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JP2017015428A - 放射線検出器及びその製造方法 - Google Patents

放射線検出器及びその製造方法 Download PDF

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JP2017015428A
JP2017015428A JP2015129540A JP2015129540A JP2017015428A JP 2017015428 A JP2017015428 A JP 2017015428A JP 2015129540 A JP2015129540 A JP 2015129540A JP 2015129540 A JP2015129540 A JP 2015129540A JP 2017015428 A JP2017015428 A JP 2017015428A
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Katsuhisa Honma
克久 本間
幸司 鷹取
Koji Takatori
幸司 鷹取
弘 堀内
Hiroshi Horiuchi
弘 堀内
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Abstract

【課題】熱応力の低減を図ることができる放射線検出器及びその製造方法を提供することである。【解決手段】実施形態に係る放射線検出器は、基板と、前記基板の一方の面側に設けられた複数の光電変換素子と、を有するアレイ基板と、前記複数の光電変換素子の上に設けられ、放射線を蛍光に変換するシンチレータ層と、前記基板の一方の面側に設けられ、前記シンチレータ層を囲む壁体と、前記シンチレータ層と、前記壁体と、の間に設けられた充填部と、前記シンチレータ層の上方を覆い、周縁部近傍が前記充填部の上面に接合され、エンボス状の応力吸収部を有する防湿体と、を備えている。【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、放射線検出器及びその製造方法に関する。
放射線検出器の一例にX線検出器がある。X線検出器においては、X線をシンチレータ層により可視光すなわち蛍光に変換し、この蛍光をアモルファスシリコン(a−Si)フォトダイオード、あるいはCCD(Charge Coupled Device)などの光電変換素子を用いて信号電荷に変換することでX線画像を取得している。
また、蛍光の利用効率を高めて感度特性を改善するために、シンチレータ層の上に反射層をさらに設ける場合もある。
ここで、水蒸気などに起因する解像度特性の劣化を抑制するために、シンチレータ層と反射層は、外部雰囲気から隔離する必要がある。特に、シンチレータ層が、CsI(ヨウ化セシウム):Tl(タリウム)やCsI:Na(ナトリウム)などからなる場合には、湿度などによる解像度特性の劣化が大きくなるおそれがある。
そのため、高い防湿性能を得られる構造として、シンチレータ層と反射層をハット形状の防湿体で覆い、防湿体のつば(鍔)部を基板と接着する技術が提案されている。
また、シンチレータ層が設けられる領域を囲む枠状の壁体を基板上に設け、シンチレータ層および反射層を覆う平板状の防湿体の周縁領域を壁体の上面に接着する技術も提案されている。
ここで、防湿体はアルミニウムなどの金属から形成されている。基板はガラスなどから形成されている。壁体は樹脂などから形成されている。
そのため、放射線検出器が設けられた環境の温度が変化すると、防湿体と基板との間に、熱膨張係数の違いに起因する熱応力が発生する。
発生する熱応力が大きくなると、防湿体が剥離するおそれがある。
そこで、防湿体に熱膨張量の差を吸収する吸収部を設ける技術が提案されている。
ここで、防湿体と壁体との間において発生した熱応力によるモーメントは、壁体の下面と基板との接合部分に作用する。
この場合、防湿体を基板に直接接着する場合に比べて、ほぼ壁体の高さ寸法の分だけ熱応力に起因するモーメントが大きくなる。
そのため、壁体を設ける場合には、熱応力のさらなる低減を図ることが望まれていた。
特開2010−210580号公報
本発明が解決しようとする課題は、熱応力の低減を図ることができる放射線検出器及びその製造方法を提供することである。
実施形態に係る放射線検出器は、基板と、前記基板の一方の面側に設けられた複数の光電変換素子と、を有するアレイ基板と、前記複数の光電変換素子の上に設けられ、放射線を蛍光に変換するシンチレータ層と、前記基板の一方の面側に設けられ、前記シンチレータ層を囲む壁体と、前記シンチレータ層と、前記壁体と、の間に設けられた充填部と、前記シンチレータ層の上方を覆い、周縁部近傍が前記充填部の上面に接合され、エンボス状の応力吸収部を有する防湿体と、を備えている。
第1の実施形態に係るX線検出器1を例示するための模式斜視図である。 X線検出器1の模式断面図である。 (a)、(b)は、防湿体7を例示するための模式図である。 他の実施形態に係る吸収部を例示するための模式平面図である。 (a)〜(c)は、応力吸収部7bが弾性変形する様子を例示するための模式断面図である。 (a)、(b)は、他の実施形態に係る応力吸収部17bを例示するための模式図である。 (a)、(b)は、応力吸収部の断面形状について例示するための模式断面図である。 他の実施形態に係る防湿体27を備えたX線検出器1aの模式断面図である。 (a)は、防湿体27の模式正面図である。(b)は、防湿体27の模式側面図である。 他の実施形態に係る防湿体37を備えたX線検出器1bの模式断面図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
また、本発明の実施形態に係る放射線検出器は、X線のほかにもγ線などの各種放射線に適用させることができる。ここでは、一例として、放射線の中の代表的なものとしてX線に係る場合を例にとり説明をする。したがって、以下の実施形態の「X線」を「他の放射線」に置き換えることにより、他の放射線にも適用させることができる。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係るX線検出器1について例示をする。
図1は、第1の実施形態に係るX線検出器1を例示するための模式斜視図である。
なお、煩雑となるのを避けるために、図1においては、反射層6、防湿体7、充填部8、壁体9、接合層10などを省いて描いている。
図2は、X線検出器1の模式断面図である。
なお、煩雑となるのを避けるために、図2においては、制御ライン(又はゲートライン)2c1、データライン(又はシグナルライン)2c2、信号処理部3、画像伝送部4などを省いて描いている。
放射線検出器であるX線検出器1は、放射線画像であるX線画像を検出するX線平面センサである。X線検出器1は、例えば、一般医療用途などに用いることができる。ただし、X線検出器1の用途は、一般医療用途に限定されるわけではない。
図1および図2に示すように、X線検出器1には、アレイ基板2、信号処理部3、画像伝送部4、シンチレータ層5、反射層6、防湿体7、充填部8、壁体9、および接合層10が設けられている。
アレイ基板2は、基板2a、光電変換部2b、制御ライン2c1、データライン2c2、および保護層2fを有する。
基板2aは、板状を呈し、無アルカリガラスなどの透光性材料から形成されている。
光電変換部2bは、基板2aの一方の表面に複数設けられている。
光電変換部2bは、矩形状を呈し、制御ライン2c1とデータライン2c2とで画された領域に設けられている。複数の光電変換部2bは、マトリクス状に並べられている。
なお、1つの光電変換部2bは、1つの画素(pixel)に対応する。
光電変換部2bには、光電変換素子2b1と、スイッチング素子である薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)2b2が設けられている。
また、光電変換部2bには、光電変換素子2b1において変換した信号電荷を蓄積する図示しない蓄積キャパシタを設けることができる。図示しない蓄積キャパシタは、例えば、矩形平板状を呈し、薄膜トランジスタ2b2の下に設けることができる。ただし、光電変換素子2b1の容量によっては、光電変換素子2b1が図示しない蓄積キャパシタを兼ねることができる。
光電変換素子2b1は、例えば、フォトダイオードなどとすることができる。
薄膜トランジスタ2b2は、蛍光が光電変換素子2b1に入射することで生じた電荷の蓄積および放出のスイッチングを行う。薄膜トランジスタ2b2は、アモルファスシリコン(a−Si)やポリシリコン(P−Si)などの半導体材料を含むものとすることができる。薄膜トランジスタ2b2は、ゲート電極、ソース電極及びドレイン電極を有している。薄膜トランジスタ2b2のゲート電極は、対応する制御ライン2c1と電気的に接続される。薄膜トランジスタ2b2のソース電極は、対応するデータライン2c2と電気的に接続される。薄膜トランジスタ2b2のドレイン電極は、対応する光電変換素子2b1と図示しない蓄積キャパシタとに電気的に接続される。
制御ライン2c1は、所定の間隔をあけて互いに平行に複数設けられている。制御ライン2c1は、第1の方向(例えば、行方向)に延びている。
複数の制御ライン2c1は、基板2aの周縁近傍に設けられた複数の配線パッド2d1とそれぞれ電気的に接続されている。複数の配線パッド2d1には、フレキシブルプリント基板2e1に設けられた複数の配線の一端がそれぞれ電気的に接続されている。フレキシブルプリント基板2e1に設けられた複数の配線の他端は、信号処理部3に設けられた図示しない制御回路とそれぞれ電気的に接続されている。
データライン2c2は、所定の間隔をあけて互いに平行に複数設けられている。データライン2c2は、第1の方向に直交する第2の方向(例えば、列方向)に延びている。
複数のデータライン2c2は、基板2aの周縁近傍に設けられた複数の配線パッド2d2とそれぞれ電気的に接続されている。複数の配線パッド2d2には、フレキシブルプリント基板2e2に設けられた複数の配線の一端がそれぞれ電気的に接続されている。フレキシブルプリント基板2e2に設けられた複数の配線の他端は、信号処理部3に設けられた図示しない増幅・変換回路とそれぞれ電気的に接続されている。
保護層2fは、光電変換部2b、制御ライン2c1、およびデータライン2c2を覆うように設けられている。
保護層2fは、窒化ケイ素(SiN)やアクリル系樹脂などの絶縁性材料から形成することができる。
信号処理部3は、基板2aの、光電変換部2bが設けられる側とは反対側に設けられている。
信号処理部3には、図示しない制御回路と、図示しない増幅・変換回路とが設けられている。
図示しない制御回路は、各薄膜トランジスタ2b2の動作、すなわちオン状態およびオフ状態を制御する。例えば、図示しない制御回路は、フレキシブルプリント基板2e1と配線パッド2d1と制御ライン2c1とを介して、制御信号S1を各制御ライン2c1毎に順次印加する。制御ライン2c1に印加された制御信号S1により薄膜トランジスタ2b2がオン状態となり、光電変換部2bからの画像データ信号S2が受信できるようになる。
図示しない増幅・変換回路は、例えば、複数の電荷増幅器、並列/直列変換器、およびアナログ−デジタル変換器を有している。
複数の電荷増幅器は、各データライン2c2にそれぞれ電気的に接続されている。
複数の並列/直列変換器は、複数の電荷増幅器にそれぞれ電気的に接続されている。
複数のアナログ−デジタル変換器は、複数の並列/直列変換器にそれぞれ電気的に接続されている。
図示しない複数の電荷増幅器は、データライン2c2と配線パッド2d2とフレキシブルプリント基板2e2とを介して、各光電変換部2bからの画像データ信号S2を順次受信する。
そして、図示しない複数の電荷増幅器は、受信した画像データ信号S2を順次増幅する。
図示しない複数の並列/直列変換器は、増幅された画像データ信号S2を順次直列信号に変換する。
図示しない複数のアナログ−デジタル変換器は、直列信号に変換された画像データ信号S2をデジタル信号に順次変換する。
画像伝送部4は、配線4aを介して、信号処理部3の図示しない増幅・変換回路と電気的に接続されている。なお、画像伝送部4は、信号処理部3と一体化されていてもよい。
画像伝送部4は、図示しない複数のアナログ−デジタル変換器によりデジタル信号に変換された画像データ信号S2に基づいて、X線画像を構成する。構成されたX線画像のデータは、画像伝送部4から外部の機器に向けて出力される。
シンチレータ層5は、複数の光電変換素子2b1の上に設けられ、入射するX線を可視光すなわち蛍光に変換する。
シンチレータ層5は、例えば、ヨウ化セシウム(CsI):タリウム(Tl)、あるいはヨウ化ナトリウム(NaI):タリウム(Tl)などを用いて形成することができる。
シンチレータ層5は、柱状結晶の集合体となっている。
柱状結晶の集合体からなるシンチレータ層5は、例えば、真空蒸着法などを用いて形成することができる。
シンチレータ層5の厚み寸法は、例えば、600μm程度とすることができる。柱状結晶の柱(ピラー)の太さ寸法は、例えば、最表面で8μm〜12μm程度とすることができる。
また、シンチレータ層5は、例えば、酸硫化ガドリニウム(GdS)などを用いて形成することもできる。この場合、例えば、以下のようにしてシンチレータ層5を形成することができる。まず、酸硫化ガドリニウムからなる粒子をバインダ材と混合する。次に、混合された材料を、基板2a上の複数の光電変換部2bが設けられた領域を覆うように塗布する。次に、塗布された材料を焼成する。次に、ブレードダイシング法などを用いて、焼成された材料に溝部を形成する。この際、複数の光電変換部2bごとに四角柱状のシンチレータ層5が設けられるように、マトリクス状の溝部を形成することができる。溝部には、大気(空気)、あるいは酸化防止用の窒素ガスなどの不活性ガスが満たされるようにすることができる。また、溝部が真空状態となるようにしてもよい。
反射層6は、蛍光の利用効率を高めて感度特性を改善するために設けられている。すなわち、反射層6は、シンチレータ層5において生じた蛍光のうち、光電変換部2bが設けられた側とは反対側に向かう光を反射させて、光電変換部2bに向かうようにする。
反射層6は、シンチレータ層5のX線の入射側を覆っている。
反射層6は、例えば、酸化チタン(TiO)などの光散乱性粒子を含む樹脂をシンチレータ層5上に塗布することで形成することができる。また、反射層6は、例えば、銀合金やアルミニウムなどの光反射率の高い金属からなる層をシンチレータ層5上に成膜することで形成することもできる。
また、反射層6は、例えば、表面が銀合金やアルミニウムなどの光反射率の高い金属からなる板を用いて形成することもできる。
なお、図2に例示をした反射層6は、酸化チタンからなるサブミクロン粉体と、バインダ樹脂と、溶媒を混合して作成した材料をシンチレータ層5のX線の入射側に塗布し、これを乾燥させることで形成したものである。
この場合、反射層6の厚み寸法は、120μm程度とすることができる。
なお、反射層6は、必ずしも必要ではなく、必要に応じて設けるようにすればよい。
以下においては、反射層6が設けられる場合を例示する。
防湿体7は、空気中に含まれる水蒸気により、反射層6の特性やシンチレータ層5の特性が劣化するのを抑制するために設けられている。
防湿体7は、反射層6の上方を覆っている。この場合、防湿体7と反射層6の上面との間に隙間があってもよいし、防湿体7と反射層6の上面が接触するようにしてもよい。
例えば、大気圧よりも減圧された環境において、防湿体7と、充填部8および壁体9の少なくともいずれかの上面とを接合すれば、大気圧により防湿体7と反射層6の上面が接触する。
防湿体7は、シンチレータ層5の上方を覆い、周縁部近傍が充填部8および壁体9の少なくともいずれかの上面に接合されている。
防湿体7の端面7aの位置は、平面視において、有効画素エリアAよりは外側であれば特に限定はない。防湿体7の端面7aの位置は、壁体9の内面9aよりは外側であってもよいし、内面9aと同程度の位置であってもよいし、内面9aよりは内側であってもよい。
この場合、平面視において、防湿体7の端面7aの位置が、壁体9の内面9aより外側になるようにすれば、充填部8の上面と防湿体7との封止性および信頼性を向上させることができる。
防湿体7は、透湿係数の小さい材料から形成することができる。
防湿体7は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、あるいは、樹脂膜と無機材料(アルミニウムやアルミニウム合金などの金属、SiO、SiON、Alなどのセラミック系材料)からなる膜とが積層された低透湿防湿膜(水蒸気バリアフィルム)などから形成することができる。
この場合、実効的な透湿係数がほとんどゼロであるアルミニウムやアルミニウム合金などを用いて防湿体7を形成すれば、防湿体7を透過する水蒸気をほぼ完全になくすことができる。
また、アルミニウムやアルミニウム合金などを用いて防湿体7を形成すれば、充填部8および壁体9の少なくともいずれかとの密着性、基板2aの熱膨張係数との差の縮小、X線の吸収率の低減、応力吸収部7bの加工性の向上、および低コスト化などを図ることができる。
また、防湿体7の厚み寸法は、X線の吸収、剛性、防湿性能などを考慮して決定することができる。この場合、防湿体7の厚み寸法が大きくなりすぎると、X線の吸収が大きくなったり、応力吸収部7bの加工性が悪くなったり、熱応力が大きくなったり、材料費が増大したりする。防湿体7の厚み寸法を小さくしすぎると剛性が低下して破損しやすくなる。
防湿体7は、例えば、厚み寸法が0.1mmのアルミニウム箔またはアルミニウム合金箔を用いて形成することができる。
また、樹脂膜と無機材料からなる膜とが積層された低透湿防湿膜を用いて防湿体7を形成すれば、環境温度の変化(冷熱の繰り返し)により防湿体7にしわが発生するのを抑制することができる。
充填部8および枠体9を設ける様にすれば、防湿体7を基板2aに直接接着する場合に比べて、ほぼ充填部8および枠体9の高さ寸法の分だけ熱応力に起因するモーメントが大きくなる。
この大きなモーメントにより、例えば、壁体9と基板2aとの接着界面の剥離や、壁体9と接合層10との接着界面の剥離や、接合層10や充填部8と防湿体との界面の剥離などが引き起こされやすくなる。
そこで、このモーメントの値を低減させるため、防湿体7には、基板2aと防湿体7との間における熱膨張量の差を吸収する応力吸収部7bを設けるようにしている。
なお、応力吸収部7bに関する詳細は後述する。
充填部8は、反射層6により覆われたシンチレータ層5の側面と、壁体9の内面9aとの間に設けられている。充填部8の一部は、壁体9の内面9aより外側の壁体9の上に乗り上げてもよい。
充填部8の上面の位置は、反射層6により覆われたシンチレータ層5の上面の位置と同程度とすることができる。
この場合、充填部8の上面の位置は、反射層6により覆われたシンチレータ層5の上面の位置と同じであってもよいし、反射層6により覆われたシンチレータ層5の上面の位置より少し高くてもよいし、反射層6により覆われたシンチレータ層5の上面の位置より少し低くてもよい。
ただし、充填部8の上面の位置が、壁体9の上面の位置より少し低くなるようにすれば、後述する充填を行う際に、充填部8を形成するための材料が壁体9の上面を超えて顕著にあふれ出ないようにすることができる。
充填部8の材料は、透湿係数が低いものとすることができる。
充填部8は、例えば、無機材料からなるフィラー材と、樹脂(例えば、エポキシ系樹脂など)を含む。
フィラー材は、例えば、タルク(滑石:MgSi10(OH))などから形成されたものとすることができる。
タルクは、低硬度の無機材質であり、滑り性が高い。そのため、タルクを高い濃度で含有させても、充填部8の形状変形が困難となることがない。
タルクからなるフィラー材の粒径が、数μmから数十μm程度となるようにすれば、タルクの濃度(充填密度)を高めることができる。
タルクの濃度を高めれば、樹脂のみの場合と比較して透湿係数を1ケタ程度低くすることができる。
ここで、反射層6にも無機材料である酸化チタンが含まれている。
しかしながら、反射層6に含まれる無機材料は、光散乱性を向上させるためのものである。
この場合、光散乱性は、無機材料の種類(屈折率、透明性、および安定性など)、粒径(例えば、平均粒径は0.3μm程度が望ましい)、無機材料とバインダ樹脂との比率、溶媒の種類、および溶媒の含有率などにより適正化することができる。
一方、充填部8に含まれる無機材料は、透湿量を少なくするためのものである。そのため、無機材料の濃度を余り低くしすぎると、透湿量が多くなって、解像度特性が劣化するおそれがある。
この場合、充填部8に含まれる無機材料の濃度は、樹脂との間に隙間を生じたり、充填後の乾燥でクラックを生じたり、また充填部8の形成時に必要な流動性を損なわない(充填部8に隙間が生じ難い)範囲で、高くすることが好ましい。
例えば、充填部8に含まれるタルクからなるフィラー材の濃度は、50重量%以上とすることができる。
また、充填部8は、吸湿材と、樹脂(例えば、エポキシ系樹脂など)を含むものとすることもできる。
例えば、充填部8を形成するための材料は、吸湿材である塩化カルシウムと、バインダ樹脂(例えば、エポキシ系樹脂やシリコーン系樹脂など)と、溶媒を混合して作成したものとすることができる。
この場合、例えば、密度が2.1g/cc程度、単位重量当たりの吸湿容量が27%程度、粘度が室温で120Pa・sec程度以下となるようにすることができる。
また、エポキシ化亜麻仁油などのエポキシ化植物油をさらに加えて、可撓性を有する充填部8が形成されるようにすることができる。
可撓性を有する充填部8とすれば、その柔軟性により、温度変化と部材間の熱膨張率差に起因する熱応力で充填部8が剥がれるのを抑制することができる。
充填部8の上面は、平坦であることが好ましい。
充填部8の上面が平坦であれば、充填部8の上面と防湿体7との封止性を確保し、且つ高い信頼性を得ることができる。
この場合、充填部8を形成するための材料の粘度を低めにすることで、充填部8の上面が平坦となるようにすることができる。
例えば、充填部8を形成するための材料の粘度が、室温で120Pa・sec程度以下となるようにすればよい。
例えば、以下の様にして充填部8を形成することができる。
まず、枠体9を先に形成する。
次に、充填部8を形成するための材料を、枠体9と、反射層6で覆われたシンチレータ層5の側面との間の隙間に充填する。
次に、充填した材料を硬化させて充填部8を形成する。
また、壁体9は、例えば、アルミニウムなどの金属やガラスなどの無機材料から形成することもできる。
壁体9は、枠状を呈している。壁体9は、平面視において、シンチレータ層5よりは外側であって、配線パッド2d1、2d2が設けられる領域よりは内側に設けられている。 この場合、壁体9が、配線パッド2d1、2d2が設けられる領域の近傍に設けられるようにすれば、充填部8の上面の面積を大きくすることができる。そのため、充填部8の上面と防湿体7との封止性および信頼性を向上させることができる。
壁体9を形成するための材料は、透湿係数が低いものとすることができる。
壁体9を形成するための材料は、充填部8を形成するための材料と同様とすることができる。
ただし、壁体9を形成するための材料の粘度は、充填部8を形成するための材料の粘度よりも高くなっている。
壁体9を形成するための材料の粘度は、例えば、室温で340Pa・sec程度となるようにすることができる。
接合層10は、防湿体7と、充填部8の上面との間に設けられ、防湿体7の周縁近傍と充填部8とを接合している。
接合層10は、充填部8の上部にのみ限定して形成する必要はない。例えば、接合層10は、充填部8の外側の壁体9の上部や、充填部8の内側の反射層6やシンチレータ層5の周縁上部にまで広がって形成されていても問題はない。
接合層10は、例えば、遅延硬化型接着剤(紫外線照射後に一定の時間をおいて硬化反応が顕在化するUV硬化型接着剤)、自然(常温)硬化型接着剤、および加熱硬化型接着剤のいずれかが硬化することで形成されたものとすることができる。
次に、応力吸収部7bを有する防湿体7についてさらに説明する。
図3(a)、(b)は、防湿体7を例示するための模式図である。
なお、図3(a)は、防湿体7の模式平面図である。
図3(b)は、図3(a)におけるA−A線断面の模式拡大図である。
図3(a)、(b)に示すように、防湿体7は、箔状または薄板状を呈したものとすることができる。防湿体7の平面形状は、四隅に丸みを有する四角形とすることができる。
図3(b)に示すように、応力吸収部7bのシンチレータ層5側とは反対側の面(X線が入射する側の面)7b1は、防湿体7のシンチレータ層5側とは反対側の面7cから突出している。
また、応力吸収部7bのシンチレータ層5側の面7b2は、防湿体7のシンチレータ層5側の面7dから面7b1と同じ方向に突出している。
応力吸収部7bの肉厚寸法は、防湿体7の応力吸収部7b以外の部分の肉厚寸法Tとほぼ同じとなっている。
すなわち、応力吸収部7bは、防湿体7の一方の面7cの一部が凸状に形成され、面7cが凸状に形成された部分において、防湿体7の他方の面7dが凹状に形成されたものである。
なお、以降においては、この様な応力吸収部7bの形態を「エンボス状」と称することにする。
応力吸収部7bは、例えば、アルミニウム箔やアルミニウム合金箔にプレス刻印金型によるプレス加工(エンボス加工)を施すことで形成することができる。
なお、樹脂膜と無機材料からなる膜とが積層された低透湿防湿膜であっても、プレス刻印金型によるプレス加工(エンボス加工)を施すことで応力吸収部7bを形成することができる。
図3(a)に示すように、応力吸収部7bの平面形状は、四角形の環状であって、四隅に丸みを有するものとすることができる。
この場合、応力吸収部7bの図心は、防湿体7の図心と同じ位置にあるものとすることができる。
また、応力吸収部7bの辺は、防湿体7の辺と平行となるようにすることができる。
応力吸収部7bの四隅の丸みの半径寸法は、防湿体7の四隅の丸みの半径寸法よりも大きくすることができる。
応力吸収部7bの高さ寸法Hは、防湿体7の応力吸収部7b以外の部分の肉厚寸法Tよりも大きくすることができる。応力吸収部7bの高さ寸法Hは、例えば、0.5mm程度とすることができる。
応力吸収部7bの幅寸法Wには特に限定はない。応力吸収部7bの幅寸法Wは、発生する熱応力の大きさや、防湿体7の大きさなどに応じて適宜決定することができる。
図4は、他の実施形態に係る応力吸収部を例示するための模式平面図である。
図4に示すように、応力吸収部は複数設けることができる。
なお、図4においては、3つの応力吸収部7b、7ba、7bbが設けられる場合を例示したが、応力吸収部の数は発生する熱応力の大きさや、防湿体7の大きさなどに応じて適宜変更することができる。
また、応力吸収部7b、7ba、7bbのそれぞれの図心は、防湿体7の図心と同じ位置にあるものとすることができる。
また、応力吸収部7b、7ba、7bbのそれぞれの辺は、防湿体7の辺と平行となるようにすることができる。
応力吸収部7b、7ba、7bbのそれぞれの四隅の丸みの半径寸法は、防湿体7の四隅の丸みの半径寸法よりも長くすることができる。
応力吸収部7b、7ba、7bbの高さ寸法Hは、防湿体7の応力吸収部7b、7ba、7bb以外の部分の肉厚寸法Tよりも長くすることができる。応力吸収部7b、7ba、7bbの高さ寸法Hは、例えば、0.5mm程度とすることができる。
次に、応力吸収部7bの作用および効果について説明する。
基板2aの材料となる無アルカリガラスの熱膨張係数は、室温で約4ppm/deg程度である。
防湿体7の材料の一例であるアルミニウムの熱膨張係数は、室温で約24ppm/deg程度である。
そのため、熱膨張量の差により熱応力が発生し、防湿体7と基板2aとの間に形成された防湿構造体に応力が加わる。
具体的には、防湿体7と接合層10との界面、接合層10と壁体9または充填部8との界面、壁体9または充填部8と基板2aとの界面に応力が加わる。更には、これら界面に加わる応力により、壁体9、充填部8、および接合層10など各要素の内部に対しても応力が加わる。
ここで、熱応力Fの大きさは、以下の近似式で表すことができる。
F=E・S・(ΔL/L)=E・S・(L・Δα・ΔT/L)=E・S・Δα・ΔT
なお、ΔTは温度差、Δαは熱膨張係数の差、Lは防湿体7の対辺間又は対角間の距離、ΔLは防湿体7と基板2aとの間の伸び量の差、Sは防湿体7の対辺間又は対角間における厚み方向の断面積、Eは防湿体7のヤング率などの剛性係数である。
この場合、熱応力Fの大きさの一例を計算すると以下の様になる。
例えば、防湿体7の材料をアルミニウム、厚み寸法Tを0.1mm、仮想的な幅寸法Wを10mmとして、幅寸法Wが10mmのアルミニウム材の長さL方向に働く熱応力を試算する。
壁体9および充填部8を室温(20℃)の環境で形成し、X線検出器1を60℃又は−20℃(室温との温度差が40℃の場合)の環境に置くものとする。
防湿体7の縦弾性係数(アルミニウムの縦弾性係数)Eは、70KN/mm程度である。
防湿体7の対角間又は対辺間における厚み方向の断面積S(T×W)は、10mm×0.1mm=1mmとなる。
無アルカリガラスと、アルミニウムとの熱膨張係数の差Δαは、約20ppm/deg程度である。
これらの値を前述した式に代入すると、熱応力Fの大きさは、約56N(約5.7kgf)となる。
すなわち、10mm程度の狭い範囲に6kgf近い熱応力Fが加わることになる。
熱応力Fによるモーメントの値は、熱応力Fに壁体9又は充填部8の高さ寸法を掛けることで求められる。
この場合、例えば、6kgfに0.8mmを掛けるた値(4.8kgf・mm程度)となり、熱応力Fによるモーメントは大きな値となる。
そのため、X線検出器1を環境温度の変化が繰り返される環境に置くと、壁体9、充填部8、および前述した界面に繰り返し大きな応力が加わることになる。そのため、接合部分が剥離したり、壁体9や充填部8などにクラックが生じたりするおそれがある。
そのため、本実施の形態に係る防湿体7は、熱膨張量の差を吸収する応力吸収部7bを有している。
図3(b)に示すように、応力吸収部7bはエンボス状を呈している。
そのため、応力吸収部7bは弾性変形することができるので、熱膨張係数の差Δαに基づく熱膨張量の差を吸収することができる。
例えば、応力吸収部7bの肉厚寸法を0.1mm程度、応力吸収部7bの高さ寸法Hを0.3mm程度、応力吸収部7bの幅寸法を10mm程度とする。この場合、応力吸収部7bの幅寸法の変化に対する弾性係数(変形弾性係数)Kは、防湿体7の縦弾性係数Eと比べて極めて小さい値となる。
小さい変形弾性係数Kを有する応力吸収部7bは撓みやすいので、防湿体7の縦弾性係数(アルミニウムの縦弾性係数)Eによる大きな応力Fは、応力吸収部7bにより殆ど吸収される。
その結果、発生する熱応力を低減させることができる。
図5(a)〜(c)は、応力吸収部7bが弾性変形する様子を例示するための模式断面図である。
なお、図5(a)は常温状態の場合、図5(b)は高温状態の場合、図5(c)は低温状態の場合を表している。
高温状態の場合には、熱膨張係数の差Δαにより防湿体7の膨張量が基板2aに対して相対的に大きくなる。そのため、応力吸収部7bは、防湿体7と基板2aとの接合部により押される。その結果、図5(c)に示すように、応力吸収部7bは、図5(a)に示す常温状態の場合と比べてエンボス状の底辺側の幅が縮小されるように弾性変形する。
低温状態の場合には、熱膨張係数の差Δαにより防湿体7の収縮量が基板2aに対して相対的に大きくなる。そのため、応力吸収部7bは、防湿体7と基板2aとの接合部により引っ張られる。その結果、図5(b)に示すように、応力吸収部7bは、図5(a)に示す常温状態の場合と比べてエンボス状の底辺側の幅が拡大されるように弾性変形する。
以上の様にして、応力吸収部7bは発生する熱応力を低減させることができる。
またさらに、応力吸収部7bの平面形状は、環状を呈している。そして、応力吸収部7bの図心は、防湿体7の図心と同じ位置にある。
そのため、応力吸収部7bは、防湿体7の図心を中心として全方向における熱応力を低減させることができる。
応力吸収部7bによる熱応力の低減効果の一例を計算すると以下の様になる。
防湿体7の縦弾性係数(アルミニウムの縦弾性係数)をE、防湿体7の対辺間又は対角間における厚み方向の断面積をS、防湿体7の対角間の距離をLa、熱膨張による防湿体7の対辺間又は対角間の距離の変化をΔLa(La・α・ΔT)、応力吸収部7bの幅寸法をU、応力による応力吸収部7bの幅寸法の変化をΔU、応力吸収部7bの数をN、応力吸収部7bの幅寸法の変化に対する変形弾性係数をK(S,R)とする。
なお、K(S,R)は、防湿体7の対角間における厚み方向の断面積Sと、形状因子Rとの関数である。
応力吸収部7bが設けられていないとすると、防湿体7の対角間における応力Fは以下の通りとなる。
=E・S・ΔL/L ・・・(1)
N個の応力吸収部7bが設けられているとすると、対角方向または対辺方向における熱膨張差による熱応力と、N個の応力吸収部7bの弾性力とがバランスすることになる。
この場合、バランスした応力値Fbは以下の様になる。
Fb=E・S・(ΔL−2N・ΔU)/L=K・ΔU ・・・(2)
すなわち、熱膨張量の差により生じた熱応力により、各応力吸収部7bの底辺側の幅寸法がΔUだけ変化(拡大または縮小)すると、応力吸収部7bの変形弾性係数Kと、応力吸収部7bの底辺側の幅寸法の変化ΔUとに比例した反発力が生じる。応力値Fbにて、熱応力と反発力がバランスすることを意味している。
また、(2)式に(1)式を代入すると以下の(3)式となる。
−2N・E・S・ΔU/L=K・ΔU ・・・(3)
(3)式をΔUについて解くと以下の(4)式となる。
ΔU=F/(K+(2N・E・S/L)) ・・・(4)
(4)式を(2)式に代入すると以下の(5)式となる。
この場合、Fb=F/(1+(2N・E・S/K・L))となり、
更に、F=E・S・ΔL/L を用いて変形すると、
Fb=F/(1+F/(K・ΔL/2N)) ・・・(5)
となる。
(5)式の最右辺の意味するところと、その結果から推定されるFbの大きさについて説明する。
ΔL/2Nは、熱膨張係数の差による防湿体7と、基板2aとの伸びの差を、防湿体7の対角間、または防湿体7の対辺間にある応力吸収部7bの数(2N)で除したものである。
例えば、防湿体7の平面寸法が430mm×430mm程度の場合、壁体9および充填部8を室温(20℃)の環境で形成し、X線検出器1を60℃又は−20℃(室温との温度差が40℃の場合)の環境に置くと、防湿体7と基板2aとの熱膨張量の差は、対辺間で0.34mm程度、対角間で0.48mm程度となる。
この場合、図4に示すように、防湿体を3つ設けるものとすると(N=3)、ΔL/2Nは、対辺間では0.06mm程度、対角間では0.08mm程度となる。
防湿体7の厚み寸法を0.1mm、応力吸収部7bの幅寸法を5mm、応力吸収部7bの高さ寸法を0.3mmとすると、応力吸収部7bの幅寸法は、約1.2%変化することになる。
ここで、応力吸収部7bの幅寸法の変化に対する変形弾性係数Kは、防湿体7の材料、応力吸収部7bの断面形状や寸法などにより多少の差異は生じるが、例えば、0.1mm程度の厚みのアルミニウム箔材の場合には、実験的にK<1N/mmである。従って、アルミニウム箔から形成された防湿体7の平面寸法が430mm×430mm程度の場合、対辺間または対角間において、K・ΔL/2N=K・ΔL/6<0.1N(ニュートン)となる。
前述したように、Fは、約56N(約5.7kgf)となるので、
/(K・ΔL/2N)>56/0.1=560となる。
これを(5)式に代入すると、
Fb<F/561となる。
すなわち、応力吸収部7bを3個設ければ、熱応力を1/500以下にすることができる。
なお、応力吸収部7bの形状、数、環境温度の変化の程度などは例示をしたものに限定されるわけではない。
応力吸収部7bの形状、数、環境温度の変化の程度などが異なるものとなった場合には、効果の程度に差が生じるが熱応力を大幅に低減できることに変わりはない。
この場合、応力吸収部7bの底面側の幅寸法の変化に対する変形弾性係数Kを小さくすれば、熱応力をさらに低減することができる。具体的には、エンボス状の応力吸収部7bの高さ寸法を大きくしたり、剛性率がより小さい材料から防湿体7を形成したり、防湿体7の厚み寸法を更に小さくしたりすることができる。
この場合、他の特性への影響が小さく、且つ効果的に変形弾性係数Kを小さくするためには、例えば、応力吸収部7bの高さ寸法又は凹凸の変化量が肉厚よりも大きくなるようにすればよい。
応力吸収部7bの高さ寸法又は凹凸の変化量が応力吸収部7bの肉厚よりも大きければ、応力吸収部7bの底辺側の幅方向における変形が容易となり、防湿体7と基板2aとの間の伸び量の差ΔLの大部分をより小さい力で吸収することができる。
図6(a)、(b)は、他の実施形態に係る応力吸収部17bを例示するための模式図である。
なお、図6(a)は模式平面図であり、図6(b)は図6(a)におけるB−B線断面の模式拡大図である。
図6(a)、(b)に示すように、応力吸収部17bはエンボス状を呈している。
また、応力吸収部17bの外観形状は、突起状となっている。
すなわち、応力吸収部7bの平面形状は枠状であったが、応力吸収部17bの平面形状はドット状である。
応力吸収部17bは、複数設けられている。
この場合、防湿体7の図心から周辺部に向かう線上に、少なくとも応力吸収部17bの一部分が一つあるようにすることが好ましい。
また、防湿体7の図心から周辺部にかけて、所定の数の応力吸収部17bが設けられるようにすることが好ましい。
ただし、防湿体7に設けられる応力吸収部17bの数は、発生する熱応力の大きさや、防湿体7の大きさなどに応じて適宜変更することができる。
環境温度が変化すると、防湿体7の図心から周辺部にかけて当方的な熱膨張が発生する。
熱応力を緩和させるためには、応力吸収部7bのような環状の形態としてもよいが、図6(a)、(b)に例示をしたような外観が突起状を呈する応力吸収部17bを設けてもよい。
なお、応力吸収部7bの外観形状は、円錐台状に限定されるわけではなく適宜変更することができる。
表1は、応力吸収部7b、17bの効果を例示するための表である。
Figure 2017015428
表1は、冷熱信頼性試験の結果を示すものである。
応力吸収部7bが3つ設けられた防湿体7は、厚み寸法が1mmのアルミニウム箔に、高さ寸法が0.3mm、幅寸法が10mmの応力吸収部7bを3つ設けたもの(図4に例示をしたもの)とした。
応力吸収部17bが複数設けられた防湿体7は、厚み寸法が1mmのアルミニウム箔に、底面側の直径が12mm、上面側の直径が10mm、高さ寸法が0.3mmの応力吸収部17bを複数設けたもの(図6(a)、(b)に例示をしたもの)とした。
応力吸収部7b、17bが設けられていない防湿体は、厚み寸法が1mmのアルミニウム箔とした。
また、それぞれ5個のサンプルを作成し、充填部8の上面に接合した。
壁体9および充填部8は室温(20℃)の環境で形成した。
試験の環境温度は、60℃と−20℃との間で交互に切り換えた。
冷熱信頼性試験における評価は以下の様にした。
所定の時間間隔で、充填部8および壁体9における剥がれやクラックの発生を検査した。剥がれやクラックの発生は、レッドチェック液の内部への侵入が有るか無いかで判断した。
基板2aは、無アルカリガラスなどの透光性材料から形成されているので、レッドチェック液の侵入は基板2aの裏面側から容易に確認することができる。
表1から分かるように、応力吸収部7bが3つ設けられた防湿体7は、100回の冷熱サイクルであっても異常が生じなかった。
また、応力吸収部17bが複数設けられた防湿体7は、30回の冷熱サイクルであっても異常が生じなかった。
これに対して、応力吸収部7b、17bが設けられていない防湿体は、10回の冷熱サイクルで異常が生じた。
表1から分かるように、応力吸収部7b、17bを設けるようにすれば、充填部8および壁体9における剥がれやクラックの発生を抑制することができる。このことは、応力吸収部7b、17bを設けるようにすれば、熱応力の低減を図ることができることを意味すると考えられる。
次に、応力吸収部の断面形状についてさらに説明する。
図7(a)、(b)は、応力吸収部の断面形状について例示するための模式断面図である。
X線は、防湿体7の主面にほぼ垂直な方向から防湿体7に入射する。
そのため、図7(a)に示すように、応力吸収部7bの側面7b3の傾斜角度θが大きくなると、X線の実効透過厚み寸法が大きくなる。
例えば、厚み寸法が0.1mmのアルミニウム箔材に、高さ寸法が0.3mm、側面傾斜角度が90°の応力吸収部を形成すると、垂直方向から入射するX線に対する応力吸収部の側面部の実効的な厚み寸法は0.3mmとなる。そのため、応力吸収部の側面部の実効的な厚み寸法は、応力吸収部が設けられていない平坦面や応力吸収部の周辺における厚み寸法0.1mmと比べて顕著に大きくなる。
X線の実効透過厚み寸法が大きくなりすぎると、側面7b3を透過したX線の強度が弱くなり得られるX線画像の品質が悪くなるおそれがある。
また、X線画像の補正に用いるX線の線質(X線のエネルギースペクトル)と、実際に被写体を通して入射するX線の線質(X線のエネルギースペクトル)との違いにより、画像補正に不具合が生じることになる。
この場合、図7(b)に示すように、応力吸収部7bの側面7b3の傾斜角度θを小さくすれば、X線の実効透過厚み寸法が大きくなるのを抑制することができる。
本発明者らの得た知見によれば、側面7b3の傾斜角度θを60°以下とすればX線画像への悪影響を抑制することができる。
また、側面7b3の傾斜角度θを小さくしすぎると、前述した熱応力の低減効果が低くなる。
本発明者らの得た知見によれば、側面7b3の傾斜角度θを5°以上、60°以下とすれば、X線画像への悪影響をほぼ無くすことができ、且つ、熱応力の低減効果の低下も抑制することができる。
図8は、他の実施形態に係る防湿体27を備えたX線検出器1aの模式断面図である。 なお、煩雑となるのを避けるために、図8においては、信号処理部3および画像伝送部4などを省いて描いている。
図9(a)は、防湿体27の模式正面図である。
図9(b)は、防湿体27の模式側面図である。
図8に示すように、X線検出器1aには、アレイ基板2、図示しない信号処理部3、図示しない画像伝送部4、シンチレータ層5、反射層6、防湿体27、充填部8、壁体9、および接合層10が設けられている。
すなわち、X線検出器1aには、前述した防湿体7に代えて防湿体27が設けられている。
図9(a)(b)に示すように、防湿体27は、ハット形状を呈し、表面部27a、周面部27b、および、つば(鍔)部27cを有する。
また、防湿体27は、前述した防湿体7と同様に応力吸収部7bを有している。
なお、防湿体27は、防湿体7と同様に複数の応力吸収部7bを有していてもよいし、突起状の応力吸収部17bを有していてもよい。
防湿体27は、表面部27a、周面部27b、および、つば部27cをプレス加工などで一体成形することで形成することができる。
また、応力吸収部7b、17bは、プレス刻印金型によるプレス加工(エンボス加工)により形成することができる。
なお、表面部27a、周面部27b、つば部27c、および、応力吸収部7b、17bを同時に形成することもできる。
防湿体27の材料は、前述した防湿体7の材料と同様とすることができる。
防湿体27の厚みは、前述した防湿体7の厚みと同様とすることができる。
表面部27aは、シンチレータ層5の表面側(X線の入射面側)に対峙している。
周面部27bは、表面部27aの周縁を囲むように設けられている。周面部27bは、表面部27aの周縁から基板2a側に向けて伸びている。
表面部27aと、反射層6との間には隙間があっても良い。
つば部27cは、周面部27bの、表面部27a側とは反対側の端部を囲むように設けられている。つば部27cは、周面部27bの端部から外側に向けて延びている。つば部27cは、環状を呈している。
つば部27cは、接合層10を介して、充填部8の上面に接合されている。
ハット形状の防湿体27とすれば、剛性を高めることができる。
また、防湿体27を充填部8の上面に接合する際に、表面部27aおよび周面部27bからなる立体形状を利用して位置決めを行うことができる。
そのため、防湿体27を充填部8の上面に接合する際の作業性や接合精度を向上させることができる。
また、応力吸収部7bや応力吸収部17bを設けることで前述した熱応力の低減効果を得ることができる。
図10は、他の実施形態に係る防湿体37を備えたX線検出器1bの模式断面図である。
なお、煩雑となるのを避けるために、図10においては、信号処理部3および画像伝送部4などを省いて描いている。
図10に示すように、X線検出器1bには、アレイ基板2、図示しない信号処理部3、図示しない画像伝送部4、シンチレータ層5、反射層6、防湿体37、充填部8、壁体9、および接合層10が設けられている。
すなわち、X線検出器1bには、前述した防湿体7に代えて防湿体37が設けられている。
図10に示すように、防湿体37は、前述した防湿体7と同様に応力吸収部7bを有している。
なお、防湿体37は、防湿体7と同様に複数の応力吸収部7bを有していてもよいし、突起状の応力吸収部17bを有していてもよい。
防湿体37の材料は、前述した防湿体7の材料と同様とすることができる。
防湿体37の厚みは、前述した防湿体7の厚みと同様とすることができる。
また、防湿体37の周縁近傍には、基板2a側に向けて突出する屈曲部37bが設けられている。
屈曲部37bは、防湿体37の周縁に沿うように設けられている。
屈曲部37bの平面形状は、環状を呈している。
防湿体37は、屈曲部37bをプレス加工などで一体成形することで形成することができる。
また、応力吸収部7b、17bは、プレス刻印金型によるプレス加工(エンボス加工)により形成することができる。
なお、屈曲部37bと応力吸収部7b、17bを同時に形成することもできる。
屈曲部37bは、接合層10を介して、充填部8の上面に接合されている。
防湿体37の端面37aの位置は、平面視において、有効画素エリアAよりは外側であれば特に限定はない。防湿体37の端面37aの位置は、壁体9の内面9aよりは外側であってもよいし、内面9aと同程度の位置であってもよいし、内面9aよりは内側であってもよい。
屈曲部37bを有する防湿体37とすれば、剛性を高めることができる。
また、防湿体37を充填部8の上面に接合する際に、充填部8の上面に設けられた凹部に、屈曲部37bをはめ込むことで位置決めを行うこともできる。
そのため、防湿体37を充填部8の上面に接合する際の作業性や接合精度を向上させることができる。
また、屈曲部37bを設けるようにすれば、接合面積を大きくすることができる。そのため、接合強度の向上や防湿性能の向上を図ることができる。
以上に説明したように、充填部8を設けるようにすれば、充填部8の上面に防湿体7、27、37を接合することができるので、壁体9の外側に防湿体7、27、37を接合するためのスペースを設ける必要がなくなる。
そのため、X線検出器1、1a、1bの小型化や軽量化などを図ることができる。
また、充填部8を設けるようにすれば、防湿性能を向上させることができ、ひいては解像度特性の劣化を抑制することもできる。
この場合、充填部8および枠体9を設ける様にすれば、防湿体7を基板2aに直接接着する場合に比べて、ほぼ充填部8および枠体9の高さ寸法に比例する分だけ熱応力に起因するモーメントが大きくなる。
しかしながら、防湿体7は、応力吸収部7bを有しているので、発生する熱応力を低減させることができ、ひいては熱応力に起因するモーメントを低減させることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るX線検出器1、1a、1bの製造方法について例示をする。
まず、アレイ基板2を作成する。
アレイ基板2は、例えば、基板2aの上に光電変換部2b、制御ライン2c1、データライン2c2、配線パッド2d1、配線パッド2d2、および保護層2fなどを順次形成することで作成することができる。
アレイ基板2は、例えば、半導体製造プロセスを用いて作成することができる。
次に、アレイ基板2上の複数の光電変換部2bが形成された領域を覆うようにシンチレータ層5を設ける。
シンチレータ層5は、例えば、真空蒸着法などを用いて、ヨウ化セシウム:タリウムからなる膜を成膜することで形成することができる。この場合、シンチレータ層5の厚み寸法は、600μm程度とすることができる。柱状結晶の柱の太さ寸法は、最表面で8〜12μm程度とすることができる。
次に、シンチレータ層5の表面側(X線の入射面側)の面を覆うように反射層6を形成する。反射層6は、例えば、酸化チタンからなるサブミクロン粉体と、バインダ樹脂と、溶媒を混合して作成した材料をシンチレータ層5上に塗布し、これを乾燥させることで形成することができる。
次に、アレイ基板2の上に、反射層6により覆われたシンチレータ層5を囲み、フィラー材と、樹脂とを含む壁体9を設ける。
壁体9は、例えば、フィラー材が添加された樹脂(例えば、タルクからなるフィラー材が添加されたエポキシ系樹脂など)を、反射層6により覆われたシンチレータ層5の周囲に塗布し、これを硬化させることで形成することができる。
なお、フィラー材が添加された樹脂の塗布は、例えば、ディスペンサー装置などを用いて行うことができる。
この場合、フィラー材が添加された樹脂の塗布と、硬化とを複数回繰り返すことで、壁体9を形成することができる。
また、金属や無機材料などからなる枠状の壁体9をアレイ基板2の上に接着することもできる。
金属や無機材料などからなる板状の部材をアレイ基板2の上に接着することで壁体9を形成することもできる。
壁体9の高さは、反射層6により覆われたシンチレータ層5の高さよりも少し高くなるようにすることができる。
次に、反射層6により覆われたシンチレータ層5の側面と、壁体9の内面9aとの間に、フィラー材および吸湿材の少なくともいずれかと、樹脂とを含む材料を充填して充填部8を設ける。
充填部8は、例えば、フィラー材が添加された樹脂や吸湿材が添加された樹脂を、反射層6により覆われたシンチレータ層5の側面と、壁体9の内面9aとの間に充填し、これを硬化させることで形成することができる。
なお、充填は、例えば、ディスペンサー装置などを用いて行うことができる。
この場合、フィラー材が添加された樹脂や吸湿材が添加された樹脂の塗布と、硬化とを複数回繰り返すことで、充填部8を形成することができる。
なお、樹脂の塗布後に表面が平滑化するのを待って硬化を行う様にすることが好ましい。
充填部8の上面の位置は、反射層6により覆われたシンチレータ層5の上面の位置と同じであってもよいし、反射層6により覆われたシンチレータ層5の上面の位置より少し高くてもよいし、反射層6により覆われたシンチレータ層5の上面の位置より少し低くてもよい。
充填部8を設けるようにすれば、充填部8の上面に防湿体7、27、37を接合することができるので、防湿体7、27、37の端部の位置がばらつくことで出っ張ることを想定したスペースを壁体9の外側に設ける必要がなくなる。
そのため、X線検出器1、1a、1bの小型化や軽量化などを図ることができる。
また、充填部8を設けるようにすれば、防湿性能の向上、ひいては解像度特性の劣化の抑制を図ることもできる。
次に、エンボス状の応力吸収部7b、17bを有する防湿体7の周縁部近傍を充填部8の上面に接合する。
または、充填部8の上面に防湿体27のつば部27cを接合する。この際、表面部27bおよび周面部27bからなる立体形状を利用して位置決めを行うことができる。
あるいは、充填部8の上面に防湿体37を接合する。この際、充填部8の上面に設けられた凹部に、屈曲部37bをはめ込むようにすることができる。また、充填部8が固まる前に、屈曲部37bを充填部8に押し付けるようにすることもできる。
例えば、充填部8の上面に紫外線硬化型接着剤を塗布し、紫外線硬化型接着剤の上に防湿体7、27、37を載せ、紫外線硬化型接着剤に紫外線を照射してこれを硬化させて接合層10を形成するとともに、防湿体7、27、37と、充填部8の上面とを接合する。 また、紫外線硬化型接着剤は、紫外線照射後に遅延して硬化が進行する遅延硬化型接着剤とすることもできる。
遅延硬化型接着剤を用いるようにすれば、紫外線照射後に、紫外線硬化型接着剤の上に防湿体7、27、37を載せればよいので、遮蔽物などがあって基板2aの裏面側から紫外線の照射が困難な場合にも接合を行うことができる。
なお、接着剤は、自然硬化型接着剤や加熱硬化型接着剤などであってもよい。
また、大気圧よりも減圧された環境(例えば、10KPa程度)において、防湿体7、27、37の周縁部近傍を充填部8の上面に接合することもできる。
なお、エンボス状の応力吸収部7b、17bは、プレス刻印金型によるプレス加工(エンボス加工)により形成することができる。
次に、フレキシブルプリント基板2e1、2e2を介して、アレイ基板2と信号処理部3を電気的に接続する。
また、配線4aを介して、信号処理部3と画像伝送部4を電気的に接続する。
その他、回路部品などを適宜実装する。
次に、図示しない筐体の内部にアレイ基板2、信号処理部3、画像伝送部4などを格納する。
そして、必要に応じて、光電変換素子2b1の異常や電気的な接続の異常などの有無を確認する電気試験、X線画像試験、高温高湿試験、冷熱サイクル試験などを行う。
以上のようにして、X線検出器1、1a、1bを製造することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 X線検出器、1a X線検出器、1b X線検出器、2 アレイ基板、2a 基板、2b 光電変換部、3 信号処理部、4 画像伝送部、5 シンチレータ層、6 反射層、7 防湿体、7b 応力吸収部、7ba 応力吸収部、7bb 応力吸収部、8 充填部、9 壁体、10 接合層、17b 応力吸収部、27 防湿体、37 防湿体

Claims (9)

  1. 基板と、前記基板の一方の面側に設けられた複数の光電変換素子と、を有するアレイ基板と、
    前記複数の光電変換素子の上に設けられ、放射線を蛍光に変換するシンチレータ層と、
    前記基板の一方の面側に設けられ、前記シンチレータ層を囲む壁体と、
    前記シンチレータ層と、前記壁体と、の間に設けられた充填部と、
    前記シンチレータ層の上方を覆い、周縁部近傍が前記充填部の上面に接合され、エンボス状の応力吸収部を有する防湿体と、
    を備えた放射線検出器。
  2. 前記応力吸収部の平面形状は、環状である請求項1記載の放射線検出器。
  3. 前記応力吸収部の平面形状は、ドット状である請求項1記載の放射線検出器。
  4. 前記応力吸収部の側面の傾斜角度は、60°以下である請求項1〜3のいずれか1つに記載の放射線検出器。
  5. 前記防湿体の材料は、アルミニウム、アルミニウム合金、および、樹脂膜と無機材料からなる膜とが積層された低透湿防湿膜のいずれかである請求項1〜4のいずれか1つに記載の放射線検出器。
  6. 前記壁体は、無機材料からなるフィラー材および吸湿材の少なくともいずれかと、樹脂と、を含む請求項1〜5のいずれか1つに記載の放射線検出器。
  7. 前記壁体は、金属および無機材料の少なくともいずれかからなる請求項1〜5のいずれか1つに記載の放射線検出器。
  8. 前記充填部は、無機材料からなるフィラー材および吸湿材の少なくともいずれかと、樹脂と、を含む請求項1〜7のいずれか1つに記載の放射線検出器。
  9. 複数の光電変換素子を有するアレイ基板の上に、シンチレータ層を設ける工程と、
    前記アレイ基板の上に、前記シンチレータ層を囲む壁体を設ける工程と、
    前記シンチレータ層と、前記壁体との間に、無機材料からなるフィラー材および吸湿材の少なくともいずれかと、樹脂と、を含む材料を充填して充填部を設ける工程と、
    エンボス状の応力吸収部を有する防湿体の周縁部近傍を、前記充填部の上面に接合する工程と、
    を備えた放射線検出器の製造方法。
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