[go: up one dir, main page]

JP2016527542A - 短いデータネットワークのための光ファイバ用の被覆 - Google Patents

短いデータネットワークのための光ファイバ用の被覆 Download PDF

Info

Publication number
JP2016527542A
JP2016527542A JP2016521837A JP2016521837A JP2016527542A JP 2016527542 A JP2016527542 A JP 2016527542A JP 2016521837 A JP2016521837 A JP 2016521837A JP 2016521837 A JP2016521837 A JP 2016521837A JP 2016527542 A JP2016527542 A JP 2016527542A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mpa
hybrid
acrylate
composition
hybrid cladding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016521837A
Other languages
English (en)
Inventor
チエン,チング−キー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Corning Inc
Original Assignee
Corning Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Corning Inc filed Critical Corning Inc
Publication of JP2016527542A publication Critical patent/JP2016527542A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/02033Core or cladding made from organic material, e.g. polymeric material
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
    • C03C25/10Coating
    • C03C25/104Coating to obtain optical fibres
    • C03C25/105Organic claddings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D133/00Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides, or nitriles thereof; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D133/04Homopolymers or copolymers of esters
    • C09D133/14Homopolymers or copolymers of esters of esters containing halogen, nitrogen, sulfur or oxygen atoms in addition to the carboxy oxygen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D4/00Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, based on organic non-macromolecular compounds having at least one polymerisable carbon-to-carbon unsaturated bond ; Coating compositions, based on monomers of macromolecular compounds of groups C09D183/00 - C09D183/16
    • C09D4/06Organic non-macromolecular compounds having at least one polymerisable carbon-to-carbon unsaturated bond in combination with a macromolecular compound other than an unsaturated polymer of groups C09D159/00 - C09D187/00
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/04Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics
    • G02B1/045Light guides
    • G02B1/048Light guides characterised by the cladding material
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/02395Glass optical fibre with a protective coating, e.g. two layer polymer coating deposited directly on a silica cladding surface during fibre manufacture

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

短いデータネットワークで用いられる光ファイバ用のハイブリッドクラッドである。このハイブリッドクラッドは、ガラス導波路ファイバを囲んでおり、一次被覆によって囲まれている。このハイブリッドクラッドは、一次被覆への接着性が低い。この低い接着性により、ハイブリッドクラッドを損傷せず、且つ、ハイブリッドクラッドの表面に一次被覆の残渣を残さずに、ハイブリッドクラッドから一次被覆を剥離することが可能になる。ハイブリッドクラッドは、放射線硬化性官能基を含むモノマーと、滑り成分と、光開始剤とを含む組成物を硬化させて形成され得る。放射線硬化性官能基は、(メタ)アクリレート基であってもよい。滑り成分は、シリコン又はシリコーンを含んでもよく、更に、放射線硬化性官能基を含んでもよい。シリコーンジ(メタ)アクリレートは例示的な滑り成分である。

Description

優先権の主張
本願は、合衆国法典第35巻第119条に基づき、2013年6月24日に出願された米国仮特許出願第61/838386号による優先権を主張するものであり、その内容に依拠すると共に、その全体を参照して本明細書に組み込む。
本開示は、光ファイバ用の被覆に関する。より具体的には、本開示は、短いデータネットワークにおける、押し込められた非常に応力のかかる構成で用いられる光ファイバ用の被覆に関する。最も具体的には、本開示は、コネクタおよびカプラーとの統合のためにきれいに剥離可能な、短いデータネットワークの光ファイバ用の被覆に関する。
短いデータネットワークは、光ファイバの新たな機会を秘めた分野を示している。短いデータネットワークでは、コンポーネント間の相互接続距離が短く、相互接続のためには、空間的制約により、曲げられた、またはきつく押し込められた構成を必要とするのが一般的である。民生用電子機器の用途においては、例えば、装置を意図された目的で使用中の少なくとも短い期間にわたって、相互接続は極端にきつく曲げられ得る(例えば、半径3mm以下)。電子装置およびデータネットワークがますます小型化するにつれ、ますます要求が厳しくなる条件下で機能できる相互接続技術に対する市場の要求は増大し続けている。
従来、短いデータネットワークに光ファイバを適合させることは、押し込められた、または曲げられた構成で設置された際に光ファイバ内で生じる内部応力に関連する疲労に起因して、制限されていた。短いデータネットワークにおける光ファイバの用途を広げるために、非常に応力がかかる構成で用いられた場合にも、疲労に耐え性能が維持されるファイバを開発する必要がある。
光ファイバの耐疲労性を高めるための1つの戦略が、特許文献1において提案されている。この特許出願では、耐疲労性を向上させるための被覆ファイバの設計に、内側被覆層が含まれている。この内側の被覆はハイブリッドクラッドとして機能し、ガラスクラッドと中間(一次)被覆との間に配置されている。このハイブリッドクラッドは、約20μm以下の厚さを有し、光硬化性塩基組成物および光酸発生化合物を含む組成物を硬化させることによって形成されている。光硬化性塩基組成物は、一般的に、アクリレートモノマーおよび/またはオリゴマーを含む。光酸発生化合物は、塩基組成物を硬化させるために用いられる放射線の存在下で反応して、酸性のフラグメントを放出し、これにより、ハイブリッドクラッドを生成するためのプロセスの化学が変わり、ファイバの動的な耐疲労性が顕著に向上した。
短いデータネットワークに適したファイバは、耐疲労性に加えて、ファイバを、装置内のコンポーネント間またはネットワーク内の装置間の相互接続を形成するのに必要なカプラーおよびコネクタにつなぐための標準的なファイバ組立プロセスに適したものである必要がある。ファイバ組立プロセスの最初の工程は、一次被覆および二次被覆を熱によって剥離することである。標準的な剥離処理において到達する温度は150℃〜200℃になり得る。耐疲労性を向上させるための戦略としてハイブリッドクラッドを実装するには、ハイブリッドクラッドは、標準的な熱による剥離処理に適合しなければならない。ハイブリッドクラッドを損傷したり、ハイブリッドクラッド上に一次被覆の残渣を残したりすることなく、ハイブリッドクラッドから一次被覆を剥離できなければならない。剥離作業中にハイブリッドクラッドが損傷されたり、ハイブリッドクラッド上に一次被覆の残渣が残ったりすると、(1)剥離されたファイバをフェルールに挿入すること、および(2)剥離されたファイバにコネクタを取り付けることが困難になる。また、ハイブリッドクラッドは、慣用の剥離温度において安定でなければならない。現在、短いデータネットワークで用いられている光ファイバは、剥離特性が悪い。従来の剥離処理に適合する、短いデータネットワークに必要な耐疲労性を有する光ファイバを開発する必要性が残っている。
米国特許出願公開第2013/0300367号明細書
本開示は、優れた耐疲労性と、従来の剥離処理に対する優れた適合性とを有する光ファイバを提供する。このファイバは、ガラスのコアと、ガラスのクラッドと、ハイブリッドクラッドとを含み得る。このファイバは、任意に、一次被覆および二次被覆を更に含み得る。ハイブリッドクラッドと一次被覆との接着強さは、従来の剥離温度で一次被覆をきれいに剥離することを可能にするよう制御され得る。また、ハイブリッドクラッドは、高い熱安定性、高いガラス転移温度(T)、および慣用の剥離温度における高い弾性率を有し得る。
ハイブリッドクラッドは、モノマーと、オリゴマーと、光開始剤と、滑り成分とを含み得る組成物を硬化させることによって形成され得る。上記組成物は、光酸発生化合物も含み得る。上記モノマーは単官能または多官能であり得る。モノマーは放射線硬化性官能基を含み得る。モノマーの放射線硬化性官能基は(メタ)アクリレート基を含み得る。上記オリゴマーは単官能または多官能であり得る。オリゴマーは放射線硬化性官能基を含み得る。オリゴマーの放射線硬化性官能基は(メタ)アクリレート基を含み得る。オリゴマーはウレタン結合またはウレア結合を含み得る。
上記滑り成分は、シリコーン化合物、または1以上の放射線硬化性官能基を有するシリコーン化合物を含み得る。滑り成分は、シリコーン(メタ)アクリレート化合物、シリコーンジ(メタ)アクリレート化合物、シリコーントリ(メタ)アクリレート化合物、またはシリコーンテトラ(メタ)アクリレート化合物を含み得る。滑り成分は、ハイブリッドクラッドと一次被覆との接着強さに影響し得る。滑り成分は、ハイブリッドクラッドから一次被覆をきれいに剥離することを可能にするよう接着強さを調整し得る。
上記滑り成分は、ハイブリッドクラッドを形成するために用いられる組成物中に、1重量%〜30重量%、5重量%〜15重量%、8重量%〜12重量%、または約10重量%の量で存在し得る。
ハイブリッドクラッドが、それを囲む一次被覆および/または二次被覆と共に用いられる場合には、ハイブリッドクラッドは少なくとも2.5μm、少なくとも5μm、少なくとも10μm、少なくとも15μm、少なくとも20μm、少なくとも25μm、2.5μm〜30μm、5μm〜25μm、10μm〜20μm、または5μm〜15μmの厚さまたは径方向の厚さを有し得る。
一次被覆または二次被覆が存在せずに、ハイブリッドクラッドがファイバの外側層として用いられる場合には、ハイブリッドクラッドは、ガラスのクラッドに直接接触し、少なくとも150μmの外径を有するファイバを提供するために少なくとも75μmの外半径まで延在し得るか、少なくとも180μmの外径を有するファイバを提供するために少なくとも90μmの外半径まで延在し得るか、少なくとも200μmの外径を有するファイバを提供するために少なくとも100μmの外半径まで延在し得るか、少なくとも245μmの外径を有するファイバを提供するために少なくとも122.5μmの外半径まで延在し得るか、または200μm〜245μmの外径を有するファイバを提供するために100μm〜122.5μmの外半径まで延在し得る。
ハイブリッドクラッドは、高い熱安定性を有し得ると共に、剥離作業中に損傷されず無傷のままであるように、慣用の剥離温度で十分に高い弾性率を維持し得る。ハイブリッドクラッドは、光ファイバの一般的な動作環境の条件において剛性のまま保護機能を提供するよう、十分に高いガラス転移温度を有し得る。
ハイブリッドクラッドは、25℃で少なくとも1500MPa、少なくとも1800MPa、少なくとも2100MPa、少なくとも2400MPa、少なくとも2700MPa、少なくとも3000MPa、1800MPa〜3300MPa、または2100MPa〜3000MPaのヤング率を有し得る。
ハイブリッドクラッドは、25℃で少なくとも1200MPa、少なくとも1500MPa、少なくとも1800MPa、少なくとも2100MPa、少なくとも2400MPa、少なくとも2700MPa、少なくとも3000MPa、少なくとも3300MPa、1300MPa〜3500MPa、1300MPa〜3000MPa、1300MPa〜2500MPa、2100MPa〜3200MPa、または2200MPa〜2800MPaの弾性率を有し得る。
ハイブリッドクラッドは、100℃で少なくとも300MPa、少なくとも500MPa、少なくとも700MPa、少なくとも900MPa、少なくとも1200MPa、少なくとも1500MPa、少なくとも1800MPa、少なくとも2100MPa、300MPa〜2500MPa、400MPa〜2000MPa、または500MPa〜1700MPaの弾性率を有し得る。
ハイブリッドクラッドは、150℃で少なくとも100MPa、少なくとも200MPa、少なくとも300MPa、少なくとも400MPa、少なくとも500MPa、少なくとも1000MPa、少なくとも1500MPa、少なくとも2000MPa、100MPa〜2500MPa、300MPa〜1500MPa、または500MPa〜1000MPaの弾性率を有し得る。
ハイブリッドクラッドは、200℃で少なくとも50MPa、少なくとも100MPa、少なくとも150MPa、少なくとも200MPa、少なくとも250MPa、少なくとも300MPa、少なくとも500MPa、少なくとも1000MPa、50MPa〜2000MPa、100MPa〜1000MPa、150MPa〜800MPa、または150MPa〜500MPaの弾性率を有し得る。
ハイブリッドクラッドは、少なくとも40℃、少なくとも50℃、少なくとも60℃、少なくとも70℃、少なくとも80℃、少なくとも85℃、少なくとも90℃、少なくとも95℃、少なくとも100℃、または少なくとも105℃のガラス転移温度を有し得る。
ハイブリッドクラッドの熱安定性は、高温に晒された際にハイブリッドクラッドに生じる重量損失によって評価され得る。ハイブリッドクラッドが空気中で周囲温度から700℃まで10℃/分の割合で加熱されるTGA実験における測定では、本開示のハイブリッドクラッドの重量損失は、高々330℃までの温度、高々345℃までの温度、または高々360℃までの温度で10%以下であり得る。ハイブリッドクラッドが空気中で周囲温度から700℃まで10℃/分の割合で加熱されるTGA実験における測定では、本開示のハイブリッドクラッドの重量損失は、高々360℃までの温度、高々380℃までの温度、または高々400℃までの温度で20%以下であり得る。ハイブリッドクラッドが空気中で周囲温度から700℃まで10℃/分の割合で加熱されるTGA実験における測定では、本開示のハイブリッドクラッドの重量損失は、高々380℃までの温度、高々400℃までの温度、または高々420℃までの温度で30%以下であり得る。ハイブリッドクラッドの重量損失は、高々330℃までの温度、高々345℃までの温度、または高々360℃までの温度で10%以下であり得る。ハイブリッドクラッドの重量損失は、高々360℃までの温度、高々380℃までの温度、または高々400℃までの温度で20%以下であり得る。ハイブリッドクラッドの重量損失は、高々380℃までの温度、高々400℃までの温度、または高々420℃までの温度で30%以下であり得る。
ハイブリッドクラッドを形成する組成物は、光酸発生化合物を含み得る。光酸発生化合物は、組成物を硬化させるために用いられる放射線に晒されると、結合開裂されて酸基を放出し得る。光酸発生化合物を用いずに形成された類似のハイブリッドクラッドと比較して、本ハイブリッドクラッドは、応力がかかる、または曲げられた構成において、ガラスファイバのより高い疲労耐性を提供し得る。
上記光酸発生化合物は、オニウム塩、ハロゲン化された二価〜七価の金属または非金属に基づくアニオンを有するオニウム塩、HFまたはFを放出するオニウム塩、フッ化(高フッ化および過フッ化を含む)トリスアルキル−またはアリールスルホニルメチドおよび対応するビスアルキル−またはアリールスルホニルイミドに基づくアニオンを有するオニウム塩、ジアリール−ジアゾニウム塩、周期表のVAおよびVB、IAおよびIB、並びにIの族のオニウム塩、ハロニウム塩、第4級アンモニウム、ホスホニウム塩およびアルソニウム塩、芳香族スルホニウム塩、スルホキソニウム塩、またはセレニウム塩であり得る。
光酸発生化合物は、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、N−オキシイミドスルホネート、ジスルホン(α,α−メチレンジスルホンおよびジスルホンヒドラジンを含む)、ジアゾスルホン、N−スルホニルオキシイミド、ニトロベンジル化合物、およびハロゲン化化合物等の非イオン性化合物であり得る。
光酸発生化合物は鉄アレーン錯体であり得る。
光酸発生化合物は、約0.1pph〜約10pph、約0.5pph〜約8pph、または約1pph〜約7pphの量で存在し得る。
一次被覆は、モノマーおよび光開始剤を含む組成物から形成され得る。一次被覆組成物はオリゴマーも含み得る。一次被覆組成物は放射線硬化性であり得る。上記モノマーおよび/またはオリゴマーは、放射線硬化性官能基を含み得る。放射線硬化性官能基はアクリレート基またはメタクリレート基であり得る。
一次被覆の外径は、約180μm、約185μm、約190μm、約195μm、または約200μmであり得る。一次被覆は、ハイブリッドクラッドより低いヤング率を有し得る。一次被覆のヤング率は、10MPa未満、5MPa未満、2.5MPa未満、または1MPa未満であり得る。
二次被覆は、モノマーおよび光開始剤を含む組成物から形成され得る。二次被覆組成物はオリゴマーも含み得る。二次被覆組成物は放射線硬化性であり得る。上記モノマーおよび/またはオリゴマーは、放射線硬化性官能基を含み得る。放射線硬化性官能基はアクリレート基またはメタクリレート基であり得る。上記モノマーおよび/またはオリゴマーは、ウレタン結合またはウレア結合を含み得る。
二次被覆の外径は、約210μm、約220μm、約230μm、約240μm、または約250μmであり得る。二次被覆のヤング率は、500MPaより高い、1000MPaより高い、1250MPaより高い、1500MPaより高い、または1750MPaより高いものであり得る。
ハイブリッドクラッドは、一次被覆より高い弾性率を有し得る。ハイブリッドクラッドは、二次被覆より低い弾性率を有し得る。
一次被覆および二次被覆は、50℃より高い、100℃より高い、150℃より高い、または200℃より高い温度で、ハイブリッドクラッドからきれいに剥離され得る。剥離は、ハイブリッドクラッドを損傷せず、且つ、ハイブリッドクラッドの表面に一次被覆または二次被覆の残渣を残さずに行われ得る。
更なる特徴および長所は、以下の詳細な説明で述べられ、その一部はその説明から当業者に自明であり、または明細書および特許請求の範囲、並びに添付の図面に記載される実施形態を実施することによって認識される。
上記の概要説明および以下の詳細説明は共に例示的なものに過ぎず、特許請求の範囲の性質および特徴の理解のための概観または枠組みを提供することを意図したものであることを理解されたい。
添付の図面は更なる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれてその一部をなすものである。図面は本開示の選択された態様を示しており、明細書と共に、本開示が包含する方法、製品、および組成物の原理および動作を説明する役割をするものである。
一例の光ファイバを断面で示す。 一例の光ファイバを断面で示す。 比較例のハイブリッドクラッド1、並びに本開示のハイブリッドクラッド6および7の弾性率の温度依存性を示す。 接着性のファイバ引抜き試験を行うための装置を示す。
本開示は、短いデータネットワークのための光ファイバを提供する。この光ファイバは、空間的に制限された、または高い応力の環境に設置されるよう構成される。設置環境は、コンピュータもしくは他の装置内、または異なる装置間であり得る。光ファイバは、コンピュータ装置もしくはデータ装置内またはそれらの装置間の装置間またはコンポーネント間の相互接続の役割をし得ると共に、装置間でデータを転送するためのリンクの役割をし得る。
光ファイバは、ガラス導波路と、ガラス導波路を囲むハイブリッドクラッドと、ハイブリッドクラッドを囲む一次被覆とを含み得る。ガラス導波路は、ガラスのクラッドによって囲まれたガラスのコアを含み得る。ハイブリッドクラッドは、ガラスのクラッドに直接接触してもよい。ハイブリッドクラッドは、一次被覆に直接接触してもよい。光ファイバは、一次被覆を囲む二次被覆を含み得る。
本開示による光ファイバの模式的な図が、図1Aおよび図1Bに断面で示されている。図1Aに示されている光ファイバ10は、ガラス導波路12と、ハイブリッドクラッド14と、一次被覆16と、二次被覆18とを含む。図1Bに示されている光ファイバ20は、ガラス導波路22と、ハイブリッドクラッド24とを含む。光ファイバ20には、一次被覆および二次被覆はなく、本発明によるハイブリッドクラッドを、ファイバの唯一の被覆として用いている。
ハイブリッドクラッドは、モノマーと、光開始剤と、滑り成分とを含み得る組成物を硬化させることによって形成され得る。ハイブリッドクラッドを形成する組成物は、本明細書においてはハイブリッドクラッド組成物と称され得る。ハイブリッドクラッド組成物は、オリゴマーおよび/または光酸発生化合物も含み得る。
本明細書において特に指定または示唆しない限り、ハイブリッドクラッド組成物、一次被覆組成物、または二次被覆組成物中の特定の成分の重量パーセント(重量%)は、光酸または添加剤を含めない硬化性二次組成物中に存在するその成分の量を指す。一般的に、モノマー、オリゴマー、滑り成分、および開始剤の重量パーセントの合計は100%である。光酸または添加剤が存在する場合には、光酸または添加剤の量は、本明細書においては、モノマー、オリゴマー、滑り成分、および開始剤を合わせた量に対するpph(parts per hundred)の単位で報告される。例えば、1pphのレベルで存在する添加剤は、モノマー、オリゴマー、および開始剤を合わせた量の100gにつき1gの量で存在する。ここで、ハイブリッドクラッド組成物の代表的なモノマー成分、オリゴマー成分、開始剤成分、滑り成分、光酸成分、および添加剤成分について説明する。
ハイブリッドクラッド組成物のモノマーは、単官能または多官能であり得る。単官能モノマーは、1つの反応性の官能基を有する。当該技術分野においては多官能(multifunctional)モノマーとも称される多官能(polyfunctional)モノマーは、2以上の反応性の官能基、3以上の反応性の官能基、または4以上の反応性の官能基を有する。反応性の官能基は、重合または架橋反応に加わることができるものであり得る。重合反応は、フリーラジカル重合反応、または付加重合反応であり得る。官能基は放射線硬化性基であり得る。官能基は(メタ)アクリレート基を含み得る。本明細書で用いる“(メタ)アクリレート”という用語は、アクリレートもしくはメタクリレート、または、多官能モノマーの場合には、アクリレート基およびメタクリレート基の組合せを意味する。
ハイブリッドクラッド組成物を硬化させると、モノマーは、少なくとも約60%の転化率、少なくとも約70%の転化率、または少なくとも約80%の転化率を達成し得る。しかし、ハイブリッドクラッド組成物には、より低い転化率を有するモノマーが含まれてもよい。より低い転化率を有するモノマーがハイブリッドクラッド組成物に導入され得る程度は、ハイブリッドクラッド組成物を硬化させることによって形成されるハイブリッドクラッドに必要な具体的な特性によって異なる。例えば、一般的に、硬化の際のモノマー転化率が高いほど、より強いハイブリッドクラッドが生じる。
ハイブリッドクラッド組成物の適切なモノマー成分としては、エチレン性不飽和化合物が挙げられる。エチレン性不飽和モノマーは、それらの架橋を可能にする様々な官能基を含み得る。エチレン性不飽和モノマーは単官能または多官能であり得る。エチレン性不飽和基は放射線硬化性であり得る。単官能エチレン性不飽和モノマーは、ハイブリッドクラッド組成物から形成されるハイブリッドクラッドが水を吸収する程度、他の被覆材料に接着する程度、または応力下での挙動の程度に影響を及ぼすために導入され得る。エチレン性不飽和モノマーの適切な官能基としては、(メタ)アクリレート、アクリルアミド、N−ビニルアミド、スチレン、ビニルエーテル、ビニルエステル、酸エステル、およびそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
例示的な単官能エチレン性不飽和モノマーとしては、ヒドロキシアルキルアクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチル−アクリレート、2−ヒドロキシプロピル−アクリレート、および2−ヒドロキシブチル−アクリレート等)、長鎖および短鎖アルキルアクリレート(例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、アミルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、イソアミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘプチルアクリレート、オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリレート、イソデシルアクリレート、ウンデシルアクリレート、ドデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、オクタデシルアクリレート、およびステアリルアクリレート等)、アミノアルキルアクリレート(例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、および7−アミノ−3,7−ジメチルオクチルアクリレート等)、アルコキシアルキルアクリレート(例えば、ブトキシエチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート(例えば、サートマー社(Sartomer Company inc.)のSR339)、およびエトキシエトキシエチルアクリレート等)、単環もしくは多環の環状芳香族もしくは非芳香族アクリレート(例えば、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジシクロペンタジエンアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、ボルニルアクリレート、イソボルニルアクリレート(例えば、サートマー社のSR423)、テトラヒドロフルフリルアクリレート(例えば、サートマー社のSR285)、カプロラクトンアクリレート(例えば、サートマー社のSR495)、およびアクリロイルモルホリン等)、アルコール系アクリレート(例えば、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、メトキシエチレングリコールアクリレート、メトキシポリプロピレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート等)、および、様々なアルコキシル化アルキルフェノールアクリレート(例えば、エトキシル化(4)ノニルフェノールアクリレート(例えば、IGMレジンス社(IGM Resins)のPhotomer(登録商標)4066)等)、アクリルアミド(例えば、ジアセトンアクリルアミド、イソブトキシメチルアクリルアミド、N,N’−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、およびt−オクチルアクリルアミド等)、ビニル化合物(例えば、N−ビニルピロリドンおよびN−ビニルカプロラクタム等)、並びに、酸エステル(例えば、マレイン酸エステルおよびフマル酸エステル等)が挙げられるが、これらに限定されない。
ハイブリッドクラッド組成物のモノマー成分は、多官能エチレン性不飽和モノマーに加えて、または多官能エチレン性不飽和モノマーを含まずに、上述の単官能エチレン性不飽和モノマーの1以上を含み得る。
適切な多官能エチレン性不飽和モノマーとしては、アルコキシル化ビスフェノールAジアクリレート(例えば、エトキシル化度が2以上、好ましくは2〜約30の範囲のエトキシル化ビスフェノールAジアクリレート(例えば、サートマー社から入手可能なSR349およびSR601、並びにIGMレジンス社から入手可能なPhotomer4025およびPhotomer4028)、およびプロポキシル化度が2以上、好ましくは2〜約30の範囲のプロポキシル化ビスフェノールAジアクリレート等)、アルコキシル化されたまたはされていないメチロールプロパンポリアクリレート(例えば、エトキシル化度が3以上、好ましくは3〜約30の範囲のエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート(例えば、IGMレジンス社のPhotomer4149、およびサートマー社のSR499)、プロポキシル化度が3以上、好ましくは3〜30の範囲のプロポキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート(例えば、IGMレジンス社のPhotomer4072、およびサートマー社のSR492)、およびジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(例えば、IGMレジンス社のPhotomer4355、およびサートマー社のSR355)等)、アルコキシル化グリセリルトリアクリレート(例えば、プロポキシル化度が3以上のプロポキシル化グリセリルトリアクリレート(例えば、IGMレジンス社のPhotomer4096、およびサートマー社のSR9020)等)、アルコキシル化されたまたはされていないエリトリトールポリアクリレート(例えば、ペンタエリトリトールテトラアクリレート(例えば、サートマー社から入手可能なSR295)、エトキシル化ペンタエリトリトールテトラアクリレート(例えば、サートマー社のSR494)、ペンタエリトリトールトリアクリレート(サートマー社のSR444)、およびジペンタエリトリトールペンタアクリレート(例えば、IGMレジンス社のPhotomer4399、およびサートマー社のSR399)等)、適切な官能性イソシアヌレートをアクリル酸またはアクリロイルクロリドと反応させることによって形成されるイソシアヌレートポリアクリレート(例えば、トリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート(例えば、サートマー社のSR368)およびトリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジアクリレート等)、アルコキシル化されたまたはされていないアルコールポリアクリレート(例えば、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(例えば、サートマー社のCD406)、およびエトキシル化度が2以上、例えば、約2〜30の範囲のエトキシル化ポリエチレングリコールジアクリレート等)、アクリレートをビスフェノールAジグリシジルエーテル等に付加することによって形成されるエポキシアクリレート(例えば、IGMレジンス社 のPhotomer3016)、並びに、単環もしくは多環の環状の芳香族もしくは非芳香族ポリアクリレート(例えば、ジシクロペンタジエンジアクリレートおよびジシクロペンタンジアクリレート等)が挙げられるが、これらに限定されない。ハイブリッドクラッド組成物のモノマー成分は、上述の多官能モノマーの1以上を含み得ると共に、1以上の単官能モノマーも含み得る。
最も適切なモノマーは、市販されているか、または当該技術分野で知られている反応スキームを用いて容易に合成される。例えば、上記に挙げた単官能モノマーの大半は、適切なアルコールまたはアミンをアクリル酸またはアクリロイルクロリドと反応させることによって合成できる。
ハイブリッドクラッド組成物のモノマー成分は、5〜97重量%、少なくとも50重量%、少なくとも70重量%、または少なくとも90重量%の量で存在し得る。モノマー成分は、2以上のモノマー、3以上のモノマー、または4以上のモノマーを含み得る。モノマーの組合せは、複数の単官能モノマー、複数の多官能モノマー、または単官能モノマーと多官能モノマーとの組合せを含み得る。
ハイブリッドクラッド組成物は、任意に、オリゴマー成分を含んでもよい。オリゴマー成分は、1以上のオリゴマー化合物を含み得る。オリゴマーが存在する場合には、ハイブリッドクラッド組成物のオリゴマーは単官能または多官能であり得る。単官能オリゴマーは、1つの反応性の官能基を有する。当該技術分野においては多官能(multifunctional)オリゴマーとも称される多官能(polyfunctional)オリゴマーは、2以上の反応性の官能基、3以上の反応性の官能基、または4以上の反応性の官能基を有する。反応性の官能基は、重合または架橋反応に加わることができるものであり得る。重合反応は、フリーラジカル重合反応、または付加重合反応であり得る。官能基は放射線硬化性基であり得る。官能基は(メタ)アクリレート基を含み得る。オリゴマーは、ウレタン結合またはウレア結合を含み得る。
ハイブリッドクラッド組成物のオリゴマー成分は、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、芳香族ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、ウレア(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステルおよびポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー、アクリル化アクリルオリゴマー、ポリブタジエン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカーボネート(メタ)アクリレートオリゴマー、並びにメラミン(メタ)アクリレートオリゴマー、またはそれらの組合せを含み得る。或いは、ハイブリッドクラッド組成物は、ウレタン基、ウレタンアクリレート化合物、ウレタンオリゴマー、またはウレタンアクリレートオリゴマーを含まなくてもよい。
オリゴマー成分は、単一の種類のオリゴマーまたは2以上のオリゴマーの組合せを含み得る。2以上のオリゴマーは、単官能オリゴマーの組合せ、多官能オリゴマーの組合せ、または単官能オリゴマーと多官能オリゴマーとの組合せであり得る。
二次組成物のオリゴマー成分は、二官能性オリゴマーを含み得る。二官能性オリゴマーは、以下の式(I)に従った構造を有し得る。
−R−[ウレタン−R−ウレタン]−R−F (I)
式中、Fは、独立して、例えばエチレン性不飽和基、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、N−ビニルアミド、スチレン、ビニルエーテル、ビニルエステル、または当該技術分野において知られている他の官能基等の反応性の官能基であってもよく、Rは、独立して、−C2−12O−、−(C2−4−O)−、−C2−12O−(C2−4−O)−、−C2−12O−(CO−C2−5O)−、または−C2−12O−(CO−C2−5NH)−を含んでもよく、nは1〜30の整数(例えば、1〜10を含む)であり、Rは、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア、またはそれらの組合せであってもよく、mは1〜10の整数(例えば、1〜5を含む)である。式(I)の構造において、ウレタン部分は、ジイソシアネートとRおよび/またはRとの反応から生じる残基であってもよい。本明細書で用いる“独立して”という用語は、各Fは他のFと異なっていても同じであってもよいことを示し、各Rについても同様である。
硬化性二次組成物のオリゴマー成分は、多官能オリゴマーを含み得る。多官能オリゴマーは、以下の式(II)、式(III)、または式(IV)に従った構造を有し得る。
マルチウレタン−(F−R−F (II)
ポリオール−[(ウレタン−R−ウレタン)−R−F (III)
マルチウレタン−(R−F (IV)
式中、Fは、独立して、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、N−ビニルアミド、スチレン、ビニルエーテル、ビニルエステル、または当該技術分野で知られている他の官能基等の1〜3個の官能基を表してもよく、Rは、−C2−12O−、−(C2−4−O)−、−C2−12O−(C2−4−O)−、−C2−12O−(CO−C2−5O)−、または−C2−12O−(CO−C2−5NH)−を含んでもよく、nは1〜10の整数(例えば、1〜5を含む)であり、Rは、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレアまたはそれらの組合せであってもよく、xは1〜10の整数(例えば、2〜5を含む)であり、mは1〜10の整数(例えば、1〜5を含む)である。式(II)の構造において、マルチウレタン(multiurethane)基は、マルチイソシアネート(multiisocyanate)とRとの反応から生じる残基であってもよい。同様に、式(III)の構造において、ウレタン基は、ジイソシアネートとRおよび/またはRとの結合に続いて生じる反応生成物であってもよい。
ウレタンオリゴマーは、脂肪族または芳香族ジイソシアネートを2個の水酸基を含むポリエーテルまたはポリエステル(最も一般的には、ポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール)と反応させることによって調製され得る。オリゴマーは、約4〜約10個のウレタン基を有し得る。オリゴマーは、高々約15,000g/molまでの分子量を有し得る。オリゴマーの分子量は、2000g/mol〜8000g/molの範囲内であり得る。
大部分が飽和され且つ大部分が非極性の脂肪族ジオールに有利になるよう極性ポリエーテルまたはポリエステルグリコールを避けること以外は類似の方法で、耐湿性オリゴマーが合成されてもよい。これらのジオールは、エーテル基またはエステル基を実質的に含まなくてもよい炭素原子数が約2〜250のアルカンまたはアルキレンジオールを含み得る。
これらの方法で調製されるオリゴマーに、例えば、合成の途中でジオールまたはポリオールをジアミンまたはポリアミンと置換することによって、ポリウレア要素を組み込んでもよい。系の耐湿性を損なうことを避けるために、合成に用いられるジアミンまたはポリアミンが十分に非極性であり且つ飽和されている限りは、二次被覆組成物にポリウレアが小さい比率で存在することが被覆性能に悪影響を及ぼすとは考えられない。
ハイブリッドクラッド組成物は、オリゴマー成分を0重量%〜90重量%、0重量%〜70重量%、0重量%〜50重量%、0重量%〜30重量%、0重量%〜20重量%、または0重量%〜10重量%の量で含み得る。
ハイブリッドクラッド組成物は、ガラスファイバに塗布された後のハイブリッドクラッド組成物の重合(硬化)を容易にするための重合開始剤も含有し得る。適切な重合開始剤としては、熱的開始剤、化学的開始剤、電子線開始剤、マイクロ波開始剤、化学線開始剤、および光開始剤が挙げられる。光開始剤は、適切な波長の放射線によって励起されると、活性化されて反応を開始する。この反応は重合反応であってもよく、モノマー、オリゴマー、および/または滑り成分に存在する放射線硬化性官能基の反応を刺激することを含み得る。多くのアクリレート系被覆処方では、周知のケトン光開始剤および/またはホスフィンオキシド添加剤等の光開始剤が用いられ得る。本発明の組成物中で光開始剤が用いられる場合には、光開始剤は、迅速な紫外線硬化を提供するのに十分な量で存在し得る。光開始剤は、約0.5重量%〜約10重量%もしくは約1.5重量%〜約7.5重量%の範囲の量で、または約3重量%の量で存在し得る。
光開始剤の量は、被覆組成物の早過ぎるゲル化を生じない妥当な硬化速度を提供するために、放射線硬化を促進するよう調整され得る。望ましい硬化速度は、被覆組成物の約90%を超える、または95%を超える硬化を生じさせるのに十分な速度であり得る。用量vs弾性率曲線の測定によれば、約75μmの被覆厚さのための硬化速度は、例えば、1.0J/cm未満または0.5J/cm未満であり得る。
適切な光開始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキシド(例えばLucirin(登録商標)TPO)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(例えばBASF社から入手可能なIrgacure(登録商標)184)、(2,6−ジエトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド(例えば、市販されている混合物では、BASF社のIrgacure1800、1850、および1700)、2,2−ジメトキシル−2−フェニルアセトフェノン(例えば、BASF社のIrgacure651)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(例えば、BASF社のIrgacure819)、(2,4,6−トリエチルベンゾイル)ジフェニルホスフィンオキシド(例えば、市販されている混合物では、BASF社のDarocur(登録商標)4265)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(例えば、市販されている混合物では、BASF社のDarocur4265)およびそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
ハイブリッドクラッド組成物の滑り成分は、シリコン、またはシリコンおよびエチレン性不飽和基、またはシリコンおよび放射線硬化性官能基、またはシリコーン化合物、または1以上のエチレン性不飽和基を有するシリコーン化合物、または1以上の放射線硬化性官能基を有するシリコーン化合物を含み得る。滑り成分は、シリコーン(メタ)アクリレート化合物、シリコーンジ(メタ)アクリレート化合物、シリコーントリ(メタ)アクリレート化合物、またはシリコーンテトラ(メタ)アクリレート化合物を含み得る。代表的な滑り成分としては、CN990(サートマー社から入手可能な、シリコーンが結合された脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー)、CN9800(サートマー社から入手可能な二官能性脂肪族シリコーンアクリレートオリゴマー)、シリコーンオイル(例えばダウ・コーニング社(Dow Corning)から入手可能なDC190)、およびシリコーンポリエーテルアクリレート(例えば、エボニック・インダストリーズ社(Evonik Industries AG)から入手可能なTego(登録商標)Rad2200N、Tego Rad2250、Tego Rad2500、Tego Rad2600およびTego Rad2700)が挙げられる。
滑り成分は、オリゴマーまたはポリマーであってもよく、疎水性であってもよく、最も一般的な例としは、シリコーン(またはポリシロキサン)、フルオロポリマー、およびポリオレフィンが挙げられる。滑り成分は、ポリエステル、ポリエーテルおよびポリカーボネートと組み合わされたシリコーン、フルオロポリマー、および/またはポリオレフィンを含み得る。滑り成分は様々な界面に対して作用するものであるが、本発明は、特に、ガラス表面の界面、特に、ハイブリッドクラッドと光ガラスファイバの外面との間のガラス−有機被覆界面に関する。滑り成分部分は、複合オリゴマー滑り成分に組み込まれた共有結合であり得る。
滑り成分部分自体は本質的にオリゴマーであり得、一方、オリゴマー滑り成分の他の成分(例えばガラス結合部分および放射線硬化性部分)はより低い分子量のものであり得るため、滑り成分部分は、オリゴマー滑り成分の重量パーセントに関して主成分であり得る。例えば、上記の3つの部分が互いに直接結合される場合には、滑り部分は、オリゴマー滑り成分の総重量の高々約95重量%までであり得る。しかし、オリゴマー骨格が存在する場合には、滑り成分は、通常、複合オリゴマーの重量の高々約85重量%までであり得る。滑り成分部分の分子量は厳密には限定されないが、一般的には、約150g/mol〜約9,500g/mol、または約400g/mol〜約4500g/molである。
滑り成分部分の分子構造については特に制限はない。滑り成分は、直鎖構造、非直鎖構造、または分岐構造を有し得る。オリゴマー滑り成分部分が存在する場合には、オリゴマー滑り成分部分は1以上の繰り返し単位を含み得る。
オリゴマーシリコーン滑り成分部分が好ましく、かなりの割合のメチル側基を有するオリゴマーシリコーンが特に好ましい。側基は、シリコーンに疎水性を与えるのが好ましい。他の好ましい側基としては、エチル、プロピル、フェニル、エトキシ、またはプロポキシが挙げられる。特に、式、“−OSi(CH−”で表されるジメチルシロキサン繰り返し単位が好ましい。
好ましい実施形態では、実質的に直鎖状のシリコーンオリゴマーの末端基の一端を放射線硬化性部分に、他端を滑り成分部分に結合可能である。そのような結合は、中間に介在する結合基を含み得る。シリコーンオリゴマーの末端基での結合が好ましいが、シリコーン部分は、オリゴマー分子の末端基以外の他の箇所で滑り成分および放射線硬化性部分と結合するよう調整することもできる。例えば、シリコーンオリゴマーの分子構造の全体にわたって、放射線硬化性部分および滑り成分部分と結合される官能基を導入してもよい。オリゴマーに導入可能な官能化シリコーンの例としては、ポリエーテル、ポリエステル、ウレタン、アミノ、およびヒドロキシルが挙げられる。
また、フッ化滑り成分からできた他のタイプの滑り成分部分を用いることもできる。適切なフッ化滑り成分の例としては、FC−430、FX−13、およびFX−189(ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチュアリング社(Minnesota Mining and Manufacturing))、Fluorolink(登録商標)E(アウジモント社(Ausimont))、並びにEM−6(エルフアトケム社(Elf Atochem))が挙げられる。
滑り成分は、ハイブリッドクラッドと一次被覆との接着強さに影響し得る。滑り成分は、ハイブリッドクラッドから一次被覆をきれいに剥離することを可能にするよう接着強さを調整し得る。滑り成分は、一次被覆に対するハイブリッドクラッドの接着性を、滑り成分を含まない組成物から形成された対応するハイブリッドクラッドの接着性と比較して低減し得る。
滑り成分は、ハイブリッドクラッドを形成するために用いられる組成物中に、1重量%〜40重量%、5重量%〜40重量%、2重量%〜30重量%、5重量%〜20重量%、8重量%〜15重量%、または約10重量%の量で存在し得る。
本発明のハイブリッドクラッド組成物は、光酸発生化合物を含み得る。光酸発生化合物は、適切な波長の放射線に晒されると、酸基を放出する。適切な波長の放射線は、光開始剤の作用を開始させる波長、または組成物のモノマーまたはオリゴマーを硬化させるのに有効な波長であり得る。適切な波長の放射線は、光酸発生化合物に結合開裂させて酸基を放出させ得る。光酸発生化合物は、開裂前または開裂後に、反応によって架橋してハイブリッドクラッド組成物の重合生成物にならなくてもよい。本ハイブリッドクラッドは、光酸発生化合物を用いないで形成された類似のハイブリッドクラッドと比較して、応力がかかった、または曲げられた構成において、ガラスファイバのより高い疲労耐性を提供し得る。
光酸発生化合物は、カチオン光開始剤を含み得る。適切なカチオン光開始剤としては、二価〜七価の金属または非金属(例えば、Sb、Sn、Fe、Bi、Al、Ga、In、Ti、Zr、Sc、Cr、Hf、およびCu、並びにB、P、およびAs等)のハロゲン錯体アニオンを含むオニウム塩等のオニウム塩が挙げられる。適切なオニウム塩の例は、ジアリール−ジアゾニウム塩や、周期表のVAおよびVB、IAおよびIB、並びにIの族のオニウム塩である(例えば、ハロニウム塩、第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩、第4級アルソニウム塩、芳香族スルホニウム塩、スルホキソニウム塩、およびセレニウム塩)。オニウム塩については、米国特許第4,442,197号明細書、同第4,603,101号明細書、および同第4,624,912号明細書等の文献に記載されており、その開示の全体を参照することにより本明細書に組み込む。
オニウム塩は、HFまたはフルオリドを放出するものであっても、HFまたはフルオリドを放出しないものであってもよい。HFまたはフルオリドを放出しないオニウム塩の例としては、ヨードニウムメチド、ヨードニウム−C(SOCF、ヨードニウム−B(C)、およびヨードニウム−N(SOCF等のヨードニウム塩が挙げられるが、これらに限定されない。
オニウム塩のアニオン部分は、フッ化(高フッ化および過フッ化を含む)トリスアルキル−またはアリールスルホニルメチド、および、Walker, Jr.らの米国特許第6,895,156号明細書(その開示の全体を参照することにより本明細書に組み込む)に開示されているタイプの対応するビスアルキル−またはアリールスルホニルイミドを含み得る。本発明を実施する際に有用なアニオンの具体的な例としては、(CSON−、(CSON−、(C17SOC−、(CFSON−、(CSOC−、(CFSO(CSO)C−、(CFSO)(CSO)N−、[(CFN]CSON−、[(CFN]CSOC−、(SOCF(3,5−ビス(CF)C)SON−、SOCF等が挙げられるが、これらに限定されない。このタイプのアニオンおよびそれらを製造する方法は、米国特許第4,505,997号、同第5,021,308号、同第4,387,222号、同第5,072,040号、同第5,162,177号、および同第5,273,840号の各明細書、並びにTurowskyらのInorg. Chem., 27:2135-2137 (1988)に記載されており、それぞれの開示の全体を参照することにより本明細書に組み込む。Turowskyらは、CFSOFおよびCHMgClから、(CFSO)C−アニオンを、CFSOFに基づく収量20%(CHMgClに基づくと19%)で、直接合成することを記載している。米国特許第5,554,664号明細書は、ヨードニウムメチドを合成する方法を記載しており、その開示の全体を参照することにより本明細書に組み込む。
上述のアニオンの塩は、放射線によって活性化され得る。光酸発生化合物として用いられるのに適した塩としては、約200〜800nmの範囲内またはそれを超える波長を有する十分な電磁放射線を受けた際に酸性基を放出する非求核性アニオンまたは塩が挙げられる。光酸発生化合物からの酸性基の放出を刺激するために用いられる1または複数の波長は、ハイブリッドクラッド組成物の光開始剤を開始または活性化させるのに用いられる1または複数の波長と一致しているか、または重なっていてもよい。
例示的な光酸発生ヨードニウム塩は(4−メチルフェニル)[4−(2−メチルプロピル)フェニル]ヨードニウムPFであり、これは、Irgacure(登録商標)250という商品名でBASF社から市販されている。
光酸発生化合物は非イオン性であり得る。非イオン性光酸発生化合物の例示的なクラスとしては、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、N−オキシイミドスルホネート、ジスルホン(α、α−メチレンジスルホンおよびジスルホンヒドラジンを含む)、ジアゾスルホン、N−スルホニルオキシイミド、ニトロベンジル化合物、およびハロゲン化化合物が挙げられるが、これらに限定されない。例示的なN−スルホニルオキシイミド光酸発生化合物としては、国際公開第94/10608号に開示されているものが挙げられ、その開示の全体を参照することにより本明細書に組み込む。例示的なニトロベンジル系光酸発生化合物としては、欧州特許出願第0717319A1号明細書に開示されているものが挙げられ、その開示の全体を参照することにより本明細書に組み込む。例示的なジスルホン光酸発生化合物としては、欧州特許出願第0708368A1号明細書に開示されているものが挙げられ、その開示の全体を参照することにより本明細書に組み込む。例示的なイミドスルホネート光酸発生化合物としては、米国特許出願公開第2008/0220597号明細書に開示されているものが挙げられ、その開示の全体を参照することにより本明細書に組み込む。例示的なオキシムスルホネートおよびN−オキシイミドスルホネート光酸発生基としては、米国特許第6,482,567号明細書に開示されているものが挙げられ、その開示の全体を参照することにより本明細書に組み込む。例示的なジアゾスルホン光酸発生化合物としては、欧州特許出願0708368A1号明細書および米国特許第5,558,976号明細書に開示されているものが挙げられ、それぞれの開示の全体を参照することにより本明細書に組み込む。例示的な非イオン性光酸発生化合物は8−[2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−(ノナフルオロブチルスルホニルオキシイミノ)−ペンチル]−フルオランテンであり、BASF社からPAG121という商品名で市販されている。
光酸発生化合物の更に別のクラスとしては、鉄アレーン錯体が挙げられる。鉄アレーン錯体は、放射を受けると非フラグメント化して、配位的に不飽和な、鉄を含有する中間体となり、これはルイス酸の特性を有する。例示的な鉄アレーン錯体の1つはη−2,4−シクロペンタジエン−1−yl)[(1,2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチル)ベンゼン]−鉄(+)−ヘキサフルオロホスフェートであり、BASF社からIrgacure261という商品名で市販されている。
光酸発生化合物は、約0.1pph〜約10pph、約0.5pph〜約8pph、または約1pph〜約7pphの量で存在し得る。
ハイブリッドクラッド組成物は、光酸発生化合物の活性を高めるための光増感剤を更に含み得る。光増感剤は、光酸発生化合物を活性化させるために用いられ得る波長の範囲を広げて、広い波長の光開始光エネルギーをより効率的に使用することを可能にする。光増感剤は、選択された光開始剤に対して用いられる波長の光を吸収して、そのエネルギーを光酸発生化合物に伝達し、酸基の解放を生じさせることができるものであり得る。光増感剤は、エネルギー伝達プロセスを通して、光酸発生化合物によって直接吸収されない波長を吸収することによって酸基の解放を刺激し得る。光増感剤は、約0.05pph〜約1pphまでの量、または約0.1pph〜約0.5pphまでの量で用いられ得る。
本発明のハイブリッドクラッド組成物は、上述の成分に加えて、任意に、1以上の添加剤を含んでもよい。代表的な添加剤としては、酸化防止剤、触媒、潤滑剤、低分子量非架橋性樹脂、接着促進剤、および安定化剤が挙げられるが、これらに限定されない。添加剤は、重合プロセスを制御するよう作用することにより、組成物から形成される重合生成物の物理的特性(例えば、弾性率、ガラス転移温度)に影響を及ぼすものであり得る。添加剤は、組成物の重合生成物の一体性(例えば、脱重合または酸化的分解に対する保護)に影響を及ぼすものであり得る。
ハイブリッドクラッド組成物は、酸化防止剤として、チオジエチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル)−4−ヒドロキシヒドロシナメート(例えば、BASF社から入手可能なIrganox(登録商標)1035)を含み得る。
ハイブリッドクラッド組成物は、ファイバのガラス部分へのハイブリッドクラッドの接着性を高めるための接着促進剤を含み得る。
適切な接着促進剤としては、例えば、Ebecryl(登録商標)170(UCBラドキュア社(UCB Radcure)(米国ジョージア州スマーナ)から入手可能)等のアクリル酸接着促進剤、ビス(トリメトキシシリルエチル)ベンゼン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(米国ペンシルベニア州ブリストルのユナイテッド・ケミカル・テクノロジーズ社(United Chemical Technologies)から市販されている)、ビス(トリエトキシシリルエチル)−ベンゼン(ゲレスト社(Gelest)(米国ペンシルベニア州タリータウン)およびユナイテッド・ケミカル・テクノロジーズ社から市販されている)、および3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(ゲレスト社から市販されている)が挙げられる。ビス(トリエトキシシリルエチル)ベンゼンは、ビス(トリメトキシシリルエチル)ベンゼンを、エタノールを用いてトランスエステル化することによって合成できる。
或いは、接着促進剤は、少なくとも約1個のチオール官能基、ジルコネート基、チタネート基、またはハロ−アルキルシラン化合物を含む有機化合物であってもよい。
接着促進剤が、チタネート含有化合物を含む場合には、適切な化合物としては、テトラ(2,2−ジアリロキシメチル)ブチル、ジ(ジトリデシル)ホスフィトチタネート(米国ニュージャージー州ベイヨンのケンリッチ・ペトロケミカルズ社(Kenrich Petrochemcials)(以下、ケンリッチ社)からKR55として市販されている)、ネオペンチル(ジアリル)オキシトリネオデカノニルチタネート(ケンリッチ社からLICA01として市販されている)、ネオペンチル(ジアリル)オキシトリ(ドデシル)ベンゼン−スルフォニルチタネート(ケンリッチ社からLICA09として市販されている)、ネオペンチル(ジアリル)オキシトリ(ジオクチル)ホスファトチタネート(ケンリッチ社からLICA12として市販されている)、ネオペンチル(ジアリル)オキシトリ(ジオクチル)ピロ−ホスファトチタネート(ケンリッチ社からLICA38として市販されている)、ネオペンチル(ジアリル)オキシトリ(N−エチレンジアミノ)エチルチタネート(ケンリッチ社からLICA44として市販されている)、ネオペンチル(ジアリル)オキシトリ(m−アミノ)フェニルチタネート(ケンリッチ社からLICA97として市販されている)、ネオペンチル(ジアリル)オキシトリヒドロキシカプロイルチタネート(ケンリッチ社からLICA99として市販されていた)、およびそれらの混合物が挙げられる。
チタネート含有化合物は、少なくとも1つのUV硬化性官能基を含み得る。UV硬化性官能基は(メタ)アクリレート官能基であり得る。
接着促進剤がジルコネート含有化合物からなる場合には、ジルコネート化合物は、少なくとも1つのエチレン性不飽和基またはアルコキシ基を含み得る。適切なジルコネート接着促進剤としては、テトラ(2、2−ジアリルオキシメチル)ブチルジ(ジトリデシル)ホスフィトジルコネート(ケンリッチ社からKZ55として市販されている)、ネオペンチル(ジアリル)オキシトリネオデカノイルジルコネート(ケンリッチ社からNZ01として市販されている)、ネオペンチル(ジアリル)オキシトリ(ドデシル)ベンゼン−スルフォニルジルコネート(ケンリッチ社からNZ09として市販されている)、ネオペンチル(ジアリル)オキシトリ(ジオクチル)ホスファトジルコネート(ケンリッチ社からNZ12として市販されている)、ネオペンチル(ジアリル)オキシトリ(ジオクチル)ピロ−ホスファトジルコネート(ケンリッチ社からNZ38として市販されている)、ネオペンチル(ジアリル)オキシトリ(N−エチレンジアミノ)エチルジルコネート(ケンリッチ社からNZ44として市販されている)、ネオペンチル(ジアリル)オキシトリ(m−アミノ)フェニルジルコネート(ケンリッチ社からNZ97として市販されている)、ネオペンチル(ジアリル)オキシトリメタクリルジルコネート(ケンリッチ社からNZ33として市販されている)、ネオペンチル(ジアリル)オキシトリアクリルジルコネート(ケンリッチ社からNZ39として市販されていた)、ジネオペンチル(ジアリル)オキシジパラアミノベンゾイルジルコネート(ケンリッチ社からNZ37として市販されている)、ジネオペンチル(ジアリル)オキシジ(3−メルカプト)プロピオニックジルコネート(ケンリッチ社からNZ66Aとして市販されている)、およびそれらの混合物が挙げられる。
ジルコネート接着促進剤は、少なくとも1つのUV硬化性官能基を含み得る。UV硬化性官能基は、(メタ)アクリレートまたはアクリレート官能基であり得る。
接着促進剤は、ハイブリッドクラッド組成物中に、約0.1〜約10pph、約0.25〜約4pph、または約0.5〜約3pphの量で存在し得る。
ハイブリッドクラッドは、本開示のハイブリッドクラッド組成物を硬化させることによって形成され得る。ハイブリッドクラッドは熱硬化性材料であり得る。
ハイブリッドクラッドは、少なくとも5μm、少なくとも10μm、少なくとも15μm、少なくとも20μm、少なくとも25μm、5μm〜30μm、10μm〜25μm、または15μm〜25μmの厚さを有し得る。
本開示のハイブリッドクラッドの重要な機能特性には、ヤング率、弾性率、ガラス転移温度、および熱安定性が含まれる。ハイブリッドクラッドは、高い熱安定性を有し得るものであり、剥離作業中に損傷されず無傷のままであるように、慣用の剥離温度で十分に高い弾性率を維持するものであり得る。慣用の剥離温度は、50℃〜225℃、70℃〜200℃、または90℃〜150℃の温度を含み得る。ハイブリッドクラッドは、光ファイバの一般的な動作環境の条件において剛性のまま保護機能を提供するよう、十分に高いガラス転移温度を有し得る。
ヤング率は、材料の応力とひずみとの関係において現れる比例定数である。これは、縦応力(圧縮力または引張力)の印加に応答した材料の変形の尺度を与えるものである。ヤング率を測定するための技術については、本明細書で後述する実施例で説明する。
ハイブリッドクラッドは、25℃で少なくとも1500MPa、少なくとも1800MPa、少なくとも2100MPa、少なくとも2400MPa、少なくとも2700MPa、少なくとも3000MPa、1800MPa〜3300MPa、または2100MPa〜3000MPaのヤング率を有し得る。
DMA(動的機械分析)を用いて、本明細書で後述する実施例で説明する例示的なハイブリッドクラッド材料の弾性率およびガラス転移温度を測定した。DMA技術は、検査対象の材料の線形ひずみ領域(一般的に、ひずみが1%未満)における粘弾性の動的測定である。この動的データから、材料の応力緩和をモデル化できる。DMA技術では、材料に正弦波応力(またはひずみ)をかけ、一連の温度の各温度において材料に生じるひずみ(または応力)を測定することにより、材料の弾性率(E’)および粘性率(E”)を、温度および時間の関数として得ることができる。材料が変形すると、応力が除去された後には、ひずみの一部が回復する。DMA技術では、ひずみの大きさ、および応力とひずみとの間の位相遅れδが測定される。弾性率E’は、ピークのひずみの大きさから得ることができ、粘性率E”は、当該技術分野で知られているようにtanδ=E”/E’であるので、E’およびtanδから得ることができる。
ファイバ剥離中の損傷に耐えるために、本開示のハイブリッドクラッドは高い弾性率を有するよう設計される。ハイブリッドクラッドは、更に、温度上昇に伴う弾性率の変化が従来技術の材料と比べて小さくなるよう設計される。公知のハイブリッドクラッド材料は、温度が上昇すると材料が柔らかくなるため、弾性率が小さくなる。ファイバ剥離において通常用いられる温度における機械的一体性をより良好に保つために、温度上昇に伴う弾性率の減少が最小のハイブリッドクラッド材料を識別することが望ましい。
本開示のハイブリッドクラッドは、25℃で少なくとも1200MPa、少なくとも1500MPa、少なくとも1800MPa、少なくとも2100MPa、少なくとも2400MPa、少なくとも2700MPa、少なくとも3000MPa、少なくとも3300MPa、1300MPa〜3500MPa、1300MPa〜3000MPa、1300MPa〜2500MPa、2100MPa〜3200MPa、または2200MPa〜2800MPaの弾性率を有し得る。
本開示のハイブリッドクラッドは、100℃で少なくとも300MPa、少なくとも500MPa、少なくとも700MPa、少なくとも900MPa、少なくとも1200MPa、少なくとも1500MPa、少なくとも1800MPa、少なくとも2100MPa、300MPa〜2500MPa、400MPa〜2000MPa、または500MPa〜1700MPaの弾性率を有し得る。
本開示のハイブリッドクラッドは、150℃で少なくとも100MPa、少なくとも200MPa、少なくとも300MPa、少なくとも400MPa、少なくとも500MPa、少なくとも1000MPa、少なくとも1500MPa、少なくとも2000MPa、100MPa〜2500MPa、300MPa〜1500MPa、または500MPa〜1000MPaの弾性率を有し得る。
本開示のハイブリッドクラッドは、200℃で少なくとも50MPa、少なくとも100MPa、少なくとも150MPa、少なくとも200MPa、少なくとも250MPa、少なくとも300MPa、少なくとも500MPa、少なくとも1000MPa、50MPa〜2000MPa、100MPa〜1000MPa、150MPa〜800MPa、または150MPa〜500MPaの弾性率を有し得る。
ハイブリッドクラッドは、少なくとも40℃、少なくとも50℃、少なくとも60℃、少なくとも70℃、少なくとも80℃、少なくとも85℃、少なくとも90℃、少なくとも95℃、少なくとも100℃、または少なくとも105℃のガラス転移温度を有し得る。
tanδは、減衰パラメータとして見なされる。tanδの値が低いことは、材料の減衰が低く、より高い弾性応答を有することを示す。tanδの値が低いハイブリッドクラッドは、ファイバ剥離作業中に応力がかけられた際の損傷が少ないことが期待される。ハイブリッドクラッドの弾性が高いほど、ハイブリッドクラッドは、ファイバ剥離中に生じた変形からより完全に回復することができる。
tanδは温度の関数である。材料の温度が高くなると、tanδが増加し、最大値に達してから、減少する。tanδが最大値に達した時の温度は、従来、ガラス転移温度Tとして定義されている。ファイバ剥離作業中の損傷に耐えるには、ハイブリッドクラッドは、ファイバ剥離作業において用いられる温度において、低いtanδの値を示す必要がある。ファイバ剥離温度は、50℃より高い、75℃より高い、100℃より高い、125℃より高い、150℃より高い、175℃より高い、または200℃より高い温度であり得る。従って、ハイブリッドクラッドは、低いtanδの値を有すると共に、温度に伴うtanδの変化が小さいことが好ましい。
本開示のハイブリッドクラッドの最大tanδは、0.30未満、0.25未満、0.20未満、0.15未満、0.10未満、または0.05未満であり得る。
tanδの温度による変化を評価する方法の1つは、tanδの最大値(これはTで生じる)と、Tより高いおよび低い一定の温度間隔におけるtanδの値とを比較することである。例えば、一定の温度間隔は、Tより50℃高い温度およびTより50℃低い温度であり得る。T−50℃、T、およびT+50℃におけるtanδの値の差が小さい材料は、tanδの温度依存性が弱く、より広い範囲の温度にわたって、より良好な弾性応答を示すことが期待される。本開示のハイブリッドクラッドでは、
Figure 2016527542
の割合がそれぞれ9未満、7未満、5未満、または3未満であり得る。
ハイブリッドクラッドの熱安定性は、高温に晒された際にハイブリッドクラッドに生じる重量損失によって評価され得る。重量損失は、ハイブリッドクラッドの熱分解の程度の尺度であり、TGA(熱重量分析)実験で測定され得る。ハイブリッドクラッドが空気中で周囲温度から700℃まで10℃/分の割合で加熱されるTGA実験において、本開示のハイブリッドクラッドの重量損失は、高々330℃までの温度、高々345℃までの温度、または高々360℃までの温度において10%以下であり得る。ハイブリッドクラッドが空気中で周囲温度から700℃まで10℃/分の割合で加熱されるTGA実験において、本開示のハイブリッドクラッドの重量損失は、高々360℃までの温度、高々380℃までの温度、または高々400℃までの温度において20%以下であり得る。ハイブリッドクラッドが空気中で周囲温度から700℃まで10℃/分の割合で加熱されるTGA実験において、本開示のハイブリッドクラッドの重量損失は、高々380℃までの温度、高々400℃までの温度、または高々420℃までの温度において30%以下であり得る。
一次被覆は、ファイバに加えられる外力を散らして、ファイバを損傷または応力によって生じる光透過特性に対する干渉から保護するよう機能し得る。一次被覆の外径は、約180μm、約185μm、約190μm、約195μm、または約200μmであり得る。一次被覆は、ハイブリッドクラッドより低いヤング率を有し得る。一次被覆のヤング率は、周囲温度において、10MPa未満、5MPa未満、2.5MPa未満、または1MPa未満であり得る。一次被覆は放射線硬化性組成物から形成され得る。放射線硬化性組成物はモノマーおよび/またはオリゴマーを含み得る。モノマーおよび/またはオリゴマーは、1以上の放射線硬化性(メタ)アクリレート基を含み得る。代表的な一次被覆および組成物は、米国特許出願公開第2011/0300367号明細書に記載されており、その開示の全体を参照して本明細書に組み込む。
二次被覆は、ファイバを外力から保護するよう機能し得る。二次被覆の外径は、約210μm、約220μm、約230μm、約240μm、または約250μmであり得る。二次被覆は、一次被覆および/またはハイブリッドクラッドより高いヤング率を有し得る。二次被覆のヤング率は、周囲温度において、500MPaより高い、1000MPaより高い、1250MPaより高い、1500MPaより高い、または1750MPaより高いものであり得る。二次被覆は放射線硬化性組成物から形成され得る。放射線硬化性組成物はモノマーおよび/またはオリゴマーを含み得る。モノマーおよび/またはオリゴマーは、1以上の放射線硬化性(メタ)アクリレート基を含み得る。オリゴマーはウレタン基またはウレア基を含み得る。代表的な二次被覆および組成物は、米国特許出願公開第2011/0300367号明細書に記載されており、その開示の全体を参照して本明細書に組み込む。
ハイブリッドクラッド組成物中に滑り成分を含むことで、ファイバ剥離作業中の一次被覆のおよび二次被覆の除去が容易になる。ファイバ剥離処理においては、ハイブリッドクラッドと一次被覆との界面においてハイブリッドクラッドから一次被覆を分離させることにより、ハイブリッドクラッドから一次被覆および二次被覆が除去され得る。本明細書に記載されるように、滑り成分を含む組成物から形成されるハイブリッドクラッドは、一次被覆への接着が、滑り成分を省いた対応するハイブリッドクラッド組成物から形成されたハイブリッドクラッドほど強くないものになり得る。滑り成分を組み込むことによって達成される接着性の低減は、ハイブリッドクラッドから一次被覆を分離するのに必要な力を、滑り成分を省いた対応するハイブリッドクラッド組成物から形成されたハイブリッドクラッドと比較して低減し得る。力の低減は、25%より大きい、40%より大きい、50%より大きい、または60%より大きいものであり得る。
一次被覆とハイブリッドクラッドとの接着強さは、引抜き力に関して定量化され得る。引抜き力は、ハイブリッドクラッドから一次被覆(二次被覆によって囲まれている場合もある)を分離するのに必要な力である。引抜き力は、ファイバ片の両端部をタブに貼り付けて、それらのタブを、タブを互いに離れる方向に引っ張る力発生器に接続することによって測定され得る。加えられた力は機器によって記録され、一次被覆がハイブリッドクラッドから分離するまで増加される。一般的に、実験の開始時に、一次(および二次)被覆には、ファイバ片の一端部において切り目が付けられる。ハイブリッドクラッドには切り目が付けられない。一次被覆を本開示のハイブリッドクラッドから分離するのに必要な引抜き力は、12N未満、10N未満、8N未満、6N未満、4N未満、2N〜12N、3N〜10N、または4N〜7Nであり得る。
ハイブリッドクラッド組成物、一次被覆組成物、および二次組成物は、ドロータワー上などの従来の方法を用いて、ファイバのガラス導波路部分の外面に被覆として塗布され得る。延伸プロセスでは、特別に調製された円柱形のガラス光ファイバプリフォームが、局所的に且つ対称に約2000℃の温度まで加熱される。プリフォームは、プリフォームを炉の中を通して送ることによって加熱され得る。プリフォームが加熱されると、溶融した材料からガラス光ファイバが延伸され得る。プリフォームからガラスファイバが延伸された後(冷却の直後を含む)、ガラスファイバに、ハイブリッドクラッド組成物、一次組成物、および二次組成物が塗布され得る。次に、これらの組成物が硬化されて、被覆された光ファイバが製造され得る。硬化方法は、熱的なもの、化学的なもの、または、ガラスファイバに塗布された硬化性組成物を、用いられている被覆組成物および重合開始剤の性質に応じて紫外光、化学線、マイクロ波、または電子線の放射に晒す等の放射線によるものであり得る。処理の効率の観点からは、延伸工程に続いて、3つの組成物を全て順次塗布することが有利である場合が多い。まず、ガラス導波路にハイブリッドクラッド組成物を塗布し、次に、ハイブリッドクラッド組成物に一次被覆組成物を塗布し、次に、一次被覆組成物に二次被覆組成物を塗布する。各組成物は、その前の組成物が硬化される前または後に、前の組成物上に塗布され得る。移動中のガラスファイバに複数の硬化性組成物の層を塗布する方法は、米国特許第4,474,830号明細書および同第4,585,165号明細書に開示されており、それらの開示を参照して本明細書に組み込む。
本明細書において開示される光ファイバは、実質的に位置合わせされ且つ実質的に同一平面上にある2以上の光ファイバがマトリックス材料で封入された光ファイバリボンとして構成され得る。マトリックス材料は、単層の材料または多層の材料であり得る。代表的なマトリックス材料としては、ポリマー(例えばポリビニルクロリド)、熱可塑性材料、または二次ファイバ被覆としての使用に適合する材料が挙げられる。
以下の実施例は、本開示のハイブリッドクラッドから得られる利益を示すものである。
これらの実施例でテストされたハイブリッドクラッドを形成するために用いられるハイブリッドクラッド組成物を、表1に示す。
Figure 2016527542
上記のハイブリッドクラッド組成物中、KWS4131はポリエーテルウレタンアクリレートオリゴマー(ダイマックス社(Dymax)から市販されている)であり、CN9800はシリコーンジアクリレート(サートマー社から市販されている)であって滑り成分として機能し、Photomer3016はビスフェノールAエポキシジアクリレートモノマー(IGMレジンス社から市販されている)であり、Photomer4072はプロポキシル化(3)トリメチロールトリアクリレートモノマー(IGMレジンス社から市販されている。またはサートマー社からSR492として市販されている)であり、SR355はジ−トリメチロールプロパンテトラアクリレートモノマー(サートマー社から市販されている)であり、SR444はペンタエリトリトールトリアクリレートモノマー(サートマー社から市販されている)であり、Irgacure184は1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASF社から市販されている)であり光開始剤として機能し、Irgacure819はビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(BASF社から市販されている)であり光開始剤として機能し、Lucirin TPOは(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ジフェニルホスフィンオキシド(BASF社から市販されている)であり、Irganox1035はチオジエチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル)−4−ヒドロキシヒドロシナメート(BASF社から市販されている)であり酸化防止剤として機能し、Irgacure250は(4−メチルフェニル)(4−(2−メチルフェニル)フェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート(BASF社から市販されている)であり光酸として機能し、ITXはイソプロピルチオキサントン(ラーン社(Rahn AG)社から市販されている)であり光増感剤として機能し、SIA200は3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(ゲレスト社から市販されている)であり接着促進剤として機能し、9,10−ジエトキシアントラセン(フィッシャー・サイエンティフィック社(Fisher Scientific)から市販されている)は光増感剤である。
上記のハイブリッドクラッド組成物中、数値は組成物中の各成分の量を示す。KWS4131、CN9800、Photomer3016、Photomer4072、SR355、SR444、Irgacure184、Irgacure819、およびLucirin TPOの量は、重量%の単位で示されている。Irganox1035、Irgacure250、ITX、SIA200、および9,10−ジエトキシ−アントラセンの量は、pphの単位で示されている。
ファイバサンプル1に適用されたハイブリッドクラッドは、従来技術からの対照のクラッドである。ファイバサンプル2に適用されたハイブリッドクラッドは、高温において高い弾性率を示すと共に良好な耐疲労性を示したが、ファイバのきれいな剥離を可能にするには、一次被覆に対する接着が強過ぎた。ファイバサンプル3〜10に適用されたハイブリッドクラッドは、シリコーンジアクリレート滑り成分を含むよう変更された。また、ファイバサンプル3〜10のハイブリッドクラッドを形成するために用いられた組成物中では、モノマー、光開始剤、および/または光増感剤が変更された。
ハイブリッドクラッド組成物1〜10を硬化させることによって形成されたロッドのヤング率、弾性率、およびガラス転移温度Tを測定した。ロッドは、硬化性ハイブリッドクラッド組成物を、約0.022インチ(約0.5588ミリメートル)の内径を有するテフロン(登録商標)の管に注入することによって調製された。注入後、ハイブリッドクラッド組成物は、FusionD電球を用いて約2.4J/cmの線量(インターナショナル・ライト社(International Light)のLightBugモデルIL390によって225〜424nmの波長範囲にわたって測定された)で硬化された。硬化後、テフロン(登録商標)の管を剥離して、ハイブリッドクラッド組成物のロッドサンプルを設けた。硬化したロッドを23℃および相対湿度50%にて一晩寝かせた。
引張試験器(例えば、シンテック社(Sintech)のMTS Tensile Tester、またはインストロン社(Instron)のUniversal Material Test System)を用いて、51mmのゲージ長さ、および250mm/分の試験速度で、欠陥の無いロッドサンプル上でヤング率を測定した。特性は、少なくとも5つのサンプルの平均として決定され、欠陥のあるサンプルは平均から除外された。
DMA(動的機械分析)を用いて、ハイブリッドクラッド組成物から形成された硬化したロッドの弾性率およびガラス転移温度を測定した。ガラス転移温度は、TA社のQ800 Dynamic Mechanical Analyzer等の機器から得られたtanδ曲線のピークを決定することによって測定された。測定に用いられたロッドサンプルは、直径が約0.5mmであり、長さが10mmであった。測定は、0.01Nの予めひずませる力を加えた上に、0.07%の振動ひずみを加えて行われた。スキャン周波数は1Hzであり、温度は−50℃〜200℃まで2℃/分の割合で傾斜させた。
DMA技術では、ひずみの大きさ、および応力とひずみとの間の位相遅れδが測定される。ピークのひずみの大きさから弾性率E’を得ることができ、E’およびtanδのピークから粘性率E”を得ることができる。Tはtanδのピークの最大値として定義され、tanδのピークはtanδ=E”/E’として定義され、ここでE”は損失弾性率であり、これは変形のサイクルにおける熱としてのエネルギーの損失に比例し、E’は貯蔵または弾性率であり、これは変形のサイクルにおける貯蔵エネルギーに比例する。
表1に示されている各ハイブリッドクラッド組成物から調製された、硬化したロッドのヤング率、弾性率、およびTを、表2に示す。ハイブリッドクラッドは、表1で用いた、各ハイブリッドクラッドを形成するために用いられたハイブリッドクラッド組成物に対する数値ラベルによって識別される。例えば、表2のハイブリッドクラッド1は、表1のハイブリッドクラッド組成物1を硬化させることによって調製された、等。また、表2には、各ハイブリッドクラッドについての、tanδの最大値(Tにおけるtanδ)、並びに、T−50℃におけるtanδの値に対する最大tanδの割合、およびT+50℃におけるtanδの値に対する最大tanδの割合も示されている。
Figure 2016527542
これらの結果は、本開示のハイブリッドクラッド3〜10の温度上昇に伴う弾性率の減少が、比較例のハイブリッドクラッド1よりも著しく小さいことを示している。比較例のハイブリッドクラッド1と本開示のハイブリッドクラッド6および7との弾性率の温度依存性の比較が、図2に示されている。また、ハイブリッドクラッド3〜10のtanδの最大値は、比較例のクラッド1より遥かに小さく、T−50℃またはT+50℃におけるtanδの値に対する最大tanδも、比較例のクラッド1より遥かに小さい。これらの結果は、ハイブリッドクラッド3〜10が、ファイバ剥離作業において通常遭遇する高温において、より高い弾性を有し、損傷を受けにくいことを示している。
ハイブリッドクラッド1および3を用いた引抜き試験のために、ファイバを調製した。各ファイバの、中心ガラス領域の直径は100μmとし、ハイブリッドクラッドの外径は125μmとし、一次被覆の外径は190μmとし、二次被覆の外径は242μmとした。
これらのファイバは、従来の延伸プロセスで調製された。延伸中に、硬化性ハイブリッドクラッド組成物、一次被覆組成物、および二次被覆組成物を塗布し、UV放射を用いて硬化させた。延伸ステーションには、ハイブリッドクラッド、一次被覆および二次被覆を形成するために組成物を硬化させるためのUVランプを設けた。
ファイバサンプルに用いられた一次被覆組成物、一次被覆、二次被覆組成物、および二次被覆は同じものであり、米国特許出願公開第2011/0300367号明細書に記載されている。一次被覆組成物および二次被覆組成物の成分の概要を以下に示す。
Figure 2016527542
一次被覆組成物中、BR3741はポリエーテルウレタンアクリレートオリゴマー(ダイマックス社から市販されている)であり、Photomer4003はエトキシル化(4)ノニルフェノールアクリレートモノマー(ダイマックス社から市販されている)であり、Irgacure819はビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(BASF社から市販されている)であり光開始剤として機能し、Irganox1035はチオジエチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル)−4−ヒドロキシヒドロシナメート(BASF社から市販されている)であり酸化防止剤として機能し、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(ゲレスト社から市販されている)は接着促進剤として機能し、ペンタエリトリトールテトラキス(3−メルカプトプロピネート)(アルドリッチ社(Aldrich)から市販されている)は強度添加剤として機能する。
二次被覆組成物中、KWS4131はポリエーテルウレタンアクリレートオリゴマー(ダイマックス社から市販されている)であり、Photomer4028はエトキシル化(4)ビスフェノールAジアクリレートモノマー(IGMレジンス社から市販されている)であり、Photomer3016はビスフェノールAエポキシジアクリレートモノマー(IGMレジンス社から市販されている)であり、Irgacure184は1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASF社から市販されている)であり光開始剤として機能し、Lucirin TPOは(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ジフェニルホスフィンオキシド(BASF社から市販されている)であり、Irganox1035はチオジエチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル)−4−ヒドロキシヒドロシナメート(BASF社から市販されている)であり酸化防止剤として機能する。ハイブリッドクラッド1および3を用いて調製されたファイバ片に対する引抜き試験を完了し、ハイブリッドクラッド組成物中に本滑り成分を含ませることの、一次被覆への接着性に対する影響を評価した。ファイバ引抜き試験を行うために用いた方法を、図3に示す。ファイバ引抜き試験を行うために、装置28を用いた。ファイバ片20の両端部は、シアノアクリレート接着剤を用いて、平坦な金属タブ27および29に貼り付けられた。次に、貼り付けられたファイバの端部32を切断して、端部32が平坦な金属タブ29と接触する長さを1cmとした。切断後、平坦な金属タブ29の表面の縁部30において、ファイバ片20の一方の側の端部32の一次被覆および二次被覆に切り目が付けられた。切り目は、一次/二次被覆のみを貫通し、ハイブリッドクラッドには達しないようにした。次に、平坦な金属タブ27および29を引張試験器に挿入し、軸方向に離れる方向に5mm/分の割合で引っ張った。タブが互いに離れる方向に引っ張られる際の力を測定した。引抜き力は、軸方向への引っ張り中に達した最大の力として定義した。比較例のハイブリッドクラッド1を有するファイバサンプルについて測定された引抜き力は15.84Nであり、本開示のハイブリッドクラッド3を有するファイバサンプルについて測定された引抜き力は4.27Nであった。この結果は、シリコーンジアクリレート滑り成分を含ませることが、引抜き力の著しい減少につながったことを示している。引抜き力の減少は、一次被覆へのハイブリッドクラッド3の接着性が、比較例のハイブリッドクラッド1と比較して低下したことの結果である。
引抜き力測定で用いられた複数の異なるファイバ片に対して、ファイバ剥離試験を行った。比較例のハイブリッドクラッド1を有するファイバ片、および本開示のハイブリッドクラッド3を有するファイバ片を、Soft-Strip剥離器(マイクロ・エレクトロニクス社(Micro-Electronics)製)を用いて熱的に剥離した。ファイバ片は、Soft-Strip剥離器に取り付けられて加熱された。Soft-Strip剥離器中での保持時間の増加と共に、ファイバ片の温度が上昇した。70℃の加熱温度(3秒の保持時間)および150℃の加熱温度(7秒の保持時間)にて、分離試験を行った。各ファイバ片の性能を、1〜5の評価値を有する評価尺度に基づき評価した(5の評価は剥離試験における最良の性能に対応する)。5の評価は、ハイブリッドクラッドを損傷せず且つハイブリッドクラッド上に一次被覆の残渣が存在せずに、一次被覆のおよび二次被覆がハイブリッドクラッドからきれいに剥離されたことを示す。1の評価は、剥離作業の結果、ハイブリッドクラッドに重大な損傷が生じ、且つ/またはハイブリッドクラッド上に一次被覆の著しい残渣が生じたことを示す。ファイバ剥離試験の結果は以下の表3に示されており、どちらの剥離温度においても、本開示による滑り成分を含むハイブリッドクラッドを有するファイバ片が、優れた性能を提供したことが示されている。
Figure 2016527542
比較例の市販の被覆組成物(DSM社(米国イリノイ州エルジン)のDF−0009)、並びに本開示のハイブリッドクラッド組成物7、8、9、および10から形成された硬化膜の熱安定性を決定した。膜は、個々のハイブリッドクラッド組成物を、N中で、1ジュール/cmのエネルギー密度を有するUV放射を用いて硬化させることによって形成された。熱安定性は、TGA(熱重量分析)によって決定される重量損失に関して特徴付けられた。TGA手順では、膜サンプルが空気中で周囲温度から700℃まで10℃/分の割合で加熱され、重量の変化が記録された。熱安定性は、10%、20%、および30%の重量損失が観察された温度(単位は℃)として定量化された。特定の重量損失が観察された温度が高いほど、ハイブリッドクラッドの熱安定性が高い。熱安定性測定の結果は以下の表4に示されている。これらの結果は、本開示のハイブリッドクラッド組成物7、8、9、および10から形成された膜に重量損失を生じさせるには、比較例の市販の被覆組成物から形成された膜に要した温度より遥かに高い温度が必要であったことを示している。本開示によるハイブリッドクラッド組成物では、熱安定性が著しく向上している。
Figure 2016527542
特に明記しない限り、本明細書で述べるいずれの方法も、その工程が特定の順序で行われことを必要とすると解釈されることは決して意図しない。従って、方法クレームに、その方法の工程が従う順序が実際に記載されていない場合、または、特許請求の範囲または明細書において、それらの工程が特定の順序に限定されることが別様で具体的に述べられていない場合には、特定の順序が推論されることは決して意図しない。
本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく様々な変形および変更がなされ得ることは、当業者には自明である。当業者は、本発明の趣旨および範囲を組み込んだ開示された実施形態の変形、組合せ、部分的な組合せ、および変更を想到し得るものであるから、本発明は、添付の特許請求の範囲に含まれるすべてのものおよびそれらの等価物を包含するものと解釈されるべきである。

Claims (5)

  1. 光ファイバにおいて、
    ガラス導波路ファイバ、および
    前記ガラス導波路ファイバを囲むハイブリッドクラッドであって、
    放射線硬化性官能基を含むモノマーと、
    光開始剤と、
    シリコンおよびエチレン性不飽和基を含む滑り成分と、
    を含む組成物を硬化させた生成物から構成されたハイブリッドクラッド、
    を備えることを特徴とする光ファイバ。
  2. 前記放射線硬化性官能基が(メタ)アクリレート基を含み、前記エチレン性不飽和基が(メタ)アクリレート基を含み、前記滑り成分がシリコーンジ(メタ)アクリレート化合物を含み、該シリコーンジ(メタ)アクリレート化合物が、前記組成物中に1重量%〜40重量%の量で存在する、請求項1記載の光ファイバ。
  3. 前記組成物が、(メタ)アクリレート基を含むオリゴマーを更に含み、該オリゴマーが、前記組成物中に30重量%未満の量で存在する、請求項1または2記載の光ファイバ。
  4. 前記ハイブリッドクラッドが、25℃で1300MP〜3500MPa、100℃で300MPa〜2500MPa、および150℃で100MPa〜2500MPaの弾性率を有する、請求項1〜3のいずれか1項記載の光ファイバ。
  5. 前記ハイブリッドクラッドを囲むと共に、前記ハイブリッドクラッドに直接接触する一次被覆であって、放射線硬化性モノマーから形成され、周囲温度において2.5MPa未満のヤング率を有する一次被覆と、
    前記一次被覆を囲むと共に、前記一次被覆に直接接触する二次被覆であって、放射線硬化性モノマーから形成され、周囲温度において1250MPaより高いヤング率を有する二次被覆と
    を更に備え、
    前記ハイブリッドクラッドから前記一次被覆を分離するのに必要な引抜き力が10N未満である、請求項1〜4のいずれか1項記載の光ファイバ。
JP2016521837A 2013-06-24 2014-06-20 短いデータネットワークのための光ファイバ用の被覆 Pending JP2016527542A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201361838386P 2013-06-24 2013-06-24
US61/838,386 2013-06-24
PCT/US2014/043360 WO2014209783A1 (en) 2013-06-24 2014-06-20 Optical fiber coating for short data network

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016527542A true JP2016527542A (ja) 2016-09-08

Family

ID=51210780

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016521837A Pending JP2016527542A (ja) 2013-06-24 2014-06-20 短いデータネットワークのための光ファイバ用の被覆

Country Status (6)

Country Link
US (1) US9322986B2 (ja)
EP (1) EP3013765B1 (ja)
JP (1) JP2016527542A (ja)
CN (1) CN105517970B (ja)
TW (1) TW201505990A (ja)
WO (1) WO2014209783A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018052762A (ja) * 2016-09-27 2018-04-05 古河電気工業株式会社 光ファイバ用被覆材料、被覆光ファイバ、及び被覆光ファイバの製造方法
WO2019038977A1 (ja) * 2017-08-24 2019-02-28 古河電気工業株式会社 光ファイバ用被覆材料、被覆光ファイバ、及び被覆光ファイバの製造方法
JPWO2019026356A1 (ja) * 2017-07-31 2020-08-20 住友電気工業株式会社 光ファイバ及び光ファイバの製造方法
JP7649082B1 (ja) 2024-11-06 2025-03-19 神田工業株式会社 ライトガイド、およびライトガイドの製造方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9557477B2 (en) * 2012-06-22 2017-01-31 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Coated optical fiber
US10775557B2 (en) * 2018-05-03 2020-09-15 Corning Incorporated Fiber coatings with low pullout force
WO2024112423A1 (en) * 2022-11-22 2024-05-30 Corning Incorporated Polymer-based portion, foldable apparatus containing the same, and methods of making

Family Cites Families (46)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4387222A (en) 1981-01-30 1983-06-07 Minnesota Mining And Manufacturing Company Cyclic perfluoroaliphaticdisulfonimides
US4442197A (en) 1982-01-11 1984-04-10 General Electric Company Photocurable compositions
FR2527602A1 (fr) 1982-06-01 1983-12-02 Anvar Bis perhalogenoacyl- ou sulfonyl- imidures de metaux alcalins, leurs solutions solides avec des matieres plastiques et leur application a la constitution d'elements conducteurs pour des generateurs electrochimiques
US4474830A (en) 1982-12-29 1984-10-02 At&T Bell Laboratories Multiple coating of fibers
EP0153904B1 (de) 1984-02-10 1988-09-14 Ciba-Geigy Ag Verfahren zur Herstellung einer Schutzschicht oder einer Reliefabbildung
DE3426937C1 (de) 1984-07-21 1986-01-09 Danfoss A/S, Nordborg Einrichtung zum Festlegen der Ein- und Ausschaltperioden eines Brenners einer Warmwasser-Heizungsanlage
US4603101A (en) 1985-09-27 1986-07-29 General Electric Company Photoresist compositions containing t-substituted organomethyl vinylaryl ether materials
FR2606217B1 (fr) 1986-10-30 1990-12-14 Elf Aquitaine Nouveau materiau a conduction ionique constitue par un sel en solution dans un electrolyte liquide
US5162177A (en) 1986-10-30 1992-11-10 Hydro-Quebec Ion conductive material composed of a salt in solution in a liquid electrolyte
US5139816A (en) 1987-04-13 1992-08-18 General Electric Company Coated optical fibers
AU608420B2 (en) 1988-03-15 1991-03-28 Minnesota Mining And Manufacturing Company Polymer claddings for optical fibre waveguides
FR2645533B1 (fr) 1989-04-06 1991-07-12 Centre Nat Rech Scient Procede de synthese de sulfonylimidures
US5273840A (en) 1990-08-01 1993-12-28 Covalent Associates Incorporated Methide salts, formulations, electrolytes and batteries formed therefrom
US5418016A (en) 1991-03-03 1995-05-23 Air Products And Chemicals, Inc. Coating process using radiation curable compositions
US5239026A (en) 1991-08-26 1993-08-24 Minnesota Mining And Manufacturing Company Low loss high numerical aperture cladded optical fibers
US5210248A (en) 1991-08-26 1993-05-11 Minnesota Mining And Manufacturing Company Fluorinated acrylamide silane monomers and polymers
EP0698230A1 (en) 1992-10-29 1996-02-28 International Business Machines Corporation Chemically amplified photoresist
US5381504A (en) 1993-11-15 1995-01-10 Minnesota Mining And Manufacturing Company Optical fiber element having a permanent protective coating with a Shore D hardness value of 65 or more
US5558971A (en) 1994-09-02 1996-09-24 Wako Pure Chemical Industries, Ltd. Resist material
JP3317597B2 (ja) 1994-10-18 2002-08-26 富士写真フイルム株式会社 ポジ型感光性組成物
DE69520655T2 (de) 1994-12-06 2001-11-29 Ocg Microelectronics Materials, Inc. Durch Belichtung einer Säure erzeugende Zusammensetzung für strahlungsempfindliche Zusammensetzungen
US5554664A (en) 1995-03-06 1996-09-10 Minnesota Mining And Manufacturing Company Energy-activatable salts with fluorocarbon anions
US5891930A (en) 1995-08-17 1999-04-06 Dsm N.V. High temperature coating composition for glass optical fibers, a method of making a coating composition and a coated optical glass fiber
KR100341693B1 (ko) 1996-11-08 2002-06-24 윌리암 로엘프 드 보에르 방사선경화 광학유리섬유 코팅조성물, 코팅된 광학유리섬유 및광학유리섬유 조립체
US6048911A (en) 1997-12-12 2000-04-11 Borden Chemical, Inc. Coated optical fibers
US6326416B1 (en) * 1999-04-29 2001-12-04 Corning Incorporated Coating composition for optical fibers
WO2000069941A1 (en) * 1999-05-14 2000-11-23 Dsm N.V. Process for preparing uniformly consistent radiation-curable compositions
US6584263B2 (en) 2000-07-26 2003-06-24 Corning Incorporated Optical fiber coating compositions and coated optical fibers
US6482567B1 (en) 2000-08-25 2002-11-19 Shipley Company, L.L.C. Oxime sulfonate and N-oxyimidosulfonate photoacid generators and photoresists comprising same
JP2005504698A (ja) * 2001-09-07 2005-02-17 ボーデン ケミカル インコーポレイテッド 接着促進剤を用いた被覆光ファイバと、その製造方法及び使用方法
US6895156B2 (en) 2001-10-09 2005-05-17 3M Innovative Properties Company Small diameter, high strength optical fiber
US6850681B2 (en) * 2002-08-22 2005-02-01 Addison Clear Wave, Llc Radiation-curable flame retardant optical fiber coatings
US20100210745A1 (en) * 2002-09-09 2010-08-19 Reactive Surfaces, Ltd. Molecular Healing of Polymeric Materials, Coatings, Plastics, Elastomers, Composites, Laminates, Adhesives, and Sealants by Active Enzymes
KR100500191B1 (ko) * 2002-09-10 2005-07-14 에스에스씨피 주식회사 자외선 경화성 광섬유 클래딩용 수지 조성물
US7297616B2 (en) 2003-04-09 2007-11-20 Rohm And Haas Electronic Materials Llc Methods, photoresists and substrates for ion-implant lithography
US7289706B2 (en) * 2005-11-30 2007-10-30 Corning Incorporated Optical fiber ribbon with improved stripability
US7257299B2 (en) * 2005-11-30 2007-08-14 Corning Incorporated Optical fiber ribbon with improved stripability
US20080027154A1 (en) * 2006-07-25 2008-01-31 Ecology Coatings, Inc. Uv curable compositions for use in adhesion, repair and architectural enhancement
EP2051119A4 (en) * 2006-08-10 2013-11-06 Furukawa Electric Co Ltd OPTICAL FIBER
JP2009036924A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Nitto Denko Corp 光導波路フィルム、光基板およびこれらの製造方法
KR101003002B1 (ko) * 2008-06-30 2010-12-22 에스에스씨피 주식회사 광섬유 클래딩용 수지 조성물
EP2344592B1 (en) 2008-11-04 2014-12-17 DSM IP Assets B.V. D 1413 ht radiation curable coatings for optical fiber
US7822307B1 (en) 2009-04-07 2010-10-26 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical fiber ribbon for wiring of equipment and connector-attached optical fiber ribbon for wiring of equipment
US20110300367A1 (en) 2010-06-07 2011-12-08 Ching-Kee Chien Optical Fiber With Photoacid Coating
EP2582758B1 (en) * 2010-06-16 2015-04-08 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology LLC Polyurethane/polyolefin blends with improved strain and scratch whitening performance
US20130300367A1 (en) 2012-05-10 2013-11-14 Robert Steven Yates Rechargeable Power Supply Device

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018052762A (ja) * 2016-09-27 2018-04-05 古河電気工業株式会社 光ファイバ用被覆材料、被覆光ファイバ、及び被覆光ファイバの製造方法
JPWO2019026356A1 (ja) * 2017-07-31 2020-08-20 住友電気工業株式会社 光ファイバ及び光ファイバの製造方法
JP7088192B2 (ja) 2017-07-31 2022-06-21 住友電気工業株式会社 光ファイバ及び光ファイバの製造方法
WO2019038977A1 (ja) * 2017-08-24 2019-02-28 古河電気工業株式会社 光ファイバ用被覆材料、被覆光ファイバ、及び被覆光ファイバの製造方法
JPWO2019038977A1 (ja) * 2017-08-24 2020-08-06 古河電気工業株式会社 光ファイバ用被覆材料、被覆光ファイバ、及び被覆光ファイバの製造方法
JP7129414B2 (ja) 2017-08-24 2022-09-01 古河電気工業株式会社 光ファイバ用被覆材料、被覆光ファイバ、及び被覆光ファイバの製造方法
JP7649082B1 (ja) 2024-11-06 2025-03-19 神田工業株式会社 ライトガイド、およびライトガイドの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW201505990A (zh) 2015-02-16
WO2014209783A1 (en) 2014-12-31
EP3013765B1 (en) 2019-04-03
CN105517970A (zh) 2016-04-20
EP3013765A1 (en) 2016-05-04
US9322986B2 (en) 2016-04-26
US20140376867A1 (en) 2014-12-25
CN105517970B (zh) 2019-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2016527542A (ja) 短いデータネットワークのための光ファイバ用の被覆
CN112400127B (zh) 小直径低衰减光纤
US9995874B2 (en) Low diameter optical fiber
JP5840203B2 (ja) 光酸コーティングを有する光ファイバ
JP5607162B2 (ja) 多層被覆系を有する光ファイバ
CN112424658A (zh) 外直径小的低衰减光纤
WO2014179404A1 (en) Optical fiber with large mode field diameter and low microbending losses
WO2002094731A1 (en) Optical fiber with an improved primary coating composition
WO2014186306A1 (en) Low cost, fast curing optical fibre coatings
EP1065181A2 (en) Coated optical fiber with increased modulus and thermally enhanced strippability
CN110312689A (zh) 高模量光纤涂层的led固化
JP6873056B2 (ja) 再コーティング済み光ファイバ及び光ファイバの再コーティング方法
JP2012056823A (ja) 光ファイバ素線の最外層被覆用液状硬化性樹脂組成物及び光ファイバ素線
US6289158B1 (en) Coated optical fiber with enhanced delamination resistance and thermally enhanced strippability
US7010205B2 (en) Coated optical fiber and optical fiber coating system including a hydrophilic primary coating
JP2000111767A (ja) 光ファイバ
JP6135531B2 (ja) 単一被覆層を有する光ファイバ心線及びその被覆層を形成するための樹脂組成物
JP5010954B2 (ja) 光ファイバ素線の最外層被覆用液状硬化性樹脂組成物
JP4268441B2 (ja) 表面エネルギーをコントロールするための放射線硬化性フッ化染料を含む組成物
JP2008249789A (ja) 光ファイバ素線の最外層被覆用液状硬化性樹脂組成物
JP2004530163A (ja) 着色された放射線硬化可能な組成物