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JP2017152147A - 複合活物質二次粒子、積層体グリーンシート、全固体二次電池及びそれらの製造方法 - Google Patents

複合活物質二次粒子、積層体グリーンシート、全固体二次電池及びそれらの製造方法 Download PDF

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JP2017152147A JP2016032360A JP2016032360A JP2017152147A JP 2017152147 A JP2017152147 A JP 2017152147A JP 2016032360 A JP2016032360 A JP 2016032360A JP 2016032360 A JP2016032360 A JP 2016032360A JP 2017152147 A JP2017152147 A JP 2017152147A
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幹裕 ▲高▼野
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浩視 上田
Hiromi Ueda
浩視 上田
晴菜 倉田
Haruna Kurata
晴菜 倉田
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Abstract

【課題】全固体二次電池の性能向上に寄与し、かつ、製造工程を簡略化し、各層の界面抵抗抑制を可能にする複合活物質二次粒子、積層体グリーンシート、全固体二次電池、及びそれらの製造方法の提供。【解決手段】活物質粒子と固体電解質粒子と炭素材料とが結着剤を介して造粒されてなる複合活物質二次粒子を作製する。その複合活物質二次粒子をスラリー化し、そのスラリーを用いて第1集電箔上14に、第1電極層グリーンシート13、固体電解質層グリーンシート12、第2電極層グリーンシート11をこの順に積層した積層体グリーンシート10を作製し、その積層体グリーンシート10の第2電極層グリーンシート上に第2集電箔14を貼り合わせて一括焼成し、全固体二次電池を作製する方法。また、積層体グリーンシート10を連続的に積層して作製した連続積層体グリーンシート15を一括焼成し、直列全固体二次電池を作製する方法。【選択図】図4

Description

本発明は、活物質粒子を含む複合活物質二次粒子、その複合活物質二次粒子を用いた積層体グリーンシート、その積層体グリーンシートを用いた全固体二次電池及びそれらの製造方法に関する。
近年は、パーソナルコンピュータ(PC)やスマートフォン等に代表される小型電子機器の高機能化に伴い消費電力が増大している。また、ハイブリッド車や電気自動車等の車載用途や、家庭用蓄電池等の定置用途の需要拡大が進んでいる。それに伴い、二次電池に対して更なる高エネルギー密度化への要求が加速している。
更に、現在上記用途に用いられているリチウムイオン二次電池は、有機電解液を使用しており、使用状況によっては電解液の漏液、発火等の可能性があるため、安全性向上が求められている。
したがって、有機電解液を使用せず、固体材料のみで構成されている全固体二次電池は、漏液、発火の可能性が無く、安全性に優れており、ポストリチウムイオン二次電池として有望である。
しかしながら、現在実用化されている全固体二次電池は、薄膜全固体二次電池のみであり、エネルギー密度が小さい。更に、正極層、固体電解質層、負極層を、蒸着法、スパッタ法により作製しているため、減圧雰囲気下で製造する必要があり、大面積化、大量生産には不適である。
そこで、従来のリチウムイオン二次電池と同様に塗布法・印刷法により正極層グリーンシート、固体電解質層グリーンシート、負極層グリーンシートを厚膜で作製し、各層グリーンシートを貼り合わせて積層体グリーンシートを形成して一括焼成した後、集電箔で挟み込んで作製した高容量型の全固体二次電池が開示されている(特許文献1、2)。
特開2000−340255号公報 国際公開第2011/111555号
しかしながら、特許文献1、2のように、従来技術で分散させた電極は、固体電解質と直接接触していない活物質の割合が多く、内部抵抗が高いといった課題がある。
また、特許文献1、2のように、正極層、固体電解質層、負極層から成る積層焼成体を正極集電箔、負極集電箔で挟み込んだ場合、正極集電箔と正極層、負極集電箔と負極層との界面抵抗が高く、電池性能が悪いといった課題があり、更に焼成が2回あり、製造効率が悪いという課題がある。
本発明の目的は、全固体二次電池の性能向上に寄与し、かつ、製造工程を簡略化し、各層の界面抵抗抑制を可能にする複合活物質二次粒子、積層体グリーンシート、全固体二次電池、及びそれらの製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、グリーンシートを作製する前に、活物質粒子と固体電解質粒子と炭素材料とが結着剤を介して造粒されてなる複合活物質二次粒子を作製することに想到した。すなわち、本発明の一態様に係る複合活物質二次粒子は、活物質粒子と固体電解質粒子と炭素材料とが結着剤を介して造粒されてなる複合活物質二次粒子である。
本発明の一態様に係る積層体グリーンシートは、正極又は負極として上記複合活物質二次粒子を用いた第1電極層グリーンシートと、第1電極層グリーンシート上に設けられた固体電解質層グリーンシートと、第1電極層グリーンシートの対極として上記複合活物質二次粒子を用いた第2電極層グリーンシートと、を備える。
本発明の一態様に係る連続積層体グリーンシートは、上記積層体グリーンシートが連続的に積層されている。
本発明の一態様に係る全固体二次電池は、正極又は負極として上記複合活物質二次粒子を用いた第1電極層と、第1電極層上に設けられた固体電解質層と、前期固体電解質層上に、第1電極層の対極として上記複合活物質二次粒子を用いた第2電極層と、を備える。
また、本発明の一態様に係る全固体二次電池は、第1電極層、第1電極層上に設けられた固体電解質層、及び固体電解質層上に設けられた第2電極層を備える電極積層体と、積層された複数の電極積層体同士の間、及び積層された複数の電極積層体の積層方向外面の更に外側に、第1電極層及び第2電極層の少なくとも一方と密着して設けられた集電箔と、を備えていても良い。
本発明の一態様に係る全固体二次電池は、集電箔とそれに密着している第1電極層及び第2電極層の少なくとも一方との界面で、隣接する層の粒子同士の化学結合が形成されていても良い。
本発明の一態様に係る積層体グリーンシートの製造方法は、第1集電箔上に、上記の複合活物質二次粒子を含む第1電極用スラリーを塗布又は印刷して第1電極用スラリー層を形成する第1電極用スラリー層形成工程と、第1電極用スラリー層上に、固体電解質材料を含む固体電解質スラリーを塗布又は印刷して固体電解質スラリー層を形成する固体電解質スラリー層形成工程と、固体電解質スラリー層上に、上記の複合活物質二次粒子を含む第2電極用スラリーを塗布又は印刷して第2電極用スラリー層を形成する第2電極用スラリー層形成工程と、を含む。
本発明の一態様に係る連続積層体グリーンシートの製造方法は、上記の積層体グリーンシートの製造方法を用いて製造された積層体グリーンシートを連続的に積層するグリーンシート積層工程と、を含む。
本発明の一態様に係る全固体二次電池の製造方法は、上記の積層体グリーンシートの製造方法を用いて製造された積層体グリーンシートの表面に露出する第2電極層グリーンシート上に、第2集電箔を貼り合わせる第2集電箔貼り合わせ工程と、積層体グリーンシート及びそれに貼り合わされた第2集電箔を含む積層体を焼成する焼成工程と、を含む。
本発明によれば、活物質粒子と固体電解質粒子の界面抵抗を抑制しつつ、全固体二次電池の作製工程を簡略化した全固体二次電池の作製が可能である。
本発明の一態様に係る複合活物質二次粒子の模式図である。 本発明の一態様に係る積層体グリーンシートの模式図である。 本発明の一態様に係る両側集電箔付き積層体グリーンシートの模式図である。 本発明の一態様に係る連続積層体グリーンシートの模式図である。 本発明の一態様に係る焼成工程前の連続積層体グリーンシートの模式図である。 比較例3の正極層・固体電解質層グリーンシートの模式図である。 比較例3の負極層グリーンシート模式図である。 比較例3の比較用積層体グリーンシートの模式図である。 比較例4の5個積層された集電箔付き三層焼結体の模式図である。 比較例4の直列全固体二次電池の模式図である。
以下に、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る複合活物質二次粒子、積層体グリーンシート、全固体二次電池及びそれらの製造方法について説明する。なお、本発明の実施形態は、以下に記載する実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて設計等の変更を加えることも可能であり、そのような変更が加えられた実施形態も本発明の実施形態の範囲に含まれるものである。
(複合活物質二次粒子)
図1に示すように、本実施形態に係る複合活物質二次粒子1は、活物質粒子2と、固体電解質粒子3と、導電助剤4と、がバインダー5を介して造粒されてなる。
活物質粒子2は、リチウムイオンを吸蔵放出することができる材料であれば良く、特に限定されない。活物質粒子2のうち、より貴な電位を示すものを正極の活物質粒子2として用い、より卑な電位を示すものを負極の活物質粒子2として用いることができる。
正極の活物質粒子2としては、例えば、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(LiNixCo1−y−xMnyO2)、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMn2O4)、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)、リン酸コバルトリチウム(LiCoPO4)、リン酸マンガンリチウム(LiMnPO4)、リン酸バナジウムリチウム(Li3V2(PO4)3)等のリチウム遷移金属化合物を用いることができる。
負極の活物質粒子2としては、例えば、ハードカーボン、ソフトカーボン、グラファイト等の炭素材料や、Sn系合金、Si系合金等の合金材料、LiCoN等の窒化物、チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)、リン酸バナジウムリチウム(Li3V2(PO4)3)等のリチウム遷移金属酸化物を用いることができる。また、金属リチウム箔を用いても良い。
固体電解質粒子3は、電子の伝導性が小さく、リチウムイオンの伝導性が高い材料であれば良く、特に限定されない。固体電解質粒子3としては、例えば、酸化物系固体電解質や硫化物系固体電解質の非晶質体(ガラス体)、結晶体、及びガラスセラミックス等を用いることができる。特に、高温焼成が可能な酸化物系固体電解質が好ましく、NASICON型酸化物、ペロブスカイト型酸化物、LISICON型酸化物、ガーネット型酸化物、酸化物ガラス等を用いることができる。例えば、Li1・3Al0.3Ti1.7(PO4)3、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO4)3、Li0.29La0.571TiO3、Li4SiO4−Li3PO4、Li3BO3−Li3PO4、Li7La3Zr2O12、Li3.4V0.6Si0.4O4等を用いることができる。
導電助剤4は、導電性を有する材料であれば良く、特に限定されない。導電助剤4としては、例えば、導電性炭素材料、特にカーボンブラックや活性炭、カーボン炭素繊維等を用いることができる。導電助剤4の含有量は、活物質粒子2の質量に対して90質量%未満であることが好ましい。導電助剤4の含有量が90質量%以上であると、活物質粒子2の質量が不足してリチウム吸蔵容量が低下してしまうことがある。
バインダー5は、活物質粒子2、固体電解質粒子3及び導電助剤4と結着し、かつ、後述する焼成条件で分解する材料であれば良く、特に限定されない。バインダー5としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、エチルセルロース、アクリル樹脂等を用いることができる。
本実施形態に係る複合活物質二次粒子1の造粒方法としては、転動流動コーティング法、スプレー法、浸漬法、スプレードライヤーを用いる方法等が挙げられる。本実施形態において使用する材料の平均粒径については、活物質粒子2及び固体電解質粒子3は数μm以上数十μm以下であり、導電助剤4は数十nm以上数μm以下である。それら粒度の違う粒子同士を一括で複合化するといった観点から、スプレードライヤー法が特に好ましい。
(積層体グリーンシート)
図2〜図5に示すように、本実施形態に係る積層体グリーンシート10は、集電箔14上に負極層グリーンシート13、固体電解質層グリーンシート12、正極層グリーンシート11の順に形成される。なお、正極層グリーンシート11と負極層グリーンシート13との配置は反対でも良い。すなわち、本実施形態に係る積層体グリーンシート10は、集電箔14上に正極層グリーンシート11、固体電解質層グリーンシート12、負極層グリーンシート13の順に形成されていても良い。
集電箔14は、導電性を有する材料であれば良く、特に限定されない。集電箔14としては、例えば、ステンレス、ニッケル、アルミニウム、鉄、チタン、銅、パラジウム、金及び白金等の金属材料を用いることができる。集電箔14の材料については、後述する焼成条件で溶融及び分解しないことや、集電箔14にかかる電池作動電位や導電性を考慮して選択することが好ましい。
正極層グリーンシート11、及び負極層グリーンシート13は、上述した本実施形態に係る複合活物質二次粒子1を用いて形成される。
例えば、正極層グリーンシート11、及び負極層グリーンシート13は、活物質粒子2、固体電解質粒子3、及び導電助剤4を含有するバインダー5を溶媒と共に混合して正極スラリー及び負極スラリーとし、これら正極スラリー及び負極スラリーを集電箔14上に塗布形成もしくは印刷形成したのち、乾燥して形成される。正極スラリー及び負極スラリーの調製方法は特に限定されない。
固体電解質層グリーンシート12は、固体電解質粒子3及びバインダー5を溶媒と共に混合して固体電解質スラリーとし、これらを正極層グリーンシート11もしくは負極層グリーンシート13上に塗布形成もしくは印刷形成したのち、乾燥して形成される。固体電解質スラリーの調製方法は特に限定されない。
なお、正極層グリーンシート11、固体電解質層グリーンシート12及び負極層グリーンシート13における固体電解質粒子3は、同じであっても異なっても良く、同一のグリーンシート内に2種以上を併用しても良い。
正極層グリーンシート11、固体電解質層グリーンシート12及び負極層グリーンシート13におけるバインダー5は、3質量%以上40質量%以下であることが望ましい。3質量%より少ない場合、十分な結着をすることできず、40質量%より大きい場合には、電極体積あたりの容量が大きく低下する。より好ましくは3質量%以上25質量%以下である。
正極スラリー、固体電解質スラリー及び負極スラリーに用いる溶媒は、上記バインダー5を溶解可能であれば、特に限定されない。溶媒としては、例えば、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルコール類、トルエン、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチレングリコールエチルエーテル、イソホロン、乳酸ブチル、ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、ベンジルアルコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の有機溶剤、及び水を用いることができる。なお、これらの溶媒は単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。スラリーの乾燥が容易であることから、溶媒の沸点は200℃以下であることが好ましい。
図示しないが、正極スラリー、固体電解質スラリー及び負極スラリーは、正極層グリーンシート11、固体電解質層グリーンシート12及び負極層グリーンシート13の焼成時に各グリーンシート内におけるマトリックス構造の形成を促進し、焼成温度を低下させる焼成助剤を更に含有していても良い。焼成助剤は、活物質粒子2及び固体電解質粒子3と反応せず、固体電解質粒子3の焼成温度よりも軟化点温度が低ければ特に限定はされない。焼成助剤としては、例えば、ホウ素化合物を用いることができる。各グリーンシートの焼成助剤の含有量と焼成温度を調整することで、積層焼成体を焼成により形成する際に、各層の内部歪や内部応力によるクラックを防止するとともに、マトリックス構造の形成を促進することができる。
このように、正極スラリー、固体電解質スラリー及び負極スラリーは、上述した活物質粒子2、固体電解質粒子3、導電助剤4、バインダー5のほか、溶媒や、必要に応じて焼成助剤等を混合することで作製できる。また、スラリーの混合方法は特に限定されず、必要に応じて、増粘剤、可塑剤、消泡剤、レベリング剤、密着性付与剤のような添加剤を添加しても良い。
正極スラリー、固体電解質スラリー及び負極スラリーの塗布及び印刷方法としては、具体的には、ドクターブレード法、カレンダー法、スピンコート法、ディップコート法、インクジェット法、オフセット法、ダイコート法、スプレー法、スクリーン印刷法等を用いることができる。
正極スラリー、固体電解質スラリー及び負極スラリーの乾燥方法は、特に限定されない。例えば、加熱乾燥、減圧乾燥、加熱減圧乾燥等を用いることができる。乾燥雰囲気は、特に限定されない。例えば、大気雰囲気下、窒素雰囲気下で行うことができる。
正極層グリーンシート11により形成される正極層の厚さや、負極層グリーンシート13により形成される負極層の厚さは、所望の電池容量に応じて決定することができる。
固体電解質層グリーンシート12により形成される固体電解質層の厚さは、1μm以上500μm以下の範囲となることが好ましい。1μmよりも薄いと、正極層と負極層が短絡し、全固体二次電池の性能が低下するだけでなく、安全性も低下する可能性がある。500μmよりも厚いと固体電解質層におけるリチウムイオン等の伝導イオンの移動が阻害され、全固体二次電池の出力が低くなる可能性がある。
本実施形態に係る積層焼成体は、焼成工程において、本実施形態に係る積層体グリーンシート10からバインダー5を脱脂し、粒子同士を焼結することで形成される。
焼成工程における加熱温度は、積層体グリーンシート10に含まれるバインダー5の熱分解温度以上、且つ、活物質粒子2の酸化温度未満又は集電箔14の燃焼温度未満の温度であり、具体的には300℃以上1100℃以下が好ましく、更には300℃以上900℃以下がより好ましい。300℃より低いとバインダー5が燃焼しきらずに残渣となり、層内で抵抗体となる可能性がある。1100℃よりも高いと、活物質粒子2や固体電解質粒子3が溶融・変質し、電池性能を劣化させる可能性がある。
焼成工程での雰囲気は、特に限定されない。例えば、大気雰囲気下、窒素雰囲気下で行うことができるが、活物質粒子2と集電箔14との反応や、集電箔14の導電性の低下が懸念される場合は、不活性雰囲気下で行うことが望ましい。焼成時間は、使用するバインダー5が十分に分解される時間であれば良く、特に限定されない。
本実施形態に係る連続積層体グリーンシート15は、複数個の積層体グリーンシート10のうち、一方の積層体グリーンシート10の集電箔14と、他方の積層体グリーンシート10の正極層グリーンシート11もしくは負極層グリーンシート13とが隣接するように貼り合わされて形成される。積層体グリーンシート10の貼り合わせ方法は特に限定されない。例えば平板プレス、ロールプレス、ホットプレス、冷間静水圧プレス、熱間静水圧プレス等を用いることができる。
本実施形態に係る連続積層焼成体は、連続積層体グリーンシート15を焼成して形成される。焼成条件は、上記積層焼成体の形成における焼成条件と同様の条件を用いることができる。
本実施形態に係る全固体二次電池は、積層体グリーンシート10又は連続積層体グリーンシート15の最初の集電箔14から最も離れた正極層グリーンシート11もしくは負極層グリーンシート13上に他の集電箔14を貼り合わせて、一括焼成して形成することができる。焼成条件は、積層焼成体の形成における焼成条件と同様の条件を用いることができる。
あるいは、本実施形態に係る全固体二次電池は、上記積層焼成体又は上記連続積層焼成体の最初の集電箔14から最も離れた正極層グリーンシート11もしくは負極層グリーンシート13上に他の集電箔14を貼り合わせて、形成することができる。集電箔14の貼り合わせ方法は特に限定されず、積層体グリーンシート10の貼り合わせ方法と同様の方法を用いることができる。
以上のように、本実施形態では、活物質粒子2と固体電解質粒子3と炭素材料とが結着剤を介して造粒されてなる複合活物質二次粒子1を作製した。
そして、その複合活物質二次粒子1をスラリー化し、そのスラリーを用いて塗布法により、第1集電箔上に、正極又は負極として当該複合活物質二次粒子1を含む第1電極層グリーンシート、固体電解質層グリーンシート、及び対極として当該複合活物質二次粒子1を含む第2電極層グリーンシートをこの順に積層した積層体グリーンシートを作製した。
その後、その積層体グリーンシートの第2電極層グリーンシート上に第2集電箔を貼り合わせて一括焼成することにより全固体二次電池を作製した。
また、上記積層体グリーンシートを連続的に積層して、積層された複数の積層体グリーンシート同士の間、及び積層された複数の積層体グリーンシートの積層方向外面の更に外側に、集電箔を貼り合わせて連続積層体グリーンシートを作製し、その連続積層体グリーンシートを一括焼成することにより直列全固体二次電池を作製した。
また、一括焼成することにより、第1集電箔と第1電極層グリーンシートとの界面、並びに第2集電箔と第2電極層グリーンシートとの界面で、隣接する層の粒子同士の化学結合が形成されている。
これにより、固体電解質粒子3と直接接触する活物質粒子2の割合が飛躍に向上し、粒子間の界面抵抗の低減が可能となった。
本実施形態に係る積層体グリーンシートの作製工程は、従来の転写法とは違い、積層体グリーンシートを連続的に作製することが可能であり、更に一括焼成することで、正極集電箔と正極層、負極集電箔と負極層との界面抵抗を抑制しつつ、焼成工程を1回にすることが可能となった。
また、上記積層体グリーンシートを連続的に積層することで連続積層体グリーンシートを作製することが可能となり、上記連続積層体グリーンシートを一括焼成することで直列全固体二次電池を作製することが可能となった。
以下に、図1〜図10を参照して、本実施形態に係る積層体グリーンシート、その積層体グリーンシートを連続的に積層した連続積層体グリーンシート、及びそれらの焼成体を用いた全固体二次電池に関する具体的な実施例及び比較例を挙げて説明する。なお、本実施形態は下記実施例によって制限されるものではない。
(実施例1)
<正極の複合活物質二次粒子の造粒工程>
正極の活物質粒子2としてコバルト酸リチウム(LiCoO)粉末50質量部、固体電解質粒子3としてLAGP(Li1.5Al0.5Ge1.5(PO)粉末50質量部、導電助剤4としてアセチレンブラック6質量部、バインダー5としてポリビニルピロリドン23質量部、溶剤として水を使用し、スラリーを作製した。作製したスラリーをスプレードライヤー法にて、粒子を造粒し、正極の複合活物質二次粒子1を作製した。
<正極スラリーの作製>
上記正極の複合活物質二次粒子1の粉末100質量部、バインダー5としてポリビニルブチラール(PVB)16質量部、可塑剤としてフタル酸ジブチル(DBP)4.8質量部、及び溶剤(ターピネオール)を混合してスラリーとし、このスラリーを脱泡して正極スラリーを作製した。
<固体電解質スラリーの作製>
固体電解質粒子3としてLAGP粉末100質量部、バインダー5としてPVB16質量部、可塑剤としてDBP4.8質量部、及び溶剤(ターピネオール)を混合してスラリーとし、このスラリーを脱泡して固体電解質スラリーを作製した。
<負極の複合活物質二次粒子の造粒工程>
負極の活物質粒子2としてチタン酸リチウム(LiTi12)粉末50質量部、固体電解質粒子3としてLAGP粉末50質量部、導電助剤4としてグラファイト6質量部、バインダー5としてポリビニルピロリドン23質量部、溶剤として水を使用し、スラリーを作製した。作製したスラリーをスプレードライヤー法にて、粒子を造粒し、負極の複合活物質二次粒子1を作製した。
<負極スラリーの作製>
上記負極の複合活物質二次粒子1の粉末100質量部、バインダー5としてPVB16質量部、可塑剤としてDBP4.8質量部、及び溶剤(ターピネオール)を混合してスラリーとし、このスラリーを脱泡して負極スラリーを作製した。
<積層体グリーンシート作製工程>
図2に示すように、集電箔14として15μmのニッケル箔を使用し、これを負極集電箔とし、この集電箔14上に負極スラリーを塗布、乾燥して負極層グリーンシート13を作製し、この負極層グリーンシート13上に、上記固体電解質スラリーを塗布、乾燥して固体電解質層グリーンシート12を作製し、この固体電解質層グリーンシート12上に、上記正極スラリーを塗布、乾燥して正極層グリーンシート11を作製することで、積層体グリーンシート10を作製した。
<切断工程>
図3に示すように、作製した積層体グリーンシート10の正極層グリーンシート11上に、他の集電箔14として上記と同じニッケル箔を乗せ、これを正極集電箔とし、この集電箔14を80℃、1000kgf/cm(98MPa)で加圧し、正極集電箔、負極集電箔が、積層体グリーンシート10のそれぞれ異なる面で露出するように切断した。
<焼成工程>
上記積層体グリーンシート10を、窒素気流中、昇温速度80℃/min.で室温から700℃まで昇温し、その温度で30分間保持し焼成を実施した。その後、炉内放冷で室温まで冷却し、実施例1の積層焼成体からなる全固体二次電池を作製した。
(実施例2)
負極の複合活物質二次粒子1を作製せず、下記の要領で負極スラリーを作製した以外は実施例1と同様の操作で実施した。すなわち、実施例2の負極層グリーンシートは、実施例1の負極層グリーンシート13とは異なる。その他は実施例1と同様である。
<負極スラリーの作製>
負極の活物質粒子2としてチタン酸リチウム(LiTi12)粉末50質量部、固体電解質粒子3としてLAGP粉末50質量部、導電助剤4としてグラファイト6質量部、バインダー5としてPVB16質量部、可塑剤としてDBP4.8質量部、及び溶剤(ターピネオール)を混合してスラリーとし、このスラリーを脱泡して負極スラリーを作製した。
(実施例3)
正極の複合活物質二次粒子1を作製せず、下記の要領で正極スラリーを作製した以外は実施例1と同様の操作で実施した。すなわち、実施例3の正極層グリーンシートは、実施例1の正極層グリーンシート11とは異なる。その他は実施例1と同様である。
<正極スラリーの作製>
正極の活物質粒子2としてコバルト酸リチウム(LiCoO)粉末50質量部、固体電解質粒子3としてLAGP粉末50質量部、導電助剤4としてアセチレンブラック6質量部、バインダー5としてPVB16質量部、可塑剤としてDBP4.8質量部、及び溶剤(ターピネオール)を混合してスラリーとし、このスラリーを脱泡して正極スラリーを作製した。
(実施例4)
<造粒、スラリー作製工程>
正極及び負極の複合活物質二次粒子1の造粒及び各スラリーの作製は、実施例1と同様の操作で実施した。
<積層体グリーンシート作製工程>
積層体グリーンシート10の作製は、実施例1と同様の操作で実施した。
<連続積層体グリーンシート作製工程>
作製した積層体グリーンシート10を所定の大きさに切断した。この積層体グリーンシート10を5個作製した。図4に示すように、この5個の積層体グリーンシート10を連続的に積層して連続積層体グリーンシート15を作製した。最後に、図5に示すように、集電箔14と接していない積層方向外面となる負極層グリーンシート13上に、他の集電箔14として積層体グリーンシート10と同じニッケル箔を乗せ、全体を80℃、1000kgf/cm(98MPa)で加圧し、実施例2の焼成工程前の連続積層体グリーンシート15を作製した。
<連続積層焼成体作製工程>
上記連続積層体グリーンシート15を、窒素気流中、昇温速度80℃/min.で室温から700℃まで昇温し、その温度で30分間保持した後、炉内放冷で室温まで冷却し、実施例4の連続積層焼成体からなる直列全固体二次電池を作製した。
(比較例1)
正極及び負極の複合活物質二次粒子1を共に作製せず、実施例2、3と同様の操作で正極、負極スラリーを作製したこと以外は実施例1と同様の操作で比較例1の全固体二次電池を作製した。すなわち、比較例1の正極層グリーンシート及び負極層グリーンシートは、複合活物質二次粒子1を用いた実施例1の正極層グリーンシート11及び負極層グリーンシート13とは異なる。その他は実施例1と同様である。
(比較例2)
正極及び負極の複合活物質二次粒子1を共に作製せず、実施例2、3と同様の操作で正極、負極スラリーを作製したこと以外は実施例4と同様の操作で比較例2の直列全固体二次電池を作製した。すなわち、比較例2の正極層グリーンシート及び負極層グリーンシートは、複合活物質二次粒子1を用いた実施例4の正極層グリーンシート11及び負極層グリーンシート13とは異なる。その他は実施例4と同様である。
(比較例3)
<造粒、スラリー作製工程>
正極及び負極の複合活物質二次粒子1の造粒及び各スラリーの作製は、実施例1と同様の操作で実施した。
<積層体グリーンシート作製工程>
図6に示すように、ポリエチレンテレフタレート製シート状支持フィルム(以下、PETフィルム21)上に負極スラリーを塗布、乾燥し、負極層グリーンシート13を作製し、この負極層グリーンシート13上に、固体電解質スラリーを塗布、乾燥し、固体電解質層グリーンシート12を作製した。
また、図7に示すように、他のPETフィルム21上に正極スラリーを塗布、乾燥し、正極層グリーンシート11を作製した。
そして、図8に示すように、図6に示したPETフィルム21上の固体電解質層グリーンシート12側の面と、図7に示した他のPETフィルム21上の正極層グリーンシート11側の面とを重ね合わせ、これを80℃、1000kgf/cm(98MPa)で加圧し、比較例5の比較用積層体グリーンシート20を作製した。
<切断・焼成工程>
作製した比較用積層体グリーンシート20を所定の大きさに切断し、この比較用積層体グリーンシート20の両側のPETフィルム21を剥がし、窒素気流中、昇温速度80℃/min.で室温から700℃まで昇温し、その温度で30分間保持し焼成を実施した。その後、炉内放冷で室温まで冷却し、図9、図10に示すような正極層31、固体電解質層32及び負極層33がこの順に積層されている三層焼成体30を作製した。なお、正極層31と負極層33との配置は反対でも良い。
作製した上記三層焼成体30の正極層31の固体電解質層32と接していない面に、集電箔14として厚み15μmのニッケル箔を乗せ、正極集電箔とした。また、三層焼成体30の負極層33の固体電解質層32と接していない面に、他の集電箔14として上記と同じニッケル箔を乗せ、負極集電箔とした。正極集電箔及び負極集電箔は、三層焼成体30のそれぞれ異なる面で露出するようにした。
上記三層焼成体30を、80℃、1000kgf/cm(98MPa)でラミネートし、比較例5の全固体二次電池を作製した。
(比較例4)
<造粒及びスラリー作製工程>から<切断・焼成工程>までは、比較例3と同様の操作で実施し、三層焼成体30を作製した。
<連続積層焼成体作製工程>
作製した三層焼成体30の正極層31の固体電解質層32と接していない面に、集電箔14として厚み15μmのニッケル箔を乗せ、80℃、1000kgf/cm(98MPa)でラミネートし、正極集電箔とした。
集電箔付き三層焼成体30を5個用意し、図9に示す通りに積層した。最後に、図10に示すように、負極層33の集電箔と接していない面上に、集電箔14として上記と同様のニッケル箔を乗せ、全体を80℃、1000kgf/cm(98MPa)で加圧し、比較例4の直列全固体二次電池を作製した。
<電気化学評価>
電気化学評価は以下の方法で実施した。
(実施例1、2、3、比較例1、3の電池評価方法)
10個の全固体二次電池を評価した。0.2Cの定電流法によって2.7Vまで充電し、その後に0.2Cにて1.5Vまで放電し、この放電容量を基準容量Xとする。基準容量Xは10個の平均値とする。その後に0.2Cにて2.7Vまで充電し、5Cにて1.5Vまで放電し、3C放電容量Yを求める。3C放電容量Yも10個の平均値とする。3C放電容量Yと基準容量Xの放電容量の比(Y/X(%))で表される放電容量維持率を求め、これを電気化学評価の評価基準とし、以下の基準で評価する。評価が高いほど、電池としての出力特性に優れている、すなわち内部抵抗が小さいことを意味する。
A:70%以上
B:50%以上70%未満
C:40%以上50%未満
D:30%以上40%未満
E:30%未満
(実施例4、比較例2、4の電池評価方法)
10個の直列全固体二次電池を評価した。0.2Cの定電流法によって13.5Vまで充電し、その後0.2Cにて7.5Vまで放電し、この放電容量を基準容量Xとする。基準容量Xは10個の平均値とする。その後、0.2Cにて13.5Vまで充電し、5Cにて7.5Vまで放電し、3C放電容量Yを求める。3C放電容量Yも10個の平均値とする。3C放電容量Yと基準容量Xの放電容量の比(Y/X(%))で表される放電容量維持率を求め、これを電気化学評価の評価基準とし、以下の基準で評価する。評価が高いほど、電池としての出力特性に優れている、すなわち内部抵抗が小さいことを意味する。
A:70%以上
B:50%以上70%未満
C:40%以上50%未満
D:30%以上40%未満
E:30%未満
(評価結果)
上記評価の結果を下記の表1に示す。
Figure 2017152147
表1より、複合粒子を使用した実施例1、2、3は、比較例1と比較して、評価が高いことがわかり、粒子を複合化したことによる粒子間の界面抵抗が低減していることがわかった。また、実施例1が実施例2、3よりも放電容量維持率が高く、正極、負極両方とも活物質粒子2、固体電解質粒子3、導電助剤4を複合化することが抵抗低減に最も効果的であり、本実施形態の手法を使用することが全固体電池の性能向上に効果的であることが確認された。
また、実施例4と比較例2を比較すると、上記と同様の結果であり、単層の全固体二次電池を積層した直列全固体二次電池においても、本実施形態の効果が得られることが確認された。
また、実施例1と比較例3を比較すると、実施例1は比較例3よりも、評価が高かった。この結果から、集電箔14上に正極層グリーンシート11、固体電解質層グリーンシート12、負極層グリーンシート13を塗布法により形成して積層体グリーンシート10を作製し、更に積層体グリーンシート10を連側的に積層して連続積層体グリーンシート15を作製し、積層体グリーンシート10又は連続積層体グリーンシート15を一括焼成して全固体二次電池を作製する本実施形態は、比較例3の従来型の転写法の全固体二次電池と比較して、電池性能が良好である。すなわち、各層の界面抵抗が抑制された全固体二次電池であると言える。更に本実施形態に係る全固体二次電池の製造方法は、工程が従来法と比較して簡略化された製造方法であると言える。これは、実施例4と比較例4とで比較する直列全固体二次電池を作製する場合においても同様である。
本発明は、全固体二次電池の性能向上に大きく寄与し、また、全固体二次電池の製造工程を簡略化できる。また、本発明の全固体二次電池は、各層の界面抵抗が抑制された全固体二次電池であり、コストダウンと電池性能を兼ね備え、産業上おおいに利用できる発明である。
1…複合活物質二次粒子
2…活物質粒子
3…固体電解質粒子
4…導電助剤(炭素材料)
5…バインダー(結着剤)
10…積層体グリーンシート
11…正極層グリーンシート
12…固体電解質層グリーンシート
13…負極層グリーンシート
14…集電箔
15…連続積層体グリーンシート
20…比較用積層体グリーンシート
21…PETフィルム
30…三層焼成体
31…正極層
32…固体電解質層
33…負極層

Claims (10)

  1. 活物質粒子と固体電解質粒子と炭素材料とが結着剤を介して造粒されてなることを特徴とする複合活物質二次粒子。
  2. 正極又は負極として請求項1に記載の複合活物質二次粒子を用いた第1電極層グリーンシートと、
    前記第1電極層グリーンシート上に設けられた固体電解質層グリーンシートと、
    前記第1電極層グリーンシートの対極として請求項1に記載の複合活物質二次粒子を用いた第2電極層グリーンシートと、
    を備えることを特徴とする積層体グリーンシート。
  3. 請求項2に記載の積層体グリーンシートが連続的に積層されていることを特徴とする連続積層体グリーンシート。
  4. 正極又は負極として請求項1に記載の複合活物質二次粒子を用いた第1電極層と、
    前記第1電極層上に設けられた固体電解質層と、
    前期固体電解質層上に、前記第1電極層の対極として請求項1に記載の複合活物質二次粒子を用いた第2電極層と、
    を備えることを特徴とする全固体二次電池。
  5. 第1電極層、前記第1電極層上に設けられた固体電解質層、及び前記固体電解質層上に設けられた第2電極層を備える電極積層体と、
    積層された複数の前記電極積層体同士の間、及び積層された複数の前記電極積層体の積層方向外面の更に外側に、前記第1電極層及び前記第2電極層の少なくとも一方と密着して設けられた集電箔と、
    を備えることを特徴とする全固体二次電池。
  6. 前記集電箔とそれに密着している前記第1電極層及び前記第2電極層の少なくとも一方との界面で、隣接する層の粒子同士の化学結合が形成されている請求項5に記載の全固体二次電池。
  7. 第1集電箔上に、請求項1に記載の複合活物質二次粒子を含む第1電極用スラリーを塗布又は印刷して第1電極用スラリー層を形成する第1電極用スラリー層形成工程と、
    前記第1電極用スラリー層上に、固体電解質材料を含む固体電解質スラリーを塗布又は印刷して固体電解質スラリー層を形成する固体電解質スラリー層形成工程と、
    前記固体電解質スラリー層上に、請求項1に記載の複合活物質二次粒子を含む第2電極用スラリーを塗布又は印刷して第2電極用スラリー層を形成する第2電極用スラリー層形成工程と、
    を含むことを特徴とする積層体グリーンシートの製造方法。
  8. 請求項7に記載の積層体グリーンシートの製造方法を用いて製造された積層体グリーンシートを連続的に積層するグリーンシート積層工程と、
    を含むことを特徴とする連続積層体グリーンシートの製造方法。
  9. 請求項7に記載の積層体グリーンシートの製造方法を用いて製造された積層体グリーンシートの表面に露出する前記第2電極層グリーンシート上に、第2集電箔を貼り合わせる第2集電箔貼り合わせ工程と、
    前記積層体グリーンシート及びそれに貼り合わされた前記第2集電箔を含む積層体を焼成する焼成工程と、
    を含むことを特徴とする全固体二次電池の製造方法。
  10. 請求項8に記載の連続積層体グリーンシートの製造方法を用いて製造された積層体グリーンシートの表面に露出する前記第2電極層グリーンシート上に、第2集電箔を貼り合わせる第2集電箔貼り合わせ工程と、
    前記積層体グリーンシート及びそれに貼り合わされた前記第2集電箔を含む連続積層体を焼成する焼成工程と、
    を含むことを特徴とする全固体二次電池の製造方法。
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