JP2017160203A - 抗il−13抗体を使用して喘息を治療するための方法および組成物 - Google Patents
抗il−13抗体を使用して喘息を治療するための方法および組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017160203A JP2017160203A JP2017056008A JP2017056008A JP2017160203A JP 2017160203 A JP2017160203 A JP 2017160203A JP 2017056008 A JP2017056008 A JP 2017056008A JP 2017056008 A JP2017056008 A JP 2017056008A JP 2017160203 A JP2017160203 A JP 2017160203A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- antibody
- antigen
- binding portion
- subject
- dose
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K39/00—Medicinal preparations containing antigens or antibodies
- A61K39/395—Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K16/00—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
- C07K16/18—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
- C07K16/24—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against cytokines, lymphokines or interferons
- C07K16/244—Interleukins [IL]
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K39/00—Medicinal preparations containing antigens or antibodies
- A61K39/395—Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum
- A61K39/39533—Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum against materials from animals
- A61K39/3955—Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum against materials from animals against proteinaceous materials, e.g. enzymes, hormones, lymphokines
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K45/00—Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
- A61K45/06—Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P11/00—Drugs for disorders of the respiratory system
- A61P11/06—Antiasthmatics
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K39/00—Medicinal preparations containing antigens or antibodies
- A61K2039/505—Medicinal preparations containing antigens or antibodies comprising antibodies
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Public Health (AREA)
- Immunology (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Mycology (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Pulmonology (AREA)
- Endocrinology (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
Abstract
【課題】抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を使用して、軽度または中等度喘息を治療するための方法および組成物の提供。
【解決手段】抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物であって、約0.3mg/kgの用量で対象の静脈内に投与される場合、抗体またはその抗原結合部分が(a)約1500から約2700μgh/mlの間の曲線下面積(AUC)、(b)約65から125mL/kgの間の分布容積、(c)約5から約8μg/mlの間のピーク濃度(Cmax)および(d)約0.1から約0.2ml/h/kgの間の排除速度を示すことができる組成物。
【選択図】なし
【解決手段】抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物であって、約0.3mg/kgの用量で対象の静脈内に投与される場合、抗体またはその抗原結合部分が(a)約1500から約2700μgh/mlの間の曲線下面積(AUC)、(b)約65から125mL/kgの間の分布容積、(c)約5から約8μg/mlの間のピーク濃度(Cmax)および(d)約0.1から約0.2ml/h/kgの間の排除速度を示すことができる組成物。
【選択図】なし
Description
本出願は、2011年7月13日提出の米国特許仮出願第61/507347号明細書の優先権を主張するものであり、前記特許文献はこれによりその全内容を参照により本明細書に組み込む。
喘息は、喘鳴音、息切れ、胸苦しさおよび咳により特徴付けられる気道の慢性炎症性障害である。米国ではおよそ2000万人が喘息に罹り、喘息患者の約75%が成人である。成人喘息患者のうち、喘息患者のおよそ60%が軽度疾患、約20%が中等度疾患、残りの20%が重度疾患に罹っている。
インターロイキン−13(IL−13)は、上昇レベルのIL−13が喘息患者の肺に存在し、これらのレベルは疾患重症度と相関している点で、ヒト喘息の病変形成において極めて重要であると考えられている(図1)。同様に、増加したIL−13は、中等度から重症喘息の患者で吸入コルチコステロイド(ICS)または全身性コルチコステロイドで治療され、症状を示し続けている患者の唾液にも肺検体にも存在する。さらに、ヒトIL−13遺伝子多型は喘息およびアトピー(アレルギー性過敏症)に関連している。IL−13は2種類の受容体、IL−13Rα1およびIL−13Rα2に結合する。IL−13は、喘息の複数の前臨床モデルにおいて様々な手段のIL−13アンタゴニズムを使用して有効性が実証されているので、十分に確認された喘息の標的である。
種々のヒト障害におけるヒトIL−13の役割のせいで、治療方針はIL−13活性を阻害するまたは相殺するように設計されてきた。特に、IL−13に結合して中和する抗体がIL−13活性を阻害する手段として求められてきた。しかし、喘息を治療するためにIL−13に結合することができる改良された抗体の必要性が当技術分野には存在する。
本発明は、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を使用して、喘息、例えば、軽度または中等度喘息を治療するための方法および組成物を提供する。
一態様では、本発明は抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物であって、約0.3mg/kgの用量で対象の静脈内に投与される場合、抗体またはその抗原結合部分が(a)約1500から約2700μgh/mlの間の曲線下面積(AUC);(b)約65から125mL/kgの間の分布容積;(c)約5から約8μg/mlの間のピーク濃度(Cmax)および(d)約0.1から約0.2ml/h/kgの間の排除速度を示すことができる組成物を提供する。
別の態様では、本発明は抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物であって、約3mg/kgの用量で対象の静脈内に投与される場合、抗体またはその抗原結合部分が(a)約21000から約33500μgh/mlの間の曲線下面積(AUC);(b)約55から約100mL/kgの間の分布容積;(c)約55から約90μg/mlの間のピーク濃度(Cmax)および(d)約0.08から約0.15ml/h/kgの間の排除速度を示すことができる組成物を提供する。
別の態様では、本発明は抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物であって、約10mg/kgの用量で対象の静脈内に投与される場合、抗体またはその抗原結合部分が(a)約75から約100μgh/mlの間の曲線下面積(AUC);(b)約90から約130mL/kgの間の分布容積;(c)約185から約250μg/mlの間のピーク濃度(Cmax)および(d)約0.1から約0.15ml/h/kgの間の排除速度を示すことができる組成物を提供する。
さらに別の態様では、本発明は抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物であって、約0.3mg/kgの用量で対象の皮下に投与される場合、抗体またはその抗原結合部分が(a)約125から約800μgh/mlの間の曲線下面積(AUC);および(b)約1.0から約6.0μg/mlの間のピーク濃度(Cmax)を示すことができる組成物を提供する。
別の態様では、本発明は抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物であって、約3mg/kgの用量で対象の皮下に投与される場合、抗体またはその抗原結合部分が(a)約1100から約8500μgh/mlの間の曲線下面積(AUC);および(b)約12から約60μg/mlの間のピーク濃度(Cmax)を示すことができる組成物を提供する。
一実施形態では、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分は13C5.5またはその抗原結合部分である。別の実施形態では、組成物は医薬組成物である。
別の態様では、本発明は、対象に本発明の組成物を投与しそれによって喘息を治療するまたは予防することにより、対象において喘息を治療するまたは予防する方法を提供する。一実施形態では、組成物は1回投与される。別の実施形態では、組成物は毎週投与される。さらに別の実施形態では、組成物は約3週間投与される。
一実施形態では、喘息は軽度から中等度喘息である。別の実施形態では、対象はヒトである。
別の実施形態では、方法は追加の薬剤の投与をさらに含む。一実施形態では、追加の薬剤は、治療剤、造影剤、細胞毒性剤、血管新生阻害剤、キナーゼ阻害剤、共刺激分子遮断剤、接着分子遮断剤、抗サイトカイン抗体またはその機能的断片、メトトレキサート、シクロスポリン、ラパマイシン、FK506、検出可能な標識またはレポーター、TNFアンタゴニスト、抗リウマチ薬、筋肉弛緩剤、麻酔薬、非ステロイド性抗炎症薬(NTHE)、鎮痛剤、麻酔、鎮静剤、局所麻酔、神経筋肉遮断剤、抗微生物剤、抗乾癬剤、コルチコステロイド、アナボリックステロイド、エリスロポエチン、免疫化、イムノグロブリン、免疫抑制剤、成長ホルモン、ホルモン置換薬、放射性薬剤、抗うつ剤、抗精神病薬、刺激物質、喘息薬、βアゴニスト、吸引用ステロイド、経口ステロイド、エピネフリンまたは類似体、サイトカインおよびサイトカインアンタゴニストからなる群から選択される。
別の態様では、本発明は抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を対象の静脈内に投与し、(a)約5から約235μg/mLの間の最大血清濃度(Cmax)および(b)約1500から約98000μgh/mLの間の血清濃度−時間曲線下面積(AUC)からなる群から選択される少なくとも1つの薬物動態学的特徴が、抗体またはその抗原結合部分の対象への投与に続いて実現されることにより、対象において喘息を治療する方法を提供する。
一実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は約0.3mg/kgの用量で投与される。一実施形態では、Cmaxは約5から約10μg/mLの間である。一実施形態では、AUCは約1500から約2700μgh/mLの間である。
別の実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は約3mg/kgの用量で投与される。一実施形態では、Cmaxは約55から約90μg/mLの間である。別の実施形態では、AUCは約20000から約34000μgh/mLの間である。
別の実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は約10mg/kgの用量で投与される。一実施形態では、Cmaxは約190から約235μg/mLの間である。一実施形態では、AUCは約75000から約100000μgh/mLの間である。
別の実施形態では、Cmax値は用量正規化後、約20から約30(μg/mL)/(mg/kg)の間である。別の実施形態では、AUCは用量正規化後、約6000から約10000(μgh/mL)/(mg/kg)の間である。
別の態様では、本発明は抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を対象に皮下投与し、(a)約1から約60μg/mLの間の最大血清濃度(Cmax)および(b)約125から約8100μgh/mLの間の血清濃度−時間曲線下面積(AUC)からなる群から選択される少なくとも1つの薬物動態学的特徴が、抗体またはその抗原結合部分の対象への投与に続いて実現されることにより、対象において喘息を治療する方法を提供する。
一実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は約0.3mg/kgの用量で投与される。一実施形態では、Cmaxは、約1から約6μg/mLの間である。別の実施形態では、AUCは、約100から約800μgh/mLの間である。
別の実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は約3mg/kgの用量で投与される。一実施形態では、Cmaxは、約12から約60μg/mLの間である。別の実施形態では、AUCは、約1100から約8100μgh/mLの間である。
一実施形態では、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分は13C5.5またはその抗原結合部分である。別の実施形態では、対象はヒトである。別の実施形態では、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分は1回投与される。別の実施形態では、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分は毎週投与される。さらに別の実施形態では、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分は約3週間投与される。
一実施形態では、喘息は軽度から中等度喘息である。
別の実施形態では、方法は追加の薬剤の投与をさらに含む。一実施形態では、追加の薬剤は、治療剤、造影剤、細胞毒性剤、血管新生阻害剤、キナーゼ阻害剤、共刺激分子遮断剤、接着分子遮断剤、抗サイトカイン抗体またはその機能的断片、メトトレキサート、シクロスポリン、ラパマイシン、FK506、検出可能な標識またはレポーター、TNFアンタゴニスト、抗リウマチ薬、筋肉弛緩剤、麻酔薬、非ステロイド性抗炎症薬(NTHE)、鎮痛剤、麻酔、鎮静剤、局所麻酔、神経筋肉遮断剤、抗微生物剤、抗乾癬剤、コルチコステロイド、アナボリックステロイド、エリスロポエチン、免疫化、イムノグロブリン、免疫抑制剤、成長ホルモン、ホルモン置換薬、放射性薬剤、抗うつ剤、抗精神病薬、刺激物質、喘息薬、βアゴニスト、吸引用ステロイド、経口ステロイド、エピネフリンまたは類似体、サイトカインおよびサイトカインアンタゴニストからなる群から選択される。
別の態様では、本発明は抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を約0.3mg/kgの用量で対象の皮下に投与し、(a)約24から31日の間の半減期(b)約3から約5日の間のTmaxおよび(c)少なくとも約60%の生物学的利用率からなる群から選択される少なくとも1つの薬物動態学的特徴が、抗体またはその抗原結合部分の対象への投与に続いて実現されることにより、対象において喘息を治療するための方法を提供する。一実施形態では、生物学的利用率は少なくとも約70%である。
別の態様では、本発明は抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を約3mg/kgの用量で対象の皮下に投与し、(a)約23から26日の間の半減期(b)約5日以下のTmaxおよび(c)少なくとも約60%の生物学的利用率からなる群から選択される少なくとも1つの薬物動態学的特徴が、抗体またはその抗原結合部分の対象への投与に続いて実現されることにより、対象において喘息を治療する方法を提供する。一実施形態では、生物学的利用率は少なくとも約70%である。
別の態様では、本発明は抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を約0.3mg/kgの用量で対象の静脈内に投与し、(a)約0.11から約0.19mL/hr/kgの間の排除速度および(b)約70から約130mL/kgの間の分布容積からなる群から選択される少なくとも1つの薬物動態学的特徴が、抗体またはその抗原結合部分の対象への投与に続いて実現されることを含む、対象において喘息を治療する方法を提供する。
別の態様では、本発明は抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を約3mg/kgの用量で対象の静脈内に投与し、(a)約0.08から約0.14mL/hr/kgの間の排除速度および(b)約55から約100mL/kgの間の分布容積からなる群から選択される少なくとも1つの薬物動態学的特徴が、抗体またはその抗原結合部分の対象への投与に続いて実現されることにより、対象において喘息を治療する方法を提供する。
別の態様では、本発明は抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を約10mg/kgの用量で対象の静脈内に投与し、(a)約0.09から約0.13mL/hr/kgの間の排除速度および(b)約85から約130mL/kgの間の分布容積からなる群から選択される少なくとも1つの薬物動態学的特徴が、抗体またはその抗原結合部分の対象への投与に続いて実現されることを含む、対象において喘息を治療する方法を提供する。
一実施形態では、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分は13C5.5またはその抗原結合部分である。別の実施形態では、対象はヒトである。一実施形態では、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分は1回投与される。別の実施形態では、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分は毎週投与される。さらに別の実施形態では、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分は3週間投与される。
一実施形態では、喘息は軽度から中等度喘息である。
別の実施形態では、方法は追加の薬剤の投与をさらに含む。一実施形態では、追加の薬剤は、治療剤、造影剤、細胞毒性剤、血管新生阻害剤、キナーゼ阻害剤、共刺激分子遮断剤、接着分子遮断剤、抗サイトカイン抗体またはその機能的断片、メトトレキサート、シクロスポリン、ラパマイシン、FK506、検出可能な標識またはレポーター、TNFアンタゴニスト、抗リウマチ薬、筋肉弛緩剤、麻酔薬、非ステロイド性抗炎症薬(NTHE)、鎮痛剤、麻酔、鎮静剤、局所麻酔、神経筋肉遮断剤、抗微生物剤、抗乾癬剤、コルチコステロイド、アナボリックステロイド、エリスロポエチン、免疫化、イムノグロブリン、免疫抑制剤、成長ホルモン、ホルモン置換薬、放射性薬剤、抗うつ剤、抗精神病薬、刺激物質、喘息薬、βアゴニスト、吸引用ステロイド、経口ステロイド、エピネフリンまたは類似体、サイトカインおよびサイトカインアンタゴニストからなる群から選択される。
一実施形態では、対象はヒトである。
別の態様では、本発明は抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物であって、約0.3mg/kg、1mg/kg、3mg/kgまたは10mg/kgの用量で対象に静脈内投与されると、抗体またはその抗原結合部分が本明細書、表または図に記載される薬物動態パラメータのいずれかを示すことができる組成物を提供する。
別の態様では、本発明は抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物であって、約0.3mg/kg、1mg/kgまたは3mg/kgの用量で対象に皮下投与されると、抗体またはその抗原結合部分が本明細書、表または図に記載される薬物動態パラメータのいずれかを示すことができる組成物を提供する。
別の態様では、本発明は抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を、約0.3mg/kg、1mg/kg、3mg/kgまたは10mg/kgの用量で対象の静脈内に投与し、本明細書、表または図に記載される薬物動態学的特徴のうちの少なくとも1つが、抗体またはその抗原結合部分の対象への投与に続いて実現されることにより、対象において喘息を治療するまたは予防する方法を提供する。
さらに別の態様では、本発明は抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を、約0.3mg/kg、1mg/kg、3mg/kgまたは10mg/kgの用量で対象の皮下に投与し、本明細書、表または図に記載される薬物動態学的特徴のうちの少なくとも1つが、抗体またはその抗原結合部分の対象への投与に続いて実現されることにより、対象において喘息を治療するまたは予防する方法を提供する。
本発明は、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を使用して、喘息、例えば、軽度または中等度喘息を治療するための方法および組成物を提供する。
本発明をさらに容易に理解し得るために、いくつかの用語をまず定義する。
本明細書において使用される「ポリペプチド」という用語は、アミノ酸のあらゆるポリマー鎖を表す。「ペプチド」および「タンパク質」という用語は、ポリペプチドという用語と互換的に使用され、同じく、アミノ酸のポリマー鎖を表す。「ポリペプチド」という用語は、固有または人工のタンパク質、タンパク質断片およびタンパク質配列のポリペプチド類似体を包含する。ポリペプチドは、単量体または多量体であり得る。
「単離されたタンパク質」または「単離されたポリペプチド」という用語は、その由来起源または由来源のために、その固有の状態において当該タンパク質またはポリペプチドとともに存在する天然に随伴される成分を伴わないタンパク質またはポリペプチドであり、同じ種に由来する他のタンパク質を実質的に含まず、異なる種から得られた細胞によって発現され、または天然には存在しない。したがって、化学的に合成されたポリペプチド、またはポリペプチドが本来由来する細胞とは異なる細胞系の中で合成されたポリペプチドは、それに本来付随している成分から「単離」されている。タンパク質は、本分野で周知のタンパク質精製技術を使用し、単離によって、本来付随している成分が実質的に存在しないようにすることもできる。
本明細書において使用される「回収する」という用語は、例えば、本分野で周知のタンパク質精製技術を使用して、単離によって、ポリペプチドなどの化学種を、本来付随する成分を実質的に含まないようにする方法を表す。
用語「IL−13」および「IL−13野生型」(本明細書ではIL−13、IL−13wtと略記される。)は、本明細書で使用されるように、主にTヘルパー2細胞により分泌されるサイトカインを含む。前記用語は13kDaポリペプチドの単量体タンパク質を含む。IL−13の構造は、例えば、Moy,Diblasio et al.2001年 J Mol Biol 310 219−30頁にさらに記載されている。用語IL−13は、標準組換え発現法により調製することが可能な組換えヒトIL−13(rhIL−13)を含むことが意図されている。ヒトIL−13のアミノ酸配列、配列番号1は当技術分野では公知である。
ヒトIL−13の配列−配列番号1
用語「IL−13バリアント」(本明細書ではIL−13vと略記される。)は、本明細書で使用されるように、配列番号1のアミノ酸残基130がアルギニンからグルタミンに変えられているIL−13のバリアント(R130Q)を含む。
本明細書で使用される「生物活性」とは、サイトカインのあらゆる固有の生物学的特性のことである。IL−13の生物学的特性には、IL−13受容体に結合することを含むが、これに限定されない(他の例には、ヒトB細胞内でIgEに転換し、炎症性サイトカイン産生を抑制するイムノグロブリンアイソタイプが含まれる。)。
第二の化学種との抗体、タンパク質またはペプチドの相互作用に関して、本明細書において使用される「特異的結合」または「特異的に結合する」という用語は、相互作用が、化学種、例えば、抗体上の特定の構造(例えば、抗原決定基またはエピトープ)の存在に依存し、例えば、抗体がタンパク質一般ではなく、特異的なタンパク質構造を認識し、結合することを意味する。抗体がエピトープ「A」に対して特異的であれば、標識された「A」および抗体を含有する反応中での、エピトープAを含有する分子(すなわち、標識されていない遊離のA)の存在は、抗体に結合した、標識されたAの量を減少させる。
本明細書において使用される「抗体」という用語は、4つのポリペプチド鎖(2つの重(H)鎖および2つの軽(L)鎖)から構成されるあらゆる免疫グロブリン(Ig)分子またはIg分子の本質的なエピトープ結合特性を保持したすべての機能的断片、変異体、バリアントまたはこれらの誘導体を広く表すものとする。このような変異体、バリアントまたは誘導体抗体のフォーマットは、本分野において公知である。これらの非限定的な実施形態は、本明細書に論述されている。一実施形態では、本発明の組成物および方法において使用される抗体は、米国特許第7,915,388号に記載される抗IL−13抗体13C5.5であり、前記特許文献は参照により本明細書に組み込む。別の実施形態では、本発明の組成物および方法において使用される抗体は、抗体6A1、3G4、トラロキヌマブ(tralokinumab)、レブリキズマブ(lebrikizumab)、QAZ−576、IMA−638またはIMA−026である。
完全長の抗体において、各重鎖は、重鎖可変領域(本明細書において、IICVRまたはVIIと略称される。)および重鎖定常領域から構成される。重鎖定常領域は、3つのドメインCH1、CH2およびCH3から構成される。各軽鎖は、軽鎖可変領域(本明細書において、LCVRまたはVLと略称される。)および軽鎖定常領域から構成される。軽鎖定常領域は、1つのドメインCLから構成される。VHおよびVL領域は、より保存された領域(フレームワーク領域(FR)と称される。)が散在された超可変領域(相補性決定領域(CDR)と称される。)へ、さらに細分割することが可能である。各VHおよびVLは、FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4の順で、アミノ末端からカルボキシ末端に配置された3つのCDRおよび4つのFRから構成される。免疫グロブリン分子は、あらゆる種類(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgAおよびIgY)、クラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1およびIgA2)またはサブクラスであり得る。
本明細書において使用される抗体の「抗原結合部分」(または単に「抗体部分」)という用語は、抗原(例えば、IL−13)に特異的に結合する能力を保持する、抗体の1つ以上の断片を表す。抗体の抗原結合機能は、完全長抗体の断片によって実行可能であることは示されている。このような抗体の実施形態は、二特異的、二重特異的または多重特異的フォーマットでもあり得、2つまたはそれ以上の異なる抗原に特異的に結合する。抗体の「抗原結合部分」という用語に包含される結合断片の例には、(i)Fab断片(VL、VH、CLおよびCH1ドメインからなる一価断片)、(ii)F(ab’)2断片(ヒンジ領域において、ジスルフィド架橋によって連結された2つのFab断片を含む二価断片)、(iii)VHおよびCH1ドメインからなるFd断片、(iv)抗体の単一アームのVLおよびVHドメインからなるFv断片、(v)単一の可変ドメインを含むdAb断片(Ward et al.(1989)Nature 341:544−546、参照により本明細書に組み込まれる、Winter et al.,PCT公開WO90/05144A1)および(vi)単離された相補性決定領域(CDR)が含まれる。さらに、Fv断片の2つのドメインであるVLおよびVHは別個の遺伝子によってコードされているが、これらは、VLおよびVH領域が対合して一価分子を形成している単一のタンパク質鎖として、これらの作製を可能とする合成リンカーによって、組換え法を用いて連結することが可能である(一本鎖Fv(scFv)として知られている。例えば、Bird et al.(1988)Science 242:423−426およびHuston et al.(1988)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:5879−5883を参照)。このような一本鎖抗体も、抗体の「抗原結合部分」という用語に包含されるものとする。ダイアボディなどの一本鎖抗体の他の形態も包含される。ダイアボディは、VHおよびVLドメインが一本鎖ポリペプチド鎖上に発現されているが、同一鎖上にある2つのドメイン間での対合を可能とするには短すぎるリンカーを使用することにより、両ドメインを別の鎖の相補的ドメインと対合するように強制し、2つの抗原結合部位を作出する二価の二特異的抗体である(例えば、Holliger,P.,et al.(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444−6448;Poljak,R.J.,et al.(1994)Structure 2:1121−1123を参照)。このような抗体結合部分は、本分野において公知である(Kontermann and Dubel eds.,Antibody Engineering(2001)Springer−Verlag.New York.790 pp.(ISBN3−540−41354−5)。
本明細書で使用される「抗体構築物」という用語は、リンカーポリペプチドまたは免疫グロブリン定常ドメインに連結された本発明の抗原結合部分のうちの1つ以上を含むポリペプチドを表す。リンカーポリペプチドはペプチド結合により結合された2つ以上のアミノ酸残基を含み、1つ以上の抗原結合部分を連結するのに使用される。該リンカーポリペプチドは当技術分野では周知である(例えば、Holliger,P.,et al.(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444−6448頁;Poljak,R.J.,et al.(1994)Structure 2:1121−1123頁参照)。免疫グロブリン定常ドメインとは、重または軽鎖定常ドメインを表す。ヒトIgG重鎖および軽鎖定常ドメインアミノ酸配列は当技術分野では公知であり、その内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7,915,388号の表2に開示されている。
さらに、抗体またはその抗原結合部分は、前記抗体または抗体部分と1つ以上の他のタンパク質もしくはペプチドとの共有結合または非共有結合により形成されるさらに大きな免疫接着分子の一部であり得る。該免疫接着分子の例は、四量体scFv分子を作製するためのストレプトアビジンコア領域の使用(Kipriyanov,S.M.、et al.(1995)Human Antibodies and Hybridomas 6:93−101頁)ならびに二価およびビオチン化scFv分子を作製するためのシステイン残基、マーカーペプチドおよびC末端ポリヒスチジンタグの使用(Kipriyanov,S.M.、et al.(1994)Mol.Immunol.31:1047−1058頁)を含む。FabおよびF(ab’)2断片などの抗体部分は、全抗体のそれぞれパパインまたはペプシン消化などの従来の技法を使用して全抗体から調製することが可能である。さらに、抗体、抗体部分および免疫接着分子は、本明細書に記載されている標準組換えDNA技法を使用して得ることが可能である。
本明細書で使用される「単離された抗体」は、異なる抗原特異性を有する他の抗体が実質的にない抗体(例えば、IL−13に特異的に結合する単離された抗体はIL−13以外の抗原に特異的に結合する抗体が実質的にない。)を表すものとする。しかし、IL−13に特異的に結合する単離された抗体は、他の種由来のIL−13分子などの他の抗原に交差反応性を有し得る。さらに、単離された抗体は、他の細胞物質および/または化学物質が実質的にないことがあり得る。
本明細書において使用される「ヒト抗体」という用語は、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列に由来する可変領域および定常領域を有する抗体を含むものとする。本発明のヒト抗体は、例えば、CDR、特にCDE3中に、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列によってコードされないアミノ酸残基(例えば、インビトロでのランダムな突然変異導入もしくは部位特異的突然変異導入によって、またはインビボでの体細胞変異によって導入された変異)を含み得る。しかしながら、本明細書において使用される「ヒト抗体」という用語は、マウスなどの別の哺乳動物種の生殖系列に由来するCDR配列がヒトフレームワーク配列上に移植された抗体を含まないものとする。
本明細書において使用される「組換えヒト抗体」という用語は、宿主細胞中に形質移入された組換え発現ベクターを用いて発現された抗体(その内容が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7,915,388号にさらに記載されている。)、組換えコンビナトリアルヒト抗体ライブラリーから単離された抗体(Hoogenboom H.R.,(1997)TIB Tech.15:62−70;Azzazy H.,and Highsmith W.E.,(2002)Clin.Biochem.35:425−445;Gavilondo J.V.,and Larrick J.W.(2002)BioTechniques 29:128−145;Hoogenboom H.,and Chames P.(2000)Immunology Today 21:371−378)、ヒト免疫グロブリン遺伝子に対して遺伝子導入されている動物(例えば、マウス)から単離された抗体(例えば、Taylor,L.D.,et al.(1992)Nucl.Acids Res.20:6287−6295;Kellermann S−A.,and Green L.L.(2002)Current Opinion in Biotechnology 13:593−597;Little M.et al(2000)Immunology Today 21:364−370参照)またはヒト免疫グロブリン遺伝子配列の、他のDNA配列へのスプライシングを含む他のいずれかの手段によって調製され、発現され、作製され、もしくは単離された抗体など、組換え手段によって調製され、発現され、作製され、もしくは単離されたすべてのヒト抗体を含むものとする。このような組換えヒト抗体は、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列に由来する可変領域および定常領域を有する。しかしながら、ある種の実施形態において、このような組換えヒト抗体は、インビトロ突然変異導入(または、ヒトIg配列に対して遺伝子導入された動物が使用される場合には、インビボ体細胞突然変異導入)に供され、したがって、組換え抗体のVHおよびVL領域のアミノ酸配列は、ヒト生殖系列VHおよびVL配列に由来し、これらの配列に関連しつつも、インビボで、ヒト抗体生殖系列レパートリー内には、天然に存在しない場合があり得る配列である。一実施形態は、Jermutus et al.、PCT出願番号WO 2005/007699 A2に開示されているライブラリーなどのヒトIgファージライブラリーを使用するなどの、しかしこれに限定されない当技術分野で周知の技法を使用して産生することができるヒトIL−13に結合することができる完全ヒト抗体を提供する。
「キメラ抗体」という用語は、ヒト定常領域に連結されたマウス重鎖および軽鎖可変領域を有する抗体など、ある種に由来する重鎖および軽鎖可変領域配列ならびに別の種に由来する定常領域配列を含む抗体を表す。
「CDR移植された抗体」という用語は、マウスCDRの1つ以上(例えば、CDR3)がヒトCDR配列で置換されているマウス重鎖および軽鎖可変領域を有する抗体など、ある種に由来する重鎖および軽鎖可変領域配列を含むが、VHおよび/またはVLのCDR領域の1つ以上の配列が、別の種のCDR配列と置換されている抗体を表す。
用語「ヒト化抗体」とは、非ヒト種(例えば、マウス)由来の重鎖および軽鎖可変領域配列を含むが、VHおよび/またはVL配列の少なくとも1部がより「ヒトに近い」、すなわち、ヒト生殖系列可変配列により類似しているように変更されている抗体のことである。ヒト化抗体の一種は、CDR移植抗体であり、この抗体ではヒトCDR配列が非ヒトVHおよびVL配列中に導入されて対応する非ヒトCDR配列に取って代わっている。一実施形態では、ヒト化抗ヒトIL−13抗体および抗原結合部分が提供される。該抗体は、Kasaian et al PCT出願番号WO 2005/123126 A2に開示されている抗体などの、伝統的ハイブリドーマ技術、続いてインビトロ遺伝子操作を使用するヒト化を使用してマウス抗IL−13モノクローナル抗体を得ることにより産生された。
「Kabat番号」、「Kabat定義」および「Kabat標識」という用語は、本明細書において、互換的に使用される。本分野において認められているこれらの用語は、抗体またはその抗原結合部分の重鎖および軽鎖可変領域中の他のアミノ酸残基に比べて、より可変的な(すなわち、超可変的な)アミノ酸残基に付番するシステムを表す(Kabat et al.(1971)Ann.NY Aca,Sci.190:382−391およびKabat,E.A.,et al.(1991)Sequences of Proteins of Immunological Interest,Fifth Edition,U.S.Department of Health and Human Services,NIH Publication NO.91−3242)。重鎖可変領域の場合、超可変領域は、CDR1に対するアミノ酸位置31から35、CDR2に対するアミノ酸位置50から65およびCDR3に対するアミノ酸位置95から102にわたる。軽鎖可変領域の場合、超可変領域は、CDR1に対するアミノ酸位置24から34、CDR2に対するアミノ酸位置50から56およびCDR3に対するアミノ酸位置89から97にわたる。
本明細書で使用されるように、用語「アクセプター」および「アクセプター抗体」とは、フレームワーク領域のうちの1つ以上のアミノ酸配列の少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%を提供するまたはコードする抗体または核酸配列のことである。いくつかの実施形態では、用語「アクセプター」とは、定常領域を提供するまたはコードする抗体アミノ酸または核酸配列のことである。さらに別の実施形態では、用語「アクセプター」とは、フレームワーク領域のうちの1つ以上および定常領域を提供するまたはコードする抗体アミノ酸または核酸配列のことである。特定の実施形態では、用語「アクセプター」とは、フレームワーク領域のうちの1つ以上のアミノ酸配列の少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%または100%を提供するまたはコードするヒト抗体アミノ酸または核酸配列のことである。この実施形態に従って、アクセプターは、ヒト抗体の1つ以上の特定の位置に存在しない少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個または少なくとも10個のアミノ酸残基を含有し得る。アクセプターフレームワーク領域および/またはアクセプター定常領域は、例えば、生殖系列抗体遺伝子、成熟抗体遺伝子、機能的抗体(例えば、当技術分野で周知の抗体、開発中の抗体または市販されている抗体)に由来する、またはそれらから得られてもよい。
本明細書で使用される「CDR」という用語は、抗体可変配列内の相補性決定領域を表す。重鎖および軽鎖の各可変領域中には3つのCDRが存在し、これらは、各可変領域に対して、CDR1、CDR2およびCDR3と表記される。本明細書において使用される「CDRセット」という用語は、抗原に結合することが可能な単一の可変領域中に存在する3つのCDRの群を表す。これらのCDRの正確な境界は、異なる系に従って、異なって定義されてきた。Kabatによって記載された系(Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest(National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1987)and(1991))は、抗体のいずれの可変領域に対しても適用可能な明瞭な残基付番系を提供するのみならず、3つのCDRを定義する正確な残基境界を提供する。これらのCDRは、KabatCDRと称され得る。Chothiaおよび共同研究者(Chothia&Lesk,J.Mol.Biol.196:901−917(1987)およびChothia et al.,Nature 342:877−883(1989))は、KabatCDR内のある種の亜部分が、アミノ酸配列のレベルで大きな多様性を有するにも関わらず、ほぼ同一のペプチド骨格立体構造を採ることを見出した。これらの亜部分は、L1、L2およびL3またはH1、H2およびH3(「L」および「H」は、それぞれ、軽鎖および重鎖領域を表記する。)と表記される。これらの領域は、ChothiaCDRと称される場合があり、これは、KabatCDRと重複する境界を有する。KabatCDRと重複するCDRを定義する他の境界が、Padlan(FASEB J.9,133−139(1995))およびMacCallum(J.Mol.Biol.262(5):732−45(1996))によって記載されている。さらに別のCDR境界定義が、上記系の1つに厳格に従わない場合があり得るが、それにも関わらず、KabatCDRと重複するが、これらは、特定の残基または残基の群またはさらにはCDR全体が、抗原結合に著しい影響を与えないという予測または実験的な発見に照らして、短縮または延長され得る。本明細書に使用されている方法は、これらの系のいずれかに従って定義されたCDRを使用し得るが、好ましい実施形態は、KabatまたはChothiaによって定義されたCDRを使用する。
本明細書で使用されるように、「カノニカル」残基という用語は、Chothia et al.(J.Mol.Biol.196:901−907頁(1987);Chothia et al.、J.Mol.Biol.227:799頁(1992)、これらの両文献は参照により本明細書に組み込まれている。)により定義される特定のカノニカルCDR構造を定義するCDRまたはフレームワークにおける残基を表す。Chothia et al.によれば、多くの抗体のCDRの決定的に重要な部分は、アミノ酸配列のレベルでは大きな多様性があるにもかかわらずほぼ同一のペプチド骨格確証を有している。各カノニカル構造は、主に、ループを形成するアミノ酸残基の近接セグメントに対して一組のペプチド骨格回旋角を特定する。
本明細書で使用されるように、「ドナー」および「ドナー抗体」という用語は、1つ以上のCDRを提供する抗体を表す。好ましい実施形態では、ドナー抗体はフレームワーク領域が得られるまたは由来する抗体とは異なる種由来の抗体である。ヒト化抗体という状況では、「ドナー抗体」という用語は1つ以上のCDRを提供する非ヒト抗体を表す。
本明細書で使用される「フレームワーク」または「フレームワーク配列」という用語は、CDRを差し引いた可変領域の残りの配列を表す。CDR配列の正確な定義は、異なる系によって決定され得るので、フレームワーク配列の意義は、これに対応して、異なる解釈に供せられる。6つのCDR(軽鎖のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3ならびに重鎖のCDR−H1、CDR−H2およびCDR−H3)は、軽鎖および重鎖上のフレームワーク領域も、各鎖上の4つの亜領域(FR1、FR2、FR3およびFR4)に分割し、CDR1はFR1とFR2の間に位置し、CDR2はFR2とFR3の間に、CDR3はFR3とFR4の間に位置する。他者によって表記されるように、FR1、FR2、FR3またはFR4として特定の亜領域を特定せずに、フレームワーク領域は、天然に存在する単一の免疫グロブリン鎖の可変領域内の組み合わされたFRを表す。本明細書において使用される、1つのFRは、4つの亜領域の1つを表し、複数のFRは、フレームワーク領域を構成する4つの亜領域の2つまたはそれ以上を表す。
ヒト重鎖および軽鎖アクセプター配列は当技術分野では公知である。本発明の一実施形態では、ヒト重鎖および軽鎖アクセプター配列は、その内容が参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第7,915,388号に開示されている表3および表4に記載される配列から選択される。
本明細書において使用される「生殖系列抗体遺伝子」または「遺伝子断片」という用語は、特定の免疫グロブリンの発現のために遺伝的再編成および変異をもたらす成熟プロセスを経ていない非リンパ系細胞によってコードされる免疫グロブリン配列を表す。(例えば、Shapiro et al.,Crit.Rev.Immunol.22(3):183−200(2002);Marchalonis et al.,Adv.Exp.Med.Biol.484:13−30(2001)参照)。本発明の様々な実施形態によって提供される利点の1つは、生殖系列抗体遺伝子は、成熟した抗体遺伝子より、種内の個体に特徴的な必須のアミノ酸配列構造を保存する傾向がより大きく、このため、その種において治療的に使用された場合に、外来源に由来するものと認識される可能性がより低いという認識から生じる。
本明細書で使用されるように、「キー」残基という用語は、抗体、特にヒト化抗体の結合特異性および/または親和性により多くの影響を及ぼす可変領域内のある種の残基を表す。キー残基は、以下の:CDRに隣接する残基、潜在的グリコシル化部位(はN−またO−グリコシル化部位のどちらかであり得る)、希少残基、抗原と相互作用することができる残基、CDRと相互作用することができる残基、カノニカル残基、重鎖可変領域と軽鎖可変領域間の接触残基、Vernierゾーン内の残基および可変重鎖CDR1のChothia定義と第一の重鎖フレームワークのKabat定義間で重複する領域における残基のうちの1つ以上を含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるように、「ヒト化抗体」という用語は、目的の抗原に免疫特異的に結合し、ヒト抗体のアミノ酸配列を実質的に有するフレームワーク(FR)領域および非ヒト抗体のアミノ酸配列を実質的に有する相補的決定領域(CDR)を含む抗体またはそのバリアント、誘導体、類似体もしくは断片である。CDRに関して、本明細書において使用される「実質的に」という用語は、非ヒト抗体CDRのアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%または少なくとも99%同一のアミノ酸配列を有するCDRを表す。ヒト化抗体は、少なくとも1つの、典型的には2つの可変ドメイン(Fab、Fab’、F(ab’)2、FabC、Fv)のすべてを実質的に含み、CDR領域のすべてまたは実質的にすべては非ヒト免疫グロブリン(すなわち、ドナー抗体)のものに対応し、フレームワーク領域のすべてまたは実質的にすべてが、ヒト免疫グロブリンコンセンサス配列のものである。好ましくは、ヒト化抗体はイムノグロブリン定常領域(Fc)、典型的にはヒトイムノグロブリンの定常領域の少なくとも一部も含む。いくつかの実施形態において、ヒト化抗体は、軽鎖と、重鎖の少なくとも可変ドメインの両方を含有する。この抗体は、重鎖のCH1、ヒンジ、CH2、CH3およびCH4領域も含み得る。いくつかの実施形態において、ヒト化抗体は、ヒト化軽鎖のみを含有する。いくつかの実施形態において、ヒト化抗体は、ヒト化重鎖のみを含有する。特定の実施形態において、ヒト化抗体は、軽鎖のヒト化可変ドメインおよび/またはヒト化重鎖のみを含有する。
本発明の一実施形態では、ヒト化抗IL−13抗体は13C5.5である。13C5.5は、配列番号2(重鎖可変領域)および配列番号3(軽鎖可変領域)の配列を有する。米国特許第7,915,388号も参照されたい。前記特許文献の全内容は参照により本明細書に組み込む。
配列番号2−重鎖可変領域13C5.5
配列番号3−軽鎖可変領域13C5.5
ヒト化抗体は、IgM、IgG、IgD、IgAおよびIgEを含むどんなクラスの免疫グロブリンからでも、および限定なしにIgG1、IgG2、IgG3およびIgG4を含むどんなアイソタイプからでも選択され得る。ヒト化抗体は、1つを超えるクラスまたはアイソタイプ由来の配列を含み得、特定の定常ドメインを、当技術分野で周知の技法を使用して所望のエフェクター機能を最適化するように選択し得る。
ヒト化抗体のフレームワークおよびCDR領域は、親配列に正確に一致する必要はなく、例えば、ドナー抗体CDRまたはコンセンサスフレームワークは、その部位のCDRまたはフレームワーク残基がドナー抗体にもコンセンサスフレームワークにも一致しないように、少なくとも1つのアミノ酸残基の置換、挿入および/または欠失により変異誘発され得る。しかし、好ましい実施形態では、該変異は広範にはならない。通常、ヒト化抗体残基の少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、さらに好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%は、親FRおよびCDR配列の残基に一致する。本明細書で使用されるように、「コンセンサスフレームワーク」という用語は、コンセンサス免疫グロブリン配列におけるフレームワーク領域を表す。本明細書で使用されるように、「コンセンサス免疫グロブリン配列」という用語は、関連する免疫グロブリン配列のファミリーにおいて最も頻繁に存在するアミノ酸(またはヌクレオチド)から形成される配列を表す(例えば、Winnaker、From Genes to Clones(Verlagsgesellschaft、Weinheim、Germany 1987参照)。免疫グロブリンのファミリーでは、コンセンサス配列における各位置は、そのファミリーにおいてその位置に最も頻繁に存在するアミノ酸により占められている。2つのアミノ酸が同じように頻繁に存在する場合、どちらでもコンセンサス配列に含まれることが可能である。
本明細書で使用されるように、「Vernier」ゾーンとは、Foote and Winter(1992年、J.Mol.Biol.224:487−499頁、この文献は参照により本明細書に組み込まれている。)により記載されているように、抗原に合わせてCDR構造を適合させそのフィットを微調整し得るフレームワーク残基のサブセットを表す。Vernierゾーン残基はCDRの基礎をなす層を形成し、CDRの構造および抗体の親和性に影響を及ぼし得る。
用語「多価結合タンパク質」は、2つ以上の抗原結合部位を含む結合タンパク質を意味するのに本明細書では使用される。多価結合タンパク質は、好ましくは3つ以上の抗原結合部位を有するように操作されており、一般には天然に存在するタンパク質ではない。用語「多重特異的結合タンパク質」とは、2つ以上の関連するまたは無関係な標的に結合することができる結合タンパク質のことである。本明細書で使用される二重可変ドメイン(DVD)結合タンパク質は、2つ以上の抗原結合部位を含む結合タンパク質であり、四価または多価結合タンパク質である。該DVDは単一特異性、すなわち、1つの抗原に結合することができるまたは多重特異性、すなわち、2つ以上の抗原に結合することができるのでもよい。2つの重鎖DVDポリペプチドおよび2つの軽鎖DVDポリペプチドを含むDVD結合タンパク質はDVD Igと呼ばれる。DVD Igのそれぞれ半分は、重鎖DVDポリペプチドおよび軽鎖DVDポリペプチドおよび2つの抗原結合部位を含む。それぞれの結合部位は重鎖可変ドメインおよび軽鎖可変ドメインを含み、抗原結合部位あたり全部で6つのCDRが抗原結合に関与している。
本明細書で使用されるように、「中和する」という用語は、結合タンパク質がサイトカインに特異的に結合する場合のサイトカインの生物学的活性の中和を表す。好ましくは、中和結合タンパク質は、IL−13への結合および/またはIL−13が、IL−13の生物学的活性および/またはIL−13の阻害となる、中和抗体である。好ましくは、中和結合タンパク質はIL−13および/またはIL−13に結合し、IL−13および/またはIL−13の生物学的活性を少なくとも約20%、40%、60%、80%、85%またはそれより多く減少する。中和結合タンパク質によるIL−13および/またはIL−13の生物学的活性の阻害は、当技術分野で周知のIL−13および/またはIL−13生物学的活性の1つ以上の指標を測定することにより評価することが可能である。例えば、A−549細胞によるTARC(CCL−17)のヒトIL−13誘導産生の阻害は測定することが可能である(米国特許第7,915,388号の実施例1.1C参照。前記特許文献の内容は参照により本明細書に組み込む。)。
用語「活性」には、抗原に対する抗体、例えば、IL−13抗原に結合する抗IL−13抗体の結合特異性/親和性および/または抗体、例えば、IL−13へのその結合、例えば、IL−13の生物活性を阻害する抗IL−13抗体の中和能力などの活性が含まれる。例えば、A−549細胞によるTARC(CCL−17)のヒトIL−13誘導産生の阻害(米国特許第7,915,388号の実施例1.1C参照。前記特許文献の内容は参照により本明細書に組み込む。)。
「エピトープ」という用語には、免疫グロブリンまたはT細胞受容体に特異的に結合することができる、あらゆるポリペプチド決定基が含まれる。ある種の実施形態において、エピトープ決定基は、アミノ酸、糖側鎖、ホスホリルまたはスルホリルなどの分子の化学的に活性な表面基を含み、ある種の実施形態において、特異的な三次元構造的特徴および/または特異的な電荷特徴を有し得る。エピトープとは、抗体によって結合される抗原の領域である。ある種の実施形態において、抗体が、タンパク質および/または高分子の複雑な混合物中で、その標的抗原を優先的に認識する場合に、抗体は抗原を特異的に結合すると言われる。
本明細書において使用される「表面プラズモン共鳴」という用語は、例えば、BIAcoreシステム(Pharmacia Biosensor AB、Uppsala、SwedenおよびPiscataway、N.J.)を用いて、バイオセンサーマトリックス内のタンパク質濃度の変化を検出することによって、リアルタイムな生物特異的相互作用の分析を可能とする光学現象を表す。さらなる記載については、Jonsson,U.,et al.(1993)Ann.Biol.Clin.51:19−26;Jonsson et al.(1991)BioTechniques 11:620−627;Johnsson,B.,et al.(1995)J.Mol.Recognit.8:125−131;およびJohnnson,B.,et al.(1991)Anal.Biochem.198:268−277を参照されたい。
本明細書において使用される「Kon」という用語は、本分野で知られている抗体/抗原複合体を形成する、抗体と抗原の結合についての結合速度(on rate)定数を表すものとする。
本明細書において使用される「Koff」という用語は、抗体の、本分野で知られている抗体/抗原複合体からの解離についての解離速度(off rate)定数を表すものとする。
本明細書において使用される「KD」という用語は、本分野で知られている特定の抗体−抗原相互作用の解離定数を表すものとする。
本明細書において使用される「標識された結合タンパク質」という用語は、結合タンパク質の同定を与える標識が取り込まれたタンパク質を表す。好ましくは、標識は、検出可能なマーカーであり、例えば、放射性標識されたアミノ酸の取り込み、または印を付けたアビジン(例えば、光学的方法または比色分析法によって検出することができる、蛍光マーカーまたは酵素活性を含有するストレプトアビジン)によって検出することができるビオチン部分のポリペプチドへの付着である。ポリペプチド用の標識の例には、以下の放射性同位体または放射性核種(例えば、3H、14C、35S、90Y、99Tc、111In、125I、131I、177Lu、166Hoまたは153Sm);蛍光標識(例えば、FITC、ローダミン、ランタニドリン光体)、酵素的標識(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼ);化学発光マーカー;ビオチニル基;二次レポーターによって認識される所定のポリペプチドエピトープ(例えば、ロイシンジッパー対配列、二次抗体に対する結合部位、金属結合ドメイン、エピトープタグ);および磁気薬剤、例えば、ガドリニウムキレートが含まれるが、これらに限定されない。
「抗体連結体」という用語は、第二の化学部分(治療剤または細胞毒性剤など)に化学的に連結された、抗体などの結合タンパク質を表す。本明細書において、「薬剤」という用語は、化学的化合物、化学的化合物の混合物、生物学的高分子または生物由来物質から作製された抽出物を表記するために使用される。好ましくは、治療剤または細胞毒性剤には、百日咳毒素、タキソール、サイトカラシンB、グラミシジンD、臭化エチジウム、エメチン、マイトマイシン、エトポシド、テノポシド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、コルヒチン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ジヒドロキシアントラシンジオン、ミトキサントロン、ミトラマイシン、アクチノマイシンD、1−デヒドロテストステロン、グルココルチコイド、プロカイン、テトラカイン、リドカイン、プロプラノロールおよびピューロマイシンならびにこれらの類似体または相同体が含まれるが、これらに限定されるものではない。
本明細書において使用される「結晶」および「結晶化された」という用語は、結晶の形態で存在する抗体またはその抗原結合部分を表す。結晶は、物質の固体状態の一形態であり、これは、非晶質の固体状態または液体の結晶状態などの他の形態とは異なる。結晶は、原子、イオン、分子(例えば、抗体などのタンパク質)または分子集合体(例えば、抗原/抗体複合体)の規則的な反復する三次元配列から構成される。これらの三次元配列は、本分野においてよく理解されている特異的な数学的関係に従って整列されている。結晶中で反復されている基礎的単位または構築ブロックは、非対称単位と呼ばれる。所定の十分に整えられた結晶的対称性に合致する配置での非対称単位の反復は、結晶の「単位格子」を与える。すべての三次元中での規則的な転換による単位格子の反復は、結晶を与える。Giege,R. and Ducruix,A.Barrett,Crystallization of Nucleic Acids and Proteins,a Practical Approach,2nd ea.,pp.201−16,Oxford University Press,New York,N.Y.(1999)を参照されたい。
本明細書において言及される「ポリヌクレオチド」という用語は、2つまたはそれ以上のヌクレオチド(リボヌクレオチドもしくはデオキシヌクレオチドのいずれかまたはヌクレオチドのいずれかのタイプの修飾された形態)のポリマー形態を意味する。本用語は、DNAの一本鎖および二本鎖形態を含むが、好ましくは二本鎖DNAである。
本明細書において使用される「単離されたポリペプチド」という用語は、(例えば、ゲノム、cDNAもしくは合成起源またはこれらのいくつかの組合せの)ポリヌクレオチドを意味するものとし、その起源のために、「単離されたポリヌクレオチド」は、「単離されたポリヌクレオチド」が本来その中でともに見出されるポリヌクレオチドの全部または一部と会合していない、本来連結されていないポリヌクレオチドに作用可能に連結されている、またはより大きな配列の一部として本来存在しない、ことを意味する。
本明細書において使用される「ベクター」という用語は、核酸分子に連結されている別の核酸を輸送することができる該核酸分子を表すものとする。ベクターの1つの種類は「プラスミド」であり、これは、その中にさらなるDNAセグメントを連結し得る環状二本鎖DNAループを表す。ベクターの別の種類はウイルスベクターであり、ここで、追加のDNAセグメントはウイルスゲノム中に連結され得る。ある種のベクターは、当該ベクターがその中に導入された宿主細胞中で自律的複製を行うことができる(例えば、細菌の複製起点を有する細菌ベクターおよびエピソーム哺乳動物ベクター)。他のベクター(例えば、非エピソーム哺乳動物ベクター)は、宿主細胞中へ導入されて、宿主細胞のゲノム中に組み込まれることが可能であり、これにより、宿主ゲノムとともに複製される。さらに、ある種のベクターは、それらが作用可能に連結されている遺伝子の発現を誘導することが可能である。このようなベクターは、本明細書において、「組換え発現ベクター」(または単に、「発現ベクター」)と称される。一般に、組換えDNA技術において有用な発現ベクターは、しばしば、プラスミドの形態である。プラスミドは、最も一般的に使用されるベクターの形態であるので、本明細書において、「プラスミド」および「ベクター」は互換的に使用され得る。しかしながら、本発明は、均等な機能を果たす、ウイルスベクターなどの(例えば、複製欠損レトロウイルス、アデノウイルスおよびアデノ随伴ウイルス)発現ベクターのような他の形態を含むものとする。
「作用可能に連結された」という用語は、記載された成分をそれらを所期の様式で機能させることができる関係にある併置状態を表す。コード配列に対して「作用可能に連結された」制御配列は、制御配列と適合的な条件下で、コード配列の発現が達成されるように連結されている。「作用可能に連結された」配列は、目的の遺伝子と連続する発現調節配列および目的の遺伝子を調節するように、トランスにてまたは離れて作用する発現調節配列の両方を含む。本明細書において使用される「発現調節配列」という用語は、連結されているコード配列の発現およびプロセッシングに影響を与えるために必要であるポリヌクレオチド配列を表す。発現調節配列には、適切な転写開始、終結、プロモーターおよびエンハンサー配列;スプライシングおよびポリアデニル化シグナルなどの効率的なRNAプロセッシングシグナル;細胞質mRNAを安定化させる配列;翻訳効率を増強する配列(すなわち、Kozakコンセンサス配列);タンパク質の安定性を増強する配列;および所望であれば、タンパク質分泌を増強させる配列が含まれる。このような調節配列の性質は、宿主生物に応じて異なる。原核生物では、このような調節配列は、一般に、プロモーター、リボソーム結合部位および転写終結配列を含む。真核生物では、一般に、このような調節配列には、プロモーターおよび転写終結配列が含まれ得る。「調節配列」という用語は、その存在が発現およびプロセッシングに不可欠である成分を含むものとし、その存在が有利である追加の成分、例えば、リーダー配列および融合対配列も含むことが可能である。本発明のタンパク質構築物は、発現カセット、ベクター、組換え宿主細胞を含む当技術分野で公知の発現ベクターおよび宿主細胞、ならびに組換えポリタンパク質および単一オープンリーディングフレーム由来のプレタンパク質の組換え発現およびタンパク質プロセシングのための方法を使用して発現させ精製し得る(例えば、WO 2007/014162参照。前記特許文献の全内容は参照により本明細書に組み込む。)。
本明細書において定義される「形質転換」とは、外来DNAが宿主細胞に入るすべてのプロセスを表す。形質転換は、本分野で周知の様々な方法を用いて、自然の条件または人工の条件下で起こり得る。形質転換は、原核または真核宿主細胞中へ外来核酸配列を挿入するためのいずれかの公知の方法に依拠し得る。本方法は、形質転換されている宿主細胞に基づいて選択され、ウイルス感染、電気穿孔、リポフェションおよび粒子照射を含み得るが、これらに限定されない。このような「形質転換された」細胞には、挿入されたDNAが、自律的に複製するプラスミドとして、または宿主染色体の一部として、その中で複製することできる安定に形質転換された細胞が含まれる。これらには、挿入されたDNAまたはRNAを、限られた時間にわたって一過性に発現する細胞も含まれる。
本明細書において使用される「組換え宿主細胞」(または単に、「宿主細胞」)という用語は、外来DNAがその中に導入されている細胞を表すものとする。このような用語は、当該細胞を表すのみならず、このような細胞の子孫も表すことを理解すべきである。突然変異または環境的な影響のために、後続の世代中にある種の修飾が生じ得るので、このような子孫は、実際には親細胞と同一でないことがあり得るが、本明細書において使用される「宿主細胞」という用語の範囲になお含まれる。好ましくは、宿主細胞には、生物のいずれかの界から選択される原核および真核細胞が含まれる。好ましい真核細胞には、原生生物、真菌、植物および動物細胞が含まれる。最も好ましくは、宿主細胞には、原核細胞株、E.コリ(E.coli);哺乳動物細胞株CHO、HEK293およびCOS;昆虫細胞株Sf9および真菌細胞サッカロミセス・セレビシアエが含まれるが、これらに限定されるものではない。
組換えDNA、オリゴヌクレオチド合成および組織培養および形質転換(例えば、電気穿孔、リポフェクション)に対しては標準的な技術が使用され得る。酵素反応および精製技術は、製造業者の説明書に従って、または本分野で一般的に遂行されているように、または本明細書に記載されているように、実施され得る。一般に、先述の技術および手順は、本分野で周知の慣用的な方法に従い、ならびに本明細書を通じて引用および論述されている様々な一般的参考文献およびより具体的な参考文献中に記載されているように、実施し得る。例えば、任意の目的で参照により本明細書に組み込まれる、Sambrook et al.Molecular Cloning:A Laboratory Manual(2d ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.(1989))を参照されたい。
本分野において公知であり、本明細書において使用される「トランスジェニック生物」とは、導入遺伝子を含有する細胞を有する生物を表し、生物中に導入された導入遺伝子(または生物の子孫)は、生物中に自然に発現されていないポリペプチドを発現する。「導入遺伝子」とは、細胞のゲノム中に安定におよび作用可能に組み込まれているDNA構築物であり、この細胞からトランスジェニック生物が発達し、トランスジェニック生物の1つ以上の細胞種または組織中で、コードされた遺伝子産物の発現を誘導する。
「制御する」または「調節する」という用語は互換的に使用され、本明細書において使用される場合、目的の分子の活性(例えば、IL−13の生物学的活性)の変化または変更を表す。調節は、目的の分子の一定の活性または機能の規模の増加または減少であり得る。分子の典型的な活性および機能には、結合特性、酵素活性、細胞受容体活性化およびシグナル伝達が含まれるが、これらに限定されない。
これに対応して、本明細書において使用される「調節物質」という用語は、目的の分子の活性または機能(例えば、IL−13の生物学的活性)を変化または変更させることが可能な化合物である。例えば、調節物質は、調節物質の不存在下で観察される活性または機能の規模と比べて、分子のある種の活性または機能の規模の増加または減少を引き起こし得る。ある種の実施形態において、調節物質は、分子の少なくとも1つの活性または機能の規模を減少させる阻害剤である。典型的な阻害剤には、タンパク質、ペプチド、抗体、ペプチバディ、炭水化物または小有機分子が含まれるが、これらに限定されるものではない。ペプチバディは、例えば、WO01/83525に記載されている。
本明細書において使用される「アゴニスト」という用語は、目的分子と接触したときに、アゴニストの不存在下で観察される活性または機能の規模と比べて、分子のある種の活性または機能の規模の増加を引き起こす調節物質を表す。興味深い特定のアゴニストには、IL−13ポリペプチドまたはポリペプチド、核酸、炭水化物またはIL−13に結合する他のすべての分子が含まれるが、これらに限定されるものではない。
本明細書において使用される「アンタゴニスト」または「阻害剤」という用語は、目的分子と接触したときに、アンタゴニストの不存在下で観察される活性または機能の規模と比べて、分子のある種の活性または機能の規模の減少を引き起こす調節物質を表す。興味深い具体的なアンタゴニストには、IL−13および/またはIL−13の生物学的または免疫学的活性を遮断または調節するアンタゴニストが含まれる。IL−13および/またはIL−13のアンタゴニストおよび阻害剤には、タンパク質、核酸、炭水化物またはIL−13および/またはIL−13に結合する他のすべての分子が含まれ得るが、これらに限定されるものではない。
用語「受容体への結合を阻害する」とは、その受容体のうちの1つ以上へのIL−13の結合を妨げる結合タンパク質の能力のことである。受容体への結合の該阻害により、その受容体へのIL−13の結合により媒介される生物活性は減少するまたは無効になる。
本明細書において使用される「有効量」という用語は、疾患もしくはその1つもしくはそれ以上の症候の重度および/または持続時間を低下もしくは軽減し、疾患の進行を抑制し、疾患の退行を引き起こし、疾患に伴う1つもしくはそれ以上の症候の再発、発達、発症もしくは進行を予防し、疾患を検出し、または別の療法(例えば、予防的または治療的剤)の予防的または治療的効果を増強もしくは改善するのに十分である療法の量を表す。
用語「試料」は、本明細書で使用されるように、その最も広い意味で使用される。「生体試料」は、本明細書で使用されるように、生物またはかつては生きていた生物由来のどんな量の物質でも含むが、これらに限定されない。該生物には、ヒト、マウス、ラット、サル、イヌ、ウサギおよび他の動物が含まれるが、これらに限定されない。該物質には、血液、血清、尿、滑液、細胞、器官、組織、骨髄、リンパ節および脾臓が含まれるが、これらに限定されない。
用語「Cmax」とは、その投与後に対象において観察される薬剤の最大またはピーク血清または血漿濃度のことである。
一実施形態では、本発明の抗IL−13抗体またはその抗原結合部分(例えば、13C5.5などのヒト化抗IL−13抗体またはその抗原結合部分)は静脈内に投与され、約5から約235μg/mLの間の最大血清濃度(Cmax);約5から約8μg/mlの間のピーク濃度(Cmax);約5から約10μg/mLの間のCmax;約55から約90μg/mlの間のピーク濃度(Cmax);約185から約250μg/mlの間のピーク濃度(Cmax);約190から約235μg/mLの間のCmaxを示す。別の実施形態では、Cmaxは約5から約50の間、約50から約75の間、約75から約100の間、約100から約125の間、約125から約150の間、約150から約175の間、約175から約200の間または約200から約235μg/mLの間である。
別の実施形態では、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分(例えば、13C5.5などのヒト化抗IL−13抗体またはその抗原結合部分)は静脈内に投与され、用量正規化後、約20から約30(μg/mL)/(mg/kg)の間のCmax値を示す。別の実施形態では、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分は静脈内に投与され、用量正規化後、約20、約21、約22、約23、約24、約25、約26、約27、約28、約29および約30(μg/mL)/(mg/kg)のCmax値を示す。別の実施形態では、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分は静脈内に投与され、用量正規化後、約10から約40(μg/mL)/(mg/kg)の間のCmax値を示す。
別の実施形態では、本発明の抗IL−13抗体またはその抗原結合部分(例えば、13C5.5などのヒト化抗IL−13抗体またはその抗原結合部分)は皮下に投与され、約1から約60μg/mLの間の最大血清濃度(Cmax);約1.0から約6.0μg/mlの間のピーク濃度(Cmax);約6から約12μg/mlの間のCmax値;約12から約60μg/mlの間のピーク濃度(Cmax);約1から約10の間、約10から約20の間、約20から約30の間、約30から約40の間、約40から約50の間、約50から約60の間、約20から約60の間、または約40から約60μg/mlの間のCmax値を示す。
用語「Tmax」とはCmaxが生じた時間のことである。一実施形態では、本発明の抗IL−13抗体またはその抗原結合部分(例えば、13C5.5などのヒト化抗IL−13抗体またはその抗原結合部分)は静脈内にまたは皮下に投与され、約1から約5日の間のTmax;約3から5日の間のTmax;約5日以下のTmax;約1日のTmax、約2日のTmax、約3日のTmax、約4日のTmax、約5日のTmax、約6日のTmax、約7日のTmax、約8日のTmax、約9日のTmax、または約10日のTmaxを示す。
用語「生物学的利用率」または「F%」とは、所与の剤形の投与後に吸収され体循環に入る用量の割合またはパーセントのことである。抗IL−13抗体またはその抗原結合部分の用量は、いかなる経路を通じても、好ましくは、静脈内または皮下注射を介して投与され得る。一実施形態では、本発明の抗IL−13抗体またはその抗原結合部分(例えば、13C5.5などのヒト化抗IL−13抗体またはその抗原結合部分)は静脈内にまたは皮下に投与され、少なくとも約60%の生物学的利用率を示す。別の実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%または少なくとも約100%の生物学的利用率を示す。
用語「AUC」または「曲線下面積」は排除と関係している。排除速度が高いほどより小さなAUCと関係しており、排除速度が低いほどより大きなAUC値と関係している。AUC値が高いほどより遅い排除速度を表す。
一実施形態では、本発明の抗IL−13抗体またはその抗原結合部分(例えば、13C5.5などのヒト化抗IL−13抗体またはその抗原結合部分)は静脈内に投与され、約75から約100000μgh/mLの間の曲線下面積(AUC)、約75から約100の間;約1500から約2700μgh/mlの間;約1500から約3000の間;約21000から約33500μgh/mlの間;約1500から約98000の間;約20000から約34000μgh/mlの間;約34000から約40000の間;約40000から約50000の間;約50000から約60000の間;約60000から約75000の間;約75000から約100000μgh/mlの間;約75、約100、約150、約200、約250、約300、約350、約400、約450、約500、約550、約600、約650、約700、約750、約800、約850、約900、約950、約1000;約1100;約1200;約1300;約1400;約1500;約1600;約1700;約1800;約1900;約2000;約2250;約2500;約2750;約3000;約4000;約5000;約6000;約7000;約8000;約9000;約10000;約12000;約15000;約20000;約25000;約30000;約35000;約40000;約45000;約50000;約55000;約60000;約65000;約70000;約75000;約80000;約85000;約90000;約95000または約100000μgh/mLのAUCを示す。
別の実施形態では、AUCは用量正規化後、約6000から約10000(μgh/mL)/(mg/kg)の間、用量正規化後、約7000から約9000の間、約6000、約6500、約7000、約7500、約8000、約8500、約9000、約9500または約100000(μgh/mL)/(mg/kg)である。
別の実施形態では、本発明の抗IL−13抗体またはその抗原結合部分(例えば、13C5.5などのヒト化抗IL−13抗体またはその抗原結合部分)は皮下に投与され、約125から約8100μgh/mLの間;約125から約800μgh/mlの間;約800から約1100の間;約1100から約8100の間;約100から約800μgh/mlの間;約125;約150;約175;約200;約250;約300;約350;約400;約450;約500;約550;約600;約650;約700;約750、;約800;約850:約900;約950;約1000;約1100;約1200;約1300;約1400;約1500;約1600;約1700;約1800;約1900;約2000;約2250;約2500;約3000;約3500;約4000;約4500;約5000;約5500;約6000;約6500;約7000;約7500;約8000または約8100μgh/mLの曲線下面積(AUC)を示す。
本明細書で使用されるように、用語「排除速度」はAUC、または曲線下面積に関係している。排除速度が高いほどより小さなAUCと関係しており、排除速度が低いほどより大きなAUC値と関係している。AUC値が高いほどより遅い排除速度を表す。
一実施形態では、本発明の抗IL−13抗体またはその抗原結合部分(例えば、13C5.5などのヒト化抗IL−13抗体またはその抗原結合部分)は静脈内に投与され、約0.08から約0.2ml/h/kgの間;約0.08から約0.15ml/h/kgの間;約0.1から約0.15ml/h/kgの間;約0.11から約0.19mL/h/kgの間;約0.08から約0.14mL/h/kgの間;約0.09から約0.13mL/h/kgの間;約0.08;約0.09;約0.1;約0.11;約0.12;約0.13;約0.14;約0.15;約0.16;約0.17;約0.18;約0.19;約2.0;約2.1;約2.2;約2.3;約2.4または約2.5mL/h/kgの排除速度を示す。
本明細書で使用されるように、用語「分布容積」は、投与後の血漿と身体のその他の部分間の薬剤、例えば、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分の分布を定量するのに使用される用語である。分布容積は、薬剤の目的の血液濃度を生じるために薬剤の全量が均一に分布する必要があると考えられる理論的容積である。
一実施形態では、本発明の抗IL−13抗体またはその抗原結合部分(例えば、13C5.5などのヒト化抗IL−13抗体またはその抗原結合部分)は静脈内に投与され、約55から約130mL/kgの間;約65から約125mL/kgの間;約55から約100mL/kgの間;約90から約130mL/kgの間;約70から約130mL/kgの間;約85から約130mL/kgの間;約100から約130の間;約110から約120の間;約55、約60、約65、約70、約75、約80、約85、約90、約95、約100、約105、約110、約115、約120、約125、約130または約135mL/kgの分布容積を示す。
一実施形態では、本発明の抗IL−13抗体またはその抗原結合部分(例えば、13C5.5などのヒト化抗IL−13抗体またはその抗原結合部分)は静脈内にまたは内皮に投与され、約24から31日の間、約23から26日の間、約10から約40日の間、約20から約30日の間、約10日、約15日、約16日、約17日、約18日、約19日、約20日、約21日、約22日、約23日、約24日、約25日、約26日、約27日、約28日、約29日、約30日、約31日、約32日、約33日、約34日、約35日、約36日、約37日、約38日、約39日または約40日の半減期を有する。
用語「投与(dosing)」または「投与する(dose)」または「投薬(dosage)」は、本明細書で使用されるように、治療目的(例えば、喘息の治療)を達成するための物質(例えば、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分)の投与のことである。
一実施形態では、本発明の組成物は1回投与される。別の実施形態では、本発明の組成物は毎週投与される。別の実施形態では、本発明の組成物は2週間投与される。別の実施形態では、本発明の組成物は3週間投与される。別の実施形態では、組成物は4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、3カ月、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、12カ月、13カ月、14カ月、15カ月、16カ月、17カ月、18カ月、19カ月、20カ月、21カ月、22カ月、23カ月、2年、3年、4年、5年、10年または対象の一生の間投与される。
「第二の薬剤と組み合わせた第一の薬剤」という語句中の用語「組合せ」には、第一の薬剤と第二の薬剤の同時投与、例えば、前記2種類の薬剤は同じ医薬として許容される担体中に溶解されるもしくは混合されてもよく、または第一の薬剤に続いて第二の薬剤の投与、または第二の薬剤に続いて第一の薬剤の投与が含まれる。したがって、本発明は、組合せ治療処置の方法および組合せ医薬組成物を含む。
「併用治療的処置」という語句中の用語「併用」には、第二の薬剤の存在下で薬剤を投与することが含まれる。併用治療的処置法には、第一、第二、第三または追加の薬剤が同時投与される方法が含まれる。併用治療的処置法には、第一のまたは追加の薬剤が第二または追加の薬剤の存在下で投与され、例えば、第二のまたは追加の薬剤がすでに投与されていることがある方法も含まれる。併用治療的処置法には、異なる実行者により段階的に実施されてもよい。例えば、ある実行者は第一の薬剤を対象に投与し、第二の実行者は第二の薬剤を前記対象に投与してもよく、投与ステップは、同時にもしくはほぼ同時にまたは第一の薬剤(および追加の薬剤)が第二の薬剤(および追加の薬剤)の存在下での後投与である限り、離れた時間に実施してもよい。実行者と対象が同じ実体(例えば、ヒト)であり得る。
用語「併用療法」とは、本明細書で使用されるように、2つ以上の治療物質、例えば、抗IL−13抗体および別の薬剤の投与のことである。その他の薬剤は、抗IL−13抗体の投与と同時に、先立ってまたは続いて投与してもよい。
本明細書で使用される用語「キット」とは、IL−13関連障害の治療のために本発明の抗IL−13抗体と一緒に投与する成分を含む包装製品のことである。キットは好ましくは、キットの成分を保持するボックスまたは容器を含む。ボックスまたは容器にはラベルまたは食品医薬品局認可プロトコールが添付されている。ボックスまたは容器は、好ましくはプラスチック、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンまたはプロピレン容器内に含有される本発明の成分を保持する。前記容器は蓋付きチューブまたはビンであることが可能である。キットは抗IL−13抗体を投与するための使用説明書も含むことが可能である。
次の小節では本発明の種々の態様がさらに詳細に説明される。
I.IL−13に結合する抗体
本発明は喘息の治療のための抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を使用するための方法および組成物を提供する。一態様では、本発明は、IL−13に高親和性、遅い解離速度および高中和能力で結合する単離されたマウスモノクローナル抗体またはそれらの抗原結合部分を含む組成物および/または使用する方法を提供する。第二の態様では、本発明は、IL−13に結合するキメラ抗体を含む組成物および/または使用する方法を提供する。第三の態様では、本発明は、IL−13に結合するヒト化抗体またはそれらの抗原結合部分を含む組成物および/または使用する方法を提供する。好ましくは、抗体またはそれらの部分は単離された抗体である。好ましくは、抗体は、中和する抗IL−13および/またはヒト化もしくはヒト抗IL−13抗体である。
本発明は喘息の治療のための抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を使用するための方法および組成物を提供する。一態様では、本発明は、IL−13に高親和性、遅い解離速度および高中和能力で結合する単離されたマウスモノクローナル抗体またはそれらの抗原結合部分を含む組成物および/または使用する方法を提供する。第二の態様では、本発明は、IL−13に結合するキメラ抗体を含む組成物および/または使用する方法を提供する。第三の態様では、本発明は、IL−13に結合するヒト化抗体またはそれらの抗原結合部分を含む組成物および/または使用する方法を提供する。好ましくは、抗体またはそれらの部分は単離された抗体である。好ましくは、抗体は、中和する抗IL−13および/またはヒト化もしくはヒト抗IL−13抗体である。
A.抗IL−13抗体を作製する方法
本発明の組成物および/または方法において使用される抗体は、当技術分野で公知のいくつかの技法のうちのいずれにより作製されてもよい。例えば、前記抗体は、米国特許第7915338号に開示される技法を使用して作製することが可能であり、前記特許文献の全内容は参照により本明細書に組み込む。
本発明の組成物および/または方法において使用される抗体は、当技術分野で公知のいくつかの技法のうちのいずれにより作製されてもよい。例えば、前記抗体は、米国特許第7915338号に開示される技法を使用して作製することが可能であり、前記特許文献の全内容は参照により本明細書に組み込む。
1.ハイブリドーマ技術を使用する抗IL−13モノクローナル抗体
モノクローナル抗体は、ハイブリッドーマ、組換えおよびファージディスプレイ技術またはこれらの組合せの使用など、本分野で公知の多様な技術を用いて調製することが可能である。例えば、モノクローナル抗体は、本分野において公知であり、例えば、Harlow et al.,Antibodies:A Laboratory Manual,(Cold Spring Harbor Laboratory Press,2nd ed.1988);Hammerling,et al.,in:Monoclonal Antibodies and T−CeIl Hybridomas 563−681(Elsevier,N.Y.,1981)(前記参考文献は、その全体が参照により組み込まれる。)に教示されているものなど、ハイブリッドーマ技術を用いて作製することが可能である。本明細書において使用される「モノクローナル抗体」という用語は、ハイブリドーマ技術を通じて産生された抗体に限定されない。「モノクローナル抗体」という用語は、あらゆる真核、原核またはファージクローンなど、単一のクローンに由来する抗体を表し、それが産生される方法によらない。
モノクローナル抗体は、ハイブリッドーマ、組換えおよびファージディスプレイ技術またはこれらの組合せの使用など、本分野で公知の多様な技術を用いて調製することが可能である。例えば、モノクローナル抗体は、本分野において公知であり、例えば、Harlow et al.,Antibodies:A Laboratory Manual,(Cold Spring Harbor Laboratory Press,2nd ed.1988);Hammerling,et al.,in:Monoclonal Antibodies and T−CeIl Hybridomas 563−681(Elsevier,N.Y.,1981)(前記参考文献は、その全体が参照により組み込まれる。)に教示されているものなど、ハイブリッドーマ技術を用いて作製することが可能である。本明細書において使用される「モノクローナル抗体」という用語は、ハイブリドーマ技術を通じて産生された抗体に限定されない。「モノクローナル抗体」という用語は、あらゆる真核、原核またはファージクローンなど、単一のクローンに由来する抗体を表し、それが産生される方法によらない。
ハイブリドーマ技術を使用して特異的抗体を作製しスクリーニングするための方法は当技術分野では常用であり周知である。一実施形態では、本発明は、モノクローナル抗体を作製する方法の他にも本発明の抗体を分泌するハイブリドーマ細胞を培養することを含む方法により産生される抗体も提供し、好ましくは、前記ハイブリドーマは本発明の抗原で免疫されたマウスから単離された脾細胞を骨髄腫細胞と融合させ、次に本発明のポリペプチドに結合することができる抗体を分泌するハイブリドーマクローンを求めて前記融合から生じるハイブリドーマをスクリーニングすることにより作製される(実施例1.2参照)。簡潔に述べると、マウスはIL−13抗原で免疫することが可能である。好ましい実施形態では、IL−13抗原はアジュバンドと一緒に投与されて免疫応答を刺激する。該アジュバンドは、完全または不完全フロイントアジュバンド、RIBI(ムラミルジペプチド)またはISCOM(免疫賦活性複合体)を含む。該アジュバンドは、ポリペプチドを限局性沈着に隔離することによりポリペプチドを急速な分散から保護し得、または該アジュバンドは、宿主を刺激してマクロファージおよび免疫系の他の成分に対して走化性である因子を分泌させる物質を含有し得る。好ましくは、ポリペプチドが投与される場合、免疫スケジュールは、数週間にわたり繰り広げられるポリペプチドの2回以上の投与を含むことになる。
IL−13抗原を用いた動物の免疫化後、抗体および/または抗体産生細胞は前記動物から得られる。抗IL−13抗体含有血清は、動物を出血させるまたは屠殺することにより動物から得る。血清はそれが動物から得られるままに使用してもよく、免疫グロブリン画分を血清から得てもよく、または抗IL−13抗体を血清から精製してもよい。このようにして得られる血清または免疫グロブリンはポリクローナルであり、したがって、不均一に並んだ特性を有する。
免疫応答が検出される、例えば、マウス血清中で抗原IL−13に特異的な抗体が検出されると、マウス脾臓が回収されて脾細胞が単離される。次に、脾細胞は、周知の技法により、任意の適切な骨髄腫細胞、例えば、ATCCから入手可能な細胞系統SP20由来の細胞に融合される。ハイブリドーマは限界希釈により選択されクローニングされる。次に、ハイブリドーマクローンは、IL−13に結合することができる抗体を分泌する細胞について当技術分野で公知の方法によりアッセイされる。腹水液は、一般に高レベルの抗体を含有するが、マウスを陽性ハイブリドーマクローンで免疫することにより作製することが可能である。
別の実施形態では、抗体産生不死化ハイブリドーマは免疫された動物から調製し得る。免疫後、動物は屠殺され、脾B細胞は当技術分野で周知の不死化骨髄腫細胞に融合される。例えば、上記Harlow and Laneを参照されたい。好ましい実施形態では、骨髄腫細胞は免疫グロブリンポリペプチドを分泌しない(非分泌細胞系統)。融合および抗生物質選択後、ハイブリドーマは、IL−13もしくはこの一部、またはIL−13を発現している細胞を使用してスクリーニングされる。好ましい実施形態では、最初のスクリーニングは酵素結合免疫アッセイ(ELISA)または放射免疫アッセイ(RIA)、好ましくはELISAを使用して実施される。ELISAスクリーニングの例は、WO 00/37504に提供されており、この特許文献は参照により本明細書に組み込まれている。
抗IL−13抗体産生ハイブリドーマは、選択され、クローニングされ、頑強なハイブリドーマ増殖、高抗体産生および下でさらに考察されるような所望の抗体特徴を含む所望の特徴についてさらにスクリーニングされる。ハイブリドーマは、同系動物において、免疫系を欠く動物、例えば、ヌードマウスにおいて、またはインビトロ細胞培養において、インビボで培養し拡大し得る。ハイブリドーマを選択し、クローニングし、拡大する方法は当業者には周知である。
好ましい実施形態では、ハイブリドーマは、上記のようにマウスハイブリドーマである。別の好ましい実施形態では、ハイブリドーマは、ラット、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ウシまたはウマなどの非ヒト非マウス種において産生される。別の実施形態では、ハイブリドーマは、ヒト非分泌骨髄腫が抗IL−13抗体を発現するヒト細胞と融合されているヒトハイブリドーマである。
特異的エピトープを認識する抗体断片は公知の技法により作製し得る。例えば、本発明のFabおよびF(ab’)2断片は、パパイン(Fab断片を作製するため)またはペプシン(F(ab’)2断片を作製するため)などの酵素を使用して、免疫グロブリン分子のタンパク質切断により作製し得る。F(ab’)2断片は可変領域、軽鎖定常領域および重鎖のCH1ドメインを含有する。
2.SLAMを使用する抗IL−13モノクローナル抗体
本発明の組成物および/または方法において使用される組換え抗体はまた、米国特許第7,915,388号および第5,627,052号;PCT出願番号WO 92/02551;Babcook,J.S.et al.(1996)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93:7843−7848頁に記載されているように、当技術分野で選択リンパ球抗体法(the selected lymphocyte antibody method(SLAM))と呼ばれる手法を使用して単一の単離されたリンパ球から作製されてもよく、内容の全体が各々、参照により本明細書に組み込まれる。簡潔に述べると、対象の抗体を分泌する単細胞、例えば、上記に記載されている免疫された動物のいずれか1つに由来するリンパ球は、抗原特異的溶血プラークアッセイを使用してスクリーニングされ、抗原IL−13、IL−13のサブユニットまたはその断片は、ビオチンなどのリンカーを使用してヒツジ赤血球に結合され、IL−13に対する特異性を有する抗体を分泌する単細胞を同定するのに使用される。対象の抗体分泌細胞の同定に続いて、重鎖および軽鎖可変領域cDNAは、逆転写酵素PCRにより細胞から救出され、次にこれらの可変領域は、COSまたはCHO細胞などの哺乳動物宿主細胞において、適切な免疫グロブリン定常領域(例えば、ヒト定常領域)という状況で発現されることが可能である。増幅された免疫グロブリン配列で形質移入され、インビボで選択されたリンパ球に由来する宿主細胞は、次いで、例えば、IL−13に対する抗体を発現する細胞を単離するために、形質移入された細胞をパニングすることによって、インビトロで、さらに分析および選択を行うことが可能である。増幅された免疫グロブリン配列は、さらに、PCT公開WO97/29131およびPCT公開WO00/56772に記載されているものなど、インビトロでのアフィニティー成熟方法によるなど、インビトロで操作することが可能である。
本発明の組成物および/または方法において使用される組換え抗体はまた、米国特許第7,915,388号および第5,627,052号;PCT出願番号WO 92/02551;Babcook,J.S.et al.(1996)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93:7843−7848頁に記載されているように、当技術分野で選択リンパ球抗体法(the selected lymphocyte antibody method(SLAM))と呼ばれる手法を使用して単一の単離されたリンパ球から作製されてもよく、内容の全体が各々、参照により本明細書に組み込まれる。簡潔に述べると、対象の抗体を分泌する単細胞、例えば、上記に記載されている免疫された動物のいずれか1つに由来するリンパ球は、抗原特異的溶血プラークアッセイを使用してスクリーニングされ、抗原IL−13、IL−13のサブユニットまたはその断片は、ビオチンなどのリンカーを使用してヒツジ赤血球に結合され、IL−13に対する特異性を有する抗体を分泌する単細胞を同定するのに使用される。対象の抗体分泌細胞の同定に続いて、重鎖および軽鎖可変領域cDNAは、逆転写酵素PCRにより細胞から救出され、次にこれらの可変領域は、COSまたはCHO細胞などの哺乳動物宿主細胞において、適切な免疫グロブリン定常領域(例えば、ヒト定常領域)という状況で発現されることが可能である。増幅された免疫グロブリン配列で形質移入され、インビボで選択されたリンパ球に由来する宿主細胞は、次いで、例えば、IL−13に対する抗体を発現する細胞を単離するために、形質移入された細胞をパニングすることによって、インビトロで、さらに分析および選択を行うことが可能である。増幅された免疫グロブリン配列は、さらに、PCT公開WO97/29131およびPCT公開WO00/56772に記載されているものなど、インビトロでのアフィニティー成熟方法によるなど、インビトロで操作することが可能である。
3.トランスジェニック動物を使用する抗IL−13モノクローナル抗体
本発明の組成物および/または方法において使用される抗体はまた、IL−13抗原を有するヒト免疫グロブリン遺伝子座のいくつかまたはすべてを含む非ヒト動物を免疫することによって産生されてもよい。好ましい実施形態において、非ヒト動物は、XENOMOUSEトランスジェニックマウス(ヒト免疫グロブリン遺伝子座の巨大断片を含み、マウス抗体産生を欠失している改変されたマウス系統)である。例えば、Green et al.Nature Genetics 7:13−21(1994)ならびに米国特許第5,916,771号;第5,939,598号;第5,985,615号;第5,998,209号;第6,075,181号;第6,091,001号;第6,114,598号および第6,130,364号を参照されたい。1991年7月25日に公開されたWO91/10741;1994年2月3日に公開されたWO94/02602;ともに1996年10月31日に公開されたWO96/34096およびWO96/33735;1998年4月23日に公開されたWO98/16654;1998年6月11日に公開されたWO98/24893;1998年11月12日に公開されたWO98/50433;1999年9月10日に公開されたWO99/45031;1999年10月21日に公開されたWO99/53049;2000年2月24日に公開されたWO00 09560;および2000年6月29日に公開されたWO00/037504も参照されたい(内容の全体が各々、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。)。XENOMOUSEトランスジェニックマウスは、完全なヒト抗体の成人様ヒトレパートリーを産生し、抗原特異的Mabを生成する。XENOMOUSEトランスジェニックマウスは、ヒト重鎖遺伝子座およびx軽鎖遺伝子座のメガ塩基サイズの生殖系列配置YAC断片の導入を通じて、ヒト抗体レパートリーの約80%を含有する。その開示が参照により本明細書に組み込まれる、Mendez et al.,Nature Genetics 15:146−156(1997)、Green and Jakobovits,J.Exp.Med.188:483−495(1998)を参照されたい。
本発明の組成物および/または方法において使用される抗体はまた、IL−13抗原を有するヒト免疫グロブリン遺伝子座のいくつかまたはすべてを含む非ヒト動物を免疫することによって産生されてもよい。好ましい実施形態において、非ヒト動物は、XENOMOUSEトランスジェニックマウス(ヒト免疫グロブリン遺伝子座の巨大断片を含み、マウス抗体産生を欠失している改変されたマウス系統)である。例えば、Green et al.Nature Genetics 7:13−21(1994)ならびに米国特許第5,916,771号;第5,939,598号;第5,985,615号;第5,998,209号;第6,075,181号;第6,091,001号;第6,114,598号および第6,130,364号を参照されたい。1991年7月25日に公開されたWO91/10741;1994年2月3日に公開されたWO94/02602;ともに1996年10月31日に公開されたWO96/34096およびWO96/33735;1998年4月23日に公開されたWO98/16654;1998年6月11日に公開されたWO98/24893;1998年11月12日に公開されたWO98/50433;1999年9月10日に公開されたWO99/45031;1999年10月21日に公開されたWO99/53049;2000年2月24日に公開されたWO00 09560;および2000年6月29日に公開されたWO00/037504も参照されたい(内容の全体が各々、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。)。XENOMOUSEトランスジェニックマウスは、完全なヒト抗体の成人様ヒトレパートリーを産生し、抗原特異的Mabを生成する。XENOMOUSEトランスジェニックマウスは、ヒト重鎖遺伝子座およびx軽鎖遺伝子座のメガ塩基サイズの生殖系列配置YAC断片の導入を通じて、ヒト抗体レパートリーの約80%を含有する。その開示が参照により本明細書に組み込まれる、Mendez et al.,Nature Genetics 15:146−156(1997)、Green and Jakobovits,J.Exp.Med.188:483−495(1998)を参照されたい。
4.組換え抗体ライブラリーを使用する抗IL−13モノクローナル抗体
本発明の組成物および/または方法において使用される抗体を作製するために、インビトロ法も使用することが可能であり、抗体ライブラリーは、所望の結合特異性を有する抗体を同定するためにスクリーニングされる。組換え抗体ライブラリーのこのようなスクリーニングの方法は、本分野において周知であり、例えば、Ladner et al.,米国特許第5,223,409号;Kang et al.,PCT公開WO92/18619;Dower et al.,PCT公開WO91/17271;Winter et al.,PCT公開WO92/20791;Markland et al.,PCT公開WO92/15679;Breitling et al.,PCT公開WO93/01288;McCafferty et al.,PCT公開WO92/01047;Garrard et al.,PCT公開WO92/09690;Fuchs et al.(1991)Bio/Technology 9:1370−1372;Hay et al.(1992)Hum Antibod Hybridomas 3:81−85;Huse et al.(1989)Science 246:1275−1281;McCafferty et al.,Nature(1990)348:552−554;Griffiths et al.(1993)EMBO J. 12:725−734;Hawkins et al.(1992)J Mol Biol 226:889−896;Clackson et al.(1991)Nature 352:624−628;Gram et al.(1992)PNAS 89:3576−3580;Garrad et al.(1991)Bio/Technology 9:1373−1377;Hoogenboom et al.(1991)Nuc Acid Res 19:4133−4137;およびBarbas et al.(1991)PNAS 88:7978−7982、米国特許出願公開第20030186374号、およびPCT公開WO97/29131(これらは各々、その内容が参照により本明細書に組み込まれる。)に記載されている方法が含まれる。
本発明の組成物および/または方法において使用される抗体を作製するために、インビトロ法も使用することが可能であり、抗体ライブラリーは、所望の結合特異性を有する抗体を同定するためにスクリーニングされる。組換え抗体ライブラリーのこのようなスクリーニングの方法は、本分野において周知であり、例えば、Ladner et al.,米国特許第5,223,409号;Kang et al.,PCT公開WO92/18619;Dower et al.,PCT公開WO91/17271;Winter et al.,PCT公開WO92/20791;Markland et al.,PCT公開WO92/15679;Breitling et al.,PCT公開WO93/01288;McCafferty et al.,PCT公開WO92/01047;Garrard et al.,PCT公開WO92/09690;Fuchs et al.(1991)Bio/Technology 9:1370−1372;Hay et al.(1992)Hum Antibod Hybridomas 3:81−85;Huse et al.(1989)Science 246:1275−1281;McCafferty et al.,Nature(1990)348:552−554;Griffiths et al.(1993)EMBO J. 12:725−734;Hawkins et al.(1992)J Mol Biol 226:889−896;Clackson et al.(1991)Nature 352:624−628;Gram et al.(1992)PNAS 89:3576−3580;Garrad et al.(1991)Bio/Technology 9:1373−1377;Hoogenboom et al.(1991)Nuc Acid Res 19:4133−4137;およびBarbas et al.(1991)PNAS 88:7978−7982、米国特許出願公開第20030186374号、およびPCT公開WO97/29131(これらは各々、その内容が参照により本明細書に組み込まれる。)に記載されている方法が含まれる。
組換え抗体ライブラリーは、IL−13で免疫された対象由来もしくはIL−13由来、またはIL−13の一部で免疫された対象由来もしくはIL−13の一部由来であり得る。代わりに、組換え抗体ライブラリーは、未処置の対象、すなわち、ヒトIL−13で免疫されたことのないヒト対象由来のヒト抗体ライブラリーなどの、IL−13で免疫されたことのない対象由来であり得る。本発明の抗体は、ヒトIL−13を含むペプチドを用いて組換え抗体ライブラリーをスクリーニングし、それによりIL−13を認識する抗体を選択することにより選択される。該スクリーニングおよび選択を行うための方法は、前段落における参考文献において記載されるように、当技術分野では周知である。特定のKoff速度定数でヒトIL−13から解離する抗体などの、IL−13に対して特定の結合親和性を有する本発明の抗体を選択するためには、表面プラズモン共鳴という当技術分野で公知の方法を使用して、所望のKoff速度定数を有する抗体を選択することができる。特定のIC50を有する抗体などの、IL−13に対して特定の中和活性を有する本発明の抗体を選択するためには、IL−13活性の阻害を評価するための当技術分野で公知の標準法を使用し得る。
一態様では、本発明は、ヒトIL−13に結合する単離された抗体またはその抗原結合部分に関する。好ましくは、前記抗体は中和抗体である。様々な実施形態では、前記抗体は組換え抗体またはモノクローナル抗体である。
例えば、本発明の抗体は、本分野で公知の様々なファージディスプレイ法を用いて作製することも可能である。ファージディスプレイ法では、機能的抗体ドメインは、これらをコードしているポリヌクレオチド配列を担持するファージ粒子の表面上にディスプレイされる。特に、このようなファージは、レパートリーまたはコンビナトリアル抗体ライブラリー(例えば、ヒトまたはマウス)から発現される抗原結合ドメインをディスプレイするために使用することが可能である。目的の抗原に結合する抗原結合ドメインを発現するファージは、抗原を用いて、例えば、標識された抗原または固体表面もしくはビーズに結合もしくは捕捉された抗原を用いて、選択または同定することが可能である。これらの方法で使用されるファージは、典型的には、ファージ遺伝子IIIまたは遺伝子VIIIタンパク質のいずれかに組換え的に融合されたFab、Fvまたはジスルフィドで安定化されたFv抗体ドメインとともにファージから発現されたfdおよびM13結合ドメインを含む糸状ファージである。本発明の抗体を作製するために使用することが可能なファージディスプレイ法の例には、Brinkman et al.,J.Immunol.Methods 182:41−50(1995);Ames et al.,J.Immunol.Methods 184:177−186(1995);Kettleborough et al.,Eur.J.Immunol 24:952−958(1994);Persic et al.,Gene 187 9−18(1997);Burton et al.,Advances in Immunology 57:191−280(1994);PCT出願PCT/GB91/01134;PCT公開WO90/02809;WO91/10737;WO92/01047;WO92/18619;WO93/11236;WO95/15982;WO95/20401;ならびに米国特許第5,698,426号;第5,223,409号;第5,403,484号;第5,580,717号;第5,427,908号;第5,750,753号;第5,821,047号;第5,571,698号;第5,427,908号;第5,516,637号;第5,780,225号;第5,658,727号;第5,733,743号および第5,969,108号(これらは各々、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。)に開示されているものが含まれる。
上記参考文献に記載されるように、ファージ選択後、ヒト抗体または他の所望されるすべての抗原結合断片を含む完全な抗体を作製するために、ファージから得た抗体コード領域を単離および使用し、例えば、以下に詳述されているように、哺乳動物細胞、昆虫細胞、植物細胞、酵母および細菌など、あらゆる所望の宿主中で発現させることが可能である。例えば、PCT公開WO92/22324;Mullinax et al.,BioTechniques 12(6):864−869(1992);およびSawai et al.,AJRI 34:26−34(1995);およびBetter et al.,Science 240:1041−1043(1988)(前記参考文献は、その全体が参照により組み込まれる。)に開示されている方法などの本分野で公知の方法を用いて、Fab、Fab’およびF(ab’)2断片を組換え的に産生するための技術も使用することが可能である。一本鎖Fvおよび抗体を作製するために使用することが可能な技術の例には、米国特許第4,946,778号および第5,258,498号;Huston et al.,Methods in Enzymology 203:46−88(1991);Shu et al.,PNAS 90:7995−7999(1993);ならびにSkerra et al.,Science 240:1038−1040(1988)に記載されているものが含まれる。
ファージディスプレイによる組換え抗体ライブラリーのスクリーニングに代えて、巨大なコンビナトリアルライブラリーをスクリーニングするための本分野で公知の他の方法を、本発明の二重特異性抗体の同定のために適用することが可能である。代替的発現系の1つの種類は、SzostakおよびRobertsによるPCT公開WO98/31700ならびにRoberts,R.W.and Szostak,J.W.(1997)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94,12297−12302に記載されているような、組換え抗体ライブラリーがRNA−タンパク質融合物として発現されるものである。この系において、ピューロマイシン、ペプチジルアクセプター抗生物質をそれらの3’末端に担持する合成mRNAのインビトロ翻訳によって、mRNAおよびこれがコードするペプチドまたはタンパク質の間に共有結合的融合物が作製される。したがって、特異的なmRNAは、コードされているペプチドまたはタンパク質、例えば抗体またはその一部の特性(抗体またはその一部の、二重特異性抗原への結合など)に基づいて、mRNAの複雑な混合物(例えば、コンビナトリアルライブラリー)から濃縮することが可能である。このようなライブラリーのスクリーニングから回収された、抗体またはその一部をコードする核酸配列は、上記のような組換え手段によって(例えば、哺乳動物宿主細胞中で)発現されることが可能であり、さらに、最初に選択された配列中に変異が導入されているmRNA−ペプチド融合物のスクリーニングのさらなるラウンドによって、または上記のように、組換え抗体のインビトロでの親和性成熟のためのその他の方法によって、さらなる親和性成熟に供することが可能である。
別のアプローチにおいて、本発明の組成物および/または方法において使用される抗体は、本分野で公知の酵母ディスプレイ法を用いて作製することも可能である。酵母ディスプレイ法では、抗体ドメインを酵母細胞壁に繋留し、これらを酵母の表面上にディスプレイするために、遺伝学的な方法が使用される。特に、このような酵母は、レパートリーまたはコンビナトリアル抗体ライブラリー(例えば、ヒトまたはマウス)から発現される抗原結合ドメインをディスプレイするために使用することが可能である。本発明の抗体を作製するために使用することが可能な酵母ディスプレイ法の例には、参照により本明細書に組み込まれる、Wittrup et al.米国特許第6,699,658号に開示されているものが含まれる。
B.組換えIL−13抗体の作製
本発明の組成物および/または方法において使用される抗体は、当技術分野で公知のいくつかの技法のうちのいずれによっても作製され得る。例えば、重鎖および軽鎖をコードする発現ベクターが標準技法により宿主細胞にトランスフェクトされる、宿主細胞からの発現。「トランスフェクション」という用語の様々な形は、外来性DNAを原核または真核宿主細胞に導入するために一般に使用される多種多様な技法、例えば、エレクトロポレーション、リン酸カルシウム沈殿、DEAEデキストラントランスフェクションおよび同類のものを包含するものとする。本発明の抗体を原核宿主細胞でも真核宿主細胞でも発現させることは可能であるが、真核細胞における抗体の発現のほうが好ましく、最も好ましくは哺乳動物宿主細胞においてである。なぜならば、該真核細胞(および、特に哺乳動物細胞)は原核細胞よりも正確にフォールディングされ免疫学的に活性な抗体を組立て分泌する可能性が高いからである。
本発明の組成物および/または方法において使用される抗体は、当技術分野で公知のいくつかの技法のうちのいずれによっても作製され得る。例えば、重鎖および軽鎖をコードする発現ベクターが標準技法により宿主細胞にトランスフェクトされる、宿主細胞からの発現。「トランスフェクション」という用語の様々な形は、外来性DNAを原核または真核宿主細胞に導入するために一般に使用される多種多様な技法、例えば、エレクトロポレーション、リン酸カルシウム沈殿、DEAEデキストラントランスフェクションおよび同類のものを包含するものとする。本発明の抗体を原核宿主細胞でも真核宿主細胞でも発現させることは可能であるが、真核細胞における抗体の発現のほうが好ましく、最も好ましくは哺乳動物宿主細胞においてである。なぜならば、該真核細胞(および、特に哺乳動物細胞)は原核細胞よりも正確にフォールディングされ免疫学的に活性な抗体を組立て分泌する可能性が高いからである。
本発明の組換え抗体を発現するのに好ましい哺乳動物宿主細胞は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO細胞)(例えば、R.J.Kaufman and P.A.Sharp(1982)Mol.Biol.159:601−621頁に記載されているDHFR選択マーカーと一緒に使用される、Urlaub and Chasin、(1980)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 77:4216−4220頁に記載されているdhfr−CHO細胞を含む。)、NSO骨髄腫細胞、COS細胞およびSP2細胞を含む。抗体遺伝子をコードする組換え発現ベクターが哺乳動物宿主細胞に導入されると、宿主細胞において抗体の発現を、またはさらに好ましくは、宿主細胞が培養されている培地への抗体の分泌を可能にするのに十分な期間宿主細胞を培養することにより抗体は産生される。抗体は、標準タンパク質精製法を使用して培地から回収することが可能である。
宿主細胞を使用して、Fab断片またはscFv分子などの機能的抗体断片を作製することも可能である。上の手法の変動は本発明の範囲内であることは理解される。例えば、本発明の抗体の軽鎖および/または重鎖のどちらかの機能的断片をコードするDNAを用いて宿主細胞をトランスフェクトするのが望ましいこともある。組換えDNA技術を使用して、対象の抗原への結合に必要ではない軽鎖と重鎖のどちらかまたは両方をコードするDNAの一部または全部を除去することも可能である。該切断型DNA分子から発現される分子も本発明の抗体に包含される。さらに、1つの重鎖および1つの軽鎖が本発明の抗体でありもう1つの重鎖および軽鎖が対象の抗原以外の抗原に特異的である二機能的抗体は、標準化学架橋法により本発明の抗体を第二の抗体に架橋させることにより作製し得る。
本発明の抗体またはその抗原結合部分の組換え発現のための好ましい系では、抗体重鎖と抗体軽鎖の両方をコードする組換え発現ベクターはリン酸カルシウム媒介トランスフェクションによりdhfr−CHO細胞に導入される。組換え発現ベクター内では、抗体重鎖および軽鎖遺伝子は、それぞれ前記遺伝子の高レベルの転写を推進するCMVエンハンサー/AdMLPプロモーター調節エレメントに作用可能に連結されている。組換え発現ベクターはDHFR遺伝子も担っており、これのせいでメトトレキサート選択/増幅を使用して前記ベクターでトランスフェクトされたCHO細胞の選択が可能になる。選択された形質転換体宿主細胞は培養されて、抗体重鎖および軽鎖の発現が可能になり無傷の抗体は培地から回収される。標準分子生物学技法を使用して、組換え発現ベクターを調製し、宿主細胞をトランスフェクトし、形質転換体について選択し、前記宿主細胞を培養し、培地から抗体を回収する。さらに、本発明は、本発明の組換え抗体が合成されるまで適切な培地において本発明の宿主細胞を培養することにより、本発明の組換え抗体を合成する方法を提供する。前記方法は、培地から組換え抗体を単離することをさらに含むことが可能である。
1.抗IL−13抗体
米国特許第7,195,388号(前記特許文献の内容は参照により本明細書に組み込む。)の表5は、本発明の組成物および/または方法において使用される好ましい抗IL−13抗体のVHおよびVL領域のアミノ酸配列のリストである。これらの単離された抗IL−13抗体CDR配列は、本発明に従って単離され、米国特許第7195388号(前記特許文献の内容は参照により本明細書に組み込む。)の表6に収載されるCDR配列を含むポリペプチドを含むIL−13結合タンパク質のファミリーを確立する。IL−13に関して好ましいIL−13結合および/もしくは中和活性を有する本発明のCDRならびに/またはIL−13を産生し選択するため、本明細書で具体的に記載される方法を含む、本発明の結合タンパク質を産生し、IL−13ならびに/またはそれらの結合タンパク質のIL−13結合および/もしくは中和特徴を評価するための当技術分野で公知の標準法を使用し得る。
米国特許第7,195,388号(前記特許文献の内容は参照により本明細書に組み込む。)の表5は、本発明の組成物および/または方法において使用される好ましい抗IL−13抗体のVHおよびVL領域のアミノ酸配列のリストである。これらの単離された抗IL−13抗体CDR配列は、本発明に従って単離され、米国特許第7195388号(前記特許文献の内容は参照により本明細書に組み込む。)の表6に収載されるCDR配列を含むポリペプチドを含むIL−13結合タンパク質のファミリーを確立する。IL−13に関して好ましいIL−13結合および/もしくは中和活性を有する本発明のCDRならびに/またはIL−13を産生し選択するため、本明細書で具体的に記載される方法を含む、本発明の結合タンパク質を産生し、IL−13ならびに/またはそれらの結合タンパク質のIL−13結合および/もしくは中和特徴を評価するための当技術分野で公知の標準法を使用し得る。
一実施形態では、本発明の組成物および/または方法において使用される抗体は、抗体13C5.5である(米国特許第7,915,388号参照。前記特許文献の内容は参照により本明細書に組み込む。)。13C5.5は、インターロイキン13(IL−13)のヘリックスAおよびDに大きな親和性で結合するヒト化抗体である(図1参照)。13C5.5の重鎖および軽鎖可変領域配列は、それぞれ配列番号2および配列番号3として上に記載されている。
2.抗IL−13キメラ抗体
キメラ抗体は、抗体の異なる部分が、マウスモノクローナル抗体由来の可変領域およびヒト免疫グロブリン定常領域を有する抗体などの異なる動物種由来である分子である。キメラ抗体を作製するための方法は当技術分野では公知であり、実施例2.1において詳細に考察されている。例えば、Morrison、Science 229:1202頁(1985);Oi et al.、BioTechniques 4:214頁(1986);Gillies et al.(1989)J.Immunol.Methods 125:191−202頁;米国特許第5,807,715号;米国特許第4,816,567号;および米国特許第4,816,397号を参照されたい。これらの文献は参照によりその全体を本明細書に組み込まれている。さらに、適切な抗原特異性のマウス抗体分子由来の遺伝子を適切な生物学的活性のヒト抗体分子由来の遺伝子と一緒にスプライスすることによる「キメラ抗体」の作製のために開発された技法(Morrison et al.、1984、Proc.Natl.Acad.Sci.81:851−855頁;Neuberger et al.、1984、Nature 312:604−608頁;Takeda et al.、1985、Nature 314:452−454頁、これらの文献は参照によりその全体を本明細書に組み込まれている。)を使用することが可能である。
キメラ抗体は、抗体の異なる部分が、マウスモノクローナル抗体由来の可変領域およびヒト免疫グロブリン定常領域を有する抗体などの異なる動物種由来である分子である。キメラ抗体を作製するための方法は当技術分野では公知であり、実施例2.1において詳細に考察されている。例えば、Morrison、Science 229:1202頁(1985);Oi et al.、BioTechniques 4:214頁(1986);Gillies et al.(1989)J.Immunol.Methods 125:191−202頁;米国特許第5,807,715号;米国特許第4,816,567号;および米国特許第4,816,397号を参照されたい。これらの文献は参照によりその全体を本明細書に組み込まれている。さらに、適切な抗原特異性のマウス抗体分子由来の遺伝子を適切な生物学的活性のヒト抗体分子由来の遺伝子と一緒にスプライスすることによる「キメラ抗体」の作製のために開発された技法(Morrison et al.、1984、Proc.Natl.Acad.Sci.81:851−855頁;Neuberger et al.、1984、Nature 312:604−608頁;Takeda et al.、1985、Nature 314:452−454頁、これらの文献は参照によりその全体を本明細書に組み込まれている。)を使用することが可能である。
一実施形態では、本発明の組成物および/または方法において使用されるキメラ抗体は、セクション1に記載されているマウスモノクローナル抗ヒトIL−13抗体の重鎖定常領域をヒトIgG1定常領域で置き換えることにより作製される。特定の実施形態では、本発明のキメラ抗体は、米国特許第7195388号に開示されている、配列番号34、配列番号36、配列番号41、配列番号42、配列番号46のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域(VH)および配列番号35、配列番号37、配列番号40、配列番号43または配列番号47のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL)を含む。
3.抗IL−13ヒト化抗体
ヒト化抗体は、非ヒト種に由来する1つ以上の相補性決定領域(CDR)と、ヒト免疫グロブリン分子由来のフレームワーク領域とを有する所望の抗原に結合する非ヒト種抗体に由来する抗体分子である。公知のヒトIg配列は、例えば、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,U.S.Dept.Health(1983)(全体が参照により本明細書に組み込まれる。)に開示されている。このような導入された配列は、免疫原性を低下させるために、または結合、親和性、結合速度、解離速度、結合力、特異性、半減期もしくは本分野で公知の他のいずれかの適切な特性を減少、増強もしくは修飾するために使用することが可能である。
ヒト化抗体は、非ヒト種に由来する1つ以上の相補性決定領域(CDR)と、ヒト免疫グロブリン分子由来のフレームワーク領域とを有する所望の抗原に結合する非ヒト種抗体に由来する抗体分子である。公知のヒトIg配列は、例えば、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,U.S.Dept.Health(1983)(全体が参照により本明細書に組み込まれる。)に開示されている。このような導入された配列は、免疫原性を低下させるために、または結合、親和性、結合速度、解離速度、結合力、特異性、半減期もしくは本分野で公知の他のいずれかの適切な特性を減少、増強もしくは修飾するために使用することが可能である。
ヒトフレームワーク領域中のフレームワーク残基は、抗原結合を変化させるために、好ましくは抗原結合を改善させるために、CDRドナー抗体由来の対応する残基で置換され得る。これらのフレームワーク置換は、本分野で周知の方法によって、例えば、抗原結合にとって重要なフレームワーク残基を同定するために、CDRとフレームワーク残基の相互作用をモデリングすることによって、および特定の位置における異常なフレームワーク残基を同定するための配列比較によって同定される(例えば、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、Queen et al.,米国特許第5,585,089号;Riechmann et al.,Nature 332:323頁(1988)を参照されたい。)。三次元免疫グロブリンモデルが一般的に利用可能であり、当業者によく知られている。選択された候補免疫グロブリン配列が採り得る三次元立体構造を図式および表示するコンピュータプログラムを利用可能である。これらのディスプレイの検査は、候補免疫グロブリン配列の機能における残基の推定される役割の分析、すなわち、候補免疫グロブリンがその抗原に結合する能力に影響を与える残基の分析を可能とする。このようにして、FR残基は、所望される抗体特性(標的抗原に対して増加された親和性など)が達成されるように、コンセンサスおよび輸入配列から選択され、組み合わせることが可能である。一般に、CDR残基は、抗原結合に影響を与えることに直接、および最も実質的に関与する。抗体は、Jones et al.,Nature 321:522頁(1986);Verhoeyen et al.,Science 239:1534頁(1988))、Sims et al.,J.Immunol.151:2296頁(1993);Chothia and Lesk,J.Mol.Biol.196:901頁(1987)、Carter et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.89:4285頁(1992);Presta et al.,J.Immunol.151:2623頁(1993)、Padlan,Molecular Immunology 28(4/5):489−498頁(1991);Studnicka et al.,Protein Engineering 7(6):805−814頁(1994);Roguska.et al.,PNAS 91:969−973頁(1994);PCT公開WO91/09967、PCT/US98/16280、US96/18978、US91/09630、US91/05939、US94/01234、GB89/01334、GB91/01134、GB92/01755;WO90/14443、WO90/14424、WO90/14430、EP229246、EP592,106;EP519,596、EP239,400、米国特許第5,565,332号、第5,723.323号、第5,976,862号、第5,824,514号、第5,817,483号、第5,814,476号、第5,763,192号、第5,723,323号、第5,766,886号、第5,714,352号、第6,204,023号、第6,180,370号、第5,693,762号、第5,530,101号、第5,585,089号、第5,225,539号;第4,816,567号(各々の全体がその中で引用される参考文献を含めて参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているものなどの(但し、これらに限定されない。)、本分野で公知の様々な技術を用いてヒト化することが可能である。
C.抗体および抗体産生細胞系統の作製
好ましくは、本発明の組成物および/または方法において使用するための抗IL−13抗体は、例えば、当技術分野で公知のいくつかのインビトロおよびインビボアッセイのうちのいずれか1つにより評価した場合、IL−13活性を減少するまたは中和する高い能力を示す(例えば、米国特許第7,195,388号の実施例1.1.C参照。前記特許文献の全内容は参照により本明細書に組み込む。)。例えば、これらの抗体は、A−549細胞によるIL−13に誘導されるTARCの産生を、少なくとも約10−8M、約10−9Mまたは約10−10Mの範囲のIC50値で中和する。
好ましくは、本発明の組成物および/または方法において使用するための抗IL−13抗体は、例えば、当技術分野で公知のいくつかのインビトロおよびインビボアッセイのうちのいずれか1つにより評価した場合、IL−13活性を減少するまたは中和する高い能力を示す(例えば、米国特許第7,195,388号の実施例1.1.C参照。前記特許文献の全内容は参照により本明細書に組み込む。)。例えば、これらの抗体は、A−549細胞によるIL−13に誘導されるTARCの産生を、少なくとも約10−8M、約10−9Mまたは約10−10Mの範囲のIC50値で中和する。
好ましい実施形態では、単離された抗体またはその抗原結合部分は、ヒトIL−13に結合し、前記抗体またはその抗原結合部分は、表面プラズモン共鳴により決定された場合に、約0.1s−1もしくはそれ未満のkoff速度定数でヒトIL−13から解離する、または約1×10−6Mもしくはそれ未満のIC50でヒトIL−13および/もしくはヒトIL−13活性を阻害する。代わりに、前記抗体またはその抗原結合部分は、表面プラズモン共鳴により決定された場合に、約1×10−2s−1もしくはそれ未満のkoff速度定数でヒトIL−13から解離し得る、または約1×10−7Mもしくはそれ未満のIC50でヒトIL−13および/もしくはヒトIL−13活性を阻害し得る。代わりに、前記抗体またはその抗原結合部分は、表面プラズモン共鳴により決定された場合に、約1×10−3s−1もしくはそれ未満のkoff速度定数でヒトIL−13から解離し得る、または約1×10−8Mもしくはそれ未満のIC50でヒトIL−13および/もしくはヒトIL−13を阻害し得る。代わりに、前記抗体またはその抗原結合部分は、表面プラズモン共鳴により決定された場合に、約1×10−4s−1もしくはそれ未満のkoff速度定数でヒトIL−13から解離し得る、または約1×10−9Mもしくはそれ未満のIC50でヒトIL−13および/もしくはヒトL−13活性を阻害し得る。代わりに、前記抗体またはその抗原結合部分は、表面プラズモン共鳴により決定された場合に、約1×10−5s−1もしくはそれ未満のkoff速度定数でヒトIL−13から解離し得る、または約1×10−10Mもしくはそれ未満のIC50でヒトIL−13および/もしくはヒトIL−13活性を阻害し得る。代わりに、前記抗体またはその抗原結合部分は、表面プラズモン共鳴により決定された場合に、約1×10−5s−1もしくはそれ未満のkoff速度定数でヒトIL−13から解離し得る、または約1×10−11Mもしくはそれ未満のIC50でヒトIL−13および/もしくはヒトIL−13活性を阻害し得る。
IL−13は、細胞表面上のIL−13受容体(IL−13R)である、IL−13Rα1鎖(IL−13Rα1)およびIL−4R鎖(IL−4R)からなるヘテロ二量体に結合することによりその作用を発揮する。IL−13はIL−13Rα1にまず低親和性(KD=2−10nM)で結合し、次にIL−4Rを複合体まで動員し、高親和性受容体(KD=0.03−0.4nM)を生じる(Aman、M.J.、et al.1996年 J.Biol.Chem.271、29265−29270頁;Miloux、et al.1997年 FEBS Lett.401、163−166頁;Andrews、et al 2002年 J.Biol.Chem.277、46073−46078頁)。IL−13Rがヘテロ二量体化すると、ヤヌスキナーゼ、すなわち、それぞれIL−13Rα1およびIL−4Rと構成的に会合しているTYK2およびJAK1が活性化され、続いて転写6のシグナルトランスデューサーおよび活性化因子(STAT6)が活性化される(Izuhara、K.、and Arima、K.2004年 Drug News Perspect.17、91−98頁)。IL−13に高親和性(0.25−1.2nM)で結合するもう1つのIL−13結合ユニット、IL−13Rα2鎖(IL−13Rα2)も存在する(Caput、et al 1996年 J.Biol.Chem.271、16921−16926頁;Donaldson et al 1998年 J.Immunol.161、2317−2324頁)。IL−13 IL−13R2複合体に関与することが分かっている他の受容体分子はない。IL−13R2は、最初は非シグナル伝達「デコイ」受容体として作用すると考えられている。しかし、IL−13R2はIL−13に結合することができ、AP−1経路を通じてシグナルを伝達し、マクロファージを含むある種の細胞型においてTNF−ベータを産生させ、今度は肺線維症をもたらすことが後に発見された(Fichtner−Feigl、2006年 Nat Med 12:99−106頁)。したがって、IL−13Rα1/IL−4RαとIL−13Rα2経路の両方が、喘息および他の肺炎症病状の全体的病態生理の一因となる。したがって、両方の受容体へのIL−13結合をブロックする治療的抗IL−13抗体のほうが1つの受容体のみをブロックする抗体よりも効果的である。
一態様では、本発明は、IL−13Rα1とIL−13Rα2の両方へのIL−13の結合をブロックするモノクローナル抗体を使用する組成物および/または方法を提供する。細胞表面でのELISAベースの受容体結合アッセイでも125−I−標識IL−13結合アッセイでも、13C5はマウスバージョンでもヒト化バージョン(すなわち、13C5.5)でも、両方の受容体へのIL−13結合を効果的にブロックすることができることが実証された。25C8および33C3を含む、13C5と同じ系列における抗体も両方の受容体へのIL−13結合をブロックすることができた。13C5のエピトープマッピングにより、その結合部位にはヒトIL−13のC末端へリックスD領域(残基VRDTK IEVAQ FVKDL LLHLK KLFRE GR、配列番号1のアミノ酸104−130に一致する。)が含まれることが示された。C末端へリックスD領域は、IL−13受容体との相互作用に関与していると提唱されてきた(Zuegg et al 2001年 Immunol Cell Biol.79:332−9頁)。13C5.5抗体のFab部分と複合体を形成するヒトIL−13の結晶構造により、13C5.5はヒトIL−13のC末端へリックスD領域ならびにN末端へリックスA領域に結合することが示された。好ましくは、抗体またはその抗原結合断片は、前記抗体またはその抗原結合断片が配列番号1の組織分布的領域Ser26−Thr27−Ala28−Leu29−Arg30−Glu31−Leu32−Ile33−Glu34−Glu35−Leu36−Val37−Asn38およびLys123−Lys124−Leu125−Phe126−Arg127−Glu128−Gly129−Arg130により定義されるエピトープに結合しているIL−13がIL−13受容体への結合を阻害されるようにヒトIL−13に結合する。好ましくは、抗体またはその抗原結合断片は、前記抗体またはその抗原結合断片が配列番号1の組織分布的領域Arg30−Glu31−Leu32−Ile33−Glu34−Glu35−Leu36−Val37−Asn38およびLys123−Lys124−Leu125−Phe126−Arg127により定義されるエピトープに結合しているIL−13がIL−13アルファ2受容体への結合を阻害されるようにヒトIL−13に結合する。
ある種の実施形態では、抗体は、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA、IgE、IgMまたはIgD定常領域などの重鎖定常領域を含む。好ましくは、重鎖定常領域はIgG1重鎖定常領域またはIgG4重鎖定常領域である。さらに、抗体は、軽鎖定常領域、すなわち、κ軽鎖定常領域またはλ軽鎖定常領域のどちらかを含むことが可能である。好ましくは、抗体はκ軽鎖定常領域を含む。代わりに、抗体部分は、例えば、Fab断片または一本鎖Fv断片であることが可能である。
抗体エフェクター機能を変えるFc部分におけるアミノ酸残基の置換は当技術分野では公知である(Winter et al.、米国特許第5,648,260号および米国特許第5,624,821号)。抗体のFc部分は、いくつかの重要なエフェクター機能、例えば、サイトカイン誘導、ADCC、食作用、補体依存性細胞障害(CDC)ならびに抗体および抗原−抗体複合体の半減期/排除速度を媒介する。いくつかの場合、これらのエフェクター機能は治療抗体に望ましいが、他の場合には治療目的によっては不必要であるまたは有害でさえあることもある。ある種のヒトIgGアイソタイプ、特にIgG1およびIgG3は、それぞれADCCならびにFcγRおよび補体C1qへの結合を介したCDCを媒介する。新生児型Fc受容体(FcRn)は、抗体の循環半減期を決定する決定的に重要な成分である。さらに別の実施形態では、抗体のエフェクター機能が変わるように、抗体の定常領域、例えば、抗体のFc領域において少なくとも1つのアミノ酸残基が置換される。
一実施形態では、本発明の方法および組成物は、標識された結合タンパク質を使用し、ここで、本発明の抗体または抗体部分は、別の機能的分子(例えば、別のペプチドまたはタンパク質)へ誘導体化され、または連結される。例えば、本発明の標識された結合タンパク質は、別の抗体(例えば、二特異的抗体またはダイアボティ)、検出可能な薬剤、細胞毒性剤、薬剤および/または別の分子(ストレプトアビジンコア領域またはポリヒスチジンタグなど)との、抗体または抗体部分の会合を媒介可能なタンパク質もしくはペプチドなどの1つ以上の他の分子実体へ、(化学的カップリング、遺伝的融合、非共有会合またはその他によって)本発明の抗体または抗体部分を機能的に連結することによって誘導することが可能である。
本発明の抗体または抗体部分を誘導体化し得る有用な検出可能な薬剤には、蛍光化合物が含まれる。典型的な蛍光検出可能な薬剤には、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアナート、ローダミン、5−ジメチルアミン−1−ナフタレンスルホニルクロリド、フィコエリトリンなどが含まれる。抗体は、アルカリホスファターゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼなどの検出可能な酵素でも誘導体化され得る。抗体が検出可能な酵素で誘導体化される場合には、検出可能な反応産物を生成させるために、本酵素が使用するさらなる試薬を添加することによって抗体が検出される。例えば、検出可能な薬剤西洋ワサビペルオキシダーゼが存在する場合には、過酸化水素およびジアミノベンジジンの添加は、検出可能な発色した反応産物をもたらす。抗体は、ビオチンを用いて誘導体化し、アビジンまたはストレプトアビジン結合の間接的な測定を通じても検出され得る。
別の実施形態では、本発明の組成物および方法は、結晶化された結合タンパク質を使用する。好ましくは、本発明は、本明細書で開示されている完全な抗IL−13抗体およびこれらの断片の結晶、ならびにこのような結晶を含む製剤および組成物に関する。一実施形態において、結晶化された結合タンパク質は、結合タンパク質の可溶性対応物より大きなインビボ半減期を有する。別の実施形態において、結合タンパク質は、結晶化後の生物活性を保持する。
本発明の結晶化された結合タンパク質は、本分野で公知の方法に従って、および参照により本明細書に組み込まれる、WO02072636に開示されているように産生され得る。
さらに別の実施形態では、本発明の組成物および/または方法は、抗体またはその抗原結合部分が1つ以上の炭水化物残基を含む、グリコシル化された結合タンパク質を使用する。新生インビボタンパク質産生は、翻訳後修飾として知られるさらなるプロセッシングを経ることがあり得る。特に、糖(グリコシル)残基は、酵素的に付加され得る(グリコシル化として知られる方法)。共有結合されたオリゴ糖側鎖を有する得られたタンパク質は、グリコシル化されたタンパク質または糖タンパク質として知られる。抗体は、Fcドメイン中、および可変ドメイン中に1つ以上の炭水化物残基を有する糖タンパク質である。Fcドメイン中の炭水化物残基は、抗体の抗原結合または半減期に対する効果を最小限に抑えながら、Fcドメインのエフェクター機能に対して重要な効果を有する(R.Jefferis,Biotechnol.Prog.21(2005),p.11−16)。これに対して、可変ドメインのグリコシル化は、抗体の抗原結合活性に対して影響を及ぼし得る。可変ドメイン中のグリコシル化は、おそらくは、立体的な妨害のために、抗体結合親和性に対して負の影響を有し得(Co,M.S.,et al.,MoI.Immunol.(1993)30:1361−1367)または抗原に対する増加した親和性をもたらし得る(Wallick,S.C.,et al.,Exp.Med.(1988)168:1099−1109;Wright,A.,et al.,EMBO J.(1991)10:2717−2723)。
本発明の一態様は、結合タンパク質のO結合型またはN結合型グリコシル化部位が変異されているグリコシル化部位変異体を作製することに関する。当業者は、標準的な周知の技術を用いて、このような変異体を作製することが可能である。生物学的活性を保持するが、増加または減少した結合活性を有するグリコシル化部位変異体が、本発明の別の目的である。
さらに別の実施形態において、本発明の抗体または抗原結合部分のグリコシル化は修飾される。例えば、無グリコシル化抗体を作製することが可能である(すなわち、抗体は、グリコシル化を欠如する。)。グリコシル化は、例えば、抗原に対する抗体の親和性を増加させるために改変することが可能である。このような炭水化物修飾は、例えば、抗体配列内のグリコシル化の1つ以上の部位を変化させることによって達成することが可能である。例えば、それによって、当該部位のグリコシル化を除去するために、1つ以上の可変領域グリコシル化部位の除去をもたらす1つ以上のアミノ酸置換を施すことが可能である。このような無グリコシル化は、抗原に対する抗体の親和性を増加させ得る。このようなアプローチは、PCT公開WO2003016466A2ならびに米国特許第5,714,350号および第6,350,861号に、さらに詳しく記載されている(それらの各々はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。)。
これに加えてまたはこれに代えて、フコシル残基の減少した量を有する低フコシル化抗体または増加した二分岐GlcNAc構造を有する抗体など、グリコシル化の変化した種類を有する本発明の修飾された抗体を作製することが可能である。このような変化されたグリコシル化パターンは、抗体のADCC能力を増加させることが示されている。このような炭水化物修飾は、例えば、変化したグリコシル化機構を有する宿主細胞中で抗体を発現させることによって達成することが可能である。変化したグリコシル化機構を有する細胞は本分野において記載されており、その中で、本発明の組換え抗体を発現させることによって、変化したグリコシル化を有する抗体を産生するための宿主細胞として使用することができる。例えば、Shields,R.L.et al.(2002)J.Biol.Chem.277:26733−26740;Umana et al.(1999)Nat.Biotech.17:176−1、および欧州特許EP1,176,195;PCT公開WO03/035835、WO99/54342 80(それらの各々はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。)を参照されたい。
タンパク質グリコシル化は、対象のタンパク質のアミノ酸配列およびその中でタンパク質が発現される宿主細胞に依存する。異なる生物は、異なるグリコシル化酵素(例えば、グリコシル転移酵素およびグリコシダーゼ)を産生し得、利用可能な異なる基質(ヌクレオチド糖)を有し得る。このような要因のために、タンパク質グリコシル化パターンおよびグリコシル残基の組成は、タンパク質がその中で発現されている宿主系に応じて異なり得る。本発明において有用なグリコシル残基には、グルコース、ガラクトース、マンノース、フコース、n−アセチルグルコサミンおよびシアル酸が含まれ得るが、これらに限定されない。好ましくは、グリコシル化された結合タンパク質は、グリコシル化パターンがヒトであるように、グリコシル残基を含む。
異なるタンパク質グリコシル化は異なるタンパク質特性をもたらし得ることが、当業者に公知である。例えば、酵母などの微生物宿主中で産生され、酵母内在経路を用いてグリコシル化された治療用タンパク質の効力は、CHO細胞株などの哺乳動物細胞中で発現された同じタンパク質の効力と比べて低下され得る。また、このような糖タンパク質は、ヒトにおいて免疫原性であり得、投与後に、減少したインビボ半減期を示し得る。ヒトおよび他の動物中の特異的な受容体は、特異的なグリコシル残基を認識し得、血流からのタンパク質の迅速な除去を促進し得る。他の有害な効果は、タンパク質の折り畳み、溶解度、プロテアーゼに対する感受性、運搬、輸送、区画化、分泌、他のタンパク質または因子による認識、抗原性またはアレルゲン性の変化が含まれ得る。したがって、当業者は、グリコシル化の特異的な組成およびパターン、例えば、ヒト細胞中または意図される対象動物の種特異的細胞中で産生されるものと同一または少なくとも類似のグリコシル化組成およびパターンを有する治療タンパク質を選択し得る。
宿主細胞のものとは異なるグリコシル化されたタンパク質を発現することは、異種グリコシル化酵素を発現するために宿主細胞を遺伝的に修飾することによって達成され得る。本分野で公知の技術を使用して、当業者は、ヒトタンパク質グリコシル化を呈する抗体またはその抗原結合部分を作製し得る。例えば、酵母株中で産生されたグリコシル化されたタンパク質(糖タンパク質)が、動物細胞、特にヒト細胞のものと同一のタンパク質グリコシル化を呈するように(米国特許出願第20040018590号および第20020137134号、ならびにPCT公開WO2005100584A2号(それらの各々の内容の全体は参照により本明細書に組み込まれる。))、酵母株は、天然に存在しないグリコシル化酵素を発現するように遺伝的に修飾されている。
本発明の方法および/または組成物は、本発明のこのような結合タンパク質に対して特異的な抗イディオタイプ(抗Id)抗体を使用することも可能である。抗Id抗体は、別の抗体の抗原結合領域と一般的に付随する固有の決定基を認識する抗体である。抗Idは、結合タンパク質またはそのCDR含有領域で動物を免疫化することによって調製することが可能である。免疫された動物は、免疫抗体のイディオタイプ決定基を認識し、これに応答し、抗Id抗体を産生する。抗Id抗体は、さらに別の動物における免疫応答を誘導して、いわゆる抗抗Id抗体を産生する「免疫原」として使用することも可能である。
さらに、ライブラリーのメンバー宿主細胞がバリアントグリコシル化パターンを有する目的のタンパク質を産生するように、様々なグリコシル化酵素を発現するように遺伝学的に改変された宿主細胞のライブラリーを用いて、目的のタンパク質を発現させ得ることが、当業者によって理解されている。次いで、当業者は、特定の新規グリコシル化パターンを有する目的のタンパク質を選択および単離し得る。好ましくは、特に選択された新規グリコシル化パターンを有するタンパク質は、改善または改変された生物学的特性を示す。
II.本発明の組成物
本発明は、本発明の抗体またはその抗原結合部分および医薬として許容される担体を含む組成物、例えば、医薬組成物も提供する。本発明の組成物は、約0.3mg/kgの用量で対象の静脈内に投与される場合、抗体またはその抗原結合部分が(a)約1500から約2700μgh/mlの間の曲線下面積(AUC);(b)約65から125mL/kgの間の分布容積;(c)約5から約8μg/mlの間のピーク濃度(Cmax)および(d)約0.1から約0.2ml/h/kgの間の排除速度を示すことができるように、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む。
本発明は、本発明の抗体またはその抗原結合部分および医薬として許容される担体を含む組成物、例えば、医薬組成物も提供する。本発明の組成物は、約0.3mg/kgの用量で対象の静脈内に投与される場合、抗体またはその抗原結合部分が(a)約1500から約2700μgh/mlの間の曲線下面積(AUC);(b)約65から125mL/kgの間の分布容積;(c)約5から約8μg/mlの間のピーク濃度(Cmax)および(d)約0.1から約0.2ml/h/kgの間の排除速度を示すことができるように、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む。
別の態様では、本発明は、約3mg/kgの用量で対象の静脈内に投与される場合、抗体またはその抗原結合部分が(a)約21000から約33500μgh/mlの間の曲線下面積(AUC);(b)約55から約100mL/kgの間の分布容積;(c)約55から約90μg/mlの間のピーク濃度(Cmax)および(d)約0.08から約0.15ml/h/kgの間の排除速度を示すことができるように、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、約10mg/kgの用量で対象の静脈内に投与される場合、抗体またはその抗原結合部分が(a)約75から約100μgh/mlの間の曲線下面積(AUC);(b)約90から約130mL/kgの間の分布容積;(c)約185から約250μg/mlの間のピーク濃度(Cmax)および(d)約0.1から約0.15ml/h/kgの間の排除速度を示すことができるように、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物を提供する。
さらに別の態様では、本発明は、約0.3mg/kgの用量で対象の皮下に投与される場合、抗体またはその抗原結合部分が(a)約125から約800μgh/mlの間の曲線下面積(AUC);および(b)約1.0から約6.0μg/mlの間のピーク濃度(Cmax)を示すことができるように、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、約3mg/kgの用量で対象の皮下に投与される場合、抗体またはその抗原結合部分が(a)約1100から約8500μgh/mlの間の曲線下面積(AUC);および(b)約12から約60μg/mlの間のピーク濃度(Cmax)を示すことができるように、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、約0.3mg/kg、1mg/kg、3mg/kgまたは10mg/kgの用量で対象に静脈内投与されると、抗体またはその抗原結合部分が本明細書、表または図に記載される薬物動態パラメータのいずれかを示すことができるように、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、約0.3mg/kg、1mg/kgまたは3mg/kgの用量で対象に皮下投与されると、抗体またはその抗原結合部分が本明細書、表または図に記載される薬物動態パラメータのいずれかを示すことができるように、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物を提供する。
本発明の抗体を含む医薬組成物は、疾患を診断し、検出し、もしくはモニタリングし、疾患または1つもしくはそれ以上のその症候を予防し、治療し、管理し、もしくは軽減する上で、および/または研究において使用されるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、組成物は、1つ以上の本発明の抗体を含む。別の実施形態において、医薬組成物は、1つ以上の本発明の抗体、および喘息などのIL−13活性が有害である疾患を治療するための、本発明の抗体以外の1つ以上の予防または治療剤を含む。好ましくは、予防剤または治療剤は、疾患または1つもしくはそれ以上のその症候の予防、治療、管理または軽減に有用であることが知られており、または疾患または1つもしくはそれ以上のその症候の予防、治療、管理または軽減においてこれまで使用されており、もしくは現在使用されている。これらの実施形態に従えば、組成物は、担体、希釈剤または賦形剤をさらに含み得る。
典型的には、本発明の医薬組成物中は、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分および医薬として許容される担体を含む。本明細書において使用される「医薬として許容される担体」には、生理的に適合性がある、あらゆる溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などが含まれる。医薬として許容される担体の例には、水、生理的食塩水、リン酸緩衝化された生理的食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノールなどのうちの1つ以上およびこれらの組合せが含まれる。多くの場合、等張剤、例えば、糖、マニトール、ソルビトールなどの多価アルコールまたは塩化ナトリウムを組成物中に含めることが好ましい。医薬として許容される担体は、抗体または抗体部分の保存期間または有効性を増強する、湿潤剤または乳化剤、防腐剤または緩衝剤などの補助物質の微量をさらに含み得る。
様々な送達系が公知であり、例えば、リポソーム、微粒子、ミクロカプセル、抗体または抗体断片を発現することができる組換え細胞、受容体によって媒介されるエンドサイトーシス(例えば、Wu and Wu,J.Biol.Chem.262:4429−4432(1987)参照)、レトロウイルスまたは他のベクターなどの一部としての核酸の構築物に封入して、本発明の1つもしくはそれ以上の抗体または本発明の1つもしくはそれ以上の抗体および疾患または1つもしくはそれ以上のその症候を予防し、管理し、治療し、もしくは軽減するのに有用な予防剤または治療剤の組合せを投与するために使用することが可能である。本発明の予防剤または治療剤を投与する方法には、非経口投与(例えば、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内および皮下)、硬膜外投与、腫瘍内投与および粘膜投与(例えば、鼻内および経口経路)が含まれるが、これらに限定されない。さらに、例えば、吸入装置または噴霧器およびエアロゾル化剤を加えた製剤の使用によって、経肺投与を使用することが可能である。例えば、米国特許第6,019,968号、第5,985,320号、第5,985,309号、第5,934,272号、第5,874,064号、第5,855,913号、第5,290,540号、および第4,880,078号;ならびにPCT公開WO92/19244、WO97/32572、WO97/44013、WO98/31346およびWO99/66903(これらは各々、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。)を参照されたい。一実施形態において、本発明の抗体、組合せ療法または本発明の組成物は、AlkermesAIR(登録商標)経肺薬物送達技術(Alkermes,Inc.,Cambridge,Mass.)を用いて投与される。特定の実施形態において、本発明の予防剤または治療剤は、筋肉内、静脈内、腫瘍内、経口、鼻内、経肺または皮下投与される。予防剤または治療剤は、あらゆる都合のよい経路によって、例えば、注入もしくはボーラス注射によって、上皮または粘膜皮下の裏打ち(例えば、口粘膜、直腸および腸粘膜など)を通じた吸収によって投与され得、生物学的に活性な他の薬剤と一緒に投与され得る。投与は、全身または局所であり得る。
特定の実施形態において、治療を必要としている部位へ局所的に、本発明の組成物を投与することが望ましい場合があり得る。これは、例えば、局所的注入によって、注射によって、またはインプラントの手段によって達成され得るが、これらに限定されるものではなく、前記インプラントは、シアラスチック(sialastic)膜、ポリマー、繊維性マトリックス(例えば、Tissuel(商標))またはコラーゲンマトリックスなどの、膜およびマトリックスを含む多孔性または非多孔性材料である。一実施形態において、本発明の1つ以上の抗体アンタゴニストの有効量は、疾患またはその症候を予防し、治療し、管理し、および/または軽減するために、対象の罹患した部位へ局所的に投与される。別の実施形態において、本発明の1つ以上の抗体の有効量は、疾患または1つもしくはそれ以上のその症候を予防し、治療し、管理し、および/または軽減するために、本発明の抗体以外の1つ以上の治療薬(例えば、1つ以上の予防剤または治療剤)の有効量と組み合わせて、対象の罹患した部位へ局所的に投与される。
別の実施形態において、本発明の予防剤または治療剤は、調節された放出系または徐放系に入れて送達することが可能である。一実施形態において、調節された放出または徐放を達成するためにポンプを使用し得る(Langer,上記;Sefton,1987,CRC Crit.Ref.Biomed.Eng.14:20;Buchwald et al,1980,Surgery 88:507;Saudek et al.,1989,N.Engl.J.Med.321:574参照)。別の実施形態において、本発明の治療薬の調節された放出または徐放を達成するために、ポリマー材料を使用することが可能である。(例えば、Medical Applications of Controlled Release,Langer and Wise(eds.),CRC Pres.,Boca Raton,Fla.(1974);Controlled Drug Bioavailability,Drug Product Design and Performance,Smolen and Ball(eds.),Wiley,New York(1984);Ranger and Peppas,1983,J.,Macromol.Sci.Rev.Macromol.Chem.23:61を参照されたい。Levy et al.,1985,Science 228:190;During et al.,1989,Ann.Neurol.25:351;Howard et al.,1989,J.Neurosurg.7 1:105も参照されたい。);米国特許第5,679,377号;米国特許第5,916,597号;米国特許第5,912,015号;米国特許第5,989,463号;米国特許第5,128,326号;PCT公開WO99/15154;およびPCT公開WO99/20253も参照されたい。徐放製剤中で使用されるポリマーの例には、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリラート)、ポリ(メチルメタクリラート)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(エチレン−コビニルアセタート)、ポリ(メタクリル酸)、ポリグリコリド(PLG)、ポリ無水物、ポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリアクリルアミド、ポリ(エチレングリコール)、ポリラクチド(PLA)、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)(PLGA)およびポリオルトエステルが含まれるが、これらに限定されるものではない。好ましい実施形態において、徐放製剤中で使用されるポリマーは、不活性であり、溶脱可能な不純物を含まず、保存時に安定であり、無菌であり、生物分解性である。さらに別の実施形態において、調節された放出系または徐放系は、予防剤または治療剤の近くに配置されて、全身投薬量の一部のみを必要とするようにすることができる(例えば、Goodson,in Medical Applications of Controlled Release,supra,vol.2,pp.115−138(1984)参照)。
徐放系は、Langer(1990,Science 249:1527−1533)による概説中に論述されている。本発明の1つ以上の治療剤を含む徐放製剤を作製するために、当業者に公知のあらゆる技術を使用することが可能である。例えば、米国特許第4,526,938号、PCT公開WO91/05548、PCT公開WO96/20698、Ning et al.,1996,“Intratumoral Radioimmunotheraphy of a Human Colon Cancer Xenograft Using a Sustained−Release Gel,”Radiotherapy&Oncology 39:179−189,Song et al.,1995,“Antibody Mediated Lung Targeting of Long−Circulating Emulsions,”PDA Journal of Pharmaceutical Science&Technology 50:372−397,Cleek et al.,1997,“Biodegradable Polymeric Carriers for a bFGF Antibody for Cardiovascular Application,”Pro.Lnt’l.Symp.Control.Rel.Bioact.Mater.24:853−854およびLam et al.,1997,“Microencapsulation of Recombinant Humanized Monoclonal Antibody for Local Delivery,”Proc.lnt’l.Symp.Control Rel.Bioact.Mater.24:759−760(これらは各々、その全体が参照として本明細書に組み込まれる。)を参照されたい。
本発明の医薬組成物は、その予定された投与経路と適合的であるように製剤化される。投与の経路の例には、非経口、例えば、静脈内、皮内、皮下、経口、鼻内(例えば、吸入)、経皮(例えば、局所)、経粘膜および直腸投与が含まれるが、これらに限定されない。特異的な実施形態において、組成物は、ヒトへの静脈内、皮下、筋肉内、経口、鼻内または局所投与に適合された医薬組成物として、定型的な手法に従って製剤化される。典型的には、静脈内投与のための組成物は、無菌の等張水性緩衝液中の溶液である。必要な場合には、組成物は、可溶化剤および注射の部位における痛みを和らげるための局所麻酔剤(リグノカムンlignocamne)なども含み得る。
本発明の組成物が局所的に投与されるべき場合には、組成物は、軟膏、クリーム、経皮パッチ、ローション、ゲル、シャンプー、スプレー、エアロゾル、溶液、エマルジョンの形態でまたは当業者に周知の他の形態で製剤化することが可能である。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences and Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms,19th ed.,Mack Pub.Co.,Easton,Pa.(1995)を参照されたい。噴霧不能な局所剤形の場合には、局所適用に適合性のある担体または1つもしくはそれ以上の賦形剤を含み、好ましくは水より大きな動粘性係数を有する粘性ないし半固体または固体の形態が通常使用される。適切な製剤は、所望であれば、滅菌され、または、例えば、浸透圧などの様々な特性に影響を及ぼすための補助剤(例えば、防腐剤、安定化剤、湿潤剤、緩衝剤または塩)と混合された、溶液、懸濁液、エマルジョン、クリーム、軟膏(ointment)、粉末、リニメント剤、軟膏(salve)など(これらに限定されない)を含む。他の適切な局所剤形には、好ましくは固体または液体不活性担体と組み合わされた活性成分が、加圧された揮発性物質(例えば、freonなどの気体状噴射剤)との混合物中または搾り出し瓶中に梱包されている噴霧可能なエアロゾル調製物が含まれる。所望であれば、医薬組成物および剤形に、加湿剤または湿潤剤も添加することが可能である。このような追加の成分の例は、本分野において周知である。
本発明の組成物の鼻内投与の場合には、組成物は、エアロゾル形態、スプレー、ミスト中に、または点鼻薬の形態で製剤化することが可能である。特に、本発明に従って使用するための予防剤または治療剤は、適切な噴射剤(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素またはその他の適切な気体)を用いて、加圧されたパックまたは噴霧器からエアロゾルスプレー提示の形態で都合よく送達することが可能である。加圧されたエアロゾルの場合には、投薬単位は、定量された量を送達するためのバルブを付与することによって決定され得る。化合物とラクトースまたはデンプンなどの適切な粉末基剤との粉末混合物を含有する、吸入装置またはガス注入装置で使用するためのカプセルおよびカートリッジ(例えば、ゼラチンから構成される。)を製剤化し得る。
経口投与の場合、本発明の組成物は、錠剤、カプセル、カシェ剤、ゲルキャップ、溶液、懸濁液などの形態で、組成物を経口的に製剤化することが可能である。錠剤またはカプセルは、従来の手段によって、結合剤(例えば、予めゼラチン化されたトウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例えば、ラクトース、微結晶セルロースまたはリン酸水素カルシウム);潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルクまたはシリカ);崩壊剤(例えば、イモデンプンまたはグリコール酸デンプンナトリウム);または湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)などの、医薬として許容される賦形剤とともに調製することが可能である。錠剤は、本分野において周知な方法によって被覆され得る。経口投与用の液体調製物は、溶液、シロップもしくは懸濁液の形態(これらに限定されない。)を採り得、または、使用前に、水もしくは他の適切なビヒクルを用いて構成するための乾燥製品として与えられ得る。このような液体調製物は、慣用の手段によって、懸濁剤(例えば、ソルビトールシロップ、セルロース誘導体または硬化食用脂肪);乳化剤(例えば、レシチンまたはアカシア);非水性ビヒクル(例えば、アーモンド油、油状エステル、エチルアルコールまたは分画された植物油);および防腐剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはプロピルまたはソルビン酸)などの医薬として許容される添加物とともに調製され得る。調製物は、適宜、緩衝液塩、着香剤、着色剤および甘味剤も含有し得る。経口投与用調製物は、予防剤または治療剤の遅い放出、調節された放出または徐放のために、適切に製剤化され得る。
本発明の方法は、例えば、吸入装置または噴霧器の使用、エアロゾル化剤とともに製剤化された組成物の使用によって、経肺投与を含み得る。例えば、米国特許第6,019,968号、第5,985,320号、第5,985,309号、第5,934,272号、第5,874,064号、第5,855,913号、第5,290,540号、および第4,880,078号;ならびにPCT公開WO92/19244、WO97/32572、WO97/44013、WO98/31346およびWO99/66903(これらは各々、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。)を参照されたい。特定の実施形態において、本発明の抗体、組合せ療法および/または本発明の組成物は、AlkermesAIR(商標)経肺薬物送達技術(Alkermes,Inc.Cambridge,Mas.)を用いて投与される。
本発明の方法はまた、注射による(例えば、ボーラス注射または連続的注入による)非経口投与のために製剤化された組成物の投与を含み得る。注射用製剤は、添加された防腐剤とともに、単位剤形で(例えば、アンプルまたは複数投薬容器に入れて)与え得る。組成物は、油性または水性ビヒクル中の懸濁液、溶液またはエマルジョンなどの形態を採り得、懸濁剤、安定化剤および/または分散剤などの処方剤を含有し得る。あるいは、活性成分は、使用前に適切なビヒクル(例えば、発熱物質を含まない無菌水)で構成するための粉末形態であり得る。
本発明の方法は、さらに、デポ調製物として製剤化された組成物の投与を含み得る。このような長期作用製剤は、(例えば、皮下または筋肉内への)植え込みによって、または筋肉内注射によって投与され得る。したがって、例えば、組成物は、適切なポリマー材料もしくは疎水性材料(例えば、許容される油中のエマルジョンとして)またはイオン交換樹脂とともに、または難溶性誘導体として(例えば、難溶性塩として)調合され得る。
本発明の方法は、中性または塩形態として製剤化された組成物の投与を包含する。医薬として許容される塩には、塩酸、リン酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸などに由来するものなどの陰イオンとともに形成された塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウム、水酸化第二鉄、イソプロピルアミン、トリエチルアミン、2−エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカインなどに由来するものなど、陽イオンとともに形成された塩が含まれる。
一般的には、組成物の成分は、別個に、または単位剤形中に(例えば、活性剤の量を示した注射器またはにおい袋など、密閉された容器中の凍結乾燥された乾燥粉末または無水濃縮物として)一緒に混合されて供給される。投与の様式が注入である場合には、組成物は、医薬等級の無菌水または生理的食塩水を含有する注入瓶を用いて分配することが可能である。投与の様式が注射による場合には、注射用の無菌水または生理的食塩水の注射器は、投与前に成分が混合され得るように提供することが可能である。
本発明の組成物は、薬剤の量を示した注射器またはにおい袋など、密閉された容器中に梱包されてもよい。一実施形態において、本発明の組成物は、密閉された容器中の凍結乾燥された乾燥無菌粉末または無水濃縮物として供給されてもよく、対象に投与するための適切な濃度になるように(例えば、水または生理的食塩水で)再構成することができる。好ましくは、本発明の組成物は、少なくとも5mg、より好ましくは、少なくとも10mg、少なくとも15mg、少なくとも25mg、少なくとも35mg、少なくとも45mg、少なくとも50mg、少なくとも75mgまたは少なくとも100mgの単位投薬量で、密封された容器中の凍結乾燥された乾燥無菌粉末として供給される。本発明の凍結乾燥された予防もしくは治療剤または医薬組成物は、その元の容器中で、2℃と8℃の間で保存されるべきであり、本発明の予防剤もしくは治療剤または医薬組成物は、再構成後、1週以内、好ましくは5日以内、72時間以内、48時間以内に、24時間以内に、12時間以内に、6時間以内に、5時間以内に、3時間以内に、または1時間以内に投与されるべきである。別の実施形態において、本発明の予防剤もしくは治療剤の1つもしくはそれ以上または本発明の医薬組成物は、薬剤の量および濃度を示す密閉された容器中に、液体形態で供給される。好ましくは、投与された組成物の液体形態は、少なくとも0.25mg/ml、より好ましくは、少なくとも0.5mg/ml、少なくとも1mg/ml、少なくとも2.5mg/ml、少なくとも5mg/ml、少なくとも8mg/ml、少なくとも10mg/ml、少なくとも15mg/kg、少なくとも25mg/ml、少なくとも50mg/ml、少なくとも75mg/ml、少なくとも100mg/mlで、密封された容器中に供給される。液体形態は、その元の容器中で、2℃と8℃の間で保存されるべきである。
本発明の組成物は、好ましくは非経口投与に適している。例えば、本発明の組成物は、0.1−250mg/mLの抗体を含有する注射可能溶液として調製されてもよい。注射可能溶液は、フリント容器または琥珀色の容器、注射器または予め充填されたシリンジ中の液体または凍結乾燥された剤形から構成され得る。緩衝液は、pH5.0から7.0(最適にはpH6.0)のL−ヒスチジン(1−50mM)、最適には5−10mMであり得る。他の適切な緩衝液には、コハク酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウムまたはリン酸カリウムが含まれるが、これらに限定されない。0−300mMの濃度に(最適には、液体剤形に対して150mM)の溶液の毒性を修飾するために、塩化ナトリウムを使用することが可能である。凍結乾燥された剤形に対して、凍結保護剤、主に、0−10%のスクロース(最適には、0.5−1.0%)を含めることが可能である。他の適切な凍結保護剤には、トレハロースおよびラクトースが含まれる。凍結乾燥された剤形に対して、充填剤、主に、1−10%のマニトール(最適には、24%)を含めることが可能である。液体および凍結乾燥された両剤形において、安定化剤、主に1−50mMのL−メチオニン(最適には、5−10mM)を使用することが可能である。他の適切な充填剤には、グリシン、アルギニンが含まれ、0−0.05%のポリソルベート−80(最適には、0.005−0.01%)として含めることが可能である。さらなる界面活性剤には、ポリソルベート20およびBRIJ界面活性剤が含まれるが、これらに限定されない。非経口投与用の注射可能な溶液として調製された本発明の抗体または抗体部分を含む医薬組成物は、治療用タンパク質(例えば、抗体)の吸収または分散を増加させるために使用されるものなど、アジュバントとして有用な薬剤をさらに含むことが可能である。特に有用なアジュバントは、Hylenex(商標)(組換えヒトヒアルロニダーゼ)などのヒアルロニダーゼである。注射可能な溶液中へのヒアルロニダーゼの添加は、非経口投与、特に皮下投与後に、ヒト生物学的利用可能性を改善する。痛みおよび不快感がより小さく、注射部位反応の発生を最小限に抑えながら、より大きな注射部位容量(すなわち、1mLより大きい)も可能である(参照により本明細書に組み込まれるWO2004078140、US2006104968を参照)。
本発明の組成物は、様々な形態であり得る。これらには、例えば、液体溶液(例えば、注射可能な溶液および注入可能な溶液)など、分散液または懸濁液、錠剤、丸薬、粉末、リポソームおよび坐薬などの、液体、半固体および固体剤形が含まれる。好ましい形態は、予定される投与の様式および治療用途に依存する。典型的な好ましい組成物は、他の抗体を用いたヒトの受動免疫に対して使用される組成物と同様の組成物など、注射可能溶液または注入可能溶液の形態である。投与の好ましい様式は、非経口(例えば、静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内)である。好ましい実施形態において、抗体は、静脈内注入または注射によって投与される。別の好ましい実施形態において、抗体は、筋肉内注入または皮下注射によって投与される。
治療組成物は、典型的には、製造および保存の条件下で、無菌および安定でなければならない。組成物は、溶液、ミクロエマルジョン、分散液、リポソームまたは高薬物濃度に適したその他の秩序化された構造として製剤化することが可能である。無菌注射可能溶液は、本明細書に列記されている成分の1つまたは組合せを加えた適切な溶媒中に、必要な量で活性な化合物(すなわち、抗体、抗体部分)を取り込ませた後、必要に応じて、濾過滅菌を行うことによって調製することが可能である。一般的に、分散液は、塩基性分散溶媒および上記に列記されたものから得られる必要なその他の成分を含有する無菌ビヒクル中に活性化合物を取り込ませることによって調製される。無菌注射可能溶液の調製のための凍結乾燥された無菌粉末の場合には、好ましい調製の方法は、予め滅菌濾過されたその溶液から、あらゆる追加の所望される成分を加えた活性成分の粉末を与える真空乾燥および粉末乾燥である。溶液の適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング材料を使用することによって、分散液の場合に必要な粒径を維持することによって、および界面活性剤を使用することによって維持することができる。注射可能組成物の延長された吸収は、吸収を遅延させる薬剤、例えば、モノステアリン酸塩およびゼラチンを組成物中に含めることによって実現することができる。
本発明の組成物は、本分野で公知の様々な方法によって投与することが可能であるが、多くの治療用途において、好ましい投与経路/様式は皮下注射、静脈内注射または注入である。当業者によって理解されるように、投与の経路および/または様式は、所望される結果に応じて変動する。ある種の実施形態において、活性化合物は、インプラント、経皮パッチおよび微小封入された送達系を含む徐放製剤など、迅速な放出に対して化合物を保護する担体とともに調製され得る。エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステルおよびポリ乳酸など、生物分解可能な生物適合性ポリマーを使用することが可能である。このような製剤の多くの調製方法は、特許が付与されているまたは一般的に当業者に公知である。例えば、Sustained and Controlled Release Drug Delivery Systems,J.R.Robinson,ed.,Marcel Dekker,Inc.,New York,1978を参照されたい。
ある種の実施形態において、本発明の組成物は、例えば、不活性希釈剤または同化可能な食用担体とともに経口投与され得る。また、化合物(および、所望であれば、その他の成分)は、硬いもしくは軟らかい殻のゼラチンカプセル中に封入され、錠剤へと圧縮され、または患者の食事中に直接取り込ませ得る。経口治療投与の場合、化合物は、賦形剤とともに取り込まれ、摂取可能な錠剤、口腔錠、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁液、シロップ、ウェハースなどの形態で使用され得る。非経口投与以外によって本発明の化合物を投与するために、その不活化を妨げるための物質で化合物を被覆し、またはその不活化を妨げるための物質とともに化合物を同時投与することが必要であり得る。
補助的活性化合物も、組成物中に取り込ませることが可能である。ある種の実施形態において、本発明の抗体または抗体部分は、IL−13活性が有害である障害を治療するのに有用な1つ以上のさらなる治療剤とともに共製剤化され、および/または同時投与される。例えば、本発明の抗IL−13抗体または抗体部分は、他の錠剤に結合する1つ以上のさらなる抗体(例えば、他のサイトカインに結合する抗体または細胞表面分子に結合する抗体)とともに共製剤化され、および/または同時投与され得る。さらに、本発明の1つ以上の抗体は、先述の治療剤の2つまたはそれ以上と組み合わせて使用され得る。このような組合せ療法は、投与される治療剤のより低い投薬量を有利に使用し得るので、様々な単独療法に伴って生じ得る毒性または合併症が回避される。
ある種の実施形態において、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分は、本分野で公知の半減期延長ビヒクルに連結される。このようなビヒクルには、Fcドメイン、ポリエチレングリコールおよびデキストランが含まれるが、これらに限定されない。このようなビヒクルは、例えば、任意の目的で参照により本明細書に組み込まれる、米国出願第09/428,082号および公開されたPCT出願WO99/25044に記載されている。
本発明の医薬組成物は、本発明の「治療的有効量」のまたは「予防的有効量」の抗体または抗体部分を含み得る。「治療的有効量」とは、目的の治療結果を達成するのに必要な投薬量で必要な期間、効果的な量のことである。抗体または抗体部分の治療的有効量は、当業者によって決定されてもよく、個人の病状、年齢、性別および体重などの要因ならびに個人において目的の応答を誘発する抗体または抗体部分の能力に従って変化し得る。治療的有効量は、抗体または抗体部分のいかなる毒性または有害効果よりも治療的に有益な効果のほうがまさる量でもある。「予防的有効量」とは、目的の予防結果を達成するのに必要な投薬量で必要な期間、効果的な量のことである。典型的には、予防投与量は、疾患の初期段階に先立ってまたは初期段階で対象において使用されるために、予防的有効量は治療的有効量よりも少ないことになる。
投与計画は、最適の目的応答(例えば、治療的または予防的応答)を与えるように調整し得る。例えば、単回ボーラスを投与してもよく、数回の分割用量を時間をかけて投与してもよく、または治療的状況の要件が指示する通りに用量を比例的に減らすまたは増やしてもよい。投与の容易さおよび投薬量の均一性のために非経口組成物を投薬単位形態で処方するのが基本的には有利である。本明細書で使用される投薬単位形態とは、治療を受ける哺乳動物対象のための単位投薬量として適している物理的に別々の単位のことであり、それぞれの単位は、必要とされる医薬としての担体と併せて目的の治療効果を生じるように計算された所定量の活性化合物を含有している。本発明の投薬単位形態の仕様は、(a)活性化合物の独自の特徴および達成すべき特定の治療的または予防的効果、ならびに(b)個人における敏感性の治療のための該活性化合物を配合する技術に固有の限界により規定され直接依拠している。
治療的または予防的有効量の本発明の抗体または抗体部分の例となる非限定的範囲は、0.1−20mg/kg、さらに好ましくは1−10mg/kgである。一実施形態では、治療的または予防的有効量の抗体またはその抗原結合部分は0.3mg/kgである。別の実施形態では、治療的または予防的有効量の抗体またはその抗原結合部分は3mg/kgである。別の実施形態では、治療的または予防的有効量の抗体またはその抗原結合部分は10mg/kgである。さらに別の実施形態では、治療的または予防的有効量の抗体またはその抗原結合部分は0.1mg/kg、0.2mg/kg、0.3mg/kg、0.4mg/kg、0.5mg/kg、0.6mg/kg、0.7mg/kg、0.8mg/kg、0.9mg/kg、1mg/kg、1.25mg/kg、1.5mg/kg、1.75mg/kg、2mg/kg、2.5mg/kg、3mg/kg、3.5mg/kg、4mg/kg、4.5mg/kg、5mg/kg、5.5mg/kg、6mg/kg、6.5mg/kg、7mg/kg、7.5mg/kg、8mg/kg、8.5mg/kg、9mg/kg、9.5mg/kg、10mg/kg、11mg/kg、12mg/kg、13mg/kg、14mg/kg、15mg/kg、16mg/kg、17mg/kg、18mg/kg、19mg/kgまたは20mg/kgである。投薬量値は、軽減すべき病状の種類および重症度によって異なり得ることは留意するべきである。どんな特定の対象でも、特定の投与計画は、個人の必要性および組成物を投与するまたは組成物の投与を管理する人間の専門的判断に従って時間をかけて調整するべきであることならびに本明細書に記載される投薬量範囲は例にすぎず、主張される組成物の範囲または実行を限定することを意図していないことはさらに理解されるべきである。
III.本発明の方法
別の態様では、本出願は、対象において、喘息などのIL−13関連障害を治療する(例えば、治癒させる、抑制する、寛解する、その発症を遅延するもしくは予防する、またはその再発を予防する。)または予防する方法を特徴とする。方法には、対象にIL−13結合剤(特に、アンタゴニスト)例えば、本明細書に記載される抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を、喘息などのIL−13関連障害を治療するまたは予防するのに十分な量で投与することが含まれる。IL−13アンタゴニスト、例えば、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を単独でまたは本明細書に記載される他の治療方法と組み合わせて対象に投与することが可能である。
別の態様では、本出願は、対象において、喘息などのIL−13関連障害を治療する(例えば、治癒させる、抑制する、寛解する、その発症を遅延するもしくは予防する、またはその再発を予防する。)または予防する方法を特徴とする。方法には、対象にIL−13結合剤(特に、アンタゴニスト)例えば、本明細書に記載される抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を、喘息などのIL−13関連障害を治療するまたは予防するのに十分な量で投与することが含まれる。IL−13アンタゴニスト、例えば、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を単独でまたは本明細書に記載される他の治療方法と組み合わせて対象に投与することが可能である。
一実施形態では、対象は哺乳動物、例えば、例えば呼吸器障害(例えば、喘息(例えば、アレルギー性および非アレルギー性喘息または軽度喘息または中等度喘息)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)ならびに気道炎症、好酸球増加症、線維症および過剰粘液産生を伴う他の病状);アトピー性障害(例えば、アトピー性皮膚炎およびアレルギー性鼻炎)を含む1つ以上のIL−13関連障害に罹っているヒトである。したがって、本開示には、本明細書に記載される治療のためのIL−13結合剤(例えば、本明細書に記載される抗IL−13抗体またはその断片)の使用および本明細書に記載される治療用の薬物を調製するためのIL−13結合剤(例えば、本明細書に記載される抗IL−13抗体またはその断片)の使用が含まれる。
IL−13関連障害の例には、呼吸器障害、例えば、喘息(例えば、アレルギー性および非アレルギー性喘息(例えば、例えば低年齢児における、例えば、呼吸器多核体ウイルス(RSV)の感染に起因する喘息))、慢性閉塞性肺疾患(COPD)ならびに気道炎症、好酸球増加症、線維症および過剰粘液産生、例えば、嚢胞性線維症および肺線維症を伴う他の病状のうちの1つ以上から選択される障害が含まれるが、これらに限定されない。
他の実施形態では、本出願は、呼吸器障害、例えば、喘息(例えば、アレルギー性および非アレルギー性喘息);アレルギー;慢性閉塞性肺疾患(COPD);ならびに気道炎症、好酸球増加症、線維症および過剰粘液産生、例えば、嚢胞性線維症および肺線維症を伴う病状に伴う1つ以上の症状を治療する(例えば、減少する、寛解する。)方法を提供する。例えば、喘息の症状には、喘鳴音、息切れ、気管支収縮、気道過敏、減少した肺気量、線維症、気道炎症および粘液産生が含まれるが、これらに限定されない。方法は、IL−13アンタゴニスト、例えば、IL−13抗体またはその断片を、1つ以上の症状を治療する(例えば、減少する、寛解する。)または予防するのに十分な量で対象に投与することを含む。IL−13抗体は治療的にまたは予防的にまたはその両方で投与することができる。IL−13アンタゴニスト、例えば、抗IL−13抗体またはその抗原結合部分は単独でまたは本明細書に記載される他の治療方法と組み合わせて対象に投与することが可能である。好ましくは、対象は哺乳動物、例えば、本明細書に記載される喘息などのIL−13関連障害に罹っているヒトである。
別の態様では、本出願は、試料(例えば、血清、血漿、組織、生検などの生体試料)中のIL−13の存在をインビトロで検出するための方法を提供する。主題の方法を使用して、障害、例えば、喘息、例えば、軽度または中等度喘息を診断することが可能である。方法には、(i)試料または対照試料を本明細書に記載される抗IL−13抗体またはその断片に接触させる、(ii)抗IL−13抗体またはその断片と試料または対照試料間での複合体の形成を検出し、対照試料と比べた試料中での複合体の形成における統計的に有意な変化が試料中でのIL−13の存在を示すことを含む。
さらに別の態様では、本出願は、IL−13の存在をインビボで検出するための方法(例えば、対象におけるインビボ撮像)を提供する。主題の方法を使用して、障害、例えば、IL−13関連障害、例えば、喘息、例えば、軽度または中等度喘息を診断することが可能である。方法には、(i)本明細書に記載される抗IL−13抗体またはその断片を、抗体または断片をIL−13に結合させる条件下で対象または対照対象に投与し、(ii)抗体または断片とIL−13間での複合体の形成を検出し、対照対象と比べた対象における複合体の形成における統計的に有意な変化がIL−13の存在を示すことを含む。
本発明の抗体またはその抗原結合部分は単独でまたは組み合わせて使用して該疾患を治療することができる。本発明の抗体またはその抗原結合部分は、単独でまたは追加の薬剤、例えば、治療剤と組み合わせて使用できることは理解されるべきであり、前記追加の薬剤はその意図される目的のために当業者により選択される。例えば、追加の薬剤は、本発明の抗体により治療されている疾患または病状を治療するのに有用であると当該技術分野で承認されている治療剤であることが可能である。追加の薬剤は、治療組成物に有益な特質を与える薬剤、例えば、組成物の粘性をもたらす薬剤でも可能である。
本発明内に含むことができる組合せは、その意図される目的に有用な組合せであることはさらに理解されるべきである。下に記載される薬剤は説明を目的とするもので限定されることを意図してはいない。組合せは、本発明の一部であり、本発明の抗体と下のリストから選択される少なくとも1つの追加の薬剤であることが可能である。組合せは、その組合せが、形成された組成物がその意図された機能を果たすことができるようであれば、2つ以上の追加の薬剤、例えば、2つまたは3つの追加の薬剤も含むことが可能である。
組合せ療法は、さらに本明細書に記載されているように、1つ以上の追加の治療剤、例えば、1つ以上のサイトカインおよび成長因子阻害剤、免疫抑制剤、抗炎症剤(例えば、全身性抗炎症剤)、線維化抑制剤、代謝阻害剤、酵素阻害剤および/または細胞傷害性もしくは細胞分裂阻害剤と同時に処方されるおよび/または同時投与される1つ以上のIL−13アンタゴニスト、例えば、抗IL−13抗体またはその断片を含むことが可能である。
1つ以上のIL−13アンタゴニスト、例えば、抗IL−13抗体またはその断片と同時投与されるおよび/または同時に処方されることが可能な好ましい追加の治療剤の例には、吸引用ステロイド;ベータアゴニスト、例えば、短時間作用性または長時間作用性ベータアゴニスト;ロイコトリエンまたはロイコトリエン受容体のアンタゴニスト;ADVAIRなどの複合薬;IgE阻害剤、例えば、抗IgE抗体(例えば、XOLAIR);ホスホジエステラーゼ阻害剤(例えば、PDE4阻害剤);キサンチン;抗コリン剤;クロモリンなどのマスト細胞安定化剤;IL−4阻害剤;IL−5阻害剤;エオタキシン/CCR3阻害剤;H1、H2、H3およびH4を含むヒスタミンまたはその受容体のアンタゴニストならびにプロスタグランジンDまたはその受容体のアンタゴニスト(DP1およびCRTH2)のうちの1つ以上が含まれるがこれらに限定されない。該組合せを使用して喘息および他の呼吸器障害を治療することができる。1つ以上の抗IL−13抗体またはその断片と同時投与されるおよび/または同時に処方されることが可能な治療剤の追加の例には、とりわけ、TNFアンタゴニスト(例えば、TNF受容体、例えば、p55もしくはp75ヒトTNF受容体またはそれらの誘導体、例えば、75kD TNFR−IgG(75kD TNF受容体−IgG融合タンパク質、ENBREL)の可溶性断片);TNF酵素アンタゴニスト、例えば、TNF変換酵素(TACE)阻害剤;ムスカリン受容体アンタゴニスト;TGFベータアンタゴニスト;インターフェロンガンマ;パーフェニドン;化学療法薬、例えば、メトトレキサート、レフルノミドもしくはシロリムス(ラパマイシン)またはそれらの類似体、例えば、CCI−779;COX2およびcPLA2阻害剤;NSAID;免疫調節剤;p38阻害剤、TPL−2、MK−2およびNFkB阻害剤のうちの1つ以上が含まれる。
別の好ましい組合せは、サイトカイン抑制性抗炎症薬(CSAID);その他のヒトサイトカインまたは増殖因子(例えば、IL−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−15、IL−16、IL−18、IL−21、IL−31、インターフェロン、EMAP−II、GM−CSF、FGF,EGF、PDGFおよびエドセリン−1、ならびにこれらのサイトカインおよび成長因子の受容体)に対する抗体またはこれらのアンタゴニストである。本発明の抗体またはその抗原結合部分は、CD2、CD3、CD4、CD8、CD25、CD28、CD30、CD40、CD45、CD69、CD80(B7.1)、CD86(B7.2)、CD90、CTLAまたはCD154を含むこれらのリガンド(gp39またはCD40L)などの細胞表面分子に対する抗体と組み合わせることが可能である。
治療剤の好ましい組合せは、異なる点で、炎症カスケードを干渉し得る。好ましい例には、キメラ、ヒト化またはヒトTNF抗体、D2E7(PCT公開WO97/29131)、CA2(Remicade(商標))、CDP571、および可溶性p55またはp75TNF受容体、これらの誘導体、(p75TNFRIgG(Enbrel(商標))またはp55TNFR1gG(Lenercept)およびTNF変換酵素(TACE)阻害剤などのようなTNFアンタゴニストが含まれる。同様にIL−1阻害剤(インターロイキン−1変換酵素阻害剤、IL−1RAなど)は、同じ理由のために有効であり得る。他の好ましい組合せには、インターロイキン4が含まれる。さらに別の好ましい組合せは、IL−13機能と平行して、IL−13機能に依存して、またはIL−13機能と協調して作用し得る喘息反応の他の中心的プレーヤーである。特に好ましくは、IL−9抗体を含むIL−9アンタゴニストである。IL−13およびIL−9は重複するが異なる機能を有しこの両方に対するアンタゴニストの組合せが最も効果的である可能性があることが明らかにされている。さらに別の好ましい組合せは抗IL−5抗体である。さらに他の好ましい組合せには、MCP−1、MCP−4、エオタキシン、RANTES、MDC、CCL−12およびCCL−17(TARC)を含むケモカインならびにCCR2、CCR3、CCR4およびCXCR4を含むケモカイン受容体のアンタゴニストが含まれる。さらに組合せは、哺乳類酸性キチナーゼ、CRHT2、キマーゼ、S1P1、S1P2、Tyk2、ROCKII、Stat6、p38、NFkB、ホスホジエステラーゼ4(PDE−4)、マスト細胞トリターゼ(trytase)、NO、アデノシン、IKK2、GATA3、ICAM−1、VCAM−1およびICOSを含む喘息メディエーターに対するアンタゴニストを含むことが可能である。
本明細書で使用されるように、用語「IL−13活性が有害である障害」は、障害に罹っている対象におけるIL−13の存在が、障害の病態生理の原因であるまたは障害の悪化の一因となる要因のどちらかであることが明らかにされているまたはどちらかであると疑われている疾患および他の障害を含むことが意図されている。一実施形態では、IL−13活性が有害である障害は、喘息、例えば、軽度喘息または中等度喘息である。したがって、IL−13活性が有害である障害は、IL−13活性を減少させれば障害の症状および/または進行を軽減すると予測されている障害である。該障害は、例えば、障害に罹っている対象の生体体液中のIL−13の濃度の増加(例えば、対象の血清、血漿、滑液、等におけるIL−13の濃度の増加)により証明し得、前記濃度の増加は、例えば、上記の抗IL−13抗体を使用して検出することが可能である。本発明の抗体を用いて治療することができる障害の非限定的例には、喘息、例えば、軽度または中等度喘息、ならびに本発明の抗体の医薬組成物に適した下のセクションで考察される障害が含まれる。
IL−13は、喘息に伴う病理的応答を引き起こすのに中心的役割を有すると関連付けられてきた。しかし、差次的免疫学的経路の他のメディエーターも喘息病変形成に関与しており、IL−13に加えてこれらのメディエーターをブロックすれば、追加の治療効果が得られる。したがって、本発明の結合タンパク質を、DVDがIL−13および腫瘍懐死因子α(TNFα)などの炎症性サイトカインを含むが、これらに限定されない標的対に結合することができるDVD−Igタンパク質に組み込み得る。TNFαは喘息における炎症応答を増幅させることがあり、疾患重症度と関連している可能性がある(McDonnell、et al.、Progress in Respiratory Research(2001)、31(New Drugs for Asthma、Allergy and COPD)、247−250頁)。これにより、IL−13とTNFαの両方をブロックすれば、特に重症気道疾患において有益な効果がある可能性があることが示唆される。好ましい実施形態では、本発明のDVD−Igは標的であるIL−13およびTNFαに結合し、喘息を治療するために使用される。
本発明は、いかなる点でも限定的であると見なされるべきではない以下の実施例によりさらに説明される。本出願全体で引用されている、文献引用、交付済み特許および公開された特許出願を含むすべての引用文献の内容は、これによって参照により本明細書に明白に組み込む。ここに添付されるすべての図および表の内容、ならびに米国特許第7,915,388号の全内容は参照により本明細書に明白に組み込む。
実施例への序論
喘息は、喘鳴音、息切れ、胸苦しさおよび咳を特徴とする気道の慢性炎症性障害である。米国ではおよそ2000万人が喘息に罹り、喘息患者の約75%が成人である。成人喘息患者のうち、喘息患者のおよそ60%が軽度疾患、約20%が中等度疾患、残りの20%が重度疾患に罹っている。
喘息は、喘鳴音、息切れ、胸苦しさおよび咳を特徴とする気道の慢性炎症性障害である。米国ではおよそ2000万人が喘息に罹り、喘息患者の約75%が成人である。成人喘息患者のうち、喘息患者のおよそ60%が軽度疾患、約20%が中等度疾患、残りの20%が重度疾患に罹っている。
インターロイキン−13(IL−13)は、上昇レベルのIL−13が喘息患者の肺に存在し、これらのレベルは疾患重症度と相関している点で、ヒト喘息の病変形成において極めて重要であると考えられている(図1)。同様に、増加したIL−13は、中等度から重症喘息の患者で吸入コルチコステロイド(ICS)または全身コルチコステロイドで治療され、症状を示し続けている患者の唾液にも肺検体にも存在する。さらに、ヒトIL−13遺伝子多型は喘息およびアトピー(アレルギー性過敏症)に関連している。IL−13は2種類の受容体、IL−13Rα1およびIL−13Rα2に結合する。IL−13は、喘息の複数の前臨床モデルにおいて様々な手段のIL−13アンタゴニズムを使用して有効性が実証されているので、十分に確認された喘息の標的である。
13C5.5は、ヒト野生型およびバリアントIL−13に特異的なヒト化組換えイムノグロブリンIgG1(IgG1、κ)モノクローナル抗体(mAb)である。IL−13受容体α1とα2の両方へのIL−13の結合をブロックする13C5.5は、IL−13上の独自のエピトープを認識し(図2)、現在までに解析された他の類似のIL−13結合抗体は、結晶学および生化学的特徴付けにより決定された場合、α1受容体のみをブロックする。13C5.5はIL−13に対して選択的であり他のサイトカインを認識しない。重鎖における2つの残基(L240AおよびL241A)は変異されてFcガンマ受容体および補体結合を妨げた。同様に、13C5.5はヒト全血細胞に結合してまたは刺激してサイトカインを放出させることはない。重鎖および軽鎖可変領域は、それぞれ配列番号2および配列番号3として上に記載されている。
13C5.5はヒト野生型IL−13にもバリアントIL−13にも高親和性および効力で結合するが、バリアントIL−13はヒト喘息患者の約20%に存在するのでこの点は重要である。13C5.5はマウス、ヒツジまたはイヌIL−13とは交差反応しない。13C5.5は、ヒトrIL−13と比べて、カニクイザルrIL−13とは51分の1のインビトロ効力で、ラットrIL−13とは155分の1のインビトロ効力で確かに交差反応する。13C5.5の親和性および効力はインビトロではカニクイザルおよびラットrIL−13に対して低いが、13C5.5は、インビトロでは4.1nMの最大半量抑制濃度(IC50)でカニクイザルrIL−13を、12.4nMのIC50でラットrIL−13を完全に中和する。
13C5.5の単回投与に続く最初の薬物動態解析は、スプラーグドーリーラットおよびカニクイザルにおいて実行された(図3)。13C5.5は一般には、低排除、低分布容積および高生物学的利用率を示した。半減期はラットではおよそ12から16日間、サルでは6から11日間の変動があった。13C5.5の薬物動態は一般にはメスとオスのサルおよびラット間で類似していた。
13C5.5は、4週間のラットおよび2週間のサル毒性研究において十分忍容性があり、ヒト臨床試験の推奨される開始量と比べて十分な安全域を有している。繰り返される服用毒性研究中の無毒性量(NOAEL)は、ラットおよびカニクイザルでは1500mg/kg/静脈内(IV)投与を経た服用ならびにカニクイザルでは200mg/kg/皮下(SC)投与を経た服用であった。
この研究は軽度から中等度の制御喘息に罹ったまたは罹っていない成人対象における第I相ファーストインヒューマン研究であった。このプラセボ対照研究では、静脈内に投与される13C5.5の4つの単回漸増用量(0.3、1.0、3.0および10.0mg/kg)および週3回の皮下服用として投与される13C5.5の2つの用量(0.3および3.0mg/kg)が評価された。
健康な対象および軽度から中等度制御喘息に罹っている対象において行われた13C5.5の研究により、13C5.5のヒト薬物動態および生物学的利用率ならびに標的疾患徴候における13C5.5の単回および複数漸増用量を用いた忍容性、安全性および免疫原性に関する標準データの収集が可能になった。
実験プロトコール
これは、逐次設計に従って行われた第I相、単回および複数漸増用量、プラセボ対照、二重盲検、無作為化3部研究であった。一般的に健康な成人(n=20)および軽度から中等度制御喘息に罹っている成人(n=27)が選択基準に従って選択されて、研究に参加した。1日あたりコホートあたり1以下の対象が投与された。
これは、逐次設計に従って行われた第I相、単回および複数漸増用量、プラセボ対照、二重盲検、無作為化3部研究であった。一般的に健康な成人(n=20)および軽度から中等度制御喘息に罹っている成人(n=27)が選択基準に従って選択されて、研究に参加した。1日あたりコホートあたり1以下の対象が投与された。
研究の第1部は、4つの群(1群から4群)で構成され、それぞれの群に5件の対象であった。第1部では、選択基準を満たしたのち、一般的に健康な成人(n=20)は次の4つの単一服用群の1つに割り当てられた。
1群(0.3mg/kg 13C5.5またはプラセボの静脈内注入)
2群(1.0mg/kg 13C5.5またはプラセボの静脈内注入)
3群(3.0mg/kg 13C5.5またはプラセボの静脈内注入)または
4群(10.0mg/kg 13C5.5またはプラセボの静脈内注入)
それぞれの群内では、4件の対象は無作為に13C5.5を受け、1件の対象は無作為にプラセボを受けた。服用コホート内のすべての対象が少なくとも最小1週間安全評価を順調に完了した後、新しいコホートには用量漸増が行われた。
1群(0.3mg/kg 13C5.5またはプラセボの静脈内注入)
2群(1.0mg/kg 13C5.5またはプラセボの静脈内注入)
3群(3.0mg/kg 13C5.5またはプラセボの静脈内注入)または
4群(10.0mg/kg 13C5.5またはプラセボの静脈内注入)
それぞれの群内では、4件の対象は無作為に13C5.5を受け、1件の対象は無作為にプラセボを受けた。服用コホート内のすべての対象が少なくとも最小1週間安全評価を順調に完了した後、新しいコホートには用量漸増が行われた。
研究の第2部は、3つの群(5群から7群)で構成され、5件の対象は5群、6群および7群のそれぞれに無作為化された。第2部では、選択基準を満たしたのち、軽度から中等度制御喘息に罹った成人対象(n=15)は3つの単一投与群の1つに割り当てられた。
5群(0.3mg/kg 13C5.5またはプラセボの静脈内注入)
6群(3.0mg/kg 13C5.5またはプラセボの静脈内注入)または
7群(10.0mg/kg 13C5.5またはプラセボの静脈内注入)
5群、6群および7群内では、4件の対象は無作為に13C5.5を受け、1件の対象は無作為にプラセボを受けた。
5群(0.3mg/kg 13C5.5またはプラセボの静脈内注入)
6群(3.0mg/kg 13C5.5またはプラセボの静脈内注入)または
7群(10.0mg/kg 13C5.5またはプラセボの静脈内注入)
5群、6群および7群内では、4件の対象は無作為に13C5.5を受け、1件の対象は無作為にプラセボを受けた。
図4に示されるように、第1部の同じ服用レベルおよび第2部でのすべてのもっと低い服用レベルのすべての対象が最後の服用後に少なくとも最小1週間安全評価を順調に完了した後に第2部でのコホートでの投与を開始させた。
研究の第3部は2つの群(8群および9群)で構成され、6件の対象は8群および9群のそれぞれに無作為化された。第3部では、選択基準を満たした後、軽度から中等度制御喘息に罹った成人対象(n=12)は2つの群の1つに割り当てられた。
8群(0.3mg/kg 13C5.5またはプラセボの皮下注入、週3回服用)
9群(3.0mg/kg 13C5.5またはプラセボの皮下注入、週3回服用)
8群および9群内では、4件の対象は無作為に13C5.5を受け、2件の対象は無作為にプラセボを受けた。
8群(0.3mg/kg 13C5.5またはプラセボの皮下注入、週3回服用)
9群(3.0mg/kg 13C5.5またはプラセボの皮下注入、週3回服用)
8群および9群内では、4件の対象は無作為に13C5.5を受け、2件の対象は無作為にプラセボを受けた。
第2部の同じ服用レベルおよび第1部でのさらに高い1服用レベルおよび第3部でのすべてのさらに低い服用レベル内のすべての対象が、最後の服用後に少なくとも最小1週間安全評価を順調に完了した後に第3部のコホートでの投与を開始させた(図4)。
研究は、研究員および対象にそれぞれの群内での処置割り当てが見えないように二重盲検法で行われた。安全性の評価では、メディカルモニターは処置割り当てに非盲検であった。投与群の図は表1に示されている。
第1部および第2部では、研究薬またはプラセボは研究1日目に投与群ごとに投与された。第3部では、研究薬またはプラセボは研究1日目、8日目および15日目に投与群ごとに投与された。研究8日目および15日目の研究薬投与は、コホート8および9において24時間期間の予定服用内で行われていた可能性がある。最小の1週間が異なる服用レベルを分けていた。
対象は、IV投与群にいる場合(第1部および第2部)はおよそ4から6日間またはSC投与群にいる場合(第3部)はおよそ6から8日間研究施設に拘束され監督された。拘束は、研究1日目の投与に先立って3日ウィンドウ(すなわち、研究3日目から研究1日目)内のいつでも生じていてよいベースライン日の午後に開始され、IV投与群に登録された対象の48時間血液試料の収集(研究3日目)後またはSC投与群に登録された対象の96時間血液試料の収集(研究5日目)後に終了した。拘束中の過激な活動は認められなかった。
さらに、第3部の対象は研究8日目および15日目に研究施設に24時間拘束された。拘束中、対象は13C5.5またはプラセボのいずれかのSC投与を受け、生命徴候、安全性評価、実験的評価、薬物動態およびADA、バイオマーカー試料採取、心電図(ECG)ならびに肺機能検査(PFT)について評価された。
対象は、脂肪から1日のカロリーのおよそ30%、炭水化物から1日のカロリーの45%以下を提供し、拘束中の全食事についておよそ1900カロリー/日を提供する標準化された食事を受けた。全食事の組成(タンパク質、脂肪、炭水化物および総カロリー)は、栄養士により決定され、原資料と一緒に記録が残された。研究のそれぞれの部における拘束中、対象は研究で与えられる予定食事および渇きを癒す水のみを消費した。対象は他の食物と飲物はすべて控えた。
第1部および第2部では、研究1日目は投与前の8時間から投与完了のおよそ2時間後まで、渇きを癒す水以外、食物も飲物も与えられなかった。
第3部では、研究1日目、8日目および15日目は、投与前の8時間から研究1日目は投与完了のおよそ2時間後まで、渇きを癒す水以外、食物も飲物も与えられなかった。
組入基準
対象は以下の基準を満たした場合に、研究参加に適格であった。
1.男性または女性、年齢は18から55歳の間で、始めと終わりを含む。
2.2部および3部では、スクリーニングに先立つ少なくとも6カ月間の喘息の診断:
下に定義される軽度から中等度制御喘息対象
喘息の症候性対照では4パフ以下/週で所定の短時間作用性ベータアゴニストの使用
長時間作用性ベータアゴニスト(LABA)は、吸引用ステロイド剤と同時に使用されるのであれば、処方通りに服用していてもよい。LABAは、スクリーニングPFTが実施される前の12時間は投与されず、検査の完了時に再開することができる。
対象は以下の基準を満たした場合に、研究参加に適格であった。
1.男性または女性、年齢は18から55歳の間で、始めと終わりを含む。
2.2部および3部では、スクリーニングに先立つ少なくとも6カ月間の喘息の診断:
下に定義される軽度から中等度制御喘息対象
喘息の症候性対照では4パフ以下/週で所定の短時間作用性ベータアゴニストの使用
長時間作用性ベータアゴニスト(LABA)は、吸引用ステロイド剤と同時に使用されるのであれば、処方通りに服用していてもよい。LABAは、スクリーニングPFTが実施される前の12時間は投与されず、検査の完了時に再開することができる。
ICSによる場合は、中間服用量まで使用していてもよい(1日440mcgまでのフルチカゾンMDS/HFAまたは1日500mcgまでのフルチカゾンDPTの等価物として定義される。)
3.第2部および第3部では、スクリーニングおよびベースライン来診時では強制呼気量1(FEV1)≧70%であった。
4.第2部および第3部では、ICSによる場合、研究1日目および服用前の≧4週間の間の安定したICS服用量は研究中ずっと安定したままであると予想された。スクリーニング来診前の少なくとも4週間はICSを使用していたに違いない。
5.第2部および第3部では、喘息に罹った対象は、病歴に利用可能な陽性のメタコリン負荷試験結果(ここ12カ月以内)であった、または吸入アルブテロールまたは噴霧アルブテロール(または等価短時間作用性ベータアゴニスト)の2から4回吸入の少なくとも30分間後に検査された場合、最大努力からFEV1の少なくとも12%の増加を示すことにより肺機能測定において気道回復能を示した。いずれの1回のセッションでも回復能を実証するための最大2回の試みを実施することができた。対象は、必要であれば繰り返し検査のために別の日に戻ってきていることもある。回復能または回復能を確認するメタコリン負荷試験は、ここ12カ月以内に実施された場合には診療記録に記述されている可能性がある。陽性メタコリン負荷は、肺機能検査についての米国胸部学会基準を使用して≦8.0mg/mLのメタコリンの服用量でのPC20と定義された(メタコリンおよび運動負荷試験の指針1999参照。Am J.Respir.Crit.Care Med.、Vol.161、309−329頁、2000年)。
6.第2部および第3部では、対象は、
喘息症状≦2日/週(すなわち、咳、喘鳴音、息切れ)
夜間の目覚め≦前4週間期間中2回
通常活動への支障なし
喘息症状管理のための短時間作用性ベータアゴニスト4吸入以下/週(運動誘発性気管支痙攣の予防のための予防的使用は除外する。)
により定義される場合、研究1日目に先立つ少なくとも4週間は管理良好な喘息に罹っていた。
7.女性の場合、対象は以下の基準のうちの1つを満たした:
少なくとも2年間は閉経後
外科的に不妊(両側卵巣摘出術、卵管結紮術または子宮摘出術)。卵管結紮術を受けたことにある女性は、拘束1日目に開始して
子宮内避妊(IUD)器具
バリアー法(殺精子剤付きペッサリーまたは殺精子剤付きコンドーム)
ホルモン避妊薬の注射、経口、経皮、膣または移植法
を含む、研究薬物処置の160日目まで第二の避妊法の使用に同意することを求められた。
8.女性たちは、研究1日目に先立つ28日以内および研究1日目投与に先立つ3日間のウィンドウ(すなわち、研究3日目から研究1日目)のいずれの時点で起こっていてもよいベースラインで得られた血清検体のスクリーニングで実施された妊娠検査で陰性結果であった。
9.男性の場合、対象は外科的に不妊であるまたは研究中および最後の研究薬物投与後160日間は、以下の産児制限法のうちの少なくとも1つを実践していた:
対象はコンドームを使用するおよび相手の女性はIUDを使用した。
3.第2部および第3部では、スクリーニングおよびベースライン来診時では強制呼気量1(FEV1)≧70%であった。
4.第2部および第3部では、ICSによる場合、研究1日目および服用前の≧4週間の間の安定したICS服用量は研究中ずっと安定したままであると予想された。スクリーニング来診前の少なくとも4週間はICSを使用していたに違いない。
5.第2部および第3部では、喘息に罹った対象は、病歴に利用可能な陽性のメタコリン負荷試験結果(ここ12カ月以内)であった、または吸入アルブテロールまたは噴霧アルブテロール(または等価短時間作用性ベータアゴニスト)の2から4回吸入の少なくとも30分間後に検査された場合、最大努力からFEV1の少なくとも12%の増加を示すことにより肺機能測定において気道回復能を示した。いずれの1回のセッションでも回復能を実証するための最大2回の試みを実施することができた。対象は、必要であれば繰り返し検査のために別の日に戻ってきていることもある。回復能または回復能を確認するメタコリン負荷試験は、ここ12カ月以内に実施された場合には診療記録に記述されている可能性がある。陽性メタコリン負荷は、肺機能検査についての米国胸部学会基準を使用して≦8.0mg/mLのメタコリンの服用量でのPC20と定義された(メタコリンおよび運動負荷試験の指針1999参照。Am J.Respir.Crit.Care Med.、Vol.161、309−329頁、2000年)。
6.第2部および第3部では、対象は、
喘息症状≦2日/週(すなわち、咳、喘鳴音、息切れ)
夜間の目覚め≦前4週間期間中2回
通常活動への支障なし
喘息症状管理のための短時間作用性ベータアゴニスト4吸入以下/週(運動誘発性気管支痙攣の予防のための予防的使用は除外する。)
により定義される場合、研究1日目に先立つ少なくとも4週間は管理良好な喘息に罹っていた。
7.女性の場合、対象は以下の基準のうちの1つを満たした:
少なくとも2年間は閉経後
外科的に不妊(両側卵巣摘出術、卵管結紮術または子宮摘出術)。卵管結紮術を受けたことにある女性は、拘束1日目に開始して
子宮内避妊(IUD)器具
バリアー法(殺精子剤付きペッサリーまたは殺精子剤付きコンドーム)
ホルモン避妊薬の注射、経口、経皮、膣または移植法
を含む、研究薬物処置の160日目まで第二の避妊法の使用に同意することを求められた。
8.女性たちは、研究1日目に先立つ28日以内および研究1日目投与に先立つ3日間のウィンドウ(すなわち、研究3日目から研究1日目)のいずれの時点で起こっていてもよいベースラインで得られた血清検体のスクリーニングで実施された妊娠検査で陰性結果であった。
9.男性の場合、対象は外科的に不妊であるまたは研究中および最後の研究薬物投与後160日間は、以下の産児制限法のうちの少なくとも1つを実践していた:
対象はコンドームを使用するおよび相手の女性はIUDを使用した。
対象はコンドームを使用するおよび相手の女性はホルモン避妊薬の経口、注射または移植法を使用した。
対象はコンドームを使用するおよび相手の女性はバリアー法(殺精子ゼリーまたはクリーム付の避妊用スポンジ、ペッサリーまたは膣リング)を使用した。
さらに、男性対象は、研究中および研究薬物の最後の服用後160日間は精子を提供しないことに同意した。
10.第1部では、肥満度指数(BMI)は18から29で、始めと終わりを含んだ。第2部および第3部では、BMIは18から34で、始めと終わりを含んだ。BMIは、kg体重割るメートル身長の二乗として計算された。体重は120kgを超えなかった。
11.病歴、身体検査、生命徴候、研究所プロファイルおよび12誘導心電図(ECG)の結果に基づく(軽度中等度制御喘息ならびに軽度中等度アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎および胃食道逆流性疾患などの関連する病状以外の)一般的健康状態。
12.任意のスクリーニングまたは研究特有の手順の行為に先立って、IRBにより承認されたインフォームドコンセントに自発的に署名し日付をつけた。
10.第1部では、肥満度指数(BMI)は18から29で、始めと終わりを含んだ。第2部および第3部では、BMIは18から34で、始めと終わりを含んだ。BMIは、kg体重割るメートル身長の二乗として計算された。体重は120kgを超えなかった。
11.病歴、身体検査、生命徴候、研究所プロファイルおよび12誘導心電図(ECG)の結果に基づく(軽度中等度制御喘息ならびに軽度中等度アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎および胃食道逆流性疾患などの関連する病状以外の)一般的健康状態。
12.任意のスクリーニングまたは研究特有の手順の行為に先立って、IRBにより承認されたインフォームドコンセントに自発的に署名し日付をつけた。
除外基準
対象は以下の基準のいずれかを満たした場合に、研究参加に不適格であった。
1.対象はICSの同時使用なしでLABA療法を使用していた。
2.第2部および第3部では、研究1日目から8週以内に喘息悪化した。
3.第2部および第3部では、研究1日目から4週以内に上気道感染した。
4.第2部および第3部では、研究1日目から6カ月以内に全身性コルチコステロイドを必要とする喘息悪化または全身性コルチコステロイドを必要とする他の理由。
5.第2部および第3部では、研究1日目から6カ月以内に救急治療室(ER)来診、入院または医療介入を必要とする喘息悪化。
6.任意の薬物、生物製剤、食物またはワクチンに対する臨床的に重要なアレルギー反応、すなわち、アナフィラキシーの病歴(研究員につき)。
7.任意のIgG含有薬剤に対する大きな免疫反応の病歴。
8.研究1日目から6カ月以内に、≧10%の体表面積を含むまたは低から中程度効能コルチコステロイド外用薬もしくは一般用皮膚軟化剤の使用以外の医学的処置を必要とするアトピー性皮膚炎の病歴。
9.糖尿病(I型またはII型)の病歴またはスクリーニング時の糖尿病を示唆する空腹時血清グルコースレベル(空腹時血清グルコース≧126mg/dL)。
10.研究薬物の構成物に対するアレルギー反応または著しい敏感性の病歴。
11.結核(TB)またはリステリア症の病歴。
12.入院またはスクリーニングから30日以内のIV抗生物質、IV抗ウイルス薬もしくはIV抗真菌薬または研究1日目に先立つ14日以内の経口抗生物質/抗ウイルス薬を用いた処置を必要とした持続性慢性または活動性感染の病歴
13.対象は潜在的TB感染について評価された。対象は、証拠として陰性胸部X線および陰性ツベルクリン(PPD)皮膚検査によりTB感染または曝露の非存在を実証した。
14.B型肝炎表面抗原(HBsAg)、C型肝炎ウイルス抗体(HCV Ab)またはHIV抗体(HIV Ab)についての陽性検査結果。
15.住血吸虫症血清学に関する陽性検査結果。
16.2週間の持続期間よりも大きな不可解な下痢または腹痛の病歴。
17.無処置の寄生虫感染の病歴。
18.遺伝的または後天性免疫不全の病歴。
19.第2部および第3部では、研究薬物投与に先立つ2週間以内の任意の非必須薬物、ビタミンおよび/またはハーブサプリメントの使用。第1部では、研究薬物投与に先立つ2週間以内の任意の投薬、店頭薬物またはハーブサプリメントの使用。
20.第2部および第3部では、対象は研究1日目から5カ月以内にゾレア(登録商標)を服用していた。
21.第2部および第3部では、対象はベースラインに先立つ3カ月で免疫療法服用に変化があった。
22.研究薬物投与に先立つ30日または5半減期以内(どちらでも長いほう)に任意の薬物を注射により受けた。
23.研究薬物投与に先立つ30日または5半減期以内(どちらでも長いほう)に任意の治験薬を受けた。
24.首尾よく処置された非転移性皮膚扁平上皮細胞または基底細胞癌以外の癌またはリンパ増殖性疾患の病歴。
25.癲癇、任意の臨床的に重要な心臓、呼吸器(軽度または中等度喘息は除く。)、腎臓、肝臓、胃腸、血液学的、リウマチ学もしくは精神医学的疾患もしくは障害、非治癒傷もしくは再発性不十分な創傷治癒または任意の制御されていない内科疾患の病歴。さらに、以下のものは除外された。慢性閉塞性肺疾患(COPD)、うっ血性心不全、肺塞栓症、好酸球増加を伴う敗浸潤、薬物に続発する現在の咳、声帯機能障害。
26.任意の第一度近親者に心肺突然死の病歴。
27.妊娠または授乳女性。
28.薬物またはアルコール乱用の最近(6カ月)の履歴。
29.研究薬物投与に先立つ3カ月内の任意の生ワクチンを受けた。
30.スクリーニング時または入院時の依存性薬物、アルコールまたはコチニンについての陽性スクリーニング。
31.適切な医療関係者により評価された場合、スクリーニング時の胸部X線検査が任意の臨床的に重要な異常(石灰化肉芽腫および/または肋膜瘢痕化を含む。)を示している。
32.投与に先立つ14日以内に熱性疾患。
33.フリデリカ(Friderica)補正(QTcF)女性で>450msecおよび男性で>430msecによるベースラインQTc間隔を有する対象。
34.研究薬物投与に先立つ8週間以内にかなりの血液量を提供したもしくは失った(血漿交換を含む。)または任意の血液産物の輸血を受けた。
35.対象が喫煙者であったまたは研究薬物投与に先行する6カ月期間内で喫煙の履歴があった。
36.別の臨床研究に現在登録している。
37.本研究に以前登録していた。
38.いかなる理由であれ、研究員または医療モニターにより、13C5.5を受けるには不適切な候補者と見なされた。
対象は以下の基準のいずれかを満たした場合に、研究参加に不適格であった。
1.対象はICSの同時使用なしでLABA療法を使用していた。
2.第2部および第3部では、研究1日目から8週以内に喘息悪化した。
3.第2部および第3部では、研究1日目から4週以内に上気道感染した。
4.第2部および第3部では、研究1日目から6カ月以内に全身性コルチコステロイドを必要とする喘息悪化または全身性コルチコステロイドを必要とする他の理由。
5.第2部および第3部では、研究1日目から6カ月以内に救急治療室(ER)来診、入院または医療介入を必要とする喘息悪化。
6.任意の薬物、生物製剤、食物またはワクチンに対する臨床的に重要なアレルギー反応、すなわち、アナフィラキシーの病歴(研究員につき)。
7.任意のIgG含有薬剤に対する大きな免疫反応の病歴。
8.研究1日目から6カ月以内に、≧10%の体表面積を含むまたは低から中程度効能コルチコステロイド外用薬もしくは一般用皮膚軟化剤の使用以外の医学的処置を必要とするアトピー性皮膚炎の病歴。
9.糖尿病(I型またはII型)の病歴またはスクリーニング時の糖尿病を示唆する空腹時血清グルコースレベル(空腹時血清グルコース≧126mg/dL)。
10.研究薬物の構成物に対するアレルギー反応または著しい敏感性の病歴。
11.結核(TB)またはリステリア症の病歴。
12.入院またはスクリーニングから30日以内のIV抗生物質、IV抗ウイルス薬もしくはIV抗真菌薬または研究1日目に先立つ14日以内の経口抗生物質/抗ウイルス薬を用いた処置を必要とした持続性慢性または活動性感染の病歴
13.対象は潜在的TB感染について評価された。対象は、証拠として陰性胸部X線および陰性ツベルクリン(PPD)皮膚検査によりTB感染または曝露の非存在を実証した。
14.B型肝炎表面抗原(HBsAg)、C型肝炎ウイルス抗体(HCV Ab)またはHIV抗体(HIV Ab)についての陽性検査結果。
15.住血吸虫症血清学に関する陽性検査結果。
16.2週間の持続期間よりも大きな不可解な下痢または腹痛の病歴。
17.無処置の寄生虫感染の病歴。
18.遺伝的または後天性免疫不全の病歴。
19.第2部および第3部では、研究薬物投与に先立つ2週間以内の任意の非必須薬物、ビタミンおよび/またはハーブサプリメントの使用。第1部では、研究薬物投与に先立つ2週間以内の任意の投薬、店頭薬物またはハーブサプリメントの使用。
20.第2部および第3部では、対象は研究1日目から5カ月以内にゾレア(登録商標)を服用していた。
21.第2部および第3部では、対象はベースラインに先立つ3カ月で免疫療法服用に変化があった。
22.研究薬物投与に先立つ30日または5半減期以内(どちらでも長いほう)に任意の薬物を注射により受けた。
23.研究薬物投与に先立つ30日または5半減期以内(どちらでも長いほう)に任意の治験薬を受けた。
24.首尾よく処置された非転移性皮膚扁平上皮細胞または基底細胞癌以外の癌またはリンパ増殖性疾患の病歴。
25.癲癇、任意の臨床的に重要な心臓、呼吸器(軽度または中等度喘息は除く。)、腎臓、肝臓、胃腸、血液学的、リウマチ学もしくは精神医学的疾患もしくは障害、非治癒傷もしくは再発性不十分な創傷治癒または任意の制御されていない内科疾患の病歴。さらに、以下のものは除外された。慢性閉塞性肺疾患(COPD)、うっ血性心不全、肺塞栓症、好酸球増加を伴う敗浸潤、薬物に続発する現在の咳、声帯機能障害。
26.任意の第一度近親者に心肺突然死の病歴。
27.妊娠または授乳女性。
28.薬物またはアルコール乱用の最近(6カ月)の履歴。
29.研究薬物投与に先立つ3カ月内の任意の生ワクチンを受けた。
30.スクリーニング時または入院時の依存性薬物、アルコールまたはコチニンについての陽性スクリーニング。
31.適切な医療関係者により評価された場合、スクリーニング時の胸部X線検査が任意の臨床的に重要な異常(石灰化肉芽腫および/または肋膜瘢痕化を含む。)を示している。
32.投与に先立つ14日以内に熱性疾患。
33.フリデリカ(Friderica)補正(QTcF)女性で>450msecおよび男性で>430msecによるベースラインQTc間隔を有する対象。
34.研究薬物投与に先立つ8週間以内にかなりの血液量を提供したもしくは失った(血漿交換を含む。)または任意の血液産物の輸血を受けた。
35.対象が喫煙者であったまたは研究薬物投与に先行する6カ月期間内で喫煙の履歴があった。
36.別の臨床研究に現在登録している。
37.本研究に以前登録していた。
38.いかなる理由であれ、研究員または医療モニターにより、13C5.5を受けるには不適切な候補者と見なされた。
施された処置
第1部および第2部では、単回服用量の13C5.5または13C5.5プラセボ(0.3、1.0、3.0または10.0mg/kg)は研究1日目の午前にそれぞれの対象に静脈内投与された。第3部では、合計3服用量の13C5.5または13C5.5プラセボ(0.3または3.0mg/kg)は研究1日目、8日目および15日目の午前に皮下投与された。IV注入では、投与に先立って留置カテーテルが静脈内に挿入され、1mLの13C5.5プラセボが流された。13C5.5または13C5.5プラセボは、仰臥位の対象におよそ120分かけて持続注入により静脈内に投与された。注入に続いて、1mLの13C5.5プラセボ流が投与され、ラインは0.9%等張食塩水液を用いた注入の完了に続いて最小でも2時間維持された。対象は、注入前の少なくとも5分間および注入終了後30分まで仰臥位のままでいた。
第1部および第2部では、単回服用量の13C5.5または13C5.5プラセボ(0.3、1.0、3.0または10.0mg/kg)は研究1日目の午前にそれぞれの対象に静脈内投与された。第3部では、合計3服用量の13C5.5または13C5.5プラセボ(0.3または3.0mg/kg)は研究1日目、8日目および15日目の午前に皮下投与された。IV注入では、投与に先立って留置カテーテルが静脈内に挿入され、1mLの13C5.5プラセボが流された。13C5.5または13C5.5プラセボは、仰臥位の対象におよそ120分かけて持続注入により静脈内に投与された。注入に続いて、1mLの13C5.5プラセボ流が投与され、ラインは0.9%等張食塩水液を用いた注入の完了に続いて最小でも2時間維持された。対象は、注入前の少なくとも5分間および注入終了後30分まで仰臥位のままでいた。
SC服用では、研究薬物は、どんな血管、皮膚の厚くなったところもしくは柔らかいところ、傷痕、線維組織、妊娠線、挫傷、発赤、母斑または他の皮膚の不完全なところも避けて、腹部の左上腹部に皮下投与された。対象はそれぞれの注入に続いて少なくとも30分間仰臥位のままでいた。
対象は9つの投与群のうちの1つに割り当てられた(表2)。それぞれのIV注入群内では、4件の対象は無作為に13C5.5を受け、1件の対象はプラセボを受けた。それぞれのSC群内では、4件の対象は13C5.5を受け、2件の対象はプラセボを受けた。服用コホート内のすべての対象が最小1週間安全性評価を順調に完了した後にはじめて新しいコホートについて服用量漸増が行われた。
IV投与では、PFS中の試験薬物は13C5.5プラセボでさらに希釈され、投与のために注射器内で混合された。SC投与では、希釈は必要ではなかったが、材料は投与のために注射器に移された。試験薬物は2℃から8℃/36℃から46℃で保存され、光から保護され、凍結されなかった。
対象を処置群に割り当てる方法
研究の第1部の健康な対象は、研究に登録されると、それぞれ1群、2群、3群および4群に対して1101、1201、1301および1401から始まる固有の連続番号を割り当てられた。第2部において軽度から中等度の制御喘息に罹った対象は、それぞれ5群、6群および7群に対して2501、2601および2701から始まる固有の連続番号を割り当てられた。第3部において軽度から中等度の制御喘息に罹った対象は、それぞれ8群および9群に対して3801および3901から始まる固有の連続番号を割り当てられた。対象は13C5.5またはプラセボを受けるよう無作為に割り当てられた。無作為化スケジュールは研究の開始前にコンピュータにより作成された。
研究の第1部の健康な対象は、研究に登録されると、それぞれ1群、2群、3群および4群に対して1101、1201、1301および1401から始まる固有の連続番号を割り当てられた。第2部において軽度から中等度の制御喘息に罹った対象は、それぞれ5群、6群および7群に対して2501、2601および2701から始まる固有の連続番号を割り当てられた。第3部において軽度から中等度の制御喘息に罹った対象は、それぞれ8群および9群に対して3801および3901から始まる固有の連続番号を割り当てられた。対象は13C5.5またはプラセボを受けるよう無作為に割り当てられた。無作為化スケジュールは研究の開始前にコンピュータにより作成された。
研究における服用量の選択
ファーストインヒューマン(FIH)試験のための最大推奨開始用量(MRSD)は、米国食品医薬品局(FDA)産業用ガイダンス「成人健常志願者での薬物治療学のための臨床試験の安全な開始用量の評価」に従って計算された。ガイダンス通りに、IVで投与される分子量(MW)>100000ダルトンのタンパク質のMRSDは、体表面積スケーリングを使用するのではなくmg/kgにより種間で正規化することにより見積もられるべきである。さらに、カニクイザルrIL−13またはラットrIL−13と比べたヒトについての13C5.5インビトロおよびインビボデータは、それぞれ約8−155倍の効力シフトを示しており、これらのデータは最終MRSD評価に含まれた。
ファーストインヒューマン(FIH)試験のための最大推奨開始用量(MRSD)は、米国食品医薬品局(FDA)産業用ガイダンス「成人健常志願者での薬物治療学のための臨床試験の安全な開始用量の評価」に従って計算された。ガイダンス通りに、IVで投与される分子量(MW)>100000ダルトンのタンパク質のMRSDは、体表面積スケーリングを使用するのではなくmg/kgにより種間で正規化することにより見積もられるべきである。さらに、カニクイザルrIL−13またはラットrIL−13と比べたヒトについての13C5.5インビトロおよびインビボデータは、それぞれ約8−155倍の効力シフトを示しており、これらのデータは最終MRSD評価に含まれた。
2週間繰り返し投薬カニクイザル研究から得られた無毒性量(NOAEL)、安全係数10およびインビボ薬理学データからのサルとヒトrIL−13間の8倍効力シフトに基づいて、MRSDは19mg/kgと決定された。同様に、4週間繰り返し投薬ラット研究から得られた無毒性量(NOAEL)、安全係数10およびインビボ薬理学データからのラットとヒトrIL−13間の52倍効力シフトに基づいて、MRSDは3mg/kgと決定された。さらに、インビトロ薬理学データを使用する155倍の効力シフトを使用する場合、ヒトMRSDは1mg/kgと決定された。
服用量範囲は用量比例を確立するように本試験では評価され、適切な安全域を可能にするように低用量が選択され、免疫原性の可能性は最小限に抑えられた。第2相に進むのに先立って健康と管理された喘息集団の両方での高用量の安全域を評価するために高用量が選択されて、概念証明研究における適切な用量範囲設計が可能になった。安全性および忍容性は、複数投与に進むのに先立つ単一漸増用量に続いて確立された。皮下複数投与は、生物学的利用率、喘息集団における潜在的曝露応答関係および免疫原性を評価するのに重要であった。
前および併用療法
第1部では、併用薬は研究全体で許可されるべきではなかった。
第1部では、併用薬は研究全体で許可されるべきではなかった。
第2部および第3部では、救済療法としての短時間作用性ベータアゴニストの使用は研究中許可された。低から中程度用量ICS使用、および鼻コルチコステロイド使用は研究中許可された。長時間作用性ベータアゴニスト使用は、LABAがスクリーニング時にICSと同時に使用されていた場合は、処方通りに患者に許可された。研究期間のために喘息薬物を変更する計画はあるべきではなかった。
全身性コルチコステロイド使用は喘息悪化の制御が必要である場合には許可されたが、対象は13C5.5を用いたいかなる追加の治療からも中断されるべきであった。全身性コルチコステロイドの使用が必要な対象は研究に残り、安全性評価のためにフォローされることになった。
既存の病状の治療に必要な重要な薬物のみが研究中は許可された。これらには、高脂血症治療剤、高血圧治療剤、制酸薬、ヒスタミン−2受容体アンタゴニスト、プロトンポンプ阻害薬およびアスピリンまたは非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)などの鎮痛剤が含まれた。抗ヒスタミン薬使用、一般用皮膚軟化薬使用および/または低から中程度効力外用ステロイド薬(クラスIV、V、VIまたはVII)使用は組入基準を満たしているアトピー性皮膚炎に罹った対象には許可された。鼻用コルチコステロイド使用はアレルギー性鼻炎に罹った対象には許可された。対象は研究1日目に先立つ最小8週間許可された薬物を継続して服用しており、研究中ずっと継続して服用した。1日2g以下のアセトアミノフェンの使用は研究者の裁量により時々許可された。
不必要な薬物の使用はやめさせられたが、対象が何か一般用または処方薬物、ビタミンおよび/もしくはハーブサプリメントの服用を報告した場合は、または何か薬物の投与が研究薬物投与に先立つ30日から研究終了までずっと必要になった場合は、薬物の名称、用量および回数を含む投薬情報、開始および終了日を含む投与の日付ならびに使用理由が記録され、メディカルモニターが告知された。
13C5.5およびADAアッセイ
13C5.5アッセイのための血液試料および抗薬物抗体(ADA)は、表3に示されるように、研究中ずっと入手された。それぞれの血液試料が収集された時間は、原資料におよび適切な電子症例報告書(eCRF)に最寄りの分まで記録された。採血のタイミングは投薬を除いて他のどんな予定された研究活動よりも優先された。
13C5.5アッセイのための血液試料および抗薬物抗体(ADA)は、表3に示されるように、研究中ずっと入手された。それぞれの血液試料が収集された時間は、原資料におよび適切な電子症例報告書(eCRF)に最寄りの分まで記録された。採血のタイミングは投薬を除いて他のどんな予定された研究活動よりも優先された。
薬物測定のための追加の血液試料は、有害事象のせいで中止された場合には、対象から収集されていることもあり、試料が採取された時刻および日付は記録されることになった。
試料は研究1日目の予定時間の±5分以内に、研究2日目から6日目までずっと予定時間の±1時間以内に、研究7日目から127日目までずっと予定時間の±3時間以内に収集されることになっていた。
13C5.5についてのMDSアッセイおよびADAについてのスクリーニングアッセ
イの結果はこの研究のために報告された。
イの結果はこの研究のために報告された。
13C5.5アッセイのための血液試料は静脈穿刺によりゲル分離器なしで適切にラベルを付けた空気を抜いた血清収集管に収集された。IV研究薬物投与(第1部および第2部)では、13C5.5用の試料は、0時(服用前)にならびに研究1日目の研究薬物投与の開始に続いて2、3、4、6、10、14、24、48、72、96、120、168、336、504、672、1008、1344、2016および2688時に収集された。SC研究薬物投与では(第3部)、13C5.5アッセイ用の試料は、0時(服用前)にならびに研究1日目の研究薬物投与の開始に続いて8、24、48、72、96、120、168、336、360、384、408、432、456、504、672、1008、1344、2016、2352および3024時に収集された。168時および336時の試料は、それぞれ研究8日目および15日目に投薬の直前に収集された。13C5.5アッセイ用の血液試料は、該当する場合は、早期中止来診時に入手された。試料ごとに必要な血清容積は表3に収載されている。血液は遠心分離前に室温で30分間凝固させておいた。
ADAアッセイのための血液試料は静脈穿刺によりゲル分離器なしで適切にラベルを付けた空気を抜いた血清収集管に収集された。IV研究薬物投与では、ADAアッセイ用の血液試料は、研究1日目に0時(投薬前)にならびに研究15日目、29日目、57日目、85日目および113日目に収集された。SC研究薬物投与では、ADAアッセイ用の血液試料は、研究1日目および15日目に0時(投薬前)にならびに研究29日目、43日目、57日目、85日目、99日目および127日目に収集された。ADAアッセイ用の血液試料も、該当する場合は、早期中止来診時に入手された。試料ごとに必要な血清容積は表3に収載されている。血液は遠心分離前に室温で30分間凝固させておいた。
薬物動態変数
IV投薬後の13C5.5の薬物動態パラメータの値は、非区画法を使用して推定された。
IV投薬後の13C5.5の薬物動態パラメータの値は、非区画法を使用して推定された。
最大観察血清濃度(Cmax)およびCmaxまでの時間(ピーク時間、Tmax)は、血清濃度−時間データから直接決定された。
明らかな終末期排泄速度定数の値(β、ベータ)は、プロファイルの終末対数線形期からの時間データに対する血清濃度の対数の最小二乗直線回帰の傾きから得られた。終末対数線形期は、Phoenix(商標)WinNonlin(登録商標)バージョン6.1(Pharsight Corporation、Mountain View、CA)および目視検査を使用して確認された。最小の3つの濃度−時間データポイントを使用してβを決定した。対象ごとに使用された実時間は、計算された薬物動態パラメータの表に見出し得る。終末期排泄半減期(t1/2)は、ln(2)/βとして計算された。
時間0から最終測定可能濃度の時間(AUCt)までの血漿濃度−時間曲線下の面積(AUC)は、線形台形規則により計算された。AUCは、最後の測定可能血漿濃度(Ct)をβで割ることにより無限時間に外挿された。AUCの外挿された部分をAUCextにより表示すると、時間0から無限時間までのAUC(AUC∞、AUCinf)は以下の通りに計算された。
AUC∞=AUCt+AUCext
全AUC∞への外挿されたAUC(AUCext)の貢献の割合は、AUCextをAUC∞で割り、この商に100を掛けることにより計算された。
全AUC∞への外挿されたAUC(AUCext)の貢献の割合は、AUCextをAUC∞で割り、この商に100を掛けることにより計算された。
排除値(CL)は投与された用量をAUC∞で割ることにより計算された。分布容積(Vdβ、VDB)値は、CLをβで割ることにより計算された。定常状態(Vss)での分布容積の推定値も提示された。
用量正規化されたCmax、AUCtおよびAUC∞も第1部および第2部におけるすべての群について計算された。
第3部におけるSC投与群では、Cmax、Tmaxおよび投与後0から168時間までのAUC(AUC0−168)は第一および第三服用後に推定された。ベータおよびt1/2は、第3のSC投与に続いて推定された。さらに、用量正規化されたCmaxおよびAUC0−168は、第3部で8群および9群について計算された。研究1日目のAUC0−168に対する研究15日目のAUC0−168についての累積比(Rac)も計算された。
薬物動態
第1部、第2部および第3部のそれぞれで、13C5.5およびADAの血清濃度ならびに薬物動態パラメータ値が、対象ごとにおよび投与群ごとに作表され、要約統計量がサンプリング時間ごとにおよびパラメータごとにコンピュータ処理された。
第1部、第2部および第3部のそれぞれで、13C5.5およびADAの血清濃度ならびに薬物動態パラメータ値が、対象ごとにおよび投与群ごとに作表され、要約統計量がサンプリング時間ごとにおよびパラメータごとにコンピュータ処理された。
健康対象(第1部)におけるすべての13C5.5単回用量計画(群)では、
線形薬物動態および用量比例性の問題に取り組むために、用量正規化Cmax、用量正規化AUC、Tmaxおよびβに関する解析が実施された。CmaxおよびAUCについて対数変換が用いられた。パラメータごとに、一元配置分散分析(ANOVA)が実施された。対象は用量レベルにより分類された。回帰係数が0.10のレベルで統計的に有意である場合は、体重または別のサイズ基準がCmaxおよびAUCのモデルにおいて共変数として含まれることになった。最終モデルの枠内では、最高用量は最低用量と比較された。CmaxおよびAUCの対数では、95%信頼間隔ならびに点推定値が、最低用量の中央値に対する最高用量の中間値の比について与えられた。点推定値および95%信頼間隔は、対数平均の差に対応する推定値および信頼限界をべき乗することにより得られた。少なくとも4つの13C5.5用量レベルが研究された場合、用量レベル平均における対比で有意レベル0.05でも試験が実施され、対比は用量の対数とほぼ線形傾向に敏感であるように選択された。
線形薬物動態および用量比例性の問題に取り組むために、用量正規化Cmax、用量正規化AUC、Tmaxおよびβに関する解析が実施された。CmaxおよびAUCについて対数変換が用いられた。パラメータごとに、一元配置分散分析(ANOVA)が実施された。対象は用量レベルにより分類された。回帰係数が0.10のレベルで統計的に有意である場合は、体重または別のサイズ基準がCmaxおよびAUCのモデルにおいて共変数として含まれることになった。最終モデルの枠内では、最高用量は最低用量と比較された。CmaxおよびAUCの対数では、95%信頼間隔ならびに点推定値が、最低用量の中央値に対する最高用量の中間値の比について与えられた。点推定値および95%信頼間隔は、対数平均の差に対応する推定値および信頼限界をべき乗することにより得られた。少なくとも4つの13C5.5用量レベルが研究された場合、用量レベル平均における対比で有意レベル0.05でも試験が実施され、対比は用量の対数とほぼ線形傾向に敏感であるように選択された。
ANOVAは、軽度から中等度の制御喘息に罹った対象における単回用量計画についても行われた(第2部)。モデルの枠内で、最高用量と最低用量間に差はないという仮説が試験された。解析は、2つの集団(健康対象および軽度から中等度の制御喘息に罹った対象)について一緒に実施することができたまたはできなかった(解析は一緒には実施されなかった。)。解析が2つの集団について一緒に実施されていた場合、2つの集団が共有する用量レベルからのデータのみが含まれることになった。この場合、モデルは集団、用量レベルおよび用量レベルによる集団の相互作用に影響を及ぼしていたと考えられる。体重または別のサイズ基準を、CmaxおよびAUCのモデルに含めることもできた。集団−用量相互作用に関する統計が0.10のレベルで有意であった場合、推定値および他の推論が集団ごとに別々に与えられていたと考えられる。そうでなければ、推定値および他の推論は用量レベル主効果に基づいていたことになった。
ANOVAは、単回用量計画の薬物動態パラメータに対応する薬物動態パラメータで複数用量計画(第3部)についても実施された。共変数としてサイズの基準を含めるかどうかに関する決定は第1部および第2部の結果に一部基づいていた。CmaxおよびAUCでは、点推定値および95%信頼間隔が、第1部について説明されたように、2つの用量の中央値の比について与えられた。
欠測値およびモデル侵害
おそらく研究薬物と関連する早期中断に起因する欠測値があった場合には、欠測値の結果としてのバイアスの可能性が考慮されていたと考えられる。
おそらく研究薬物と関連する早期中断に起因する欠測値があった場合には、欠測値の結果としてのバイアスの可能性が考慮されていたと考えられる。
薬物動態変数(Cmax、AUC、等)の値は、不明の個々の濃度値を置き換えずに、利用可能なデータを使用するだけでおよび必要であれば薬物動態変数のいくつかの欠測値を用いた解析を実施して、通常は決定される。しかし、単離された個々の血清試料の不明の濃度値は、そうした値が研究結果に影響を与えるまたは点推定値に意味のある影響を与える可能性がある場合は、置き換える(帰属させる)こともできた。
変数の確率分布が、ANOVA(ANCOVAよりもむしろANOVAがすべての部について実施された。)からの結論が影響を受けていた可能性があるまたは点推定値が誤解を生む程度に非対称であった場合は、およその対称分布を生じる変換(CmaxおよびAUCの場合の対数に代わる物)が求められることになっていた。満足のいく変換が見つけられなかった場合または確率分布の両テールがかなり長いと思われた場合、ノンパラメトリック分析法を実施することができた。用量レベルが結論が影響を受けた可能性がある程度に一定しない分散を有する場合、一定しない分散を見越した近似法が使用されると考えられた。
[実施例1]:健康対象および喘息対象における漸増単回用量(1群から7群まで)
健康対象(1群から4群まで)への0.3mg/kgから10mg/kg 13C5.5の単一IV注入後の平均±標準偏差(SD)血清濃度−時間プロファイルは、それぞれ均等目盛および対数線形目盛で図5および6に提示されている。健康対象および軽度から中等度喘息に罹った対象(1群、3群から7群まで)への0.3mg/kg、3.0mg/kgまたは10mg/kg 13C5.5の単回IV注入後の平均±SD血清濃度−時間プロファイルは、それぞれ均等目盛および対数線形目盛で図7および8に提示されている。
健康対象(1群から4群まで)への0.3mg/kgから10mg/kg 13C5.5の単一IV注入後の平均±標準偏差(SD)血清濃度−時間プロファイルは、それぞれ均等目盛および対数線形目盛で図5および6に提示されている。健康対象および軽度から中等度喘息に罹った対象(1群、3群から7群まで)への0.3mg/kg、3.0mg/kgまたは10mg/kg 13C5.5の単回IV注入後の平均±SD血清濃度−時間プロファイルは、それぞれ均等目盛および対数線形目盛で図7および8に提示されている。
健康対象および喘息対象への13C5.5の単回IV注入後の13C5.5の平均±SD薬物動態パラメータは表4に示されている。
IV投与に続いて、曝露は、AUCおよびCmaxにより決定される場合、0.3mg/kgから10mg/kg範囲にわたり用量依存的に増加すると思われた。健康対象および喘息対象における13C5.5への曝露(AUCおよびCmax)は試験された用量(0.3mg/kg、3.0mg/kgおよび10mg/kg IV)では類似していた。13C5.5の薬物動態は、小さな分布容積および長い半減期を有する典型的なイムノグロブリンG1(IgG1)と類似していた。13C5.5の調和平均±偽SD半減期は16.4±6.35日から26.7±4.52日におよび、平均Vdβは、0.3mg/kgから10mg/kg用量範囲にわたるIV注入に続いて72.8から108.9mL/kgの範囲であった。
健康対象および喘息対象における漸増13C5.5単回IV注入についてパーセントCVとして表される13C5.5のCmax、AUCtおよびAUC∞における全変動は表5に示されている。
[実施例2]:健康対象および喘息対象における用量比例性および薬物動態線形性(第1部および第2部)
0.3から10mg/kg用量範囲にわたる13C5.5の単回IV注入の投与に続く13C5.5についての平均±SD用量正規化CmaxおよびAUC∞値は、表4に提示されている。用量レベルに対する13C5.5の平均±SD用量正規化CmaxおよびAUC∞値は図9に提示されている。
0.3から10mg/kg用量範囲にわたる13C5.5の単回IV注入の投与に続く13C5.5についての平均±SD用量正規化CmaxおよびAUC∞値は、表4に提示されている。用量レベルに対する13C5.5の平均±SD用量正規化CmaxおよびAUC∞値は図9に提示されている。
健康対象および軽度から中等度喘息に罹っている対象における薬物動態線形性および用量比例性の問題に取り組むために、薬物動態パラメータに関してANOVAが実施された。対象は処置群(計画)により分類された。
健康対象では、13C5.5薬物動態はCmaxおよびAUCにおいては用量比例であった。平均Cmax、AUCtまたはAUC∞値は、最高用量(10mg/kg)と最低用量(0.3mg/kg)間で類似していた。用量範囲(0.3から10mg/kg)にわたる13C5.5用量正規化Cmaxまたは用量正規化AUCの変化には統計的に有意な傾向(p>0.05)はなかった。しかし、検出力は投与群のそれぞれにおける対象の数が少ないせいで低かった。βについての統計検定に基づいて、最高用量のt1/2値(26.7±4.52日、10mg/kg)は、最低用量0.3mg/kgの値17.4±3.34日よりも統計的に有意に長かった(表4)。その結果は、0.3から10mg/kg用量範囲にわたる13C5.5t1/2の増加には統計的に有意な傾向(p<0.05)が存在することも示していた。
軽度から中等度喘息に罹っている対象では、最高用量(10mg/kg)の用量正規化Cmaxは、最低用量0.3mg/kgの用量正規化Cmaxよりも統計的に有意に高かった。最高用量の用量正規化AUCtおよびAUC∞値は、最低用量の用量正規化AUCtおよびAUC∞値よりも統計的に有意に大きかった(p<0.05)。しかし、用量比例性からの観察された逸脱は小さく、中央値の比の推定値は33倍の用量範囲にわたりCmaxで1.3およびAUCで1.4であった。
[実施例3]:喘息対象における週3回SC注射(8群および9群)
8群(0.3mg/kg)および9群(3.0mg/kg)に対する13C5.5の週3回SC投与に続く13C5.5の平均±SD血清濃度対時間プロファイルは、均等目盛および対数線形目盛で図10に提示されている。
[実施例3]:喘息対象における週3回SC注射(8群および9群)
8群(0.3mg/kg)および9群(3.0mg/kg)に対する13C5.5の週3回SC投与に続く13C5.5の平均±SD血清濃度対時間プロファイルは、均等目盛および対数線形目盛で図10に提示されている。
0.3mg/kgまたは3.0mg/kg 13C5.5の週3回投与に続く13C5.5の平均±SD薬物動態パラメータは、表6に示されている。13C5.5の週3回投与に続く蓄積は、CmaxおよびAUC値が13C5.5の週3回0.3mg/kgまたは3.0mg/kg投与に続いておよそ3倍であるので、線形であると思われる。Tmaxは、13C5.5の第一および第三の0.3および3.0mg/kg投与に続いて類似していると思われる。13C5.5についての調和平均±偽SD半減期は、3日間の0.3および3.0mg/kgのSC投与後それぞれ27.29±3.33および24.30±1.23日であった。IVおよびSCデータの同時薬物動態モデリングを使用して、13C5.5の推定生物学的利用率はおよそ70%であった。
軽度から中等度喘息に罹っている対象における13C5.5の週3回SC投与に続くパーセントCVとして表される13C5.5のCmaxおよびAUC0−168における全変動は表7に示されている。
[実施例4]:用量比例性および薬物動態線形性(第3部)
13C5.5 0.3または3.0mg/kgの週3回SC服用の投与に続く13C5.5についての平均±SD用量正規化CmaxおよびAUC∞値は表6に提示されている。用量レベルに対する13C5.5の平均±SD用量正規化CmaxおよびAUC∞値は、それぞれ図11および12に提示されている。
13C5.5 0.3または3.0mg/kgの週3回SC服用の投与に続く13C5.5についての平均±SD用量正規化CmaxおよびAUC∞値は表6に提示されている。用量レベルに対する13C5.5の平均±SD用量正規化CmaxおよびAUC∞値は、それぞれ図11および12に提示されている。
薬物動態線形性および用量比例性の問題に取り組むために、薬物動態パラメータに関してANOVAが実施された。対象は治療群(計画)により分類された。
週3回SC服用を投与された軽度から中等度喘息に罹っている対象では、13C5.5薬物動態はCmaxおよびAUCにおいて用量線形であった。平均Tmax、CmaxおよびAUC0−168値は、1日目と15日目の両方で、最高用量(3.0mg/kg)と最低用量(0.3mg/kg)間で類似していた。注意すべきことに、検出力は投与群のそれぞれにおける対象の数が少ないせいで低かった。
実施例1−4についての統計/解析
共変数の調整は実施されなかった。
共変数の調整は実施されなかった。
対象1202および1304は研究から早期中断し、彼らの最後のアッセイ血液試料はそれぞれ672時間および96時間で収集された。これら2件の対象では、薬物動態パラメータはCmaxおよびTmaxを除いて計算されなかった。対象1103は研究から早期中断し、彼の最後のアッセイ血液試料は投与後およそ894時間で収集された。この対象では、薬物動態パラメータは計算された。個々のサンプリング時間の不明の濃度の少数の場合はあったが、信頼性のある薬物動態パラメータの値の決定が妨げられることはなかった。
その利用可能なデータが薬物動態の値の決定を保証した対象は統計解析に含まれた。この研究は単一研究センターで行われ、したがって、複数のセンターについての配慮は必要ではなかった。
実施例1−4についての結論
単回用量投与後の13C5.5の薬物動態は、長い半減期および小さな分布容積を有するIgGの薬物動態と一致していた。13C5.5の単回IV注入を投与された対象では、13C5.5への全身曝露(AUCおよびCmax)は、健康対象では0.3から10mg/kgの用量範囲にわたり用量比例的に増加したが、軽度から中等度の制御喘息に罹った対象では、AUCおよびCmaxは同じ33倍用量範囲にわたり用量比例的よりもわずかに多く増加した(30から40%)。週3回SC服用を投与された軽度から中等度喘息に罹った対象では、13C5.5薬物動態は、0.3と3.0mg/kg用量間ではAUCとCmaxの両方において用量線形であった。13C5.5の蓄積は週3回のSC投与に続いて約3倍と予想された通りであった。
単回用量投与後の13C5.5の薬物動態は、長い半減期および小さな分布容積を有するIgGの薬物動態と一致していた。13C5.5の単回IV注入を投与された対象では、13C5.5への全身曝露(AUCおよびCmax)は、健康対象では0.3から10mg/kgの用量範囲にわたり用量比例的に増加したが、軽度から中等度の制御喘息に罹った対象では、AUCおよびCmaxは同じ33倍用量範囲にわたり用量比例的よりもわずかに多く増加した(30から40%)。週3回SC服用を投与された軽度から中等度喘息に罹った対象では、13C5.5薬物動態は、0.3と3.0mg/kg用量間ではAUCとCmaxの両方において用量線形であった。13C5.5の蓄積は週3回のSC投与に続いて約3倍と予想された通りであった。
研究中、13C5.5は、単回用量として10mg/kg IVまでまたは0.3および3mg/kg SCの複数用量として投与された場合、十分忍容性があり安全であった。健康成人における有害事象プロファイルは喘息に罹った対象において観察されるプロファイルと類似していた。治療中に発生する有害事象における用量関連増加または投与特異的傾向は認められなかった。研究のそれぞれの部では、上気道感染またはウイルス上気道感染を報告した対象の割合は、プラセボを受けた対象と比べて13C5.5を受けた対象間のほうが大きかった。これらの事象はすべて軽度または中等度の重症度であり、研究薬物とおそらくまたは多分関係があると研究者が判断した対象はいなかった。しかし、気道感染の発生は将来の研究において厳密にモニターされ続けることになる。1件のプラセボ対象を含めて、増加した血液CPKの複数の事象が報告され、これらの事象は研究場所での最初の拘束に続いて起きており、それぞれの場合に、CPKの一時的上昇および増加した身体活動の履歴を伴っていた。
13C5.5 0.3mg/kg処置群における1件の対象は、研究者により研究薬物投与とは関係はないと評価されたバニオン切除術のための入院加療という重篤有害事象を経験した。治療中に発生する有害事象のせいで研究薬物を中断した対象はいなかった。1件の対象における注入部位疼痛の報告以外に、注入関連反応の有害事象は報告されず、喘息および肺活量測定データの悪化を表し得る事象の再調査をしたが、喘息対象における基礎疾患の悪化は示唆されなかった。
生命徴候、ECG変数および検査室測定を含む他の安全性解析において臨床的に重要な傾向は検出されなかった。
均等
当業者であれば、本明細書に記載される特定の実施形態に対する多くの等価物を日常実験のみを使用して認識するまたは確認することができる。該等価物は以下の特許請求の範囲により包含されることが意図されている。
当業者であれば、本明細書に記載される特定の実施形態に対する多くの等価物を日常実験のみを使用して認識するまたは確認することができる。該等価物は以下の特許請求の範囲により包含されることが意図されている。
Claims (59)
- 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物であって、約0.3mg/kgの用量で対象の静脈内に投与される場合、抗体またはその抗原結合部分が
(a)約1500から約2700μgh/mlの間の曲線下面積(AUC)、
(b)約65から125mL/kgの間の分布容積、
(c)約5から約8μg/mlの間のピーク濃度(Cmax)および
(d)約0.1から約0.2ml/h/kgの間の排除速度
を示すことができる組成物。 - 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物であって、約3mg/kgの用量で対象の静脈内に投与される場合、抗体またはその抗原結合部分が
(a)約21000から約33500μgh/mlの間の曲線下面積(AUC)、
(b)約55から約100mL/kgの間の分布容積、
(c)約55から約90μg/mlの間のピーク濃度(Cmax)および
(d)約0.08から約0.15ml/h/kgの間の排除速度
を示すことができる組成物。 - 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物であって、約10mg/kgの用量で対象の静脈内に投与される場合、抗体またはその抗原結合部分が
(a)約75から約100μgh/mlの間の曲線下面積(AUC)、
(b)約90から約130mL/kgの間の分布容積、
(c)約185から約250μg/mlの間のピーク濃度(Cmax)および
(d)約0.1から約0.15ml/h/kgの間の排除速度
を示すことができる組成物。 - 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物であって、約0.3mg/kgの用量で対象の皮下に投与される場合、抗体またはその抗原結合部分が
(a)約125から約800μgh/mlの間の曲線下面積(AUC)および
(b)約1.0から約6.0μg/mlの間のピーク濃度(Cmax)
を示すことができる組成物。 - 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物であって、約3mg/kgの用量で対象の皮下に投与される場合、抗体またはその抗原結合部分が
(a)約1100から約8500μgh/mlの間の曲線下面積(AUC)および
(b)約12から約60μg/mlの間のピーク濃度(Cmax)
を示すことができる組成物。 - 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分が、13C5.5またはその抗原結合部分である、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
- 組成物が、医薬組成物である、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
- 対象に請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物を投与し、それによって前記対象における喘息を治療するまたは予防することを含む、対象において喘息を治療するまたは予防する方法。
- 組成物が、1回投与される、請求項8に記載の方法。
- 組成物が、毎週投与される、請求項8に記載の方法。
- 組成物が、約3週間投与される、請求項10に記載の方法。
- 喘息が、軽度から中等度喘息である、請求項8に記載の方法。
- 追加の薬剤を前記対象に投与することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
- 前記追加の薬剤が、治療剤、造影剤、細胞毒性剤、血管新生阻害剤、キナーゼ阻害剤、共刺激分子遮断剤、接着分子遮断剤、抗サイトカイン抗体またはその機能的断片、メトトレキサート、シクロスポリン、ラパマイシン、FK506、検出可能な標識またはレポーター、TNFアンタゴニスト、抗リウマチ薬、筋肉弛緩剤、麻酔薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、鎮痛剤、麻酔、鎮静剤、局所麻酔、神経筋肉遮断剤、抗微生物剤、抗乾癬剤、コルチコステロイド、アナボリックステロイド、エリスロポエチン、免疫化、イムノグロブリン、免疫抑制剤、成長ホルモン、ホルモン置換薬、放射性薬剤、抗うつ剤、抗精神病薬、刺激物質、喘息薬、βアゴニスト、吸引用ステロイド、経口ステロイド、エピネフリンまたは類似体、サイトカインおよびサイトカインアンタゴニストからなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
- 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を対象の静脈内に投与し、
(a)約5から約235μg/mLの間の最大血清濃度(Cmax)および
(b)約1500から約98000μgh/mLの間の血清濃度−時間曲線下面積(AUC)
からなる群から選択される少なくとも1つの薬物動態学的特徴が、抗体またはその抗原結合部分の前記対象への投与に続いて実現されることを含む、対象において喘息を治療する方法。 - 抗体またはその抗原結合部分が約0.3mg/kgの用量で投与される、請求項15に記載の方法。
- Cmaxが、約5から約10μg/mLの間である、請求項16に記載の方法。
- AUCが、約1500から約2700μgh/mLの間である、請求項16に記載の方法。
- 抗体またはその抗原結合部分が、約3mg/kgの用量で投与される、請求項15に記載の方法。
- Cmaxが、約55から約90μg/mLの間である、請求項19に記載の方法。
- AUCが、約20000から約34000μgh/mLの間である、請求項19に記載の方法。
- 抗体またはその抗原結合部分が、約10mg/kgの用量で投与される、請求項15に記載の方法。
- Cmaxが、約190から約235μg/mLの間である、請求項22に記載の方法。
- AUCが、約75000から約100000μgh/mLの間である、請求項22に記載の方法。
- Cmax値が、用量正規化後、約20から約30(μg/mL)/(mg/kg)の間である、請求項15に記載の方法。
- AUCが、用量正規化後、約6000から約10000(μgh/mL)(mg/kg)の間である、請求項15に記載の方法。
- 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を対象に皮下投与し、
(a)約1から約60μg/mLの間の最大血清濃度(Cmax)および
(b)約125から約8100μgh/mLの間の血清濃度−時間曲線下面積(AUC)
からなる群から選択される少なくとも1つの薬物動態学的特徴が、抗体またはその抗原結合部分の前記対象への投与に続いて実現されることを含む、対象において喘息を治療する方法。 - 抗体またはその抗原結合部分が、約0.3mg/kgの用量で投与される、請求項27に記載の方法。
- Cmaxが、約1から約6μg/mLの間である、請求項28に記載の方法。
- AUCが、約100から約800μgh/mLの間である、請求項28に記載の方法。
- 抗体またはその抗原結合部分が、約3mg/kgの用量で投与される、請求項27に記載の方法。
- Cmaxが、約12から約60μg/mLの間である、請求項31に記載の方法。
- AUCが、約1100から約8100μgh/mLの間である、請求項31に記載の方法。
- 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分が、13C5.5またはその抗原結合部分である、請求項15または27のいずれか一項に記載の方法。
- 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分が、1回投与される、請求項15または27のいずれか一項に記載の方法。
- 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分が、毎週投与される、請求項15または27のいずれか一項に記載の方法。
- 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分が、3週間投与される、請求項36に記載の方法。
- 前記喘息が、軽度から中等度喘息である、請求項15または27のいずれか一項に記載の方法。
- 追加の薬剤の投与をさらに含む、請求項15または27のいずれか一項に記載の方法。
- 前記追加の薬剤が、治療剤、造影剤、細胞毒性剤、血管新生阻害剤、キナーゼ阻害剤、共刺激分子遮断剤、接着分子遮断剤、抗サイトカイン抗体またはその機能的断片、メトトレキサート、シクロスポリン、ラパマイシン、FK506、検出可能な標識またはレポーター、TNFアンタゴニスト、抗リウマチ剤、筋肉弛緩剤、麻酔薬、非ステロイド抗炎症薬(NSAID)、鎮痛剤、麻酔、鎮静剤、局所麻酔、神経筋肉遮断剤、抗微生物剤、抗乾癬剤、コルチコステロイド、アナボリックステロイド、エリスロポエチン、免疫化、イムノグロブリン、免疫抑制剤、成長ホルモン、ホルモン置換薬、放射性医薬、抗うつ剤、抗精神病薬、刺激物質、喘息薬、βアゴニスト、吸入用ステロイド、経口ステロイド、エピネフリンまたは類似体、サイトカイン、およびサイトカインアンタゴニストからなる群から選択される、請求項39に記載の方法。
- 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を約0.3mg/kgの用量で対象の皮下に投与し、
(a)約24日から31日の間の半減期、
(b)約3日から約5日の間のTmaxおよび
(c)少なくとも約60%の生物学的利用率
からなる群から選択される少なくとも1つの薬物動態学的特徴が、抗体またはその抗原結合部分の前記対象への投与に続いて実現されることを含む、対象において喘息を治療する方法。 - 生物学的利用率が、少なくとも約70%である、請求項41に記載の方法。
- 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を約3mg/kgの用量で対象の皮下に投与し、
(a)約23日から26日の間の半減期、
(b)約5日以下のTmaxおよび
(c)少なくとも約60%の生物学的利用率
からなる群から選択される少なくとも1つの薬物動態学的特徴が、抗体またはその抗原結合部分の前記対象への投与に続いて実現されることを含む、対象において喘息を治療する方法。 - 生物学的利用率が、少なくとも約70%である、請求項43に記載の方法。
- 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を約0.3mg/kgの用量で対象の静脈内に投与し、
(a)約0.11から約0.19mL/hr/kgの間の排除速度および
(b)約70から約130mL/kgの間の分布容積からなる群から選択される少なくとも1つの薬物動態学的特徴が、抗体またはその抗原結合部分の前記対象への投与に続いて実現されることを含む、対象において喘息を治療する方法。 - 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を約3mg/kgの用量で対象の静脈内に投与し、
(a)約0.08から約0.14mL/hr/kgの間の排除速度および
(b)約55から約100mL/kgの間の分布容積からなる群から選択される少なくとも1つの薬物動態学的特徴が、抗体またはその抗原結合部分の前記対象への投与に続いて実現されることを含む、対象において喘息を治療する方法。 - 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を約10mg/kgの用量で対象の静脈内に投与し、
(a)約0.09から約0.13mL/hr/kgの間の排除速度および
(b)約85から約130mL/kgの間の分布容積からなる群から選択される少なくとも1つの薬物動態学的特徴が、抗体またはその抗原結合部分の前記対象への投与に続いて実現されることを含む、対象において喘息を治療する方法。 - 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分が、13C5.5またはその抗原結合部分である、請求項41から47のいずれか一項に記載の方法。
- 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分が、1回投与される、請求項41から47のいずれか一項に記載の方法。
- 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分が、毎週投与される、請求項41から47のいずれか一項に記載の方法。
- 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分が、3週間投与される、請求項50に記載の方法。
- 前記喘息が、軽度から中等度喘息である、請求項41から47のいずれか一項に記載の方法。
- 追加の薬剤を、前記対象に投与することをさらに含む、請求項41から47のいずれか一項に記載の方法。
- 前記追加の薬剤が、治療剤、造影剤、細胞毒性剤、血管新生阻害剤、キナーゼ阻害剤、共刺激分子遮断剤、接着分子遮断剤、抗サイトカイン抗体またはその機能的断片、メトトレキサート、シクロスポリン、ラパマイシン、FK506、検出可能な標識またはレポーター、TNFアンタゴニスト、抗リウマチ薬、筋肉弛緩剤、麻酔薬、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、鎮痛剤、麻酔、鎮静剤、局所麻酔、神経筋肉遮断剤、抗微生物剤、抗乾癬剤、コルチコステロイド、アナボリックステロイド、エリスロポエチン、免疫化、イムノグロブリン、免疫抑制剤、成長ホルモン、ホルモン置換薬、放射性医薬、抗うつ剤、抗精神病薬、刺激物質、喘息薬、βアゴニスト、吸入用ステロイド、経口ステロイド、エピネフリンまたは類似体、サイトカインおよびサイトカインアンタゴニストからなる群から選択される、請求項53に記載の方法。
- 前記対象が、ヒトである、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物または請求項15、27、41、43もしくは45から47のいずれか一項に記載の方法。
- 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物であって、約0.3mg/kg、1mg/kg、3mg/kgまたは10mg/kgの用量で対象に静脈内投与されると、抗体またはその抗原結合部分が本明細書、表または図に記載される薬物動態パラメータのいずれかを示すことができる組成物。
- 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を含む単離された組成物であって、約0.3mg/kg、1mg/kgまたは3mg/kgの用量で対象に皮下投与されると、抗体またはその抗原結合部分が本明細書、表または図に記載される薬物動態パラメータのいずれかを示すことができる組成物。
- 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を、約0.3mg/kg、1mg/kg、3mg/kgまたは10mg/kgの用量で対象の静脈内に投与し、本明細書、表または図に記載される薬物動態学的特徴のうちの少なくとも1つが、抗体またはその抗原結合部分の前記対象への投与に続いて実現されることを含む、対象において喘息を治療するまたは予防する方法。
- 抗IL−13抗体またはその抗原結合部分を、約0.3mg/kg、1mg/kg、3mg/kgまたは10mg/kgの用量で対象の皮下に投与し、本明細書、表または図に記載される薬物動態学的特徴のうちの少なくとも1つが、抗体またはその抗原結合部分の前記対象への投与に続いて実現されることを含む、対象において喘息を治療するまたは予防する方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US201161507347P | 2011-07-13 | 2011-07-13 | |
US61/507,347 | 2011-07-13 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014520211A Division JP2014520847A (ja) | 2011-07-13 | 2012-07-02 | 抗il−13抗体を使用して喘息を治療するための方法および組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017160203A true JP2017160203A (ja) | 2017-09-14 |
JP2017160203A5 JP2017160203A5 (ja) | 2018-02-08 |
Family
ID=47506802
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014520211A Withdrawn JP2014520847A (ja) | 2011-07-13 | 2012-07-02 | 抗il−13抗体を使用して喘息を治療するための方法および組成物 |
JP2017056008A Pending JP2017160203A (ja) | 2011-07-13 | 2017-03-22 | 抗il−13抗体を使用して喘息を治療するための方法および組成物 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014520211A Withdrawn JP2014520847A (ja) | 2011-07-13 | 2012-07-02 | 抗il−13抗体を使用して喘息を治療するための方法および組成物 |
Country Status (12)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US20140341913A1 (ja) |
EP (2) | EP3574919A1 (ja) |
JP (2) | JP2014520847A (ja) |
KR (1) | KR20140061403A (ja) |
CN (1) | CN103857411A (ja) |
AU (2) | AU2012283039A1 (ja) |
CA (1) | CA2841970A1 (ja) |
HK (1) | HK1198328A1 (ja) |
MX (1) | MX2014000531A (ja) |
RU (1) | RU2640025C2 (ja) |
SG (1) | SG10201505454SA (ja) |
WO (1) | WO2013009521A2 (ja) |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014520847A (ja) | 2011-07-13 | 2014-08-25 | アッヴィ・インコーポレイテッド | 抗il−13抗体を使用して喘息を治療するための方法および組成物 |
WO2015149018A1 (en) * | 2014-03-28 | 2015-10-01 | Immunogen, Inc. | Anti-folr1 immunoconjugate dosing regimens |
HRP20240846T1 (hr) | 2016-04-27 | 2024-09-27 | AbbVie Manufacturing Management Unlimited Company | Postupci liječenja bolesti u kojima je aktivnost il-13 štetna primjenom anti-il-13 antitijela |
AU2017325010A1 (en) | 2016-09-08 | 2019-03-28 | Emergo Therapeutics, Inc. | Mast cell stabilizers for treatment of hypercytokinemia and viral infection |
US11478463B2 (en) | 2016-10-18 | 2022-10-25 | Emergo Therapeutics, Inc. | Mast cell stabilizers for treatment of chronic inflammatory conditions |
BR112019008776A2 (pt) * | 2016-10-31 | 2019-07-16 | Ucb Biopharma Sprl | composições, métodos e uso |
JP2020513554A (ja) | 2016-12-07 | 2020-05-14 | プロジェニティ, インコーポレイテッド | 胃腸管の検出方法、装置およびシステム |
WO2018183932A1 (en) | 2017-03-30 | 2018-10-04 | Progenity Inc. | Treatment of a disease of the gastrointestinal tract with a il-13 inhibitor |
CA3103679A1 (en) * | 2018-06-14 | 2019-12-19 | Astrazeneca Uk Limited | Methods for treating and preventing symptoms of asthma with a corticosteroid pharmaceutical composition |
CN116726361A (zh) | 2018-11-19 | 2023-09-12 | 比奥拉治疗股份有限公司 | 用生物治疗剂治疗疾病的方法和装置 |
EP4309722A3 (en) | 2019-12-13 | 2024-08-07 | Biora Therapeutics, Inc. | Ingestible device for delivery of therapeutic agent to the gastrointestinal tract |
CN117203232A (zh) | 2021-03-17 | 2023-12-08 | 瑞塞普托斯有限责任公司 | 用抗il-13抗体治疗特应性皮炎的方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010502224A (ja) * | 2006-09-08 | 2010-01-28 | アボット・ラボラトリーズ | インターロイキン13結合タンパク質 |
Family Cites Families (112)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0092918B1 (en) | 1982-04-22 | 1988-10-19 | Imperial Chemical Industries Plc | Continuous release formulations |
GB8308235D0 (en) | 1983-03-25 | 1983-05-05 | Celltech Ltd | Polypeptides |
US4816567A (en) | 1983-04-08 | 1989-03-28 | Genentech, Inc. | Recombinant immunoglobin preparations |
US5807715A (en) | 1984-08-27 | 1998-09-15 | The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University | Methods and transformed mammalian lymphocyte cells for producing functional antigen-binding protein including chimeric immunoglobulin |
US5128326A (en) | 1984-12-06 | 1992-07-07 | Biomatrix, Inc. | Drug delivery systems based on hyaluronans derivatives thereof and their salts and methods of producing same |
US6492107B1 (en) | 1986-11-20 | 2002-12-10 | Stuart Kauffman | Process for obtaining DNA, RNA, peptides, polypeptides, or protein, by recombinant DNA technique |
AU4434585A (en) | 1985-03-30 | 1986-10-23 | Marc Ballivet | Method for obtaining dna, rna, peptides, polypeptides or proteins by means of a dna recombinant technique |
US5618920A (en) | 1985-11-01 | 1997-04-08 | Xoma Corporation | Modular assembly of antibody genes, antibodies prepared thereby and use |
DE3600905A1 (de) | 1986-01-15 | 1987-07-16 | Ant Nachrichtentech | Verfahren zum dekodieren von binaersignalen sowie viterbi-dekoder und anwendungen |
US5225539A (en) | 1986-03-27 | 1993-07-06 | Medical Research Council | Recombinant altered antibodies and methods of making altered antibodies |
GB8607679D0 (en) | 1986-03-27 | 1986-04-30 | Winter G P | Recombinant dna product |
US4946778A (en) | 1987-09-21 | 1990-08-07 | Genex Corporation | Single polypeptide chain binding molecules |
JP3101690B2 (ja) | 1987-03-18 | 2000-10-23 | エス・ビィ・2・インコーポレイテッド | 変性抗体の、または変性抗体に関する改良 |
US5258498A (en) | 1987-05-21 | 1993-11-02 | Creative Biomolecules, Inc. | Polypeptide linkers for production of biosynthetic proteins |
US4880078A (en) | 1987-06-29 | 1989-11-14 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Exhaust muffler |
US5223409A (en) | 1988-09-02 | 1993-06-29 | Protein Engineering Corp. | Directed evolution of novel binding proteins |
IL91501A (en) | 1988-09-02 | 1998-03-10 | Dyax Corp | Generation of a variegated library of mutant potential binding proteins and screening of said library for proteins with a desired binding activity |
DE68913658T3 (de) | 1988-11-11 | 2005-07-21 | Stratagene, La Jolla | Klonierung von Immunglobulin Sequenzen aus den variablen Domänen |
US5530101A (en) | 1988-12-28 | 1996-06-25 | Protein Design Labs, Inc. | Humanized immunoglobulins |
CA2016842A1 (en) | 1989-05-16 | 1990-11-16 | Richard A. Lerner | Method for tapping the immunological repertoire |
CA2016841C (en) | 1989-05-16 | 1999-09-21 | William D. Huse | A method for producing polymers having a preselected activity |
CA2057923A1 (en) | 1989-05-16 | 1990-11-17 | William D. Huse | Co-expression of heteromeric receptors |
WO1991005548A1 (en) | 1989-10-10 | 1991-05-02 | Pitman-Moore, Inc. | Sustained release composition for macromolecular proteins |
AU642932B2 (en) | 1989-11-06 | 1993-11-04 | Alkermes Controlled Therapeutics, Inc. | Protein microspheres and methods of using them |
GB8928874D0 (en) | 1989-12-21 | 1990-02-28 | Celltech Ltd | Humanised antibodies |
WO1991010737A1 (en) | 1990-01-11 | 1991-07-25 | Molecular Affinities Corporation | Production of antibodies using gene libraries |
US5780225A (en) | 1990-01-12 | 1998-07-14 | Stratagene | Method for generating libaries of antibody genes comprising amplification of diverse antibody DNAs and methods for using these libraries for the production of diverse antigen combining molecules |
US6075181A (en) | 1990-01-12 | 2000-06-13 | Abgenix, Inc. | Human antibodies derived from immunized xenomice |
AU633698B2 (en) | 1990-01-12 | 1993-02-04 | Amgen Fremont Inc. | Generation of xenogeneic antibodies |
US5427908A (en) | 1990-05-01 | 1995-06-27 | Affymax Technologies N.V. | Recombinant library screening methods |
GB9015198D0 (en) | 1990-07-10 | 1990-08-29 | Brien Caroline J O | Binding substance |
WO1992020791A1 (en) | 1990-07-10 | 1992-11-26 | Cambridge Antibody Technology Limited | Methods for producing members of specific binding pairs |
WO1992002551A1 (en) | 1990-08-02 | 1992-02-20 | B.R. Centre Limited | Methods for the production of proteins with a desired function |
US5698426A (en) | 1990-09-28 | 1997-12-16 | Ixsys, Incorporated | Surface expression libraries of heteromeric receptors |
ATE164395T1 (de) | 1990-12-03 | 1998-04-15 | Genentech Inc | Verfahren zur anreicherung von proteinvarianten mit geänderten bindungseigenschaften |
ATE363532T1 (de) | 1991-03-01 | 2007-06-15 | Dyax Corp | Verfahren zur herstellung bindender miniproteine |
ATE414768T1 (de) | 1991-04-10 | 2008-12-15 | Scripps Research Inst | Bibliotheken heterodimerer rezeptoren mittels phagemiden |
ATE221379T1 (de) | 1991-05-01 | 2002-08-15 | Jackson H M Found Military Med | Verfahren zur behandlung infektiöser respiratorischer erkrankungen |
EP0519596B1 (en) | 1991-05-17 | 2005-02-23 | Merck & Co. Inc. | A method for reducing the immunogenicity of antibody variable domains |
JPH07503124A (ja) | 1991-06-14 | 1995-04-06 | ゾーマ・コーポレーション | 微生物によって生産される抗体断片とそれらの複合体 |
DE4122599C2 (de) | 1991-07-08 | 1993-11-11 | Deutsches Krebsforsch | Phagemid zum Screenen von Antikörpern |
ES2136092T3 (es) | 1991-09-23 | 1999-11-16 | Medical Res Council | Procedimientos para la produccion de anticuerpos humanizados. |
DK1024191T3 (da) | 1991-12-02 | 2008-12-08 | Medical Res Council | Fremstilling af autoantistoffer fremvist på fag-overflader ud fra antistofsegmentbiblioteker |
ATE249840T1 (de) | 1991-12-13 | 2003-10-15 | Xoma Corp | Verfahren und materialien zur herstellung von modifizierten variablen antikörperdomänen und ihre therapeutische verwendung |
US5714350A (en) | 1992-03-09 | 1998-02-03 | Protein Design Labs, Inc. | Increasing antibody affinity by altering glycosylation in the immunoglobulin variable region |
US5912015A (en) | 1992-03-12 | 1999-06-15 | Alkermes Controlled Therapeutics, Inc. | Modulated release from biocompatible polymers |
US5733743A (en) | 1992-03-24 | 1998-03-31 | Cambridge Antibody Technology Limited | Methods for producing members of specific binding pairs |
NZ255101A (en) | 1992-07-24 | 1997-08-22 | Cell Genesys Inc | A yeast artificial chromosome (yac) vector containing an hprt minigene expressible in murine stem cells and genetically modified rodent therefor |
US5639641A (en) | 1992-09-09 | 1997-06-17 | Immunogen Inc. | Resurfacing of rodent antibodies |
US5934272A (en) | 1993-01-29 | 1999-08-10 | Aradigm Corporation | Device and method of creating aerosolized mist of respiratory drug |
WO1995015982A2 (en) | 1993-12-08 | 1995-06-15 | Genzyme Corporation | Process for generating specific antibodies |
WO1995020401A1 (en) | 1994-01-31 | 1995-08-03 | Trustees Of Boston University | Polyclonal antibody libraries |
US5516637A (en) | 1994-06-10 | 1996-05-14 | Dade International Inc. | Method involving display of protein binding pairs on the surface of bacterial pili and bacteriophage |
DE69630514D1 (de) | 1995-01-05 | 2003-12-04 | Univ Michigan | Oberflächen-modifizierte nanopartikel und verfahren für ihre herstellung und verwendung |
US6130364A (en) | 1995-03-29 | 2000-10-10 | Abgenix, Inc. | Production of antibodies using Cre-mediated site-specific recombination |
US6091001A (en) | 1995-03-29 | 2000-07-18 | Abgenix, Inc. | Production of antibodies using Cre-mediated site-specific recombination |
US6019968A (en) | 1995-04-14 | 2000-02-01 | Inhale Therapeutic Systems, Inc. | Dispersible antibody compositions and methods for their preparation and use |
EP0826034A4 (en) | 1995-04-21 | 2002-06-19 | Cell Genesys Inc | PRODUCTION OF LARGE GENOMIC DNA DELETIONS |
ES2304786T3 (es) | 1995-04-27 | 2008-10-16 | Amgen Fremont Inc. | Anticuerpos anti-il-8 humanos, derivados a partir de xenoratones inmunizados. |
EP0823941A4 (en) | 1995-04-28 | 2001-09-19 | Abgenix Inc | HUMAN ANTIBODIES DERIVED FROM IMMUNIZED XENO MOUSES |
US6127977A (en) | 1996-11-08 | 2000-10-03 | Cohen; Nathan | Microstrip patch antenna with fractal structure |
WO1997007788A2 (en) | 1995-08-31 | 1997-03-06 | Alkermes Controlled Therapeutics, Inc. | Composition for sustained release of an agent |
JP2978435B2 (ja) | 1996-01-24 | 1999-11-15 | チッソ株式会社 | アクリロキシプロピルシランの製造方法 |
WO1997029131A1 (en) | 1996-02-09 | 1997-08-14 | Basf Aktiengesellschaft | HUMAN ANTIBODIES THAT BIND HUMAN TNF$g(a) |
EP0885002B1 (en) | 1996-03-04 | 2011-05-11 | The Penn State Research Foundation | Materials and methods for enhancing cellular internalization |
US5714352A (en) | 1996-03-20 | 1998-02-03 | Xenotech Incorporated | Directed switch-mediated DNA recombination |
US5874064A (en) | 1996-05-24 | 1999-02-23 | Massachusetts Institute Of Technology | Aerodynamically light particles for pulmonary drug delivery |
US5985309A (en) | 1996-05-24 | 1999-11-16 | Massachusetts Institute Of Technology | Preparation of particles for inhalation |
US5855913A (en) | 1997-01-16 | 1999-01-05 | Massachusetts Instite Of Technology | Particles incorporating surfactants for pulmonary drug delivery |
US6699658B1 (en) | 1996-05-31 | 2004-03-02 | Board Of Trustees Of The University Of Illinois | Yeast cell surface display of proteins and uses thereof |
US5916771A (en) | 1996-10-11 | 1999-06-29 | Abgenix, Inc. | Production of a multimeric protein by cell fusion method |
ATE549918T1 (de) | 1996-12-03 | 2012-04-15 | Amgen Fremont Inc | Menschliche antikörper, die ausdrücklich menschliches tnf alpha binden |
CA2277801C (en) | 1997-01-16 | 2002-10-15 | Massachusetts Institute Of Technology | Preparation of particles for inhalation |
DE69835143T2 (de) | 1997-01-21 | 2007-06-06 | The General Hospital Corp., Boston | Selektion von proteinen mittels rns-protein fusionen |
US6235883B1 (en) | 1997-05-05 | 2001-05-22 | Abgenix, Inc. | Human monoclonal antibodies to epidermal growth factor receptor |
US5989463A (en) | 1997-09-24 | 1999-11-23 | Alkermes Controlled Therapeutics, Inc. | Methods for fabricating polymer-based controlled release devices |
SE512663C2 (sv) | 1997-10-23 | 2000-04-17 | Biogram Ab | Inkapslingsförfarande för aktiv substans i en bionedbrytbar polymer |
WO1999045031A2 (en) | 1998-03-03 | 1999-09-10 | Abgenix, Inc. | Cd147 binding molecules as therapeutics |
US20020029391A1 (en) | 1998-04-15 | 2002-03-07 | Claude Geoffrey Davis | Epitope-driven human antibody production and gene expression profiling |
JP4334141B2 (ja) | 1998-04-20 | 2009-09-30 | グリカート バイオテクノロジー アクチェンゲゼルシャフト | 抗体依存性細胞傷害性を改善するための抗体のグリコシル化操作 |
JP2002518432A (ja) | 1998-06-24 | 2002-06-25 | アドバンスト インハレーション リサーチ,インコーポレイテッド | 吸入器から放出される大多孔性粒子 |
EP1105427A2 (en) | 1998-08-17 | 2001-06-13 | Abgenix, Inc. | Generation of modified molecules with increased serum half-lives |
SK288274B6 (sk) | 1998-12-23 | 2015-06-02 | Pfizer Inc. | Monoklonálna protilátka proti CTLA-4, spôsob jej výroby, farmaceutická kompozícia, bunková línia, izolovaná nukleová kyselina, hostiteľská bunka, transgénny cicavec a použitie monoklonálnej protilátky |
CN100439399C (zh) | 1999-03-25 | 2008-12-03 | 艾博特股份有限两合公司 | 结合人il-12的人抗体及其生产方法 |
WO2000061739A1 (en) | 1999-04-09 | 2000-10-19 | Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. | Method for controlling the activity of immunologically functional molecule |
MXPA02010787A (es) | 2000-05-03 | 2003-07-14 | Amgen Inc | Peptidos modificados como agentes terapeuticos. |
US7449308B2 (en) | 2000-06-28 | 2008-11-11 | Glycofi, Inc. | Combinatorial DNA library for producing modified N-glycans in lower eukaryotes |
DE60114830T2 (de) | 2000-06-28 | 2006-08-03 | Glycofi, Inc. | Verfahren zur herstellung modifizierter glycoproteine |
KR100923514B1 (ko) | 2000-12-28 | 2009-10-27 | 알투스 파마슈티컬스 인코포레이티드 | 전항체 및 이의 단편의 결정과 이의 제조 및 사용 방법 |
CA2451998A1 (en) | 2001-08-17 | 2003-02-27 | Eli Lilly And Company | Anti-a.beta. antibodies |
DE60232672D1 (de) | 2001-10-01 | 2009-07-30 | Dyax Corp | Mehrkettige eukaryontische display-vektoren und deren verwendungen |
JP2005532253A (ja) | 2001-10-25 | 2005-10-27 | ジェネンテック・インコーポレーテッド | 糖タンパク質組成物 |
US20060104968A1 (en) | 2003-03-05 | 2006-05-18 | Halozyme, Inc. | Soluble glycosaminoglycanases and methods of preparing and using soluble glycosaminogly ycanases |
SG177008A1 (en) | 2003-03-05 | 2012-01-30 | Halozyme Inc | Soluble hyaluronidase glycoprotein (shasegp), process for preparing the same, uses and pharmaceutical compositions comprising thereof |
GB0407315D0 (en) * | 2003-07-15 | 2004-05-05 | Cambridge Antibody Tech | Human antibody molecules |
JP4063213B2 (ja) | 2003-12-09 | 2008-03-19 | カシオ計算機株式会社 | 光源装置及びそれを備えたプロジェクタ |
CN104611245A (zh) | 2004-04-15 | 2015-05-13 | 格利科菲公司 | 在低等真核生物中产生半乳糖基化糖蛋白 |
AR049390A1 (es) | 2004-06-09 | 2006-07-26 | Wyeth Corp | Anticuerpos contra la interleuquina-13 humana y usos de los mismos |
KR20080031024A (ko) | 2005-07-21 | 2008-04-07 | 아보트 러보러터리즈 | 폴리단백질, 프로단백질 및 단백질분해를 사용한 sORF작제물 포함 다중 유전자 발현 및 방법 |
PL1942939T5 (pl) | 2005-09-30 | 2021-10-11 | Medimmune Limited | Kompozycja przeciwciała interleukiny-13 |
US7915338B2 (en) | 2005-12-28 | 2011-03-29 | 3M Innovative Properties Company | Adhesive with alkanoate blend |
US20090060906A1 (en) * | 2007-01-09 | 2009-03-05 | Wyeth | Anti-IL-13 antibody formulations and uses thereof |
EP2137215A2 (en) * | 2007-04-23 | 2009-12-30 | Wyeth | Methods and compositions for treating and monitoring treatment of il-13-associated disorders |
SG2013054218A (en) * | 2008-01-15 | 2014-10-30 | Abbott Gmbh & Co Kg | Powdered protein compositions and methods of making same |
JP5470817B2 (ja) | 2008-03-10 | 2014-04-16 | 日産自動車株式会社 | 電池用電極およびこれを用いた電池、並びにその製造方法 |
KR20110097913A (ko) * | 2008-12-04 | 2011-08-31 | 아보트 러보러터리즈 | 이원 가변 도메인 면역글로불린 및 이의 용도 |
IN2012DN01965A (ja) * | 2009-09-14 | 2015-08-21 | Abbvie Deutschland | |
JP2014520847A (ja) | 2011-07-13 | 2014-08-25 | アッヴィ・インコーポレイテッド | 抗il−13抗体を使用して喘息を治療するための方法および組成物 |
JP6136279B2 (ja) | 2013-01-15 | 2017-05-31 | 株式会社ジェイテクト | 転がり軸受装置 |
TWI503850B (zh) | 2013-03-22 | 2015-10-11 | Polytronics Technology Corp | 過電流保護元件 |
TWI510996B (zh) | 2013-10-03 | 2015-12-01 | Acer Inc | 控制觸控面板的方法以及使用該方法的可攜式電腦 |
US9816280B1 (en) | 2016-11-02 | 2017-11-14 | Matthew Reitnauer | Portable floor |
-
2012
- 2012-07-02 JP JP2014520211A patent/JP2014520847A/ja not_active Withdrawn
- 2012-07-02 CN CN201280044133.8A patent/CN103857411A/zh active Pending
- 2012-07-02 HK HK14111847.6A patent/HK1198328A1/zh unknown
- 2012-07-02 KR KR1020147003759A patent/KR20140061403A/ko not_active Withdrawn
- 2012-07-02 US US14/232,356 patent/US20140341913A1/en not_active Abandoned
- 2012-07-02 AU AU2012283039A patent/AU2012283039A1/en not_active Abandoned
- 2012-07-02 SG SG10201505454SA patent/SG10201505454SA/en unknown
- 2012-07-02 RU RU2014105288A patent/RU2640025C2/ru not_active IP Right Cessation
- 2012-07-02 WO PCT/US2012/045268 patent/WO2013009521A2/en active Application Filing
- 2012-07-02 EP EP19184244.2A patent/EP3574919A1/en active Pending
- 2012-07-02 CA CA2841970A patent/CA2841970A1/en not_active Abandoned
- 2012-07-02 MX MX2014000531A patent/MX2014000531A/es unknown
- 2012-07-02 EP EP12811052.5A patent/EP2734236A4/en not_active Ceased
-
2017
- 2017-03-22 JP JP2017056008A patent/JP2017160203A/ja active Pending
- 2017-06-27 US US15/633,936 patent/US10919961B2/en active Active
- 2017-09-12 AU AU2017228548A patent/AU2017228548A1/en not_active Abandoned
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010502224A (ja) * | 2006-09-08 | 2010-01-28 | アボット・ラボラトリーズ | インターロイキン13結合タンパク質 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
BMC PULMONARY MEDICINE, vol. 10, no. 3, JPN6016015554, 2010, pages 1 - 8, ISSN: 0003764789 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2013009521A3 (en) | 2013-04-11 |
HK1198328A1 (zh) | 2015-04-02 |
SG10201505454SA (en) | 2015-09-29 |
US10919961B2 (en) | 2021-02-16 |
US20140341913A1 (en) | 2014-11-20 |
JP2014520847A (ja) | 2014-08-25 |
RU2640025C2 (ru) | 2017-12-25 |
NZ619873A (en) | 2016-05-27 |
CN103857411A (zh) | 2014-06-11 |
WO2013009521A2 (en) | 2013-01-17 |
MX2014000531A (es) | 2014-12-05 |
AU2012283039A1 (en) | 2014-01-30 |
CA2841970A1 (en) | 2013-01-17 |
EP2734236A4 (en) | 2015-04-15 |
KR20140061403A (ko) | 2014-05-21 |
EP3574919A1 (en) | 2019-12-04 |
RU2014105288A (ru) | 2015-08-20 |
EP2734236A2 (en) | 2014-05-28 |
WO2013009521A9 (en) | 2014-03-13 |
US20180079808A1 (en) | 2018-03-22 |
AU2017228548A1 (en) | 2017-10-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10919961B2 (en) | Methods and compositions for treating asthma using anti-IL-13 antibodies | |
JP6518917B2 (ja) | 抗cd40抗体およびその使用 | |
JP7434456B2 (ja) | 抗il-13抗体を使用する、il-13活性が有害である疾患の治療方法 | |
JP2016540761A (ja) | 変形性関節症を治療するための組成物及び方法 | |
NZ619873B2 (en) | Methods and compositions for treating asthma using anti-il-13 antibodies | |
HK40072292A (en) | Methods of treatment of diseases in which il-13 activity is detrimental using anti-il-13 antibodies | |
HK40004820B (en) | Methods of treatment of diseases in which il-13 activity is detrimental using anti-il-13 antibodies | |
HK40004820A (en) | Methods of treatment of diseases in which il-13 activity is detrimental using anti-il-13 antibodies | |
NZ786219A (en) | Methods of treatment of diseases in which IL-13 activity is detrimental using anti-IL-13 antibodies | |
EA045955B1 (ru) | Способы лечения заболеваний, при которых активность il-13 оказывает негативное влияние, с применением антител против il-13 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171221 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180327 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180619 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20180918 |