以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
(部品実装装置の構成)
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態による部品実装装置100の構成について説明する。
部品実装装置100は、図1に示すように、IC、トランジスタ、コンデンサおよび抵抗などの部品E(電子部品)を、プリント基板などの基板Pに実装する装置である。
また、部品実装装置100は、基台1と、基板搬送部2と、ヘッドユニット3と、支持部4と、レール部5と、部品認識下方カメラ6と、基板認識カメラ7と、部品認識側方カメラ8と、制御部9とを備えている。なお、ヘッドユニット3は、特許請求の範囲の「部品実装装置用ヘッドユニット」の一例である。
基台1のY方向の両側(Y1側およびY2側)の端部には、複数のテープフィーダ10を配置するためのフィーダ配置部1aがそれぞれ設けられている。
テープフィーダ10は、複数の部品Eを所定の間隔を隔てて保持した部品供給テープが巻き回されたリール(図示せず)を保持している。テープフィーダ10は、リールを回転させて部品Eを保持する部品供給テープを送出することにより、部品Eを供給するように構成されている。
各テープフィーダ10は、フィーダ配置部1aに設けられた図示しないコネクタを介して制御部9に電気的に接続された状態で、フィーダ配置部1aに配置されている。これにより、各テープフィーダ10は、制御部9からの制御信号に基づいて、リールから部品供給テープを送出するとともに、部品Eを供給するように構成されている。この際、各テープフィーダ10は、ヘッドユニット3による部品Eの取出しのための吸着動作に応じて、部品Eを供給するように構成されている。
基板搬送部2は、一対のコンベア2aを有している。基板搬送部2は、一対のコンベア2aによって、基板Pを水平方向(X方向)に搬送するように構成されている。具体的には、基板搬送部2は、上流側(X1側)の図示しない搬送路から実装前の基板Pを搬入するとともに、搬入された基板Pを実装作業位置Mまで搬送し、下流側(X2側)の図示しない搬送路に実装が完了した基板Pを搬出するように構成されている。また、基板搬送部2は、クランプ機構などの図示しない基板固定機構により、実装作業位置Mで停止させた基板Pを保持して固定するように構成されている。
基板搬送部2の一対のコンベア2aは、基板Pを下方から支持しながら、水平方向(X方向)に基板Pを搬送することが可能に構成されている。また、一対のコンベア2aは、Y方向の間隔を調整可能に構成されている。これにより、搬入される基板Pの大きさに応じて、一対のコンベア2aのY方向の間隔を調整することが可能である。
ヘッドユニット3は、基板搬送部2およびテープフィーダ10よりも上方の位置に設けられており、支持部4および一対のレール部5を介して、水平方向(X方向およびY方向)に移動可能に構成されている。また、ヘッドユニット3は、テープフィーダ10から供給される部品Eを吸着(保持)するとともに、吸着された部品Eを実装作業位置Mにおいて固定された基板Pに実装するように構成されている。なお、ヘッドユニット3の詳細な構成は、後述する。
また、ヘッドユニット3は、支持部4に沿ってX方向に移動可能に構成されている。具体的には、支持部4は、ボールネジ軸41と、ボールネジ軸41を回転させるX軸モータ42と、X方向に延びる図示しないガイドレールとを含んでいる。また、ヘッドユニット3には、ボールネジ軸41と係合するボールナット3aが設けられている。ヘッドユニット3は、X軸モータ42によりボールネジ軸41が回転されることにより、ボールネジ軸41と係合(螺合)するボールナット3aとともに、支持部4に沿ってX方向に移動可能に構成されている。
また、支持部4は、基台1上に固定された一対のレール部5に沿ってX方向と直交するY方向に移動可能に構成されている。具体的には、レール部5は、支持部4のX方向の両端部をY方向に移動可能に支持する一対のガイドレール51と、Y方向に延びるボールネジ軸52と、ボールネジ軸52を回転させるY軸モータ53とを含んでいる。また、支持部4には、ボールネジ軸52が係合(螺合)されるボールナット43が設けられている。支持部4は、Y軸モータ53によりボールネジ軸52が回転されることにより、ボールネジ軸52と係合(螺合)するボールナット43とともに、一対のレール部5に沿ってY方向に移動可能に構成されている。
このような構成により、ヘッドユニット3は、基台1上を水平方向(X方向およびY方向)に移動可能に構成されている。これにより、ヘッドユニット3は、たとえばテープフィーダ10の上方に移動して、テープフィーダ10から供給される部品Eを吸着することが可能である。また、ヘッドユニット3は、たとえば実装作業位置Mにおいて固定された基板Pの上方に移動して、吸着された部品Eを基板Pに実装することが可能である。また、ヘッドユニット3は、たとえば部品認識下方カメラ6の上方に移動して、吸着された部品Eを部品認識下方カメラ6により撮像させることが可能である。
部品認識下方カメラ6は、部品Eの実装に先立ってヘッドユニット3に吸着された部品Eを撮像するように構成されている。部品認識下方カメラ6は、基台1の上面上に固定されており、ヘッドユニット3に吸着された部品Eを、部品Eの下方(Z2方向)から撮像するように構成されている。この撮像結果は、制御部9により取得される。そして、取得された部品Eの撮像結果に基づいて、部品Eの吸着状態(回転姿勢および吸着位置)が制御部9により取得される。
基板認識カメラ7は、部品Eの実装に先立って基板Pに付された位置認識マーク(フィデューシャルマーク)FMを撮像するように構成されている。位置認識マークFMは、基板Pの位置を取得するためのマークである。図1に示す基板Pでは、位置認識マークFMは、基板Pの右下の位置および左上の位置に一対付されている。この位置認識マークFMの撮像結果は、制御部9により取得される。そして、取得された位置認識マークFMの撮像結果に基づいて、図示しない基板固定機構により固定された基板Pの正確な位置および姿勢が制御部9により取得される。
また、基板認識カメラ7は、ヘッドユニット3のX2側の側部に取り付けられており、ヘッドユニット3とともに、基台1上を水平方向(X方向およびY方向)に移動可能に構成されている。また、基板認識カメラ7は、基台1上をX方向およびY方向に移動して、基板Pに付された位置認識マークFMを、基板Pの上方(Z1方向)から撮像するように構成されている。
部品認識側方カメラ8は、部品Eの実装に先立ってヘッドユニット3に吸着された部品Eを撮像するように構成されている。部品認識側方カメラ8は、ヘッドユニット3のY2側の側部に取り付けられており、ヘッド32に吸着された部品Eを、部品Eの側方(Y2方向)から撮像するように構成されている。この撮像結果は、制御部9により取得される。そして、取得された部品Eの撮像結果に基づいて、部品Eの高さ(厚み)および姿勢が制御部9により取得される。また、部品認識側方カメラ8は、ヘッドユニット3とともに、基台1上を水平方向(X方向およびY方向)に移動可能に構成されている。
制御部9は、CPU(Central Processing Unit)を含み、部品実装装置100の動作を制御するように構成されている。制御部9は、基板搬送部2、X軸モータ42、Y軸モータ53、後述するリニアモータ70および回転駆動機構80などを生産プログラムに従って制御して、テープフィーダ10から供給される部品Eの吸着を行うとともに、基板Pに部品Eの実装を行うように構成されている。
(ヘッドユニットの構成)
次に、図2〜図4を参照して、ヘッドユニット3の構成を説明する。図2および図3に示すように、ヘッドユニット3は、10本の吸着ヘッド60と、10個のリニアモータ70と、回転駆動機構80とを含んでいる。
各吸着ヘッド60は、テープフィーダ10から供給される部品Eを吸着することによって、保持するように構成されている。ここで、第1実施形態では、10本の吸着ヘッド60は、5本の小型部品対応吸着ヘッド61と、5本の大型部品対応吸着ヘッド62とを含んでいる。なお、小型部品対応吸着ヘッド61は、特許請求の範囲の「第1の保持ヘッド」の一例である。また、大型部品対応吸着ヘッド62は、特許請求の範囲の「第2の保持ヘッド」の一例である。
各小型部品対応吸着ヘッド61は、図4に示すように、上下方向のストローク長D1を有している。ストローク長D1は、小型部品対応吸着ヘッド61が最も上昇した上端位置H1から、小型部品対応吸着ヘッド61が最も下降した下端位置H2までの長さである。すなわち、各小型部品対応吸着ヘッド61は、上端位置H1から下端位置H2まで、上下方向に移動可能に構成されている。第1実施形態では、小型部品対応吸着ヘッド61のストローク長D1は、大型部品対応吸着ヘッド62の後述するストローク長D2よりも小さい。なお、ストローク長D1は、特許請求の範囲の「第1のストローク長」の一例である。
各小型部品対応吸着ヘッド61は、図3に示すように、高さ(厚み)が小さい小型部品E1を吸着するように構成されている。つまり、部品実装装置100では、各小型部品対応吸着ヘッド61は、小型部品E1の吸着を担当する。一方、部品実装装置100では、各小型部品対応吸着ヘッド61は、後述する大型部品E2の吸着を担当しない。
各小型部品対応吸着ヘッド61は、軸部61aと、吸着ノズル61bとを有している。軸部61aは、上下方向に沿って延びるように形成されている。軸部61aは、上側(Z1側)の端部が、後述するリニアモータ71に接続されている。また、軸部61aは、下側(Z2側)の端部に、吸着ノズル61bが設けられている。部品実装装置100では、図示しない真空発生装置により、吸着ノズル61bに負圧が供給される。各小型部品対応吸着ヘッド61は、吸着ノズル61bに供給された負圧により、小型部品E1を吸着可能に構成されている。
各大型部品対応吸着ヘッド62は、図4に示すように、上下方向のストローク長D2を有している。ストローク長D2は、大型部品対応吸着ヘッド62が最も上昇した上端位置H3から、大型部品対応吸着ヘッド62が最も下降した下端位置H4までの長さである。すなわち、各大型部品対応吸着ヘッド62は、上端位置H3から下端位置H4まで、上下方向に移動可能に構成されている。なお、ストローク長D2は、特許請求の範囲の「第2のストローク長」の一例である。
各大型部品対応吸着ヘッド62は、図3に示すように、小型部品E1よりも高さ(厚み)が大きい大型部品E2を吸着するように構成されている。また、各大型部品対応吸着ヘッド62は、大型部品E2に加えて、小型部品E1も吸着するように構成されている。つまり、部品実装装置100では、各大型部品対応吸着ヘッド62は、小型部品E1および大型部品E2の両方の吸着を担当する。
各大型部品対応吸着ヘッド62は、軸部62aと、吸着ノズル62bとを有している。軸部62aは、上下方向に沿って延びるように形成されている。軸部62aは、上側(Z1側)の端部が、後述するリニアモータ72に接続されている。また、軸部62aは、下側(Z2側)の端部に、吸着ノズル62bが設けられている。部品実装装置100では、図示しない真空発生装置により、吸着ノズル62bに負圧が供給される。各大型部品対応吸着ヘッド62は、吸着ノズル62bに供給された負圧により、小型部品E1または大型部品E2を吸着可能に構成されている。
部品実装装置100では、各小型部品対応吸着ヘッド61の上端位置H1と、各大型部品対応吸着ヘッド62の上端位置H3とは、互いに異なる高さ位置である。具体的には、各大型部品対応吸着ヘッド62の上端位置H3は、各小型部品対応吸着ヘッド61の上端位置H1よりもΔD1だけ高い。つまり、部品実装装置100では、大型部品対応吸着ヘッド62の方が、小型部品対応吸着ヘッド61よりも、高い位置まで部品Eの上端を上昇させることができる。
この結果、大型部品対応吸着ヘッド62は、たとえば、大型部品E2の搬送時に、基板Pに実装された部品Eと、搬送中の大型部品E2とが接触しない高さ位置まで、大型部品E2を上昇させることが可能である。また、たとえば、部品認識側方カメラ8により部品Eを撮像する高さ位置が高い場合にも、部品認識側方カメラ8により部品Eを撮像する高さ位置まで、大型部品E2を上昇させることが可能である。したがって、部品実装装置100では、大型部品対応吸着ヘッド62は、大型部品E2の吸着および大型部品E2よりも小さい小型部品E1の吸着の両方を担当する。
一方、部品実装装置100では、小型部品対応吸着ヘッド61が、大型部品E2の吸着を担当すると、たとえば、基板Pに実装された部品Eと、搬送中の大型部品E2とが接触しない高さ位置まで、大型部品E2を上昇させることができなかったり、部品認識側方カメラ8により部品Eを撮像する高さ位置まで、大型部品E2を上昇させることができなかったりするという不都合が生じる。このため、部品実装装置100では、小型部品対応吸着ヘッド61は、小型部品E1の吸着を担当する一方、大型部品E2の吸着を担当しない。第1実施形態では、小型部品対応吸着ヘッド61が大型部品E2の吸着を担当しないことによって不要になったストローク長分だけ、小型部品対応吸着ヘッド61のストローク長D1を、大型部品対応吸着ヘッド62のストローク長D2よりも小さくすることが可能になっている。
また、部品実装装置100では、各小型部品対応吸着ヘッド61の下端位置H2と、各大型部品対応吸着ヘッド62の下端位置H4とは、互いに同じ高さ位置である。つまり、小型部品対応吸着ヘッド61と、大型部品対応吸着ヘッド62とは、同じ高さ位置まで部品Eを下降させることができる。なお、小型部品E1の実装時の小型部品対応吸着ヘッド61の下降位置は、大型部品E2よりも小型部品E1の高さが小さいため、大型部品E2の実装時の大型部品対応吸着ヘッド62の下降位置よりも低い。
また、第1実施形態では、図2および図3に示すように、5本の小型部品対応吸着ヘッド61と、5本の大型部品対応吸着ヘッド62とは、互いに隣接するように配置されている。具体的には、5本の小型部品対応吸着ヘッド61と、5本の大型部品対応吸着ヘッド62とは、列状に交互に配列されている。また、5本の小型部品対応吸着ヘッド61と、5本の大型部品対応吸着ヘッド62とは、等距離間隔で列状に配列されている。
10個のリニアモータ70は、それぞれ、10本の吸着ヘッド60に対応するように設けられている。各リニアモータ70は、対応する吸着ヘッド60を上下方向に駆動するように構成されている。
また、第1実施形態では、10個のリニアモータ70は、5本の小型部品対応吸着ヘッド61のそれぞれに対応する5つのリニアモータ71と、5本の大型部品対応吸着ヘッド62のそれぞれに対応する5つのリニアモータ72とを含んでいる。リニアモータ71とリニアモータ72とは、同じ種類の上下駆動機構である。なお、リニアモータ71は、特許請求の範囲の「第1の上下駆動機構」の一例である。また、リニアモータ72は、特許請求の範囲の「第2の上下駆動機構」の一例である。
各リニアモータ71は、小型部品対応吸着ヘッド61のストローク長D1に対応する駆動長を有する。リニアモータ71は、ストローク長D1で、小型部品対応吸着ヘッド61を上下方向に駆動可能に構成されている。
各リニアモータ72は、大型部品対応吸着ヘッド62のストローク長D2に対応する駆動長を有する。つまり、第1実施形態では、各リニアモータ71は、各リニアモータ72よりも駆動長が小さい。そして、駆動長が小さい分、各リニアモータ71は、各リニアモータ72よりも小型である。リニアモータ72は、ストローク長D2で、大型部品対応吸着ヘッド62を上下方向に駆動可能に構成されている。
回転駆動機構80は、各吸着ヘッド60を上下方向(Z方向)回りに回転させるように構成されている。
回転駆動機構80は、X2側の5本の吸着ヘッド60を回転させる第1回転駆動機構81と、X1側の5本の吸着ヘッド60を回転させる第2回転駆動機構82とを含んでいる。なお、X2側の5本の吸着ヘッド60は、2本の小型部品対応吸着ヘッド61と、3本の大型部品対応吸着ヘッド62とを含んでいる。また、X1側の5本の吸着ヘッド60は、3本の小型部品対応吸着ヘッド61と、2本の大型部品対応吸着ヘッド62とを含んでいる。
第1回転駆動機構81は、駆動モータ81aと、ベルトプーリ機構81bとを有している。駆動モータ81aは、X2側の5本の吸着ヘッド60を回転させるための駆動力を発生させるように構成されている。ベルトプーリ機構81bは、駆動モータ81aにより発生された駆動力を、X2側の5本の吸着ヘッド60に伝達するように構成されている。X2側の5本の吸着ヘッド60は、ベルトプーリ機構81bを介して伝達された駆動モータ81aの駆動力により、上下方向回りに回転するように構成されている。
第2回転駆動機構82は、駆動モータ82aと、ベルトプーリ機構82bとを有している。駆動モータ82aは、X1側の5本の吸着ヘッド60を回転させるための駆動力を発生させるように構成されている。ベルトプーリ機構82bは、駆動モータ82aにより発生された駆動力を、X1側の5本の吸着ヘッド60に伝達するように構成されている。X1側の5本の吸着ヘッド60は、ベルトプーリ機構82bを介して伝達された駆動モータ82aの駆動力により、上下方向回りに回転するように構成されている。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、小型部品対応吸着ヘッド61が、上下方向のストローク長D1を有する。そして、大型部品対応吸着ヘッド62が、ストローク長D1とは異なる上下方向のストローク長D2を有する。そして、小型部品対応吸着ヘッド61により吸着(保持)された部品よりも高さが大きい部品(大型部品E2)を吸着するように大型部品対応吸着ヘッド62を構成する。これにより、部品の大きさに対応するストローク長を吸着ヘッド60が有するので、全ての吸着ヘッド60が同じストローク長を有する場合と異なり、吸着ヘッド60のストローク長が必要以上に大きくなることを抑制することができる。その結果、ヘッドユニット3を小型軽量化することができる。また、ヘッドユニット3の小型軽量化は、ヘッドユニット3の移動速度の向上に伴う生産性の向上およびヘッドユニット3の移動に伴う振動の低減にも、効果的である。
また、第1実施形態では、上記のように、ストローク長D1は、ストローク長D2よりも小さい。これにより、小型部品対応吸着ヘッド61において、ストローク長が必要以上に大きくなることを抑制することができるので、その分、ヘッドユニット3を小型軽量化することができる。また、ストローク長D2をストローク長D1よりも大きくすることができるので、上下方向に大きく移動させる必要性が高い高さが大きい部品(大型部品E2)を、上下方向に大きく移動させることができる。その結果、大型部品対応吸着ヘッド62により大きい部品(大型部品E2)を容易に扱うことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、リニアモータ71は、リニアモータ72よりも駆動長が小さい。これにより、リニアモータ71を小型軽量化することができるので、その分、ヘッドユニット3を小型軽量化することができる。また、リニアモータ70を含む小型な上下駆動機構を用いることによって、ボールネジ機構を有する大型な上下駆動機構を用いる場合に比べて、ヘッドユニット3を小型軽量化することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、複数(5本)の小型部品対応吸着ヘッド61と、複数(5本)の大型部品対応吸着ヘッド62とを、互いに隣接するように配置する。これにより、小型部品対応吸着ヘッド61により小型部品E1が吸着され、大型部品対応吸着ヘッド62により大型部品E2が吸着された場合に、小型部品E1と大型部品E2とが隣接されるので、隣接する部品同士が干渉することを抑制することができる。また、ヘッドユニット3が、複数の小型部品対応吸着ヘッド61と、複数の大型部品対応吸着ヘッド62とを含む構成において、小型軽量化を効果的に図ることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、複数の小型部品対応吸着ヘッド61と、複数の大型部品対応吸着ヘッド62とを、列状に交互に配列する。これにより、隣接する部品同士が干渉することを効果的に抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、図1および図5〜図7を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、上記第1実施形態の構成に加えて、ヘッドユニット全体を上下方向に駆動する昇降機構部を設ける例について説明する。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、図中において同じ符号を付して図示し、その説明を省略する。
(部品実装装置の構成)
本発明の第2実施形態による部品実装装置200は、図1、図5および図6に示すように、ヘッドユニット103と、制御部109と、昇降機構部190とを備える点で、上記第1実施形態の部品実装装置100と相違する。なお、ヘッドユニット103は、特許請求の範囲の「部品実装装置用ヘッドユニット」の一例である。
第2実施形態では、部品実装装置200には、図5および図6に示すように、昇降機構部190が設けられている。昇降機構部190は、ヘッドユニット103全体を上下方向に駆動するように構成されている。
ヘッドユニット103は、図7に示すように、上下方向のストローク長D3を有している。ストローク長D3は、ヘッドユニット103が最も上昇した上端位置H5から、ヘッドユニット103が最も下降した下端位置H6までの長さである。すなわち、ヘッドユニット103は、昇降機構部190により上端位置H5から下端位置H6まで上下方向に移動可能に構成されている。
第2実施形態では、ヘッドユニット103がストローク長D3で、上下方向に駆動される分、後述する小型部品対応吸着ヘッド161のストローク長D4および後述する大型部品対応吸着ヘッド162のストローク長D5を小さくすることが可能になる。なお、小型部品対応吸着ヘッド161は、特許請求の範囲の「第1の保持ヘッド」の一例である。また、大型部品対応吸着ヘッド162は、特許請求の範囲の「第2の保持ヘッド」の一例である。また、第2実施形態では、ストローク長D3は、小型部品対応吸着ヘッド161のストローク長D4および大型部品対応吸着ヘッド162のストローク長D5よりも大きい。これにより、小型部品対応吸着ヘッド161のストローク長D4および大型部品対応吸着ヘッド162のストローク長D5を十分に小さくすることが可能になる。
なお、第2実施形態では、小型部品対応吸着ヘッド161のストローク長D4および大型部品対応吸着ヘッド162のストローク長D5を小さくする分、ヘッドユニット103のストローク長D3により、小型部品対応吸着ヘッド161と大型部品対応吸着ヘッド162との上下方向の移動量を確保している。この結果、たとえば、小型部品対応吸着ヘッド161および大型部品対応吸着ヘッド162による部品Eの搬送時に、基板Pに実装された部品Eと、搬送中の部品Eとが接触しない高さ位置まで、部品Eを上昇させることが可能である。また、たとえば、部品認識側方カメラ8により部品Eを撮像する高さ位置が高い場合にも、部品認識側方カメラ8により部品Eを撮像する高さ位置まで、小型部品対応吸着ヘッド161および大型部品対応吸着ヘッド162によるに吸着された部品Eを上昇させることが可能である。また、第2実施形態のリニアモータ71およびリニアモータ72は、小型部品対応吸着ヘッド161および大型部品対応吸着ヘッド162のストローク長を小さくした分、上記第1実施形態のリニアモータ71およびリニアモータ72に比べて、小型化されている。
昇降機構部190は、ヘッドユニット103のストローク長D3に対応する駆動長を有する。昇降機構部190は、ストローク長D3で、ヘッドユニット103を上下方向に駆動可能に構成されている。また、昇降機構部190は、ボールネジ機構を有する上下駆動機構である。ボールネジ機構を有する上下駆動機構(昇降機構部190)を用いることによって、重量が大きいヘッドユニット103を容易に上下方向に駆動させることが可能である。
昇降機構部190は、図5および図6に示すように、駆動モータ191と、ボールネジ軸192と、一対のレール部193とを有している。
駆動モータ191は、ボールネジ軸192を回転させるための駆動力を発生させるように構成されている。ボールネジ軸192は、駆動モータ191の駆動力により、上下方向(Z方向)回りに回転するように構成されている。一対のレール部193は、上下方向に沿って延びるように形成されている。また、ヘッドユニット103には、ボールネジ軸192と係合するボールナット103bが設けられている。昇降機構部190は、駆動モータ191によりボールネジ軸192が回転されることにより、ボールネジ軸192と係合するボールナット103bとともに、一対のレール部193に沿ってヘッドユニット103をストローク長D3の範囲で上下方向に移動させるように構成されている。
第2実施形態では、ヘッドユニット103は、図5に示すように、5本の小型部品対応吸着ヘッド161と、5本の大型部品対応吸着ヘッド162とを含んでいる。
第2実施形態のヘッドユニット103は、昇降機構部190によりストローク長D3で上下方向に駆動される分、小型部品対応吸着ヘッド161および大型部品対応吸着ヘッド162のストローク長が、上記第1実施形態の小型部品対応吸着ヘッド61および大型部品対応吸着ヘッド62のストローク長よりも小さくなった点で、上記第1実施形態のヘッドユニット3と相違する。また、第2実施形態のヘッドユニット103は、小型部品対応吸着ヘッド161の上端位置と、大型部品対応吸着ヘッド162の上端位置とが同じ高さ位置である点で、上記第1実施形態のヘッドユニット3と相違する。
各小型部品対応吸着ヘッド161は、図7に示すように、上下方向のストローク長D4を有している。ストローク長D4は、たとえば、ヘッドユニット103が最も下降しかつ小型部品対応吸着ヘッド161が最も上昇した高さ位置H7から、ヘッドユニット103が最も下降しかつ小型部品対応吸着ヘッド161が最も下降した下端位置H8までの長さである。第2実施形態では、各小型部品対応吸着ヘッド161は、ヘッドユニット103の上端位置H5(小型部品対応吸着ヘッド161の上端位置)から、小型部品対応吸着ヘッド161の下端位置H8まで、上下方向に移動可能に構成されている。また、小型部品対応吸着ヘッド161のストローク長D4は、大型部品対応吸着ヘッド162の後述するストローク長D5よりも小さい。なお、ストローク長D4は、特許請求の範囲の「第1のストローク長」の一例である。
各大型部品対応吸着ヘッド162は、上下方向のストローク長D5を有している。ストローク長D5は、たとえば、ヘッドユニット103が最も下降しかつ大型部品対応吸着ヘッド162が最も上昇した高さ位置H9から、ヘッドユニット103が最も下降しかつ大型部品対応吸着ヘッド162が最も下降した下端位置H10までの長さである。第2実施形態では、各大型部品対応吸着ヘッド162は、ヘッドユニット103の上端位置H5(大型部品対応吸着ヘッド162の上端位置)から、大型部品対応吸着ヘッド162の下端位置H10まで、上下方向に移動可能に構成されている。なお、ストローク長D5は、特許請求の範囲の「第2のストローク長」の一例である。
第2実施形態では、大型部品対応吸着ヘッド162のストローク長D5は、大型部品E2の高さ(厚み)よりも大きい。この結果、大型部品対応吸着ヘッド162の上方向へのストロークだけで、テープフィーダ10の部品供給テープにおいて凹部内に配置された大型部品E2を凹部内から取り出すことが可能である。したがって、部品実装装置200では、大型部品対応吸着ヘッド162は、大型部品E2の吸着および大型部品E2よりも小さい小型部品E1の吸着の両方を担当する。
また、第2実施形態では、小型部品対応吸着ヘッド161のストローク長D4は、大型部品E2の高さ(厚み)よりも小さい。このため、小型部品対応吸着ヘッド161の上方向へのストロークだけでは、テープフィーダ10の部品供給テープにおいて凹部内に配置された大型部品E2を凹部内から取り出すことができない。したがって、部品実装装置200では、小型部品対応吸着ヘッド161は、小型部品E1の吸着を担当する一方、大型部品E2の吸着を担当しない。
また、部品実装装置200では、各小型部品対応吸着ヘッド161の上端位置(H5)と、各大型部品対応吸着ヘッド162の上端位置(H5)とは、同じ高さ位置である。
ここで、図5に示すように、隣接する小型部品対応吸着ヘッド161まで張り出すような幅が大きい大型部品E2を扱う場合について考える。この場合、上記第1実施形態のように各小型部品対応吸着ヘッド161の上端位置が、各大型部品対応吸着ヘッド162の上端位置よりも低いと、大型部品対応吸着ヘッド162を上端位置まで上昇させようとした場合に、隣接する小型部品対応吸着ヘッド161と大型部品E2とが干渉する。このため、隣接する小型部品対応吸着ヘッド161と大型部品E2とが干渉しない高さ位置までしか、大型部品対応吸着ヘッド162を上昇させることができず、大型部品対応吸着ヘッド162に使用できないストローク長が生じるという不都合が生じる。
第2実施形態では、各小型部品対応吸着ヘッド161の上端位置(H5)と、各大型部品対応吸着ヘッド162の上端位置(H5)とは、同じ高さ位置であるので、大型部品対応吸着ヘッド162を上端位置まで上昇させる場合に、隣接する小型部品対応吸着ヘッド161と大型部品E2とが干渉することを防止することができる。この結果、大型部品対応吸着ヘッド162により、隣接する小型部品対応吸着ヘッド161まで張り出すような幅が大きい大型部品E2を扱うことが可能になる。
また、部品実装装置200では、各小型部品対応吸着ヘッド161の下端位置H8と、各大型部品対応吸着ヘッド162の下端位置H10とは、互いに異なる高さ位置である。具体的には、各大型部品対応吸着ヘッド162の下端位置H10は、各小型部品対応吸着ヘッド161の下端位置H8よりもΔD2だけ低い。なお、小型部品E1の実装時の小型部品対応吸着ヘッド161の下降位置は、大型部品E2よりも小型部品E1の高さが小さいため、大型部品E2の実装時の大型部品対応吸着ヘッド62の下降位置よりも低い。
また、第2実施形態では、制御部109は、吸着される部品Eの高さ(厚み)に応じて、昇降機構部190によるヘッドユニット103全体の下降量を制御するように構成されている。具体的には、制御部109は、部品Eの高さ(厚み)が小さくなるのに応じて、昇降機構部190によるヘッドユニット103全体の下降量を大きくする制御を行うように構成されている。
たとえば、制御部109は、小型部品対応吸着ヘッド161により小型部品E1を吸着する場合には、大型部品対応吸着ヘッド162により大型部品E2を吸着する場合に比べて、昇降機構部190によるヘッドユニット103全体の下降量を大きくする制御を行うように構成されている。
また、制御部109は、昇降機構部190によりヘッドユニット103全体を下降させた後、小型部品対応吸着ヘッド161または大型部品対応吸着ヘッド162を下降させて、小型部品対応吸着ヘッド161または大型部品対応吸着ヘッド162により部品Eを吸着させる制御を行うように構成されている。
また、部品Eの吸着後、制御部109は、小型部品対応吸着ヘッド161および大型部品対応吸着ヘッド162の上昇と、昇降機構部190によりヘッドユニット103全体の上昇とを並行して行うように構成されている。そして、制御部109は、小型部品対応吸着ヘッド161または大型部品対応吸着ヘッド162に吸着された部品Eを基板Pまで搬送する制御を行うように構成されている。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、小型部品対応吸着ヘッド161が、上下方向のストローク長D4を有する。そして、大型部品対応吸着ヘッド162が、ストローク長D4とは異なる上下方向のストローク長D5を有する。これにより、上記第1実施形態と同様に、ヘッドユニット103を小型軽量化することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、部品実装装置200に、ヘッドユニット103全体を上下方向に駆動する昇降機構部190を設ける。これにより、昇降機構部190によりヘッドユニット103全体を上下方向に駆動する分、小型部品対応吸着ヘッド161のストローク長D4と大型部品対応吸着ヘッド162のストローク長D5とを小さくすることができる。その結果、ヘッドユニット103を効果的に小型軽量化することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、部品実装装置200に、吸着される部品Eの高さに応じて、昇降機構部190によるヘッドユニット103全体の下降量を制御する制御部109を設ける。これにより、吸着される部品Eの高さに応じて、昇降機構部190によるヘッドユニット103全体の下降量が制御されるので、ヘッドユニット103の下降量が不足することやヘッドユニット103の下降量が過度に大きくなることを抑制することができる。その結果、小型部品対応吸着ヘッド161または大型部品対応吸着ヘッド162のいずれを用いる場合であっても、確実に、部品Eを吸着することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、複数(5本)の小型部品対応吸着ヘッド161と、複数(5本)の大型部品対応吸着ヘッド162とを、互いに隣接するように配置する。これにより、小型部品対応吸着ヘッド161により小型部品E1が吸着され、大型部品対応吸着ヘッド162により大型部品E2が吸着された場合に、小型部品E1と大型部品E2とが隣接されるので、隣接する部品同士が干渉することを抑制することができる。また、上記のように、大型部品対応吸着ヘッド162により吸着された大型部品E2が隣接する吸着ヘッド60まで張り出して、大型部品対応吸着ヘッド162に隣接する吸着ヘッド60が使用できなくなる場合がある。この場合に、本構成では、小型部品E1を吸着する小型部品対応吸着ヘッド161が使用できなくなる一方、大型部品E2を吸着する大型部品対応吸着ヘッド162が使用できなくなることを抑制することができる。この効果は、大型部品対応吸着ヘッド162により、小型部品E1および大型部品E2の両方を扱う場合に、特に有効である。また、ヘッドユニット103が、複数の小型部品対応吸着ヘッド161と、複数の大型部品対応吸着ヘッド162とを含む構成では、より一層小型軽量化の効果を得ることができる。
また、第2実施形態では、上記のように、複数の小型部品対応吸着ヘッド161と、複数の大型部品対応吸着ヘッド162とを、列状に交互に配列する。これにより、隣接する部品同士が干渉することを効果的に抑制することができるとともに、大型部品E2を吸着する大型部品対応吸着ヘッド162が使用できなくなることを効果的に抑制することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[第3実施形態]
次に、図1、図8および図9を参照して、第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、一列に吸着ノズルが配列された上記第2実施形態の構成とは異なり、二列に吸着ノズルが配列される例について説明する。
(部品実装装置の構成)
本発明の第3実施形態による部品実装装置300は、図1、図8および図9に示すように、ヘッドユニット203と、回転駆動機構280とを備える点で、上記第2実施形態の部品実装装置200と相違する。なお、ヘッドユニット203は、特許請求の範囲の「部品実装装置用ヘッドユニット」の一例である。
第3実施形態では、ヘッドユニット203は、図5に示すように、8本の小型部品対応吸着ヘッド261と、8本の大型部品対応吸着ヘッド262とを含んでいる。なお、小型部品対応吸着ヘッド261は、特許請求の範囲の「第1の保持ヘッド」の一例である。また、大型部品対応吸着ヘッド262は、特許請求の範囲の「第2の保持ヘッド」の一例である。
8本の小型部品対応吸着ヘッド261は、Y2側において、列状に配列されている。また、8本の大型部品対応吸着ヘッド262は、列状に配列された8本の小型部品対応吸着ヘッド261の配列方向(X方向)と直交する方向(Y方向)において、列状に配列された前記複数の小型部品対応吸着ヘッド261と隣接するように、列状に配列されている。つまり、ヘッドユニット203は、8本の小型部品対応吸着ヘッド261による列と、8本の大型部品対応吸着ヘッド262による列との2つの列を有している。また、各小型部品対応吸着ヘッド261と、各大型部品対応吸着ヘッド262とは、Y方向に対向するように配置されている。
また、第3実施形態の部品実装装置300にも、昇降機構部190が設けられている。そして、昇降機構部190は、ヘッドユニット203全体を上下方向に駆動するように構成されている。
なお、各小型部品対応吸着ヘッド261および各大型部品対応吸着ヘッド262のストローク長や、上端位置、下端位置などの関係は、上記第2実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
また、第3実施形態においても、各小型部品対応吸着ヘッド261の上端位置と、各大型部品対応吸着ヘッド262の上端位置とは、同じ高さ位置であるので、大型部品対応吸着ヘッド262を上端位置まで上昇させる場合に、Y方向に隣接する小型部品対応吸着ヘッド261と大型部品E2とが干渉することを防止することができる。この結果、大型部品対応吸着ヘッド262により、Y方向に隣接する小型部品対応吸着ヘッド261まで張り出すような幅が大きい大型部品E2を扱うことが可能になる。また、第3実施形態では、隣接する大型部品対応吸着ヘッド262のX方向のピッチは、大型部品E2を吸着したとしても、隣接する大型部品対応吸着ヘッド262まで大型部品E2が張り出すことはない長さに設定されている。なお、図8では、図示の都合上、隣接する大型部品対応吸着ヘッド262のX方向のピッチよりも、Y方向に隣接する小型部品対応吸着ヘッド261と大型部品対応吸着ヘッド261との距離が大きくなるように図示している。
第3実施形態では、回転駆動機構280は、X2側の4本の小型部品対応吸着ヘッド261と、X2側の4本の大型部品対応吸着ヘッド262とを回転させる第1回転駆動機構281と、X1側の4本の小型部品対応吸着ヘッド261と、X1側の4本の大型部品対応吸着ヘッド262とを回転させる第2回転駆動機構282とを含んでいる。
第1回転駆動機構281は、駆動モータ281aと、ベルトプーリ機構281bとを有している。X2側の4本の小型部品対応吸着ヘッド261と、X2側の4本の大型部品対応吸着ヘッド262とは、ベルトプーリ機構281bを介して伝達された駆動モータ281aの駆動力により、上下方向回りに回転するように構成されている。
第2回転駆動機構282は、駆動モータ282aと、ベルトプーリ機構282bとを有している。X1側の4本の小型部品対応吸着ヘッド261と、X1側の4本の大型部品対応吸着ヘッド262とは、ベルトプーリ機構282bを介して伝達された駆動モータ282aの駆動力により、上下方向回りに回転するように構成されている。
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第2実施形態と同様である。
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記のように、小型部品対応吸着ヘッド261が、上下方向のストローク長D4を有する。そして、大型部品対応吸着ヘッド262が、ストローク長D4とは異なる上下方向のストローク長D5を有する。これにより、上記第1実施形態と同様に、ヘッドユニット203を小型軽量化することができる。
また、第3実施形態では、上記のように、複数(8本)の小型部品対応吸着ヘッド261を、列状に配列する。そして、複数(8本)の大型部品対応吸着ヘッド262を、列状に配列された複数の小型部品対応吸着ヘッド261の配列方向(X方向)と直交する方向(Y方向)において、列状に配列された複数の小型部品対応吸着ヘッド261と隣接するように、列状に配列する。これにより、隣接する部品同士が干渉することを効果的に抑制することができるとともに、大型部品E2を吸着する大型部品対応吸着ヘッド262が使用できなくなることを効果的に抑制することができる。また、本構成では、複数の小型部品対応吸着ヘッド261と複数の大型部品対応吸着ヘッド262とが複数列(二列)に配列されるので、複数の小型部品対応吸着ヘッド261と複数の大型部品対応吸着ヘッド262とが一列に配列される場合に比べて、列の長さを小さくすることができる。
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1および第2実施形態と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1〜第3実施形態では、吸着ヘッドを上下方向に駆動する上下駆動機構として、リニアモータを用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、吸着ヘッドを上下方向に駆動する上下駆動機構として、リニアモータ以外を用いてもよい。たとえば、ボールネジ機構を有する上下駆動機構を用いてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、小型部品対応吸着ヘッド(第1の吸着ヘッド)のストローク長が、大型部品対応吸着ヘッド(第2の吸着ヘッド)のストローク長よりも小さい例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1の吸着ヘッドのストローク長が、第2の吸着ヘッドのストローク長よりも大きくてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、複数の小型部品対応吸着ヘッド(第1の吸着ヘッド)と、複数の大型部品対応吸着ヘッド(第2の吸着ヘッド)とが、互いに隣接するように配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数の第1の吸着ヘッドと、複数の第2の吸着ヘッドとが、互いに隣接するように配置されなくてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、小型部品対応吸着ヘッド(第1の保持ヘッド)および大型部品対応吸着ヘッド(第2の保持ヘッド)が部品を吸着することによって、部品を保持するように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1の保持ヘッドおよび第2の保持ヘッドが部品を吸着することによって、部品を保持するように構成されていなくてもよい。たとえば、第1の保持ヘッドおよび第2の保持ヘッドが部品を挟む(把持する)ことによって、部品を保持するように構成されていてもよい。すなわち、第1の保持ヘッドおよび第2の保持ヘッドが、把持ヘッドとして構成されていてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、ベルトプーリ機構のベルトが、X2側(X1側)の複数の吸着ヘッドに連続してかけられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ベルトプーリ機構のベルトが、X2側(X1側)の複数の吸着ヘッドに連続してかけられていなくてもよい。たとえば、ベルトプーリ機構のベルトが、複数の吸着ヘッドの一本置きにかけられていてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、複数の小型部品対応吸着ヘッド(第1の吸着ヘッド)と、複数の大型部品対応吸着ヘッド(第2の吸着ヘッド)とが、列状に交互に配列されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数の第1の吸着ヘッドと、複数の第2の吸着ヘッドとが、列状に交互に配列されていなくてもよい。たとえば、第1の吸着ヘッドの両側に隣接するように第2の吸着ヘッドが配置されていれば、第2の吸着ヘッドに隣接する一方側に第1の吸着ヘッドが配置され、第2の吸着ヘッドに隣接する他方側に第2の吸着ヘッドが配置されてもよい。
また、上記第3実施形態では、ヘッドユニットが、複数の小型部品対応吸着ヘッド(第1の吸着ヘッド)による列と、複数の大型部品対応吸着ヘッド(第2の吸着ヘッド)による列との二列を有する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ヘッドユニットが、複数の第1の吸着ヘッドによる列と、複数の第2の吸着ヘッドによる列との二列を有していなくてもよい。たとえば、ヘッドユニットが、上記第1および第2実施形態のように、複数の第1の吸着ヘッドと、複数の第2の吸着ヘッドとが、列状に交互に配列される構成を二列有していてもよい。千鳥格子状にまた、本発明では、ヘッドユニットが、複数の第1の吸着ヘッドと、複数の第2の吸着ヘッドとにより構成される三列以上の列を有していてもよい。
また、上記第3実施形態では、各小型部品対応吸着ヘッド(第1の吸着ヘッド)と、各大型部品対応吸着ヘッド(第2の吸着ヘッド)とが、Y方向に対向するように配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、各第1の吸着ヘッドと、各第2の吸着ヘッドとが、Y方向に対向するように配置されていなくてもよい。たとえば、各第1の吸着ヘッドの間の位置と、各第2の吸着ヘッドとが、Y方向に対向するように配置されていてもよい。すなわち、各第1の吸着ヘッドと、各第2の吸着ヘッドとが、千鳥格子状にずれて配置されていてもよい。
上記第3実施形態では、ヘッドユニットが二列の吸着ノズルを有する構成において、各小型部品対応吸着ヘッド(第1の吸着ヘッド)の上端位置と、各大型部品対応吸着ヘッド(第2の吸着ヘッド)の上端位置とが同じ高さ位置である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ヘッドユニットが二列の吸着ノズルを有する構成において、上記第1実施形態のように、各第1の吸着ヘッドの上端位置と、各第2の吸着ヘッドの上端位置とが互いに異なる高さ位置であってもよい。