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JP2017014132A - テロメア保護タンパク質1産生促進剤及び老化抑制化粧料 - Google Patents

テロメア保護タンパク質1産生促進剤及び老化抑制化粧料 Download PDF

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Abstract

【課題】 優れたPOT1産生促進効果を有しテロメア短縮を抑制することから細胞の老化を抑制でき、細胞の機能低下や消失を抑制することができるPOT1産生促進剤を提供することを目的とする。
さらに本発明は、細胞の老化抑制効果を有し、皮膚細胞や頭髪細胞の機能低下や消失を抑制することが期待でき、皮膚の保湿力を向上させたり細毛化を抑制したりすることが可能な、上記POT1産生促進剤を配合した皮膚化粧料や頭髪化粧料を提供することを目的とする。
【解決手段】 プルーンエキス、ビワヨウエキス、シソエキス、ジュウヤクエキス、トウキエキス及びペパーミントエキスからなる群より選ばれる少なくとも1種の植物エキスを含有することからなるテロメア保護タンパク質1産生促進剤を見出し、さらに前記POT1産生促進剤を配合した皮膚化粧料や頭髪化粧料とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、優れたテロメア保護タンパク質1(以下、POT1と記載する)産生促進効果を発揮するPOT1産生促進剤に関する。さらに、本発明は、細胞の老化抑制効果を有し、皮膚細胞や頭髪細胞の機能低下や機能停止を抑制する、上記POT1産生促進剤を配合した皮膚化粧料や頭髪化粧料に関する。
ヒトの体では加齢に伴い、皮膚の弾力性低下や細毛化などの老化が起こる。近年、平均寿命の延長に伴い、外観をより若く維持するために皮膚や髪の老化抑制に関心が高まっている。
老化は、各部位の細胞の機能が変化することにより引き起こされる。例えば、線維芽細胞の機能低下または一部機能停止により皮膚の水分量が低下し皮膚の弾力が減少したり、毛乳頭細胞の増殖機能の低下によって、頭髪が細毛化したりする。
したがって、このような細胞の老化を抑制することにより、ヒトの体に見られる様々な老化を抑制できると考えられる。
一方で、細胞寿命はテロメアによって制御されていると報告されている。テロメアは染色体末端に位置し、TTAGGGという6塩基の反復配列とそこに結合するタンパク質により構成されている。
細胞分裂を繰り返すとテロメアは短縮していき、その長さにより残りの細胞分裂回数が決められている。テロメア短縮は加齢に伴う細胞の機能変化、即ち老化と関連していると考えられている。
テロメア短縮を抑制することにより老化を改善する方法が検討されている。
例えば、特許文献1にはマンネンタケの溶媒抽出物を有効成分として含有する細胞老化抑制剤及びテロメア短縮抑制剤が開示されている。
また、例えば、テロメア短縮を抑制し皮膚の老化を改善する成分として、特許文献2にはハナズオウの抽出物が開示されており、特許文献3には特定のペプチド化合物が開示されている。
しかしながら、これらの方法では皮膚や頭髪等の老化改善効果は未だ不十分であった。また、近年、タンパク質複合体であるシェルテリンが過剰なテロメア短縮からテロメアを保護する役目を持ち、その先端にあるPOT1が重要な役割を担っていることが発見された(非特許文献1)。
この発見は、POT1の産生が促進されることにより、テロメア短縮が抑制され老化改善効果が得られる可能性を示唆している。
特開2003−012539号公報 特表2006−515590号公報 特表2014−514342号公報
Genes & Development、2005年、第19巻、第18号、p2100
本発明は、上記の問題を解決するためのものであり、優れたPOT1産生促進効果を有しテロメア短縮を抑制することから細胞の老化を抑制でき、細胞の機能低下や消失を抑制することができるPOT1産生促進剤を提供することを目的とする。
さらに本発明は、細胞の老化抑制効果を有し、皮膚細胞や頭髪細胞の機能低下や消失を抑制することが期待でき、皮膚の保湿力を向上させたり細毛化を抑制したりすることが可能な、上記POT1産生促進剤を配合した皮膚化粧料や頭髪化粧料を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、プルーンエキス、ビワヨウエキス、シソエキス、ジュウヤクエキス、トウキエキス及びペパーミントエキスからなる特定の植物エキスを含有させることにより極めて有効なテロメア保護タンパク質1産生促進剤を見出し、さらに、このテロメア保護タンパク質1産生促進剤を含有させることにより、目的とする老化抑制化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
以下本発明について詳細に説明する。
1.本発明のPOT1産生促進剤について
本発明のPOT1産生促進剤は、上記の特定の植物エキスを含有することを特徴とするものである。
(1)植物エキス
各植物エキスの製造方法としては、各植物から溶媒を用いて抽出する方法や植物の幹や茎、葉、果実等を圧搾して得られる果汁等の圧搾液として得る方法、プルーンエキスについては果実を酵素等で分解して得る方法が挙げられる。
また、市販品を用いることもできる。
(i)プルーンエキス
例えば、バラ科スモモ亜科スモモ(サクラ)属の植物の一種であるセイヨウスモモ(Prunus domestica)の果実より得られるエキスが挙げられ、同属植物を用いることもできる。
(ii)ビワヨウエキス
例えば、バラ科ビワ属の植物の一種であるビワ(Eriobotrya japonica)の葉から得られるエキスが挙げられ、同属植物を用いることもできる。
(iii)トウキエキス
例えば、セリ科シシウド属の植物の一種であるトウキ(Angelica acutiloba)の根から得られるエキスが挙げられ、同属植物を用いることもできる。
(iv)シソエキス
例えば、シソ科シソ属の植物の一種であるシソ(Perilla frutescens)の、主に葉から得られるエキスが挙げられ、同属植物を用いることもできる。
(v)ジュウヤクエキス
例えば、ドクダミ科ドクダミ属の植物の一種であるドクダミ(Houttuynia cordata)の、主に地上部から得られるエキスが挙げられ、同属植物を用いることもできる。
(vi)ペパーミントエキス
例えば、シソ科ハッカ属の植物の一種であるペパーミント(Mentha piperita)の全草から得られるエキスが挙げられ、同属植物を用いることもできる。
(2)抽出方法
例えば、各植物の各種部位、あるいはその破砕物を抽出溶媒に浸漬して抽出し、ろ過する方法が挙げられる。
抽出溶媒としては特に制限はなく、水やメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの低級1価アルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの炭化水素類が挙げられる。
これらの抽出溶媒は1種を単独で用いてもよいし、2種以上の混合溶媒を用いてもよい。特に水、低級1価アルコール、多価アルコール、エステル類、ケトン類、エーテル類が好適に用いられる。
浸漬条件としては特に制限はなく、例えば、抽出対象の植物を20〜40℃の抽出溶媒中に1時間〜7日間、浸漬するという条件が挙げられる。
分解による抽出方法として、例えば、果実を溶媒に入れ、そこに酵素(例えば繊維素分解酵素)、微生物、酸、アルカリなどを添加して1時間〜7日間反応し分解させた後、加熱や中和によって反応停止させ、ろ過する方法を挙げられる。
溶媒としては前記抽出溶媒を挙げることができ、中でも水が好適に用いられる。
(3)好ましい植物エキスと植物エキス使用方法
本発明のPOT1産生促進剤においては、本発明に係る植物エキスの中でも、POT1産生促進効果及び老化改善効果がより優れるという観点からプルーンエキス、ビワヨウエキス、シソエキス、ジュウヤクエキスを含有することが好ましい。
さらに、ビワヨウエキス、シソエキス、酵素分解により得られるプルーンエキスを含有することがより好ましく、酵素分解により得られるプルーンエキスを含有することが特に好ましい。
また、本発明のPOT1産生促進剤は、POT1産生促進効果及び老化改善効果がより優れるという観点から、本発明に係る植物エキスより選ばれる少なくとも2種の植物エキスを含有することが好ましい。
この場合、含有される植物エキスの少なくとも1種は、プルーンエキス、ビワヨウエキス、シソエキス又はジュウヤクエキスであることが好ましく、プルーンエキス又はシソエキスであることがより好ましい。また、プルーンエキスの中でも酵素分解により得られるプルーンエキスが好ましい。
中でも、ビワヨウエキス、ジュウヤクエキス及びシソエキスからなる郡より選ばれる少なくとも1種とプルーンエキスとの組み合わせを含有すること、並びに、シソエキスとトウキエキス及び/又はペパーミントエキスとの組み合わせを含有することが好ましい。
プルーンエキスと本発明に係る他の植物エキスとを併用する場合、プルーンエキスは植物エキス総量に対し、10〜99質量%であることが好ましく、40〜95質量%であることがより好ましい。また、シソエキスをプルーンエキス以外の本発明に係る他の植物エキスと併用する場合、シソエキスは植物エキス総量に対し、10〜99質量%であることが好ましく、40〜95質量%であることがより好ましい。
植物エキスは、抽出又は分解溶媒に溶解した抽出液又は分解液のままで用いてもよく、必要に応じて、濃縮や稀釈を行って用いてもよい。さらに、抽出液又は分解液を濃縮乾固、噴霧乾燥、凍結乾燥等の処理を行い、乾燥物として用いても良い。
(4)POT1産生促進剤の製造方法
本発明に係る植物エキスを含有することを特徴とするものであり、植物エキスをそのまま用いてPOT1産生促進剤とすることもできるし、溶媒や他の添加成分を配合することもできる。
溶媒や他の添加成分を配合する場合、本発明のPOT1産生促進剤における植物エキス濃度は固形分換算で0.00001質量%以上が好適である。固形分とは植物エキスそのもののことであり、例えば、抽出液又は分解液に対し、抽出溶媒又は分解溶媒の留去を行
ったものや噴霧乾燥、凍結乾燥等を行い乾燥物としたものが挙げられる。
溶媒としては、例えば水やエタノール、プロパノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリンなどのアルコール類が挙げられる。化粧料に本発明のPOT1産生促進剤を適用する場合、皮膚刺激性の低いエタノールや1,3−ブチレングリコールなどを用いることが好適である。
また、他の添加成分としては防腐剤等が挙げられる。
2.POT1産生促進剤の用途
本発明のPOT1産生促進剤は、皮膚用又は頭髪用の化粧料や薬用外用剤、医薬部外品、医薬品、食品等に適用することができる。
本発明のPOT1産生促進剤の皮膚又は頭髪化粧料への配合量に特に制限はなく、任意の濃度で用いることができるが、植物エキス総含有量として、0.00001〜5質量%という量が挙げられ、より好ましくは0.0001〜1質量%である。
本発明のPOT1産生促進剤を配合した皮膚化粧料や頭髪化粧料は、皮膚の保湿力を向上させ肌荒れを改善したり、頭髪の細毛化を抑制したりするため、優れた老化抑制効果を有する。
(1)皮膚用老化抑制化粧料
化粧水、乳液、ボディローション、ボディクリーム、パック、打粉、口紅、軟膏、洗浄料等、公知の形態が挙げられる。
(2)頭髪用老化抑制化粧料
シャンプー、コンディショナー、トリートメント、ヘアトニック、整髪料、育毛剤、養毛剤、発毛剤等、公知の形態が挙げられる。
(3)皮膚用化粧料及び頭髪用化粧料の製造方法
本発明のPOT1産生促進剤を含有する皮膚用化粧料又は頭髪用化粧料には、本発明の効果を損なわない範囲で、その剤型化のために界面活性剤、油脂類などの基材成分や、必要に応じて増粘剤、防腐剤、等張化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、香料、着色料などの種々の添加物を使用することができる。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、前記POT1産生促進剤に加え、皮膚用化粧料や頭髪用化粧料として公知の機能成分、例えば、保湿剤、エモリエント剤、血行促進剤、細胞賦活化剤、抗酸化剤、抗炎症剤、抗菌剤、過酸化物抑制剤などを配合することができる。
本発明のPOT1産生促進剤は優れたPOT1産生促進効果を有し、テロメア短縮の抑制に役立つ。したがって、細胞の老化を抑制でき、細胞の機能低下や消失を抑制することができる。
また、本発明のPOT1産生促進剤を配合した皮膚化粧料や頭髪化粧料は細胞の老化抑制効果を有し、皮膚細胞や頭髪細胞の機能低下や一部機能停止を抑制することができるため、皮膚の保湿力を向上させたり細毛化を抑制したりすることが可能となる。
本発明を詳細に説明するため、実施例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
1.植物エキスの製造
(製造例1)プルーンエキス
プルーンの果実を50g採取し、375mlの水及び0.5gのセルラーゼを加え、60℃で24時間、酵素反応させた。その後、加熱処理により酵素を失活させ、ろ過し、得
られた分解液を凍結乾燥し、プルーンエキス3.7gを得た。
(製造例2)ビワヨウエキス
ビワの葉を50g採取し、375mlの50質量%エタノール水溶液に室温(約25℃)で24時間、浸漬した。これをろ過し、得られた抽出液から水及びエタノールを減圧留去した後、凍結乾燥してビワヨウエキス3.1gを得た。
(製造例3)トウキエキス
トウキの根を50g採取し、375mlの50質量%エタノール水溶液に室温(約25℃)で、24時間、浸漬した。これをろ過し、得られた抽出液から水及びエタノールを減圧留去した後、凍結乾燥しトウキエキス3.4gを得た。
(製造例4)シソエキスの製造方法
シソの葉を50g採取し、375mlの50質量%エタノール水溶液に室温(約25℃)で24時間、浸漬した。これをろ過し、得られた抽出液から水及びエタノールを減圧留去した後、凍結乾燥しシソエキス4.2gを得た。
(製造例5)ジュウヤクエキス
ドクダミの地上部を50g採取し、375mlの50質量%エタノール水溶液に室温(約25℃)で24時間、浸漬した。これをろ過し、得られた抽出液から水及びエタノールを減圧留去した後、凍結乾燥しジュウヤクエキス2.8gを得た。
(製造例6)ペパーミントエキス
ペパーミントの葉を50g採取し、375mlの50質量%エタノール水溶液に室温(約25℃)で24時間、浸漬した。これをろ過し、得られた抽出液から水及びエタノールを減圧留去した後、凍結乾燥しペパーミントエキス2.9gを得た。
(比較製造例1)サンザシエキス
サンザシの葉を50g採取し、375mlの50質量%エタノール水溶液に室温(約25℃)で24時間、浸漬した。これをろ過し、得られた抽出液から水及びエタノールを減圧留去した後、凍結乾燥しサンザシエキス2.3gを得た。
(比較製造例2)ハナズオウエキス
ハナズオウの葉を50g採取し、375mlの50質量%エタノール水溶液に室温(約25℃)で24時間、浸漬した。これをろ過し、得られた抽出液から水及びエタノールを減圧留去した後、凍結乾燥しハナズオウエキス3.2gを得た。
2.POT1産生促進試験
(1)POT1産生促進剤を含む培地の製造
上記の製造例1〜6、及び比較製造例1、2で得られた各植物エキスを50質量%エタノール水溶液に添加し、所定濃度のエキス溶液を調製した後、0.22μmのメンブランフィルターで滅菌濾過した。
また、ウシ胎児血清(以下、FBSとする)をイーグル最小必須培地(EMEM培地)(Sigma社製)に添加し、10質量%のFBS含有EMEM培地を調製した。
エキス溶液を、植物エキス濃度が表1に記載の濃度となるように、FBS含有EMEM培地に添加し、エキス添加培地を調製した。
また、陰性対照として、エタノールを濃度が0.5質量%となるようFBS含有EMEM培地に添加したエキス無添加培地を調製した。
(2)細胞の培養
細胞は、ヒト皮膚由来線維芽細胞(TIG−113、医薬基盤研究所)を使用した。サブコンフルエント状態のTIG−113細胞をトリプシン処理で剥離し、24ウェルプレートの各ウェルに60,000cellsずつ播種してFBS含有EMEM培地で1週間、37℃、5%CO2条件下で培養した。
その後、培地を除去し、上記(1)で調製した各エキス添加培地及びエキス無添加培地を加えて72時間、培養した。
その後、培地を除去し、200μLのISOGENII((株)ニッポンジーン製)を添加し細胞溶解させ、細胞を回収してRNAを抽出し、精製した。抽出及び精製方法は、(株)ニッポンジーンが提示する標準的な方法に従った。精製したRNA濃度は分光光度計を用いて測定した。
(3)RNA発現量の測定
One Step SYBR PrimeScript RT−PCR KitII(タカラバイオ(株)製)を用いて、タカラバイオ(株)が提示する標準的な手法に従い、測定サンプルを調製した。
これらのサンプルは、Thermal Cycler Dice Real Time
SystemII(タカラバイオ(株)製)を用いて、タカラバイオ(株)が提示する標準的な方法に従い、リアルタイム定量PCRを行った。POT1のmRNA発現量を補正するハウスキーピング遺伝子にはグリセルアルデヒド3リン酸脱水素酵素(GAPDH)を用いた。
エキス無添加培地を用いて培養した場合のPOT1のmRNA発現量を100とした時の、各エキス添加培地を用いて培養した場合のPOT1のmRNA発現量の相対値を、mRNA発現量比として表1に示した。
Figure 2017014132
表1に示されるように、本発明のPOT1産生促進剤は、優れたPOT1産生促進効果を有することが明らかとなった。
3.老化抑制試験
3−1.化粧水
(1)化粧水の製造
下記表2の成分Aを70℃にて、また下記表2の成分Bを室温にて均一となるまで混合した。
次に、成分Aを混合したものを室温まで冷却し、そこに成分Bを混合したものを少しずつ加え、混合して化粧水を得た。
Figure 2017014132
(2)化粧水の評価
(2)−1.試験方法
表3〜表9の実施例及び比較例の化粧水について以下の使用方法で試験を行った。
試験対象者は1ヶ月間、顔面片側は各実施例19〜55又は比較例5、6の化粧水を、もう一方の片側は比較例4の化粧水を、1日に2回(朝、夜)、適宜量、使用した。試験対象者の数は各実施例及び比較例の化粧水につき、30〜50歳代の男性3名、女性3名(39群、計234名)とした。
また、試験期間中、皮膚の異常を訴えた者はいなかった。
(2)−2.皮膚の潤い感
化粧水を1ヶ月使用後、比較例4の化粧水を使用した方の顔面と比べ、潤い感について下記基準にて試験対象者が官能評価した。各実施例及び比較例における試験対象者6名の総スコアを表3〜表9に示す。
+2:非常に潤いを感じられた
+1:潤いを感じられた
0:差がない、又は比較例4を使用した方が潤いを感じられた
(2)−3.皮膚角層の保湿効果
化粧水を1ヶ月使用後、試験対象者の頬の角層水分量を測定し、比較例4の化粧水を使用した方の頬と比べ、保湿効果を下記基準にて評価した。角層水分量測定は、皮表角層水分量測定装置(SKICON−200EX、(株)ヤヨイ製)を用いた。各実施例及び比較例における試験対象者6名の総スコアを表3〜表9に示す。
+2:角層水分量が30%以上、高い
+1:角層水分量が5%以上30%未満、高い
0:角層水分量が5%未満、高い、又は比較例4を使用した方が角層水分量が高い
(2)−4.皮膚の状態改善効果
化粧水を1ヶ月使用後、試験対象者の頬の表面状態(キメやくすみ等)をマイクロスコープにて観察した。比較例4の化粧水を使用した方の頬と比べ、皮膚の状態(キメやくすみの評価)を下記の基準にて評価した。各実施例及び比較例における試験対象者6名の総スコアを表3〜9に示す。
+2:状態が非常に良好(皮膚状態の改善がかなり認められる)
+1:状態が良好(皮膚状態の改善が認められる)
0:差がない、又は比較例4を使用した方が状態が良好
Figure 2017014132
Figure 2017014132
Figure 2017014132
Figure 2017014132
表3〜表9に示されるように、本発明の皮膚化粧料は、優れた細胞老化抑制効果を有するため、保湿力向上と皮膚荒れ抑制を達成できる。
3−2.ヘアトニック
(1)ヘアトニックの製造
下記表10の成分Cを40℃にて混合した。そこに、成分Dを混合したものを加え、混合し、室温まで冷却してヘアトニックを得た。
Figure 2017014132
(2)ヘアトニックの評価
(2)−1.試験方法
表11〜表17の実施例及び比較例のヘアトニックについて以下の使用方法で試験を行った。
試験対象者は6ヶ月間、半頭部には各実施例56〜92又は比較例8、9のヘアトニックを、もう一方の半頭部には比較例7のヘアトニックを、1日に2回(朝、夜)、適宜量、使用した。試験対象者の数は、各実施例及び比較例のヘアトニックにつき、30〜50歳代の男性3名、女性3名(39群、計234名)とした。
また、試験期間中、皮膚の異常を訴えた者はいなかった。
(2)−2.頭皮角層の保湿効果
ヘアトニックを6ヶ月使用後、試験対象者の頭皮の角層水分量を、高感度角層膜厚水分計(ASA−MX、(有)アサヒバイオメッド製)を用いて測定した。比較例7のヘアトニックを使用した方の頭部と比べ、角層水分量について下記基準にて評価した。各実施例及び比較例における試験対象者6名の総スコアを表11〜表17に示す。
+2:角層水分量が30%以上、高い
+1:角層水分量が5%以上30%未満、高い
0:角層水分量が5%未満、高い、又は比較例7を使用した方が角層水分量が高い
(2)−3.頭皮の状態改善効果
ヘアトニックを6ヶ月使用後、試験対象者の頭皮表面の状態(キメやくすみ等)をマイクロスコープにて観察した。比較例7のヘアトニックを使用した方の頭部と比べ、頭皮表面の状態(キメやくすみの評価)を下記基準にて評価した。各実施例及び比較例における試験対象者6名の総スコアを表11〜表17に示す。
+2:状態が非常に良好(頭皮状態の改善がかなり認められる)
+1:状態が良好(頭皮状態の改善が認められる)
0:差がない、又は比較例7を使用した方が状態が良好
(2)−4.育毛効果
ヘアトニックを6ヶ月使用後、試験対象者の両方の側頭部から頭髪を各50本採取し、頭髪径を測定した。頭髪径は根元から1cmの部位をシックネスゲージ7301((株)ミツトヨ製)にて測定し、50本の平均を算出した。比較例7のヘアトニックを使用した方の頭部と比べ、頭髪径について下記基準にて評価した。各実施例及び比較例における試験対象者6名の総スコアを表11〜表17に示す。
+2:頭髪径が10%以上、大きい
+1:頭髪径が1%以上10%未満、大きい
0:差がない、又は比較例7を使用した方が頭髪径が大きい
Figure 2017014132
Figure 2017014132
Figure 2017014132
Figure 2017014132
表11〜表17より明らかなとおり、本発明の頭髪用化粧料は、優れた細胞老化抑制効果を有するため、頭皮の保湿力向上や頭皮状態の改善、頭髪径の増加を達成できる。

Claims (2)

  1. プルーンエキス、ビワヨウエキス、シソエキス、ジュウヤクエキス、トウキエキス及びペパーミントエキスからなる群より選ばれる少なくとも1種の植物エキスを含有することを特徴とするテロメア保護タンパク質1産生促進剤。
  2. 請求項1に記載のテロメア保護タンパク質1産生促進剤を含有することを特徴とする老化抑制化粧料。
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