JP2016183986A - 光学補償膜および電極基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】塗布法により少ない工程数で低コストに製造することができ、積層膜に比して薄型化が可能で、配向膜形成工程に対する耐溶剤性と耐熱性とを有する、二軸異方性を有する光学補償膜とその製造方法、およびこれを用いた電極基板の提供。【解決手段】−OCO−基および/または−COO−基を有する芳香族ジアミンに由来する少なくとも1種の単量体単位(N)と、芳香族酸二無水物に由来する少なくとも1種の単量体単位(C)とを含む少なくとも1種のポリイミドを含み、棒状分子であるポリイミド分子の長軸方向をxとし、膜面に平行な面において前記x方向に直交する方向をy方向とし、膜厚方向をz方向とし、x方向、y方向、z方向の屈折率をそれぞれnx、ny、nzとしたとき、nx>ny>nzを充足する、光学補償膜(12)。【選択図】図1
Description
本発明は、光学補償膜およびこれを備えた電極基板に関する。
従来、液晶表示装置には、視野角の拡大等のために、複屈折性を有して光の位相を制御する光学補償フィルム(位相差フィルムとも呼ばれる)が用いられる。特に、垂直配向(以下、VAともいう)モードの液晶表示装置では、視野角度が狭い傾向があり、光学補償フィルムは必須の構成要素となっている。従来、上記光学補償フィルムおよび偏光フィルムは液晶セルに対して外付けされており、光学補償フィルムの厚みは50〜150μm程度である。これに対して近年、液晶セルの内部に光学補償膜を形成したインセル構造の液晶表示装置が検討されている。
従来の光学補償膜の形態としては、
ポリイミド等の配向膜上に二軸異方性を有する二軸プレートが積層された光学補償膜(i)、
ポリイミド等の配向膜上に、正の一軸異方性を示す光学補償膜(以下、ポジティブAプレートともいう)と負の一軸異方性を示す光学補償膜(以下、ネガティブCプレートともいう)とが順次積層された光学補償膜(ii)、
ネガティブCプレート上に配向膜を介してポジティブAプレートが積層された光学補償膜(iii)、
および配向膜として機能するネガティブCプレート上にポジティブAプレートが積層された光学補償膜(iv)等が挙げられる。
これらはいずれも積層膜である。
ポリイミド等の配向膜上に二軸異方性を有する二軸プレートが積層された光学補償膜(i)、
ポリイミド等の配向膜上に、正の一軸異方性を示す光学補償膜(以下、ポジティブAプレートともいう)と負の一軸異方性を示す光学補償膜(以下、ネガティブCプレートともいう)とが順次積層された光学補償膜(ii)、
ネガティブCプレート上に配向膜を介してポジティブAプレートが積層された光学補償膜(iii)、
および配向膜として機能するネガティブCプレート上にポジティブAプレートが積層された光学補償膜(iv)等が挙げられる。
これらはいずれも積層膜である。
一般に、二軸プレートは、ネガティブCプレートとポジティブAプレートとの積層膜に比較して、光学補償効果に優れ、製造が容易で、薄型化が可能であると言われている(特許文献1の段落0009等を参照)。しかしながら、従来は二軸異方性を有する材料は数が少なく、インセル構造に適した材料はない。
特許文献1、2には、二軸プレート用の液晶材料が開示されている(特許文献1の請求項1、7および特許文献2の請求項1)。
インセル構造では、光学補償膜を形成した後の工程において、配向膜を形成する。配向膜材料としては一般にポリイミドが用いられる。その形成工程にはポリアミック酸溶液の塗布工程と230℃程度の加熱によるイミド化工程とが含まれる。しかしながら、液晶材料は耐溶剤性と耐熱性が低く、配向膜の形成工程で光学特性が変動しやすい。
配向膜の形成工程における耐溶剤性と耐熱性を考慮すれば、二軸プレート用材料としてポリイミドが好ましい。
インセル構造では、光学補償膜を形成した後の工程において、配向膜を形成する。配向膜材料としては一般にポリイミドが用いられる。その形成工程にはポリアミック酸溶液の塗布工程と230℃程度の加熱によるイミド化工程とが含まれる。しかしながら、液晶材料は耐溶剤性と耐熱性が低く、配向膜の形成工程で光学特性が変動しやすい。
配向膜の形成工程における耐溶剤性と耐熱性を考慮すれば、二軸プレート用材料としてポリイミドが好ましい。
特許文献3には、二軸異方性のポリイミドフィルムが開示されている(請求項1、3)。
しかしながら、基材として延伸フィルムを必須としている(請求項1)。そのため、液晶表示装置の製造とは別に、二軸異方性のポリイミドフィルムを製造し、液晶表示装置用基板に粘着剤等を用いて貼り合わせる工程が必須となる。そのため、材料コスト、製造コストおよび製造工程数の点で好ましくない。また、粘着剤等は、液晶表示装置の製造プロセスに対する耐熱性がなく、インセル構造への適用は難しい。
しかしながら、基材として延伸フィルムを必須としている(請求項1)。そのため、液晶表示装置の製造とは別に、二軸異方性のポリイミドフィルムを製造し、液晶表示装置用基板に粘着剤等を用いて貼り合わせる工程が必須となる。そのため、材料コスト、製造コストおよび製造工程数の点で好ましくない。また、粘着剤等は、液晶表示装置の製造プロセスに対する耐熱性がなく、インセル構造への適用は難しい。
製造コストおよび工程数を考慮すれば、基板上に塗布法により直接二軸異方性のポリイミド膜を形成できることが好ましい(以下、このタイプを塗布型という)。
特許文献4には、複屈折性を示す塗布型のポリイミド膜が開示されている(請求項1、8)。しかしながら、この膜はネガティブCプレートであり、二軸異方性を有するものではない。
特許文献4には、複屈折性を示す塗布型のポリイミド膜が開示されている(請求項1、8)。しかしながら、この膜はネガティブCプレートであり、二軸異方性を有するものではない。
特許文献5には、光反応性基を有し、イミド化することにより液晶性を発現するポリアミック酸の光照射と焼成により光学異方性を発現させた塗布型のポリイミド膜が開示されている(請求項7)。
ここでは、光照射で用いる光の偏光を制御することで、光軸の向きおよびリタデーションの大きさの一方または両方を制御している(請求項3)。しかしながら、この膜はポジティブAプレートであり、二軸異方性を有するものではない。
ここでは、光照射で用いる光の偏光を制御することで、光軸の向きおよびリタデーションの大きさの一方または両方を制御している(請求項3)。しかしながら、この膜はポジティブAプレートであり、二軸異方性を有するものではない。
特許文献6には、2以上の芳香族環と−COO基を有する芳香族ジアミンを用いたポリイミド膜が開示されている(請求項8、10)。しかしながら、この膜はネガティブCプレートであり、二軸異方性を有するものではない。
本発明は、塗布法により少ない工程数で低コストに製造することができ、積層膜に比して薄型化が可能で、配向膜形成工程に対して耐溶剤性と耐熱性とを有する、二軸異方性を有する光学補償膜とその製造方法の提供を目的とする。
本発明はまた、光学特性が良好で薄型化および低コスト化が可能な液晶表示装置を提供することが可能な電極基板の提供を目的とする。
本発明はまた、光学特性が良好で薄型化および低コスト化が可能な液晶表示装置を提供することが可能な電極基板の提供を目的とする。
本発明は、以下[1]〜[11]の構成を有する、光学補償膜とその製造方法および電極基板を提供する。
[1]−OCO−基および/または−COO−基を有する芳香族ジアミンに由来する少なくとも1種の単量体単位(N)と、芳香族酸二無水物に由来する少なくとも1種の単量体単位(C)とを含む少なくとも1種のポリイミドを含み、
棒状分子であるポリイミド分子の長軸方向をxとし、膜面に平行な面において前記x方向に直交する方向をy方向とし、膜厚方向をz方向とし、x方向、y方向、z方向の屈折率をそれぞれnx、ny、nzとしたとき、nx>ny>nzを充足する、光学補償膜。
棒状分子であるポリイミド分子の長軸方向をxとし、膜面に平行な面において前記x方向に直交する方向をy方向とし、膜厚方向をz方向とし、x方向、y方向、z方向の屈折率をそれぞれnx、ny、nzとしたとき、nx>ny>nzを充足する、光学補償膜。
[2]単量体単位(N)として、下式(NM)で表される芳香族ジアミンに由来する少なくとも1種の単量体単位を含む、[1]の光学補償膜。
H2N−E11−X−Ar−Y−E12−NH2 ・・・(NM)
[式(NM)中、各記号は以下の意味を示す。
Arは、1個以上の水素原子が1価の有機基またはハロゲン原子に置換されていてもよい、1,4−フェニレン基、4,4’−ビフェニレン基または2,6−ナフチレン基である。XおよびYはそれぞれ独立に、−OCO−または−COO−である。
E11およびE12はそれぞれ独立に、1個以上の水素原子が1価の有機基原子に置換されていてもよい、1,4−フェニレン基または1,4−シクロヘキシレン基である。]
H2N−E11−X−Ar−Y−E12−NH2 ・・・(NM)
[式(NM)中、各記号は以下の意味を示す。
Arは、1個以上の水素原子が1価の有機基またはハロゲン原子に置換されていてもよい、1,4−フェニレン基、4,4’−ビフェニレン基または2,6−ナフチレン基である。XおよびYはそれぞれ独立に、−OCO−または−COO−である。
E11およびE12はそれぞれ独立に、1個以上の水素原子が1価の有機基原子に置換されていてもよい、1,4−フェニレン基または1,4−シクロヘキシレン基である。]
[3]単量体単位(N)として、下式(NM−1)で表される芳香族ジアミンに由来する少なくとも1種の単量体単位を含む、[1]または[2]の光学補償膜。
[式(NM−1)中、各記号は以下の意味を示す。
Arは、1個以上の水素原子が1価の有機基またはハロゲン原子に置換されていてもよい、1,4−フェニレン基、4,4’−ビフェニレン基または2,6−ナフチレン基である。XおよびYはそれぞれ独立に、−OCO−または−COO−である。
R1およびR2はそれぞれ独立に、1価の有機基または水素原子である。]
Arは、1個以上の水素原子が1価の有機基またはハロゲン原子に置換されていてもよい、1,4−フェニレン基、4,4’−ビフェニレン基または2,6−ナフチレン基である。XおよびYはそれぞれ独立に、−OCO−または−COO−である。
R1およびR2はそれぞれ独立に、1価の有機基または水素原子である。]
[4]式(NM)中、Arが下式(Ar1)、(Ar2)または(Ar3)で表される二価の芳香族基である、[2]の光学補償膜。
[式(Ar1)中、R3は1価の有機基、フッ素原子または水素原子を示す。]
[式(Ar2)中、R4およびR5はそれぞれ独立に、1価の有機基、フッ素原子または水素原子を示す。]
[式(Ar3)中、R6は1価の有機基、フッ素原子または水素原子を示す。]
[6]単量体単位(C)として、下式(CM−1)または(CM−2)で表される芳香族酸二無水物に由来する少なくとも1種の単量体単位を含む、[1]〜[5]のいずれかの光学補償膜。
[式(CM−2)中、各記号は以下の意味を示す。
Zは、単結合、置換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキレン基、酸素原子または1個以上の脂肪族環基および0〜2個の非縮合6員芳香環を有する二価の官能基を示す。
R9およびR10はそれぞれ独立に、1価の有機基、ハロゲン原子または水素原子を示す。]
Zは、単結合、置換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキレン基、酸素原子または1個以上の脂肪族環基および0〜2個の非縮合6員芳香環を有する二価の官能基を示す。
R9およびR10はそれぞれ独立に、1価の有機基、ハロゲン原子または水素原子を示す。]
[7]下地上に直接成膜された膜である、[1]〜[6]のいずれかの光学補償膜。
[8]少なくとも1種のポリイミドを含み、
棒状分子であるポリイミド分子の長軸方向をxとし、膜面に平行な面において前記x方向に直交する方向をy方向とし、膜厚方向をz方向とし、x方向、y方向、z方向の屈折率をそれぞれnx、ny、nzとしたとき、nx>ny>nzを充足する光学補償膜の製造方法であって、
−OCO−基および/または−COO−基を有する芳香族ジアミンに由来する少なくとも1種の単量体単位(N)と、芳香族酸二無水物に由来する少なくとも1種の単量体単位(C)とを含む少なくとも1種のポリアミック酸を含む前駆体膜を形成する工程(A)と、
前記前駆体膜に対して直線偏光を照射する工程(B)と、
イミド化により前記ポリアミック酸をポリイミドとする工程(C)とを有する、光学補償膜の製造方法。
棒状分子であるポリイミド分子の長軸方向をxとし、膜面に平行な面において前記x方向に直交する方向をy方向とし、膜厚方向をz方向とし、x方向、y方向、z方向の屈折率をそれぞれnx、ny、nzとしたとき、nx>ny>nzを充足する光学補償膜の製造方法であって、
−OCO−基および/または−COO−基を有する芳香族ジアミンに由来する少なくとも1種の単量体単位(N)と、芳香族酸二無水物に由来する少なくとも1種の単量体単位(C)とを含む少なくとも1種のポリアミック酸を含む前駆体膜を形成する工程(A)と、
前記前駆体膜に対して直線偏光を照射する工程(B)と、
イミド化により前記ポリアミック酸をポリイミドとする工程(C)とを有する、光学補償膜の製造方法。
[9]前記ポリアミック酸として、工程(B)を実施せずに工程(C)を実施した場合に負の一軸異方性を有するポリイミドとなる材料を用いる、[8]の光学補償膜の製造方法。
[10]前記直線偏光として紫外域の直線偏光(以下、偏光UVともいう)を用いる、[8]または[9]の光学補償膜の製造方法。
[10]前記直線偏光として紫外域の直線偏光(以下、偏光UVともいう)を用いる、[8]または[9]の光学補償膜の製造方法。
[11]基板本体と、当該基板本体上に形成された[1]〜[7]のいずれかに記載の光学補償膜および電極とを有する、電極基板。
本発明の光学補償膜は、二軸異方性を有する。本発明の光学補償膜は、塗布法により少ない工程数で低コストに製造することができる。本発明の光学補償膜は、積層膜に比して薄型化が可能で、配向膜形成工程に対して耐溶剤性と耐熱性とを有する。
本発明の光学補償膜の製造方法によれば、上記光学補償膜を塗布法により少ない工程数で低コストに製造することができる。
本発明の電極基板は、液晶表示装置に用いることができる。本発明の電極基板は、光学特性が良好な液晶表示装置を提供できる。この液晶表示装置は、液晶セル内に光学補償膜を備えるので、薄型化および低コスト化が可能である。
本発明の光学補償膜の製造方法によれば、上記光学補償膜を塗布法により少ない工程数で低コストに製造することができる。
本発明の電極基板は、液晶表示装置に用いることができる。本発明の電極基板は、光学特性が良好な液晶表示装置を提供できる。この液晶表示装置は、液晶セル内に光学補償膜を備えるので、薄型化および低コスト化が可能である。
本明細書において、式(x)で表される化合物を、単に化合物(x)と記載することがある。ここで、式(x)は、任意の式を示している。
本明細書において、棒状分子であるポリイミド分子の長軸方向をxとし、膜面に平行な面においてx方向に直交する方向をy方向とし、膜厚方向をz方向とし、x方向、y方向、z方向の屈折率をそれぞれnx、ny、nzとする。
x−y平面の複屈折の指標であるリタデーションRe、およびz方向の複屈折の指標であるリタデーションRthは下記式により定義される。
Re=Δn×d(ここで、Δnは屈折率異方性であり、Δn=nx−nyである。dは膜厚である。)、
Rth=P×d(ここで、dは膜厚であり、P=((nx+ny)/2−nz)である。)
本明細書において、特に測定波長を明記しない場合、Reおよび後記Re保持率は、測定波長590nmについてのデータである。
x−y平面の複屈折の指標であるリタデーションRe、およびz方向の複屈折の指標であるリタデーションRthは下記式により定義される。
Re=Δn×d(ここで、Δnは屈折率異方性であり、Δn=nx−nyである。dは膜厚である。)、
Rth=P×d(ここで、dは膜厚であり、P=((nx+ny)/2−nz)である。)
本明細書において、特に測定波長を明記しない場合、Reおよび後記Re保持率は、測定波長590nmについてのデータである。
本明細書において、「Re保持率」は下式により求められる。
Re保持率(%)=Re(A)/Re(B)×100
式中、Re(B)は、光学補償膜の初期Re値である。Re(A)は、光学補償膜をブチルカルビトール/NMP(N−メチル−2−ピロリドン)混合溶剤(質量比1/1)に浸漬し、これを大気中230℃で30分間焼成する処理を実施した後のRe値である。
ブチルカルビトール/NMPは、配向膜形成工程で一般に使用される溶剤である。
230℃は、配向膜形成工程で一般に用いられるイミド化温度である。
「Re保持率」は配向膜形成工程における耐溶剤性/耐熱性の指標である。
Re保持率(%)=Re(A)/Re(B)×100
式中、Re(B)は、光学補償膜の初期Re値である。Re(A)は、光学補償膜をブチルカルビトール/NMP(N−メチル−2−ピロリドン)混合溶剤(質量比1/1)に浸漬し、これを大気中230℃で30分間焼成する処理を実施した後のRe値である。
ブチルカルビトール/NMPは、配向膜形成工程で一般に使用される溶剤である。
230℃は、配向膜形成工程で一般に用いられるイミド化温度である。
「Re保持率」は配向膜形成工程における耐溶剤性/耐熱性の指標である。
本明細書において、「視感透過率」は透過による物体色の三刺激値Yとして表わされる視感透過率を指し、具体的には下式で求められる。
ここで、τ(λ)は分光透過率、S(λ)は光源の相対分光分布(たとえば標準光源C、D65等)、y(λ)は等色関数である。係数kは、全ての波長についてτ(λ)=1の物体に対してY=100(%)となるように定める。すなわち、視感透過率は、透過物体へ入射する光束に対する透過光束の比を表す。
本明細書において、紫外域とは200〜400nmの波長域を示す。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本明細書において特に説明のない場合、「%」は質量%を表す。
本明細書において特に説明のない場合、「%」は質量%を表す。
[光学補償膜]
本発明の光学補償膜は、液晶表示装置、特に視野角度が狭く光学補償が必要な垂直配向(VA)モードの液晶表示装置に好ましく用いられる。
液晶表示装置は、互いに対向配置された一対の基板と、一対の基板間に挟持された液晶層とを備える。
カラーTFT液晶表示装置の場合、一対の基板は、複数の画素電極と画素電極のスイッチング素子である複数のTFT(薄膜トランジスタ)と配向膜とを備えたTFT基板(素子基板)、および、共通電極とカラーフィルタと配向膜とを備えたカラーフィルタ(CF)基板である。
本明細書において、「液晶表示装置用基板」とは、基板本体およびその上に形成された電極および配向膜等の構成要素を含む。
本発明の光学補償膜は、基板本体またはその上に形成された任意の膜上に成膜して、液晶セル内に形成することができる。
本明細書において、「下地」は光学補償膜の直下の要素であり、基板本体またはその上に形成された任意の膜である。
本発明の光学補償膜は、液晶表示装置、特に視野角度が狭く光学補償が必要な垂直配向(VA)モードの液晶表示装置に好ましく用いられる。
液晶表示装置は、互いに対向配置された一対の基板と、一対の基板間に挟持された液晶層とを備える。
カラーTFT液晶表示装置の場合、一対の基板は、複数の画素電極と画素電極のスイッチング素子である複数のTFT(薄膜トランジスタ)と配向膜とを備えたTFT基板(素子基板)、および、共通電極とカラーフィルタと配向膜とを備えたカラーフィルタ(CF)基板である。
本明細書において、「液晶表示装置用基板」とは、基板本体およびその上に形成された電極および配向膜等の構成要素を含む。
本発明の光学補償膜は、基板本体またはその上に形成された任意の膜上に成膜して、液晶セル内に形成することができる。
本明細書において、「下地」は光学補償膜の直下の要素であり、基板本体またはその上に形成された任意の膜である。
本発明の光学補償膜は、−OCO−基および/または−COO−基を有する芳香族ジアミンに由来する少なくとも1種の単量体単位(N)と、芳香族酸二無水物に由来する少なくとも1種の単量体単位(C)とを含む少なくとも1種のポリイミドを含む。
本発明の光学補償膜は、棒状分子であるポリイミド分子の長軸方向をxとし、膜面に平行な面において前記x方向に直交する方向をy方向とし、膜厚方向をz方向とし、x方向、y方向、z方向の屈折率をそれぞれnx、ny、nzとしたとき、nx>ny>nzを充足する。すなわち、本発明の光学補償膜は、二軸異方性を有する。
単量体として−OCO−基および/または−COO−基を有する芳香族ジアミンを用いることで、後記製造方法により二軸異方性を有する光学補償膜を製造できる。
本発明の光学補償膜は、棒状分子であるポリイミド分子の長軸方向をxとし、膜面に平行な面において前記x方向に直交する方向をy方向とし、膜厚方向をz方向とし、x方向、y方向、z方向の屈折率をそれぞれnx、ny、nzとしたとき、nx>ny>nzを充足する。すなわち、本発明の光学補償膜は、二軸異方性を有する。
単量体として−OCO−基および/または−COO−基を有する芳香族ジアミンを用いることで、後記製造方法により二軸異方性を有する光学補償膜を製造できる。
本発明の光学補償膜は、単量体単位(N)として、下式(NM)で表される芳香族ジアミンに由来する少なくとも1種の単量体単位を含むことが好ましい。この場合、棒状分子であるポリイミドの直線性および平面性が高く、光学異方性が良好なポリイミドが得られる。
H2N−E11−X−Ar−Y−E12−NH2 ・・・(NM)
式(NM)中、各記号は以下の意味を示す。
Arは、1個以上の水素原子が1価の有機基またはハロゲン原子に置換されていてもよい、1,4−フェニレン基、4,4’−ビフェニレン基または2,6−ナフチレン基である。
Arに置換される1価の有機基は、炭素−炭素結合間にエーテル結合性の酸素原子を含んでもよい。この有機基は、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が特に好ましい。この場合、耐熱性が良好となる可能性が高い。
式(NM)中、各記号は以下の意味を示す。
Arは、1個以上の水素原子が1価の有機基またはハロゲン原子に置換されていてもよい、1,4−フェニレン基、4,4’−ビフェニレン基または2,6−ナフチレン基である。
Arに置換される1価の有機基は、炭素−炭素結合間にエーテル結合性の酸素原子を含んでもよい。この有機基は、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が特に好ましい。この場合、耐熱性が良好となる可能性が高い。
XおよびYはそれぞれ独立に、−OCO−または−COO−である。
ポリイミドを合成することが容易であることから、Xは−COO−が好ましく、Yは−OCO−が好ましい。
ポリイミドを合成することが容易であることから、Xは−COO−が好ましく、Yは−OCO−が好ましい。
E11およびE12はそれぞれ独立に、1個以上の水素原子が1価の有機基原子に置換されていてもよい、1,4−フェニレン基または1,4−シクロヘキシレン基である。
E11およびE12以外の構造が同じ場合、芳香族環の数が多い程、膜の透明性が低下して、黄色味を帯びやすくなる傾向がある。
膜の透明性が向上することから、E11およびE12のうち少なくとも一方は1,4−シクロヘキシレン基であることが好ましい。1,4−シクロヘキシレン基の立体構造は特に限定されないが、良好な光学異方性を発現することから、トランス体が好ましい。
E11およびE12以外の構造が同じ場合、芳香族環の数が多い程、膜の透明性が低下して、黄色味を帯びやすくなる傾向がある。
膜の透明性が向上することから、E11およびE12のうち少なくとも一方は1,4−シクロヘキシレン基であることが好ましい。1,4−シクロヘキシレン基の立体構造は特に限定されないが、良好な光学異方性を発現することから、トランス体が好ましい。
膜の透明性を考慮すれば、E11およびE12の双方が1,4−シクロヘキシレン基であることが特に好ましい。
すなわち、本発明の光学補償膜は、単量体単位(N)として、下式(NM−1)で表される芳香族ジアミンに由来する少なくとも1種の単量体単位を含むことが特に好ましい。
式(NM−1)中、R1およびR2はそれぞれ独立に、1価の有機基または水素原子である。その他の記号は前述の通りである。
すなわち、本発明の光学補償膜は、単量体単位(N)として、下式(NM−1)で表される芳香族ジアミンに由来する少なくとも1種の単量体単位を含むことが特に好ましい。
R1および/またはR2が1価の有機基である場合、この有機基は脂肪族環の任意の1つの水素原子の置換基である。上記式(NM−1)は、R1またはR2と脂肪族環との結合位置が特定箇所ではなく、任意であることを示している(他の式でも同様。)
上記R1および/またはR2が1価の有機基である場合、この有機基は炭素−炭素結合間にエーテル結合性の酸素原子を含んでもよい。この有機基としては炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が特に好ましい。この場合、耐熱性が良好となる可能性が高い。
上記R1および/またはR2が1価の有機基である場合、この有機基は炭素−炭素結合間にエーテル結合性の酸素原子を含んでもよい。この有機基としては炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が特に好ましい。この場合、耐熱性が良好となる可能性が高い。
式(NM−1)において、脂肪族環は置換基を有さないことが好ましい。すなわち、R1およびR2はいずれも水素原子であることが特に好ましい。この場合、耐熱性が良好となる可能性が高い。
式(NM)中、Arは下式(Ar1)、(Ar2)または(Ar3)で表される二価の芳香族基であることが好ましく、下式(Ar1)または(Ar2)で表される二価の芳香族基であることが特に好ましい。この場合、Rthが大きくなり薄膜化が可能となる。
式(Ar1)〜(Ar3)において、R3〜R6が1価の有機基である場合、この有機基は置換基を有してもよい。この有機基は炭素−炭素結合間にエーテル結合性の酸素原子を含んでもよい。この有機基としては炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が特に好ましい。
R3〜R6は、それぞれ独立に水素原子またはフッ素原子であることが特に好ましい。この場合、耐熱性が良好となる可能性が高い。
R3〜R6は、それぞれ独立に水素原子またはフッ素原子であることが特に好ましい。この場合、耐熱性が良好となる可能性が高い。
本発明の光学補償膜は、単量体単位(N)として、下式(NM−1a)で表される芳香族ジアミンに由来する少なくとも1種の単量体単位を含むことが好ましい。
本発明の光学補償膜は、ジアミン単量体として、上記の芳香族ジアミン(NM)とその他のジアミンとを併用できる。
その他のジアミンとしては、芳香族ジアミン(NM)以外の芳香族ジアミン、および芳香族環を有さず脂肪族環を有するジアミン等が挙げられる。
芳香族ジアミン(NM)以外の芳香族ジアミンとしては、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンおよびp−フェニレンジアミン等が挙げられる。
芳香族環を有さず脂肪族環を有するジアミンとしては、4,4’−ジアミノ−1,1’−ビシクロヘサキサンおよび2,6−ジアミノデカヒドロナフタレン等が挙げられる。
その他のジアミンとしては、芳香族ジアミン(NM)以外の芳香族ジアミン、および芳香族環を有さず脂肪族環を有するジアミン等が挙げられる。
芳香族ジアミン(NM)以外の芳香族ジアミンとしては、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンおよびp−フェニレンジアミン等が挙げられる。
芳香族環を有さず脂肪族環を有するジアミンとしては、4,4’−ジアミノ−1,1’−ビシクロヘサキサンおよび2,6−ジアミノデカヒドロナフタレン等が挙げられる。
ジアミン単量体としてシロキサンジアミンを併用すると、ガラス基板等の基板本体またはその上に形成された任意の膜との密着性を良好にすることができる。シロキサンジアミンの具体例としては、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン等が挙げられる。
ジアミン単量体として、芳香族ジアミン(NM)と他のジアミンとを併用する場合、これらの混合割合は特に限定されない。芳香族ジアミン(NM)の使用量は、ジアミン単量体の総量中50〜99質量%が好ましく、65〜99質量%がより好ましく、80〜99質量%が特に好ましい。
本発明の光学補償膜においては、任意の芳香族酸二無水物(C)を使用できる。好ましくは、液晶表示装置の配向膜形成用の配向膜に使用されるポリイミド用の芳香族酸二無水物を用いる。
本発明の光学補償膜は、芳香族酸二無水物に由来する少なくとも1種の単量体単位(C)として、下式(CM−1)または(CM−2)で表される芳香族酸二無水物に由来する少なくとも1種の単量体単位を含むことが好ましい。この場合、棒状分子であるポリイミドの直線性および平面性が高く、光学異方性が良好なポリイミドが得られる。
式(CM−2)中、各記号は以下の意味を示す。
Zは、単結合、置換基を有していてもよい炭素数1〜5のアルキレン基、酸素原子または1個以上の脂肪族環基および0〜2個の非縮合6員芳香環を有する二価の官能基を示す。
R9およびR10はそれぞれ独立に、1価の有機基、ハロゲン原子または水素原子を示す。
Zは、単結合、置換基を有していてもよい炭素数1〜5のアルキレン基、酸素原子または1個以上の脂肪族環基および0〜2個の非縮合6員芳香環を有する二価の官能基を示す。
R9およびR10はそれぞれ独立に、1価の有機基、ハロゲン原子または水素原子を示す。
式(CM−2)において、R9および/またはR10が1価の有機基である場合、この有機基としては置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、置換基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基が特に好ましい。この有機基は炭素−炭素結合間にエーテル結合性の酸素原子を含んでもよい。
R9および/またはR10がハロゲン原子である場合、フッ素原子が好ましい。
R9およびR10はそれぞれ独立に、フッ素原子または水素原子であることが特に好ましい。
R9および/またはR10がハロゲン原子である場合、フッ素原子が好ましい。
R9およびR10はそれぞれ独立に、フッ素原子または水素原子であることが特に好ましい。
芳香族酸二無水物(CM−2)としては、下式(CM−2a)〜(CM−2e)で表される芳香族酸二無水物等が好ましく挙げられる。
光学補償膜の透明性が向上することから、芳香族酸二無水物(C)としては、芳香族酸二無水物(CM−2c)、(CM−2d)および(CM−2e)等の脂肪族環を含むものが特に好ましい。
液晶表示装置用において、本発明の光学補償膜の視感透過率は、80%以上好ましく、85%以上が特に好ましい。
VAモードの液晶表示装置用において、本発明の光学補償膜のx−y平面の複屈折の指標であるリタデーションRe(測定波長590nm)は0nm超100nm以下が好ましく、10〜70nmが特に好ましい。
VAモードの液晶表示装置用において、本発明の光学補償膜のz方向の複屈折の指標であるリタデーションRth(測定波長590nm)は100〜500nmが好ましく、150〜500nmが特に好ましい。
なお、ReおよびRthは、屈折率だけでなく、光学補償膜の厚みdによっても調整できる。
VAモードの液晶表示装置用において、本発明の光学補償膜のx−y平面の複屈折の指標であるリタデーションRe(測定波長590nm)は0nm超100nm以下が好ましく、10〜70nmが特に好ましい。
VAモードの液晶表示装置用において、本発明の光学補償膜のz方向の複屈折の指標であるリタデーションRth(測定波長590nm)は100〜500nmが好ましく、150〜500nmが特に好ましい。
なお、ReおよびRthは、屈折率だけでなく、光学補償膜の厚みdによっても調整できる。
本発明の光学補償膜は後述するように、塗布法により少ない工程数で低コストに製造することができる。本発明の光学補償膜は、基材として延伸フィルムが不要であり、下地(基板本体またはその上に形成された任意の膜)上に直接成膜することができる。
本発明の光学補償膜は単層構造で二軸異方性を発現するため、ネガティブCプレートとポジティブAプレートとの積層膜に比して、薄型化が可能であり、より高い光学補償効果が得られることが期待される。
本発明の光学補償膜の厚みdは10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、2〜5μmが特に好ましい。
本発明の光学補償膜の厚みdは10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、2〜5μmが特に好ましい。
インセル構造の液晶表示装置では、光学補償膜を形成した後の工程において、配向膜を形成する。配向膜材料としては一般にポリイミドが用いられる。その形成工程にはポリアミック酸溶液の塗布工程と230℃程度の加熱によるイミド化工程とが含まれる。
従来、二軸プレート用材料として液晶材料が知られている。しかしながら、液晶材料は耐溶剤性と耐熱性が低く、配向膜の形成工程で光学特性が変動しやすい。液晶材料を用いた二軸プレートでは、膜表面に溶剤をかけて熱処理した際のRe保持率(測定波長590nm)は通常95%未満である。
これに対して、本発明の光学補償膜は特定のポリイミドからなり、配向膜形成工程に対する耐溶剤性と耐熱性に優れる。膜表面に溶剤をかけて熱処理した際のRe保持率(測定波長590nm)は液晶材料よりも高く、たとえば95%以上である。
Re保持率の測定方法は、前述の通りである。
従来、二軸プレート用材料として液晶材料が知られている。しかしながら、液晶材料は耐溶剤性と耐熱性が低く、配向膜の形成工程で光学特性が変動しやすい。液晶材料を用いた二軸プレートでは、膜表面に溶剤をかけて熱処理した際のRe保持率(測定波長590nm)は通常95%未満である。
これに対して、本発明の光学補償膜は特定のポリイミドからなり、配向膜形成工程に対する耐溶剤性と耐熱性に優れる。膜表面に溶剤をかけて熱処理した際のRe保持率(測定波長590nm)は液晶材料よりも高く、たとえば95%以上である。
Re保持率の測定方法は、前述の通りである。
インセル構造の液晶表示装置では、光学補償膜を形成した後の工程において、電極等の導電膜をスパッタ法等により成膜する場合がある。
本発明の光学補償膜はポリイミドからなるので、膜安定性が良好であり、耐スパッタ性も良好である。
本発明の光学補償膜はポリイミドからなるので、膜安定性が良好であり、耐スパッタ性も良好である。
[光学補償膜の製造方法]
本発明の光学補償膜の製造方法は、
少なくとも1種のポリイミドを含み、
棒状分子であるポリイミド分子の長軸方向をxとし、膜面に平行な面においてx方向に直交する方向をy方向とし、膜厚方向をz方向とし、x方向、y方向、z方向の屈折率をそれぞれnx、ny、nzとしたとき、nx>ny>nzを充足する光学補償膜を製造する方法である。
本発明の光学補償膜の製造方法は、
−OCO−基および/または−COO−基を有する芳香族ジアミンに由来する少なくとも1種の単量体単位(N)と、芳香族酸二無水物に由来する少なくとも1種の単量体単位(C)とを含む少なくとも1種のポリアミック酸(PAA)を含む前駆体膜を形成する工程(A)と、
上記前駆体膜に対して直線偏光を照射する工程(B)と、
イミド化によりポリアミック酸をポリイミドとする工程(C)とを有する。
本発明の光学補償膜の製造方法は、
少なくとも1種のポリイミドを含み、
棒状分子であるポリイミド分子の長軸方向をxとし、膜面に平行な面においてx方向に直交する方向をy方向とし、膜厚方向をz方向とし、x方向、y方向、z方向の屈折率をそれぞれnx、ny、nzとしたとき、nx>ny>nzを充足する光学補償膜を製造する方法である。
本発明の光学補償膜の製造方法は、
−OCO−基および/または−COO−基を有する芳香族ジアミンに由来する少なくとも1種の単量体単位(N)と、芳香族酸二無水物に由来する少なくとも1種の単量体単位(C)とを含む少なくとも1種のポリアミック酸(PAA)を含む前駆体膜を形成する工程(A)と、
上記前駆体膜に対して直線偏光を照射する工程(B)と、
イミド化によりポリアミック酸をポリイミドとする工程(C)とを有する。
ポリイミドは基本的にはすべて、配向性を有する。本発明では、液晶表示装置の配向膜形成用のポリイミドの中から材料を選定できる。
ポリイミド膜ではイミド化の際に複屈折性が発現するので、本発明では、前駆体であるポリアミック酸(PAA)を用いて成膜を行う。
ポリイミド膜ではイミド化の際に複屈折性が発現するので、本発明では、前駆体であるポリアミック酸(PAA)を用いて成膜を行う。
本発明では、ポリアミック酸(PAA)として、直線偏光を照射する工程(B)を実施せずにイミド化の工程(C)を実施した場合に負の一軸異方性(厚み方向の複屈折性)を有するポリイミドとなる材料(=ネガティブCプレート用材料)を用いることが好ましい。
一般に、ネガティブCプレート用のポリアミック酸を用い、直線偏光を照射する工程(B)を実施せずに単にイミド化の工程(C)を実施するだけでは、負の一軸異方性(厚み方向の複屈折性)が発現するだけで、正の一軸異方性(面方向の複屈折性)は発現しない。
本発明では、単量体として−OCO−基および/または−COO−基を有する芳香族ジアミンと任意の芳香族酸二無水物とを用いて得られるポリアミック酸(PAA)を含む前駆体膜を得た後、直線偏光を照射し、その後、イミド化を行う。
この方法では、直線偏光の照射前と照射後のいずれにおいてもイミド化前(ポリアミック酸の状態)では、いずれの方向についても、複屈折性を全く示さないか、示したとしてもその複屈折性は弱い。しかしながら、直線偏光照射の工程(B)およびイミド化の工程(C)の後にReおよびRthが向上し、良好な二軸異方性が発現する(後記[実施例]の項を参照)。
本発明では、単量体として−OCO−基および/または−COO−基を有する芳香族ジアミンと任意の芳香族酸二無水物とを用いて得られるポリアミック酸(PAA)を含む前駆体膜を得た後、直線偏光を照射し、その後、イミド化を行う。
この方法では、直線偏光の照射前と照射後のいずれにおいてもイミド化前(ポリアミック酸の状態)では、いずれの方向についても、複屈折性を全く示さないか、示したとしてもその複屈折性は弱い。しかしながら、直線偏光照射の工程(B)およびイミド化の工程(C)の後にReおよびRthが向上し、良好な二軸異方性が発現する(後記[実施例]の項を参照)。
メカニズムは必ずしも明らかではないが、以下のように推察される。
先に述べたように、ネガティブCプレート用のポリアミック酸を用い、直線偏光を照射する工程(B)を実施せずに単にイミド化の工程(C)を実施する場合、負の一軸異方性(厚み方向の複屈折性)のみが発現する。
−OCO−基および−COO−基は、光反応性を有し、光照射により分解されやすい基である。−OCO−基および/または−COO−基を有するポリアミック酸(PAA)を含む前駆体膜に直線偏光を照射した場合、膜面に平行な面内において特定方向のポリアミック酸(PAA)の−OCO−基および/または−COO−基が優先的に分解され、イミド化工程を経て、面方向の複屈折性が発現すると考えられる。厚み方向の複屈折性を発現する材料を用いているので、プロセスにより面方向の複屈折性を発現させることで、二軸異方性の光学補償膜が得られると考えられる。
先に述べたように、ネガティブCプレート用のポリアミック酸を用い、直線偏光を照射する工程(B)を実施せずに単にイミド化の工程(C)を実施する場合、負の一軸異方性(厚み方向の複屈折性)のみが発現する。
−OCO−基および−COO−基は、光反応性を有し、光照射により分解されやすい基である。−OCO−基および/または−COO−基を有するポリアミック酸(PAA)を含む前駆体膜に直線偏光を照射した場合、膜面に平行な面内において特定方向のポリアミック酸(PAA)の−OCO−基および/または−COO−基が優先的に分解され、イミド化工程を経て、面方向の複屈折性が発現すると考えられる。厚み方向の複屈折性を発現する材料を用いているので、プロセスにより面方向の複屈折性を発現させることで、二軸異方性の光学補償膜が得られると考えられる。
ポリアミック酸(PAA)を含む前駆体膜は、塗布法により成膜できる。すなわち、前駆体膜は、下地(基板本体、あるいは基板本体上に形成された任意の膜)上に、少なくとも1種のポリアミック酸(PAA)と公知の溶剤と必要に応じて他の任意成分を含む塗布剤を塗布し、溶剤を乾燥除去することで、成膜できる。
塗布が容易でピンホールのない膜が安定的に得られることから、塗布剤としてはポリアミック酸(PAA)濃度が10〜30質量%の塗布液が好ましい。
塗布剤の塗布法としては、スピンコート法、ダイコート法およびインクジェット法等が挙げられる。
溶剤の乾燥方法としては、加熱乾燥、減圧乾燥および減圧加熱乾燥等が挙げられる。通常は100℃程度の加熱乾燥が好ましい。
塗布が容易でピンホールのない膜が安定的に得られることから、塗布剤としてはポリアミック酸(PAA)濃度が10〜30質量%の塗布液が好ましい。
塗布剤の塗布法としては、スピンコート法、ダイコート法およびインクジェット法等が挙げられる。
溶剤の乾燥方法としては、加熱乾燥、減圧乾燥および減圧加熱乾燥等が挙げられる。通常は100℃程度の加熱乾燥が好ましい。
−OCO−基および/または−COO−基の光反応性が高いことから、直線偏光としては紫外域の直線偏光(偏光UV)が好ましい。
直線偏光の照射条件(照度あるいは照射時間等)を変更することで、得られる光学補償膜のRe値およびRth値を制御できる。直線偏光の照射エネルギーが高い程、Re値およびRth値は増加する傾向がある。
直線偏光の照射条件(照度あるいは照射時間等)を変更することで、得られる光学補償膜のRe値およびRth値を制御できる。直線偏光の照射エネルギーが高い程、Re値およびRth値は増加する傾向がある。
ポリアミック酸のイミド化は、通常230〜270℃程度の加熱により行われる。
本発明の製造方法によれば、基材として延伸フィルムを用いることなく、塗布法により、下地上に直接本発明の光学補償膜を成膜することができる。
延伸フィルム等の基材を用いて光学補償膜を別に製造し、これを液晶表示装置用基板に貼り合わせる場合、粘着剤等の貼合わせ用の層が必要である。光学補償膜の直下にこのような貼合わせ用の層がなければ、その光学補償膜は直接成膜されたと言える。
延伸フィルム等の基材を用いて光学補償膜を別に製造し、これを液晶表示装置用基板に貼り合わせる場合、粘着剤等の貼合わせ用の層が必要である。光学補償膜の直下にこのような貼合わせ用の層がなければ、その光学補償膜は直接成膜されたと言える。
[液晶表示装置]
本発明に係る一実施形態の液晶表示装置は、VAモードのカラー透過型TFT(薄膜トランジスタ)液晶表示装置である。
本実施形態は、モノクロ液晶表示装置、反射型あるいは半透過反射型の液晶表示装置、TFD(薄膜ダイオード)液晶表示装置等の他のアクティブマトリクス型、あるいはパッシブマトリクス型にも適用可能である。
本発明に係る一実施形態の液晶表示装置は、VAモードのカラー透過型TFT(薄膜トランジスタ)液晶表示装置である。
本実施形態は、モノクロ液晶表示装置、反射型あるいは半透過反射型の液晶表示装置、TFD(薄膜ダイオード)液晶表示装置等の他のアクティブマトリクス型、あるいはパッシブマトリクス型にも適用可能である。
図1に示すように、本実施形態の液晶表示装置1は、液晶セル1Aとその外側に取り付けられた偏光子51、52と、バックライトBLとを備える。
液晶セル1は、カラーフィルタ基板10、対向基板であるTFT基板20、およびこれら一対の基板に挟持された液晶層30とを備える。
液晶セル1は、カラーフィルタ基板10、対向基板であるTFT基板20、およびこれら一対の基板に挟持された液晶層30とを備える。
カラーフィルタ基板(電極基板、液晶表示装置用基板)10は、透光性を有する基板本体11と、その液晶層30側に順次積層されたブラックマトリクス層BM、カラーフィルタ層CF、光学補償膜12、共通電極13および配向膜14とを備える。
TFT基板20は、透光性を有する基板本体と、その液晶層30側にマトリクス状に形成された複数の画素電極および複数のTFTとを含む画素電極基板21と、その液晶層30側に形成された配向膜22とを備える。
TFT基板20は、透光性を有する基板本体と、その液晶層30側にマトリクス状に形成された複数の画素電極および複数のTFTとを含む画素電極基板21と、その液晶層30側に形成された配向膜22とを備える。
カラーフィルタ基板10およびTFT基板20に用いられる基板本体としては、ガラス基板が好ましい。
透過型液晶表示装置1において、共通電極13および画素電極の材料としては、ITO(インジウム錫酸化物)等の透光性導電材料が用いられる。
ブラックマトリクス層BMは、互いに隣接するドット間を遮光する遮光層である。
カラーフィルタ層CFはたとえば、赤(R)、緑(G)および青(B)の着色層を含む。この場合、1画素に3個の画素電極と3色の着色層が形成される(1画素=3ドット)。
光学補償膜12は上記の本発明の二軸異方性を有する光学補償膜である。
本実施形態では、光学補償膜12の直上に共通電極13が形成され、その上に配向膜14が形成されている。
透過型液晶表示装置1において、共通電極13および画素電極の材料としては、ITO(インジウム錫酸化物)等の透光性導電材料が用いられる。
ブラックマトリクス層BMは、互いに隣接するドット間を遮光する遮光層である。
カラーフィルタ層CFはたとえば、赤(R)、緑(G)および青(B)の着色層を含む。この場合、1画素に3個の画素電極と3色の着色層が形成される(1画素=3ドット)。
光学補償膜12は上記の本発明の二軸異方性を有する光学補償膜である。
本実施形態では、光学補償膜12の直上に共通電極13が形成され、その上に配向膜14が形成されている。
カラーフィルタ基板10の積層構成は適宜設計変更可能である。
たとえば、図2に示す設計変更のカラーフィルタ基板40、液晶セル2Aおよび液晶表示装置2に示すように、透光性を有する基板本体11上に、光学補償膜12、ブラックマトリクス層BM、カラーフィルタ層CF、共通電極13および配向膜14を順次設ける構成としてもよい。
たとえば、図2に示す設計変更のカラーフィルタ基板40、液晶セル2Aおよび液晶表示装置2に示すように、透光性を有する基板本体11上に、光学補償膜12、ブラックマトリクス層BM、カラーフィルタ層CF、共通電極13および配向膜14を順次設ける構成としてもよい。
本実施形態のカラーフィルタ基板(電極基板、液晶表示装置用基板)10および液晶表示装置1は、液晶セル1A内に光学補償膜12を備えているので、薄型化および低コスト化が可能であり、光学特性およびその耐熱性が良好である。
以下に、実施例に基づいて本発明について説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。例1および例11〜14が実施例、例21〜23が比較例である。
トランス−4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸(10.0g、0.041mol)、EDC(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(8.67g、0.045mol)およびジメチルアミノピリジン(0.50g、0.004mol)のジクロロメタン溶液(137mL)に、1,4−ベンゼンジオール(2.26g、0.021mol)のDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)溶液(10mL)を0℃にて滴下した。
上記溶液を室温で2時間撹拌した後に、反応液をろ過した。ろ過物をCH2Cl2に溶解させ、1N HCl溶液、NaHCO3溶液およびH2Oで洗浄し、Na2SO4を用いて乾燥し、ロータリーエバポレーターでCH2Cl2溶液を留去した。得られた化合物をCH2Cl2を用いて再結晶し、目的物であるジアミン前駆体を84%収率で得た。
1H NMRおよびFT−IRより目的物が生成されていることを確認した。これらのデータを以下に示す。
上記溶液を室温で2時間撹拌した後に、反応液をろ過した。ろ過物をCH2Cl2に溶解させ、1N HCl溶液、NaHCO3溶液およびH2Oで洗浄し、Na2SO4を用いて乾燥し、ロータリーエバポレーターでCH2Cl2溶液を留去した。得られた化合物をCH2Cl2を用いて再結晶し、目的物であるジアミン前駆体を84%収率で得た。
1H NMRおよびFT−IRより目的物が生成されていることを確認した。これらのデータを以下に示す。
1H NMR(300MHz、CDCl3):
δ 1.11−1.25(m,4H),
1.45(s, 18H),
1.59−1.72(m,4H),
2.12−2.18(m,8H),
2.42−2.52(m,2H),
3.45(brs,2H),
4.40(brs,2H),
7.06(s,4H)。
FT−IR(KBr):
1682cm−1(アミドC=O伸縮振動),
1743cm−1(エステルC=O伸縮振動)。
δ 1.11−1.25(m,4H),
1.45(s, 18H),
1.59−1.72(m,4H),
2.12−2.18(m,8H),
2.42−2.52(m,2H),
3.45(brs,2H),
4.40(brs,2H),
7.06(s,4H)。
FT−IR(KBr):
1682cm−1(アミドC=O伸縮振動),
1743cm−1(エステルC=O伸縮振動)。
(芳香族ジアミンの合成)
上記で得られたジアミン前駆体を用い、下式(Q2)に示す反応により上記式(NM−1a)で表される芳香族ジアミンを合成した。
上記で得られたジアミン前駆体を用い、下式(Q2)に示す反応により上記式(NM−1a)で表される芳香族ジアミンを合成した。
上記で得られたジアミン前駆体(8.0g、0.014mol)のジクロロメタン溶液(24mL)にTFA(トリフルオロ酢酸、24mL)を加えて2時間撹拌した。反応終了後、反応液を飽和NaHCO3溶液にゆっくりと加え、15分間撹拌した。混合溶液をろ過した後に、ろ過物を水で洗浄し、60℃で24時間真空乾燥して、目的化合物である芳香族ジアミン(NM−1a)を91%収率で得た。
得られた化合物は溶剤に不溶であったが、FT−IRにて−NH2基が生成されていることを確認した。データを以下に示す。
得られた化合物は溶剤に不溶であったが、FT−IRにて−NH2基が生成されていることを確認した。データを以下に示す。
FT−IR(KBr):
1603cm−1(NH2伸縮振動)
1743cm−1(エステルC=O伸縮振動)
1603cm−1(NH2伸縮振動)
1743cm−1(エステルC=O伸縮振動)
[例11:光学補償膜の製造]
(ポリアミック酸溶液の調製)
上記例1で得られた芳香族ジアミン(NM−1a)の0.65gをN−メチル−2−ピロリドンの3.6gに溶解し、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(上記式(CM−2c)で表される酸二無水物)の0.50gとN−メチル−2−ピロリドンの3.0gを加えて、60℃で3時間撹拌した。さらに無水フタル酸0.13gを加えた後に60℃3時間撹拌して、ポリアミック酸(PAA−11)の溶液を得た。これを開口径0.5μmのフィルタで濾過して、塗布剤(X1)を得た。
(ポリアミック酸溶液の調製)
上記例1で得られた芳香族ジアミン(NM−1a)の0.65gをN−メチル−2−ピロリドンの3.6gに溶解し、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(上記式(CM−2c)で表される酸二無水物)の0.50gとN−メチル−2−ピロリドンの3.0gを加えて、60℃で3時間撹拌した。さらに無水フタル酸0.13gを加えた後に60℃3時間撹拌して、ポリアミック酸(PAA−11)の溶液を得た。これを開口径0.5μmのフィルタで濾過して、塗布剤(X1)を得た。
(光学補償膜の製造)
上記塗布剤(X1)をガラス基板上にスピンコーターで塗布し(3000rpm、30秒)、ホットプレートを用いて80℃で5分間乾燥して、前駆体膜(ポリアミック酸膜)を得た。その後、高圧水銀灯を用い、基板面に対して垂直方向上方からグラントムソン偏光子を介して紫外線(偏光UV)を室温で300秒間照射した。グラントムソン偏光子を介した紫外線の照度は波長365nmにおいて10mW/cm2であった。さらに、230℃で30分間加熱することによりイミド化を行い、ポリイミド膜からなる光学補償膜を得た。得られた膜は、厚みd=3.3μmであった。
膜のReおよびRthの変化は以下の通りであった。
前駆体膜(偏光UV照射前):Re=0.3nm、Rth=86nm、
前駆体膜(偏光UV照射後):Re=0.7nm、Rth=81nm、
ポリイミド膜:Re=20nm、Rth=291nm。
偏光UV照射およびイミド化によりReおよびRthが大きく向上し、光学的に二軸異方性を有する光学補償膜が得られた。
得られた膜の視感透過率は85%であり、配向膜形成工程に対する耐溶剤性/耐熱性の指標であるRe保持率は3.0%であった。
上記塗布剤(X1)をガラス基板上にスピンコーターで塗布し(3000rpm、30秒)、ホットプレートを用いて80℃で5分間乾燥して、前駆体膜(ポリアミック酸膜)を得た。その後、高圧水銀灯を用い、基板面に対して垂直方向上方からグラントムソン偏光子を介して紫外線(偏光UV)を室温で300秒間照射した。グラントムソン偏光子を介した紫外線の照度は波長365nmにおいて10mW/cm2であった。さらに、230℃で30分間加熱することによりイミド化を行い、ポリイミド膜からなる光学補償膜を得た。得られた膜は、厚みd=3.3μmであった。
膜のReおよびRthの変化は以下の通りであった。
前駆体膜(偏光UV照射前):Re=0.3nm、Rth=86nm、
前駆体膜(偏光UV照射後):Re=0.7nm、Rth=81nm、
ポリイミド膜:Re=20nm、Rth=291nm。
偏光UV照射およびイミド化によりReおよびRthが大きく向上し、光学的に二軸異方性を有する光学補償膜が得られた。
得られた膜の視感透過率は85%であり、配向膜形成工程に対する耐溶剤性/耐熱性の指標であるRe保持率は3.0%であった。
[例12:光学補償膜の製造]
(ポリアミック酸溶液の調製)
上記例1で得られた芳香族ジアミン(NM−1a)の8.70gをN−メチル−2−ピロリドンの48.6gに溶解し、ピロメリット酸二無水物(上記式(CM−1)で表される酸二無水物)の5.0gとN−メチル−2−ピロリドンの30.0gを加え、60℃で3時間撹拌した。さらに無水フタル酸の0.18gを加えた後に60℃3時間撹拌して、ポリアミック酸(PAA−12)の溶液を得た。これを開口径0.5μmのフィルタで濾過して、塗布剤(X2)を得た。
(ポリアミック酸溶液の調製)
上記例1で得られた芳香族ジアミン(NM−1a)の8.70gをN−メチル−2−ピロリドンの48.6gに溶解し、ピロメリット酸二無水物(上記式(CM−1)で表される酸二無水物)の5.0gとN−メチル−2−ピロリドンの30.0gを加え、60℃で3時間撹拌した。さらに無水フタル酸の0.18gを加えた後に60℃3時間撹拌して、ポリアミック酸(PAA−12)の溶液を得た。これを開口径0.5μmのフィルタで濾過して、塗布剤(X2)を得た。
(光学補償膜の製造)
上記塗布剤(X2)をガラス基板上にスピンコーターで塗布し(3000rpm、30秒)、ホットプレートを用いて80℃で5分間乾燥して、前駆体膜(ポリアミック酸膜)を得た。その後、高圧水銀灯を用い、基板面に対して垂直方向上方からグラントムソン偏光子を介して紫外線(偏光UV)を室温で300秒間照射した。グラントムソン偏光子を介した紫外線の照度は波長365nmにおいて5mW/cm2であった。さらに、230℃で30分間加熱することによりイミド化を行い、ポリイミド膜からなる光学補償膜を得た。得られた膜は、厚み2.4μmであった。
膜のReおよびRthの変化は以下の通りであった。
前駆体膜(偏光UV照射前):Re=0.1nm、Rth=63nm、
前駆体膜(偏光UV照射後):Re=0.7nm、Rth=66nm、
ポリイミド膜:Re=11nm、Rth=190nm。
偏光UV照射およびイミド化によりReおよびRthが大きく向上し、光学的に二軸異方性を有する光学補償膜が得られた。
得られた膜の視感透過率は89%であり、Re保持率(耐溶剤性/耐熱性)は1.1%であった。
上記塗布剤(X2)をガラス基板上にスピンコーターで塗布し(3000rpm、30秒)、ホットプレートを用いて80℃で5分間乾燥して、前駆体膜(ポリアミック酸膜)を得た。その後、高圧水銀灯を用い、基板面に対して垂直方向上方からグラントムソン偏光子を介して紫外線(偏光UV)を室温で300秒間照射した。グラントムソン偏光子を介した紫外線の照度は波長365nmにおいて5mW/cm2であった。さらに、230℃で30分間加熱することによりイミド化を行い、ポリイミド膜からなる光学補償膜を得た。得られた膜は、厚み2.4μmであった。
膜のReおよびRthの変化は以下の通りであった。
前駆体膜(偏光UV照射前):Re=0.1nm、Rth=63nm、
前駆体膜(偏光UV照射後):Re=0.7nm、Rth=66nm、
ポリイミド膜:Re=11nm、Rth=190nm。
偏光UV照射およびイミド化によりReおよびRthが大きく向上し、光学的に二軸異方性を有する光学補償膜が得られた。
得られた膜の視感透過率は89%であり、Re保持率(耐溶剤性/耐熱性)は1.1%であった。
[例13:光学補償膜の製造]
グラントムソン偏光子を介した紫外線(偏光UV)の照度を波長365nmにおいて22mW/cm2とした以外は例12と同様にして、ポリイミド膜からなる光学補償膜を製造した。得られた膜は、厚みd=2.4μm、Re=36nm、Rth=196nmであり、光学的に二軸異方性を有する光学補償膜であった。
得られた膜の視感透過率は88%であり、Re保持率(耐溶剤性/耐熱性)は1.4%であった。
グラントムソン偏光子を介した紫外線(偏光UV)の照度を波長365nmにおいて22mW/cm2とした以外は例12と同様にして、ポリイミド膜からなる光学補償膜を製造した。得られた膜は、厚みd=2.4μm、Re=36nm、Rth=196nmであり、光学的に二軸異方性を有する光学補償膜であった。
得られた膜の視感透過率は88%であり、Re保持率(耐溶剤性/耐熱性)は1.4%であった。
[例14:光学補償膜の製造]
グラントムソン偏光子を介した紫外線(偏光UV)の照度を波長365nmにおいて38mW/cm2とした以外は例12と同様にして、光学補償膜を製造した。得られた膜は、厚みd=2.4μm、Re=64nm、Rth=194nmであり、光学的に二軸異方性を有する光学補償膜であった。
偏光UV照射およびイミド化によりReおよびRthが大きく向上し、光学的に二軸異方性を有する光学補償膜が得られた。
得られた膜の視感透過率は87%であり、Re保持率(耐溶剤性/耐熱性)は1.2%であった。
グラントムソン偏光子を介した紫外線(偏光UV)の照度を波長365nmにおいて38mW/cm2とした以外は例12と同様にして、光学補償膜を製造した。得られた膜は、厚みd=2.4μm、Re=64nm、Rth=194nmであり、光学的に二軸異方性を有する光学補償膜であった。
偏光UV照射およびイミド化によりReおよびRthが大きく向上し、光学的に二軸異方性を有する光学補償膜が得られた。
得られた膜の視感透過率は87%であり、Re保持率(耐溶剤性/耐熱性)は1.2%であった。
[例21:光学補償膜の製造]
例11で得られた塗布剤(X1)をガラス基板上にスピンコーターで塗布し(4000rpm、30秒)、ホットプレートを用いて100℃で10分間乾燥して、前駆体膜(ポリアミック酸膜)を得た。さらに、230℃で30分間加熱することによりイミド化を行い、ポリイミド膜からなる光学補償膜を得た。
前駆体膜に偏光UVを照射しなかったこの例では、二軸異方性が発現することはなく、得られた膜は光学的に負の一軸異方性を有するネガティブCプレートであった。
得られた膜は、厚みd=2.2μm、Re=0.5nm、Rth=266nmであり、視感透過率は89%であった。
例11で得られた塗布剤(X1)をガラス基板上にスピンコーターで塗布し(4000rpm、30秒)、ホットプレートを用いて100℃で10分間乾燥して、前駆体膜(ポリアミック酸膜)を得た。さらに、230℃で30分間加熱することによりイミド化を行い、ポリイミド膜からなる光学補償膜を得た。
前駆体膜に偏光UVを照射しなかったこの例では、二軸異方性が発現することはなく、得られた膜は光学的に負の一軸異方性を有するネガティブCプレートであった。
得られた膜は、厚みd=2.2μm、Re=0.5nm、Rth=266nmであり、視感透過率は89%であった。
[例22:光学補償膜の製造]
例12で得られた塗布剤(X2)を用いて例21と同様にして、ポリイミド膜からなる光学補償膜を得た。
前駆体膜に偏光UVを照射しなかったこの例では、二軸異方性が発現することはなく、得られた膜は光学的に負の一軸異方性を有するネガティブCプレートであった。
得られた膜は、厚みd=4.0μm、Re=0.4nm、Rth=247nmであった。得られた膜の視感透過率は90%であった。
例12で得られた塗布剤(X2)を用いて例21と同様にして、ポリイミド膜からなる光学補償膜を得た。
前駆体膜に偏光UVを照射しなかったこの例では、二軸異方性が発現することはなく、得られた膜は光学的に負の一軸異方性を有するネガティブCプレートであった。
得られた膜は、厚みd=4.0μm、Re=0.4nm、Rth=247nmであった。得られた膜の視感透過率は90%であった。
[例23:光学補償膜の製造]
(ポリアミック酸溶液の調製)
トランス−1,4−ジアミノシクロヘキサン(CHDH)の10.96g(0.096モル)とビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの0.99g(0.004モル)をN−メチル−2−ピロリドンの177.28gに溶解した。その後、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(上記式(CM−2c)で表される酸二無水物)の28.25g(0.096モル)とN−メチル−2−ピロリドンの40.00gを加え、60℃で3時間撹拌した。さらに、無水フタル酸1.18g(0.008モル)を加えた後、60℃で3時間撹拌し、ポリアミック酸(PAA−21)の溶液を得た。これを開口径0.5μmのフィルタで濾過して、塗布剤(Y1)を得た。
(ポリアミック酸溶液の調製)
トランス−1,4−ジアミノシクロヘキサン(CHDH)の10.96g(0.096モル)とビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの0.99g(0.004モル)をN−メチル−2−ピロリドンの177.28gに溶解した。その後、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(上記式(CM−2c)で表される酸二無水物)の28.25g(0.096モル)とN−メチル−2−ピロリドンの40.00gを加え、60℃で3時間撹拌した。さらに、無水フタル酸1.18g(0.008モル)を加えた後、60℃で3時間撹拌し、ポリアミック酸(PAA−21)の溶液を得た。これを開口径0.5μmのフィルタで濾過して、塗布剤(Y1)を得た。
(光学補償膜の製造)
上記塗布剤(Y1)をガラス基板上にスピンコーターで塗布し(4000rpm、30秒)、ホットプレートにて100℃で10分間乾燥して、前駆体膜(ポリアミック酸膜)を得た。その後、高圧水銀灯を用い、基板面に対して垂直方向上方からグラントムソン偏光子を介して紫外線(偏光UV)を室温で300秒間照射した。グラントムソン偏光子を介した紫外線の照度は波長365nmにおいて5mW/cm2であった。得られた膜は、厚み3.1μmであった。
ポリイミド膜:Re=0.5nm、Rth=279nm。
前駆体膜に偏光UVを照射しても二軸異方性が発現することはなく、得られた膜は光学的に負の一軸異方性を有するネガティブCプレートであった。
得られた膜の視感透過率は88%であった。
上記塗布剤(Y1)をガラス基板上にスピンコーターで塗布し(4000rpm、30秒)、ホットプレートにて100℃で10分間乾燥して、前駆体膜(ポリアミック酸膜)を得た。その後、高圧水銀灯を用い、基板面に対して垂直方向上方からグラントムソン偏光子を介して紫外線(偏光UV)を室温で300秒間照射した。グラントムソン偏光子を介した紫外線の照度は波長365nmにおいて5mW/cm2であった。得られた膜は、厚み3.1μmであった。
ポリイミド膜:Re=0.5nm、Rth=279nm。
前駆体膜に偏光UVを照射しても二軸異方性が発現することはなく、得られた膜は光学的に負の一軸異方性を有するネガティブCプレートであった。
得られた膜の視感透過率は88%であった。
例11〜14および例21〜23の主な製造条件と評価結果を表1にまとめる。
例11〜14では、−OCO−基および/または−COO−基を有する芳香族ジアミンに由来する少なくとも1種の単量体単位(N)と、芳香族酸二無水物に由来する少なくとも1種の単量体単位(C)とを含む少なくとも1種のポリアミック酸を含む前駆体膜を形成する工程(A)と、前駆体膜に対して直線偏光を照射する工程(B)と、イミド化によりポリアミック酸をポリイミドとする工程(C)とを実施した。これらの例では、二軸異方性を有する光学補償膜が得られた。得られた光学補償膜は、視感透過率およびRe保持率(耐溶剤性/耐熱性)も良好であった。
これに対して、直線偏光を照射する工程(B)を実施しなかった例21、22、並びに、−OCO−基および/または−COO−基を有する芳香族ジアミンを用いずに直線偏光を照射する工程(B)を実施した例23では、二軸異方性を有する光学補償膜は得られなかった。
これに対して、直線偏光を照射する工程(B)を実施しなかった例21、22、並びに、−OCO−基および/または−COO−基を有する芳香族ジアミンを用いずに直線偏光を照射する工程(B)を実施した例23では、二軸異方性を有する光学補償膜は得られなかった。
本発明の光学補償膜は、液晶表示装置、特にVAモードの液晶表示装置に好ましく利用できる。
1、2:液晶表示装置、1A、2A:液晶セル、10、40:カラーフィルタ基板(電極基板、液晶表示装置用基板)、11:基板本体、12:光学補償膜、13:共通電極、14:配向膜、20:TFT基板、21:画素電極基板、22:配向膜、30:液晶層、51、52:偏光子、BM:ブラックマトリクス、CF:カラーフィルタ、BL:バックライト。
Claims (11)
- −OCO−基および/または−COO−基を有する芳香族ジアミンに由来する少なくとも1種の単量体単位(N)と、芳香族酸二無水物に由来する少なくとも1種の単量体単位(C)とを含む少なくとも1種のポリイミドを含み、
棒状分子であるポリイミド分子の長軸方向をxとし、膜面に平行な面において前記x方向に直交する方向をy方向とし、膜厚方向をz方向とし、x方向、y方向、z方向の屈折率をそれぞれnx、ny、nzとしたとき、nx>ny>nzを充足する、光学補償膜。 - 単量体単位(N)として、下式(NM)で表される芳香族ジアミンに由来する少なくとも1種の単量体単位を含む、請求項1に記載の光学補償膜。
H2N−E11−X−Ar−Y−E12−NH2 ・・・(NM)
[式(NM)中、各記号は以下の意味を示す。
Arは、1個以上の水素原子が1価の有機基またはハロゲン原子に置換されていてもよい、1,4−フェニレン基、4,4’−ビフェニレン基または2,6−ナフチレン基である。XおよびYはそれぞれ独立に、−OCO−または−COO−である。
E11およびE12はそれぞれ独立に、1個以上の水素原子が1価の有機基原子に置換されていてもよい、1,4−フェニレン基または1,4−シクロヘキシレン基である。] - 下地上に直接成膜された膜である、請求項1〜6のいずれかに記載の光学補償膜。
- 少なくとも1種のポリイミドを含み、
棒状分子であるポリイミド分子の長軸方向をxとし、膜面に平行な面において前記x方向に直交する方向をy方向とし、膜厚方向をz方向とし、x方向、y方向、z方向の屈折率をそれぞれnx、ny、nzとしたとき、nx>ny>nzを充足する光学補償膜の製造方法であって、
−OCO−基および/または−COO−基を有する芳香族ジアミンに由来する少なくとも1種の単量体単位(N)と、芳香族酸二無水物に由来する少なくとも1種の単量体単位(C)とを含む少なくとも1種のポリアミック酸を含む前駆体膜を形成する工程(A)と、
前記前駆体膜に対して直線偏光を照射する工程(B)と、
イミド化により前記ポリアミック酸をポリイミドとする工程(C)とを有する、光学補償膜の製造方法。 - 前記ポリアミック酸として、工程(B)を実施せずに工程(C)を実施した場合に負の一軸異方性を有するポリイミドとなる材料を用いる、請求項8に記載の光学補償膜の製造方法。
- 前記直線偏光として紫外域の直線偏光を用いる、請求項8または9に記載の光学補償膜の製造方法。
- 基板本体と、当該基板本体上に形成された請求項1〜7のいずれかに記載の光学補償膜および電極とを有する、電極基板。
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