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JP2017036944A - 電波センサ - Google Patents

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JP2017036944A
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雄大 谷本
Takehiro Tanimoto
雄大 谷本
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Abstract

【課題】消費電力を抑制しながら対象物を正しく検出する。
【解決手段】電波センサは、変調信号を生成する信号生成部と、前記信号生成部によって生成された前記変調信号をアナログ信号に変換するDA変換部と、前記DA変換部によって変換された前記アナログ信号を電波に変換して対象エリアへ送信する送信部と、前記対象エリアからの電波を受信して受信信号を生成する受信部と、前記受信部によって生成された前記受信信号をデジタル信号に変換するAD変換部と、前記AD変換部によって変換された前記デジタル信号に基づいて、前記対象エリアにおける対象物を検出する検出部と、前記DA変換部におけるサンプリング周波数であるDAサンプリング周波数、および前記AD変換部におけるサンプリング周波数であるADサンプリング周波数の少なくともいずれか一方を、前記検出部による検出結果に応じて変更する制御部とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、電波センサに関し、特に、変調信号を用いて対象物を検出する電波センサに関する。
送信パルスとしてパルス内に特殊な変調を施したパルス幅の広い送信信号を用い、受信後の処理においてその復調を実施して狭いパルス幅に変換する技術であるパルス圧縮を用いるパルス圧縮レーダが、非特許文献1(電子情報通信学会編・発行 吉田孝監修、「改訂レーダ技術」、改訂版、コロナ社、1996年10月、P275−280)に記載されている。
電子情報通信学会編・発行 吉田孝監修、「改訂レーダ技術」、改訂版、コロナ社、1996年10月、P275−280 四分一 浩二、外2名、"拡大するミリ波技術の応用"、[online]、[平成27年7月8日検索]、インターネット〈URL:http://www.spc.co.jp/spc/pdf/giho21_09.pdf〉
非特許文献1に記載されたパルス圧縮レーダを用いて当該パルス圧縮レーダから対象エリアにおける対象物までの対象距離を測定する場合において、最大探知距離および距離分解能は、送信パルスの時間幅および送信パルスの帯域幅によりそれぞれ定まる。
たとえば、最大探知距離を維持したまま距離分解能を向上させる場合、帯域幅の広い送信パルスを用いて測定を行うことが考えられる。この場合、送信パルスの帯域幅、および当該送信パルスが対象物に反射することにより生成される反射パルスの帯域幅がともに広いため、パルス圧縮レーダにおいて高速な信号処理が必要となる。
パルス圧縮レーダにおいて高速な信号処理を行う場合、たとえば高速で動作可能なAD(アナログデジタル)コンバータおよびDA(デジタルアナログ)コンバータが求められる。しかしながら、ADコンバータおよびDAコンバータを高速で動作させると、消費電力が高くなってしまうという問題がある。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、消費電力を抑制しながら対象物を正しく検出することが可能な電波センサを提供することである。
(1)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる電波センサは、変調信号を生成する信号生成部と、前記信号生成部によって生成された前記変調信号をアナログ信号に変換するDA変換部と、前記DA変換部によって変換された前記アナログ信号を電波に変換して対象エリアへ送信する送信部と、前記対象エリアからの電波を受信して受信信号を生成する受信部と、前記受信部によって生成された前記受信信号をデジタル信号に変換するAD変換部と、前記AD変換部によって変換された前記デジタル信号に基づいて、前記対象エリアにおける対象物を検出する検出部と、前記DA変換部におけるサンプリング周波数であるDAサンプリング周波数、および前記AD変換部におけるサンプリング周波数であるADサンプリング周波数の少なくともいずれか一方を、前記検出部による検出結果に応じて変更する制御部とを備える。
本発明は、このような特徴的な処理部を備える電波センサとして実現することができるだけでなく、電波センサを備えるシステムとして実現したり、かかる特徴的な処理をステップとする方法として実現したり、かかるステップをコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現したりすることができる。また、電波センサの一部または全部を実現する半導体集積回路として実現することができる。
本発明によれば、消費電力を抑制しながら対象物を正しく検出することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るレーダシステムの構成を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態に係るレーダシステムにおける電波センサの構成を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおける信号生成部が生成する変調信号の波形の一例を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおけるDA変換部の構成を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおける送信部の構成を示す図である。 図6は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおける受信部の構成を示す図である。 図7は、本発明の実施の形態に係る送信アンテナ、受信アンテナおよび対象物の配置の一例を示す図である。 図8は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおけるAD変換部の構成を示す図である。 図9は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおける信号処理部の構成を示す図である。 図10は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおける制御部がサンプリング周波数の変更を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。 図11は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおける制御部がサンプリング周波数の変更を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。 図12は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおける制御部が変更するサンプリング周波数と対象距離との関係の一例を示す図である。
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施の形態に係る電波センサは、変調信号を生成する信号生成部と、前記信号生成部によって生成された前記変調信号をアナログ信号に変換するDA変換部と、前記DA変換部によって変換された前記アナログ信号を電波に変換して対象エリアへ送信する送信部と、前記対象エリアからの電波を受信して受信信号を生成する受信部と、前記受信部によって生成された前記受信信号をデジタル信号に変換するAD変換部と、前記AD変換部によって変換された前記デジタル信号に基づいて、前記対象エリアにおける対象物を検出する検出部と、前記DA変換部におけるサンプリング周波数であるDAサンプリング周波数、および前記AD変換部におけるサンプリング周波数であるADサンプリング周波数の少なくともいずれか一方を、前記検出部による検出結果に応じて変更する制御部とを備える。
このような構成により、検出部による検出結果に悪影響を及ぼさない程度にDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数の少なくともいずれか一方を小さくすることができるので、サンプリングのための消費電力を抑制することができる。したがって、消費電力を抑制しながら対象物を正しく検出することができる。
(2)好ましくは、前記制御部は、前記DAサンプリング周波数および前記ADサンプリング周波数のうち、少なくとも前記ADサンプリング周波数を前記検出部による検出結果に応じて変更する。
このように、DAサンプリング周波数を変更する場合と比べて消費電力の抑制効果がより大きいADサンプリング周波数を、検出部による検出結果に応じて少なくとも変更する構成により、より効果的に消費電力を抑制することができる。
(3)好ましくは、前記制御部は、前記検出部によって前記対象物が検出されたか否かに応じて前記サンプリング周波数を変更する。
このような構成により、対象物の検出の有無に応じた適切なサンプリング周波数を設定することができる。
(4)より好ましくは、前記制御部は、前記検出部によって前記対象物が検出された場合における前記サンプリング周波数を、前記検出部によって前記対象物が検出されない場合における前記サンプリング周波数と比べて大きい値に設定する。
このような構成により、検出部によって対象物が検出されない場合にサンプリング周波数を小さくして消費電力を抑制しながら、検出部によって対象物が検出されたことでたとえば検出精度を向上させることが必要な場合にサンプリング周波数を大きくすることができる。
(5)好ましくは、前記検出部は、前記AD変換部によって変換された前記デジタル信号に基づいて、前記電波センサから前記対象エリアにおける前記対象物までの距離である対象距離を検出し、前記制御部は、前記検出部によって検出された前記対象距離に応じて前記サンプリング周波数を変更する。
このような構成により、対象物までの距離に応じた適切なサンプリング周波数を設定することができる。
(6)より好ましくは、前記制御部は、前記対象距離がしきい値以下である場合における前記サンプリング周波数を、前記対象距離が前記しきい値より大きい場合における前記サンプリング周波数と比べて大きい値に設定する。
このような構成により、電波センサから離れた位置に対象物が検出された場合にサンプリング周波数を小さくして消費電力を抑制しながら、電波センサにより近い位置に対象物が検出されたことでたとえば高い距離分解能を確保することが必要な場合にサンプリング周波数を大きくすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施の形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
[構成および基本動作]
図1は、本発明の実施の形態に係るレーダシステムの構成を示す図である。図1を参照して、レーダシステム301は、電波センサ101と、制御装置151とを備える。
図1では、1つの電波センサ101を代表的に示しているが、複数の電波センサ101が設けられてもよい。以下、対象物Tgt1,Tgt2の各々を、対象物Tgtとも称する。
電波センサ101は、対象エリアA1における対象物Tgtを検出する。対象物Tgtは、たとえば人間である。なお、対象物Tgtは、人間に限らず、電波を反射可能な物体または動物であればよい。
より詳細には、電波センサ101は、たとえば制御装置151の制御に従って動作する。電波センサ101は、たとえば、対象エリアA1における対象物Tgtについて、当該対象物Tgtの存在の有無、対象距離Ltおよび検出対象速度vdを検出し、検出結果を制御装置151に通知する。なお、対象距離Ltおよび検出対象速度vdの詳細については後述する。
[パルスレーダの特性]
たとえば、パルス状の電波を用いて対象物Tgtを検出するためのパルスレーダにおいて、対象物Tgtを検出することが可能な最大距離である最大探知距離Lmaxは、パルスレーダから送信されるパルス状の電波(以下、送信パルスとも称する。)の平均電力により定まる。したがって、最大探知距離Lmaxを大きくするためには、パルスレーダから送信される電波の平均電力を大きくすることが求められる。
送信パルスの平均電力は、たとえば、尖頭電力、送信パルス幅および繰り返し周期の積により求まる。したがって、たとえば送信パルス幅を大きくすることにより最大探知距離Lmaxを大きくすることが可能となる。
また、パルスレーダが対象エリアA1から受信するパルス状の電波(以下、反射パルスとも称する。)には、対象エリアA1における対象物Tgtにより反射されたパルス状の電波(以下、対象反射パルスとも称する。)が含まれる。
パルスレーダは、対象エリアA1へ送信パルスを送信してから対象反射パルスを受信するまでの時間差から自己および対象物Tgt間の距離である対象距離を計測することが可能である。
たとえば、図1に示すように、対象エリアA1において2つの対象物Tgt1,Tgt2が存在する場合、パルスレーダは、対象エリアA1へ送信パルスTwを送信した後、対象物Tgt1,Tgt2からそれぞれ対象反射パルスTrw1,Trw2を受信する。たとえば、パルスレーダが受信する対象反射パルスTrw1,Trw2の少なくとも一部が重なる場合、パルスレーダは、自己および対象物Tgt1間の対象距離Lt1、および自己および対象物Tgt2間の対象距離Lt2の両方を正しく計測することが困難となってしまう。
ここで、パルスレーダが対象距離Lt1およびLt2の両方を正しく計測することができる場合のうち、対象距離Lt1およびLt2の差の絶対値が最小となる場合における当該差の絶対値を距離分解能と定義する。
送信パルス幅がTpである場合、距離分解能はc×Tp/2程度である。ここで、cは光速である。したがって、距離分解能を向上させるためには、送信パルス幅Tpを小さくすることが求められる。
しかしながら、送信パルス幅Tpを小さくすると、上述したように最大探知距離Lmaxが小さくなってしまう。このような距離分解能および最大探知距離Lmaxのトレードオフの関係を解決するレーダとして、たとえば非特許文献1に示すパルス圧縮レーダがある。パルス圧縮レーダでは、変調された信号である変調信号を含む変調パルスが送信パルスとして用いられる。
パルス圧縮レーダの距離分解能は、たとえば変調パルスに含まれる変調信号の帯域幅により定まる。また、パルス圧縮レーダの最大探知距離Lmaxは、変調パルスの送信パルス幅Tpにより定まる。したがって、パルス圧縮レーダでは、距離分解能および最大探知距離Lmaxをそれぞれ独立に変更することができる。
[電波センサの構成]
図2は、本発明の実施の形態に係るレーダシステムにおける電波センサの構成を示す図である。
図2を参照して、電波センサ101は、送信部21と、DA変換部22と、信号生成部23と、制御部24と、AD変換部25と、信号処理部26と、クロック生成回路27T,27Rと、受信部28と、発振器29,30とを備える。以下、クロック生成回路27T,27Rの各々をクロック生成回路27とも称する。
電波センサ101は、たとえばパルス圧縮レーダである。たとえば、電波センサ101のユーザは、電波センサ101を設置する際に、レーダの性能として必要な最大探知距離Lmaxおよび距離分解能を設定する。そして、ユーザは、設定した最大探知距離Lmaxおよび距離分解能をそれぞれ満たすことが可能な送信パルス幅Tpおよび変調信号の帯域幅を決定する。
ユーザは、決定した送信パルス幅Tpおよび変調信号の帯域幅を有する変調信号の波形として、たとえば非特許文献1の278ページにおける図11.8(c)に示す波形を採用する。
[変調信号]
図3は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおける信号生成部が生成する変調信号の波形の一例を示す図である。なお、図3において、横軸は時間を示し、縦軸は振幅を示す。
図3を参照して、変調信号MSは、たとえば非特許文献1の278ページにおける図11.8(c)に示す波形、より詳細にはN=7のバーカ符号に従う符号系列に基づく波形を有する。
ここで、たとえば、+1の振幅および−1の振幅間において変調信号MSが振動する期間すなわちタイミングt0以降からt7までの期間が、送信部21から電波を送信すべき送信期間である。たとえば、送信期間において変調パルスすなわち送信パルスTwが電波センサ101から送信される。また、送信期間の長さは、変調信号MSのパルス幅Tpすなわち送信パルスTwの送信パルス幅Tpに相当する。
タイミングt0からTp/7ごとのタイミングがそれぞれタイミングt1〜t7である。変調信号MSの振幅は、タイミングt0まで、およびタイミングt7以降においてゼロである。また、変調信号MSの振幅は、タイミングt0以降からタイミングt3まで+1であり、タイミングt3以降からタイミングt5まで−1であり、タイミングt5以降からタイミングt6まで+1であり、かつタイミングt6以降からタイミングt7まで−1である。
再び図2を参照して、クロック生成回路27は、たとえばクロック信号を生成する。より詳細には、クロック生成回路27は、たとえば、クロック信号の周波数を変更することが可能である。
制御部24は、たとえば、DA変換部22におけるサンプリング周波数であるDAサンプリング周波数、およびAD変換部25におけるサンプリング周波数であるADサンプリング周波数を変更する。
具体的には、制御部24は、たとえば、クロック生成回路27Tを制御することにより、変調信号MSのパルス幅およびDAサンプリング周波数を変更する。より具体的には、制御部24は、たとえば、クロック生成回路27Tにおいて生成されるクロック信号(以下、送信側クロック信号とも称する。)の周波数を変更する制御を行うことにより、変調信号MSのパルス幅およびDAサンプリング周波数を変更する。
より詳細には、制御部24は、たとえば、送信側クロック信号の周波数をfTH、fTMまたはfTLに設定するためのレベルを有する送信側設定信号STH、STMまたはSTLをクロック生成回路27Tへ出力する。
ここで、周波数fTHは、たとえば、図3に示す変調信号MSを生成できるように設定される。具体的には、周波数fTHは、たとえばTp/7の逆数である。また、周波数fTM,fTLは、fTH>fTM>fTLの関係が満たされるように設定される。周波数fTH、fTMおよびfTLの具体的な値は、それぞれ、たとえば1GHz、500MHzおよび250MHzである。
クロック生成回路27Tは、たとえば、制御部24から受ける送信側設定信号のレベルに応じた周波数を有する送信側クロック信号を生成し、生成した送信側クロック信号をDA変換部22および信号生成部23へ出力する。
たとえば、クロック生成回路27Tは、制御部24から送信側設定信号STH、STMまたはSTLを受けると、受けた各信号のレベルに応じて周波数fTH、fTMまたはfTLを有する送信側クロック信号を生成し、生成した送信側クロック信号をDA変換部22および信号生成部23へ出力する。
また、制御部24は、たとえば、クロック生成回路27Rを制御することにより、ADサンプリング周波数を変更する。具体的には、制御部24は、たとえば、クロック生成回路27Rにおいて生成されるクロック信号(以下、受信側クロック信号とも称する。)の周波数を変更する制御を行うことにより、ADサンプリング周波数を変更する。
より詳細には、制御部24は、たとえば、受信側クロック信号の周波数をfRH、fRMまたはfRLに設定するためのレベルを有する受信側設定信号SRH、SRMまたはSRLをクロック生成回路27Rへ出力する。
ここで、周波数fRH,fRM,fRLは、たとえば周波数fTH、fTM,fTLとそれぞれ同じ値に設定される。
クロック生成回路27Rは、たとえば、制御部24から受ける受信側設定信号のレベルに応じた周波数を有する受信側クロック信号を生成し、生成した受信側クロック信号をAD変換部25および信号処理部26へ出力する。
たとえば、クロック生成回路27Rは、制御部24から受信側設定信号SRH、SRMまたはSRLを受けると、受けた各信号のレベルに応じて周波数fRH、fRMまたはfRLを有する受信側クロック信号を生成し、生成した受信側クロック信号をAD変換部25および信号処理部26へ出力する。
また、制御部24は、たとえば、図3に示す変調信号MSを生成するためのデータである振幅データを作成する。振幅データには、たとえば、先頭から順に「+1,+1,+1,−1,−1,+1,−1」の7つの数値が含まれる。
また、制御部24は、たとえば、信号生成部23を直接制御することにより、変調信号MSのパルス幅を変更する。これにより、制御部24は、送信側クロック信号の周波数を変更することなく変調信号MSのパルス幅を大きくする制御を行うことが可能である。
より詳細には、制御部24は、たとえば、信号生成部23における変調信号MSのパルス幅を大きくするための倍率である低速化倍率を設定する。ここで、低速化倍率は、たとえば1以上の整数である。
制御部24は、たとえば、作成した振幅データ、および設定した低速化倍率を含む信号生成情報を作成し、作成した信号生成情報を信号生成部23へ出力する。
また、制御部24は、たとえば、振幅データ、送信側クロック信号の周波数、低速化倍率および受信側クロック信号の周波数を含む設定情報を作成し、作成した設定情報を信号処理部26へ出力する。
たとえば、制御部24は、制御装置151から測定開始命令を受信すると、所定の周期ごとのタイミングにおいて、自己の電波センサ101による送信パルスTwおよび反射パルスの送受信処理を行わせるための制御信号を作成し、作成した制御信号を信号生成部23および信号処理部26へ出力する。
図4は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおけるDA変換部の構成を示す図である。図4を参照して、DA変換部22は、DAコンバータ(DAC)41I,41Qを含む。
図2および図4を参照して、信号生成部23は、変調信号MSを生成する。より詳細には、信号生成部23は、たとえばパルス状の変調信号MSを生成する。また、信号生成部23は、変調信号MSの帯域幅を変更可能である。
より詳細には、信号生成部23は、たとえば、制御部24から信号生成情報を受けると、受けた信号生成情報から低速化倍率および振幅データを取得する。そして、信号生成部23は、たとえば、クロック生成回路27Tから受ける送信側クロック信号の立ち上がりエッジまたは立下りエッジの各タイミング(以下、送信側クロックタイミングとも称する。)の間隔に低速化倍率を乗じた間隔を数値取得間隔として設定する。
たとえば、低速化倍率が1である場合、数値取得間隔は送信側クロックタイミングの間隔と等しくなる。また、たとえば、低速化倍率が2である場合、数値取得間隔は送信側クロックタイミングの間隔の2倍と等しくなる。
信号生成部23は、たとえば、制御部24から制御信号を受けると、設定した数値取得間隔で振幅データに含まれる各数値を先頭から順に取得しながら、送信側クロックタイミングごとに、I成分用のデジタル信号(以下、デジタル信号ITDSとも称する。)およびQ成分用のデジタル信号(以下、デジタル信号QTDSとも称する。)を生成し、生成したデジタル信号ITDSおよびQTDSをDA変換部22におけるDAコンバータ41Iおよび41Qへそれぞれ出力する。
より詳細には、信号生成部23は、たとえば、送信側クロックタイミングを用いて数値取得間隔のタイミングを認識する。また、信号生成部23は、たとえば、認識したタイミングで、振幅データに含まれる各数値を先頭から順に取得していく。また、信号生成部23は、たとえば、送信側クロックタイミングごとに、取得した数値を示すデジタル信号ITDSを生成してDAコンバータ41Iへ出力する。
たとえば、送信側クロック信号の周波数が制御部24により変更されると、数値取得間隔が変化する。また、低速化倍率が制御部24により変更されると、数値取得間隔が変化する。これらにより、信号生成部23が生成する変調信号MSのパルス幅Tpが変化するので変調信号MSの帯域幅が変更される。
信号生成部23は、振幅データにおける各数値を示すデジタル信号ITDSのDAコンバータ41への出力が完了すると、制御部24から新たな制御信号を受けるまで以下の処理を行う。すなわち、信号生成部23は、送信側クロックタイミングごとに、たとえばゼロを示すデジタル信号ITDSを生成し、生成したデジタル信号ITDSをDAコンバータ41Iへ出力する。
また、信号生成部23は、送信側クロックタイミングごとに、たとえばゼロを示すデジタル信号QTDSを生成し、生成したデジタル信号QTDSをDAコンバータ41Qへ出力する。
図5は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおける送信部の構成を示す図である。図5を参照して、送信部21は、ローパスフィルタ42I,42Qと、ミキサ43I,43Qと、移相器44と、合成器45と、ミキサ46と、パワーアンプ47と、送信アンテナ48とを含む。
図4および図5を参照して、DA変換部22は、信号生成部23によって生成された変調信号MSをアナログ信号に変換する。
より詳細には、DA変換部22におけるDAコンバータ41Iおよび41Qは、たとえば、クロック生成回路27Tから受ける送信側クロック信号のタイミングすなわち送信側クロックタイミングに従って動作する。
より詳細には、DAコンバータ41Iおよび41Qにおけるサンプリング周期、すなわちDAサンプリング周波数の逆数は、各送信側クロックタイミングの間隔に相当する。すなわち、各送信側クロックタイミングの間隔が変化すると、DAコンバータ41Iおよび41QにおけるDAサンプリング周波数が変化する。これにより、制御部24は、DAコンバータ41Iおよび41QにおけるDAサンプリング周波数を変更する。
DAコンバータ41Iおよび41Qは、信号生成部23から受けるデジタル信号ITDSおよびQTDSをDAサンプリング周波数でそれぞれアナログ信号ITASおよびQTASに変換する。
具体的には、DAコンバータ41Iは、送信側クロックタイミングごとに信号生成部23から受けるデジタル信号ITDSの示す数値が+1または−1である場合、たとえば最大電圧Vmaxまたは最小電圧Vminを有するアナログ信号ITASを生成する。
また、DAコンバータ41Iは、送信側クロックタイミングごとに信号生成部23から受けるデジタル信号ITDSの示す数値がゼロである場合、たとえば最大電圧Vmaxおよび最小電圧Vminの中間電圧を有するアナログ信号ITASを生成する。
DAコンバータ41Iは、生成したアナログ信号ITASを送信部21におけるローパスフィルタ42Iへ出力する。
DAコンバータ41Qは、送信側クロックタイミングごとに信号生成部23から受けるデジタル信号QTDSの示す数値がゼロである場合、たとえば最大電圧Vmaxおよび最小電圧Vminの中間電圧を有するアナログ信号QTASを生成し、生成したアナログ信号QTASを送信部21におけるローパスフィルタ42Qへ出力する。
再び図2を参照して、発振器29は、たとえば1800MHzの周波数、および正弦波の波形を有するローカル信号Lo1を生成し、生成したローカル信号Lo1を送信部21および受信部28へ出力する。
発振器30は、たとえば77GHzの周波数、および正弦波の波形を有するローカル信号Lo2を生成し、生成したローカル信号Lo2を送信部21および受信部28へ出力する。
再び図5を参照して、送信部21は、DA変換部22によって変換されたアナログ信号ITASまたはQTASを電波に変換して対象エリアA1へ送信する。
より詳細には、送信部21におけるローパスフィルタ42Iは、DA変換部22におけるDAコンバータ41Iから受けるアナログ信号ITASの周波数成分のうち、所定の周波数以上の成分を減衰させる。
ローパスフィルタ42Qは、DA変換部22におけるDAコンバータ41Qから受けるアナログ信号QTASの周波数成分のうち、所定の周波数以上の成分を減衰させる。
移相器44は、たとえば、発振器29から受けるローカル信号Lo1の位相をπ/2ずらし、位相をずらしたローカル信号Lo1をミキサ43Qへ出力する。
ミキサ43Iは、たとえば、ローパスフィルタ42Iを通過したアナログ信号ITASと、発振器29から受けるローカル信号Lo1とを乗算することにより、ベースバンド帯のアナログ信号ITASを1800MHz帯のアナログ信号ITASに変換する。そして、ミキサ43Iは、変換した1800MHz帯のアナログ信号ITASを合成器45へ出力する。ここで、たとえば、送信期間以外の期間においてアナログ信号ITASが中間電圧のまま時間変化しない場合、ミキサ43Iは、合成器45へ信号を出力しない。
ミキサ43Qは、たとえば、ローパスフィルタ42Qを通過したアナログ信号QTASと、移相器44から受ける、位相がπ/2ずれたローカル信号Lo1とを乗算する。ここで、アナログ信号QTASは中間電圧のまま時間変化しないため、ミキサ43Qは、合成器45へ信号を出力しない。
合成器45は、ミキサ43Iから受けるアナログ信号とミキサ43Qから受けるアナログ信号とを合成し、合成後のアナログ信号をミキサ46へ出力する。
ここでは、合成器45は、たとえば、ミキサ43Qから信号を受けないので、ミキサ43Iから受ける1800MHz帯のアナログ信号ITASをミキサ46へ出力する。
ミキサ46は、たとえば、合成器45から受ける1800MHz帯のアナログ信号ITASと、発振器30から受けるローカル信号Lo2とを乗算することにより、1800MHz帯のアナログ信号ITASを、送信パルスTwである78.8GHz帯のアナログ信号ITASすなわち電波に変換する。そして、ミキサ46は、変換後の電波をパワーアンプ47へ出力する。
パワーアンプ47は、ミキサ46から受ける電波を増幅し、増幅後の電波を送信アンテナ48経由で対象エリアA1へ送信する。
図6は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおける受信部の構成を示す図である。図6を参照して、受信部28は、ミキサ63I,63Qと、移相器64と、ミキサ66と、ローノイズアンプ67と、受信アンテナ68とを含む。
[検出対象速度]
図7は、本発明の実施の形態に係る送信アンテナ、受信アンテナおよび対象物の配置の一例を示す図である。
図7を参照して、受信アンテナ68は、たとえば対象エリアA1からの電波すなわち反射パルスRwを受信する。より詳細には、受信アンテナ68が受信する反射パルスRwには、たとえば、対象エリアA1内を移動する対象物Tgtが送信アンテナ48により送信された送信パルスTwを反射することによって発生する対象反射パルスTrwが含まれる。
ここで、電波センサ101に対して近づくかまたは遠ざかる方向に沿った対象物Tgtの移動速度を検出対象速度vdと定義する。言い換えると、電波センサ101に対して近づくかまたは遠ざかる方向に沿った受信アンテナ68に対する対象物Tgtの相対速度の成分が検出対象速度vdである。
たとえば、受信アンテナ68に対する対象物Tgtの速度を相対速度vtと定義すると、検出対象速度vdは、対象物Tgtから受信アンテナ68への方向の単位ベクトルndと相対速度vtとの内積で表される。
対象反射パルスTrwの周波数は、送信パルスTwの周波数に対して、対象物Tgtの検出対象速度vdに応じてシフトする。より詳細には、非特許文献2(四分一 浩二、外2名、”拡大するミリ波技術の応用”、[online]、[平成27年7月8日検索]、インターネット〈URL:http://www.spc.co.jp/spc/pdf/giho21_09.pdf〉)の44ページにおける式(11.a)によれば、たとえば、送信パルスTwの周波数がf1である場合、対象反射パルスTrwの周波数は、f1に対して2×f1×vd/cだけシフトする。また、対象反射パルスTrwの振幅は、対象物Tgtの反射断面積σに応じた振幅となる。
再び図6を参照して、受信部28は、対象エリアA1からの電波を受信して受信信号を生成する。より詳細には、受信部28におけるローノイズアンプ67は、受信アンテナ68が受信した反射パルスRwである78.8GHz帯のアナログ信号RASを増幅し、増幅した78.8GHz帯のアナログ信号RASをミキサ66へ出力する。
ミキサ66は、たとえば、ローノイズアンプ67から受ける78.8GHz帯のアナログ信号RASと、発振器30から受けるローカル信号Lo2とを乗算することにより、78.8GHz帯のアナログ信号RASを1800MHz帯のアナログ信号RASに変換する。そして、ミキサ46は、変換後の1800MHz帯のアナログ信号RASをミキサ63Iおよび63Qへ出力する。
ミキサ63Iは、たとえば、ミキサ66から受ける1800MHz帯のアナログ信号RASと、発振器29から受けるローカル信号Lo1とを乗算することにより、1800MHz帯のアナログ信号RASをベースバンド帯の信号に変換することで、I成分のアナログ信号すなわち受信信号IRASを生成する。そして、ミキサ63Iは、生成した受信信号IRASをAD変換部25へ出力する。
移相器64は、たとえば、発振器29から受けるローカル信号Lo1の位相をπ/2ずらし、位相をずらしたローカル信号Lo1をミキサ63Qへ出力する。
ミキサ63Qは、たとえば、ミキサ66から受ける1800MHz帯のアナログ信号RASと、移相器64から受ける、位相がπ/2ずれたローカル信号Lo1とを乗算することにより、1800MHz帯のアナログ信号RASをベースバンド帯の信号に変換することで、Q成分のアナログ信号すなわち受信信号QRASを生成する。そして、ミキサ63Qは、生成した受信信号QRASをAD変換部25へ出力する。
図8は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおけるAD変換部の構成を示す図である。図8を参照して、AD変換部25は、ADコンバータ(ADC)61I,61Qを含む。
AD変換部25は、受信部28によって生成された受信信号IRAS,QRASをデジタル信号に変換する。
より詳細には、AD変換部25におけるADコンバータ61Iおよび61Qは、たとえば、クロック生成回路27Rから受ける受信側クロック信号の立ち上がりエッジまたは立下りエッジのタイミング(以下、受信側クロックタイミングとも称する。)に従って動作する。
より詳細には、ADコンバータ61Iおよび61Qにおけるサンプリング周期すなわちADサンプリング周波数の逆数は、各受信側クロックタイミングの間隔に相当する。すなわち、各受信側クロックタイミングの間隔が変化すると、ADコンバータ61Iおよび61QにおけるADサンプリング周波数が変化する。これにより、制御部24は、ADコンバータ61Iおよび61QにおけるADサンプリング周波数を変更する。
ADコンバータ61Iおよび61Qは、受信部28におけるミキサ63Iおよびミキサ63Qから受ける受信信号IRASおよびQRASを、ADサンプリング周波数でそれぞれデジタル信号IRDSおよびQRDSに変換する。
ADコンバータ61Iおよび61Qは、変換したデジタル信号IRDSおよびQRDSを信号処理部26へ出力する。
図9は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおける信号処理部の構成を示す図である。図9を参照して、信号処理部26は、パルス圧縮処理部81と、FFT(Fast Fourier Transform)処理部82と、検出部83と、バッファ部84と、集約部85とを含む。
信号処理部26におけるバッファ部84は、たとえば、クロック生成回路27Rから受ける受信側クロック信号のタイミングごとにAD変換部25から受けるデジタル信号IRDSおよびQRDSを蓄積する。
[検出処理]
検出部83は、DA変換部22によって変換されたデジタル信号に基づいて、対象エリアA1における対象物Tgtを検出する。
[対象距離]
検出部83におけるパルス圧縮処理部81は、たとえば、AD変換部25によって変換されたデジタル信号に基づいて、電波センサ101から対象エリアA1における対象物Tgtまでの距離である対象距離Ltを検出する。
具体的には、パルス圧縮処理部81は、たとえば、信号生成部23によって生成された変調信号MSおよびAD変換部25によって変換されたデジタル信号IRDSおよびQRDSを用いてパルス圧縮処理を行うことにより圧縮パルスを生成し、生成した圧縮パルスに基づいて対象距離Ltを検出する。
より詳細には、パルス圧縮処理部81は、たとえば、制御部24から受ける設定情報から振幅データ、送信側クロック信号の周波数および低速化倍率を取得し、取得した振幅データ、送信側クロック信号の周波数および低速化倍率に基づいて、図3に示す変調信号MSを表す検出関数x(t)を作成する。
パルス圧縮処理部81は、検出関数x(t)の変数である時間tの原点を、たとえば制御部24から制御信号を受けたタイミングすなわち電波センサ101が送信パルスTwおよび反射パルスの送受信処理を開始するタイミングに設定する。
また、パルス圧縮処理部81は、たとえば、バッファ部84に蓄積されたデジタル信号IRDSおよびQRDSに基づいて受信関数r(t)を作成する。
より詳細には、パルス圧縮処理部81は、たとえば、設定情報から受信側クロック信号の周波数を取得し、取得した受信側クロック信号の周波数からAD変換部25におけるサンプリング間隔を算出する。
パルス圧縮処理部81は、たとえば、算出したサンプリング間隔、および制御信号を受けたタイミングに基づいて、バッファ部84に蓄積された各デジタル信号IRDSおよびQRDSのサンプリングタイミングを算出する。
パルス圧縮処理部81は、たとえば、サンプリングタイミングがsm〜snの各デジタル信号IRDSおよびQRDSをバッファ部84から取得し、取得した各デジタル信号IRDSおよびQRDSから、IQ平面内のベクトルRiq[sm]〜Riq[sn]を作成する。
ここで、サンプリングタイミングsmは、パルス圧縮処理部81が制御部24から制御信号を受ける前のタイミングである。また、サンプリングタイミングsnは、反射パルスRwに基づく受信信号がバッファ部84に蓄積された後のタイミングである。また、ベクトルRiq[sk]は、たとえばI成分およびQ成分を有する。より詳細には、ベクトルRiq[sk]のI成分およびQ成分は、それぞれサンプリングタイミングがskのデジタル信号IRDSの示す値およびデジタル信号QRDSの示す値である。
パルス圧縮処理部81は、たとえば、I成分が大きくなるようにベクトルRiq[sm]〜Riq[sn]を、それぞれIQ平面内で同じ角度回転させる回転処理を行い、回転処理後のベクトルRiq[sm]〜Riq[sn]における各I成分を受信関数r(t)として作成する。
パルス圧縮処理部81は、たとえば、たとえば非特許文献1の277ページにおける式(11.4)に従って、検出関数x(t)および受信関数r(t)を畳み込み演算することにより圧縮パルスを含み得る関数f(t)を算出するパルス圧縮処理を行う。
パルス圧縮処理部81は、たとえば、対象物Tgtからの対象反射パルスTrwに基づく圧縮パルスが関数f(t)に含まれる場合、当該圧縮パルスのピークの位置に対応する時刻に(c/2)を乗じた値を対象距離Ltとして検出する。
また、パルス圧縮処理部81は、たとえば、2個の対象物Tgt1,Tgt2からの対象反射パルスTrw1,Trw2にそれぞれ基づく2個の圧縮パルスが関数f(t)に含まれる場合においても、当該2個の圧縮パルスの各ピークの位置に対応する時刻に(c/2)を乗じた値を、対象距離Lt1,Lt2として算出する。
パルス圧縮処理部81は、たとえば、算出した対象距離Lt1,Lt2、および対応の圧縮パルスのピーク強度Ip1,Ip2を集約部85へ出力する。
[検出対象速度vdおよび反射強度]
FFT処理部82は、たとえば、AD変換部25によって変換されたデジタル信号に基づいて、対象物Tgtの検出対象速度vd、および対象物Tgtの反射強度を算出する。
より詳細には、FFT処理部82は、たとえば、設定情報から受信側クロック信号の周波数を取得し、取得した受信側クロック信号の周波数からAD変換部25におけるサンプリング間隔を算出する。
FFT処理部82は、たとえば、算出したサンプリング間隔、および制御信号を受けたタイミングに基づいて、バッファ部84に蓄積された各デジタル信号IRDSおよびQRDSのサンプリングタイミングを算出する。
また、FFT処理部82は、FFT処理を行う時間範囲を設定する。時間範囲は、たとえば、検出対象速度の下限としてvdminを設定する場合、c/(2×f1×vdmin)に相当する時間である。
FFT処理部82は、たとえば、設定した時間範囲分の各デジタル信号IRDSをバッファ部84から取得し、取得した各デジタル信号IRDSを時間スペクトルITSのデータとしてFFT処理を行うことにより、ドップラースペクトルIDSを作成する。ここで、ドップラースペクトルにおける横軸および縦軸は、それぞれ周波数および振幅である。
FFT処理部82は、たとえば、ドップラースペクトルIDSにおけるピークを特定し、特定したピークの周波数fbeat1および送信パルスTwの周波数f1を非特許文献2の44ページにおける式(11.a)に代入することにより対象物Tgtの検出対象速度vdの大きさを算出する。
また、FFT処理部82は、たとえば、ドップラースペクトルIDSにおける周波数fbeat1の振幅から反射強度Irを算出する。
FFT処理部82は、ドップラースペクトルIDSにおいてたとえば2個のピークを特定した場合、特定したピークごとに検出対象速度vd1,vd2および反射強度Ir1,Ir2をそれぞれ算出する。
FFT処理部82は、たとえば、算出した検出対象速度vd1,vd2および反射強度Ir1,Ir2を検出部83における集約部85へ出力する。
集約部85は、たとえば自己の信号処理部26における信号処理結果を集約する。具体的には、集約部85は、たとえば、FFT処理部82から受ける検出対象速度vd1,vd2および反射強度Ir1,Ir2、ならびにパルス圧縮処理部81から受ける対象距離Lt1,Lt2およびピーク強度Ip1,Ip2を集約する。
より詳細には、集約部85は、たとえば、反射強度Ir1,Ir2のうち、少なくともいずれか1つがしきい値Thi以上である場合、対象エリアA1において対象物Tgtが存在すると判断する。
ここでは、集約部85は、たとえば、反射強度Ir1,Ir2の両方がしきい値Thi以上であるので、対象エリアA1において対象物Tgt1,Tgt2がそれぞれ存在すると判断する。
また、集約部85は、たとえば、検出対象速度vd1および反射強度Ir1に対応する対象距離が、対象距離Lt1,Lt2のいずれであるかを特定する。
たとえば、集約部85は、反射強度Ir1,Ir2の強度比とピーク強度Ip1,Ip2の強度比に基づいて、検出対象速度vd1および反射強度Ir1に対応する対象距離を特定する。
具体的には、集約部85は、たとえば、Ir1/Ir2>1でありかつIp1/Ip2<1である場合、検出対象速度vd1および反射強度Ir1に対応する対象距離をLt2として特定し、また、Ir1/Ir2>1でありかつIp1/Ip2>1である場合、検出対象速度vd1および反射強度Ir1に対応する対象距離をLt1として特定する。
ここでは、集約部85は、たとえば、検出対象速度vd1および反射強度Ir1に対応する対象距離をLt1として特定し、また、検出対象速度vd2および反射強度Ir2に対応する対象距離をLt2として特定する。
集約部85は、たとえば、対象エリアA1において対象物Tgtが存在すると判断した場合、対象物Tgtを検出したことを示し、かつ当該対象物Tgtについての対象距離および検出対象速度を含む検出結果情報を制御部24へ出力するとともに制御装置151へ送信する。
また、検出部83は、たとえば、対象エリアA1において対象物Tgtが存在すると判断しなかった場合、対象物Tgtを検出しなかったことを示す検出結果情報を制御部24へ出力するとともに制御装置151へ送信する。
制御部24は、DA変換部22におけるサンプリング周波数であるDAサンプリング周波数、およびAD変換部25におけるサンプリング周波数であるADサンプリング周波数を、検出部83による検出結果に応じて変更する。
また、制御部24は、たとえば、変更したADサンプリング周波数に応じて、信号生成部23において生成される変調信号MSの帯域幅を変更する。
より詳細には、制御部24は、たとえば、ADサンプリング周波数をより高い周波数に変更する制御を行う際、変調信号MSのパルス幅をより小さくすることにより変調信号MSの帯域幅を広くする。
一方、制御部24は、たとえば、ADサンプリング周波数をより低い周波数に変更する制御を行う際、変調信号MSのパルス幅ををより大きくすることにより変調信号MSの帯域幅を狭くする。
具体的には、制御部24は、たとえば、受信側クロック信号の周波数をfRH、fRMまたはfRLに設定する際、送信側クロック信号の周波数をfTH、fTMまたはfTLにそれぞれ設定する。
[サンプリング周波数の変更その1]
たとえば、制御部24は、検出部83によって対象物Tgtが検出されたか否かに応じてDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数を変更する。
具体的には、制御部24は、たとえば、対象物Tgtを検出したことを示す検出結果情報を検出部83から受ける場合、DAサンプリングおよびADサンプリング周波数を変更する。
一方、制御部24は、たとえば、対象物Tgtを検出しなかったことを示す検出結果情報を検出部83から受ける場合、DAサンプリングおよびADサンプリング周波数を維持する。
制御部24は、たとえば、検出部83によって対象物Tgtが検出された場合におけるDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数を、検出部83によって対象物Tgtが検出されない場合におけるDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数と比べてそれぞれ大きい値に設定する。
具体的には、制御部24は、たとえば電波センサ101の起動時等において、振幅データ、および低速化倍率として1を含む信号生成情報を作成し、作成した信号生成情報を信号生成部23へ出力する。
また、制御部24は、たとえば、自己の電波センサ101の動作モードを高分解能モードおよび低分解能モードのいずれか一方に設定する。
具体的には、制御部24は、電波センサ101の起動時等において、動作モードを高分解能モードに設定する。
制御部24は、高分解能モードに設定する際、送信側設定信号STHをクロック生成回路27Tへ出力して送信側クロック信号の周波数をfTHに設定することにより、DAサンプリング周波数をfTHに設定する。
また、制御部24は、高分解能モードに設定する際、受信側設定信号SRHをクロック生成回路27Rへ出力して受信側クロック信号の周波数をfRHに設定することにより、ADサンプリング周波数をfRHに設定する。
制御部24は、たとえば、対象物Tgtを検出しなかったことを示す検出結果情報を検出部83から受ける場合、低分解能モードに設定する。
制御部24は、低分解能モードに設定する際、送信側設定信号STLをクロック生成回路27Tへ出力して送信側クロック信号の周波数をfTLに設定することにより、DAサンプリング周波数をfTHより小さいfTLに設定する。
また、制御部24は、低分解能モードに設定する際、受信側設定信号SRLをクロック生成回路27Rへ出力して受信側クロック信号の周波数をfRLに設定することにより、ADサンプリング周波数をfRHより小さいfRLに設定する。
制御部24は、たとえば、対象物Tgtを検出したことを示す検出結果情報を検出部83から受ける検出部83から受ける場合、再び高分解能モードに設定する。
[動作]
電波センサ101は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下に示すフローチャートの各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリから読み出して実行する。この装置のプログラムは、外部からインストールすることができる。この装置のプログラムは、記録媒体に格納された状態で流通する。
図10は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおける制御部がサンプリング周波数の変更を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
図10を参照して、制御部24は、たとえば電波センサ101の起動時等において、動作モードを高分解能モードに設定する(ステップS102)。
次に、制御部24は、たとえば所定の周期ごとのタイミングにおいて制御信号を信号生成部23へ出力することにより、自己の電波センサ101に対して送信パルスTwの対象エリアA1への繰り返し送信を開始させる(ステップS104)。
次に、制御部24は、信号処理部26から検出結果情報を受けるまで待機する(ステップS106でNO)。
一方、制御部24は、信号処理部26から検出結果情報を受ける場合(ステップS106でYES)、以下の処理を行う。
すなわち、制御部24は、受けた検出結果情報が、対象物Tgtを検出しなかったことを示し、かつ動作モードが高分解能モードである場合(ステップS108でNOおよびステップS114でYES)、動作モードを低分解能モードに設定する(ステップS116)。
次に、制御部24は、信号処理部26から次の検出結果情報を受けるまで待機する(ステップS106でNO)。
一方、制御部24は、受けた検出結果情報が、対象物Tgtを検出しなかったことを示し、かつ動作モードが低分解能モードである場合(ステップS108でNOおよびステップS114でNO)、動作モードを変更せずに、信号処理部26から次の検出結果情報を受けるまで待機する(ステップS106でNO)。
また、制御部24は、受けた検出結果情報が、対象物Tgtを検出したことを示し、かつ動作モードが低分解能モードである場合(ステップS108でYESおよびステップS110でYES)、動作モードを高分解能モードに設定する(ステップS112)。
次に、制御部24は、信号処理部26から次の検出結果情報を受けるまで待機する(ステップS106でNO)。
一方、制御部24は、受けた検出結果情報が、対象物Tgtを検出したことを示し、かつ動作モードが高分解能モードである場合(ステップS108でYESおよびステップS110でNO)、動作モードを変更せずに、信号処理部26から次の検出結果情報を受けるまで待機する(ステップS106でNO)。
[サンプリング周波数の変更その2]
たとえば、制御部24は、検出部83によって検出された対象距離Ltに応じてDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数を変更する。
具体的には、制御部24は、たとえば、自己の電波センサ101の動作モードを高分解能モード、中分解能モードおよび低分解能モードのいずれか一方に設定する。
より詳細には、制御部24は、たとえば電波センサ101の起動時等において、動作モードを高分解能モードに設定する。
制御部24は、たとえば、対象距離Ltがしきい値Th1以下である場合におけるDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数を、対象距離Ltがしきい値Th1より大きい場合におけるDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数と比べてそれぞれ大きい値に設定する。
具体的には、制御部24は、たとえば、対象物Tgtを検出したことを示し、かつしきい値Th1より大きい対象距離Ltを含む検出結果情報を検出部83から受ける場合、動作モードを低分解能モードに設定する。
この際、制御部24は、送信側設定信号STLおよび受信側設定信号SRLをクロック生成回路27Tおよび27Rへそれぞれ出力する。
また、制御部24は、たとえば、対象物Tgtを検出したことを示し、かつしきい値Th1以下の対象距離Ltであってしきい値Th2より大きい対象距離Ltを含む検出結果情報を検出部83から受ける場合、動作モードを中分解能モードに設定する。ここで、Th1>Th2である。また、しきい値Th1およびTh2の具体的な値は、たとえばそれぞれ100mおよび30mである。
制御部24は、中分解能モードに設定する際、送信側設定信号STMをクロック生成回路27Tへ出力して送信側クロック信号の周波数をfTMに設定することにより、DAサンプリング周波数をfTMに設定する。
また、制御部24は、中分解能モードに設定する際、受信側設定信号SRMをクロック生成回路27Rへ出力して受信側クロック信号の周波数をfRMに設定することにより、ADサンプリング周波数をfRMに設定する。
制御部24は、たとえば、対象距離Ltがしきい値Th2以下である場合におけるDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数を、対象距離Ltがしきい値Th2より大きい場合におけるDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数と比べてそれぞれ大きい値に設定する。
具体的には、制御部24は、たとえば、対象物Tgtを検出したことを示し、かつしきい値Th2以下の対象距離Ltを含む検出結果情報を検出部83から受ける場合、動作モードを高分解能モードに設定する。
この際、制御部24は、送信側設定信号STHおよび受信側設定信号SRHをクロック生成回路27Tおよび27Rへそれぞれ出力する。
また、制御部24は、たとえば、対象物Tgtを検出しなかったことを示す検出結果情報を検出部83から受ける場合、低分解能モードに設定する。
[動作]
図11は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおける制御部がサンプリング周波数の変更を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
図11を参照して、ステップS202〜S204の動作は、図10に示すステップS102〜S104の動作と同様である。
次に、制御部24は、信号処理部26から検出結果情報を受けるまで待機する(ステップS206でNO)。
一方、制御部24は、信号処理部26から検出結果情報を受ける場合(ステップS206でYES)、以下の処理を行う。
すなわち、制御部24は、受けた検出結果情報が、対象物Tgtを検出しなかったことを示し、かつ動作モードが高分解能モードまたは中分解能モードである場合(ステップS208でNOおよびステップS214でYES)、動作モードを低分解能モードに設定する(ステップS216)。
次に、制御部24は、信号処理部26から次の検出結果情報を受けるまで待機する(ステップS206でNO)。
一方、制御部24は、受けた検出結果情報が、対象物Tgtを検出しなかったことを示し、かつ動作モードが低分解能モードである場合(ステップS208でNOおよびステップS214でNO)、動作モードを変更せずに、信号処理部26から次の検出結果情報を受けるまで待機する(ステップS206でNO)。
また、制御部24は、受けた検出結果情報が、対象物Tgtを検出したことを示し、かつしきい値Th1より大きい対象距離Ltを含む場合(ステップS208でYESおよびステップS210でYES)、動作モードを低分解能モードに設定する(ステップS216)。
また、制御部24は、受けた検出結果情報が、対象物Tgtを検出したことを示し、かつしきい値Th1以下の対象距離Ltであってしきい値Th2より大きい対象距離Ltを含む場合(ステップS208でYES、ステップS210でNOおよびステップS212でYES)、動作モードを中分解能モードに設定する(ステップS218)。
また、制御部24は、受けた検出結果情報が、対象物Tgtを検出したことを示し、かつしきい値Th2以下の対象距離Ltを含む場合(ステップS208でYES、ステップS210でNOおよびステップS212でNO)、動作モードを高分解能モードに設定する(ステップS220)。
次に、制御部24は、動作モードを、低分解能モードに設定するか(ステップS216)、中分解能モードに設定するか(ステップS218)、または高分解能モードに設定すると(ステップS220)、信号処理部26から次の検出結果情報を受けるまで待機する(ステップS206でNO)。
[サンプリング周波数の変更その3]
図12は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおける制御部が変更するサンプリング周波数と対象距離との関係の一例を示す図である。なお、図12において、縦軸はDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数を示し、横軸は対象距離Ltを示す。また、たとえば、しきい値Th1およびTh2は、それぞれ100mおよび30mである。
図12を参照して、たとえば、制御部24は、検出部83によって検出された対象距離Ltに応じた値にDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数を変更する。
具体的には、制御部24は、たとえば、自己の電波センサ101の動作モードを高分解能モード、連続分解能モードおよび低分解能モードのいずれかに設定する。
より詳細には、制御部24は、たとえば電波センサ101の起動時等において、動作モードを高分解能モードに設定する。
制御部24は、たとえば、対象距離Ltがしきい値Th1以下である場合におけるDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数を、対象距離Ltがしきい値Th1より大きい場合におけるDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数と比べてそれぞれ大きい値に設定する。
具体的には、制御部24は、たとえば、対象物Tgtを検出したことを示し、かつしきい値Th1より大きい対象距離Ltを含む検出結果情報を検出部83から受ける場合、動作モードを低分解能モードに設定する。
この際、制御部24は、送信側設定信号STLおよび受信側設定信号SRLをクロック生成回路27Tおよび27Rへそれぞれ出力する。
また、制御部24は、たとえば、対象物Tgtを検出したことを示し、かつしきい値Th1以下の対象距離Ltであってしきい値Th2より大きい対象距離Ltを含む検出結果情報を検出部83から受ける場合、動作モードを連続分解能モードに設定するとともに目標周波数を算出する。
より詳細には、制御部24は、たとえば、図12に示す直線SLを表す1次関数に対して対象距離Ltを変数として入力することにより、送信側クロック信号の周波数および受信側クロック信号の周波数として設定すべき値である目標周波数を算出する。
制御部24は、たとえば、連続分解能モードにおいて、送信側クロック信号の周波数を目標周波数に設定するためのレベルを有する送信側設定信号をクロック生成回路27Tへ出力して送信側クロック信号の周波数を目標周波数に設定することにより、DAサンプリング周波数を目標周波数に設定する。
また、制御部24は、たとえば、連続分解能モードにおいて、受信側クロック信号の周波数を目標周波数に設定するためのレベルを有する受信側設定信号をクロック生成回路27Rへ出力して受信側クロック信号の周波数を目標周波数に設定することにより、ADサンプリング周波数を目標周波数に設定する。
制御部24は、たとえば、対象距離Ltがしきい値Th2以下である場合におけるDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数を、対象距離Ltがしきい値Th2より大きい場合におけるDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数と比べてそれぞれ大きい値に設定する。
具体的には、制御部24は、たとえば、対象物Tgtを検出したことを示し、かつしきい値Th2以下の対象距離Ltを含む検出結果情報を検出部83から受ける場合、動作モードを高分解能モードに設定する。
この際、制御部24は、送信側設定信号STHおよび受信側設定信号SRHをクロック生成回路27Tおよび27Rへそれぞれ出力する。
また、制御部24は、たとえば、対象物Tgtを検出しなかったことを示す検出結果情報を検出部83から受ける場合、低分解能モードに設定する。
なお、制御部24は、直線SLを表す1次関数に対して対象距離Ltを変数として入力することにより目標周波数を算出したが、これに限定するものではない。制御部24は、曲線等の連続な関数に対して対象距離Ltを変数として入力することにより目標周波数を算出してもよい。
なお、本発明の実施の形態に係る電波センサでは、制御部24は、DA変換部22におけるサンプリング周波数であるDAサンプリング周波数、およびAD変換部25におけるサンプリング周波数であるADサンプリング周波数を、検出部83による検出結果に応じて変更する構成であるとしたが、これに限定するものではない。制御部24は、DAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数の少なくともいずれか一方を、検出部83による検出結果に応じて変更する構成であればよい。
好ましくは、制御部24は、DAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数のうち、少なくともADサンプリング周波数を検出部83による検出結果に応じて変更する。
また、制御部24は、たとえば、DAサンプリング周波数を維持したまま、信号生成部23において生成される変調信号MSの帯域幅を、変更したADサンプリング周波数に応じて変更する。
具体的には、制御部24は、たとえば、DAサンプリング周波数を維持したままADサンプリング周波数を1/2倍に変更する場合、振幅データ、および低速化倍率として2を含む信号生成情報を信号生成部23へ出力する。これにより、信号生成部23は、DAサンプリング周波数が維持される場合においても、2倍のパルス幅を有する変調信号MSを生成してDA変換部22へ出力する。
また、本発明の実施の形態に係る電波センサでは、信号生成部23は、非特許文献1の278ページにおける図11.8(c)に示す波形を有する変調信号MSを生成する構成であるとしたが、これに限定するものではない。信号生成部23は、非特許文献1の276ページにおける図11.5(b)に示す直線状FMパルス、またはN=7以外のバーカ符号に従う符号系列に基づく波形を有する変調信号等を生成する構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態に係る電波センサでは、制御部24は、対象距離Ltがしきい値以下である場合におけるDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数を、対象距離Ltが当該しきい値より大きい場合におけるDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数と比べて大きい値に設定する構成であるとしたが、これに限定するものではない。制御部24は、対象距離Ltが当該しきい値以下である場合におけるDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数を、対象距離Ltが当該しきい値より大きい場合におけるDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数と比べて小さい値に設定する構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態に係る電波センサでは、信号生成部23は、変調信号MSを生成し、当該変調信号MSの帯域幅を変更可能な構成であるとしたが、これに限定するものではない。信号生成部23は、固定の帯域幅を有する変調信号MSを生成する構成であってもよい。たとえば、信号生成部23は、クロック生成回路27Tとは別のクロック生成回路からの、周波数がfTHに固定されたクロック信号のタイミングに従って変調信号MSを生成してもよい。一方、DAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数は、たとえば電波センサ101の動作モードに応じて変更される。このような構成であっても、消費電力を抑制しながら対象物を正しく検出する効果を奏することができる。
ところで、非特許文献1に記載されたパルス圧縮レーダを用いて当該パルス圧縮レーダから対象エリアにおける対象物までの対象距離を測定する場合において、最大探知距離および距離分解能は、送信パルスの時間幅および送信パルスの帯域幅によりそれぞれ定まる。
たとえば、最大探知距離を維持したまま距離分解能を向上させる場合、帯域幅の広い送信パルスを用いて測定を行うことが考えられる。この場合、送信パルスの帯域幅、および当該送信パルスが対象物に反射することにより生成される反射パルスの帯域幅がともに広いため、パルス圧縮レーダにおいて高速な信号処理が必要となる。
パルス圧縮レーダにおいて高速な信号処理を行う場合、たとえば高速で動作可能なAD(アナログデジタル)コンバータおよびDA(デジタルアナログ)コンバータが求められる。しかしながら、ADコンバータおよびDAコンバータを高速で動作させると、消費電力が高くなってしまうという問題がある。
これに対して、本発明の実施の形態に係る電波センサでは、信号生成部23は、変調信号MSを生成する。DA変換部22は、信号生成部23によって生成された変調信号MSをアナログ信号ITASに変換する。送信部21は、DA変換部22によって変換されたアナログ信号ITASを電波に変換して対象エリアA1へ送信する。受信部28は、対象エリアA1からの電波を受信して受信信号IRASおよびQRASを生成する。AD変換部25は、受信部28によって生成された受信信号IRASおよびQRASをデジタル信号IRDSおよびQRDSにそれぞれ変換する。検出部83は、AD変換部25によって変換されたデジタル信号IRDSおよびQRDSに基づいて、対象エリアA1における対象物Tgtを検出する。そして、制御部24は、DA変換部22におけるサンプリング周波数であるDAサンプリング周波数、およびAD変換部25におけるサンプリング周波数であるADサンプリング周波数の少なくともいずれか一方を、検出部83による検出結果に応じて変更する。
このような構成により、検出部83による検出結果に悪影響を及ぼさない程度にDAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数の少なくともいずれか一方を小さくすることができるので、サンプリングのための消費電力を抑制することができる。したがって、消費電力を抑制しながら対象物を正しく検出することができる。
また、本発明の実施の形態に係る電波センサでは、制御部24は、DAサンプリング周波数およびADサンプリング周波数のうち、少なくともADサンプリング周波数を検出部83による検出結果に応じて変更する。
このように、DAサンプリング周波数を変更する場合と比べて消費電力の抑制効果がより大きいADサンプリング周波数を、検出部83による検出結果に応じて少なくとも変更する構成により、より効果的に消費電力を抑制することができる。
また、本発明の実施の形態に係る電波センサでは、制御部24は、検出部83によって対象物Tgtが検出されたか否かに応じてサンプリング周波数を変更する。
このような構成により、対象物Tgtの検出の有無に応じた適切なサンプリング周波数を設定することができる。
また、本発明の実施の形態に係る電波センサでは、制御部24は、検出部83によって対象物Tgtが検出された場合におけるサンプリング周波数を、検出部83によって対象物Tgtが検出されない場合におけるサンプリング周波数と比べて大きい値に設定する。
このような構成により、検出部83によって対象物Tgtが検出されない場合にサンプリング周波数を小さくして消費電力を抑制しながら、検出部83によって対象物が検出されたことでたとえば検出精度を向上させることが必要な場合にサンプリング周波数を大きくすることができる。
また、本発明の実施の形態に係る電波センサでは、検出部83は、AD変換部25によって変換されたデジタル信号IRDSおよびQRDSに基づいて、電波センサ101から対象エリアA1における対象物Tgtまでの距離である対象距離Ltを検出する。そして、制御部24は、検出部83によって検出された対象距離Ltに応じてサンプリング周波数を変更する。
このような構成により、対象物Tgtまでの距離に応じた適切なサンプリング周波数を設定することができる。
また、本発明の実施の形態に係る電波センサでは、制御部24は、対象距離Ltがしきい値Th1以下である場合におけるサンプリング周波数を、対象距離Ltがしきい値Th1より大きい場合におけるサンプリング周波数と比べて大きい値に設定する。
このような構成により、電波センサ101から離れた位置に対象物Tgtが検出された場合にサンプリング周波数を小さくして消費電力を抑制しながら、電波センサ101により近い位置に対象物Tgtが検出されたことでたとえば高い距離分解能を確保することが必要な場合にサンプリング周波数を大きくすることができる。
また、本発明の実施の形態に係る電波センサでは、制御部24は、検出部83によって検出された対象距離Ltに応じた値にサンプリング周波数を変更する。
このような構成により、対象物Tgtまでの距離に応じたより適切なサンプリング周波数を設定することができる。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
[付記1]
電波センサであって、
パルス状の変調信号を生成し、前記変調信号の帯域幅を変更可能な信号生成部と、
前記信号生成部によって生成された前記変調信号をアナログ信号に変換するDA変換部と、
前記DA変換部によって変換された前記アナログ信号を電波に変換して対象エリアへ送信する送信部と、
前記対象エリアからの電波を受信して受信信号を生成する受信部と、
前記受信部によって生成された前記受信信号をデジタル信号に変換するAD変換部と、
前記AD変換部によって変換された前記デジタル信号に基づいて、前記対象エリアにおける対象物を検出する検出部と、
前記DA変換部におけるサンプリング周波数であるDAサンプリング周波数、および前記AD変換部におけるサンプリング周波数であるADサンプリング周波数の少なくともいずれか一方を、前記検出部による検出結果に応じて変更する制御部とを備え、
前記制御部は、さらに、変更した前記ADサンプリング周波数に応じて前記変調信号の前記帯域幅を変更し、
前記検出部は、前記信号生成部によって生成された前記変調信号および前記AD変換部によって変換された前記デジタル信号を用いてパルス圧縮処理を行うことにより圧縮パルスを生成し、生成した前記圧縮パルスに基づいて、前記電波センサから前記対象エリアにおける前記対象物までの距離である対象距離を検出する、電波センサ。
[付記2]
前記制御部は、前記検出部によって検出された前記対象距離に応じた値に前記サンプリング周波数を変更する、付記1に記載の電波センサ。
21 送信部
22 DA変換部
23 信号生成部
24 制御部
25 AD変換部
26 信号処理部
27T,27R クロック生成回路
28 受信部
29,30 発振器
41I,41Q DAコンバータ(DAC)
42I,42Q ローパスフィルタ
43I,43Q ミキサ
44 移相器
45 合成器
46 ミキサ
47 パワーアンプ
48 送信アンテナ
61I,61Q ADコンバータ(ADC)
63I,63Q ミキサ
64 移相器
66 ミキサ
67 ローノイズアンプ
68 受信アンテナ
81 パルス圧縮処理部
82 FFT処理部
83 検出部
84 バッファ部
85 集約部
101 電波センサ
151 制御装置
301 レーダシステム

Claims (6)

  1. 変調信号を生成する信号生成部と、
    前記信号生成部によって生成された前記変調信号をアナログ信号に変換するDA変換部と、
    前記DA変換部によって変換された前記アナログ信号を電波に変換して対象エリアへ送信する送信部と、
    前記対象エリアからの電波を受信して受信信号を生成する受信部と、
    前記受信部によって生成された前記受信信号をデジタル信号に変換するAD変換部と、
    前記AD変換部によって変換された前記デジタル信号に基づいて、前記対象エリアにおける対象物を検出する検出部と、
    前記DA変換部におけるサンプリング周波数であるDAサンプリング周波数、および前記AD変換部におけるサンプリング周波数であるADサンプリング周波数の少なくともいずれか一方を、前記検出部による検出結果に応じて変更する制御部とを備える、電波センサ。
  2. 前記制御部は、前記DAサンプリング周波数および前記ADサンプリング周波数のうち、少なくとも前記ADサンプリング周波数を前記検出部による検出結果に応じて変更する、請求項1に記載の電波センサ。
  3. 前記制御部は、前記検出部によって前記対象物が検出されたか否かに応じて前記サンプリング周波数を変更する、請求項1または請求項2に記載の電波センサ。
  4. 前記制御部は、前記検出部によって前記対象物が検出された場合における前記サンプリング周波数を、前記検出部によって前記対象物が検出されない場合における前記サンプリング周波数と比べて大きい値に設定する、請求項3に記載の電波センサ。
  5. 前記検出部は、前記AD変換部によって変換された前記デジタル信号に基づいて、前記電波センサから前記対象エリアにおける前記対象物までの距離である対象距離を検出し、
    前記制御部は、前記検出部によって検出された前記対象距離に応じて前記サンプリング周波数を変更する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電波センサ。
  6. 前記制御部は、前記対象距離がしきい値以下である場合における前記サンプリング周波数を、前記対象距離が前記しきい値より大きい場合における前記サンプリング周波数と比べて大きい値に設定する、請求項5に記載の電波センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019120515A (ja) * 2017-12-28 2019-07-22 古河電気工業株式会社 レーダ装置およびレーダ装置の対象物検出方法

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