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JP2016110904A - 有機発光素子の製造方法および有機発光素子 - Google Patents

有機発光素子の製造方法および有機発光素子 Download PDF

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Abstract

【課題】反射電極の材料としてアルミニウムを用いた場合であっても、高い光取り出し効率を維持したまま、駆動電圧を抑制することができる有機発光素子および有機発光素子の製造方法を提供する。【解決手段】有機発光素子の製造方法であって、基板を準備し、前記基板の上方にアルミニウムまたはアルミニウム合金から成る反射層を形成し、前記反射層を酸化させ、前記酸化により形成されたアルミナ層の上に、酸化されても導電性を有する金属から成る金属層を形成し、前記金属層の上に透光性導電酸化物層を形成し、前記透光性導電酸化物層の上方に有機発光層および透光性電極を形成する。【選択図】図3

Description

本発明は、有機材料の電界発光現象を利用した有機発光素子に関し、特に、有機発光素子の反射電極に関する。
有機発光素子は、有機材料の電界発光現象を利用した発光素子である。有機発光素子を表示パネルや照明装置に利用する場合、有機発光素子の光取り出し効率を向上させつつ、消費電力を低減させることが求められる。
高い光取り出し効率を実現する有機発光素子の一例として、特許文献1には、トップエミッション型の有機発光素子が開示されている。トップエミッション型の有機発光素子では、上部電極として透明電極を用い、下部電極として反射電極を用い、有機発光層から直接外部へ出射される光と、反射電極で一旦反射した後に外部へ出射される光とが重畳されることにより、高い光取り出し効率を実現している。ここで、反射電極の材料としては、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銀合金等、反射率の高い金属が用いられる。特にアルミニウムおよびアルミニウム合金は安価であるため広く利用されている。
特開2010−192144号公報
しかしながら、反射電極の材料としてアルミニウムまたはアルミニウム合金を用いた場合、他の材料で反射電極を形成した場合と比較して、駆動電圧が高くなってしまうという問題がある。
そこで、本発明は、反射電極の材料としてアルミニウムまたはアルミニウム合金を用いた場合であっても、高い光取り出し効率を維持したまま、駆動電圧を抑制することができる有機発光素子の製造方法および有機発光素子を提供することを目的とする。
本発明の一態様である有機発光素子の製造方法は、基板を準備し、前記基板の上方にアルミニウムまたはアルミニウム合金から成る反射層を形成し、前記反射層を酸化させ、前記酸化により形成されたアルミナ層の上に、酸化されても導電性を有する金属から成る金属層を形成し、前記金属層の上に透光性導電酸化物層を形成し、前記透光性導電酸化物層の上方に有機発光層および透光性電極を形成する。
本発明の一態様である有機発光素子の製造方法によると、製造された有機発光素子は、透光性導電酸化物層と反射層との間に、金属層が介在する。透光性導電酸化物層に含まれる酸素は金属層と反応するので、反射層のアルミニウムが透光性導電酸化物層に含まれる酸素によって酸化されるのを防止することができる。これにより、絶縁体であるアルミナが強固に形成されるのを防止して、駆動電圧の上昇を抑制することができる。
さらに、この製造方法によると、反射層に金属層を積層する前に、反射層の表面を酸化させてアルミナ層を形成するため、反射層、アルミナ層、金属層および透光性導電酸化物層それぞれの界面が滑らかで、また、それぞれの界面を明瞭に判別することが可能な反射陽極が形成される。このように綺麗な層構造を有する反射陽極が形成されることから、この方法により製造された有機発光素子は、高い反射率を実現することができる。
そのため、この製造方法を用いれば、高い光取り出し効率を維持したまま、駆動電圧を抑制することができる有機発光素子を製造することが可能となる。
本発明の実施形態に係る有機発光素子の断面を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る有機発光素子の製造方法を示すフローである。 本発明の実施形態に係る反射陽極の形成方法を示すフローである。 (a)〜(g)本発明の実施形態に係る有機発光素子の製造方法を説明するための工程図である。 (a)〜(f)本発明の実施形態に係る有機発光素子の製造方法を説明するための工程図である。 (a)、(b)本発明の実施形態に係る有機発光素子の製造方法を説明するための工程図である。 本発明の実施形態に係る有機表示パネルの断面図である。 本発明の実施形態に係る有機表示装置のブロック図である。 従来例、比較例および本発明の実施形態それぞれについて反射陽極の反射率を示す図である。 (a)従来例、比較例および本発明の実施形態それぞれについて青色光の発光効率を示す図である。(b)従来例、比較例および本発明の実施形態それぞれについてパネルの駆動電圧を示す図である。 (a)従来例に係る反射陽極の層構造を示す顕微鏡写真である。(b)比較例に係る反射陽極の層構造を示す顕微鏡写真である。(c)本発明の実施形態に係る反射陽極の層構造を示す顕微鏡写真である。
[本発明の一態様を得るに至った経緯]
以下、本発明の態様を具体的に説明するに先立ち、発明者らが本発明の態様を得るに至った経緯について説明する。
反射陽極の材料としてアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金を用いる場合、プロセス耐性を強化するために、アルミニウム合金層の上に、保護層としてITOまたはIZO等の透光性導電酸化物層を積層する。これにより、高反射率を実現しつつ、パターンニング等の後処理で反射陽極が破損するのを防止することができる。ところが、アルミニウムは非常に酸化されやすい金属である。そのため、アルミニウム合金層の上に透光性導電酸化物を積層すると、透光性導電酸化物に含まれる酸素によってアルミニウムが酸化され、アルミニウム合金層と透光性導電酸化物層との界面に、酸化アルミニウム(アルミナ)の層が形成される。
アルミナは絶縁体である。そのため、反射電極の材料としてアルミニウム合金を用いた場合、導電性の高いアルミニウム合金層と透光性導電酸化物層との間に高抵抗のアルミナ層が介在していることにより、駆動電圧が高くなっていると考えられる。
そこで、アルミナ層が形成されるのを防止するために、アルミニウム合金層の上に透光性導電酸化物を積層する前に、酸化犠牲層を形成して、アルミニウムと酸素とが接触しない構成とすることが考えられる。ここで、「酸化犠牲層」とは、アルミニウムが透光性導電酸化物に含まれる酸素によって酸化されるのを防止する機能を有する層であって、タングステンやモリブデンなど、酸化されても導電性を有する金属から成る金属層である。
さらに、アルミニウム合金層の上に酸化犠牲層を積層する前にアルミニウムが大気中の酸素によって自然酸化されるのを防止するために、アルミニウム合金層の形成から酸化犠牲層の形成までを真空一貫で行うことにより、アルミナ層の形成をほぼ完全に抑制できると思われる。
このような方法で形成された反射陽極について解析したところ、期待通り酸化犠牲層を含まない従来の反射陽極と比較すると駆動電圧が低下した。しかし、従来の反射陽極と比較すると反射率が低下していることがわかった。反射陽極は、有機発光層から出射した光を十分に反射する機能が求められる。そのため、たとえ駆動電圧が低下したとしても反射率が低下してしまう構成は望ましくない。
そこで、本願の発明者らは、アルミニウムを用いた反射陽極についてさらに研究を重ね、駆動電圧を抑制し、且つ、高い反射率を維持することができる反射陽極を含む有機発光素子を発明するに至った。
[本発明の一態様の概要]
本発明の一態様である有機発光素子の製造方法は、基板を準備し、前記基板の上方にアルミニウムまたはアルミニウム合金から成る反射層を形成し、前記反射層を酸化させ、前記酸化により形成されたアルミナ層の上に、酸化されても導電性を有する金属から成る金属層を形成し、前記金属層の上に透光性導電酸化物層を形成し、前記透光性導電酸化物層の上方に有機発光層および透光性電極を形成する。
この方法によると、製造された有機発光素子は、透光性導電酸化物層と反射層との間に、金属層が介在する。透光性導電酸化物層に含まれる酸素は金属層と反応するので、反射層のアルミニウムが透光性導電酸化物層に含まれる酸素によって酸化されるのを防止することができる。これにより、絶縁体であるアルミナが強固に形成されるのを防止して、駆動電圧の上昇を抑制することができる。
さらに、この方法によると、反射層に金属層を積層する前に、反射層の表面を酸化させてアルミナ層を形成するため、反射層、アルミナ層、金属層および透光性導電酸化物層それぞれの界面が滑らかで、また、それぞれの界面を明瞭に判別することが可能な反射陽極が形成される。このように綺麗な層構造を有する反射陽極が形成されることから、この方法により製造された有機発光素子は、高い反射率を実現することができる。
以上より、この方法により製造された有機発光素子は、高い反射率を維持したまま、低電圧化を実現することができる。
ここで、前記金属層は、スパッタ法により形成する。
この方法によると、アルミナ層に少量の金属がドープされる。金属を含有するアルミナ層は金属を含有しない通常のアルミナ層と比較すると抵抗値が低い。そのため、この方法により製造された有機発光素子は、更なる低電圧化を実現することができる。
ここで、前記金属層の材料として、タングステンまたはモリブデンを用いる。
タングステンおよびモリブデンは、それ自体が高い電気伝導性を有し、さらに、酸化されてもなお高い電気伝導性を維持する特徴を有する。そのため、タングステンまたはモリブデン上に透光性導電酸化物層を積層してもアルミナのような不導体は生成されず、導電性を有する酸化タングステンまたは酸化モリブデンが生成される。したがって、反射層と透光性導電酸化物層との間に位置し、反射層に代わって透光性導電酸化物層に含まれる酸素によって酸化される金属層の材料として、タングステンおよびモリブデンは好適である。
ここで、前記アルミナ層は、前記反射層が形成された前記基板を大気暴露させることにより形成する。
この方法によると、簡便な工程により、前記反射層上に自然酸化膜であるアルミナ層を形成することができる。
また、本発明の一態様である有機発光素子は、基板の上方に、反射電極、有機発光層および透光性電極がこの順で積層され、前記反射電極は、前記基板側から順に、アルミニウムまたはアルミニウム合金から成る反射層と、アルミナ層と、導電性を有する金属酸化物層と、透光性導電酸化物層とが積層されており、前記アルミナ層には、前記金属酸化物層に含まれる金属と同一の金属が含有されている。
金属が含有されているアルミナ層は、金属が含有されていない通常のアルミナ層と比較すると抵抗値が低い。したがって、上記構成を有する有機発光素子は、高い反射率を維持しつつ、低電圧化を実現することが可能である。
ここで、前記金属酸化物層は、酸化タングステンまたは酸化モリブデンであり、前記アルミナ層には、タングステンまたはモリブデンが含有されている。
酸化タングステンおよび酸化モリブデンは高い電気伝送性を有する。そのため、上記構成を有する有機発光素子は、更なる低電圧化を実現することができる。
[有機発光素子の構造]
本発明の一態様に係る有機発光素子の断面構成を図1に示す。
図1に示すように、有機発光素子100は、基板1、絶縁層2、反射陽極3、正孔注入層4、バンク5、正孔輸送層6、有機発光層7、電子輸送層8、透明陰極9および封止層10から構成される。ここでは、各層の具体例について説明する。
<基板>
基板1は、例えばTFT基板であって、無アルカリガラス、ソーダガラス、無蛍光ガラス、燐酸系ガラス、硼酸系ガラス、石英、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレン、ポリエステル、シリコーン系樹脂、アルミナ等の絶縁性材料で構成されるベース基板上に、TFTが形成されたものである。
<絶縁層>
絶縁層2は、例えば、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等の有機材料、または、SiO2(シリコンオキサイド)、Si34(シリコンナイトライド)等の無機材料で構成されており、基板1の表面の凹凸を平坦化し、上層の膜厚の均一性を確保する機能を有する。
<反射陽極>
反射陽極3は、絶縁層2上にマトリックス状に形成され、基板1のTFTに設けられた電極(不図示)と電気的に接続されている。また、反射陽極3は、有機発光層7から反射陽極3に向けて出射された光を反射する機能を有する。
図1(a)における部分Aの拡大図を図1(b)に示す。図1(b)に示すように、反射陽極3は、基板1側から、アルミニウム合金層31、アルミナ層32、酸化タングステン層33および透光性導電酸化物層34がこの順序で積層されている。
アルミニウム合金層31は、アルミニウムを主成分とする合金により形成されている。
アルミナ層32は、酸化アルミニウムを主成分として、酸化アルミニウム中に少量の金属タングステンが含有されている。酸化アルミニウムは絶縁体であるが、酸化アルミニウム中に金属タングステンが含有されているアルミナ層32は、タングステンが含有されていないアルミナ層と比較すると電気伝導率が高い。なお、アルミナ層32には酸化タングステンWOXが含有されていてもよい。
酸化タングステン層33は、主に酸化タングステンWOXにより形成されている。酸化タングステン層33には、金属タングステンが含まれていてもよい。酸化タングステン層33は導電性を有する。酸化タングステン層33の膜厚もアルミナ層32と同様、1〜5nm程度と非常に薄い。
透光性導電酸化物層34は、パターニングの際にアルミニウム合金層31等が損傷するのを防止するための保護層として機能する。透光性導電酸化物層34は、有機発光層7で発生した光に対して十分な透光性を有する導電性材料により形成される。例えば、透光性導電酸化物層34は、ITOまたはIZO等が好ましい。
このように、本実施形態に係る反射陽極3は、アルミニウム合金層31と透光性導電酸化物層34との間に、タングステンを含有するアルミナ層32と酸化タングステン層33とを含む。そのため、反射陽極3は、アルミニウム合金層と透光性導電酸化物層との間にタングステンを含有しない絶縁体のアルミナ層が介在する従来の反射陽極と比較すると導電性が向上する。
<正孔注入層>
正孔注入層4は、遷移金属元素を含有する金属あるいは合金の酸化物で構成されている。ここで、遷移金属元素とは、周期表の第3族元素から第11族元素までの間に存在する元素である。遷移金属元素の中でも、タングステン、モリブデン、ニッケル、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニオブ、ハフニウム、タンタル等は、酸化した後に高い正孔注入性を有するため好ましい。特に、タングステン、モリブデン、ニッケルは、酸化した後に高いインギャップ状態を有する為、正孔注入能力が他の遷移金属元素が酸化した場合に比べて大きい。そのため、有機発光素子を表示パネルに利用する場合には、正孔注入層用の金属あるいは合金として、タングステン、モリブデン、ニッケルを用いるのが好ましい。
<バンク>
バンク5は、絶縁性材料により形成されており、例えば、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等の有機材料、または、SiO2、Si34等の無機材料等で形成されている。バンク5は、サブピクセルを規定している。バンク5で規定された領域内には、正孔輸送層6および有機発光層7がこの順で積層されており、さらに、バンク5で規定された領域を超えて隣のサブピクセルのものと連続するように、電子輸送層8、透明陰極9および封止層10がこの順で積層されている。
<正孔輸送層>
正孔輸送層6は、例えば、特開平5−163488号に記載のトリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、ポリフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、ブタジエン化合物、ポリスチレン誘導体、ヒドラゾン誘導体、トリフェニルメタン誘導体、テトラフェニルベンジン誘導体である。例えば、PEDOT−PSS(ポリスチレンスルホン酸をドープしたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン))、PEDOT−PSSの誘導体(共重合体等)等で構成される。正孔輸送層6の材料として特に好ましいのは、ポリフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物である。正孔輸送層6は、正孔注入層4から注入された正孔を有機発光層7へ輸送する機能を有する。
<有機発光層>
有機発光層7は、例えば、有機高分子であるF8BT(poly(9,9−di−n−octylfluorene−alt−benzothiadiazole))で構成されており、電界発光現象を利用して発光する機能を有する。
なお、有機発光層7は、F8BTからなる構成に限定されず、公知の有機材料を含むように構成することが可能である。例えば、特開平5−163488号公報に記載のオキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、アンスラセン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属錯体、2−ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩とIII族金属との錯体、オキシン金属錯体、希土類錯体等の蛍光物質で構成されることが好ましい。
<電子輸送層>
電子輸送層8は、例えば、バリウム、フタロシアニン、フッ化リチウム、またはこれらの混合物等で構成されており、透明陰極9から注入された電子を有機発光層7へ輸送する機能を有する。
なお、電子輸送層8の材料としては、例えば特開平5−163488号公報に記載されているニトロ置換フルオレノン誘導体、チオピランジオキサイド誘導体、ジフェキノン誘導体、ペリレンテトラカルボキシル誘導体、アントラキノジメタン誘導体、フレオレニリデンメタン誘導体、アントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ペリノン誘導体、キノリン錯体誘導体等を用いてもよい。
<透明陰極>
透明陰極9は、有機発光層7で発生した光に対して十分な透光性を有する導電性材料により形成される。例えば、ITOまたはIZO等が好ましい。
<封止層>
封止層10は、有機発光層7等の各層が水分や空気に晒されることを防止する機能を有する。さらに、封止層10は、有機発光層7で発生した光に対して十分な透光性を有することが好ましい。例えば、封止層10は、SiN(窒化シリコーン)、SiON(酸窒化シリコーン)等の材料で構成される。
[有機発光素子の製造方法]
ここでは、図2〜図6を参照し、本発明の一態様である有機発光素子の製造方法について説明する。
図2および図3は、有機発光素子の製造方法を示すフローである。また、図4〜図6は、有機発光素子の製造方法を説明するための工程図である。
まず、ステップS1では、図4(a)に示すように、上面が保護レジストで保護された基板1を準備し、その後、図4(b)に示すように、基板1を覆っている保護レジストを剥離する。
次に、ステップS2では、図4(c)に示すように、基板1上に、有機樹脂をスピンコートし、PR/PE(フォトレジスト/フォトエッチング)でパターニングすることによって、絶縁層2(例えば厚さ4μm)を略平坦に形成する。
次に、ステップS3では、反射陽極を形成する。図3は、反射陽極の形成についての詳細を示すフローである。ここでは、ステップS3の詳細について図3を参照して説明する。
先ず、ステップS31では、図4(d)に示すように、絶縁層2上に、アルミニウムを主成分とする合金から成るアルミニウム合金層31を、蒸着法またはスパッタ法により形成する。アルミニウム合金層31の膜厚は、一例として150nmである。
次に、ステップS32では、アルミニウム合金層31を成膜後の基板を大気中に取り出して、大気暴露させる。これにより、図4(e)に示すように、アルミニウム合金層31の表面が酸化されて、アルミニウム合金層31の表面にアルミナ層31aが形成される。アルミナ層31aの膜厚は、1〜5nm程度である。
次に、ステップS33では、アルミナ層31a上に酸化犠牲層33aを形成する。ここでは、酸化犠牲層33aの材料として金属タングステンを用いており、図4(f)に示すように、アルミナ層31aの上に、金属タングステンをスパッタ法により成膜する。酸化犠牲層33aの膜厚は例えば5nmである。酸化犠牲層33aを成膜する際に、アルミナ層31aには少量の金属タングステンがドープされる。その結果、絶縁体であったアルミナ層31aは、金属タングステンがドープされ、導電性が向上したアルミナ層32となる。
次に、ステップS34では、酸化犠牲層33aが形成された基板を焼成して、酸化犠牲層33aの表面を焼き締める。
次に、ステップS35では、酸化犠牲層33a上に保護膜としてITOまたはIZO等の透光性導電酸化物層34を、蒸着法またはスパッタ法によって形成する。透光性導電酸化物層34の膜厚は、一例として10nmである。酸化犠牲層33a上に透光性導電酸化物層34を積層すると、金属タングステンが透光性導電酸化物層34に含まれる酸素によって酸化される。その結果、図4(g)に示すように、酸化犠牲層33aは酸化タングステン層33に改質する。
次に、ステップS36では、図5(a)に示すように、フォトレジスト/フォトエッチングによりマトリックス状にパターニングする。
以上の工程により、反射陽極3が形成される。ここで、図2に戻って説明を続ける。
次に、ステップS4では、図5(b)に示すように、反射陽極3上に正孔注入層(HIL)4を形成する。正孔注入層4は、スパッタ法により遷移金属元素の酸化物からなる層を形成し、その層をPR/PEによりパターニングすることで形成する(例えば厚さ40nm)。
次に、ステップS5では、図5(c)に示すように、正孔注入層4上にバンク5を形成する。正孔注入層4上においてバンク5を形成する領域は、隣り合う有機発光素子形成予定領域の境界に相当する領域である。バンク5は、正孔注入層4の表面および絶縁層2の露出表面を覆うようにバンク材料層を積層し、積層したバンク材料層の一部をPR/PEで除去することによって形成する(例えば厚さ1μm)。なお、バンク5は、列方向または行方向にだけ伸長するストライプ状のラインバンクであってもよいし、列方向および行方向に伸長し平面形状が井桁状のピクセルバンクであってもよい。
次に、ステップS6では、図5(d)に示すように、バンク5間の凹部に、正孔輸送層(HTL)の材料を含むインクを充填し、乾燥させることによって、正孔輸送層6を形成する(例えば厚さ20nm)。
次に、ステップS7では、図5(e)に示すように、基板1上の全体に亘って、バンク5間の凹部にインクジェット法で有機発光素子用インクを充填し、充填したインクを例えば雰囲気25℃の減圧下で乾燥し、ベーク処理することによって、有機発光層(EML)7を形成する(例えば厚さ5〜90nm)。なお、インクをバンク5間に充填する方法は、インクジェット法に限定されず、ディスペンサー法、ノズルコート法、スピンコート法、凹版印刷、凸版印刷等であってもよい。
次に、ステップS8では、図5(f)に示すように、バンク5および有機発光層7を覆うように、ETL蒸着で電子輸送層(ETL)8を形成する(厚さ20nm)。
次に、ステップS9では、図6(a)に示すように、電子輸送層8の上方に、反射陽極3と異なる極性を有する対向電極として透明陰極9を形成する。具体的には、光透過性の材料をプラズマ蒸着することによって、電子輸送層8の上から透明陰極9を形成する(厚さ100nm)。
次に、ステップS10では、図6(b)に示すように、透明陰極9の上からCVDで封止層10を形成する(厚さ1μm)。
以上の工程により、トップエミッション型の有機発光素子が製造される。
[有機表示パネル]
ここでは、本発明の一態様である有機発光素子100を用いた有機表示パネルの実施形態について説明する。
図7は、本発明の実施形態に係る有機表示パネルの画素構造を模式的に示す断面図である。有機表示パネル110は、有機発光素子100上に、シール材111を介して、カラーフィルタ112b、112g、112rが形成された基板113を貼り合わせた構造を有する。
<有機発光素子>
有機発光素子100は、RGBの各サブピクセルがライン状またはマトリックス状に配置されてなるトップエミッション型の有機発光素子である。各サブピクセルは、既に説明したように、基板1に、絶縁層2、反射陽極3、正孔注入層4、バンク5、正孔輸送層6、有機発光層7、電子輸送層8、透明陰極9および封止層10を積層した積層構造となっている。
<シール材>
シール材111は、基板1から封止層10までの各層からなる有機発光素子100と、カラーフィルタ112b、112g、112rが形成された基板113とを貼り合わせるとともに、各層が水分や空気に晒されることを防止する機能を有する。シール材111の材料は、例えば、樹脂接着剤等である。
<カラーフィルタ>
カラーフィルタ112b、112g、112rは、有機発光素子100から出射された光の色度を矯正する機能を有する。
[有機表示装置]
ここでは、本発明の一態様である有機発光素子100を用いた有機表示装置の実施形態について説明する。
図8は、本発明の実施形態に係る有機表示装置の機能ブロックを示す図である。有機表示装置130は、有機表示パネル110と、これに電気的に接続された駆動制御部120とを備える。有機表示パネル110は、既に説明したように、図8に示す画素構造を有するものである。駆動制御部120は、4つの駆動回路121〜124と駆動回路121〜124の動作を制御する制御回路125とから構成される。
[考察]
ここでは、図9〜図11を参照しながら、従来例に係る反射陽極、比較例に係る反射陽極および本実施形態に係る反射陽極について比較検討する。
従来例に係る反射陽極は、(a)アルミニウム合金層の成膜、(b)大気暴露、(c)透光性導電酸化物層の一例であるIZOの成膜の各工程により生成される。
比較例に係る反射陽極は、(a)アルミニウム合金層の成膜、(b)真空搬送、(c)金属タングステン成膜、(d)焼成、(e)透光性導電酸化物層の一例であるIZOの成膜の各工程により生成される。
本実施形態に係る反射陽極は、(a)アルミニウム合金層の成膜、(b)大気暴露、(c)金属タングステン成膜、(d)焼成、(e)透光性導電酸化物層の一例であるIZOの成膜の各工程により生成される。
図9は、従来例に係る反射陽極、比較例に係る反射陽極および本実施形態の反射陽極のそれぞれについて、分光エリプソメータを用いて測定した光の波長と反射率との関係を表した図である。同図に示すように、本実施形態に係る反射陽極と従来例に係る反射陽極とは、何れの波長においても殆ど反射率に差異がない。一方で、比較例に係る反射陽極は、従来例に係る反射陽極と比較すると反射率が低下しているのがわかる。特に、波長が短くなるほど、従来例に係る反射陽極との差異が大きくなっている。
具体的に、450nmの青色光に着目すると、従来例に係る反射陽極の反射率が85%であるのに対して、本実施形態に係る反射陽極の反射率は84%であり殆ど差異は無い。一方、比較例に係る反射陽極の反射率は76%であり、かなり低下していることがわかる。
このように、アルミニウム合金層の形成から金属タングステンの成膜までを真空搬送するか(比較例)、大気暴露するか(本実施形態)によって、反射陽極の反射率に差異が生じている。
続いて、図10は、従来例に係る反射陽極、比較例に係る反射陽極および本実施形態に係る反射陽極のそれぞれを用いた有機発光パネルについて、青色光の発光効率と駆動電圧とを表した図である。
図10(a)は、電流密度を10mA/cm2とした場合の青色光の発光効率を表している。なお、括弧内のパーセンテージは、図9で説明した反射陽極の反射率である。青色光の発光効率に着目すると、本実施形態に係る有機発光パネルでは1.69cd/Aであり、従来例に係る有機発光パネルでは1.74cd/Aであるから、両者の発光効率は殆ど差異がない。一方で、比較例に係る有機発光パネルでは、1.35cd/Aであり、従来例および本実施形態と比較してかなり発光効率が低下している。
図10(b)は、電流密度を10mA/cm2とした場合の有機発光パネルの駆動電圧を表している。パネルの駆動電圧に着目すると、従来例に係る有機発光パネルでは6.5Vであるのに対し、比較例に係る有機発光パネルでは、5.1Vに低下しており、本実施形態に係る有機発光パネルでは、5.7Vに低下している。
このように、酸化犠牲層を形成しない従来例と比較すると、本実施形態では、駆動電圧は下がっているが、従来例と同等の十分な発光効率を維持している。これに対して、比較例では、駆動電圧は下がっているが反射効率も下がっており十分ではない。青色光は、緑色光または赤色光と比較すると発光効率が低い。そのため、比較例では、低下している青色光の発光効率を改善しようとすれば、結局、駆動電圧が上昇してしまうことになる。
続いて、図11に示す顕微鏡写真を参照し、アルミニウム合金層の形成から金属タングステンの成膜までを真空搬送するか(比較例)、大気暴露するか(本実施形態)によってこのような差異が生じている要因について検討する。
図11(a)は、従来例に係る反射陽極の断面の顕微鏡写真である。同図に示すように、従来例に係る反射陽極は、基板側から順にアルミニウム合金、アルミナ(AlOX)、IZOが積層され、それぞれの界面を明瞭に判別することができる。さらに、各層は緻密で均一に形成されていることがわかる。このように、従来例に係る反射陽極は、界面が明瞭であるため高い反射率を実現している。また、アルミニウム合金とIZOとの間に不導体であるアルミナが緻密に形成されていることにより、駆動電圧が上昇している。
図11(b)は、比較例に係る反射陽極の断面の顕微鏡写真である。同図に示すように、比較例に係る反射陽極は、アルミニウム合金とIZOとの間に中間層が介在しており、アルミニウム合金と中間層との界面が明瞭ではない。これは、アルミニウム合金に直に金属タングステンが打ち込まれているので、酸化タングステン(WOX)、金属タングステン(W)およびアルミナ(AlOX)の混在層が形成されているためである。酸化タングステンは、金属タングステンがIZOに含まれる酸素によって酸化されたものであり、酸化アルミニウムは、アルミニウム合金層に含まれるアルミニウムが酸化タングステンに含まれる酸素によって酸化されたものである。このように、比較例に係る反射陽極では、混合層が形成され各層の界面が明瞭に存在しないことにより、アルミニウム合金で反射された光が拡散反射され、反射率が低下していると思われる。また、不導体であるアルミナと導体である酸化タングステンとが混在した中間層が介在していることにより、従来例と比較して、駆動電圧が低下している。
図11(c)は、本実施形態に係る反射陽極の断面の顕微鏡写真である。同図に示すように、本実施形態に係る反射陽極は、基板側から順にアルミニウム合金、アルミナ(AlOX)、酸化タングステン(WOX)、IZOが積層され、それぞれの界面を明瞭に判別することができる。また、本実施形態に係る反射陽極では、比較例と異なり、アルミニウム合金の表面が滑らかである。それは、アルミニウム合金に金属タングステンを成膜する前にアルミニウム合金の表面を酸化させ、アルミナを形成するので、このアルミナが保護層となり、アルミニウム合金に直に金属タングステンが打ち込まれることによる混合層の生成が抑制されるためである。このように、本実施形態に係る反射陽極は、滑らかな反射面を有し、且つ、各層が明瞭な界面を有することにより、高い反射率を実現している。また、本実施形態では、比較例と異なりアルミナに金属タングステンを打ち込んでいる。そのため、不導体であるアルミナ中に、ごく少量の金属タングステンがドープされ、アルミナは導電性を有することになる。その結果、本実施形態に係る反射陽極は、従来例と比較して、駆動電圧が低下している。
以上より、本発明の一態様である有機発光素子は、高い光取り出し効率を維持したまま、駆動電圧を抑制することが可能となる。また、本発明の一態様である有機発光素子の製造方法は、従来例および比較例と対比して、高い光取り出し効率を維持したまま、駆動電圧を抑制することができる有機発光素子を製造することが可能となる。
[その他の変形例]
以上、本発明の一態様である有機発光素子および有機発光素子の製造方法を、上記の実施形態に基づいて説明した。しかし、本発明が上記の実施形態に限定されないのは勿論である。上記の実施形態を以下のように変形した場合も本発明に含まれる。
(1)上記の実施形態では、酸化犠牲層としてタングステンを用いていた。しかし、これは一例である。タングステンの代わりにモリブデン(Mo)を用いてもよい。また、透光性導電酸化物層に含まれる酸素によって酸化されても導電性を有する金属であれば、タングステンおよびモリブデン以外の金属を用いてもよい。
(2)上記の実施形態では、反射陽極3の反射層は、アルミニウム合金により形成されていた。しかし、反射陽極3の反射層はアルミニウム合金に限定されず、アルミニウムの単体で形成してもよい。
(3)上記の実施形態では、下部電極(反射電極)が陽極で、上部電極(透明電極)が負極であったが、電極の極性は逆でもよい。
(4)上記の実施形態で説明した機能層以外の機能層(たとえば電子注入層)をさらに含む構成でもよい。
(5)上記の実施形態では、本発明の一態様である有機発光素子を、表示パネルおよび表示装置に利用する例を説明したが、有機発光素子を照明装置に利用してもよい。
(6)上記の実施形態と各変形例とを適宜組み合わせた場合も本発明に含まれる。
本発明の一態様である有機発光素子は、有機EL表示パネル等の有機表示パネル、有機ELディスプレイ等の有機表示装置、有機EL照明等の有機発光装置等に利用可能である。
1 基板
2 絶縁層
3 反射陽極
31 アルミニウム合金層
31a アルミナ層
32 金属タングステンを含有するアルミナ層
33a 酸化犠牲層(金属タングステン)
33 酸化タングステン層
34 透光性導電酸化物層
4 正孔注入層
5 バンク
6 正孔輸送層
7 有機発光層
8 電子輸送層
9 透明陰極
10 封止層
100 有機発光素子
110 有機表示パネル
111 シール材
112b、112g、112r カラーフィルタ
113 基板
120 駆動制御部
121〜124 駆動回路
125 制御回路
130 有機表示装置

Claims (6)

  1. 基板を準備し、
    前記基板の上方にアルミニウムまたはアルミニウム合金から成る反射層を形成し、
    前記反射層を酸化させ、前記酸化により形成されたアルミナ層の上に、酸化されても導電性を有する金属から成る金属層を形成し、
    前記金属層の上に透光性導電酸化物層を形成し、
    前記透光性導電酸化物層の上方に有機発光層および透光性電極を形成する
    有機発光素子の製造方法。
  2. 前記金属層は、スパッタ法により形成する
    請求項1の製造方法。
  3. 前記金属層の材料として、タングステンまたはモリブデンを用いる
    請求項1の製造方法。
  4. 前記アルミナ層は、前記反射層が形成された前記基板を大気暴露させることにより形成する
    請求項1の製造方法。
  5. 基板の上方に、反射電極、有機発光層および透光性電極がこの順で積層され、
    前記反射電極は、前記基板側から順に、
    アルミニウムまたはアルミニウム合金から成る反射層と、
    アルミナ層と、
    導電性を有する金属酸化物層と、
    透光性導電酸化物層とが積層されており、
    前記アルミナ層には、前記金属酸化物層に含まれる金属と同一の金属が含有されている
    有機発光素子。
  6. 前記金属酸化物層は、酸化タングステンまたは酸化モリブデンであり、
    前記アルミナ層には、タングステンまたはモリブデンが含有されている
    請求項5の有機発光素子。
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