて得られた繊維強化複合材料は、良好な離型性を示すことが確認された。
実施例1と比較例2との対比から、内部離型剤(D)の添加量(含有量)が少なすぎると、得られる繊維強化複合材料は、良好な離型性を示さないことが確認された。
実施例1,3および比較例1,3との対比から、内部離型剤(D)の添加量が多すぎると、得られる繊維強化複合材料は、90°曲げ強度およびDSC−Tgが低下することが確認された。
実施例1と比較例4〜11との対比から、内部離型剤(D)の替わりにその他の内部離型剤(F)(パーフルオロアルキル基を有していない内部離型剤)を用いると、得られる繊維強化複合材料は、離型性やバリの除去性が困難になることが確認された。また、液状の内部離型剤(F−1),(F−4)を用いると、得られる繊維強化複合材料は、ブリードアウトが不良になったり、樹脂硬化性が不十分になったりすることが確認された。
本発明に係る成形材料は、プレス成形におけるハイサイクル成形性に優れている。それゆえ、本発明に係る成形材料、およびそれを用いた、離型性に優れた繊維強化複合材料は、航空機用、自動車等の車両用、船舶用の構造材料を始めとして、建造物等の構造材料、ゴルフシャフト、釣竿、テニスラケット等のスポーツ用品、風車やロール等の一般産業用品等の用途に広く用いることができる。
Claims (6)
- エポキシ樹脂(A)、ジシアンジアミド(B)、および、パーフルオロアルキル基を有し、融点あるいは軟化点が25℃以上、100℃以下である内部離型剤(D)を含むエポキシ樹脂組成物が、強化繊維基材に含浸してなる成形材料であって、
前記エポキシ樹脂組成物は、前記エポキシ樹脂(A)100質量部に対して、前記内部離型剤(D)を0.3〜4.0質量部含有することを特徴とする成形材料。 - 前記内部離型剤(D)が、パーフルオロアルキル基含有ポリエステル、およびパーフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル重合体から選択される少なくとも一種である、請求項1に記載の成形材料。
- さらに硬化促進剤(C)を含有する、請求項1または2に記載の成形材料。
- 請求項1〜3の何れか一項に記載の成形材料であるプリプレグ。
- 請求項1〜3の何れか一項に記載の成形材料であるシートモールディングコンパウンド。
- 請求項1〜3の何れか一項に記載の成形材料、請求項4に記載のプリプレグ、または請求項5に記載のシートモールディングコンパウンドの硬化物である繊維強化複合材料。
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