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JP2016517458A - ナノ結晶性セルロースを含む水性分散液および商業的インクジェット印刷のための組成物 - Google Patents

ナノ結晶性セルロースを含む水性分散液および商業的インクジェット印刷のための組成物 Download PDF

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JP2016517458A JP2016500859A JP2016500859A JP2016517458A JP 2016517458 A JP2016517458 A JP 2016517458A JP 2016500859 A JP2016500859 A JP 2016500859A JP 2016500859 A JP2016500859 A JP 2016500859A JP 2016517458 A JP2016517458 A JP 2016517458A
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Abstract

ここに開示されているのは、少なくとも1種の着色剤;および組成物の総質量に対して0.5質量%〜5質量%の範囲の量で存在するナノ結晶性セルロースを含む水性インク組成物、例えばインクジェットインク組成物である。また、開示されているのはインク組成物用の水性分散液および商業的なインクジェット印刷の方法である。

Description

ここに開示されているのは、着色剤およびナノ結晶性セルロースを含む水性分散液およびそれらのインク組成物、例えばインクジェットインク組成物への使用が開示されている。また、商業的なインクジェット印刷のための組成物および方法も開示されている。
インクジェット印刷技術の新たなそして増大ずる要求のために、いろいろな用途に対する要求に合致するインク組成物を開発する継続した必要性が存在している。更には、種々の基材への高速印刷の増大する流行のために、向上した印刷性能、より速い乾燥時間、インク安定性などの1つもしくは2つ以上が必要とされる。
従って、それらの必要性を満足するように誂えることができるインク成分(例えば、ビヒクル、顔料)を提供するという挑戦が依然として残されている。
1つの態様では、
少なくとも1種の着色剤;および
組成物の全質量に対して0.5質量%〜5質量%の範囲の量で存在するナノ結晶性セルロース、
を含む水性のインクジェットインク組成物が提供される。
他の態様では、
組成物の全質量に対して1質量%〜25質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の顔料;
組成物の全質量に対して1質量%〜10質量%の範囲の量で存在するナノ結晶性セルロース;および
組成物の全質量に対して1質量%〜50質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の有機溶媒、
を含む水性分散液が提供される。
他の態様では
以下のものを含む第1の水性分散液:
組成物の全質量に対して1質量%〜25質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の顔料;
組成物の全質量に対して1質量%〜10質量%の範囲の量で存在するナノ結晶性セルロース;および、
組成物の全質量に対して1質量%〜50質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の有機溶媒、ならびに、
以下のものを含む第2の水性分散液:
組成物の全質量に対して1質量%〜25質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の顔料;および、
組成物の全質量に対して1質量%〜50質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の有機溶媒、
を含む水性分散液の系が提供される。
他の態様では、以下の工程を含む、商業的なインクジェット印刷方法が提供される。
顔料を含むインクジェットインク組成物を準備する工程;および、
静止した印刷ヘッドから、少なくとも100フィート/分の速度の連続した紙のウエブ上に、インクジェットインク組成物を噴出して、印刷された画像を有する印刷された紙のウエブを形成する工程、
ここで、この組成物は、1,2,3−ベンゼントリカルボン酸のカルシウム結合インデックス値よりも大きいカルシウム結合インデックス値を有する着色剤を実質的に含まない。
他の態様では、以下の工程を含む商業的なインクジェット印刷の方法が提供される。
少なくとも1種の着色剤およびナノ結晶性セルロースを含むインクジェットインク組成物を準備する工程;および、
静止した印刷ヘッドから、少なくとも100フィート/分の速度の連続した紙のウエブ上に、インクジェットインク組成物を噴出して、印刷された画像を有する印刷された紙のウエブを形成する工程。
図1は、NCC濃度(質量%)の関数としての粘度(cP)のプロットである。
図2は、例2に記載された、異なる紙基材についてのシアン−対照およびシアン−NCC配合物についてのインク液滴試験の結果を示す一連の顕微鏡写真である。
図3は、例2に記載された、異なる紙基材についてのマゼンタ−対照およびマゼンタ−NCC配合物についてのインク液滴試験の結果を示す一連の顕微鏡写真である。
図4は、例2に記載された、異なる紙基材についてのブラック−対照およびブラック−NCC配合物についてのインク液滴試験の結果を示す一連の顕微鏡写真である。
図5は、例2に記載された、異なる紙基の種類についてのイエロー−対照およびイエロー−NCC配合物についてのインク液滴試験の結果を示す一連の顕微鏡写真である。
図6は、例3に記載した、ブラック−対照およびブラック−NCC配合物についての種々の時間間隔でのインク液滴の乾燥を示す一連の顕微鏡写真である。
図7は、例3に記載した、マゼンタ−対照およびマゼンタ−NCC配合物についての種々の時間間隔でのインク液滴の乾燥を示す一連の顕微鏡写真である。
図8は、例3に記載した、イエロー−対照およびイエロー−NCC配合物についての種々の時間間隔でのインク液滴の乾燥を示す一連の顕微鏡写真である。
図9は、例4に記載された、ブラック、シアン、マゼンタおよびイエロー顔料それぞれについての、対照ならびにNCC配合物についての、異なる紙基材上の光学密度の棒グラフである。
図10は、例4に記載された、ブラック、シアン、マゼンタおよびイエロー顔料それぞれについての、対照ならびにNCC配合物についての、まだら(mottle)の棒グラフである。
図11(a)〜(d)は、例4に記載された、水平端部明瞭度(acuity)、(a)上部端部および(b)底部端部、および垂直端部明瞭度、(c)左端部および(d)右端部の棒グラフである。
図12(a)および(b)は、例4に記載された、シアン、マゼンタおよびイエロー顔料それぞれについての、水平および垂直線の色間のにじみの棒グラフである。
図13には、例4に記載された、イエロー−対照およびイエロー−NCCインク配合物によって与えられた印刷パターンの写真および顕微鏡写真(50倍)が示されている。
図14は、例5に記載された、ブラック2、シアン2、マゼンタ2、およびイエロー2顔料それぞれについての種々の紙基材上への対照およびNCC配合物についてのまだら(mottle)の棒グラフである。
図15Aおよび15Bは、例5に記載された、ブラック2、シアン2、マゼンタ2、およびイエロー2顔料それぞれについての、種々の紙基材上への、対照およびNCC配合物についての、水平端部明瞭度(acuity)、(A)上部端部および(B)底部端部の棒グラフである。
図16Aおよび16Bは、例5に記載された、シアン2、マゼンタ2、およびイエロー2顔料それぞれについての、種々の紙基材上への、対照およびNCC配合物についての、(A)水平線の色間にじみおよび(B)垂直線の色間にじみの棒グラフである。
図17Aおよび17Bは、例6に記載された、Ca2+濃度(mM)の関数としての粒子径成長速度(nm/秒)のプロットである。
ここに開示されているのは、ナノ結晶性セルロース(NCC)を含む水性分散液およびインク組成物(例えば、インクジェットインク組成物)である。1つの態様では、少なくとも1種の着色剤およびナノ結晶性セルロールを含む、水性分散液またはインク組成物が提供される。
「セルロース」は、ベータ1−4グリコシド結合を介して互いに結合された2つのグルコース分子のモノマー単位を有する直鎖を表す。セルロースの重合度nは、10000〜15000の範囲であることができる。「ナノ結晶性セルロース」は、ここではTEMによって測定される少なくとも1つのナノスケールの寸法、すなわち1μm未満、を有する、セルロースを含む粒子を表す。1つの態様では、ナノ結晶性セルロースは、50nm〜1000nmの範囲の長さおよび1nm〜100nmの範囲の直径を有している(直径は、幅および高さの両方を包含しており、それらは通常は平均すると等しい)。他の態様では、ナノ結晶性セルロースは、5nm〜80nmの範囲の直径および80nm〜500nmの範囲の長さ、例えば、10nm〜50nmの範囲の直径および100nm〜300nmの範囲の長さを有している。1つの態様では、ナノ結晶性セルロースは、2〜30、例えば4〜15、または6〜10の範囲のアスペクト比(長さ/直径)を有している。他の態様では、ナノ結晶性セルロースは、1nm〜100nmの範囲の直径、50nm〜1000nmの範囲の長さ、および2〜30の範囲のアスペクト比、例えば5nm〜80nmの範囲の直径、80nm〜500nmの範囲の長さ、および4〜15の範囲のアスペクト比、または10nm〜50nmの範囲の直径、100nm〜300nmの範囲の長さ、および6〜10の範囲のアスペクト比を有している。
1つの態様では、ナノ結晶性セルロースは、木、植物、細菌、藻類および被嚢類から得られるセルロースから誘導される。木および植物供給源としては、木材、綿、麻、亜麻、麦稈、クワの木、樹皮およびラミーが挙げられる。
1つの態様では、ナノ結晶性セルロースは、水溶液中に自己分散性である。1つの態様では、ナノ結晶性セルロースは、少なくとも1つのアニオン性基を有するグルコース、すなわち、少なくとも1つのアニオン性基で誘導体化されたグルコースを含むモノマーを含んでいる。ここで用いられる「アニオン性基」は、グルコース固有ではない基を表し、そして塩の形態ならびに水溶液中でアニオン性基に変換されることができる基、すなわちアニオン化可能基を包含している。例示的なアニオン化可能基としては、酸および/またはエステルが挙げられる。アニオン性基は、セルロースの、種々の二陽子の、三陽子の、または多陽子の酸、例えばマレイン酸、硫酸、オルトリン酸などでの加水分解、ならびに随意選択的にそれに続く酸またはエステルの形態を形成する反応からもたらすことができる。加水分解されるセルロースは、木材繊維および植物繊維、微結晶性セルロース(10〜50μmの直径)、マイクロ繊維化セルロース(0.5〜10μmの長さ)、およびナノ繊維化セルロース(0.5〜2μmの直径)であることができる。1つの態様では、アニオン性基は、カルボン酸、スルフェート、スルホン酸、ホスホン酸、ならびにそれらの塩およびエステルおよび混合物から選択される。アニオン性基に加えて、更なる反応を、ナノ結晶性セルロースを誘導体化するために、例えば、ナノ結晶性セルロースを特定の用途により適合するようにさせるために実施することができる。例示的な付加的な誘導体化としては、カチオン性基を、例えばアミンまたはジアミンとの反応によって、形成する反応が挙げられる。
ナノ結晶性セルロースは、結晶性領域および無定形領域を含んでいる。1つの態様では、ナノ結晶性セルロースは、少なくとも50%の結晶化度(%結晶性領域)、例えば少なくとも60%の結晶化度、または50%〜90%の範囲の結晶化度を有している。
ナノ結晶性セルロースは、水性分散液の粘度を増加させることができる。1つの態様では、ナノ結晶性セルロースは、本組成物中に所望の粘度を得るのに十分な量で存在する。1つの態様では、本組成物は、1cP〜20cP、例えば1cP〜15cP、1cP〜10cP、1cP〜6cP、3cP〜10cP、または3cP〜6cPの範囲の粘度を有するインクジェットインク組成物である。
1つの態様では、ナノ結晶性セルロースは、本組成物中に、本組成物の全質量に対して、0.5質量%〜5質量%の範囲の量、例えば本組成物の全質量に対して0.5質量%〜4質量%、0.5質量%〜3%質量%、1質量%〜5質量%、1質量%〜4質量%、または1質量%〜3質量%の量で存在する。
また、ナノ結晶性セルロースそれ自体が、水溶液中に分散可能であることが見出された。1つの態様では、2〜11のpH範囲に亘って−20mV〜−50mVの範囲のゼータ電位、例えば2〜11のpH範囲に亘って−30mV〜−50mVの範囲のゼータ電位を有するナノ結晶性セルロースを含む水性分散液(例えば、インクもしくはインクジェットインク組成物)が提供される。
しばしば水性分散液およびインクジェットインク組成物中には、所望の粘度、例えばここに開示された水準を得るために、有機溶媒が用いられている。1つの態様では、ナノ結晶性セルロースの使用が、分散液またはインクジェットインク組成物中に存在する有機溶媒の量を低減させることができることが見出された。1つの態様では、0.05%〜5%(またはここに開示された他の量)の範囲の量のナノ結晶性セルロースの存在は、有機溶媒の量を、NCCの存在なしで必要とされる量の75%以下に、例えば50%以下、または25%以下に低減させる。1つの態様では、本組成物は、インク組成物(例えば、インクジェットインク組成物)であり、そして有機溶媒が、本組成物の全質量に対して、1質量%〜50質量%の範囲の量、例えば、1質量%〜25質量%、1質量%〜20質量%、1質量%〜10質量%、2質量%〜50質量%、2質量%〜25%質量%、2質量%〜20質量%の範囲の量、または2質量%〜10質量%の範囲の量で存在する。1つの態様では、本組成物は水性分散液であり、そして有機溶媒が、本組成物の全質量に対して、1質量%〜75質量%、1質量%〜50質量%、1質量%〜25質量%、1質量%〜20質量%、1質量%〜10質量%、5質量%〜75質量%、5質量%〜50質量%、5質量%〜25質量%、5質量%〜20質量%の量で、または5質量%〜10質量%の量で存在する。有機溶媒の更なる詳細が、以下に提供される。
1つの態様では、
組成物の全質量に対して1質量%〜25質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の顔料、
組成物の全質量に対して1質量%〜10質量%の範囲の量で存在するナノ結晶性セルロース、
組成物の全質量に対して1質量%〜50質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の有機溶媒、および、
水、
から本質的になる(または、からなる)水性分散液が提供される。
1つの態様では、
組成物の全質量に対して1質量%〜25質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の顔料、
組成物の全質量に対して1質量%〜50質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の有機溶媒、
組成物の全質量に対して0.05質量%〜2質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の殺生物剤および/または殺菌剤、および、
水、
から本質的になる(または、からなる)水性分散液が提供される。
殺生物剤および殺菌剤の更なる詳細が、以下に提供される。
他の態様では、水性分散液の系が提供される。典型的には、水性分散液は、特定の組成物、例えばインク組成物を配合するために、製造業者に、基礎材料として提供される。更には、水性分散液は、典型的には、希釈された場合に、最終組成物において所望の濃度が得られる、より高い濃度で成分を提供する。しかしながら、ナノ結晶性セルロースを高濃度で含む水性分散液を提供することは、ゲル様の組成物をもたらす可能性がある。従って、2成分型の水性分散液の系は、NCCを最終組成物の濃度よりも高い濃度で有する第1の分散液、およびNCCを含まずに、第1の分散液を所望の水準に希釈する第2の分散液を含むことができる。1つの態様では、第2の分散液は、NCC以外は、第1の分散液と同じ成分(例えば、界面活性剤、湿潤剤、殺生物剤など)を有している。1つの態様では、水性分散液の系は、
以下の成分を含む第1の水性分散液、
組成物の全質量に対して、1質量%〜25質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の顔料;
組成物の全質量に対して、1質量%〜10質量%の範囲の量で存在するナノ結晶性セルロース;および、
組成物の全質量に対して、1質量%〜50質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の有機溶媒、ならびに、
以下の成分を含む第2の水性分散液、
組成物の全質量に対して、1質量%〜25質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の顔料;および、
組成物の全質量に対して、1質量%〜50質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の有機溶媒、
含んでいる。
多角的な得意先スケールの商業的印刷に対する増大する必要性については、インクジェットを基にした技術は、それらの柔軟性およびより低いコストのために、オフセット技術などの技術に対して優位性を示している。商業的な印刷(または高速印刷)としては、業務用(transactional)印刷、本の印刷(市販本、教養書など)、ダイレクトメール、および雑誌の印刷が挙げられる。商業的な印刷は、デスクトップ/オフィス印刷とは、速度、信頼性および印刷品質の点で異なっている。
非カルシウム結合性顔料は、カルシウム結合性顔料と比較して、紙の埃の発生によって悪影響を与えられ難いことが見出された。印刷プロセスの間に発生する紙の埃は、印刷ヘッドノズルの周りに蓄積し、そしてそのノズルから噴出されたインクと接触する可能性がある。それらの効果は、印刷速度および/または印刷量が、デスクトップ印刷に比べて通常はより大きい商業的な印刷の間には更に深刻化する可能性がある。紙の埃はしばしばカルシウムを含むために、カルシウム結合性である顔料は、この埃と相互作用し、そして粒子状物質を形成し、それが凝固するか、または更にはノズルを詰まらせる可能性がある。従って、1つの態様では、以下の工程を含む商業的なインクジェット印刷の方法が提供される。
酸化カーボンブラックおよび、少なくとも1種の有機基が結合された顔料から選択された顔料を含むインクジェットインク組成物を準備する工程、および
静止した印刷ヘッドから、少なくとも100フィート/分の速度の連続紙のウエブ上に、上記インクジェットインク組成物を噴出して、印刷画像を有する印刷された紙のウエブを形成する工程、
ここで、この顔料は、カルシウム結合が可能な着色剤、例えば1,2,3−ベンゼントリカルボン酸のカルシウム結合インデックス値よりも大きいカルシウム結合インデックス値を有する着色剤、を実質的に含まない。
1つの態様では、カルシウム結合性顔料と紙の埃中に存在するカルシウムとの相互作用から形成される粒子状物質は、以下の工程を含む試験によって測定することができる。
ある量の紙の埃(例えば、1g)を収集するのに十分な時間印刷して、これを脱イオン水に加える工程、
不溶性の材料をろ過で取り除き、そして上澄みを収集する工程、
この上澄みをICP−AESによって分析して、カルシウム含有量を測定する工程、
カルシウムが存在する場合には、この上澄みをカルシウム結合性顔料に加えて顔料を希釈し、そして粒子の成長が起こるか否かを観察する工程、
カルシウム結合性顔料の粒子径成長を起こすのに必要とされるCa2+濃度を決定する工程。
カルシウム結合性顔料で高速印刷を行った場合には、印刷の物理的な効果から形成される埃に加えて、1ppmの低いカルシウム濃度で、凝固、そして結果として埃の形成を引き起こすことが観察された。そのような凝固は、印刷ヘッドノズルの先端で発生し、そして凝集したインクを発生させる可能性がある。
1つの態様では、顔料は、酸化カーボンブラックならびに、少なくとも1種のイオン性基、少なくとも1種のイオン化可能基、およびそれらの混合物を含む少なくとも1種の有機基が結合された顔料から選択される。
1つの態様では、顔料は、カルボン酸、スルホン酸、ヒドロキシル、アミン、エステル、アミド、およびそれらの塩、例えばヒドロキシレート、モノ−、ジ−、トリ−、およびテトラ−アルキルアンモニウム塩から選択された少なくとも1種の基を含む少なくとも1種の有機基が結合された顔料から選択される。1つの態様では、アンモニウム塩のアルキルは、C〜Cアルキルから選択される。
1つの態様では、顔料は、式−[R(A)]−を含む少なくとも1種の有機基が結合されており、式中、
Rは、顔料に結合されており、そしてアリーレン、ヘテロアリーレン、アルキレン、アルカリーレン、およびアラルキレンから選択され、そして、
Aは、カルボン酸、スルホン酸、ヒドロキシル、アミン、エステル、アミド、およびそれらの塩から選択される。
1つの態様では、式−[R(A)]−は末端基であり、すなわち、その顔料(例えば、カーボンブラック)のみに結合されている。他の態様では、−[R(A)]−は、その顔料および少なくとも1つの他の基に「R」断片を介して、例えば、水素、アルキル、アリール、アルカリ―ル、アラルキル、ハライドなどに、結合している。1つの態様では、−[R(A)]−は、2つ以上の「A」種を含んでおり、複数の「A」種は、カルシウムを結合することができない。有機基の更なる詳細が、以下に与えられている。
高速インクジェット印刷は、枚葉給紙または巻取り紙式であることができる。巻取り紙式(Web press)インクジェット印刷は、連続紙のウエブ上に分当たりに数百フィートの速度で印刷するように開発された商業的な印刷技術である。(対照的に、デスクトップ印刷の速度は、通常は黒色単独で、50ページ/分未満である。)1つの態様では、高速印刷は、4色印刷で、少なくとも100フィート/分の速度で行われる。
1つの態様では、高速印刷の発射頻度は、少なくとも15kHzである。(デスクトップ印刷の発射頻度は、より低い印刷速度のために、典型的には15kHz未満である。)
紙のウエブは紙の連続したロールであり(対してデスクトップ印刷では小さい枚葉の紙)、それが紙の経路に沿って搬送され、それは、紙のウエブ上に一連のインク液滴を噴出するための静止したインクジェット印刷ヘッド(デスクトッププリンタは、1つの可動式の印刷ヘッドを有しており、それが紙の幅を横断する)を含んでいる。1つの態様では、インク液滴が紙の上に堆積された後に、次いでウエブは、乾燥オーブンを通過し、乾燥オーブンは、静止した印刷ヘッドを収容するプリンタの部品であることができる(デスクトッププリンタは乾燥機を有さない)。他の態様では、紙のウエブは、ローラーを通過して巻き直されるか、またはカッターを通過して枚葉に切断される。この工程は、乾燥の後に、または乾燥なしで行うことができる。
解像度は、変わる可能性があり、そして通常は印刷速度に関連する。速度および解像度は、印刷に用いられる印刷ヘッドの機能である。1つの態様では、ここで開示される高速印刷方法は、典型的にはより遅い印刷速度を用いると、しかしながら少なくとも100フィート/分の速度で、300dpiの低さ、または1600dpiの高さの解像度を与えることができる。(デスクトップ印刷では、同様の解像度で印刷することができるが、しかしながら著しく低い速度で、である。)
高速印刷基材は、普通の多孔質紙から、オフセット(オイル系)類似の印刷インク用に特別に設計されたカレンダー加工されたクレー系の紙まで変えことができる。また、紙は、例えば塩またはポリマーで更に処理(インクジェット処理)されて、それらを水系のインクジェットインクにより受容性とすることができる。デスクトップ印刷における普通紙は、インクジェット処理されたコーティングの種類を含めて、高速印刷における多孔質紙と同様の特徴を有することができる。しかしながら、商業的な高速印刷で用いられる非多孔質紙は、デスクトップ印刷で用いられる非多孔質紙の種類とは大きく異なっている。高速の商業的印刷用のインクの挑戦は、浸透と競合する広がりのために、多孔質紙上に低い解像度で高いODを得つつある。また、大き過ぎる浸透は、多孔質基材に望ましくない裏抜けを引き起こす可能性がある。カレンダー加工された低多孔質紙では、まだら(mottle)、乾燥時間耐性およびにじみが、インクジェットインクでは特に挑戦的な課題となっている。ポリマーの使用は、非多孔質の基材上への耐久性への要件を達成するために必要とされ、そしてインクジェット処理されたコーティングもまた、画像品質および乾燥時間を向上させるために用いることができる。
商業的な印刷では、インクが、印刷された紙が他のローラーに接触する前に固定される必要がるために、乾燥時間が問題点となる可能性がある。シートが湿潤過ぎる場合には、乾燥が紙のしわなどの問題を引き起こす可能性がある。ナノ結晶性セルロースを含むインクジェットインク組成物は、乾燥プロセスを促進することができることが見出された。従って、他の態様では、以下の工程を含む商業的なインクジェット印刷方法が提供される。
少なくとも1種の着色剤およびナノ結晶性セルロースを含むインクジェットインク組成物を準備する工程、ならびに、
静止した印刷ヘッドから、少なくとも100フィート/分の速度の連続した紙のウエブ上に、インクジェットインク組成物を噴出させて、印刷画像を有する印刷された紙のウエブを形成する工程。
1つの態様では、着色剤は、顔料から選択され、その顔料は、酸化カーボンブラックならびに、少なくとも1種の有機基、例えば本明細書中に開示されたそれらの基、が結合された顔料から選択することができる。
1つの態様では、ナノ結晶性セルロースは、0.5%〜5%の範囲の量または本明細書中に開示された他の量で存在することができる。
1つの態様では、インクジェットインク組成物は、例えば少なくとも1種の溶媒などの成分を、本明細書中に開示した量で含むことができる。
1つの態様では、紙のウエブ上に印刷された本組成物は、切断、取扱いなどの前に必要とされる乾燥時間を低減させる。1つの態様では、本組成物は、乾燥時間を、ナノ結晶性セルロースを含まない同等の組成物に必要とされる50%以下の時間に、例えば25%以下の時間、または10%以下の時間に低減させる。
着色剤
1つの態様では、水性分散液(例えば、インクジェットインク組成物)は染料および顔料から選択された着色剤を含んでいる。1つの態様では、着色剤としては、染料、例えば慣用の染料、例えば食用色素、FD&C染料、酸性染料、直接染料、反応性染料、フタロシアニンスルホン酸の誘導体、例えば銅フタロシアニン誘導体、ナトリウム塩、アンモニウム塩、カリウム塩、リチウム塩などがある。また、染料の組合わせも、異なる色調を形成するために用いることができる。酸性染料の例としては、Acid Red 18、Acid Red 27、Acid Red 52、Acid Red 249、Acid Red 289、Acid Blue 9、Acid Yellow 23、Acid Yellow 17、Acid Yellow 23、およびAcid Black 52が挙げられるが、それらには限定されない。塩基性染料の例としては、Basic Red 1、Basic Blue 3、およびBasic Yellow 13が挙げられるが、それらには限定されない。直接染料の例としては、Direct Red 227、Direct Blue 86、Direct Blue 199、Direct Yellow 86、Direct Yellow 132、Direct Yellow 4、Direct Yellow 50、Direct Yellow 132、Direct Yellow 104、Direct Black 170、Direct Black 22、Direct Blue 199、Direct Black 19、およびDirect Black 168が挙げられるが、それらには限定されない。反応性染料の例としては、Reactive Red 180、Reactive Red 31、Reactive Red 29、Reactive Red 23、Reactive Red 120、Reactive Blue 49、Reactive Blue 25、Reactive Yellow 37、Reactive Black 31、Reactive Black 8、Reactive Green 19、およびReactive Orange 84が挙げられるが、それらには限定されない。また、他の種類の染料も用いることができ、例えばYellow 104およびMagenta 377が挙げられる。
着色剤(染料および顔料)に加えて、本発明のインクジェットインク組成物は、色相パランスを修正する、そして光学密度を調整するために付加的な染料を更に組み込むことができる。そのような染料としては、食用色素、FD&C染料、酸性染料、直接染料、反応性染料、フタロシアニンスルホン酸の誘導体、例えば銅フタロシアニン誘導体、ナトリウム塩、アンモニウム塩、カリウム塩、およびリチウム塩が挙げられる。
1つの態様では、着色剤は、顔料から選択され、顔料は、固体の形態、通常は粒子状の形態または容易に粒子状に形成される形態、例えばプレスされた塊(pressed cake)である。顔料は、当業者に通常用いられるいずれかの種類の顔料、例えば黒色顔料および他の着色顔料、例えば、青、黒、茶、シアン、緑、白、紫、マゼンタ、赤、オレンジ、または黄顔料であることができる。また、異なる顔料の混合物を用いることができる。黒色顔料の代表的な例としては、種々のカーボンブラック(Pigment Black 7)、例えばチャンネルブラック、ファーネスブラック、ガスブラック、およびランプブラックが挙げられ、例えば、Cabot Corporationから入手可能なRegal(商標)、Black Pearls(商標)、Elftex(商標)、Monarch(商標)、Mogul(商標)およびVulcan(商標)カーボンブラック(例えばBlack Pearls(商標)2000、Black Pearls(商標)1400、Black Pearls(商標)1300、Black Pearls(商標)1100、Black Pearls(商標)1000、Black Pearls(商標)900、Black Pearls(商標)880、Black Pearls(商標)800、Black Pearls(商標)700、Black Pearls(商標)570、Black Pearls(商標)L、Elftex(商標)8、Monarch(商標)1400、Monarch(商標)1300、Monarch(商標)1100、Monarch(商標)1000、Monarch(商標)900、Monarch(商標)880、Monarch(商標)800、Monarch(商標)700、Regal(商標)660、Mogul(商標)L、Regal(商標)330、Regal(商標)400、Vulcan(商標)P)として販売されているカーボンブラックが挙げられる。他の供給者から入手可能なカーボンブラックを用いることができる。着色顔料の好適な種類としては、例えばアントラキノン、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジアゾ、モノアゾ、ピラントロン(pyranthrones)、ペリレン、ヘテロ環式イエロー、キナクリドン、キノロノキノロンおよび(チオ)インジゴイドが挙げられる。そのような顔料は、多くの供給源、例えばBASF Corporation、Engelhard Corporation, Sun Chemical Corporation、Clariant、およびDianippon Ink and Chemicals (DIC)から、粉末またはプレスされた塊(cake)の形態で商業的に入手可能である。他の好適な着色顔料の例が、Colour Index、3rd edition(The Society of Dyers and Colourists、1982)中に記載されている。1つの態様では、顔料としては、シアン顔料、例えばPigment Blue 15またはPigment Blue 60、マゼンタ顔料、例えばPigment Red 122、Pigment Red 177、Pigment Red 185、Pigment Red 202、またはPigment Violet 19、イエロー顔料、例えばPigment Yellow 74、Pigment Yellow 128、Pigment Yellow 139、Pigment Yellow 155、Pigment Yellow 180、Pigment Yellow 185、Pigment Yellow 218、Pigment Yellow 220、またはPigment Yellow 221、オレンジ顔料、例えばPigment Orange 168、グリーン顔料、例えばPigment Green 7またはPigment Green 36、あるいはブラック顔料、例えばカーボンブラックがある。
1つの態様では、着色剤は、色相バランスを修正し、そして光学密度を調整するために、顔料および染料を含んでいる。
1つの態様では、顔料は自己分散された顔料であり、例えば酸化カーボンブラックおよび、少なくとも1種の有機基が結合された顔料から選択される。そのような自己分散された顔料は、本明細書中に開示されたいずれかの顔料を改質することによって調製することができる。
1つの態様では、自己分散された顔料は酸化カーボンブラックである。1つの態様では、「酸化カーボンブラック」は、通常は7.0未満のpHを有するカーボンブラック顔料であり、それが、表面に結合されたイオン性基もしくはイオン化可能基、例えば1種もしくは2種以上のアルコール(フェノール、ナフトール)、ラクトン、カルボニル、カルボキシル(例えば、カルボン酸)、無水物、エーテル、およびキノンを特徴付ける。カーボン ブラックの酸化の程度は、これらの基の表面濃度を決定する。1つの態様では、酸化カーボンブラックは、非改質カーボンブラック、例えば、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ガスブラック、およびランプブラックから選択された顔料、を酸化することによって得られる。例示的な非改質カーボンブラックとしては、Regal(商標)、Black Pearls(商標)、Elftex(商標)、Monarch(商標)、Mogul(商標)、およびVulcan(商標)、例えばBlack Pearls(商標)1100、Black Pearls(商標)900、Black Pearls(商標)880、Black Pearls(商標)800、Black Pearls(商標)700、Black Pearls(商標)570、Elftex(商標)8、Monarch(商標)900、Monarch(商標)880、Monarch(商標)800、Monarch(商標)700、Regal(商標)660、およびRegal(商標)330としてCabot Corporationから商業的に入手できるものが挙げられる。カーボンブラックの代表的な酸化剤としては、酸素ガス、オゾン、過酸化物、例えば過酸化水素、過硫酸塩、例えば過硫酸ナトリウムおよび過硫酸カリウム、次亜塩素酸、例えば次亜塩素酸ナトリウム、硝酸、遷移金属含有酸化剤、例えば過マンガン酸塩、四酸化オスミウム、酸化クロム、硝酸セリウムアンモニウム、ならびにそれらの混合物(例えば、ガス状酸化剤、例えば酸素およびオゾンの混合物)が挙げられる。
他の態様では、酸化カーボンブラックは、商業的な供給源、例えばCabot Corporationから商業的に入手可能なBlack Pearls(商標)1400、Black Pearls(商標)1300、Black Pearls(商標)1000、Black Pearls(商標)L、Monarch(商標)1000、Mogul(商標)L、およびRegal(商標)400から得られる。
1つの態様では、顔料は少なくとも1種の有機基が結合されており、ここで「結合された」有機基は、吸着された基とは、数時間(例えば、少なくとも4、6.8,12、もしくは24時間)のソックスレー抽出で結合された基が顔料から取り除かれないことで区別することができる。他の態様では、有機基は、その有機基が、出発の有機処理材料を溶解することができるが、しかしながら処理された顔料を分散できない溶媒もしくは溶媒混合物で繰り返し洗浄した後に、取り除くことができない場合には、顔料と結合されている。更に他の態様では、「結合された」は、結合、例えば共有結合、例えば、求核または有機基に結合もしくは共有結合された顔料、を表している。
1つの態様では、顔料は、少なくとも1種の有機基が結合されたカーボンブラックである。1つの態様では、少なくとも1種の有機基は、カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸、ヒドロキシル、アミン、およびエステル、アミド、およびそれらの塩から選択される基を含んでいる。他の態様では、少なくとも1種の有機基は、式−[R(A)]−を有しており、式中、
Rは、カーボンブラックに結合されており、そしてアリーレン、ヘテロアリーレン、およびアルキレンから選択され、そして、
Aは、カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸、ヒドロキシル、アミン、およびエステル、アミド、およびそれらの塩から選択される。
アリーレン、ヘテロアリーレン、およびアルキレンは非置換でも、あるいは置換されていてもよい。例示的なアリーレンとしては、フェニレン、ナフチレン、およびビフェニレンが挙げられ、そして例示的なヘテロアリーレンとしては、1つもしくは2つ以上の酸素または窒素原子で置き換えられた環炭素を有するフェニレン、ナフチレン、およびビフェニレンが挙げられる。1つの態様では、アリーレンは、C〜C20アリーレンである。ヘテロアリーレンは、ここで規定されるアリーレンであることができ、1つもしくは2つ以上の環炭素原子が、ヘテロ原子、例えばN、OおよびSで置き換えられている。ヘテロ原子は、環状原子であるのに加えて、他の基と結合されていることができる。アルキレンは、分岐または非分岐であることができる。アルキレンは、C〜C12アルキレン、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、またはブチレンであることができる。
1つの態様では、結合された有機基は、少なくとも1種のイオン性基、イオン化可能基、あるいはイオン性基およびイオン化可能基の混合物を含んでいる。イオン性基は、アニオン性基またはカチオン性基のいずれかであることができ、そして反対の電荷の対イオン、例えば無機もしくは有機対イオン、例えばNa、K、Li、NH 、NR’ 、アセテート、NO 、SO -2、R’SO 、R’OSO 、OH、またはCl、と会合していることができ、ここでR’は、水素あるいは有機基、例えば置換もしくは非置換アリールまたはアルキル基を表している。イオン化可能基は、使用する媒質中でイオン性基を形成することができるものである。アニオン性基は、負に荷電したイオン性基であり、アニオンを形成することができるイオン化可能置換基(アニオン化可能基)、例えば酸性置換基、を有する基から発生させることができる。カチオン性基は、正に荷電した有機イオン性基であり、カチオンを形成することができるイオン化可能置換基(カチオン化可能基)、例えばプロトン化アミンから発生させることができる。アニオン性基の具体的な例としては、−COO、−SO 、−OSO 、−HPO ;−OPO −2、または−PO −2が挙げられ、そしてアニオン化可能基の具体的な例としては、−COOH、−SOH、−PO、−R’SH、または−R’OHを挙げることができ、ここでR’は、水素あるいは有機基、例えば置換もしくは非置換アリール、またはアルキル基を表す。また、カチオン性基またはカチオン化可能基の具体的な例としては、アルキルまたはアリールアミンが挙げられ、それらは酸性媒質中でプロトン化されて、アンモニウム基、−NR’を形成することができ、ここでR’は、有機基、例えば置換もしくは非置換アリール、またはアルキル基を表す。有機イオン性基としては、米国特許第5,698,016号明細書中に記載されているものが挙げられ、これを参照することによって本明細書の内容とする。
1つの態様では、結合された有機基はポリマーを含んでいる。1つの態様では、ポリマーは少なくとも1種の非イオン性基を含んでいる。例としては、約1〜約12個の炭素のアルキレンオキシド基およびポリオール、例えば−CH−CH−O−基、−CH(CH)−CH−O−基、−CH−CH(CH)−O−基、−CHCHCH−O−基、またはそれらの組合わせが挙げられる。それらの非イオン性基は、更にここに開示された少なくとも1種のイオン性基またはイオン化可能基を含むことができる。
1つの態様では、ポリマーは低い酸価を有している。1つの態様では、ポリマーは、約200以下、例えば約150以下、約110以下、または約100以下の酸価を有するポリマーを含む酸性基であることができる。他の態様では、ポリマーの酸価は、約30以上である。従って、ポリマーは、約30〜約200、例えば約20〜約110、約110〜約150、または約150〜約200の酸価を有するポリマーを含む酸性基であることができる。
1つの態様では、カーボンブラックは、例えば以下の特許中に詳述されているように、ジアゾニウム処理によって少なくとも1種の有機基で改質されている、米国特許第5,554,739号、第5,630,868号、第5,672,198号、第5,707,432号、第5,851,280号、第5,885,335号、第5,895,522号、第5,900,029号、第5,922,118号、第6,042,643号、第6,534,569号、第6,398,858号、および第6,494,943号明細書(高剪断条件)、第6,372,820号、第6,368,239号、第6,350,519号、第6,337,358号、第6,103,380号、第7,173,078号、第7,056,962号、第6,942,724号、第6,929,889号、第6,911,073号、第6,478,863号、第6,472,471号明細書、および国際公開第2011/143533号(これらを参照することによって本明細書の内容とする)。1つの態様では、この結合は、ジアゾニウム反応によって与えられ、そこでは少なくとも1種の有機基はジアゾニウム塩置換基を有している。他の態様では、直接結合は、例えば米国特許第6,068,688号、第6,337,358号、第6,368,239号、第6,551,393号、第6,852,158号明細書(これらを参照することによって本明細書の内容とする)中に記載されたジアゾニウム塩および安定したフリーラジカル法を用いることによって形成することができ、そこでは、少なくとも1種のラジカルと少なくとも1種の粒子との反応を用いており、そこではラジカルは少なくとも1種の遷移金属化合物と少なくとも1種の有機ハライド化合物との、ラジカル捕捉が可能な1種もしくは2種以上の粒子などの存在下での相互作用から生成される。更に他の態様では、少なくとも1種のカーボンブラックは、米国特許第5,837,045号明細書、第6,660,075号明細書および国際公開第2009/048564号(少なくとも1つの置換基によって活性化されたC−C二重結合もしくは三重結合を含む有機化合物との反応)または米国特許出願公開第2004/0171725号、米国特許第6,664,312号、第6,831,194号(無水物化合物との反応)、第6,936,097号明細書、米国特許出願公開第2001/0036994号、第2003/0101901号明細書(−N=N−N−を有する有機基との反応)、カナダ特許第2,351,162号明細書、欧州特許第1394221号明細書、および国際公開第01/51566号(少なくとも1種の電子吸引試薬および少なくとも1種の求核試薬の間の反応)、国際公開第04/63289号、第2010/141071号(HN−A−Yとの反応、ここでAはヘテロ原子である)、および国際公開第99/23174号(これらを参照することによって本明細書の内容とする)の方法を用いて改質される(例えば、官能基を結合させる)ことができる。
1つの態様では、分散液は、インクジェットインク組成物中の最終的な量が、インクジェットインクの性能に悪影響を与えることなく、所望の画像品質(例えば、光学密度)を与えるのに有効であるように、着色剤の量を与えるように配合することができる。1つの態様では、着色剤(例えば、顔料)は、組成物の全質量に対して、1質量%〜10質量%の範囲の量で、例えば組成物の全質量に対して、2質量%〜10質量%、3質量%〜10質量%、2質量%〜7質量%、または3質量%〜7質量%の範囲の量で存在している。
分散液およびインク組成物
ここに開示される水性分散液は、インク組成物を配合するのに用いることができる。1つの態様では、分散液は、1%〜50%の範囲の量、またはここに開示された他の量で存在する少なくとも1種の有機溶媒を含んでいる。1つの態様では、有機溶媒は、水に可能であるか、または混和性である。他の態様では、有機溶媒は、水性の加水分解条件(例えば、熱時間効果(aging)条件下での水との反応、例えばエステルおよびラクトンの加水分解)に対して化学的に安定である。1つの態様では、有機溶媒は、水の誘電率よりも低い誘電率、例えば、20℃で約10〜約78の範囲の誘電率、を有している。好適な有機溶媒の例としては、低分子量グリコール(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルもしくはモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、およびテトラエチレンググリコールモノブチルエーテル);アルコール(例えば、エタノール、プロパノール、イソ−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、2−プロピン−1−オール(プロパルギルアルコール)、2−ブテン−1−オール、3−ブテン−2−オール、3−ブチン−2−オールおよびシクロプロパノール);約2〜約40個の炭素原子を含むジオール(例えば、1,3−ペンタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、2,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール(2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール)、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、およびポリ(エチレン−コ−プロピレン)グリコール、ならびに.それらのアルキレンオキシド、例えばエチレンオキシド、例えばエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド、との反応生成物);約3〜約40個の炭素原子を含むトリオール(例えば、グリセリン(グリセロール)、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオールなど、ならびにそれらのアルキレンオキシド、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、およびそれらの混合物、との反応生成物);ポリオール(例えば、ペンタエリスリトール);アミド(例えば、ジメチルホルムアルデヒドおよびジメチルアセトアミド);ケトンまたはケトアルコール(例えば、アセトンおよびジアセトンアルコール);エーテル(例えば、テトラヒドロフランおよびジオキサン);ラクタム(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、およびε−カプロラクタム);尿素または尿素誘導体(例えば、ジ−(2−ヒドロキシエチル)−5,5−ジメチルヒダントイン(dantacol)および1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン);内部塩(例えば、ベタイン);ならびにヒドロキシアミド誘導体(例えば、アセチルエタノールアミン、アセチルプロパノールアミン、プロピルカルボキシエタノールアミン、およびプロピルカルボキシプロパノールアミン、ならびにそれらのアルキレンオキシドとの反応生成物)が挙げられる。更なる例としては、サッカリド(例えば、マルチトール、ソルビトール、グルコノラクトンおよびマルトース);約2〜約40個の炭素原子を含むスルホキシド誘導体(対称の、または非対称の)(例えばジメチルスルホキシド、メチルエチルスルホキシド、およびアルキルフェニルスルホキシド);ならびに約2〜約40個の炭素原子を含むスルホン誘導体(対称の、または非対称の)(例えばジメチルスルホン、メチルエチルスルホン、スルホラン(テトラメチレンスルホン、環状スルホン)、ジアルキルスルホン、アルキルフェニルスルホン、ジメチルスルホン、メチルエチルスルホン、ジエチルスルホン、エチルプロピルスルホン、メチルフェニルスルホン、メチルスルホラン、およびジメチルスルホラン)が挙げられる。有機溶媒は、有機溶媒の混合物を含むことができる。
溶媒の量は、種々の因子、例えば溶媒の性質(溶解度および/または誘電率)、着色剤の種類、ならびに結果として得られるインクジェットインク組成物の所望の性能に応じて変えることができる。溶媒は、インクジェットインク組成物の総質量に基づいて、1質量%〜40%質量%の範囲の量、例えば1質量%〜30%質量%の範囲の量、または1質量%〜20%質量%の範囲の量で用いることができる。他の態様では、溶媒の量は、水性分散液またはインクジェットインク組成物の総質量を基準として約2質量%以上、例えば約5質量%以上、そして約10質量%以上である。
1つの態様では、インク組成物(例えば、インクジェットインク組成物)は、例えば、顔料が自己分散性でない場合には、少なくとも1種の界面活性剤を含んでいる。この少なくとも1種の界面活性剤は、本組成物のコロイド安定性を高めるか、あるいはインクと、印刷用基材、例えば印刷用紙、またはインク印刷ヘッドのいずれかとの相互作用を変化させることができる。種々のアニオン性、カチオン性およびノニオン性分散剤を、本発明のインク組成物と組合わせて用いることができ、そしてそれらは単体で、または水溶液として用いることができる。1つの態様では、界面活性剤は、インクジェットインク組成物の総質量に対して、0.05質量%〜5質量%の範囲の量、例えば0.1質量%〜5質量%、または0.5質量%〜2質量%の量で存在する。
アニオン性分散剤または界面活性剤の代表的な例としては、高級脂肪酸塩、高級アルキルジカルボキシレート、高級アルコールの硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩(Na、K、Li、Caなど)、ホルマリン重縮合物、高級脂肪酸およびアミノ酸の縮合物、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルスルホサクシネートコハク酸塩、ナフテン酸塩、アルキルエーテルカルボキシレート、アシル化ペプチド、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アクリルメチルタウリン、アルキルエーテルスルホネート、第2級高級アルコールエトキシスルフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルフェート、モノグリシルスルフェート、アルキルエーテルホスフェート、およびアルキルホスフェート、アルキルホスホネートおよびビスホスホネート、例えばヒドロキシル化もしくはアミノ化誘導体が挙げられるが、それらには限定されない。例えば、スチレン スルホン酸塩、非置換および置換ナフタレンスルホン酸塩(例えばアルキルもしくはアルコキシ置換ナフタレン誘導体)、アルデヒド誘導体(例えば非置換アルキルアルデヒド誘導体、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒドなど)、マレイン酸塩およびそれらの混合物の重合体および共重合体を、アニオン性分散助剤として用いることができる。塩としては、例えば、Na、Li、K、Cs、Rb、および置換および非置換アンモニウムカチオンが挙げられる。カチオン性界面活性剤の代表的な例としては、脂肪族アミン、第四級アンモニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩などが挙げられる。
本発明のインクジェットインキに用いることができるノニオン性分散剤または界面活性剤の代表的な例としては、フッ素誘導体、シリコーン誘導体、アクリル酸共重合体、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン第2級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンスチロールエーテル、エトキシル化アセチレンジオール、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、アルキルフェノールホルマリン縮合物のエチレンオキシド誘導体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルポリオキシエチレン化合物の脂肪酸エステル、ポリエチレンオキシド縮合物型のエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセロールの脂肪酸エステル、プロピレングリコールの脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、およびポリオキシエチレンアルキルアミンオキシドが挙げられる。例えば、エトキシル化モノアルキルまたはジアルキルフェノールを用いることができる。それらのノニオン性界面活性剤または分散剤は、単独で、あるいは前述のアニオン性およびカチオン性分散剤と組合わせて用いることができる。
また、分散剤は、ポリマー分散剤、例えば天然もしくは合成ポリマー分散剤であることができる。天然ポリマー分散剤の具体的な例としては、タンパク質、例えば、膠(glue)、ゼラチン、カゼイン、アルブミン;天然ゴム、例えばアラビアゴムおよびトラガカントガム;グルコシド、例えばサポニン;アルギン酸、およびアルギン酸誘導体、例えばアルギン酸プロピレングリコール、トリエタノールアミンアルギネート、およびアルギン酸アンモニウム;ならびにセルロース誘導体、例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびエチルヒドロキシセルロースが挙げられる。合成ポリマー分散剤を含むポリマー分散剤の具体的な例としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アクリルもしくはメタクリル樹脂(しばしば「(メタ)アクリル」と記載される)、例えばポリ(メタ)アクリル酸、アクリル酸−(メタ)アクリロニトリル共重合体、(メタ)アクリル酸カリウム−(メタ)アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体および(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体;スチレン−アクリルもしくはメタクリル樹脂、例えばスチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体;スチレン−マレイン酸共重合体;スチレン−マレイン酸無水物共重合体、ビニルナフタレン−アクリルもしくはメタクリル酸共重合体;ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体;ならびに酢酸ビニル共重合体、例えば酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体および酢酸ビニル−アクリル酸共重合体;ならびにそれらの塩、が挙げられる。
1つの態様では、界面活性剤に加えて、インクジェットインク組成物は、その組成物の安定性を維持しながら、多くの所望の性質を与えるために、1種もしくは2種以上の好適な添加剤を、更に含むことができる。他の添加剤は、当技術分野においてよく知られており、湿潤剤、殺生物剤および殺菌剤、バインダー、例えばポリマーバインダー、pH調節剤、乾燥促進剤、浸透剤などが挙げられる。特定の添加剤の量は、種々の因子に応じて変わる可能性があるが、しかしながら通常は、インクジェットインク組成物の質量を基準として、0.01質量%〜40質量%の範囲の量で存在する。1つの態様では、少なくとも1種の添加剤は、インクジェットインク組成物の総質量に対して、0.05質量%〜5質量%の範囲の量、例えば、0.1質量%〜5質量%の範囲の量、0.5質量%〜2質量%の範囲の量で存在する。
また、湿潤剤および、少なくとも1種の有機溶媒以外の水溶性有機化合物を、例えば、ノズルの閉塞を防止する目的で、ならびに紙への浸透(浸透剤)、向上した乾燥(乾燥促進剤)、および抗荒れ性(anti-cockling properties)を提供する目的で、本発明のインクジェットインク組成物に加えることができ、1つの態様では、湿潤剤および/または水溶性化合物は、0.1%〜10%の範囲の量、例えば1%〜10%の量、または0.1%〜5%、もしくは1%〜5%の範囲の量で存在する。
用いることができる湿潤剤および他の水溶性化合物の具体的例としては、低分子量グリコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、およびジプロピレングリコール;約2〜約40個の炭素原子を含むジオール、例えば1,3−ペンタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、2,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール(2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール)、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、ポリ(エチレン−コ−プロピレン)グリコールなど、ならびにそれらのアルキレンオキシド、例えばエチレンオキシド、例えばエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドとの反応生成物;約3〜約40個の炭素原子を含むトリオール誘導体、例えばグリセリン、トリメチロールプロパン、1,3,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオールなど、ならびにそれらのアルキレンオキシド、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、およびそれらの混合物との反応生成物;ネオペンチルグリコール、(2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール)など、ならびにそれらのアルキレンオキシド、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシドの、いずれかの所望のモル比で広範囲な分子量の材料を形成する、反応生成物;チオジグリコール;ペンタエリスリトールおよび低級アルコール、例えば、エタノール、プロパノール、イソ−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、およびtert−ブチルアルコール、2−プロピン−1−オール(プロパルギルアルコール)、2−ブテン−1−オール、3−ブテン−2−オール、3−ブチン−2−オールおよびシクロプロパノール;アミド、例えばジメチルホルムアルデヒドおよびジメチルアセトアミド;ケトンまたはケトアルコール、例えばアセトンおよびジアセトンアルコール;エーテル、例えばテトラヒドロフランおよびジオキサン;セロソルブ、例えばエチレングリコールモノメチルエーテルおよびエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチル(またはモノエチル)エーテル;カルビトール、例えばジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、およびジエチレングリコールモノブチルエーテル;ラクタム、例えば2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンおよびε−カプロラクタム;尿素および尿素誘導体;内部塩、例えばベタインなど;前述の材料のチオ(硫黄)誘導体、例えば1−ブタンチオール;t−ブタンチオール1−メチル−1−プロパンチオール、2−メチル−1−プロパンチオール;2−メチル−2−プロパンチオール;チオシクロプロパノール、チオエチレングリコール、チオジエチレングリコール、トリチオ−またはジチオ−ジエチレングリコールなど;ヒドロキシアミド誘導体、例えばアセチルエタノールアミン、アセチルプロパノールアミン、プロピルカルボキシエタノールアミン、プロピルカルボキシプロパノールアミンなど;前述の材料とアルキレンオキシドとの反応生成物;ならびにそれらの混合物が挙げられる。更なる例としては、サッカリド、例えばマルチトール、ソルビトール、グルコノラクトンおよびマルトース;多価アルコール、例えばトリメチロールプロパンおよびトリメチロールエタン;N−メチル−2−ピロリドン;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン;約2〜約40個の炭素原子を含むスルホキシド誘導体、例えばジアルキルスルフィド(対称および非対称スルホキシド)、例えばジメチルスルホキシド、メチルエチルスルホキシド、アルキルフェニルスルホキシドなど;ならびに約2〜約40個の炭素原子を含むスルホン誘導体(対称および非対称スルホン)、例えばジメチルスルホン、メチルエチルスルホン、スルホラン(テトラメチレンスルホン、環状スルホン)、ジアルキルスルホン、アルキルフェニルスルホン、ジメチルスルホン、メチルエチルスルホン、ジエチルスルホン、エチルプロピルスルホン、メチルフェニルスルホン、メチルスルホラン、ジメチルスルホランなどが挙げられる。そのような材料は、単独でまたは組み合わせて用いることができる。
また、殺生物剤および/または殺菌剤をここに開示した水性分散液またはインクジェットインク組成物に加えることができる。細菌はしばしばインクノズルよりも大きく、そして閉塞を発生させる可能性があること、並びに他の印刷トラブルのために、殺生物剤は細菌の成長を防止するために重要である。有用な殺生物剤の例としては、安息香酸塩もしくはソルビン酸塩、およびイソチアゾリノンが挙げられるが、それらには限定されない。1つの態様では、殺生物剤および/または殺菌剤は、本組成物の総質量に対して、0.05質量%〜5質量%、0.05質量%〜2質量%、0.1質量%〜5質量%、または0.1質量%〜2質量%の量で存在する。
材料:
インクジェット配合物に用いられた顔料は、Cabot Corporationから商業的に入手可能である:CAB-O-JET(商標)450C(シアン)、CAB-O-JET(商標)465M(マゼンタ)、CAB-O-JET(商標)470Y(イエロー)、CAB-O-JET(商標)400K(ブラック)、CAB-O-JET(商標)200(ブラック2)、CAB-O-JET(商標)250(シアン2)、CAB-O-JET(商標)265(マゼンタ2)、およびCAB-O-JET(商標)270(イエロー2)。ナノ結晶性セルロースは、Alberta Innovates Technology Futuresから得た。グリセロールおよびSurfynol(商標)465は、それぞれAlfa AesarおよびAir Productsから得た。
特に断りのない限り、印刷性能は、種々の紙基材へのベストモードに設定したEpson C88プリンタで評価した。
例1
この例は、NCCのインクジェットインクの粘度への効果を説明している。粘度測定におけるそれぞれの試料は、表1に列挙された種々の濃度のNCCと共に、水中にブラック顔料(4.5質量%)、グリセロール(5質量%)、およびSurfynol(商標)465(1質量%)を含んでいた。全ての試料の粘度(熱エージング試料は除いて)は、Brookfield DV-II + Pro粘度計で、32℃で、00スピンドルを用いて50rpmで測定した。それらの試料は、温度を平衡にし、そして安定な粘度の読みを可能とするために、50rpmで5分間試験せしめた。結果も表1に示した。
Figure 2016517458
それらの結果は、目標のインク粘度は、グリセロールの有意な量の減少で得ることができることを示唆している。マゼンタ顔料では、6cPの粘度が、典型的な市販のインク配合物の40%のグリセロールと比較して、2.875質量%のNCCとわずかに5質量%のグリセロールで得られた。同様の実験を、シアン、イエロー、およびブラック分散液から作られたインクに必要とされるNCC濃度を定めるために行い、そしてそれらの結果が図1に示されている。シアン、イエロー、およびブラック顔料についての新しいインク配合物に必要とされるナノ結晶性セルロースの量は、それぞれ2.6、2.5および2.5質量%である。従って、新しいインク配合物(「試料」)を下記の表2に従って調製し、そして従来技術の配合物(「対照」)と対比させた。
Figure 2016517458
例2
この例は、インク液滴の広がりおよび紙基材との相互作用を、対照のインクの性能をNCC含有インクと対比して示す実験を説明している。用いた紙は、非インクジェット処理の多孔質紙、インクジェット処理の多孔質紙1、インクジェット処理の多孔質紙2、およびコーティングされたオフセット紙であった。
インク液滴(0.5μL)を注射器によってそれぞれの紙基材上に分配した。広がりを、光学顕微鏡(オリンパス、モデル# BX51)で監視した。図2〜5に、インク液滴と紙基材との接触の時(「開始」)および乾燥後(「終了」)の光学顕微鏡の写真が示されている。NCC含有インク配合物は、対照のインク配合物に比べて低減されたインクの広がりを示していることを認めることができ、そしてこの効果は、多孔質基材(非インクジェット処理の多孔質紙)上で最も有意であり、この場合には、対照のインク液滴は、接触すると直ぐに多孔質基材の全体に広がり、そして吸収された(wicked)。インクジェット処理された多孔質紙1および2では、NCC含有インク配合物の顔料は、実質的に広がらなかったが、しかしながらインクビヒクルは広がりを示した。コーティングされたオフセット紙では、NCCコーティングされたインク液滴は最小の広がりを示した。NCCインクと対照のインクの間のそれらの差異は、それらの異なるレオロジー的性質に起因すると考えることができる。
商業的印刷用途では、種々の紙について良好な印刷性能が期待され、紙の融通性(flexibility)が高い優先事項となっている。NCC含有インクの制御されたインク液滴の広がりおよびインク−紙の相互作用は、それらの商業的印刷への適応性を示している。
例3
この例は、対照の配合物との比較で、インクジェットインク配合物の乾燥時間へのNCCの効果を説明している。乾燥時間は、50倍の倍率(オリンパス、モデル# BX51)での顕微鏡の下で、紙基材上に、注射器によって分配された0.5μLのインク液滴の乾燥を、液体の膜が観察されなくなるまで観察するのに要する時間として規定される、「見掛けの」乾燥時間として報告されている。光学的顕微鏡の写真が、種々の時間間隔で、ブラック、マゼンタ、およびイエロー配合物について、それぞれ図6〜8に示されており、それぞれの配合物について3バッチが示されている。0.5μLのブラックの対照インクの見掛けの乾燥時間は、1時間以下である可能性があり、一方でブラックのNCCインクの乾燥時間は、3〜4分間に有意に低減された。また、同様の改善が、他の顔料の種類でも観察された。また、改善された乾燥時間は、印刷でも確認され、この場合には、対照とNCCインクとの間で、5〜10秒間の差異が観察され、これは高速の商業的な印刷用途では重要である。
例4
この例では、3種類の紙:コーティングされたオフセット紙、非インクジェット処理の多孔質紙、および写真用紙上へのNCC含有インクの印刷性能が、対照のインクと対比して評価された。
図9は、それぞれの配合物についてのO.D.の棒グラフである。通常は、非インクジェット処理の多孔質紙のO.D.は、写真用紙およびコーティングされたオフセット紙のそれよりも遥かに小さいが、何故ならば後者の2つは、両方ともコーティングされた紙であるからである。対照のインクと比べて、NCCインクは、(1)全ての4種の顔料について、非インクジェット処理の多孔質紙上で向上したO.D.、(2)シアン、マゼンタ、およびイエローインクについて、コーティングされたオフセット紙上で向上したO.D.、ならびに(3)シアン、マゼンタ、およびブラックインクについて、写真用紙上で向上したO.D.を示した。
図10は、コーティングされたオフセット紙上への対照のインクおよびNCC含有インクについてのまだら(mottle)データの棒グラフであり、この用紙は、それが非多孔質のコーティングされた印刷用紙であるために商業的な印刷においてしばしば用いられている。通常は、この種類の紙では、現在のインク配合物では貧弱なまだらが観察されている。NCC含有インクは、まだら数(mottle number)において有意な低下を示し、画像品質の劇的な向上を示唆した。
図11(a)〜(d)は、NCC含有インクおよび対照のインクの、コーティングされたオフセット紙上での端部明瞭度の棒グラフであり、(a)水平端部明瞭度(上部端部)、(b)水平端部明瞭度(底部端部)、(c)垂直端部明瞭度(左端部)、および(d)垂直端部明瞭度(右端部)で定量化されている。まだらと同様に、より小さな値がより良好な画像品質を示している。ブラックNCCインクが、ブラック対照インクに比べて、より良好な端部明瞭度を示すことを理解することができる。シアンの試料では、NCCインクおよび対照インクの水平端部明瞭度(上部端部)は同等である。シアン/NCCインクの垂直端部明瞭度(右端部)値は、対照インクに比べて低下している。マゼンタインクでは、NCCインクおよび対照インクの水平端部明瞭度(上部端部)および垂直端部明瞭度(左端部)は同等である。マゼンタNCCインクは、対照と比べて、向上した水平端部明瞭度(底部端部)および垂直端部明瞭度(右端部)を示している。イエローNCCインクでは、水平端部明瞭度(底部端部)、垂直端部明瞭度(左端部)および垂直端部明瞭度(右端部)、ならびに水平端部明瞭度(上部端部)は、対照と概ね同じである。概して、NCC含有インクは、対照インクよりも向上した端部明瞭度を示している。
図12(a)および(b)は、コーティングされたオフセット紙上でのNCCインクおよび対照インクによって与えられた水平線の色間のにじみ、ならびに垂直線の色間のにじみそれぞれの棒グラフであり、より小さい値がより良好な画像品質を示している。NCC含有インクは、対照インクよりも有意な改善を示した(マゼンタ対照インクは、有効な数値を与えなかった)。例えば、シアンでは、値は約250(対照インク)から50未満(NCCインク)へと減少している。図13は、イエロー−対照およびイエロー−NCCインクよって与えられる印刷パターンの写真および顕微鏡写真(50倍)である。イエロー−対照およびイエロー−NCCインクの間に、色間にじみにおける有意な差異が観察され、イエロー−対照では、イエローおよびブラック領域の間の境界は、非常に不規則であり、そしてブラックインクがイエロー領域中に広がっている。NCCインクでは、顕微鏡の下でさえも、ブラックおよびイエロー領域の間に、鮮明な境界が観察されている。
例5
この例は、他の一連のインクについての印刷性能の比較を与えている:CAB-O-JET(商標)200(ブラック2)、CAB-O-JET(商標)250(シアン2)、CAB-O-JET(商標)265(マゼンタ2)、およびCAB-O-JET(商標)270(イエロー2)、全てはCabot Corporationから商業的に入手可能である。対照インクは、4.5質量%の顔料、40質量%のグリセリン、残りは水を含んでおり、そしてNCC含有インクは、4.5質量%の顔料、5質量%のグリセリン、2.5質量%のNCC、残りは水を含んでいた。印刷は、インクジェット処理の多孔質紙1およびコーティングされたオフセット紙に行った。
図14は、対照およびNCCインクについてのまだら(mottle)の棒グラフである。NCCインクは、コーティングされたオフセット紙へのマゼンタ2を除いて、インクジェット処理された多孔質紙1およびコーティングされたオフセット紙の両方で向上したまだら(mottle)を示すことを理解することができる。
図15Aおよび15Bは、水平端部明瞭度の上部および底部端部、それぞれの棒グラスである。インクジェット処理された多孔質紙1へのブラック2のNCCインクを除いて、概して、NCCインクでは、水平端部明瞭度の向上が、両方の種類の紙基材で観察された。
図16Aおよび16Bは、シアン2、マゼンタ2およびイエロー2インクについての、水平および垂直線の色間のにじみのそれぞれの棒グラフである。コーティングされたオフセット紙では全てのインクについて有意な改善が認められ、そしてインクジェット処理された多孔質紙1では改善がみられた。
例6
この例は、商業的な印刷プロセスによって発生された埃の量を測定する、紙の埃の抽出実験を説明している。印刷は、600×600の解像度で操作された、京セラ印刷ヘッドで行った。用いた紙は、インクジェット処理された非コート紙であった。
印刷の後に、1gの紙の埃の試料を収集し、そして50gの脱イオン水中に1時間室温で放置した。不溶性物質をろ過し、そして結果として得た透明な液体を収集し、そしてICP−AESによって分析した。表3に、紙の埃/水抽出物中に見出された金属含有量が与えられている。
Figure 2016517458
紙の埃の抽出物中には、76ppmのCa、5ppmのMg、および他の多価金属が含まれていることが見出された。
水の抽出物を次いでカルシウム結合性顔料(CAB-O-JET(商標)400)に加えて、顔料を1ppmに希釈した。粒子は、即座に300nmに成長した。図21Aは、粒子径成長速度(nm/s)に対するCa2+濃度のプロットであり、それは、0.07mMまたは0.3ppmのCaが、カルシウム結合性顔料の粒子径成長を引き起こすのに十分であることを示しており、12.7Lの水(またはインク)中の1gの紙の埃が、粒子安定性の問題を引き起こすであろうことを示している。従って、0.5gのインク中の約0.00004gの埃は、印刷ヘッドノズルの先端において、僅かに1ppmのカルシウム結合性顔料の濃度でさえも、凝集インクを発生する可能性がある。
対照的に、非カルシウム結合性顔料のCAB-O-JET(商標)200で行った同様の実験では、図17A中に示されているように、凝集を達成するには、有意に大きな顔料濃度が必要とされた。同様の結果が、図17Bに示されているように、カルシウム結合性マゼンタ顔料のCAB-O-JET(商標)465と非カルシウム結合性マゼンタ顔料のCAB-O-JET(商標)265の間でも示されている。
用語「a」および「an」および「the」の使用は、特に断りない限り、または文脈から明確に否定されない限り、単数と複数の両方を包含すると理解されなければならない。用語「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」および「含む(containing)」は、特に断りの回限り開放型の用語(すなわち、「含むが、しかしながらそれらには限定されない」を意味する)と理解されなければならない。本明細書における数値範囲の記載は、特に断りのない限り、その範囲内に入るそれぞれの個々の値を独立して表すための略記方法としての役割をすることが単に意図されており、そしてそれぞれの個々の値が、それが独立して本明細書中に記載されているのと同様に本明細書中に組み込まれている。本明細書中に記載された全ての方法は、特に断りない限り、または文脈から明確に否定されない限り、いずれかの好適な順序で行うことができる。本明細書中に与えられるいずれかの、そして全ての例、または例示的な用語(例えば、「例えば」)は、単に、本発明をよりよく説明することを意図したものであり、そして特に断りのない限り、本発明の範囲に限定を加えるものではない。明細書中のいずれの用語も、いずれかの特許請求されていない要素が、本発明の実施に必須であると示していると理解されてはならない。
本発明は、以下の態様を含んでいる。
(1)水性のインクジェットインク組成物であって、
少なくとも1種の着色剤;および
該組成物の全質量に対して0.5質量%〜5質量%の範囲の量で存在するナノ結晶性セルロース、
を含んでなる組成物。
(2)前記ナノ結晶性セルロースが、少なくとも1種のアニオン性基を有するグルコースを含むモノマーを含む、(1)記載の組成物。
(3)前記少なくとも1種のアニオン性基が、カルボン酸、硫酸水素塩、リン酸水素、ならびにそれらの塩およびエステルおよび混合物から選択される、(2)記載の組成物。
(4)前記少なくとも1種のアニオン性基が、硫酸水素塩、ならびにその塩およびエステルから選択される、(2)記載の組成物。
(5)前記少なくとも1種の着色剤が、染料および顔料から選択される、(1〜4)のいずれか1項記載の組成物。
(6)前記少なくとも1種の着色剤が、カーボンブラックおよび有機顔料から選択された顔料である、(1〜4)のいずれか1項記載の組成物。
(7)前記顔料が、自己分散顔料である、(5または6)記載の組成物。
(8)前記自己分散顔料が、酸化カーボンブラックおよび少なくとも1種の有機基が結合された顔料から選択された、(7)記載の組成物。
(9)前記少なくとも1種の有機基が、式−[R(A)]−を有し、式中、
Rは、前記顔料に結合され、そしてアリーレン、ヘテロアリーレン、およびアルキレンから選択され、かつ、
Aは、カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸、ヒドロキシル、アミン、およびエステル、アミド、およびそれらの塩から選択される、
(8)記載の組成物。
(10)前記顔料が、カーボンブラックである、(8または9)記載の組成物。
(11)前記組成物が、分散剤を更に含む、(1〜6)のいずれか1項記載の組成物。
(12)前記組成物が、ポリマー分散剤を更に含む、(1〜6)のいずれか1項記載の組成物。
(13)前記ナノ結晶性セルロースが、2〜30の範囲のアスペクト比(長さ/直径)を有する、(1〜12)のいずれか1項記載の組成物。
(14)前記ナノ結晶性セルロースが、4〜15の範囲のアスペクト比(長さ/直径)を有する、(1〜12)のいずれか1項記載の組成物。
(15)前記ナノ結晶性セルロースが、6〜10の範囲のアスペクト比(長さ/直径)を有する、(1〜12)のいずれか1項記載の組成物。
(16)前記ナノ結晶性セルロースが、1nm〜100nmの範囲の直径および50nm〜1000nmの範囲の長さを有する、(1〜15)のいずれか1項記載の組成物。
(17)前記ナノ結晶性セルロースが、5nm〜80nmの範囲の直径および80nm〜500nmの範囲の長さを有する、(1〜15)のいずれか1項記載の組成物。
(18)前記ナノ結晶性セルロースが、10nm〜50nmの範囲の直径および100nm〜300nmの範囲の長さを有する、(1〜15)のいずれか1項記載の組成物。
(19)前記ナノ結晶性セルロースが、前記組成物の全質量に対して0.5質量%〜4質量%の範囲の量で前記組成物中に存在する、(1〜18)のいずれか1項記載の組成物。
(20)前記ナノ結晶性セルロースが、前記組成物の全質量に対して0.5質量%〜3質量%の範囲の量で前記組成物中に存在する、(1〜18)のいずれか1項記載の組成物。
(21)前記ナノ結晶性セルロースが、前記組成物の全質量に対して1質量%〜3質量%の範囲の量で前記組成物中に存在する、(1〜18)のいずれか1項記載の組成物。
(22)前記組成物の全質量に対して、2質量%〜50質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の有機溶媒を更に含む、(1〜21)のいずれか1項記載の組成物。
(23)前記組成物の全質量に対して、2質量%〜20質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の有機溶媒を更に含む、(1〜21)のいずれか1項記載の組成物。
(24)前記インクジェットインク組成物が、1cP〜20cPの範囲の粘度を有する、(1〜23)のいずれか1項記載の組成物。
(25)前記インクジェットインク組成物が、1cP〜6cPの範囲の粘度を有する、(1〜23)のいずれか1項記載の組成物。
(26)前記少なくとも1種の着色剤が、前記組成物の全質量に対して、1質量%〜20質量%の範囲の量で存在する、(1〜25)のいずれか1項記載の組成物。
(27)前記少なくとも1種の着色剤が、前記組成物の全質量に対して、1質量%〜10質量%の範囲の量で存在する、(1〜25)のいずれか1項記載の組成物。
(28)前記少なくとも1種の着色剤が、前記組成物の全質量に対して、2質量%〜7質量%の範囲の量で存在する、(1〜25)のいずれか1項記載の組成物。
(29)前記組成物の全質量に対して、0.5質量%〜5質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の分散剤を更に含む、(1〜28)のいずれか1項記載の組成物。
(30)前記ナノ結晶性セルロースが、少なくとも50%の結晶化度を有する、(1〜29)のいずれか1項記載の組成物。
(31)前記ナノ結晶性セルロースが、50%〜90%の範囲の結晶化度を有する、(1〜29)のいずれか1項記載の組成物。
(32)水性分散液であって、
該組成物の全質量に対して、1質量%〜25質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の顔料、
該組成物の全質量に対して、1質量%〜10質量%の範囲の量で存在するナノ結晶性セルロース、および、
該組成物の全質量に対して、1質量%〜50質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の有機溶媒、
を含んでなる水性分散液。
(33)前記少なくとも1種の有機溶媒が、グリセロールを含む、(32)記載の水性分散液。
(34)前記ナノ結晶性セルロースが、前記組成物の全質量に対して、1質量%〜8質量%の範囲の量で存在する、(32または33)記載の水性分散液。
(35)前記ナノ結晶性セルロースが、前記組成物の全質量に対して、1質量%〜6質量%の範囲の量で存在する、(32または33)記載の水性分散液。
(36)前記顔料が、カーボンブラックおよび有機顔料から選択される、(32〜35)のいずれか1項記載の水性分散液。
(37)前記顔料が、酸化カーボンブラックから選択される、(32〜35)のいずれか1項記載の水性分散液。
(38)前記顔料が、少なくとも1種の有機基が結合されており、かつ該少なくとも1種の有機基が、式−[R(A)]−を有しており、式中、
Rは、前記顔料に結合され、そしてアリーレン、ヘテロアリーレン、およびアルキレンから選択され、かつ、
Aは、カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸、ヒドロキシル、アミン、およびエステル、アミド、およびそれらの塩から選択される、
(32〜35)のいずれか1項記載の水性分散液。
(39)前記分散液が、1cP〜20cPの範囲の粘度を有する、(32〜38)のいずれか1項記載の水性分散液。
(40)前記分散液が、2cP〜10cPの範囲の粘度を有する、(32〜38)のいずれか1項記載の水性分散液。
(41)第1の水性分散液であって、
該組成物の全質量に対して1質量%〜25質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の顔料、
該組成物の全質量に対して1質量%〜10質量%の範囲の量で存在するナノ結晶性セルロース、および
該組成物の全質量に対して1質量%〜50質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の有機溶媒、
を含む第1の水性分散液、ならびに、
第2の水性分散液であって、
該組成物の全質量に対して1質量%〜25質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の顔料、および、
該組成物の全質量に対して1質量%〜50質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の有機溶媒、
を含む第2の水性分散液、
を含んでなる水性分散液系。
(42)商業的インクジェット印刷方法であって、
顔料を含むインクジェットインク組成物を準備する工程、および、
該インクジェットインク組成物を、静止した印刷ヘッドから、少なくとも100フェート/分の速度の連続的な紙のウエブ上に、噴出して、印刷画像を有する印刷された紙のウエブを形成する工程、
を含んでなり、
該組成物は、1,2,3−ベンゼントリカルボン酸のカルシウム結合インデックス値よりも大きなカルシウム結合インデックス値を有する着色剤を実質的に含まず、かつ、該顔料が、酸化カーボンブラック、ならびに少なくとも1種のイオン性基、少なくとも1種のイオン化可能基、およびそれらの混合物を含む少なくとも1種の有機基が結合された顔料から選択される、
方法。
(43)前記顔料が、カルボン酸、スルホン酸、ヒドロキシル、アミン、エステル、アミド、およびそれらの塩から選択された少なくとも1種の基を含む、少なくとも1種の有機基が結合された顔料から選択される、(42)記載の方法。
(44)前記顔料が、式−[R(A)]−から選択される少なくとも1種の基を含む少なくとも1種の有機基が結合された顔料から選択され、式中、
Rは、前記顔料に結合され、そしてアリーレン、ヘテロアリーレン、アルキレン、アルカリーレン、およびアラルキレンから選択され、かつ、
Aは、カルボン酸、スルホン酸、ヒドロキシル、アミン、エステル、アミド、およびそれらの塩から選択される、
(42)記載の方法。
(45)少なくとも1種の有機基が結合された前記顔料が、カーボンブラックから選択される、(42)記載の方法。
(46)前記噴出が、少なくとも15kHzの発射頻度で行われる、(42〜45)のいずれか1項記載の方法。
(47)前記印刷された紙のウエブを乾燥する工程を更に含む、(42〜46)のいずれか1項記載の方法。
(48)前記乾燥が、乾燥オーブン中でおこなわれ、該乾燥オーブンが、前記静止した印刷ヘッドを収容する印刷機の部品である、(47)記載の方法。
(49)前記乾燥の後に、以下の工程、
(i)乾燥された紙のウエブを切断装置でシートに切断する工程、または
(ii)該紙のウエブを、ローラーを通して巻き直す工程、
を更に含む、
(47または48)記載の方法。
(50)前記印刷画像が、300dpi〜1200dpiの範囲の解像度を有する、(42〜49)のいずれか1項記載の方法。
(51)前記紙のウエブが、多孔質紙およびカレンダー加工されたクレー系の紙から選択される、(42〜50)のいずれか1項記載の方法。
(52)前記インクジェットインク組成物が、ナノ結晶性セルロースを更に含む、(42〜51)のいずれか1項記載の方法。
(53)商業的なインクジェット印刷方法であって、
少なくとも1種の着色剤およびナノ結晶性セルロースを含むインクジェットインク組成物を準備する工程、および、
該インクジェットインク組成物を、静止した印刷ヘッドから、少なくとも100フィート/分の速度の連続した紙のウエブ上に噴出して、印刷画像を有する印刷された紙のウエブを形成する工程、
を含んでなる方法。

Claims (53)

  1. 水性のインクジェットインク組成物であって、
    少なくとも1種の着色剤;および
    該組成物の全質量に対して0.5質量%〜5質量%の範囲の量で存在するナノ結晶性セルロース、
    を含んでなる組成物。
  2. 前記ナノ結晶性セルロースが、少なくとも1種のアニオン性基を有するグルコースを含むモノマーを含む、請求項1記載の組成物。
  3. 前記少なくとも1種のアニオン性基が、カルボン酸、硫酸水素塩、リン酸水素、ならびにそれらの塩およびエステルおよび混合物から選択される、請求項2記載の組成物。
  4. 前記少なくとも1種のアニオン性基が、硫酸水素塩、ならびにその塩およびエステルから選択される、請求項2記載の組成物。
  5. 前記少なくとも1種の着色剤が、染料および顔料から選択される、請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物。
  6. 前記少なくとも1種の着色剤が、カーボンブラックおよび有機顔料から選択された顔料である、請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物。
  7. 前記顔料が、自己分散顔料である、請求項5または6記載の組成物。
  8. 前記自己分散顔料が、酸化カーボンブラックおよび少なくとも1種の有機基が結合された顔料から選択された、請求項7記載の組成物。
  9. 前記少なくとも1種の有機基が、式−[R(A)]−を有し、式中、
    Rは、前記顔料に結合され、そしてアリーレン、ヘテロアリーレン、およびアルキレンから選択され、かつ、
    Aは、カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸、ヒドロキシル、アミン、およびエステル、アミド、およびそれらの塩から選択される、
    請求項8記載の組成物。
  10. 前記顔料が、カーボンブラックである、請求項8または9記載の組成物。
  11. 前記組成物が、分散剤を更に含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の組成物。
  12. 前記組成物が、ポリマー分散剤を更に含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の組成物。
  13. 前記ナノ結晶性セルロースが、2〜30の範囲のアスペクト比(長さ/直径)を有する、請求項1〜12のいずれか1項記載の組成物。
  14. 前記ナノ結晶性セルロースが、4〜15の範囲のアスペクト比(長さ/直径)を有する、請求項1〜12のいずれか1項記載の組成物。
  15. 前記ナノ結晶性セルロースが、6〜10の範囲のアスペクト比(長さ/直径)を有する、請求項1〜12のいずれか1項記載の組成物。
  16. 前記ナノ結晶性セルロースが、1nm〜100nmの範囲の直径および50nm〜1000nmの範囲の長さを有する、請求項1〜15のいずれか1項記載の組成物。
  17. 前記ナノ結晶性セルロースが、5nm〜80nmの範囲の直径および80nm〜500nmの範囲の長さを有する、請求項1〜15のいずれか1項記載の組成物。
  18. 前記ナノ結晶性セルロースが、10nm〜50nmの範囲の直径および100nm〜300nmの範囲の長さを有する、請求項1〜15のいずれか1項記載の組成物。
  19. 前記ナノ結晶性セルロースが、前記組成物の全質量に対して0.5質量%〜4質量%の範囲の量で前記組成物中に存在する、請求項1〜18のいずれか1項記載の組成物。
  20. 前記ナノ結晶性セルロースが、前記組成物の全質量に対して0.5質量%〜3質量%の範囲の量で前記組成物中に存在する、請求項1〜18のいずれか1項記載の組成物。
  21. 前記ナノ結晶性セルロースが、前記組成物の全質量に対して1質量%〜3質量%の範囲の量で前記組成物中に存在する、請求項1〜18のいずれか1項記載の組成物。
  22. 前記組成物の全質量に対して、2質量%〜50質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の有機溶媒を更に含む、請求項1〜21のいずれか1項記載の組成物。
  23. 前記組成物の全質量に対して、2質量%〜20質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の有機溶媒を更に含む、請求項1〜21のいずれか1項記載の組成物。
  24. 前記インクジェットインク組成物が、1cP〜20cPの範囲の粘度を有する、請求項1〜23のいずれか1項記載の組成物。
  25. 前記インクジェットインク組成物が、1cP〜6cPの範囲の粘度を有する、請求項1〜23のいずれか1項記載の組成物。
  26. 前記少なくとも1種の着色剤が、前記組成物の全質量に対して、1質量%〜20質量%の範囲の量で存在する、請求項1〜25のいずれか1項記載の組成物。
  27. 前記少なくとも1種の着色剤が、前記組成物の全質量に対して、1質量%〜10質量%の範囲の量で存在する、請求項1〜25のいずれか1項記載の組成物。
  28. 前記少なくとも1種の着色剤が、前記組成物の全質量に対して、2質量%〜7質量%の範囲の量で存在する、請求項1〜25のいずれか1項記載の組成物。
  29. 前記組成物の全質量に対して、0.5質量%〜5質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の分散剤を更に含む、請求項1〜28のいずれか1項記載の組成物。
  30. 前記ナノ結晶性セルロースが、少なくとも50%の結晶化度を有する、請求項1〜29のいずれか1項記載の組成物。
  31. 前記ナノ結晶性セルロースが、50%〜90%の範囲の結晶化度を有する、請求項1〜29のいずれか1項記載の組成物。
  32. 水性分散液であって、
    該組成物の全質量に対して、1質量%〜25質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の顔料、
    該組成物の全質量に対して、1質量%〜10質量%の範囲の量で存在するナノ結晶性セルロース、および、
    該組成物の全質量に対して、1質量%〜50質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の有機溶媒、
    を含んでなる水性分散液。
  33. 前記少なくとも1種の有機溶媒が、グリセロールを含む、請求項32記載の水性分散液。
  34. 前記ナノ結晶性セルロースが、前記組成物の全質量に対して、1質量%〜8質量%の範囲の量で存在する、請求項32または33記載の水性分散液。
  35. 前記ナノ結晶性セルロースが、前記組成物の全質量に対して、1質量%〜6質量%の範囲の量で存在する、請求項32または33記載の水性分散液。
  36. 前記顔料が、カーボンブラックおよび有機顔料から選択される、請求項32〜35のいずれか1項記載の水性分散液。
  37. 前記顔料が、酸化カーボンブラックから選択される、請求項32〜35のいずれか1項記載の水性分散液。
  38. 前記顔料が、少なくとも1種の有機基が結合されており、かつ該少なくとも1種の有機基が、式−[R(A)]−を有しており、式中、
    Rは、前記顔料に結合され、そしてアリーレン、ヘテロアリーレン、およびアルキレンから選択され、かつ、
    Aは、カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸、ヒドロキシル、アミン、およびエステル、アミド、およびそれらの塩から選択される、
    請求項32〜35のいずれか1項記載の水性分散液。
  39. 前記分散液が、1cP〜20cPの範囲の粘度を有する、請求項32〜38のいずれか1項記載の水性分散液。
  40. 前記分散液が、2cP〜10cPの範囲の粘度を有する、請求項32〜38のいずれか1項記載の水性分散液。
  41. 第1の水性分散液であって、
    該組成物の全質量に対して1質量%〜25質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の顔料、
    該組成物の全質量に対して1質量%〜10質量%の範囲の量で存在するナノ結晶性セルロース、および
    該組成物の全質量に対して1質量%〜50質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の有機溶媒、
    を含む第1の水性分散液、ならびに、
    第2の水性分散液であって、
    該組成物の全質量に対して1質量%〜25質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の顔料、および、
    該組成物の全質量に対して1質量%〜50質量%の範囲の量で存在する少なくとも1種の有機溶媒、
    を含む第2の水性分散液、
    を含んでなる水性分散液系。
  42. 商業的インクジェット印刷方法であって、
    顔料を含むインクジェットインク組成物を準備する工程、および、
    該インクジェットインク組成物を、静止した印刷ヘッドから、少なくとも100フェート/分の速度の連続的な紙のウエブ上に、噴出して、印刷画像を有する印刷された紙のウエブを形成する工程、
    を含んでなり、
    該組成物は、1,2,3−ベンゼントリカルボン酸のカルシウム結合インデックス値よりも大きなカルシウム結合インデックス値を有する着色剤を実質的に含まず、かつ、該顔料が、酸化カーボンブラック、ならびに少なくとも1種のイオン性基、少なくとも1種のイオン化可能基、およびそれらの混合物を含む少なくとも1種の有機基が結合された顔料から選択される、
    方法。
  43. 前記顔料が、カルボン酸、スルホン酸、ヒドロキシル、アミン、エステル、アミド、およびそれらの塩から選択された少なくとも1種の基を含む、少なくとも1種の有機基が結合された顔料から選択される、請求項42記載の方法。
  44. 前記顔料が、式−[R(A)]−から選択される少なくとも1種の基を含む少なくとも1種の有機基が結合された顔料から選択され、式中、
    Rは、前記顔料に結合され、そしてアリーレン、ヘテロアリーレン、アルキレン、アルカリーレン、およびアラルキレンから選択され、かつ、
    Aは、カルボン酸、スルホン酸、ヒドロキシル、アミン、エステル、アミド、およびそれらの塩から選択される、
    請求項42記載の方法。
  45. 少なくとも1種の有機基が結合された前記顔料が、カーボンブラックから選択される、請求項42記載の方法。
  46. 前記噴出が、少なくとも15kHzの発射頻度で行われる、請求項42〜45のいずれか1項記載の方法。
  47. 前記印刷された紙のウエブを乾燥する工程を更に含む、請求項42〜46のいずれか1項記載の方法。
  48. 前記乾燥が、乾燥オーブン中でおこなわれ、該乾燥オーブンが、前記静止した印刷ヘッドを収容する印刷機の部品である、請求項47記載の方法。
  49. 前記乾燥の後に、以下の工程、
    (i)乾燥された紙のウエブを切断装置でシートに切断する工程、または
    (ii)該紙のウエブを、ローラーを通して巻き直す工程、
    を更に含む、
    請求項47または48記載の方法。
  50. 前記印刷画像が、300dpi〜1200dpiの範囲の解像度を有する、請求項42〜49のいずれか1項記載の方法。
  51. 前記紙のウエブが、多孔質紙およびカレンダー加工されたクレー系の紙から選択される、請求項42〜50のいずれか1項記載の方法。
  52. 前記インクジェットインク組成物が、ナノ結晶性セルロースを更に含む、請求項42〜51のいずれか1項記載の方法。
  53. 商業的なインクジェット印刷方法であって、
    少なくとも1種の着色剤およびナノ結晶性セルロースを含むインクジェットインク組成物を準備する工程、および、
    該インクジェットインク組成物を、静止した印刷ヘッドから、少なくとも100フィート/分の速度の連続した紙のウエブ上に噴出して、印刷画像を有する印刷された紙のウエブを形成する工程、
    を含んでなる方法。
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