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JP2017057549A - 繊維用柔軟剤成組物 - Google Patents

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JP2017057549A
JP2017057549A JP2016172067A JP2016172067A JP2017057549A JP 2017057549 A JP2017057549 A JP 2017057549A JP 2016172067 A JP2016172067 A JP 2016172067A JP 2016172067 A JP2016172067 A JP 2016172067A JP 2017057549 A JP2017057549 A JP 2017057549A
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copolymer
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JP2016172067A
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美紀 小中
Yoshinori Konaka
美紀 小中
圭一 円山
Keiichi Maruyama
圭一 円山
光宏 福嶋
Mitsuhiro Fukushima
光宏 福嶋
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Abstract

【課題】繊維又は繊維製品に対して柔軟性を付与しつつ、ベタツキがなくサラサラ感を付与することができる繊維用柔軟剤組成物の提供。【解決手段】37.8℃における動粘度が1〜200mm2/sの脂肪族炭化水素油(A)と、芳香族ビニル化合物単位からなるブロック(b1)及びジエン化合物単位からなるブロック(b2)から構成されたジブロック共重合体又はトリブロック共重合体の水素化物(B)とを(A)/(B)=99/1〜65/35の質量比で含有することを特徴とする繊維用柔軟剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、繊維又は繊維製品に対して柔軟性を付与しつつ、ベタツキがなくサラサラ感を付与することができる繊維用柔軟剤組成物に関するものである。
繊維の製糸工程、編成工程、布・ニット・糸染色工程、仕上げ加工工程等の繊維製品の製造工程において、各工程によって被処理物の形態に違いはあっても、鉱物油、炭化水素油、エステル油などの油剤が配合された繊維処理剤が多く使用されている。
例えば、有機重合体を溶融紡糸して合成繊維を製造するにあたって、紡糸操作や、それに続く延伸、巻き取り編織等の種々の処理工程を円滑に行うためには、フィラメント油剤が使用される。このときの油剤は、平滑性、収束性、耐羽毛性を繊維に付与することを目的に、潤滑剤成分として配合されるが、油剤特有のベタツキにより繊維同士が絡まり易くなったり、得られた繊維の肌触りが悪くなる場合がある。
一方、糸や織物等の各種繊維製品に対して風合いの改良や各種機能を付与して繊維の改質を図るために、仕上げ剤を用いた仕上げ加工が施されることがある。近年では、仕上げ剤に使用される流動パラフィン、スクワランなどの炭化水素油に、柔軟性や風合いを付与するため界面活性剤や高分子改質剤が配合されている。
例えば、特許文献1には、流動パラフィン、水溶性多価アルコール、及び界面活性剤などが配合された柔軟性を有する繊維ウェブが開示されている。この組成物では、繊維ウェブに柔軟性及び保湿性を与えることはできるが、水酸基を有する水溶性多価アルコールを含むので、サラサラ感が不十分であった。
また特許文献2には、流動パラフィン、第4級アンモニウム塩型カチオン活性剤、及びポリエチレン型非イオン活性剤を有する繊維仕上げ剤が開示されている。この組成物は、繊維に艶や滑り性を与えることができるが、柔軟性については不十分であった。
更に特許文献3には、流動パラフィンなどの疎水性物質と部分ケン化ポリビニルアルコールとが界面活性剤で乳化された繊維仕上げ剤が開示されている。この組成物では、繊維製品にしっとり感などの風合いを与えることができるが、このような組成物においても柔軟性については不十分であり、柔軟性とベタツキの両者を満足させるものではなかった。
特開平7−82662号公報 特開2002−285470号公報 特開平10−110387号公報
本発明は、繊維又は繊維製品に対して柔軟性を付与しつつ、ベタツキがなくサラサラ感を付与することができる繊維用柔軟剤組成物の提供を目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の炭化水素油と特定のブロック共重合体の水素化物とを所定の比率で配合することで、上記課題を解決することができ、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、37.8℃における動粘度が1〜200mm/sの脂肪族炭化水素油(A)と、芳香族ビニル化合物単位からなるブロック(b1)及びジエン化合物単位からなるブロック(b2)から構成されたジブロック共重合体又はトリブロック共重合体の水素化物(B)とを(A)/(B)=99/1〜65/35の質量比で含有することを特徴とする繊維用柔軟剤組成物である。
前記芳香族ビニル化合物がスチレンであり、前記ジ又はトリブロック共重合体の水素化物(B)中における含スチレン有量が10〜50質量%であってもよい。
前記ジエン化合物がイソプレン又はブタジエンからなるブロックであってもよい。
本発明の繊維用柔軟剤組成物によれば、繊維又は繊維製品(以下、繊維等ともいう。)に対して柔軟性を付与しつつ、ベタツキがなくサラサラ感を付与することができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
本発明の繊維用柔軟剤組成物は、脂肪族炭化水素油(A)(以下、(A)成分ともいう。)と、ジブロック共重合体又はトリブロック共重合体の水素化物(B)(以下、(B)成分ともいう。)を少なくとも含有する。
〔(A)成分〕
本発明に用いる(A)成分は、37.8℃における動粘度が1〜200mm/sの脂肪族炭化水素油であり、炭素と水素からなる化合物であれば特に限定はされず、飽和脂肪族炭化水素油及び不飽和脂肪族炭化水素油のいずれであってもよい。
飽和脂肪族炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、水添ポリイソブテン、α−オレフィンオリゴマー、スクワランなどが挙げられる。不飽和脂肪族炭化水素油としては、例えば、スクワレン、ポリブテンなどが挙げられる。特に飽和脂肪族炭化水素油である流動パラフィン、水添ポリイソブテン、スクワランは繊維等にサラサラ感を付与できるので好ましい。
(A)成分は1種を単独で、又は2種以上を併せて用いることができる。
脂肪族炭化水素油(A)は、37.8℃における動粘度が1〜200mm/sの範囲内であり、好ましくは1〜100mm/s、特に好ましくは1〜50mm/sの範囲内である。動粘度が高すぎると、繊維等にベタツキが生じ易くなる。なお、脂肪族炭化水素油(A)の動粘度は、JIS K 2283:2000の「5.動粘度試験方法」に従って、キャノンフェンスケ粘度計を用いて、37.8℃の試験温度で測定することにより得ることができる。
〔(B)成分〕
本発明に用いる(B)成分はブロック共重合体の水素化物であり、ブロック共重合体は芳香族ビニル化合物単位からなるブロック(b1)及びジエン化合物単位からなるブロック(b2)から構成されたジブロック共重合体又はトリブロック共重合体である。
ブロック(b1)の形成に用いられる単量体の芳香族ビニル化合物単位としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレンなどが挙げられるが、これらの中で特にスチレンが好ましい。
また、ブロック(b2)の形成に用いられるジエン化合物単位としては、例えば、イソプレン、ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエンなどが挙げられるが、これらの中でも特にイソプレン、ブタジエンが好ましい。
このブロック共重合体水素化物は、前記の芳香族ビニル化合物単位からなるブロック(b1)及びジエン化合物単位からなるブロック(b2)がジブロック共重合体(b1−b2)、又はトリブロック共重合体(b1−b2−b1)を形成し、更にジエン化合物単位からなるブロック(b2)の二重結合部分が水素添加されたブロック共重合体の水素化物である。
本発明におけるジブロック共重合体の水素化物としては、例えば、スチレン・イソプレンジブロック共重合体の水素化物(スチレン・エチレン・プロピレンブロック共重合体(以下、「SEP」と略記することがある。))、スチレン・ブタジエンジブロック共重合体の水素化物(スチレン・エチレン・ブチレン共重合体(以下、「SEB」と略記することがある。))、又はこれらの混合物を好適に使用することができる。
本発明におけるトリブロック共重合体の水素化物としては、例えば、スチレン・イソプレン・スチレントリブロック共重合体の水素化物(スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体(以下、「SEPS」と略記することがある。))、スチレン・ブタジエン・スチレントリブロック共重合体の水素化物(スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体(以下、「SEBS」と略記することがある。))、又はこれらの混合物を好適に使用することができる。
また(B)成分として、これらジブロック共重合体及びトリブロック共重合体の各水素化物の混合物を好適に使用することができる。(B)成分が混合物である場合、ジブロック共重合体の水素化物/トリブロック共重合体の水素化物の混合比率は、質量比で、好ましくは95/5〜25/75の範囲内であり、特に好ましくは95/5〜50/50の範囲であり、更に好ましくは95/5〜80/20の範囲である。混合比率が上記の範囲内である場合、繊維等の柔軟性とサラサラ感をさらに向上させることができる。
芳香族ビニル化合物単位としてスチレンを用いたブロック共重合体の水素化物(B)は、スチレン含有量が、好ましくは10〜50質量%であり、特に好ましくは15〜45質量%、更に好ましくは20〜40質量%である。スチレンの含有量が少なすぎると、繊維等の滑りが悪くなりベタツキが生じ易くなることがある。一方、スチレンの含有量が多すぎると、繊維等が硬くなるため柔軟性が低下し風合いが悪くなることがある。
なお、ブロック共重合体の水素化物(B)中におけるスチレンの含有量は、重クロロホルム溶媒を用いてH−NMRスペクトルを求め、スペクトルより得られたスチレンのモル%を質量%に換算しなおすことで求められる。
また、ジブロック共重合体の水素化物/トリブロック共重合体の水素化物の混合物を用いる場合、各共重合体の水素化物の加重平均にて混合物中におけるスチレンの含有量を算出することができる。
前記脂肪族炭化水素油(A)と前記ブロック共重合体の水素化物(B)の配合量は、質量比で、(A)/(B)=99/1〜65/35の範囲内であり、好ましくは95/5〜70/30、より好ましくは85/15〜75/25である。(B)成分の配合量が相対的に多すぎると、繊維等が硬くなり柔軟性が低下するおそれがあり、少なすぎると、繊維等の柔軟性やサラサラ感が低下するおそれがある。
本発明の繊維用柔軟剤組成物は、前記脂肪族炭化水素油(A)及び前記ブロック共重合体の水素化物(B)に加えて、本発明の効果を更に高めるために、添加剤(C)を含有していてもよい。
添加剤(C)としては、例えば、オリーブ油、ホホバ油などの植物油、オレイン酸などの脂肪酸、ラウリン酸ヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、炭素数6〜14の中鎖脂肪酸のトリグリセリドなどの脂肪酸エステルが挙げられ、これらのうち1種を単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
添加剤(C)としては、特に植物油と脂肪酸エステルが好ましい。例えば、植物油としてオリーブ油を配合し、脂肪酸エステルとして中鎖脂肪酸トリグリセリドを配合した場合、繊維等に柔軟性をさらに付与することができる。
添加剤(C)の配合量は、前記脂肪族炭化水素油(A)と前記ブロック共重合体の水素化物(B)の合計100質量部に対して、5〜50質量部とすることが好ましく、5〜30質量部とすることが特に好ましい。添加剤(C)の配合量が多すぎると、繊維等のサラサラ感が低下することがある。
本発明の繊維用柔軟剤組成物は、繊維の製造工程において、又はでき上がった繊維製品に対して、そのまま、あるいは水中油型エマルションに調製して、または溶剤などで希釈して使用することができる。使用方法としては、例えば、含浸機(浴)で含浸する方法、噴霧器により噴霧する方法、塗工機により塗布する方法、ロール等で繊維に付着させる方法などが挙げられる。また、本発明の繊維用柔軟剤組成物を溶融ポリマーに混錬して紡糸したり、紡糸後に繊維の仕上げ油剤として使用したりすることも可能である。更に、本発明の繊維用柔軟剤組成物を付着させて乾燥後、熱処理する方法も採用できる。
本発明の繊維用柔軟剤組成物で処理可能な繊維又は繊維製品について特に限定はなく、例えば、ナイロン6やナイロン66で代表されるポリアミド系合成繊維、ポリエチレンテレフタレートで代表されるポリエステル系合成繊維、綿、麻等の天然繊維、あるいはナイロン6/綿、ポリエステル/綿等の混紡繊維に対しても有効であるが、天然繊維や混紡繊維に対し効果が高い。
また、繊維等の形態、形状にしても制限はなく、フィラメント、糸等のような原材料形状に限らず、織物、編み物、詰め綿、不織布等の多様な加工形態の繊維製品も、本発明の繊維用柔軟剤組成物で処理可能な対象となる。本発明の繊維用柔軟剤組成物を用いて得られた繊維製品は、柔軟性がありベタツキがなくサラサラ感に優れたものである。
本発明の繊維用柔軟剤組成物は、本発明の目的に損なわない範囲において、前記添加剤(C)を除く他の添加剤を含有していてもよい。例えば、保湿剤、帯電防止剤、酸化防止剤、防腐剤、防錆剤、防しわ剤、難燃剤、撥水剤、吸水剤、バインダー樹脂等の通常の機能性付与剤を併用することができる。
以下、実施例及び比較例を例示して本発明を更に具体的に説明する。
本発明の実施例及び比較例の繊維用柔軟剤組成物を製造するにあたっては、各種配合成分として、それぞれ以下の市販品を用いた(表1〜3)。
Figure 2017057549
Figure 2017057549
Figure 2017057549
1)脂肪族炭化水素油(A)
(A−1)パールリーム6(37.8℃における動粘度が20mm/sの水添ポリイソブテン、日油(株)製)
(A−2)パールリーム4(37.8℃における動粘度が3mm/sの水添ポリイソブテン、日油(株)製)
(A−3)流動パラフィン(37.8℃における動粘度が75mm/sの流動パラフィン、MORESCO製)
(A−4)スーパースクワラン(37.8℃における動粘度が18mm/sのスクワラン、アテック(株)製)
(A−5)ルーカントHC−20(37.8℃における動粘度が168mm/sのエチレン−α−オレフィン共重合体、三井化学(株)製)
(A’−1)ポリブテン015N(37.8℃における動粘度が680mm/sのポリブテン、日油(株)製)
2)芳香族ビニル化合物単位からなるブロック(b1)及びジエン化合物単位からなるブロック(b2)から構成されたブロック共重合体の水素化物(B)
(B−1)クレイトンG1701(スチレン・イソプレンジブロック共重合体の水素化物(SEP)、スチレンの含有量:37質量%、クレイトンポリマー社製)
(B−2)セプトン2005(スチレン・イソプレン・スチレントリブロック共重合体の水素化物(SEPS)、スチレンの含有量:20質量%、クラレ(株)製)
(B−3)セプトン8004(スチレン・ブチレン・スチレントリブロック共重合体の水素化物(SEBS)、スチレン単位からなるブロック(b1S)の含有量:31質量%、クラレ(株)製)
(B−4)クレイトンG1657(スチレン・イソプレンジブロック共重合体の水素化物(SEP)/スチレン・イソプレン・スチレントリブロック共重合体の水素化物(SEPS)の混合物(質量比30/70)、スチレンの含有量:13質量%、クレイトンポリマー社製)
(B’−1)DYNARON1321P(スチレン・ブタジエンのランダム共重合体の水素化物(HSBR)、スチレン含有量10質量%、JSR(株)製)
(B’−2)DYNARON6200P(エチレン・ブチレンのブロック共重合体、JSR(株)製)
3)添加剤(C)
(C−1)パナセート810S(トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、日油(株)製)
(C−2)精製オリーブ油(オリーブ油、横関油脂工業(株)製)
〔実施例1〜11および比較例1〜5〕
1.繊維用柔軟剤組成物の製造
(実施例1)
水添ポリイソブテン(A−1)800gとスチレン−イソプレンジブロック共重合体の水素化物(B−1)200gを2Lセパラブルフラスコに仕込み、内容物を攪拌しながら140℃で5時間溶融混合した後、冷却し繊維用柔軟剤組成物を得た。
(実施例2〜9)
実施例2〜9については、表4に示す配合比率で実施例1と同じ方法で繊維用柔軟剤組成物を得た。
(実施例10)
実施例10については、水添ポリイソブテン(A−1)800gとスチレン−イソプレンジブロック共重合体の水化物(B−1)200gを2Lセパラブルフラスコに仕込み、内容物を攪拌しながら140℃で5時間溶融混合した。次に、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル(C−1)100gを加えて10分間攪拌した後、冷却し繊維用柔軟剤を得た。
(実施例11)
実施例11については、水添ポリイソブテン(A−1)880gとスチレン−ブチレン−スチレントリブロック共重合体の水化物(B−3)120gを2Lセパラブルフラスコに仕込み、内容物を攪拌しながら140℃で5時間溶融混合した。次にオリーブ油(C−1)250gを加えて10分間攪拌した後、冷却し繊維用柔軟剤組成物を得た。
(比較例1〜5)
比較例1〜5については、表5に示す配合比率で実施例1と同じ方法で繊維用柔軟剤組成物を得た。
2.試験布への処理方法
実施例1〜5及び比較例1については、得られた繊維用柔軟剤組成物の濃度が15質量%になるように、繊維用柔軟剤組成物15g、水84.5gとポリオキシエチレンラウレート(EO4モル、HLB9.2)0.5gを配合し、ホモジナイザーで3000rpm×15分間攪拌を行い、繊維用柔軟剤組成物を油相とする水中油型エマルション(乳化液)を得た。得られた乳化液にポリエステル/綿ブロード布(65%/35%;谷頭商店社製)を1分浸漬した後、絞り率100%の条件で絞りロールを用いて絞り、100℃で2分間の乾燥後、更に120℃で2分間加熱処理して評価用の試験布を得た。
実施例6〜11及び比較例2〜5については、得られた繊維用柔軟組成物の濃度が15質量%になるように、繊維用柔軟剤組成物15g、トルエン85gを配合した。得られたトルエン溶液にポリエステル/綿ブロード布(65%/35%;谷頭商店社製)を1分間浸漬した後、絞り率100%の条件でロールを用いて絞り、80℃で2分間の乾燥後、更に100℃で2分間加熱処理して評価用の試験布を得た。
得られた各評価用の試験布について、以下の評価方法により評価した。評価の結果を表4、5に示す。
3.評価方法
(1)柔軟性
(株)安田精機製作所製のハンドルオメーターを用いて、JIS L1906 E法のハンドルオメーター法に準じて、縦及び横方向の柔軟性をそれぞれ3回測定し、両者の平均値を算出した。
なお、試験布の大きさは10cm×10cmであり、スリット幅は6.35mm幅とした。試験結果を示す数字が小さいほど柔軟性の度合いが高いことを示す。測定した値を次の基準により評価した。
◎:160mN未満
○:160mN以上、170mN未満
△:170mN以上、180mN未満
×:180mN以上
(2)官能評価(サラサラ感)
試験布の肌ざわりの評価として、「サラサラ感」につき10人の被験者により、未処理の布と比較して以下の評価基準によるアンケートを実施した。なおアンケートの結果は10人の合計点とし、以下の基準により評価した。
4点:未処理のものよりも非常にサラサラしている。
3点:未処理のものよりもサラサラしている。
2点:未処理のものと変わらない。
1点:未処理のものよりも少しベタツキがある。
(評価基準)
◎:35点以上
○:30点以上、35点未満
△:20点以上、30点未満
×:20点未満
Figure 2017057549
Figure 2017057549
表4に示すとおり、実施例1〜11の繊維用柔軟剤組成物は、柔軟性とサラサラ感の両方において高い評価が得られた。
一方、表5に示すとおり、比較例1の繊維用柔軟剤組成物は、(B)成分を含有していないので、柔軟性とサラサラ感の両方が満足する評価を得られなかった。
比較例2の繊維用柔軟剤組成物は、(B)成分に代えて、スチレン−ブタジエンのランダム共重合体を含有するので、柔軟性とサラサラ感の両方が満足する評価を得られなかった。
比較例3の繊維用柔軟剤組成物は、(B)成分に代えて、エチレン−ブチレンのブロック共重合体であり芳香族ビニル化合物単位を含まない共重合体を含有するので、柔軟性は優れていたものの、ベタツキが見られサラサラ感は満足する評価が得られなかった。
比較例4の繊維用柔軟剤組成物は、脂肪族炭化水素油(A)の37.8℃における動粘度が200mm/sよりも大きいポリブテンを含有するので、柔軟性は低下し、ベタツキが見られサラサラ感は満足する評価が得られなかった。
比較例5の繊維用柔軟剤組成物は、脂肪族炭化水素油(A)とブロック共重合体の水素化物(B)の配合比率(A)/(B)が本発明の範囲外であるので、柔軟性とサラサラ感の両方が満足する評価を得られなかった。
(処方例)
<紡糸油剤>
(質量%)
(1)水添ポリイソブテン(A−1) 5.6
(2)スチレン−イソプレンジブロック共重合体の水素化物(B−1)1.4
(3)2−エチルヘキリスルステアレート(平滑剤) 0.5
(4)シリコーンオイル(粘度100cps)(平滑剤) 0.5
(5)BHT(酸化防止剤) 0.2
(6)ポリオキシエチレンラウレート(EO4モル)(乳化剤) 1.5
(7)アルキルイミダゾリン(帯電防止剤) 0.3
(8)水 90.0
上記の成分(1)及び(2)を120℃で溶融混合して本発明の繊維用柔軟剤組成物を得た。繊維用柔軟剤組成物と上記の成分(3)〜(5)を混合し70℃に保ち油相とする。
一方、上記の成分(6)〜(8)を混合し、70℃に保ち水相とする。水相に油相を加えてホモジナイザー3000rpmで15分間攪拌を行い、水中油型エマルションを得た。得られたエマルションを用いて、スピンドロー方式(引き取り速度:3000m/分、延伸速度:5000m/分)で50デニール36フィラメントのポリエステル繊維を紡糸した。得られたポリエステル繊維には柔軟性が付与されており、且つ手触りが良くサラサラ感が付与されていた。

Claims (3)

  1. 37.8℃における動粘度が1〜200mm/sの脂肪族炭化水素油(A)と、芳香族ビニル化合物単位からなるブロック(b1)及びジエン化合物単位からなるブロック(b2)から構成されたジブロック共重合体又はトリブロック共重合体の水素化物(B)とを(A)/(B)=99/1〜65/35の質量比で含有することを特徴とする繊維用柔軟剤組成物。
  2. 前記芳香族ビニル化合物単位がスチレンであり、前記ジ又はトリブロック共重合体の水素化物(B)中におけるスチレン含有量が10〜50質量%である請求項1に記載の繊維用柔軟剤組成物。
  3. 前記ジエン化合物単位がイソプレン又はブタジエンである請求項1に記載の繊維用柔軟剤組成物。
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