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JP2016537499A - フルオロモノマーの水性重合において核を形成するためのポリアルキレンオキシドの使用 - Google Patents

フルオロモノマーの水性重合において核を形成するためのポリアルキレンオキシドの使用 Download PDF

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Abstract

フルオロモノマーを重合させて、フルオロポリマー粒子の水性分散液を形成するプロセスであって、(a)重合反応器内に水性媒体を提供することと、(b)水性媒体中の水に基づいて約0.1ppm〜約50ppmの量で、約50〜約2000の数平均分子量を有するポリアルキレンオキシドを含む核形成添加剤を前記水性媒体に添加することと、(c)前記核形成添加剤を酸化剤に曝露して、親油性核形成部位の前記水性媒体分散液を形成することと、(d)フルオロモノマーを添加することによって前記反応器を加圧することと、(e)重合開始剤を前記水性媒体に添加して、前記フルオロモノマーを重合させ、前記水性媒体中に分散しているフルオロポリマー粒子を形成することとを含むプロセス。

Description

本発明は、フルオロポリマーを生成するためのフルオロモノマーの重合、より具体的には、フルオロポリマー粒子の分散液を生成するためのフルオロポリマーの水性分散重合における核形成添加剤としてのポリアルキレンオキシドの使用に関する。
米国特許第8,080,621号(Amin−Sanayeiら);同第8,158,734号(Amin−Sanayeiら);及び同第8,338,518号(Amin−Sanayeiら)には、水性媒体中で材料を使用することによってフッ化ビニリデンポリマーを作製するための水性分散プロセスが開示されており、これら特許は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及び/又はポリテトラメチレングリコールのセグメントを含有する乳化剤を特徴とする。前記材料は、様々な分子量及び構造を有する。例えば、末端基置換を有する及び有しない、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、又はポリテトラメチレングリコール(PTMG)が用いられる。また、前記プロセスでは、Pluronic(登録商標)31R1、Pluronic(登録商標)25R2、及びPluronic(登録商標)L101としてBASFによって販売されている非イオン性界面活性剤等、PEG及びPPGの両方のブロックを含有する化合物も用いられる。更に、Triton X−100としてDow Chemicalによって販売されている非イオン性オクチルフェノールエトキシレート界面活性剤が例証されている。ペルフルオロポリマー、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ホモポリマー又はテトラフルオロエチレン(TFE)コポリマー(例えば、FEP(ヘキサフルオロプロピレンコモノマー)又はPFA(ペルフルオロアルキルビニルエーテルコモノマー))等の他の種類のフルオロポリマーを作製するために、開示されているプロセスを用いることを試みる場合、フルオロポリマー分散液がほんのわずかしか又は全く生成されず、その代わり、前記プロセスからは、通常廃棄物として処分しなければならない多量の未分散ポリマー(凝塊)が生じる。
米国特許第8,080,621号 米国特許第8,158,734号 米国特許第8,338,518号
本発明は、フルオロモノマーを重合させて、フルオロポリマー粒子の水性分散液を形成するプロセスを提供する。前記プロセスは、
(a)重合反応器内に水性媒体を提供する工程と、
(b)前記水性媒体中の水に基づいて約0.1ppm〜約50ppmの量で、約50〜約2000の数平均分子量を有するポリアルキレンオキシドを含む核形成添加剤を前記水性媒体に添加する工程と、
(c)前記核形成添加剤を酸化剤に曝露して、親油性核形成部位の前記水性媒体分散液を形成する工程と、
(d)フルオロモノマーを添加することによって前記反応器を加圧する工程と、
(e)重合開始剤を前記水性媒体に添加して、前記フルオロモノマーを重合させ、前記水性媒体に分散しているフルオロポリマーを形成する工程とを含む。
フルオロモノマー/フルオロポリマー
本発明のプロセスは、水性媒体中でフルオロモノマーを重合させて、フルオロポリマー粒子の水性分散液を形成する。「フルオロモノマー」とは、フッ素を含有するモノマー、好ましくは、二重結合している炭素に結合している少なくとも1つのフッ素又はフルオロアルキル基を有するオレフィン性モノマーを意味する。フッ素化されていない他のモノマーを重合において使用してもよい。
フルオロモノマー及びそれから得られるフルオロポリマーは、それぞれ、好ましくは、少なくとも35重量%のフッ素、より好ましくは少なくとも50重量%のフッ素を含有する。本発明に従ってフルオロポリマーを生成するのに有用な好ましいフルオロモノマーは、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロイソブチレン、ペルフルオロアルキルエチレン、フルオロビニルエーテル、フッ化ビニル(VF)、フッ化ビニリデン(VF2)、ペルフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール(PDD)、ペルフルオロ−2−メチレン−4−メチル−1,3−ジオキソラン(PMD)、ペルフルオロ(アリルビニルエーテル)、及びペルフルオロ(ブテニルビニルエーテル)、並びにこれらの混合物からなる群から選択してよい。好ましいペルフルオロアルキルエチレンモノマーは、ペルフルオロブチルエチレン(PFBE)である。好ましいフルオロビニルエーテルとしては、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)モノマー(PAVE)、例えば、ペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)、ペルフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)、及びペルフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)が挙げられる。非フッ素化オレフィン性コモノマー、例えば、エチレン及びプロピレンを、フルオロモノマーと共重合させてもよい。
また、フルオロビニルエーテルとしては、フルオロポリマーに官能基を導入するために有用なものが挙げられる。これらとしては、CF2=CF−(O−CF2CFRfa−O−CF2CFR’fSO2F(式中、Rf及びR’fは、独立して、F、Cl、又は1〜10個の炭素原子を有する全フッ素化アルキル基から選択され、a=0、1、又は2である)が挙げられる。この種のポリマーは、米国特許第3,282,875号(CF2=CF−O−CF2CF(CF3)−O−CF2CF2SO2F、ペルフルオロ(3,6−ジオキサ−4−メチル−7−オクテンスルホニルフルオリド))並びに米国特許第4,358,545号及び同第4,940,525号(CF2=CF−O−CF2CF2SO2F)に開示されている。別の例は、米国特許第4,552,631号に開示されている、CF2=CF−O−CF2−CF(CF3)−O−CF2CF2CO2CH3、ペルフルオロ(4,7−ジオキサ−5−メチル−8−ノネンカルボン酸)のメチルエステルである。ニトリル、シアネート、カルバメート、及びリン酸の官能基を有する同様のフルオロビニルエーテルは、米国特許第5,637,748号、同第6,300,445号、及び同第6,177,196号に開示されている。
本発明に従う好ましいプロセスでは、前記プロセスは、ペルフルオロポリマー粒子の分散液を生成する。「ペルフルオロポリマー」とは、ポリマー鎖又はポリマー骨格を形成する炭素原子における一価置換基が、微量のコモノマーから生じるC−H部分又は末端基若しくはペンダント基構造におけるC−H部分を除いて、全てフッ素原子であることを意味する。好ましくは、コモノマー、末端基、又はペンダント基構造は、ペルフルオロポリマーの総重量に対して、2重量%以下のC−H部分、より好ましくは1重量%以下のC−H部分を付与する。好ましくは、ペルフルオロポリマーの水素含量は、たとえあったとしても、ペルフルオロポリマーの総重量に基づいて、0.2重量%以下である。ペルフルオロポリマーの好ましい群は、ポリテトラフルオロエチレン、変性ポリテトラフルオロエチレン、及び40〜99モル%のテトラフルオロエチレン単位と1〜60モル%の少なくとも1つの他のフルオロモノマーとを含む溶融加工性コポリマーから選択される。
前記プロセスは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)(変性PTFEを含む)分散液を作製するために特に有用である。ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とは、(a)任意の著しいコモノマーが存在することなく単独で重合したテトラフルオロエチレン、すなわち、ホモポリマー、及び(b)得られるポリマーの融点が実質的にPTFEの融点よりも低くならないような低濃度のコモノマーを有するTFEのコポリマーである変性PTFEを指す。変性PTFEは、結晶化度を低下させて焼成(融合)中の成膜能を改善する、少量のコモノマー変性剤を含有する。このようなモノマーの例としては、ペルフルオロオレフィン、特に、アルキル基が1〜5個の炭素原子を含有するヘキサフルオロプロピレン(HFP)又はペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)((ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)、ペルフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)、及びペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)が好ましい)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ペルフルオロブチルエチレン(PFBE)、又は嵩高い側鎖基をポリマー分子に導入する他のモノマーが挙げられる。このようなコモノマーの濃度は、PTFE中に存在するTFE及びコモノマーの総重量に基づいて、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.5重量%未満である。著しい効果をもたらすために、好ましくは、最小量の少なくとも約0.05重量%が用いられる。PTFE(及び変性PTFE)は、典型的に、少なくとも約1×106Pa・s、好ましくは少なくとも1×108Pa・sの溶融クリープ粘度を有し、このように高い溶融粘度を有すると、ポリマーは、溶融状態でそれほど流動しないので、溶融処理可能性ポリマーではない。溶融クリープ粘度の測定は、米国特許第7,763,680号のカラム4に開示されている。PTFEの高い溶融粘度は、極めて高い分子量(Mn)、例えば、少なくとも106に起因する。また、PTFEは、最初の加熱時における少なくとも330℃の高い融解温度を特徴とし得る。その極めて高い溶融粘度に起因するPTFEの非溶融流動性により、372℃で5kgの重りを用いてASTM D 1238に準拠してメルトフローレート(MFR)を測定したとき、溶融流動状態にならない、すなわち、MFRは、0である。PTFEの高分子量は、その標準比重(SSG)を測定することによって特徴付けられる。SSGの測定手順(ASTM D 4894、米国特許第4,036,802号にも記載されている)は、SSGサンプルの寸法を変化させることなく、その融解温度を超えて、自立している(閉じ込めなしで)SSGサンプルを焼結することを含む。SSGサンプルは、焼結中に流動しない。
また、本発明のプロセスは、低分子量PTFEの作製にも有用であり、低分子量PTFEは、著しく高い分子量を有する上記PTFEと区別するために、PTFE微粉末として一般的に知られている。PTFE微粉末の分子量は、PTFEに比べて低い、すなわち、分子量(Mn)は、一般的に、104〜105の範囲である。PTFE微粉末の分子量がこのように低い結果、溶融流動性ではないPTFEとは対照的に、溶融状態で流動性を有する。PTFE微粉末は、溶融流動性を有し、溶融流動性は、溶融ポリマーにおいて372℃で5kgの重りを用いてASTM D 1238に準拠して測定したとき、少なくとも0.01g/10分、好ましくは少なくとも0.1g/10分、より好ましくは少なくとも5g/10分、更により好ましくは少なくとも10g/10分のメルトフローレート(MFR)によって特徴付けられ得る。
また、本発明は、同様に溶融加工性である溶融処理可能性フルオロポリマーの作製にも有用である。溶融処理可能性(melt-processible)とは、フルオロポリマーを溶融状態で加工することができる、すなわち、押出成形機及び射出成形機等の従来の加工装置を用いて溶融物からフィルム、繊維、及びチューブ等の造形物品を成形し得ることを意味する。溶融加工性(melt-fabricable)とは、得られる成形物品が、その使用目的に有用であるのに十分な強度及び強靱性を示すことを意味する。この十分な強度は、米国特許第5,703,185号に開示の通り測定したとき、単独で少なくとも1000サイクル、好ましくは少なくとも2000サイクルのMIT屈曲寿命を示すフルオロポリマーによって特徴付けられ得る。フルオロポリマーの強度は、それが脆性ではないことによって示される。
このような溶融処理可能性フルオロポリマーの例としては、ポリクロロトリフルオロエチレン及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のホモポリマー、又はテトラフルオロエチレン(TFE)と、通常コポリマーの融点が実質的にPTFEの融点よりも低い、例えば、315℃以下の融解温度まで低下させるのに十分な量でポリマー中に存在する少なくとも1つのフッ素化共重合性モノマー(コモノマー)とのコポリマーが挙げられる。
溶融処理可能性TFEコポリマーは、典型的に、溶融ポリマーにおいて5kgの重りを用いてASTM D−1238に準拠して測定したとき、0.1〜200g/10分のメルトフローレート(MFR)を有し、特定のポリマーについて標準的な融解温度を有するコポリマーを提供するために、ある量のコモノマーをコポリマーに組み込む。MFRは、好ましくは、1〜100g/10分、最も好ましくは約1〜約50g/10分の範囲である。更なる溶融処理可能性フルオロポリマーは、エチレン(E)又はプロピレン(P)とTFE又はCTFE、特に、ETFEとECTFEとのコポリマーである。
本発明の実施するために好ましい溶融処理可能性コポリマーは、少なくとも40〜99モル%のテトラフルオロエチレン単位及び1〜60モル%の少なくとも1つの他のモノマーを含む。更なる溶融処理可能性コポリマーは、60〜99モル%のTFE単位と1〜40モル%の少なくとも1つの他のモノマーとを含有するものである。TFEと共にペルフルオロポリマーを形成するのに好ましいコモノマーは、ペルフルオロモノマー、好ましくは、3〜8個の炭素原子を有するペルフルオロオレフィン、例えば、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、及び/又は直鎖若しくは分枝状のアルキル基が1〜5個の炭素原子を有するペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)である。好ましいPAVEモノマーは、アルキル基が1、2、3、又は4個の炭素原子を含有するものであり、コポリマーは、幾つかのPAVEモノマーを用いて作製することができる。好ましいTFEコポリマーとしては、FEP(TFE/HFPコポリマー)、PFA(TFE/PAVEコポリマー)、TFE/HFP/PAVE(PAVEは、PMVE、PEVE、及び/又はPPVEである)、MFA(TFE/PMVE/PAVE(PAVEのアルキル基は、少なくとも2つの炭素原子を有する))、及びTHV(TFE/HFP/VF2)が挙げられる。
全てのこれら溶融処理可能性フルオロポリマーは、溶融処理可能性TFEコポリマーについて上記した通りのMFRによって、すなわち、PFA及びFEPのMFRを決定するための、プラストメーターで溶融ポリマーにおいて5kgの重りを含む、特定のポリマーについて標準的な条件を用いてASTM 1238の手順によって特徴付けられ得る。
更なる有用なポリマーは、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、及びフッ化ビニリデンのコポリマーに加えて、ポリフッ化ビニル(PVF)及びフッ化ビニルのコポリマー、の成膜ポリマーである。
また、本発明は、フルオロカーボンエラストマー(フルオロエラストマー)の作製にも有用である。これらエラストマーは、典型的に、25℃未満のガラス転移温度を有し、また、室温で結晶化度をわずかしか又は全く示さず、融解温度をわずかしか又は全く示さない。本発明のプロセスによって作製されるフルオロエラストマーは、典型的に、フッ化ビニリデン(VF2)又はテトラフルオロエチレン(TFE)であり得る第1のフルオロモノマーの共重合単位をフルオロエラストマーの総重量に基づいて25〜75重量%含有するコポリマーである。フルオロエラストマー中の残りの単位は、フルオロモノマー、炭化水素オレフィン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、第1のモノマーとは異なる、1つ以上の更なる共重合モノマーで構成される。また、フルオロエラストマーは、任意で、1つ以上の硬化部位モノマーの単位を含んでもよい。存在する場合、共重合硬化部位モノマーは、典型的に、フルオロカーボンエラストマーの総重量に基づいて、0.05〜7重量%のレベルである。好適な硬化部位モノマーの例としては、i)臭素−、ヨウ素、若しくは塩素含有フッ素化オレフィン又はフッ素化ビニルエーテル;ii)ニトリル基含有フッ素化オレフィン又はフッ素化ビニルエーテル;iii)ペルフルオロ(2−フェノキシプロピルビニルエーテル);及びiv)非共役ジエンが挙げられる。
好ましいTFE系フルオロエラストマーコポリマーとしては、TFE/PMVE、TFE/PMVE/E、TFE/P、及びTFE/P/VF2が挙げられる。好ましいVF2系フルオロカーボンエラストマーコポリマーとしては、VF2/HFP、VF2/HFP/TFE、及びVF2/PMVE/TFEが挙げられる。これらエラストマーコポリマーはいずれも、硬化部位モノマーの単位を更に含んでもよい。
ポリアルキレンオキシド
ポリアルキレンオキシドは、本発明の重合プロセスにおいて核形成添加剤として使用される。「ポリアルキレンオキシド」とは、ポリメチレンオキシド、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、及びポリテトラメチレンオキシド等のオリゴマーアルキレンオキシドセグメントを有するオリゴマー化合物又はオリゴマー化合物の混合物を意味する。本発明を実施するのに有用なポリアルキレンオキシド中に1種を超えるセグメントが存在してもよい。好ましくは、セグメントを1種しか有しないポリアルキレンオキシドを使用する。ポリアルキレンオキシドは、異なる分子量を有するオリゴマー化合物を含有してもよく、大部分の市販材料は、指定の平均分子量を有する化合物の混合物として販売されているので、平均近傍に分子量が分布する化合物を含有する。必要に応じて、異なるポリアルキレンオキシドを混合することによって、分子量の大きく異なる又は全く異なる化学組成を有する化合物の混合物を使用してもよい。
ポリアルキレンオキシドは、広範な末端基のいずれで終端してもよく、特定の化合物における末端基は、同じであっても異なっていてもよい。好ましくは、末端基は、ポリアルキレンオキシドセグメントと著しく異なる極性を有しない、すなわち、水の表面張力を十分に低下させないので、フルオロポリマー粒子の安定化のために界面活性剤として有用な化合物を作製するのに十分な疎水性又は親水性をポリアルキレンオキシドセグメントに付与しない。好ましい核形成添加剤は、1000ppmの濃度で約40ダイン/cmを超える、より好ましくは約42ダイン/cmを超える、最も好ましくは約45ダイン/cmを超える水中における表面張力を有する。核形成添加剤は、典型的に、水の表面張力をある程度低下させるが、水中における核形成添加剤の表面張力の上限は、1000ppmの濃度で純水の表面張力、すなわち、約73ダイン/cmに近づき得る。
本発明に従って使用される核形成添加剤は、約50〜約2000の数平均分子量を有する。好ましくは、核形成添加剤は、約100〜約1500、最も好ましくは約150〜約1300の数平均分子量を有する。
本発明のプロセスにおいて用いるための好ましい核形成添加剤は、以下の式の化合物である:
X−[O−R1n−O−Y
(式中、R1は、1〜4個の炭素原子を有する分枝状又は非分枝状のアルキレン基であり;X及びYは、独立して、水素、1〜5個の炭素原子を有するアルキル、アクリレート、及びメタクリレートから選択され;nは、1〜50である。)。例えば、R1がエチレンであり、X及びYがHである化合物は、典型的に、ポリエチレングリコール(PEG)と称され、多数の供給業者から多様な分子量を有する混合物として市販されている。本発明の実施において有用な他の市販ポリアルキレンオキシドの例は、ポリエチレングリコールアクリレート(PEGA)、ポリエチレングリコールメタクリレート(PEGMA)、ポリエチレングリコールメチルエーテル(PEGME)、ポリエチレングリコールジメチルエーテル(PEGDME)、ポリエチレングリコールブチルエーテル(PEGBE)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリプロピレングリコールアクリレート(PPGA)、ポリプロピレングリコールメタクリレート(PPGMA)、ポリプロピレングリコールジメタクリレート(PPGDMA)、ポリプロピレングリコールメチルエーテル(PPGME)、ポリプロピレングリコールジメチルエーテル(PPGDME)、ポリプロピレングリコールブチルエーテル(PPGBE)、ポリプロピレングリコールジメタクリレート(PPGDMA)、及びポリテトラメチレングリコール(PTMG)である。
安定化界面活性剤
本発明のプロセスの好ましい形態では、前記フルオロポリマー粒子の分散液を安定化させるために、水性媒体に界面活性剤を添加する。ハロゲン含有界面活性剤、例えば、フルオロ界面活性剤、及び炭化水素含有界面活性剤を含む多様な界面活性剤種のいずれを用いてもよい。「炭化水素含有界面活性剤」とは、炭素原子における一価置換基の少なくとも幾つかが水素であり、フッ素又は塩素等のハロゲンによる置換も可能であることを意味する。好ましい炭化水素含有界面活性剤では、一価置換基の少なくとも75%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも95%が水素である。
好ましい炭化水素含有界面活性剤は、炭化水素界面活性剤及びシロキサン界面活性剤である。「炭化水素界面活性剤」とは、ケイ素を含有せず、炭素原子における一価置換基の100%が水素であるので、塩素及びフッ素等のハロゲンを含まない界面活性剤を意味する。
「シロキサン界面活性剤」とは、多数のシロキサン単位を含むシロキサン骨格を含む疎水性基を有する炭化水素含有界面活性剤を意味する。
用いることができるフルオロ界面活性剤は、最大1個のエーテル酸素を有するフルオロアルキル、好ましくは6〜20個の炭素原子、好ましくは6〜12個の炭素原子を有するペルフルオロアルキルのカルボン酸及びその塩類、例えば、ペルフルオロオクタン酸アンモニウム及びペルフルオロノナン酸アンモニウムとして米国特許第6,395,848号(Morganら)に記載されている(Berry、米国特許第2,559,752号を参照)。ペルフルオロアルキルエタンスルホン酸及びその塩類、例えば、Khan & Morgan、米国特許第4,380,618号に記載の式F−(−CF2−CF2−)n−CH2CH2−SO3M(式中、nは、2〜8であり、Mは、価数1を有するカチオンである)の化合物又は化合物の混合物等のペルフルオロアルキルスルホン酸及び塩類を用いてもよい。
有用なフルオロ界面活性剤の更なる例としては、ペルフルオロアルコキシのペルフルオロアルキル成分が、4〜12個の炭素原子、好ましくは7〜12個の炭素原子を有するペルフルオロアルコキシベンゼンスルホン酸及びその塩類が挙げられる(Morgan、米国特許第4,621,116号に記載)。また、このような界面活性剤の更なる例としては、内部メチレン基を有し、式Rf−(CH2m−R’f−COOM(式中、mは1〜3であり、Rfは、3〜8個の炭素原子を含有するペルフルオロアルキル又はペルフルオロアルコキシであり、R’fは、1〜4個の炭素原子を含有する直鎖又は分枝状のペルフルオロアルキレンであり、Mは、NH4、Li、Na、K、又はHである)を有する部分フッ素化界面活性剤が挙げられる(Feiringら、米国特許第5,763,552号に記載)。
フルオロ界面活性剤の1つの好ましい種類は、フルオロエーテル界面活性剤である。好適なフルオロエーテル界面活性剤の例は、米国特許第3,271,341号(Garrison);米国特許出願公開第2007/0015864号、同第2007/0015865号、及び同第2007/0015866号(Hintzerら);米国特許出願公開第2005/0090613号(Maruyaら)及び同第2006/0281946号(Moritaら);国際公開第WO 2007046345号(Higuchiら)、同第WO 2007046377号(Funakiら)、同第WO 2007046482号(Hoshikawaら)、及び同第WO 2007/049517号(Matsuokaら)に記載されている。
フルオロ界面活性剤の別の好ましい種類は、国際公開第WO2008/060461号(Brothersら)に短鎖フルオロ界面活性剤として定義されている。
炭素原子における一価置換基のうちのほんの少数が水素の代わりにフッ素である、本発明において有用な炭化水素含有界面活性剤の例は、下記の、Omnova Solutions,Inc.から入手可能なPolyFox(登録商標)である。
Figure 2016537499
MW約1900、X=1〜7
Figure 2016537499
MW約1600、X=1〜7
好適なシロキサン界面活性剤は、米国特許第6,841,616号(Willeら)及び同第7,977,438号(Brothersら)に記載されている。
本発明のプロセスの好ましい形態では、安定化界面活性剤は、炭化水素界面活性剤である。使用される炭化水素界面活性剤は、好ましくは、アニオン性炭化水素界面活性剤である。「アニオン性炭化水素界面活性剤」は、カルボン酸基、スルホン酸基、硫酸基、ホスホン酸基、又はリン酸基等の負に帯電している親水性部分と、疎水性部分としてアルキル等の炭化水素部分とを有する炭化水素界面活性剤を意味する。
アニオン性炭化水素界面活性剤の一例は、Resolution Performance ProductsによってVersatic(登録商標)10として供給されている、高度に分岐しているC10三級カルボン酸である。
Figure 2016537499
別の有用なアニオン性炭化水素界面活性剤は、BASFによってAvanel(登録商標)Sシリーズとして供給されている直鎖アルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウムである。エチレンオキシド鎖は、界面活性剤に非イオン性特性をもたらし、スルホン酸基は、特定のアニオン性特性をもたらす。
Figure 2016537499
アニオン性炭化水素界面活性剤の別の群は、式R−L−M(式中、Rは、6〜17個の炭素原子を含有する、好ましくは直鎖のアルキル基であり、Lは、−ArSO3 -、−SO3 -、−SO4 -、−PO3 -、−PO4 -、及び−COO-からなる群から選択され、Mは、一価カチオン、好ましくはH+、Na+、K+、及びNH4+、又はこれらの混合物である。)によって表されるアニオン性界面活性剤である。−ArSO3 -は、アリールスルホネートである。これら界面活性剤のうち好ましいのは、式CH3−(CH2n−L−M(式中、nは、6〜17の整数であり、Lは、−SO4M、−PO3M、−PO4M、又は−COOMから選択され、L及びMは、上記と同じ意味を有する。)によって表されるものである。特に好ましいのは、R−L−M界面活性剤(式中、R基は、12〜16個の炭素原子を有するアルキル基であり、Lは、スルフェートである)及びその混合物である。R−L−M界面活性剤のうち特に好ましいのは、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)である。商業的使用のためには、SDS(時に、ラウリル硫酸ナトリウム又はSLSとも称される)は、典型的に、ココヤシ油又はパーム核油原料から得られ、主に、ドデシル硫酸ナトリウムを含有するが、様々なR基を有する他のR−L−M界面活性剤を微量含有していてもよい。本願で用いられるとき、「SDS」とは、ドデシル硫酸ナトリウム又は様々なR基を有する他のR−L−M界面活性剤を微量含有している主にドデシル硫酸ナトリウムである界面活性剤混合物を意味する。
本発明において有用なアニオン性炭化水素界面活性剤の別の例は、Akzo Nobel Surface Chemistry LLC.から入手可能なスルホサクシネート界面活性剤Lankropol(登録商標)K8300である。その界面活性剤は、以下の通りであると報告されている:
ブタン二酸、スルホ−、4−(1−メチル−2−((1−オキソ−9−オクタデセニル)アミノ)エチル)エステル、二ナトリウム塩;CAS番号:67815−88−7
本発明において有用な更なるスルホサクシネート炭化水素界面活性剤は、ClariantからEmulsogen(登録商標)SB10として入手可能なジイソデシルスルホサクシネートNa塩及びCesapinia ChemicalsからPolirol(登録商標)TR/LNAとして入手可能なジイソトリデシルスルホサクシネートNa塩である。
炭化水素界面活性剤の別の好ましい分類は、非イオン性炭化水素界面活性剤である。非イオン性炭化水素界面活性剤は、荷電基を含有しないが、長鎖炭化水素であることが多い疎水性部分を有する。非イオン性界面活性剤の親水性部分は、典型的に、エチレンオキシドの重合から得られるエチレンエーテルの鎖等の水溶性官能基を含有する。この構造ではなく、一部の非イオン性界面活性剤は、様々な種類のポリアルキレンオキシドブロック、例えば、ポリエチレンオキシド及びポリプロピレンオキシドを有するブロックコポリマーである。
非イオン性炭化水素界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、グリセロールエステル、これらの誘導体等が挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテルのより具体的な例は、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル等であり;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの例は、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等であり;ポリオキシエチレンアルキルエステルの例は、ポリエチレングリコールモノラウリレート、ポリエチレングリコールモノオレエート、ポリエチレングリコールモノステアレート等であり;ソルビタンアルキルエステルの例は、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等であり;ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステルの例は、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等であり;グリセロールエステルの例は、グリセロールモノミリステート、グリセロールモノステアレート、グリセロールモノオレエート等である。また、これらの誘導体の例は、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルフェニル−ホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテルホスフェート等である。特に好ましいのは、ポリオキシエチレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンアルキルエステルである。このようなエーテル及びエステルの例は、10〜18のHLB値を有するものである。より具体的には、これらは、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO:5〜20。EOとは、エチレンオキシド単位を意味する。)、ポリエチレングリコールモノステアレート(EO:10〜55)、及びポリエチレングリコールモノオレエート(EO:6〜10)である。
好適な非イオン性炭化水素界面活性剤としては、オクチルフェノールエトキシレート、例えば、Dow Chemical Companyによって供給されているTriton(登録商標)Xシリーズ等が挙げられる:
Figure 2016537499
好ましい非イオン性炭化水素界面活性剤は、分枝状アルコールエトキシレート、例えば、Dow Chemical Companyによって供給されているTergitol(登録商標)15−Sシリーズ、及び分枝状二級アルコールエトキシレート、例えば、これもDow Chemical Companyによって供給されているTergitol(登録商標)TMNシリーズである:
Figure 2016537499
エチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー、例えば、Dow Chemical Companyによって供給されているTergitol(登録商標)Lシリーズ界面活性剤も、本発明において非イオン性界面活性剤として有用である。
好適な非イオン性炭化水素界面活性剤の更に別の有用な群は、以下のような、BASFからPluronic(登録商標)Rシリーズとして供給されている二官能性ブロックコポリマーである:
Figure 2016537499
好適な非イオン性炭化水素界面活性剤の別の群は、BASF社からIconol(登録商標)TDAシリーズとして供給されているトリデシルアルコールアルコキシレートである。
Figure 2016537499
重合プロセス
本発明のプロセスは、フルオロモノマーの重合によってフルオロポリマー粒子の水性分散液を生成するのに好適な加圧重合反応器内で実施できる。バッチ又は連続プロセスを用いてよいが、商業生産の場合、バッチプロセスがより一般的である。反応器は、好ましくは、水性媒体用の撹拌機を備え、水性媒体は、好ましくは、重合の間中撹拌される。また、反応器は、好ましくは、温度制御された熱交換媒体の循環によって反応温度を便利に制御し得るように、反応器を囲うジャケットを備えている。
重合反応器内に供給される水性媒体は、好ましくは、脱イオンしかつ脱気した水である。反応器の温度、したがって水性媒体の温度は、好ましくは、約25〜約120℃である。PTFEホモポリマーの生成用に、反応器内において安定剤としてパラフィンワックスが典型的に使用され、使用される重合温度は、典型的に、前記ワックスの融点を上回る。
反応器に添加されたフルオロモノマーを重合させ、水性媒体中でフルオロポリマー粒子を形成するために、重合開始剤を前記水性媒体に添加する。これは、重合反応の開始を引き起こすのに十分な量で反応器にポンプ注入される重合開始剤の水溶液を用いて好適に行われ、当技術分野では重合反応のキックオフと呼ばれることが多い。キックオフは、典型的に、その初期加圧から反応器の圧力の低下によって、例えば、69kPa(10psi)の圧力降下によって決定され、これは、重合プロセスにおけるフルオロモノマー消費の開始、及びそれによる重合反応の開始を示す。
使用される重合開始剤は、好ましくは、水溶性フリーラジカル重合開始剤である。PTFEを生成するためのTFEの重合のための好ましい開始剤は、過酸化二コハク酸(DSP)等の有機過酸であり、これは、好ましくは、より少量の過硫酸アンモニウム等の無機過硫酸塩等の高活性開始剤と共に、キックオフを引き起こすために多量に、例えば、少なくとも約600ppm必要である。FEP及びPFA等のTFEコポリマーのためには、過硫酸アンモニウム等の無機過硫酸塩が一般的に用いられる。当技術分野において公知の通り、キックオフを引き起こすために添加される重合開始剤は、重合反応が進行するにつれて、反応器に更なる開始剤溶液をポンプ注入することによって補充してよい。
変性PTFEの生成、及びTFEコポリマーの生成のためには、より活性の高いTFEフルオロモノマーを用いて圧力を上げる前に、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)等の比較的不活性のフルオロモノマーが反応器内に既に存在していてもよい。キックオフ後、反応器の内部圧力を動作圧で維持するために、典型的に、TFEが反応器に供給される。必要に応じて、HFP又はペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)等の更なるコモノマーを反応器にポンプ注入してもよい。所望の、重合反応速度及び存在する場合のコモノマーの取り込みを得るために、水性媒体を適切に撹拌すべきである。
分子量の制御が望ましい場合、連鎖移動剤を反応器に導入してもよく、前記連鎖移動剤は、典型的に、溶融処理可能性フルオロポリマーの生成において使用される。好ましい連鎖移動剤としては、水素、環状であってよい脂肪族炭化水素、ハロカーボン、ヒドロハロカーボン、又は1〜20個の炭素原子、より好ましくは1〜8個の炭素原子を有するアルコールが挙げられる。このような連鎖移動剤の代表的な好ましい例は、エタン等のアルカン、クロロホルム、1,4−ジヨードペルフルオロブタン、及びメタノールである。連鎖移動剤の量、及び添加方法は、具体的な連鎖移動剤の活性、及びポリマー生成物の望ましい分子量に依存する。重合反応器に供給される連鎖移動剤の量は、得られるフルオロポリマーの重量に基づいて、好ましくは、約0.005〜約5重量%、より好ましくは、約0.01〜約2重量%である。
本発明に従うプロセスでは、核形成添加剤を水性媒体に添加する。上でより詳細に開示した通り、核形成添加剤は、約50〜約2000の数平均分子量を有するポリアルキレンオキシドを含む。核形成添加剤は、水性媒体中の水に基づいて、約0.1ppm〜約50ppmの量で水性媒体に添加される。好ましくは、核形成添加剤の量は、水性媒体中の水に基づいて、約0.5ppm〜約25ppmの量で添加される。他の方法を用いてもよいが、反応器に添加する前に核形成添加剤を水と混合し、得られた溶液又は分散液を水性媒体に添加し、少なくとも添加後に撹拌することが好ましい。
本発明のプロセスの好ましい実施形態では、核形成添加剤は、更に炭化水素含有界面活性剤を含む。ポリアルキレンオキシドに加えて水性媒体中に存在する炭化水素含有界面活性剤は、核形成中に形成される粒子の数を増加させることができる。好ましくは、炭化水素含有界面活性剤を使用する場合、炭化水素含有界面活性剤の量は、水性媒体中の水に基づいて約0.1ppm〜約50ppm、より好ましくは、水性媒体中の水に基づいて約0.5ppm〜約25ppmの量で存在する。好ましくは、炭化水素含有界面活性剤は、炭化水素界面活性剤、最も好ましくは、非イオン性炭化水素界面活性剤である。本発明のこの実施形態では、安定化界面活性剤としての使用について上記した非イオン性炭化水素界面活性剤をポリアルキレンオキシドと併用してもよい。核形成添加剤の一部としての非イオン性炭化水素界面活性剤は、ポリアルキレンオキシドの添加前、添加と共に、又は添加後に、水性媒体に添加してよい。他の方法を用いてもよいが、反応器に添加する前に水中でポリアルキレンオキシドと非イオン性炭化水素界面活性剤とを共に混合し、得られた溶液又は分散液を水性媒体に添加し、少なくとも添加後に撹拌することが好ましい。
核形成添加剤を酸化剤に曝露して、親油性核形成部位の前記水性媒体分散液を形成する。「親油性核形成部位の分散液」とは、ポリアルキレンオキシド(及び存在する場合、非イオン性炭化水素界面活性剤等の炭化水素含有界面活性剤)を酸化剤に曝露することによって水性媒体中で形成され、分散し、重合ポリマーに対する親和性を有するため、前記重合ポリマーに引き付けられて、重合の初期にフルオロポリマーの分散粒子を形成する化学種を意味する。
核形成添加剤の酸化剤への曝露のためには、様々な酸化剤のいずれを用いてもよい。しかし、酸化剤として重合開始剤を用いることが好ましく、最も好ましくは、プロセスにおいて重合を開始させるために用いられる重合開始剤と同じ重合開始剤を用いる。したがって、好ましい酸化剤は、フルオロモノマーの重合において開始剤として用いることが周知である無機過酸等の無機開始剤の高活性水溶性塩である。最も好ましい酸化剤は、過硫酸塩、例えば、過硫酸アンモニウム又は過硫酸カリウムである。好ましい過硫酸塩酸化剤は、実質的に金属イオンを含まず、最も好ましくは、アンモニウム塩である。
様々な方法を用いて、核形成添加剤を酸化剤に曝露することができる。重合開始剤と同じ又は異なる酸化剤を、重合を開始させる重合開始剤の添加前に、別々の添加によって水性媒体に導入してもよい。例えば、PTFE分散液を作製するためのTFEの重合では、過硫酸アンモニウム(APS)溶液を、核形成添加剤を含有する水性媒体に添加し、その後、APSと二コハク酸過酸化物(DSP)等のより半減期の長い開始剤とを含有する混合溶液を添加して、キックオフを引き起こすことができる。核形成部位を形成するために別々に添加される酸化剤の量は、水性媒体の水に基づいて、好ましくは約0.5ppm〜約100ppmである酸化剤の量を供給する。あるいは、酸化剤が、少なくとも重合の第1の部分の間に反応器に断続的又は連続的にポンプ注入される重合開始剤と同じである場合、重合キックオフ前の開始剤の初期添加により、核形成添加剤を酸化剤に曝露して、親油性核形成部位の分散液を形成する。連続的又は断続的添加によって水性媒体に供給される、核形成部位を形成するために利用可能な酸化剤の量は、水性媒体の水に基づいて好ましくは約0.5ppm〜約100ppmである。同じ開始剤溶液の断続的又は連続的添加を続けることにより、キックオフが生じる。必要に応じて、例えばPTFE分散液を生成するための重合において、DSP等のより半減期の長い開始剤をバッチ中に反応器にポンプ注入してもよい。
核形成添加剤を酸化剤に曝露する前又は曝露している間に、好ましくは、水溶性無機塩を水性媒体に添加する。水溶性無機塩の添加は、核形成中に形成されるフルオロポリマー粒子の数を増加させるのに有用である。水溶性無機塩の好ましい量は、水性媒体中の水に基づいて、約0.01〜約80ppm、より好ましくは、水性媒体中の水に基づいて、約1〜約50ppmである。好適な水溶性無機塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素カリウム、炭酸カリウム、シュウ酸アンモニウム、テトラホウ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、及びリン酸二アンモニウムが挙げられるが、これらに限定されない。好ましい塩は、亜硫酸塩、最も好ましくは、亜硫酸ナトリウム又は亜硫酸アンモニウムである。
親油性核形成部位の分散液の形成中又は形成後、フルオロモノマー、例えば、TFEを反応器に添加することによって、反応器を加圧する。反応器の動作圧は、一般的に、0.3〜7.0MPa(約30〜約1000psig)の範囲である。バッチ時間を短縮するために、反応器を加圧するために必要な時間が、親油性核形成部位を形成させるための核形成添加剤の酸化剤への曝露と部分的に又は完全に重なるように、反応器の加圧を実施してよい。
本発明に従う好ましいプロセスでは、フルオロポリマー粒子の分散液を安定化させるために、水性媒体に界面活性剤を添加する。上述の通り、ハロゲン含有界面活性剤、例えば、フルオロ界面活性剤、並びにシロキサン界面活性剤及び炭化水素界面活性剤等の炭化水素含有界面活性剤を含む、様々な公知の種類の界面活性剤のいずれを用いてもよい。必要に応じて、様々な種類の界面活性剤を含む界面活性剤の混合物を用いてよい。
本発明の実施のために、好ましくは、炭化水素界面活性剤を使用する。本発明の実施のために、好ましくは、フルオロ界面活性剤等のハロゲン含有界面活性剤を水性媒体に添加しない。好ましくは、重合中の水性媒体及び得られる分散液は、水性媒体中の水に基づいて、約50ppm未満、最も好ましくは10ppm未満のハロゲン含有界面活性剤を含有する。
炭化水素含有界面活性剤を使用する場合、炭化水素含有界面活性剤の添加は、好ましくは、重合が始まった後まで、すなわち、キックオフの後まで遅延されている。炭化水素界面活性剤等の炭化水素含有界面活性剤は、バッチ完了時にかなりの量、例えば、分散液中のフルオロポリマー粒子を安定化させるのに好適な量で存在する場合、本発明のプロセスにおける重合の開始に干渉する恐れがあるので、キックオフを遅らせるか又は完全に阻止することがある。前記水性媒体中の前記フルオロポリマー粒子の濃度が少なくとも約0.6重量%になった後まで、炭化水素含有界面活性剤の添加を遅らせることがより好ましい。
また、炭化水素含有界面活性剤は、反応器に一度に添加するのではなく、重合が実行されるにつれて経時的に添加することが好ましい。炭化水素含有界面活性剤は、重合が進行するにつれて、連続的に反応器に供給する、すなわち、反応器に計量供給することが特に好ましい。本発明に従って用いることができる炭化水素含有界面活性剤を添加するための好ましい実施は、米国特許出願公開第2012/0116003号に更に詳しく説明されている。水性フルオロポリマー分散液に添加される炭化水素含有界面活性剤の総量は、フルオロポリマー固形分に基づいて、好ましくは約10ppm〜約50,000ppm、より好ましくは約50ppm〜約10,000ppm、最も好ましくは約100ppm〜約5000ppmである。
必要に応じて、炭化水素界面活性剤等の炭化水素含有界面活性剤は、重合反応器に添加する前、添加中、又は添加後に不活性化させてもよい。「不活性化」とは、炭化水素含有界面活性剤を、炭化水素含有界面活性剤のテロゲン性挙動(telogenic behavior)を低減する状態又はプロセスに供することを意味する。不活性化は、前記炭化水素含有界面活性剤を酸化剤、好ましくは、過酸化水素又は重合開始剤と反応させることによって実施してよい。好ましくは、炭化水素含有界面活性剤の不活性化は、不活性化補助剤、好ましくは、遷移金属イオン、最も好ましくは、鉄又は銅イオンの存在下で実施される。本発明のプロセスにおいて用いることができる炭化水素界面活性剤を不活性化するための好ましい実施は、米国特許出願公開第2012/0116003号に更に詳しく説明されている。
重合の完了後、所望の量の分散フルオロポリマー固形分含量が得られたとき(典型的に、バッチプロセスでは数時間)、供給を停止し、反応器を排気し、反応器内のフルオロポリマー粒子の未処理分散液(raw dispersion)を冷却容器又は保持容器に移す。
重合したときの水性フルオロポリマー分散液の固形分含量は、約10重量%から約65重量%までであってよいが、典型的には、約20重量%〜45重量%である。水性フルオロポリマー分散液中のフルオロポリマー粒子の粒径(Dv(50))は、10nm〜500nm、好ましくは、Dv(50)約100〜約400nmであり得る。
本発明の好ましいプロセスでは、生成されるフルオロポリマーの総重量に基づいて、約10重量%未満、より好ましくは3重量%未満の未分散フルオロポリマーが重合によって生成される。未分散フルオロポリマー(多くの場合、凝塊と称される)は、分散フルオロポリマー粒子として水性媒体中に残存しないフルオロポリマーであり、通常、反応器内側に残留するか又は分散液から沈殿するか若しくは濾過される大きな粒子で存在する。未分散ポリマーは、典型的に、廃棄物として処分しなければならない。
金属、ガラス、及び布地等の材料上のフルオロポリマーコーティングにおける使用のために、PTFE分散液は、典型的に、コーティングとして有用であるか又はコーティング処方に添加するための安定化分散液を生成する分散液濃縮操作に移される。典型的に、濃縮分散液は、公知の方法によって非イオン性界面活性剤で安定化される。濃縮分散液の固形分含量は、典型的に、約35〜約70重量%である。
PTFE分散液の特定の等級は、微粉末の生成のために作製される。当技術分野において公知であるこの使用に向けて、分散液を凝固させ、水性媒体を除去し、PTFEを乾燥させて、微粉末を生成する。
FEP及びPFA等の溶融処理可能性フルオロポリマーについては、当技術分野において周知の方法を用いて、分散液を凝固させ、フルオロポリマー樹脂を乾燥させることができ、これは、次いで、典型的に、後で溶融加工作業において使用するためのチップ又はペレット等の便利な形態に加工される。
試験方法
ポリマー粒子の未処理分散物の粒径(RDPS)は、Malvern Instruments(Malvern,Worcestershire,United Kingdom)によって製造されているZetasizer Nano−Sシリーズの動的光散乱システムを用いて測定される。分析用のサンプルは、サブミクロンフィルタを通すことによって実質的に粒子を含まない状態にされた脱イオン水を用いて、10×10×45mmポリスチレン製使い捨てキュベット内で、製造業者によって推奨されているレベルに希釈される。Dv(50)を決定するために、サンプルをZetasizerに入れる。Dv(50)は、体積粒径分布に基づく中央粒径であり、すなわち、集団の体積の50%がそれを下回って存在している粒径である。
溶融処理可能性フルオロポリマーの融点(Tm)は、ASTM D 4591−07の手順に従って示差走査熱量計(DSC)によって測定され、報告する融解温度は、2回目の融解の吸熱のピーク温度である。PTFEホモポリマーについても、融点はDSCによって決定される。未融解PTFEホモポリマーは、まず、10℃の加熱速度で室温から380℃に加熱され、報告される融解温度は、1回目の融解における吸熱のピーク温度である。
溶融処理可能性フルオロポリマーのメルトフローレート(MFR)は、以下の通り改変したASTM D 1238−10に従って測定される:シリンダー、オリフィス、及びピストンチップは、耐食合金Haynes Stellite 19(Haynes Stellite Co.製)で作製される。5.0gのサンプルを、内径9.53mm(0.375インチ)のシリンダーに入れ、これをFEPについてはASTM D 2116−07、PFAについてはASTM D 3307−10に開示されているように、372℃±1℃で維持する。サンプルをシリンダーに入れた5分後、5000グラムの負荷(ピストン+重り)下で、直径2.10mm(0.0825インチ)、長さ8.00mm(0.315インチ)のスクエアエッジオリフィスを通して押し出す。他のフルオロポリマーは、特定のポリマーにとって標準的な条件で、ASTM D 1238−10に従って測定する。
溶融処理可能性TFE/PPVEコポリマー中のコモノマー(PPVE)含量は、フーリエ変換赤外分光(FTIR)光度計を用いて測定する。約350℃で約0.05mmの厚さに圧縮成形し、周囲温度の水中で急冷することによって、フィルムを調製する。このように調製したフィルムを乾燥させ、装置のための好適な支持体に装着する。支持されたフィルムをFTIR装置に入れ、窒素雰囲気下で平衡化させる。以下の通り、FTIRスペクトルを収集し、次いで、計測して、PPVE含量を求める:953cm-1及び1038cm-1に及ぶベースラインからのピーク高さを測定することによって、994cm-1近傍のピークにおいて収集された吸光度を得る。2051cm-1及び2783cm-1に及ぶベースラインからのピーク高さを測定することによって、2365cm-1近傍のピークにおいて収集された吸光度を得る。994cm-1において収集された吸光度の2365cm-1において収集された吸光度に対する比を計算する。次いで、この吸光度比を用いて、公知のPPVE含量の参照フィルムで確立した検量線によってPPVEを求める。F19 NMRが、参照フィルムのPPVE含量を確立するための一次標準として用いられる。
他のコモノマーの含量を求めるために、PPVE含量のための試験方法を、コモノマーに適切なFTIRピーク高さを測定することによる使用に適応させてよい。例えば、以下の表は、幾つかの周知のコモノマーに用いることができるFTIRスペクトルピークを示す。
Figure 2016537499
表面張力の測定は、Kruess張力計、K11−MK1を用いて行われる。表面張力のデータは、装置によって得られた10個のデータ点の平均である。測定は、周囲温度(23℃)で行われる。表面張力は、水中1000ppmの濃度で求められる。
例えば、安定化界面活性剤を添加する前の遅延を示すとき、水性媒体中のフルオロポリマー固形分の重量%の計算は、以下の等式を用いて求められる:
フルオロポリマーの濃度(重量%)=([A÷(B+A)]×100
(式中、Aは、供給されたTFEの量に等しいとみなされる界面活性剤の添加開始前に形成された分散フルオロポリマーの重量であり、Bは、安定化界面活性剤の添加開始時における重合反応器内の水の重量である)。コモノマーが存在する場合、以下の式を用いて分散フルオロポリマーの重量を求める:A=供給されたTFEの重量/(1−フルオロポリマー中のコモノマーの重量分率)。反応器へのBを含む水添加は、開始剤等の溶解成分を含んでよいが、簡単にするために、水添加は、それぞれ、溶解成分の重量を考慮せずに、全てが水であると考える。
ポリアルキレンオキシドの数平均分子量は、以下の論文に開示されている方法に従ってサイズ排除クロマトグラフィーによって測定される:B.Trathnigg,Determination of chemical composition of polymers by size−exclusion chromatography with coupled density and refractive index detection III.Polyethyene oxide and polytetrahydrofuran.Journal of Chromatography,552(1991)507〜516。
Figure 2016537499
典型的に、本発明に従って使用されるポリアルキレンオキシド核形成添加剤は、同条件下で測定したとき、フルオロポリマー粒子の安定化のために典型的に用いられる界面活性剤の表面張力値よりも著しく高い、水中における表面張力値を有する。
比較例−PTFE
VF2/HFPの代わりにTFEを用いたことを除いて、米国特許第8,080,621号(Amin−Sanayeiら)のカラム8、21〜34行目、並びに表1及び2に記載されている実施例の第1のセットの教示に従って、一連の比較例を表B及びCに列挙する。これら比較例の結果は、PTFEを作製するためにフルオロモノマーとしてTFEを用いて著しい量の分散液を形成することはできないが、その代わり、プロセスから、廃棄物として処分すべき未分散ポリマー(凝塊)が大量に生成されることを示す。
2枚の撹拌羽根を備えた、12リットルの、水平に配置された、ジャケット付のステンレススチールオートクレーブに、6560グラムの脱イオンし、脱気した水を添加する。そのオートクレーブに、表B及びCに報告したように、水性媒体中に様々な量の様々なポリアルキレンオキシドを含有する500グラムの脱イオンし、脱気した水を更に添加する。オートクレーブを窒素で310kPa(30psig)に上げ、次いで、排気する。オートクレーブを、窒素で加圧し排気することを2回行う。次いで、合計3回、TFEを用いて、310kPa(30psig)に昇圧し大気圧まで排気することによって、オートクレーブをパージする。アジテータ速度を、65RPMに設定し、反応器を90℃に加熱する。506グラムのTFEを反応器に充填し、反応器の圧力を2.86MPa(400psig)にする。表Bに報告したように実施例B1〜B4については、時間0の時点で、脱イオン水1リットル当たり10グラムの過硫酸アンモニウム(APS)を含有する開始剤溶液の量を、80mL/分で反応器に予め入れておき;表Cに報告したように実施例C1〜C4については、脱イオン水1リットル当たり10グラムの過硫酸カリウム(KPS)及び10グラムの酢酸ナトリウムを含有する開始剤溶液の量を、80mL/分で反応器に予め入れておく。次いで、重合中、開始剤溶液を2mL/分で添加する。表B及びCに報告したように各実施例についてのキックオフ時間(KO時間)は、開始剤の注入開始時から、開始剤溶液の注入中に観察される最高圧から反応器の圧力が69kPa(10psi)低下するときまでの時間である。オートクレーブの圧力をTFEで2.86MPa(400psig)に戻し、重合の間中その圧力で維持する。各表においてバッチ時間として報告されるキックオフからの指定時間後、重合を停止させる。比較例B1〜B3については、TFEの供給量が0グラム/時に低下したので、重合が停止した。比較例B4については、過剰の未分散ポリマーの結果としての蒸気相重合を示すTFE供給量の突然の増加により、重合を停止させた。TFEの量は、バッチサイズとして報告し、反応器に添加された開始剤溶液の量も報告する。アジテータを停止させ、反応器を大気圧まで排気し、分散液を排出させる。冷却したら、分散液を濾過して未分散ポリマーを除去する。反応器を開け、全ての付着ポリマーを反応器から除去する。反応器の掃除物を濾過した未分散ポリマーと合わせる。このようにして未分散ポリマー(凝塊)総量を求め、表B及びCに報告する。分散PTFE粒子を有する分散液の固形分含量も報告する。
重合プロセスの生産性の1つの尺度は、重合反応の空時収量(STY)である。STYでは、空間は反応器の体積であり、時間は重合反応のキックオフからその完了までの時間であり、収量は形成された分散ポリマーの重量である。比較例のSTYは、分散液が形成されなかった場合0であるか、又は少量の分散液が形成された場合極めて低い。
Figure 2016537499
*未分散ポリマー総量は、同伴水のため、バッチサイズよりも多い。
Figure 2016537499
*未分散ポリマー総量は、同伴水のため、バッチサイズよりも多い。
(実施例1)
核形成添加剤として様々なポリアルキレンオキシドを用いて重合されるPTFE
本発明に従って、下記手順を用いる一連の実施例を表D−1及びD−2に列挙する。これら実施例の結果は、TFEモノマーを重合させて、良好な固形分含量を有すると共に、廃棄物として処分すべき未分散ポリマー(凝塊)を少量しか含まないPTFE分散液を形成する能力を示す。
2枚の撹拌羽根を備えた、12リットルの、水平に配置された、ジャケット付のステンレススチールオートクレーブに、5200グラムの脱イオンし、脱気した水及び250グラムの液体ワックス(Petro−Canada Lubricants,Inc.によって製造されているPurity(登録商標)FG WO White Mineral Oil 68)を添加する。オートクレーブに、表D−1に示す通りの量及び種類の核形成添加剤を含有する500グラムの脱イオンし、脱気した水を更に添加する。オートクレーブを密閉し、排気する。オートクレーブを窒素で310kPa(30psig)に上げ、次いで排気する。この加圧及び排気サイクルを合計3回実施する。次いで、オートクレーブをTFEで310kPa(30psig)に昇圧し、大気圧まで排気することによって、合計3回パージする。アジテータ速度を65RPMに設定し、反応器を90℃に加熱する。反応器の内容物が90℃に達したとき、表D−1に示す過硫酸アンモニウム(APS)の量を含有する開始剤溶液30mLを添加する。約25分間かけて、TFEを反応器に充填し、反応器の圧力を2.86MPa(400psig)にする。時間0の時点で、8.167グラムの二コハク酸過酸化物、0.167グラムの過硫酸アンモニウム、及び488.3グラムの脱イオン水で構成される開始剤溶液150mLを、80mL/分の速度で反応器に予め入れておく。反応器の圧力が、開始剤溶液の注入中に観察される最高圧から69kPa(10psi)低下した後、反応が開始したとみなす。開始剤溶液の注入開始から重合の開始までの時間をキックオフ時間(KO時間)として記録し、表D−1に示す。オートクレーブの圧力をTFEで2.86MPa(400psig)に戻し、重合の間中その圧力で維持する。キックオフから100グラムのTFEを供給した後、水溶液100グラム当たり、1.44グラムの炭化水素安定化界面活性剤としてのSDS及び0.022グラムの硫酸鉄七水和物を含有する界面活性剤溶液を、重合実験(run)が終了するまで又は400mLの溶液がポンプ注入されるまで、4mL/分の速度で反応器にポンプ注入する。水性媒体への安定化界面活性剤添加を開始する際の遅延は、1.7重量%のPTFE濃度に対応する。3100グラムのTFEが反応器に添加された後、キックオフからの時間をバッチ時間として記録し(表D−1を参照)、アジテータを停止させ、反応器を大気圧まで排気し、得られたPTFE分散液を排出させる。冷却したら、液体ワックスをPTFE分散液から分離し、分散液を濾過して未分散ポリマーを除去する。反応器を開け、全ての付着ポリマーを反応器から除去する。反応器の掃除物を、濾過した未分散ポリマーと合わせ、空気をパージしながら110℃の真空オーブン内で乾燥させる。未分散ポリマー(凝塊)総量の尺度を得るために、ポリマーを遠心分離し、紙タオルでポリマーを吸い取ることによって、このポリマーに付着している液体ワックスを更に除去する。得られた乾燥未分散ポリマー総量を表D−2に示す。
このようにして生成されたPTFE粒子の分散液は、表D−2に示す体積平均粒径Dv(50)及び表D−1に示す固形分含量を有する。重合中に水性媒体に添加されるSDSの総量は、生成されたPTFEの重量に基づいてppmで表される。
空時収量(STY)は、重合時間1時間当たり、反応器体積1リットルあたりに生成されるポリマーのグラムとして表される反応器の生産性の尺度である。ポリマー上のSDS及びSTYの値を表D−2に示す。
分散液を約10重量%固形分に希釈し、20重量%炭酸アンモニウム水溶液を約10体積%添加し、次いで、ポリマーが水から完全に分離するまで激しく撹拌することによって、PTFE粒子の分散液を凝固させる。PTFEを110℃の真空オーブン内で12時間乾燥させる。示差走査熱量計(DSC)によって1回目の加熱時に測定したときのPTFEの融点を表D−2に示す。
Figure 2016537499
Figure 2016537499
(実施例2)
核形成添加剤としてPEG 600を用いて重合されるPFA
2枚の撹拌羽根を備えた、12リットルの、水平に配置された、ジャケット付のステンレススチールオートクレーブに、6500グラムの脱イオンし、脱気した水を添加する。オートクレーブに、0.0054グラムのポリエチレングリコール600(Sigma Aldrich)及び0.3グラムの亜硫酸ナトリウムを含有する脱イオンし、脱気した水500グラムを更に添加する。オートクレーブを密閉し、真空下に置く。オートクレーブを窒素で310kPa(30psig)に上げ、次いで、排気する。オートクレーブを、窒素で加圧し排気することを2回行う。撹拌を開始し、アジテータ速度を70RPMに設定する。165mLのPPVE及び0.1グラムのエタンを反応器に添加する。水1リットル当たり4.0グラムの過硫酸アンモニウム(APS)を含有する開始剤溶液5mLを反応器に添加する。反応器を80℃に加熱し、次いで、約25分間かけて、545グラムのTFEを反応器に充填し、反応器の圧力を2.86MPa(400psig)にする。時間0の時点で、水1リットル当たり4.0グラムの過硫酸アンモニウム(APS)を含有する開始剤溶液20mLを60mL/分で反応器に入れ、次いで重合実験が終了するまで1mL/分で連続的にその開始剤をポンプ注入する。キックオフは、反応器の圧力が、開始剤溶液の注入中に観察される最高圧から69kPa(10psi)低下したときであり、開始剤の注入開始時から1.5分間後に生じる。オートクレーブの圧力をTFEで2.86MPa(400psig)に戻し、重合の間中その圧力で維持する。キックオフから400グラムのTFEが供給された後、安定化界面活性剤としての脱イオンし、脱気水した100グラム当たり1.0グラムのドデシル硫酸ナトリウム(SDS)及び0.2グラムの亜硫酸ナトリウムを含有する界面活性剤溶液を、キックオフから700グラムのTFEが供給されるまで、0.4mL/分(0.02グラム/L−hrのSDS)の速度で、次いで、キックオフから950グラムのTFEが供給されるまで、0.7mL/分(0.035グラム/L−hrのSDS)の速度で、次いで、キックオフから1400グラムのTFEが供給されるまで、1.0mL/分(0.05グラム/L−hrのSDS)の速度で、次いで、キックオフから1900グラムのTFEが供給されるまで、1.3mL/分(0.065グラム/L−hrのSDS)の速度で、次いで、キックオフから2400グラムのTFEが供給されるまで、1.6mL/分(0.08グラム/L−hrのSDS)の速度で、次いで、反応が終了するまで、1.9mL/分(0.095グラム/L−hrのSDS)の速度で反応器にポンプ注入する。水性媒体への安定化界面活性剤の添加を開始する際の遅延は、水性媒体中5.4重量%のPFA濃度に対応する。時間遅延は、16分である。キックオフから149分後、2500グラムのTFE及び162mLの界面活性剤溶液を反応器に添加した。アジテータを停止させ、反応器を大気圧まで排気し、分散液を排出させる。水性媒体中固形分含量26.3重量%及び未処理分散物粒径154nmの9.7Kgの水性分散液が生成される。チーズクロスで分散液を濾過することから、及び反応器を洗浄することから得られる未分散ポリマーを真空オーブン内で乾燥させ、315グラム(12重量%)と測定される。分散液サンプルを冷凍し、次いで、解凍、濾過、洗浄、及び乾燥させることによって、PFAポリマーを単離する。ポリマーは、FTIRによって測定したとき、4.3重量%のPPVEを含有し、7.9グラム/10分のMFRを有する。空時収量(STY)は、85.8g/L−hrである。
(実施例3)
核形成添加剤としてPPG P400を用いて重合されるPFA
500グラムの脱気水が、核形成添加剤としての0.0036グラムのポリプロピレングリコールP400(Sigma Aldrich)及び0.3グラムの亜硫酸ナトリウムを含有することを除いて、上記実施例2と同条件下でPFAを生成する。キックオフ時間は、2.6分であり、バッチ時間は、143分であり、156mLの界面活性剤溶液を反応器に添加する。固形分含量26.7重量%及び未処理分散物粒径151nmの9.6kgの水性分散液が生成される。チーズクロスで分散液を濾過することから、及び反応器を洗浄することから得られる未分散ポリマーを真空オーブン内で乾燥させ、394グラムと測定された。単離されたポリマーは、FTIRによって測定したとき、4.3重量%のPPVEを含有し、9.3グラム/10分のMFRを有する。水性媒体への安定化界面活性剤の添加を開始する際の遅延は、5.4重量%のPFA濃度に対応する。空時収量(STY)は、89.7g/L−hrである。
(実施例4)
核形成添加剤としてポリアルキレンオキシドのブレンドを用いて重合されるPTFE
2枚の撹拌羽根を備えた、12リットルの、水平に配置された、ジャケット付のステンレススチールオートクレーブに、5200グラムの脱イオンし、脱気した水及び250グラムのPurity FG mineral oil 68、液体ワックスを添加する。オートクレーブに、0.120グラムのポリエチレングリコールP400(Sigma Aldrich)及び0.03グラムのポリプロピレングリコールP1200(Sigma Aldrich)を含有する脱イオンし、脱気した水500グラムを更に添加する。この界面活性剤ブレンドの表面張力は、45.60である(1000ppmのブレンドについての濃度で水中4:1比)。オートクレーブを密閉し、真空下に置く。オートクレーブを窒素で310kPa(30psig)に上げ、排気する。この加圧及び排気サイクルを合計3回実施する。次いで、オートクレーブをTFEで310kPa(30psig)に昇圧し、大気圧まで排気することによって、合計3回パージする。アジテータ速度を65RPMに設定し、反応器を90℃に加熱する。水1リットル当たり1.0グラムの過硫酸アンモニウム(APS)を含有する開始剤溶液120mLを反応器に添加する。約25分間かけて、628グラムのTFEを反応器に充填し、反応器の圧力を2.86MPa(400psig)にする。時間0の時点で、8.167グラムの二コハク酸過酸化物、0.167グラムの過硫酸アンモニウム、及び488.3グラムの脱イオン水で構成される開始剤溶液150mLを、80mL/分で反応器に入れる。開始剤の注入開始時から5.1分間後、反応器の圧力が、開始剤溶液の注入中に観察される最高圧から69kPa(10psi)低下し、これをキックオフ時間として記録する。オートクレーブの圧力をTFEで2.86MPa(400psig)に戻し、重合の間中その圧力で維持する。キックオフから100グラムのTFEを供給した後、水100グラム当たり、炭化水素安定化界面活性剤としての1.44グラムのSDS及び0.022グラムの硫酸鉄七水和物を、400mLの溶液がポンプ注入されるまで、4mL/分の速度で反応器にポンプ注入する。水性媒体への安定化界面活性剤添加を開始する際の遅延は、1.7重量%のPTFE濃度に対応する。キックオフから119分後、3100グラムのTFEを反応器に添加した。アジテータを停止させ、反応器を大気圧まで排気し、得られたPTFE分散液を排出する。冷却したら、液体ワックスを分散液から分離し、分散液を濾過して未分散ポリマーを除去する。反応器を開け、全ての付着ポリマーを反応器から除去する。反応器の掃除物を、濾過した未分散ポリマーと合わせ、空気をパージしながら110℃の真空オーブン内で乾燥させる。未分散ポリマー(凝塊)の総量の測定を得るために、ポリマーを遠心分離し、紙タオルでポリマーを吸い取ることによって、このポリマーに付着している液体ワックスを更に除去する。このようにして凝塊総量は17.9グラムであると求められる。回収液体ワックス総量は、181.6グラムである。3346グラムの分散PTFE粒子は、34.28%の水性媒体中固形分含量及び176nmの体積平均粒径Dv(50)を与える。水性媒体に添加されるSDSの総量は、PTFE粒子の重量に基づいて1720ppmである。空時収量(STY)は、140.7g/L−hrである。分散液を約10重量%固形分に希釈し、10mLの20%炭酸アンモニウム水溶液を添加し、次いで、ポリマーが水から完全に分離するまで激しく撹拌することによって、PTFE粒子の分散液を凝固させる。PTFEを110℃の真空オーブン内で12時間乾燥させる。1回目の加熱時に示差走査熱量計(DSC)によって測定したときのPTFEの融点は、336.6℃である。
(実施例5)
核形成添加剤としてポリアルキレンオキシド及び非イオン性界面活性剤を用いて重合されるPTFE
2枚の撹拌羽根を備えた、12リットルの、水平に配置された、ジャケット付のステンレススチールオートクレーブに、5200グラムの脱イオンし、脱気した水及び250グラムのPurity FG mineral oil 68、液体ワックスを添加する。オートクレーブに、0.120グラムのポリプロピレングリコールP400及び0.02グラムのTergitol(商標)TMN−6としてDow Chemicalによって販売されている分枝状二級アルコールエトキシレート非イオン性界面活性剤(安定化界面活性剤に既に記載)を含有する脱イオンし、脱気した水500グラムを更に添加する。オートクレーブを密閉し、真空下に置く。オートクレーブを窒素で310kPa(30psig)に上げ、排気する。この加圧及び排気サイクルを合計3回実施する。次いで、オートクレーブをTFEで310kPa(30psig)に昇圧し、大気圧まで排気することによって、合計3回パージする。アジテータ速度を65RPMに設定し、反応器を90℃に加熱する。水1リットル当たり1.0グラムの過硫酸アンモニウム(APS)を含有する開始剤溶液210mLを反応器に添加する。約25分間かけて、642グラムのTFEを反応器に充填し、反応器の圧力を2.86MPa(400psig)にする。時間0の時点で、8.167グラムの二コハク酸過酸化物、0.167グラムの過硫酸アンモニウム、及び488.3グラムの脱イオン水で構成される開始剤溶液150mLを、80mL/分で反応器に予め充填しておく。開始剤の注入開始時から4.1分間後、開始剤溶液の注入中に観察される最高圧から反応器の圧力が69kPa(10psi)低下し、これをキックオフ時間として記録する。オートクレーブの圧力をTFEで2.86MPa(400psig)に戻し、重合の間中その圧力で維持する。キックオフから100グラムのTFEを供給した後、水100グラム当たり、炭化水素安定化界面活性剤としての1.44グラムのSDS及び0.022グラムの硫酸鉄七水和物を、400mLの溶液がポンプ注入されるまで、4mL/分の速度で反応器にポンプ注入する。水性媒体への安定化界面活性剤添加を開始する際の遅延は、1.7重量%のPTFE濃度に対応する。キックオフから110分後、3100グラムのTFEを反応器に添加した。アジテータを停止させ、反応器を大気圧まで排気し、得られたPTFE分散液を排出する。冷却したら、液体ワックスを分散液から分離し、分散液を濾過して未分散ポリマーを除去する。反応器を開け、全ての付着ポリマーを反応器から除去する。反応器の掃除物を、濾過した未分散ポリマーと合わせ、空気をパージしながら110℃の真空オーブン内で乾燥させる。未分散ポリマー(凝塊)総量の尺度を得るために、ポリマーを遠心分離し、紙タオルでポリマーを吸い取ることによって、このポリマーに付着している液体ワックスを更に除去する。このようにして凝塊総量は22.0グラムであると求められる。回収液体ワックス総量は、191.6グラムである。3279グラムの分散PTFE粒子は、33.63%の水性媒体中固形分含量及び169nmの体積平均粒径Dv(50)を与える。水性媒体に添加されるSDSの総量は、PTFE粒子の重量に基づいて1745ppmである。空時収量(STY)は、148.6g/L−hrである。分散液を約10重量%固形分に希釈し、10mLの20%炭酸アンモニウム水溶液を添加し、次いで、ポリマーが水から完全に分離するまで激しく撹拌することによって、PTFE粒子の分散液を凝固させる。PTFEを110℃の真空オーブン内で12時間乾燥させる。1回目の加熱時に示差走査熱量計(DSC)によって測定したときのPTFEの融点は、336.6℃である。

Claims (18)

  1. フルオロモノマーを重合させて、フルオロポリマー粒子の水性分散液を形成するプロセスであって、
    (a)重合反応器内に水性媒体を提供することと、
    (b)前記水性媒体中の水に基づいて約0.1ppm〜約50ppmの量で、約50〜約2000の数平均分子量を有するポリアルキレンオキシドを含む核形成添加剤を前記水性媒体に添加することと、
    (c)前記核形成添加剤を酸化剤に曝露させて、前記水性媒体において親油性核形成部位の分散液を形成することと、
    (d)フルオロモノマーを添加することによって前記反応器を加圧することと、
    (e)重合開始剤を前記水性媒体に添加して、前記フルオロモノマーの前記重合反応を生じさせ、前記水性媒体中に分散しているフルオロポリマー粒子を形成すること、とを含む、プロセス。
  2. 前記核形成添加剤が、約100〜約1500の数平均分子量を有する、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記核形成添加剤が、式:
    X−[O−R1n−O−Y
    (式中、R1は、1〜4個の炭素原子を有する分枝状又は非分枝状のアルキレン基であり、X及びYは、独立して、水素、1〜5個の炭素原子を有するアルキル、アクリレート、及びメタクリレートから選択され、nは、1〜50である。)の化合物である、請求項1又は2に記載のプロセス。
  4. 前記プロセスが、ペルフルオロポリマー粒子の分散液を生成する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のプロセス。
  5. 前記ペルフルオロポリマー粒子の前記ペルフルオロポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン、変性ポリテトラフルオロエチレン、及び40〜99モル%のテトラフルオロエチレン単位と1〜60モル%の少なくとも1つの他のフルオロモノマーとを含む溶融加工性コポリマーからなる群から選択される、請求項4に記載のプロセス。
  6. 前記核形成添加剤を酸化剤に曝露させる前又は曝露中に、前記水性媒体に水溶性無機塩を添加することを更に含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のプロセス。
  7. 前記水溶性無機塩が、亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸アンモニウムから選択される、請求項6に記載のプロセス。
  8. 前記核形成添加剤が、前記水性媒体中の水に基づいて、約0.1ppm〜約50ppmの量の炭化水素含有界面活性剤を更に含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のプロセス。
  9. 前記炭化水素含有界面活性剤が、炭化水素界面活性剤である、請求項8に記載のプロセス。
  10. 前記水性媒体に安定化界面活性剤を添加して前記フルオロポリマー粒子の分散液を安定化させることを更に含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のプロセス。
  11. 前記安定化界面活性剤が、炭化水素含有界面活性剤である、請求項10に記載のプロセス。
  12. 前記安定化界面活性剤が、炭化水素界面活性剤である、請求項11に記載のプロセス。
  13. 前記安定化界面活性剤の添加が、重合反応が開始した後まで遅延されている、請求項11又は12に記載のプロセス。
  14. 前記水性媒体中の前記フルオロポリマー粒子の濃度が少なくとも約0.6重量%になった後まで、前記安定化界面活性剤の添加が遅延されている、請求項11、12、又は13に記載のプロセス。
  15. 前記安定化界面活性剤は、重合反応が実行されるにつれて経時的に添加される、請求項11、12、13、又は14に記載のプロセス。
  16. ハロゲン含有界面活性剤が前記水性媒体に加えられない、請求項1〜15のいずれか一項に記載のプロセス。
  17. 前記ポリアルキレンオキシドが、1000ppmの濃度で約40ダイン/cmを超える水中における表面張力を有する、請求項1〜16のいずれか一項に記載のプロセス。
  18. 前記酸化剤が、重合開始剤である、請求項1〜17のいずれか一項に記載のプロセス。
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