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JP2017044542A - ガス状漏洩物の定量方法および可撓性袋 - Google Patents

ガス状漏洩物の定量方法および可撓性袋 Download PDF

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JP2017044542A JP2015166229A JP2015166229A JP2017044542A JP 2017044542 A JP2017044542 A JP 2017044542A JP 2015166229 A JP2015166229 A JP 2015166229A JP 2015166229 A JP2015166229 A JP 2015166229A JP 2017044542 A JP2017044542 A JP 2017044542A
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Abstract

【課題】被検物の形態や大きさによらず、ガス状漏洩物の比較、定量を簡単に行うことができるガス状漏洩物の定量方法およびこの定量方法に用いる可撓性袋を提供する。【解決手段】空気注入部位5を備えた透明な可撓性袋1に被検物9を入れ、可撓性袋1の空間部10の空気を追い出した状態で密閉する工程と、空気注入部位5から一定量の空気を注入し、空間部10の気体を均一にする工程と、均一になった空間部10の気体の一定量を採取する工程と、採取された気体中の成分の濃度を分析する工程とを含む、ガス状漏洩物の定量方法を提供する。【選択図】図1D

Description

本発明は、ガス状漏洩物の定量方法およびこの定量方法に用いる可撓性袋に関する。
従来、揮発性物質やガスの漏洩を検査する方法が提案されている。例えば、特許文献1は、複数の容器を収容したケース内の気体を吸引し、その吸引される気体から容器の内容物に起因したガスを検出する工程と、当該工程での検出結果に基づいてケース内に収容された複数の容器の気密性の適否を判定する工程とを有する検査方法を開示している。
特開2008−8626号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、ガスの漏洩の有無は検出できるが、被検物(容器)の形態や大きさによってケース内の空間部の体積が異なるので、ガスの漏洩量を比較、定量することは困難である。
本発明の目的は、被検物の形態や大きさによらず、ガス状漏洩物の比較、定量を簡単に行うことができるガス状漏洩物の定量方法およびこの定量方法に用いる可撓性袋を提供することである。
また、本発明の他の目的は、被検物の形態や大きさによらず、薬剤収容容器からの薬剤採取操作時のガス状漏洩物の比較、定量を簡単に行うことができるガス状漏洩物の定量方法およびこの定量方法に用いる可撓性袋を提供することである。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、空気注入部位を備えた透明な可撓性袋に被検物を入れ、前記可撓性袋の空間部の空気を追い出した状態で密閉する工程と、前記空気注入部位から一定量の空気を注入し、前記空間部の気体を均一にする工程と、均一になった前記空間部の気体の一定量を採取する工程と、採取された気体中の成分の濃度を分析する工程とを含む、ガス状漏洩物の定量方法である。
この方法によれば、被検物を可撓性袋に入れた後に空間部の空気を一旦追い出して密閉し、その後、一定量の空気を注入して空間部の気体を均一にするので、被検物の形態や大きさによらず、可撓性袋の空間部の体積をほぼ一定にすることができる。したがって、被検物からのガス状漏洩物の漏洩量を全て同じ条件で測定できるので、ガス状漏洩物の比較、定量を簡単に行うことができる。
請求項2に記載の発明は、空気注入部位を備えた透明な可撓性袋に被検物および気体採取容器を入れ、前記可撓性袋の空間部の空気を追い出した状態で密閉する工程と、前記空気注入部位から一定量の空気を注入し、前記空間部の気体を均一にする工程と、均一になった前記空間部の気体の一定量を前記気体採取容器に封入する工程と、前記気体採取容器に封入された気体中の成分の濃度を分析する工程とを含む、ガス状漏洩物の定量方法である。
この方法によれば、被検物を可撓性袋に入れた後に空間部の空気を一旦追い出して密閉し、その後、一定量の空気を注入して空間部の気体を均一にするので、被検物の形態や大きさによらず、可撓性袋の空間部の体積をほぼ一定にすることができる。したがって、被検物からのガス状漏洩物の漏洩量を全て同じ条件で測定できるので、ガス状漏洩物の比較、定量を簡単に行うことができる。しかも、空間部の気体を可撓性袋内の気体採取容器で採取し、その気体を分析するので、気体採取から分析に至るまでの過程で気体が漏洩して量が減少することを抑制することができる。その結果、ガス状漏洩物の比較、定量を精度よく行うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の定量方法に用いる可撓性袋であって、前記空気注入部位が、前記可撓性袋の袋本体の壁に設けられ、注射針を刺通可能な弾性体を含む、可撓性袋である。
この構成によれば、従来からある器具である注射器の注射針を利用して空気(気体)の注入および採取を行うことができるので、特別な器具を必要とせず、上記の定量方法を容易に導入することができる。
請求項4に記載の発明は、前記袋本体が、難吸着性プラスチックで形成されている、請求項3に記載の可撓性袋である。
この構成によれば、袋本体内に漏洩したガス状漏洩物が袋本体に吸着されることを抑制することができる。その結果、ガス状漏洩物の定量精度を向上させることができる。
請求項5に記載の発明は、前記袋本体の内向きに形成された少なくとも1つの手指挿入部をさらに含む、請求項3または4に記載の可撓性袋である。
この構成によれば、袋本体内に収容した容器等を保持し易くなるので、ガス状漏洩物を定量する際に被検物等を保持する必要性が生じたときに、その作業性を向上させることができる。
請求項6に記載の発明は、前記手指挿入部は、前記袋本体の一部を利用して一体的に形成されている、請求項5に記載の可撓性袋である。
この構成によれば、手指挿入部と袋本体との継ぎ目をなくすことができるので、そのような継ぎ目から気体が漏れることを防止することができる。
請求項7に記載の発明は、注射針を刺通可能な弾性体からなる空気注入部位を備えた透明な可撓性袋に、被検物として、注射針を刺通可能な弾性封止体で封止された薬剤収容容器を入れ、前記可撓性袋の空間部の空気を追い出した状態で密閉する工程と、一定量の空気を収容した注射器の注射針を前記空気注入部位に刺通し、一定量の空気を前記可撓性袋内に注入し、続いて当該注射針を更に前記薬剤収容容器の前記弾性封止体に刺通して前記薬剤収容容器内の薬剤を採取する操作を行った後、前記注射針を前記弾性封止体および前記空気注入部位から抜き去り、一定時間経過させて前記空間部の気体を均一にする工程と、均一になった前記空間部の気体の一定量を採取する工程と、採取された気体中の成分の濃度を分析する工程とを含む、薬剤収容容器からの薬剤採取操作時のガス状漏洩物の定量方法である。
この方法によれば、被検物(薬剤収容容器)を可撓性袋に入れた後に空間部の空気を一旦追い出して密閉し、その後、一定量の空気を注入した可撓性袋の空間部で薬剤の採取を行った後、一定時間経過させて気体を均一にするので、被検物の形態や大きさによらず、可撓性袋の空間部の体積をほぼ一定にすることができる。したがって、薬剤収容容器からの薬剤採取操作時のガス状漏洩物の漏洩量を全て同じ条件で測定できるので、ガス状漏洩物の比較、定量を簡単に行うことができる。
請求項8に記載の発明は、前記可撓性袋内の前記空間部の気体の一定量を採取する工程において、前記薬剤収容容器と一緒に前記可撓性袋内に収容した気体採取容器を用いる、請求項7に記載のガス状漏洩物の定量方法である。
この方法によれば、空間部の気体を可撓性袋内の気体採取容器で採取し、その気体を分析するので、気体採取から分析に至るまでの過程で気体が漏洩して量が減少することを抑制することができる。その結果、ガス状漏洩物の比較、定量を精度よく行うことができる。
図1Aは、本発明の一実施形態に係るガス状漏洩物の定量方法を工程順に説明するための図である。 図1Bは、図1Aの次の工程を示す図である。 図1Cは、図1Bの次の工程を示す図である。 図1Dは、図1Cの次の工程を示す図である。 図1Eは、図1Dの次の工程を示す図である。 図1Fは、図1Eの次の工程を示す図である。 図2Aは、相対的に大きい被検物を収容した可撓性袋を示す図である。 図2Bは、相対的に小さい被検物を収容した可撓性袋を示す図である。 図3Aは、本発明の他の実施形態に係るガス状漏洩物の定量方法を工程順に説明するための図である。 図3Bは、図3Aの次の工程を示す図である。 図3Cは、図3Bの次の工程を示す図である。 図3Dは、図3Cの次の工程を示す図である。 図3Eは、図3Dの次の工程を示す図である。 図3Fは、図3Eの次の工程を示す図である。 図4Aは、本発明のさらに他の実施形態に係るガス状漏洩物の定量方法を工程順に説明するための図である。 図4Bは、図4Aの次の工程を示す図である。 図4Cは、図4Bの次の工程を示す図である。 図4Dは、図4Cの次の工程を示す図である。 図4Eは、図4Dの次の工程を示す図である。 図4Fは、図4Eの次の工程を示す図である。 図4Gは、図4Fの次の工程を示す図である。 図4Hは、図4Gの次の工程を示す図である。 図5は、可撓性袋の変形例を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1A〜図1Fは、本発明の一実施形態に係るガス状漏洩物の定量方法を工程順に説明するための図である。
まず、図1Aに示すように、透明な可撓性袋1が準備される。
可撓性袋1は、例えば、扁平な袋本体2を含み、袋本体2の内部に空間部10が区画されている。扁平な袋本体2の形状は、例えば、図1Aに示すような四角形であってもよいが、三角形、円形、不定形であってもよい。袋本体2は、難吸着性プラスチックフィルムからなることが好ましい。難吸着性プラスチックフィルムは、例えば、ガス状漏洩物が吸着し難い物質を含み、具体的には、環状ポリオレフィン、ポリアミド、無機蒸着フィルム等のフィルムを含む単層または多層フィルムを好適に採用できる。これにより、袋本体2のフィルム内面にガス状漏洩物が吸着されることを抑制できるので、ガス状漏洩物の定量精度を向上させることができる。
袋本体2の周縁の一部に、袋本体2の密閉するための密閉手段が設けられている。当該密閉手段は、例えば、図1Aに示すように袋本体2の周縁部を利用して形成されたレールファスナー3であってもよいし、袋本体2とは分離して設けられ、袋本体2の周縁部を閉塞するクリップ等の留め具(図示せず)であってもよい。この実施形態では、袋本体2の一辺がレールファスナー3付きの密閉口4となっており、当該密閉口4から被検物9(後述)を出し入れすることができる。
袋本体2の周縁の一部に、空気注入部位5、気体採取部位6および空気排出部位7が設けられている。この実施形態では、空気注入部位5、気体採取部位6および空気排出部位7は、互いに対向する袋本体2の一対の側辺の一方に、密閉口4側からこの順に配置されている。この配置形態にすることで、次の利点がある。例えば、空気排出部位7を密閉口4と対向して配置すると、扁平な袋本体2を手のひらで押さえた状態で袋本体2の空間部10の空気を密閉口4の反対側に追い出す際に、押さえている袋本体2のフィルム同士がずれて密閉口4のレールファスナー3が開くおそれがある。しかし、この実施形態のように空気排出部位7を袋本体2の側辺に配置することで、そのような問題が生じることが少なく、空気排出時の作業性を向上させることができる。
また、空気注入部位5は、図1Aに示すように空気排出部位7と離れて配置することが好ましい。この実施形態では、空気注入部位5が袋本体2の側辺の密閉口4側の端部に配置され、空気排出部位7がその反対側の端部に配置されている。空気注入部位5を空気排出部位7から離しておくことで、空気注入部位5から袋本体2の空間部10に一定量の空気を注入する際に、作業者が空気排出部位7に触れることを避けることができるので、注入した一定量の空気が空気排出部位7から誤って漏れ出すことを防止することができる。
空気注入部位5は、例えば、注射針を刺通可能な弾性体(例えば、ゴム、エラストマー等)を好適に採用できる。その場合の空気注入部位5の形状は、柱状、平板状等が採用され、特に限定されない。また、その取り付け方法も、接着、溶着等の公知の方法を適宜採用できる。その他、袋本体2の周縁部を利用して空気注入口を設け、その注入口に逆止弁を備えた構成であってもよい。なお、空気注入部位5として弾性体を採用する場合、当該弾性体は、硬質ポート等によって三次元構造で構成されていることが好ましい。これにより、注射針の刺通操作時に可撓性袋1に穴が開くことを防止することができる。
気体採取部位6は、例えば、空気注入部位5の好適な例と同様に、注射針を刺通可能な弾性体(例えば、ゴム、エラストマー等)を好適に採用できる。
空気排出部位7は、例えば、空気注入部位5の他の例と同様に、袋本体2の周縁部を利用して空気排出口を設け、その排出口に逆止弁8を備えた構成であってもよい。
なお、上記の気体採取部位6および空気排出部位7は、必須の構成ではない。例えば、気体採取部位6を省略しても、空気注入部位5や空気排出部位7を介して袋本体2の空間部10内の気体を採取することができる。また、空気排出部位7を省略しても、空気注入部位5から注射針等で空気の排出を行うことができる。
次に、図1Bに示すように、可撓性袋1に被検物9が収容される。被検物9としては、例えば、ガスボンベ、揮発性薬剤を収容したバイアル瓶等、種々のものを用いることができる。
次に、可撓性袋1の密閉口4を閉じた後、図1Cに示すように、袋本体2の空間部10の空気が追い出される。この実施形態では、密閉口4を閉じた後、袋本体2を手のひらで押さえて空気排出部位7から空気が排出される。なお、空気の排出は、他の方法でも可能である。例えば、可撓性袋1に被検物9を入れた後、袋本体2を手のひらで押さえて空気を追い出しながら密閉口4を閉じてもよい。また、可撓性袋1に被検物9を入れ、密閉口4を閉じた後、空気注入部位5に注射針を刺通し、注射器で空気を吸い出してもよい。
次に、図1Dに示すように、空気注入部位5から一定量の空気が注入され、袋本体2の空間部10の気体が均一にされる。例えば、一定量の空気を収容した注射器の注射針を空気注入部位5に刺通して空気を注入した後、一定時間放置して気体を均一にしてもよいし、可撓性袋1を外側から押圧することで可撓性袋1内の空気を攪拌することによって気体を均一にしてもよい。
次に、図1Eに示すように、均一になった袋本体2の空間部10の気体の一定量が採取される。例えば、図1Eに示すように、注射器11の注射針12を気体採取部位6に刺通して、一定量の気体を注射器11の目盛りで計量しながら吸い取ってもよい。また、気体採取部位6にポンプ等の吸引器を気体採取部位6に接続し、当該吸引器によって一定量の気体を空間部10から吸い取ってもよい。
次に、図1Fに示すように、採取された気体中の成分の濃度が分析される。分析方法は、特に制限されず、図1Eで採取した一定量の気体を、分析機器用のサンプル管13に入れ、目的に応じた公知の分析機器で分析することができる。例えば、ガスクロマトグラフィ、質量分析、またはそれらの組み合わせ等を好適に採用できる。
次に、この実施形態の作用効果について説明を加える。例えば、図2Aおよび図2Bに示すように、相対的に大きい被検物9Aと当該被検物9Aに比べて相対的に小さい被検物9Bを可撓性袋1に入れた場合を比べると、可撓性袋1に各被検物9A,9Bを入れた時点では、被検物9Aを収容した可撓性袋1の空間部10の体積(斜線部分)は、被検物9Bを収容した可撓性袋1の空間部10の体積に比べて小さくなっている。そのため、この状態から空間部10の気体を同じ量ずつ採取して濃度分析しても、ベースとなる空間部10の体積が異なることから、ガス状漏洩物の量を正確に比較、定量することができない。
しかしながら、この実施形態の方法によれば、被検物9を可撓性袋1に入れた後に空間部10の空気を一旦追い出して密閉し(図1C)、その後、一定量の空気を注入して空間部10の気体を均一にするので(図1D)、被検物9の形態や大きさによらず、可撓性袋1の空間部10の体積をほぼ一定にすることができる。したがって、被検物9からのガス状漏洩物の漏洩量を全て同じ条件で測定できるので、ガス状漏洩物の比較、定量を簡単に行うことができる。その結果、被検物9A,9Bのように互いに形態や大きさが異なる複数の被検物9の漏洩の程度を簡単に比較することができる。
また、従来からある器具である注射器11の注射針12を利用して空気(気体)の注入および採取を行うことができるので、特別な器具を必要とせず、上記の定量方法を容易に導入することができる。
図3A〜図3Fは、本発明の他の実施形態に係るガス状漏洩物の定量方法を工程順に説明するための図である。図3A〜図3Fにおいて、前述の図1A〜図1Fに示した構成要素と同じ構成要素には同じ参照符号を付し、その説明を省略する。
この実施形態では、まず、図3Aに示すように、可撓性袋1が準備される。この可撓性袋1では、気体採取部位6が省略されており、袋本体2の側辺の密閉口4側端部およびその反対側端部に、それぞれ、空気注入部位5および空気排出部位7が設けられている。
次に、図3Bに示すように、可撓性袋1に被検物9および蓋17が装着された気体採取容器14が一緒に収容される。気体採取容器14としては、例えば、前述した分析機器用のサンプル管13を好適に採用できる。
次に、可撓性袋1の密閉口4を閉じた後、図3Cに示すように、袋本体2の空間部10の空気が追い出される。空気の排出方法は、前述の図1Cで説明した方法と同じであってよい。
次に、図3Dに示すように、空気注入部位5から一定量の空気が注入され、袋本体2の空間部10の気体が均一にされる。空気を注入して均一にする方法は、前述の図1Dで説明した方法と同じであってよい。
次に、図3Eに示すように、均一になった袋本体2の空間部10の気体の一定量が気体採取容器14に封入される。例えば、第1段階として、注射器15の注射針16を空気注入部位5に刺通して、空間部10内の気体の一定量を注射器15の目盛りで計量しながら吸い取る。次に、第2段階として、可撓性袋1に注射針16を刺通したまま(注射針16を抜かないで)、空間部10で蓋17を取り外し、注射器15で計量された一定量の気体を気体採取容器14に入れる。
次に、図3Fに示すように、一定量の気体が採取された気体採取容器14の口が蓋17で封止され、気体中の成分の濃度が分析機器(ガスクロマトグラフィ等)で分析される。
この実施形態の方法によれば、被検物9を可撓性袋1に入れた後に空間部10の空気を一旦追い出して密閉し(図3C)、その後、一定量の空気を注入して空間部10の気体を均一にするので(図3D)、被検物9の形態や大きさによらず、可撓性袋1の空間部10の体積をほぼ一定にすることができる。したがって、被検物9からのガス状漏洩物の漏洩量を全て同じ条件で測定できるので、ガス状漏洩物の比較、定量を簡単に行うことができる。しかも、空間部10の気体を可撓性袋1内の気体採取容器14で採取し(図3E)、さらに蓋17の脱着も空間部10内で行ってその気体を分析するので(図3F)、気体採取から分析に至るまでの過程で気体が可撓性袋1外に漏洩して量が減少することを抑制することができる。その結果、注射器15で計量した気体の量と、気体採取容器14に入れた気体の量との誤差を少なくできるので、ガス状漏洩物の比較、定量を精度よく行うことができる。
図4A〜図4Hは、本発明の他の実施形態に係るガス状漏洩物の定量方法を工程順に説明するための図である。図4A〜図4Hにおいて、前述の図1A〜図1Fおよび図3A〜図3Fに示した構成要素と同じ構成要素には同じ参照符号を付し、その説明を省略する。
この実施形態では、まず、図4Aに示すように、可撓性袋1が準備される。この可撓性袋1では、気体採取部位6が省略されており、袋本体2の側辺の密閉口4側端部およびその反対側端部に、それぞれ、空気注入部位5および空気排出部位7が設けられている。
次に、図4Bに示すように、可撓性袋1に被検物18および蓋17が装着された気体採取容器14が一緒に収容される。被検物18としては、例えば、注射針を刺通可能な弾性封止体19で封止された薬剤収容容器(バイアル瓶等)を好適に採用できる。被検物18に収容される薬剤20としては、例えば、抗癌剤等の揮発性薬剤であってもよい。
次に、可撓性袋1の密閉口4を閉じた後、図4Cに示すように、袋本体2の空間部10の空気が追い出される。空気の排出方法は、前述の図1Cで説明した方法と同じであってよい。
次に、図4Dに示すように、空気注入部位5から一定量の空気が注入される。例えば、注射器21の注射針22を空気注入部位5に刺通して、注射器15の目盛りで計量しながら一定量の空気を注入する。
次に、図4Eに示すように、空気の注入に使用した注射器15を用いて被検物18から薬剤20が採取される。例えば、可撓性袋1に注射針22を刺通したまま(注射針22を抜かないで)、可撓性袋1越しに被検物18を掴んで弾性封止体19に注射針22を刺通する。次に、被検物18内の薬剤20の一定量を注射器21の目盛りで計量しながら吸い取る。
次に、図4Fに示すように、注射針22を弾性封止体19および空気注入部位5から抜き去り、一定時間経過させて空間部10の気体を均一にする。
次に、図4Gに示すように、均一になった袋本体2の空間部10の気体の一定量が気体採取容器14に封入される。例えば、第1段階として、薬剤20の採取に用いた注射器21とは異なる注射器23の注射針24を空気注入部位5に刺通して、空間部10内の気体の一定量を注射器23の目盛りで計量しながら吸い取る。次に、第2段階として、可撓性袋1に注射針24を刺通したまま(注射針24を抜かないで)、空間部10で蓋17を取り外し、注射器23で計量された一定量の気体を気体採取容器14に入れる。
次に、図4Hに示すように、一定量の気体が採取された気体採取容器14の口が蓋17で封止され、気体中の成分の濃度が分析機器(ガスクロマトグラフィ等)で分析される。
この実施形態の方法によれば、被検物18を可撓性袋1に入れた後に空間部10の空気を一旦追い出して密閉し(図4C)、その後、一定量の空気を注入した空間部10で薬剤20の採取を行った後(図4D、図4E)、一定時間経過させて空間部10の気体を均一にする(図4F)。そのため、被検物18の形態や大きさによらず、可撓性袋1の空間部10の体積をほぼ一定にすることができる。したがって、被検物18から薬剤20を採取するときのガス状漏洩物の漏洩量を全て同じ条件で測定できるので、ガス状漏洩物の比較、定量を簡単に行うことができる。
そもそも、従来の方法では、薬剤の採取操作時のガス状漏洩物の漏洩量を測定することは不可能であるが、この実施形態の方法を利用すれば、例えば、相対的に太い注射針、細い注射針および中間の太さの注射針で薬剤20を採取する際、どの注射針を使用するとガス状漏洩物が発生し易いかを精度よく見極めることができる。また、ガス状漏洩物が発生し易いまたは発生し難い弾性封止体19の種類を判別するのにも非常に有用である。
さらに、この実施形態では、空間部10の気体を可撓性袋1内の気体採取容器14で採取し(図4G)、さらに蓋17の脱着も空間部10内で行ってその気体を分析するので(図4H)、気体採取から分析に至るまでの過程で気体が可撓性袋1外に漏洩して量が減少することを抑制することができる。その結果、注射器23で計量した気体の量と、気体採取容器14に入れた気体の量との誤差を少なくできるので、ガス状漏洩物の比較、定量を精度よく行うことができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、図5に示すように、可撓性袋1は、袋本体2の内向きに形成された少なくとも1つの手袋状の手指挿入部25をさらに有していてもよい。この手指挿入部25は、図5に示すように、袋本体2の一部を利用して一体的に形成されていてもよいし、袋本体2を加工することによって、袋本体2の内向きに手袋が後付けで設けられていてもよい。
これにより、袋本体2内に収容した容器(たとえば、被検物9,18や気体採取容器14等)を保持し易くなるので、ガス状漏洩物を定量する際に被検物9,18や気体採取容器14等を保持する必要性が生じたときに、その作業性を向上させることができる。また、手指挿入部25が袋本体2と一体的であれば、手指挿入部25と袋本体2との継ぎ目をなくすことができるので、そのような継ぎ目から気体が漏れることを防止することができる。
また、図示は省略するが、レールファスナー3を2本設け、可撓性袋1の密閉度を高めると共に、2本のレールファスナー3の間の空間を緩衝空間とし、気体採取容器14を取り出す際に一旦当該緩衝空間に閉じ込めることにより、可撓性袋1内に漏洩した漏洩物が外部に出るのを極力抑えることができる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 可撓性袋
2 袋本体
3 レールファスナー
4 密閉口
5 空気注入部位
6 気体採取部位
7 空気排出部位
8 逆止弁
9 被検物
9A 被検物
9B 被検物
10 空間部
11 注射器
12 注射針
13 サンプル管
14 気体採取容器
15 注射器
16 注射針
17 蓋
18 被検物
19 弾性封止体
20 薬剤
21 注射器
22 注射針
23 注射器
24 注射針
25 手指挿入部

Claims (8)

  1. 空気注入部位を備えた透明な可撓性袋に被検物を入れ、前記可撓性袋の空間部の空気を追い出した状態で密閉する工程と、
    前記空気注入部位から一定量の空気を注入し、前記空間部の気体を均一にする工程と、
    均一になった前記空間部の気体の一定量を採取する工程と、
    採取された気体中の成分の濃度を分析する工程とを含む、ガス状漏洩物の定量方法。
  2. 空気注入部位を備えた透明な可撓性袋に被検物および気体採取容器を入れ、前記可撓性袋の空間部の空気を追い出した状態で密閉する工程と、
    前記空気注入部位から一定量の空気を注入し、前記空間部の気体を均一にする工程と、
    均一になった前記空間部の気体の一定量を前記気体採取容器に封入する工程と、
    前記気体採取容器に封入された気体中の成分の濃度を分析する工程とを含む、ガス状漏洩物の定量方法。
  3. 請求項1または2に記載の定量方法に用いる可撓性袋であって、
    前記空気注入部位が、前記可撓性袋の袋本体の壁に設けられ、注射針を刺通可能な弾性体を含む、可撓性袋。
  4. 前記袋本体が、難吸着性プラスチックで形成されている、請求項3に記載の可撓性袋。
  5. 前記袋本体の内向きに形成された少なくとも1つの手指挿入部をさらに含む、請求項3または4に記載の可撓性袋。
  6. 前記手指挿入部は、前記袋本体の一部を利用して一体的に形成されている、請求項5に記載の可撓性袋。
  7. 注射針を刺通可能な弾性体からなる空気注入部位を備えた透明な可撓性袋に、被検物として、注射針を刺通可能な弾性封止体で封止された薬剤収容容器を入れ、前記可撓性袋の空間部の空気を追い出した状態で密閉する工程と、
    一定量の空気を収容した注射器の注射針を前記空気注入部位に刺通し、一定量の空気を前記可撓性袋内に注入し、続いて当該注射針を更に前記薬剤収容容器の前記弾性封止体に刺通して前記薬剤収容容器内の薬剤を採取する操作を行った後、前記注射針を前記弾性封止体および前記空気注入部位から抜き去り、一定時間経過させて前記空間部の気体を均一にする工程と、
    均一になった前記空間部の気体の一定量を採取する工程と、
    採取された気体中の成分の濃度を分析する工程とを含む、薬剤収容容器からの薬剤採取操作時のガス状漏洩物の定量方法。
  8. 前記可撓性袋内の前記空間部の気体の一定量を採取する工程において、前記薬剤収容容器と一緒に前記可撓性袋内に収容した気体採取容器を用いる、請求項7に記載のガス状漏洩物の定量方法。
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