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JP2017053776A - 回転角検出用磁石、回転角検出装置及び回転角検出用磁石の製造方法 - Google Patents

回転角検出用磁石、回転角検出装置及び回転角検出用磁石の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】小さい形状であっても、着磁の作業性が良好であり、しかもセンサ素子までの距離を大きくできる径2極型磁石である回転角検出用磁石、サイズの小型化を図れる回転角検出装置、及び、小型の回転角検出用磁石を製造できる回転角検出用磁石の製造方法を提供する。【解決手段】磁石1は、全体が略円板状をなして、その径方向に着磁されており、中央部は凸形状部分11となっており、凸形状部分11は、着磁方向に対向して中央部側に傾斜する一対の傾斜部12、12と、一対の傾斜部12、12に連なる平坦部13とを有する。平坦部13の長手寸法は磁石1の直径に略等しい。平坦部13の上方に、磁石1からの漏洩磁束成分を検出するセンサ素子を設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、回転する被検出物の回転角を磁気的に検出する際に使用される回転角検出用磁石、該回転角検出用磁石を備えて被検出物の回転角を検出する回転角検出装置、及び前記回転角検出用磁石を製造する回転角検出用磁石の製造方法に関する。
回転する被検出物の回転角を磁気的に検出する検出装置に使用される磁石の形状は略円板状であることが一般的である。そして、この略円板状の磁石は、その着磁方向の違いにより2つのタイプに類別される。
一方のタイプは、半円分の各領域にN極とS極とを1極ずつ着磁させて、着磁方向を回転軸と直交する径方向としたものであり、径2極着磁型磁石と呼ばれる。他方のタイプは、回転軸方向に沿って異極を着磁させて、着磁方向を回転軸方向と平行にしたものであり、面2極着磁型磁石と呼ばれる。特許文献1には、このような径2極着磁型磁石または面2極着磁型磁石を使用した回転角検出器が開示されている。
特開2010−160036号公報
磁石の着磁方向が何れであっても、磁気検出用のセンサ素子は、回転軸と直交する方向の漏洩磁束成分を検出しており、何れの着磁型の磁石を使用するかは、磁石とセンサ素子との間の距離、センサ素子の感度、磁石の磁力の強さ等を考慮して決定される。
面2極着磁型磁石の場合には、漏洩磁束が磁石表面から遠くへ到達し易くなるため、磁石とセンサ素子との間の距離を大きくとれる。これに対して、径2極着磁型磁石の場合には、漏洩磁束が磁石表面よりも遠くへ到達し難くなるため、センサ素子を磁石近傍に配置せざるを得なくなる。磁石とセンサ素子との距離を大きくとれると、例えばセンサ素子を制御基板などに固定するためのモールド樹脂を厚くしたり、非磁性ステンレスなどのカバーで覆ったりすることが可能になるため、構造上の信頼性が向上するし、構造設計の自由度も増大する。よって、磁石とセンサ素子との間の距離は大きいほど有利な点が多い。
一方で、面2極着磁型磁石と径2極着磁型磁石とでは、着磁の作業性が著しく異なる。面2極に着磁する場合には、磁石の寸法に合わせた専用の着磁ヨーク(着磁コイル及び鉄ヨークを組み合わせたもの)を用いて、磁石を1個ずつ着磁するのが一般的である。これは、着磁に必要な磁界強度が2テスラ以上とかなり大きいので、一度に複数の磁石を着磁するための磁気回路を構成するのが困難なためである。一方、径2極に着磁する場合には、空心コイルを用いることで2テスラ以上の磁界強度を比較的大きな空間で容易に発生し得るため、大量の磁石を一度に径2極へ着磁できる。つまり、径2極着磁は低コストで大量生産向きの着磁方式と言える。
以上のように、径2極着磁型磁石は、着磁の作業性が良好であるという利点を有する反面、センサ素子との距離を大きくとり難いという欠点がある。
磁石とセンサ素子との距離を大きくする対策として、特許文献1における径2極着磁型磁石では、略円板状の磁石におけるセンサ素子との対向面を周囲より窪ませた形状としている。しかしながら、特許文献1にあっては、磁石におけるセンサ素子との対向面(磁石の中央部)のみを窪ませただけであり、センサ素子に対向しない磁石の縁部はそのままである。そのため、センサ素子を固定する制御基板との距離は依然として短いままであるので、構造上の信頼性は向上しない。また、所要の検出感度を得るために磁石の大きさを保とうとすれば、磁石の直径を長くせざるを得ず、磁石の寸法、及びこの磁石を用いた検出器のサイズが大きくなるという問題がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、小さい形状であっても、着磁の作業性が良好であり、しかもセンサ素子までの距離を大きくできる径2極着磁型磁石である回転角検出用磁石、サイズの小型化を図れる回転角検出装置、及び、小型の回転角検出用磁石を製造できる回転角検出用磁石の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る回転角検出用磁石は、回転角を磁気的に検出する際に使用される回転角検出用磁石において、径方向に着磁された略円板状をなしており、中央部は凸形状部分となっており、該凸形状部分は、着磁方向に対向して中央部側に傾斜する一対の傾斜部と、該一対の傾斜部に連なる平坦部とを有し、前記平坦部の長手寸法は直径に略等しいことを特徴とする。
本発明の回転角検出用磁石は、全体が略円板状をなしていて、その径方向に着磁されており、着磁方向に対向して中央部側に傾斜する一対の傾斜部と、この一対の傾斜部に連なる平坦部とからなる凸形状部分を中央部に有している。また、平坦部の長手寸法は直径に略等しい。小型であっても、センサ素子に対向する中央部にこのような凸形状部分を設けているためセンサ素子との距離を大きくできると共に、径2極着磁であるため着磁は容易に行える。
本発明に係る回転角検出用磁石は、前記平坦部の短手寸法は直径の1/4以上1/2以下であって、自身の回転面と前記傾斜部とのなす角度は30度以上60度以下であることを特徴とする。
本発明の回転角検出用磁石では、略矩形状をなす平坦部の長手寸法は直径に略等しく、短手寸法は直径の1/4以上1/2以下であり、傾斜部の傾斜角度(自身の回転面と前記傾斜部とのなす角度、すなわち、回転角検出装置に組み込まれた場合に、回転軸に直交する回転面と傾斜部とのなす角度)は30度以上60度以下である。よって、比較的小型の形状であっても漏洩磁束を遠くへ到達させることができ、遠く離れた位置でのセンサ素子の配置を可能とする。
本発明に係る回転角検出装置は、回転する被検出物の回転角を検出する回転角検出装置において、前記被検出物に取り付けられて回転する回転軸と、該回転軸と一体的に回転する上述した回転角検出用磁石と、該回転角検出用磁石の回転による前記回転軸と直交する方向の漏洩磁束成分を検出するセンサ素子とを備えることを特徴とする。
本発明の回転角検出装置では、センサ素子が、上記の回転角検出用磁石の回転による回転軸と直交する方向の漏洩磁束成分を検出し、この検出結果に基づいて被検出物の回転角を求める。
本発明に係る回転角検出装置は、前記センサ素子は、前記回転角検出用磁石の前記平坦部に対向して配置されていることを特徴とする。
本発明の回転角検出装置では、回転角検出用磁石の平坦部にセンサ素子を対向配置している。よって、回転角検出用磁石とセンサ素子との軸ズレが生じても検出精度は損なわれない。
本発明に係る回転角検出装置は、前記回転角検出用磁石を固定するための爪部を有する金属製の固定治具を更に備えることを特徴とする。
本発明の回転角検出装置では、金属製の固定治具の爪部にて回転角検出用磁石を固定する。よって、回転角検出用磁石が回転軸と確実に一体的に回転するため、回転角の検出精度は高くなる。
本発明に係る回転角検出用磁石の製造方法は、回転角を磁気的に検出する際に使用される回転角検出用磁石を製造する方法において、磁性粉と熱硬化性樹脂との混合物を圧縮成形して上述した回転角検出用磁石を製造することを特徴とする。
本発明の回転角検出用磁石の製造方法では、圧縮成形により回転角検出用磁石を製造する。よって、射出成形に比べて材料に占める磁性粉の割合を大きくできて、小型でありながら必要十分な磁力を有する回転角検出用磁石を製造できる。
本発明によれば、小型の形状であっても着磁の作業性が良好であり、しかもセンサ素子までの距離を大きくできる径2極着磁型の回転角検出用磁石を提供できる、また、この回転角検出用磁石を使用した検出精度が高い回転角検出装置を提供できる。さらに、この小型であって必要十分な磁力を有する回転角検出用磁石を製造できる。
本発明に係る回転角検出用磁石を示す斜視図である。 本発明に係る回転角検出装置の全体構成を示す斜視図である。 本発明に係る回転角検出装置を示す断面図、側面図及び上面図である。 本発明に係る回転角検出用磁石における各寸法を表す上面図及び側面図である。 各実施例における回転角検出用磁石の各寸法、及びセンサ素子間の距離を表す図表である。 従来例と比較例と実施例とにおける磁石の直径、着磁方式、及びセンサ素子間の距離を表す図表である。 比較例と実施例とにおける磁石の形状及び磁界方向分布を示す概略図である。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る回転角検出用磁石を示す斜視図である。
本発明に係る回転角検出用磁石1(以下、単に磁石1という)は、例えばNd−Fe−B系のボンド磁石であり、全体として略円板状をなしている。磁石1は、回転方向に180度ずつ2等分する各領域にN極及びS極が1極ずつ着磁されており、径2極型着磁磁石である。
磁石1の中央部は、上方側に(後述するセンサ素子4と対向する側に)突出する凸形状部分11となっている。凸形状部分11は、着磁方向(図1の矢符方向)に対向して中央部側に傾斜する一対の傾斜部12、12と、該一対の傾斜部12、12に連なる平坦部13とを有している。言い換えると、この凸形状部分11では、着磁方向から見た輪郭は傾斜がない矩形状をなしており、着磁方向から90度回転した方向から見た輪郭は、上方に向かう左右対称な一対の傾斜を両端部に有しており、この一対の傾斜に連なった平坦を中央部に有している。
平坦部13の上面である平坦面は、着磁方向を短手寸法、また着磁方向に直交する方向を長手寸法とした短冊状をなしている。この短冊状の長手寸法は、磁石1の直径にほぼ等しく、短手寸法は磁石1の直径の1/4以上1/2以下である。また、傾斜部12、12の上面は傾斜面であり、傾斜部12、12の傾斜角度は30度以上60度以下である。この傾斜角度は、磁石1の回転面と傾斜部12、12とのなす角度である。
図2は、本発明に係る回転角検出装置の全体構成を示す斜視図である。また、図3は、本発明に係る回転角検出装置を示す断面図、側面図及び上面図である。回転角検出装置10は、図1に構成を示す前述した磁石1と、回転する被検出物(図示せず)に例えば締結により取り付けられて軸心周りに回転する回転軸2と、磁石1を支持固定する固定治具3と、磁石1からの漏洩磁束を検出するセンサ素子4と、センサ素子4に接続された算出部5とを備えている。
固定治具3は、例えば鉄製であって、薄板状をなしている。固定治具3は、磁石1の下面及び側面部を覆っており、着磁方向の両側に設けられた爪部3a、3aにより磁石1を固定している。磁石1の上面は、固定治具3にて覆われておらず、傾斜部12、12の傾斜面と、平坦部13の短冊状の平坦面とは開放されている。
回転軸2は、長尺の円柱状をなしており、圧入に耐えられるように例えばステンレス鋼などの低炭素鋼からなる。回転軸2の一端は、固定治具3の中心にかしめ固定されている。回転角の検出時には、回転軸2の他端が被検出物に取り付けられて、被検出物の回転に応じて、回転軸2、固定治具3及び磁石1が一体的に回転するようになっている。
センサ素子4は、磁石1の平坦部13の上方に適長距離(d)だけ離隔して(図3参照)設けられている。センサ素子4は、磁界の向きの変化によって出力が変化するAMR素子またはGMR素子などの磁気検出素子である。なお、磁石1からのセンサ素子4までの距離dは、センサ素子4の感度、磁石1の磁力の強さなどを考慮して適切に設定すれば良い。
センサ素子4は、磁石1からの回転軸2と直交する方向の漏洩磁束を検出して算出部5に出力する。算出部5は、センサ素子4からの出力結果に基づいて被検出物の回転角を算出する。
磁石1の中央部に平坦部13を設けており、平坦部13の上方にセンサ素子4を設けているので、磁石1とセンサ素子4との間に軸ズレが生じた場合でも、検出機能が損なわれ難くなる。よって、平坦部13の短寸の幅は、軸ズレの設計値と略等しくすることが好ましい。
次に、上述したような本発明に係る磁石1の製造方法について説明する。本発明の磁石1は、圧縮成形法を用いて具体的には以下のような手順で製造する。
まず、異方性Nd−Fe−B系磁性粉末に、熱硬化性樹脂(例えばエポキシ樹脂)を添加混合して材料を得る。熱硬化性樹脂は多く含まれると、磁石の磁気特性が低下するので、1質量%以上8質量%以下の添加が好ましい。
次いで、得られた材料を成形機内の所定温度のプレス金型に充填し、成形機にて成形圧力を加えて所定形状に賦形しながら空心コイルにより圧下方向に垂直な磁界を印加して着磁することにより、径2極着磁された図1に示すような磁石1を製造する。なお、等方性の磁性粉末を使用する場合には、磁界を印加して成形する必要がない。
なお、使用する磁性粉末は、異方性Nd−Fe−B系磁性粉末以外に、ハードフェライト粉末、Sm−Fe−N系磁性粉末、Sm−Co系磁性粉末がある。また、異方性Nd−Fe−B系磁性粉末には、熱硬化性樹脂に加えて、滑材を添加してよい。滑材としては例えばステアリン酸カルシウムがある。添加量は0.1質量%以上2質量%以下が好ましい。
圧縮成形法では、射出成形法に比べて、材料の大きな流動性が要求されないので、材料における磁性粉末の充填率(割合)を大きくすることができる。よって、本発明では、圧縮成形法により磁石1を製造するので、射出成形に比べて、上述したような形状をなす小型で磁気特性が良い磁石1を製造できる。
次に、上述したような本発明に係る磁石1の具体的な実施例について説明する。図4は、本発明に係る回転角検出用磁石における各寸法を表す上面図及び側面図であり、図5は、各実施例(実施例1−3)における回転角検出用磁石の各寸法、及び、センサ素子間の距離を表す図表である。
図4及び図5にあって、Φ(mm)は磁石1の直径を表し、h(mm)は磁石1の高さ(下面から平坦部13の上面までの距離)を表し、w(mm)は平坦部13における短寸の幅を表し、θ(度)は、傾斜部12の傾斜角度を表しており、回転軸2と直交する磁石1の回転面と磁石1の傾斜部12とのなす角度である傾斜部の12の傾斜角を表す。また、図5に示すd(mm)は、前述したように磁石1及びセンサ素子4間の距離を表しており、各実施例にあって、Φ、h、w、θを変更した場合に、センサ素子4の感度を50mTとしたときの距離を表している。
なお、回転角検出装置は被検出物に比べて極めて小さくすることが一般的であるので、使用される磁石の直径(Φ)は5〜30mm程度、より好ましくは10〜20mm程度が望まれる。よって、実施例として、図5に示すように、直径(Φ)がそれぞれ、10mm、15mm、20mmである3種の実施例1−3を提示している。
本発明の磁石1では、平坦部13は短冊状をなしており、平坦部13の長手寸法は直径(Φ)に略等しく、平坦部13の短手寸法(w)は直径(Φ)の1/4以上1/2以下であって、傾斜部12の傾斜角(θ)は30度以上60度以下であることが好ましい。好ましい理由は、以下の通りである。
磁石1の平坦部13の短手寸法(w)が直径(Φ)の1/4未満になって小さすぎる場合には、磁界の均一な領域が狭くなるため、センサ素子4と磁石1との組付け精度を高める必要性が生じて使い勝手が悪くなる。一方、短手寸法(w)が直径(Φ)の1/2を超えて大きすぎる場合には、磁束が上面側へ流れ難くなって、センサ素子4との間の距離(d)を大きく取れなくなる。また、傾斜角(θ)が30度未満になって小さすぎる場合には、磁束が上面側へ流れ難くなって、センサ素子4との間の距離(d)を大きく取れなくなる。一方、傾斜角(θ)が60度を超えて大きすぎる場合には、磁石1の高さ(h)が大きくなって小型化を阻害する。
次に、本発明における実施例、本発明との比較を行うための比較例、及び、特許文献1に開示された従来例との関係について説明する。実施例、比較例、従来例はいずれも異方性Nd−Fe−B系の磁性粉末に、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂を2質量%添加混合し、1×103 MPaにて成形したのち、200℃に加熱して作製した。
図6は、従来例と比較例と実施例とにおける磁石の直径、着磁方式及びセンサ素子間の距離を表す図表である。センサ素子間の距離は、センサ素子の感度を50mTとしたときの距離である。また、図7は、比較例と実施例とにおける磁石の形状及び磁界方向分布を示す概略図である。
図6における従来例1は、特許文献1に開示された例にあるセンサ素子との対向面を窪ませた磁石であり、直径が10mmである面2極着磁型磁石を使用している。また、図6における従来例2は、特許文献1に開示された例にあるセンサ素子との対向面を窪ませた磁石であり、直径が20mmである径2極着磁型磁石を使用している。図6及び図7における比較例1は、直径が10mmである面2極着磁型磁石を使用している。図6及び図7における比較例2は、全体として完全に円板形状をなしており、直径が10mmである径2極着磁型磁石を使用している。図6及び図7における比較例3は、周方向の一部の領域のみに傾斜面を有する本発明の構成とは異なり、周方向の全域にわたって傾斜面を形成した構成をなしており、直径が10mmである径2極着磁型磁石を使用している。図6及び図7における実施例1は、図5に示した形状をなす本発明に係る磁石を使用している。
なお、面2極着磁型磁石では、センサ素子との対向面の裏面であって、回転軸と接する面である磁石主面には、通常、磁束漏洩を抑えるためにヨークを張付けている。上記の実施例1、比較例1−3、従来例1及び2では何れも高さを5mmで揃えているが、従来例1及び比較例1は、磁石の高さと前記ヨークの高さとを合わせて5mmとしている。
従来例1及び比較例1のような面2極着磁の磁石を使用している場合には、従来例2、比較例2及び比較例3のような径2極着磁の磁石を使用している場合に比べて、センサ素子までの距離を大きく取れることが分かる。これに対して、実施例1では、径2極着磁の磁石を使用しているにもかかわらず、面2極着磁の磁石を使用した場合と略同程度であるセンサ素子までの距離を実現できている。
比較例2と比較例3とを比較した場合、周方向全域にわたって傾斜面を形成している比較例3では、傾斜面の存在によって、比較例2に比べて、センサ素子までの距離をより大きくすることができている。しかしながら、比較例3では、同一直径をなす面2極着磁の磁石を使用している例(従来例1及び比較例1)のような大きな離隔距離を達成できていない。
比較例3と実施例1とを比較した場合、周方向全域にわたって傾斜面を形成した比較例3では中央部付近で磁束の落ち込みが見られてセンサ素子までの距離が小さくなっているのに対して、着磁方向に対向する方向にのみ傾斜面を形成した実施例1ではこのような磁束の落ち込みは見られずにセンサ素子までの距離を大きくできている。しかも、実施例1では、同一直径をなす面2極着磁の磁石を使用している例(従来例1及び比較例1)と同程度の大きな距離を達成できている。
以上のことから、本発明では、上述した形状をなす径2極着磁の磁石1を用いることにより、径2極着磁型磁石が本来有している着磁の良好な作業性を維持しながら、さらに面2極着磁型磁石の場合と同等であるセンサ素子までの距離を実現することができる。即ち、本発明では、着磁の良好な作業性(言い換えると低コストでの大量生産性)とセンサ素子までの大きな距離(言い換えると構造信頼性及び設計自由度の向上)とを両立することが可能である。
なお、上述した実施の形態では、磁石1と、固定治具3と、回転軸2とを一体化させた構成としたが、固定治具3は用いずに磁石1及び回転軸2にて一体構成とするようにしても良い。また、固定治具3及び回転軸2は何れも用いずに、磁石1を被検出物に直接取り付けて、被検出物の回転角を検出するようにも構成できる。
なお、開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 磁石(回転角検出用磁石)
2 回転軸
3 固定治具
3a 爪部
4 センサ素子
5 算出部
11 凸形状部分
12 傾斜部
13 平坦部

Claims (6)

  1. 回転角を磁気的に検出する際に使用される回転角検出用磁石において、
    径方向に着磁された略円板状をなしており、中央部は凸形状部分となっており、該凸形状部分は、着磁方向に対向して中央部側に傾斜する一対の傾斜部と、該一対の傾斜部に連なる平坦部とを有し、前記平坦部の長手寸法は直径に略等しいことを特徴とする回転角検出用磁石。
  2. 前記平坦部の短手寸法は直径の1/4以上1/2以下であって、自身の回転面と前記傾斜部とのなす角度は30度以上60度以下であることを特徴とする請求項1に記載の回転角検出用磁石。
  3. 回転する被検出物の回転角を検出する回転角検出装置において、
    前記被検出物に取り付けられて回転する回転軸と、
    該回転軸と一体的に回転する請求項1または2に記載の回転角検出用磁石と、
    該回転角検出用磁石の回転による前記回転軸と直交する方向の漏洩磁束成分を検出するセンサ素子と
    を備えることを特徴とする回転角検出装置。
  4. 前記センサ素子は、前記回転角検出用磁石の前記平坦部に対向して配置されていることを特徴とする請求項3に記載の回転角検出装置。
  5. 前記回転角検出用磁石を固定するための爪部を有する金属製の固定治具を更に備えることを特徴とする請求項3または4に記載の回転角検出装置。
  6. 回転角を磁気的に検出する際に使用される回転角検出用磁石を製造する方法において、
    磁性粉と熱硬化性樹脂との混合物を圧縮成形して請求項1または2に記載の回転角検出用磁石を製造することを特徴とする回転角検出用磁石の製造方法。


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