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JP2017001569A - テレスコピック式ステアリングコラム装置 - Google Patents

テレスコピック式ステアリングコラム装置 Download PDF

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JP2017001569A JP2015118933A JP2015118933A JP2017001569A JP 2017001569 A JP2017001569 A JP 2017001569A JP 2015118933 A JP2015118933 A JP 2015118933A JP 2015118933 A JP2015118933 A JP 2015118933A JP 2017001569 A JP2017001569 A JP 2017001569A
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Abstract

【課題】ステアリングホイールを調節後の位置に保持する力を安定させられる構造を実現する。
【解決手段】変位ブラケット18aを構成する1対の被挟持部17a、17aの外側面のうち、上下前後の四隅部に、幅方向外方に突出する凸部41、41を設ける。調節ロッドを挿通する為に、前記両被挟持部17a、17aに形成された円孔19a、19aの幅方向外端部を、これら両被挟持部17a、17aの外側面のうちで、前記各凸部41、41に囲まれた中央部に開口させる。ステアリングホイールを調節後の位置に保持すべく、1対の支持板部により前記変位ブラケット18aを幅方向両側から押え付けた状態で、前記各凸部41、41の先端面を前記両支持板部の内側面に当接させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、運転者の体格や運転姿勢に応じてステアリングホイールの前後位置を調節する為のテレスコピック機構付きのステアリングコラム装置の改良に関する。
自動車用のステアリング装置は、図14に示す様に構成して、ステアリングホイール1の回転をステアリングギヤユニット2の入力軸3に伝達し、この入力軸3の回転に伴って左右1対のタイロッド4、4を押し引きして、前車輪に舵角を付与する様にしている。前記ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト5の後端部に支持固定しており、このステアリングシャフト5は、円筒状のステアリングコラム6を軸方向に挿通した状態で、このステアリングコラム6に回転自在に支持している。又、前記ステアリングシャフト5の前端部は、自在継手7を介して中間シャフト8の後端部に接続し、この中間シャフト8の前端部を、別の自在継手9を介して、前記入力軸3に接続している。尚、本明細書及び特許請求の範囲全体で、前後方向、左右方向(幅方向)、及び上下方向は、特に断らない限り、車両の前後方向、左右方向(幅方向)、及び上下方向を言う。
上述の様なステアリング装置として、運転者の体格や運転姿勢に応じ、前記ステアリングホイール1の前後位置を調節する為のテレスコピック機構を組み込んだ構造が、従来から広く知られている。このテレスコピック機構を構成する為に、前記ステアリングシャフト5及び前記ステアリングコラム6の全長を伸縮可能に構成している。即ち、このステアリングシャフト5を、アウタチューブ10とインナシャフト11とをスプライン係合等により、トルク伝達自在に、且つ、伸縮可能に組み合わせた構造としている。又、前記ステアリングコラム6を、後側のアウタコラム12と前側のインナコラム13とをテレスコープ状に伸縮可能に組み合わせた構造としている。尚、図示の例は、前記テレスコピック機構に加えて、前記ステアリングホイール1の上下位置を調節する為のチルト機構と、電動モータ14を補助動力源としてこのステアリングホイール1を操作する為の要する力の低減を図る、電動式パワーステアリング装置とを組み込んでいる。
上述の様なテレスコピック機構に関して、特許文献1には、アウタコラムとインナコラムとの配置が図14に示す構造と反対の構造、即ち、前側のアウタコラムと後側のインナコラムとをテレスコープ状に伸縮可能に組み合わせた構造が記載されている。図15〜17は、前記特許文献1に記載された、従来構造の第2例のテレスコピック式ステアリングコラム装置を示している。このステアリング装置の場合、ステアリングコラム6aを、後側のインナコラム13aの前端部を前側のアウタコラム12aの後端部に、軸方向の変位を可能に内嵌する事により、全長を伸縮可能に構成している。この様なステアリングコラム6aの内側にステアリングシャフト5aを、回転自在に支持している。このステアリングシャフト5aは、前側に配置したインナシャフト11aと、後側に配置したアウタチューブ10aとを、スプライン係合等により、トルクの伝達を可能に、且つ、伸縮可能に構成している。前記アウタチューブ10aは、後端部を前記インナコラム13aよりも後方に突出させた状態で、このインナコラム13aの内側に玉軸受15により回転のみ可能に支持されている。従って、前記アウタチューブ10aの後端部に支持固定されたステアリングホイール1(図14参照)の前後位置を調節する際には、前記アウタチューブ10aと共に前記インナコラム13aが、前記アウタコラム12a及び前記インナシャフト11aに対して前後方向に変位し、前記ステアリングシャフト5a及び前記ステアリングコラム6aが伸縮する。
前記アウタコラム12aの後端部上面には、このアウタコラム12aの軸方向に伸長する状態で軸方向スリット16を設け、このアウタコラム12aの後端部の内径を、弾性的に拡縮可能としている。この軸方向スリット16の後端部は、このアウタコラム12aの後端縁に開口させている。又、前記アウタコラム12aの上面のうちで、前記軸方向スリット16の後半部を幅方向両側から挟む部分に左右1対の被挟持部17、17を設け、これら両被挟持部17、17により変位ブラケット18を構成している。そして、これら両被挟持部17、17の互いに整合する部分に、1対の円孔19、19を形成している。この様な変位ブラケット18を、車体に支持された支持ブラケット20に対し、前記ステアリングホイール1の位置調節を可能な状態と、調節後の位置に保持する状態とを切り換え可能に支持している。前記支持ブラケット20は、前記車体に支持する為の取付板部21と、締付ブラケット22とを備える。このうちの締付ブラケット22は、鋼板等の金属板を略U字形に曲げ形成して成るもので、前記変位ブラケット18を幅方向両側から挟む左右1対の支持板部23、23と、これら両支持板部23、23の上端縁同士を連結する上板部24とを備える。前記支持ブラケット20は、この上板部24の上面に前記取付板部21の下面を重ね合わせた状態で、これら上板部24と取付板部21とを溶接固定する事により構成されている。前記両支持板部23、23の互いに整合する部分には、1対の車体側通孔25、25を形成している。尚、前記従来構造の第2例の場合、前記ステアリングホイール1の上下位置を調節可能なチルト機構も組み込んでいる。この為、前記両車体側通孔25、25を上下方向に伸長する長孔とすると共に、前記アウタコラム12aの前端寄り部分を前記車体に対し、左右方向に設置した枢軸26を中心とする揺動変位を可能に支持している。
前記両円孔19、19、及び、前記両車体側通孔25、25に、調節ロッド27を挿通している。この調節ロッド27の先端部(図16の右端部)で、前記両支持板部23、23のうちの一方(図16の右方)の支持板部23の外側面から突出した部分に、ロックナット28及び締付ナット29を螺合し更に締め付けている。これに対し、前記調節ロッド27の基端部(図16の左端部)に設けられた頭部30と、前記両支持板部23、23のうちの他方(図16の左方)の支持板部23の外側面との間に、駆動側カム31と被駆動側カム32とから成るカム装置33を設けている。このうちの駆動側カム31を、調節レバー34により回転駆動させる事で、前記被駆動側カム32と前記締付ナット29との間隔を拡縮可能としている。
尚、前記従来構造の第2例の場合、前記アウタコラム12aと前記インナコラム13aとの間に、このインナコラム13aがこのアウタコラム12aに対し、前後方向に過度に変位するのを防止する為のストッパ機構35を設けている。具体的には、前記アウタコラム12aの下面に設けられたねじ孔36に径方向外方から螺合したボルト37の先端部を、前記インナコラム13aの下面に、このインナコラム13aの軸方向に伸長し、径方向内方に凹んだ状態で形成されたストッパ溝38に係合させている。
前記ステアリングホイール1の前後位置又は上下位置を調節する際には、前記調節レバー34を所定方向(一般的には下方)に回動させる事により前記駆動側カム31を回転させ、前記被駆動側カム32と前記締付ナット29との間隔を拡げる。これにより、前記両支持板部23、23の内側面が前記両被挟持部17、17の外側面を押え付けている力を解放する。この結果、前記両支持板部23、23の内側面と前記両被挟持部17、17の外側面との当接部の面圧が低下乃至は喪失すると同時に、前記アウタコラム12aの後端部の内径が弾性的に拡がり、このアウタコラム12aの後端部内周面とインナコラム13aの前端部外周面との当接部の面圧が低下乃至は喪失する。この状態で、前記ストッパ機構35が作動しない範囲(前記ボルト37の先端部が前記ストッパ溝38内で変位できる範囲)で、前記ステアリングホイール1の前後位置を調節できると共に、前記調節ロッド27が前記車体側通孔25、25の内側で変位できる範囲で、前記ステアリングホイール1の上下位置を調節できる。
前記ステアリングホイール1を所望位置に移動させた後、前記調節レバー34を前記所定方向とは逆方向(上方)に回動させる事により前記駆動側カム31を回転させ、前記被駆動側カム32と前記締付ナット29との間隔を縮め、前記両支持板部23、23の内側面により前記両被挟持部17、17の外側面を押え付ける。この結果、これら両支持板部23、23の内側面とこれら両被挟持部17、17の外側面との当接部の面圧が上昇すると同時に、前記アウタコラム12aの後端部の内径が弾性的に縮まり、このアウタコラム12aの後端部内周面と前記インナコラム13aの前端部外周面との当接部の面圧が上昇して、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持できる。
上述の様な従来構造の第2例の場合、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する保持力を安定させる面からは、改良の余地がある。
即ち、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持すべく、前記被駆動側カム32と前記締付ナット29との間隔を縮めた状態では、これら被駆動側カム32と締付ナット29との間に挟持された前記両支持板部23、23が弾性的に撓んでしまう(これら両支持板部23、23が、前記被駆動側カム32と前記締付ナット29との間に挟持された部分が最も幅方向内方に突出する様に、略V字形に弾性変形してしまう)可能性がある。この様な前記両支持板部23、23の撓み変形量(弾性変形量)は、前記支持ブラケット20及び前記変位ブラケット18の製造誤差や組立誤差等によってばらつきが生じる可能性がある。この様なばらつきが生じると、前記被駆動側カム32と前記締付ナット29との間隔を縮めた状態での、前記両支持板部23、23の内側面と、前記両被挟持部17、17の外側面との当接部の面圧分布(当接状態)がばらついて、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する力がばらつく可能性がある。
又、前記従来構造の第2例の場合、前記アウタコラム12aの後端部上面に設けた前記軸方向スリット16を、このアウタコラム12aの後端縁に開口させている為、このアウタコラム12aの後半部の縮径方向の剛性は、後方に向かう程小さくなっている(このアウタコラム12aの後半部が、後方に向かう程弾性変形し易くなっている)。従って、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持すべく、前記被駆動側カム32と前記締付ナット29との間隔を縮め、前記両支持板部23、23の内側面により前記両被挟持部17、17の外側面を押え付けると、図18に誇張して示す様に、前記軸方向スリット16の幅が後方に向かう程小さくなる(前記アウタコラム12aの内径が後方に向かう程小さくなる)様に、このアウタコラム12aの後端部の内径が弾性的に縮まる。この結果、前記両被挟持部17、17の互いに整合する部分に設けられた前記両円孔19、19の中心軸同士が不一致になり(互いに傾斜して)、これら両円孔19、19に挿通した前記調節ロッド27が略V字形又は弓形に弾性変形する。従って、この調節ロッド27の両端部に設けた、前記被駆動側カム32と前記締付ナット29との間隔を縮めて、前記両支持板部23、23の内側面により前記両被挟持部17、17の外側面を強く押え付ける力を十分に発揮できなくなる可能性がある。この面からも、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する力がばらつく可能性がある。
特開2001−347953号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、ステアリングホイールを調節後の位置に保持する力を安定させられる、テレスコピック式ステアリングコラム装置の構造を実現すべく発明したものである。
本発明のテレスコピック式ステアリングコラム装置は、ステアリングコラムと、変位ブラケットと、1対の円孔と、支持ブラケットと、1対の車体側通孔と、調節ロッドと、1対の押圧部と、拡縮装置とを備える。
このうちのステアリングコラムは、アウタコラムと、インナコラムとを備える。このうちのアウタコラムは、前側に配置され、後端部乃至中間部の外周面(下面又は上面)に軸方向に伸長する軸方向スリットを形成する事で、後端部乃至中間部の内径を拡縮可能とした筒状に構成されている。前記インナコラムは、後側に配置され、前端部をこのアウタコラムの後端部乃至中間部に軸方向の変位を可能に嵌合支持された筒状に構成されている。この様なステアリングコラムの内側に、後端部にステアリングホイールを支持固定したステアリングシャフトを回転自在に支持している。尚、前記軸方向スリットの後端部は、前記アウタコラムの後端縁、又は、このアウタコラムの後端部外周面に周方向に伸長する状態で形成された周方向スリットに開口している。
前記変位ブラケットは、前記アウタコラムの外周面のうち、前記軸方向スリットを幅方向両側から挟む部分に固設された1対の被挟持部から成る。
前記両円孔は、前記両被挟持部の互いに整合する部分に、これら両被挟持部を幅方向に貫通する状態で設けられている。
前記支持ブラケットは、前記変位ブラケットの両被挟持部を、直接或いは1乃至複数枚の摩擦板を介して、幅方向両側から挟持する1対の支持板部を備え、車体に対し支持されている。
前記両車体側通孔は、前記両支持板部の互いに整合する部分に設けられている。
前記調節ロッドは、前記両円孔及びこれら両車体側通孔を幅方向に挿通する状態で設けられている。
前記両押圧部は、前記調節ロッドの両端部で、前記両支持板部の外側面から突出した部分に設けられている。
前記拡縮装置は、前記両押圧部同士の間隔を拡縮する為のものである。
特に、本発明のテレスコピック式ステアリングコラム装置の場合、前記両被挟持部の外側面(これら両被挟持部の外側面のうち、前記両支持板部に挟持された部分)の上下方向両端部のうち、一方の端部の前後方向両端部2箇所位置と、同じく他方の端部の前後方向両端部2箇所位置又は前後方向中央部1箇所位置とに、幅方向外方に突出した凸部を設けている。
上述の様な本発明のテレスコピック式ステアリングコラム装置を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、前記両被挟持部の外側面の上下方向両側縁のうち、前記アウタコラムの外周面に対しこれら両被挟持部の基端部を固設した側の側縁(前記軸方向スリットがこのアウタコラムの上面に形成されている場合には、下側縁。同じくこのアウタコラムの下面に形成されている場合には、上側縁)同士を含む仮想平面上に、このアウタコラムの中心軸を位置させる。
上述の様な本発明のテレスコピック式ステアリングコラム装置を実施する場合、例えば請求項3に記載した発明の様に、前記アウタコラムの前端部を前記車体に対し、前記調節ロッドと平行な枢軸を中心とする揺動変位を可能に支持すると共に、前記車体側通孔を上下方向に伸長する長孔とする。又、前記他方の端部の前後方向中央部1箇所位置に、前記各凸部を設ける。そして、この他方の端部の前後方向中央部1箇所位置に設けられた凸部の前後方向に関する幅寸法を、前記両車体側通孔の前後方向に関する幅寸法よりも大きくする。
上述の様に構成する本発明のテレスコピック式ステアリングコラム装置によれば、ステアリングホイールを調節後の位置に保持する力を安定させる事ができる。
即ち、本発明の場合には、変位ブラケットを構成する1対の被挟持部の外側面の上下方向両端部のうちの一方の端部の前後方向両端部2箇所位置と、同じく他方の端部の前後方向両端部2箇所位置又は前後方向中央部1箇所位置とに、幅方向外方に突出した凸部を設けている。この為、前記ステアリングホイールを調節後の位置に保持すべく、1対の押圧部同士の間隔を縮めた状態では、前記両被挟持部の外側面のうちの前記各凸部の先端面が、支持ブラケットを構成する1対の支持板部の内側面と(、直接又は1乃至複数枚の摩擦板を介して)当接する。従って、本発明の場合には、前記両押圧部同士の間隔を縮めた状態で、互いに対向する前記両支持板部の内側面と前記両被挟持部の外側面との当接部の面積を、前述の図15〜17に示した従来構造の第2例の様に、1対の支持板部23、23の内側面と変位ブラケット18の両側面(1対の被挟持部17、17の外側面)とを、互いに対向する部分のほぼ全面で当接させる構造と比較して小さくできる。この結果、前記当接部の当接状態がばらつくのを抑えられる。又、前記両支持板部の内側面と前記各凸部の先端面との当接部に作用するモーメントを大きくできる為、この当接部の面圧をより大きくする事ができる。更に、調節ロッドが略V字形又は弓形に弾性変形するのを抑えられ、この調節ロッドの両端部に設けた、前記両押圧部同士の間隔を縮めて、前記両支持板部の内側面により前記両被挟持部の外側面(前記各凸部の先端面)を押え付ける力を十分に発揮させられる。この結果、前記ステアリングホイールを調節後の位置に保持する力を安定して大きくする事ができる。
本発明の実施の形態の第1例を示す側面図。 図1のa−a断面図。 図2のb−b断面図。 アウタコラムと支持ブラケットとを取り出して、図1の下方から見た状態を示す略底面図。 アウタコラムを取り出して上方から見た状態を示す斜視図(A)と、同じく下方から見た状態を示す斜視図(B)。 アウタコラムを取り出して示す略側面図。 同じく部分切断斜視図。 アウタコラムの内径を、弾性的に拡縮可能とする為のスリットの別例を示す、図4と同様の図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図6と同様の図。 同じく図7と同様の図。 凸部と車体側通孔との関係を示す模式図。 本発明の実施の形態の第3例を示す、図6と同様の図。 同じく図7と同様の図。 テレスコピック機構を備えた従来構造の第1例を示す、部分切断略側面図。 従来構造の第2例を示す断面図。 図15のc−c断面図。 アウタコラムを取り出して示す底面図(A)と、(A)の下方から見た状態を示す側面図(B)と、(B)のd−d断面図(C)。 1対の押圧部同士の間隔を縮める事に基づいてアウタコラムが弾性変形した状態を誇張して示す底面図。
[実施の形態の第1例]
図1〜7は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例のテレスコピック式ステアリングコラム装置は、ステアリングコラム6bと、変位ブラケット18aと、1対の円孔19a、19aと、支持ブラケット20aと、1対の車体側通孔25a、25aと、調節ロッド27aと、押圧プレート39と、カム装置33aと、調節レバー34aとを備える。
このうちのステアリングコラム6bは、それぞれが筒状である、前側のアウタコラム12bの後端寄り部分と、後側のインナコラム13bの前端部とを軸方向の変位を可能に嵌合させる事により、全長を伸縮可能に構成されている。この様なステアリングコラム6bは、内側に、後端部にステアリングホイール1(図14参照)を支持固定したステアリングシャフト5bを回転自在に支持している。このステアリングシャフト5bは、前側に配置したインナシャフト11bと、後側に配置したアウタチューブ10bとを、スプライン係合等により、トルクの伝達を可能に、且つ、伸縮可能に構成されている。前記アウタチューブ10bは、後端部を前記インナコラム13bよりも後方に突出させた状態で、このインナコラム13bの内側に玉軸受15aにより回転のみ可能に支持されている。従って、前記アウタチューブ10bの後端部に支持固定された前記ステアリングホイール1の前後位置を調節する際には、このアウタチューブ10bと共に前記インナコラム13bが、前記アウタコラム12b及び前記インナシャフト11bに対して前後方向に変位し、前記ステアリングシャフト5b及び前記ステアリングコラム6bが伸縮する。
前記アウタコラム12bの中間部乃至後端寄り部分の下面には、このアウタコラム12bの軸方向に伸長する状態で軸方向スリット16aを設け、この軸方向スリット16aの後端部を、前記アウタコラム12bの後端部に周方向に伸長する状態で形成された周方向スリット40に開口させている。但し、図8に示す様に、軸方向に伸長する軸方向スリット16aの後端部を、アウタコラム12bの後端縁に開口させる事もできる。何れにしても、この様な構成により、前記アウタコラム12bの後端寄り部分の内径を弾性的に拡縮可能としている。このアウタコラム12bの後端寄り部分の下面のうち、前記軸方向スリット16aを左右両側から挟む部分に、前記変位ブラケット18aを構成する1対の被挟持部17a、17aを設けている。そして、前記両円孔19a、19aを、これら両被挟持部17a、17aの互いに整合する部分に設けている。本例の場合、これら両被挟持部17a、17aの外側面の上下前後の四隅部に、幅方向外方に突出する凸部41、41を設けている。換言すれば、前記両被挟持部17a、17aの外側面のうち、上下前後の四隅部を除く部分に凹部を形成する事で、四隅部を突出させている。前記両被挟持部17a、17aのそれぞれの外側面に形成された各凸部41、41の先端面(幅方向外側面)は、同一の仮想平面上に存在する平坦面としている。又、これら各凸部41、41のうち、上側の凸部41、41の上側縁同士を含む仮想平面α(図2参照)上に、前記アウタコラム12bの中心軸Oが位置する様に、前記各凸部41、41の形成位置や寸法を規制している。又、前記両円孔19a、19aの幅方向外端部は、前記両被挟持部17a、17aの外側面のうち、前記各凸部41、41に囲まれた中央部に開口している。尚、本例の場合、前記ステアリングホイール1の前後位置を調節する為のテレスコピック機構に加えて、上下位置を調節する為のチルト機構を組み込んでいる為、前記アウタコラム12bの前端部上面に固設された前側ブラケット42を、前記車体に対し、左右方向に設置した枢軸26(図15参照)を中心とする揺動変位を可能に支持している。この様なアウタコラム12b及び変位ブラケット18aは、アルミニウム系合金或いはマグネシウム系合金等の軽合金のダイキャスト成形により、一体に造られている。
前記支持ブラケット20aは、車体に支持する為の取付板部21aと、1対のブラケット素子63、63とを備える。このうちの取付板部21aは、幅方向両側2箇所に形成された1対の取付孔43、43を挿通したボルト(図示省略)により前記車体に対し支持固定している。前記両ブラケット素子63、63はそれぞれ、鋼板等、十分な強度及び剛性を有する金属板を略L字形に曲げ成形して成るもので、上板部24aと、この上板部24aの幅方向外側縁から下方に折れ曲がった支持板部23aとを備える。このうちの支持板部23aの内側面は、単なる平坦面としている。前記両上板部24a、24aと前記取付板部21aとは、これら両上板部24a、24aの上面にこの取付板部21aの下面を重ね合わせた状態で、溶接等により結合固定されている。
前記両車体側通孔25a、25aは、前記両支持板部23a、23aの互いに整合する部分に形成されている。本例の場合、前記チルト機構を組み込んでいる為、前記両車体側通孔25a、25aを、前記枢軸26を中心とする円弧状又はこの円弧の接線方向に伸長する直線状で上下方向に伸長する長孔としている。
前記調節ロッド27aは、円杆状(丸棒状)の杆部44の基端部(図2の左端部)に外向フランジ状の頭部30aを固設すると共に、先端部(図2の右端部)に雄ねじ部45を形成している。この様な調節ロッド27aは、前記変位ブラケット18aを前記両支持板部23a、23aの内側面同士の間に挟持した状態で、前記杆部44を、前記両円孔19a、19aと前記両車体側通孔25a、25aとに挿通している。そして、前記両支持板部23a、23aのうちの一方(図2の右方)の支持板部23aの外側面から突出した前記雄ねじ部45に、幅方向内側から前記押圧プレート39、スラスト軸受61の順に外嵌した状態で、ナット62を螺合している。これに対し、前記調節ロッド27aの頭部30aと、前記両支持板部23a、23aのうちの他方(図2の左方)の支持板部23aの外側面との間に、駆動側カム31aと被駆動側カム32aとから成るカム装置33aを設けている。このうちの被駆動側カム32aを、前記他方の支持板部23aに形成された車体側通孔25aにこの車体側通孔25aに沿った変位のみを可能に係合させている。一方、前記駆動側カム31aは、前記調節レバー34aにより、前記調節ロッド27aと共に回動可能としている。本例の場合、この調節レバー34aを操作して前記駆動側カム31aを回動し、前記カム装置33の軸方向寸法を拡縮する事により、前記被駆動側カム32aと前記押圧プレート39との間隔を拡縮可能としている。即ち、本例の場合には、これら被駆動側カム32a及び押圧プレート39が、特許請求の範囲に記載した1対の押圧部に相当し、前記カム装置33aが、同じく拡縮装置に相当する。但し、1対の押圧部同士の間隔を拡縮する為の拡縮装置は、例えば、調節ロッドの先端部に形成された雄ねじ部に調節ナットを螺合し、この調節ナットの螺合量を、これら調節ロッドと調節ナットとのうちの一方にその基端部を結合した調節レバーにより調節する事で、この調節ロッドの基端部に設けられた頭部と前記調節ナットとの間隔を拡縮可能に構成したものとする事もできる。この場合には、前記調節ロッドの頭部と前記調節ナットとが、1対の押圧部に相当し、これら調節ロッドの雄ねじ部と調節ナットとにより、拡縮装置が構成される。
前記ステアリングホイール1の前後位置又は上下位置を調節する際には、前記調節レバー34aを所定方向に操作して、前記被駆動側カム32aと前記押圧プレート39との間隔を拡げる。これにより、前記両支持板部23a、23aの内側面により前記変位ブラケット18aの両側面(前記両被挟持部17a、17aの外側面)を幅方向両側から押え付けている力を解放する。すると、前記アウタコラム12bの後端寄り部分の内径が弾性的に拡がり、このアウタコラム12bの後端寄り部分の内周面と前記インナコラム13bの前端部外周面との当接部の面圧が低下乃至喪失する、この状態で、前記ステアリングホイール1の前後位置を、後述するストッパ機構が作動しない範囲で調節し、同じく上下位置を、前記調節ロッド27aが前記両車体側通孔25a、25aの内側で変位できる範囲で調節する。尚、本例の場合には、前記調節レバー34aの基端部と、前記支持ブラケット20aとの間にコイルばね60を設け、この支持ブラケット20aに対する前記変位ブラケット18aの固定を解除した状態で、前記調節レバー34aの基端部を上方に弾性的に引っ張る様にしている。これにより、前記ステアリングホイール1の上下位置を調節する際に、前記調節レバー34aががたつくのを防止している。
前記ステアリングホイール1を所望位置に移動させた後、前記調節レバー34aを所定方向と逆方向に操作して、前記被駆動側カム32aと前記押圧プレート39との間隔を縮める。これにより、前記両支持板部23a、23aの内側面により前記変位ブラケット18aの両側面を、幅方向両側から強く押え付ける。すると、前記アウタコラム12bの後端寄り部分の内径が弾性的に縮まって、このアウタコラム12bの後端寄り部分の内周面と前記インナコラム13bの前端部外周面との当接部の面圧が高くなる。この結果、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持できる。
尚、本例の場合には、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する力(特に前後位置を保持する力)を高くする為に、前記両支持板部23a、23aの内側面と前記両被挟持部17a、17aの外側面との間に、それぞれ摩擦板ユニット46、46を挟持している。これら両摩擦板ユニット46、46は、それぞれ、1乃至複数枚(図示の例の場合には、2枚ずつ)の第一摩擦板47、47と、1乃至複数枚(図示の例の場合には、1枚ずつ)の第二摩擦板48とを交互に重ね合わせる事により構成されている。このうちの第一摩擦板47、47はそれぞれ、平板状で、後半部に、前記アウタコラム12bの軸方向に伸長する、前記調節ロッド27aの杆部44を挿通する為の前後方向長孔49を形成すると共に、前端部を、前記インナコラム13bに対し、後述する係止部材52を介して幅方向の変位のみ可能に支持している。前記第二摩擦板48は、前記調節ロッド27aの杆部44を挿通する為の円孔50を設けている。従って、前記ステアリングホイール1の前後位置を調節する際には、前記各第一摩擦板47、47が前記インナコラム13bと共に、前後方向に変位するのに対し、前記各第二摩擦板48、48はそのままの位置に止まる。この様な摩擦板ユニット46、46を、前記両支持板部23a、23aの内側面と前記両被挟持部17a、17aの外側面との間に挟持する事により、摩擦面積を増大させて、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する力を高くしている。尚、本例の場合、前記変位ブラケット18aの幅方向両側に配置された、前記両摩擦板ユニット46、46の第二摩擦板48、48の下端縁同士を連結板部51により幅方向に連結している。但し、この様な摩擦板ユニット46、46を設けず、前記両被挟持部17a、17aの外側面(前記各凸部41、41の先端面)を前記両支持板部23a、23aの内側面に直接当接させる事もできる。尚、図4は、前記両摩擦板ユニット46、46を省略して示している。
又、本例の場合、二次衝突が発生した場合に、運転者の身体に加わる衝撃荷重を緩和すべく、前記ステアリングホイール1が前方に変位する事を許容する衝撃吸収機構と、このステアリングホイール1が前後方向に過度に変位するのを防止する為のストッパ機構とを備える。このうちの衝撃吸収機構を構成する為に、前記インナコラム13bの下面のうち、前記アウタコラム12bの下面に形成された前記軸方向スリット16aと整合する部分に、断面形状が略L字形(又はクランク形)の係止部材52を支持している。即ち、この係止部材52の取付部53と、前記インナコラム13bの下面との互いに整合する部分に小通孔を設け、合成樹脂やアルミニウム系合金等の裂断し易い材料製の係止ピン54、54を、これら各小通孔に掛け渡す状態で設けている。
二次衝突の発生に伴い、前記ステアリングホイール1から、前記アウタチューブ10b及び前記玉軸受15aを介して前記インナコラム13bに前方に向いた強い力が加わると、前記各係止ピン54、54が裂断する。そして、前記アウタコラム12bの後端寄り部分の内周面とこのインナコラム13bの前端部外周面との当接部に作用する摩擦力に抗して、このインナコラム13bが、前記アウタチューブ10bと共に前方に変位する。この様にして、前記ステアリングコラム6b及び前記ステアリングシャフト5bの全長を収縮させ、前記ステアリングホイール1を前方に変位させる事により、このステアリングホイール1に運転者の身体に加わる衝撃を緩和する様にしている。
又、このステアリングホイール1の前後位置を調節する際に、このステアリングホイール1を調節可能な範囲の前端位置まで移動させると、前記係止部材52の前端部に設けた弾性材製の緩衝部材55と、前記軸方向スリット16aの前端縁とが衝合する。これにより、前記ステアリングホイール1がそれ以上前方に変位するのを阻止される。即ち、前記軸方向スリット16aと係合する前記係止部材52は、前記ステアリングホイール1が過度に前方に変位するのを防止する為のストッパ機構(収縮側のストッパ機構)としても機能する。一方、前記ステアリングホイール1が過度に後方に変位するのを防止する(伸長側のストッパ機構を実現する)為に、前記アウタコラム12bの上面のうちの前端寄り部分から後端寄り部分に掛けての部分に軸方向に伸長する状態でストッパ孔56を設け、このストッパ孔56に、前記インナコラム13bの前端部上面に支持固定したストッパ部材57を係合させている。そして、前記ステアリングホイール1を調節可能な範囲の後端位置まで移動させた状態で、前記ストッパ部材57と前記ストッパ孔56の後端縁とを衝合させる事により、前記ステアリングホイール1がそれ以上後方に変位しない(前記インナコラム13bが前記アウタコラム12bから抜け出さない)様にしている。
尚、前記インナコラム13bの後端寄り部分には、自動車の盗難防止の為に、前記ステアリングホイール1の操作を実質的に不能にするステアリングロック装置を組み込む為のロック用透孔58を設けている。これと共に、前記アウタチューブ12bのうちで、軸方向位置がこのロック用透孔58と整合する部分に、キーロックカラー59を外嵌している。前記ステアリングロック装置は、前記ロック用透孔58の内側に、ロックユニット(図示省略)の先端部を配置した状態で、このロックユニットを前記インナコラム13bに支持固定する。イグニッションキーをOFFして、このロックユニットを構成するロックピンを径方向内方に変位させ、このロックピンと前記キーロックカラー59の外周面に形成した係合凹部とを係合させる事で、前記ステアリングシャフト5bの回転を実質的に不能にする(前記ステアリングホイール1を、通常の運転姿勢のまま操作する程度の力では、前記ステアリングシャフト5bが回転しない様にする)。
上述の様な本例のテレスコッピック式ステアリングコラム装置によれば、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する力を安定させる事ができる。
即ち、本例の場合、前記両被挟持部17a、17aの外側面の上下前後の四隅部に、幅方向外方に突出する凸部41、41を形成している。この為、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持すべく、前記被駆動側カム32aと前記押圧プレート39との間隔を縮めた状態では、前記各凸部41、41の先端面が、前記両摩擦板ユニット46、46を介して、前記支持ブラケット20aの両内側面(前記両支持板部23a、23aの内側面)と当接する。従って、本例の場合には、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持した状態で、前記両摩擦板ユニット46、46を介して互いに当接する、前記各凸部41、41の先端面と前記両支持板部23a、23aの内側面との当接部の面積を、前述の図15〜17に示した従来構造の第2例の様に、1対の支持板部23、23の内側面と変位ブラケット18の両側面(1対の被挟持部17、17の外側面)とを、互いに対向する部分のほぼ全面で当接させる構造と比較して小さくできる。この結果、前記両摩擦板ユニット46、46を介して互いに当接する、前記各凸部41、41の先端面と前記両支持板部23a、23aの内側面との当接部の面圧を大きくできると共に、当接状態がばらつくのを抑えられる。
又、前記両円孔19a、19aの幅方向外端部を、前記両被挟持部17a、17aの外側面のうち、前記各凸部41、41に囲まれた中央部に開口させ、前記両円孔19a、19aに挿通した前記調節ロッド27aのうち、前記両支持板部23a、23aの外側面から突出した部分の周囲に、それぞれが押圧部である、前記被駆動側カム32aと前記押圧プレート39とを設けている。従って、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持すべく、前記被駆動側カム32aと前記押圧プレート39との間隔を縮めた状態で、これら被駆動側カム32a及び押圧プレート39と前記支持板部23a、23aの外側面との当接部と、(前記両摩擦板ユニット46、46を介して互いに当接する、)これら両支持板部23a、23aの内側面と前記各凸部41、41の先端面との当接部との距離を大きくする事ができる。この為、前記被駆動側カム32aと前記押圧プレート39との間隔を縮める事に伴って、前記両支持板部23a、23aの内側面と前記各凸部41、41の先端面との間に作用するモーメントを大きくする事ができる。従って、前記両支持板部23a、23aの内側面と前記各凸部41、41の先端面との当接部の面圧をより大きくできる。更に、前記摩擦ユニット46、46を介して互いに対向する、前記両被挟持板部17a、17aの外側面と前記両支持板部23a、23aの内側面との対向部のうち、前記調節ロッド27aの周囲に幅方向の隙間が存在した状態となる。従って、前記被駆動側カム32aと前記押圧プレート39との間隔を縮めた状態で、前記両支持板部23a、23aを幅方向に弾性変形し易くでき、前記アウタコラム12bの内径が後方に向かう程小さくなる様に弾性変形する程度を緩和できる。即ち、前記両被挟持板部17a、17aの外側面同士をほぼ平行に保ったまま、前記アウタコラム12bの後端寄り部分の内径を縮径させる事ができる。この為、前記調節ロッド27aが略V字形又は弓形に弾性変形するのを抑えられ、この調節ロッド27aの両端部に設けた、前記被駆動側カム32aと前記押圧プレート39との間隔を縮めて、前記両支持板部23a、23aの内側面により、前記両摩擦ユニット46、46を介して前記両被挟持部17a、17aの外側面(前記各凸部41、41の先端面)を押え付ける力を十分に発揮させられる。この結果、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する力を安定して大きくする事ができる。
又、本例の場合、前記各凸部41、41のうち、上側の凸部41、41の上側縁同士を含む仮想平面α上に、前記アウタコラム12bの中心軸Oが位置する様にしている。これにより、前記両上板部24a、24aと前記両支持板部23a、23aとの連続部と、これら両支持板部23a、23aの内側面と前記上側の凸部41、41の先端面との当接部との距離を大きくして、これら両支持板部23a、23aの内側面と上側の凸部41、41の先端面との間に作用するモーメントを大きくできる。この面からも、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する力の安定化を図れる。
尚、本発明のテレスコピック式ステアリングコラム装置を実施する場合に、アウタコラムの前端部の内径を拡縮可能とする為のスリットを、このアウタコラムの後端部上面に設け、このアウタコラムの後端部上面に変位ブラケットを設ける事もできる。又、本発明は、チルト機構を備えていない構造に適用する事もできる。この場合には、車体側通孔を単なる円孔とする。
[実施の形態の第2例]
図9〜11は、請求項1〜3に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合、変位ブラケット18bを構成する1対の被挟持部17b、17bのそれぞれの外側面のうち、上端部の前後方向両端部2箇所位置に幅方向外方に突出する凸部41、41を設けると共に、下端部の前後方向中央部1箇所位置に幅方向外方に突出する凸部41aを設けている。本例の場合には、この下側の凸部41aの前後方向に関する幅寸法を、1対の支持板部23a、23a(図2参照)に形成された車体側通孔25aの前後方向に関する幅寸法よりも大きくしている。これにより、ステアリングホイール1(図14参照)の上下位置にかかわらず、前記下側の凸部41aの先端面と前記両支持板部23a、23aの内側面とを確実に当接させる事ができる。この様な本例によれば、これら両支持板部23a、23aの内側面と、前記各凸部41、41aの先端面との当接面積を、上述した実施の形態の第1例と比較して更に小さくする事ができる。
その他の部分の構成及び作用は、前記実施の形態の第1例と同様である。
[実施の形態の第3例]
図12は、請求項1〜3に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合、変位ブラケット18cを構成する1対の被挟持部17c、17cのそれぞれの外側面のうち、上端部の前後方向中央部1箇所位置に幅方向外方に突出する凸部41bを設けると共に、下端部の前後方向両端部2箇所位置に幅方向外方に突出する凸部41、41を設けている。そして、上側の凸部41bの前後方向に関する幅寸法を、1対の支持板部23a、23a(図2参照)に形成された車体側通孔25aの前後方向に関する幅寸法よりも大きくしている。
その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1〜2例と同様である。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5、5a、5b ステアリングシャフト
6、6a、6b ステアリングコラム
7 自在継手
8 中間シャフト
9 自在継手
10、10a、10b アウタチューブ
11、11a、11b インナシャフト
12、12a、12b アウタコラム
13、13a、13b インナコラム
14 電動モータ
15、15a 玉軸受
16、16a 軸方向スリット
17、17a〜17c 被挟持部
18、18a〜18c 変位ブラケット
19、19a 円孔
20、20a 支持ブラケット
21、21a 取付板部
22 締付ブラケット
23、23a 支持板部
24、24a 上板部
25、25a 車体側通孔
26 枢軸
27、27a 調節ロッド
28 ロックナット
29 締付ナット
30、30a 頭部
31、31a 駆動側カム
32、32a 被駆動側カム
33、33a カム装置
34、34a 調節レバー
35 ストッパ機構
36 ねじ孔
37 ボルト
38 ストッパ溝
39 押圧プレート
40 周方向スリット
41、41a、41b 凸部
42 前側ブラケット
43 取付孔
44 杆部
45 雄ねじ部
46 摩擦板ユニット
47 第一摩擦板
48 第二摩擦板
49 前後方向長孔
50 円孔
51 連結板部
52 係合部材
53 取付部
54 係止ピン
55 緩衝部材
56 ストッパ孔
57 ストッパ部材
58 ロック用透孔
59 キーロックカラー
60 コイルばね
61 スラスト軸受
62 ナット
63 ブラケット素子

Claims (3)

  1. 前側に配置され、後端部乃至中間部の外周面に軸方向に伸長する軸方向スリットを形成する事で、後端部乃至中間部の内径を拡縮可能とした筒状のアウタコラムと、後側に配置され、前端部をこのアウタコラムの後端部乃至中間部に軸方向の変位を可能に嵌合支持された筒状のインナコラムとから成り、後端部にステアリングホイールを支持固定したステアリングシャフトを内側に回転自在に支持する、ステアリングコラムと、
    前記アウタコラムの外周面のうち、前記軸方向スリットを幅方向両側から挟む部分に固設された1対の被挟持部から成る、変位ブラケットと、
    これら両被挟持部の互いに整合する部分に、これら両被挟持部を幅方向に貫通する状態で設けられた、1対の円孔と、
    前記変位ブラケットの両被挟持部を幅方向両側から挟持する1対の支持板部を備え、車体に対し支持される、支持ブラケットと、
    前記両支持板部の互いに整合する部分に設けられた、1対の車体側通孔と、
    前記両円孔及びこれら両車体側通孔を幅方向に挿通する状態で設けられた調節ロッドと、
    前記調節ロッドの両端部で、前記両支持板部の外側面から突出した部分に設けられた1対の押圧部と、
    これら両押圧部同士の間隔を拡縮する拡縮装置と、
    を備えるテレスコピック式ステアリングコラム装置に於いて、
    前記両被挟持部の外側面の上下方向両端部のうち、一方の端部の前後方向両端部2箇所位置と、同じく他方の端部の前後方向両端部2箇所位置又は前後方向中央部1箇所位置とに、幅方向外方に突出した凸部が設けられている
    事を特徴とするテレスコピック式ステアリングコラム装置。
  2. 前記両被挟持部の外側面の上下方向両側縁のうち、前記アウタコラムの外周面に対しこれら両被挟持部の基端部を固設した側の側縁同士を含む仮想平面上に、このアウタコラムの中心軸が位置している、
    請求項1に記載したテレスコピック式ステアリングコラム装置。
  3. 前記アウタコラムの前端部が前記車体に対し、前記調節ロッドと平行な枢軸を中心とする揺動変位を可能に支持されており、前記車体側通孔が上下方向に伸長する長孔であり、
    前記他方の端部の前後方向中央部1箇所位置に、前記各凸部が設けられており、
    この他方の端部の前後方向中央部1箇所位置に設けられた凸部の前後方向に関する幅寸法が、前記両車体側通孔の前後方向に関する幅寸法よりも大きい、
    請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したテレスコピック式ステアリングコラム装置。
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