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JP2017036025A - 操舵制御装置 - Google Patents

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JP2017036025A
JP2017036025A JP2015237746A JP2015237746A JP2017036025A JP 2017036025 A JP2017036025 A JP 2017036025A JP 2015237746 A JP2015237746 A JP 2015237746A JP 2015237746 A JP2015237746 A JP 2015237746A JP 2017036025 A JP2017036025 A JP 2017036025A
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源平 中曽根
Genpei Nakasone
源平 中曽根
玉泉 晴天
Harutaka Tamaizumi
晴天 玉泉
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Abstract

【課題】自動操舵処理から手動操舵処理への切替時にユーザが違和感を感じることを抑制できるようにした操舵制御装置を提供する。
【解決手段】自動操舵処理から手動操舵処理への切替時に、電流指令値iq*の変化にガード処理を施す。ここでは、電流指令値iq*の右旋回側への変化量を、右旋回用許容値RG以下に制限し、電流指令値iq*の左旋回側への変化量を、左旋回用許容値LG以下に制限する。右旋回用許容値RGおよび左旋回用許容値LGを、操舵トルクの変化速度ΔTrqsに応じて可変設定する。
【選択図】図6

Description

本発明は、転舵輪を転舵させる転舵アクチュエータを操作対象とする操舵制御装置に関する。
ステアリングに加えられるトルク(操舵トルク)に応じて、転舵アクチュエータに内蔵されたモータが転舵輪にアシストトルクを付与する装置が周知である。一方、たとえば特許文献1には、ステアリングの操作とは独立に自動で操舵を行う自動操舵処理の実行中において、操舵トルクが所定値以上となる場合に、操舵トルクに応じて上記アシストトルクを転舵輪に付与する手動操舵処理に切り替える装置が提案されている。
特開平9−240502号公報
ところで、上記所定値がある程度大きい値に設定される場合、手動操舵処理の実行中にモータがアシストトルクを付与する操舵トルクの最小値が、上記所定値よりも小さくなりうる。そしてこの場合、自動操舵処理中にステアリングに操舵トルクが付与され、仮に手動操舵処理が実行されているときであるならモータによりアシストトルクを転舵輪に付与すべきときであっても、操舵トルクに応じたトルク(アシストトルク)が転舵輪に付与されず、自動操舵処理によって定まるトルクが転舵輪に付与される事態が生じることがある。そしてこの場合には、操舵トルクが所定値以上となることにより手動操舵処理に切り替えられると、モータが転舵輪に加えるトルクが急変するおそれがある。そして、これは、手動操舵処理への切替時にユーザが違和感を感じる要因となりうる。
なお、操舵トルクが所定値以上となる場合に手動操舵処理に切り替えるものに限らず、自動操舵処理から手動操舵処理に切り替えるものにあっては、それら各処理の相違から、モータが転舵輪に加えるトルクが急変するおそれがある。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、自動操舵処理から手動操舵処理への切替時にユーザが違和感を感じることを抑制できるようにした操舵制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段およびその作用効果について記載する。
1.操舵制御装置は、転舵輪を転舵させる転舵アクチュエータを操作対象とする操舵制御装置において、車両の走行経路の情報に基づき指令値を算出して出力する自動操舵処理部と、該自動操舵処理部とは別に、ユーザによるステアリングの操作に従って前記指令値を算出して出力する手動操舵処理部と、前記指令値に基づき、前記転舵アクチュエータを操作する操作処理部と、前記自動操舵処理部が出力する前記指令値を用いて前記操作処理部により前記転舵アクチュエータが操作される自動操舵処理から前記手動操舵処理部が出力する前記指令値を用いて前記操作処理部により転舵アクチュエータが操作される手動操舵処理への切替時、前記操作処理部に入力される前記指令値の変化量にガード処理を施すガード処理部と、を備え、前記指令値は、前記転舵アクチュエータに内蔵された電動機のトルクの指令値、電流の指令値、および前記転舵輪の転舵角の指令値のいずれかであり、前記ガード処理部は、ユーザが前記ステアリングに加えるトルクである操舵トルクの変化速度の絶対値が大きい場合に小さい場合よりも、前記操舵トルクの変化方向に整合する側への前記指令値の変化量の許容値を拡大する。
上記構成では、自動操舵処理から手動操舵処理への切替時に、ガード処理部により、操作処理部に入力される指令値の変化量にガード処理を施す。このため、指令値の変化量が過度に大きくなって電動機のトルクが急変する事態を抑制することができる。しかも、上記構成では、操舵トルクの変化速度の絶対値が大きい場合に小さい場合よりも操舵トルクの変化方向に整合する側への前記指令値の変化量の許容値を拡大するため、ユーザの意思を極力尊重することもできる。このため、上記許容値を拡大しない場合と比較して、ユーザがステアリングに大きなトルクを加えた場合に、ユーザが転舵角の変化が鈍いと感じることを抑制することができる。
したがって、上記構成では、自動操舵処理から手動操舵処理への切替時にユーザが違和感を感じることを抑制できる。
2.上記1記載の操舵制御装置において、前記操舵トルクの大きさが所定値以上となることに基づき、前記自動操舵処理から前記手動操舵処理に切り替える切替処理部を備える。
上記構成において、操舵トルクの大きさが所定値以上となることに基づき手動操舵処理に切り替える場合、手動操舵処理に切り替わった際の手動操舵処理部が出力する指令値は、その直前に自動操舵処理部が出力した指令値から大きく変化するおそれがある。このため、ガード処理部の利用価値が特に大きい。
3.上記1記載の操舵制御装置は、前記転舵アクチュエータは、前記転舵アクチュエータは、前記ステアリングの変位とは独立に転舵輪を転舵させることができるものであり、
前記自動操舵処理の実行中、前記ステアリングは、前記転舵輪の転舵にもかかわらず静止状態に維持される。
上記構成では、自動操舵処理が実行されているときにおいて、ステアリングの回転角である操舵角が転舵輪の転舵角に連動して変化しないため、手動操舵処理に切り替わった際の手動操舵処理部が出力する指令値は、その直前に自動操舵処理部が出力した指令値から大きく変化するおそれがある。このため、ガード処理部の利用価値が特に大きい。
4.上記1〜3のいずれか1つに記載の操舵制御装置において、前記ガード処理部は、前記指令値の右旋回側への変化量の許容値である右旋回用許容値と、前記指令値の左旋回側への変化量の許容値である左旋回用許容値とによって、前記指令値の変化を制限するものであり、前記右旋回用許容値の大きさは、前記操舵トルクの変化速度が前記右旋回側のトルクを減少させる側の値である場合、増加させる側の値である場合よりも小さく且つ、ゼロよりも大きい値とされ、前記左旋回用許容値の大きさは、前記操舵トルクの変化速度が前記左旋回側のトルクを減少させる側の値である場合、増加させる側の値である場合よりも小さく且つ、ゼロよりも大きい値とされる。
上記構成では、右旋回用許容値は、前記操舵トルクの変化速度が前記右旋回側のトルクを減少させる側の値である場合であってもゼロよりも大きい値とされ、左旋回用許容値は、前記操舵トルクの変化速度が前記左旋回側のトルクを減少させる側の値である場合であってもゼロよりも大きい値とされる。このため、ゼロとされる場合と比較すると、たとえば手動操舵処理への切替直後における指令値が切替前の指令値に対して上記操舵トルクの変化方向とは逆方向の値であった場合、切替直後の指令値を手動操舵処理部の出力する指令値により近い値にすることができる。
5.上記1〜4のいずれか1つに記載の操舵制御装置において、前記ガード処理部は、操舵トルクに応じて前記許容値を可変設定する。
上記構成では、操舵トルクに応じて許容値を可変設定するために、操舵トルクの変化速度のみに応じて可変設定する場合と比較して、許容値を設定する自由度が向上し、許容値のよりきめ細かな適合が可能となる。
6.上記1〜5のいずれか1つに記載の操舵制御装置において、前記ガード処理部は、車両の走行速度が大きい場合に小さい場合よりも前記許容値の大きさを小さくする。
走行の安全上の観点からすれば、走行速度が大きい場合には小さい場合よりも転舵角の変化は小さい方が望ましい。この点、上記構成では、走行速度が大きい場合に許容値を小さくすることにより、より安全な走行を実現できる。
7.上記1〜6のいずれか1つに記載の操舵制御装置において、前記指令値は、転舵角の指令値であり、前記操作処理部は、前記転舵アクチュエータを操作して前記転舵輪の転舵角を前記転舵角の指令値にフィードバック制御する。
上記構成では、指令値を転舵角とし、操作処理部が転舵角を指令値にフィードバック制御する。このため、フィードバック制御の操作量を操作処理部の入力とし、自動操舵処理部および手動操舵処理部の双方に転舵角のフィードバック制御器を備える場合と比較すると、自動操舵処理部および手動操舵処理部の構成を簡素化することができる。しかも、フィードバック制御器が転舵角とその指令値との偏差を入力とする積分要素を備える場合、切替に伴って積分要素の値を補正しなくても、切替を円滑に行うことが可能となる。すなわち、切替前における転舵角が指令値に追従しているなら、切替前の積分要素の出力値は、指令値に制御するうえで要求される操作量に対応する。このため、切替前後で指令値が変化しないなら、積分要素の出力値は、切替直後の操作量として最適な値となっている。
8.上記1〜7のいずれか1つに記載の操舵制御装置において、前記自動操舵処理部は、前記ステアリングの操作とは独立に前記指令値を算出して出力する全自動操舵処理部を備える。
9.上記8記載の操舵制御装置において、前記全自動操舵処理部は、前記ステアリングの操作とは独立に車両を車線に従って走行させるための前記指令値を算出して出力する処理と、前記ステアリングの操作とは独立に前記車両が他の物体と衝突することを回避するための前記指令値を算出して出力する処理と、を実行するものであり、前記自動操舵処理部は、前記ステアリングの操作に基づき前記車両を車線に従って走行させるための前記指令値を算出して出力する半自動操舵処理部を備え、前記半自動操舵処理部が出力する前記指令値を用いて前記操作処理部により前記転舵アクチュエータが操作される半自動操舵処理の実行時、当該車両が他の物体と衝突することを回避するために前記全自動操舵処理部が出力する前記指令値を用いて前記操作処理部により前記転舵アクチュエータが操作される全自動操舵処理に切り替える切替処理部を備え、前記ガード処理部は、前記切替処理部により前記他の物体と衝突することを回避するために前記全自動操舵処理に切り替えられる場合にも前記操作処理部に入力される前記指令値の変化量にガード処理を施すものであり、前記切替処理部により前記他の物体と衝突することを回避するために前記全自動操舵処理に切り替えられる場合、前記車両を車線に従って走行させるための前記自動操舵処理から前記手動操舵処理への切替時と比較して、前記指令値の変化量の許容値を拡大する。
上記構成では、車両が他の物体と衝突することを回避するために全自動操舵処理に切り替えられる場合、指令値の変化量の許容値を拡大した。このため、他の物体と衝突することを回避するための処理がガード処理部によるガード処理によって影響を受けることを抑制することができる。
10.上記8または9記載の操舵制御装置において、前記全自動操舵処理部は、前記ステアリングの操作とは独立に車両を車線に従って走行させるための前記指令値を算出して出力する処理に加えて、前記ステアリングの操作とは独立に前記車両が他の物体と衝突することを回避するための前記指令値を算出して出力する処理を実行するものであり、
前記手動操舵処理の実行時、当該車両が他の物体と衝突することを回避するために前記全自動操舵処理部が出力する前記指令値を用いて前記操作処理部により前記転舵アクチュエータが操作される全自動操舵処理に切り替える切替処理部を備え、前記ガード処理部は、前記切替処理部により前記他の物体と衝突することを回避するために前記全自動操舵処理に切り替えられる場合にも前記操作処理部に入力される前記指令値の変化量にガード処理を施すものであり、前記切替処理部により前記他の物体と衝突することを回避するために前記全自動操舵処理に切り替えられる場合、前記車両を車線に従って走行させるための前記自動操舵処理から前記手動操舵処理への切替時と比較して、前記指令値の変化量の許容値を拡大する。
上記構成では、車両が他の物体と衝突することを回避するために全自動操舵処理に切り替えられる場合、指令値の変化量の許容値を拡大した。このため、他の物体と衝突することを回避するための処理がガード処理部によるガード処理によって影響を受けることを抑制することができる。
11.上記1〜8のいずれか1つに記載の操舵制御装置において、前記ガード処理部は、前記操舵トルクの大きさが規定値以上である場合、前記操舵トルクの変化速度に応じた前記ガード処理を行わない。
手動操舵への切替時における操舵トルクが過度に大きい場合には、現在の転舵角がユーザの意図する転舵角とは大きく乖離していると考えられる。このため、上記構成では、操舵トルクが規定値以上の場合、操舵トルクの変化速度に応じたガード処理を行わないことによって、ユーザが意図する転舵角へと迅速に変化させることを可能とする。
第1の実施形態にかかる操舵制御装置を備えるシステム構成図。 同実施形態にかかる制御ブロック図。 同実施形態にかかるアシスト電流の設定処理を示す図。 同実施形態にかかる自動操舵処理による転舵制御から手動操舵処理による転舵制御への切替処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかる切替処理部およびガード処理部の処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかるガード値を示す図。 (a)および(b)は、同実施形態にかかるガード処理を例示するタイムチャート。 第2の実施形態にかかる切替処理部およびガード処理部の処理の手順を示す流れ図。 第3の実施形態にかかる制御ブロック図。 第4の実施形態にかかる制御ブロック図。 第5の実施形態にかかる操舵制御装置を備えるシステム構成図。 同実施形態にかかる自動操舵処理による転舵制御から手動操舵処理による転舵制御への切替処理の手順を示す流れ図。 第6の実施形態にかかる制御ブロック図。 同実施形態にかかるガード処理部の処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかるガード値を示す図。 第7の実施形態にかかるガード処理部の処理の手順を示す流れ図。 第8の実施形態にかかるガード処理部の処理の手順を示す流れ図。
<第1の実施形態>
以下、操舵制御装置にかかる第1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、本実施形態にかかる操舵機構においては、ステアリングホイール(ステアリング10)が、ステアリングシャフト12に固定されており、ステアリングシャフト12の回転に応じてラック軸20が軸方向に往復動する。なお、ステアリングシャフト12は、ステアリング10側から順にコラム軸14、中間軸16、およびピニオン軸18を連結することにより構成されている。
ピニオン軸18は、転舵アクチュエータPSAが備えるラック軸20と所定の交叉角をもって配置されており、ラック軸20に形成された第1ラック歯20aとピニオン軸18に形成されたピニオン歯18aとが噛合されることで第1ラックアンドピニオン機構22が構成されている。また、ラック軸20の両端には、タイロッド24が連結されており、タイロッド24の先端は転舵輪26が組み付けられた図示しないナックルに連結されている。したがって、ステアリング10の操作に伴うステアリングシャフト12の回転が第1ラックアンドピニオン機構22によりラック軸20の軸方向変位に変換され、この軸方向変位がタイロッド24を介してナックルに伝達されることにより、転舵輪26の転舵角、すなわち車両の進行方向が変更される。
上記ラック軸20は、ピニオン軸28と所定の交叉角をもって配置されており、ラック軸20に形成された第2ラック歯20bとピニオン軸28に形成されたピニオン歯28aとが噛合されることで第2ラックアンドピニオン機構30が構成されている。
ピニオン軸28は、ウォームアンドホイール等の減速機構32を介して、転舵モータ34の回転軸34aに接続されている。転舵モータ34は、表面磁石同期電動機(SPMSM)である。転舵モータ34には、転舵モータ34の各端子に電圧を印加するインバータ36が接続されている。なお、図1においては、破線にて囲われた、ラック軸20、ピニオン軸28、減速機構32、転舵モータ34、およびインバータ36が転舵アクチュエータPSAを構成する。
制御装置40は、転舵モータ34に接続されたインバータ36を操作することによって、転舵モータ34の制御量(トルク)を制御する。この際、制御装置40は、回転軸34aの回転角度θp0を検出する回転角度センサ58や、ピニオン軸18に設けられたトーションバー50の捩れに基づきピニオン軸18に加わるトルク(操舵トルクTrqs)を検出するトルクセンサ52、車速Vを検出する車速センサ56の検出値を参照する。
図2に、制御装置40にて実行される処理を示す。
自動操舵処理部M10は、ステアリング10の操作とは独立に転舵輪26を転舵させる自動操舵処理のための指令値を算出して出力する。詳しくは、各種検出値に基づき、自動操舵をするうえで必要なq軸の電流指令値iqa*を算出して出力する。これは、たとえば以下のようにして実現すればよい。
すなわち、まず車両の走行情報に基づき、車両走行の目標軌跡を設定する。これは、たとえばカメラ等に基づき、車線を区画する白線を認識することで実行できる。具体的には、目標軌跡を、たとえば車両の代表点の軌跡とし、この軌跡が車線の中央付近となるように設定することで、同軌跡を目標軌跡とすることができる。そして、目標軌跡と車速Vとに基づき、目標軌跡とするための転舵角の開ループ操作量を目標転舵角として設定する。そして、実際の転舵角を目標転舵角にフィードバック制御するためのフィードバック操作量として、上記電流指令値iqa*を設定する。ただし、目標転舵角は、開ループ操作量のみから定まるものに限らない。たとえば、目標軌跡に基づき、車両のヨーレートや、ヨー角、車線中央に対するずれ量等をフィードバック制御量とし、フィードバック制御量を目標値に制御するための操作量によって、開ループ操作量としての目標転舵角を補正したものを最終的な目標転舵角としてもよい。
アシスト量設定処理部M12は、ステアリング10の操舵に応じて転舵輪26を転舵させる手動操舵処理のための指令値を算出して出力する。詳しくは、車速Vと操舵トルクTrqsとに基づき、ステアリング10の操作による転舵をアシストするためのq軸の電流である電流指令値iqm*を生成して出力する。図3に、車速Vが一定であるときの操舵トルクTrqsと電流指令値iqm*との関係を示す。なお、図中、操舵トルクTrqsの正負は、右旋回のための操舵トルクTrqsと左旋回のための操舵トルクTrqsとのそれぞれに対応する。また、電流指令値iqm*の正負は、右旋回のトルク生成のための電流値と、左旋回のトルク生成のための電流値とのそれぞれの符号に対応している。なお、右旋回のためのトルクや電流とは、回転軸34aの互いに逆方向の一対の回転方向のうちの右旋回側の回転方向のトルクや、同トルクを生成するための電流のこととする。図示されるように、操舵トルクTrqsの大きさ(絶対値)が閾値Δ1以下である場合、電流指令値iqm*はゼロであるが、操舵トルクTrqsの絶対値が閾値Δ1を超えて大きくなる場合、電流指令値iqm*の大きさ(絶対値)は漸増する。これは、操舵トルクTrqsが大きいほどアシストトルクを大きくするための設定である。
切替処理部M14は、自動操舵処理部M10が出力する電流指令値iqa*とアシスト量設定処理部M12が出力する電流指令値iqm*とのいずれかを選択し、電流指令値iq1*として出力する。変化速度算出処理部M16は、操舵トルクTrqsに基づき、その変化速度ΔTrqsを算出する。ガード処理部M18は、電流指令値iq1*の変化量にガード処理を施したものを、電流指令値iq*として出力する。この際、ガード処理部M18は、ガード値を変化速度ΔTrqsに応じて可変設定する。
操作処理部M20は、電流指令値iq*に基づき、転舵モータ34を流れる電流を電流指令値iq*に制御するための操作信号MStを生成してインバータ36に出力する。ここでは、d軸の電流指令値id*をゼロとし、周知のベクトル制御による電流フィードバック制御のための操作量としてインバータ36の出力電圧の指令値を設定することで操作信号MStを生成すればよい。
インバータ36に操作信号が出力され、インバータ36が操作されることにより、転舵アクチュエータPSAが操作される。本実施形態では、自動操舵処理部M10が出力する電流指令値iqa*に基づき転舵アクチュエータPSAが操作される自動操舵処理と、アシスト量設定処理部M12が出力する電流指令値iqm*に基づき転舵アクチュエータPSAが操作される手動操舵処理とが、切替処理部M14によって切り替えられる。
図4に、切替処理部M14の処理のうち、特に自動操舵処理から手動操舵処理への切替時の処理の手順を示す。この処理は、切替処理部M14によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
図4に示す一連の処理において、切替処理部M14は、まず、自動操舵処理が実行されているか否かを判定する(S10)。そして、切替処理部M14は、自動操舵処理が実行されていると判定する場合(S10:YES)、操舵トルクTrqsを取得する(S12)。そして、切替処理部M14は、操舵トルクTrqsの大きさ(絶対値)が所定値Trqth以上であるか否かを判定する(S14)。この処理は、手動操舵処理への切替条件が成立するか否かを判定するためのものである。ここで、所定値Trqthは、図3に示すように、不感帯を定める閾値Δ1よりも大きい値とされている。これは、ステアリング10をユーザが操作する意思があるか否かについて確実性の高い判定をするための設定である。切替処理部M14は、所定値Trqth以上であると判定する場合(S14:YES)、手動操舵処理に移行する(S16)。
なお、制御装置40は、ステップS16の処理が完了する場合や、ステップS10,S14において否定判定する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
図5に、手動操舵処理時における切替処理部M14およびガード処理部M18によって実行される処理の手順を示す。この処理は、切替処理部M14およびガード処理部M18によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
図5に示す一連の処理において、切替処理部M14は、アシスト量設定処理部M12が今回出力した電流指令値iqm*(n)を、今回の電流指令値iq1*(n)として出力する(S20)。ここで、「今回」とは、この制御周期における最新の値という意味である。続いて、ガード処理部M18は、変化速度ΔTrqsに基づき、電流指令値iq*の右旋回用許容値RGを設定する(S22)。
図6に、右旋回用許容値RGと変化速度ΔTrqsとの関係を示す。図6に示す横軸の右側が右旋回方向側の操舵トルクTrqsが増加する側の変化速度ΔTrqsであり、横軸の左側が右旋回方向側の操舵トルクTrqsが減少する側の変化速度ΔTrqsである。換言すれば、横軸の右側が左旋回方向側の操舵トルクTrqsが減少する側の変化速度ΔTrqsであり、横軸の左側が左旋回方向側の操舵トルクTrqsが増加する側の変化速度ΔTrqsである。また、右旋回用許容値RGの値を示す縦軸の上側が、右旋回用のq軸電流であり、下側が、左旋回用のq軸電流である。
図6に示されるように、右旋回用の操舵トルクTrqsが増加している場合、減少している場合と比較して、右旋回用許容値RGの大きさ(絶対値)は、大きい値とされる。換言すれば、左旋回用の操舵トルクTrqsが減少している場合、増加している場合と比較して、右旋回用許容値RGの大きさ(絶対値)は、大きい値とされる。
図5に戻り、ガード処理部M18は、前回の電流指令値iq*(n−1)に右旋回用許容値RGを加算した値よりも、切替処理部M14から今回出力された電流指令値iq1*(n)の方が大きいか否かを判定する(S24)。この処理は、電流指令値iq1*(n)が電流指令値iq*(n−1)に対して右旋回側に過度に乖離しているか否かを判定するためのものである。そして、ガード処理部M18は、今回出力された電流指令値iq1*(n)の方が大きいと判定する場合(S24:YES)、操作処理部M20の入力となる今回の電流指令値iq*(n)を、前回の電流指令値iq*(n−1)に右旋回用許容値RGを加算した値とする(S26)。
ステップS26の処理が完了する場合やステップS24において否定判定する場合、ガード処理部M18は、変化速度ΔTrqsに基づき、左旋回用許容値LGを設定する(S30)。図6に、左旋回用許容値LGと変化速度ΔTrqsとの関係を示す。
図6に示されるように、左旋回用の操舵トルクTrqsが増加している場合、減少している場合と比較して、左旋回用許容値LGの大きさ(絶対値)は、大きい値とされる。換言すれば、右旋回用の操舵トルクTrqsが減少している場合、増加している場合と比較して、左旋回用許容値LGの大きさ(絶対値)は、大きい値とされる。
特に、本実施形態では、変化速度ΔTrqsがゼロの場合には、右旋回用許容値RGと左旋回用許容値LGとは、絶対値が互いに等しい値Gaとなっている。そして、本実施形態では、右旋回用許容値RGと左旋回用許容値LGとの間の間隔であるガード処理にて許容される電流指令値iq*の変化量の幅を、変化速度ΔTrqsの値にかかわらず一定値「2・Ga」としている。これは、右旋回用の操舵トルクTrqsの増加方向において、右旋回用許容値RGが増加するのに伴って、左旋回用許容値LGの大きさ(絶対値)を減少させることなどによって実現されている。ちなみに、本実施形態では、右旋回用の操舵トルクTrqsの増加方向において右旋回用許容値RGが最大となるときにおいても、左旋回用許容値LGがゼロよりも大きい値に設定されている。また、左旋回用の操舵トルクTrqsの増加方向において左旋回用許容値LGが最大となるときにおいても、右旋回用許容値RGがゼロよりも大きい値に設定されている。
図5に戻り、ガード処理部M18は、前回の電流指令値iq*(n−1)に左旋回用許容値LGを加算した値よりも、切替処理部M14から今回出力された電流指令値iq1*(n)の方が小さいか否かを判定する(S32)。この処理は、電流指令値iq1*(n)の大きさが電流指令値iq*(n−1)に対して左旋回側に過度に乖離しているか否かを判定するためのものである。換言すれば、絶対値として過度に大きいか否かを判定するためのものである。そして、ガード処理部M18は、今回出力された電流指令値iq1*(n)の方が小さいと判定する場合(S32:YES)、操作処理部M20の入力となる今回の電流指令値iq*(n)を、前回の電流指令値iq*(n−1)に左旋回用許容値LGを加算した値とする(S34)。これに対し、ガード処理部M18は、今回出力された電流指令値iq1*(n)が上記加算した値以上であると判定する場合(S32:NO)、今回出力された電流指令値iq1*(n)を、操作処理部M20の入力となる今回の電流指令値iq*(n)とする(S36)。
ガード処理部M18は、ステップS34,S36の処理が完了する場合、変数nを更新する(S38)。すなわち、この制御周期における今回の値に付与した変数「n」を、「n−1」とし、前回の値に付与した変数「n−1」を「n−2」とする。
なお、切替処理部M14およびガード処理部M18は、ステップS38の処理が完了する場合、図5に示した一連の処理を一旦終了する。
ここで、本実施形態の作用を説明する。
制御装置40は、自動操舵処理中に操舵トルクTrqsの大きさが所定値Trqth以上となることにより、自動操舵処理から手動操舵処理へと切り替える。ここで、所定値Trqthは、アシスト量設定処理部M12が出力する電流指令値iq1*の絶対値をゼロよりも大きくする上記閾値Δ1よりも大きい。このため、自動操舵処理から手動操舵処理に切り替えられる直前においては、手動操舵処理が実行されていたならば電流指令値iq1*がアシスト量設定処理部M12によってステアリング10の操作に応じたトルクとなるように設定されていたはずであるにもかかわらず、自動操舵処理部M10の出力する値に設定される事態となる。そしてこの場合には、手動操舵処理に切り替えられる時点におけるアシスト量設定処理部M12の出力する電流指令値iqm*は、切替直前に自動操舵処理部M10が出力した電流指令値iqa*から大きく乖離しているおそれがある。
図7(a)に、こうした事態を例示する。図7(a)においては、手動操舵処理への切替タイミングt1の直前の電流指令値iq*(n−1)と、切替直後の電流指令値iqm*(n)との符号が互いに逆となっている。しかも、切替直後の電流指令値iqm*(n)の絶対値はある程度大きい値となっている。ここで、ガード処理部M18は、電流指令値iq*の変化量を制限するために、切替直後の電流指令値iq*(n)は、前回の電流指令値iq*(n−1)に右旋回用許容値RGを加算した値に制限される。
特に、右旋回用許容値RGの大きさは、右旋回用の操舵トルクTrqsの増加速度が大きい場合に小さい場合よりも大きい値に設定される。
以上説明した本実施形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)操舵トルクTrqsの変化速度ΔTrqsの絶対値が大きい場合に小さい場合よりも操舵トルクTrqsの変化方向に整合する側への電流指令値iq*の変化量の許容値を拡大した。これにより、上記許容値を拡大しない場合と比較して、ユーザがステアリング10に大きなトルクを加えた場合に、転舵角の変化が鈍くてユーザが違和感を感じることを抑制することができる。したがって、自動操舵処理から手動操舵処理への切替時にユーザが違和感を感じることを抑制できる。
(2)操舵トルクTrqsの絶対値が所定値Trqth以上となることに基づき、自動操舵処理から手動操舵処理に切り替えた。この場合、手動操舵処理に切り替わった際のアシスト量設定処理部M12が出力する電流指令値iqm*は、その直前に自動操舵処理部M10が出力した電流指令値iqa*から大きくずれるおそれがある。このため、ガード処理部M18の利用価値が特に大きい。
(3)右旋回用許容値RGの大きさを、操舵トルクTrqsの変化速度が右旋回用の操舵トルクが減少する側の値である場合、右旋回用の操舵トルクが増加する側の値である場合よりも小さく、ゼロよりも大きい値とした。また、左旋回用許容値LGの大きさを、操舵トルクの変化速度が左旋回用の操舵トルクが減少する側の値である場合、左旋回用の操舵トルクが増加する側の値である場合よりも小さく、ゼロよりも大きい値とした。この場合、ガード処理対象となる電流指令値iqm*(n)がそれ以前の電流指令値iq*(n−1)よりも操舵トルクTrqsの変化方向とは逆方向の値である場合において、切替直後の電流指令値iq*(n)を、電流指令値iqm*(n)により近い値とすることができる。図7(b)に、この場合を例示する。図7(b)には、切替直前の電流指令値iq*(n−1)と切替直後におけるアシスト量設定処理部M12の出力する電流指令値iqm*(n)との双方ともに右旋回側の値である場合を示した。ただし、図7(b)の例では、切替直前の電流指令値iq*(n−1)よりも切替直後におけるアシスト量設定処理部M12の出力する電流指令値iqm*(n)が操舵トルクTrqsの変化方向とは逆方向の値である場合となっている。この場合、左旋回用許容値LGによって、切替直後の電流指令値iq*(n)は、切替直前の電流指令値iq*(n−1)よりも、アシスト量設定処理部M12の出力する電流指令値iqm*(n)側の値に設定される。
<第2の実施形態>
以下、操舵制御装置にかかる第2の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図8に、本実施形態にかかる切替処理部M14およびガード処理部M18による処理の手順を示す。この処理は、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、図8において、図5に示した処理に対応するものについては、便宜上、同一のステップ番号を付している。
図8に示す一連の処理において、ガード処理部M18は、変化速度ΔTrqsに加えて、操舵トルクTrqsおよび車速Vに応じて右旋回用許容値RGおよび左旋回用許容値LGを設定する(S22a,S30a)。ここで、車速Vが高い場合に低い場合よりも、右旋回用許容値RGと左旋回用許容値LGとのそれぞれの値を小さくする。これは、走行の安全のための設定である。また、操舵トルクTrqsに応じて右旋回用許容値RGおよび左旋回用許容値LGを可変設定するのは、右旋回用許容値RGおよび左旋回用許容値LGの設定の自由度を増やし、よりきめ細かな適合を行うための設定である。
<第3の実施形態>
以下、操舵制御装置にかかる第3の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
上記実施形態では、操作処理部M20の入力をq軸の電流指令値iq*としたが、本実施形態では、転舵モータ34のトルクの指令値(トルク指令値Trqt*)とする。
図9に、本実施形態にかかる制御装置40の処理を示す。なお、図9において、図2に示した処理に対応するものについては、便宜上同一の符号を付している。
図9に示すように、自動操舵処理部M10は、トルク指令値Trqa*を出力する。これは、上記実施形態において転舵角を目標転舵角にフィードバック制御するためのフィードバック操作量を、q軸の電流指令値iqa*にしていたのに代えて、トルク指令値Trqa*とすることで実現することができる。また、アシスト量設定処理部M12は、トルク指令値Trqm*を出力する。これは、図3に示した関係において、縦軸をトルク指令値Trqm*とすることで実現することができる。切替処理部M14は、トルク指令値Trqa*とトルク指令値Trqm*とのいずれかを選択してトルク指令値Trq1*とする。ガード処理部M18は、トルク指令値Trq1*にガード処理を施してトルク指令値Trqt*として出力する。なお、これは、図6に示した右旋回用許容値RGおよび左旋回用許容値LGを、トルク指令値Trqt*に対するガード値とすることで実現できる。
速度算出処理部M22は、回転角度θp0の変化速度である回転速度ωmを算出する。
操作処理部M20は、電流指令値設定処理部M20aと、操作信号生成処理部M20bとを備えている。電流指令値設定処理部M20aは、トルク指令値Trqt*と回転速度ωmとに基づき、dq軸の電流指令値iq*,id*を設定する。具体的には、たとえば、電流指令値設定処理部M20aは、回転速度ωmが小さい場合には、d軸の電流指令値id*をゼロとして、最小電流最大トルク制御を行うためのq軸の電流指令値iq*を設定すればよい。また、電流指令値設定処理部M20aは、回転速度ωmが大きい場合には、d軸の電流指令値id*を負として、弱め磁界制御を実行すればよい。なお、操作信号生成処理部M20bの処理は、上記第1の実施形態における操作処理部M20の処理と同様とすればよい。
<第4の実施形態>
以下、操舵制御装置にかかる第4の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、ガード処理対象を、転舵角の指令値とする。
図10に、本実施形態にかかる制御装置40の処理を示す。なお、図10において、図2に示した処理に対応するものについては、便宜上同一の符号を付している。
図10に示すように、自動操舵処理部M10は、転舵角指令値θpa*を算出して出力する。この処理は、上記第1の実施形態において電流指令値iqa*を算出する際に用いた目標操舵角を転舵角指令値θp*として出力する処理とすればよい。
アシスト量設定処理部M12は、上記第3の実施形態と同様、トルク指令値Trqm*を出力する。加算処理部M30はトルク指令値Trqm*と操舵トルクTrqsとを加算した値を出力する。指令値設定処理部M32は、加算処理部M30の出力値に基づき、転舵角指令値θpm*を算出して出力する。本実施形態では、以下の式(c1)にて表現されるモデルを用いて、転舵角指令値θpm*を算出する。
Trqm*+Trqs=K・θpm*+C・θpm*’ …(c1)
上記の式において、粘性係数Cは、ステアリング10、ステアリングシャフト12、ラック軸20等を備える操舵機構の摩擦等をモデル化したものである。一方、バネ係数Kは、車両の影響をモデル化したものであり、サスペンションやホールアラインメント等の仕様によって決定される。なお、粘性係数Cは、車速Vに応じて可変設定される。
切替処理部M14は、自動操舵処理部M10が出力した転舵角指令値θpa*と指令値設定処理部M32が出力する転舵角指令値θpm*とのいずれか一方を選択して転舵角指令値θp1*として出力する。ガード処理部M18は、転舵角指令値θp1*にガード処理を施し、転舵角指令値θp*として操作処理部M20に出力する。なお、ここでのガード処理は、図5に示した処理において、電流指令値iq1*,iq*のそれぞれを、転舵角指令値θp1*,θp*に置換し、図6に示した右旋回用許容値RGおよび左旋回用許容値LGを、転舵角指令値θp*に対するガード値とすることで実現することができる。
転舵角算出処理部M34は、回転角度θp0の履歴に基づき、転舵角θpを算出する。すなわち、回転角度センサ58は、回転軸34aの1回転内の回転角度を検出するものである一方、転舵角θpが直進位置から最大回転角度まで回転する間には、回転軸34aが複数回回転する。このため、転舵角θpは、回転角度θp0と1対1の対応関係になく、回転角度θp0の履歴に依存する。
操作処理部M20は、上記第3の実施形態と同様の電流指令値設定処理部M20aと、操作信号生成処理部M20bとに加えて、偏差算出処理部M20cとフィードバック処理部M20dとを備えている。偏差算出処理部M20cは、転舵角指令値θp*から転舵角θpを減算した値を出力する。フィードバック処理部M20dは、偏差算出処理部M20cの出力値に基づき、転舵角θpを転舵角指令値θp*にフィードバック制御するための操作量として、トルク指令値Trqt*を算出して出力する。なお、本実施形態において、フィードバック処理部M20dは、偏差算出処理部M20cの出力値を入力とする積分要素および比例要素のそれぞれの出力値の和を、トルク指令値Trqt*とする。
以上説明した本実施形態によれば、第1の実施形態の上記(1)〜(3)の効果に準じた効果に加えて、更に以下の効果を奏する。
(4)操作処理部M20に、転舵角θpを転舵角指令値θp*にフィードバック制御するフィードバック処理部M20dを備え、切替処理部M14の入力を、転舵角指令値θpa*,θpm*とした。この場合、自動操舵処理部M10に、転舵角θpを転舵角指令値θpa*にフィードバック制御する制御器を搭載させ、同制御器の出力値と、転舵角θpを転舵角指令値θpm*にフィードバック制御するための操作量とを、切替処理部M14の入力とする場合と比較して、制御装置40が実現する制御器を簡素化することができる。しかも、フィードバック制御器の積分要素の値を、切替に伴って補正しなくても切替処理を円滑に行うことができる。すなわち、切替前の転舵角θpが転舵角指令値θp*に追従しているなら、切替前のフィードバック処理部M20dの積分要素の出力値は、転舵角θpを転舵角指令値θp*に制御するうえで要求されるトルクに対応する。このため、切替前後で転舵角指令値θp*が変化しないなら、積分要素の出力値は、切替直後のトルクとして最適な値となっている。
<第5の実施形態>
以下、操舵制御装置にかかる第5の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、ステアバイワイヤシステムを採用する。
図11に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図11において、図1に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図11に示すように、ステアリング10には、反力アクチュエータRAが連結されている。反力アクチュエータRAは、ステアリングシャフト12aに連結された反力側減速機72と、反力側減速機72に動力を付与する反力モータ74と、反力モータ74の各端子に電圧を印加するインバータ76と、を備えている。なお、トルクセンサ52は、ステアリングシャフト12aのうちステアリング10と反力アクチュエータRAとの間に加わる操舵トルクTrqsを検出する。また、回転角度センサ60は、反力モータ74の回転軸74aの回転角度θs0を検出する。ちなみに、クラッチ70は、駐車時等においてステアリングシャフト12aをピニオン軸18に連結するための締結部材である。
このシステムにおける手動操舵処理も、図10に示した制御器によって実現可能である。ただし、ステアリング10の回転角である操舵角と転舵角θpとの比である舵角比を可変設定する場合には、図10の指令値設定処理部M32の出力を操舵角指令値とし、これに舵角比に応じた値を加算したものを転舵角指令値とすればよい。
なお、本実施形態では、自動操舵処理中においては、ユーザがステアリング10の操作をしない限り、ステアリング10が直進位置に固定されることを想定している。
図12に、本実施形態にかかる切替処理部M14の処理のうち、特に自動操舵処理から手動操舵処理への切替時の処理の手順を示す。この処理は、切替処理部M14によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、図12において、図4に示した処理に対応する処理については、便宜上同一のステップ番号を付している。
この一連の処理においては切替処理部M14は、自動操舵処理中であると判定する場合(S10:YES)、操舵角θsを取得する(S12a)。ここで、操舵角θsは、回転角度θs0の履歴に基づき算出される。すなわち、回転角度センサ60は、回転軸74aの1回転内の回転角度を検出するものである一方、操舵角θsが直進位置から最大回転角度まで回転する間には、回転軸74aが複数回回転する。このため、操舵角θsは、回転角度θs0と1対1の対応関係になく、回転角度θs0の履歴に依存する。
次に、切替処理部M14は、操舵角θsの絶対値が所定値θth以上となるか否かを判定する(S14a)。この処理は、ユーザによるステアリング10の操作に伴う操舵角の変化量が所定値以上となるか否かを判定する処理である。そして、切替処理部M14は、所定値θth以上であると判定する場合(S14a:YES)、手動操舵処理に移行する(S16)。
上記実施形態では、自動操舵処理が実行されている場合、ステアリング10が動作していない。そして、ユーザがステアリング10を操作することにより、手動操舵処理に切り替わる際には、転舵角指令値θpm*が切替直前の転舵角指令値θp*から大きく乖離しやすい。このため、ガード処理部M18の利用価値が特に大きい。
<第6の実施形態>
以下、操舵制御装置にかかる第6の実施形態について、第4の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図13に、本実施形態にかかる制御装置40の処理を示す。なお、図13において、図10に示した処理に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
本実施形態では、自動操舵処理部M10として、全自動操舵処理部M10aと半自動操舵処理部M10bとを備える点が相違する。ここで、全自動操舵処理部M10aと半自動操舵処理部M10bとは、いずれも、カメラおよびレーダの少なくとも一方の出力値に応じた車両の走行経路の情報に基づき、指令値(転舵角指令値θpa1*,θpa2*)を算出するものである。ただし、全自動操舵処理部M10aは、ステアリング10の操作とは独立に車両を車線に従って走行させるための転舵角指令値θpa2*を算出して出力する一方、半自動操舵処理部M10bは、ステアリング10の操作に基づき車両を車線に従って走行させるための転舵角指令値θpa1*を算出して出力する。詳しくは、半自動操舵処理部M10bには、指令値設定処理部M32が出力する転舵角指令値θpm*が入力され、車両が車線に従って走行するための補正量Δθによって転舵角指令値θpm*を補正したものを、転舵角指令値θpa1*として出力する。補正量Δθは、いわゆるレーンキープ制御のための操作量である。
切替処理部M14は、転舵角指令値θpm*,θpa1*,θpa2*のいずれかを選択して転舵角指令値θp1*として出力する。
なお、手動操舵処理から、半自動操舵処理部M10bが出力する転舵角指令値θpa1*が転舵角指令値θp1*とされる半自動操舵処理へは、たとえば車線が直線である場合、操舵トルクTrqsの大きさが閾値以下であることを条件に移行すればよい。またたとえば、車線がカーブである場合、手動操舵処理時において転舵角指令値θp1*に反映されないまでも補正量Δθを算出し、補正量Δθの大きさが規定量以下であることを条件に半自動操舵処理に移行すればよい。なお、手動操舵処理から半自動操舵処理への切替には、ユーザにより操作可能な操作部材に対し、ユーザが半自動操舵処理への切替を望む旨の操作がなされることを更に条件とすることが望ましい。
また、本実施形態では、全自動操舵処理部M10aが出力する転舵角指令値θpa2*が転舵角指令値θp1*とされる全自動操舵処理へは、半自動操舵処理が実行されていることを条件に移行する。全自動操舵処理への切替条件は、たとえば、半自動操舵処理中に転舵角指令値θpa2*を算出することとし、転舵角指令値θpa1*と転舵角指令値θpa2*との差の絶対値が規定量以下である状態が継続することとすればよい。この際、ユーザにより操作可能な操作部材に対し、ユーザが全自動操舵処理への切替を望む旨の操作がなされることを更に条件とすることが望ましい。
ここで、転舵角指令値θpa1*と転舵角指令値θpa2*との差の絶対値が規定量以下である状態が継続する条件は、ユーザによる操舵と全自動操舵処理とが整合している場合に、全自動操舵処理へと切り替えることで、ユーザにとって車両の挙動が意図しないものとなることを抑制するためのものである。
全自動操舵処理部M10aは、車線に従って車両を走行させるか否かにかかわらず、ステアリング10の操作とは独立に、車両が他の物体と衝突することを回避するために転舵角指令値θpa2*を算出して出力する処理をも実行する。特に、全自動操舵処理部M10aは、車線に従って車両を走行させると仮定することにより車両が物体と衝突すると予測する場合には、現在の車線を横切ってでも車両が他の物体と衝突することを回避するための転舵角指令値θpa2*を算出して出力する。
図13に示すガード処理部M18は、転舵角指令値θp1*にガード処理を施して転舵角指令値θp*を出力する。ガード処理部M18は、自動操舵処理(全自動操舵処理、半自動操舵処理)から手動操舵処理への切替時や、半自動操舵処理の実行時、さらには、全自動操舵処理への切替のうち特に物体との衝突回避のような緊急回避処理への切替時において、転舵角指令値θp1*の変化量を許容値以下とする。換言すれば、緊急回避処理以外の全自動操舵処理が継続してなされているときや、手動操舵処理が継続してなされているときにはガード処理を実行しない。ちなみに、手動操舵処理が継続してなされているときなどにおいても、転舵角指令値θp1*の変化量が転舵アクチュエータPSAによる転舵角θpの変化の限界を超えるような値の場合にはガード処理を施してもよいが、ここでは、こうした基本的なガード処理を除いている。換言すれば、ガード処理部M18によるガード処理には、このような基本的なガード処理が含まれない。
半自動操舵処理の実行時においては、自動操舵処理から手動操舵処理への切替時と同一のガード値(右旋回用許容値RG、左旋回用許容値LG)を用いる。これに対し、緊急回避処理への切替時においては、自動操舵処理から手動操舵処理への切替時とは相違するガード値を用いる。以下、これについて詳述する。
図14に、ガード処理部M18による処理の手順を示す。この処理は、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、図14において、図5に示した処理に対応するものについては、便宜上同一のステップ番号を付している。
図14に示す一連の処理において、ガード処理部M18は、まず、半自動操舵処理から全自動操舵処理への切替時であるか否かを判定する(S40)。そして、ガード処理部M18は、切替時であると判定する場合(S40:YES)、緊急回避要求があるか否かを判定する(S42)。緊急回避要求は、たとえば半自動操舵処理の実行中において、現在の操舵角から予測される車両の走行軌跡と物体とが交わるか否かを全自動操舵処理部M10aによって逐次判定し、交わると判定する場合に生じるものとすればよい。そしてこれにより、切替処理部M14では、転舵角指令値θp1*を、全自動操舵処理部M10aが出力する転舵角指令値θpa2*に切り替える。
そして、ガード処理部M18は、緊急回避要求があると判定する場合(S42:YES)、それまでの半自動操舵処理時のガード値(右旋回用許容値RG、左旋回用許容値LG)を、緊急回避処理への切替時のガード値に変更する(S44)。そして、ガード処理部M18は、図5のステップS24〜S36の処理に対応するステップS24a〜S36aの処理を実行した後、ステップS38の処理を実行して図14に示す一連の処理を一旦終了する。
図15に一点鎖線にて、緊急回避処理への切替時における右旋回用許容値RGおよび左旋回用許容値LGを示す。なお、図15に実線にて示すのは、自動操舵処理から手動操舵処理への切替時および半自動操舵処理時における右旋回用許容値RGおよび左旋回用許容値LGである。
図15に示すように、緊急回避処理への切替時における右旋回用許容値RGおよび左旋回用許容値LGは、いずれも、自動操舵処理から手動操舵処理への切替時および半自動操舵処理時における右旋回用許容値RGおよび左旋回用許容値LGを拡大したものとなっている。すなわち、右旋回用許容値RGは、右旋回方向側の操舵トルクTrqsが減少する値の変化速度ΔTrqsであっても、その大きさが規定値Δthを超えない限り、最大値MAXを維持する。また、左旋回用許容値LGは、左旋回方向側の操舵トルクTrqsが減少する値の変化速度ΔTrqsであっても、その大きさが規定値Δthを超えない限り、最大値MAXを維持する。そして、右旋回用許容値RGは、右旋回方向側の操舵トルクTrqsが減少する値であって且つ規定値Δthを超える場合、変化速度ΔTrqsの大きさが大きいほど小さい値とされて、自動操舵処理から手動操舵処理への切替時および半自動操舵処理時における値に近づく。また、左旋回用許容値LGは、左旋回方向側の操舵トルクTrqsが減少する値であって且つ規定値Δthを超える場合、変化速度ΔTrqsの大きさが大きいほど小さい値とされて、自動操舵処理から手動操舵処理への切替時および半自動操舵処理時における値に近づく。
この設定は、緊急回避処理を妨げないようにするためのものである。ただし、変化速度ΔTrqsの大きさが規定値Δthを超える場合には、ユーザの意思をある程度尊重するために、ガード値の大きさを減少させている。なお、変化速度ΔTrqsの大きさが規定値Δthを超える状態がある程度継続する場合、手動操舵処理に切り替えてもよい。これにより、ユーザが緊急回避処理とは別の方向に車両を旋回させることにより障害物を回避しようとしている場合に、ユーザによる操舵によって障害物を回避することが可能となる。またこれに代えて、変化速度ΔTrqsの大きさが規定値Δthを超えた時点で、全自動操舵処理部M10aにおいて、操舵トルクTrqsの変化速度ΔTrqsの符号と整合する車両の走行軌跡であって障害物を回避できる走行軌跡を新たに探索するようにしてもよい。そして、この場合、全自動操舵処理部M10aにより新たに探索された走行軌跡に車両を走行させるように転舵角指令値θpa2*を算出して出力することで、全自動操舵処理を継続してもよい。この場合、新たに探索された走行軌跡に基づく全自動操舵処理が開始されると、変化速度ΔTrqsの符号が全自動操舵処理と整合したものとなると考えられる。このため、転舵角指令値θp1*の変化量の大きさが最大値MAXを超えない限り、転舵角指令値θp1*がガード処理部M18により出力される転舵角指令値θp*となり、全自動操舵処理に制限がかかることを好適に抑制することができる。
<第7の実施形態>
以下、操舵制御装置にかかる第7の実施形態について、第6の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
上記実施形態では、緊急回避のための全自動操舵処理への切替条件を、半自動操舵処理が実行されていることとしたが、本実施形態では、手動操舵処理中であっても、緊急回避のための全自動操舵処理への切替を行う。
図16に、ガード処理部M18による処理の手順を示す。この処理は、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、図16において、図14に示した処理に対応する処理については、便宜上、同一のステップ番号を付している。
図16に示す一連の処理において、ガード処理部M18は、まず手動操舵処理から全自動操舵処理への切替時であるか否かを判定する(S40a)。そして、ガード処理部M18は、切替時であると判定する場合(S40a:YES)、緊急回避処理要求によって全自動操舵処理に切り替えられたとして、ステップS44の処理に移行する。
<第8の実施形態>
以下、操舵制御装置にかかる第8の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、操舵トルクTrqsの大きさ(絶対値)が規定値Trqth以上である場合、ガード処理を中止する。
図17に、ガード処理部M18による処理の手順を示す。この処理は、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
図17に示す一連の処理において、ガード処理部M18は、まず、手動操舵処理への切替時であるか否かを判定する(S50)。そして、ガード処理部M18は、切替時であると判定する場合(S50:YES)、操舵トルクTrqsが規定値Trqth以上であるか否かを判定する(S52)。この処理は、ユーザの意図する転舵角と実際の転舵角とが大きく乖離しているか否かを判定するためのものである。すなわち、たとえば、手動操舵への切替前の自動操舵処理による操舵と手動操舵による操舵とがいずれも右旋回を行う場合等には、互いの操舵が大きく相違しているわけではないため、操舵トルクTrqsがさほど大きくならない。これに対し、たとえば手動操舵への切替前の自動操舵処理による操舵は右旋回を行うものであるのに手動操舵による操舵が左旋回を行うものである場合、互いの操舵が大きく相違するために、トーションバー50の捩れが大きくなる。換言すれば、トルクセンサ52によって検出される操舵トルクTrqsが大きくなる。ガード処理部M18は、規定値Trqth以上であると判定する場合(S52:YES)、ガード処理を停止する(S54)。すなわち、図5のステップS22〜S26、S30〜S34の処理を実行しない。
なお、ガード処理部M18は、ステップS50,S52において否定判定する場合や、ステップS54の処理が完了する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
ここで、本実施形態の作用を説明する。
たとえば、自動操舵処理によって右旋回がなされているときに、ユーザがステアリング10を左側に切ることにより、手動操舵処理に移行する場合、左旋回用許容値LGは右旋回用許容値RGと比較して大きい値となる。しかも、変化速度ΔTrqsがある程度大きい場合には、左旋回用許容値LGが最大値MAXとなる。このため、手動操舵処理を尊重した電流指令値iq*へと移行すると考えられる。それにもかかわらず、操舵トルクTrqsの大きさが規定値Trqsth以上となる場合、ガード処理部M18は、ガード処理を停止する。このため、ガード処理を停止しない場合と比較して、電流指令値iq*が迅速に、アシスト量設定処理部M12によって設定される電流指令値iqm*に移行する。
<その他の実施形態>
なお、上記実施形態の各事項の少なくとも1つを、以下のように変更してもよい。以下において、「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項と上記実施形態における事項との対応関係を符号等によって例示した部分があるが、これには、例示した対応関係に上記事項を限定する意図はない。
・「許容値(RG,LG)について」
上記実施形態では、指令値の変化量として、ガード処理によって許容される幅を一定値としたが、これに限らない。たとえば、変化速度ΔTrqsの絶対値が大きい場合に拡大してもよい。
右旋回用許容値RGの大きさの最小値を、ゼロよりも大きくする代わりにゼロとしてもよい。また、左旋回用許容値LGの大きさの最小値を、ゼロよりも大きくする代わりにゼロとしてもよい。
・「ガード処理部(M18)について」
上記第2の実施形態(図8)では、右旋回用許容値RGを、操舵トルクTrqsの変化量に加えて、操舵トルクTrqsの大きさと、車速Vとに基づき可変設定したが、これに限らず、たとえば、操舵トルクTrqsの変化量に加えて、操舵トルクTrqsの大きさと車速Vとのいずれか一方とに基づき可変設定してもよい。
上記第3〜5の実施形態において、右旋回用許容値RGを、操舵トルクTrqsの変化量に加えて、操舵トルクTrqsの大きさと車速Vとのいずれか一方に基づき可変設定したり、左旋回用許容値LGを、操舵トルクTrqsの変化量に加えて、操舵トルクTrqsの大きさと、車速Vとのいずれか一方に基づき可変設定したりしてもよい。
単一の指令値にガード処理を施すものに限らない。たとえば「手動操舵処理部について」の欄や「自動操舵処理について」の欄に記載したように、転舵角指令値および転舵速度指令値が出力される場合には、それら双方のそれぞれにガード処理を施してもよい。
上記第8の実施形態において、ガード処理対象を、電流指令値iq*とすることに代えて、トルク指令値Trqt*や転舵角指令値θp*としてもよい。
・「切替処理部(M14)について」
たとえば、図1に示した操舵装置を用いる場合において、直進走行時における車線を維持するいわゆるレーンキープ処理を自動操舵処理とする場合には、図12の処理と同様、操舵角θsの絶対値が規定角度θth以上となる場合に、手動操舵処理による転舵制御に切り替えてもよい。なお、図1に示したシステムの場合、操舵角θsと転舵角θpとは一義的な関係にあるため、転舵角θpを操舵角θsと見なして、切替処理に利用してもよい。
上記第5の実施形態において、自動操舵処理による転舵制御の実行中にステアリング10が操作される場合、手動操舵処理による転舵制御への切替前であってもステアリング10には手動操舵処理時の反力を加えてもよい。この場合、図12のステップS14aの処理に替えて、操舵角θsの絶対値が規定角度θth以上となることと、操舵トルクTrqsの絶対値が所定値Trqth以上であることとの論理和が真となる場合に、手動操舵処理による転舵制御に切り替えてもよい。また、操舵トルクTrqsの絶対値が所定値Trqth以上である場合に、手動操舵処理による転舵制御に切り替えてもよい。
上記第5の実施形態では、自動操舵処理による転舵制御の実行時において、ステアリング10を、直進走行時の操舵角に固定したがこれに限らない。たとえば、自動操舵処理による転舵制御に移行した時点の操舵角に固定してもよい。この場合、図12のステップS14aにおいては、操舵角θsの変化量が所定値以上であるか否かを判定する処理とする。
・「手動操舵処理部(M12;M12,M30,M32)について」
上記第4の実施形態や第5の実施形態では、指令値設定処理部M32が、上記の式(c1)のモデルに基づき転舵角指令値θpm*を設定したがこれに限らない。たとえば、以下の式(c2)のモデルに基づき転舵角指令値θpm*を設定してもよい。
Trqs+Trqa*=K・θp*+C・θp*’+J・θp*’’ …(c2)
上記の式において、慣性係数Jは、操舵機構の慣性をモデル化したものであり、車速Vに応じて可変設定されることが望ましい。
なお、上記の式(c1)や上記の式(c2)に基づき、転舵角指令値θpm*のみならず、その変化速度である転舵速度指令値を出力してもよい。
さらに、転舵角指令値θpm*やその変化速度の指令値を設定する処理としては、モデルを用いたものに限らず、たとえば、トルクと指令値との関係を定めたマップや、トルクおよび車速と指令値との関係を定めたマップ等を用いるものであってもよい。
たとえば、上記第3の実施形態(図9)において、転舵角θpを転舵角指令値θpm*にフィードバック制御するための操作量によって、図9に示したトルク指令値Trqm*を補正したものを、手動操舵処理部の出力する指令値(最終的なトルク指令値Trqm*)としてもよい。ただし、この場合、フィードバック制御器が積分要素を備え、ガード処理部M18によるガード処理によって「Trqt*−Trqm*」がゼロではない場合、積分要素が保持する値に、「Trqt*−Trqm*」を加算して積分要素が保持する値を補正することが望ましい。
・「半自動操舵処理部(M10b)について」
手動操舵処理部の出力する指令値が、トルクの指令値である場合には、半自動操舵処理部M10bが出力する指令値をトルクの指令値としてもよい。この場合、補正量Δθに代えて、手動操舵処理部が出力するトルクの指令値の補正量を算出して、同指令値を補正すればよい。また、手動操舵処理部の出力する指令値が、電流の指令値である場合には、半自動操舵処理部M10bが出力する指令値を電流の指令値としてもよい。この場合、補正量Δθに代えて、手動操舵処理部が出力する電流の指令値の補正量を算出して、同指令値を補正すればよい。
・「自動操舵処理部(M10)について」
指令値の算出の入力となる車両の走行経路の情報としては、カメラおよびレーダの少なくとも一方の出力値に基づくものに限らない。たとえば、走行経路の情報を提供する道路交通システムや他の車両との通信により得られた車両の走行経路の情報であってもよく、またこの情報と、カメラおよびレーダの少なくとも一方の出力値に基づく情報とを併せ用いてもよい。
出力する指令値が、トルク、電流、および転舵角のいずれかであるものに限らない。たとえば、「手動操舵処理部について」の欄に記載したように、手動操舵処理部から転舵角指令値および転舵速度指令値が出力される場合には、自動操舵処理部からも、転舵角指令値および転舵速度指令値を出力する。
車線に従って車両を走行させるものに限らない。たとえば、自動駐車処理であってもよい。この場合であっても、自動駐車処理中にユーザがステアリング10を操作することで手動操舵に切り替える設定の場合、手動操舵への切替時における指令値のガード値を操舵トルクTrqsの変化速度ΔTrqsに応じて可変設定することが有効である。
・「操作処理部(M20)について」
上記第4の実施形態や第5の実施形態において、フィードバック処理部M20dの出力をトルク指令値Trqt*としたが、これに限らない。たとえば、q軸の電流指令値iq*であってもよい。
単一の指令値に基づき操作信号MStを生成するものに限らない。たとえば、「手動操舵処理部について」の欄や「自動操舵処理について」の欄に記載したように、転舵角指令値および転舵速度指令値が出力される場合には、転舵角を転舵角指令値にフィードバック制御するための操作量と、転舵速度を転舵速度指令値にフィードバック制御するための操作量との和に基づき操作信号MStを生成してもよい。
・「電動機(34)について」
SPMSMに限らず、埋込磁石同期電動機であってもよい。この場合、操作処理部M20の入力をトルク指令値Trqt*とするなら、トルク指令値Trqt*の大きさに応じて、d軸の負の電流の大きさを可変設定することにより、最小電流最大トルク制御を実行することができる。
ブラシレスモータに限らず、ブラシ付きモータであってもよい。この場合、たとえば上記第1の実施形態の電流指令値iq*を、q軸の電流とする代わりにブラシレスモータを流れる電流とすればよい。
また、同期機に限らず、誘導機であってもよい。
・「転舵アクチュエータ(PSA)について」
転舵アクチュエータとしては、第1ラックアンドピニオン機構22および第2ラックアンドピニオン機構30を備えるものに限らない。たとえば、第1ラックアンドピニオン機構22のピニオン軸18に、減速機構32を介して転舵モータ34のトルクを付与する構成であってもよい。
また、ラックアンドピニオン機構を備えるものに限らず、たとえば、ボール・ナット型のものであってもよい。
・「操舵装置について」
舵角比を可変とするシステムとしては、ステアバイワイヤシステムに限らず、たとえば、舵角比可変アクチュエータを備えたものであってもよい。
・「舵角比を変更可能なシステムにおける自動操舵処理について」
ステアリング10が、転舵輪26の転舵にもかかわらず静止状態に維持されるものに限らない。たとえば、図11に例示したシステムにおいて、所定の舵角比を維持するように、操舵角を転舵角の変化に連動して変化させてもよい。この場合、自動操舵処理から手動操舵処理への切替は、図4に示す処理によって実行すればよい。もっとも、反力モータ74のトルクを制限するなら、ユーザがステアリング10にある程度のトルクを加えることにより、舵角比を維持することができなくなるため、舵角比に応じた操舵角と実際の操舵角とのずれが所定値以上となることを条件に、手動操舵処理に切り替えてもよい。
M10…自動操舵処理部、M12…アシスト量設定処理部、M14…切替処理部、M16…変化速度算出処理部、M18…ガード処理部、M20…操作処理部、M22…速度算出処理部、M30…加算処理部、M32…指令値設定処理部、M34…転舵角算出処理部、PSA…転舵アクチュエータ、M20a…電流指令値設定処理部、M20b…操作信号生成処理部、M20c…偏差算出処理部、M20d…フィードバック処理部、10…ステアリング、12,12a…ステアリングシャフト、14…コラム軸、16…中間軸、18…ピニオン軸、18a…ピニオン歯、20…ラック軸、20a…第1ラック歯、20b…第2ラック歯、22…第1ラックアンドピニオン機構、24…タイロッド、26…転舵輪、28…ピニオン軸、28a…ピニオン歯、30…第2ラックアンドピニオン機構、32…減速機構、34…転舵モータ、34a…回転軸、36…インバータ、40…制御装置、50…トーションバー、52…トルクセンサ、56…車速センサ、58…回転角度センサ、60…回転角度センサ、72…反力側減速機、74…反力モータ、74a…回転軸、76…インバータ。

Claims (11)

  1. 転舵輪を転舵させる転舵アクチュエータを操作対象とする操舵制御装置において、
    車両の走行経路の情報に基づき指令値を算出して出力する自動操舵処理部と、
    該自動操舵処理部とは別に、ユーザによるステアリングの操作に従って前記指令値を算出して出力する手動操舵処理部と、
    前記指令値に基づき、前記転舵アクチュエータを操作する操作処理部と、
    前記自動操舵処理部が出力する前記指令値を用いて前記操作処理部により前記転舵アクチュエータが操作される自動操舵処理から前記手動操舵処理部が出力する前記指令値を用いて前記操作処理部により転舵アクチュエータが操作される手動操舵処理への切替時、前記操作処理部に入力される前記指令値の変化量にガード処理を施すガード処理部と、を備え、
    前記指令値は、前記転舵アクチュエータに内蔵された電動機のトルクの指令値、電流の指令値、および前記転舵輪の転舵角の指令値のいずれかであり、
    前記ガード処理部は、ユーザが前記ステアリングに加えるトルクである操舵トルクの変化速度の絶対値が大きい場合に小さい場合よりも、前記操舵トルクの変化方向に整合する側への前記指令値の変化量の許容値を拡大する操舵制御装置。
  2. 前記操舵トルクの大きさが所定値以上となることに基づき、前記自動操舵処理から前記手動操舵処理に切り替える切替処理部を備える請求項1記載の操舵制御装置。
  3. 前記転舵アクチュエータは、前記ステアリングの変位とは独立に転舵輪を転舵させることができるものであり、
    前記自動操舵処理の実行中、前記ステアリングは、前記転舵輪の転舵にもかかわらず静止状態に維持される請求項1記載の操舵制御装置。
  4. 前記ガード処理部は、前記指令値の右旋回側への変化量の許容値である右旋回用許容値と、前記指令値の左旋回側への変化量の許容値である左旋回用許容値とによって、前記指令値の変化を制限するものであり、
    前記右旋回用許容値の大きさは、前記操舵トルクの変化速度が前記右旋回側のトルクを減少させる側の値である場合、増加させる側の値である場合よりも小さく且つ、ゼロよりも大きい値とされ、
    前記左旋回用許容値の大きさは、前記操舵トルクの変化速度が前記左旋回側のトルクを減少させる側の値である場合、増加させる側の値である場合よりも小さく且つ、ゼロよりも大きい値とされる請求項1〜3のいずれか1項に記載の操舵制御装置。
  5. 前記ガード処理部は、操舵トルクに応じて前記許容値を可変設定する請求項1〜4のいずれか1項に記載の操舵制御装置。
  6. 前記ガード処理部は、車両の走行速度が大きい場合に小さい場合よりも前記許容値の大きさを小さくする請求項1〜5のいずれか1項に記載の操舵制御装置。
  7. 前記指令値は、転舵角の指令値であり、
    前記操作処理部は、前記転舵アクチュエータを操作して前記転舵輪の転舵角を前記転舵角の指令値にフィードバック制御する請求項1〜6のいずれか1項に記載の操舵制御装置。
  8. 前記自動操舵処理部は、前記ステアリングの操作とは独立に前記指令値を算出して出力する全自動操舵処理部を備える請求項1〜7のいずれか1項に記載の操舵制御装置。
  9. 前記全自動操舵処理部は、前記ステアリングの操作とは独立に車両を車線に従って走行させるための前記指令値を算出して出力する処理と、前記ステアリングの操作とは独立に前記車両が他の物体と衝突することを回避するための前記指令値を算出して出力する処理と、を実行するものであり、
    前記自動操舵処理部は、前記ステアリングの操作に基づき前記車両を車線に従って走行させるための前記指令値を算出して出力する半自動操舵処理部を備え、
    前記半自動操舵処理部が出力する前記指令値を用いて前記操作処理部により前記転舵アクチュエータが操作される半自動操舵処理の実行時、当該車両が他の物体と衝突することを回避するために前記全自動操舵処理部が出力する前記指令値を用いて前記操作処理部により前記転舵アクチュエータが操作される全自動操舵処理に切り替える切替処理部を備え、
    前記ガード処理部は、前記切替処理部により前記他の物体と衝突することを回避するために前記全自動操舵処理に切り替えられる場合にも前記操作処理部に入力される前記指令値の変化量にガード処理を施すものであり、
    前記切替処理部により前記他の物体と衝突することを回避するために前記全自動操舵処理に切り替えられる場合、前記車両を車線に従って走行させるための前記自動操舵処理から前記手動操舵処理への切替時と比較して、前記指令値の変化量の許容値を拡大する請求項8記載の操舵制御装置。
  10. 前記全自動操舵処理部は、前記ステアリングの操作とは独立に車両を車線に従って走行させるための前記指令値を算出して出力する処理に加えて、前記ステアリングの操作とは独立に前記車両が他の物体と衝突することを回避するための前記指令値を算出して出力する処理を実行するものであり、
    前記手動操舵処理の実行時、当該車両が他の物体と衝突することを回避するために前記全自動操舵処理部が出力する前記指令値を用いて前記操作処理部により前記転舵アクチュエータが操作される全自動操舵処理に切り替える切替処理部を備え、
    前記ガード処理部は、前記切替処理部により前記他の物体と衝突することを回避するために前記全自動操舵処理に切り替えられる場合にも前記操作処理部に入力される前記指令値の変化量にガード処理を施すものであり、
    前記切替処理部により前記他の物体と衝突することを回避するために前記全自動操舵処理に切り替えられる場合、前記車両を車線に従って走行させるための前記自動操舵処理から前記手動操舵処理への切替時と比較して、前記指令値の変化量の許容値を拡大する請求項8または9記載の操舵制御装置。
  11. 前記ガード処理部は、前記操舵トルクの大きさが規定値以上である場合、前記操舵トルクの変化速度に応じた前記ガード処理を行わない請求項1〜8のいずれか1項に記載の操舵制御装置。
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