JP2017091953A - リチウムイオン伝導体及びこれを用いたリチウムイオン電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】安全性が高くかつ焼結が容易であり、リチウムイオン伝導性が高いリチウムイオン伝導体、並びにこれを用いたリチウムイオン電池を提供すること。【解決手段】下記一般式(1):LixAyBzMO3+α・・・(1){式(1)中、Aは、H、Na、K、Rb、Cs、Ca、Sr、Ba、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、及びErからなる群から選択される少なくとも一つの元素を表し、Bはホウ素を示し、Mは、Mg、Al、Si、P、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、Ru、In、Sn、Sb、Bi、Te、Hf、Ta、W、Eu、Tm、Yb、及びLuからなる群から選択される少なくとも一つの元素を表し、xはM元素に対するLiの組成比を表し、yはM元素に対するA元素の組成比を表し、0<x≦2.5、0≦y<2.5、かつ0<x+y≦2.5であり、zはM元素に対するホウ素の組成比を表し、0<z≦0.5であり、(3+α)はM元素に対する酸素原子の組成比を表し、−1≦α≦3である。}で表される金属酸化物を含み、前記金属酸化物は、X線回折における回折角2θ=32.5±1.0°、46.8±1.0°、及び57.8±1.0°の範囲にピークを有する、リチウムイオン伝導体。【選択図】なし
Description
本発明は、リチウムイオン伝導体及びこれを用いたリチウムイオン電池に関する。
近年、ノートパソコン、タブレット端末、携帯電話、スマートフォン、及び電気自動車(EV)等の電源として、高出力かつ高容量の電池の開発が求められている。その中でも比較的エネルギー密度が高く、繰り返し放充電が可能なリチウムイオン電池の開発が盛んに行われている。
リチウムイオン電池としては、有機溶媒などの液体電解質を用いるリチウムイオン電池と並んで、液体電解質を固体電解質層に変えた全固体リチウムイオン電池が提案されている。全固体リチウムイオン電池は、安全性、製造コスト、及び生産性に優れるという点で注目を集めている。
リチウムイオン電池の正極層及び負極層は、リチウムイオンの吸蔵及び放出を助けるため、リチウムイオン伝導体を含有することがある。また、全固体リチウムイオン電池の場合、少なくとも固体電解質層にリチウムイオン伝導体を含有する。電池の高出力化の観点から、リチウムイオン伝導性が高いリチウムイオン伝導体の開発が求められている。
このようなリチウムイオン伝導体としては、例えば、硫化物固体電解質、チタン系酸化物固体電解質、及び非チタン系酸化物固体電解質が提案されている。
例えば、特許文献1(国際公開第2011/128977号)は、「一般式Lix(La2−aM1a)(Ti3−bM2b)O9+δで表され、前記xは0<x≦1を満たし、前記aは0≦a≦2を満たし、前記bは0≦b≦3を満たし、前記δは−2≦δ≦2を満たし、前記M1は、Sr、Na、Nd、Pr、Sm、Gd、Dy、Y、Eu、Tb、Baからなる群から選択される少なくとも一種であり、前記M2は、Mg、W、Mn、Al、Ge、Ru、Nb、Ta、Co、Zr、Hf、Fe、Cr、Gaからなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする固体電解質材料」を記載している。
特許文献2(国際公開第2011/118801号)は、「M1元素(例えばLi元素)、M2元素(例えばGe元素およびP元素)、およびS元素を含有し、CuKα線を用いたX線回折測定における2θ=29.5°±0.50°の位置にピークを有し、上記2θ=29.5°±0.50°のピーク回折強度をIAとし、2θ=27.33±0.50°のピーク回折強度をIBとした場合に、IB/IAの値が0.50未満であることを特徴とする硫化固体電解質材料」を記載している。
特許文献1に記載されているような酸化物系固体電解質は、安全性の観点から好ましいものの、融点が高いため粉体の焼結には通常1200℃以上の高温を要し、生産性の点で課題がある。特許文献2に記載されているような硫化物固体電解質は、酸化物系固体電解質に比べてリチウムイオン伝導性が高いものの、水や電極活物質と反応しやすい。そのため、安全性が高く、かつリチウムイオン伝導性が高い固体電解質が求められている。
本発明は、安全性が高く、焼結が容易であり、リチウムイオン伝導性が高いリチウムイオン伝導体、並びにこれを用いたリチウムイオン電池を提供することを目的とする。
本発明は以下のとおりである。
[1]下記一般式(1):
LixAyBzMO3+α ・・・(1)
{式(1)中、Aは、H、Na、K、Rb、Cs、Ca、Sr、Ba、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、及びErからなる群から選択される少なくとも一つの元素を表し、Bはホウ素を示し、Mは、Mg、Al、Si、P、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、Ru、In、Sn、Sb、Bi、Te、Hf、Ta、W、Eu、Tm、Yb、及びLuからなる群から選択される少なくとも一つの元素を表し、xはM元素に対するLiの組成比を表し、yはM元素に対するA元素の組成比を表し、0<x≦2.5、0≦y<2.5、かつ0<x+y≦2.5であり、zはM元素に対するホウ素の組成比を表し、0<z≦0.5であり、(3+α)はM元素に対する酸素原子の組成比を表し、−1≦α≦3である。}で表される金属酸化物を含み、前記金属酸化物は、X線回折における回折角2θ=32.5±1.0°、46.8±1.0°、及び57.8±1.0°の範囲にピークを有する、リチウムイオン伝導体。
[2]前記金属酸化物は、X線回折における回折角2θ=22.6±0.5°にピークをさらに有する、項目[1]に記載のリチウムイオン伝導体。
[3]前記金属酸化物は、X線回折における回折角2θ=40.3±0.5°にピークをさらに有する、項目[1]または[2]に記載のリチウムイオン伝導体。
[4]前記金属酸化物は、X線回折における回折角2θ=11.3±0.5°にピークをさらに有する、項目[1]〜[3]いずれか一項に記載のリチウムイオン伝導体。
[5]前記金属酸化物の組成比は、x−3z+y≦1を満たす、項目[1]〜[4]のいずれか一項に記載のリチウムイオン伝導体。
[6]正極層、負極層、及び前記正極層と前記負極層との間にセパレータを有するリチウムイオン電池であって、前記正極層、前記負極層、又は前記セパレータの少なくともいずれかに、項目[1]〜[5]のいずれか一項に記載のリチウムイオン伝導体を有する、リチウムイオン電池。
[7]正極層、負極層、及び前記正極層と前記負極層との間に固体電解質層を有する全固体リチウムイオン電池であって、前記正極層、前記負極層、又は前記固体電解質層の少なくともいずれかに、項目[1]〜[5]のいずれか一項に記載のリチウムイオン伝導体を有する、全固体リチウムイオン電池。
[1]下記一般式(1):
LixAyBzMO3+α ・・・(1)
{式(1)中、Aは、H、Na、K、Rb、Cs、Ca、Sr、Ba、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、及びErからなる群から選択される少なくとも一つの元素を表し、Bはホウ素を示し、Mは、Mg、Al、Si、P、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、Ru、In、Sn、Sb、Bi、Te、Hf、Ta、W、Eu、Tm、Yb、及びLuからなる群から選択される少なくとも一つの元素を表し、xはM元素に対するLiの組成比を表し、yはM元素に対するA元素の組成比を表し、0<x≦2.5、0≦y<2.5、かつ0<x+y≦2.5であり、zはM元素に対するホウ素の組成比を表し、0<z≦0.5であり、(3+α)はM元素に対する酸素原子の組成比を表し、−1≦α≦3である。}で表される金属酸化物を含み、前記金属酸化物は、X線回折における回折角2θ=32.5±1.0°、46.8±1.0°、及び57.8±1.0°の範囲にピークを有する、リチウムイオン伝導体。
[2]前記金属酸化物は、X線回折における回折角2θ=22.6±0.5°にピークをさらに有する、項目[1]に記載のリチウムイオン伝導体。
[3]前記金属酸化物は、X線回折における回折角2θ=40.3±0.5°にピークをさらに有する、項目[1]または[2]に記載のリチウムイオン伝導体。
[4]前記金属酸化物は、X線回折における回折角2θ=11.3±0.5°にピークをさらに有する、項目[1]〜[3]いずれか一項に記載のリチウムイオン伝導体。
[5]前記金属酸化物の組成比は、x−3z+y≦1を満たす、項目[1]〜[4]のいずれか一項に記載のリチウムイオン伝導体。
[6]正極層、負極層、及び前記正極層と前記負極層との間にセパレータを有するリチウムイオン電池であって、前記正極層、前記負極層、又は前記セパレータの少なくともいずれかに、項目[1]〜[5]のいずれか一項に記載のリチウムイオン伝導体を有する、リチウムイオン電池。
[7]正極層、負極層、及び前記正極層と前記負極層との間に固体電解質層を有する全固体リチウムイオン電池であって、前記正極層、前記負極層、又は前記固体電解質層の少なくともいずれかに、項目[1]〜[5]のいずれか一項に記載のリチウムイオン伝導体を有する、全固体リチウムイオン電池。
本発明のリチウムイオン伝導体は、特定の組成式を有し、特定の範囲にX線回折ピークを有する金属酸化物を含有するため、安全性が高く、焼結が容易であり、かつリチウムイオン伝導性が高いリチウムイオン伝導体、及びこれを用いたリチウムイオン電池を提供することができる。
なお、上述の記載は、本発明の全ての実施形態及び本発明に関する全ての利点を記載したものとみなしてはならない。
以下、本発明の代表的な実施形態を例示する目的でより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
《リチウムイオン伝導体》
〈組成〉
本発明の一実施形態におけるリチウムイオン伝導体は、下記一般式(1):
LixAyBzMO3+α ・・・(1)
{式(1)中、Aは、H、Na、K、Rb、Cs、Ca、Sr、Ba、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、及びErからなる群から選択される少なくとも一つの元素を表し、Bはホウ素を示し、Mは、Mg、Al、Si、P、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、Ru、In、Sn、Sb、Bi、Te、Hf、Ta、W、Eu、Tm、Yb、及びLuからなる群から選択される少なくとも一つの元素を表し、xはM元素に対するLiの組成比を表し、yはM元素に対するA元素の組成比を表し、0<x≦2.5、0≦y<2.5、かつ0<x+y≦2.5であり、zはM元素に対するホウ素の組成比を表し、0<z≦0.5であり、(3+α)はM元素に対する酸素原子の組成比を表し、−1≦α≦3である。}で表される金属酸化物を含む。
〈組成〉
本発明の一実施形態におけるリチウムイオン伝導体は、下記一般式(1):
LixAyBzMO3+α ・・・(1)
{式(1)中、Aは、H、Na、K、Rb、Cs、Ca、Sr、Ba、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、及びErからなる群から選択される少なくとも一つの元素を表し、Bはホウ素を示し、Mは、Mg、Al、Si、P、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、Ru、In、Sn、Sb、Bi、Te、Hf、Ta、W、Eu、Tm、Yb、及びLuからなる群から選択される少なくとも一つの元素を表し、xはM元素に対するLiの組成比を表し、yはM元素に対するA元素の組成比を表し、0<x≦2.5、0≦y<2.5、かつ0<x+y≦2.5であり、zはM元素に対するホウ素の組成比を表し、0<z≦0.5であり、(3+α)はM元素に対する酸素原子の組成比を表し、−1≦α≦3である。}で表される金属酸化物を含む。
本発明の一実施形態のリチウムイオン伝導体は、上記一般式で表される金属酸化物を含むため、安全性、焼結容易性、及びリチウムイオン伝導性が良好である。
式(1)中、Aは、H、Na、K、Rb、Cs、Ca、Sr、Ba、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、及びErからなる群から選択される少なくとも一つの元素を表す。その理由は、これらの元素のイオンは、酸化数が+1価から+3価を取ることから、チャージバランスの観点で好ましいからである。Aは、酸素イオンO2 2−とイオン半径が近く、結晶構造を安定化させる理由から、好ましくは、Na、K、Rb、Cs、Ca、Sr、Ba、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、及びErからなる群から選択される少なくとも一つの元素を表し、大きなイオン拡散係数を発現させる観点から、より好ましくは、Na、K、Sr、La、及びNdからなる群から選択される少なくとも一つの元素を表す。
式(1)中、Bはホウ素を表す。理論に限定されないが、ホウ素はガラスの融点を下げるフラックスとして働く為、リチウムイオン伝導体の焼結を容易とすると考えられる。また、ホウ素の添加により、焼成条件を適切に選択することで、一次粒子径の大きなリチウムイオン伝導体を選択的に得ることができる。
式(1)中、Mは、Mg、Al、Si、P、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、Ru、In、Sn、Sb、Bi、Te、Hf、Ta、W、Eu、Tm、Yb、及びLuからなる群から選択される少なくとも一つの元素を表す。その理由は、これらの元素のイオンは、イオン半径が酸素イオン、A元素のイオンと比して、構造を安定化する適度なサイズを有しかつ6配位をとりうるからである。Mは、調製の容易さから、好ましくは、Al、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、In、Sn、Sb、Bi、Te、Hf、Ta、Wからなる群から選択される少なくとも一つの元素を表し、大きなイオン拡散係数を示す観点から、より好ましくは、Ti、Zr、Nb、Ta、及びWからなる群から選択される少なくとも一つの元素を表す。
式(1)中、xはM元素に対するLiの組成比を表し、yはM元素に対するA元素の組成比を表し、0<x≦2.5、0≦y<2.5、かつ0<x+y≦2.5である。
xは、0<x≦2.5であればよく、材料のイオン含有量が高く、イオン伝導度の観点から0.05≦x≦2.5であることが好ましく、調製の容易さの観点から、0.07≦x≦2.5であることがより好ましい。イオン拡散係数の観点から、より更に好ましくは、0.1≦x<2.5、0.2≦x≦2.5、又は0.3≦x≦2.5である。yは、0≦y<2.5であればよく、例えば0.05≦y<2.5、0.1≦y<2.5、0.2≦y<2.5とすることができる。(x+y)は、0<(x+y)≦2.5であればよく、例えば0.1≦(x+y)≦2.5、0.2≦(x+y)≦2.5、又は0.2≦(x+y)≦2とすることができる。
式(1)中、zはM元素に対するB(ホウ素)の組成比を表し、0<z≦0.5であればよく、焼結の容易性の観点から、より好ましくは0.1≦z≦0.5であり、さらに好ましくは、0.1≦z≦0.4である。
式(1)中、(3+α)はM元素に対する酸素原子の組成比を表し、−1≦α≦3であればよく、結晶構造の安定性の観点から、好ましくは−0.5≦α≦3であり、調製の容易さの観点から、より好ましくは−0.4≦α≦3である。
x、y、(x+y)、z、及び(3+α)が上記の範囲内であることにより、金属酸化物が以下に説明する結晶構造を取りやすく、リチウムイオン伝導性がより良好となる。
金属酸化物の組成比は、x−3z+y≦1を満たすことが好ましい。x−3z+y>1であると、副結晶が生成する場合があり、生産性の観点から好ましくない。より好ましくは、−1.5<x−3z+y≦0.8、さらに好ましくは−1.5<x−3z+y≦0.6である。
〈X線回折ピーク、及び結晶構造〉
本発明の一実施形態において、金属酸化物は、CuKα線をX線源とするX線回折(以下、単に「XRD」ともいう)における回折角2θ=32.5±1.0°、46.8±1.0°、及び57.8±1.0°の範囲にピークを有する。なお、本発明においてXRDとは、CuKα線をX線源として測定したXRDのことを指す。ここで、「ピークを有する」とは、XRDパターンにおいて、回折角2θ=5°以上50°以下での範囲における最大強度を縦軸のフルスケールとしたX線回折図上において、少なくとも目視でピークを認識できるか、又は波形処理装置がバックグラウンドノイズと明確に区別してピークと認識できる場合をいう。リチウムイオン伝導性の観点から、好ましくは、回折角2θ=5°以上50°以下での範囲における最大強度のピーク高さに対し、少なくとも0.5%のピーク強度、より好ましくは1.0%を有することが好ましい。
本発明の一実施形態において、金属酸化物は、CuKα線をX線源とするX線回折(以下、単に「XRD」ともいう)における回折角2θ=32.5±1.0°、46.8±1.0°、及び57.8±1.0°の範囲にピークを有する。なお、本発明においてXRDとは、CuKα線をX線源として測定したXRDのことを指す。ここで、「ピークを有する」とは、XRDパターンにおいて、回折角2θ=5°以上50°以下での範囲における最大強度を縦軸のフルスケールとしたX線回折図上において、少なくとも目視でピークを認識できるか、又は波形処理装置がバックグラウンドノイズと明確に区別してピークと認識できる場合をいう。リチウムイオン伝導性の観点から、好ましくは、回折角2θ=5°以上50°以下での範囲における最大強度のピーク高さに対し、少なくとも0.5%のピーク強度、より好ましくは1.0%を有することが好ましい。
本願発明者らは、上記組成の金属酸化物が、上記範囲にX線回折ピークを有することにより、焼結が容易であり、リチウムイオン伝導性が高くなることを見出した。その理由は定かではないが、この3つの範囲にピークを有する化合物は、ホウ素共存下でも結晶構造を維持でき、さらにホウ素の作用により結晶構造内にリチウムの拡散を助ける欠陥を形成しうるためであると考えられる。
金属酸化物が、回折角2θ=22.6±0.5°の範囲にX線回折ピークを有することは、金属酸化物が層状の結晶構造を形成していることに帰属できる。金属酸化物が層状の結晶構造を形成していることにより、リチウムイオンの高密度化が可能であると考えられる。イオンが拡散しやすくなる観点から、金属酸化物が、回折角2θ=11.3±0.5°、および/または40.3±0.5°の範囲にピークを有することがより好ましい。さらに、金属酸化物が、回折角2θ=67.9±1.0°の範囲にピークを有すると、イオンが拡散しやすくなる観点から、より好ましい。
〈リチウムイオン拡散係数〉
本発明の一実施形態において、金属酸化物は、80℃におけるリチウムイオン拡散係数が1.0×10−13m2/s以上であることが好ましい。80℃におけるリチウムイオン拡散係数は、より好ましくは1.0×10−12m2/s以上であり、更に好ましくは1.0×10−11m2/s以上である。80℃におけるリチウムイオン拡散係数が上記の範囲内であると、リチウムイオン伝導性がより高くなる傾向にある。
本発明の一実施形態において、金属酸化物は、80℃におけるリチウムイオン拡散係数が1.0×10−13m2/s以上であることが好ましい。80℃におけるリチウムイオン拡散係数は、より好ましくは1.0×10−12m2/s以上であり、更に好ましくは1.0×10−11m2/s以上である。80℃におけるリチウムイオン拡散係数が上記の範囲内であると、リチウムイオン伝導性がより高くなる傾向にある。
〈その他〉
本発明の一実施形態において、金属酸化物は、一次粒子の平均径が0.5μm以上500μm以下である粉体であることが好ましい。一次粒子の平均径は、用途により適宜選択されるが、好ましくは1μm以上300μm以下、より好ましくは2μm以上200μm以下、さらに好ましくは5μm以上100μm以下、最も好ましくは10μm以上100μm以下とすることができる。一次粒子の平均径は、SEMにより観測される一次粒子1000個のフェレー径により算出することができる。
本発明の一実施形態において、金属酸化物は、一次粒子の平均径が0.5μm以上500μm以下である粉体であることが好ましい。一次粒子の平均径は、用途により適宜選択されるが、好ましくは1μm以上300μm以下、より好ましくは2μm以上200μm以下、さらに好ましくは5μm以上100μm以下、最も好ましくは10μm以上100μm以下とすることができる。一次粒子の平均径は、SEMにより観測される一次粒子1000個のフェレー径により算出することができる。
《リチウムイオン伝導体の製造方法》
リチウムイオン伝導体は、固相反応により製造することが可能である。固相反応の原料としては、Li、元素A(Na、K、Rb、Cs、Ca、Sr、Ba、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、及びErからなる群から選択される少なくとも一つ)、B(ホウ素)、及び元素M(Mg、Al、Si、P、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、Ru、In、Sn、Sb、Bi、Te、Hf、Ta、W、Eu、Tm、Yb、及びLuからなる群から選択される少なくとも一つ)の酸化物、水酸化物、塩化物、炭酸塩、酢酸塩、硝酸塩、硫酸塩、アンモニウム塩、アルコキシド等を用いることができる。元素AがHの場合は、例えば、酸性水溶液中でリチウムイオン伝導体の元素AをHにイオン交換することにより、調製される。
リチウムイオン伝導体は、固相反応により製造することが可能である。固相反応の原料としては、Li、元素A(Na、K、Rb、Cs、Ca、Sr、Ba、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、及びErからなる群から選択される少なくとも一つ)、B(ホウ素)、及び元素M(Mg、Al、Si、P、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、Ru、In、Sn、Sb、Bi、Te、Hf、Ta、W、Eu、Tm、Yb、及びLuからなる群から選択される少なくとも一つ)の酸化物、水酸化物、塩化物、炭酸塩、酢酸塩、硝酸塩、硫酸塩、アンモニウム塩、アルコキシド等を用いることができる。元素AがHの場合は、例えば、酸性水溶液中でリチウムイオン伝導体の元素AをHにイオン交換することにより、調製される。
ホウ素源としては、オルトホウ酸(H3BO3)やメタホウ酸(HBO2)や四ホウ酸(H2B4O7)等のホウ酸、三酸化二ホウ素(B2O3)等のホウ素酸化物、ホウ酸三リチウム(Li3BO3)やメタホウ酸リチウム(LiBO2)や四ホウ酸リチウム(Li2B4O7)や五ホウ酸リチウム(LiB5O8)や過ホウ酸リチウム(Li2B2O5)等のホウ酸のリチウム塩および、四ホウ酸リチウム五水和物等のホウ酸のリチウム塩の水和物、メタホウ酸アンモニウム(NH4BO2)や四ホウ酸アンモニウム((NH4)2B4O7)や五ホウ酸アンモニウム((NH4)2O・5B2O3)や八ホウ酸アンモニウム((NH4)2B8O13)等のホウ酸のアンモニウム塩および、五ホウ酸アンモニウム八水和物や四ホウ酸アンモニウム四水和物等のホウ酸のアンモニウム塩の水和物、三臭化ホウ素、ホウ素アルコキシド等を用いることができる。
元素Aとして、Na、K、Sr、La、及びNdからなる群から選択される少なくとも一つの元素を使用すると、イオン半径等の観点から、32.5±1.0°、46.8±1.0°、及び57.8±1.0°にピークを有しやすくなり、好ましい。元素Mとして、Ti、Zr、Nb、Ta、及びWからなる群から選択される少なくとも一つの元素を使用すると、イオン半径等の観点から、イオン半径等の観点から、32.5±1.0°、46.8±1.0°、及び57.8±1.0°にピークを有しやすくなり、好ましい。
原料を、例えば、ボールミル、遊星ボールミルなど等で粉砕混合した後、焼成することにより、リチウムイオン伝導体を得ることができる。混合効率の観点から、各種原料を溶媒に溶解させた後に混合し、混合液を蒸発乾固した後、焼成する方法が好ましい。溶媒としては、アルコール等の有機溶媒も使用可能であるが、溶解度の観点から水が好ましい。各種原料を混合した際、反応により沈殿を生じてもよい。蒸発乾固は、エバポレーターを使用するなどして、減圧下で行っても良い。また、混合後沈殿の無い均一溶液を用いて、噴霧乾燥法により蒸発乾固し、得られた蒸発乾固体を焼成して、リチウムイオン伝導体を調製しても良い。噴霧乾燥法による蒸発乾固温度は、100℃〜300℃で行うことが好ましい。噴霧乾燥は、簡易的には、100℃〜300℃に加熱した鉄板などのプレート上に、原料調合液を噴霧して行うことができる。
水溶媒への溶解性の低い元素は、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸等有機配位子を配位させた錯体溶液を原料溶液としても良い。例えばNbやTaは、シュウ酸錯体水溶液を原料溶液として用いることが好ましい。シュウ酸/ニオブおよびシュウ酸/タンタルのモル比は、1以上10以下であり、好ましくは2以上4以下である。
水溶媒中での原料の溶解性、分散性を向上するために、過酸化水素水を添加しても良い。例えば、過酸化水素水/ニオブのモル比は、好ましくは0.5以上10以下、より好ましくは2以上6以下である。
水溶媒を使用して材料を混合する際には、溶解度と熱分解性の観点から、用いる原料は、シュウ酸溶液や酢酸塩等の有機金属錯体や、有機塩、硝酸塩、塩化物が好ましい。
粉砕混合後の原料や、溶媒を用いて混合した原料の蒸発乾固体の焼成温度は、リチウムイオン伝導体の組成や構造により適宜選択される。X線回折における回折角2θ=32.5±1.0°、46.8±1.0°、及び57.8±1.0°にピークを有しやすくなる観点から、900℃以上で焼成する工程を含むことが好ましい。焼成時間を短くし、生産性を高める観点から、1000℃以上で焼成する工程を含むことがより好ましい。リチウムの揮発を少なくし、組成の制御を容易にする観点から、1300℃以下で焼成することが好ましい。
分解温度の異なる原料を使用する際には、各原料の分解温度の低い順に、各原料の分解温度で多段焼成することが好ましい。調製の均一性の観点から、各原料の分解温度での焼成後、粉砕を行うことが好ましい。粉砕は、乳鉢やボールミル、遊星ボールミル等、公知の粉砕方法を使用することができる。
焼成時間は、原料の分解や、リチウムイオン伝導体生成の反応の進行度合いに応じて、適宜選択されるが、一焼成温度条件での焼成時間で30分以上50時間以内が好ましく、より好ましくは1時間以上24時間以内である。
焼成時の雰囲気は、空気でもよいが、αを所望の値とするために、純酸素、窒素、アルゴン等の雰囲気で焼成してもよい。また、シュウ酸等有機物を添加して焼成することで、還元的に焼成し、α<0とすることができる。
800℃を超える温度で焼成する際には、リチウムの揮発が起こるため、原料混合時、リチウム原料を多めに配合することや、焼成時に蓋をして揮発を防ぐことが好ましい。焼成後、リチウム塩の水溶液やリチウム溶融塩を使用して、リチウムイオン伝導体中のA元素とLiをイオン交換し、リチウムイオン伝導体のリチウム濃度を高めても良い。
焼成の際、金型プレス成形、CIP成形等を行い、成形体とした後、焼成しても構わない。また、リチウムイオン伝導体を成形する際には、金型プレス成形、CIP成形、キャスト成形、射出成形、押し出し成形、グリーンシート成形等の成形方法を用いることが可能である。成形後、焼成し、緻密な焼結体とすることが、イオン伝導性能の観点から好ましい。成形の際には、ポリビニルアルコールや、シリカ、アルミナ等の各種成形助剤を添加しても良い。
《リチウムイオン電池》
本発明の一実施形態におけるリチウムイオン電池は、正極層、負極層、及び正極層と負極層との間にセパレータを有しており、正極層、負極層、又は前記セパレータの少なくともいずれかに、本発明のリチウムイオン伝導体を有する。正極層及び/又は負極層が本発明のリチウムイオン伝導体を有することによって、正極層及び/又は負極層からのリチウムイオンの放出及び吸蔵を助けることができる。セパレータが本発明のリチウムイオン伝導体を有することによって、正極と負極との間のリチウムイオン伝導を助けることができる。
本発明の一実施形態におけるリチウムイオン電池は、正極層、負極層、及び正極層と負極層との間にセパレータを有しており、正極層、負極層、又は前記セパレータの少なくともいずれかに、本発明のリチウムイオン伝導体を有する。正極層及び/又は負極層が本発明のリチウムイオン伝導体を有することによって、正極層及び/又は負極層からのリチウムイオンの放出及び吸蔵を助けることができる。セパレータが本発明のリチウムイオン伝導体を有することによって、正極と負極との間のリチウムイオン伝導を助けることができる。
リチウムイオン電池が、正極層、負極層、及び上記正極層と上記負極層との間に固体電解質層を有する全固体リチウムイオン電池である場合、上記正極層、上記負極層、又は上記固体電解質層の少なくともいずれかに、本発明のリチウムイオン伝導体を有する。
正極層は正極活物質を含み、必要に応じて本発明のリチウムイオン伝導体、導電助剤、バインダー等を含有し、本発明のリチウムイオン伝導体以外の固体電解質を更に含有してもよい。また、正極層上に本発明のリチウムイオン伝導体をコーティングしてもよい。
負極層は負極活物質を含み、必要に応じて本発明のリチウムイオン伝導体、導電助剤、バインダー等を含有し、本発明のリチウムイオン伝導体以外の固体電解質を更に含有してもよい。また、負極層上に本発明のリチウムイオン伝導体をコーティングしてもよい。
正極層及び負極層における本発明のリチウムイオン伝導体の含有量又はコーティング量は、それぞれ独立して、好ましくは5質量%以上70質量%以下、より好ましくは10質量%以上60質量%以下とすることができる。
正極活物質としては、リチウムイオンを放電の際に吸蔵し、充電の際に放出することができる任意の物質とすることができる。正極活物質としては、例えばLiNiCoO2、LiNi1/3Mn1/3Co1/3O2、LiNiPO4、LiMnPO4等が挙げられる。
負極活物質としては、リチウムイオンを放電の際に放出し、充電の際に吸蔵することができる任意の物質とすることができる。負極活物質としては、例えばグラファイト等の炭素材料、金属酸化物、金属窒化物、及び金属硫化物等を挙げることができる。
セパレータとしては、正極層と負極層との電気的接触を防止する機能を有すれば任意の物質とすることができる。セパレータの材料としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、セルロース、及びポリアミド等の樹脂材料が挙げられる。セパレータの形態としては、不織布、及び多孔質体等が挙げられる。
セパレータが本発明のリチウムイオン伝導体を有する場合、例えば、セパレータ中に本発明のリチウムイオン伝導体を含有させてもよく、セパレータ上に本発明のリチウムイオン伝導体をコーティングしてもよい。
固体電解質層はリチウムイオン伝導体を含み、必要に応じて本発明のリチウムイオン伝導体、及びバインダー等を含有する。固体電解質層における本発明のリチウムイオン伝導体の含有量及びコーティング量は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上とすることができる。
本発明のリチウムイオン伝導体以外の固体電解質としては、リチウムイオン伝導性を有し、常温(15〜25℃)において固体である任意の物質とすることができる。固体電解質としては、硫化物系固体電解質、酸化物系固体電解質、及び高分子系固体電解質等が挙げられる。
本発明のリチウムイオン電池、及び全固体リチウムイオン電池の製造方法としては、特に限定されない。例えば、上記で説明した正極層、セパレータ、及び負極層をこの順に積層して積層体を作製し、積層体に任意の電解液を含侵することによって、本発明のリチウムイオン電池を製造することができる。また、上記で説明した正極層、固体電解質層、及び負極層をこの順に積層することによって、全固体リチウムイオン電池を製造することができる。
以下の実施例において、本開示の実施形態をより具体的に説明するが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。
[リチウムイオン拡散係数の測定法]
リチウムイオン拡散係数は、パルス磁場勾配NMR法(PFG−NMR法)を用いて、以下のように測定した。まず、リチウムイオン伝導体試料を、試料高さが約5mmとなるように、直径5mmのシゲミ製NMR対称型ミクロ試料管中に導入し、日本電子社製ECA400装置を使用して、測定温度80℃で、NMRシーケンスとしてStimulated Echo法を用いて、7Li−NMRスペクトルを測定した。SHIM調整は、外部標準物質としてNMR対称型ミクロ試料管に導入したDMSO―d6を用いて行った。核スピンの磁気回転比をγ(T−1・s−1)、磁場勾配パルス(PFG)の強度をg(T/m)、PFGの幅をδ(s)、二つのPFG間隔をΔ(s)とし、Δ=20×10−3(s)、δ=0.3×10−3(s)、g=0.2(T/m)、Grad recover=0.3(ms)として、NMRピーク強度E0を測定し、さらにΔとδを固定して、gを0.2(T/m)からLn(E/E0)≦−3となる範囲で10点以上変化させ、NMRピーク強度(E)を測定し、縦軸をLn(E/E0)、横軸をγ2δ2g2(Δ−δ/3)としてプロットを行い、このプロットの傾きから拡散係数D(m2/s)を、下記式(2)を利用し算出した。
Ln(E/E0)=−D×γ2δ2g2(Δ−δ/3) ・・・(2)
リチウムイオン拡散係数は、パルス磁場勾配NMR法(PFG−NMR法)を用いて、以下のように測定した。まず、リチウムイオン伝導体試料を、試料高さが約5mmとなるように、直径5mmのシゲミ製NMR対称型ミクロ試料管中に導入し、日本電子社製ECA400装置を使用して、測定温度80℃で、NMRシーケンスとしてStimulated Echo法を用いて、7Li−NMRスペクトルを測定した。SHIM調整は、外部標準物質としてNMR対称型ミクロ試料管に導入したDMSO―d6を用いて行った。核スピンの磁気回転比をγ(T−1・s−1)、磁場勾配パルス(PFG)の強度をg(T/m)、PFGの幅をδ(s)、二つのPFG間隔をΔ(s)とし、Δ=20×10−3(s)、δ=0.3×10−3(s)、g=0.2(T/m)、Grad recover=0.3(ms)として、NMRピーク強度E0を測定し、さらにΔとδを固定して、gを0.2(T/m)からLn(E/E0)≦−3となる範囲で10点以上変化させ、NMRピーク強度(E)を測定し、縦軸をLn(E/E0)、横軸をγ2δ2g2(Δ−δ/3)としてプロットを行い、このプロットの傾きから拡散係数D(m2/s)を、下記式(2)を利用し算出した。
Ln(E/E0)=−D×γ2δ2g2(Δ−δ/3) ・・・(2)
[組成分析法]
リチウムイオン伝導体試料30mgを、30ccの白金製るつぼに取り、炭酸カリウムナトリウム3gと四ホウ酸ナトリウム1gとを添加し、バーナー炎で加熱溶融後、塩酸により完全溶解し、さらに純水を加えて測定用試料とし、ICP―AES法により元素濃度を測定した。リチウムイオン伝導体試料がカリウム及び/又はナトリウムを含有する場合、組成の定量は、試料を王水に加熱分解後、不溶物を沈殿させ、上澄み液に純水を加えて測定用試料とし、ICP―AES法により元素濃度を測定した。
リチウムイオン伝導体試料30mgを、30ccの白金製るつぼに取り、炭酸カリウムナトリウム3gと四ホウ酸ナトリウム1gとを添加し、バーナー炎で加熱溶融後、塩酸により完全溶解し、さらに純水を加えて測定用試料とし、ICP―AES法により元素濃度を測定した。リチウムイオン伝導体試料がカリウム及び/又はナトリウムを含有する場合、組成の定量は、試料を王水に加熱分解後、不溶物を沈殿させ、上澄み液に純水を加えて測定用試料とし、ICP―AES法により元素濃度を測定した。
[X線回折(XRD)]
ブルカー・エイエックスエス(株)製D8 ADVANCE型X線回折装置を使用して、X線回折(XRD)の測定を行った。リチウムイオン伝導体試料を、メノウ乳鉢で粉砕後、XRD測定用セルに載せ、表面を平らにして測定した。X線源はCuKα1+CuKα2、管電圧は40kV、管電流は40mA、発散スリット(DS):0.3°、Step幅:0.02°/step、計数Time:0.5sec、測定範囲:2θ=5°〜70°とした。
ブルカー・エイエックスエス(株)製D8 ADVANCE型X線回折装置を使用して、X線回折(XRD)の測定を行った。リチウムイオン伝導体試料を、メノウ乳鉢で粉砕後、XRD測定用セルに載せ、表面を平らにして測定した。X線源はCuKα1+CuKα2、管電圧は40kV、管電流は40mA、発散スリット(DS):0.3°、Step幅:0.02°/step、計数Time:0.5sec、測定範囲:2θ=5°〜70°とした。
回折角2θ=32.5±1.0°、46.8±1.0°、及び57.8±1.0°の範囲にピークを有した場合には、表1の欄に「○」、検出されなければ「×」と記載した。また、回折角2θ=40.3±0.5°、22.6±0.5°、11.3±0.5°、及び67.7°±1.0°にピークを有した場合も、表1の欄に「○」、検出されなければ「×」と記載した。
[加熱試験]
粉体をメノウ乳鉢にて粉砕後、粉体1gを、4.5gのイソプロパノール溶媒、直径5mmのジルコニアビーズ50個と共に、ジルコニア製12cc容器に入れ、フリッチュ製遊星型ボールミルP−5にて320rpmで1時間粉砕した。その後、エバポレーターにてIPA溶媒を除去した。この操作を繰り返し、成形用粉体を得た。成形用粉体1.5gを直径19mmのペレットダイスを使用して錠剤成形し、厚さ2.0mm程度のペレットを得た。ペレットを樹脂フィルムにて真空ラミネート後、CIP装置により100MPaで1分間加圧し、樹脂フィルムからペレットを取り出して加熱試験用試験体とした。
粉体をメノウ乳鉢にて粉砕後、粉体1gを、4.5gのイソプロパノール溶媒、直径5mmのジルコニアビーズ50個と共に、ジルコニア製12cc容器に入れ、フリッチュ製遊星型ボールミルP−5にて320rpmで1時間粉砕した。その後、エバポレーターにてIPA溶媒を除去した。この操作を繰り返し、成形用粉体を得た。成形用粉体1.5gを直径19mmのペレットダイスを使用して錠剤成形し、厚さ2.0mm程度のペレットを得た。ペレットを樹脂フィルムにて真空ラミネート後、CIP装置により100MPaで1分間加圧し、樹脂フィルムからペレットを取り出して加熱試験用試験体とした。
試験体の直径、厚み、重量から試験体のかさ密度を算出後、電気炉を用いて、昇温速度2℃/分で1100℃まで昇温後1100℃1時間加熱した。その後加熱をやめ室温まで電気炉を徐冷した後試験体を取り出し、同様にかさ密度を測定し、試験前の試料体積に対する試験での体積減少分の比率である体積減少率を、次の様に算出した。
体積減少率=100−((1/試験後のかさ密度)/(1/試験前のかさ密度))*100
ここで、加熱試験における体積減少率が大きいほど、焼結後の試験体がより緻密になり易く、焼結が容易であることを示している。
体積減少率=100−((1/試験後のかさ密度)/(1/試験前のかさ密度))*100
ここで、加熱試験における体積減少率が大きいほど、焼結後の試験体がより緻密になり易く、焼結が容易であることを示している。
[一次粒子径の平均値測定]
FE−SEM装置S−4700(商品名、日立ハイテクフィールディング製)を使用して、リチウムイオン伝導体粉体の一次粒子1000個のフェレー径を求め、その平均値を一次粒子径の平均値とした。
FE−SEM装置S−4700(商品名、日立ハイテクフィールディング製)を使用して、リチウムイオン伝導体粉体の一次粒子1000個のフェレー径を求め、その平均値を一次粒子径の平均値とした。
[ニオブ原料液の調製]
純水94gにNb2O5換算で76質量%を含有するニオブ酸8gと、シュウ酸二水和物[H2C2O4・2H2O]15.58gとを加え、撹拌下、60℃に加熱して溶解させた後、30℃に冷却してニオブ原料液とした。
純水94gにNb2O5換算で76質量%を含有するニオブ酸8gと、シュウ酸二水和物[H2C2O4・2H2O]15.58gとを加え、撹拌下、60℃に加熱して溶解させた後、30℃に冷却してニオブ原料液とした。
[実施例1]
100ccのアルミナ製るつぼに、Ti濃度16.9%の四塩化チタン水溶液5.10gと、純水36.0g、硝酸リチウム[LiNO3]0.683gと、四ホウ酸リチウム三水和物0.200gを加え、さらに硝酸ランタン六水和物[La(NO3)3・6H2O]3.90gを添加した。150℃のホットスターラー上で沈殿物を蒸発乾固させた後、乾固した沈殿物を電気炉にて1100℃で1時間焼成し、実施例1のリチウムイオン伝導体の粉体3.19gを得た。
100ccのアルミナ製るつぼに、Ti濃度16.9%の四塩化チタン水溶液5.10gと、純水36.0g、硝酸リチウム[LiNO3]0.683gと、四ホウ酸リチウム三水和物0.200gを加え、さらに硝酸ランタン六水和物[La(NO3)3・6H2O]3.90gを添加した。150℃のホットスターラー上で沈殿物を蒸発乾固させた後、乾固した沈殿物を電気炉にて1100℃で1時間焼成し、実施例1のリチウムイオン伝導体の粉体3.19gを得た。
実施例1のリチウムイオン伝導体は、組成分析の結果、Li2.35質量%、B1.22質量%、La39.2質量%、Ti27.0質量%、残部が酸素であり、組成式はLi1.2LaB0.4Ti2O6.7であった。
XRDを測定した結果、2θ=11.4°、22.9°、32.7°、40.3°、46.9°、58.3°、及び68.4°にピークを有していた。
リチウムイオン拡散係数を測定した結果、6.2×10−11m2/sであった。
加熱試験の結果、加熱試験前の試験体のかさ密度は2.6g/cm3、加熱試験後の試験体のかさ密度は4.5g/cm3であり、体積減少率は42%であった。
一次粒子径の平均値は、20μmであった。
[実施例2]
100ccのアルミナ製るつぼに、ニオブ原料液46.3gと、硝酸リチウム[LiNO3]0.341gと、四ホウ酸リチウム三水和物0.211gを加え、さらに12.0gの純水に溶解した硝酸ランタン六水和物[La(NO3)3・6H2O]1.95gとを添加し、沈殿物を生じさせた。150℃のホットスターラー上で沈殿物を蒸発乾固させた後、乾固した沈殿物を電気炉にて1100℃で1時間焼成し、得られた焼成物を粉砕して、実施例2のリチウムイオン伝導体の粉体3.35gを得た。
100ccのアルミナ製るつぼに、ニオブ原料液46.3gと、硝酸リチウム[LiNO3]0.341gと、四ホウ酸リチウム三水和物0.211gを加え、さらに12.0gの純水に溶解した硝酸ランタン六水和物[La(NO3)3・6H2O]1.95gとを添加し、沈殿物を生じさせた。150℃のホットスターラー上で沈殿物を蒸発乾固させた後、乾固した沈殿物を電気炉にて1100℃で1時間焼成し、得られた焼成物を粉砕して、実施例2のリチウムイオン伝導体の粉体3.35gを得た。
実施例2のリチウムイオン伝導体は、組成分析の結果、Li1.32質量%、B1.22質量%、La18.6質量%、Nb49.9質量%、残部が酸素であり、組成式はLi0.71La0.5B0.42Nb2O6.74であった。
XRDを測定した結果、2θ=11.2°、22.7°、32.2°、46.4°、57.7°、及び67.5°にピークを有していた。
リチウムイオン拡散係数を測定した結果、5.5×10−10m2/sであった。
加熱試験の結果、加熱試験前の試験体のかさ密度は2.7g/cm3、加熱試験後の試験体のかさ密度は4.5g/cm3であり、体積減少率は40%であった。
一次粒子径の平均値は、90μmであった。
[比較例1]
100ccのアルミナ製るつぼに、純水24.0g、硝酸リチウム[LiNO3]0.683g、硝酸ランタン六水和物[La(NO3)3・6H2O]3.90g、1.44gのヒュームドチタニア(日本アエロジル社製、商品名AEROXIDE P25)を添加した。150℃のホットスターラー上で沈殿物を蒸発乾固させた後、乾固した沈殿物を電気炉にて1100℃で1時間焼成し、得られた焼成物を粉砕して、比較例1のリチウムイオン伝導体の粉体3.04gを得た。
100ccのアルミナ製るつぼに、純水24.0g、硝酸リチウム[LiNO3]0.683g、硝酸ランタン六水和物[La(NO3)3・6H2O]3.90g、1.44gのヒュームドチタニア(日本アエロジル社製、商品名AEROXIDE P25)を添加した。150℃のホットスターラー上で沈殿物を蒸発乾固させた後、乾固した沈殿物を電気炉にて1100℃で1時間焼成し、得られた焼成物を粉砕して、比較例1のリチウムイオン伝導体の粉体3.04gを得た。
比較例1のリチウムイオン伝導体は、組成分析の結果、Li2.06質量%、La41.4質量%、Ti28.4質量%、残部が酸素であり、組成式はLiLaTi2O6であった。
XRDを測定した結果、2θ=11.4°、32.7°、40.3°、46.9°、58.4°、及び68.5°にピークを有していた。
リチウムイオン拡散係数を測定した結果、5.7×10−11m2/sであった。
加熱試験の結果、加熱試験前の試験体のかさ密度は2.8g/cm3、加熱試験後の試験体のかさ密度は3.6g/cm3であり、体積減少率は26%であった。
一次粒子径の平均値は、0.5μmであった。
[比較例2]
実施例2において、四ホウ酸リチウム三水和物を加えなかった以外は同様に行い、比較例2のリチウムイオン伝導体の粉体3.19gを得た。
実施例2において、四ホウ酸リチウム三水和物を加えなかった以外は同様に行い、比較例2のリチウムイオン伝導体の粉体3.19gを得た。
比較例2のリチウムイオン伝導体は、組成分析の結果、Li0.98質量%、La19.6質量%、Nb52.4質量%、残部が酸素であり、組成式はLi0.5La0.5Nb2O6であった。
XRDを測定した結果、2θ=11.3°、22.8°、32.3°、46.5°、57.8°、及び67.7°にピークを有していた。
リチウムイオン拡散係数を測定した結果、4.8×10−10m2/sであった。
加熱試験の結果、加熱試験前の試験体のかさ密度は2.8g/cm3、加熱試験後の試験体のかさ密度は3.9g/cm3であり、体積減少率は28%であった。
一次粒子径の平均値は、2μmであった。
本発明のリチウムイオン伝導体は、比較例のリチウムイオン伝導体と比較して、加熱試験における体積減少率が高く、焼結が容易であることが分かった。本発明のリチウムイオン伝導体の焼結が容易である理由としては、理論に限定されないが、B(ホウ素)がガラスの融点を下げるフラックスとして働く為と考えられる。
Claims (7)
- 下記一般式(1):
LixAyBzMO3+α ・・・(1)
{式(1)中、Aは、H、Na、K、Rb、Cs、Ca、Sr、Ba、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、及びErからなる群から選択される少なくとも一つの元素を表し、Bはホウ素を示し、Mは、Mg、Al、Si、P、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、Ru、In、Sn、Sb、Bi、Te、Hf、Ta、W、Eu、Tm、Yb、及びLuからなる群から選択される少なくとも一つの元素を表し、xはM元素に対するLiの組成比を表し、yはM元素に対するA元素の組成比を表し、0<x≦2.5、0≦y<2.5、かつ0<x+y≦2.5であり、zはM元素に対するホウ素の組成比を表し、0<z≦0.5であり、(3+α)はM元素に対する酸素原子の組成比を表し、−1≦α≦3である。}で表される金属酸化物を含み、前記金属酸化物は、X線回折における回折角2θ=32.5±1.0°、46.8±1.0°、及び57.8±1.0°の範囲にピークを有する、リチウムイオン伝導体。 - 前記金属酸化物は、X線回折における回折角2θ=22.6±0.5°にピークをさらに有する、請求項1に記載のリチウムイオン伝導体。
- 前記金属酸化物は、X線回折における回折角2θ=40.3±0.5°にピークをさらに有する、請求項1または2に記載のリチウムイオン伝導体。
- 前記金属酸化物は、X線回折における回折角2θ=11.3±0.5°にピークをさらに有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウムイオン伝導体。
- 前記金属酸化物の組成比は、x−3z+y≦1を満たす、請求項1〜4のいずれか一項に記載のリチウムイオン伝導体。
- 正極層、負極層、及び前記正極層と前記負極層との間にセパレータを有するリチウムイオン電池であって、
前記正極層、前記負極層、又は前記セパレータの少なくともいずれかに、請求項1〜5のいずれか一項に記載のリチウムイオン伝導体を有する、リチウムイオン電池。 - 正極層、負極層、及び前記正極層と前記負極層との間に固体電解質層を有する全固体リチウムイオン電池であって、
前記正極層、前記負極層、又は前記固体電解質層の少なくともいずれかに、請求項1〜5のいずれか一項に記載のリチウムイオン伝導体を有する、全固体リチウムイオン電池。
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