JP2017114222A - ハイブリッド車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】MG−ECUとHV−ECUとの通信異常が発生した場合であっても、エンジンをクランキングしてインバータレス走行制御を実行可能にする。
【解決手段】MG−ECUは、EV走行中にHV−ECUとの通信異常が発生した場合、自らの判断で第1インバータの三相オン制御を行なってエンジンをクランキングし、クランキングによってエンジンが始動した後にゲート遮断制御を行なう。HV−ECUは、EV走行中にMG−ECUとの通信異常が発生した場合、エンジン回転速度を監視し、エンジン回転速度が所定値を超えた場合にエンジン駆動制御を行なう。MG−ECUが行なうゲート遮断制御とHV−ECUが行なうエンジン駆動制御とによってインバータレス走行制御が実現される。
【選択図】図7
【解決手段】MG−ECUは、EV走行中にHV−ECUとの通信異常が発生した場合、自らの判断で第1インバータの三相オン制御を行なってエンジンをクランキングし、クランキングによってエンジンが始動した後にゲート遮断制御を行なう。HV−ECUは、EV走行中にMG−ECUとの通信異常が発生した場合、エンジン回転速度を監視し、エンジン回転速度が所定値を超えた場合にエンジン駆動制御を行なう。MG−ECUが行なうゲート遮断制御とHV−ECUが行なうエンジン駆動制御とによってインバータレス走行制御が実現される。
【選択図】図7
Description
本発明は、エンジンと回転電機との少なくとも一方の動力を用いて走行可能なハイブリッド車両に関する。
特開2013−203116号公報(特許文献1)には、エンジンと、永久磁石が装着されたロータを有する第1回転電機と、駆動輪に接続された出力軸と、遊星歯車機構と、出力軸に接続された第2回転電機と、バッテリと、バッテリと第1回転電機との間で電力変換を行なう第1インバータと、バッテリと第2回転電機との間で電力変換を行なう第2インバータとを備えるハイブリッド車両が開示されている。遊星歯車機構は、第1回転電機に連結されたサンギヤと、出力軸に連結されたリングギヤと、エンジンに連結されたキャリアとを含む。このハイブリッド車両においては、エンジンの始動要求がある場合、第1インバータを制御することによって、エンジンをクランキングするためのトルクを第1回転電機から発生させる。クランキングによってエンジンの回転速度が所定値に達すると、エンジンの燃料噴射が開始されてエンジンが始動される。
また、このハイブリッド車両においては、第1インバータおよび第2インバータのPWM(Pulse Width Modulation)制御による第1回転電機および第2回転電機の駆動を正常に行なうことができない異常が生じている場合、第1インバータおよび第2インバータをゲート遮断状態にしつつ、エンジンを駆動して車両を退避走行させる「インバータレス走行制御」が実行される。インバータレス走行制御中においては、エンジンの回転力によって第1回転電機を機械的に回転させることによって、第1回転電機に逆起電力を発生させる。この際、第1回転電機には、第1回転電機の回転を妨げる方向に作用する逆起トルク(制動トルク)が発生する。この逆起トルクが第1回転電機からサンギヤに作用することによって、リングギヤには、第1回転電機の逆起トルクの反力として、正方向(前進方向)に作用する駆動トルクが発生する。この駆動トルクによって退避走行が実現される。
上述のようにインバータレス走行制御は、第1インバータおよび第2インバータをゲート遮断状態にしつつ、エンジンを駆動状態にして車両を退避走行させる。そのため、エンジンを停止した状態からインバータレス走行制御を行なうには、エンジンをクランキングして始動する必要がある。インバータレス走行制御を行なう際には、第1インバータのPWM制御を正常に行なうことができない状態であるが、第1インバータを三相オン状態に維持する制御(三相オン制御)は可能であり、この第1インバータの三相オン制御によってエンジンをクランキングすることは可能である。
しかしながら、特許文献1に開示されたハイブリッド車両において、制御装置が、回転電機(インバータ)を制御するMG−ECU(以下「第1制御装置」ともいう)と、エンジンを含めた車両全体を統括的に制御するHV−ECU(以下「第2制御装置」ともいう)とに分割されている場合、第1インバータのPWM制御だけでなく、第1インバータの三相オン制御も正常に行なうことができず、エンジンをクランキングできないおそれがある。すなわち、MG−ECUは、通常、HV−ECUからの指令に従って第1インバータの制御を行なう。そのため、仮にHV−ECUとMG−ECUとの通信に異常が発生した時においても通常どおりMG−ECUがHV−ECUからの指令に従って第1インバータの三相オン制御を行なうものとすると、通信異常の影響によってHV−ECUからの指令がMG−ECUへ正常に伝達されず、エンジンをクランキングできなくなるおそれがある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、第1制御装置(MG−ECU)と第2制御装置(HV−ECU)との通信異常が発生した場合であっても、エンジンをクランキングしてインバータレス走行制御を実行可能にすることである。
この発明に係るハイブリッド車両は、エンジンと、永久磁石が装着されたロータを有する第1回転電機と、駆動輪に接続された出力軸と、エンジン、第1回転電機および出力軸を機械的に連結する遊星歯車機構と、出力軸に接続された第2回転電機と、バッテリと、バッテリおよび第1回転電機の間に電気的に接続され、各々が上側アームおよび下側アームを有する三相の駆動アームを有する第1インバータと、バッテリおよび第2回転電機の間に電気的に接続された第2インバータと、第1インバータおよび第2インバータをゲート遮断状態にする遮断制御と、エンジンを駆動状態にする駆動制御とを行なうことによってハイブリッド車両を退避走行させるインバータレス走行制御を実行可能な制御装置とを備える。制御装置は、第1インバータおよび第2インバータを制御する第1制御装置と、第1制御装置と通信可能に構成され、かつエンジンを制御する第2制御装置とを備え、第1制御装置は、エンジンの停止中に第2制御装置との通信に異常が生じた場合、第1インバータの三相の上側アームまたは下側アームを導通状態にすることよってエンジンをクランキングし、クランキングによってエンジンが始動した後に遮断制御を行なう。第2制御装置は、エンジンの停止中に第1制御装置との通信に異常が生じた場合、エンジンの回転速度が所定値を超えた場合にエンジンの燃料噴射を開始して駆動制御を行なう。
上記構成によれば、第1制御装置(MG−ECU)は、エンジンの停止中に第2制御装置(HV−ECU)との通信異常が発生した場合、自らの判断で第1インバータの三相オン制御を行なってエンジンをクランキングし、クランキングによってエンジンが始動した後に遮断制御を行なう。第2制御装置は、エンジンの停止中に第1制御装置との通信異常が発生しており、かつエンジンの回転速度が所定値を超えた場合に、エンジンの燃焼噴射を開始して駆動制御を行なう。そのため、第1制御装置と第2制御装置との通信異常が発生した場合であっても、エンジンをクランキングしてインバータレス走行制御を実行することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<車両の全体構成>
図1は、本実施の形態に係る車両1の全体構成を概略的に示すブロック図である。車両1は、エンジン100と、モータジェネレータ(第1回転電機)10と、モータジェネレータ(第2回転電機)20と、遊星歯車機構30と、駆動輪50と、駆動輪50に接続された出力軸60と、バッテリ150と、システムメインリレー(SMR:System Main Relay)160と、電力制御ユニット(PCU:Power Control Unit)200と、電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)300とを備える。
図1は、本実施の形態に係る車両1の全体構成を概略的に示すブロック図である。車両1は、エンジン100と、モータジェネレータ(第1回転電機)10と、モータジェネレータ(第2回転電機)20と、遊星歯車機構30と、駆動輪50と、駆動輪50に接続された出力軸60と、バッテリ150と、システムメインリレー(SMR:System Main Relay)160と、電力制御ユニット(PCU:Power Control Unit)200と、電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)300とを備える。
車両1は、エンジン100と第2MG20との少なくとも一方の動力を用いて走行するハイブリッド車両である。車両1は、後述する通常走行中において、エンジン100の動力を用いずに第2MG20の動力を用いる電気自動車走行(以下「EV走行」という)と、エンジン100および第2MG20の双方の動力を用いるハイブリッド自動車走行(以下「HV走行」という)との間で走行態様を切り替えることができる。
エンジン100は、ガソリンエンジンまたはディーゼルエンジン等の内燃機関である。モータジェネレータ10,20の各々は、三相交流永久磁石型同期モータである。以下、モータジェネレータ10を「第1MG10」とも称し、モータジェネレータ20を「第2MG20」とも称する。
エンジン100は、ECU300からの制御信号に応じて車両1が走行するための動力を発生する。エンジン100により発生した動力は遊星歯車機構30に出力される。エンジン100にはエンジン回転速度センサ410が設けられている。エンジン回転速度センサ410は、エンジン100の回転速度(エンジン回転速度)Neを検出し、その検出結果を示す信号をECU300に出力する。
第1MG10は、エンジン100を始動させる際には、バッテリ150の電力を用いてエンジン100のクランクシャフト110を回転させる。なお、車両1は、補機バッテリ(図示せず)の電力を用いてエンジンをクランキングするためのトルクを発生するスタータは備えていない。
第1MG10は、エンジン100の動力を用いて発電することも可能である。第1MG10によって発電された交流電力は、PCU200により直流電力に変換されてバッテリ150に充電される。また、第1MG10によって発電された交流電力が第2MG20に供給される場合もある。
第2MG20のロータは、出力軸60に連結される。第2MG20は、バッテリ150および第1MG10の少なくとも一方から供給される電力を用いて出力軸60を回転させる。また、第2MG20は、回生制動によって発電することも可能である。第2MG20によって発電された交流電力は、PCU200により直流電力に変換されてバッテリ150に充電される。
遊星歯車機構30は、エンジン100、第1MG10および出力軸60を機械的に連結し、エンジン100、第1MG10および出力軸60の間でトルクを伝達するように構成される。具体的には、遊星歯車機構30は、回転要素として、第1MG10のロータに連結されるサンギヤSと、出力軸60に連結されるリングギヤRと、エンジン100のクランクシャフト110に連結されるキャリアCAと、サンギヤSとリングギヤRとに噛合するピニオンギヤPとを含む。キャリアCAは、ピニオンギヤPが自転かつ公転できるようにピニオンギヤPを保持する。
バッテリ150は、再充電が可能に構成されたリチウムイオン二次電池である。なお、バッテリ150は、ニッケル水素二次電池などの他の二次電池であってもよい。
SMR160は、バッテリ150とPCU200との間の電力線に直列に接続されている。SMR160は、ECU300からの制御信号に応じて、バッテリ150とPCU200とを電気的に接続する導通状態と、バッテリ150とPCU200とを電気的に遮断する遮断状態のどちらかに切り替えられる。
PCU200は、バッテリ150に蓄えられた直流電力を昇圧し、昇圧された電圧を交流電圧に変換して第1MG10および第2MG20に供給する。また、PCU200は、第1MG10および第2MG20により発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ150に供給する。PCU200の構成については図2にて詳細に説明する。
ECU300は、いずれも図示しないが、CPU(Central Processing Unit)と、メモリと、入出力バッファ等とを含んで構成される。ECU300は、各センサおよび機器からの信号、ならびにメモリに格納されたマップおよびプログラムに基づいて、車両1が所望の走行状態となるように各種機器を制御する。なお、各種制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)により処理することも可能である。
<電気システムおよびECUの構成>
図2は、車両1の電気システムおよびECU300の構成を説明するための回路ブロック図である。車両1の電気システムは、バッテリ150と、PCU200と、第1MG10と、第2MG20と、ECU300とを含む。PCU200は、コンデンサC1と、コンバータ210と、コンデンサC2と、インバータ221,222と、電圧センサ230とを含む。ECU300は、MG−ECU310と、エンジンECU320と、HV−ECU330とを含む。
図2は、車両1の電気システムおよびECU300の構成を説明するための回路ブロック図である。車両1の電気システムは、バッテリ150と、PCU200と、第1MG10と、第2MG20と、ECU300とを含む。PCU200は、コンデンサC1と、コンバータ210と、コンデンサC2と、インバータ221,222と、電圧センサ230とを含む。ECU300は、MG−ECU310と、エンジンECU320と、HV−ECU330とを含む。
バッテリ150には監視ユニット440が設けられている。監視ユニット440は、バッテリ150の電圧(バッテリ電圧)VB、バッテリ150を流れる電流(バッテリ電流)IB、バッテリ150の温度(バッテリ温度)TBをそれぞれ検出して、それらの検出結果を示す信号をHV−ECU330に出力する。
コンデンサC1は、バッテリ電圧VBを平滑化してコンバータ210に供給する。
コンバータ210は、上アーム(スイッチング素子Q1)および下アーム(スイッチング素子Q2)を有する。コンバータ210は、MG−ECU310からの制御信号に応じた上アームおよび下アームのスイッチング動作によって、バッテリ150から入力されるバッテリ電圧VBを昇圧して電力線PL,NLに出力する。また、コンバータ210は、MG−ECU310からの制御信号に応じた上アームおよび下アームのスイッチング動作によって、インバータ221およびインバータ222の一方または両方から供給される電力線PL,NLの直流電圧を降圧してバッテリ150に出力する。
コンバータ210は、上アーム(スイッチング素子Q1)および下アーム(スイッチング素子Q2)を有する。コンバータ210は、MG−ECU310からの制御信号に応じた上アームおよび下アームのスイッチング動作によって、バッテリ150から入力されるバッテリ電圧VBを昇圧して電力線PL,NLに出力する。また、コンバータ210は、MG−ECU310からの制御信号に応じた上アームおよび下アームのスイッチング動作によって、インバータ221およびインバータ222の一方または両方から供給される電力線PL,NLの直流電圧を降圧してバッテリ150に出力する。
コンバータ210は、リアクトルL1と、上述のスイッチング素子Q1(上アーム)およびスイッチング素子Q2(下アーム)と、ダイオードD1,D2とを含む。スイッチング素子Q1,Q2および後述するスイッチング素子Q3〜Q14の各々は、たとえばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である。スイッチング素子Q1,Q2は、電力線PLと電力線NLとの間に互いに直列に接続されている。ダイオードD1,D2は、スイッチング素子Q1,Q2のコレクタ−エミッタ間に逆並列にそれぞれ接続されている。リアクトルL1の一方端は、バッテリ150の高電位側に接続されている。リアクトルL1の他方端は、上アームと下アームとの中間点(スイッチング素子Q1のエミッタとスイッチング素子Q2のコレクタとの接続点)に接続されている。
コンデンサC2は、電力線PLと電力線NLとの間に接続されている。コンデンサC2は、コンバータ210から供給された直流電圧を平滑化してインバータ221,222に供給する。
電圧センサ230は、コンデンサC2の両端の電圧、すなわちコンバータ210の出力電圧(以下「システム電圧」ともいう)VHを検出し、その検出結果を示す信号をMG−ECU310に出力する。
インバータ221(以下「第1インバータ221」ともいう)は、システム電圧VHが供給されると、MG−ECU310からの制御信号に応じて、直流電圧を交流電圧に変換して第1MG10を駆動する。これにより、第1MG10は、トルク指令値TR1により指定されたトルクを発生するように駆動される。
第1インバータ221は、U相アーム1Uと、V相アーム1Vと、W相アーム1Wとを含む。各相アームは、電力線PLと電力線NLとの間に互いに並列に接続されている。U相アーム1Uは、互いに直列に接続されたスイッチング素子Q3,Q4を有する。V相アーム1Vは、互いに直列に接続されたスイッチング素子Q5,Q6を有する。W相アーム1Wは、互いに直列に接続されたスイッチング素子Q7,Q8を有する。各スイッチング素子Q3〜Q8のコレクタ−エミッタ間には、ダイオードD3〜D8が逆並列にそれぞれ接続されている。
インバータ222(以下「第2インバータ222」ともいう)は、各相アーム2U〜2Wと、スイッチング素子Q9〜Q14と、ダイオードD9〜D14とを含む。なお、第2インバータ222の構成は、基本的には第1インバータ221の構成と同等であるため、説明は繰り返さない。
第1MG10には、レゾルバ421、電流センサ241および温度センサ251が設けられる。第2MG20には、レゾルバ422、電流センサ242および温度センサ252が設けられる。レゾルバ421は、第1MG10の回転速度(MG1回転速度Nm1)を検出する。レゾルバ422は、第2MG20の回転速度(MG2回転速度Nm2)を検出する。電流センサ241は、第1MG10を流れる電流(モータ電流MCRT1)を検出する。電流センサ242は、第2MG20を流れる電流(モータ電流MCRT2)を検出する。温度センサ251は、第1MG10の温度(モータ温度TH1)を検出する。温度センサ252は、第2MG20の温度(モータ温度TH2)を検出する。これらのセンサは、検出結果を示す信号をMG−ECU310にそれぞれ出力する。
ECU300は、上述のように、MG−ECU310と、エンジンECU320と、HV−ECU330とを含む。
MG−ECU310は、HV−ECU330と通信可能に構成される。MG−ECU310は、レゾルバ421,422、電流センサ241,242および温度センサ251,252の出力等に基づいて第1MG10および第2MG20の状態(回転速度、通電電流、温度等)を監視するとともに、HV−ECU330からの指令信号に基づいてコンバータ210およびインバータ221,222を制御することによって第1MG10および第2MG20の出力(通電量)を制御する。
具体的には、MG−ECU310は、コンバータ210の出力電圧の目標値(以下「目標システム電圧」という)VHtagをHV−ECU330から受けた場合、システム電圧VHが目標システム電圧VHtagに追従するようにコンバータ210のスイッチング素子Q1,Q2の各々をスイッチング動作させるためのPWM(Pulse Width Modulation)方式の制御信号PWMCを生成してコンバータ210に出力する。一方、MG−ECU310は、HV−ECU330からコンバータ210のゲート遮断指令を受けた場合には、スイッチング素子Q1,Q2の各々をゲート遮断するための制御信号(ゲート遮断信号)SDNCを生成してコンバータ210に出力する。
また、MG−ECU310は、HV−ECU330から受けた運転指令に従って第1MG10および第2MG20が動作するようにインバータ221,222を制御する。MG−ECU310は、HV−ECU330から第1MG10の運転指令を受けた場合には、システム電圧VH、モータ電流MCRT1およびトルク指令値TR1に基づいて、スイッチング素子Q3〜Q8の各々をスイッチング動作させるためのPWM方式の制御信号PWM1を生成して第1インバータ221に出力する。同様に、MG−ECU310は、HV−ECU330から第2MG20の運転指令を受けた場合には、PWM方式の制御信号PWM2を生成して第2インバータ222に出力する。
一方、MG−ECU310は、HV−ECU330からインバータ221,222のゲート遮断指令SDNcomを受けた場合には、スイッチング素子Q3〜Q8の各々をゲート遮断するための制御信号(ゲート遮断信号)SDN1を生成して第1インバータ221に出力するとともに、スイッチング素子Q9〜Q14の各々をゲート遮断するための制御信号(ゲート遮断信号)SDN2を生成して第2インバータ222に出力する。
エンジンECU320は、HV−ECU330と通信可能に構成される。エンジンECU320は、エンジン回転速度センサ410の出力等に基づいてエンジン100の状態を監視するとともに、HV−ECU330からの指令信号に基づいてエンジン100の出力を制御する。具体的には、エンジンECU320は、エンジン回転速度センサ410からエンジン回転速度Neを受けて、その値をHV−ECU330に出力する。また、エンジンECU320は、HV−ECU330によって決定されたエンジン要求パワーPe*に基づいて定められた動作点でエンジン100が駆動されるように、エンジン100の燃料噴射、点火時期、バルブタイミング等を制御する。
HV−ECU330は、MG−ECU310との通信を行なって第1MG10および第2MG20を制御するとともに、エンジンECU320との通信を行なってエンジン100を制御することによって、車両1全体を統括的に制御する。
具体的には、HV−ECU330は、第1MG10および第2MG20の運転指令を生成し、MG−ECU310に出力する。
第1MG10の運転指令には、第1MG10の作動指令(第1インバータ221のPWM制御指令)、運転禁止指令(第1インバータ221のゲート遮断指令)が含まれる。たとえば、HV−ECU330は、エンジン100をクランキングする際には、エンジン100をクランキング可能なトルクを第1MG10が出力するように、第1MG10の作動指令(第1インバータ221のPWM制御指令)を出力する。
第2MG20の運転指令には、第2MG20の作動指令(第2インバータ222のPWM制御指令)、運転禁止指令(第2インバータ222のゲート遮断指令)が含まれる。たとえば、HV−ECU330は、第2MG20から駆動力を出力させる際には、第2MG20に要求されるパワーを第2MG20が出力するように、第2MG20の作動指令(第2インバータ222のPWM制御指令)を出力する。
また、HV−ECU330は、目標システム電圧VHtagを設定し、その値を示す信号をMG−ECU310に出力する。また、HV−ECU330は、エンジン要求パワーPe*を決定し、その値を示す信号をエンジンECU320に出力する。
なお、図2に示す例ではエンジンECU320がHV−ECU330から分割されているが、エンジンECU320の機能をHV−ECU330に統合してもよい。
以下では、MG−ECU310、エンジンECU320およびHV−ECU330を区別して説明する必要がない場合、これらの3つのECUを区別することなくECU300として説明する場合がある。
<通常走行およびインバータレス走行>
ECU300は、通常モードと退避モードとのどちらかの制御モードで車両1を走行させることができる。通常モードは、上述のEV走行とHV走行とを必要に応じて切り替えながら車両1を走行させるモードである。以下では、通常モードによる走行を「通常走行」と記載する。
ECU300は、通常モードと退避モードとのどちらかの制御モードで車両1を走行させることができる。通常モードは、上述のEV走行とHV走行とを必要に応じて切り替えながら車両1を走行させるモードである。以下では、通常モードによる走行を「通常走行」と記載する。
退避モードは、インバータ221,222のPWM制御による第1MG10および第2MG20の駆動を正常に行なうことができない異常(以下、このような異常を説明の便宜上「インバータ異常」ともいう)が生じている場合、インバータ221,222をゲート遮断状態としつつ、エンジン100を駆動して車両1を退避走行させるモードである。「インバータ異常」には、レゾルバ421,422、電流センサ241,242等のセンサ類の故障、およびMG−ECU310とHV−ECU330との通信異常(以下「HV−MG通信異常」ともいう)などが含まれる。以下では、この退避モードによる走行を「インバータレス走行」と記載し、インバータレス走行を行なうための制御を「インバータレス走行制御」と記載する。
図3は、インバータレス走行中における電気システムの状態を概略的に示す図である。インバータレス走行中においては、第1インバータ221に含まれるすべてのスイッチング素子Q3〜Q8がゲート遮断状態(非導通状態)とされる。そのため、第1インバータ221に含まれるダイオードD3〜D8によって三相全波整流回路が構成される。一方、コンバータ210では、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング動作が継続される。なお、図3には示されていないが、第2インバータ222に含まれるすべてのスイッチング素子Q9〜Q14(図2参照)もゲート遮断状態(非導通状態)とされる。そのため、第2インバータ222に含まれるダイオードD9〜D14によって三相全波整流回路が構成される。
インバータレス走行中においては、エンジン100が駆動され、エンジン100からエンジントルクTeが出力される。このエンジントルクTeによって第1MG10が機械的に回転させられる。第1MG10は同期モータであるので、第1MG10のロータには永久磁石12が設けられている。このため、エンジントルクTeによって第1MG10のロータに設けられた永久磁石12が回転させられることによって、第1MG10には逆起電圧Vcが生じる。この逆起電圧Vcがシステム電圧VHを超えると、第1MG10からバッテリ150に向かって電流が流れる。この際、第1MG10には、第1MG10の回転を妨げる方向に作用する逆起トルクTc(制動トルク)が発生する。
図4は、インバータレス走行中におけるエンジン100、第1MG10および第2MG20の制御状態の一例を遊星歯車機構30の共線図上に示す図である。遊星歯車機構30が図1にて説明したように構成されることによって、サンギヤSの回転速度(=MG1回転速度Nm1)と、キャリアCAの回転速度(=エンジン回転速度Ne)と、リングギヤRの回転速度(=MG2回転速度Nm2)とは、共線図上において直線で結ばれる関係(いずれか2つの回転速度が決まれば残り1つの回転速度も決まる関係、以下「共線図の関係」ともいう)を有する。
インバータレス走行中には、エンジントルクTeによって第1MG10が機械的に回転させられることによって、第1MG10は逆起電圧Vcを発生する。この逆起電圧Vcがシステム電圧VHを超えると、第1MG10は、第1MG10の回転を妨げる方向(負方向)に作用する逆起トルクTcを発生する。
逆起トルクTcが第1MG10からサンギヤSに作用することによって、リングギヤRには、逆起トルクTcの反力として、正方向(前進方向)に作用する駆動トルクTepが発生する。この駆動トルクTepによって車両1が退避走行される。
なお、駆動トルクTepによって第2MG20が回転させられるため第2MG20にも逆起電圧が生じるが、図4に示す例では、第2MG20の逆起電圧がシステム電圧VHを超えない回転速度までMG2回転速度Nm2が低下しているため、第2MG20には逆起トルクは生じていない。
図5は、ECU300がインバータレス走行制御を行なう際の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは所定周期で繰り返し実行される。
ステップ(以下、ステップを「S」と略す)10にて、ECU300は、上述したインバータ異常が生じているか否かを判定する。インバータ異常には、上述したように、レゾルバ421,422、電流センサ241,242等のセンサ類の故障、およびHV−MG通信異常などが含まれる。
インバータ異常が生じていない場合(S10にてNO)、ECU300は、S11にて、制御モードを通常モードに設定して通常走行を行なう。すなわち、ECU300は、上述のEV走行とHV走行とを必要に応じて切り替えながら車両1を走行させる。
一方、インバータ異常が生じている場合(S10にてYES)、ECU300は、S12にて、制御モードを退避モードに設定して上述のインバータレス走行を行なう。具体的には、ECU300は、上述のように、コンバータ210を作動させつつインバータ221,222をゲート遮断状態にする制御(以下「ゲート遮断制御」ともいう)と、第1MG10が上述の逆起トルクTcを発生するようにエンジン100を駆動する制御(以下「エンジン駆動制御」ともいう)とを行なって車両1を走行させる。
<EV走行からインバータレス走行へ移行>
上述のように、インバータレス走行制御を行なうには、上述のエンジン駆動制御を行なう必要がある。そのため、EV走行(エンジン100の停止中)からインバータレス走行へ移行するには、エンジン100を始動する必要がある。
上述のように、インバータレス走行制御を行なうには、上述のエンジン駆動制御を行なう必要がある。そのため、EV走行(エンジン100の停止中)からインバータレス走行へ移行するには、エンジン100を始動する必要がある。
ところが、インバータ異常が発生している場合には、第1インバータ221のPWM制御を正常に行なうことができない。すなわち、第1インバータ221のPWM制御によっては、エンジン100をクランキング可能なトルクを第1MG10から正常に発生させることができない可能性がある。
そこで、ECU300は、EV走行からインバータレス走行へ移行する際、第1インバータ221のPWM制御を行なうのではなく、第1インバータ221の三相オン制御を行なうことによって、第1MG10からエンジン100をクランキングするためのトルクを発生させる。
図6は、EV走行からインバータレス走行へ移行する際のエンジン100、第1MG10および第2MG20の状態変化の一例を遊星歯車機構30の共線図上に示す図である。EV走行での前進中には、図9中に点線で示されるように、エンジン回転速度Neは0となり、MG2回転速度Nm2は正の値となり、MG1回転速度Nm1は負の値となる。
このような状態からインバータレス走行に移行する際には、ECU300は、エンジン100をクランキングするために、第1インバータ221の三相オン制御を実行する。
第1インバータ221の三相オン制御とは、第1インバータ221の三相分の上側アームQ3,Q5,Q7または下側アームQ4,Q6,Q8を導通状態に維持する制御である。第1インバータ221の三相オン制御によって、第1MG10の逆起電圧に起因する電流が、三相分の上側アームQ3,Q5,Q7または下側アームQ4,Q6,Q8を双方向に流れ得る状態となる。このような状態で第1MG10が負方向に回転させられると、第1MG10には、自らの回転を妨げる方向に作用する引きずりトルクTdが発生する。この引きずりトルクTdがサンギヤSからキャリアCに伝達されることによって、エンジン100がクランキングされ、エンジン回転速度Neが上昇する。
これにより、図9中に一点鎖線で示されるように、エンジン回転速度Neが所定値N1(クランキング目標回転速度)を超えると、エンジン100の燃料噴射制御および燃料点火制御が開始されてエンジン100が始動される。これにより、エンジン100はエンジントルクTeを発生する。
エンジントルクTeによって、図9中の実線で示されるように、エンジン回転速度Neは所定値N2(N2>N1)を超える値に上昇する。これにより、第1MG10は正方向に回転させられ、第1MG10は逆起トルクTcを発生し、リングギヤRには逆起トルクTcの反力として駆動トルクTepが発生する。これにより、インバータレス走行が実現される。
<MG−ECUによるエンジンクランキング>
上述のように、EV走行(エンジン100の停止中)からインバータレス走行へ移行する際には、第1インバータ221のPWM制御を正常に行なうことができない可能性があることに鑑み、ECU300は、第1インバータ221の三相オン制御によってエンジン100をクランキングする。
上述のように、EV走行(エンジン100の停止中)からインバータレス走行へ移行する際には、第1インバータ221のPWM制御を正常に行なうことができない可能性があることに鑑み、ECU300は、第1インバータ221の三相オン制御によってエンジン100をクランキングする。
しかしながら、HV−MG通信異常が生じている場合(たとえばインバータ異常と判定された要因がHV−MG通信異常である場合)には、第1インバータ221のPWM制御だけでなく、第1インバータ221の三相オン制御も正常に行なわれず、エンジン100をクランキングできない可能性がある。すなわち、MG−ECU310は、通常、HV−ECU330からの指令に従って第1インバータ221の制御を行なう。そのため、仮にHV−MG通信異常の発生時においても通常どおりMG−ECU310がHV−ECU330からの指令を受けたことをトリガーとして第1インバータ221の三相オン制御を行なうものとすると、HV−MG通信異常の影響によってHV−ECU330からの指令がMG−ECU310へ正常に伝達されず、エンジン100をクランキングできない可能性がある。
上記の点に鑑み、本実施の形態によるMG−ECU310は、EV走行中(エンジン100の停止中)に、HV−ECU330との通信異常が生じたか否かを自ら判定し、HV−ECU330との通信異常が生じたことをトリガーとして第1インバータ221の三相オン制御を行なう。これにより、HV−MG通信異常によってHV−ECU330からの指令がMG−ECU310へ正常に伝達されない場合においても、エンジン100をクランキングすることができる。
図7は、EV走行中にHV−MG通信異常が発生した場合にHV−ECU330およびMG−ECU310が行なう処理内容を示す図である。図7において、HV−ECU330の処理内容が上段に示され、MG−ECU310の処理内容が下段に示され、エンジン回転速度Neが中断に示される。
MG−ECU310は、EV走行中に、HV−ECU330との通信異常が生じたか否かを自ら判定する。たとえば、MG−ECU310は、HV−ECU330からの指令を所定期間受信しない場合に、HV−ECU330との通信異常が生じたと判定する。
そして、MG−ECU310は、時刻t1にてHV−ECU330との通信異常が生じていると自らが判定したことをトリガーとして、時刻t2にて第1インバータ221の三相オン制御を開始する。すなわち、MG−ECU310は、HV−ECU330からの指令を受けていなくても、HV−ECU330との通信異常が生じていると自らが判定したことをトリガーとして、第1インバータ221の三相オン制御を独自に行なう。そのため、HV−MG通信異常が発生した場合においても、エンジン100をクランキングすることができる。
一方、HV−ECU330は、EV走行中に、MG−ECU310との通信異常が生じたか否かを判定する。たとえば、HV−ECU330は、MG−ECU310からの信号を所定期間受信しない場合に、MG−ECU310との通信異常が生じたと判定する。
HV−ECU330は、時刻t1にてMG−ECU310との通信異常が生じると、エンジン回転速度Neの監視を開始する。そして、MG−ECU310が時刻t2にて独自に開始した三相オン制御(クランキング)によって、時刻t3にてエンジン回転速度Neが所定値N1に達すると、HV−ECU330は、エンジン100の燃料噴射制御および燃料点火制御を開始し、上述のエンジン駆動制御(第1MG10が逆起トルクTcを発生するようにエンジン100を駆動する制御)を行なう。これにより、エンジン回転速度Neが上昇し、時刻t4にて所定値N2に達する。
MG−ECU310は、時刻t4にてエンジン回転速度Neが所定値N2を超えたと判定すると、第1インバータ221の三相オン制御を停止し、上述のゲート遮断制御(コンバータ210を作動させつつインバータ221,222をゲート遮断状態にする制御)を行なう。なお、HV−MG通信異常時においては、MG−ECU310は、エンジン回転速度センサ410が検出したエンジン回転速度Neの情報をHV−ECU330から取得することはできないが、レゾルバ421,422によってそれぞれ検出されたMG1回転速度Nm1およびMG2回転速度Nm2から、共線図の関係(MG1回転速度Nm1、エンジン回転速度Ne、MG2回転速度Nm2のうち、いずれか2つの回転速度が決まれば残り1つの回転速度も決まる関係)を利用してエンジン回転速度Neを算出することができる。
このように、MG−ECU310は、EV走行中にHV−MG通信異常が発生した場合、自らの判断でエンジン100をクランキングし、クランキングによってエンジン100が始動した後に上述のゲート遮断制御を行なう。HV−ECU330は、EV走行中にHV−MG通信異常が発生した場合、エンジン回転速度Neを監視し、エンジン回転速度Neが所定値N1を超えた場合に上述のエンジン駆動制御を行なう。そのため、HV−MG通信異常の発生によってHV−ECU330からの指令をMG−ECU310に正常に伝達できない場合であっても、インバータレス走行を行なうことができる。
図8は、MG−ECU310が行なう処理手順を示すフローチャートである。S20にて、MG−ECU310は、EV走行中(エンジン100の停止中)であるか否かを判定する。EV走行中ではない場合(S20にてNO)、MG−ECU310は、処理を終了する。
EV走行中である場合(S20にてYES)、MG−ECU310は、S21にて、HV−ECU330との通信異常が発生したか否かを自ら判定する。HV−ECU330との通信異常が発生していない場合(S21にてNO)、MG−ECU310は、処理を終了する。
HV−ECU330との通信異常が発生した場合(S21にてYES)、MG−ECU310は、S22にて、第1インバータ221の三相オン制御を行なう。これにより、エンジン100がクランキングされる。
S23にて、MG−ECU310は、エンジン100が始動したか否かを判定する。たとえば、MG−ECU310は、MG1回転速度Nm1およびMG2回転速度Nm2から共線図の関係を利用してエンジン回転速度Neを算出し、算出されたエンジン回転速度Neが所定値N2を超えている場合に、エンジン100が始動したと判定する。
エンジン100が始動していない場合(S23にてNO)、MG−ECU310は、処理をS22に戻し、第1インバータ221の三相オン制御を継続する。
エンジン100が始動した場合(S23にてYES)、MG−ECU310は、S24にて第1インバータ221の三相オン制御を停止し、S25にてゲート遮断制御(コンバータ210を作動させつつインバータ221,222をゲート遮断状態にする制御)を行なう。
図9は、HV−ECU330が行なう処理手順を示すフローチャートである。S30にて、HV−ECU330は、EV走行中(エンジン100の停止中)であるか否かを判定する。EV走行中ではない場合(S30にてNO)、HV−ECU330は、処理を終了する。
EV走行中である場合(S30にてYES)、HV−ECU330は、S31にて、MG−ECU310との通信異常が発生したか否かを自ら判定する。MG−ECU310との通信異常が発生していない場合(S31にてNO)、HV−ECU330は、処理を終了する。
MG−ECU310との通信異常が発生した場合(S31にてYES)、HV−ECU330は、S32にて、エンジン回転速度Neの監視を開始し、エンジン回転速度Neが所定値N1(クランキング目標回転速度)を超えたか否かを判定する。エンジン回転速度Neが所定値N1を超えていない場合(S57にてNO)、HV−ECU330は処理をS32に戻し、エンジン回転速度Neが所定値N1を超えるまで待つ。
エンジン回転速度Neが所定値N1を超えた場合(S32にてYES)、HV−ECU330は、S33にてエンジン100の燃料噴射制御および燃料点火制御を開始し、S34にてエンジン駆動制御(第1MG10が上述の逆起トルクTcを発生するようにエンジン100を駆動する制御)を行なう。
以上のように、本実施の形態によるMG−ECU310は、EV走行中にHV−ECU330との通信異常(HV−MG通信異常)が発生した場合、自らの判断で第1インバータ221の三相オン制御を行なってエンジン100をクランキングし、クランキングによってエンジン100が始動した後に上述のゲート遮断制御を行なう。本実施の形態によるHV−ECU330は、EV走行中にMG−ECU310との通信異常(HV−MG通信異常)が発生した場合、エンジン回転速度Neを監視し、エンジン回転速度Neが所定値N1を超えた場合に上述のエンジン駆動制御を行なう。そのため、HV−MG通信異常の発生によってHV−ECU330からの指令をMG−ECU310に正常に伝達できない場合であっても、インバータレス走行を行なうことができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、10 モータジェネレータ(第1MG)、12 永久磁石、20 モータジェネレータ(第2MG)、30 遊星歯車機構、50 駆動輪、60 出力軸、100 エンジン、110 クランクシャフト、150 バッテリ、200 PCU、210 コンバータ、221 第1インバータ、222 第2インバータ、230 電圧センサ、241,242 電流センサ、251,252 温度センサ、300 ECU、310 MG−ECU、320 エンジンECU、330 HV−ECU、410 エンジン回転速度センサ、421,422 レゾルバ、440 監視ユニット。
Claims (1)
- ハイブリッド車両であって、
エンジンと、
永久磁石が装着されたロータを有する第1回転電機と、
駆動輪に接続された出力軸と、
前記エンジン、前記第1回転電機および前記出力軸を機械的に連結する遊星歯車機構と、
前記出力軸に接続された第2回転電機と、
バッテリと、
前記バッテリおよび前記第1回転電機の間に電気的に接続され、各々が上側アームおよび下側アームを有する三相の駆動アームを有する第1インバータと、
前記バッテリおよび前記第2回転電機の間に電気的に接続された第2インバータと、
前記第1インバータおよび前記第2インバータをゲート遮断状態にする遮断制御と、前記エンジンを駆動状態にする駆動制御とを行なうことによって前記ハイブリッド車両を退避走行させるインバータレス走行制御を実行可能な制御装置とを備え、
前記制御装置は、
前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御する第1制御装置と、
前記第1制御装置と通信可能に構成され、かつ前記エンジンを制御する第2制御装置とを備え、
前記第1制御装置は、前記エンジンの停止中に前記第2制御装置との通信に異常が生じた場合、前記第1インバータの前記三相の前記上側アームまたは前記下側アームを導通状態にすることよって前記エンジンをクランキングし、クランキングによって前記エンジンが始動した後に前記遮断制御を行ない、
前記第2制御装置は、前記エンジンの停止中に前記第1制御装置との通信に異常が生じた場合、前記エンジンの回転速度が所定値を超えた場合に前記エンジンの燃料噴射を開始して前記駆動制御を行なう、ハイブリッド車両。
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Cited By (1)
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-
2015
- 2015-12-22 JP JP2015249963A patent/JP2017114222A/ja active Pending
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