JP2016121712A - 波動減速機、波動減速機用の玉軸受、及び波動減速機用の玉軸受の組み立て方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】波動減速機用の玉軸受において保持器の組み付けが容易でありながら、保持器が脱落するのを防ぐ。
【解決手段】波動減速機5は、内歯を有するサーキュラスプライン、外歯を有するフレクスプライン、及び、フレクスプラインを楕円形に撓ませて前記外歯を前記内歯に部分的に噛み合わせるための回転体を備えている。回転体は、楕円形のカムと、このカムとフレクスプラインとの間に介在している玉軸受とを有している。玉軸受が有する保持器36は、周方向に沿って間隔をあけて設けられている複数の柱部41と、軸方向一方側と他方側とポケット37毎に交互に配置され周方向で隣り合う柱部41,41を繋いでいる連結部42とを有するS型の保持器である。ポケット37が有する玉35と接触可能な内側面45は、半径方向にストレートである平面からなる。
【選択図】 図6
【解決手段】波動減速機5は、内歯を有するサーキュラスプライン、外歯を有するフレクスプライン、及び、フレクスプラインを楕円形に撓ませて前記外歯を前記内歯に部分的に噛み合わせるための回転体を備えている。回転体は、楕円形のカムと、このカムとフレクスプラインとの間に介在している玉軸受とを有している。玉軸受が有する保持器36は、周方向に沿って間隔をあけて設けられている複数の柱部41と、軸方向一方側と他方側とポケット37毎に交互に配置され周方向で隣り合う柱部41,41を繋いでいる連結部42とを有するS型の保持器である。ポケット37が有する玉35と接触可能な内側面45は、半径方向にストレートである平面からなる。
【選択図】 図6
Description
本発明は、波動減速機、波動減速機用の玉軸受、及び波動減速機用の玉軸受の組み立て方法に関する。
従来、内歯を有する環状のサーキュラスプライン、このサーキュラスプラインの内側に設けられ前記内歯と噛み合う外歯を有する環状のフレクスプライン、及び、このフレクスプラインの内側に設けられている回転体を備えた波動減速機が知られている(特許文献1参照)。波動減速機では、外歯の歯数が内歯の歯数よりも少なく設定されている。回転体は、カムと、このカムに外嵌していると共にフレクスプラインが外嵌している玉軸受とを有している。カムは楕円形を有しており、これにより、その外側の玉軸受及びフレクスプラインは楕円形に撓み、フレクスプラインの外歯をサーキュラスプラインの内歯に、部分的に噛み合わせることができる。つまり、楕円形に撓むフレクスプラインの長軸の部分においてサーキュラスプラインと歯が噛み合い、短軸の部分においてサーキュラスプラインと歯が離れた状態にある。
そして、カムを回転させることで、サーキュラスプラインに対して、フレクスプラインの楕円の長軸位置(内歯との噛合位置)を移動させることができ、この移動と共に部分的に歯が噛み合った状態でフレクスプラインを回転させることができる。
図10に示すように、楕円形の前記カム91の外側に設けられる玉軸受90は、フレクスプライン99が外嵌する外輪98、カム91に外嵌する内輪92、これら外輪98と内輪92との間に形成される環状空間95に配置される複数の玉96、及びこれら玉96を保持する環状の保持器97を有している。保持器97としては、円環部97aと、この円環部97aから軸方向に延在している複数の柱部97bとを有し、いわゆる冠型と呼ばれるものが知られている。この保持器97では、周方向で隣り合う柱部97b,97b間が、玉96を保持するポケット94となる。
前記のような波動減速機では、フレクスプラインの楕円形状を損なわないように、玉軸受90(図10参照)におけるバックラッシ(ガタ)を抑える必要があり、そのために波動減速機用の玉軸受90では、一般的な玉軸受よりも玉数を多くしている。
玉数を多くすると、保持器97の柱部97bが細くなることから(図11参照)、この保持器97を玉軸受90に組み付ける際、細く形成されている柱部97bが変形して破損等しないようにする必要があり、そのために、玉96に対する柱部97bの締め代が小さくなるように柱部97bの形状が決定されている。つまり、柱部97bの突起部93の突出寸法を小さくしている。なお、この締め代(突起部93)は、保持器97が玉96をポケット94に収容した組み立て完了状態になると、この玉96から保持器97が脱落するのを防ぐ機能を有している。
玉数を多くすると、保持器97の柱部97bが細くなることから(図11参照)、この保持器97を玉軸受90に組み付ける際、細く形成されている柱部97bが変形して破損等しないようにする必要があり、そのために、玉96に対する柱部97bの締め代が小さくなるように柱部97bの形状が決定されている。つまり、柱部97bの突起部93の突出寸法を小さくしている。なお、この締め代(突起部93)は、保持器97が玉96をポケット94に収容した組み立て完了状態になると、この玉96から保持器97が脱落するのを防ぐ機能を有している。
以上より、保持器97と玉96との関係について説明すると、組み立て完了状態において、保持器97は、ポケット94に収容する玉96を周方向に等間隔で保持することが可能であり、そして、玉96は、保持器97が脱落しないように位置決めすることが可能である。
しかし、前記のとおり、波動減速機用の玉軸受90の機能を確保するために、玉96に対する柱部97bの締め代を小さくすると、保持器97が脱落しやすくなる。そこで、保持器97の脱落を防ぐために前記締め代を大きくすると、柱部97bが変形して破損等するおそれがあり保持器97の組み付けが難しくなる。つまり、保持器97の組み付けが容易でありながら、保持器97が脱落しない構成が得られるという二つの目的を同時に果たすことは、従来できなかった。
そこで、本発明は、保持器の組み付けが容易でありながら、保持器が脱落するのを防ぐ構成を有する玉軸受を備えた波動減速機、波動減速機用の玉軸受、及び波動減速機用の玉軸受の組み立て方法を提供することを目的とする。
本発明の波動減速機は、内歯を有するサーキュラスプライン、当該サーキュラスプラインの内側に設けられ前記内歯と噛み合う外歯を有するフレクスプライン、及び、当該フレクスプラインの内側に設けられ当該フレクスプラインを非円形に撓ませて前記外歯を前記内歯に部分的に噛み合わせるための回転体を備え、
前記回転体は、非円形のカムと、当該カムと前記フレクスプラインとの間に介在している玉軸受と、を有し、
前記玉軸受は、弾性変形が可能である外輪及び内輪と、当該外輪と当該内輪との間に設けられている複数の玉と、当該玉を収容するポケットが周方向に複数形成されている保持器と、を有し、
前記保持器は、周方向に沿って間隔をあけて設けられている複数の柱部と、軸方向一方側と他方側と前記ポケット毎に交互に配置され周方向で隣り合う前記柱部を繋いでいる連結部と、を有するS型の保持器であり、
前記ポケットが有する前記玉と接触可能な内側面は、半径方向にストレートである平面からなる。
前記回転体は、非円形のカムと、当該カムと前記フレクスプラインとの間に介在している玉軸受と、を有し、
前記玉軸受は、弾性変形が可能である外輪及び内輪と、当該外輪と当該内輪との間に設けられている複数の玉と、当該玉を収容するポケットが周方向に複数形成されている保持器と、を有し、
前記保持器は、周方向に沿って間隔をあけて設けられている複数の柱部と、軸方向一方側と他方側と前記ポケット毎に交互に配置され周方向で隣り合う前記柱部を繋いでいる連結部と、を有するS型の保持器であり、
前記ポケットが有する前記玉と接触可能な内側面は、半径方向にストレートである平面からなる。
本発明によれば、玉軸受において、複数の玉の一部(半数)について、一般的な深溝玉軸受の組み立てと同様に外輪と内輪とを偏心させた状態としてこれらの間に形成される環状空間に組み入れ、その後、これら一部(半数)の玉を軸方向一方側に開口するポケットに収容させるように、前記環状空間に保持器を取り付け、そして、残りの玉を、外輪及び内輪を部分的に弾性変形させて軸方向他方側から空いているポケットに収容させることができる。以上より、保持器の組み付けが容易でありながら、組み付け後、保持器が脱落しない構成が得られる。
このように外輪及び内輪を弾性変形させて玉をポケットに収容させる点は、波動減速機の玉軸受では外輪及び内輪が非円形に弾性変形するように構成されている特性を上手く利用したことによる。
また、ポケットが有する玉と接触可能な内側面は半径方向にストレートである平面からなるため、玉軸受が非円形に変形しても柱部及び連結部は玉に拘束されにくく保持器に大きな応力が発生するのを防ぐことができる。
このように外輪及び内輪を弾性変形させて玉をポケットに収容させる点は、波動減速機の玉軸受では外輪及び内輪が非円形に弾性変形するように構成されている特性を上手く利用したことによる。
また、ポケットが有する玉と接触可能な内側面は半径方向にストレートである平面からなるため、玉軸受が非円形に変形しても柱部及び連結部は玉に拘束されにくく保持器に大きな応力が発生するのを防ぐことができる。
また、本発明は、内歯を有するサーキュラスプライン、当該サーキュラスプラインの内側に設けられ前記内歯と噛み合う外歯を有するフレクスプライン、及び、当該フレクスプラインの内側に設けられ当該フレクスプラインを非円形に撓ませて前記外歯を前記内歯に部分的に噛み合わせるための回転体を備える波動減速機用の玉軸受であって、
前記回転体が有する非円形のカムと一体回転可能でありかつ弾性変形が可能である内輪と、前記フレクスプラインと一体回転可能でありかつ弾性変形が可能である外輪と、当該外輪と当該内輪との間に設けられている複数の玉と、当該玉を収容するポケットが周方向に複数形成されている保持器と、を有し、
前記保持器は、周方向に沿って間隔をあけて設けられている複数の柱部と、軸方向一方側と他方側と前記ポケット毎に交互に配置され周方向で隣り合う前記柱部を繋いでいる連結部と、を有するS型の保持器であり、
前記ポケットが有する前記玉と接触可能な内側面は、半径方向にストレートである平面からなる。
前記回転体が有する非円形のカムと一体回転可能でありかつ弾性変形が可能である内輪と、前記フレクスプラインと一体回転可能でありかつ弾性変形が可能である外輪と、当該外輪と当該内輪との間に設けられている複数の玉と、当該玉を収容するポケットが周方向に複数形成されている保持器と、を有し、
前記保持器は、周方向に沿って間隔をあけて設けられている複数の柱部と、軸方向一方側と他方側と前記ポケット毎に交互に配置され周方向で隣り合う前記柱部を繋いでいる連結部と、を有するS型の保持器であり、
前記ポケットが有する前記玉と接触可能な内側面は、半径方向にストレートである平面からなる。
本発明によれば、複数の玉の一部(半数)について、一般的な深溝玉軸受の組み立てと同様に外輪と内輪とを偏心させた状態としてこれらの間に形成される環状空間に組み入れ、その後、これら一部(半数)の玉を軸方向一方側に開口するポケットに収容させるように、前記環状空間に保持器を取り付け、そして、残りの玉を、外輪及び内輪を部分的に弾性変形させて軸方向他方側から空いているポケットに収容させることができる。以上より、保持器の組み付けが容易でありながら、組み付け後、保持器が脱落しない構成が得られる。
このように外輪及び内輪を弾性変形させて玉をポケットに収容させる点は、波動減速機の玉軸受では外輪及び内輪が非円形に弾性変形するように構成されている特性を上手く利用したことによる。
また、ポケットが有する玉と接触可能な内側面は半径方向にストレートである平面からなるため、玉軸受が非円形に変形しても柱部及び連結部は玉に拘束されにくく保持器に大きな応力が発生するのを防ぐことができる。
このように外輪及び内輪を弾性変形させて玉をポケットに収容させる点は、波動減速機の玉軸受では外輪及び内輪が非円形に弾性変形するように構成されている特性を上手く利用したことによる。
また、ポケットが有する玉と接触可能な内側面は半径方向にストレートである平面からなるため、玉軸受が非円形に変形しても柱部及び連結部は玉に拘束されにくく保持器に大きな応力が発生するのを防ぐことができる。
また、本発明は、内歯を有するサーキュラスプライン、当該サーキュラスプラインの内側に設けられ前記内歯と噛み合う外歯を有するフレクスプライン、及び、当該フレクスプラインの内側に設けられ当該フレクスプラインを非円形に撓ませて前記外歯を前記内歯に部分的に噛み合わせるための回転体を備える波動減速機用の玉軸受を組み立てるための方法であって、
前記玉軸受は、前記回転体が有する非円形のカムと一体回転可能でありかつ弾性変形が可能である内輪と、前記フレクスプラインと一体回転可能でありかつ弾性変形が可能である外輪と、当該外輪と当該内輪との間に設けられている複数の玉と、当該玉を収容するポケットが周方向に複数形成されている保持器と、を有し、
複数の前記玉の内の一部について、前記外輪と前記内輪とを偏心させた状態として当該外輪と当該内輪との間に形成される環状空間に組み入れ、
その後、前記一部の玉を軸方向一方側に開口するポケットに収容させるように、前記環状空間に前記保持器を取り付け、
複数の前記玉の内の残りを、前記外輪及び前記内輪を部分的に弾性変形させて軸方向他方側から空いているポケットに収容させることを特徴とする波動減速機用の玉軸受の組み立て方法。
前記のように外輪及び内輪を弾性変形させて玉をポケットに収容させる点は、波動減速機の玉軸受では外輪及び内輪が非円形に弾性変形するように構成されている特性を上手く利用したことによるものであり、本発明によれば、保持器の組み付けが容易でありながら、組み付け後、保持器が脱落しない構成が得られる。
前記玉軸受は、前記回転体が有する非円形のカムと一体回転可能でありかつ弾性変形が可能である内輪と、前記フレクスプラインと一体回転可能でありかつ弾性変形が可能である外輪と、当該外輪と当該内輪との間に設けられている複数の玉と、当該玉を収容するポケットが周方向に複数形成されている保持器と、を有し、
複数の前記玉の内の一部について、前記外輪と前記内輪とを偏心させた状態として当該外輪と当該内輪との間に形成される環状空間に組み入れ、
その後、前記一部の玉を軸方向一方側に開口するポケットに収容させるように、前記環状空間に前記保持器を取り付け、
複数の前記玉の内の残りを、前記外輪及び前記内輪を部分的に弾性変形させて軸方向他方側から空いているポケットに収容させることを特徴とする波動減速機用の玉軸受の組み立て方法。
前記のように外輪及び内輪を弾性変形させて玉をポケットに収容させる点は、波動減速機の玉軸受では外輪及び内輪が非円形に弾性変形するように構成されている特性を上手く利用したことによるものであり、本発明によれば、保持器の組み付けが容易でありながら、組み付け後、保持器が脱落しない構成が得られる。
本発明によれば、玉軸受において、保持器の組み付けが容易でありながら、組み付け後において、保持器が脱落しない構成が得られる。このような玉軸受を有することから、信頼性の高い波動減速機が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔波動減速機の構成について〕
図1は、本発明の波動減速機5の実施の一形態を示す軸方向から見た模式図である。図2は、この波動減速機5の縦断面図である。波動減速機5は、サーキュラスプライン10、フレクスプライン20、及び回転体30を備えている。
〔波動減速機の構成について〕
図1は、本発明の波動減速機5の実施の一形態を示す軸方向から見た模式図である。図2は、この波動減速機5の縦断面図である。波動減速機5は、サーキュラスプライン10、フレクスプライン20、及び回転体30を備えている。
サーキュラスプライン10は、剛性の高い環状の部材(金属部材)からなり、その内周面に内歯11を有している。内周面は軸心Cを中心とする円形(真円)の面からなる。サーキュラスプライン10は、波動減速機5のケーシング(図示せず)に固定されている。
フレクスプライン20は、サーキュラスプライン10の径方向内側に設けられており、その外周面に内歯11と部分的に噛み合う外歯21を有している。本実施形態のフレクスプライン20は(図2参照)、薄肉カップ形状の金属弾性体からなり、円筒部22と、底部23とを有している。外歯21は、円筒部22の外周面に設けられており、底部23には、図外の出力軸が取り付けられる。フレクスプライン20の外歯21の歯数は、サーキュラスプライン10の内歯11の歯数よりも少ない。本実施形態では、外歯21の歯数は、内歯11の歯数よりも二つ少ない。なお、この歯数差は任意である。
また、後にも説明するが、フレクスプライン20の円筒部22は、図1に示すように、弾性変形することで非円形(本実施形態では楕円形)に撓むことができる。そして、この楕円形の長軸となる部分S1において、外歯21と内歯11とが噛み合った状態となり、短軸となる部分S2で、外歯21と内歯11とが離れた状態となる。
回転体30は、フレクスプライン20の円筒部22の径方向内側に設けられており、カム31と、玉軸受32とを有している。カム31は、非円形であり、本実施形態では楕円形を有している(図1参照)。玉軸受32は、カム31に外嵌していると共に、フレクスプライン20の円筒部22が外嵌している。
玉軸受32は、図3に示すように、薄肉の外輪33と、薄肉の内輪34と、これら外輪33と内輪34との間に設けられている複数の玉35と、環状の保持器36とを有している。保持器36には、玉35を収容するポケット37が周方向に間隔をあけて複数形成されている。なお、図1及び後に波動減速機5の動作を説明する図4では、保持器36を省略している。
外輪33及び内輪34は、例えば軸受鋼等の金属製の環状部材であるが、薄肉であることから、径方向について弾性変形が可能(弾性変形が容易)である。外輪33及び内輪34の厚さ(最大厚さ)は、例えば、玉35の直径の1/7以上、1/2以下とされている。なお、玉35も、例えば軸受鋼等の金属製である。外輪33の内周面には、断面が円弧形状である軌道溝38が形成されており、内輪34の外周面には、断面が円弧形状である軌道溝39が形成されている。そして、これら軌道溝38,39に沿って、各玉35は転動自在となっている。
なお、本実施形態の玉軸受32では、玉35を軌道溝38,39間に位置させるために、外輪33の内周面及び内輪34の外周面に、これら外輪33及び内輪34の軸方向側面から軌道溝38,39に延びるいわゆる「入れ溝」は形成されていない。つまり、外輪33の軸方向両側の肩部33aは、周方向に沿って連続しており、周方向全長にわたって断面形状が変化しない構成である。また、内輪34の軸方向両側の肩部34aも、周方向に沿って連続しており、周方向全長にわたって断面形状が変化しない構成である。
内輪34は、カム31に固定されており(カム31に外嵌しており)、内輪34とカム31とは一体回転可能である。外輪33は、フレクスプライン20の円筒部22に固定されており(円筒部22が外嵌しており)、外輪33とフレクスプライン20とは一体回転可能である。
カム31の外周輪郭形状は楕円形であることから(図1参照)、内輪34は弾性変形してカム31の形状に沿って楕円形となり、また、複数の玉35を介して外輪33及び円筒部22も弾性変形して楕円形となる。
カム31の外周輪郭形状は楕円形であることから(図1参照)、内輪34は弾性変形してカム31の形状に沿って楕円形となり、また、複数の玉35を介して外輪33及び円筒部22も弾性変形して楕円形となる。
図1及び図2において、カム31及び玉軸受32を有する回転体30は、波動発生器とも呼ばれ、カム31には、図外の入力軸が取り付けられる。
以上より、回転体30は、フレクスプライン20を楕円形に撓ませ、このフレクスプラインの外歯21を、サーキュラスプライン10の内歯11に部分的に噛み合わせることができる。本実施形態では、外歯21と内歯11とが180度離れた二箇所で噛み合う。
以上より、回転体30は、フレクスプライン20を楕円形に撓ませ、このフレクスプラインの外歯21を、サーキュラスプライン10の内歯11に部分的に噛み合わせることができる。本実施形態では、外歯21と内歯11とが180度離れた二箇所で噛み合う。
〔波動減速機5の動作について〕
図1に示すように、フレクスプライン20は、回転体30により楕円形に撓んだ状態にある。この楕円の長軸の部分S1で外歯21と内歯11とが噛み合い、短軸の部分S2で外歯21と内歯11とは離れた状態にある。サーキュラスプライン10は固定状態にあり、この状態でカム31を、図1において軸芯Cを中心として時計回りに回転させると(図4(A)参照)、フレクスプライン20の長軸の部分S1の位置が移動(変化)し、外歯21と内歯11との噛み合い部分が移動(変化)する。
図1に示すように、フレクスプライン20は、回転体30により楕円形に撓んだ状態にある。この楕円の長軸の部分S1で外歯21と内歯11とが噛み合い、短軸の部分S2で外歯21と内歯11とは離れた状態にある。サーキュラスプライン10は固定状態にあり、この状態でカム31を、図1において軸芯Cを中心として時計回りに回転させると(図4(A)参照)、フレクスプライン20の長軸の部分S1の位置が移動(変化)し、外歯21と内歯11との噛み合い部分が移動(変化)する。
図4(B)に示すように、カム31を図1の状態から180度回転させると、フレクスプライン20は、外歯21と内歯11との歯数差の半分である一枚分に相当する距離だけ、カム31の回転方向と反対の方向(反時計回りの方向)に移動することとなる。
そして、図4(C)に示すように、カム31を図4(B)の状態から更に180度回転させると、フレクスプライン20は、外歯21と内歯11との歯数差である二枚分に相当する距離だけ、カム31の回転方向と反対の方向(反時計回りの方向)に移動する。カム31には図外の入力軸と一体回転可能であり、フレクスプライン20は図外の出力軸と一体回転可能であることから、この波動減速機5では、カム31の入力に対して、フレクスプライン20の回転が出力として取り出される。
そして、図4(C)に示すように、カム31を図4(B)の状態から更に180度回転させると、フレクスプライン20は、外歯21と内歯11との歯数差である二枚分に相当する距離だけ、カム31の回転方向と反対の方向(反時計回りの方向)に移動する。カム31には図外の入力軸と一体回転可能であり、フレクスプライン20は図外の出力軸と一体回転可能であることから、この波動減速機5では、カム31の入力に対して、フレクスプライン20の回転が出力として取り出される。
〔玉軸受32が有する保持器36について〕
図5は、玉軸受32の斜視図であり、図6は、この玉軸受32が有する保持器36の一部を示す斜視図である。保持器36は、いわゆるS型の保持器であり、図6において、周方向に沿って間隔をあけて設けられている複数の柱部41と、軸方向一方側と他方側とポケット37毎に交互に配置され周方向で隣り合う柱部41,41を繋いでいる連結部42とを有している。玉軸受32がカム31に取り付けられる前の状態では、保持器36は、外輪33及び内輪34と同様に、円形(真円)に形成されている。保持器36は、金属製であってもよく、樹脂製であってもよい。
図5は、玉軸受32の斜視図であり、図6は、この玉軸受32が有する保持器36の一部を示す斜視図である。保持器36は、いわゆるS型の保持器であり、図6において、周方向に沿って間隔をあけて設けられている複数の柱部41と、軸方向一方側と他方側とポケット37毎に交互に配置され周方向で隣り合う柱部41,41を繋いでいる連結部42とを有している。玉軸受32がカム31に取り付けられる前の状態では、保持器36は、外輪33及び内輪34と同様に、円形(真円)に形成されている。保持器36は、金属製であってもよく、樹脂製であってもよい。
連結部42とその両側の柱部41,41との三方向から囲まれる空間が、ポケット37であり、また、一つの柱部41とその両側の連結部42,42とでS型となっている。そして、このS型の保持器36では、軸方向一方側に開口しているポケット37と、軸方向他方側に開口しているポケット37とが、周方向に沿って交互に設けられている。そして、各ポケット37に玉35が一つ収容されている。このため、玉軸受32が組み立てられると、保持器36は、軸方向一方側及び軸方向他方側への移動が玉35によって規制され、環状空間50から脱落することがない。
保持器36は、帯状の板片が湾曲し全体として環状となった形状を有している。図7は、保持器36の一部を示す説明図であり、説明のために環状である保持器36を平面に沿って展開した状態として示している。図6及び図7において、連結部42は、玉35に沿って円弧形状を有しており、柱部41は、(中央に)直線形状を有している。柱部41が有する玉35側の面(内側面45a)、及び、連結部42が有する玉35側の面(内側面45b)は、玉35と接触可能となる面であり、これら内側面45a,45bは、ポケット37が有する面(ポケット面)であって、玉35と接触可能な内側面45である。そして、この内側面45(45a,45b)は、半径方向(図7の紙面に直交する方向)にストレートである平面からなる。また、本実施形態の保持器36では、玉35と接触しない面46も、半径方向にストレートである平面からなる。そして、内側面45(45a,45b)と玉35との間には、適切な隙間δが設けられている。
〔波動減速機5用の玉軸受32の組み立て方法について〕
図5に示す波動減速機5用の玉軸受32の組み立て方法について説明する。先ず、外輪33と内輪34との間に形成される環状空間50に設けられる全ての玉35の内の一部である半数について、この環状空間50に組み入れる。図5では説明を容易とするために、図1に示す形態よりも玉35の数を少なくして記載しており、図5に示す形態では玉35の数を10個としている。なお、玉35の数は、任意であるが、偶数としている。
図5に示す波動減速機5用の玉軸受32の組み立て方法について説明する。先ず、外輪33と内輪34との間に形成される環状空間50に設けられる全ての玉35の内の一部である半数について、この環状空間50に組み入れる。図5では説明を容易とするために、図1に示す形態よりも玉35の数を少なくして記載しており、図5に示す形態では玉35の数を10個としている。なお、玉35の数は、任意であるが、偶数としている。
そこで、図8(A)に示すように、外輪33と内輪34とを偏心させた状態として、これら外輪33と内輪34との間に形成される環状空間50の広くなる部分から、全数の半分である5個の玉35を組み入れる。半数の玉35であるため、外輪33及び内輪34に前記「入れ溝」が形成されていなくても、これらの玉35を軌道溝38,39(図3参照)の間に容易に位置させることが可能である。
その後、環状空間50にS型の保持器36を取り付ける(図8(B)参照)。この際、軸方向一方側に開口するポケット37に前記一部の玉35(5個の玉35)をそれぞれ収容させるように、S型の保持器36を軸方向他方側から一方側へと進めて環状空間50に挿入する。本実施形態では、保持器36のポケット37は全数で10個存在しており、その半数が軸方向一方側に開口するポケット37であり、残りの半数が軸方向他方側に開口するポケット37である。したがって、外輪33及び内輪34の間に存在する前記一部の玉35(5個の玉35)は、軸方向一方側に開口するポケット37にそれぞれ収容された状態となり、軸方向他方側に開口するポケット37は、まだ、玉35が存在しておらず、空き状態である。
そして、図8(C)に示すように、全数(10個)の玉35の内の残りの玉35(未だ環状空間50に取り付けていない残りの5個の玉35)を、軸方向他方側から、軸方向他方側に開口するポケット37へ入れる。本実施形態では、残りの玉35を、一つずつ、外輪33及び内輪34を部分的に弾性変形させて、軸方向他方側から、空いているポケット37に収容させる。なお、この玉軸受32は、前記のとおり波動減速機5用の軸受であって、外輪33及び内輪34は薄肉であって弾性変形が容易であることから、このように外輪33と内輪34とを弾性変形させて玉35を環状空間50に入れる作業は容易である。
〔本実施形態の玉軸受32、及びその組み立て方法について〕
以上のように、本実施形態の玉軸受32が有する保持器36(図6参照)は、周方向に沿って間隔をあけて設けられている複数の柱部41と、軸方向一方側と他方側とポケット37毎に交互に配置され周方向で隣り合う柱部41,41を繋いでいる連結部42とを有する「S型の保持器」であることから、次のような組み立て方法(前記組み立て方法)が可能となる。
以上のように、本実施形態の玉軸受32が有する保持器36(図6参照)は、周方向に沿って間隔をあけて設けられている複数の柱部41と、軸方向一方側と他方側とポケット37毎に交互に配置され周方向で隣り合う柱部41,41を繋いでいる連結部42とを有する「S型の保持器」であることから、次のような組み立て方法(前記組み立て方法)が可能となる。
すなわち、10個の玉35の内の半分である5個については、一般的な深溝玉軸受の組み立てと同様に、外輪33と内輪34とを偏心させた状態として(図8(A)参照)、これら外輪33と内輪34との間に形成される環状空間50に組み入れる。
その後、図8(B)に示すように、これら5個の玉35それぞれを軸方向一方側に開口するポケット37に収容させるように、環状空間50にS型の保持器36を取り付ける。
そして、図8(C)に示すように、残りの5個の玉35を、外輪33及び内輪34を部分的に弾性変形させて(外輪33と内輪34との径方向の間隔を広げて)軸方向他方側から空いているポケット37に収容させることができる。このように外輪33及び内輪34を部分的に弾性変形させて玉35をポケット37に収容させる点は、波動減速機5の玉軸受32では外輪33及び内輪34が楕円形に弾性変形するように薄く構成されている特性を上手く利用したことによる。
その後、図8(B)に示すように、これら5個の玉35それぞれを軸方向一方側に開口するポケット37に収容させるように、環状空間50にS型の保持器36を取り付ける。
そして、図8(C)に示すように、残りの5個の玉35を、外輪33及び内輪34を部分的に弾性変形させて(外輪33と内輪34との径方向の間隔を広げて)軸方向他方側から空いているポケット37に収容させることができる。このように外輪33及び内輪34を部分的に弾性変形させて玉35をポケット37に収容させる点は、波動減速機5の玉軸受32では外輪33及び内輪34が楕円形に弾性変形するように薄く構成されている特性を上手く利用したことによる。
このようにして玉軸受32が組み立てられると、保持器36は、軸方向一方側及び他方側への移動が玉35によって規制され、環状空間50から脱落することはない。
以上より、保持器36の組み付けが容易でありながら、組み付け後、保持器36が環状空間50から脱落しない構成が得られる。
以上より、保持器36の組み付けが容易でありながら、組み付け後、保持器36が環状空間50から脱落しない構成が得られる。
また、本実施形態の保持器36では、前記のとおり、ポケット37が有する玉35と接触可能な内側面45(図7参照)は、半径方向にストレートである平面からなる。このため、カム31の楕円形状によって、玉軸受32が楕円形に変形しても柱部41及び連結部42は玉35に拘束されにくく、保持器36に大きな応力が発生するのを防ぐことができる。すなわち、波動減速機5では玉軸受32が楕円形に変形することから、複数の玉35も楕円に沿って配置される。しかし、本実施形態のように、保持器36のポケット37の内側面45は、半径方向にストレートである平面からなるため、楕円に沿って配置される玉35の影響を受けにくく、保持器36は円形(真円)を保とうとすることができ、大きな応力の発生を防ぐことができる。また、玉35が楕円に沿った配置となるのを保持器36が妨げ難くすることが可能となる。
特に、前記のとおり、保持器36が有するポケット37の内側面45(45a,45b)と玉35との間には、適切な隙間δが設けられていることから、玉35が楕円に沿って配置されても、保持器36は円形(真円)を保とうとすることができる。つまり、前記隙間δは、複数の玉35が楕円に沿った配置となっても、保持器36が円形(真円)を保つことができるような大きさに設定されている。
なお、この隙間δを小さく設定することで、楕円に沿って複数の玉35が配置されることにより、これらの玉35に内側面45(45a)が押されて保持器36が楕円形に弾性変形してもよく、この場合であっても、内側面45は、半径方向にストレートである平面からなるため、保持器36に作用する応力は小さくて済む。これは、図6に示すように、保持器36は、断面が細長の矩形からなる線材40(柱部41及び連結部42)が蛇腹状となって構成されているため、全体として弾性変形が容易であり、このため、玉35の配置に応じて各ポケット37の広さを変えて保持器36が容易に変形できるためである。
なお、S型の保持器であっても、仮に、内側面45が、半径方向にストレートである平面ではなく、図9に示す比較例のように、内側面89が、玉88の球面形状に沿った凹曲面である場合、保持器84は全体として蛇腹状となるが、この蛇腹を構成する線材87(柱部86及び連結部85)は、断面が矩形ではなく両側部89aにおいて幅広となる形状であるため、曲げ剛性が本実施形態の保持器36(図6参照)よりも高くなり、線材87の自由な変形が阻害され、この結果、保持器84が全体として楕円に変形すると、この保持器84に作用する応力は大きくなる(保持器84に局部応力が発生する)。
なお、S型の保持器であっても、仮に、内側面45が、半径方向にストレートである平面ではなく、図9に示す比較例のように、内側面89が、玉88の球面形状に沿った凹曲面である場合、保持器84は全体として蛇腹状となるが、この蛇腹を構成する線材87(柱部86及び連結部85)は、断面が矩形ではなく両側部89aにおいて幅広となる形状であるため、曲げ剛性が本実施形態の保持器36(図6参照)よりも高くなり、線材87の自由な変形が阻害され、この結果、保持器84が全体として楕円に変形すると、この保持器84に作用する応力は大きくなる(保持器84に局部応力が発生する)。
また、本発明の波動減速機5及び玉軸受32は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。前記実施形態では、カム31が楕円形である場合について説明したが、その他の非円形状であってもよい。また、前記実施形態では、玉軸受32(外輪33)の外周に直接的にフレクスプライン20を外嵌させた形態について説明したが、これら間に弾性層を介在させてフレクスプライン20を外嵌させてもよい。また、カム31と内輪34との間も同様に、中間部材が介在していてもよい。
5:波動減速機 10:サーキュラスプライン 11:内歯
20:フレクスプライン 21:外歯 30:回転体
31:カム 32:玉軸受 33:外輪
34:内輪 35:玉 36:保持器
37:ポケット 41:柱部 42:連結部
45:内側面
20:フレクスプライン 21:外歯 30:回転体
31:カム 32:玉軸受 33:外輪
34:内輪 35:玉 36:保持器
37:ポケット 41:柱部 42:連結部
45:内側面
Claims (3)
- 内歯を有するサーキュラスプライン、当該サーキュラスプラインの内側に設けられ前記内歯と噛み合う外歯を有するフレクスプライン、及び、当該フレクスプラインの内側に設けられ当該フレクスプラインを非円形に撓ませて前記外歯を前記内歯に部分的に噛み合わせるための回転体を備え、
前記回転体は、非円形のカムと、当該カムと前記フレクスプラインとの間に介在している玉軸受と、を有し、
前記玉軸受は、弾性変形が可能である外輪及び内輪と、当該外輪と当該内輪との間に設けられている複数の玉と、当該玉を収容するポケットが周方向に複数形成されている保持器と、を有し、
前記保持器は、周方向に沿って間隔をあけて設けられている複数の柱部と、軸方向一方側と他方側と前記ポケット毎に交互に配置され周方向で隣り合う前記柱部を繋いでいる連結部と、を有するS型の保持器であり、
前記ポケットが有する前記玉と接触可能な内側面は、半径方向にストレートである平面からなることを特徴とする波動減速機。 - 内歯を有するサーキュラスプライン、当該サーキュラスプラインの内側に設けられ前記内歯と噛み合う外歯を有するフレクスプライン、及び、当該フレクスプラインの内側に設けられ当該フレクスプラインを非円形に撓ませて前記外歯を前記内歯に部分的に噛み合わせるための回転体を備える波動減速機用の玉軸受であって、
前記回転体が有する非円形のカムと一体回転可能でありかつ弾性変形が可能である内輪と、前記フレクスプラインと一体回転可能でありかつ弾性変形が可能である外輪と、当該外輪と当該内輪との間に設けられている複数の玉と、当該玉を収容するポケットが周方向に複数形成されている保持器と、を有し、
前記保持器は、周方向に沿って間隔をあけて設けられている複数の柱部と、軸方向一方側と他方側と前記ポケット毎に交互に配置され周方向で隣り合う前記柱部を繋いでいる連結部と、を有するS型の保持器であり、
前記ポケットが有する前記玉と接触可能な内側面は、半径方向にストレートである平面からなることを特徴とする波動減速機用の玉軸受。 - 内歯を有するサーキュラスプライン、当該サーキュラスプラインの内側に設けられ前記内歯と噛み合う外歯を有するフレクスプライン、及び、当該フレクスプラインの内側に設けられ当該フレクスプラインを非円形に撓ませて前記外歯を前記内歯に部分的に噛み合わせるための回転体を備える波動減速機用の玉軸受を組み立てるための方法であって、
前記玉軸受は、前記回転体が有する非円形のカムと一体回転可能でありかつ弾性変形が可能である内輪と、前記フレクスプラインと一体回転可能でありかつ弾性変形が可能である外輪と、当該外輪と当該内輪との間に設けられている複数の玉と、当該玉を収容するポケットが周方向に複数形成されている保持器と、を有し、
複数の前記玉の内の一部について、前記外輪と前記内輪とを偏心させた状態として当該外輪と当該内輪との間に形成される環状空間に組み入れ、
その後、前記一部の玉を軸方向一方側に開口するポケットに収容させるように、前記環状空間に前記保持器を取り付け、
複数の前記玉の内の残りを、前記外輪及び前記内輪を部分的に弾性変形させて軸方向他方側から空いているポケットに収容させることを特徴とする波動減速機用の玉軸受の組み立て方法。
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CN106884961A (zh) * | 2017-04-06 | 2017-06-23 | 重庆科谷机械有限公司 | 轴承减速机 |
JP2019078304A (ja) * | 2017-10-23 | 2019-05-23 | 住友重機械工業株式会社 | 撓み噛み合い式歯車装置 |
JP2023132406A (ja) * | 2022-03-11 | 2023-09-22 | 泰一 岡田 | 軸受の製造方法 |
-
2014
- 2014-12-24 JP JP2014260662A patent/JP2016121712A/ja active Pending
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CN106884961B (zh) * | 2017-04-06 | 2023-02-03 | 重庆科谷机械有限公司 | 轴承减速机 |
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