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JP2016107414A - エンボス加工紙材およびその製造方法 - Google Patents

エンボス加工紙材およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】紙材に形成された凸部形状の意匠性を向上させるための最適なエンボス加工条件を求め、意匠性を必要とする用途に広く適用可能な多用途エンボス加工紙材を提供することを目的とする。また、前記多用途エンボス加工紙材を得ることができる製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】エンボス加工が施されることにより表面に一以上の凸部と凸部周囲に周辺平坦部が形成されるエンボス加工紙において、前記凸部は、平坦な頂面部と、前記頂面部外周端から裾が広がる斜面をなす側面部と、で形成され、前記側面部裾は周辺平坦部に接続されること、前記凸部の高さは紙厚を除いて200μm以上500μm以下であること、前記凸部頂面部から下した垂直線に対する前記側面部の傾斜角が10度以上40度以下であること、を特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、意匠性を高めて多用途にわたり利用可能なエンボス加工紙材およびその製造方法に関する。
従来、紙材に施すエンボス加工は、清拭や吸水を目的としたトイレットペーパー(衛生薄葉紙)およびキッチンペーパー(吸水性紙製品)やクッションを目的とした緩衝用紙材に多く施されている。
特許文献1では、エンボスを鮮明に付与することができ、得られるエンボスシートが意匠性に優れたものとなるエンボスシートの製造方法が開示されている。
一方で、ポスターやカレンダー等の意匠性を重視することを目的としたエンボス加工紙材が存在する。特に印刷を行うためには、凹凸の見栄えと印刷適性を両立させる必要があり、塗工層を設けることが行われていた。
特許文献2では、両面キャスト紙にエンボス加工を施すことにより、印刷適性を高めた印刷用エンボス加工紙の考案が開示されている。
また、特許文献3には、印刷前に予めエンボス深さが20μm〜50μmとなるようなエンボス加工を施す新聞広告用紙の発明が開示されて、表面に少量の顔料塗工層を設けた紙材がより好適に使用される旨記載されている。
塗工層を有する印刷目的の紙材は、印刷用塗工紙と呼ばれる。
印刷用塗工紙は、アート紙、コート紙またはキャスト紙などが知られている。
アート紙は、印刷用紙のうち,表面に白色顔料を塗布して印刷適性を高めた塗工紙の一種で、上質紙を原紙として塗工液を片面に20g/m前後塗布した高級紙で,豪華な美術本,高級パンフレット類,週刊誌の表紙,ラベルなどに使用される(世界大百科事典第2版より)。
コート紙は、印刷用紙のうち,表面に白色顔料を塗布した塗工紙の一品種で、上質紙もしくは中質紙を基紙とし,塗工液を10g/m前後塗布したものである(世界大百科事典第2版より)。
キャスト紙は、アート紙やコート紙をキャストドラムという機械で表面に圧力をかけることで、光沢や印刷効果がより高くなるように仕上げたものである(ウィキペディアより)。
上記の塗工紙に形成される凸部形状は、文字あるいは特定の形状を持った図形であって、凸部の総面積が、紙材の面積の40%以下であることが多かった。
しかし、紙材全体に幾何学的な模様としてエンボス加工が施されて、凸部の総面積が40%を超える印刷目的の紙材は、印刷時に凸部を押さえつけられることにより発生する白抜けや色ずれ等の印刷不良を避けるために、図14に示すように全方向に均等で頂部になるほど断面が極端に細くなる凸部形状に形成されることが多かった。
凸部形状は、紙材を裏向きに使用する際には凹部形状になる。また、凸部形状を複数組み合わせて全体的にエンボス模様を形成する場合もある。
特開2011−236546号公報 実用新案登録3132779号公報 特開2009−249789号公報
従来、エンボス加工紙材は、凸部に機能性を有するもの、凸部に意匠性を有するものまたは印刷が可能なものの各々について、その用途によってエンボスの加工条件または用いられる紙質を選択して製造していたため、多用途に適用可能なエンボス加工紙材は存在しなかった。
例えば、衛生薄葉紙および吸水性紙製品では、主に吸水機能を向上させる目的で紙質を選択し加工条件を設定しエンボス加工を施す。
緩衝用紙材では、クッション機能を発生させる目的で紙質を選択し加工条件を設定しエンボス加工を施す。
これらの機能性紙製品に施すエンボス加工には機能性が重要視された加工条件が必要であった。
意匠性が要求される印刷用紙やラッピング用紙においても同様であって、意匠性を重要視した加工条件が必要となる。
エンボス加工紙材の凸部の意匠性を高めるためには、嵩高で見栄えが良くなるためのエンボス加工の加工条件が必要である。
印刷を行う紙材では、印刷適性を備えるためのエンボス加工の加工条件が必要である。
しかしながら、エンボス加工紙材は、凸部の意匠性を高めた加工条件でエンボス加工が施されると、嵩高なため印刷の際に白抜けや色ずれ発生し印刷適性が低くなる問題があった。
一方で、印刷適性を高める加工条件でエンボス加工が施されると凸部を際立たせることができず、凸部形状の立体意匠性が低下してしまう問題があった。
特許文献1は、紙材に形成された凸部形状の立体意匠性の向上を目的とした発明であって、エンボスロールの凸部の形状に工夫を施しているが、印刷適性については考慮されていない。
従来から印刷目的としたエンボス加工紙材は、塗工層を設けて印刷適性を高めていた。特許文献2および特許文献3のエンボス加工紙材においても、印刷の品質を向上させるためには表面に塗工を施すことが好適であるとしており、塗工層を有さない印刷用紙は推奨されていない。
すなわち、塗工層を有さない印刷用紙は、白抜けや色ずれなどの問題から嵩高で見栄えのよい立体意匠性が備わった凸部を形成するエンボス加工を施すことが困難であり、エンボス模様の立体意匠性と印刷適性を両立させることができなかった。
また、塗工紙は高価となるため、ラッピングや趣味目的の印刷にエンボス加工紙材が使用されることは少なかった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、紙材に形成された凸部形状の意匠性を向上させるための最適なエンボス加工条件を求め、意匠性を必要とする用途に広く適用可能な多用途エンボス加工紙材を提供することを目的とする。
また、前記多用途エンボス加工紙材を得ることができる製造方法を提供することを目的とする。
特に、前記多用途エンボス加工紙材の製造方法によって、安価でありながら、塗工層を備えることなく印刷が可能で、かつエンボス模様が美しい印刷用エンボス加工紙材やラッピング用エンボス加工紙材を提供することを目的とする。すなわち、印刷適性と立体意匠性を両立させた多用途に適用可能なエンボス加工紙材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のエンボス加工紙材は、エンボス加工が施されることにより表面に一以上の凸部と凸部周囲に周辺平坦部が形成されるエンボス加工紙において、前記凸部は、平坦な頂面部と、前記頂面部外周端から裾が広がる斜面をなす側面部と、で形成され、前記側面部裾は周辺平坦部に接続されること、前記凸部の高さは紙厚を除いて200μm以上500μm以下であること、前記凸部頂面部から下した垂直線に対する前記側面部の傾斜角が10度以上40度以下であること、を特徴とする。
また、本発明のエンボス加工紙材は、坪量が、30g/m以上400g/m以下であること、を特徴とする。
上記課題を解決するため、本発明のエンボス加工紙材の製造方法は、加熱されたエンボスロールと受けロールとが押圧された状態で回転し、前記両ロールの間にシート状のロール紙を通過させて凹凸模様を転写させるエンボス加工紙材の製造方法において、前記エンボスロールは、金属製円柱形状の彫刻ロールであって、少なくとも一以上外周面に施された凸部が、平坦な頂面部と、前記頂面部外周端から裾が広がる斜面をなす側面部と、を備え、前記側面部裾は周辺平坦部に接続されること、周辺平坦部からの前記凸部の高さが、1mm以上2mm以内であること、前記外周面の法線方向に対する前記側面部の傾斜角が10度以上40度以下であること、前記凸部頂面部と前記側面部との境界および周辺平坦部と側面部との境界の角および隅部分に丸み面取り加工が施され、前記丸み面取り加工を施す際の丸み半径が、前記凸部高さの1/20以上1/10以下の寸法であること、前記受けロールは、ペーパーロールであり、前記ロール紙のエンボス加工を行う前の準備段階において、水で濡らされた前記ペーパーロールが、加熱された前記エンボスロールに押圧され回転しつつ、外周面が変形し前記エンボスロールの凸部および周辺平坦部が転写された後に乾燥し、転写された形状を保持する工程と、前記エンボスロールにエンボス加工部を挟んで対向する前記ペーパーロールが押圧され回転しつつ、前記両ロール間を巻出しロールから引き出されたシート状のロール紙を通過させることにより、シート状の前記ロール紙に前記エンボスロールの凸部の形状を転写させるとともに凹部である周辺平坦部の形状も転写させる工程と、エンボス加工された後にシート状の前記ロール紙を巻取りロールに巻き取る工程と、を有すること、を特徴とする。
本発明のエンボス加工紙材の製造方法は、前記エンボスロールの外周面円周方向の前記凸部の占有率が、前記エンボスロールの母線上の各点で略均等であること、を特徴とする。
本発明のエンボス加工紙材の製造方法は、シート状の前記ロール紙を巻取りロールの上方から導入し当該巻取りロール円周上に接して巻き取ること、を特徴とする。
本発明のエンボス加工紙材の製造方法は、エンボス加工工程後のシート状の前記ロール紙の短辺方向に接触して、鉛直上方向に均等に押圧力を加える補助ガイドロールを備えたこと、を特徴とする。
本発明のエンボス加工紙材によれば、意匠性が要求される用途の紙材にエンボス加工が施こされて、凸部形状が嵩高で見栄えが良く、高い立体意匠性を備える効果を奏する。
本発明のエンボス加工紙材によれば、塗工層を有さないエンボス加工が施こされた印刷用紙でありながら、エンボス模様の凹凸部において印刷時に白抜けおよび色ずれなどが発生するおそれがなく良好な印刷適性を有する効果を奏する。
本発明のエンボス加工紙材によればエンボス模様に立体意匠性と印刷適性を両立させたエンボス加工紙材が幅広い範囲の厚みの紙材において提供できる効果を奏する。
したがって、塗工液を塗布するというような特別な加工を必要とせず、通常のエンボス加工紙材と同程度の価格でエンボス模様の立体意匠性と印刷適性を両立させた多用途に提要可能なエンボス加工紙材が提供できる効果を奏する。
異なる凸部形状の組み合わせのエンボス模様、および、凸部形状と印刷の組み合わせにより多様なデザインが可能となる効果を奏する。
また、用途に応じて加工条件や紙質を使い分けることなく、印刷用紙、ポスター、ラッピングペーパー、ディスプレー用紙材および便箋等、産業から趣味の領域にまで適用範囲が広がる効果を奏する。
本発明のエンボス加工紙材の製造方法によれば、予め定められたエンボス角度(後段にて定義)により、紙材上に加工された凸部の頂面部、周辺平坦部および側面部が弾性を有する形状に形成される。最大500μmの高さまで紙材上に凸部形状を形成しても、印刷の際に押圧されてつぶされた紙材上の凸部が復元することができる効果を奏する。したがって、印刷後であってもエンボス加工紙材は目視でも触れてでも凹凸感を感じられ、立体意匠性が高い。
エンボスロールの凸部の高さを1mm以上2mm以下とすることで、紙材上に200μm以上500μm以下の凸部形状を形成することができる。凸部単体が嵩高で見栄えが良く高い立体意匠性を備え、かつ、凹凸部において白抜けおよび色ずれなどが発生するおそれがなく良好な印刷適性を備える効果を奏する。
本発明のエンボス加工紙材の製造方法によれば、彫刻ロールであるエンボスロールの凸部の角および隅部分に丸み面取り加工を施しているため、高い押圧力でペーパーロールを前記エンボスロールに押し当てても、両ロール間を通過するロール紙に転写される凸部角および隅部分がせん断されるおそれがない効果を奏する。
また、前記エンボスロールに角張り部分が存在しないため、エンボス加工済ロール紙には薄い部分や脆弱な部分が発生しにくく、紙材上にエンボス加工される凸部の総面積を増やすことができる。
さらに、紙ごみが蓄積しにくく、エンボス加工紙材の凹凸形状の型崩れの発生が少ない効果を奏する。加えて、彫刻ロールのメンテナンスが非常に容易である。
エンボス加工紙材上に形成された凸部の復元力が優れており、一般的なオフセット印刷において、ブランケットをエンボス加工紙材に押圧し凸部をつぶしてインクを着色することが可能であるため、白抜けや色ずれ等の印刷不良の発生を大幅に減少させることができる効果を奏する。
これにより、1.0mm角程度の文字も鮮明に印刷できる。
エンボスロール凸部高さの1/20以上1/10以下の丸み半径(設計図面上ではRで表される。)で凸部の角および隅部分に丸み面取り加工を行うことにより、エンボス加工された紙材上の凸部角部分の丸まりが過大にならず、光の反射の効果により凸部が際立って目視することができて、凸部単体の立体構造がデザイン性に好影響を与えることができる。
エンボスロール凸部高さの1/20以上1/10以下の丸み半径で凸部の角および隅部分に丸み面取り加工を施し、かつ、エンボス加工前に水に濡らしたペーパーロールを加熱したエンボスロールに押圧し各々の凸部形状を忠実に写し取って形状を保持し、エンボスロールの凸部とペーパーロールの凹部との馴染みを良くしたことにより、エンボス加工時に紙材に与えるダメージを最小限に抑え、高い圧力で圧延加工すなわち塑性加工を行うことができる効果を奏する。
塑性加工とは、材料に大きな力を加えて変形させることによって、目的とする形状に加工することである。力を加えて変形させた時に、変形したままの元に戻らない性質のことを塑性とよび、鍛造・圧延・せん断などの方法がある(製造業技術用語集)。
したがって、エンボス加工後の印刷工程において、凹凸が一旦つぶされるが、印刷工程が終了した後は、凹凸が復元できる効果を奏する。
本発明のエンボス加工紙材の製造方法によれば、円柱形状のエンボスロール外周面円周方向の凸部の占有率が、エンボスロール母線上の各点で略均等であるため、エンボス加工済ロール紙の変形やゆがみが少なく、巻取りの際に巻き崩れを起こすおそれがない効果を奏する。
本発明のエンボス加工紙材の製造方法によれば、エンボス加工済ロール紙を巻取りロールの上方より導入し当該巻取りロール上側の円周上に接して巻き取ることにより、円周上に接する際の張力は巻取り前のエンボス加工済ロール紙の自重により安定させることができる。したがって、厚みを備え空間を多く有するエンボス加工済ロール紙の巻取りが容易になる効果を奏する。
本発明のエンボス加工紙材の製造方法によれば、さらに補助ガイドロールを備えることにより、厚みを備え空間を多く有するエンボス加工済ロール紙の巻取りの際に紙材と紙材の間に不均等に含有する空気を抜くことができる。したがって、エンボス加工済ロール紙の巻取りを均等に行うことができる。また、円柱形状であるエンボスロール母線方向に凸部模様が略均等に配置されていない場合においても、補助ガイドロールの押圧の状態を調整し、巻取りを均等に行うことができる。
本発明にかかるエンボス加工紙材10の一例を示す写真である。 図1(d)に示したA−A’部の断面図である。 本発明にかかるエンボス加工紙材10の一の使用例を示す写真である。 本発明にかかるエンボス加工紙材の製造方法に使用される紙材用エンボス加工装置20を示す概略図である。 本発明にかかるエンボス加工紙材の製造方法に使用される紙材用エンボス加工装置20のロール部分を示す平面概略図である。 本発明にかかるエンボス加工紙材の製造方法に使用されるエンボスロール21外周面彫刻部22の凸部40を示す写真である。 本発明にかかるエンボス加工紙材の製造方法に使用されるエンボスロール21外周面の一の凸部40を示す拡大図である。 図7に示したB−B’部の断面図である。 受けロールにラバーロールを採用した際のロール紙Pにエンボス加工が施される状態を示した断面図である。 受けロールに本発明にかかるエンボス加工紙材の製造方法に使用されるペーパーロール24を採用した際のロール紙Pにエンボス加工が施される状態を示した断面図である。 本発明にかかるエンボス加工紙材の製造方法に使用されるエンボスロール21の外周面にハート形状の凸部40を不均等に配置した場合の説明図である。 本発明にかかるエンボス加工紙材の製造方法に使用される補助ガイドロール(上巻きタイプ)51を備えた紙材用エンボス加工装置20を示す概略図である。 本発明にかかるエンボス加工紙材の製造方法に使用される補助ガイドロール(下巻きタイプ)52を備えた紙材用エンボス加工装置20を示す概略図である。 従来のエンボスロール21表面の凸部40を示す拡大図である。
本発明に係るエンボス加工紙材10とその製造方法を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明にかかるエンボス加工紙材10の一例を示す写真である。
図1(a)は、中性紙である色上質紙/中厚口(厚さは、略0.1mm)のロール紙にエンボス加工を施した本発明にかかるエンボス加工紙材10をA4サイズに裁断した後、オフセット印刷を行ったものである。
図1では、凸部11形状の一例としてハート形状のものを示した。
図1(b)、(c)、(d)の写真は、図1(a)に白枠で示した(b)、(c)、(d)部の拡大写真である。
本実施の形態のエンボス加工紙材10の一例においては、ハート形状の凸部11が一定の間隔に整列して配置される。
エンボス加工紙材10の印刷は、エンボス加工が施され凹凸が形成された後に一般的なオフセット印刷によって行われたものである。
図1(b)の写真は、エンボス加工紙材10に略5mm角の文字をオフセット印刷した部分を拡大して示している。印刷インクは、白抜けおよび色ずれを起こすことなく凸部11の頂面部12、側面部13および周辺平坦部14に着色されていることがわかる。
図1(c)の写真は、エンボス加工紙材10に風景写真をオフセット印刷した部分を拡大して示している。写真の範囲内において全面印刷インクで着色されているが、白抜けおよび色ずれは見られない。ハート形状の上の部分が白く見えるが、凸部11の側面部13が光を反射しているためである。頂面部12と周辺平坦部14は平行な平面であるが側面部13は傾斜しており、頂面部12や周辺平坦部14とは光の反射が異なる。したがって、凸部11の高さが強調されて、凸部11の立体構造がデザイン性に好影響を与え立体意匠性が高まるのである。
図1(d)の写真は、エンボス加工紙材10に略1mm角の文字をオフセット印刷した部分を拡大して示している。略5mm角の文字の場合と比較しても遜色なく、白抜けおよび色ずれなどは発生していない。
コート紙やキャスト紙でないにもかかわらず、印刷適性に優れたエンボス加工紙材10であることがわかる。
図2は、図1(d)に示したA−A’部の断面図である。
エンボス加工紙材10において、一の凸部11は、平坦な頂面部12と、前記頂面部外周端から裾が広がる斜面をなす側面部13と、を有して形成され、前記側面部裾で周辺平坦部14と接続する。
前記一の凸部11断面は頂面部12を上底とする下底がない台形形状を成す。側面部13は台形の脚に該当する。
紙厚を除いた凸部11の高さは、エンボス加工によって200μm以上500μm以下(図中h1)に形成される。
また、図2において、側面部13(台形の脚)の角度は、前記凸部頂面部12(台形の上底)から下した垂直線に対して10度以上40度以下の角度(図中θ1。本明細書内において、エンボス角度と呼ぶ。)に形成される。
凸部11を紙材上に少なくとも一以上備えることによりエンボス模様を形成する。
凸部11は、後述のエンボス加工紙材の製造方法によって得られるものであるが、凸部11の高さh1およびエンボス角度θ1は、エンボス加工紙材10の試作を重ねた結果に基づき、以下の理由より、決定される。
凸部11の高さh1が、200μm未満であって低くなるほどに、印刷の際に押しつぶされる度合いが小さく印刷適性が高まる。一方で、凸部11は嵩が低く見栄えに劣り、立体意匠性を得にくくなる。
凸部11の高さh1が、500μmを超えて高くなるほどに、凸部11は嵩が高く見栄えに優れ、立体意匠性は高まる。一方で、一般的なオフセット印刷においてはブランケットを押圧し一旦凸部11をつぶす際に頂面部12あるいは側面部13が周辺平坦部14に重なるなどして、白抜けおよび色ずれを発生させることとなり、印刷適性が低下することとなる。
したがって、凸部11の高さh1を200μm以上500μm以下とすることにより、印刷適性と立体意匠性を両立させることが可能となる。
しかし、単に凸部11の高さh1を画一的に決定したとしても、異なる紙質および厚みに同様に適用可能ではない。
頂面部12が高く、紙質が硬いまたは厚みが厚い場合には、オフセット印刷においてブランケットをエンボス加工紙材10に押圧した際に凸部11が凸部11中心部に埋没するように安定した形状でつぶれず、つぶれ方によっては白抜けおよび色ずれが発生する。
また、一旦つぶれた凸部11が復元せず、凸部11形状の立体意匠性を損なうことにもなる。
すなわち、凸部11が印刷適性および立体意匠性を両立して有するためには、凸部11が上部からの押圧に対して、凸部11中心部に埋没し、印刷工程後復元しなければならない。そのためには、凸部11が強力な復元力を備える必要がある。
元来、印刷やラッピングに使用される紙材は弾性を有する。
これらの紙材にエンボス加工を施すことは、紙材を塑性変形させ、平坦に戻ろうとする復元力を奪うことである。逆に、紙材上の凸部11は、エンボス加工が施された後は、凸部11を保持しようとする復元力が働く。
しかしながら、前記復元力は凸部11の形状に左右されることは従来から知られている。
したがって、図14の写真に示すような、全方向に均等な形状が採用されることが多いが、本発明の目的は立体意匠性の高いエンボス加工紙材10を提供することにある。
そこで、凸部11の復元力が発揮できる形状を試作により決定した。
まず、試作により紙材上の凸部11断面が裾の広い台形形状に形成されることが好ましいことがわかった。
側面部13が頂面部12の全周端部において前記頂面部中心上方に向け斜めに力を加えて支持する形状であり、弾力を有し復元力が発揮しやすい形状である。台形形状の長さの短い底を下方にすることも想定できるが、側面部13の支持する方向が前記頂面部外側上方に向けて斜めに支持する形状であり、力が分散しやすい形状である。また、印刷を行うことを考慮すると、オフセット印刷においてブランケットを押圧した際に頂面部12あるいは側面部13が周辺平坦部14上に重なり、白抜けが生じるおそれがある。
次に、凸部11の復元力が発揮できるエンボス角度θ1の決定を行った。
エンボス角度θ1を10度未満にすると、凸部11の側面部13が頂面部12および周辺平坦部14に対して垂直に近づく。オフセット印刷においてブランケットを凸部11の上方から押圧した際に側面部13が弾性限界を越えて塑性が変形するおそれがある。その場合には、凸部11は復元しないこととなる。
また、頂面部12が印刷時に押圧された際に、つぶれる方向が安定せず、周辺平坦部14上に重なり、白抜けが生じるおそれがある。
エンボス角度θ1が40度を超えると、印刷時に押圧された際に頂面部12は凸部11中央下方につぶれるため、側面部13が塑性変形を生じるおそれが少なくなる。また、頂面部12は、周辺平坦部14上につぶれるおそれがなく、印刷適性にも優れている。
しかし、なだらかな側面部13を有する凸部11は、嵩が高い印象が薄く、見栄えも劣る。図1(c)で示されたような凸部11の側面部13による光の反射も少なく、凸部11の高さh1が強調されない。凸部11の立体構造がデザイン性に与える影響も小さくなる。
したがって、エンボス角度θ1は、10度以上40度以下の角度とした。
図3は、本発明にかかるエンボス加工紙材10の一の使用例を示す写真である。
後述するエンボス加工紙材の製造方法によって、エンボス加工の際に高い押圧力をかけることが可能であるため、400g/mの坪量までエンボス加工紙材10が得られることから、図3の写真に示した厚手の紙材が必要な包装用袋材に利用が可能である。図3では、無地のものを示したが、印刷を施した包装用袋材の提供も可能である。
30g/m未満の坪量の紙材は、エンボス加工時に凸部11角部分に脆弱な部分が形成されるおそれがあり、せん断等が発生するため除くこととした。また、400g/mを超える坪量の紙材は、エンボス加工時に紙材全体に均等かつ十分な押圧力を加えることができず、凸部11の復元力が低下するため除くこととした。
図4は、本発明にかかるエンボス加工紙材の製造方法に使用される紙材用エンボス加工装置20を示す概略図である。
紙材用エンボス加工装置20は、エンボスロール21、受けロール、油圧シリンダ26、巻出しロール27、巻取りロール28およびガイドロール29を主要構成とし、その他駆動部および制御部(不図示)を備える。
エンボスロール21は、外周面に頂面部41が平坦である複数の凸部40を備える。主として金属製であり、凸部40は彫刻によって形成される。エンボスロール21はモータなどの駆動部(不図示)を備え、回転する。エンボスロール21に形成された凸部40の形状が紙材に転写され、転写された形状が凹凸の模様となり立体意匠性を備えることとなる。
受けロールは、ロール紙Pをエンボスロール21に押圧し、エンボスロール21の凸部40形状を転写するためのロールである。
受けロールには、凸部40を備えたエンボスロール21と対をなす彫刻が施された金属製ロール、弾性を有するラバーロールあるいは加工前にエンボスロール21の凸部40になじむ形状に変形させるペーパーロール24が選択的に使用される。通常は、弾性を有するラバーロールを使用されることが多いが、本発明にかかるエンボス加工紙材の製造方法では、ペーパーロール24を使用する。
ペーパーロール24は、エンボス加工を行う前の準備段階において水で濡らしてエンボスロール21に押圧し外周面を変形させて、エンボスロール21の模様を写し取り、次に水に濡らすまで前記写し取られた状態を保持する。
ペーパーロール24は、エンボスロール21と接触してエンボスロール21の回転に従って回転する。
エンボス加工は、ペーパーロール24の外周面が変形し保持された状態で行われる。
油圧シリンダ26は、ペーパーロール24をエンボスロール21に押圧させるために働く。
エンボスロール21の回転軸とペーパーロール24の回転軸を結ぶ直線上の斜め下方向からペーパーロール24を押し上げ、エンボスロール21に押圧する。ペーパーロール24とエンボスロール21が接触する部分がエンボス加工部30(図5参照)となる。
巻出しロール27は、エンボス加工前のロール紙Pを取り付け、エンボスロール21を回転させるモータ(不図示)の回転速度に応じてシート状のロール紙Pを送り出す。駆動装置は有しておらず、送り出すシート状のロール紙Pに弛みが生じないように制動装置(不図示)が設けられる。
巻取りロール28は、巻取りロール28の回転軸に取り付けられたモータ(不図示)により、エンボス加工済のシート状のロール紙Pを巻き取る。巻取り速度が速すぎてエンボス加工済のシート状のロール紙Pにかかる張力が過大になる状態が発生した場合には、モータに設けられたクラッチ(不図示)によって、エンボス加工済のシート状のロール紙Pの送り速度に同期させる。
ガイドロール29は、シート状のロール紙Pの行程上に配設され、回転しながらシート状のロール紙Pの送りを補助する。
図5は、本発明にかかるエンボス加工紙材の製造方法に使用される紙材用エンボス加工装置20のロール部分を示す平面概略図である。
エンボスロール21の外周面には、彫刻部22を備え、凸部40が設けられる。
ペーパーロール24の外周面には、ロール面25を備える。ロール面25を水に濡らした状態で、加熱されたエンボスロール21に押圧することにより、エンボスロール21の凸部40形状が転写される。ロール面25が乾いた際には、転写された凸部形状が保持される。
保持された凸部形状は、次回水に濡らすまで変形することはない。
したがって、彫刻などによってエンボスロール21凸部と対をなす凹部を形成した受けロールを使用する場合と比較して、凹部と凸部の馴染みがよく、安定した品質の凸部11が紙材上に形成できる。
エンボス加工時において、ロール紙Pは、加熱されて回転するエンボスロール21とエンボスロール21の回転に従って回転するペーパーロール24の間のエンボス加工部30を通過させる。
その際に、ペーパーロール24は油圧シリンダ26によってエンボスロール21に押圧され、通過するロール紙Pに対して塑性加工が施され、エンボスロール21の凸部40がロール紙Pに転写されるとともにペーパーロール24の凸部がロール紙Pに転写される。
図6は、本発明にかかるエンボス加工紙材の製造方法に使用されるエンボスロール21外周面彫刻部22の凸部40を示す写真である。
凸部40形状は、一例としてハート形状を示した。
本実施の形態のエンボス加工紙材の製造方法の一例においては、ハート形状の凸部40が一定の間隔に整列して配置される。
図7は、本発明にかかるエンボス加工紙材の製造方法に使用されるエンボスロール21外周面の一の凸部40を示す拡大図である。
凸部40は、平坦な頂面部41と、予め定められたエンボス角度を有する側面部42と、を有し、前記側面部裾は周辺平坦部43と接続する。
凸部40の頂面部41と側面部42との境界および周辺平坦部43と側面部42との境界の角および隅部分には丸み面取り加工部44を有する。
図8は、図7に示したB−B’部の断面図である。
頂面部41は、周辺平坦部43から1mm以上2mm以下(図中h2)の高さに形成される。
また、側面部42は、頂面部41および周辺平坦部43と境界を有し、円柱形状であるエンボスロール21外周面の法線方向に対する側面部42の傾斜角が10度以上40度以下(図中θ2。前述と同様に、エンボス角度と呼ぶ。)に形成される。
凸部40をエンボスロール21彫刻部22上に少なくとも一以上備える。
エンボスロール21の凸部高さh2を1mm以上2mm以下にすることによって、エンボス加工が施されたエンボス加工紙材10には、凸部高さh1が200μm以上500μm以下の凸部11が形成されることが試作によって明らかになっている。
エンボス角度θ2は図2で行った説明のとおり、エンボス加工された紙材が立体意匠性と印刷適性の両方を備えることを条件に決定した。
図8においては、凸部40の頂面部41と側面部42との境界および周辺平坦部43と側面部42との境界の角および隅部分に施された丸み面取り加工について示した。
凸部40の角および隅部分に丸み面取り加工を施せば、エンボス加工時に紙材に与えるダメージを最小限に抑え、高い押圧力で加工を行うことができることは周知であるが、丸み半径(R1,R2)が大き過ぎると、エンボス加工を施された紙材上の凸部11角部分の丸まりが過大となり、見栄えが悪くなる。一方、丸み半径(R1,R2)が小さすぎると紙材に与えるダメージが大きくなる。紙材に与えるダメージを考慮すると凸部40の総面積の比率を小さくせざるを得なくなる。
凸部40の総面積の比率は、前記凸部頂面部41の総面積を、エンボスロール21彫刻部22において凸部40を除いて平坦外周とした際の総表面積で除して算出する。
異なる高さh2の凸部40に同じ丸み半径で丸み面取り加工を施した場合において、紙上に形成された凸部11の高いものと低いものとを比較すると、凸部11の低いものは角部分の丸まりが側面部13の長さに対して大きく光の反射の差異による効果を得にくくなり、見栄えが悪い。したがって、最適な丸み半径(R1,R2)は、凸部40の高さh2と相関関係を有する。
そこで、試作により丸み半径(R1,R2)を決定した。
エンボスロール21の凸部高さh2を2mmとし、丸み半径(R1,R2)を凸部高さh2の1/20未満とした場合、紙材上の凸部11の角部分が際立ち立体意匠性を有するが、凸部頂面部41の総面積の比率が80%を超えると紙材に与えるダメージが大きく、紙材上の凸部11角部分がせん断するおそれが増大する。
エンボスロール21の凸部高さh2を1mmとし、丸み半径(R1,R2)を凸部40高さh2の1/10超とした場合、凸部頂面部41の総面積の80%を超えても、紙材上の凸部11角部分がせん断するおそれが増大することはないが、図1(c)と比較して側面部13の光の反射による凸部11の際立ちが低下し、立体意匠性が低下する。
試作の結果から、前記丸み面取り加工を施す際の丸み半径(R1,R2)は、凸部高さh2の1/20以上1/10以下の寸法に設定すれば、紙材に与えるダメージも少なく、凸部40の総面積の比率を100%近傍にまで高めることができることがわかった。また、紙材上においては、側面部13の光の反射による凸部11の際立ちを高めることができ、立体意匠性が高まる。
図9は、受けロールにラバーロールを採用した際のロール紙Pにエンボス加工が施される状態を示した断面図である。
図10は、受けロールに本発明にかかるエンボス加工紙材の製造方法に使用されるペーパーロール24を採用した際のロール紙Pにエンボス加工が施される状態を示した断面図である。
受けロールに弾力を有するラバーロールを採用したエンボス加工の場合には、エンボスロール21の凸部40がロール紙Pを介してラバーロールに押圧された際に、ラバーロールはエンボスロール21の凸部40形状に倣って凹形状に変形する。
この時点から、ロール紙Pはエンボスロール21の凸部40からラバーロールに向かって力を受ける
ロール紙Pにエンボス加工が施された後、エンボスロール21からラバーロールが離脱する際には、ラバーロールは元の平坦な外周面に復元する。
ロール紙Pは、エンボスロール21からラバーロールが離脱するまで、押圧力を受けることになる。
ロール紙Pに加わる力Fを図示すると図9に示したようにエンボスロール21中心部から凸部頂面部41方向に向くこととなる。
図示された力によって、ロール紙Pはエンボスロール21側からラバーロール側の一方向に押し付けられて塑性変形する。
また、エンボスロール21とラバーロールとを押圧する力が大きくなればなるほど、その押圧力により、エンボスロール21の凸部40はロール紙Pをラバーロールに強く、かつ、長い時間押し付けることとなり、エンボス加工部分がせん断するおそれが増大する。
一方、受けロールにペーパーロール24を使用したエンボス加工の場合には、エンボス加工前の準備段階において、エンボスロール21の凸部40に対しては凹部に、凹部に対しては凸部にペーパーロール24を変形させ、エンボスロール21の形状になじむようにペーパーロール24の形状を保持する。すなわち、エンボス加工の際には、ロール紙Pを通過させてもペーパーロール24が変形することはない。
このとき、ロール紙Pに加わる力Fを図示すると図10に示したようにエンボスロール21中心部からエンボスロール21凸部頂面部41方向に加わるとともに、ペーパーロール24の中心部からペーパーロール24凸部頂面部にも加わることとなる。
それに伴い、ロール紙Pはエンボスロール21凸部40とペーパーロール24凸部とから力を受けて凸部形状が転写されるので紙材は略均等に塑性変形する。
また、ペーパーロール24はエンボスロール21の形状になじむように前もって形成されているため、エンボス加工の途中で、ロール紙Pはエンボスロール21とペーパーロール24の間で大きな押圧力を受けることはない。ロール紙Pが押圧力を受けるのは、エンボス加工部30中のエンボスロール21の回転軸とペーパーロール24の回転軸とを結ぶ一点のみである。
したがって、大きい押圧力でエンボスロール21とペーパーロール24とが押し付けられたとしても、前もってなじむ形状に形成されたエンボス加工部30ではロール紙Pがせん断するおそれは非常に小さい。したがって、100kg/cmを超える高い線圧でエンボス加工を施すことが可能となる。
ラバーロールによるエンボス加工では、紙材の各部に疎の部分と密の部分とが発生しやすくなる。特に印刷時につぶされる凸部11の側面部13に発生しやすく復元力が弱まる。
一方、ペーパーロール24によるエンボス加工では、紙材を略均等に加工が行えるため、粗密の部分が発生しにくい。結果、印刷時につぶされる凸部11に復元力が備わることになる。
図11は、本発明にかかるエンボス加工紙材の製造方法に使用されるエンボスロール21の外周面にハート形状の凸部40を不均等に配置した場合の説明図である。
図11(a)は、本発明にかかるエンボス加工紙材の製造方法に使用されるエンボスロール21の外周面を母線91(C−C’)方向に切り取り展開した図である。
図11(b)は、展開前のエンボスロール21を示した図である。
a、b、cは、各々母線91上の位置である。
図6の写真と異なり、ハート形状の凸部40は不均等に配設した。
不均等に凸部40を配設した場合、エンボス加工済ロール紙Pを巻取りロール28に巻き取る際に、凸部11が積層することによる巻きムラが生じるおそれがある。
本発明を実施するための形態では、不均等に凸部40を配置する場合には、円柱形状であるエンボスロール21の外周面円周方向の凸部40の占有率が、エンボスロール21の母線91上の各点で略均等となるよう設定し、エンボス加工済ロール紙Pを巻取りロール28に巻き取る際に巻きムラを防止することとした。
図11(a)の位置a、b、cおよび矢印線は、図11(b)の位置a、b、cおよび矢印線と対応している。
エンボスロール21の外周面円周方向の凸部40の占有率は、例えば、図11(b)に示すように位置aからエンボスロール21外周面を円周方向に一周した際に、凸部頂面部41に該当する部分の長さを、エンボスロール21彫刻部22において凸部40を除いて平坦外周とした際の円周長で除して計算される。
凸部40の占有率が、例えば図11(b)の母線91上の位置a、b、cにおいて略均等である場合、エンボス加工済ロール紙Pの巻取りは、巻きムラを生じるおそれがなく安定して行われる。
凸部40の形状は、ハート形状を例示したが、前述までの諸要件を満たせば、これに限定されるものではない。
図12は、本発明にかかるエンボス加工紙材の製造方法に使用される補助ガイドロール(上巻きタイプ)51を備えた紙材用エンボス加工装置20を示す概略図である。
図中の補助ガイドロール(上巻きタイプ)51を除く紙材用エンボス加工装置20は、図4に示した紙材用エンボス加工装置20と同じものである。
本実施例においては、エンボス加工済ロール紙Pの巻取りロール28への導入は上方から巻取りロール28円周上に接して巻き取ることとした。
巻取りロール28下方から巻取りロール28円周上に接して巻き取る際には、エンボス加工済ロール紙Pの自重によるたわみにより巻きムラを生じ易くなるおそれがあるからである。
しかしながら、エンボス加工済ロール紙Pの上方からの導入はエンボス加工済ロール紙Pの自重により過大な負荷が巻取りロール28にかかるおそれがある。
そこで、過大な負荷を防止するために、巻取りロール28の直近手前に補助ガイドロール(上巻きタイプ)51を配設した。
補助ガイドロールは、エンボス加工工程後のシート状のロール紙Pの短辺方向に接触して、鉛直上方向に均等に押圧力を加える。
補助ガイドロール(上巻きタイプ)51により、巻取りロール28と補助ガイドロール(上巻きタイプ)51間の張力を過負荷状態が発生しないように安定させる。さらに、厚みを備え空間を多く有するエンボス加工済ロール紙Pを巻取る際に紙材と紙材の間に不均等に含有しがちな空気を抜きつつ巻取りを安定させる。
補助ガイドロール(上巻きタイプ)51は、エンボス加工済ロール紙Pからかかる張力を相殺する緩衝装置を有しない固定されたものでよい。エンボス加工部30から下方に排出されたエンボス加工済ロール紙Pを、一旦巻取りロール28よりも上方に持ち上げるため、固定された補助ガイドロール(上巻きタイプ)51にかかる負荷は、エンボス加工済ロール紙Pの自重により重力方向に働く。重力方向の負荷を吸収するように補助ガイドロール(上巻きタイプ)51が作用することにより、上方から下方に向かって巻取る巻取りロール28では過大な負荷がかかることがない。
図13は、本発明にかかるエンボス加工紙材の製造方法に使用される補助ガイドロール(下巻きタイプ)52を備えた紙材用エンボス加工装置20を示す概略図である。
図中の補助ガイドロール(下巻きタイプ)52を除く紙材用エンボス加工装置20は、図4に示した紙材用エンボス加工装置20と同じものである。
補助ガイドロール(下巻きタイプ)52は、エンボス加工工程後のシート状のロール紙Pの短辺方向に接触して、鉛直上方向に均等に押圧力を加える。
巻取りロール28へのエンボス加工済ロール紙Pの導入を下方から巻取りロール28円周上に接するとした場合には、補助ガイドロール(下巻きタイプ)52は、エンボス加工済ロール紙Pからかかる張力を相殺する緩衝装置を有する必要がある。緩衝装置を有さない固定されたものを使用した場合にはエンボス加工済ロール紙Pへの接触の圧力が過大であると、重力に反して上方に巻き取る巻取りロール28には非常に大きな負荷がかかるおそれがある。逆に、エンボス加工済ロール紙Pへの接触圧力が過小であると、巻取りロール28への負荷が安定せず、たわみを消失させることができないおそれがある。
したがって、補助ガイドロール(下巻きタイプ)52に緩衝装置を備え、適切な圧力をエンボス加工済ロール紙Pにかける。
実施例1では、緩衝装置を備えない補助ガイドロール(上巻きタイプ)51としたが、補助ガイドロール(上巻きタイプ)51が緩衝装置を備えていても同様の効果を得ることができることは明らかである。
本発明の実施の形態においては、エンボスロール21に意匠性を有する凸部40形状を形成しエンボス加工を行う説明を行ったが、意匠性を有する凹部形状を形成してもよい。
したがって、凸部40は凹部に置き替えても、同等の効果を得られる。一の凹部は、頂面部41に相対する平坦な底面部と、前記底面部外周端から上り斜面をなす側面部42と、を有して形成され、前記側面部上端で周辺平坦部43と接続する。
その際、凸部40の高さh2は凹部の深さと読み替える。
また、凹凸部の形状を組み合わせて意匠性を有するエンボス模様に形成してもよい。
エンボス加工が施された紙材は、紙質として表裏がある場合を除いて、おもて面裏面を限定するものではない。
印刷用紙、ポスター、ラッピングペーパー、ディスプレー用紙材および便箋等、産業から趣味の領域にまで用途が広がる。
10 エンボス加工紙材
11 凸部(紙材)
12 頂面部(紙材)
13 側面部(紙材)
14 周辺平坦部(紙材)
20 紙材用エンボス加工装置
21 エンボスロール
22 彫刻部
24 ペーパーロール(受けロールの一種)
25 ロール面
26 油圧シリンダ
27 巻出しロール
28 巻取りロール
29 ガイドロール
30 エンボス加工部
40 凸部(エンボスロール)
41 頂面部(エンボスロール)
42 側面部(エンボスロール)
43 周辺平坦部(エンボスロール)
44 丸み面取り加工部
51 補助ガイドロール(上巻きタイプ)
52 補助ガイドロール(下巻きタイプ)
91 母線
F ロール紙Pに加わる力
P ロール紙
W 作業者
h1 紙厚を除いた凸部(紙材)の高さ
h2 凸部(エンボスロール)の高さ
R1 丸み半径
R2 丸み半径
θ1 エンボス角度
θ2 エンボス角度

Claims (6)

  1. エンボス加工が施されることにより表面に一以上の凸部と凸部周囲に周辺平坦部が形成されるエンボス加工紙において、
    前記凸部は、
    平坦な頂面部と、
    前記頂面部外周端から裾が広がる斜面をなす側面部と、
    で形成され、
    前記側面部裾は周辺平坦部に接続されること、
    前記凸部の高さは紙厚を除いて200μm以上500μm以下であること、
    前記凸部頂面部から下した垂直線に対する前記側面部の傾斜角が10度以上40度以下であること、
    を特徴とするエンボス加工紙材。
  2. 坪量が、30g/m以上400g/m以下であること、
    を特徴とする請求項1に記載するエンボス加工紙材。
  3. 加熱されたエンボスロールと受けロールとが押圧された状態で回転し、前記両ロールの間にシート状のロール紙を通過させて凹凸模様を転写させるエンボス加工紙材の製造方法において、
    前記エンボスロールは、
    金属製円柱形状の彫刻ロールであって、
    少なくとも一以上外周面に施された凸部が、
    平坦な頂面部と、
    前記頂面部外周端から裾が広がる斜面をなす側面部と、
    を備え、
    前記側面部裾は周辺平坦部に接続されること、
    周辺平坦部からの前記凸部の高さが、1mm以上2mm以内であること、
    前記外周面の法線方向に対する前記側面部の傾斜角が10度以上40度以下であること、
    前記凸部頂面部と前記側面部との境界および周辺平坦部と側面部との境界の角および隅部分に丸み面取り加工が施され、前記丸み面取り加工を施す際の丸み半径が、前記凸部高さの1/20以上1/10以下の寸法であること、
    前記受けロールは、
    ペーパーロールであり、
    前記ロール紙のエンボス加工を行う前の準備段階において、水で濡らされた前記ペーパーロールが、加熱された前記エンボスロールに押圧され回転しつつ、外周面が変形し前記エンボスロールの凸部および周辺平坦部が転写された後に乾燥し、転写された形状を保持する工程と、
    前記エンボスロールにエンボス加工部を挟んで対向する前記ペーパーロールが押圧され回転しつつ、前記両ロール間を巻出しロールから引き出されたシート状のロール紙を通過させることにより、シート状の前記ロール紙に前記エンボスロールの凸部の形状を転写させるとともに凹部である周辺平坦部の形状も転写させる工程と、
    エンボス加工された後にシート状の前記ロール紙を巻取りロールに巻き取る工程と、
    を有すること、
    を特徴とするエンボス加工紙材の製造方法。
  4. 前記エンボスロールの外周面円周方向の前記凸部の占有率が、前記エンボスロールの母線上の各点で略均等であること、
    を特徴とする請求項3に記載するエンボス加工紙材の製造方法。
  5. シート状の前記ロール紙を巻取りロールの上方から導入し当該巻取りロール円周上に接して巻き取ること、
    を特徴とする請求項3または請求項4に記載するエンボス加工紙材の製造方法。
  6. エンボス加工工程後のシート状の前記ロール紙の短辺方向に接触して、鉛直上方向に均等に押圧力を加える補助ガイドロールを備えたこと、
    を特徴とする請求項3から請求項5までのいずれか一項に記載するエンボス加工紙材の製造方法。
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