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JP2017145030A - 蓋付容器及び袋 - Google Patents

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JP2017145030A
JP2017145030A JP2016028922A JP2016028922A JP2017145030A JP 2017145030 A JP2017145030 A JP 2017145030A JP 2016028922 A JP2016028922 A JP 2016028922A JP 2016028922 A JP2016028922 A JP 2016028922A JP 2017145030 A JP2017145030 A JP 2017145030A
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本 和 記 山
Kazuki Yamamoto
本 和 記 山
塚 康 司 大
Koji Otsuka
塚 康 司 大
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Abstract

【課題】蒸気抜き機能を有する蓋付容器を提供する。【解決手段】蓋付容器は、フランジ部を含む容器と、容器の収容部を覆うようフランジ部の上面に配置された蓋と、フランジ部の上面と蓋の下面との間に一周にわたって連続的に形成された接合部と、を備える。接合部は、収容部に接する内縁と、内縁の反対側に位置する外縁と、を含む。蓋は、基材と、基材に接合され、蓋の下面を構成するシーラント層と、基材とシーラント層との間に位置し、少なくとも接合部の内縁の一部から接合部の外縁の一部に達するよう広がる熱軟化性樹脂層と、を含む積層体を有する。蓋の積層体には、基材には達するがシーラント層には達しない破断線が形成されている。破断線は、積層体のうち熱軟化性樹脂層が存在する部分において少なくとも接合部の内縁の一部から接合部の外縁の一部に達するよう延びている。【選択図】図2

Description

本発明は、収容部が形成された容器と、容器の収容部を封止するよう容器に接合された蓋と、を備えた蓋付容器に関する。また、本発明は、フィルムを含み、内容物を収容する袋に関する。
従来、調理済あるいは半調理済の食品などの内容物を収容する収容部が設けられた包装体が多く市場に出回っている。包装体は、例えば、プラスチック製の容器に蓋が接合された蓋付容器や、プラスチック製のフィルムから構成された袋(いわゆるパウチ)などである。内容物は、包装体に収容された状態で、電子レンジなどによって加熱される。
ところで、密封された状態の包装体に収容された内容物を、電子レンジを利用して加熱すると、加熱に伴って内容物に含まれる水分が蒸発して収容部の圧力が高まっていく。包装体の収容部の圧力が高まると、包装体が破裂して内容物が飛散し電子レンジ内を汚してしまうおそれがある。このような課題を考慮し、収容部の圧力が高まると収容部と外部とを連通させて収容部内の蒸気を外部に逃がす蒸気抜き機能を設けることが提案されている。
例えば特許文献1、2においては、複数の層を含む積層体をヒートシールすることによって構成された袋において、収容部の圧力が高まると積層体の一部において積層体に孔が形成されるように積層体を構成することが提案されている。例えば、積層体は、積層体の内面を構成する内層と、積層体の外面を構成する外層と、内層と外層との間に位置する接着層と、を有する。内層は、未延伸フィルムであり、外層は、延伸フィルムである。また、積層体のうち孔が形成されるべき部分においては、内層と外層との間に、熱によって軟化する熱軟化性樹脂層を設ける。また、熱軟化性樹脂層に重なるように、外層に破断線を形成する。
このような積層体からなる袋を加熱すると、収容部の内部の圧力が増加し収容部が膨らんで、収容部を構成する積層体を伸ばそうとする力が生じる。また、熱によって熱軟化性樹脂層が軟化し、熱軟化性樹脂層が形成されている場所において、内層が外層から剥離する。この結果、内層のうち外層から剥離された部分が伸び、また、切断線に沿って外層が開口する。内層が伸びに耐え切れなくなると、内層が破断する。このため、破断した箇所を介して収容部内の蒸気を外部に逃がすことができる。
特許第4817583号公報 特許第5733809号公報
特許文献1、2に記載の袋においては、内層の一部を破断させることによって、収容部内の蒸気を外部に逃がす蒸気孔を設けるので、蒸気孔が形成される位置が不安定である。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得る蓋付容器及び袋を提供することを目的とする。
第1の本発明は、収容部を画成する胴部と、前記胴部の上部に一周にわたって連接されたフランジ部と、を含む容器と、前記容器の前記収容部を覆うよう前記フランジ部の上面に配置された蓋と、前記フランジ部の前記上面と前記蓋の下面との間に一周にわたって連続的に形成され、前記フランジ部の前記上面と前記蓋の前記下面とを接合して前記容器の前記収容部を外部から封止する接合部と、を備え、前記接合部は、前記収容部に接する内縁と、前記内縁の反対側に位置する外縁と、を含み、前記蓋は、基材と、前記基材に接合され、前記蓋の前記下面を構成するシーラント層と、前記基材と前記シーラント層との間に位置し、少なくとも前記接合部の前記内縁の一部から前記接合部の外縁の一部に達するよう広がる熱軟化性樹脂層と、を含む積層体を有し、前記蓋の前記積層体に、前記基材には達するが前記シーラント層には達しない破断線が形成されており、前記破断線は、前記積層体のうち前記熱軟化性樹脂層が存在する部分において少なくとも前記接合部の前記内縁の一部から前記接合部の外縁の一部に達するよう延びている、蓋付容器である。
第1の本発明による蓋付容器において、前記蓋の前記熱軟化性樹脂層および前記基材の前記破断線は、平面視において、前記収容部の中心点から前記接合部の外縁まで最短距離で到達する直線と重なるように形成されていてもよい。
第1の本発明による蓋付容器において、前記フランジ部の輪郭は、一対の長辺と、一対の短辺とを含み、前記蓋の前記基材の前記破断線は、前記蓋のうち前記フランジ部の前記長辺の部分と重なる部分に形成されていてもよい。
第2の本発明は、収容部を有する袋であって、内面および外面を含むフィルムと、前記収容部を外部から封止するよう一対の前記フィルムの内面同士を接合する接合部と、を備え、前記接合部は、前記収容部に接する内縁と、前記内縁の反対側に位置する外縁と、を含み、前記一対のフィルムの少なくとも一方は、基材と、前記基材に接合され、前記フィルムの前記内面を構成するシーラント層と、前記基材と前記シーラント層との間に位置し、少なくとも前記接合部の前記内縁の一部から前記接合部の外縁の一部に達するよう広がる熱軟化性樹脂層と、を含む積層体を有し、前記一対のフィルムの前記熱軟化性樹脂層を含む前記積層体に、前記基材には達するが前記シーラント層には達しない破断線が形成されており、前記破断線は、前記積層体のうち前記熱軟化性樹脂層が存在する部分において少なくとも前記接合部の前記内縁の一部から前記接合部の外縁の一部に達するよう延びている、袋である。
第1の本発明の蓋付容器は、収容部が画成された容器と、容器のフランジ部に配置された蓋と、容器のフランジ部と蓋とを接合する接合部と、を備える。蓋は、基材と、基材に接合され、蓋の下面を構成するシーラント層と、基材とシーラント層との間に位置し、少なくとも接合部の内縁の一部から接合部の外縁の一部に達するよう広がる熱軟化性樹脂層と、を含む積層体を有する。また、蓋の積層体には、基材には達するがシーラント層には達しない破断線が形成されている。この破断線は、積層体のうち熱軟化性樹脂層が存在する部分において少なくとも接合部の内縁の一部から接合部の外縁の一部に達するよう延びている。このような蓋付容器においては、蓋のシーラント層が膨らむことによって接合部に加わる力を利用して、蓋を容器のフランジ部から剥離させることにより、蒸気孔を形成することができる。このため、蓋のシーラント層を破断させて蒸気孔を形成する場合に比べて、蒸気孔の位置がばらつくことを抑制することができる。
第2の本発明の袋は、内面および外面を含むフィルムと、収容部を外部から封止するようフィルムの内面同士を接合する接合部と、を備える。フィルムは、基材と、基材に接合され、フィルムの内面を構成するシーラント層と、基材とシーラント層との間に位置し、少なくとも接合部の内縁の一部から接合部の外縁の一部に達するよう広がる熱軟化性樹脂層と、を含む積層体を有する。また、フィルムの積層体には、基材には達するがシーラント層には達しない破断線が形成されている。この破断線は、積層体のうち熱軟化性樹脂層が存在する部分において少なくとも接合部の内縁の一部から接合部の外縁の一部に達するよう延びている。このような袋においては、フィルムのシーラント層が膨らむことによって接合部に加わる力を利用して、接合されていたフィルム同士を剥離させることにより、蒸気孔を形成することができる。このため、フィルムのシーラント層を破断させて蒸気孔を形成する場合に比べて、蒸気孔の位置がばらつくことを抑制することができる。
本発明の第1の実施の形態における蓋付容器を構成する部材の分解図である。 本発明の第1の実施の形態における蓋付容器を示す平面図である。 図2に示す蓋付容器の蓋をIII−III線に沿って見た場合を示す断面図である。 図2に示す蓋付容器をIV−IV線に沿って見た場合を示す断面図である。 熱軟化性樹脂層が軟化した状態の蓋付容器をIV−IV線に沿って見た場合を示す断面図である。 シーラント層が伸びて基材に開口が形成された状態の蓋付容器をIV−IV線に沿って見た場合を示す断面図である。 図2に示す蓋付容器をV−V線に沿って見た場合を示す断面図である。 収容部の圧力が高まった状態の蓋付容器をV−V線に沿って見た場合を示す断面図である。 熱軟化性樹脂層が軟化した状態の蓋付容器をV−V線に沿って見た場合を示す断面図である。 フランジ部からの蓋の剥離が進行している状態の蓋付容器をV−V線に沿って見た場合を示す断面図である。 フランジ部と蓋との間に蒸気孔が形成された状態の蓋付容器をV−V線に沿って見た場合を示す断面図である。 収容部の圧力が低下した状態の蓋付容器をV−V線に沿って見た場合を示す断面図である。 破断線に沿って基材に開口部が形成される様子を示す平面図。 本発明の第1の実施の形態の第1変形例における蓋付容器を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態の第2変形例における蓋付容器を示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態における袋を示す平面図である。 図9に示す袋をX−X線に沿って見た場合を示す断面図である。 図9に示す袋をXI−XI線に沿って見た場合を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態の第1変形例における袋を示す平面図である。 図12に示す袋をXIII−XIII線に沿って見た場合を示す断面図である。 図12に示す袋をXIV−XIV線に沿って見た場合を示す断面図である。
第1の実施の形態
以下、図1乃至6を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから適宜変更し誇張して示すことがある。
また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
(蓋付容器)
まず図1及び図2を参照して、蓋付容器10の概略を説明する。図1は、蓋付容器10を構成する部材の分解図であり、図2は、蓋付容器10の平面図である。
蓋付容器10は、内容物を収容するための収容部25が形成された容器20と、容器20の収容部25を覆う蓋30と、蓋30を容器20に接合する接合部40と、を備える。また、蓋付容器10は、内容物が加熱されることによって収容部25で発生した蒸気を収容部25の外部に排出する蒸気抜け機構18を更に備える。なお本明細書において、「接合」とは、溶着及び接着の両方を含む概念である。「溶着」とは、容器20又は蓋30の少なくともいずれかを少なくとも部分的に溶融させることによって、蓋30を容器20に取り付けることを意味している。また「接着」とは、接着剤などの、容器20及び蓋30とは別個の構成要素を用いて、蓋30を容器20に取り付けることを意味している。
容器20に収容される内容物は、少なくとも水を含む。内容物の例としては、例えば、レトルト食品、冷凍食品や冷蔵食品などを挙げることができる。食品の例としては、カレー、お粥、焼きそば、惣菜、魚などを挙げることができる。これらの内容物においては、加熱に伴って水分が蒸発して容器20の収容部25の圧力が高まるので、収容部25内の蒸気を外部に逃がす蒸気抜け機構18が蓋付容器10に必要になる。
以下、容器20、接合部40、蓋30及び蒸気抜け機構18について説明する。
〔容器〕
図1及び図2に示すように、容器20は、収容部25を画成する胴部21と、胴部21の上部に一周にわたって連接されたフランジ部22と、を含む。胴部21は、例えば、底面21aと、底面21aの外縁に沿って一周にわたって広がるよう底面21aから立設された側面21bと、を含む。フランジ部22は、胴部21の側面21bの上縁に連設され、外側に向かって水平方向に延びている。蓋30は、フランジ部22の上面23に配置される。なお本明細書において、「側面」、「上部」、「上縁」や後述する「上面」、「下面」、「水平方向」などの用語は、容器20の収容部25が上方に開口するように蓋付容器10が載置されている状態を基準として蓋付容器10、容器20、蓋30やそれらの構成要素の位置や方向を表すものである。また、「外側」とは、平面視における容器20の収容部25の中心点25cから遠ざかる側である。また、後述する「内側」とは、容器20の収容部25の中心点P1に近づく側である。
本実施の形態において、底面21a及びフランジ部22は、円形状の輪郭を有する。しかしながら、底面21a及びフランジ部22の輪郭の形状が特に限られることはない。また、底面21aの輪郭とフランジ部22の輪郭とは、相似形であってもよく、相似していなくてもよい。
容器20を作製する方法としては、射出成形法やシート成形法が採用され得る。シート成形法とは、プラスチック製のシートに型を押し付けてシートに所望の形状を形成する方法である。容器20を構成する材料としては、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどのプラスチックを挙げることができる。
また、プラスチック製のシートを深絞り成形法で加工することによって容器20を作製する場合、100μm以上300μm以下の厚みを有するシートを用いることができる。シートを構成する積層体の例としては、例えば、CPP/CNy/CPPやLL/CNy/LLを挙げることができる。ここで、「CPP」は無延伸ポリプロピレンであり、「CNy」は無延伸ナイロンであり、「LL」はリニアポリエチレンである。
(接合部)
図5Aは、図2に示す蓋付容器をV−V線に沿って見た場合を示す断面図である。図5Aに示すように、接合部40は、フランジ部22の上面23と蓋30の下面32とを接合して容器20の収容部25を外部から封止する。図2に示すように、接合部40は、平面視において収容部25を囲うように一周にわたって連続的に形成されている。図2に示すように、接合部40は、収容部25に接する内縁41と、内縁41の反対側に位置する外縁42と、を含む。なお、図2に示す例においては、接合部40の内縁41がフランジ部22の内縁に一致し、接合部40の外縁42がフランジ部22の外縁に一致しているが、これに限られることはない。接合部40の内縁41は、フランジ部22の内縁よりも外側に位置していてもよく、また、接合部40の外縁42は、フランジ部22の外縁よりも内側に位置していてもよい。
接合部40は、容器20又は蓋30の少なくともいずれかを少なくとも部分的に溶融させることによって形成されたものであってもよい。また、接合部40は、接着剤などの、容器20および蓋30とは別個の構成要素によって形成されたものであってもよい。接合部40を蓋30とフランジ部22との間に形成することにより、容器20の収容部25を外部から封止することができる。
なお図5Aにおいては、接合部40が蓋30側に形成されている例、言い換えると、蓋30の下面32が溶融することによって接合部40が形成される例が示されているが、これに限られることはない。例えば、接合部40は、蓋30及びフランジ部22の両方に跨っていてもよく、また、接合部40は、フランジ部22側に形成されていてもよい。
〔蓋〕
蓋30は、容器20の収容部25を覆うようフランジ部22の上面23に配置され、接合部40によってフランジ部22の上面23に接合されている。蓋30の下面32は、フランジ部22の上面23に接合され得るよう構成されている。図3は、図2に示す蓋付容器の蓋をIII−III線に沿って見た場合を示す断面図である。図3に示すように、蓋30は、基材34と、基材34に接合され、蓋30の下面32を構成するシーラント層35と、を少なくとも含む積層体33を有する。
基材34を構成する材料としては、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロンなどのポリアミド系樹脂や、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を用いることができる。基材34は、一軸又は二軸に延伸されたフィルムから構成されていてもよい。基材34の厚みは、例えば5μm以上且つ50μm以下である。
シーラント層35を構成する材料としては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン、ポリプロピレンから選択される1種または2種以上の樹脂を用いることができる。シーラント層35は、単層であってもよく、多層であってもよい。また、シーラント層35は、好ましくは無延伸のフィルムからなる。
シーラント層35を構成する材料の融点は、120℃以上であることが好ましく、130℃以上であることがより好ましい。また、シーラント層35を構成する材料の融点は、熱軟化性樹脂層37を構成する樹脂の軟化温度より高い。なお、シーラント層35を構成する材料の融点は、基材34を構成する樹脂の融点より低い。
シーラント層35は、好ましくは、イージーピール性を備える。イージーピール性とは、蓋30を容器20のフランジ部22から剥離させるときに、蓋30がその下面32において、すなわちシーラント層35の界面において、フランジ部22の上面23から剥がれやすい、という特性である。イージーピール性は、例えば、シーラント層35を2種類以上の樹脂で構成し、一の樹脂と他の樹脂とを非相溶性とすることにより、発現することができる。
シーラント層35の厚みは、20μm以上且つ100μm以下であることが好ましく、30μm以上且つ80μm以下であることがより好ましい。
基材34にシーラント層35を積層する方法としては、溶融押出法、ドライラミネート法などを挙げることができる。溶融押出法においては、基材34を含むフィルムの上にシーラント層35を構成する材料を押し出す。ドライラミネート法においては、予め成膜されたフィルムからなるシーラント層35と、基材34を含むフィルムとを、接着剤を用いて貼り合わせる。この場合、図3に示すように、蓋30を構成する積層体33は、基材34とシーラント層35との間に位置し、接着剤からなる接着層36を更に含む。
なお、溶融押出法で蓋30を作製する場合にも、溶融押出法で用いられるアンカーコート剤を含む接着層36が蓋30に存在することがある。
接着層36を構成する材料としては、主剤と硬化剤とからなる2液硬化型樹脂のウレタン系やエポキシ系の樹脂を挙げることができる。接着層36の厚みは、例えば1μm以上且つ6μm以下である。
本実施の形態において、蓋30を構成する積層体33は、図3に示すように、基材34、シーラント層35及び接着層36に加えて、基材34とシーラント層35との間に位置する熱軟化性樹脂層37を更に含む。熱軟化性樹脂層37は、基材34に接する接着層36と、シーラント層35との間に位置している。なお、図示はしないが、熱軟化性樹脂層37は、シーラント層35に接する接着層36と、基材34との間に位置していてもよい。
蓋30は、さらに他の層を含んでいてもよい。例えば、機械的強度を向上させるために支持体を設けてもよい。支持体としては、基材34を構成する材料と同じ材料から構成された部材を用いることができる。例えば、支持体として延伸ナイロンフィルムを設けた場合、蓋30の耐突き刺し性を高めることができる。なお、他の層は、基材34とシーラント層35との間に配置してもよいし、基材34のシーラント層35と反対側の面に配置してもよい。なお、他の層を設ける場合、破断線38は、他の層を貫通するように形成される。
また、本実施の形態において、蓋30を構成する積層体33には、図3に示すように、基材34には達するがシーラント層35には達しない破断線38が形成されている。図3に示す例において、破断線38は、基材34を貫通するがシーラント層35には達しないように蓋30の上面31に形成された凹部又は切り込みを含む。凹部や切り込みは、レーザーを用いて形成してもよいし、刃物を用いて形成してもよい。なお、後述するように、破断線38は、収容部25の圧力が高まってシーラント層35が膨らんだときに基材34に開口部34aを形成するためのものである。図示はしないが、シーラント層35の膨らみに応じて基材34に開口部34aを形成することができる限りにおいて、破断線38は、基材34を貫通していなくてもよい。
次に、図2を参照して、平面視における熱軟化性樹脂層37及び破断線38の形態について説明する。図2において、蓋30を構成する積層体33の熱軟化性樹脂層37の延在範囲を点線で示す。
熱軟化性樹脂層37は、平面視において、少なくとも接合部40の内縁41の一部から接合部40の外縁42の一部に達するよう広がっている。例えば、図2に示すように、熱軟化性樹脂層37は、平面視において、フランジ部22の一端に位置する接合部40の外縁42から、フランジ部22の一端に対向する他端に位置する接合部40の外縁42まで、接合部40の内縁41及び収容部25を通って広がっている。この場合、熱軟化性樹脂層37は、好ましくは、収容部25の中心点P1を通る。
破断線38は、積層体33のうち熱軟化性樹脂層37が存在する部分において少なくとも接合部40の内縁41の一部から接合部40の外縁42の一部に達するよう延びている。例えば、図2に示すように、破断線38は、平面視において、熱軟化性樹脂層37が存在する部分において、フランジ部22の一端に位置する接合部40の外縁42から、フランジ部22の一端に対向する他端に位置する接合部40の外縁42まで、接合部40の内縁41及び収容部25を通って直線状に延びている。この場合、破断線38は、好ましくは、収容部25の中心点P1を通る。
このように熱軟化性樹脂層37及び破断線38を設けることによって、後述するように、破断線38に沿って基材34に開口部34aを形成し、開口部34aにおいてシーラント層35に膨らみ部39を形成し、膨らみ部39によって接合部40において蓋30をフランジ部22から剥離させようとする剥離力を生じさせて、蓋30とフランジ部22との間に蒸気孔19を形成することができる。このように、本実施の形態においては、熱軟化性樹脂層37、破断線38及び接合部40の組み合わせが、蒸気抜け機構18を構成している。
以下、熱軟化性樹脂層37の構成について説明する。
熱軟化性樹脂層37は、60℃以上110℃以下の軟化温度を有する、樹脂または樹脂組成物で構成される。熱軟化性樹脂層37を構成する樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル系共重合体、または、ポリアミドと硝化綿とポリエチレンワックスを含有する樹脂などを挙げることができる。ポリアミドと硝化綿とポリエチレンワックスを含有する樹脂としては、DICグラフィックス株式会社製のMWOPニス(軟化温度:105℃)などを用いることができる。
熱軟化性樹脂層37の厚みは、好ましくは1μm以上且つ5μm以下である。熱軟化性樹脂層の厚みが1μm未満である場合、電子レンジで蓋付容器10を加熱した際に、基材34とシーラント層35の間に後述する空隙37aが生じにくい。また、熱軟化性樹脂層37の厚さが5μmを越える場合、熱軟化性樹脂層37のパターンによっては、蓋30を構成するための積層フィルムをロール状に巻いたときに、一部に盛り上がりが生じ、その部分のフィルムが伸びてしまうという不都合が生じ得る。
好ましくは、蓋30のうち熱軟化性樹脂層37が設けられた部分の接着強度は、25℃以下の第1温度領域では700(g/15mm)以上であり、80℃以上の第2温度領域では300(g/15mm)以下である。このことにより、室温時又は冷凍時の取扱、輸送、保管等によって、熱軟化性樹脂層37と基材34の間または接着層36とシーラント層35の間で剥離が生じてしまうことを抑制することができる。また、電子レンジで加熱したときに、基材34とシーラント層35との間に空隙37aが生じやすくなる。なお、シール強度は、テンシロン引張試験機(株式会社オリエンテック製 RTC−1310A)を用いて引張速度300mm/minで180°剥離させて測定したときの平均値である。
熱軟化性樹脂層37は、グラビア印刷法などのコーティング法を用いて形成することができる。
(内容物の加熱方法)
次に、蓋付容器10の容器20の収容部25に収容された内容物を加熱する方法の一例について、図4A乃至図6を参照して説明する。図4A乃至図4Cは、内容物を加熱している時の蓋付容器10を、図2に示すIV−IV線に沿って見た場合を示す断面図である。また、図5A乃至図5Fは、内容物を加熱している時の蓋付容器10を、図2に示すV−V線に沿って見た場合を示す断面図である。また、図6は、蓋30の基材34に開口部34aが形成される様子を示す平面図である。
内容物に含まれる水分が蒸発して収容部25の圧力が高まると、図5Bに示すように、蓋30の下面32のうち収容部25に接する部分が蒸気の圧力Pによって押され、蓋30が外側(上側)に膨らもうとする。また、収容部25に蒸気が発生すると、蓋30が加熱されて、蓋30の各層の温度が上昇する。
ここで、本実施の形態においては、蓋30を構成する積層体33が熱軟化性樹脂層37を含む。このため、図4B及び図5Cに示すように、熱軟化性樹脂層37が軟化して変形し、この結果、熱軟化性樹脂層37が設けられている部分において、シーラント層35が基材34から剥離する。また、基材34とシーラント層35との間に空隙37aが生じる。この結果、熱軟化性樹脂層37が設けられている部分において、シーラント層35が伸びて外側に膨らみ易くなる。
また、本実施の形態においては、蓋30を構成する積層体33のうち熱軟化性樹脂層37が形成されている場所には、破断線38が形成されている。このため、シーラント層35のうち基材34から剥離された部分が伸びて、シーラント層35に膨らみ部39が形成されると、膨らみ部39によって基材34が押されるので、図6に示すように、基材34が破断線38に沿って破断して、基材34に開口部34aが形成される。
シーラント層35の膨らみ部39が拡大して容器20のフランジ部22上の接合部40の内縁41に到達すると、接合部40において蓋30をフランジ部22から剥離させようとする剥離力が生じる。剥離力が、接合部40の強度よりも大きくなると、図5Dに示すように、蓋30がフランジ部22から剥離し始める。フランジ部22からの蓋30の剥離が進行して接合部40の外縁42にまで到達すると、図4C及び図5Eに示すように、蓋30とフランジ部22との間に、収容部25内の蒸気Fを外部に逃がす蒸気孔19が形成される。
その後、収容部25の圧力が低下すると、図5Fに示すように、蓋30の下面32がフランジ部22の上面23に密着して、蒸気孔19が閉塞される。
上述のように本実施の形態においては、蓋30のシーラント層35が膨らむことによって接合部40に加わる力を利用して、蓋30を容器20のフランジ部22から剥離させることにより、蒸気孔19を形成する。この場合、蒸気孔19は、接合部40のうち熱軟化性樹脂層37及び破断線38が形成されている場所において、蓋30とフランジ部22との間に形成される。このため、蓋30のシーラント層35を破断させて蒸気孔を形成する場合に比べて、蒸気孔19の位置がばらつくことを抑制することができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した各実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(熱軟化性樹脂層及び破断線の変形例)
上述の本実施の形態においては、熱軟化性樹脂層37及び破断線38が、フランジ部22の一端に位置する接合部40の外縁42からフランジ部22の他端に位置する接合部40の外縁42にまで延びる例を示した。しかしながら、熱軟化性樹脂層37及び破断線38が形成されている場所においてシーラント層35に膨らみ部39を生じさせ、これによって接合部40において蓋30をフランジ部22から剥離させることができる限りにおいて、熱軟化性樹脂層37及び破断線38の延在範囲や形状が特に限られることはない。例えば、図7に示すように、熱軟化性樹脂層37及び破断線38は、フランジ部22の一端に位置する接合部40の外縁42から内縁41を超えて収容部25に達するが、フランジ部22の他端の接合部40にまでは達しないよう延びていてもよい。この場合、図7に示すように、フランジ部22の一端に対向する他端に位置する接合部40の外縁42から内縁41を超えて収容部25に達するよう延びる熱軟化性樹脂層37及び破断線38が更に設けられていてもよい。
(容器の変形例)
上述の本実施の形態においては、容器20の胴部21及びフランジ部22が円形状の輪郭を有する例を示したが、容器20の形状が特に限られることはない。例えば、容器20の胴部21及びフランジ部22は、図8に示すように、矩形状の輪郭を有していてもよい。
図8に示す変形例において、フランジ部22は、一対の長辺22aと、一対の短辺22bとを含む略矩形状の輪郭を有している。そして、接合部40は、フランジ部22の内縁および外縁に沿って延びている。この場合、好ましくは、熱軟化性樹脂層37及び破断線38によって構成される上述の蒸気抜け機構18は、収容部25の中心点Pから接合部40の外縁42まで最短距離で到達する直線と重なるように配置される。例えば、熱軟化性樹脂層37及び破断線38は、フランジ部22の長辺部分22Aのうち、長辺22aが延びる方向における中間に位置する。このことにより、熱軟化性樹脂層37及び破断線38が形成されている場所においてシーラント層35が膨らむことに起因して接合部40に作用する力をより高めることができる。なお、長辺部分22Aとは、フランジ部22のうち長辺22aに沿って延びる部分である。また、フランジ部22のうち短辺22bに沿って延びる部分を、短辺部分22Bと称する。
第2の実施の形態
上述の第1の実施の形態においては、内容物を収容する収容部25を有する包装体が、容器20及び蓋30を備える蓋付容器10である例を示した。本実施の形態においては、収容部25を有する包装体が、可撓性のフィルムから構成された袋50である例について説明する。第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
図9は、本実施の形態による袋50を示す平面図である。なお、図9並びに後述する図10及び図11においては、内容物が充填される前の状態の袋50が示されている。

袋50は、袋50の表面51を構成するフィルム53と、裏面52を構成するフィルム53とを熱溶着することによって形成された接合部40を有する。本実施の形態において、袋50は、表面51のフィルム53と裏面52のフィルム53とが、矩形状の袋50の四辺において熱溶着される、いわゆる四方シール袋である。この場合、接合部40は、袋50の輪郭に沿って延びる外縁シール部40Aを含み、収容部25は、外縁シール部40Aによって囲まれた領域に画成される。
なお、内容物が充填される前の状態の袋50において、袋50の一辺(図9における上辺)には未だ接合部40が形成されていない。上辺を充填口として収容部25に内容物を充填した後には、上辺に沿って外縁シール部を形成して収容部25を密封する。図9においては、後に上辺に沿って形成される外縁シール部の内縁が一点鎖線で示されている。以下の説明において、後に外縁シール部となる部分を外縁シール予定部40xとも称する。この場合、収容部25の中心点P1は、既に形成されている外縁シール部40Aの内縁41、及び、外縁シール予定部40xの内縁に基づいて算出される。
袋50の製造工程において、表面51を構成するフィルム53、及び裏面52を構成するフィルム53は、互いに分離された別個のフィルムとして準備されてもよく、若しくは、一連のフィルムとして準備されてもよい。
図10は、図9に示す袋50をX−X線に沿って見た場合を示す断面図であり、図11は、図9に示す袋50をXI−XI線に沿って見た場合を示す断面図である。図10及び図11に示すように、接合部40は、表面51のフィルム53の内面54と裏面52のフィルム53の内面54とを接合して袋50の収容部25を外部から封止する。
図10及び図11に示すように、表面51のフィルム53及び裏面52のフィルム53は、基材34と、基材34に接合され、フィルム53の内面54を構成するシーラント層35と、を少なくとも含む積層体33を有する。積層体33は、上述の第1の実施の形態の場合と同様に、他の層を含んでいてもよいし、基材34とシーラント層35との間に位置し、接着剤からなる接着層36を更に含んでいてもよい。
また、図10及び図11に示すように、表面51のフィルム53の積層体33は、基材34、シーラント層35及び接着層36に加えて、基材34とシーラント層35との間に位置する熱軟化性樹脂層37を更に含む。また、表面51のフィルム53の積層体33の外面55には、図11に示すように、基材34には達するがシーラント層35には達しない破断線38が形成されている。
なお、図10及び図11においては、表面51のフィルム53の積層体33にのみ熱軟化性樹脂層37及び破断線38が設けられる例を示したが、これに限られることはない。例えば、熱軟化性樹脂層37及び破断線38が、表面51のフィルム53の積層体33及び裏面52のフィルム53の積層体33の両方に設けられていてもよい。
熱軟化性樹脂層37は、平面視において、少なくとも接合部40の内縁41の一部から接合部40の外縁42の一部に達するよう広がっている。例えば、図9に示すように、熱軟化性樹脂層37は、平面視において、袋50の1つの辺に沿って延びる外縁シール部40Aの外縁42から、袋50の上述の1つの辺に対向するその他の辺に沿って延びる外縁シール部40Aの外縁42まで、外縁シール部40Aの内縁41及び収容部25を通って広がっている。この場合、熱軟化性樹脂層37は、好ましくは、収容部25の中心点P1を通る。第2の実施形態においても、好ましくは、熱軟化性樹脂層37及び破断線38によって構成される上述の蒸気抜け機構18は、収容部25の中心点Pから接合部40の外縁42まで最短距離で到達する直線と重なるように配置される。例えば、袋50が長方形状を有する場合、熱軟化性樹脂層37及び破断線38は、外縁シール部40Aのうち袋50の長辺に沿って延びる長辺部分の、長辺が延びる方向における中間に位置する。
破断線38は、積層体33のうち熱軟化性樹脂層37が存在する部分において少なくとも接合部40の内縁41の一部から接合部40の外縁42の一部に達するよう延びている。例えば、図9に示すように、破断線38は、平面視において、熱軟化性樹脂層37が存在する部分において、袋50の1つの辺に沿って延びる外縁シール部40Aの外縁42から、袋50の上述の1つの辺に対向するその他の辺に沿って延びる外縁シール部40Aの外縁42まで、外縁シール部40Aの内縁41及び収容部25を通って直線状に延びている。この場合、破断線38は、好ましくは、収容部25の中心点P1を通る。
このように熱軟化性樹脂層37及び破断線38を設けることによって、上述の第1の実施の形態の場合と同様に、破断線38に沿って基材34に開口部34aを形成し、開口部34aにおいてシーラント層35に膨らみ部39を形成し、膨らみ部39によって外縁シール部40Aにおいて表面51のフィルム53を裏面52のフィルム53から剥離させようとする剥離力を生じさせて、表面51のフィルム53と裏面52のフィルム53との間に蒸気孔19を形成することができる。このように、本実施の形態においても、熱軟化性樹脂層37、破断線38及び接合部40の組み合わせが、蒸気抜け機構18を構成している。
本実施の形態においても、表面51のフィルム53のシーラント層35が膨らむことによって外縁シール部40Aに加わる力を利用して、表面51のフィルム53を裏面52のフィルム53から剥離させることにより、蒸気孔19を形成する。この場合、蒸気孔19は、外縁シール部40Aのうち熱軟化性樹脂層37及び破断線38が形成されている場所において、表面51のフィルム53と裏面52のフィルム53との間に形成される。このため、フィルム53のシーラント層35を破断させて蒸気孔を形成する場合に比べて、蒸気孔19の位置がばらつくことを抑制することができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した各実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(熱軟化性樹脂層及び破断線の変形例)
上述の第2の実施の形態においては、熱軟化性樹脂層37及び破断線38が、袋50の1つの辺に位置する外縁シール部40Aの外縁42から袋50のその他の辺に位置する外縁シール部40Aの外縁42にまで延びる例を示した。しかしながら、熱軟化性樹脂層37及び破断線38が形成されている場所においてシーラント層35に膨らみ部39を生じさせ、これによって外縁シール部40Aにおいて表面51のフィルム53を裏面52のフィルム53から剥離させることができる限りにおいて、熱軟化性樹脂層37及び破断線38の延在範囲や形状が特に限られることはない。例えば、図示はしないが、熱軟化性樹脂層37及び破断線38は、袋50の1つの辺の外縁シール部40Aの外縁42から内縁41を超えて収容部25に達するが、袋50のその他の辺の外縁シール部40Aにまでは達しないよう延びていてもよい。
(接合部の変形例)
また、上述の第2の実施の形態においては、熱軟化性樹脂層37及び破断線38が、袋50の輪郭に沿って延びる外縁シール部40Aに設けられる例を示した。しかしながら、熱軟化性樹脂層37及び破断線38を利用して、収容部25と外部とを連通させる蒸気孔19を形成することができる限りにおいて、熱軟化性樹脂層37及び破断線38が設けられる接合部40が、外縁シール部40Aに限られることはない。
以下、袋50が、いわゆるピロー袋である例について説明する。図12は、本変形例による袋50を示す平面図である。図12に示すように、袋50の接合部40は、袋50の上辺の外縁シール部40Aから袋50の下辺の外縁シール部40Aに至るように延びる合掌シール部40Bを含む。
図13は、図12に示す袋50をXIII−XIII線に沿って見た場合を示す断面図であり、図14は、図12に示す袋50をXIV−XIV線に沿って見た場合を示す断面図である。図13に示すように、合掌シール部40Bは、表面51に連接された背シール第1面56を構成するフィルム53の内面54と、表面51に連接された背シール第2面57を構成するフィルム53の内面54とを接合して、袋50の収容部25を外部から封止する。
図13及び図14に示すように、背シール第1面56のフィルム53及び背シール第2面57のフィルム53は、基材34と、基材34に接合され、フィルム53の内面54を構成するシーラント層35と、を少なくとも含む積層体33を有する。積層体33は、上述の第1の実施の形態の場合と同様に、他の層を含んでいてもよいし、基材34とシーラント層35との間に位置し、接着剤からなる接着層36を更に含んでいてもよい。
また、図13及び図14に示すように、背シール第1面56のフィルム53の積層体33及び背シール第2面57のフィルム53の積層体33は、基材34、シーラント層35及び接着層36に加えて、基材34とシーラント層35との間に位置する熱軟化性樹脂層37を更に含む。また、背シール第1面56のフィルム53の積層体33の外面55及び背シール第2面57のフィルム53の積層体33の外面55には、図14に示すように、基材34には達するがシーラント層35には達しない破断線38が形成されている。
なお、図13及び図14においては、背シール第1面56のフィルム53の積層体33及び背シール第2面57のフィルム53の積層体33の両方に熱軟化性樹脂層37及び破断線38が設けられる例を示したが、これに限られることはない。例えば、図示はしないが、熱軟化性樹脂層37及び破断線38が、背シール第1面56側にのみ設けられていてもよい。
熱軟化性樹脂層37は、図12に示すように、合掌シール部40Bの外縁42から内縁41を超えて収容部25に達するよう、広がっている。また、破断線38は、熱軟化性樹脂層37が存在する部分において、合掌シール部40Bの外縁42から内縁41を超えて収容部25に達するよう、直線状に延びている。
本変形例においても、背シール第1面56のフィルム53のシーラント層35が膨らむことによって合掌シール部40Bに加わる力を利用して、背シール第1面56のフィルム53を背シール第2面57のフィルム53から剥離させることにより、蒸気孔19を形成する。この場合、蒸気孔19は、合掌シール部40Bのうち熱軟化性樹脂層37及び破断線38が形成されている場所において、背シール第1面56のフィルム53と背シール第2面57のフィルム53との間に形成される。このため、フィルム53のシーラント層35を破断させて蒸気孔を形成する場合に比べて、蒸気孔19の位置がばらつくことを抑制することができる。
10 蓋付容器
18 蒸気抜け機構
19 蒸気孔
20 容器
21 胴部
22 フランジ部
23 上面
24 下面
25 収容部
30 蓋
31 上面
32 下面
33 積層体
34 基材
34a 開口部
35 シーラント層
36 接着層
37 熱軟化性樹脂層
38 破断線
39 膨らみ部
40 接合部
40A 外縁シール部
40B 合掌シール部
40x シール予定部
41 内縁
42 外縁
50 袋
51 表面
52 裏面
53 フィルム
54 内面
55 外面
56 背シール第1面
57 背シール第2面

Claims (4)

  1. 収容部を画成する胴部と、前記胴部の上部に一周にわたって連接されたフランジ部と、を含む容器と、
    前記容器の前記収容部を覆うよう前記フランジ部の上面に配置された蓋と、
    前記フランジ部の前記上面と前記蓋の下面との間に一周にわたって連続的に形成され、前記フランジ部の前記上面と前記蓋の前記下面とを接合して前記容器の前記収容部を外部から封止する接合部と、を備え、
    前記接合部は、前記収容部に接する内縁と、前記内縁の反対側に位置する外縁と、を含み、
    前記蓋は、基材と、前記基材に接合され、前記蓋の前記下面を構成するシーラント層と、前記基材と前記シーラント層との間に位置し、少なくとも前記接合部の前記内縁の一部から前記接合部の外縁の一部に達するよう広がる熱軟化性樹脂層と、を含む積層体を有し、
    前記蓋の前記積層体に、前記基材には達するが前記シーラント層には達しない破断線が形成されており、
    前記破断線は、前記積層体のうち前記熱軟化性樹脂層が存在する部分において少なくとも前記接合部の前記内縁の一部から前記接合部の外縁の一部に達するよう延びている、蓋付容器。
  2. 前記蓋の前記熱軟化性樹脂層および前記基材の前記破断線は、平面視において、前記収容部の中心点から前記接合部の外縁まで最短距離で到達する直線と重なるように形成される、請求項1に記載の蓋付容器。
  3. 前記フランジ部の輪郭は、一対の長辺と、一対の短辺とを含み、
    前記蓋の前記基材の前記破断線は、前記蓋のうち前記フランジ部の前記長辺の部分と重なる部分に形成される、請求項1又は2に記載の蓋付容器。
  4. 収容部を有する袋であって、
    内面および外面を含むフィルムと、
    前記収容部を外部から封止するよう一対の前記フィルムの内面同士を接合する接合部と、を備え、
    前記接合部は、前記収容部に接する内縁と、前記内縁の反対側に位置する外縁と、を含み、
    前記一対のフィルムの少なくとも一方は、基材と、前記基材に接合され、前記フィルムの前記内面を構成するシーラント層と、前記基材と前記シーラント層との間に位置し、少なくとも前記接合部の前記内縁の一部から前記接合部の外縁の一部に達するよう広がる熱軟化性樹脂層と、を含む積層体を有し、
    前記一対のフィルムの前記熱軟化性樹脂層を含む前記積層体に、前記基材には達するが前記シーラント層には達しない破断線が形成されており、
    前記破断線は、前記積層体のうち前記熱軟化性樹脂層が存在する部分において少なくとも前記接合部の前記内縁の一部から前記接合部の外縁の一部に達するよう延びている、袋。
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