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JP2017056927A - 省エネルギー減速走行制御方法 - Google Patents

省エネルギー減速走行制御方法 Download PDF

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JP2017056927A
JP2017056927A JP2015215400A JP2015215400A JP2017056927A JP 2017056927 A JP2017056927 A JP 2017056927A JP 2015215400 A JP2015215400 A JP 2015215400A JP 2015215400 A JP2015215400 A JP 2015215400A JP 2017056927 A JP2017056927 A JP 2017056927A
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inertial
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coasting
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JP2015215400A
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渡邉雅弘
Masahiro Watanabe
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  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】加速走行によって車両が獲得した運動エネルギーを、回生制動走行に代えて惰性走行に直接利用して減速走行を行う省エネルギー減速走行車両と制御方法。【解決手段】惰性走行終了速度vbを、惰性走行による運動エネルギー最大利用効率β=(vs2−vb2)/vs2、および惰性走行中の惰性走行平均速度vi(≒(vs+vb)/2)と惰性走行開始速度vsの比γ(=vi/vs)、が各々一定値以上となるよう設定するとともに、惰性走行距離Diを惰性走行開始速度vsに対応したDi(vs)=(vs2−vb2)/(2・αi(vs))より、摩擦制動距離DbをDb=vb2/(2・αb)より各々特定し、目標停止点上流距離D(D=Di(vs)+Db)の惰性走行開始地点から惰性走行終了地点までの間の惰性走行、その後の停止までの間の制動走行により減速走行を行う。【選択図】図1

Description

本願発明は、加速走行によって車両が獲得した運動エネルギーを一定以上の利用効率で車両の省エネルギー・低排出ガス減速走行に活かす省エネルギー減速走行車両とその制御方法および走行支援システムに関する。
加速走行によって車両が獲得した運動エネルギーを有効に車両走行に活かす方法として、回生制動走行がある。これは減速時、車両の有する運動エネルギーを電気エネルギーとして回収し、それを後の加速走行に活かす制動走行方法として実用化されている。
しかしこの回生制動方法は、
・摩擦制動との同時並行的利用(回生協調制動)のため運動エネルギーのうち摩擦制動で熱として放散される部分が多くこれがエネルギー損失となる、
・摩擦制動で消費されない残りの運動エネルギー分、即ち回生されるべき運動エネルギー分もその回生効率が低い、特に大容量バッテリーの蓄・放電効率が悪い、
等の理由で、減速開始時車両の有している運動エネルギーは真に有効に車両走行に活かされるとは言い難い。
この対策として大容量バッテリーに代えて大容量キャパシターを使う方法(特許文献2)もあるが、その車両への実装に際しての占有体積が大きく高価格でもあることから大容量バッテリーに置き換わるまでには至っていない。
また、運動エネルギーを電気エネルギーとして回生するのではなく、フライホイール等に機械エネルギーとして回生する方法(特許文献1、非特許文献1、2)も提案されているが、これもまた安全性の問題等で一部特殊な使用法以外は実用化に至っていない。
特開2011−038621 特開2010−200551 特開2011−046272
2012年9月4日 日刊工業新聞記事 「蘭大、車向けフライホイールエンジン開発」 response.jp/article/2013/04/30/197134.html 「ボルボカーズ、フライホイールKERSを開発」
本願発明は、減速走行における回生制動による運動エネルギーの利用効率の低さの問題に対処する新たな運動エネルギー利用方法を提案するものである。
運動エネルギーを最も効率的に利用する走行方法は惰性走行(車両駆動源と駆動輪間の接続を遮断あるいは疎にしての走行)である。しかしこの惰性走行にも大きな問題がある。そこで本願発明では、運動エネルギーの回生に代えて、惰性走行と摩擦制動の最適組み合わせによって上記惰性走行利用上の問題を解決し真に効率的・効果的な省エネルギー・低排出ガス走行実現を提案する。
以下に本願発明の基本的考え方を、図1を用いて説明する。
上記の如く減速走行に惰性走行を利用するに際しての問題は車両の有する運動エネルギーを効率よく惰性走行に利用しようとすると、図1に示す如くその走行距離(惰性走行距離Di )は長大化することである。
即ち、図1において、速度vsからの制動(回生制動を含む)による走行距離は地点P3−地点P5間距離Db0(Db0<数10m) であるのに対し、速度vsからの地点P2−地点P4間の惰性走行とその後の地点P4−地点P5間の制動走行による減速走行距離は距離Di +距離Db となり、距離Di は通常数100mとなる。
即ち、運動エネルギーを単に制動走行で消費した場合の走行距離はDb0であるのに対し惰性走行と摩擦制動走行を合理的に利用することによってその走行距離は数100mに大きく拡大する。
但し上記惰性走行と摩擦制動走行の合理的実行には、車両の目標停止点位置、およびその上流数100m地点の惰性走行開始点の減速走行開始前時点での特定が必要になる。
これが減速走行に惰性走行を利用するに際しての第一の問題点である。
これら惰性走行開始前に特定すべき情報のうち目標停止点位置情報は、例えば車両の有するカーナビゲーション装置の地図データベースから、また惰性走行開始点、即ち車両停止点上流惰性走行可能距離Di(vs) 地点、は車両の現速度vs 、惰性走行終了速度(摩擦制動開始速度)vb 、および車両の惰性走行減速度αi(vs) から(数1)を用いて、摩擦制動距離Dbは摩擦制動開始速度vb と、摩擦制動減速度αb から(数2)を用いて、各々、抽出・算出することによって、前記第一の問題点は解決できる。
(数1)
Di(vs) =(vs2 −vb2)/(2・αi(vs))
(数2)
Db=vb2/(2・αb)
ここで、惰性走行減速度αi は(走行抵抗で決まり、走行抵抗は車両速度によって変化することから)車両の走行速度によって変化する。
但し、惰性走行開始後の速度変化による惰性走行減速度変化は、特に市街地走行時(vs ≦60km/h時)、惰性走行開始速度vs における惰性走行減速度αi(vs )値からの変化は少なく、αi(vs )一定、として扱うことでの本願発明実施上の問題はないことから、本願発明においては惰性走行開始から惰性走行終了までの間の惰性走行減速度は惰性走行開始時減速度αi(vs)値に一定に保たれるとして扱う。
また、摩擦制動減速度αb は、制動走行の確実性・安全性を確保できる一定値とする。
上記惰性走行距離の長大化による惰性走行減速度、車両停止点、惰性走行開始点の特定以外にも問題がある。それは惰性走行距離の長大化による惰性走行の間の平均速度の低下である。これが惰性走行による運動エネルギーの走行への利用の第二の問題点である。
この問題は、惰性走行開始点からの惰性走行可能距離を、極大化することをやめて、惰性走行中その速度が大きく低下する前に惰性走行を停止して摩擦制動走行に移行することで解決できる。
言い換えれば運動エネルギーの減速走行への利用効率をある程度犠牲にして、惰性走行終了速度(摩擦制動走行開始速度)を上げ、惰性走行中の平均速度を一定値以上に確保するのである。
即ち、惰性走行開始速度vsから惰性走行終了速度vb間の惰性走行実行区間における運動エネルギー最大利用効率β
(数3)
β={(m・vs2/2)−(m・vb2/2)}/(m・vs2/2)
=(vs2−vb2)/vs2
を、許容できる利用効率の範囲内(例えばβ>0.7)に設定するとともに、惰性走行開始速度vs
に対応する惰性走行終了速度即ち摩擦制動走行開始速度vbを、惰性走行中の平均速度vi と惰性走行開始速度vs の比γ
(数4)
γ= vi /vs ={(vs +vb )/2}/vs =(vs +vb )/(2・vs )
が許容範囲(例えば(γ>0.7)となるように設定する。
上記対策によって、惰性走行による運動エネルギーの最大利用効率、惰性走行距離長大化による減速走行期間内での平均走行速度の低下、および惰性走行後の摩擦制動走行の安全化、のバランス最適化を図ることができる。
ここで、上記に、惰性走行開始速度vsにおける惰性走行減速度αi(vs)を惰性走行開始以降は一定値として利用するとしたが、この結果実惰性走行においては図2に示す如く、惰性走行開始速度vs からの惰性走行の結果、惰性走行終了速度(摩擦制動開始速度)vbで目標停止点から摩擦制動開始距離Db(vb)地点に到達せずに、図2Bの如く目標停止点までの残距離Dが D=(ΔDi1 +Db(vb) ) となる場合がある。この場合は、惰性走行速度が速度vb 到達後、速度vb での定速走行を目標停止点までの残距離DがD=Db(vb) となるまで行い、その後摩擦制動に移行する。また、図2Cの如く、惰性走行開始速度vs からの惰性走行の結果、速度がvb に達する以前の速度vb’ (vb’>vb)で目標停止点までの残距離Dが速度vb’ での摩擦制動距離Db(vb’)に対してD ≦ Db(vb’) となる場合は、その時点から摩擦制動走行に移行する。
上記補正制御によって、運動エネルギー利用への惰性走行減速度αi(vs)誤差による影響を極小に抑えることができる。
さらに、上記惰性走行減速度αi(vs)を、惰性走行開始速度vs以降の速度変化に対して一定値に設定することによる運動エネルギー利用効率の低下を極小にするための方策として、惰性走行減速度αi(vs) を実惰性走行によって学習・更新する方法もある。
これは、図2B に示す如く、惰性走行開始速度vs からの惰性走行によって速度がvb に達した時点での目標停止点までの残距離Dが、D=ΔDi1+Db(vb)である場合は、(数5)に示す如く、更新前の惰性走行減速度αi(vs)をαi(vs)’に、
(数5)
αi(vs)’ =(Di0/Di1 )・αi(vs)
また、図2Cに示す如く、惰性走行開始速度vs からの惰性走行によって速度がvb に達する以前に目標停止点までの残距離DがD < Db(vb’) の場合は、(数6)に示す如く、更新前の惰性走行減速度 αi (vs)をαi(vs)’に、
(数6)
αi(vs)’ ≒(Di0・αi(vs))−(ΔDb2・αb ) /Di2
各々更新して、次回以降のDi (vs) 算出のための惰性走行減速度αi(vs)とすることにより可能である。
ここで、
Di0 =(vs2−vb2)/{2・αi(vs)}
Di1 :惰性走行開始速度vs からの惰性走行によって速度がvb に達するまでの惰性走行距離実測値、(但しDi1<Di0 の場合)
Di2 :惰性走行開始速度vs からの惰性走行によって速度がvb’ に達するまでの惰性走行距離実測値、(但しDi2>Di0 の場合)
ΔDb2 :速度vb’ から速度vb までの摩擦制動距離実測値
αb :摩擦制動走行減速度
である。
従来の複雑な装置・制御が必要な、しかも運動エネルギー利用効率の低い、回生制動走行に代えての、簡易かつ高効率な本願発明による省エネルギー減速走行車両およびその制御方法は、あらゆる駆動源形態の車両に適用可能でありかつ有効であるばかりでなく、自動運転車に対しても、その機能・特性を生かした省エネルギー減速走行制御方法として有効である。
本願発明による 惰性走行+摩擦制動走行 の最適化の基本的考え方説明図、 本願発明による、惰性走行距離誤差への対応方法、の説明図 本願発明による減速走行制御手順例である。
本願発明実施には、車両現在位置特定、目標停止点位置特定、車両速度特定、車両現在位置−目標停止点間距離算出、惰性走行可能距離算出、機能が必要である。この要求を最も簡易に満足する方法はカーナビゲーション装置の一部改良による使用である。また、車両がカーナビゲーション装置を有していない場合でも、路側からの惰性走行開始点情報提供による方法で本願発明の簡易的な実施は可能である。
本願発明実施に必要な情報のうち車両現在位置はGPS受信機で、目標停止点位置は車両現在位置とカーナビゲーション装置が経路探索機能であらかじめ特定した経路から、また速度はGPSでの速度特定機能あるいは車両の速度情報から、各々特定が可能である。
車両現在位置−目標停止点間距離算出、惰性走行可能距離算出、もカーナビゲーション装置の演算処理機能を使用しての特定が可能である。
上記各種情報の特定、算出、およびその結果を用いての惰性走行・摩擦制動走行の実行・停止の制御手順例を図3に示す。
但し、車両速度および車両現在地の特定、および車両現在地−目標停止点間距離Dの算出は図3に示す処理手順のバックグラウンドで周期的に行うものとする。
図3において、
301は本願発明による省エネルギー減速走行処理開始点、
302は、車両が走行中か否かを判定する走行確認処理
303は、処理302で車両が走行中であることを確認できた場合、車両が次に停止すべき目標停止点の特定を行う目標停止点特定処理、
304は、(数1)式より、惰性走行可能距離Di を算出するDi算出処理、
305は、車両現在地−目標停止点間距離D と距離(Di +Db)の大小関係、即ち車両が惰性走行可能な領域にいるか否かの判定をする惰性走行可否判定処理、
306は、処理305で惰性走行可と判定された場合惰性走行に移行する、あるいは後述の処理308で摩擦制動移行不可の判定を得た場合惰性走行を継続する、惰性走行処理、
307は、車両速度v が摩擦制動移行速度vb以上か否かの判定を行う摩擦制動速度判定処理、
308は、車両現在地−目標停止点間距離Dと摩擦制動開始距離Db の比較によって車両が惰性走行を終了すべきか否か、即ち摩擦制動走行に移行すべきか否かの判定を行う、惰性走行終了判定処理、
309は、処理307で速度v が摩擦制動速度vb 以下であると判定された場合、惰性走行から速度vb での定速走行に移行する定速走行処理、
310は、定速走行中目標停止点までの残距離D が摩擦制動距離Db(vb)以下か否か判定を行う摩擦制動移行判定処理、
311は、処理308で惰性走行終了の判定が得られた場合、あるいは処理310で摩擦制動移行可の判定が得られた場合摩擦制動走行に移行する摩擦制動(移行)処理、
312は、車両が目標停止点に到達したか否かの判定を行う目標停止点到達判定処理、
313は、処理312で車両が目標停止点に到達したと判定した場合は車両を停止する車両停止処理、
314は、処理213での車両停止で、車両走行開始点から目標停止点までの一連の省エネルギー減速走行処理が終了したとして、今回の目標停止点を次の走行開始点としての走行に移行する省エネルギー減速走行処理再開移行点、
である。
ここで、惰性走行開始後の減速走行中の惰性走行から摩擦制動に移行する地点付近において、目標停止点が信号交差点で、信号が赤ではなく青信号であり、従って目標停止点が停止する必要のない状態であると(例えばドライバーの目視で、あるいは自動運転車におけるセンサー検知によって)確認できた場合は、その時点で、惰性走行あるいは摩擦制動による本願発明の減速走行を中止して、定速あるいは加速走行による通常走行に移行して青信号を無停止で通過することによって更なる省エネルギー化・低排出ガス化が可能となる。
車両停止点上流に、実施例1の如きカーナビゲーション装置利用による正確な惰性走行開始地点ではなく、例えば当該道路の制限速度を惰性走行開始速度vsとする一般的車両の平均的な惰性走行可能距離地点を設定し、この地点をカーナビゲーション装置内データベースに記憶・保存し、車両がこの地点に到達した場合、その旨をドライバーに通報する、
あるいはこの地点から目標停止点に向けての惰性走行開始可能の標識を路側に設け、走行中の車両ドライバーは前記標識を目視した時点で、自車の走行状態が惰性走行に移行に支障がないと判断した場合、惰性走行に移行する、
あるいは上記路側標識に代えて、路車間通信路側装置を設け、車側の路車間通信車側装置で路側装置からの惰性走行への移行可能情報を受信した場合には惰性走行に移行する、
等の方策により本願発明を簡易的に実施することができる。
この場合、惰性走行開始地点位置は多少不正確にはなるが、それでも運動エネルギー利用効率としては、従来の減速走行を回生制動で行う場合に比べて高効率となる。
本願発明による省エネルギー減速走行制御方法によって、車両の有する運動エネルギーの効率的利用が、回生制動を行う場合よりも高効率で、可能となる。
この省エネルギー減速走行制御方法は、電気自動車等モータを駆動源とする車両のみならず、ハイブリッド車両あるいはエンジン車両等への応用も可能である。
また、自動運転車においても、その利用者の運転負荷軽減機能によって、本願発明による目標停止点上流距離D=Di +Db 地点からの減速走行実施を自動化・簡易化でき、地球環境にも配慮した “人に優しい”車両としての更なる効果を上げての利用が可能である。
図1、図2、および(数1)〜(数6)において、
P1:速度vs での定速走行地点
P2:惰性走行開始点
P3:定速走行からの摩擦制動開始点
P4:惰性走行終了点、速度vb からの摩擦制動開始点
P5:目標停止点
m:車両質量
vs:定速走行速度、惰性走行開始速度
vb:惰性走行終了速度、摩擦制動開始速度
vi:惰性走行平均速度
D:現地点−目標停止点間距離
Di:惰性走行距離
Di(vs):初速度vs からの惰性走行距離
Di0:惰性走行開始速度vsにおける惰性走行開始点−惰性走行終了点間距離
Di1:惰性走行開始速度vsにおける惰性走行開始点−惰性走行終了点間実距離
但しDi0 >Di1
Di2:惰性走行開始速度vsにおける惰性走行開始点−惰性走行終了点間実距離
但しDi0 <Di2
Db:摩擦制動距離
Db0:速度vs からの摩擦制動距離
Db(v):速度v からの摩擦制動距離
Db(vb):速度vb からの摩擦制動距離
Db(vb’):速度vb’からの摩擦制動距離
ΔDi1 :速度vb での定速走行距離
ΔDb2 :速度vb’ からvb速度までの摩擦制動距離
αi:惰性走行減速度
αi(vs):惰性走行開始速度vsにおける惰性走行減速度
αi(vs)’:惰性走行開始速度vsにおける実惰性走行結果の学習による惰性走行減速度更新値
αb :摩擦制動走行減速度
β:惰性走行における運動エネルギー利用効率
γ:惰性走行開始速度に対する惰性走行平均速度の比
A:惰性走行状態0
B:惰性走行状態1
C:惰性走行状態2
この対策として大容量バッテリーに代えて大容量キャパシターを使う方法(特許文献2)もあるが、その車両への実装に際しての占有体積が大きく高価格でもあることから大容量バッテリーに全面的に置き換わるまでには至っていない。
また、運動エネルギーを電気エネルギーとして回生するのではなく、フライホイール等に機械エネルギーとして回生する方法(特許文献1、非特許文献1、2)も提案されているが、これもまた安全性あるいはコスト等の問題で一部特殊な使用法以外は実用化に至っていない。
即ち、図1において、速度vsからの制動(回生制動を含む)による走行距離は地点P3−地点P5間距離Db0(Db0<数10m) であるのに対し、速度vsからの地点P2−地点P4間の惰性走行とその後の地点P4−地点P5間の制動走行による減速走行距離は距離Di +距離Db となり、距離Di は通常数100mとなる。
即ち、運動エネルギーを単に摩擦制動走行で消費した場合の走行距離Db0は数10m以下であるのに対し惰性走行と摩擦制動走行を合理的に利用することによってその走行距離は数100mに拡大する。
但し上記惰性走行と摩擦制動走行の合理的実行には、車両の目標停止点位置、およびその上流数100m地点の惰性走行開始点の減速走行開始前時点での特定が必要になる。
これが減速走行に惰性走行を利用するに際しての第一の問題点である。
(数1)
Di(vs) =(vs2 −vb2)/(2・αi(vs))
(数2)
Db=vb2/(2・αb)
ここで、惰性走行減速度αi は(走行抵抗で決まり、走行抵抗は車両速度によって変化することから)車両の走行速度によって変化する。
但し、惰性走行開始後の速度変化による惰性走行減速度変化は、特に市街地走行時(vs ≦60km/h時)、惰性走行開始速度vs における惰性走行減速度αi(vs )値からの変化は少なく、αi(vs )一定、として扱うことでの本願発明実施上の問題はないことから、本願発明においては惰性走行開始から惰性走行終了までの間の惰性走行減速度は惰性走行開始時減速度値αi(vs)に一定に保たれるとして扱う。
また、摩擦制動走行減速度αb は、制動走行の確実性・安全性を確保できる一定値とする。
上記惰性走行距離の長大化による惰性走行減速度、車両停止点、惰性走行開始点の特定以外にも問題がある。それは惰性走行距離の長大化による惰性走行の間の平均速度の低下である。これが惰性走行による運動エネルギーの走行への効果的利用に際しての第二の問題点である。
この問題は、惰性走行開始点からの惰性走行可能距離を、極大化することをやめて、惰性走行中その速度が大きく低下する前に惰性走行を停止して摩擦制動走行に移行することで解決できる。
言い換えれば運動エネルギーの減速走行への利用効率をある程度犠牲にして、惰性走行終了速度(摩擦制動走行開始速度)を上げ、惰性走行中の平均速度を一定値以上に確保するのである。
ここで、上記に、惰性走行開始速度vsにおける惰性走行減速度αi(vs)を惰性走行開始以降は一定値として利用するとしたが、この結果実惰性走行においては図2に示す如く、惰性走行開始速度vs からの惰性走行の結果、惰性走行終了速度(摩擦制動走行開始速度)vbで目標停止点から摩擦制動走行開始距離Db(vb)地点に到達せずに、図2Bの如く目標停止点までの残距離Dが D=(ΔDi1 +Db(vb) ) となる場合がある。この場合は、惰性走行速度が速度vb 到達後、速度vb での定速走行を目標停止点までの残距離DがD=Db(vb) となるまで行い、その後摩擦制動走行に移行する。また、図2Cの如く、惰性走行開始速度vs からの惰性走行の結果、速度がvb に達する以前の速度vb’ (vb’>vb)で目標停止点までの残距離Dが速度vb’ での摩擦制動走行距離Db(vb’)に対してD ≦ Db(vb’) となる場合は、その時点から摩擦制動走行に移行する。
上記補正制御によって、運動エネルギー利用への惰性走行減速度αi(vs)誤差による影響を極小に抑えることができる。
さらに、上記惰性走行減速度αi(vs)を、惰性走行開始速度vs以降の速度変化に対して一定値に設定することによる運動エネルギー利用効率の低下を極小にするための方策として、惰性走行減速度αi(vs) を実惰性走行によって学習・更新する方法もある。
これは、図2B に示す如く、惰性走行開始速度vs からの惰性走行によって速度がvb に達した時点での目標停止点までの残距離Dが、D=ΔDi1+Db(vb)である場合は、(数5)に示す如く、更新前の惰性走行減速度αi(vs)をαi(vs)’に、
(数5)
αi(vs)’ =(Di0/Di1 )・αi(vs)
また、図2Cに示す如く、惰性走行開始速度vs からの惰性走行によって速度がvb に達する以前に速度vb'で目標停止点までの残距離DがD ≦ Db(vb’) (但し、Db(vb’)=vb’ 2 /(2・αb ))
の場合は、(数6)に示す如く、更新前の惰性走行減速度 αi (vs)をαi(vs)’に、
(数6)
αi(vs)’ ≒{(Di0・αi(vs))−(ΔDb2・αb )} /Di2
各々更新して、次回以降のDi (vs) 算出のための惰性走行減速度αi(vs)とすることにより可能である。
ここで、
Di0 =(vs2−vb2)/{2・αi(vs)}
Di1 :惰性走行開始速度vs からの惰性走行によって速度がvb に達するまでの惰性走行距離、(但しDi1<Di0 の場合)
Di2 :惰性走行開始速度vs からの惰性走行によって速度がvb’ に達するまでの惰性走行距離、(但しDi2>Di0 の場合)
ΔDb2 :速度vb’ から速度vb までの摩擦制動走行距離
αb :摩擦制動走行減速度
である。
従来の複雑な装置・制御が必要な、しかも運動エネルギー利用効率の低い、回生制動走行に代えての、簡易かつ高効率な本願発明による省エネルギー減速走行車両およびその制御方法は、あらゆる駆動源形態の車両に適用可能かつ有効であるばかりでなく、自動運転車に対しても、その機能・特性を生かした省エネルギー減速走行制御方法として有効である。
本願発明実施には、車両現在位置特定、目標停止点位置特定、車両速度特定、車両現在位置−目標停止点間距離算出、惰性走行可能距離算出、の各機能が必要である。この要求を最も簡易に満足する方法はカーナビゲーション装置の一部改良による使用である。また、車両がカーナビゲーション装置を有していない場合でも、路側からの惰性走行開始点情報提供による方法で本願発明の簡易的な実施は可能である。
図3において、
301は本願発明による省エネルギー減速走行処理開始点、
302は、車両が走行中か否かを判定する走行確認処理
303は、処理302で車両が走行中であることを確認できた場合、車両が次に停止すべき目標停止点の特定を行う目標停止点特定処理、
304は、(数1)式より、惰性走行可能距離Di を算出するDi算出処理、
305は、車両現在地−目標停止点間距離D と距離(Di +Db)の大小関係、即ち車両が惰性走行可能な領域にあるか否かの判定をする惰性走行可否判定処理、
306は、処理305で惰性走行可と判定された場合惰性走行に移行する、あるいは後述の処理308で摩擦制動走行移行不可の判定を得た場合惰性走行を継続する、惰性走行処理、
307は、車両速度v が摩擦制動走行移行速度vb以上か否かの判定を行う摩擦制動走行速度判定処理、
308は、車両現在地−目標停止点間距離Dと摩擦制動走行開始距離Db の比較によって車両が惰性走行を終了すべきか否か、即ち摩擦制動走行に移行すべきか否かの判定を行う、惰性走行終了判定処理、
309は、処理307で速度v が摩擦制動走行速度vb 以下であると判定された場合、惰性走行から速度vb での定速走行に移行する定速走行処理、
310は、定速走行中目標停止点までの残距離D が摩擦制動走行距離Db(vb)以下か否か判定を行う摩擦制動走行移行判定処理、
311は、処理308で惰性走行終了の判定が得られた場合、あるいは処理310で摩擦制動走行移行可の判定が得られた場合摩擦制動走行に移行する摩擦制動走行(移行)処理、
312は、車両が目標停止点に到達したか否かの判定を行う目標停止点到達判定処理、
313は、処理312で車両が目標停止点に到達したと判定した場合は車両を停止する車両停止処理、
314は、処理213での車両停止で、車両走行開始点から目標停止点までの一連の省エネルギー減速走行処理が終了したとして、今回の目標停止点を次の走行開始点としての走行に移行する省エネルギー減速走行処理再開移行点、
である。
ここで、惰性走行開始後の減速走行中の惰性走行から摩擦制動走行に移行する地点付近において、目標停止点が信号交差点で、信号が(赤ではなく)青信号であり、従って目標停止点が停止する必要のない状態であると(例えばドライバーの目視で、あるいは自動運転車におけるセンサー検知によって)確認できた場合は、その時点で、惰性走行あるいは摩擦制動走行による本願発明の減速走行を中止して、定速あるいは加速走行による通常走行に移行して青信号を無停止で通過することによって更なる省エネルギー化・低排出ガス化が可能となる。
図1、図2、および(数1)〜(数6)において、
P1:速度vs での定速走行地点
P2:惰性走行開始点
P3:定速走行からの摩擦制動走行開始点
P4:惰性走行終了点、速度vb からの摩擦制動走行開始点
P5:目標停止点
m:車両質量
vs:定速走行速度、惰性走行開始速度
vb:惰性走行終了速度、摩擦制動走行開始速度
vi:惰性走行平均速度
D:現地点−目標停止点間距離
Di:惰性走行距離
Di(vs):初速度vs からの惰性走行距離
Di0:惰性走行開始速度vsにおける惰性走行開始点−惰性走行終了点間距離
Di1:惰性走行開始速度vsにおける惰性走行開始点−惰性走行終了点間実距離
但しDi0 >Di1
Di2:惰性走行開始速度vsにおける惰性走行開始点−惰性走行終了点間実距離
但しDi0 <Di2
Db:摩擦制動走行距離
Db0:速度vs からの摩擦制動走行距離
Db(v):速度v からの摩擦制動走行距離
Db(vb):速度vb からの摩擦制動走行距離
Db(vb’):速度vb’からの摩擦制動走行距離
ΔDi1 :速度vb での定速走行距離
ΔDb2 :速度vb’ からvb速度までの摩擦制動走行距離
αi:惰性走行減速度
αi(vs):惰性走行開始速度vsにおける惰性走行減速度
αi(vs)’:惰性走行開始速度vsにおける実惰性走行結果の学習による惰性走行減速度更新値
αb :摩擦制動走行減速度
β:惰性走行における運動エネルギー利用効率
γ:惰性走行開始速度に対する惰性走行平均速度の比
A:惰性走行状態0
B:惰性走行状態1
C:惰性走行状態2


ここで、上記に、惰性走行開始速度vsにおける惰性走行減速度αi(vs)を惰性走行開始以降は一定値として利用するとしたが、この結果実惰性走行においては図2に示す如く、惰性走行開始速度vs からの惰性走行の結果、惰性走行終了速度(摩擦制動走行開始速度)vbで目標停止点から摩擦制動走行開始距離Db(vb)地点に到達せずに、図2の直線Bの如く目標停止点までの残距離DがD=Db(vb)+ΔDi1 、(但し、ΔDi1>0) となる場合がある。この場合は、惰性走行速度が速度vb 到達後、速度vb での定速走行を目標停止点までの残距離DがD=Db(vb) となるまで行い、その後摩擦制動走行に移行する。また、図2の直線Cの如く、惰性走行開始速度vs からの惰性走行の結果、速度がvb に達する以前の速度vb’ (vb’>vb)で目標停止点までの残距離Dが速度vb’ での摩擦制動走行距離Db(vb’)に対してD ≦ Db(vb’) となる場合は、その時点から摩擦制動走行に移行する。
上記補正制御によって、運動エネルギー利用への惰性走行減速度αi(vs)誤差による影響を極小に抑えることができる。
さらに、上記惰性走行減速度αi(vs)を、惰性走行開始速度vs以降の速度変化に対して一定値に設定することによる運動エネルギー利用効率の低下を極小にするための方策として、惰性走行減速度αi(vs) を実惰性走行によって学習・更新する方法もある。
これは、図2の直線B に示す如く、惰性走行開始速度vs からの惰性走行によって速度がvb に達した時点での目標停止点までの残距離Dが、D=ΔDi1+Db(vb)である場合は、(数5)に示す如く、更新前の惰性走行減速度αi(vs)をαi(vs)’に、
(数5)
αi(vs)’ =(Di0/Di1 )・αi(vs)
また、図2の直線Cに示す如く、惰性走行開始速度vs からの惰性走行によって速度がvb に達する以前に速度vb'で目標停止点までの残距離DがD ≦ Db(vb’) (但し、Db(vb’)=vb’ 2 /(2・αb ))
の場合は、(数6)に示す如く、更新前の惰性走行減速度 αi (vs)をαi(vs)’に、
(数6)
αi(vs)’ ={(Di0・αi(vs))−(ΔDb2・αb )} /Di2
各々更新して、次回以降のDi (vs) 算出のための惰性走行減速度αi(vs)とすることにより可能である。
ここで、
Di0 =(vs2−vb2)/{2・αi(vs)}
Di1 :惰性走行開始速度vs からの惰性走行によって速度がvb に達するまでの惰性走行距離、(但しDi1<Di0 の場合)
Di2 :惰性走行開始速度vs からの惰性走行によって速度がvb’ に達するまでの惰性走行距離、(但しDi2>Di0 の場合)
ΔDb2 :速度vb’ から速度vb までの摩擦制動走行距離
αb :摩擦制動走行減速度
である。
ここで、惰性走行開始後の減速走行中の惰性走行から摩擦制動走行に移行する地点付近において、目標停止点である信号交差点の信号状態を(例えばドライバーの目視で、あるいは自動運転車におけるセンサー検知によって)確認し、信号が青信号であり、従って目標停止点が停止する必要のない状態であると確認できた場合は、その時点で、惰性走行あるいは摩擦制動走行による本願発明の減速走行を中止し、通常の信号交差点青信号通過走行に移行して信号交差点を通過することによって更なる省エネルギー化・低排出ガス化が可能となる。
即ち、惰性走行開始速度vsから惰性走行終了速度vb間の惰性走行実行区間における運動エネルギー最大利用効率β
(数3)
β={(m・vs2/2)−(m・vb2/2)}/(m・vs2/2)
=(vs2−vb2)/vs2
を、許容できる利用効率の範囲内(例えばβ>0.7)に設定するとともに、惰性走行開始速度vs
に対応する惰性走行終了速度即ち摩擦制動走行開始速度vbを、惰性走行中の平均速度vi と惰性走行開始速度vs の比γ
(数4)
γ= vi /vs ≒{(vs +vb )/2}/vs =(vs +vb )/(2・vs )
が許容範囲(例えば(γ>0.7)となるように設定する。
307は、車両速度v が摩擦制動移行速度vb以上か否かの判定を行う摩擦制動速度判定処理、
308は、車両現在地−目標停止点間距離Dと摩擦制動開始距離Db の比較によって車両が惰性走行を終了すべきか否か、即ち摩擦制動走行に移行すべきか否かの判定を行う、惰性走行終了判定処理、
309は、処理307で速度v が摩擦制動速度vb 以下であると判定された場合、惰性走行から速度vb での定速走行に移行する定速走行処理、
310は、定速走行中目標停止点までの残距離D が摩擦制動距離Db(vb)以下か否か判定を行う摩擦制動移行判定処理、
311は、処理308で惰性走行終了の判定が得られた場合、あるいは処理310で摩擦制動移行可の判定が得られた場合摩擦制動走行に移行する摩擦制動(移行)処理、
312は、車両が目標停止点に到達したか否かの判定を行う目標停止点到達判定処理、
313は、処理312で車両が目標停止点に到達したと判定した場合は車両を停止する車両停止処理、
314は、処理313での車両停止で、車両走行開始点から目標停止点までの一連の省エネルギー減速走行処理が終了したとして、今回の目標停止点を次の走行開始点としての走行に移行する省エネルギー減速走行処理再開移行点、
である。
車両停止点上流に、実施例1の如きカーナビゲーション装置利用による正確な惰性走行開始地点ではなく、例えば当該道路の制限速度を惰性走行開始速度vsとする一般的車両の平均的な惰性走行可能距離地点を設定し、この地点をカーナビゲーション装置内データベースに記憶・保存し、車両がこの地点に到達した場合、その旨をドライバーに通報する、
あるいはこの地点から目標停止点に向けての惰性走行開始可能の標識を路側に設け、走行中の車両ドライバーは前記標識を目視した時点で、自車の走行状態が惰性走行に移行に支障がないと判断した場合、惰性走行に移行する、
あるいは上記路側標識に代えて、路車間通信路側装置を設け、車側の路車間通信車側装置で路側装置からの惰性走行への移行可能情報を受信した場合には惰性走行に移行する、
等の方策により本願発明を簡易的に実施することができる。
この場合、惰性走行開始地点位置は、個々の車両に対しては、多少不正確にはなるが、それでも運動エネルギー利用効率としては、従来の減速走行を摩擦制動あるいは回生制動で行う場合に比べて高効率となる。
本願発明は、加速走行によって車両が獲得した運動エネルギーを一定以上の利用効率で車両の省エネルギー・低排出ガス減速走行に活かす省エネルギー減速走行制御方法に関する。
即ち、惰性走行開始速度vsから惰性走行終了速度vb間の惰性走行実行区間における運動エネルギー最大利用効率β
(数3)
β={(m・vs2/2)−(m・vb2/2)}/(m・vs2/2)
=(vs2−vb2)/vs2
を、許容できる利用効率の範囲内(例えばβ>0.7)に設定するとともに、惰性走行開
始速度vsに対応する惰性走行終了速度即ち摩擦制動走行開始速度vbを、惰性走行開始速度vsに対する惰性走行中の平均速度vi の比γ
(数4)
γ= vi /vs ≒(vs +vb )/(2・vs )
が許容範囲(例えば(γ>0.7)となるように設定する。
従来の複雑な装置・制御が必要な、しかも運動エネルギー利用効率の低い、回生制動走行に代えての、簡易かつ高効率な本願発明による省エネルギー減速走行制御方法は、あらゆる駆動源形態の車両に適用可能かつ有効であるばかりでなく、自動運転車に対しても、その機能・特性を生かした省エネルギー減速走行制御方法として有効である。

Claims (7)

  1. 加速走行によって獲得した運動エネルギーを、回生制動走行に代えて、惰性走行開始地点−惰性走行終了地点間距離Di の惰性走行と惰性走行終了地点(摩擦制動開始地点)−目標停止地点間距離Dbの摩擦制動走行で直接消費して、距離D(=Di +Db)の減速走行を行うことを特徴とする省エネルギー減速走行車両およびその制御方法。
  2. 惰性走行終了地点速度vb は、惰性走行による運動エネルギー最大利用効率β、および惰性走行開始速度vsに対する惰性走行の間の平均速度viの比γ、が共に許容できる一定値以上となるよう設定することを特徴とする省エネルギー減速走行車両およびその制御方法。
    但し
    β={(vs2−vb2) /vs2)}
    vi =(vs+vb) /2
    γ={(vs+vb) /(2・vs)}
  3. 惰性走行開始地点−惰性走行終了地点間距離Di は、惰性走行開始速度vsに対応して次式
    Di(vs)=(vs2 −vb2)/(2・αi(vs))
    より、また摩擦制動開始地点−目標停止点間距離Dbは、摩擦制動開始速度に対応して次式
    Db=vb2/(2・αb)
    より各々特定されることを特徴とする省エネルギー減速走行車両およびその制御方法。
    ここで、
    αi(vs):惰性走行開始速度vsに対応し、惰性走行終了までの間一定値とした惰性走行減速度
    αb :摩擦制動減速度
    である。
  4. 惰性走行開始速度vs からの惰性走行によって速度がvb に達した時点での目標停止点までの残距離Dが、D=Db(vb)+ΔD1 である場合は距離ΔD1の間を速度vb の定速走行で走行し、その後は摩擦制動走行に移行して目標停止点に向かう、
    また、惰性走行開始速度vs からの惰性走行によって速度がvb’(但しvb’ >vb )時点で目標停止点までの残距離DがD ≦{vb’2/(2・αb)} となる場合は、その地点から摩擦制動に移行して、目標停止点に向かう、ことを特徴とする省エネルギー減速走行車両およびその制御方法。
  5. 惰性走行開始速度vs からの惰性走行によって速度がvb に達した時点での目標停止点までの残距離Dが、D=ΔDi1+Db(vb)である場合は更新前の惰性走行減速度αi(vs)をαi(vs)’
    αi(vs)’ =(Di0/Di1 )・αi(vs)
    に、
    また、惰性走行開始速度vs からの惰性走行によって速度がvb に達する以前に目標停止点までの残距離DがD < Db(vb’) の場合は、先の惰性走行減速度
    αi (vs)をαi(vs)’
    αi(vs)’ ≒(Di0・αi(vs))−(ΔDb2・αb ) /Di2
    に、各々更新して、次回以降のDi (vs) 算出のための惰性走行減速度αi(vs)とすることを特徴とする省エネルギー減速走行車両およびその制御方法

    但し、
    Di0 =(vs2−vb2)/{2・αi(vs)}
    Di1 :惰性走行開始速度vs からの惰性走行によって速度がvb に達するまでの惰性走行距離実測値
    Di2 :惰性走行開始速度vs からの惰性走行によって速度がvb’ に達するまでの惰性走行距離実測値
    ΔDb2 :速度vb’ から速度vb までの摩擦制動距離実測値
    αb :制動走行減速度
    である。
  6. 車両の目標停止点上流一定距離D0地点の路側に設けられた表示板あるいは路車間通信路側装置による車両運転者(あるいは表示板視認装置)の惰性走行開始点視認、あるいは車両の路車間通信車側装置による情報受信、によって惰性走行を開始することを特徴とする省エネルギー減速走行車両およびその制御方法。
    但し
    D0 =Di0(vs)+Db(vb)
    Di0(vs) :惰性走行開始速度vs に対応した惰性走行距離標準値
    Db(vb) :摩擦制動開始速度vb での摩擦制動距離である。
  7. 減速走行中の惰性走行から摩擦制動に移行する地点付近において、目標停止点である信号交差点信号が赤ではなく青信号であり、従って車両が目標停止点で停止する必要のない状態であると(例えばドライバーの目視で、あるいは自動運転車におけるセンサー検知によって)確認できた場合は、その時点で、惰性走行あるいは摩擦制動による減速走行を中止して、定速あるいは加速走行による通常走行に移行することを特徴とする省エネルギー減速走行車両およびその制御方法。
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