JP2017149135A - 積層体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)(A)基材1に、光及び熱硬化性樹脂組成物を適用して、硬化性樹脂組成物層を形成する工程、
(B)硬化性樹脂組成物層にエネルギー線を照射して、弾性率が102Pa〜105Paである硬化樹脂層を形成する工程、及び
(C)硬化樹脂層の上に基材2を貼り合わせて、貼り合わせ体を得る工程、
(D)貼り合わせ体を加熱し、硬化樹脂層の弾性率を105Pa超にして、積層体を得る工程、
を含む、積層体の製造方法。
(2)光及び熱硬化性樹脂組成物が、(メタ)アクリル樹脂を含むアクリレート樹脂組成物、又は(メタ)アクリル樹脂及びエポキシ樹脂を含むハイブリッド樹脂組成物である、(1)の製造方法。
(3)光及び熱硬化性樹脂組成物が、(メタ)アクリル樹脂100質量部に対して、光ラジカル開始剤0.1〜20質量部を含む、(1)又は(2)の製造方法。
(4)基材1又は基材2の一方が、液晶表示パネル、有機EL表示パネル、保護パネル又はタッチパネルであり、もう一方が光透過性部材又は光を透過しない部材である、(1)〜(3)のいずれかの積層体の製造方法。
(5)(1)〜(4)のいずれかの積層体の製造方法に用いるための、光及び熱硬化性樹脂組成物。
「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートの少なくとも一方の意味を有する。
「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基及びメタクリロイル基の少なくとも一方の意味を有する。
「(メタ)アクリル化エポキシ樹脂」は、エポキシ樹脂中の全てのエポキシ基が(メタ)アクリル酸と反応している樹脂を意味する。
「部分(メタ)アクリル化エポキシ樹脂」は、エポキシ樹脂中の一部のエポキシ基が(メタ)アクリル酸と反応している樹脂を意味し、すなわち、樹脂中にエポキシ基と(メタ)アクリロイル基を有する。
「エポキシ樹脂」は、エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基を有する樹脂(即ち、部分(メタ)アクリル化エポキシ樹脂)ではないものとする。
積層体の製造方法は、下記の工程(A)、(B)、(C)及び(D)を含む。
(A)基材1に、光及び熱硬化性樹脂組成物を適用して、硬化性樹脂組成物層を形成する工程、
(B)硬化性樹脂組成物層にエネルギー線を照射して、弾性率が102Pa〜105Paである硬化樹脂層を形成する工程、
(C)硬化樹脂層の上に基材2を貼り合わせて、貼り合わせ体を得る工程、及び
(D)貼り合わせ体を加熱して、硬化樹脂層の弾性率を105Pa超にして、積層体を得る工程。
積層体は、基材1及び基材2が、光及び熱硬化性樹脂組成物を介して接着されている。基材1及び基材2は、特に限定されず、同じ基材であっても、異なる基材であってもよい。積層体は、基材1及び基材2に加えて、さらなる基材を含んでいてもよく、その基材の接着方法は、特に限定されない。
(1)基材1又は基材2の一方を液晶表示パネルとし、他方を光透過性部材とすることにより、液晶表示装置を製造することができる。
(2)基材1又は基材2の一方を有機EL表示パネルとし、他方を光透過性部材とすることにより、いわゆるトップエミッション型の有機EL表示装置を製造することができる。
(3)基材1又は基材2の一方を有機EL表示パネルとし、他方を光を透過しない部材とすることにより、いわゆるボトムエミッション型の有機EL表示装置を製造することができる。
(4)基材1又は基材2の一方を保護パネルとし、他方を画像表示装置や種々の基板等とすることにより、保護パネル付きの画像表示装置や保護パネル付の基板を製造することができる。さらに、基材1又は基材2の一方を保護パネルとし、他方を光透過性部材とすることもできる。
(5)基材1又は基材2の一方を透明電極が形成された光透過性基板とし、他方を光透過性部材とすることにより、タッチパネルを製造することができる。さらに、基材1又は基材2の一方をタッチパネルとし、他方を光透過性部材とすることもできる。
工程(A)は、基材1に、光及び熱硬化性樹脂組成物を適用して、硬化性樹脂組成物層を形成する工程である。
光及び熱硬化性樹脂組成物(以下、単に「組成物」ともいう。)は、エネルギー線及び熱で硬化する、光及び熱硬化性樹脂を含む組成物であれば特に限定されない。光及び熱硬化性樹脂は、(メタ)アクリル樹脂であることが好ましく、接着強度がより向上する観点から、エポキシ基を有するエポキシ樹脂を(メタ)アクリル樹脂と併用してもよい。よって、組成物は、(メタ)アクリル樹脂を含むアクリレート樹脂組成物、又は(メタ)アクリレート樹脂及びエポキシ樹脂を含むハイブリッド樹脂組成物が挙げられる。アクリレート樹脂組成物は、硬化性成分が(メタ)アクリル樹脂からなるのが好ましく、ハイブリッド樹脂組成物は、硬化性成分が(メタ)アクリル樹脂及びエポキシ基を有するエポキシ樹脂からなるのが好ましい。ここで、硬化性成分とは、光の照射及び加熱により、重合及び架橋する成分をいう。
(メタ)アクリル樹脂は、分子中に1以上の(メタ)アクリロイル基を有する樹脂であれば特に限定されず、(メタ)アクリレートオリゴマー、単官能(メタ)アクリレートモノマー、多官能(メタ)アクリレートモノマー、(メタ)アクリル化エポキシ樹脂及び部分(メタ)アクリル化エポキシ樹脂からなる群より選択される1種以上が挙げられる。
(メタ)アクリレートオリゴマーは、分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する。(メタ)アクリレートオリゴマーの分子量は、1,000〜100,000であり、10,000〜70,000であるのが好ましく、20,000〜50,000であるのがより好ましい。本明細書において、分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算した重量平均分子量である。
単官能(メタ)アクリレートモノマーは、分子中に1個の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート化合物であれば、特に限定されず、アルキル(メタ)アクリレート、水酸基含有(メタ)アクリレート(ヒドロキシ置換アルキル(メタ)アクリレート及びヒドロキシ置換アルキル(メタ)アクリレート以外の水酸基含有(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上)、脂環式(メタ)アクリレート、アルコキシ置換アルキル(メタ)アクリレート及び芳香族(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上が挙げられ、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ置換アルキル(メタ)アクリレート及び脂環式(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上が好ましい。
水酸基含有(メタ)アクリレートは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ置換アルキル(メタ)アクリレート;及び、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシ置換アルキル(メタ)アクリレート以外の水酸基含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。
脂環式(メタ)アクリレートは、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ノルボルネン(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートモノマーは、分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート化合物であれば、特に限定されない。組成物が多官能(メタ)アクリレートモノマーを含むと、架橋密度が上がる傾向があり、単官能(メタ)アクリレートモノマーに比べて、少量で弾性率をより向上させることができる。多官能(メタ)アクリレートモノマーの(メタ)アクリロイル基の数、即ち官能数は、2〜10が好ましく、2〜4がより好ましい。
(メタ)アクリル化エポキシ樹脂及び部分(メタ)アクリル化エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応により得ることができる。
具体的には、エポキシ樹脂に所定の当量比の(メタ)アクリル酸と触媒(例えば、ベンジルジメチルアミン、トリエチルアミン、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、トリフェニルホスフィン、トリフェニルスチビン等)と、重合防止剤(例えば、メトキノン、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、フェノチアジン、ジブチルヒドロキシトルエン等)を添加して、例えば80〜110℃でエステル化反応を行うことにより、エポキシ基の全部又は一部を(メタ)アクリル化することができる。
原料となるエポキシ樹脂は、特に限定されず、2官能以上のエポキシ樹脂が好ましい。例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、イソシアヌレート型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン骨格を有するフェノールノボラック型エポキシ樹脂が挙げられる。その他、二官能フェノール類のジグリシジルエーテル化物、二官能アルコール類のジグリシジルエーテル化物、及びそれらのハロゲン化物、水素添加物等も使用することができる。多官能エポキシ樹脂も使用することができ、例えば三官能及び四官能エポキシ樹脂が挙げられる。また、特開2012−077202号公報記載のエポキシ樹脂を使用することができる。
エポキシ樹脂は、芳香族エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物及び脂環式エポキシ化合物からなる群より選択される1種以上を挙げることができる。
組成物が、(メタ)アクリル樹脂及びエポキシ樹脂を含むハイブリッド樹脂組成物(以下、単に「ハイブリッド樹脂組成物」ともいう。)である場合、(メタ)アクリル樹脂及びエポキシ樹脂の合計100質量%に対して、(メタ)アクリル樹脂の含有量は、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、50質量%以上が特に好ましい。なお、残余はエポキシ樹脂である。ハイブリッド樹脂組成物において、(メタ)アクリル樹脂及びエポキシ樹脂の合計100質量%に対して、(メタ)アクリル樹脂の含有量が10質量%以上であると、工程(B)において硬化樹脂層の弾性率を容易に102Pa以上に制御しやすい傾向がある。また、ハイブリッド樹脂組成物において、多官能(メタ)アクリレートモノマーが存在する場合、多官能(メタ)アクリレートモノマーの含有量は、工程(B)において硬化樹脂層の弾性率を制御する観点から、(メタ)アクリル樹脂の合計100質量部に対して0.1〜50質量部が好ましく、0.1〜30質量部がより好ましい。
組成物は、硬化を促進するため、開始剤を含むことができる。開始剤として、光ラジカル開始剤、熱ラジカル開始剤及び熱カチオン開始剤からなる群より選択される1種以上が挙げられる。組成物がアクリレート樹脂組成物である場合、組成物は、光ラジカル開始剤及び熱ラジカル開始剤を含むことが好ましい。また、組成物が部分(メタ)アクリル化エポキシ樹脂を含むアクリレート樹脂組成物である場合、組成物は、光ラジカル開始剤、熱カチオン開始剤及び熱ラジカル開始剤を含むことが好ましい。組成物がハイブリッド樹脂組成物である場合、組成物は、光ラジカル開始剤、熱カチオン開始剤、及び場合により熱ラジカル開始剤を含むことが好ましい。
光ラジカル開始剤は、光の照射によりラジカルを発生する化合物であれば特に限定されない。光ラジカル開始剤は、ベンゾフェノン、ジアセチル、ベンジル、ベンゾイン、ω−ブロモアセトフェノン、クロロアセトン、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルホルメート、2,2−ジエトキシアセトフェノン及び4−N,N’−ジメチルアセトフェノン類等のカルボニル基系光重合開始剤;ジフェニルジスルフィド及びジベンジルジスルフィド等のスルフィド系光重合開始剤;ベンゾキノン及びアントラキノン等のキノン系光重合開始剤;アゾビスイソブチロニトリル及び2,2’−アゾビスプロパン等のアゾ系光重合開始剤などの紫外光開始剤、並びに、
2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイドなどの可視光開始剤が挙げられる。
光重合開始剤は、1種でも、又は2種以上を併用してもよい。
熱ラジカル開始剤としては、加熱によりラジカルを発生する化合物であれば特に限定されず、有機過酸化物及びアゾ化合物等が挙げられ、有機過酸化物が好ましい。
熱カチオン重合開始剤としては、加熱によりカチオンを発生する化合物であれば特に限定されず、BF4−、PF6−、SbF6−、又は、(BX4)−(ただし、Xは、少なくとも2つ以上のフッ素又はトリフルオロメチル基で置換されたフェニル基を表す)を対アニオンとする、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、第4級アンモニウム塩、ジアゾニウム塩、及び、ヨードニウム塩が挙げられる。
ホスホニウム塩は、エチルトリフェニルホスホニウム六フッ化アンチモン、及びテトラブチルホスホニウム六フッ化アンチモン等が挙げられる。
第4級アンモニウム塩は、ジメチルフェニル(4−メトキシベンジル)アンモニウムヘキサフルオロホスフェート、ジメチルフェニル(4−メトキシベンジル)アンモニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジメチルフェニル(4−メトキシベンジル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジメチルフェニル(4−メチルベンジル)アンモニウムヘキサフルオロヘキサフルオロホスフェート、ジメチルフェニル(4−メチルベンジル)アンモニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジメチルフェニル(4−メチルベンジル)アンモニウムヘキサフルオロテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、メチルフェニルジベンジルアンモニウム、メチルフェニルジベンジルアンモニウムヘキサフルオロアンチモネートヘキサフルオロホスフェート、メチルフェニルジベンジルアンモニウムトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェニルトリベンジルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジメチルフェニル(3,4−ジメチルベンジル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチル−N−ベンジルアニリニウム六フッ化アンチモン、N,N−ジエチル−N−ベンジルアニリニウム四フッ化ホウ素、N,N−ジメチル−N−ベンジルピリジニウム六フッ化アンチモン、N,N−ジエチル−N−ベンジルピリジニウムトリフルオロメタンスルホン酸等が挙げられる。
組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、更なる成分を含むことができる。更なる成分として、可塑剤及びその他の成分が挙げられる。
可塑剤は、組成物の硬化物に柔軟性を付与することができる成分である。そのため、組成物が可塑剤を含む場合、硬化後の収縮を低減でき、積層体の反りを防止できる傾向がある。
組成物は、発明の効果を損なわない範囲内で、さらに、その他の公知の添加剤、例えば、カップリング剤、重合禁止剤、接着付与剤、酸化防止剤、消泡剤、顔料、充填剤、連鎖移動剤、光安定剤、表面張力調整剤、レベリング剤、紫外線吸収剤及び抑泡剤からなる群より選択される1種以上のその他の成分を含むことができる。
組成物の粘度は、特に限定されないが、500〜30,000mPa・sが好ましく、1,000〜20,000mPa・sがより好ましい。この範囲であれば、基材上に薄い膜厚で塗布することが可能であるため、好ましい。粘度は、大気圧下、25℃で、コーンプレート型粘度計を用いて測定した値である。
組成物は、各成分を混合する工程を含む製造方法により得ることができる。混合の方法は、特に限定されず、各種金属、プラスチック容器、攪拌羽、攪拌機等を用いることができる。
組成物を基材1に適用する方法は、特に限定されず、スピンコーター、ダイコーター、ディスペンサー、インクジェット印刷、スクリーン印刷及びグラビア印刷からなる群より選択される1種以上の方法が挙げられる。
工程(B)は、硬化性樹脂組成物層にエネルギー線を照射して、弾性率が102Pa〜105Paである硬化樹脂層を形成する工程である。
紫外線の光源としては、紫外線(UV)が発せられる光源を使用することができる。紫外線の光源としては、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ、ハロゲンランプ、パルスキセノンランプ、LED等が挙げられる。LEDのピーク波長は、特に限定されないが、365nm、405nm、375nm、385nm及び395nmが挙げられる。LED以外の光源から発せられる光は、光学フィルターを通すことによって、特定の波長の光に調整してもよい。
弾性率は、レオメータを用いて測定することができる。
工程(C)は、硬化樹脂層の上に基材2を貼り合わせて、貼り合わせ体を得る工程である。硬化樹脂層を形成した基板1の上に、硬化樹脂層に接するように基板2を載置し、基板1と基板2とを貼り合わせることができる。
工程(D)は、貼り合わせ体を加熱して、硬化樹脂層の弾性率を105Pa超にして、積層体を得る工程である。工程(D)により、基材1及び基材2の間の硬化樹脂層の硬化がより促進され、基材同士が接着する。
表1及び表2に示す配合の熱ラジカル開始剤及び熱カチオン開始剤以外の各成分を容器(材質SUS)に秤量し、60〜80℃、大気圧下にてスリーワンモーター(新東科学株式会社製)を使用して200回転/分で30分〜1時間攪拌した。その後、組成物の温度が25℃に戻ったことを確認してから、熱ラジカル開始剤及び熱カチオン開始剤を秤量して、大気圧下、25℃で、スリーワンモーターを用いて均一に混合し、実施例1〜3の光及び熱硬化性樹脂組成物を調製した。
光及び熱硬化性樹脂組成物を用いて、以下のようにして、特性を測定した。
大気圧下、25℃で、E型粘度計(東機産業株式会社製RE−105U)を用いて、光及び熱硬化性樹脂組成物の粘度を測定した。
<<UV硬化後の弾性率>>
レオメータ(株式会社アントンパール製:MCR302)に光及び熱硬化性樹脂組成物をセットして、高圧水銀ランプ(浜松ホトニクス株式会社製:LC5)にて紫外線(UV)を3,000mJ/cm2照射した後、光及び熱硬化性樹脂組成物のUV硬化後の弾性率を測定した。
<<熱硬化後の弾性率>>
レオメータ(株式会社アントンパール製:MCR302)に光及び熱硬化性樹脂組成物をセットして、高圧水銀ランプ(浜松ホトニクス株式会社製:LC5)にて紫外線(UV)を3,000mJ/cm2照射した後、さらに、その光及び熱硬化性樹脂組成物を105℃で1時間加熱して、光及び熱硬化性樹脂組成物の熱硬化後の弾性率を測定した。
<<積層体の製造>>
セロハンテープ(ニチバン株式会社製、50mm幅0.05mm厚)に、10×20mmの穴を開けたもの2枚を重ねてスライドガラス(松浪硝子工業株式会社製S1126)に貼り付け土手を設けた。光及び熱硬化性樹脂組成物を滴下して、上から離型処理PETフィルム(東洋紡株式会社製、東洋紡エステルフィルム E7002)を貼り、さらに上からガラスを置いて挟み込んだ。次いで、メタルハライドランプ(アイグラフィックス株式会社製、ECS−301)にて3,000mJ/cm2のUVを照射した。次いで、ガラス、離型PETフィルム、土手、及び、土手からはみ出した光及び熱硬化性樹脂組成物を取り除いた後、スライドガラス上に10×20×0.1mmの光及び熱硬化性樹脂組成物の硬化物(硬化樹脂層)を得た。ゴムローラを用いて、気泡が入らないようにポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(パナック株式会社製、品名ルミラー100T60、厚さ100μm)を光及び熱硬化性樹脂組成物の硬化物の上に貼った。ガラス裏面に、光及び熱硬化性樹脂組成物の硬化物の外周に沿ってペンでマークした。次いで、PETフィルムの上に、スライドガラス10枚を重りとして乗せた後、熱風乾燥機にて105℃1時間の加熱を行ない、光及び熱硬化性樹脂組成物の硬化物を介してガラス及びPETフィルムが接着した積層体を得た。
<<評価>>
熱風乾燥機から取り出して常温に戻した後、スライドガラスを取り外して、マークから未硬化の光及び熱硬化性樹脂組成物がはみ出した距離を確認し、はみ出しを以下の基準で評価した。
○:はみ出しが小さい(1mm未満のはみ出し)
×:はみ出しが大きい(1mm以上のはみ出し)
また、PETフィルムを摘んで試験片を持ち上げた時のPETフィルムの剥がれの有無によって、接着性を以下の基準で評価した。
○:接着性有り(PETフィルムが剥がれなかった)
×:接着性無し(PETフィルムが剥がれた)
(a−1):UA10000B:ポリエーテル系ポリウレタンアクリレートオリゴマー(分子量25,000、ケーエスエム株式会社製)
(a−2):FA513AS:ジシクロペンタニルアクリレ−ト(日立化成株式会社製)
(a−3):LA:ラウリルアクリレート
(a−4):4HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート
(a−5):SA1002N:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(三菱化学株式会社製)
(a−6)化合物A:特開平5−295087号公報の「合成例」に記載された方法で製造した、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピクロン−850S〔大日本インキ化学工業株式会社製〕)1,000質量部及びメタクリル酸250質量部を用いて得られる、部分メタクリル化エポキシ樹脂。
(b)エポキシ樹脂
(b−1):EHPE 3150:2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物(株式会社ダイセル製)
(b−2):EXA−830LVP:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(DIC株式会社製)
(b−3):CEL2021P:3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(株式会社ダイセル製)
(b−4):EP−4088L:DCPDM(ジシクロペンタジエン)型エポキシ樹脂(株式会社ADEKA製)
(b−5):EP−4080E:水添BPA(水添ビスフェノールA)型エポキシ樹脂(株式会社ADEKA製)
(c)開始剤
(c−1)光ラジカル開始剤
(c−1−1):TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド
(c−2)熱ラジカル開始剤
(c−2−1):パーヘキシルO:t−ヘキシルペルオキシ2−エチルヘキサノエート(日油株式会社製)
(c−3)熱カチオン開始剤
(c−3−1):CXC−1738:4級アンモニウムヘキサフルオロホスフェート(キングインダストリーズ製)
(c−4)光カチオン開始剤
(c−4−1):CPI−210S:スルホニウム塩系光カチオン開始剤(サンアプロ株式会社製)
(d)可塑剤
(d−1):KE−311:水添ロジンエステル(荒川化学工業株式会社製)
Claims (5)
- (A)基材1に、光及び熱硬化性樹脂組成物を適用して、硬化性樹脂組成物層を形成する工程、
(B)硬化性樹脂組成物層にエネルギー線を照射して、弾性率が102Pa〜105Paである硬化樹脂層を形成する工程、及び
(C)硬化樹脂層の上に基材2を貼り合わせて、貼り合わせ体を得る工程、
(D)貼り合わせ体を加熱し、硬化樹脂層の弾性率を105Pa超にして、積層体を得る工程、
を含む、積層体の製造方法。 - 光及び熱硬化性樹脂組成物が、(メタ)アクリル樹脂を含むアクリレート樹脂組成物、又は(メタ)アクリル樹脂及びエポキシ樹脂を含むハイブリッド樹脂組成物である、請求項1に記載の積層体の製造方法。
- 光及び熱硬化性樹脂組成物が、(メタ)アクリル樹脂100質量部に対して、光ラジカル開始剤0.1〜20質量部を含む、請求項2に記載の積層体の製造方法。
- 基材1又は基材2の一方が、液晶表示パネル、有機EL表示パネル、保護パネル又はタッチパネルであり、もう一方が光透過性部材又は光を透過しない部材である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法で用いるための、光及び熱硬化性樹脂組成物。
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