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JP2016108268A - ヒドロキシ樹脂、その製造方法、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

ヒドロキシ樹脂、その製造方法、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 Download PDF

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JP2016108268A JP2014246669A JP2014246669A JP2016108268A JP 2016108268 A JP2016108268 A JP 2016108268A JP 2014246669 A JP2014246669 A JP 2014246669A JP 2014246669 A JP2014246669 A JP 2014246669A JP 2016108268 A JP2016108268 A JP 2016108268A
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次俊 和佐野
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Abstract

【課題】低誘電率性や低誘電正接性に優れ、かつ耐熱性や硬化性にも優れたヒドロキシ樹脂、その製造方法、エポキシ樹脂組成物及び硬化物を提供する。
【解決手段】式(1)で表されるヒドロキシ樹脂である。
Figure 2016108268

(mは平均の繰り返し数0.1<m<10;A及びAは各々独立にC6〜50の2価の芳香族基;Rは置換/未置換のスチリル基又はインデニル基;pは0.2〜3.5の数)
【選択図】なし

Description

本発明は、誘電特性に優れるとともに、耐熱性や硬化性にも優れたヒドロキシ樹脂及びその硬化物に関するものである。
近年、携帯電話等の情報通信機器の信号帯域、コンピュータのCPUクロックタイムはGHz帯に達し、高周波数化が進行している。
電気信号の誘電損失は、回路を形成する絶縁体の比誘電率の平方根,誘電正接及び使用される信号の周波数の積に比例する。そのため、使用される信号の周波数が高いほど誘電損失が大きくなる。
誘電損失は、電気信号を減衰させて信号の信頼性を損なうので、これを抑制するために絶縁体には誘電率、誘電正接の小さな材料を選定する必要がある。
そのため、フッ素樹脂、硬化性ポリオレフィン、シアネートエステル系樹脂、硬化性ポリフェニレンオキサイド、アリル変性ポリフェニレンエーテル、ジビニルベンゼン又はジビニルナフタレンで変性したポリエーテルイミド等の高分子材料が提案されている。これらの樹脂は極性基数が少なく、低誘電率・低誘電正接な材料ではあるが、極性基数が少ないために金属との接着力や、他樹脂との接着力が著しく乏しいという課題があった。また、接着力に優れるエポキシ樹脂は、硬化後にグリシジルエーテル基由来の2級水酸基が生じるために誘電率及び誘電正接が高くなるという課題があった。
誘電正接を低下させるためエポキシ樹脂のグリシジルエーテル由来の2級水酸基数を削減する方法として、硬化物中の活性水素基数を低減する手法がある。特許文献1にはオキシメチレン基を有するエポキシ樹脂が開示されており、その中間体としてオキシメチレン基を有するヒドロキシ樹脂が開示されているが、これを硬化剤に用いた場合、モル体積が低く、誘電率が高くなってしまうことから好ましくない。特許文献2には多官能フェノールに置換反応によって芳香族を導入し、モル体積を大きくする手法が開示されているが、最大限置換しても、活性水素基の低減が不十分であり、低誘電正接化が不十分であった。また、芳香族基を一定以上の割合で導入した場合、ガラス転移温度が著しく低下するといった課題を有していた。特許文献3には、芳香族変性を含むオキシメチレン基を有するエポキシ樹脂の中間体としてヒドロキシ樹脂が開示されているが、芳香族変性量が多い場合、ガラス転移温度が著しく低下するという課題があった。
特開昭62−41222号公報 特許第5324712号公報 特開2014−111712号公報
本発明は、芳香族変性及びオキシメチレン基の導入によってモル体積が大きくなることから低誘電率性に優れるとともに、活性水素基数が少なく低誘電正接性にも優れ、芳香族変性量を規定することにより耐熱性や硬化性にも優れたヒドロキシ樹脂、その製造方法、エポキシ樹脂組成物及び硬化物を提供することを目的とするものである。
すなわち、本発明は下記一般式(1)で表されるヒドロキシ樹脂である。
Figure 2016108268
(式中、mは平均の繰り返し数であり0.1<m<10を示し、A及びAは独立に炭素数6〜50の2価の芳香族基を示し、Rは下記式(2)又は(3)で表される置換基を示し、pは0.2〜3.5の数を示す。)
Figure 2016108268
(式中、R及びRは独立に炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子を示し、n及びqは独立に0〜3の整数を示す。)
上記A及びAが、独立に下記式(4a)、(4b)又は(4c)で表される基のいずれかであることが好ましい。
Figure 2016108268
(式中、Rは単結合、炭素数1〜4のアルキル基もしくは炭素数6〜20の芳香族基で置換してもよいメチレン基、炭素数1〜4のアルキル基で置換してもよいシクロヘキシレン基、フルオレニル基、−O−、−CO−、−S−、又は−SO−のいずれかを示し、Rは独立に炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子のいずれかを示し、kは0〜3の整数を示す。)
上記ヒドロキシ樹脂は、25℃におけるモル体積が400〜1400cm/molの範囲であることが好ましく、また水酸基当量が240〜800g/eq.の範囲であることが好ましい。
また、本発明は、下記一般式(5)で表される2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)1モルに対し、下記一般式(6)で表されるスチレン類及び下記一般式(7)で表されるインデン類から選ばれる1種又は2種以上の芳香族オレフィン類(b)0.2〜3.5モルを酸触媒の存在下で反応させて、芳香族オレフィン類で変性された芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)を得た後、芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)と、下記一般式(8)で表される2官能のハロゲン化メチル基含有化合物(d)とを、塩基性物質の存在下で反応させることを特徴とする上記ヒドロキシ樹脂の製造方法である。
Figure 2016108268
(式中、Aは炭素数6〜50の2価の芳香族基を示す。)
Figure 2016108268
(式中、R及びRは独立に炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子を示し、n及びqは独立に0〜3の整数を示す。)
Figure 2016108268
(式中、Aは炭素数6〜50の2価の芳香族基を示し、Xはハロゲン原子を示す。)
上記2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)と上記芳香族オレフィン類(b)とを、溶媒として沸点185℃以下の極性非プロトン性溶媒を使用し、上記芳香族オレフィン類(b)に対して0.01〜1.0質量%の酸触媒の存在下、40〜140℃の温度で反応させることが好ましい。また、上記2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)が、それぞれ炭素数1〜10の炭化水素基もしくはハロゲン原子が置換してもよいヒドロキシフェノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシビフェニル、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ジヒドロキシフェニルメタン、ジヒドロキシフェニルシクロヘキサン及びジヒドロキシフェニルトリメチルシクロヘキサンからなる群から選択される化合物またはこれらの混合物が好ましい。
さらに、本発明は、上記ヒドロキシ樹脂とエポキシ樹脂とを必須成分とするエポキシ樹脂組成物である。また、本発明は、上記エポキシ樹脂組成物を硬化させてなるエポキシ樹脂硬化物である。
本発明のヒドロキシ樹脂は、エポキシ樹脂組成物に配合されるフェノール硬化剤として優れ、エポキシ樹脂組成物又はそれから得られる硬化物の硬化性、誘電率、誘電正接、低弾性率等を向上させ、半導体基板材料、層間絶縁材料、電気・電子部品類の封止、プリント配線板材料等の用途に好適に使用することが可能である。
実施例1で得られたヒドロキシ樹脂のGPCチャートである。 実施例1で得られたヒドロキシ樹脂のIRチャートである。
本発明のヒドロキシ樹脂は一般式(1)で表される。
一般式(1)中、mは平均の繰り返し数であり0.1<m<10の数を示し、好ましくは0.1〜5の数である。A及びAは独立に炭素数6〜50の2価の芳香族基を示し、好ましくは炭素数6〜21の2価の芳香族基であり、より好ましくは炭素数6〜12の2価の芳香族基である。Rは上記式(2)又は(3)で表される置換基を示し、pは0.2〜3.5の数を示し、好ましくは0.4〜3の数であり、より好ましくは0.5〜2.5の数である。式(2)又は(3)中、R及びRは独立に炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子を示し、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基であり、より好ましくは炭素数1〜3のアルキル基である。n及びqは独立に0〜3の整数を示し、好ましくは0又は1である。
及びAは、式(4a)、(4b)又は(4c)で表される基が挙げられる。式中、Rは単結合、炭素数1〜4のアルキル基もしくは炭素数6〜20の芳香族基で置換してもよいメチレン基、炭素数1〜4のアルキル基で置換してもよいシクロヘキシレン基、フルオレニル基、−O−、−CO−、−S−、又は−SO−のいずれかを示し、Rは独立に炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子のいずれかを示し、kは0〜3の整数を示し、好ましくは0、1又は2である。
本発明のヒドロキシ樹脂は、25℃におけるモル体積が400〜1400cm/molの範囲が好ましく、420〜1350cm/molの範囲がより好ましく、450〜1000cm/molの範囲がさらに好ましい。
本発明のヒドロキシ樹脂は、水酸基当量が240〜800g/eq.の範囲が好ましく、300〜600g/eq.の範囲がより好ましく、330〜550g/eq.の範囲がさらに好ましい。
本発明のヒドロキシ樹脂は、本発明のヒドロキシ樹脂の製造方法により有利に製造することができる。しかし、本発明のヒドロキシ樹脂は、この製造方法で得られた樹脂には限定されない。
以下、本発明のヒドロキシ樹脂の製造方法について説明しつつ、本発明のヒドロキシ樹脂を説明する。なお、化学式において、共通する符号は、特に断りがない限り同じ意味を有すると解される。
本発明のヒドロキシ樹脂は、一般式(5)で表される2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)と、一般式(6)で表されるスチレン類及び一般式(7)で表されるインデン類から選ばれる1種又は2種以上の芳香族オレフィン類(b)を酸触媒の存在下で反応させて得られる、芳香族オレフィン類で変性された芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)を得た後、芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)と、一般式(8)で表される2官能のハロゲン化メチル基含有化合物(d)とを塩基性物質の存在下で反応させることに得ることができる。
2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)は、ヒドロキシフェノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシビフェニル又はビスフェノール類が挙げられ、これらは置換基を有してもよい。好ましくは、ヒドロキシフェノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシビフェニル、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ジヒドロキシフェニルメタン、ジヒドロキシフェニルシクロヘキサン及びジヒドロキシフェニルトリメチルシクロヘキサンからなる群から選択される2価芳香族化合物であり、これらは炭素数1〜10の炭化水素基もしくはハロゲン原子を置換基として有してもよい。
具体的に例示すれば、ヒドロキノン、レゾルシン、カテコール、4−フェニルレゾルシノール、フェニルヒドロキノン、tert−ブチルヒドロキノン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、3−メチル−ナフタレン−1,6−ジオール、4,4’−ビフェノール、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジオール、2,3’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジオール、3,3’−ジエチル−4,4’−ビフェニルジオール、2,3’−ジエチル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジオール、3,3’−ジフェニル−4,4’−ビフェニルジオール、2,2’−ジプロピル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジオール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−チオビスフェノール、ビスフェノールS、ビスフェノールZ、ビスフェノールAP、4,4’−フェニルメチレンビスフェノール、4,4’−ジフェニルメチレンビスフェノール、ビスフェノールAF、ビスフェノールB、ビスフェノールE、ビスフェノールP、4,4’−[1,3−フェニレンビス(ジメチルメチレン)]ジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビスフェノールフルオレン、ビスフェノールC、ジメチルビスフェノールA、ジメチルビスプェノールF、ジメチルビスフェノールS、ビスクレゾールフルオレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニル)プロパン、4,4’−イソプロピリデンビス(2−フェニルフェノール)等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。上記以外の2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)としては、3,7−ジベンゾフランジオール、1,1’−ビナフタレン−4,4’−ジオール等が挙げられる。また、ハロゲン原子を置換基として有する場合は、本発明の目的(低誘電率等)を損なわない範囲とすることがよい。
酸触媒下において開裂を伴いにくく、かつ耐熱性に優れるという観点からは、2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)としては、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−チオビスフェノール、ビスフェノールS、ビスフェノールフルオレン、4,4’−ビフェノールが好ましく、これらの中でも、上記インデン類や上記スチレン類との反応性が高く、酸触媒量が低減できる4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−チオビスフェノールがより好ましい。また、これらの2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)は単独で使用しても2種類以上併用してもよい。
芳香族オレフィン類(b)は、一般式(6)で表されるスチレン類及び一般式(7)で表されるインデン類から選ばれる1種又は2種以上を含む。
この芳香族オレフィン類(b)は、スチレン類及びインデン類以外の少量の他の反応成分を含んでもよい。他の反応成分として、α−メチルスチレン、クマロン、ベンゾチオフェン、インドール、ビニルナフタレン、インダン等の不飽和結合含有成分を含む場合、得られる芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)には、これらから生ずる基が芳香環上に置換した化合物が含まれることになる。よって、本発明のヒドロキシ樹脂は、このような置換基を有するヒドロキシ樹脂を含み得る。
一般式(6)において、Rは炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子を示し、好ましくは炭素数1〜6の炭化水素基であり、nは0〜3の整数であり、好ましくは0又は1である。具体的には、スチレン、炭素数1〜3のアルキル置換スチレンが挙げられる。
一般式(7)において、Rは炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子を示し、好ましくは炭素数1〜6の炭化水素基であり、nは0〜3の整数であり、好ましくは0又は1である。具体的には、インデン、炭素数1〜3のアルキル置換インデンが挙げられる。
上記2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)に対して、上記芳香族オレフィン類(b)を反応させる方法としては、塩酸等の酸触媒の存在下、120〜170℃の高温で反応を行うことが一般的である。しかし、酸触媒下において高温で反応させる場合、2価芳香族ヒドロキシ化合物が連結基部分にメチレン結合、エーテル結合又はスルフィド結合等を有する場合、これらの開裂を伴い、単価フェノールを副生する問題があった。このような副反応を抑制するため、40〜140℃の範囲に反応温度を低下させ、かつ、使用する芳香族オレフィン類(b)の総量の0.01〜1.0質量%の範囲に触媒量を低減させることにより、単価フェノールの副生を低減させることができる。こうして副生物が低減されたヒドロキシ樹脂をエポキシ樹脂の硬化剤として用いた場合、硬化性、耐熱性に優れた物性が発現される。
したがって、上記の反応温度は40〜140℃の範囲が好ましい。これより高いと副生した単価フェノールが増え、目的のヒドロキシ樹脂をエポキシ樹脂に配合したとき、硬化性及び耐熱性を低下させる。一方、これより低いと反応性が低下し、反応時間が長時間になったり、未反応モノマーが多く残存する。より好ましい反応温度は80℃〜135℃の範囲であり、さらに好ましくは100℃〜135℃の範囲である。
本反応は酸触媒の存在下に行う。この酸触媒としては、よく知られた無機酸、有機酸、ルイス酸等から適宜選択することができ、例えば、塩酸、硫酸、燐酸等の鉱酸や、ギ酸、シュウ酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機酸や、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化鉄、三フッ化ホウ素や固体酸等のルイス酸挙げられる。
2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)に対し、芳香族オレフィン類(b)を反応させる際の酸触媒の量は0.01〜1.0質量%の範囲が好ましい。これより多いと単価フェノール成分の副生が増加し、これより少ないと反応性が低下し、反応時間が長時間になったり、未反応モノマーが多く残存する。より好ましくは0.03〜0.5質量%の範囲である。
芳香族オレフィン類(b)は、上記2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)1モルに対し、0.2モル以上3.5モル以下で使用する。0.2モル未満であると誘電率が低下せず、3.5モルより多いとガラス転移温度が低下し、ゲルタイムも長時間化し生産性が著しく劣る。そのため、0.4モル以上3.0モル以下が好ましく、0.5モル以上2.5モル以下がより好ましい。なお、上記スチレン類と上記インデン類を併用する場合の変性量は、上記スチレン類と上記インデン類の合計モル量が対象となる。
ここで、反応に使用する芳香族オレフィン類(b)は、ほぼ全量が2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)の芳香族環に付加反応するので、得られた芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)における変性量(変性率ともいう。)と一致する。したがって、芳香族オレフィン類(b)を2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)1モルに対し、0.2モル〜3.5モル使用した場合、変性量も0.2モル〜3.5モルとなる。
上記変性量が3.5モルを超えると、エポキシ樹脂硬化物のガラス転移温度を100℃以上とすることができない恐れがある。パソコンやサーバー等に用いられるマイクロプロセッサユニットの動作温度は100℃未満となっているが、周辺材料のガラス転移温度が動作温度未満であると、ガラス転移温度前後の熱膨張係数の差から、接続部にクラックや剥がれ等の不具合が生じるため接続信頼性が著しく低下する。そのため樹脂硬化物のガラス転移温度は100℃以上必要となる。
また、上記反応の際には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のアルコール類や、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族化合物等を溶媒として使用することができる。
特に、上記反応の後、引き続きハロゲン化メチル基含有化合物(d)との反応を行う場合は、溶剤置換の作業を省くため、後続するハロゲン化メチル基含有化合物(d)との反応に用いる溶媒と同じにすることが好ましく、極性非プロトン溶媒、例えばエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類が好ましい。
この反応を実施する具体的方法としては、(1)全原料を一括装入し、そのまま所定の温度で1〜20時間反応させる、又は、(2)2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)と触媒を装入し、所定の温度に保ちつつ、芳香族オレフィン類(b)を滴下させながら反応させる、の2つの方法が一般的である。(2)の方法の場合、滴下時間は、通常、1〜10時間であるが、5時間以下が好ましい。また、滴下した芳香族オレフィン類(b)を完全に反応させるためにさらに滴下終了後1〜10時間反応させることが好ましい。
反応後、溶媒を使用した場合は、必要により、触媒成分を取り除いた後、溶媒を留去させて上記芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)を得ることができる。溶媒を使用しない場合は、直接熱時排出することによって芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)を得ることができる。また、目的によっては溶媒で希釈された溶液状にすることもできる。
ここで、上記芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)は、2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)の芳香族環に、式(2)又は(3)で表される置換基が結合した構造の化合物である。置換基の量は上記変性量に対応する。
次に、こうして得られた芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)と一般式(8)で表される2官能のハロゲン化メチル基含有化合物(d)とを、塩基性物質の存在下で反応して得られる上記一般式(1)で表されるヒドロキシ樹脂を得る。
一般式(8)において、Aは炭素数6〜50の2価の芳香族基を示し、好ましくは炭素数6〜18の2価の芳香族基であり、Xはハロゲン原子を示し、好ましくは塩素又は臭素である。ハロゲン化メチル基含有化合物(d)は、具体的には、α,α’−ジクロロ−p−キシレン、α,α’−ジブロモ−p−キシレン、α,α’−ジクロロ−m−キシレン、α,α’−ジブロモ−m−キシレン、α,α’−ジクロロ−o−キシレン、4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(ブロモメチル)ビフェニル、ビスクロロメチルナフタレン、ビスブロモメチルナフタレン、ビスブロモメチルフルオレンが挙げられ、単独あるいは2種以上の混合物として使用することができる。
ハロゲン化メチル基含有化合物(d)と芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)の割合は、芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)1.0モルに対し、ハロゲン化メチル基含有化合物(d)は0.05〜1.0モルを反応させることがよく、好ましくは0.1〜0.8モルであり、より好ましくは0.2〜0.5モルである。ハロゲン化メチル基含有化合物(d)が1.0モルより大きいと末端基の一部又は全部がハロゲン原子となりエポキシ樹脂硬化剤に適さない。また、0.05モル未満ではエポキシ樹脂と硬化した際、誘電正接を低下させることができない恐れがある。
ハロゲン化メチル基含有化合物(d)と芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)の反応温度は、20℃以上で還流温度まで、好ましくは、50℃以上で還流温度までであり、反応時間は通常1〜10時間である。
上記塩基性物質としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、アンモニア、ナトリウムメチラート、トリエチルアミン等が好ましい。反応温度でも安定的に使用できるアルカリ金属塩となる水酸化ナトリウム、水酸化カリウムがより好ましい。この使用量は、芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)1モルに対し1.6〜2.4モルである。1.6モルより少ないと反応箇所が限定されるため、高分子量体になりやすい。また、2.4モルよりも多いと反応に寄与しない未反応の塩基性物質が多くなるため、中和に要する酸が多くなり、環境負荷の面から好ましくない。塩基性物質は、ハロゲン化メチル基含有化合物(d)と芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)との反応で生じるハロゲン化水素(HX)を中和し、反応をするので、ハロゲン化メチル基含有化合物(d)1モルに対し、塩基性物質を2当量が必要量となる。しかしながら、塩基性物質によって、芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)をフェノラート化した後、脱ハロゲン化水素による中和を行うことから、こうしたフェノラート化及び脱ハロゲン化を円滑に進行させるために、芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)とハロゲン化メチル基含有化合物(d)とのモル比に応じて、塩基性物質の量を調整することが好ましく、上記のように、芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)1モルに対し、1.6〜2.4モルの範囲で適宜調整して使用することがよい。
本発明のヒドロキシ樹脂は上記一般式(1)で表される。ここで、mは繰り返し数であり、平均値(数平均)は0.1<m<10である。好ましくは平均値が0.1<m<5であることが必要である。mが0.1以下では水酸基量の低減が十分でなく、低誘電特性に効果がなく、mが10以上では高粘度となる恐れがある。mはハロゲン化メチル基含有化合物(d)と芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)の反応モル比を制御することにより、調整可能である。
また、上記pは、上記2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)に対する上記芳香族オレフィン類(b)の変性量に対応しており、0.2〜3.5の範囲である。0.2未満であると誘電率が低下せず、3.5より多いとガラス転移温度が低下し、ゲルタイムも長時間化し生産性が著しく劣る。このp(変性量)は0.4〜3.0が好ましく、0.5〜2.5がより好ましい。
芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)とハロゲン化メチル基含有化合物(d)とを塩基性物質の存在下で反応に用いる溶媒は、芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)100質量部に対し、110質量部以上1900質量部以下がよい。溶媒が110質量部よりも少ないと、本発明のヒドロキシル樹脂が生成するにつれて、粘度が高まり、撹拌が困難となる恐れがある。また、1900質量部より多いと、反応性が著しく低下し、収率が低下する恐れがある。溶媒量は、130質量部以上550質量部以下が好ましく、150質量部以上400質量部以下がより好ましく、170質量部以上300質量部以下がさらに好ましい。
この反応は溶媒の存在下に行うことが好ましい。溶媒としては、極性非プロトン性溶媒、又は極性非プロトン性溶媒と極性プロトン性溶媒の混合溶媒であることが好ましい。混合溶媒である場合、極性非プロトン性溶媒は20質量%以上である。全溶媒中、極性非プロトン性溶媒は20質量%未満であると、全体としては芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)の水酸基とハロゲン化メチル基含有化合物(d)のハロゲン化メチル基との反応性が低下するが、局部的な反応が進行し、本発明のヒドロキシ樹脂の高分子量体の割合が増加しやすく、また、親電子置換反応等の副反応を引き起こす恐れがある。上記高分子量体の割合が多いと粘度が上昇し、エポキシ樹脂硬化物を作製しようとした際、空隙が生じる等均一な硬化物が得られない恐れがあり、好ましくない。また、副反応が生じるとハロゲン化末端が未反応のまま残存しやすくなり、硬化物上に金属配線を形成した際には断線を引き起こすマイグレーション等の原因となる恐れがある。そのため、全溶媒中、極性非プロトン性溶媒の割合は50質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。一方、極性プロトン性溶媒は、上記塩基性物質を均一に溶解又は分散させることができ、芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)を効率よくアルカリ金属塩とすることができるため、極性非プロトン性溶媒とともに併用することがよい。全溶媒中、極性プロトン性溶媒の割合は、0.5〜10質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。
上記極性非プロトン性溶媒としては、アセトン等のケトン類、酢酸メチル、炭酸ジメチル、炭酸プロピレン等のエステル類、アセトニトリル等のニトリル類、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類が挙げられる。また、沸点が185℃以上の極性非プロトン性溶媒を用いた場合、高温で留去するか、過剰な貧溶媒中に滴下し抽出しなければならず、環境負荷の観点から好ましくない。そのため溶媒の沸点は185℃未満が好ましく、170℃以下がより好ましい。極性非プロトン性溶媒としては、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類が好ましい。
併用しても良い極性プロトン性溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等のアルコール類、酢酸、水等が挙げられる。
これら極性溶媒とともに、全溶媒中10質量%未満であれば、無極性溶媒を併用してもよい。併用しても良い無極性溶媒としては、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族系炭化水素類、ヘキサン等の直鎖状炭化水素類等が挙げられる。これらは混合して用いてもよい。
これらの溶媒は、反応過程において、必要に応じて中間生成物や反応混合物に添加することが好ましい。
本発明の製造方法で合成したヒドロキシ樹脂は溶媒を留去することなく、溶液状で保管することもできる。
本発明の製造方法では、必要に応じて、中間体の芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)を予め製造し、中和工程を行って製品として系外に取り出した後、改めて、得られた芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)を用いて、別の製造工程で、本発明のヒドロキシ樹脂を得ても良い。しかしながら、中間体の芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)を得た後、連続して、ハロゲン化メチル基含有化合物(d)との反応を行う方が、中間体の芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)を得るための中和以降の工程を省略できるため好ましい。
また、本発明の製造方法においては、前段の反応工程、すなわち2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)と芳香族オレフィン類(b)とを反応させて中間体としての芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)を得る工程が、酸触媒の存在下で行われる一方、後段の反応工程、すなわち芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)とハロゲン化メチル基含有化合物(d)とを反応させてヒドロキシ樹脂を得る工程が、塩基性物質の存在下で行われる。そのため、中間体(c)を製品として取り出す場合には、残存する酸触媒を中和するために、中和剤として塩基性物質を添加することが必要であるが、連続して反応を行う場合は、後段の反応工程が塩基性物質の存在下で行われるため、ほとんどの場合、中和用の塩基性物質を別途添加する必要はない。なお、後段の反応工程においては、残存する塩基性物質を中和するために、逆に中和剤として酸性物質を添加する。
本発明の製造方法で得られるヒドロキシ樹脂は、25℃におけるモル体積が400〜1400cm/mol、好ましくは420〜1350cm/mol、より好ましくは450〜1000cm/molの範囲にあり、かつ、水酸基当量が240〜800g/eq.、好ましくは300〜600g/eq.、330〜550g/eq.の範囲にある。そのため、誘電率や誘電正接が低く誘電特性に優れるとともに、耐熱性や硬化性にも優れた硬化物となる。
なお、モル体積(cm/mol)はモル質量(g/mol)を密度(g/cm)で除することで求められる。また、本発明の製造方法で得られるヒドロキシ樹脂は必ず2官能になり、1モル中に2個の水酸基を有するので、ヒドロキシ樹脂の水酸基当量(g/eq.)を2倍(eq./mol)すれば、モル質量(g/mol)となる。したがって、モル体積(cm/mol)は次式で計算できる。
モル体積[cm/mol]=水酸基当量[g/eq.]×2[eq./mol]÷密度[g/cm
本発明の製造方法の典型例を、以下に反応式(9)及び(10)で表す。この反応原料は、2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)が4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル(DHDE)、芳香族オレフィン類(b)がスチレンであり、ハロゲン化メチル基含有化合物(d)が4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニルの例である。そして、中間体の芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)は、反応式(9)の生成物である。
Figure 2016108268
Figure 2016108268
ここで、DHDEは2つのベンゼン環を有し、2つのベンゼン環に置換する置換基の数の和(P+P)は、式(1)のPに対応する。なお、2つのPは同一であっても異なってもよい。また、mは式(1)のmに対応する。
次に、本発明のエポキシ樹脂組成物について説明する。エポキシ樹脂組成物に用いるエポキシ樹脂を具体的に例示すれば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールフルオレン、4,4’−ビフェノール、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、レゾルシン、ナフタレンジオール類等の2価のフェノール類のエポキシ化物、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノールノボラック、o−クレゾールノボラック等の3価以上のフェノール類のエポキシ化物、ジシクロペンタジエンとフェノール類から得られる共縮合樹脂のエポキシ化物、クレゾール類とホルムアルデヒドとアルコキシ基置換ナフタレン類から得られる共縮合樹脂のエポキシ化物、フェノール類とパラキシリレンジクロライド等から得られるフェノールアラルキル樹脂のエポキシ化物、フェノール類とビスクロロメチルビフェニル等から得られるビフェニルアラルキル型フェノール樹脂のエポキシ化物、ナフトール類とパラキシリレンジクロライド等から合成されるナフトールアラルキル樹脂類のエポキシ化物等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は単独で使用しても2種類以上併用してもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、硬化剤成分として上記一般式(1)で表されるヒドロキシ樹脂を必須のヒドロキシ樹脂としているが、本発明の目的を損なわない範囲で、例えば硬化剤全量に対して50質量%未満の量で、他の硬化剤を併用することもできる。
本発明のエポキシ樹脂組成物に併用してもよい硬化剤としては、各種フェノール樹脂類、活性エステル類、シアネートエステル類、酸無水物類、アミン類、又はヒドラジッド類等の通常使用されるエポキシ樹脂用硬化剤を使用することができ、これらの硬化剤は1種類だけ使用しても2種類以上使用してもよい。低誘電正接化には硬化後に官能基濃度の低くなる硬化剤が好ましく、高水酸基当量フェノール樹脂や活性エステル類が好ましい。
硬化剤の種類を具体的に例示すれば、フェノール樹脂類としては、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノールノボラック、o−クレゾールノボラック、ナフトールノボラック、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂等に代表される3価以上のフェノール化合物や、フェノール類、ナフトール類、又はビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、ビフェノール、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール、ナフタレンジオール等の2価フェノール化合物とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−キシリレングリコール、p−キシリレングリコールジメチルエーテル、ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼン、ジメトキシメチルビフェニル、ジビニルビフェニル、ジイソプロペニルビフェニル等の架橋剤との反応により合成される多価フェノール化合物や、フェノール類とビスクロロメチルビフェニル等から得られるビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、ナフトール類とパラキシリレンジクロライド等から合成されるナフトールアラルキル樹脂等が挙げられる。
活性エステル類を硬化剤に用いた場合、活性エステル類としては、一般にフェノールエステル類、チオフェノールエステル類、N−ヒドロキシアミンエステル類、複素環ヒドロキシ化合物のエステル類等の反応活性の高いエステル基を1分子中に2個以上有する化合物が好ましく用いられる。当該活性エステル系硬化剤は、カルボン酸化合物及び/又はチオカルボン酸化合物とヒドロキシ化合物及び/又はチオール化合物との縮合反応によって得られるものが好ましい。特に耐熱性向上の観点から、カルボン酸化合物とヒドロキシ化合物とから得られる活性エステル系硬化剤が好ましく、カルボン酸化合物とフェノール化合物及び/又はナフトール化合物とから得られる活性エステル系硬化剤がより好ましい。カルボン酸化合物としては、例えば安息香酸、酢酸、コハク酸、マレイン酸、イタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸等が挙げられる。フェノール化合物又はナフトール化合物としては、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フェノールフタリン、メチル化ビスフェノールA、メチル化ビスフェノールF、メチル化ビスフェノールS、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、カテコール、α−ナフトール、β−ナフトール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、フロログルシン、ベンゼントリオール、ジシクロペンタジエニルジフェノール、フェノールノボラック等が挙げられる。
シアネートエステル類を硬化剤に用いた場合、シアネートエステル類としては、ノボラック型(フェノールノボラック型、アルキルフェノールノボラック型等)シアネートエステル系硬化剤、ジシクロペンタジエン型シアネートエステル系硬化剤、ビスフェノール型(ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型等)シアネートエステル系硬化剤が挙げられる。より具体的に例示すると、ビスフェノールAジシアネート、ポリフェノールシアネート(オリゴ(3−メチレン−1,5−フェニレンシアネート))、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルフェニルシアネート)、4,4’−エチリデンジフェニルジシアネート、ヘキサフルオロビスフェノールAジシアネート、2,2−ビス(4−シアネート)フェニルプロパン、1,1−ビス(4−シアネートフェニルメタン)、ビス(4−シアネート−3,5−ジメチルフェニル)メタン、1,3−ビス(4−シアネートフェニル−1−(メチルエチリデン))ベンゼン、ビス(4−シアネートフェニル)チオエーテル、ビス(4−シアネートフェニル)エーテル等の2官能シアネート樹脂、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ジシクロペンタジエン構造含有フェノール樹脂等から誘導される多官能シアネート樹脂、これらシアネート樹脂が一部トリアジン化したプレポリマー等が挙げられる。
酸無水物類を具体的に例示すると、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、メチルナジック酸等が挙げられる。アミン類を具体的に例示すると、ジエチレントリアミン、イソホロンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジシアンジアミド等が挙げられ、ヒドラジッド類を具体的に例示すると、アジピン酸ヒドラジッド、セパチン酸ヒドラジッド、イソフタル酸ヒドラジッド等が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂と硬化剤の配合量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1モルに対して、硬化剤の活性水素基が0.4〜1.2モルの範囲が好ましく、0.5〜1.1モルがより好ましく、0.7〜1.0モルがさらに好ましい。例えば、硬化剤にフェノール樹脂類、活性エステル類、アミン類を用いた場合は、エポキシ基に対して活性水素基をほぼ当モル配合する。硬化剤に酸無水物類を用いた場合は、エポキシ基1モルに対して酸無水物基を0.5〜1.2モル、好ましくは、0.6〜1.0モル配合する。硬化剤にシアネートエステル類を用いた場合は、硬化剤全量に対して50質量%未満の量で用いることが好ましい。シアネートエステル類はエポキシ樹脂と硬化しオキサゾリドン環を形成するほか、シアネートエステル類同士が硬化し、トリアジン環を形成する。そのため、エポキシ樹脂に対し、過剰に用いたとしても硬化反応は進むが、シアネートエステル類の割合が多いと導体層との密着性が低下する恐れがある。また、イミダゾール化合物類やカチオン重合開始剤等の様に接触して反応が進行する場合はエポキシ樹脂に対する所定の質量比で配合されることもある。
本発明でいう活性水素基とはエポキシ基と反応性の活性水素を有する官能基のことであり、具体的には、酸無水物基やカルボキシル基やアミノ基やフェノール性水酸基や活性エステル類中のアリールカルボニルオキシ基等が挙げられる。なお、活性水素基に関して、1モルのカルボキシル基やフェノール性水酸基は1モルと、アミノ基(−NH)は2モルと計算される。
本発明のエポキシ樹脂組成物には必要に応じて硬化促進剤を使用することができる。使用できる硬化促進剤を具体的に例示すれば、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィントリフェニルボラン等のホスフィン類、オクチル酸スズ等の金属化合物が挙げられる。硬化促進剤は単独で使用しても2種類以上併用してもよい。硬化促進剤は本発明のエポキシ樹脂組成物中のエポキシ樹脂100質量部に対して0.02〜5.0質量部が必要に応じて用いられる。硬化促進剤を用いることにより、硬化温度を低下することが可能であり、硬化時間を短縮することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、粘度調整剤としての有機溶剤も用いることができる。具体的に例示すれば、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類が挙げられる。これらの粘度調整剤は単独で使用しても2種類以上混合して使用してもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、特性を損ねない範囲でエポキシ樹脂以外の硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を配合してもよい。具体的に例示すれば、フェノール樹脂、アクリル樹脂、石油樹脂、インデン樹脂、インデンクマロン樹脂、フェノキシ樹脂、シアネート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ビニル化合物、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリビニルホルマール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明のエポキシ樹脂組成物には必要に応じてフィラーを用いることができる。具体的には水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、焼成タルク、クレー、カオリン、水酸化チタン、ガラス粉末、シリカバルーン等の無機フィラーが挙げられるが、有機系又は無機系の耐湿顔料、鱗片状顔料等顔料等を配合してもよい。一般的無機充填剤を用いる理由として、耐衝撃性の向上が挙げられる。また、ガラス繊維、パルプ繊維、合成繊維、セラミック繊維等の繊維質充填剤や、微粒子ゴム、熱可塑性エラストマー等の有機充填剤等を配合することができる。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて、難燃剤、揺変性付与材、流動性向上剤等の添加剤を配合してもよい。揺変性付与材としては、シリコン系、ヒマシ油系、脂肪族アマイドワックス、酸化ポリエチレンワックス、有機ベントナイト系等を挙げ類ことができる。更に必要に応じて、本発明の樹脂組成物には、カルナバワックス、OPワックス等の離型剤、カーボンブラック等の着色剤、三酸化アンチモン等の難燃剤、シリコンオイル等の低応力化剤、ステアリン酸カルシウム等の潤滑剤を配合できる。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物を加熱硬化させれば、エポキシ樹脂硬化物とすることができ、この硬化物は低誘電特性、耐熱性、低吸湿性等の点で優れたものとなる。この硬化物は、エポキシ樹脂組成物を注型、圧縮形成、トランスファー形成等の方法により、成型加工して得ることができる。この際の温度は通常、120〜250℃の範囲である。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、低誘電特性、高耐熱性に優れた硬化物を与えるため、積層板用途や絶縁シート等の電材用途での使用が好ましい。また優れた接着性を有するため、プリプレグ、接着剤、又は接着シートでの使用がより好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいて更に具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。実施例において、特に断りがない限り「部」は質量部を表し、「%」は質量%を表す。なお、本発明では以下の試験方法を使用した。
(1)モル体積:モル体積は、以下の計算式で求めた。
モル体積[cm/mol]=水酸基当量[g/eq.]×2[eq./mol]÷密度[g/cm]
なお、水酸基当量は後記の測定方法によって求めた。また、密度はJIS K−7112、水中置換法に準拠した電子比重計MD−300S(アルファーミラージュ株式会社製)を使用して25℃にて測定した。
(2)水酸基当量:試料に4%のメタノールを含むテトラヒドロフランを加え完全に溶解した後、10%テトラブチルアンモニウムヒドロキシドを加えて、紫外可視分光光度計を用いて波長400nmから250nm間の吸光度を測定し、フェノール性水酸基を水酸基1当量当たりの試料のg数として求めた。
(3)軟化点の測定
JIS K 7234規格、環球法に準拠して測定した。具体的には、自動軟化点装置(株式会社メイテック製、ASP−MG4)を用いた。
(4)ガラス転移温度:JIS K−7121、示差走査熱量測定に準拠して測定した。SII社製EXTERDSC6200を使用して、20℃から10℃/分の昇温速度により測定し、2サイクル目に得られたDSCチャートの補外ガラス転移開始温度(Tig)より求めた。
(5)比誘電率及び誘電正接:空洞共振法(ベクトルネットワークアナライザー(VNA)E8363B(アジレント・テクノロジー製)、空洞共振器摂動法誘電率測定装置(関東電子応用開発製)によって、25℃における1GHzの値を測定した。
実施例1
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4口フラスコに、2価芳香族ヒドロキシ化合物成分としてジヒドロキシジフェニルエーテル(DHDE、水酸基当量101g/eq.)を200部、極性非プロトン性溶媒としてジエチレングリコールジメチルエーテル(以後、ジグライムという)50部、酸触媒としてp−トルエンスルホン酸0.15部(スチレンに対し0.05%)を仕込み135℃に昇温した。次に、撹拌しながら、芳香族オレフィン類としてスチレン308.9部(DHDE1モルに対し3.0モル)を3時間かけて滴下し反応させ、滴下終了後さらに135℃にて2時間反応した。その際、中間生成物の一部(0.1部)を抜出し別の容器に入れ、メチルイソブチルケトン(MIBK)を0.3部加えた後、中和、水洗、脱水、濾過した後、減圧留去により溶媒を留去して得た試料を用いて、GPCにて反応完了を確認した。次に、反応生成物に、MIBKを940部、20%水酸化カリウム水溶液0.23部を添加して中和し、次いで水洗を2回行った。脱水した後、120℃まで昇温しMIBKを回収し、固形分が70%になるよう希釈溶媒(中間生成物の希釈剤)としてジグライムを168部投入、溶解後、濾過して、中間生成物の樹脂ワニス(A1)712部を得た。
得られた中間生成物の樹脂ワニス(A1)を200部、塩基性物質として水酸化カリウムを32部、ジグライムを191部、極性プロトン溶媒として水を3.2部、撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4口フラスコに投入し、室温で撹拌し、アルカリ金属塩とした。次に、ハロゲン化メチル基含有化合物として4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニル(以後、BCMBという)を27.4部投入し、80℃まで撹拌昇温して反応を開始した。反応開始から一時間後に反応生成物の一部(0.1部)を抜出し別の容器に入れ、トルエンを0.3部加えた後、中和、水洗、脱水、濾過した後、減圧留去により溶媒を留去して得た試料を用いて、GPCにて反応完了を確認した。GPCチャートを図1に示した。残りの反応生成物に希釈溶媒(反応生成物の希釈剤)としてトルエンを372部加え、中和剤として20%リン酸水溶液を76部添加して中和し、次いで水洗を2回行った。脱水、濾過した後、減圧留去により溶媒を留去し、褐色固体の樹脂1(一般式(1)におけるmは0.4、pは3.0)を147部得た。得られた樹脂1のモル体積は850cm/molであり、水酸基当量は488g/eq.であり、軟化点は84℃だった。また、得られた樹脂1のIRスペクトルの測定結果を図2に示した。
実施例2
実施例1で得られた樹脂ワニス(A1)をそのまま使用し、ジグライムを170部、BCMBを13.7部、トルエンを349部、20%リン酸水溶液を101部に変更した以外は実施例1と同様の装置及び手順で合成を行い、褐色固体の樹脂2(m=0.2、p=3.0)を138部得た。得られた樹脂2のモル体積は620cm/molであり、水酸基当量は344g/eq.であり、軟化点は61℃だった。
実施例3
実施例1で得られた樹脂ワニス(A1)をそのまま使用し、ジグライムを212部、BCMBを41部、トルエンを395部、20%リン酸水溶液を50部に変更した以外は実施例1と同様の装置及び手順で合成を行い、褐色固体の樹脂3(m=0.6、p=3.0)を155部得た。得られた樹脂3のモル体積は1310cm/molであり、水酸基当量は776g/eq.であり、軟化点は98℃だった。
実施例4
実施例1で得られた樹脂ワニス(A1)をそのまま使用しジグライムを179部、BCMBの代わりにα,α’−ジクロロ−p−キシレン(DCX)を19.1部、トルエンを353部、20%リン酸水溶液を76部に変更した以外は実施例1と同様の装置及び手順で合成を行い、褐色固体の樹脂4(m=0.4、p=3.0)を139部得た。得られた樹脂4のモル体積は790cm/molであり、水酸基当量は462g/eq.であり、軟化点は76℃だった。
実施例5
芳香族オレフィン類としてスチレンの代わりにインデン344.6部(DHDE1モルに対し3.0モル)、p−トルエンスルホン酸を0.17部(インデンに対し0.05%)、ジグライムを183部に変更した以外は実施例1と同様の装置及び手順で合成を行い、中間生成物の樹脂ワニス(A2)762部を得た。
樹脂ワニス(A1)の代わりに樹脂ワニス(A2)を200部、ジグライムを188部、水酸化カリウムを29.9部、水を3部、BCMBを25.6部、トルエンを369部、20%リン酸水溶液を71部に変更した以外は実施例1と同様の装置及び手順で合成を行い、褐色固体の樹脂5(m=0.4、p=3.0)を145部得た。得られた樹脂5のモル体積は900cm/molであり、水酸基当量は518g/eq.であり、軟化点は88℃だった。
実施例6
芳香族オレフィン類としてスチレンを154.5部(DHDE1モルに対し1.5モル)とインデンを172.3部(DHDE1モルに対し1.5モル)、p−トルエンスルホン酸を0.16部(スチレンとインデンの合計に対し0.05%)、ジグライムを176部に変更した以外は実施例1と同様の装置及び手順で合成を行い、中間生成物の樹脂ワニス(A3)737部を得た。
樹脂ワニス(A1)の代わりに樹脂ワニス(A3)を200部、ジグライムを190部、水酸化カリウムを30.9部、水を3.1部、BCMBを26.4部、トルエンを370部、20%リン酸水溶液を73部に変更した以外は実施例1と同様の装置及び手順で合成を行い、褐色固体の樹脂6(m=0.4、p=3.0)を146部得た。得られた樹脂6のモル体積は870cm/molであり、水酸基当量は503g/eq.であり、軟化点は86℃だった。
実施例7
芳香族オレフィン類としてスチレンを30.9部(DHDE1モルに対し0.3モル)、酸触媒としてp−トルエンスルホン酸を0.02部(スチレンに対し0.05%)、ジグライムを49部に変更した以外は実施例1と同様の装置及び手順で合成を行い、中間生成物の樹脂ワニス(A4)320部を得た。
樹脂ワニス(A1)の代わりに樹脂ワニス(A4)を200部、ジグライムを240部、水酸化カリウムを70.5部、水を7.1部、BCMBを60.3部、トルエンを427部、20%リン酸水溶液を167部に変更した以外は実施例1と同様の装置及び手順で合成を行い、褐色固体の樹脂7(m=0.4、p=0.3)を168.2部得た。得られた樹脂7のモル体積は430cm/molであり、水酸基当量は254g/eq.であり、軟化点は75℃だった。
実施例8
2価芳香族ヒドロキシ化合物成分としてジヒドロキシジフェニルスルフィド(DHDS、水酸基当量109g/eq.)を200部、芳香族オレフィン類としてスチレンを286.2部(DHDS1モルに対し3.0モル)、p−トルエンスルホン酸0.14部(スチレンに対し0.05%)、ジグライムを158部に変更した以外は実施例1と同様の装置及び手順で合成を行い、中間生成物の樹脂ワニス(A5)681部を得た。
樹脂ワニス(A1)の代わりに樹脂ワニス(A5)を200部、ジグライムを190部、水酸化カリウムを31部、水を3.1部、BCMBを26.5部、トルエンを371部、20%リン酸水溶液を73部に変更した以外は実施例1と同様の装置及び手順で合成を行い、褐色固体の樹脂8(m=0.4、p=3.0)を146部得た。得られた樹脂8のモル体積870cm/molであり、水酸基当量は501g/eq.であり、軟化点は76℃だった。
実施例9
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4口フラスコに、2価芳香族ヒドロキシ化合物成分としてDHDEを79部、ジグライムを20部、酸触媒としてp−トルエンスルホン酸0.03部(スチレンに対し0.05%)を仕込み135℃に昇温した。次に、撹拌しながら、芳香族オレフィン類としてスチレン61部(DHDE1モルに対し1.5モル)を3時間かけて滴下し反応させ、滴下終了後さらに135℃にて2時間反応した。実施例1と同様の操作で反応完了を確認した後、ジグライムを249部(中間生成物の希釈溶媒40部と反応溶媒209部の合計)、塩基性物質として水酸化カリウムを46部、極性プロトン溶媒として水を4.6部投入し、室温で撹拌し、アルカリ金属塩とした。次に、ハロゲン化メチル基含有化合物としてBCMBを39.3部投入し、80℃まで撹拌昇温して反応を開始した。実施例1と同様の操作で反応完了を確認した後、反応生成物の希釈溶媒としてトルエンを392部加え、20%リン酸水溶液を109部添加して中和し、次いで水洗を2回行った。脱水、濾過した後、減圧留去により溶媒を留去し、褐色固体の樹脂9(m=0.4、p=1.5)を155部得た。得られた樹脂9のモル体積は620cm/molであり、水酸基当量は358g/eq. であり、軟化点は80℃だった。
実施例10
2価芳香族ヒドロキシ化合物成分としてビスフェノールF(BPF、水酸基当量100g/eq.)を200部、芳香族オレフィン類としてスチレンを156部(BPF1モルに対し1.5モル)、p−トルエンスルホン酸0.08部(スチレンに対し0.05%)、ジグライムを103部に変更した以外は実施例1と同様の装置及び手順で合成を行い、中間生成物の樹脂ワニス(A6)499部を得た。
樹脂ワニス(A1)の代わりに樹脂ワニス(A6)を200部、ジグライムを209部、水酸化カリウムを45.8部、水を4.6部、BCMBを39.1部、トルエンを391部、20%リン酸水溶液を108部に変更した以外は実施例1と同様の装置及び手順で合成を行い、褐色固体の樹脂10(m=0.4、p=1.5)を154部得た。得られた樹脂10のモル体積は640cm/molであり、水酸基当量は359g/eq.であり、軟化点は78℃だった。
比較例1
芳香族オレフィン類としてスチレンを10.3部(DHDE1モルに対し0.1モル)、酸触媒としてp−トルエンスルホン酸を0.01部(スチレンに対し0.05%)、ジグライムを40部に変更した以外は実施例1と同様の装置及び手順で合成を行い、中間生成物の樹脂ワニス(A7)294部を得た。
樹脂ワニス(A1)の代わりに樹脂ワニス(A7)を200部、ジグライムを249部、水酸化カリウムを77.5部、水を7.7部、BCMBを66.2部、トルエンを436部、20%リン酸水溶液を183部に変更した以外は実施例1と同様の装置及び手順で合成を行い、褐色固体の比較樹脂1(m=0.4、p=0.1)を172部得た。得られた比較樹脂1のモル体積は390cm/molであり、水酸基当量は236g/eq.であり、軟化点は72℃だった。
比較例2
DHDEを45.8部、スチレンを94.2部(DHDE1モルに対し4.0モル)、初期ジグライムを11部、p−トルエンスルホン酸を0.05部(スチレンに対し0.05%)、追加ジグライムを233部(中間生成物の希釈溶媒49部と反応溶媒184部の合計)、水酸化カリウムを26.6部、水を2.7部、BCMBを22.8部、トルエンの代わりにMBIKを364部、20%リン酸水溶液を63部に変更した以外は実施例9と同様の装置及び手順で合成を行い、褐色固体の比較樹脂2(m=0.4、p=4.0)を144部得た。得られた比較樹脂2のモル体積は1080cm/molであり、水酸基当量は574g/eq.であり、軟化点は88℃だった。
実施例1〜10のヒドロキシ樹脂の組成及び物性を表1に示す。また、比較例1、2のヒドロキシ樹脂の組成及び物性を表2に示す。なお、表中の−は不使用を表す。
Figure 2016108268
Figure 2016108268
実施例11
ヒドロキシ樹脂として実施例9で得られた樹脂9を6.7部と、エポキシ樹脂としてYDPN−638(フェノールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量=176g/eq.、新日鉄住金化学株式会社製)を3.3部、温度170℃で均一になるまで混合した後、硬化促進剤として2E4MZ(2−エチル−4−メチルイミダゾール、四国化成株式会社製)0.10部を添加し、撹拌、溶解してエポキシ樹脂組成物を得た。この組成物を減圧下で脱泡した後、型の中に流し込み、オーブン中にて190℃で2時間硬化させて硬化物試験片を得た。
実施例12
ヒドロキシ樹脂として上記樹脂9を6.78部と、エポキシ樹脂としてESN−375(ナフタレンアラルキル型エポキシ樹脂、エポキシ当量=170g/eq.、新日鉄住金化学株式会社製)を3.22部用いた以外は実施例11と同様の装置及び手順で硬化物試験片を得た。
実施例13
ヒドロキシ樹脂として上記樹脂9を6.77部と、エポキシ樹脂として上記YDPN−638を1.65部とZX−1059(ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂の混合エポキシ樹脂、エポキシ当量=170g/eq.、新日鉄住金化学株式会社製)を1.58部用いた以外は実施例11と同様の装置及び手順で硬化物試験片を得た。
実施例14
ヒドロキシ樹脂として上記樹脂9を3.42部とBRG−557(フェノールノボラック型硬化剤、水酸基当量=105g/eq.、昭和電工株式会社製)を1.94部と、エポキシ樹脂として上記ZX−1059を4.63部用いた以外は実施例11と同様の装置及び手順で硬化物試験片を得た。
比較例3
ヒドロキシ樹脂としてBRG−557を3.74部と、エポキシ樹脂としてYDPN−638を6.26部用いた以外は実施例11と同様の装置及び手順で硬化物試験片を得た。
比較例4
ヒドロキシ樹脂として比較例1で得られた比較樹脂1を5.73部と、エポキシ樹脂としてYDPN−638を4.27部用いた以外は実施例11と同様の装置及び手順で硬化物試験片を得た。
比較例5
ヒドロキシ樹脂として比較例2で得られた比較樹脂2を7.65部と、エポキシ樹脂としてYDPN−638を2.35部用いた以外は実施例11と同様の装置及び手順で硬化物試験片を得た。
得られた硬化物のガラス転移温度(Tg)、比誘電率、誘電正接の測定結果を、表3に示す。なお、表中の−は不使用を示す。
Figure 2016108268
表1〜3から明らかなように、本発明のヒドロキシ樹脂を使用した硬化物は、ガラス転移温度も高く、誘電特性にも優れるため電子材料用途に好適に使用することができる。一方、比較例3は本発明のヒドロキシ樹脂を使わない例であり、ガラス転移温度は高かったが、誘電率及び誘電正接が高く誘電特性の劣った硬化物であった。また、比較例4は、スチレン変性量が低いために、ガラス転移温度は実施例と同水準だったが、誘電率及び誘電正接が高く誘電特性の劣った硬化物であった。比較例5は、スチレン変性量が高いために、ガラス転移温度が低く実使用上問題のある硬化物であった。

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)で表されることを特徴とするヒドロキシ樹脂。
    Figure 2016108268
    (式中、mは平均の繰り返し数であり0.1<m<10を示し、A及びAは独立に炭素数6〜50の2価の芳香族基を示し、Rは下記式(2)又は(3)で表される置換基を示し、pは0.2〜3.5の数を示す。)
    Figure 2016108268
    (式中、R及びRは独立に炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子を示し、n及びqは独立に0〜3の整数を示す。)
  2. 上記A及びAが、独立に下記式(4a)、(4b)又は(4c)で表される基のいずれかである請求項1に記載のヒドロキシ樹脂。
    Figure 2016108268
    (式中、Rは単結合、炭素数1〜4のアルキル基もしくは炭素数6〜20の芳香族基で置換してもよいメチレン基、炭素数1〜4のアルキル基で置換してもよいシクロヘキシレン基、フルオレニル基、−O−、−CO−、−S−、又は−SO−のいずれかを示し、Rは独立に炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子のいずれかを示し、kは0〜3の整数を示す。)
  3. 25℃におけるモル体積が400〜1400cm/molである請求項1又は2に記載のヒドロキシ樹脂。
  4. 水酸基当量が240〜800g/eq.の範囲である請求項1又は2に記載のヒドロキシ樹脂。
  5. 下記一般式(5)で表される2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)1モルに対し、下記一般式(6)で表されるスチレン類及び下記一般式(7)で表されるインデン類から選ばれる1種又は2種以上の芳香族オレフィン類(b)0.2〜3.5モルを酸触媒の存在下で反応させて、芳香族オレフィン類で変性された芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)を得た後、芳香族変性ヒドロキシ化合物(c)と、下記一般式(8)で表される2官能のハロゲン化メチル基含有化合物(d)とを、塩基性物質の存在下で反応させることを特徴とする請求項1に記載のヒドロキシ樹脂の製造方法。
    Figure 2016108268
    (式中、Aは炭素数6〜50の2価の芳香族基を示す。)
    Figure 2016108268
    (式中、R及びRは独立に炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子を示し、n及びqは独立に0〜3の整数を示す。)
    Figure 2016108268
    (式中、Aは炭素数6〜50の2価の芳香族基を示し、Xはハロゲン原子を示す。)
  6. 上記2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)と上記芳香族オレフィン類(b)とを、溶媒として沸点185℃以下の極性非プロトン性溶媒を使用し、芳香族オレフィン類(b)に対して0.01〜1.0質量%の酸触媒の存在下、40〜140℃の温度で反応させる請求項5に記載のヒドロキシ樹脂の製造方法。
  7. 上記2価芳香族ヒドロキシ化合物(a)が、それぞれ炭素数1〜10の炭化水素基もしくはハロゲン原子が置換してもよいヒドロキシフェノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシビフェニル、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ジヒドロキシフェニルメタン、ジヒドロキシフェニルシクロヘキサン及びジヒドロキシフェニルトリメチルシクロヘキサンからなる群から選択される化合物の1以上である請求項5に記載のヒドロキシ樹脂の製造方法。
  8. 請求項1〜4のいずれかに記載のヒドロキシ樹脂と、エポキシ樹脂とを必須成分とするエポキシ樹脂組成物。
  9. 請求項8に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させてなるエポキシ樹脂硬化物。
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