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JP2017026761A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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JP2017026761A JP2015144370A JP2015144370A JP2017026761A JP 2017026761 A JP2017026761 A JP 2017026761A JP 2015144370 A JP2015144370 A JP 2015144370A JP 2015144370 A JP2015144370 A JP 2015144370A JP 2017026761 A JP2017026761 A JP 2017026761A
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Abstract

【課題】ベルト部材の回転軸方向の端部の破損を検知する定着装置及び画像形成装置を提供する。【解決手段】回転可能な加圧ロールと、前記加圧ロールに接触しながら回転可能な定着ベルト62と、定着ベルト62を介して前記加圧ロールと対向するように配置され、定着ベルト62を前記加圧ロールに向けて押圧して、前記加圧ロールと定着ベルト62との間に記録媒体が通過するニップ部を形成するニップ形成部材と、定着ベルト62の回転軸方向端部の内周面と接触する外周面78aの少なくとも一部に切欠き部78bが形成された接触部78を有し、定着ベルト62の回転軸方向への移動を規制する規制部材と、切欠き部78bでの定着ベルト64の有無又は変形を検知する検知装置82と、を備える定着装置を用いる。【選択図】図4

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置では、例えばドラム状に形成された感光体(感光体ドラム)を帯電し、この感光体ドラムを画像情報に基づいて制御された光で露光して感光体ドラム上に静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーによって可視像(トナー像)とし、このトナー像を感光体ドラム上から用紙等の記録媒体に転写した後、定着装置によってこのトナー像を記録媒体に定着している。
定着装置としては、例えば、回転部材と、この回転部材に接触し、且つ、回転部材に従って回転移動するベルト部材と、ベルト部材の内周面から回転部材に向けて押圧し、ベルト部材と回転部材との間に用紙等の記録媒体を通過させるニップ部を形成するニップ形成部材と、を備え、このニップ部に記録媒体を通過させることで、記録媒体上にトナー像を定着させる定着装置が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
また、例えば、特許文献3には、複数のローラに巻き掛けられて走行駆動されるベルト部材を有する定着装置において、前記ベルト部材の破損を検知するベルト破損検出手段を設けた定着装置が開示されている。
特開平11−133776号公報 特開2005−148618号公報 特開2002−287542号公報
本発明の目的は、ベルト部材の回転軸方向の端部の破損を検知する定着装置及び画像形成装置を提供することである。
請求項1に係る発明は、回転可能な回転部材と、前記回転部材に接触しながら回転可能なベルト部材と、前記ベルト部材を介して前記回転部材と対向するように配置され、前記ベルト部材を前記回転部材に向けて押圧して、前記回転部材と前記ベルト部材との間に記録媒体が通過するニップ部を形成するニップ形成部材と、前記ベルト部材の回転軸方向端部の内周面と接触し、当該接触部分の少なくとも一部に切欠き部が形成された接触部を有し、前記ベルト部材の回転軸方向への移動を規制する規制部材と、前記切欠き部での前記ベルト部材の有無又は変形を検知する検知手段と、を備える定着装置である。
請求項2に係る発明は、前記検知手段が、前記切欠き部での前記ベルト部材の有無又は変形を光学的に検知する光学的検知装置である請求項1に記載の定着装置である。
請求項3に係る発明は、前記検知手段が、揺動中心の周りを揺動可能な揺動部材と、前記揺動部材の揺動を検知する検知部と、を備え、前記揺動部材の一端は、前記ベルト部材の外周面と接触し、且つ前記ベルト部材を介して前記切欠き部と対向する位置にある請求項1又は2記載の定着装置である。
請求項4に係る発明は、前記ベルト部材の内面又は外面に接触し、前記ベルト部材を加熱する加熱源を備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置である。
請求項5に係る発明は、前記ベルト部材は電磁誘導発熱層を備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置である。
請求項6に係る発明は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像を現像剤により現像しトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記トナー像を前記記録媒体に定着する請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置と、を備える画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、ベルト部材の回転軸方向の端部の破損を検知する定着装置が提供される。
請求項2に係る発明によれば、ベルト部材の回転軸方向の端部の破損を検知する定着装置が提供される。
請求項3に係る発明によれば、ベルト部材の回転軸方向の端部の破損を検知する定着装置が提供される。
請求項4に係る発明によれば、ベルト部材の回転軸方向の端部の破損を検知する定着装置が提供される。
請求項5に係る発明によれば、ベルト部材の回転軸方向の端部の破損を検知する定着装置が提供される。
請求項6に係る発明によれば、ベルト部材の回転軸方向の端部の破損を検知する定着装置を備える画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る定着装置を備える画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係る定着装置の構成の一例を示す模式断面図である。 記録媒体が搬送される方向から見た規制部材の構成の一例を示す模式側面図である。 (A)及び(B)は、本実施形態の定着装置に設けられる検知装置を説明するための模式図である。 接触部に形成された切欠き部の他の形状を説明するための図であり、図4(A)のA−A線における模式断面図である。 (A)は、定着ベルト端部(検知装置と反対側)が破損した状態における定着ベルトの模式側面図であり、(B)は、(A)のA−A線における検知装置及び接触部の模式図である。 (A)は、定着ベルト端部(検知装置側)が破損した状態における定着ベルトの模式側面図であり、(B)は、(A)のA−A線における検知装置及び定着ベルトの模式図である。 (A)及び(B)は、本実施形態の定着装置に設けられる検知装置の変形例を説明するための模式図である。 (A)は、定着ベルト端部(検知装置と反対側)が破損した状態における定着ベルトの模式側面図であり、(B)は、(A)のA−A線における検知装置及び接触部の模式図である。 (A)は、定着ベルト端部(検知装置側)が破損した状態における定着ベルトの模式側面図であり、(B)は、(A)のA−A線における定着ベルト及び検知装置の模式図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る定着装置を備える画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図1に示す画像形成装置100は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置である。図1に示す画像形成装置100は、電子写真方式により各色成分(イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(B))のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kと、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10と、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー像を記録媒体(記録紙)Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20と、二次転写された画像を記録媒体P上に定着させる定着装置60と、を備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
本実施形態において、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kには、矢印A方向に回転する感光体ドラム11の周囲に、これらの感光体ドラム11を帯電する帯電器12と、感光体ドラム11上に静電潜像を書込むレーザ露光器13(図1中、露光ビームを符号Bmで示す)と、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14と、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16と、感光体ドラム11上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ17等の電子写真用デバイスが順次配設されている。これらの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に、略直線状に配置されている。
中間転写体である中間転写ベルト15は、例えば、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたフィルム状の無端ベルト(エンドレスベルト)で構成されている。そして、中間転写ベルト15の体積抵抗率は、例えば、10Ωcm以上1014Ωcm以下となるように形成されており、その厚さは、例えば、0.1mm程度に構成されている。中間転写ベルト15は、各種ロールによって、図1に示すB方向に予め定めた速度で循環駆動(回転駆動)されている。本実施形態では、各種ロールとして、定速性に優れたモーター(図示せず)等により駆動されて中間転写ベルト15を回転させる駆動ロール31と、各感光体ドラム11の配列方向に沿って延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32と、中間転写ベルト15に対して張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行等を防止する補正ロールとして機能するテンションロール33と、二次転写部20に設けられるバックアップロール25と、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられるクリーニングバックアップロール34と、を有している。
本実施形態では、一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に対向して配置される一次転写ロール16により構成されている。一次転写ロール16は、例えば、シャフト(不図示)と、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層(不図示)とで構成されている。シャフトは、例えば、鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層は、例えば、カーボンブラック等の導電剤を配合したアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)とスチレン−ブタジエンゴム(SBR)とエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)とのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が例えば10Ωcm以上10Ωcm以下のスポンジ状の円筒ロールである。そして、一次転写ロール16は、中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に圧接して配置され、さらに一次転写ロール16には、トナーの帯電極性(マイナス極性とする。以下同様。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上において重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
本実施形態では、二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像保持面側に配置される二次転写ロール22と、バックアップロール25とによって構成される。バックアップロール25は、表面が例えばカーボン等を分散したEPDMゴムとNBRのブレンドゴムのチューブ、内部は例えばEPDMゴムで構成されている。そして、その表面抵抗率は、例えば、10Ω/□以上1010Ω/□以下となるように形成され、硬度は、例えば70°(アスカーC:高分子計器社製、以下同様)に設定されている。このバックアップロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写ロール22の対向電極をなし、二次転写バイアスを印加する金属製等の給電ロール26が接触配置されている。
本実施形態では、二次転写ロール22は、例えば、シャフト(不図示)と、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層(不図示)とで構成されている。シャフトは、例えば、鉄、SUS等の金属等で構成された円柱状等の棒である。スポンジ層は、例えば、カーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴム等で形成され、体積抵抗率が10Ωcm以上10Ωcm以下のスポンジ状等の円筒状等のロールである。そして、二次転写ロール22は、中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に圧接して配置され、さらに二次転写ロール22は接地されてバックアップロール25との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部20に搬送される記録媒体P上にトナー像が二次転写される。
また、本実施形態では、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉等を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーナ35が接離自在に設けられている。また、本実施形態では、イエローの画像形成ユニット1Yの上流側に、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおける画像形成タイミングをとるための基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配設されている。また、黒の画像形成ユニット1Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられたマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは画像形成を開始するように構成されている。
さらに、本実施形態の画像形成装置100では、用紙搬送系として、例えば、記録媒体Pを収容する用紙トレイ50と、この用紙トレイ50に集積された記録媒体Pを取り出して搬送するピックアップロール51と、ピックアップロール51により繰り出された記録媒体Pを搬送する搬送ロール52と、搬送ロール52により搬送された記録媒体Pを二次転写部20へと送り込む搬送シュート53と、二次転写ロール22により二次転写された後に搬送される記録媒体Pを定着装置60へと搬送する搬送ベルト55と、記録媒体Pを定着装置60に導く定着入口ガイド56と、を備えている。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置100の基本的な作像プロセスについて説明する。
図1に示すような画像形成装置100では、画像読取装置(IIT)(図示せず)やパーソナルコンピュータ(PC)(図示せず)等から出力される画像データは、画像処理装置(IPS)(図示せず)により画像処理が施された後、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって作像作業が実行される。具体的には、IPSでは、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。そして、画像処理が施された画像データは、Y,M,C,Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば、半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体ドラム11に照射する。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各感光体ドラム11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが接触する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部10において、一次転写ロール16により、中間転写ベルト15の基材に対し、トナーの帯電極性(マイナス極性)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像を中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせて一次転写が行われる。
トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。トナー像が二次転写部20に搬送されると、用紙搬送系では、トナー像が二次転写部20に搬送されるタイミングに合わせてピックアップロール51が回転し、用紙トレイ50から予め定めたサイズの用紙である記録媒体Pが供給される。ピックアップロール51により供給された記録媒体Pは、搬送ロール52により搬送され、搬送シュート53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、記録媒体Pは一旦停止され、トナー像が保持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、記録媒体Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
二次転写部20では、中間転写ベルト15を介して、二次転写ロール22がバックアップロール25に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された記録媒体Pは、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。その際に、給電ロール26からトナーの帯電極性(マイナス極性)と同極性の電圧(二次転写バイアス)が印加されると、二次転写ロール22とバックアップロール25との間に転写電界が形成される。そして、中間転写ベルト15上に保持された未定着トナー像は、二次転写ロール22及びバックアップロール25によって押圧される二次転写部20にて、記録媒体P上に一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された記録媒体Pは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、定着装置60における最適な搬送速度に合わせて、記録媒体Pが定着装置60まで搬送される。定着装置60に搬送された記録媒体P上の未定着トナー像は、後述するように、定着装置60によって熱および圧力で定着処理を受けることで記録媒体P上に定着される。そして定着画像が形成された記録媒体Pは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙載置部に搬送される。
一方、記録媒体Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナー等は、中間転写ベルト15の回転に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニングバックアップロール34および中間転写ベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
図2は、本実施形態に係る定着装置の構成の一例を示す模式断面図である。図2に示す定着装置60は、回転可能な回転部材の一例としての加圧ロール92と、回転部材に接触しながら回転可能なベルト部材の一例としての定着ベルト62と、ベルト部材を介して回転部材と対向するように配置され、ベルト部材を回転部材に向けて押圧し、回転部材とベルト部材との間に記録媒体が通過するニップ部を形成するニップ形成部材の一例としての圧力パッド64と、ベルト部材を加熱する加熱源の一例としての磁場発生ユニット90と、を備えている。
図2に示す定着ベルト62は、定着ベルト62の内側に配置された圧力パッド64と、ベルト走行ガイド63と、後述する、定着ベルト62の両端部に配置される規制部材74とによって、回転自在に支持されている。そして、定着ベルト62は、ニップ部Nにおいて加圧ロール92と接触し、矢印D方向に回転する加圧ロール92に従って矢印C方向に回転する。
図2に示す定着ベルト62は、例えば、基材層と、基材層上に設けられる発熱層と、発熱層上に設けられる弾性層と、弾性層上に設けられる離型層と、を備えている。基材層は、例えば、ポリエステル、ポリイミド等の樹脂材料、またはステンレス等の金属等で構成されている。基材層の厚さは、例えば10μm以上100μ以下の範囲が好ましい。発熱層は、電磁誘導で発熱する層であり、発熱層を構成する材料としては、例えば、ニッケル、銅、亜鉛、スズ等の金属、これらの金属合金等が挙げられる。発熱層の厚さは、例えば、2μm以上20μm以下の範囲が好ましい。弾性層の材質は、耐熱性、熱伝導性、絶縁性等の点から、例えば、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、フッ素ゴム等が好ましい。弾性層の厚さは、例えば、10μm以上500μm以下の範囲が好ましい。離型層の材質は、離型性、耐熱性の観点等から、例えば、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂等が挙げられる。離型層の厚さは、例えば20μm以上100μm以下の範囲が好ましい。
図2に示す圧力パッド64は、定着ベルト62の内側において金属製等のホルダ65に取り付けられている。そして、圧力パッド64は、定着ベルト62を介して加圧ロール92に押圧される状態で配置され、定着ベルト62と加圧ロール92との間に、記録媒体Pが通過するニップ部Nを形成している。圧力パッド64の材質は、例えば、PES樹脂(ポリエーテルサルフォン)、PPS樹脂(ポリフェニレンサルファイド)等の樹脂材料、鉄、アルミニウム等の金属等が挙げられる。本実施形態の定着装置60は、圧力パッド64と定着ベルト62との間に設けられるシート状の摺動部材(不図示)を備えることが好ましい。
図2に示す加圧ロール92は、中実状のコア(円筒状芯金)921、コア921の周囲に配置される弾性体層922、弾性体層922の周囲に配置される離型層923を備える円筒状ロールである。なお、コア921の両端部は、例えば、不図示の軸受け部材によって回転自在に支持されていると共に、コア921の両端部に配置されたコイルバネ等の付勢部材により定着ベルト62に対して予め定められた圧接力で圧接されている。
図2に示すコア921の材質は、例えば、鉄、アルミニウム、SUS、銅等の金属または合金、セラミックス、繊維強化金属(FRM)等が挙げられる。
図2に示す弾性体層922の材質は、例えば、硬度(JIS−A:JIS−KA型試験機により測定される硬度)が15°以上60°以下のゴム、エラストマー、発泡状の樹脂等が挙げられ、より具体的には、シリコーンゴム、フッ素ゴム、中空ガラスビーズを充填した液状シリコーンゴム、シリコーンスポンジ等が挙げられる。弾性体層922の厚さは、例えば、2mm以上20mm以下の範囲が好ましい。
図2に示す離型層923の材質は、例えば、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂、シリコーンゴム等が挙げられる。離型層923は、帯電防止性を付与する目的等で、例えば、カーボンブラック、グラファイト、金属粉末等の導電性を有する粉末を配合していても良く、また、耐摩耗性を向上する目的等で、例えば、酸化チタン、酸化鉄、酸化アルミニウム等の無機化合物の粉末を配合していてもよい。離型層923の厚さは、例えば、10μm以上200μm以下の範囲が好ましい。
図2に示す磁場発生ユニット90は、断面が定着ベルト62の形状に沿った曲線形状を有し、定着ベルト62の外周面と、例えば0.5mm以上2mm以下程度の間隔を空けて設置されている。図2に示す磁場発生ユニット90は、磁界を発生させる励磁コイル901と、励磁コイル901を保持するコイル支持部材902と、励磁コイル901に電流を供給する励磁回路903とを有する。
励磁コイル901としては、例えば、相互に絶縁された直径0.5mmの銅線材を複数本(例えば16本以上20本以下程度)束ねたリッツ線を、円形状や楕円形状、長方形状等の環状に巻いて形成したもの等が用いられる。励磁回路903によって予め定められた周波数(例えば10kHz以上50kHz以下の範囲)の交流電流を励磁コイル901に印加することにより、励磁コイル901の周囲に交流磁界が発生する。交流磁界が定着ベルト62の発熱層を横切る際には、電磁誘導作用によってその交流磁界の変化を妨げる磁界が発生するように渦電流が生じる。そして、渦電流が定着ベルト62の発熱層を流れることによって、例えば、発熱層の抵抗値に比例した電力によるジュール熱が発生し、定着ベルト62が加熱される。
コイル支持部材902は、例えば、耐熱性を有する非磁性材料等で構成される。非磁性材料としては、例えば、耐熱ガラス、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンスルフィド(PPS)等の耐熱性樹脂、又は上記耐熱性樹脂にガラス繊維を混合した樹脂等が挙げられる。
本実施形態では、定着ベルト62を加熱する加熱源として磁場発生ユニット90を備える電磁誘導加熱方式の定着装置60を例に説明するが、これに制限されるものではなく、例えば、加熱源として輻射発熱体、抵抗発熱体等を用いてもよい。輻射発熱体としては、例えば、ハロゲンランプ等が挙げられる。抵抗発熱体としては、例えば、鉄−クロム−アルミ系、ニッケル−クロム系、白金、モリブデン、タンタル、タングステン、炭化珪素、モリブデン−シリサイド、カーボン等が挙げられる。本実施形態では、輻射発熱体、抵抗発熱体等の加熱源を定着ベルト62の内面又は外面に接触させ、定着ベルト62を加熱してもよい。
図2に示すベルト走行ガイド63は、定着ベルト62の内側において、ホルダ65に取り付けられ、定着ベルト62がベルト走行ガイド63の外周面に沿って周回移動するように構成されている。
図2に示す定着装置60には、定着ベルト62から剥離された記録媒体Pを定着ベルト62から分離し、画像形成装置100の排出部へ向かう排紙通路に誘導するための剥離補助部材70が配置されている。剥離補助部材70は、剥離バッフル71が定着ベルト62の回転方向と対向する向き(カウンタ方向)に定着ベルト62と接触する状態でバッフルホルダ72によって保持されている。
図3は、記録媒体が搬送される方向から見た規制部材の構成の一例を示す模式側面図である。図3に示すように、本実施形態で用いられる規制部材74は、フランジ部76、接触部78を有する。接触部78は、ホルダ65の両端部に設置固定され、定着ベルト62の回転軸方向両端部(以下、単に両端部或いは端部と称する)を内周面側から支持している。図3に示す接触部78は例えば円筒形状となっており、その外周面78aが、定着ベルト62の回転軸方向端部の内周面と接触する接触部分となる。そして、図3に示す接触部78には、定着ベルト62端部の内周面との接触部分となる外周面78aの少なくとも一部に切欠き部78bが形成されている。フランジ部76は、定着ベルト62の蛇行の際にその端面と突き当たるように一定の距離で、互いに離間させた状態で配置されている。また、フランジ部76に対して接触部78と反対側には保持部80が設けられており、保持部80が定着装置60内の固定部に保持され、規制部材74が固定されている。規制部材74は、例えば、PPS、PET、PBT、LCP等の耐熱性樹脂や、更に耐久性や摩擦係数を下げるためのフィラーを加えたもの等によって形成される。
図4(A)及び(B)は、本実施形態の定着装置に設けられる検知装置を説明するための模式図であり、図4(A)は、記録媒体が搬送される方向から見た検知装置及び定着ベルトの模式側面図であり、図4(B)は、定着ベルトの回転軸方向(長手方向)から見た検知装置及び定着ベルトの模式図である。なお、図4(B)に示す定着ベルトは、図4(A)のA−A線における模式断面図である。
図4(A)に示すように、本実施形態の定着装置60は、定着ベルト62の回転軸方向の端部に設けられる検知装置82を備えている。また、図4(B)に示すように、検知装置82は、定着ベルト62を介して接触部78に形成された切欠き部78bと対向するように配置されている。なお、検知装置82及び切欠き部78bは、定着ベルト62の回転軸方向の両端部のうち少なくともいずれか一方の端部側に設けられていればよい。
本実施形態で用いられる検知装置82は、例えば、切欠き部78bでの定着ベルト62の有無又は変位を光学的に検知する光学的検知装置(以下、光学的検知装置82と称する)である。光学的検知装置82は、例えば、定着ベルト62に向けて光を照射する発光部と、定着ベルト62等で反射した光を受光する受光部とを備えており、受光部で受光した反射光の強度等に基づいて、切欠き部78bでの定着ベルト62の有無又は変形を検知するものである。
図4(B)に示す切欠き部78bは、中空円筒状の接触部78を形成する壁を貫通する貫通孔となっているが、切欠き部78bの形状はこれに制限されるものではない。図5は、接触部に形成された切欠き部の他の形状を説明するための図であり、図4(A)のA−A線における模式断面図である。図5に示すように、切欠き部78bは、例えば接触部78の壁を貫通していない溝(凹部)等でもよい。すなわち、本実施形態の切欠き部78bは、定着ベルト62端部と接触する接触部分(外周面78a)に対して接触部78内に窪む段差形状であればよい。なお、本実施形態では、中空状の接触部78を例示しているが、これに制限されるものではなく中実状の接触部78であってもよい。接触部78に形成される切欠き部78bの大きさは、検知装置82により検知可能な大きさであれば特に制限されるものではないが、切欠き部78bが大きすぎると接触部78の強度が低下する場合がある。
本実施形態の定着装置60の動作について説明する。
本実施形態の定着装置60では、加圧ロール92が図示しない駆動モータに連結されて、図2に示す矢印D方向に回転し、この回転に従動して定着ベルト62も矢印C方向に回転する。そして、定着ベルト62が励磁コイル901により発生した磁界に曝されると、前述したように、定着ベルト62中の発熱層に渦電流が発生し、定着ベルト62の外周面が定着可能な温度まで加熱される。このようにして加熱された定着ベルト62は、加圧ロール92との間で形成されるニップ部まで移動される。また、図1に示した画像形成装置100の二次転写部20においてトナー像が静電転写された記録媒体Pは、搬送手段によって、加圧ロール92と定着ベルト62との間で形成されたニップ部Nに搬送される。そして、記録媒体Pがニップ部Nを通過した際に、ニップ部Nに作用する圧力、定着ベルト62から供給される熱等が記録媒体Pに加えられ、未定着トナー像が記録媒体P上に定着される。定着後の記録媒体Pは、ニップ部Nを通過後、定着ベルト62から剥離され、定着装置60から排出される。また、ニップ部Nにおいて定着処理を終えた定着ベルト62は、励磁コイル901方向へと回転し、次の定着処理に備えて再度加熱される。
ところで、部品寸法のバラツキやニップ部Nを通過する記録媒体Pの影響等を受けて、例えば、加圧ロール92からの摩擦力が幅方向で不均一になった場合等には、定着ベルト62に回転軸方向(幅方向)に移動する力(以下、寄り移動力と称する)が働き、いずれかの端部に片寄る、いわゆるベルトウォークが発生する場合がある。一般的には、定着ベルト62が回転軸方向の端部に片寄っても、定着ベルト62の端部は規制部材74のフランジ部76に接触するため、規制部材74を設置していない場合と比較して、定着ベルト62の回転軸方向への移動(蛇行)が抑制される。しかし、定着ベルト62に掛かる寄り移動力が大きくなると、例えば、定着ベルト62の端部が座屈する場合があり、その状態で定着ベルト62が回転すると定着ベルト62の端部が破損する場合がある。定着ベルト62の端部が破損した際には、局所的な温度上昇等が生じる場合があるため、定着ベルト62の端部の破損を迅速に検知することが望まれる。特に、定着ベルト62に電磁誘導で発熱する発熱層を設けた定着装置や、定着ベルト62の内面又は外面に接触し、定着ベルト62を加熱する加熱源を設けた定着装置等では、発熱層や加熱源の異常発熱に繋がる虞があるため、定着ベルト62の端部の破損を迅速に検知することが望まれる。
図6(A)は、定着ベルト端部(検知装置と反対側)が破損した状態における定着ベルトの模式側面図であり、図6(B)は、図6(A)のA−A線における検知装置及び接触部の模式図である。例えば、検知装置82と反対側の定着ベルト62端部が破損した場合、図6(A)に示すように、定着ベルト62で覆われていた切欠き部78bの一部又は全部が露出する。この際、図6(B)に示すように、光学的検知装置82の発光部から出た光は、主に切欠き部78bを通過するため、破損していない定着ベルト62に切欠き部78bが覆われている場合と比較して、受光部で受光する反射光の強度が低下する。また、図5に示すような凹部状の切欠き部78bの場合でも、発光部から出た光は凹部状の切欠き部78bで散乱するため、破損していない定着ベルト62に切欠き部78bが覆われている場合と比較して、受光部で受光する反射光の強度が低下する。このような反射光強度の変動を光学的検知装置82で検知することで、切欠き部78bでの定着ベルト62の有無が検知される。すなわち、反射光強度が変動した場合、切欠き部78bの一部又は全部が露出しており、定着ベルト62の端部の破損が検知される。
図7(A)は、定着ベルト端部(検知装置側)が破損した状態における定着ベルトの模式側面図であり、図7(B)は、図7(A)のA−A線における検知装置及び定着ベルトの模式図である。例えば、検知装置82側の定着ベルト62端部が破損した場合、定着ベルト62のコシにより、定着ベルト62の端部は、例えば図7(B)に示すように、定着ベルト62の外周面側に突出する(突出部62a)。このように、定着ベルト62の端部が変形した場合、検知装置82の発光部から照射された光は、突出部62aで反射するため、変形していない定着ベルト62で反射する場合と比較して、検知装置82の発光部から照射された光が対象物で反射して受光部で受光するまでの距離が変動し(例えば、短くなる)、また、受光部で受光する反射光の強度等も変動する。このような反射光強度等の変動を検知装置82で検知することで、定着ベルト62の変形が検知される。すなわち、切欠き部での定着ベルト62の変形が検知されることで、定着ベルト62の端部の破損が検知される。なお、図での説明は省略するが、例えば、検知装置82に電気的に接続される制御部を設け、検知装置82により、切欠き部での定着ベルト62の有無又は変形が検知された際、制御部により、定着装置60の稼働を停止したり、定着ベルト62の加熱を停止したり、或いは画像形成装置100の表示部に定着ベルト62の交換を促すような警告を表示するような制御が行われることが望ましい。
本実施形態では、反射光の強度を用いて定着ベルト62の有無、変形を検知する例を説明したが、これに制限されるものではない。例えば、定着ベルト62端部の破損に伴い、光学的検知装置82の発光部から照射された光が対象物で反射して受光部で受光するまでの距離も変動する。したがって、例えば、発光部で照射した光が対象物で反射して受光部で受光した光を評価・演算して、距離に換算し、その距離の変動に基づいて定着ベルト62の有無、又は変形を検知してもよい。受光部で受光した光を距離に換算する評価・演算方式としては、従来公知の方式等が用いられ、例えば、三角測距方式、位相差測距方式、パルス伝播方式等が挙げられる。
また、本実施形態では、検知装置82で得られる測定値(例えば、反射光強度、距離等)が、予め設定した閾値の範囲外である場合、切欠き部78b上に定着ベルト62無し、或いは切欠き部78b上での定着ベルト62の変形有りとして、定着ベルト62端部の破損を検知してもよい。
本実施形態では、光学的検知装置82に限定されるものではなく、例えば、以下で説明する検知装置82を用いて、切欠き部78bでの定着ベルト62の有無又は変形を検知してもよい。
図8(A)及び(B)は、本実施形態の定着装置に設けられる検知装置の変形例を説明するための模式図であり、図8(A)は、記録媒体が搬送される方向から見た検知装置及び定着ベルトの模式側面図であり、図8(B)は、定着ベルトの回転軸方向(長手方向)から見た検知装置及び定着ベルトの模式図である。なお、図8(B)に示す定着ベルトは、図8(A)のA−A線における模式断面図である。
図8(A)及び(B)に示すように、本実施形態の検知装置82は、揺動軸(回転軸)84aの周りを揺動可能(回転可能)な揺動部材84(以下、揺動アーム84と称する)と、揺動アーム84の揺動を検知する検知部86と、を備えている。また、図8(B)に示すように、揺動アーム84の一端には、三角形状のアーム端部84bが設けられており、アーム端部84bの先端が、定着ベルト62の回転軸方向端部の外周面に接している。また、図8(B)に示すように、アーム端部84bは、定着ベルト62を介して接触部78に設けられる切欠き部78bと対向している。検知部86は、例えば、発光部及び受光部を備える光学式の検知部であり、揺動アーム84の他端(アーム端部84bと反対側の端部)と対向する位置に離間して設けられている。なお、検知装置82及び切欠き部78bは、定着ベルト62の回転軸方向の両端部のうち少なくともいずれか一方の端部側に設けられていればよい。
図9(A)は、定着ベルト端部(検知装置と反対側)が破損した状態における定着ベルトの模式側面図であり、図9(B)は、図9(A)のA−A線における検知装置及び接触部の模式図である。定着ベルト62端部が破損していない状態では、図8(B)に示すように、揺動アーム84のアーム端部84bが定着ベルト62端部の外周面と接触しているため、例えば、揺動アーム84の他端側に配置された検知部86の発光部から出た光は、揺動アーム84で反射して、受光部で受光される。しかし、検知装置82と反対側の定着ベルト62端部が破損した場合、図9(A)に示すように、定着ベルト62で覆われていた切欠き部78bの一部又は全部が露出する。そして、図9(B)に示すように、例えば、揺動アーム84が揺動軸84aを中心に矢印X方向に回転して、アーム端部84bが切欠き部78bに脱落すると、揺動アーム84の他端が、検知部86と対向する位置から外れる。この際、検知部86の発光部から出た光は、揺動アーム84を通過するため、破損していない定着ベルト62に切欠き部78bが覆われている場合と比較して、受光部で受光する反射光の強度が低下する。なお、図5に示すような凹部状の切欠き部78bの場合も同様である。このような反射光強度の変動を検知部86で検知することで、切欠き部78bでの定着ベルト62の有無が検知される。すなわち、反射光強度が変動した場合、切欠き部78bの一部又は全部が露出しており、定着ベルト62端部の破損が検知される。
図10(A)は、定着ベルト端部(検知装置側)が破損した状態における定着ベルトの模式側面図であり、図10(B)は、図10(A)のA−A線における定着ベルト及び検知装置の模式図である。例えば、検知装置82側の定着ベルト62端部が破損した場合、定着ベルト62のコシ等により、定着ベルト62端部の一部は、例えば、図10(B)に示すように、定着ベルト62外周面側に突出する(突出部62a)。このように、検知装置82側の定着ベルト62の端部が変形すると、例えば、揺動アーム84は揺動軸84aを中心に図の矢印Y方向に回転し、揺動アーム84の他端が検知部86と対向する位置から外れる。この際、検知部86の発光部から出た光は、揺動アーム84を通過するため、変形していない定着ベルト62の場合と比較して、受光部で受光する反射光の強度が低下する。このような反射高強度の変動を検知部86で検知することで、切欠き部78bでの定着ベルト62の変形が検知され、定着ベルト62端部の破損が検知される。なお、図での説明は省略するが、検知部86に電気的に接続される制御部を設け、検知部86により、切欠き部78bでの定着ベルト62の有無又は変形が検知された際、制御部により、定着装置60の稼働を停止したり、定着ベルト62の加熱を停止したり、或いは画像形成装置100の表示部に定着ベルト62の交換を促すような警告を表示するような制御が行われることが望ましい。
また、本実施形態では、検知部86で得られる測定値(例えば、反射光強度等)が、予め設定した閾値の範囲外である場合に、切欠き部上に定着ベルト62無し、或いは切欠き部上での定着ベルト62の変形有りとして、定着ベルト62端部の破損を検知してもよい。
検知部86は、光学式の検知部86を例に説明したが、揺動アーム84の揺動を検知するものであればこれに制限されるものではなく、例えば、揺動アーム84の他端に取り付けた磁性体の接触を検知する電磁スイッチ等でもよい。
本実施形態の定着装置60では、回転部材として加圧ロールを例示し、ベルト部材として、記録媒体上のトナー像と接する側に配置された定着ベルトを例示して説明したが、回転部材及びベルト部材はこれらに制限されるものではなく、回転部材を定着ロールとし、ベルト部材を、記録媒体上のトナー像と接しない側に配置される加圧ベルトとして用いてもよい。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例)
実施例では、図2に示す定着装置を用いて試験を行った。定着装置の具体的構成は以下の通りである。
<定着ベルト>
外径30.5mm、厚み60μmのポリイミド基材上に、10μmのニッケル層、10μmの銅層、1μmのニッケル層を積層した発熱層を設け、発熱層上に、厚さ200μmの液状硬化シリコーンゴム(ゴム硬度33度:JIS−A)で構成された弾性層を設け、弾性層上に、厚さ30μmのテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体チューブで構成された離型層を被覆したものを定着ベルトとして用いた。発熱層と弾性層との間、弾性層と離型層との間には、シランカップリング剤による接着層を設けた。定着ベルトの表面温度は、定着ベルト内面に当接した状態で配置された感温素子である温度センサー及び温度コントローラーにより制御した。
<規制部材>
ガラス繊維を含むPPS樹脂を成形することにより、図3に示す規制部材を作製した。規制部材の接触部に形成した切欠き部は、図4に示すような貫通孔状の切欠き部とした。切欠き部の大きさは、幅5mm×周方向長さ10mmである。
<検知装置>
定着ベルトの回転軸方向の一端部に図8に示す検知装置を設置した。検知装置の検知部としては光学式センサを用いた。検知装置の検知部により、定着ベルト端部の破損を検知した場合には、画像形成装置の動作が停止するように制御した。
<加圧ロール>
φ18の鉄製の中実ロールをコアとし、その上に接着層を介して5mmのシリコーンゴムスポンジ層で構成される弾性層を設け、その上に接着層を介して、50μmのカーボンブラックを配合した導電性PFAチューブで構成される離型層を設けたものを加圧ロールとして用いた。
<ニップ形成部材及び摺動部材>
PPSにガラスファイバーを40%配合した材料をNIP幅に相当する7mm幅で成形したものをニップ形成部材として用いた。このニップ形成部材上に、ガラスクロスを織ったシートにフッ素樹脂フィルムで挟んだ後、加熱し一体化した摺動シートを設け、定着ベルトを介して加圧ロールに対し、合計35kgfの荷重をかけてNIP部を形成した。
この定着装置を画像形成装置(DocucentreVC3375)に搭載し、意図的にベルト寄り移動力を増加させて、定着ベルトの破損状態を作り出した結果、破損1sec後には画像形成装置の動作が停止し、異常発熱などによる装置の変形、故障、発煙等は起きなかった。また、画像形成装置に対して20万枚通紙した後、上記同様に定着ベルトの破損状態を意図的に作り出した結果、20万枚通紙後も同様に破損1sec後には画像形成装置の動作が停止し、異常発熱などによる装置の変形、故障、発煙等は起きなかった。
(比較例)
実施例の検知装置及び切欠き部を設ける代わりに、定着ベルトの片側端部の外周面に反射板を設置し、反射板から2cm離した位置に光学センサを設置したこと以外は、上記実施例と同様な定着装置及び画像形成装置とした。光学センサにて、反射板からの反射光強度が変動した場合に、定着ベルト端部の破損を検知したとして、画像形成装置の動作を停止するように制御した。
実施例と同様に、意図的にベルト寄り移動力を増加させてベルト破断状態を作り出した結果、通紙初期は、破損1sec後に画像形成装置の動作が停止し、異常発熱などによる装置の変形、故障、発煙は起きなかった。しかし、10万枚通紙後では、定着ベルト端部が破損してないないにもかかわらず、定着ベルト端部の破損を検知したと判断して、画像形成装置の動作が停止した。これは、反射板に付着した紙粉やトナー等の汚れや外部からのホコリが反射板表面に付着し、反射光量が落ちたためであると考えられる。
1Y,1M,1C,1K 画像形成ユニット、10 一次転写部、11 感光体ドラム、12 帯電器、13 レーザ露光器、14 現像器、15 中間転写ベルト、16 一次転写ロール、17 ドラムクリーナ、20 二次転写部、22 二次転写ロール、25バックアップロール、26 給電ロール、31 駆動ロール、32 支持ロール、33 テンションロール、34 クリーニングバックアップロール、35 中間転写ベルトクリーナ、40 制御部、42 基準センサ、43 画像濃度センサ、50 用紙トレイ、51 ピックアップロール、52 搬送ロール、53 搬送シュート、55 搬送ベルト、56 定着入口ガイド、60 定着装置、62 定着ベルト、62a 突出部、63 ベルト走行ガイド、64 圧力パッド、65 ホルダ、70 剥離補助部材、71 剥離バッフル、72 バッフルホルダ、74 規制部材、76 フランジ部、78 接触部、78a 外周面、78b 切欠き部、80 保持部、82 検知装置(光学的検知装置)、84 揺動部材(揺動アーム)、84a 揺動軸、84b アーム端部、86 検知部、90 磁場発生ユニット、92 加圧ロール、100 画像形成装置、901 励磁コイル、902 コイル支持部材、903 励磁回路、921 コア、922 弾性体層、923 離型層。

Claims (6)

  1. 回転可能な回転部材と、
    前記回転部材に接触しながら回転可能なベルト部材と、
    前記ベルト部材を介して前記回転部材と対向するように配置され、前記ベルト部材を前記回転部材に向けて押圧して、前記回転部材と前記ベルト部材との間に記録媒体が通過するニップ部を形成するニップ形成部材と、
    前記ベルト部材の回転軸方向端部の内周面と接触し、当該接触部分の少なくとも一部に切欠き部が形成された接触部を有し、前記ベルト部材の回転軸方向への移動を規制する規制部材と、
    前記切欠き部での前記ベルト部材の有無又は変形を検知する検知手段と、を備えることを特徴とする定着装置。
  2. 前記検知手段は、前記切欠き部での前記ベルト部材の有無又は変形を光学的に検知する光学的検知装置であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記検知手段は、揺動中心の周りを揺動可能な揺動部材と、前記揺動部材の揺動を検知する検知部と、を備え、前記揺動部材の一端は、前記ベルト部材の外周面と接触し、且つ前記ベルト部材を介して前記切欠き部と対向する位置にあることを特徴とする請求項1又は2記載の定着装置。
  4. 前記ベルト部材の内面又は外面に接触し、前記ベルト部材を加熱する加熱源を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記ベルト部材は電磁誘導発熱層を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像を現像剤により現像しトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記トナー像を前記記録媒体に定着する請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
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